JPH07172734A - エレベータの釣合重り - Google Patents

エレベータの釣合重り

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JPH07172734A
JPH07172734A JP32020493A JP32020493A JPH07172734A JP H07172734 A JPH07172734 A JP H07172734A JP 32020493 A JP32020493 A JP 32020493A JP 32020493 A JP32020493 A JP 32020493A JP H07172734 A JPH07172734 A JP H07172734A
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brake
elevator
linear motor
iron core
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JP32020493A
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Tadashi Matsuura
忠 松浦
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B17/00Hoistway equipment
    • B66B17/12Counterpoises

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  • Types And Forms Of Lifts (AREA)
  • Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】外形を小形化し、動作を早める。 【構成】釣合重り枠9の仕切骨9aの外面側にE形の鉄
心10Aを取り付け、この鉄心10Aの中央部に励磁コイル
12を挿入する。釣合重り枠9の両側端には、ラバー19を
設け、このラバー19の内側にはブレーキシュー16を設け
る。このブレーキシュー16の内側の上下と鉄心10Aの凹
部の上下端には、圧縮コイルばね14を挿入する。鉄心10
Aの外面側の上下端には、ピン20を埋設し、このピン20
の先端は、ブレーキシュー16の上下端に形成した案内穴
に遊嵌する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、リニアモータを
駆動源として採用したエレベータの釣合重りに関する。
【0002】
【従来の技術】エレベータにおいては、従来の巻上用電
動機と減速機などで構成する巻上機を用いる駆動方法の
代わりに、リニアモータで乗りかごを直接昇降させる方
法が試みられている。これは、次のような理由による。
【0003】従来から用いられてきた三相誘導電動機と
減速機などを用いたエレベータでは、図12(a)のシン
グルラップ形ロープトラクションエレベータに示すよう
に、かご1と釣合重り2を昇降させるための巻上機3お
よびそらせシーブ4をかご1の上方に設置する必要があ
るため、かご1と釣合重り2の他に、昇降路の上部に機
械室5を設けなければならない。すると、この機械室5
が大きなスペースを占めるために、特に都市部では、ビ
ルの屋上に機械室5を設置するためには、北側斜線の規
制の関係からビルを低くするか、あるいは、エレベータ
の設置場所を南側の日当たりの良い場所にするかしなけ
ればならず、ビルの建設上、大きな制約を受ける。
【0004】そこで、図12(b)に示すようなリニアモ
ータを用いたエレベータが提案されている。このリニア
モータを用いたエレベータでは、釣合重り2にリニアモ
ータ6を収納し、このリニアモータ6の軸心に二次導体
となるリアクションロット7を同軸に貫通させて、相互
間に発生する磁力による推力によって釣合重り2がリア
クションロット7に沿って上下に昇降することを可能と
し、釣合重り2に取り付けられたロープ8およびそらせ
シーブ4を介してつるべ式にかご1を昇降させること
で、従来の駆動用電動機を用いたエレベータで必要とし
ていた機械室5を不要としている。
【0005】図13は、このようなリニアモータを用いた
エレベータの詳細な構造を示す斜視図である。図13にお
いてリニアモータ6は、溝形鋼から額縁状に製作された
釣合重り枠9の中央に縦に固定され、この釣合重り枠9
は、ロープ8によってそらせシーブ4Aに吊り下げられ
ており、このロープ8で昇降路の天井に設けたそらせシ
ーブ4Bを介してかご1に連絡され、この釣合重り枠9
とかご1は、つるべ式に上下に昇降可能となっている。
【0006】また、釣合重り枠9には、リニアモータ6
の両側に鉄板で製作された総重量数100 Kgに及ぶカウン
タウエイト10が積載され、リニアモータ6の下部の両側
には、詳細を図14で示す電磁ブレーキ11が設けられてい
る。
【0007】この電磁ブレーキ11は、この電磁ブレーキ
11を開放する励磁コイル12と、この励磁コイル12で発生
した磁束の磁路を形成する一対の鉄心13と、電磁ブレー
キ11を作動させる圧縮コイルばね14及び一対のブレーキ
アーム15と、このブレーキアーム15の先端に設けられた
ブレーキシュー16で構成されており、昇降路の壁に縦設
された図14において一点鎖線で示す断面T字形のブレー
キ板17をブレーキシュー16ではさみ、その摩擦力でブレ
ーキ力を得ている。
【0008】このように構成されたエレベータにおいて
は、例えば、エレベータのホールからエレベータに呼び
が入ると、リニアモータ6に電力が供給され、このリニ
アモータ6と二次導体のリアクションロット7との間で
電磁相互作用が発生し、リニアモータ6に反作用として
の推進力が働き、釣合重りを昇降させることで、呼ばれ
たホールまでかご1を昇降させる。
【0009】かご1が目的階に到着すると、電磁ブレー
キ11の励磁コイル12を励磁していた電力が遮断され、ブ
レーキアーム15の先端に設けたブレーキシュー16で昇降
路側に設けたブレーキ板17をはさみ、この摩擦力でかご
1を停止状態に維持する。
【0010】電磁ブレーキ11の励磁コイル12は、リニア
モータ6が昇降中は、励磁状態になっていて、圧縮コイ
ルばね14を圧縮し、ブレーキアーム15を開いており、リ
ニアモータ6が停止すると、電磁ブレーキ11の励磁コイ
ル12の励磁が遮断されて、圧縮コイルばね14の復帰力に
よって、ブレーキアーム15の先端のブレーキシュー16で
ブレーキ板17を挾持する力が発生するようになってい
る。すなわち、万一停電したときには、ブレーキがかか
るフェイルセーフ機構になっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなリニアモータ6を用いたエレベータの釣合重りで
は、次のような問題がある。すなわち、この種のリニア
モータ6では、その特長から昇降路を設けるための空間
を確保することが厳しい低中層階ビルに用いられる場合
が多く、この低中層階ビルの設計上の制約からリニアモ
ータ6を搭載している釣合重り2の厚さ方向の寸法は、
約0.5m程度しかとれない。
【0012】一方、この種のリニアモータ6が必要とす
る起動推力は、約600 〜800Kgf程度であるが、釣合重り
の厚さ方向の寸法の制限によって、リニアモータ6の全
長は、約2m程度と長くなり、また、ブレーキ力も約30
0 〜500Kgf必要であり、電磁ブレーキ11の全長も約0.
5m程度になる。
【0013】また、釣合重り2の重量は、エレベータの
効率を向上させるため、かご1の重量にほぼ釣り合う重
量にする必要があるので、通常、カウンタウエイト10と
して、約300 〜500Kgf程度の鉄板を乗せる必要がある。
【0014】したがって、このように構成された釣合重
りにおいては、釣合重り枠9の全長が約3mに及び重量
は約1〜1.5tonとなり、設置空間に制約がある低中層階
ビルに釣合重り枠9を据付ける作業が非常に困難とな
り、据付作業に要する時間がながくなるので、限られた
期間内には行えなくなるおそれがある。
【0015】また、電磁ブレーキ11のブレーキ力開放の
タイミングは、かご1が昇降する命令が入った後、直ち
に励磁コイル12を励磁してブレーキ力を開放することに
なっており、その開放時間は数100mSec の非常に短時間
で動作する必要があるが、コイル12の自己インダクタン
スにより、励磁電流の立上り時間が遅くなって、ブレー
キを開放するために要する時間が長くなる。
【0016】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、電磁ブレーキの機能を阻害することなく、釣合
重りの小形化を図ることのできるエレベータの釣合重り
を得ることを目的とする。また、電磁ブレーキの開放動
作時間を短縮することのできるエレベータの釣合重りを
得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、リニアモータの両側にカウンタウエイトが搭載され
た枠体と、この枠体の両側に設置されたブレーキ板に係
合する電磁ブレーキを備えたエレベータの釣合重りにお
いて、リニアモータの上部の両側に電磁ブレーキを収納
したことを特徴とする。
【0018】また、請求項2に記載の発明は、リニアモ
ータの両側にカウンタウエイトが搭載された枠体と、こ
の枠体の両側に設置されたブレーキ板に係合する電磁ブ
レーキを備えたエレベータの釣合重りにおいて、リニア
モータの上部の両側に励磁コイルが装着された鉄心を収
納し、枠体の両側に鉄心の外側と対向して磁路を構成す
るブレーキシューを設け、このブレーキシューと鉄心の
間に復帰ばねを介在させたことを特徴とする。
【0019】また、請求項3に記載の発明は、リニアモ
ータの両側にカウンタウエイトが搭載された枠体と、こ
の枠体の両側に設置されたブレーキ板に係合する電磁ブ
レーキを備えたエレベータの釣合重りにおいて、リニア
モータの上部の両側に励磁コイルが装着された鉄心を収
納し、枠体の両側に鉄心の外側と対向して磁路を構成す
るブレーキシューを設け、このブレーキシューと鉄心の
内側と枠体の間に復帰ばねを介在させたことを特徴とす
る。
【0020】また、請求項4に記載の発明は、リニアモ
ータの両側にカウンタウエイトが搭載された枠体と、こ
の枠体の両側に設置されたブレーキ板に係合する電磁ブ
レーキを備えたエレベータの釣合重りにおいて、リニア
モータの上部の両側に励磁コイルが装着された鉄心を収
納し、枠体の両側に鉄心の外側と対向して磁路を構成
し、対向部に鉄心に形成された第1の案内部に案内され
る第2の案内部が形成されたブレーキシューを設け、こ
のブレーキシューと鉄心の間に復帰ばねを介在させたこ
とを特徴とする。
【0021】また、請求項5に記載の発明は、リアクシ
ョンロッドが貫通するリニアモータの両側にカウンタウ
エイトが搭載された枠体と、電磁ブレーキを備えたエレ
ベータの釣合重りにおいて、リニアモータの上部の両側
に励磁コイルが装着された鉄心を収納し、この鉄心とリ
アクションロッドとの間に鉄心の内側と対向して磁路を
構成するブレーキシューを設け、鉄心の外側と枠体との
間に復帰ばねを介在させたことを特徴とする。
【0022】さらに、請求項6に記載の発明は、リニア
モータの両側にカウンタウエイトが搭載された枠体と、
この枠体の両側に設置されたブレーキ板に係合する電磁
ブレーキを備えたエレベータの釣合重りにおいて、軸を
介して開閉自在の一対のアームを枠体に設け、アームの
外側端部にブレーキシューを設け、アームの内側端部に
励磁コイルと復帰ばねを設けたことを特徴とする。
【0023】
【作用】請求項1に記載の発明においては、電磁ブレー
キは、枠体内に積載されたカウンタウエイトの上部に収
納される。
【0024】また、請求項2及び請求項3に記載の発明
においては、エレベータの停止によって励磁コイルが消
磁されると、ブレーキシューは、復帰ばねの復帰動作で
ブレーキ板に押圧される。
【0025】また、請求項4に記載の発明においては、
エレベータの停止によって励磁コイルが消磁されると、
ブレーキシューは、復帰ばねの復帰動作により鉄心の対
向部に形成された案内部に案内されてブレーキ板に押圧
される。
【0026】また、請求項5に記載の発明においては、
エレベータの停止によって励磁コイルが消磁されると、
ブレーキシューは、復帰ばねの復帰動作でリアクション
ロッドに押圧される。
【0027】さらに、請求項6に記載の発明において
は、エレベータの停止によって励磁コイルが消磁される
と、復帰ばねの復帰動作で一対のアームは閉動作し、こ
のアームの端部に設けられたブレーキシューはブレーキ
板を挾持する。
【0028】
【実施例】以下、本発明のエレベータの釣合重りの一実
施例を図面を参照して説明する。図1は、請求項1及び
請求項2並びに請求項4に記載の発明のエレベータの釣
合重りを示す正面図で、後述する励磁コイルが消磁(す
なわち、ブレーキ作動時)状態を示し、従来の技術で示
した図13で示したリニアモータ6を搭載した釣合重り枠
9と、この釣合重り枠9に収納された釣合重り10及び電
磁ブレーキ11の組立構成に対応する図である。また、図
2は、図1のA−A断面図で、従来の技術で示した図13
及び図14と同一要素には、同一符号を付して重複した説
明は省略する。
【0029】図1及び図12において、釣合重り枠9の左
右端の外面側には、帯板状のラバー19が対称的に設けら
れ、これらのラバー19の内側には、このラバー19と側面
形状が同形状で軟鋼板で製作された板厚の厚いブレーキ
シュー16が固定されている。このブレーキシュー16は、
釣合重り枠9に形成された図示しない角形の穴に遊嵌し
て、左右に移動自在となっている。
【0030】釣合重り枠9の上下の中央部には、図示し
ない貫通穴が形成され、この貫通穴には、図13において
も示したリアクションロッド7が縦に遊嵌している。こ
のリアクションロッド7は、中心に位置する肉厚の鋼管
と、この鋼管の外側に挿入されたアルミニウム管で構成
されている。このアルミニウム管が貫通するように、リ
ニアモータ6が釣合重り枠9の中央に縦に取り付けられ
ている。
【0031】リニアモータ6の左右には、溝形鋼で製作
された仕切骨9aが左右対称的に縦設され、上下端が溶
接されている。これらの仕切骨9aには、炭素綱で製作
された略E字状の鉄心10Aが図示しないボルトで左右対
称に固定されている。この鉄心10Aの凹部には、励磁コ
イル12がそれぞれ挿着され、この励磁コイル12の上側と
下側には、圧縮コイルばね14が左右上下対称的に挿着さ
れ、励磁コイル12が無励磁(すなわち、ブレーキ作動
時)を示す図1及び図2においては、圧縮コイルばね14
の復帰力でブレーキシュー16を介してラバー19をブレー
キ板17に押圧している。
【0032】鉄心10Aの上下端の外面側には、ピン20の
基端がそれぞれ挿入・固定され、このピン20の先端は、
前述したブレーキシュー16の上下に形成された案内穴に
圧入された図示しないすべり軸受にそれぞれ嵌合してい
る。
【0033】釣合重り枠9の底骨9bには、仕切骨9a
の外側に、図示しない平面図では長方形で、軟鋼板で製
作された数10Kgの重りが、それぞれ6枚搭載されてい
る。
【0034】このように構成されたエレベータの釣合重
りにおいては、鉄心10Aとブレーキシュー16で磁路を形
成し、励磁コイル12が励磁されると、図1の環状の矢印
で示すように、上下の磁路に磁束が通過する。
【0035】したがって、図示しないかごに昇降指令が
入力されるときには、励磁コイル12の操作回路に対して
も励磁指令が入力されて、ブレーキシュー16が吸引さ
れ、このブレーキシュー16の吸引によって、このブレー
キシュー16の外側に固定されたラバー19は、ブレーキ板
17から引き離される。
【0036】また、かごが所定の階床に着床するときに
は、励磁コイル12の操作回路に入力された消磁指令によ
って、励磁コイル12は消磁され、一対の圧縮コイルばね
14は図1に示すように復帰して、ブレーキシュー16は外
側に押圧され、ラバー19はブレーキ板17に押圧されてブ
レーキは作動状態となる。
【0037】一方、このように構成されたエレベータの
釣合重りにおいては、釣合重り枠9の長さは、所定の駆
動力を得るために所定の長さが必要となるリニアモータ
6の長さで決まるが、ブレーキ部分となる鉄心10Aや励
磁コイル12及び圧縮コイルばね14や、ブレーキシュー16
などを釣合重り枠9の上部の内側に収納することで、ブ
レーキ部分を含む釣合重りの高さを減らすことができ
る。
【0038】また、ブレーキ部分の動作方向を昇降路の
壁面と平行とすることにより、釣合重りの厚さを減らす
ことができるので、昇降路の奥行きを減らすことができ
る。
【0039】さらに、鉄心10Aとブレーキシュー16との
対向面は、3箇所となるので、吸引力を増やすことがで
き、それだけ励磁コイル12を小形することができ、圧縮
コイルばね14を強力にすることができるので、ブレーキ
開放時の動作を高速化することができる。
【0040】次に、図3は、請求項3に記載の発明を示
す部分正面図で、図1に対応する図である。図3におい
ては、鉄心10Cの内側と仕切り骨9aとの間に、一対の
圧縮コイルばね14Aが自由長の状態で挿入され、鉄心10
Cのうち、励磁コイル12が挿入される部分には、永久磁
石21が底部に挿入されている。また、鉄心10Cの外面側
には、板厚の厚いラバー19Aが固定されている。
【0041】このように構成されたエレベータの釣合重
りにおいては、鉄心10C及びラバー19Aとブレーキ板17
で磁路が形成される。ここで、図示しないかごに昇降指
令が入力され、励磁コイル12の操作回路に対しても励磁
指令が入力されると、図3の環状の矢印に示すように発
生する磁束と永久磁石21による矢印と逆向きの磁束によ
って、両者は消磁される。すると、圧縮コイルばね14A
の復帰力によって、ラバー19Aと鉄心10Cは釣合重り枠
9の中央に引き寄せられて、ブレーキは図3に示すよう
に解放状態となる。
【0042】また、かごが所定の階床に着床するときに
は、励磁コイル12の操作回路に入力された消磁指令によ
って、励磁コイル12は消磁される。すると、永久磁石21
の磁化力で、ラバー19Aはブレーキ板17に吸引され、一
対の圧縮コイルばね14は引き伸ばされ、ラバー19Aは外
側に押圧され、ブレーキ板17に押圧されて、ブレーキは
作動状態となる。
【0043】次に、図4は、請求項5に記載の発明を示
す部分正面図で、図1及び図3に対応する図である。図
4においては、鉄心10Cとラバー19Bは図3と逆向きに
設けられ、この鉄心10Cの内側と釣合重り枠9の外骨と
の間に、一対の圧縮コイルばね14Aが自由長の状態で挿
入され、鉄心10Cのうち、励磁コイル12が挿入される部
分には、永久磁石21が図3と同様に挿入されている。ま
た、鉄心10Cの内面側にはラバー19Bが固定されてい
る。さらに、リアクションロッド7の外側には、アルミ
ニウム管のブレーキ管17Aが挿入されている。また、リ
ニアモータ6は、釣合重り枠の中央から下端に設けられ
ている。
【0044】このように構成されたエレベータの釣合重
りにおいては、鉄心10C及びラバー19Bとリアクション
ロッド7で磁路が形成される。ここで、図示しないかご
に昇降指令が入力され、励磁コイル12の操作回路に対し
ても励磁指令が入力されると、図4の環状の矢印に示す
ように発生する磁束と永久磁石21による矢印と逆向きの
磁束によって、両者は消磁される。すると、圧縮コイル
ばね14Aの復帰力によって、ラバー19Bと鉄心10Cは釣
合重り枠9の外側に引き寄せられて、ブレーキは図4に
示すように解放状態となる。
【0045】また、かごが所定の階床に着床するときに
は、励磁コイル12の操作回路に入力された消磁指令によ
って、励磁コイル12は消磁される。すると、永久磁石21
の磁化力で、ラバー19Bはリアクションロッド7に吸引
され、一対の圧縮コイルばね14Aは引き伸ばされ、ラバ
ー19Bは内側に押圧され、ブレーキ管17Aに押圧され
て、ブレーキは作動状態となる。
【0046】次に、図5は、請求項6に記載のエレベー
タの釣合重りを示す正面図で、図1,図3及び図4に対
応する図である。図5において、釣合重り枠9の上部左
右端の内側には、軸受を介して支持ピン23が軸受台を介
して上下方向に設けられ、この支持ピン23には、一対の
ブレーキアーム15の対向側に突設された腕部15aが挿入
されている。
【0047】これらのブレーキアーム15の左端の対向面
には、ラバー19Cがそれぞれ取り付けられ、これらのラ
バー19Cは、ブレーキ板17と所定の間隔で向い合ってい
る。ブレーキアーム15の腕部15aの右側には、圧縮コイ
ルばね14が対向側に図6においては伸長された状態で係
止され、ブレーキアーム15の右端には、鉄心10Dの片側
が固定されている。この鉄心10Dには、励磁コイル12が
それぞれ挿入されている。
【0048】このように構成されたエレベータの釣合重
りにおいては、エレベータのかごの昇降時には、一対の
励磁コイル12に対し、発生する磁束が逆向きとなるよう
に励磁電流を流すことによって、一対に鉄心10Dは互い
に反発されるので、ラバー19Cはブレーキ板17から図6
に示すように離れる。
【0049】逆に、かごを停止させるときには、各励磁
コイル12に通電していた電流を遮断することによって、
圧縮コイルばね14の復帰力でブレーキ板をラバー19Cを
介して挾持する。
【0050】次に、図7は、図1で示した請求項1に記
載の発明の他の実施例を示す正面図である。図7におい
ては、鉄心10Eには、左右にそれぞれ一対の励磁コイル
12が上下に挿着されている。
【0051】また、図8は、図1で示した請求項1に記
載の発明の異なる他の実施例を示す正面図である。図8
においては、鉄心10Eはコ字状に形成され、図1におい
ては、片側に磁路が上下2箇所形成されたのに対し、図
8では、1箇所となっている。この場合には、励磁コイ
ルの数を減らすことができる利点がある。
【0052】図9は、図3で示した請求項3に記載の発
明の他の実施例を示す正面図である。図9においては、
E形の鉄心10Fのラバー19との対向部にそれぞれ永久磁
石21を設けている。この場合には、永久磁石21の数が増
えるので、励磁コイル12を消磁した時のブレーキ力を増
やすことができる利点がある。
【0053】図10は、図3で示した請求項3に記載の発
明の異なる他の実施例を示す正面図である。図10におい
ては、励磁コイルが片側に2個設けられ、上下の励磁コ
イル12の間の鉄心を結ぶ永久磁石21Aが挿入されてい
る。この場合にも、永久磁石21Aを長くすることによっ
て、この永久磁石によるブレーキ力を増やすことができ
る利点がある。
【0054】図11は、図5及び図6で示した請求項6に
記載の発明のエレベータの釣合重りの他の実施例を示す
正面図である。図11において、釣合重りの枠9の上端両
側(注;図11では左側だけ示し、右側は図示しないが左
側と対称的になっている)には、支持ピン23が紙面直交
方向に設けられている。
【0055】この支持ピン23には、略v字状に形成され
た一対のブレーキアーム15の中間部が揺動自在に取り付
けられている。これらのブレーキアーム15の上端外面に
は、ブレーキシュー16とラバー19が順に固定されてい
る。
【0056】このうち、左側のラバー19は、昇降路に縦
設されたブレーキ板17に当接し、右側のラバー19は、リ
アクションロッド7の左側面に当接している。
【0057】ブレーキアーム15の下面の対向面には、鉄
心10Dがそれぞれ固定され、これらの鉄心10Dには、励
磁コイル12がそれぞれ挿着されている。さらに、ブレー
キアーム15の上部管には、圧縮コイルばね14が圧縮され
た状態で取り付けられている。
【0058】このように構成されたエレベータの釣合重
りにおいては、図5及び図6で示したエレベータの釣合
重りと同様に、エレベータのかごが昇降するときには、
各励磁コイル12で発生する磁束が逆向きとなるように励
磁電流を通電することによって、一対の鉄心10D相互を
反発させて、左右のラバー19をブレーキ板17とリアクシ
ョンロッド7から離す。
【0059】逆に、かごを停止させるときには、各励磁
コイル12の通電を停止することによって、圧縮コイルば
ね14の復帰力を利用して、左右のラバー19をブレーキ板
17とリアクションロッド7に押圧する。
【0060】
【発明の効果】以上、請求項1に記載の発明によれば、
リニアモータの両側にカウンタウエイトが搭載された枠
体と、この枠体の両側に設置されたブレーキ板に係合す
る電磁ブレーキを備えたエレベータの釣合重りにおい
て、リニアモータの上部の両側に電磁ブレーキを収納す
ることで、枠体内に積載されたカウンタウエイトの上部
に電磁ブレーキを収納したので、外形を小形化し、動作
時間を短縮することのできるエレベータの釣合重りを得
ることができる。
【0061】また、請求項2に記載の発明によれば、リ
ニアモータの両側にカウンタウエイトが搭載された枠体
と、この枠体の両側に設置されたブレーキ板に係合する
電磁ブレーキを備えたエレベータの釣合重りにおいて、
リニアモータの上部の両側に励磁コイルが装着された鉄
心を収納し、枠体の両側に鉄心の外側と対向して磁路を
構成するブレーキシューを設け、このブレーキシューと
鉄心の間に復帰ばねを介在させることで、エレベータの
停止によって励磁コイルが消磁されると、復帰ばねの復
帰動作でブレーキシューをブレーキ板に押圧したので、
外形を小形化し、動作時間を短縮することのできるエレ
ベータの釣合重りを得ることができる。
【0062】また、請求項3に記載の発明によれば、リ
ニアモータの両側にカウンタウエイトが搭載された枠体
と、この枠体の両側に設置されたブレーキ板に係合する
電磁ブレーキを備えたエレベータの釣合重りにおいて、
リニアモータの上部の両側に励磁コイルが装着された鉄
心を収納し、枠体の両側に鉄心の外側と対向して磁路を
構成するブレーキシューを設け、このブレーキシューと
鉄心の内側と枠体の間に復帰ばねを介在させることで、
エレベータの停止によって励磁コイルが消磁されると、
復帰ばねの復帰動作でブレーキシューをブレーキ板に押
圧したので、外形を小形化し、動作時間を短縮すること
のできるエレベータの釣合重りを得ることができる。
【0063】また、請求項4に記載の発明によれば、リ
ニアモータの両側にカウンタウエイトが搭載された枠体
と、この枠体の両側に設置されたブレーキ板に係合する
電磁ブレーキを備えたエレベータの釣合重りにおいて、
リニアモータの上部の両側に励磁コイルが装着された鉄
心を収納し、枠体の両側に鉄心の外側と対向して磁路を
構成し、対向部に鉄心に形成された第1の案内部に案内
される第2の案内部が形成されたブレーキシューを設
け、このブレーキシューと鉄心の間に復帰ばねを介在さ
せることで、エレベータの停止によって励磁コイルが消
磁されると、復帰ばねの復帰動作によりブレーキシュー
を鉄心の対向部に形成された案内部に案内されてブレー
キ板に押圧したので、外形を小形化し、動作時間を短縮
することのできるエレベータの釣合重りを得ることがで
きる。
【0064】また、請求項5に記載の発明によれば、リ
アクションロッドが貫通するリニアモータの両側にカウ
ンタウエイトが搭載された枠体と、電磁ブレーキを備え
たエレベータの釣合重りにおいて、リニアモータの上部
の両側に励磁コイルが装着された鉄心を収納し、この鉄
心とリアクションロッドとの間に鉄心の内側と対向して
磁路を構成するブレーキシューを設け、鉄心の外側と枠
体との間に復帰ばねを介在させることで、エレベータの
停止によって励磁コイルが消磁されると、復帰ばねの復
帰動作でブレーキシューをリアクションロッドに押圧し
たので、外形を小形化し、動作時間を短縮することので
きるエレベータの釣合重りを得ることができる。
【0065】さらに、請求項6に記載の発明によれば、
リニアモータの両側にカウンタウエイトが搭載された枠
体と、この枠体の両側に設置されたブレーキ板に係合す
る電磁ブレーキを備えたエレベータの釣合重りにおい
て、軸を介して開閉自在の一対のアームを枠体に設け、
アームの外側端部にブレーキシューを設け、アームの内
側端部に励磁コイルと復帰ばねを設けることで、エレベ
ータの停止によって励磁コイルが消磁されると、復帰ば
ねの復帰動作で一対のアームを閉動作させ、このアーム
の端部に設けられたブレーキシューでブレーキ板を挾持
したので、外形を小形化し、動作時間を短縮することの
できるエレベータの釣合重りを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び請求項2並びに請求項4に記載の
発明のエレベータの釣合重りの一実施例を示す正面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】請求項3に記載の発明のエレベータの釣合重り
の一実施例を示す正面図。
【図4】請求項5に記載の発明のエレベータの釣合重り
の一実施例を示す正面図。
【図5】請求項6に記載の発明のエレベータの釣合重り
の一実施例を示す正面図。
【図6】図5のB−B断面図。
【図7】請求項1及び請求項2並びに請求項4に記載の
発明のエレベータの釣合重りの他の実施例を示す正面
図。
【図8】請求項1及び請求項2並びに請求項4に記載の
発明のエレベータの釣合重りの異なる他の実施例を示す
正面図。
【図9】請求項3に記載の発明のエレベータの釣合重り
の他の実施例を示す正面図。
【図10】請求項3に記載の発明のエレベータの釣合重
りの異なる他の実施例を示す正面図。
【図11】請求項6に記載の発明のエレベータの釣合重
りの他の実施例を示す正面図。
【図12】(a)は、従来の巻上機によるエレベータの
一例を示す説明図、(b)は、この種リニアモータを使
用したエレベータを示す説明図。
【図13】従来のリニアモータによるエレベータの一例
を示す斜視図。
【図14】従来のリニアモータによるエレベータの釣合
重りに搭載されるブレーキの一例を示す平面図。
【符号の説明】
6…リニアモータ、7…リアクションロッド、9…釣合
重り枠、10…カウンタウエイト、10A,10B,10C…鉄
心、12…励磁コイル、14,14A…圧縮コイルばね、16…
ブレーキシュー、17…ブレーキ板、18…釣合重り、19…
ラバー、20…ピン、21,21A…永久磁石。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リニアモータの両側にカウンタウエイト
    が搭載された枠体と、この枠体の両側に設置されたブレ
    ーキ板に係合する電磁ブレーキを備えたエレベータの釣
    合重りにおいて、前記リニアモータの上部の両側に前記
    電磁ブレーキを収納したことを特徴とするエレベータの
    釣合重り。
  2. 【請求項2】 リニアモータの両側にカウンタウエイト
    が搭載された枠体と、この枠体の両側に設置されたブレ
    ーキ板に係合する電磁ブレーキを備えたエレベータの釣
    合重りにおいて、前記リニアモータの上部の両側に励磁
    コイルが装着された鉄心を収納し、前記枠体の両側に前
    記鉄心の外側と対向して磁路を構成するブレーキシュー
    を設け、このブレーキシューと前記鉄心の間に復帰ばね
    を介在させたことを特徴とするエレベータの釣合重り。
  3. 【請求項3】 リニアモータの両側にカウンタウエイト
    が搭載された枠体と、この枠体の両側に設置されたブレ
    ーキ板に係合する電磁ブレーキを備えたエレベータの釣
    合重りにおいて、前記リニアモータの上部の両側に励磁
    コイルが装着された鉄心を収納し、前記枠体の両側に前
    記鉄心の外側と対向して磁路を構成するブレーキシュー
    を設け、このブレーキシューと前記鉄心の内側と前記枠
    体の間に復帰ばねを介在させたことを特徴とするエレベ
    ータの釣合重り。
  4. 【請求項4】 リニアモータの両側にカウンタウエイト
    が搭載された枠体と、この枠体の両側に設置されたブレ
    ーキ板に係合する電磁ブレーキを備えたエレベータの釣
    合重りにおいて、前記リニアモータの上部の両側に励磁
    コイルが装着された鉄心を収納し、前記枠体の両側に前
    記鉄心の外側と対向して磁路を構成し、対向部に前記鉄
    心に形成された第1の案内部に案内される第2の案内部
    が形成されたブレーキシューを設け、このブレーキシュ
    ーと前記鉄心の間に復帰ばねを介在させたことを特徴と
    するエレベータの釣合重り。
  5. 【請求項5】 リアクションロッドが貫通するリニアモ
    ータの両側にカウンタウエイトが搭載された枠体と、電
    磁ブレーキを備えたエレベータの釣合重りにおいて、前
    記リニアモータの上部の両側に励磁コイルが装着された
    鉄心を収納し、この鉄心と前記リアクションロッドとの
    間に前記鉄心の内側と対向して磁路を構成するブレーキ
    シューを設け、前記鉄心の外側と前記枠体との間に復帰
    ばねを介在させたことを特徴とするエレベータの釣合重
    り。
  6. 【請求項6】 リニアモータの両側にカウンタウエイト
    が搭載された枠体と、この枠体の両側に設置されたブレ
    ーキ板に係合する電磁ブレーキを備えたエレベータの釣
    合重りにおいて、軸を介して開閉自在の一対のアームを
    前記枠体に設け、前記アームの外側端部に前記ブレーキ
    シューを設け、前記アームの内側端部に励磁コイルと復
    帰ばねを設けたことを特徴とするエレベータの釣合重
    り。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0899055A2 (de) * 1997-08-26 1999-03-03 Chr. Mayr GmbH & Co. KG Bremsvorrichtung für einen Linearantrieb
JP2006206217A (ja) * 2005-01-26 2006-08-10 Mitsubishi Electric Corp レール把持機構ならびにそれを用いたエレベータの安全装置
CN101948062A (zh) * 2010-10-22 2011-01-19 湖南海诺电梯有限公司 一种托架式轿厢滚轮摩擦驱动电梯
CN101973478A (zh) * 2010-10-22 2011-02-16 湖南海诺电梯有限公司 一种托架式滚轮摩擦驱动系统
JP2012240820A (ja) * 2011-05-23 2012-12-10 Mitsubishi Electric Corp エレベータ用巻上機のブレーキ装置

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