JP6270418B2 - Icタグへの情報の書き込み装置 - Google Patents
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Description
このような書き込み装置に組み込まれる自動整列機は、装置内にランダムに供給されて様々な方向を向く多数個の、たとえば円柱状のICタグのそれぞれを、情報の書き込みに先立って、所期した方向に姿勢を整えた状態で、順次に情報の書き込み位置に送るべく機能する。
従って、振動式の自動整列機では、所要量の整列対象物を収納できる容器のサイズを確保しつつ、全体としてコンパクトなものとすることができなかった。そしてそれ故に、その自動整列機を設ける装置等の十分な小型化もまた実現できなかった。
そしてまた、この整列機では、容器への振動作用に起因して、収納容器内に配置した多数個の整列対象物が、容器内面に繰り返し衝接することによる、たとえばICタグ等の欠けや割れの発生が否めない。
前記タグ整列機構が、好ましくは、ICチップを樹脂材料で被覆してなるものであっていずれも同一形状の複数個のICタグを、所定の姿勢に整えて順次に送り出すものであって、円盤部材と、該円盤部材の周縁部の外周側を取り囲む筒型側壁部を有する筐体と、前記円盤部材を中心軸線の周りに回転駆動させる回転駆動手段とを備えてなり、使用状態で、前記円盤部材及び筐体を、該円盤部材の中心軸線が鉛直方向に対して傾斜する向きに傾けて配置し、該筐体の内側に、前記筒型側壁部と円盤部材とで区画されるICタグの収容スペースを設け、前記円盤部材の周縁部に、前記収容スペース内のICタグが所定の姿勢で入り込む溝部を、その周方向に間隔をおいて複数設けてなり、
ICタグを装置内へ供給するためのホッパーをさらに備え、該ホッパーが、前記タグ整列機構に供給するICタグを蓄える貯蔵領域と、前記タグ整列機構の有する筐体の収容スペースに向けて延びる、通路高さを狭めた吐出通路と、該吐出通路の先端側に形成された吐出口とを有し、前記吐出通路に、該吐出通路でのICタグの詰まりを阻止する詰まり防止手段、及び、吐出通路を経て吐き出されるICタグの吐出量を制御する吐出量制御手段のそれぞれが、ICタグの吐出方向に並べて設けられており、
前記吐出量制御手段及び詰まり防止手段のそれぞれを、回転駆動される軸部の周囲に、一枚以上の回転翼部を取り付けて構成してなるものである。
またこの書き込み装置では、前記タグ整列機構の前記筐体が、前記筒型側壁部の、前記使用状態で下方側に位置する一端側に設けた円盤状の底部を有し、前記円盤部材を、前記底部から、円柱状をなすICタグの高さより短い距離で離隔させて配置することが好ましい。
このストッパ部材は、該ストッパ部材の回転運動方向に沿って湾曲するプレート形状を有するものとすることが好ましい。
またこの自動整列機としてのタグ整列機構では、個々の整列対象物を、円盤部材の各溝部で掴んで運ぶという動作により、従来の振動式の自動整列機よりも高い精度の下、整列対象物を順次に送り出すことができる。しかも、従来の自動整列機のような振動作用によらないので、整列対象物への振動の作用に起因する欠けや割れは生じることがない。
図1(a)及び(b)に例示する自動整列機1は、たとえば、円筒をその延在途中で斜めに切断した形状をなす筒型側壁部2aを有する筐体2と、筒型側壁部2aの内側に、その筒型側壁部2aの中心軸線と同軸に配置されて、筒型側壁部2aの内径より若干小さい外径を有するディスク状の円盤部材3と、円盤部材3を、その中心軸線の周りに回転駆動する、図示しないモーター等としての回転駆動手段とを備えてなる。
なおここでは、収容スペース4に収容された整列対象物の、収容スペース4からの流出を防ぐため、筒型側壁部2aの他端側開口部2bの一部には、鉛直方向に略平行な鉛直側壁部分2cを設けている。収容スペース4には、たとえば500個程度の整列対象物を収容可能な大きさとすることができる。
このことによれば、収納スペース4内に蓄えられた多数の整列対象物は、所定の速度で回転駆動される円盤部材3の溝部3aに入り込んだものから順次に、円盤部材3の回転方向に沿って所定の姿勢で運ばれて送り出されることになるので、整列対象物の、筐体2の外側への個別の送り出しを確実に行うことができる。しかも、円盤部材3の回転動作により、対象物の整列及び送り出しを行うこととしたので、従来の自動整列機のような振動に起因する、欠けや割れ等の対象物の破損を小さく抑えることができる。
ここで、収容スペース4に収容される整列対象物を、溝部3aで捕捉し易くするため、収容スペース4側を向く円盤部材3の表面には、図示の例のように、該表面から突出する態様で、円盤部材3の中心付近から周縁部に向けて半径方向に沿って、たとえば直線状に延びる一本以上のリブ状突起部3bを設けることが好ましい。これにより、図示の自動整列機1では放射状をなす複数本のリブ状突起部3bが、円盤部材3の回転下で、収容スペース4の整列対象物を有効に攪拌することになり、その結果として、整列対象物が溝部3aに入り込み易くなるからである。なお、リブ状突起部3bは、全体として円盤部材3の半径方向に延びるものであればよいので、上記の直線状の形態の他、延在途中の一箇所もしくは複数箇所で屈曲ないし湾曲する形態とすることもできる。但し、このようなリブ状突起部3bの配設は必須の構成ではない。
この書き込み装置10は、たとえば、周囲を取り囲む略直方体状をなすケース11と、図6に、ケース11を除去して正面図で示すように、複数個のICタグTを装置内へ供給するためのホッパー20と、タグ整列機構として機能する上記の自動整列機1と、該自動整列機1から所定の姿勢で送られるICタグTを、二叉に分岐した通路のいずれかに振り分ける、たとえば一箇所のタグ振分け機構30と、それらの分岐通路のそれぞれの進行方向前方側(図では下方側)に配設されて、振り分けられたICタグTに対し、そのICタグTに対応する所定の情報を書き込む、ここでは二箇所の無線通信機構40A、40Bと、各無線通信機構40A、40Bで書き込まれたICタグTの情報のエラーの有無に基いて、ICタグの送り先を選別する、送排出の振分け機構50A、50Bとを備えるものである。
このような吐出通路22を設けた場合、ホッパー20の上方側の開口部分から貯蔵領域21に向けて投入されて、貯蔵領域21に蓄えられたICタグTは、図7に矢印で示すように、貯蔵領域21の下方側の、通路高さの低い吐出通路22を経て、吐出通路22の先端側の吐出口23から、タグ整列機構1の収容スペース4に向けて順次に吐出される。
かかる吐出量制御手段24を設けることにより、貯蔵領域21内のICタグTは、たとえば定速で回転される回転翼部24bに、吐出口23からの吐出をある程度妨げられつつも、回転翼部24bを乗り越えて一定量で吐出されることになるので、ICタグTの、吐出口23からの定量排出を、高い精度で実現することができる。
また、詰まり防止手段は、上述したような、軸部25aと平行に延びる回転翼部25bを有するものの他、図示は省略するが、複数枚の円板カムを軸部に沿って並べて配置してなるもの等とすることができる。
送り通路31に送られたICタグTを、このような分岐通路32、33のいずれかに、所定の時間間隔で適正に振り分けるため、このタグ振分け機構30は、送り通路31のICタグTを通過もしくは停止させるべく、該送り通路31を開閉可能なストッパ部材34と、ストッパ部材34を通過したICタグTを二本の分岐通路32、33の一方に案内する通路案内部材35とを有する。
このとき、送り通路31は、上述したような、通路案内部材35の、円弧状周面が左側を向く傾倒動作に同期して回動したストッパ部材34によって閉鎖されるので、上記のように分岐通路32に送られたものの次に続くICタグTは、当該ストッパ部材34により、送り通路31で停止されることになる。なおここでは、ストッパ部材34を上記のような湾曲形状としたことにより、回転運動するストッパ部材34が、互いに隣接するICタグTの相互間に入り込み易くなるという利点がある。
しかる後は、ストッパ部材34及び通路案内部材35をさらに時計回りに回転させることにより、当該ICタグTは、通路案内部材35の左側面にガイドされて、今度は図の左側の分岐通路33に送られる。
ストッパ部材34及び通路案内部材35のこのような動作を繰り返し行うことにより、送り通路31に整列して送られてくるICタグTを順次に、二叉分岐通路32、33のいずれかに振り分けることができる。
ここでは、各分岐通路32、33の進行方向前方側に設けた二箇所の無線通信機構40A、40Bのそれぞれに、基端部を分岐通路32もしくは33に隣接する位置に支持させるとともに、先端部を前記基端部の周りに回転可能とした回転式アーム部材41、42のそれぞれを設ける。これらの回転式アーム部材41、42のそれぞれの先端部には、図示のように、その回転運動方向に沿って湾曲する形状で、回転運動方向の一方側、図ではいずれも左側に向けて突出する湾曲爪部43、44を設けることができる。
それらの送排出の振分け機構50A、50Bには、図13に拡大して示すように、分岐通路32、33を経たICタグTを掴んで保持するU字状先端部51a、52aを有する保持部51、52を設け、これらのそれぞれを、たとえば略180°にわたって回転運動可能とする。なお、図示の装置では、保持部51、52は、無線通信機構40A、40Bから送られるICタグTを、直立姿勢で受け取るものとしており、保持部51、52によるこのICタグTの受け取り位置を、タグ把持位置Peとする。
ここにおいて、図示の実施形態では、上記のタグ排出位置Pd、タグ把持位置Pe及びタグ送出位置Pcをいずれも、保持部51、52の回転運動によってU字状先端部51a、52aが通る軌跡上に配置する。より詳細には、タグ排出位置Pdは、タグ把持位置Peより当該回転運動方向の一方側の回転限界位置に位置させ、この一方で、タグ送出位置Pcは、タグ把持位置Peより回転運動方向の他方側の回転限界位置に位置させている。
なおこの実施形態では、保持部51、52のU字状先端部51a、52aで保持されるICタグTは、装置10のケース11のすぐ内側の、比較的奥まっていない箇所で、タグ排出位置Pdもしくはタグ送出位置Pcに運ばれるので、仮に停電時に装置10への電力供給が途切れた場合であっても、ICタグTを容易に取り出すことができる。また、保持部51、52の本体部分に、オペレーターの素手による操作が可能なハンドル部分を設けているので、非常時における保持部51、52の、電気によらない操作が可能になる。
またこの実施形態では、タグ送出位置Pcに、エア噴射口を設けるとともに搬送用ホースを設けており、それにより、エラー無しでタグ送出位置Pcに運ばれたICタグTに対してエアを噴きつけることで、ICタグTは、前記ホース内を通過して、たとえば、生コンクリートを収容したミキサー車の円筒形の回転ドラム内に送り込むことができる。ホースは、設置面から210mm以下の高さに配設することで、そこでのオペレーター等の通過が容易となる。
2 筐体
2a 筒型側壁部
2b 筒型側壁部の他端側開口部
2c 鉛直側壁部分2c
2d 底部
3 円盤部材
3a 溝部
3b リブ状突起部
4 収容スペース
5 送り通路
5a 板状レール部材
5b ガイドワイヤー
5c ワイヤー支持部材
10 ICタグへの情報の書き込み装置
11 ケース
20 ホッパー
21 貯蔵領域
22 吐出通路
22a 床面
22b 上面
23 吐出口
24 吐出量制御手段
24a 軸部
24b 回転翼部
25 詰まり防止手段
25a 軸部
25b 回転翼部
30 タグ振分け機構
31 送り通路
32、33 分岐通路
34 ストッパ部材
35 通路案内部材
40A、40B 無線通信機構
41、42 回転式アーム部材
43、44 湾曲爪部
50A、50B 送排出の振分け機構
51、52 保持部
51a、51b U字状先端部
W 整列対象物
Pe タグ把持位置
Pc タグ送出位置
Pd タグ排出位置
T ICタグ
Claims (11)
- 装置内に供給される複数個のICタグを所定の姿勢に整列させて順次に送り出すタグ整列機構と、該タグ整列機構から送られるICタグを、二叉に分岐した通路のいずれかに振り分ける少なくとも一箇所のタグ振分け機構と、各分岐通路の進行方向の前方側に配設されて、振り分けられた前記ICタグに対し、該ICタグに対応する情報の書き込みを行う複数箇所の無線通信機構とを備える、ICタグへの情報の書き込み装置であって、
前記タグ整列機構が、複数個のICタグを、所定の姿勢に整えて順次に送り出すタグ整列機構であって、円盤部材と、該円盤部材の周縁部の外周側を取り囲む筒型側壁部を有する筐体と、前記円盤部材を中心軸線の周りに回転駆動させる回転駆動手段とを備え、使用状態で、前記円盤部材及び筐体を、該円盤部材の中心軸線が鉛直方向に対して傾斜する向きに傾けて配置し、該筐体の内側に、前記筒型側壁部と円盤部材とで区画されるICタグの収容スペースを設け、前記円盤部材の周縁部に、前記収容スペース内のICタグが所定の姿勢で入り込む溝部を、その周方向に間隔をおいて複数設けてなり、
ICタグを装置内へ供給するためのホッパーをさらに備え、該ホッパーが、前記タグ整列機構に供給するICタグを蓄える貯蔵領域と、前記タグ整列機構の有する筐体の収容スペースに向けて延びる、通路高さを狭めた吐出通路と、該吐出通路の先端側に形成された吐出口とを有し、前記吐出通路に、該吐出通路でのICタグの詰まりを阻止する詰まり防止手段、及び、吐出通路を経て吐き出されるICタグの吐出量を制御する吐出量制御手段のそれぞれが、ICタグの吐出方向に並べて設けられており、
前記吐出量制御手段及び詰まり防止手段のそれぞれを、回転駆動される軸部の周囲に、一枚以上の回転翼部を取り付けて構成してなる、ICタグへの情報の書き込み装置。 - 前記タグ整列機構の前記円盤部材の、前記収容スペース側を向く表面に、該収容スペース内のICタグを攪拌するための、円盤部材の半径方向に延びるリブ状突起部を一本以上設けてなる、請求項1に記載の、ICタグへの情報の書き込み装置。
- 前記タグ整列機構の前記筐体が、前記筒型側壁部の、前記使用状態で下方側に位置する一端側に設けた円盤状の底部を有し、前記円盤部材を、前記底部から、円柱状をなすICタグの高さより短い距離で離隔させて配置してなる、請求項1または2に記載の、ICタグへの情報の書き込み装置。
- 前記タグ整列機構の前記筐体に、円盤部材の回転駆動下で、円盤部材の前記溝部により収容スペースから拾い上げたICタグを、円盤部材から引き取って筐体の外側へ送り出す送り通路を設けてなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の、ICタグへの情報の書き込み装置。
- 前記送り通路の少なくとも一部を、ICタグの送り方向に沿って連続して延びる複数本のガイドワイヤーと、該送り方向の途中に配設されて、複数本のガイドワイヤーの相対位置を維持させるワイヤー支持部材とで構成してなる、請求項4に記載の、ICタグへの情報の書き込み装置。
- 前記ICタグが、ICチップを樹脂材料で被覆してなるものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の、ICタグへの情報の書き込み装置。
- 一箇所以上の前記タグ振分け機構が、回転運動により、タグ整列機構からの送り通路の開閉を行い、ICタグの進行を一時的に停止させるストッパ部材と、該ストッパ部材と同期させた回転運動によりそれぞれの分岐通路の開閉を行い、ICタグをいずれかの分岐通路へ導く通路案内部材とを有してなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の、ICタグへの情報の書き込み装置。
- 前記ストッパ部材が、該ストッパ部材の回転運動方向に沿って湾曲するプレート形状を有するものとしてなる、請求項7に記載の、ICタグへの情報の書き込み装置。
- 前記無線通信機構に、回転運動により、情報の書き込み位置でタグを停止させるための分岐通路の閉鎖及び、情報が書き込まれたタグを通過させるための分岐通路の開放を行う回転式アーム部材を設けてなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の、ICタグへの情報の書き込み装置。
- 前記回転式アーム部材が、その先端部に、回転運動方向に沿って湾曲する形状で該回転運動方向に向けて突出する湾曲爪部を有してなる、請求項9に記載の、ICタグへの情報の書き込み装置。
- 前記無線通信機構で情報を書き込まれたICタグを、前記無線通信機構で検知されたエラーの有無に基き、タグ送出位置もしくはタグ排出位置のいずれかに振り分ける、送排出の振分け機構をさらに備え、
前記送排出の振分け機構が、ICタグを保持するとともに、回転運動してICタグをタグ送出位置もしくはタグ排出位置に運ぶ保持部を有するものとし、
前記タグ送出位置及びタグ排出位置のそれぞれを、前記無線通信機構から送られるICタグを受け取るタグ把持位置に対し、前記保持部の回転運動方向の一方側及び他方側のそれぞれに配置してなる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の、ICタグへの情報の書き込み装置。
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