JP5754896B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファックス等の画像形成装置に関するものである。
従来の画像形成装置において、被クリーニング部材(感光体、中間転写体)にクリーニングブレードを当接して被クリーニング部材の周面から転写残トナーを掻き落とすクリーニング装置を用いたものがある。このようなクリーニング装置では、できるだけ高圧力でクリーニングブレードを被クリーニング部材に押し付け、被クリーニング部材との密着性を高めてトナー除去力を向上させている。
しかし、近年の高画質化傾向に伴い、トナーの平均粒径が小径化傾向にあり、重合法によって製造される、均一且つ高円形度のトナーの使用機会が増加している。このため、粉砕法によるトナーに対して用いられてきたクリーニングブレードによる被クリーニング部材への押圧力では、十分なトナー通過阻止力が得られず、より大きな押圧力が必要となってきた。
しかし、クリーニングブレードの押圧力を高めることによって摩擦力(トルク)が上昇し、クリーニングブレード全体が振動し始める。この振動を起因として、いわゆるビビリ音や、クリーニングブレード当接縁と被クリーニング部材との共振を起因とした異音(ブレード鳴き)が発生する。さらに、被クリーニングブレードとの摺擦に伴うクリーニングブレードの磨耗や欠けといった課題も発生する。
上記課題を解決するには、被クリーニング部材の摩擦係数を低くすることが効果的であることが知られている。従来から、被クリーニング部材の摩擦係数を低くする方法として、被クリーニング部材の表面粗さを大きくする方法が提案されている。特許文献1では、被クリーニング部材である感光体について、表面を研磨して表面粗さを大きくし、摩擦係数を低くすることによって、クリーニングブレードのビビリ、ブレード鳴き、磨耗、欠けといったクリーニング不良を抑制している。
特開2007−187814号公報
しかしながら、特許文献1では、被クリーニング部材の表面粗さを大きくすることによって、トナーが被クリーニング部材の研磨目に入り込みやすくなり、クリーニングブレードの長手方向端部においてトナーの擦り抜けが発生しやすくなる。加えて近年の画像形成装置の小型化に伴い、クリーニングブレードの長手寸法が短くなり、クリーニングブレードの長手方向端部が画像領域に近接してきている。これにより、クリーニングブレードの長手方向端部で発生したトナーの擦り抜けが、シート幅方向端部の画像不良として顕在化するようになってきた。
従って、クリーニングブレードのブレード鳴き、磨耗、欠けと、トナー擦り抜けによる画像不良は、常にトレードオフの関係にあり、これらを共に満足することが困難であった。
そこで本発明は、クリーニングブレードのブレード鳴き、磨耗、欠けの解消と、クリーニング性能との両立を図り、トナー擦り抜けによる画像不良を抑制できる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、クリーニングブレードと、移動可能であり、前記クリーニングブレードによって表面上に付着したトナーを除去される被クリーニング部材と、前記クリーニングブレードの長手方向の両端部側にそれぞれ配置されるL字型の端部部材であって、前記クリーニングブレードの端部と前記クリーニングブレードを前記被クリーニング部材の移動方向から見た際に前記端部部材が前記クリーニングブレードと重なる重なり領域とを覆う端部部材と、を有する画像形成装置において、前記被クリーニング部材は、前記重なり領域の前記長手方向中央側の端部を境界線として、その境界線より前記長手方向中央側の領域の表面粗さよりも、前記境界線より前記長手方向端部側の領域の表面粗さの方が平滑であることを特徴とする。
本発明は、クリーニングブレードのブレード鳴き、磨耗、欠けの解消と、クリーニング性能との両立を図り、トナー擦り抜けによる画像不良を抑制できる。
施形態に係る画像形成装置の構成図である。 施形態に係るクリーニング装置の構成図である。 (a)施形態に係る端部シールと補助シールの当接を説明する図である。(b)施形態に係る端部シールの位置関係を説明する図である。(c)施形態に係る補助シールの位置関係を説明する図である。 (a)リーニングブレードと端部シールの位置関係を説明する図である。(b)本発明の実施形態に係るリーニングブレードと端部シールの位置関係を説明する図である。 施形態に係るクリーニング装置を説明する斜視図である。 (a)施形態に係る表面粗さと諸問題の関係を示す図である。(b)施形態に係る比較実験の結果と両立領域を示す図である。 参考例に係る画像形成装置を説明する図である。 (a)参考例に係る2次転写装置の構成図である。(b)参考例に係る2次転写装置を説明する斜視図である。 第1参考例に係るクリーニング装置の長手位置関係を説明する図である。 (a)第1参考例に係る被クリーニング部材が剛体の場合のクリーニングブレードの当接状態を示す図である。(b)第1参考例に係る被クリーニング部材が弾性体の場合のクリーニングブレードの当接状態を示す図である。 第1参考例に係る比較実験の結果と両立領域を示す図である。 第2参考例に係るクリーニング装置の長手位置関係を説明する図である。
本発明に係る画像形成装置の施形態について、図を用いて説明する。図1は本実施形態に係る画像形成装置の構成図である。図1に示すように、本実施形態の画像形成装置50は、感光ドラム(像担持体)5Y、5M、5C、5Kを有している。
感光ドラム5Y〜5Kは、1次帯電ローラ7Y〜7Kにより帯電され、画像露光手段9Y〜9Kからレーザー光4Y〜4Kの画像露光され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応した静電潜像が形成される。感光ドラム5Y〜5K上(像担持体上)に形成された静電潜像は、現像装置8Y〜8Kにより各色のトナーを用いてトナー像として現像され、1次転写ローラ10Y〜10Kにより、中間転写ベルト(被クリーニング部材)3に1次転写される。中間転写ベルト3は、無端状のエンドレスベルトであり、駆動ローラ12、テンションローラ13、アイドラローラ17、および2次転写対向ローラ18に懸架され、プロセススピード115mm/secで回転している。
一方、給送カセット1内に積載収納されたシート(記録媒体)Pは、給送ローラ2、レジストローラ対6により搬送される。そして、2次転写ローラ11と2次転写対向ローラ18とにより形成された2次転写ニップ(2次転写部)にて、中間転写ベルト3上のトナー像を転写される。トナー像が転写されたシートPは、中間転写ベルト3から分離されて、搬送ガイド19を経由し、定着装置14に送られ、定着ローラ15、加圧ローラ16による加熱、加圧を受けてトナー像を定着される。トナー像を定着されたシートPは、排出ローラ対20から画像形成装置本体外へと排出される。2次転写部においてシートPに転写されずに中間転写ベルト3の表面上に残った転写残トナー(残留トナー)は、2次転写部より下流側に配置されたクリーニングユニット(クリーニング装置)100によって除去される。
<クリーニングユニット100>
図2はクリーニングユニット100の構成図である。図2に示すように、クリーニングユニット100は、クリーニングブレード(クリーニング手段)101、加圧バネ102、クリーニング容器103を有している。クリーニング容器103は、クリーニングブレード101、加圧バネ102を保持する。クリーニングブレード101は、ブレード保持板104の一端に設けられている。ブレード保持板104は、クリーニング容器103に中心軸105を回転中心として回動可能に支持されている。加圧バネ102がブレード保持板104の他端を付勢することで、クリーニングブレード101は中間転写ベルト3に対して所定の角度で均一に当接する。このクリーニングブレード101が当接した点で残留トナーを中間転写ベルト3から掻き落とし、中間転写ベルト3をクリーニングする。
また、クリーニングブレード101と平行で、中間転写ベルト3に対して前記クリーニングブレード101の当接位置より上流側に当接するようにスクイシート106がクリーニング容器103に配置されている。スクイシート106は保持板金107に両面テープで貼り付けられ、保持板金107はクリーニング容器103に両面テープで貼り付けられている。
図3(a)に示すように、クリーニングブレード101の長手方向両端部には、端部シール(端部部材)108、補助シール109が設けられている。端部シール108、補助シール109は、クリーニングブレード101によって掻き落とされた残留トナーが、クリーニングユニット100外に飛散したり、漏れたりするのを防止し、確実にクリーニング容器103内に回収する。
端部部材である端部シール108は、クリーニング容器103に接着されている。端部シール108の下側の面は、中間転写ベルト3と当接している。端部シール108のクリーニングブレード101側の面は、クリーニングブレード101の長手方向両端の角部と当接している。これにより、クリーニング容器103と中間転写ベルト3との隙間を塞いでる。端部シール108は、通常スポンジ等の弾性体で形成されている。本実施形態の端部シール108はモルトプレンの上にPTFE繊維パイルを接着した物を用いている。
図3(b)に示すように、端部シール108は、クリーニングブレード101の長手方向両側の角部を覆うようなL字型の形状をしており、クリーニングブレード101との間隔X、Yが共に−0.5〜0mmとなるように当接されている。
図3(a)に示すように、補助シール109は、クリーニング容器103に接着されている。クリーニング容器103は、クリーニングブレード101の長手方向端部側の両端領域で、且つ中間転写ベルト3に対して反対側の面から、クリーニングブレード101を中間転写ベルト3側へ押し付ける。補助シール109は、通常スポンジ等の弾性体で形成されている。ここでは、補助シール109は、モルトプレンで形成されたスポンジを用いた。このようなスポンジであれば、その押圧により比較的容易に圧力を管理することができる。
図3(c)に示すように、補助シール109は、クリーニングユニット100を設置した時にクリーニングブレード101に対して所定の侵入量Zとなるように配置されている。本実施形態における侵入量Zは1.2mmであり、クリーニングブレード101に対して0.25N/cmの圧をかけている。
<中間転写ベルト3の表面粗さ>
次に中間転写ベルト3の表面粗さについて説明する。なお、ここでは、参考のため図4(a)を用いてクリーニングブレード101の当接部材として、端部シール108、補助シール109を用いた場合について説明する。図4(a)は中間転写ベルト3の長手方向における表面粗さを説明する図である。図4(a)に示すように、中間転写ベルト3は、長手方向(ベルト回転方向と直交する方向)において、幅Nを有している。本実施形態において、幅Nは250mmとなっている。中間転写ベルト3の幅Nは、補助シール109の長手方向中央側端部がクリーニングブレード101と当接する位置を境界線Lとして、長手方向中央側の領域A、長手方向端部側の領域Bに分けられる。
中間転写ベルト3の領域Aの表面粗さRzは、領域Bの表面粗さRzよりも相対的に大きくなている。長手方向中央側の領域Aの表面は、ラッピングペーパーで研磨することによって、表面粗さRz=0.8μmとなっている。長手方向端部側の領域Bは、ラッピングペーパーで領域Aよりも弱く研磨することによって、表面粗さRz=0.3μmとなっている。このように、領域Aの表面粗さRzを領域Bに対して相対的に大きくすることにより、クリーニングブレード101の長手方向の挙動を安定化することができる。
クリーニングブレード101の長手方向の表面粗さRzが中央部と端部で変わらない場合、中間転写ベルト3の回転に伴うクリーニングブレード101の長手方向の挙動が異なる。これは、端部シール108、補助シール109の作用によるものである。端部シール108、補助シール109は、先に述べたようなトナー漏れを防止する役割を担っている。同時に、図5に示すように、クリーニングブレード101の長手方向両端部を上側と端部側からそれぞれ押さえつけることによって、クリーニングブレード101の長手方向両端部における軽微な振動を抑制している。軽微な振動とは、所謂スティック・スリップ運動である。すなわち、被クリーニング部材(中間転写ベルト3)の移動に伴って、中間転写ベルト3に当接するクリーニングブレード101の先端が、中間転写ベルト3に接近する方向と離間する方向に振動する微小な往復運動である。この軽微な振動によって、中間転写ベルト3表面に漏出した残留トナーを掻き落としクリーニング動作を行っている。
従って、長手方向端部のみ、クリーニングブレード101の軽微な振動が抑制されることによって、振動が活発な長手方向中央部との境界領域Rにおいて、クリーニングブレード101の先端の中間転写ベルト3とのニップ面にせん断応力が働く。このせん断応力により、境界領域Rにおいては、押さえつけられている端部と、押さえつけられていない中央部との間で局所的な姿勢変化(捻れ)が発生する。これにより、図5の境界領域Rの拡大図に示すように、局所的に捩れた部分のニップ部N2が、端部ニップN1と中央ニップN3に対して細くなる。この局所的に捩れた部分において、クリーニングブレード101の先端と中間転写ベルト3との密着性が低下し、この部分を起点としてトナーがクリーニングブレード101を擦り抜け、クリーニング不良が発生する。従って、クリーニングブレード101の長手方向の挙動を安定化するためには、前述した局所的な姿勢変化を軽減する必要が有り、そのためには、クリーニングブレード101の中央部と端部の振動差を軽減する必要がある。
図6(a)は中間転写ベルト3の領域A、Bの表面粗さRzを均一として、その値を変化させた際のクリーニングブレード101のブレード鳴き、磨耗、欠けの結果とクリーニング性能を示す図である。図6(a)に示すように、中間転写ベルト3の長手方向全域の表面粗さRzが0.8μm以下の場合、クリーニングブレード101と中間転写ベルト3との接触面積が大きく(密着性が強く)なる。そして、クリーニングブレード101と中間転写ベルト3との間でブレード鳴きや欠けが発生する。この現象は、クリーニングブレード101のウレタンゴムが軟化して密着性が強まる高温高湿環境下で顕著である。一方、中間転写ベルト3の長手方向全域の表面粗さRzが1.2μm以上になると、トナーが中間転写ベルト3の研磨目に入り込みやすくなり、クリーニングブレード101を擦り抜けることで画像不良が発生する。こうしたクリーニング不良は、クリーニングブレード101のウレタンゴムが硬化して追従性が劣る低温低湿環境下で顕著である。
つまり、中間転写ベルト3の表面粗さRzが長手方向で均一の場合、ブレード鳴きとクリーニング不良が発生しない両立領域(図6(a)の○で示す領域)は、表面粗さRzが0.8μm〜1.2μmとなり0.4μmの誤差が許容される。しかし、中間転写ベルト3の表面粗さRzは、製造上0.5μmのバラツキがあるため、両立領域は事実上無いに等しい。
そこで、領域Aの表面粗さRzを領域Bに対して相対的に大きくする。これにより、領域Aにおいては、表面粗さRzを大きくして、クリーニングブレード101と中間転写ベルト3との接触面積を小さくし(密着性を弱くし)、ブレード鳴きや欠けを抑制する。また、領域Bにおいては、表面粗さRzを小さくして、トナーが中間転写ベルト3の研磨目に入り込みにくくし、クリーニングブレード101を擦り抜けることを抑制し、画像不良が発生することを抑制する。これにより、クリーニングブレード101の鳴きや欠けに対するマージンが拡がり、製造上のバラツキを考慮しても、両立領域が確保できる。
(中間転写ベルト3、クリーニングブレード101、トナーの材質等)
中間転写ベルト3の材質としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン重合体(PTFE)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテル、サルフォン、PEN、熱可塑性、ポリイミド等の樹脂材料や、表面にアクリル等の樹脂硬化層や、ソリッド状のゴム等の弾性層を設けたもの等が用いられる。本実施形態で用いる中間転写ベルト3は、イオン導電剤を添加して抵抗調整されており、体積抵抗率1×1010Ω・cm、厚さ100μm、内周長700mmである。駆動ローラ12、テンションローラ13、および2次転写対向ローラ18は、中間転写ベルト3を支持する支持ローラであり、駆動ローラ12、2次転写対向ローラ18はφ24、テンションローラ13はφ16の構成となっている。
クリーニングブレード101は、厚み2mmのポリウレタンゴムであり、金属板で構成されたブレード保持板104上に自由長8mmとなるように形成させている。本実施形態においては、クリーニングブレード101の材質をポリウレタンとしたが、使用される材料は特に制限されるものではなく、汎用の弾性材料が多く用いられる。例えばシリコーンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、SBR、BR、IR、NBR、CR、ACM、ANN、CSMなどの各種ゴムでもよい。クリーニングブレード101の硬度が低すぎた場合、密着性が高まることからブレード鳴きが発生しやすくなる。また硬度が高すぎた場合、ブレードが中間転写ベルト3に対する十分な追従性が得られないためにクリーニング不良が発生することがある。このため、クリーニングブレード101の硬度はJIS−A硬度で60〜95度にすることが望ましい。本実施形態でいるクリーニングブレード101のゴム硬度は70°(JIS−A)であり、設定角θ=24°、中間転写ベルト3への当接圧=0.49N/cmとなるように設定している。
本実施形態のトナーとしては、重合法によって製造された、円形度が0.96〜1.00のものを用いる。このような条件を満たすトナーは、現像性、転写性に優れ、高品位な画像を形成することが可能である。円形度が0.96以下では転写性が低下するため、満足する画像を得ることができなかった。尚、トナーの平均円形度は、フロー式粒子像測定装置「FPIA−2100型」(シスメックス社製)を用いて測定を行い、下式を用いて算出した。
円形度=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
ここで、「粒子投影面積」とは二値化されたトナー粒子像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とはこのトナー粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義する。本発明における円形度はトナー粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合に1.000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。
(比較実験)
ここで、参考形態と、中間転写ベルト3の長手方向全域の表面粗さを均一とした比較例1〜4について、高温高湿環境下(30℃80%)と、低温低湿環境下(15℃10%)における、ブレード欠け、ブレード鳴き、クリーニング不良について比較実験を行った。表1は比較実験の評価結果である。評価項目は、ブレード欠け、ブレード鳴き、クリーニング不良の3つである。ブレード欠けにおいて、○:良好、×:欠け発生とした。ブレード鳴きにおいて、○:良好、×:断続的に発生とした。クリーニング不良において、○:良好、×:画像不良発生とした。
Figure 0005754896
比較例1は、中間転写ベルト3の表面を全く研磨していない状態であり、長手方向全域の表面粗さRz=0.3μmとしている。比較例1は、中間転写ベルト3が平滑に近く、特にクリーニングブレード101との摩擦係数が高くなる高温高湿環境においてブレード鳴きが発生し、耐久に伴いブレードの欠けも発生した。
比較例2は、中間転写ベルト3の表面をラッピングペーパーで研磨することによって、長手方向全域の表面粗さRz=0.8μmとしている。比較例2は、摩擦係数を抑えたことによって、耐久に伴うブレードの欠けを防止できたものの、高温高湿環境におけるブレード鳴きが発生した。
比較例3は、中間転写ベルト3の表面をラッピングペーパーで研磨することによって、長手方向全域の表面粗さRz=1.5μmとしている。比較例3では、さらに摩擦係数を抑えたことによって、高温高湿環境におけるブレードの欠けだけでなく、高温高湿環境におけるブレード鳴きの発生も防止することができた。しかし、低温低湿環境において、クリーニング不良による画像不良が発生した。これは、トナーが表面の研磨目に入り込みブレードを擦り抜けたことによるものである。
比較例4は、中間転写ベルト3の表面をラッピングペーパーで研磨することによって、長手方向全域の表面粗さRz=1.8μmとしている。比較例4まで表面粗さRzを高くすることで、低温低湿環境のみならず高温高湿環境においても画像不良が発生するようになった。
これに対して、参考形態は、中間転写ベルト3の長手方向中央部(領域A)の表面粗さRzを両端部(領域B)に対して大きくすることによって、クリーニングブレード101の長手方向の振動差を軽減することができる。これにより、高温高湿環境におけるブレードの鳴きや欠けと、低温低湿環境におけるクリーニング不良の発生を共に抑制することができた。
図6(b)は比較実験の結果と両立領域を示す図である。図6(b)において、★印が参考形態にあたる。上述のごとく、領域Aの表面粗さRzと領域Bの表面粗さRzが等しい場合、高温高湿環境におけるブレードの鳴きや欠けと、低温低湿環境におけるクリーニング不良とを両立する両立領域は0.8μm<Rz(領域A、B)<1.2μmである。このため、両立領域の設定レンジが領域A、B共に0.4μmと狭い。
参考形態のように、領域Aの表面粗さRzを領域Bの表面粗さRzに対して大きくすることによって、両立領域は、図6(b)の★印を含む範囲a(図6(b)中のグレー部分)となり、表面粗さRzの設定レンジが大きく拡がる。領域A、Bの表面粗さRzは、0.5μm<Rz(領域A)<1.2μm、0.2μm<Rz(領域B)<1.2μmの間に設定すればよいことになる。
尚、参考形態に用いる中間転写ベルト3は、製造上表面粗さRzを0.2μm以下にすることが難しいため、表面粗さRz=0.2μm以下の評価は行っていない。しかし、表面研磨を行わないことにより表面粗さRzはバラツキを踏まえて0.5μm以下に抑えることができる。従って、参考形態の場合、表面粗さRzを0.7μm<Rz(領域A)<1.2μm、0.2μm<Rz(領域B)<0.5μmと設定することによって(図6(b)の斜線範囲)、確実にブレード鳴き、欠けとクリーニング不良を共に抑制することができる。
尚、上述した数値は、投入する中間転写ベルト3やクリーニングブレード101の材質、或いはトナー粒径や形状等によって最適値が若干異なる。しかし、領域Aの表面粗さRz>領域Bの表面粗さRzとすることにより、クリーニングブレード101の鳴きや欠けの抑制とクリーニング性能とを両立させる範囲が拡がるという関係性については変わらない。
なお、本発明にあっては、前述した当接部材のうち端部部材である端部シール108のみを用いる。この場合、図4(b)に示すように、端部シール108の長手方向中央側端部がクリーニングブレード101と当接する位置を境界線Lとして、長手方向中央側の領域A′、長手方向端部側の領域B′に分けられる。そして、領域A′の表面粗さRz>領域B′の表面粗さRzとすることにより、クリーニングブレード101の鳴きや欠けの抑制とクリーニング性能とを両立できる。
[第1参考例]
次に本発明に係る画像形成装置の参考例について説明する。上記施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図7は第1参考例に係る画像形成装置の構成図である。図7に示すように、本参考例の画像形成装置51は、上記施形態の被クリーニング部材である中間転写ベルト3に代えて、2次転写ローラ11を被クリーニング部材としたものである。
画像形成装置51は、画像形成装置50のクリーニングユニット100に代えてクリーニングローラ21を有している。また、画像形成装置51は、2次転写装置200を有している。クリーニングローラ21は、中間転写ベルト3により従動回転し、中間転写ベルト3上の残留トナーを除去する。2次転写装置200は、2次転写ローラ11をクリーニングするクリーニングブレード201を有する。
<2次転写装置200>
図8(a)は本参考例に係る2次転写装置200の構成図である。図8(a)に示すように、2次転写装置200は、2次転写ローラ11、クリーニングブレード201、加圧バネ202、クリーニング容器203を有している。クリーニング容器203は、クリーニングブレード201、加圧バネ202を保持する。クリーニングブレード201は、ブレード保持板204の一端に設けられている。ブレード保持板204は、クリーニング容器203に中心軸205を回転中心として回動可能に支持されている。加圧バネ202がブレード保持板204の他端を付勢することで、クリーニングブレード201は2次転写ローラ11に対して所定の角度で均一に当接する。このクリーニングブレード201が当接した点で残留トナーを2次転写ローラ11から掻き落とし、2次転写ローラ11をクリーニングする。また、クリーニングブレード201と平行で、2次転写ローラ11に対してクリーニングブレード201の当接位置より上流側に当接するように、スクイシート206がクリーニング容器203に配置されている。
図8(b)に示すように、クリーニングブレード201の長手方向両端部には、端部シール208、補助シール209が設けられている。端部シール208、補助シール209は、クリーニングブレード201によって掻き落とされた残留トナーが、2次転写装置200外に飛散したり、漏れたりするのを防止し、確実にクリーニング容器203内に回収する。端部シール208、補助シール209と、クリーニングブレード201との位置関係等は、上記施形態と同様のため説明を省略する。
<2次転写ローラ11の表面粗さ>
図9は2次転写ローラ11の長手方向における表面粗さを説明する図である。図9に示すように、2次転写ローラ11は、長手方向(ベルト回転方向と直交する方向)において、幅Nを有している。本参考例において、幅Nは230mmとなっている。2次転写ローラ11の幅Nは、補助シール209の長手方向中央側端部がクリーニングブレード201と当接する位置を境界線Lとして、長手方向中央側の領域A、長手方向端部側の領域Bに分けられる。
2次転写ローラ11の領域Aの表面粗さRzは、領域Bの表面粗さRzよりも相対的に大きくなている。長手方向中央側の領域Aの表面は、ラッピングペーパーで研磨することによって、表面粗さRz=1.0μmとなっている。長手方向端部側の領域Bは、ラッピングペーパーで領域Aよりも弱く研磨することによって、表面粗さRz=0.3μmとなっている。このように、領域Aの表面粗さRzを領域Bに対して相対的に大きくすることにより、クリーニングブレード201の長手方向の挙動を安定化することができる。
参考例では被クリーニング部材(2次転写ローラ11)が弾性体であるため、クリーニングブレード201との周方向における当接量(腹当たり量)が大きくり、食い込み部ができる。図10(a)は被クリーニング部材が剛体の場合のクリーニングブレード201の当接状態を示す図である。図10(b)は被クリーニング部材が弾性体の場合のクリーニングブレード201の当接状態を示す図である。
図10(a)に示す剛体の場合の腹当たり量αに対して、図10(b)に示す弾性体の場合の腹当たり量αが大きくなる。但しこれは、剛体と弾性体でクリーニングブレード201の当接圧を等しくした場合である。実際は弾性体の方がクリーニング性能に対して有利となるため、当接圧をある程度下げることができる。
被クリーニング部材が弾性体の方がクリーニング性能に対して有利となる理由を、図10(b)を用いて説明する。図10(b)に示すように、クリーニングブレード201の先端エッジによって、2次転写ローラ11を押圧する。これにより、2次転写ローラ11の表面は、図10(b)のβに示されたように、押圧部位では凹み、この凹んだ体積分が体積移動して移動方向上流側に円形基準径より突出した凸らみを形成する弾性変形をする。この状態で、2次転写ローラ11を回転させると、表面に担持された現像剤のトナー粒子Tは、2次転写ローラ11の円形基準径から凸らみ部位への移行部においては周方向に圧縮応力を受け、更に凸らみ部位に移行するに従って周方向に開放状態になる。この周方向への圧縮から開放へのプロセスに伴い、トナー粒子Tは、2次転写ローラ11表面への付着力が低下し、2次転写ローラ11表面から離脱し易くなる。この状態でクリーニングブレード201が押圧摺擦するために、良好なクリーニング性能が発揮できる。従って、剛体の場合と比較して、弾性体の場合ある程度クリーニングブレードの当接圧を下げることができるものの、絶対的な腹当たり量は大きくなる。腹当たり量が大きいと、クリーニングブレード201が2次転写ローラ11に追従しやすくなるため、ブレード鳴きに対しては厳しくなる。一方、クリーニングブレード201の長手方向両端部の軽微な振動については、前述した実施形態と同様に、端部シール208、補助シール209による押圧によって抑えられている。従って、被クリーニング部材が弾性体の場合、クリーニングブレード201の長手方向中央部と端部との振動差がより顕著になる。
(2次転写ローラ11、クリーニングブレード201の材質等)
2次転写ローラ11は、φ10のアルミ芯金の上に、NBRとヒドリン発泡ゴムからなる厚み4mmの基層が形成され、さらにその上に、表層としてポリイミド樹脂からなる厚み50μmチューブを被覆したものを用いている。それ以外に、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテル、サルフォン、PEN、熱可塑性、ポリイミド等の樹脂材料や、表面にアクリル等の樹脂硬化層や、ソリッド状のゴム等の弾性層を設けたものでもよい。最表層のポリイミドチューブは、表面抵抗率1×1012Ω・cmであり、2次転写ローラ11の抵抗1×10Ωとなるように抵抗調整を行っている。2次転写ローラ11は、不図示のバネにより2次転写対向ローラ18側に押圧されながら駆動されている。2次転写ローラ11の外径はφ18であり、硬度は9.8N荷重によるAsker−C硬度68°、マイクロ硬度78°である。2次転写ローラ11は、2次転写対向ローラ18との間で所定のニップ幅を形成する必要があるため、弾性体であることが望ましい。但し、硬度が低すぎる場合、クリーニングブレード201の押圧による2次転写ローラ11の凹み量が大きくなり、密着性が高まることから、ブレード鳴きが発生しやすくなる。このため、2次転写ローラ11は、9.8N荷重によるAsker−C硬度40〜75°、マイクロ硬度50〜95°であることが望ましい。
参考例で用いるクリーニングブレード201のゴム硬度は70°(JIS−A)であり、設定角θ=22°、中間転写ベルト3への当接圧=0.35N/cmとなるように設定している。
(比較実験)
参考例と、中間転写ベルト3の長手方向全域の表面粗さを均一とした比較例5〜8について、高温高湿環境下(30℃80%)と、低温低湿環境下(15℃10%)における、ブレード欠け、ブレード鳴き、クリーニング不良について比較実験を行った。表2は比較実験の評価結果である。評価項目は、ブレード欠け、ブレード鳴き、クリーニング不良の3つである。ブレード欠けにおいて、○:良好、×:欠け発生とした。ブレード鳴きにおいて、○:良好、×:断続的に発生とした。クリーニング不良において、○:良好、×:画像不良発生とした。
Figure 0005754896
比較例5は、2次転写ローラ11の表面を全く研磨していない状態であり、長手方向全域の表面粗さRz=0.3μmとしている。比較例5は、2次転写ローラ11が平滑に近く、特にクリーニングブレード201との摩擦係数が高くなる高温高湿環境において、ブレード鳴きが発生し、耐久に伴いブレードの欠けも発生した。
比較例6は、2次転写ローラ11の表面をラッピングペーパーで研磨することによって、長手方向全域の表面粗さRz=1.0μmとしている。比較例6は、摩擦係数を抑えたことによって、耐久に伴うブレードの欠けを防止できたものの、高温高湿環境におけるブレード鳴きが発生した。
比較例7は、2次転写ローラ11の表面をラッピングペーパーで研磨することによって、長手方向全域の表面粗さRz=1.7μmとしている。比較例7では、さらに摩擦係数を抑えたことによって、高温高湿環境におけるブレードの欠けだけでなく、高温高湿環境におけるブレード鳴きの発生も防止することができた。しかし、低温低湿環境において、クリーニング不良による画像不良が発生した。これは、トナーが表面の研磨目に入り込みブレードを擦り抜けたことによるものである。
比較例8は、2次転写ローラ11の表面をラッピングペーパーで研磨することによって、長手方向全域の表面粗さRz=2.0μmとしている。比較例8まで表面粗さRzを高くすることで、低温低湿環境のみならず高温高湿環境においても画像不良が発生するようになった。
第1参考例は、2次転写ローラ11の長手方向中央部の表面粗さRzを端部に対して大きくした。これにより、クリーニングブレード201の長手方向の振動差を軽減することができ、高温高湿環境におけるクリーニングブレード201の鳴きや欠けと、低温低湿環境におけるクリーニング不良の発生を共に抑制することができた。
図11は比較実験の結果と両立領域を示す図である。図11において、★印が本参考例にあたる。領域Aの表面粗さRzと領域Bの表面粗さRzが等しい場合、高温高湿環境におけるブレードの鳴きや欠けと、低温低湿環境におけるクリーニング不良とを両立する両立領域は1.0μm<Rz(領域A、B)<1.4μmである。このため、両立領域の設定レンジが領域A、B共に0.4μmと狭い。
参考例のように、領域Aの表面粗さRzを領域Bの表面粗さRzに対して大きくすることによって、両立領域は、図11の★印を含む範囲b(図11中のグレー部分)となり、表面粗さRzの設定レンジが大きく拡がる。領域A、Bの表面粗さRzは、0.45μm<Rz(領域A)<1.4μm、0.15μm<Rz(領域B)<1.4μmの間に設定すればよいことになる。
尚、本参考例に用いる2次転写ローラ11は、製造上表面粗さRzを0.15μm以下にすることが厳しいため、表面粗さRz=0.15μm以下の評価は行っていない。しかし、表面研磨を行わないことにより、表面粗さRzはバラツキを踏まえて0.5μm以下に抑えることができる。従って、本参考例の場合、図11の斜線範囲に示すように、領域Bを研磨せずにRz(領域B)<0.5μmと設定し、領域Aの表面粗さを0.7<Rz(領域A)<1.4μmと拡く設定することもできる。また、領域Bも若干研磨することによって0.9<Rz(領域A)<1.4μm、Rz(領域B)<0.85μmと設定するなど、その他用件に応じて可変とすることができる。
尚、上述した数値は、投入する2次転写ローラ11やクリーニングブレード201の材質、或いはトナー粒径や形状等によって最適値が若干異なる。しかし、領域Aの表面粗さRz>領域Bの表面粗さRzとすることにより、クリーニングブレード201の鳴きや欠けの抑制とクリーニング性能とを両立させる範囲が拡がるという関係性については変わらない。
また、本参考例におけるクリーニングブレード201の当接部材としては、端部シール208、補助シール209を用いているが、端部シール208のみを用いてもよい。この場合、端部シール208の長手方向中央側端部がクリーニングブレード201と当接する位置を境界線Lとして、長手方向中央側の領域A′、長手方向端部側の領域B′に分けられる。そして、領域A′の表面粗さRz>領域B′の表面粗さRzとすることにより、クリーニングブレード201の鳴きや欠けの抑制とクリーニング性能とを両立できる。
[第2参考例]
次に本発明に係る画像形成装置の第2参考例について図を用いて説明する。上記施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
参考例の画像形成装置は、上記第1参考例の画像形成装置51に、画像形成モードとして、画像余白部を有する通常モードの他に、画像余白部を有しない縁無しモードを持たせたものである。つまり、縁無しモードは、転写材の縁までトナー像を形成できるモードであり、転写材の少なくとも一つの縁にトナー像が転写されれば良い。
縁無しモードは、画像形成装置51に接続されるホストコンピュータ等の外部装置によって選択可能になっている。プリントコントローラ(制御手段)が縁無し印字信号を取り込むと、縁無し印字に応じた画像形成の制御シーケンスを実行する。転写材(シートP)に対する印字領域を決定するマスク領域を、シートPの先端部、後端部、左端部、右端部について各々所定幅(2mm)の塗り足し領域の分だけシートPよりも大きな領域としている。そしてその塗り足し領域の部分までを含めた領域のトナー像を、感光ドラム5Y〜5Kの表面に形成し、中間転写ベルト3へと転写する。そのトナー像を2次転写ローラ11によりシートP上に転写することによってシートPへの縁無し印字を達成している。2次転写ローラ11の表面へと転写した塗り足し部のトナーは、2次転写装置200にあるクリーニングブレード201により清掃される。トナー像が転写されたシートPは、定着装置14にて定着され、排出ローラ対20を通して排出される。
<2次転写装置200>
参考例における2次転写装置200の構成についても、上記第1参考例と全く同じである。しかしながら、下記の理由から、余白のある通常モードと、縁無しモードでは、クリーニングブレード201のクリーニング性、摩擦力等において相違点がある。
通常モード時の画像形成領域は、シートPに対して内側である。このため、画像形成中に2次転写ローラ11側にトナー像が転写されることは基本的にはない。従って、クリーニングブレード201と2次転写ローラ11との当接状態は長手方向に対してはほぼ均一となる。
一方、縁無しモード時の画像形成領域は、転写材の外側の領域を含んでいる。このため、2次転写中においては、2次転写ローラ11の転写材領域内側にはトナーは全く転写されず、2次転写ローラ11の転写材領域外側には、トナー(所謂、塗り足しトナー)が転写される。従って、2次転写ローラ11に当接しているクリーニングブレード201は2次転写中、トナーが全くない部分とトナーがある部分の両方に当接していることになる。
ブレードクリーニングを行う際に、トナーが存在しない部分と存在する部分が隣接している場合、その境界部分において、第1参考例の図5で説明したように、クリーニングブレード201に捩れが発生し、クリーニング不良が発生する場合がある。これは、潤滑剤としての役割を合わせ持つトナーが、被クリーニング部材上にある部分と無い部分が隣接することによって、両者の間に摩擦力の違いが生じ、クリーニングブレード201の軽微な振動が長手方向で不均一となるためである。
<2次転写ローラ11>
図12は本参考例における2次転写ローラ11の長手位置関係を示している。図12において、2次転写ローラ11の長手方向(回転方向と直交する方向)の幅Nは230mmである。そして、画像形成装置51の最大紙幅サイズはLTR(216mm)である。従って、両端のトナー塗り足し分(2mm)を足した幅Cは220mmとなる。
図12において、Tは塗り足し部のトナーであり、クリーニングブレード201によって掻き落とされたこの塗り足しトナーTが、クリーニングブレード201と2次転写ローラ11との潤滑剤の役割を果たすことになる。クリーニングブレード201によって掻き落とされるトナー量は、当然印字モードやパターンによって異なる。しかし、塗り足しトナー量が少量の場合でも、クリーニングブレード201によって掻き落とされた塗り足しトナーTが、最大紙幅から長手方向端部方向へ横流れし、クリーニングブレード201との間の潤滑剤の役割を果たす。
従って、クリーニングブレード201の軽微な振動を長手方向で均一にするためには、潤滑剤としてのトナーが存在する領域よりもさらに中央側の領域を粗す必要がある。本参考例においては、クリーニングブレード201によって掻き落とされたトナーTの横流れ領域を考慮して、2次転写ローラ11表面の最大通紙幅(最大通紙領域)であるLTR幅(216mm)よりもさらに20mm内側の領域Aを、表面粗さRz(領域A)=0.8μmとしている。
縁無しモードを出力する場合において、クリーニングブレード201の長手方向の振動を均一にするためには、潤滑剤として働くトナーの横流れ領域を考慮する必要があり、これはトナー粒径や形状等により異なる。本参考例においては、最大通紙幅よりも20mm内側の領域を研磨しているが、少なくとも最大通紙幅よりも長手方向中央側の領域を研磨すればよい。また表面粗さRzとしては、上記第1参考例と同様に設定することによって、クリーニングブレード201の鳴き、欠けと、クリーニング性能との両立を図ることができる。
以上の構成で、高温高湿環境下(30℃80%)と、低温低湿環境下(15℃10%)における評価を行ったところ、上記第1参考例と同様の結果を得ることができた。
A、B …領域
L …境界線
N …幅
P …シート
1 …給送カセット
3 …中間転写ベルト
21 …クリーニングローラ
50、51 …画像形成装置
100 …クリーニングユニット
101、201 …クリーニングブレード
102、202 …加圧バネ
103、203 …クリーニング容器
104、204 …ブレード保持板
105、205 …中心軸
106、206 …スクイシート
107 …保持板金
108、208 …端部シール
109、209 …補助シール
200 …2次転写装置

Claims (5)

  1. クリーニングブレードと、
    移動可能であり、前記クリーニングブレードによって表面上に付着したトナーを除去される被クリーニング部材と、
    前記クリーニングブレードの長手方向の両端部側にそれぞれ配置されるL字型の端部部材であって、前記クリーニングブレードの端部と前記クリーニングブレードを前記被クリーニング部材の移動方向から見た際に前記端部部材が前記クリーニングブレードと重なる重なり領域とを覆う端部部材と、
    を有する画像形成装置において、
    前記被クリーニング部材は、前記重なり領域の前記長手方向中央側の端部を境界線として、その境界線より前記長手方向中央側の領域の表面粗さよりも、前記境界線より前記長手方向端部側の領域の表面粗さの方が平滑であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記長手方向において、前記境界線より端部側の領域は、少なくとも前記画像形成装置の最大通紙領域よりも端部側の領域であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 画像形成モードとして転写材の縁まで画像を形成する縁無しモードを有し、
    前記被クリーニング部材の前記最大通紙領域より長手方向中央側の表面粗さは、前記最大通紙領域より長手方向端部側の表面粗さよりも粗いことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  4. 前記被クリーニング部材は、トナー像を担持する中間転写ベルト又は像担持体上のトナー像を記録媒体に転写する転写ローラであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記被クリーニング部材は、像担持体上のトナー像を記録媒体に転写する2次転写ローラであり、9.8N荷重によるAsker−C硬度が40〜75°の弾性体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
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