JP5762132B2 - エレベータ用巻上機のブレーキ装置 - Google Patents

エレベータ用巻上機のブレーキ装置 Download PDF

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Description

本発明は、エレベータ用巻上機のブレーキ装置に関するものである。
エレベータは、上下に延びる昇降路と、その中を移動可能に設けられたかごとを備えている。かごにはロープ等の吊り下げ部材が接続されており、その吊り下げ部材が巻上機によって駆動されることにより、かごは昇降路内を昇降移動する。
巻上機にはブレーキ手段が設けられている。例えば、特許文献1に開示された巻上機のブレーキ装置では、1つの電磁マグネット(フィールド)につき1つの電磁コイルが設けられており、電磁コイルの内極には、アーマチュアを付勢するばねが配置されている。また、特許文献2に開示された巻上機の電磁ディスクブレーキにおいても、1つの電磁マグネット(フィールド)につき1つの電磁コイルが設けられている。さらに、電磁コイルの外極(電磁コイルの外側)には、アーマチュアを付勢するばねやアーマチュアを支持する支持軸が配置され、電磁コイルの内極は、制動円板の回転軸で占められている。
しかし、前述した特許文献1の装置では、1つの電磁コイルを通る磁束量が多いため、磁気飽和しないように肉厚のフィールド、アーマチュアが必要であり、それに伴って磁路長が大きくなって磁束を通すための起磁力(アンペアターン=電流×巻数)の増大を招いていた。特にレバーを使用しない直動式ブレーキではギャップが小さく、フィールドとアーマチュアで消費される起磁力の割合が比較的大きくなるので、その影響は顕著であった。さらに、内極には、ばねがあるため、磁路断面積を確保するにはその分余計にコイル周長やコイル抵抗が大きくなり、消費電力の増大を招いていた。
また、特許文献2の装置では、内極の内側に制動円板の回転軸が配置されるため、その分の面積を電磁マグネットとして利用できず、特許文献1の場合と同様、消費電力の増大につながる問題がある。さらに、電磁コイルが1つなので磁束の流れは1つであり、フィールドとアーマチュアはその磁束を通すための厚みが必要であった。
特開2004−076899号公報 特開2002−122164号公報
本発明は、上述した従来のブレーキ装置の問題を解消するためになされたものであり、フィールドコアやアーマチュアの肉厚化を抑えると共に、消費電力の増大を抑えることができる、エレベータ用巻上機のブレーキ装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明のエレベータ用巻上機のブレーキ装置は、コア材よりなる少なくとも一つのフィールドコアと、一つの前記フィールドコアに対し複数設けられた電磁コイルと、前記電磁コイルの電磁力を介して前記フィールドコアに向けて引き寄せられるアーマチュアとを備え、前記フィールドコアは、前記複数の電磁コイルのそれぞれに関し内側磁路となる複数の内極と、前記電磁コイルの外側磁路となる外極とを含み、前記複数の内極それぞれが、穴が生じないように前記コア材で満たされている。
本発明のエレベータ用巻上機のブレーキ装置によれば、フィールドコアやアーマチュアの肉厚化を抑えると共に、消費電力の増大を抑えることができる。
本発明の実施の形態1に係るエレベータ用巻上機のブレーキ装置の全体構成を示す図である。 図1のI−I線に沿う端面図である。 本実施の形態1の磁界の様子と比較例の磁界の様子とを示す図である。 本発明の実施の形態2に関する図2と同態様の図である。
以下、本発明に係るエレベータ用巻上機のブレーキ装置の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1に係るエレベータ用巻上機のブレーキ装置の全体構成を示す図である。エレベータ用巻上機のブレーキ装置1は、フィールドコア3と、電磁コイル5と、アーマチュア7とを備える。フィールドコア3は少なくとも一つ設けられており、電磁コイル5は、1つのフィールドコア3に複数(本実施の形態では2つ)の割合で、対応するフィールドコア3に設けられている。各フィールドコア3は、エレベータの巻上機ハウジング9に固定されている。すなわち、本実施の形態では、1つのフィールドコア3と、2つの電磁コイル5とで、1つの電磁マグネットが構成されている。
アーマチュア7は、対応するフィールドコア3と対面するように配置されており、そのフィールドコア3と接近・離隔する方向に移動可能に設けられている。アーマチュア7におけるフィールドコア3との反対側には、ライニング11が貼られたシュー13が取り付けられている。アーマチュア7は、電磁コイル5の電磁力によってフィールドコア3に近づくように引き寄せられる。
フィールドコア3には、アーマチュア7をフィールドコア3から離れる向きに付勢する制動力付与手段が設けられており、具体的には、制動力付与手段の一例として、コイルばね15が設けられている。コイルばね15は、フィールドコア3とアーマチュア7との間で圧縮されており、その反発力によって、アーマチュア7のシュー13に貼られたライニング11を、制動対象であるブレーキドラム17に押し付け、ライニングの摩擦力によるブレーキ力をブレーキドラムに付与する。
巻上機19が回転するときは電磁コイル5に通電し、その磁気吸引力によってアーマチュア7をフィールドコア3側に引き寄せ、ライニング11をブレーキドラム17から離すことでブレーキ力を解放する。
さらに、フィールドコアと電磁コイルの詳細について説明する。図2の(a)は、図1のI−I線に沿う端面図であり、(b)は、(a)のII−II線に沿う断面図である。フィールドコア3は、強磁性の鋼材などのコア材より構成されている。フィールドコア3には、図2紙面上で上下一対の耳部21が設けられており、各耳部21には、取付用穴23が形成されている。フィールドコア3は、これら取付用穴23を貫通するボルトを介して、巻上機ハウジング9に固定されている。これら一対の耳部21の間に存在する領域が、磁路として使用しているフィールドであり、その磁路となるフィールドの高さHはアーマチュア7の高さと同じである。フィールドコア3において、耳部21の間の磁路(磁気回路)となる領域は、複数の電磁コイル5のそれぞれに関し内側磁路となる複数の内極25と、電磁コイル5の外側磁路となる外極27とを含む。なお、2つの電磁コイル5が作る磁界の向きは例えば内極25においてみて同じ向きとなるように構成されている。また、2つの電磁コイル5は、電気的に並列に接続されているものとする。
電磁コイル5はしかるべき絶縁処理を施した電線を巻いてできており、強い磁界を発生するものであり、電磁コイル5の内周は、ちょうど内極25にはまるような寸法となっている。また、複数の内極25それぞれには、例えば前述した制動力付与手段やアーマチュアを支える手段、さらには制動対象を支える手段等を配置または収容するための空間は形成されてなく、換言するならば、複数の内極25それぞれが、穴、特に貫通穴が生じないようにコア材で満たされており、あるいは、複数設けられた電磁コイル5のそれぞれの内側は、コア材だけが配置されているといえる。なお、本実施の形態では、制動力付与手段であるコイルばね15は、外極27に配置されている。
図1に示すブレーキ作動時、フィールドコア3及びアーマチュア7の間には、ギャップ29(図1参照)が形成されており、フィールドコア3におけるギャップ29側の面のうち内極25の面25aは、コア材による平坦な面で占められている。
これに対し、ギャップ29側の面のうち外極27の面27a,27bには、機能上いくつかの穴が設けられている。電磁コイル5と耳部21との間に位置する面27aにはそれぞれ、図2紙面でみて左右一対のクッションゴム用穴31が形成されている。クッションゴム用穴31はそれぞれ、有底穴であり、その中に、ブレーキ解放時、アーマチュア7がフィールドコア3に接近した際の動作音を低減するクッションゴム(図示省略)が嵌め込まれる。反発力が平行に作用するようギャップ側投影端面が矩形であるフィールドコア3の四隅にクッションゴムが配置されるようになっている。フィールドコア3とアーマチュア7とがギャップを介して面している部分で磁気吸引力を発生するため、ギャップ側の面に穴が開いている部分では吸引力は発生しない。つまり、クッションゴム用穴31は数ミリの浅い窪みであるが、その部分では磁気吸引力がほぼ発生しなくなる。
図2の(a)においてみてフィールドコア3のちょうど中心、すなわち、外極27のうちでも、一対の電磁コイル5で挟まれた領域の面27bの中心には、強制解放用穴33が設けられている。この強制解放用穴33は、貫通穴であり、この穴を通してアーマチュア7をフィールドコア3側にボルトで締め上げることができる。
外極27の面27bには、さらに、2つのばね穴35が設けられている。これらばね穴35は、制動力付与手段であるコイルばね15を部分的に収容するための穴である。ばね穴35は、圧縮バネを納めるための穴であり、大荷重のバネなので穴のサイズとしては最も大きくなる。一対のばね穴35は、図2の(a)においてみて、強制解放用穴33の左右両側に振り分けられるようにして配置されている。
アーマチュア7の動作方向(電磁コイルの巻軸方向)に沿ってみて、すなわち、図2の(a)においてみて、電磁コイル5、内極25、外極27、クッションゴム用穴31、強制解放用穴33及びばね穴35は、単一の中心軸CLに関して対称的に配置・構成されている。特に、電磁コイル5、クッションゴム用穴31及びばね穴35が対象的に配置されていることから、アーマチュア7に作用する電磁力の一点等価でみた作用点と、アーマチュア7に作用するコイルばね15からの付勢力(弾性力)の一点等価でみた作用点と、アーマチュア7に作用するクッション部材の反発力の一点等価でみた作用点とは、中心軸CLという同軸上に揃っている。
さらに、内極25と外極27に関するギャップ側の面の面積関係について説明する。結局、アーマチュア7に対して磁気吸引力を発生する部分は、内極25の2つの面25aと、外極27における外側の2つの面27aと、外極27における中心側の1つの面27bという、5つの面である。
アーマチュア7側からみた外極27の投影的な面積の合計つまり3つの面27a,27bの投影的な面積の合計を、外極総面積S0とし、
アーマチュア7側からみた内極25の投影的な面積の合計つまり2つの面25aの投影的な面積の合計を、内極面積S1とし、
さらに、外極27の面27a,27bのうち、ブレーキ解放時、アーマチュア7と接触する領域の面積の合計つまり外極総面積から4つのクッションゴム用穴31、2つのばね穴35及び1つの強制解放用穴33の開口面積を差し引いた面積を、外極ギャップ面積S2としたとき、
フィールドコア3とアーマチュア7の磁気抵抗を無視し、磁束は、全て内極面積S1を通って外極ギャップ面積S2に入ると仮定すると、磁気吸引力Fは式1で表される。
Figure 0005762132
ここで、μ0はギャップの透磁率、Bはギャップの磁束密度、φは磁束量、NIはコイルの起磁力、gはギャップ長である。
式1から以下のことが言える。
(1) 内極面積S1と外極ギャップ面積S2は同じ方が最も磁気吸引力が大きくなる。
(2) 上記(1)の場合、外極ギャップ面積S2に比例して磁気吸引力が大きくなる。
実際には、フィールドコア3とアーマチュア7の磁気抵抗、漏れ磁束があるので、少し様子が変わってくる。外極27には多くの穴が開いているが、いくつかは浅い穴となっているため、内極面積S1と外極ギャップ面積S2が同じなら内極25と外極27を通る磁束量は同じなので、フィールドコア3のクッションゴム用穴31よりも深い部分での外極27の磁束密度が内極25に比べて低下することになる。電磁石を小型に設計しようとすると、外極はほとんど磁気飽和していなくても、内極の磁気飽和による磁気抵抗および起磁力損失が大きくなり、磁気吸引力が制限されてしまう。つまり、内極と外極の面積バランスが悪いと言える。一方、内極面積S1と外極総面積S0とを同じとすると、フィールドコア3のクッションゴム用穴31よりも浅い部分で磁気飽和が強くなって、面積バランスが悪い。
以上のことから、最も少ない面積で大きな磁気吸引力を得る面積配分として、
外極ギャップ面積S2<内極面積S1<外極総面積S0
を満たすように各寸法を決めると面積バランスが良く、小型のブレーキが得られることとなる。
また、内極25には、何も穴が開いていなかったが、これは電磁コイル5の周長を必要最低限に抑える効果がある。電磁コイルの周長が短ければ電磁コイルの抵抗値が小さくなるで、消費電力を抑えることができる。式1で示した通り、必要な吸引力が決まればギャップに面する内極の面積は決まる。従って、内極に穴が開いていればその分内極のサイズが大きくなり、内極の周りにある電磁コイルの周長が増すことになり、本実施の形態ではそれを回避している。
さらに、図3を用いて、本実施の形態の好ましい作用について説明する。図3は、本実施の形態の磁界の様子と比較例の磁界の様子とを示す図であり、(a)が本実施の形態のもの、(b)が比較例のものである。比較例は、従来から見られた構成であり、図3の(b)に示されるように、1つのフィールドコアに電磁コイルが1個であったので、特に図示のように縦長の場合(図の上下方向に長い場合)、電磁コイルによって発生する磁束のループ、つまり磁路長が大きくなる。磁路長が大きくなれば、フィールドコアとアーマチュアでの磁気抵抗が大きくなるため、磁気吸引力が低下する要因になる。また、1コイルあたりの磁束量が多いため、磁気飽和させずに磁束を通すために、フィールドコアのコアバック厚みとアーマチュア厚みが大きくなる。ひいては、巻上機の横幅(図1の左右方向)が大きくなってしまう。
これに対して、本実施の形態では、図3の(a)から了解されるように、磁路長が短くなり、フィールドコアのコアバック厚みとアーマチュア厚みは比較例の場合に対して大幅に薄くでき巻上機の小型化につながる。比較例の構成と内極外極面積が同じだとすると、本実施の形態では、電磁コイルの起磁力が同じであってもより大きな磁気吸引力を得ることができる。特に図1のようにブレーキが直動式であると、シューとアーマチュアのストロークが同じであるため、アーマチュアとフィールドコアのギャップは0.5mm程度と小さい。つまり、小さなストロークで、大きな磁気吸引力が必要となる。その場合、大きな磁気吸引力を発生するために、電磁マグネットが比較的大きなものとなるため、磁路長が大きくなる。その結果、短いギャップの磁気抵抗に対して、フィールドコアとアーマチュアの磁気抵抗が比較的大きくなる。つまり、このような事情に鑑みると、図1のような直動式のブレーキでは、本実施の形態の効果は特に大きな利点となるものと言える。なお、電磁コイルが作る磁界の方向は、図3で示されるように同じである必要があり、そうでない場合には、図示の磁束の流れは得られず、想定した磁気吸引力も発生できない。
以上説明したように、本実施の形態に係るエレベータ用巻上機のブレーキ装置によれば、次のような優れた効果がある。電磁コイルを2つにして磁気回路を2つに分けることで、磁路長が短縮され磁気抵抗が低減する。それにより電流、ひいては消費電力を抑えることができる。さらに、電磁マグネットに必要な吸引力が決まれば、内極面積も決まるが、ここで本来ならばコイルを2つに分けることによってコイル周長およびコイル抵抗が増加する要素はありうるものの、2つの内極には何も配置しないことでそれらの増加を抑制でき、ひいては消費電力を抑えることができる。さらに、コイルを2つに分けることで磁束の流れも2つに分かれるため、フィールドとアーマチュアを薄型化できる。このようにして、本実施の形態では、フィールドコアやアーマチュアの肉厚化を抑えると共に、消費電力の増大を抑えることができる。なお、強制解放用穴やばね穴が内極ではなく外極にあることも、電磁コイルの周長の増加防止に寄与している。また、所要のブレーキトルクを得るために大きなバネ力そして磁気吸引力を必要とし、一見コンパクト化は困難であるようにみえるところ、本実施の形態によれば、コイルを2つに分けフィールドとアーマチュアを薄型化できるので、巻上機の横方向のブレーキ部分の張り出しを抑えることができ、つまり巻上機の横幅を最小限に抑えることができる。
1つのフィールドコアに対して2つ以上の電磁コイルを使用しているが、本実施の形態では、こられ2つの電磁コイル、2つのコイルばね、その他、クッションゴム用穴、強制解放用穴等を含む多数要素が、同一のフィールドコア内にまとめて配置されているので、上記利点を得ながらも、空間の利用効率が良好である利点もある。
また、内極と外極に関するギャップ側の面の面積関係を、外極ギャップ面積<内極面積<外極総面積を満たすように各寸法を決めることで、フィールドコアの体積および質量の低減を図ることができ、すなわち、面積バランスを良好にし、小型のブレーキを得ることができる。
また、電磁力の作用点と、コイルばねの弾性力の作用点と、クッション部材の反発力の作用点とが中心軸上に揃っており、コイルばねは中央の外極に配置されているので、シューの近くにコイルばねを配置することでアーマチュアにかかる応力を低減し、たわみの影響が少なく、さらに、複数の弾性力に若干の差があってもアーマチュアが傾きにくくなり、アーマチュアの移動動作・ブレーキ動作がより安定する。なお、このような力学的な利点を得るべく、コイルばねをフィールドコアの中心に配置しても、本実施の形態のフィールドコアの中心部は、内極ではなく外極であるので、内極の磁路断面積減少に伴うコイル周長やコイル抵抗の増加を招かずに済む。
また、複数の電磁コイルは、電気的に並列に接続されているので、万が一、一方の電磁コイルが断線したとしても、他方の電磁コイルが動作するので、突発的な断線に対しても信頼性を確保することが可能である。
実施の形態2.
図4を用いて、本発明の実施の形態2について説明する。本発明は、ギャップ側からみて電磁コイルが矩形であったり、あるいは、外極が複数に分離していたりする態様には限定されず、図4の図示構成は、そのような態様の一例である。図4は、本実施の形態2に関する図2と同態様の図であり、(a)は、ギャップ側の端面図であり、(b)は、(a)のIV−IV線に沿う断面図である。なお、本実施の形態2は、以下に説明する部分を除いては、上記実施の形態1と同様に構成されているものとする。
図4に示されるように、フィールドコア3には、上記実施の形態1と同態様で、2つの電磁コイル205が設けられており、各電磁コイル205は、巻軸方向に沿ってみて、円形をなしている。各電磁コイル205の内側もまた、円形の内極225で占められている。内極225には、何も穴が開いていない点は実施の形態1と同様である。フィールドコア3において、磁気回路となる領域は、2つの内極225と、電磁コイル205の外側磁路となる外極227とを含む。本実施の形態2では、外極227は分離せず電磁コイル205を取り巻くように連続してつながっている。本実施の形態2でも、外極ギャップ面積<内極面積<外極総面積を満たすように各寸法を決めると面積バランスが良く、小型のブレーキが得られることとなる。
このように構成された本実施の形態2においても、実施の形態1と同様の利点が得られる。さらに、本実施の形態2では、電磁コイルが円形であるので、製造がより容易であり、同じ内極面積で最も電磁コイルの周長を短くできるため消費電力を抑えるために都合がよい。
以上、好ましい実施の形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
1 エレベータ用巻上機のブレーキ装置、3 フィールドコア、5,205 電磁コイル、7 アーマチュア、15 コイルばね、25,225 内極、27,227 外極、31 クッションゴム用穴、33 強制解放用穴。

Claims (5)

  1. コア材よりなる少なくとも一つのフィールドコアと、
    一つの前記フィールドコアに対し複数設けられた電磁コイルと、
    前記電磁コイルの電磁力を介して前記フィールドコアに向けて引き寄せられるアーマチュアとを備え、
    前記フィールドコアは、前記複数の電磁コイルのそれぞれに関し内側磁路となる複数の内極と、前記電磁コイルの外側磁路となる外極とを含み、
    前記複数の内極それぞれが、穴が生じないように前記コア材で満たされており、
    ブレーキ解放時、前記アーマチュアと接触する前記フィールドコアの前記外極の面積の合計を外極ギャップ面積とし、
    前記アーマチュア側からみた前記外極の投影的な面積の合計及び前記内極の投影的な面積の合計をそれぞれ外極総面積及び内極面積としたとき、
    外極ギャップ面積<内極面積<外極総面積
    を満たす
    エレベータ用巻上機のブレーキ装置。
  2. コア材よりなる少なくとも一つのフィールドコアと、
    一つの前記フィールドコアに対し複数設けられた電磁コイルと、
    前記電磁コイルの電磁力を介して前記フィールドコアに向けて引き寄せられるアーマチュアとを備え、
    前記フィールドコアは、前記複数の電磁コイルのそれぞれに関し内側磁路となる複数の内極と、前記電磁コイルの外側磁路となる外極とを含み、
    前記複数の内極それぞれが、穴が生じないように前記コア材で満たされており、
    前記フィールドコアには、前記アーマチュアを前記フィールドコアから離れる向きに付勢する制動力付与手段が設けられており、
    前記制動力付与手段は、前記外極に配置されており、
    前記フィールドコアには、前記アーマチュアの動作音を低減するクッション部材が設けられており、
    前記アーマチュアに作用する前記電磁力の一点等価でみた作用点と、前記アーマチュアに作用する前記制動力付与手段からの付勢力の一点等価でみた作用点と、前記アーマチュアに作用する前記クッション部材の反発力の一点等価でみた作用点とは、同軸上に揃っており、前記制動力付与手段は、前記外極のうちでも、複数の電磁コイルで挟まれた領域に配置されている
    エレベータ用巻上機のブレーキ装置。
  3. 前記複数設けられた電磁コイルのそれぞれの内側は、前記コア材だけが配置されている請求項1又は2のエレベータ用巻上機のブレーキ装置。
  4. ブレーキ作動時、前記フィールドコア及び前記アーマチュアの間には、ギャップが形成されており、
    前記フィールドコアにおける前記ギャップ側の面のうち前記内極の面は、前記コア材による平坦な面で占められている
    請求項1乃至3の何れか一項のエレベータ用巻上機のブレーキ装置。
  5. 前記複数の電磁コイルは、電気的に並列に接続されている請求項1乃至4の何れか一項のエレベータ用巻上機のブレーキ装置。
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