JP5761752B2 - 折畳コンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、上下に対向配置された底部ベースと上部枠との間に1対の跳上側壁と1対の折曲側壁とを備え、1対の跳上側壁をそれらの上端部を中心に内側に回動してから、1対の折曲側壁を内側に2つ折りに畳むことが可能な折畳コンテナに関する。
図18に示すように、外側面にカードホルダ1が取り付け可能なコンテナが知られている。そのカードホルダ1は、帯状板1Aから上方に可撓片1Bを突設した構造をなし、コンテナは、外側面の下端部から突出した1対のホルダ係止突部3,3と下端フランジ2とを備え、それらホルダ係止突部3,3と下端フランジ2との間で帯状板1Aを挟んで固定する構造になっている(例えば、特許文献1参照)。また、このようなカードホルダ1を折畳コンテナの折曲側壁に取り付けたいというニーズがある。そのカードホルダ1を取り付けるためのスペースを折曲側壁に備えた折畳コンテナとして、図19に示したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。この折畳コンテナの上側及び下側の折曲側壁4,5は、外面の外縁部から突出した外縁枠形突部4A,5Aの内側に中央平坦部4B,5Bを備えた構造になっていて、その下側折曲側壁5の中央平坦部5Bにカードホルダ1を配置することができる。そして、中央平坦部5Bの下端寄り位置に図示しないホルダ係止突部を突出形成して、外縁枠形突部5Aの下辺部の水平リブ5Lとの間で、上記したカードホルダ1の帯状板1Aを挟んで固定することができると考えられる。
実公平4−9323号公報(第1図、第3図) 特開2009−90988号公報(第1図、第6図)
ところで、上記した折畳コンテナは、図20に示すように、折畳状態で上側及び下側の折曲側壁4,5の外面が接合するように折り畳まれて、底部ベース6及び上部枠7の内側に収納される。そして、上側及び下側の折曲側壁4,5が薄いほど、折畳コンテナの折畳状態が上下にコンパクトになる。ところが、下側折曲側壁5を薄くすると、上記した水平リブ5Lの突出量も小さくなるので、カードホルダ1の帯状板1Aが幅方向で傾動するようにぐらつき易く、カードホルダ1の固定が不安定になるという問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、折畳状態の折畳コンテナを大きくすることなく、カードホルダを安定して固定可能な折畳コンテナの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る折畳コンテナは、全体が直方体の箱形状をなし、その底部を構成する底部ベースと上部を構成する上部枠との間に、1対の跳上側壁と1対の折曲側壁とがそれぞれ対向配置され、跳上側壁が、上端部のみを上部枠に回動可能に連結される一方、折曲側壁が、上下の両端部を上部枠と底部ベースとに回動可能に連結されると共に上下方向の中央に備えた中間ヒンジで上側折曲側壁と下側折曲側壁とに分割されて内側に2つ折り可能に構成され、さらに、上側及び下側の折曲側壁の各外面には、外縁部から突出した外縁枠形突部と、外縁枠形突部に囲まれた中央平坦部とが備えられて、外縁枠形突部のうち中間ヒンジから離れた直線部分にそれぞれ備えた水平リブが、折曲側壁を2つ折りにしたときに互いに突き合わされる折畳コンテナにおいて、下側折曲側壁に、中央平坦部から突出して水平リブとの間にカードホルダの下端部の帯状板を挟んで固定可能なホルダ係止突部を設け、下側折曲側壁の水平リブのうちホルダ係止突部と対向部分の先端を、その水平リブ全体の先端に対して部分的に先方に突出させてリブ先端突部を形成する一方、上側折曲側壁の水平リブの先端部の一部を切除して、リブ先端突部を受容可能なリブ先端凹部を形成し、底部ベースのうち下側折曲側壁との連結部分は、底部ベースの外縁部から起立した外縁突壁と底部ベースの上面との角部内側に配置され、リブ先端突部の下面に、下面突部を形成すると共に、外縁突壁の上面に、その上面内縁側の一部を陥没させて、下面突部を受容する上面陥没部を形成し、下面突部以外のリブ先端突部の先端面を、外縁突壁の上面の上方に配置したところに特徴を有する。
請求項1の折畳コンテナでは、下側折曲側壁の水平リブのうちホルダ係止突部と対向部分の先端を部分的に先方に突出させてリブ先端突部を形成したので、カードホルダの帯状板のうち水平リブとホルダ係止突部とに挟まれる部分が、帯状板の幅方向で大きくなる。これにより、カードホルダの帯状板の幅方向における傾動が抑えられ、カードホルダを安定して固定することができる。また、上側折曲側壁の水平リブには、先端部の一部を切除してリブ先端凹部が形成され、折曲側壁を折り畳んだときに、リブ先端凹部にリブ先端突部が受容されるので、折畳状態の折畳コンテナが従来に比べて大きくなることはない。即ち、折畳状態の折畳コンテナを大きくすることなく、カードホルダを安定して固定可能な折畳コンテナを提供することができる。
また、底部ベースにおける外縁突壁の上面内縁側の一部を陥没させてなる上面陥没部にリブ先端突部の下面突部が受容された状態になっているので、カードホルダの取り付け時に帯状板が誤って底部ベースの外縁突壁とリブ先端突部との間に差し込まれてしまうような不具合を防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係る折畳コンテナの斜視図 (A)上部枠の上面側斜視図、(B)上部枠の下面側斜視図 底部ベースの上面側斜視図 跳上側壁の外面側斜視図 折曲側壁の外面側斜視図 下側折曲側壁のうちホルダ係止突部の近傍の斜視図 下側折曲側壁のうちホルダ係止突部の近傍の一部破断斜視図 カードホルダを保持した下側折曲側壁及び底部ベースの一部破断斜視図 カードホルダを保持した下側折曲側壁及び底部ベースの側断面図 上側折曲側壁のうちリブ先端凹部の近傍の斜視図 上側折曲側壁及び上部枠のうちリブ先端凹部の近傍の斜視図 カードホルダの斜視図 カードを保持した状態のカードホルダ及び折曲側壁の斜視図 上面蓋を全開にした折畳コンテナの斜視図 折畳状態の折畳コンテナの斜視図 折畳状態の折畳コンテナの側断面図 リブ先端突部がリブ先端凹部に受容された状態の折畳コンテナの側断面図 従来のコンテナにカードホルダを取り付けた状態の斜視図 従来の折畳コンテナの組立状態の斜視図 従来の折畳コンテナの折畳状態の斜視図
以下、本発明の一実施形態を図1〜図17に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の折畳コンテナ10は、全体が直方体の箱形状をなした樹脂成形品であって、その底部を構成する底部ベース11と上部を構成する上部枠20との間に、1対ずつの折曲側壁30,30と跳上側壁40,40とが組み付けられ、さらに、上部枠20の上面に1対の上面蓋50,50が組み付けられた構造になっている。
図2(A)に示すように、上部枠20は長方形の枠状になっている。その上部枠20の1対の長辺部分における上面には、蓋回動支持部20E,20Eが形成され、それら各蓋回動支持部20Eに上面蓋50が回動可能に連結されている(図1及び図14参照)。また、上部枠20の1対の短辺部分における上面には、それぞれ1対ずつ計4つの上面突部22が突出形成され、それら上面突部22が図1に示すように、上面蓋50に貫通形成された係合孔51を通過して上面蓋50の上方に突出するようになっている。また、図2(A)に示すように、上部枠20の1対の短辺部分における内面には、その長手方向の中央に閉止孔24が形成され、各上面蓋50に組み付けられた係止スライダ60(図1参照)をスライドさせて閉止孔24に係合させることで上面蓋50を閉止状態に保持することができるようになっている。
図2(B)に示すように、上部枠20の長辺部分及び短辺部分は共に断面形状が下方に開放した溝形構造になっている。その溝形構造で溝開口を挟んで対向した外側枠側壁20A及び内側枠側壁20Bは、外側枠側壁20Aが内側枠側壁20Bより下方に長く延びると共に、上部枠20の短辺部分における内側枠側壁20Bの下端が、長辺部分における内側枠側壁20Bの下端より上方に位置している。そして、上部枠20の長辺部分における外側枠側壁20Aの下端部内面に長辺側回動支持部20D,20Dが形成される一方、上部枠20の1対の短辺部分における外側枠側壁20Aの内面に短辺側回動支持部20C,20Cが形成されている。
なお、各上面蓋50は、その外縁部全体を構成する不透明な樹脂製の枠部材50Hと、その枠部材50Hの内側開口を閉塞した無色透明な樹脂製の窓板部材50Gとの一体成形品になっている。
図3に示すように、底部ベース11は、平面形状が上部枠20と同じ長方形をなし、上面外縁部全体から外縁突壁11Sが突出して全体がトレイ状になっている。その外縁突壁11Sにおける1対の長辺部分の内側には、折曲側壁30の下端部を回動可能に連結するためのヒンジ構成部11Dが備えられている。一方、外縁突壁11Sにおける1対の短辺部分の内側には、跳上側壁40の下端部と凹凸係合して跳上側壁40を起立状態に係止するための起立係止部11Rが備えられている。
跳上側壁40は、図4に示すように、例えば、全体が略正方形で平板状の主要板部49にリブ等を設けて補強した構造になっている。具体的には、跳上側壁40には、主要板部49の両側縁部を下端部から上端寄り位置に亘って外側に膨出させて、左右に1対ずつ計4つの膨出突部41が形成されている。また、跳上側壁40の下端部には、跳上側壁40の横方向全体に亘って下側水平リブ42が形成される一方、跳上側壁40の上端部には、跳上側壁40の横方向全体に亘って上側水平リブ45が形成されている。そして、これら膨出突部41と下側及び上側の水平リブ42,45によって外縁枠形突部40Zが構成され、その外縁枠形突部40Zの内側が中央平坦部40Yになっている。また、上側水平リブ45より上側部分は、上部枠20の短辺側回動支持部20Cに回動可能に連結される回動連結部47になっていて、下側水平リブ42より下側部分は、底部ベース11の起立係止部11Rと凹凸係合する起立係止部40Rになっている。さらに、中央平坦部40Yの上端部には、手掛用突壁44が突出形成され、中央平坦部40Yの下端部には、下側水平リブ42との間に隙間を介して対向するように1対のホルダ係止突部43,43が突出形成されている。そのホルダ係止突部43の形状及び機能は、後述する上側折曲側壁31のホルダ係止突部35と同じになっている。
なお、跳上側壁40は、中央平坦部40Yのうち外縁部を除く領域を構成する無色透明な樹脂製の窓板部材40Gと、その窓板部材40G以外の不透明な樹脂製の枠部材40Hとの一体成形品になっている。
図1に示すように、折曲側壁30は、中央の中間ヒンジ33で上側折曲側壁31と下側折曲側壁32とに分割されて2つ折り可能になっている。その上側折曲側壁31は、図5に示すように、例えば全体が横長の長方形になった平板状の主要板部39にリブ等を設けて補強した構造になっている。具体的には、上側折曲側壁31には、主要板部39の両側縁部を外側に膨出させて上下方向に延びた1対の側縁膨出突部31C,31Cが形成されている。また、主要板部39の下端寄り位置からは、下側水平リブ31Bが突出していて、側縁膨出突部31C,31Cの下端寄り位置の間を連絡している。さらには、主要板部39の上端部からは、上側水平リブ31A(本発明に係る「水平リブ」に相当する)が突出していて、側縁膨出突部31C,31Cの上端部間を連絡している。そして、これら1対の側縁膨出突部31C,31C、下側水平リブ31B及び上側水平リブ31Aによって本発明に係る外縁枠形突部31Zが構成され、その外縁枠形突部31Zの内側が本発明に係る中央平坦部31Yになっている。
上側折曲側壁31のうち上側水平リブ31Aより上側部分は、上端連結部31Fになっている。その上端連結部31Fでは、上側水平リブ31Aの上面と主要板部39の外面との間が複数の上端突部31Eによって連絡され、上端突部31E群及び主要板部39の上端部が円弧状に湾曲している。さらに、上側折曲側壁31の左右方向における複数位置では、上端突部31E,31Eの間で主要板部39が切り欠かれ、それら切り欠かれた部分で対向した上端突部31E,31Eの対向面から連結突起31Tが突出している。
主要板部39の外面のうち下側水平リブ31Bより下側部分には、上側折曲側壁31の左右方向の複数位置に中間ヒンジ構成部31Kが設けられている。中間ヒンジ構成部31Kは、主要板部39から突出した1対の対向片31N,31Nの間をヒンジ軸31Mで連絡してなる。また、側縁膨出突部31C,31Cの互いの対向面の下端部からは、ヒンジ軸31Mと同軸上にサイド軸部31P,31Pが突出している。
下側折曲側壁32は、全体が上側折曲側壁31と略同じ大きさの横長の長方形をなした平板状の主要板部38にリブ等を設けて補強した構造になっている。具体的には、下側折曲側壁32は、主要板部38の外側に膨出しかつ上下方向に延びた側縁膨出突部32C,32Cを両側縁部に備えると共に、水平方向に延びた下側水平リブ32B(本発明に係る「水平リブ」に相当する)を下端部に備えている。また、下側折曲側壁32の上端部には、主要板部38から膨出しかつ水平方向に延びた上縁膨出突部32Aが備えられている。そして、これら1対の側縁膨出突部32C,32C、下側水平リブ32B及び上縁膨出突部32Aによって本発明に係る外縁枠形突部32Zが構成され、その外縁枠形突部32Zの内側が本発明に係る中央平坦部32Yになっている。
下側折曲側壁32のうち上縁膨出突部32Aの上面には、上側折曲側壁31の中間ヒンジ構成部31Kに対応して、複数の中間ヒンジ構成部32Kが設けられている。下側折曲側壁32は、上縁膨出突部32Aの上面から上方に突出した突壁32Nに、下側折曲側壁32の外面側に開放した丸溝32Mを形成してなる。また、各中間ヒンジ構成部32Kの両横には、上縁膨出突部32Aの一部を上方に延長してなる上端突部32Rがそれぞれ形成されている。さらに、上縁膨出突部32Aの上面における長手方向の両端部には、丸溝32Mの同軸上に1対の筒部32P,32Pが設けられている。そして、各中間ヒンジ構成部32Kの突壁32Nが中間ヒンジ構成部31Kの対向片31N,31Nの間に受容されて、ヒンジ軸31Mが丸溝32Mと係合し、サイド軸部31Pが筒部32Pに係合することで、本発明に係る中間ヒンジ33(図1参照)が構成されて、上側と下側の折曲側壁31,32とが回動可能に連結される。
下側折曲側壁32のうち下側水平リブ32Bより下側部分は、下端連結部32Fになっている。下端連結部32Fは、下側水平リブ32Bの下面から突出しかつ下端部が半円形になった突片状の複数の下端突部32Eを有し、所定の下端突部32E,32Eの間にヒンジ軸32Dが差し渡された構造になっている。なお、ヒンジ軸32Dを間に有していない幾つかの下端突部32E,32Eの外縁部の間には補強壁が差し渡されている。
さて、下側折曲側壁32における中央平坦部32Yの外面のうち下側水平リブ32Bの上側近傍には、下側折曲側壁32の横方向の中心に対して左右対称となる位置から1対のホルダ係止突部35,35が突出している。図7に示すように、ホルダ係止突部35は、中央平坦部32Yの外面から突出して下側水平リブ32Bと対向した突片形状をなし、その先端下面の幅方向の中央に係止突起35Cを備えている。また、係止突起35Cには、ホルダ係止突部35の基端側を向きかつ中央平坦部32Yの外面と平行になった係止面35Dと、その係止面35Dの裏側に位置して下方に向かうに従って係止面35D側に接近するように傾斜した傾斜ガイド面35Eとが備えられている。
なお、図6に示すように、ホルダ係止突部35の上面の両側縁部には、下側折曲側壁32の外面とホルダ係止突部35との間を連絡する三角リブ35B,35Bが突出形成されている。また、図9に示すように、下側水平リブ32Bの上面32Jは先端に向かうに従って僅かに下るように傾斜し、係止突起35Cの下面も下側水平リブ32Bの上面32Jと平行に傾斜している。さらに、上面凹部36Sの底面は、下側水平リブ32Bの先端寄り位置より先方部分だけが下側水平リブ32Bの上面32Jと平行に傾斜し、下側水平リブ32Bの先端寄り位置より基端側は水平になっている。
下側折曲側壁32の下側水平リブ32Bには、下側折曲側壁32の横方向の中心に対して左右対称となる2位置に1対のリブ先端突部36T,36Tが形成されている。これらリブ先端突部36Tは、下側水平リブ32Bの一部を下側水平リブ32B全体の先端に対して部分的に先方に突出させてなる。詳細には、図7に示すように、リブ先端突部36Tにおける下側水平リブ32B全体の先端からの突出量L2は、下側水平リブ32Bのうちリブ先端突部36Tを有しない部分における中央平坦部32Yの外面からの突出量L1に対して、例えば、1/4〜1/2倍程度の大きさになっている。
図6に示すように、リブ先端突部36Tの先端面は、下側水平リブ32B全体の先端面と平行になっていて、リブ先端突部36Tの左右方向の両端部は緩やかに傾斜して下側水平リブ32B全体の先端面に繋がっている。また、各リブ先端突部36Tの左右方向の大きさは、ホルダ係止突部35の左右方向の幅に対して、例えば、4〜5倍程度の大きさになっていて、各リブ先端突部36Tの左右方向における中間部に各ホルダ係止突部35が対向している。
下側水平リブ32Bには、ホルダ係止突部35との対向部分を下方にクランク状に屈曲させて上面側に上面凹部36Sが形成される一方、下面側に下面突部36Vが形成されている。これら上面凹部36S及び下面突部36Vは、下側水平リブ32Bの基端部からリブ先端突部36Tの先端に亘って延びかつ、ホルダ係止突部35より幅広になっていて、その上面凹部36Sの深さ及び下面突部36Vの突出量は、図7に示すように、例えば、下側水平リブ32Bの板厚の約半分程度になっている。
図には明示されていないが、下側折曲側壁32の下側水平リブ32B全体は、底部ベース11における外縁突壁11Sの上面より上方に位置している。また、下側水平リブ32B全体の先端面は、外縁突壁11Sより内側に位置する一方、図7に示すように、リブ先端突部36Tの先端面は、外縁突壁11Sの上面における幅方向の中間に位置している。そして、外縁突壁11Sの上面における内縁部のうち下面突部36Vと対向する部分に上面陥没部11Kが陥没形成され、その上面陥没部11Kに下面突部36Vが受容されている。
また、図5に示すように、上側折曲側壁31の上側水平リブ31Aの先端部には、下側折曲側壁32の1対のリブ先端突部36T,36Tと対応する部分に1対のリブ先端凹部31V,31Vが形成されている。図10及び図11に示すように、各リブ先端凹部31Vは、上側水平リブ31Aの先端の一部をリブ先端突部36Tと同じ形状に切除してなる。
なお、上側折曲側壁31は、跳上側壁40と同様に、中央平坦部31Yのうち外縁部を除く領域を構成する無色透明な樹脂製の窓板部材31Gと、その窓板部材31G以外の不透明な樹脂製の枠部材31Hとの一体成形品になっている。また、下側折曲側壁32も同様に無色透明な樹脂製の窓板部材32Gと不透明な樹脂製の枠部材32Hとの一体成形品になっている。
図12には、折畳コンテナ10に取り付け可能なカードホルダ70が示されている。カードホルダ70は、帯状板71に可撓片74を突設してなる。帯状板71には、長手方向の両端寄り位置の2箇所で、帯状板71の幅方向の一側縁部を四角形に切除して1対の係止凹部71A,71Aが形成され、これら係止凹部71A,71A同士の間隔が、1対のホルダ係止突部35,35同士の間隔と同じになっている。なお、係止凹部71A,71Aを除き、帯状板71は、長手方向全体で均一な幅をなしている。
また、可撓片74は、帯状板71のうち1対の係止凹部71A,71Aの間の2位置から上方に突出した1対の脚部72,72の上端部間を連絡部73で連絡してなる。また、脚部72,72は、上方に向かうに従って帯状板71における係止凹部71Aを有した一側縁部から離れる側に傾斜し、連絡部73の上縁部は、上方に向かうに従って帯状板71における係止凹部71Aを有した一側縁部側に近づくように傾斜している。
本実施形態の折畳コンテナ10の構成に関する説明は以上である。次に、折畳コンテナ10の作用効果について説明する。折畳コンテナ10の下側折曲側壁32にカードホルダ70を取り付けるには、折畳コンテナ10を図1に示した組立状態にして、図6に示した下側折曲側壁32における1対のホルダ係止突部35,35に、図12に示したカードホルダ70における1対の係止凹部71A,71Aを対応させて、ホルダ係止突部35と下側水平リブ32Bとの間にカードホルダ70の帯状板71を押し込む。
帯状板71がホルダ係止突部35における係止突起35Cの傾斜ガイド面35E(図7参照)に摺接してホルダ係止突部35が上方に押し上げられるように弾性変形し、帯状板71の一側面が下側折曲側壁32における中央平坦部32Yの外面に当接又は接近したところで、ホルダ係止突部35の係止突起35Cが帯状板71のうち係止凹部71Aが形成された幅狭部を乗り越えてホルダ係止突部35が弾性復帰する。これにより、図8及び図9に示すように、係止突起35Cが係止凹部71Aに係合し、ホルダ係止突部35の下面のうち係止突起35Cの両側部分が帯状板71の上面における係止凹部71Aの両側縁部に面当接する。そして、係止突起35Cの係止面35Dと帯状板71における係止凹部71Aの奥面とが面当接可能な状態で対向し、帯状板71を単に引っ張っただけではホルダ係止突部35と下側水平リブ32Bとの間から抜くことができない状態になる。このようにして、帯状板71が1対のホルダ係止突部35,35と下側水平リブ32Bとの間に挟まれた状態に固定され、カードホルダ70の下側折曲側壁32への取り付けが完了する。
なお、本実施形態の折畳コンテナ10では、図7に示すように、底部ベース11における外縁突壁11Sの上面の上面陥没部11Kにリブ先端突部36Tの下面突部36Vが受容されているので、カードホルダ70を取り付ける際に帯状板71が誤って底部ベース11の外縁突壁11Sとリブ先端突部36Tとの隙間に押し込まれることはない。
カードホルダ70が下側折曲側壁32に取り付けられると、図9に示すように、可撓片74が下側折曲側壁32の外面との間に隙間を空けて対向した状態になる。これにより、図13に示すように、荷物の情報を記載したカード90を、可撓片74と下側折曲側壁32との間に挿入して保持することができる。
ここで、本実施形態の折畳コンテナ10では、下側折曲側壁32の下側水平リブ32Bのうち1対のホルダ係止突部35,35と対向部分の先端を部分的に先方に突出させて1対のリブ先端突部36T,36Tを形成したことで、カードホルダ70の帯状板71のうち下側水平リブ32Bと1対のホルダ係止突部35,35とに挟まれる部分が、帯状板71の幅方向で大きくなっている。これにより、例えば、可撓片74が引っ張られるような負荷にも十分に対抗することができ、カードホルダ70の帯状板71の幅方向における傾動が抑えられ、カード90を安定して保持することができる。
ところで、折畳コンテナ10は、図15に示すように、折り畳むことができる。具体的には、折畳コンテナ10を折り畳むためには、例えば、カードホルダ70を取り付けた状態のままで、1対の跳上側壁40,40をそれぞれ内側に回動してから1対の折曲側壁30,30をそれぞれ2つ折りに畳めばよい。すると、図16に示すように、底部ベース11における外縁突壁11Sの上面に上部枠20における外側枠側壁20Aの下面が当接した状態になる。この状態で、上部枠20及び底部ベース11の内側では、上側及び下側の折曲側壁31,32における外縁枠形突部31Z,32Zの先端面同士が重ね合わされる。そして、カードホルダ70が、上側及び下側の折曲側壁31,32の中央平坦部31Y,32Yの間に形成された空間にホルダ係止突部35と共に収容される。このとき、下側折曲側壁32のリブ先端突部36Tは、図17に示すように、互いに重なる外縁枠形突部31Z,32Zの先端面(図17の符号30W)より上側折曲側壁31側に突出した状態になり、上側折曲側壁31における上側水平リブ31Aのリブ先端凹部31Vに受容される。これにより、カードホルダ70の固定を安定させるためのリブ先端突部36Tにより、折畳状態の折畳コンテナ10が従来より大きくなるようなことがなくなる。即ち、本実施形態の折畳コンテナ10によれば、折畳状態の折畳コンテナ10を大きくすることなく、カードホルダ70を安定して固定することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態のリブ先端突部36Tは、1対のホルダ係止突部35,35に対応して2つ設けられていたが、下側水平リブのうち1対のホルダ係止突部の間の領域を下側水平リブ全体から突出させて、1対のホルダ係止突部に対して1つのリブ先端突部を備えた構成にしてよい。
(2)前記実施形態のカードホルダ70は、帯状板71に係止凹部71Aを備えて、そこにホルダ係止突部35の係止突起35Cが係合していたが、例えば、帯状板に係止突起を突出形成し、ホルダ係止突部の係止突起又はホルダ係止突部に形成した係合孔と係合するようにしてもよい。
10 折畳コンテナ
11 底部ベース
11S 外縁突壁
20 上部枠
30 折曲側壁
31 上側折曲側壁
31A 上側水平リブ(水平リブ)
31V リブ先端凹部
31Y 中央平坦部
31Z 外縁枠形突部
32 下側折曲側壁
32B 下側水平リブ(水平リブ)
32Y 中央平坦部
32Z 外縁枠形突部
33 中間ヒンジ
35 ホルダ係止突部
36T リブ先端突部
36V 下面突部
40 跳上側壁
70 カードホルダ
71 帯状板
74 可撓片
90 カード

Claims (1)

  1. 全体が直方体の箱形状をなし、その底部を構成する底部ベースと上部を構成する上部枠との間に、1対の跳上側壁と1対の折曲側壁とがそれぞれ対向配置され、
    前記跳上側壁が、上端部のみを前記上部枠に回動可能に連結される一方、
    前記折曲側壁が、上下の両端部を前記上部枠と前記底部ベースとに回動可能に連結されると共に上下方向の中央に備えた中間ヒンジで上側折曲側壁と下側折曲側壁とに分割されて内側に2つ折り可能に構成され、
    さらに、前記上側及び下側の折曲側壁の各外面には、外縁部から突出した外縁枠形突部と、前記外縁枠形突部に囲まれた中央平坦部とが備えられて、前記外縁枠形突部のうち前記中間ヒンジから離れた直線部分にそれぞれ備えた水平リブが、前記折曲側壁を2つ折りにしたときに互いに突き合わされる折畳コンテナにおいて、
    前記下側折曲側壁に、前記中央平坦部から突出して前記水平リブとの間にカードホルダの下端部の帯状板を挟んで固定可能なホルダ係止突部を設け、
    前記下側折曲側壁の前記水平リブのうち前記ホルダ係止突部と対向部分の先端を、その水平リブ全体の先端に対して部分的に先方に突出させてリブ先端突部を形成する一方、前記上側折曲側壁の前記水平リブの先端部の一部を切除して、前記リブ先端突部を受容可能なリブ先端凹部を形成し、
    前記底部ベースのうち前記下側折曲側壁との連結部分は、前記底部ベースの外縁部から起立した外縁突壁と前記底部ベースの上面との角部内側に配置され、
    前記リブ先端突部の下面に、下面突部を形成すると共に、前記外縁突壁の上面に、その上面内縁側の一部を陥没させて、前記下面突部を受容する上面陥没部を形成し、前記下面突部以外の前記リブ先端突部の先端面を、前記外縁突壁の上面の上方に配置したことを特徴とする折畳コンテナ。
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