JP5753016B2 - フェルール供給装置 - Google Patents
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Description
しかしながらこの方法では、振込み方式等によってフェルールを配列トレーの凹部内に詰め込むことが必要であるため、手間がかかり作業効率が悪かった。また、配列トレーがフェルールとの接触によって摩耗し易かった。
また、振動を利用してフェルールを搬送させるため、該振動によってフェルール同士が擦れたり、フェルールと他部品との間で擦れが生じたりして屑や塵等が発生し易かった。
(1)本発明に係るフェルール供給装置は、複数のフェルールが内部に収容される有底筒状の収容体と、該収容体内に、該収容体の中心軸線を中心として回転可能に配設された回転板と、該回転板の外周縁部に形成され、複数の前記フェルールのうちの1つを入り込ませて収納し、該収納したフェルールを回転板の回転に伴って周方向に移動させる収納凹部と、前記収容体の周壁部に形成されたエア吹出口を通じて、該収容体の内部にエアを吹き出すエア吹付部材と、前記収容体に形成され、前記回転板の回転により移動されてきた前記収納凹部内の前記フェルールを該収容体の外部に排出させる排出口と、を備え、前記収容体が、その底壁部が水平面に対して傾斜し、前記排出口が該収容体の最下点位置よりも上方に位置するように配設され、前記エア吹出口が、前記排出口よりも前記回転板の回転方向上流側に形成され、且つ前記収納凹部に対して前記回転板の径方向に向かい合う高さ位置に形成されていることを特徴とする。
この際、残りのフェルールが回転板の回転に連られて上方に移動しようとするが、回転板が傾斜しているので、重力を利用して該回転板の上面に沿って滑り落とすことができる。よって、余計なフェルールまでもが上方に移動してしまうことを防止できる。従って、収納凹部に収納されたフェルールだけを排出口まで移動させ、該排出口から外部に送り出すことができる。
従って、収納凹部内に収納されたフェルールだけを1つずつ安定的且つ確実に一定の時間間隔で排出口に移動させることができ、該排出口から外部に送り出して次工程に供給することができる。また、回転板の回転を利用してフェルールを排出口まで移動させるので、振動方式に比べて屑や塵等が発生し難い。従って、この点においてもフェルールを安定して次工程に供給し易い。
(フェルール供給装置の構成)
この収容体2は、水平面に対して任意の傾斜角度に調整可能なベース基板12上に固定されている。ベース基板12は、上下方向L1に起立した支柱部13によって支えられていると共に、該支柱部13の上方に固定されている。
このようにして、ベース基板12は支柱部13の上方に固定されている。この際、ベース基板12は、連結ロッド20の中心軸線を中心として上下方向に回動可能とされており、水平面に対して所定の角度θ(図2参照)で前方側に傾斜するように角度調整されている。そのため、ベース基板12上に固定されている収容体2についても同様に水平面に対して前方側に傾斜している。
なお、収容体2は、作業者がフェルールFを該収容体2の内部に投入し易い最適な高さに位置するように、支柱部13の長さ調整等によって高さ設定されている。
なおこれらフェルールFは、図5に示すように、中心軸に沿って図示しない光ファイバの芯線が挿通される貫通孔F1が形成された円筒状に形成されており、本実施形態のフェルール供給装置1によって次工程に供給された後、外径の真円度や、外径に対する内径の同軸度等が測定される。
この回転軸部25は、図3に示すように収容体2の中心軸線Oに沿って延びる部材であり、該収容体2の底壁部10に形成された開口部10aと、該開口部10aに対応してベース基板12に形成された開口部12aと、の2つの開口部を貫通するように配設されている。そして、回転軸部25の長さ方向の略中間部は、2つの軸受け部材26によって回転可能に支持されている。これら2つの軸受け部材26は、ベース基板12の下方側から開口部12a内に挿入された状態で該ベース基板12に対して取り付けられた筒体部27に保持されている。そして、回転軸部25はこれら2つの軸受け部材26によって安定的に支持されており、がたつき少なく滑らかに中心軸線O回りに回転可能とされている。
この回転板3は、外周縁部が収容体2の周壁部11に摺接或いは近接する程度の直径に形成された部材であり、本実施形態では、径方向の外側に向かいにしたがって厚みが漸次薄くなるように、その上面が下方に向かけて漸次傾斜した断面テーパ状に形成されている。また、回転板3の外周縁部には、図3及び図4に示すように、フェルールFの1つを入り込ませて収納し、該収納したフェルールFを回転板3の回転に伴って周方向(図4に示す矢印方向)に移動させる収納凹部35が形成されている。
そして、この主動プーリ42と、回転軸部25に取り付けられた従動プーリ30と、には無端ベルト43が巻回されており、モータ41の回転力を回転軸部25に伝達している。これにより、回転軸部25は、モータ41の駆動によって中心軸線O回りに任意の回転速度で回転可能とされている。
図7に示すように、収容体2の周壁部11及び底壁部10は、共に最上点に位置する部分が切り欠かれており、その切欠き部の一部が、回転板3の回転によって移動されてきた収納凹部35内のフェルールFを収容体2の外部に排出させる排出口50として機能している。そして、この排出口50を塞ぐように排出部材5が取り付けられ、排出口50を通じて排出されるフェルールFを受け取って外部に排出させている。
この排出部材5は、図7及び図8に示すように、ベース基板12に対してねじ部材51aによって取り付けられるLアングル51と、このLアングル51に対してねじ部材52aによって取り付けられ、上記した底壁部10の切り欠き部を塞ぐと共に、排出口50に連通する第1排出路52bが形成された第1排出ブロック52と、この第1排出ブロック52の下方にねじ部材53aによって取り付けられ、第1排出路52bに連通する第2排出路53bが内部に形成された第2排出ブロック53と、第2排出路53b内に挿入された排出チューブ54と、第1排出ブロック52に対して重ねられ、ねじ部材55aによって取付けられると共に、上記した周壁部11の切り欠き部を塞ぎながら第1排出路52bをカバーするカバーブロック55と、を備えている。
挿入部61は、吹付本体部62から送られてきたエアAが流れる流路61aが内部に形成された円筒状に形成され、エア吹出口60の中心軸線Mを中心として回転可能とされている。この際、流路61aは、エア吹出口60の中心軸線Mに対して同軸ではなく、偏心した位置に形成されている。そのため、挿入部61を回転させることで、エア吹出口60内において流路61aの高さ、即ちエアAの吹き出し高さを変更することが可能とされている。
また、挿入部61は図示しない位置決めピンによって回り止めが規制されており、一旦エアAの吹き出し高さが設定された後、不意に挿入部61が回転して吹き出し高さが変更されてしまうことが防止されている。
この連通開口65は、図6及び図10に示すように、周壁部11の下端部のうち最下点に位置する部分に周方向に延びたスリット状に形成されており、その開口高さGがフェルールFの直径φ(図5参照)よりも小さい開口高さとされている。これにより、収容体2の内部に収容されているフェルールFが、このスリット状の連通開口65を通じて収容体2の外部に零れ落ちてしまうことを規制している。
次に、上述したように構成されたフェルール供給装置1を利用して、収容体2の内部に収容された複数のフェルールFを、1つずつ収容体2の外部に送り出して次工程に供給する場合について説明する。
この際、複数のフェルールFの1つを回転板3に形成された収納凹部35内に入り込ませて収納しておくことができる。
従って、図11に示すように、このエアAが吹き付けられるポイントを通過した以降については、収納凹部35内に収納されたフェルールFだけを排出口50に向かって移動させることができる。
また、回転板3の回転を利用してフェルールFを排出口50まで移動させるので、振動方式に比べて屑や塵等が発生し難い。従って、この点においてもフェルールFを安定して次工程に供給し易い。
即ち、図6に示すように、回転板3が断面テーパ状に形成されて、その上面が傾斜しているので、重力を利用して余計なフェルールFをより効率良く滑り落として除去することができる。
また、回転板3の上面には案内傾斜面36が形成されているので、案内傾斜面36を利用して自然且つ滑らかにフェルールFを収納凹部35内に入り込ませることができる。従って、例えば収容体2の内部に収容されているフェルールFの数が少なくなった場合であっても、収納凹部35内に積極的にフェルールFを誘導でき、未収納となることを防止し易い。
更に、仮に収容体2の内部に屑や塵等が発生したとしても、連通開口65を通じてこれら屑や塵等だけを収容体2の外部に排除することができる。従って、これら屑や塵等による回転板3の回転不良や、収納凹部35内及び排出口50内の詰り等を防止でき、フェルールFをより安定して次工程に供給し易い。
1つだけ形成したとしても、回転板3の回転速度等を適宜調整することで、フェルールFを1つだけ安定的に一定の時間間隔で次工程に供給することができ、同様の作用効果を奏効することができる。但し、上記実施形態のように複数の収納凹部35を形成することで、回転板3の回転速度が低速であったとしても、フェルールFを効率良く一定の時間間隔で次工程に供給することができる。
また、上記実施形態では、回転板3を貫通するように収納凹部35を形成したが、貫通させる必要はなく、例えば回転板3の外周縁部に窪み部を形成し、この窪み部を収納凹部35としても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏効することができる。
そのため、例えば直径の異なる複数種類のフェルールFを用いたとしても、フェルールFに応じて吹き出し高さを最適な位置に設定できる。従って、収納凹部35内に収納されたフェルールFについては該収納凹部35内に確実に留まらせることができ、その一方、余計なフェルールFについては確実に吹き飛ばすことができる。従って、複数種類のフェルールFに対応することができ、利便性を向上できる。
F…フェルール
O…中心軸線
1…フェルール供給装置
2…収容体
3…回転板
4…エア吹付部材
10…収容体の底壁部
11…収容体の周壁部
35…収納凹部
36…案内傾斜面
50…排出口
60…エア吹出口
65…連通開口
Claims (7)
- 複数のフェルールが内部に収容される有底筒状の収容体と、
該収容体内に、該収容体の中心軸線を中心として回転可能に配設された回転板と、
該回転板の外周縁部に、該回転板の周方向に延在して形成された凹部であり、複数の前記フェルールのうちの1つを入り込ませて該回転板の周方向に沿わせた姿勢で収納し、該収納したフェルールを回転板の回転に伴って周方向に移動させる収納凹部と、
前記収容体の周壁部に形成されたエア吹出口を通じて、該収容体の内部にエアを吹き出すエア吹付部材と、
前記収容体に形成され、前記回転板の回転により移動されてきた前記収納凹部内の前記フェルールを該収容体の外部に排出させる排出口と、を備え、
前記収容体は、その底壁部が水平面に対して傾斜し、前記排出口が該収容体の最上点側に位置するように配設され、
前記エア吹出口は、前記排出口よりも前記回転板の回転方向上流側に形成され、且つ前記収納凹部に対して前記回転板の径方向に向かい合う高さ位置に形成されていることを特徴とするフェルール供給装置。 - 請求項1に記載のフェルール供給装置において、
前記収納凹部は、前記回転板の周方向に一定の間隔を開けて複数形成されていることを特徴とするフェルール供給装置。 - 請求項1又は2に記載のフェルール供給装置において、
前記回転板は、径方向の外側に向かうにしたがって厚みが漸次薄くなるように、その上面が傾斜した断面テーパ状に形成されていることを特徴とするフェルール供給装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のフェルール供給装置において、
前記エア吹付部材は、前記エア吹出口内にて前記エアの吹き出し高さを変更可能とされていることを特徴とするフェルール供給装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のフェルール供給装置において、
前記回転板の上面には、前記収納凹部内への前記フェルールの入り込みを案内する案内傾斜面が該収納凹部に連設して形成されていることを特徴とするフェルール供給装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載のフェルール供給装置において、
前記収容体の最下点位置には、該収容体の内部と外部とを連通する連通開口が、前記フェルールの直径よりも小さい開口幅で形成されていることを特徴とするフェルール供給装置。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載のフェルール供給装置において、
前記回転板は、前記フェルールの直径よりも小さい隙間を開けて前記収容体の底壁部の上方に配設されていることを特徴とするフェルール供給装置。
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