JP6057744B2 - フェルール搬送装置、フェルール分類装置、フェルール搬送方法、フェルール搬送プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

フェルール搬送装置、フェルール分類装置、フェルール搬送方法、フェルール搬送プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、フェルール搬送装置、フェルール分類装置、フェルール搬送方法、フェルール搬送プログラム、及び記録媒体に関する。
従来から光ファイバの芯線の端面を正確に位置合わせしながら、光ファイバ同士を接続するための部材として、フェルールが用いられている。このフェルールは、その中心軸に沿って貫通孔が形成された円筒状の部材であり、光ファイバの芯線を貫通孔内に挿通させた状態で例えば光コネクタ部品に装着される。従って、芯線の端面を正確に位置合わせしながら光ファイバ同士を接続するためには、フェルールの真円度やフェルールの外径に対する内径の同軸度(同芯度)等の精度が高いレベルで要求されている。
そのため、一般的にはフェルールを製造した後、これらフェルール1つずつについて、外形寸法測定や同軸度測定等を行って、製品としての良否判断や仕上がり精度毎に分類分け(レベル分け)がなされている。特に、フェルールの同軸度は、光ファイバの光学特性に影響を与えると共に、光ファイバコネクタとしての性能を決定する要素であるので、同軸度測定は重要な作業とされている。
従来、フェルールの同軸度を測定する装置として、下記特許文献1に記載されているものが知られている。
この装置によれば、複数の吸着部を有するアームを利用して、同軸度を測定する測定台上にフェルールを搬送し、且つ同軸度測定が終了したフェルールを測定台上から搬送できるので、スムーズにフェルールを交換しながら同軸度測定を行うことが可能とされる。従って、大量に生産されたフェルールの同軸度測定を効率良く行える。
特開平10−111124号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置では、アームを利用してフェルールの搬送を行う際、アームを往復移動操作、回転操作、旋回操作させる必要があり、アームを駆動する機構が複雑化するうえ、搬送効率が悪く、改善の余地があった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、簡便な構成でフェルールを、受け取り地点から処理地点、該処理地点から受け渡し地点まで効率良く搬送することができるフェルール搬送装置を提供することである。
さらには、フェール搬送装置を備えるフェルール分類装置、フェルール搬送方法、フェルール搬送プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を提供する。
(1)本発明に係るフェルール搬送装置は、受け取り地点から処理地点の上方を経て受け渡し地点に至る搬送経路に沿って延在する搬送ベルトと、前記搬送ベルトを前記受け取り地点から前記受け渡し地点に向けて前記搬送経路に沿って走行させるベルト駆動機構と、前記受け取り地点で前記搬送ベルト上に供給されたフェルールが前記処理地点上まで搬送された際に、前記搬送ベルトを前記処理地点に向けて撓ませる第1位置、及び前記搬送ベルトの撓みを解除する第2位置の間で移動可能とされた撓み機構と、を備えていることを特徴としている。
この構成によれば、搬送ベルトが受け取り地点から処理地点の上方を経て受け渡し地点に至る搬送経路に沿って延在しているため、搬送ベルトを搬送経路に沿って走行させることで、受け取り地点で搬送ベルト上に供給されるフェルールを受け渡し地点に向けて搬送することができる。さらに、撓み機構を第1位置及び第2位置間で移動させることで、処理地点上まで搬送されたフェルールを処理地点へ供給できるとともに、処理済みのフェルールを再び搬送ベルトに戻すことができる。
これにより、搬送経路に沿って走行する搬送ベルトに対して撓み機構を移動させるだけの簡便な動作で、受け取り地点から処理地点へのフェルールの搬送と、処理地点から受け渡し地点へのフェルールの搬送と、を行うことが可能である。従って、効率良くフェルールを搬送することができる。
(2)上記本発明に係るフェルール搬送装置において、前記搬送ベルトは、無端状に形成されていてもよい。
この構成によれば、搬送ベルトを一方向に走行させるだけで、フェルールを連続的に搬送することができるので、受け取り地点から受け渡し地点までフェルールをより効率良く搬送することができる。
(3)上記本発明に係るフェルール搬送装置において、前記撓み機構は、前記搬送ベルトにおいて前記搬送経路に沿う前記処理地点の両側を前記処理地点に向けて押し付けてもよい。
この構成によれば、処理地点に向けて搬送ベルトを安定して撓ませることができるので、搬送ベルトと処理地点との間でフェルールの受け渡しを安定して行うことができる。これにより、フェルールの搬送の信頼性を高めることができる。
(4)上記本発明に係るフェルール搬送装置において、前記搬送ベルトには、前記フェルールを収容する収容凹部が形成されていてもよい。
この構成によれば、搬送ベルト上でフェルールを安定して保持できる。これにより、搬送中にフェルールが搬送ベルト上を滑って位置ずれしたり、搬送ベルトから脱落したりするのを抑制して、フェルールの搬送の信頼性を高めることができる。
(5)上記本発明に係るフェルール搬送装置において、前記収容凹部は、底部側に形成されて前記フェルールを保持するフェルール保持部と、前記フェルール保持部から前記収容凹部の開口部に向けて漸次拡径するテーパ部と、を有していてもよい。
この構成によれば、搬送ベルトへのフェルールの受け渡し時において、収容凹部内にフェルールを案内し易くなるため、フェルールの搬送の信頼性をより高めることができる。
(6)本発明のフェルール分類装置は、上記本発明のフェルール搬送装置と、複数の前記フェルールが収容される収容体を備え、該収容体から前記フェルールを1つずつ送り出すフェルール供給装置と、前記搬送ベルトによって前記受け取り地点から前記処理地点上に搬送され、前記撓み機構によって該処理地点に供給された前記フェルールを撮像するフェルール撮像装置と、撮像終了後、前記撓み機構によって前記搬送ベルトに戻され、前記搬送ベルトによって前記受け渡し地点まで搬送された前記フェルールを、前記フェルール撮像装置による撮像画像に基づいて複数の品質ランク毎に分類すると共に、同じ品質ランクの前記フェルールを同一の収納体に収納するフェルール回収装置と、を備えていることを特徴としている。
この構成によれば、フェルール供給装置が収容体からフェルールを1つずつ送り出すと、フェルール搬送装置がこのフェルールを受け取り地点で受け取った後、処理地点に搬送する。すると、フェルール撮像装置がこのフェルールを撮像して撮像画像を取得する。そして、この撮像が終了すると、フェルール搬送装置がフェルールを処理地点から受け渡し地点まで搬送すると共に、新たなフェルールを受け取り地点から処理地点に搬送する。このようにして、フェルールの撮像が繰り返し行われる。
一方、受け渡し受け地点までフェルールが搬送されると、フェルール回収装置がこのフェルールを回収する。そして、フェルール回収装置は、回収したフェルールを品質ランクに対応した収納体に振り分けながら収納する。
これにより、収納体には、それぞれ同じ品質ランクに分類されたフェルールが次々と収納される。このように、収容体に収容されている複数のフェルールを、最終的に品質ランク毎に分類しながら収納体に収納することができるので、使い易いうえ、高い付加価値を具備させることができる。
(7)本発明のフェルール搬送方法は、上記本発明のフェルール搬送装置を利用したフェルール搬送方法であって、前記受け取り地点の前記フェルールを前記搬送ベルト上で保持する保持工程と、前記搬送ベルト上の前記フェルールを前記受け取り地点から前記受け渡し地点に向かって搬送する搬送工程と、を有し、前記搬送工程では、前記撓み機構を前記第1位置に移動させ、前記処理地点上まで搬送された前記フェルールを前記処理地点に供給するとともに、前記フェルールの処理後に前記撓み機構を前記第2位置まで移動させ、前記処理地点の前記フェルールを持ち上げて前記搬送ベルトに戻す処理搬送工程を有していることを特徴としている。
この構成によれば、上述したフェルール搬送装置と同様の作用効果を奏効することができる。即ち、簡便な動作で、受け取り地点から処理地点、該処理地点から受け渡し地点までフェルールを効率良く搬送することができる。
(8)本発明のフェルール搬送プログラムは、上記本発明のフェルール搬送装置のコンピュータに、前記受け取り地点の前記フェルールを前記搬送ベルト上で保持する保持工程と、前記搬送ベルト上の前記フェルールを前記受け取り地点から前記受け渡し地点に向かって搬送する搬送工程と、を有し、前記搬送工程では、前記撓み機構を前記第1位置に移動させ、前記処理地点上まで搬送された前記フェルールを前記処理地点に供給するとともに、前記フェルールの処理後に前記撓み機構を前記第2位置まで移動させ、前記処理地点の前記フェルールを持ち上げて前記搬送ベルトに戻す処理搬送工程を実行させることを特徴としている。
この構成によれば、フェルール搬送装置のコンピュータに、上記保持工程及び搬送工程を確実に実行させることができるので、フェルールの搬送を効率良く行うことができる。
(9)本発明の記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、請求項8に記載のフェルール搬送プログラムが記録されていることを特徴としている。
この構成によれば、例えばフェルール搬送装置のコンピュータに対してインストール等することで、上述したフェルールの搬送を確実に実行させることができる。特に、プログラムの流通等に好適に対応できる。
本発明によれば、簡便な構成でフェルールを、受け取り地点から処理地点、該処理地点から受け渡し地点まで効率良く搬送することができる。
本発明に係るフェルール分類装置の実施形態を示す図であって、全体の簡略構成図である。 フェルールの断面図である。 図1に示すフェルール分類装置を構成するフェルール供給装置における収容体の内部を見た図である。 図1に示すフェルール分類装置を構成するフェルール搬送装置の斜視図である。 図4のA矢視図であって、搬送ベルトの側面図である。 図4に相当する斜視図であって、押圧アームが押圧位置にある状態を示す図である。 搬送ベルトの他の構成を示す側面図である。 搬送ベルトの他の構成を示す側面図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
<フェルール分類装置の構成>
図1はフェルール分類装置1の実施形態を示す図であって、全体の簡略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のフェルール分類装置1は、複数のフェルールFを1つずつ撮像し、その撮像画像に基づいてフェルールFの同軸度測定(品質検査)を行うと共に、さらに該測定結果に基づいて品質ランク毎に分類しながら収納ボックス(本発明における収納体)40に収納する装置であって、フェルール供給装置2と、フェルール搬送装置3と、フェルール撮像装置4と、フェルール回収装置5と、上記各装置を総合的に制御する制御部7と、を備えている。
〔フェルール〕
はじめにフェルールFについて簡単に説明する。図2はフェルールの断面図である。
図2に示すように、フェルールFは、中心軸Cに沿って図示しない光ファイバの芯線が挿通される貫通孔F1が形成された円筒状に形成されている。この貫通孔F1は、フェルールFの一方の端面F2における一部分が、他方の端面F3側から一方の端面F2側に向かうにしたがって漸次拡径する断面テーパ状に形成されている。
続いて、上記したフェルール分類装置1の各構成品について説明する。
本実施形態では、フェルール供給装置2、フェルール撮像装置4及びフェルール回収装置5について順次簡単に説明し、その後フェルール搬送装置3について詳細に説明する。〔フェルール供給装置〕
図3は、フェルール供給装置2における収容体10の内部を見た図である。
上記フェルール供給装置2は、図1、図3に示すように、複数のフェルールFが収容される収容体10を備えており、該収容体10からフェルールFを1つずつ送り出す装置とされている。
収容体10は、斜め上方に向けて開口した有底筒状に形成されている。なお、収容体10の底壁部10aにおける水平面に対する傾斜角度は、任意の角度に調整可能とされている。
収容体10の内部には、該収容体10の中心軸線回りに回転可能とされた回転板12が該収容体10の底壁部10aに重なった状態で配設されている。この回転板12は、図示しない駆動源からの回転力を受けて一方向(図1、図3に示す矢印方向)に回転する部材であり、外周縁部が収容体10の周壁部10bに摺接或いは近接する程度の直径に形成されている。また、図示の例では、回転板12は、外周縁部に向かうに従って厚みが漸次薄くなるように、その上面が下方に向けて漸次傾斜した断面テーパ状に形成されている。
回転板12の外周縁部には、収容体10の内部に収容された複数のフェルールFのうちの1つを入り込ませて収納し、この収納したフェルールFを回転板12の回転に伴って周方向に移動させる収納凹部12aが形成されている。なお、図示の例では、収納凹部12aは回転板12の周方向に間隔をあけて複数形成されている。
これにより、収納凹部12a内に収納されたフェルールFは、回転板12の回転によって、収容体10内を底壁部10aにおける最上点側に向けて移動するようになっている。
また、収容体10には、図3に示すように、回転板12の回転によって上記最上点まで移動されてきたフェルールFを該収容体10の外部に排出させる排出口13が形成されている。これにより、排出口13を通じて収容体10からフェルールFを1つずつ送り出すことが可能とされている。
また、図1に示すように、排出口13には、排出チューブ14が接続されており、この排出チューブ14を通じてフェルールFは縦向き姿勢で1つずつ送り出される。排出チューブ14の終端部には、該排出チューブ14を経由して受け取った縦向き姿勢のフェルールFを、予め決まった横向き姿勢に姿勢変換した後、受け取り地点P1に供給する姿勢変換部20が連結されている。
上記姿勢変換部20は、縦向き姿勢のフェルールFの一方の端面F2が上方又は下方のいずれかに向いているかを検出する図示しない検出部と、該検出部による検出結果に基づいてフェルールFを90度正逆回転させて横向き姿勢にする回転部21と、横向き姿勢とされたフェルールFを受け取り地点P1に供給する供給ロッド22と、を備えている。
なお、回転部21は、検出部による検出結果に基づいてフェルールFを適宜90度正逆回転させることで、予め決まった横向き姿勢でフェルールFが受け取り地点P1に供給されるようにしている。
具体的には、フェルールFが処理地点P3(後述する支持台51上)まで搬送された際に、該フェルールFの一方の端面F2側がライトユニット52側を向き、他方の端面F3側が撮像手段50側を向くように、フェルールFの姿勢を横向きにしている。
そして、供給ロッド22は、軸方向に沿って進退可能とされ、回転部21によって横向き姿勢とされたフェルールFを、受け取り地点P1に向けて押し出すように移動させて供給する。
〔フェルール撮像装置〕
フェルール撮像装置4は、フェルールFを撮像する撮像手段50と、撮像手段50の光軸OにフェルールFの中心軸Cを一致させた状態でフェルールFを支持する支持台51と、光軸O上であって支持台51を挟んで撮像手段50の反対側に配置され、光軸Oに沿ってフェルールFに照明光を照射するライトユニット52と、を備えている。
上記撮像手段50は、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等を有し、制御部7からの指示に基づいて支持台51上のフェルールFを撮像し、その撮像画像を制御部7に出力する。
図4は、フェルール搬送装置3を示す斜視図である。
図1、図4に示すように、上記支持台51は、フェルールFの処理地点P3に配置されている。具体的に、支持台51は、隙間Hをあけて対向する第1支持台51A及び第2支持台51Bで構成されている。これら第1支持台51A及び第2支持台51Bは、板片部材であり、第1支持台51Aが撮像手段50側に位置し、第2支持台51Bがライトユニット52側に位置している。なお、以下の説明では、図4において、支持台51の延在方向を上下方向とし、上下方向L1に直交する方向を前後方向L2及び左右方向L3とする。また、前後方向L2のうち、第2支持台51B側を前方、第1支持台51A側を後方とする。
第1支持台51A及び第2支持台51Bの上端縁は、それぞれ同じ高さに位置するように調整されており、これら上端縁にはそれぞれV字状の溝部75が形成されている。そして、これら両溝部75を利用してフェルールFを支持することが可能とされている。
具体的には、両溝部75内にフェルールFを収納した状態で、該フェルールFを第1支持台51A及び第2支持台51Bに架け渡すように支持することが可能とされている。これにより、フェルールFの中心軸Cを撮像手段50及びライトユニット52に向けた状態で、該フェルールFを支持することが可能とされる。
しかも、撮像手段50における光軸Oと、支持台51上におけるフェルールFの中心軸Cとが一致するように(図1参照)、第1支持台51A及び第2支持台51Bの高さが調整されている。
なお、溝部75の形状としては、V字状に限定されるものではなく、フェルールFの形状に対応して半円形状等でも構わない。
図1に示すように、上記ライトユニット52は、上記照明光を発する光源80を内蔵しており、光源80から発せられた照明光を支持台51側に向けて照射可能とされている。この際、光軸Oと同じ高さにライトユニット52が位置するように高さ調整されており、光軸Oに沿って照明光を支持台51側に照射することが可能とされている。
なお、上記光源80としては、特に限定されるものではないが例えばLED等を採用することが可能である。また、照明光としては平行光であることが好ましく例えばレーザ光等が好適である。
〔フェルール回収装置〕
フェルール回収装置5は、図1、図4に示すように、後述する搬送ベルト63によって、受け渡し地点P2まで搬送されてきたフェルールFを回収すると共に、5つの収納ボックス40のうちのいずれかの収納ボックス40に収納する装置である。
このフェルール回収装置5は、回収シュータ41と、複数の収納ボックス40と、を備えている。
まず、各収納ボックス40は、図1に示すように、上方に開口した箱型の容器であり、回収シュータ41よりも下方において例えば前後方向L2に沿って並設されている(図4参照)。
なお、図示の例では、最も品質の優れたAランクのフェルールFが収納される第1収納ボックス40A(40)、その次に品質の優れたBランクのフェルールFが収納される第2収納ボックス40B(40)、その次に品質の優れたCランクのフェルールFが収納される第3収納ボックス40C(40)、その次に品質の優れたDランクのフェルールFが収納される第4収納ボックス40D(40)、その次に品質の優れたEランクのフェルールFが収納される第5収納ボックス40E(40)が、順に並設されている。
図1、図4に示すように、回収シュータ41は、搬送ベルト63によって搬送されてきたフェルールFが受け渡される回収部42と、回収部42の下端部から側方に向けて突設された筒状のシュータ本体43と、を備えている。
回収部42は、上下方向L1に沿って延びる筒状とされ、上方に向けて開口する回収口42aを有している。
シュータ本体43は、基端部が回収部42の下端開口部に接続される一方、先端部には側方に向けて開口する排出口43aが形成されている。また、シュータ本体43は、先端部に向かうに従い下方に向けて傾斜している。シュータ本体43における先端部は、各収納ボックス40のうち、何れかの収納ボックス40の真上に位置している。
回収シュータ41は、図示しない揺動機構に接続されており、回収部42の中心軸線回り(前後方向L2)に揺動可能とされている(図1,4中矢印参照)。揺動機構は、制御部7からの指示に基づいて回収シュータ41を揺動させ、何れかの収納ボックス40の真上に排出口43aを位置させることが可能とされている。
そして、搬送されてきたフェルールFの品質に応じた収納ボックス40の真上に排出口43aを位置させ、収納ボックス40に向けてフェルールFを排出口43aから排出(落下)することにより、同じ品質同士のフェルールFを各収納ボックス40に収納することが可能とされている。
〔フェルール搬送装置〕
フェルール搬送装置3は、図1、図4に示すように、上記姿勢変換部20から送り出されたフェルールFを受け取り地点P1で受け取った後に、処理地点P3に配置されているフェルール撮像装置4の支持台51上に搬送すると共に、撮像終了後、支持台51上からフェルールFを受け渡し地点P2まで搬送する装置である。具体的に、フェルール搬送装置3は、図4に示すように、駆動プーリ61及び従動プーリ62間に架け渡されてフェルールFを搬送する搬送ベルト63と、搬送ベルト63を下方に向けて押さえ付けて搬送ベルト63を撓ませる撓み機構64と、を備えている。
駆動プーリ61は、上記受け取り地点P1において、供給ロッド22よりも下方に配置されるとともに、軸方向が上記供給ロッド22の軸方向と平行に配置されている。駆動プーリ61には、駆動モータ(ベルト駆動機構)69の出力軸69aが連結されており、駆動モータ69の駆動に伴って駆動プーリ61が回転する。なお、駆動モータ69は、図示しないフレームに固定され、制御部7によって作動が制御されている。
一方、従動プーリ62は、上記受け渡し地点P2において、駆動プーリ61と同じ高さに位置しており、図示しない軸部を介してフレームに連結される共に、軸部に回転可能に支持されている。したがって、各プーリ61,62は、支持台51に対して左右方向L3に沿う両側方に配置されている。
ここで、受け取り地点P1、受け渡し地点P2及び処理地点P3は、平面視において左右方向L3に沿って並ぶように配置されるとともに、受け取り地点P1及び受け渡し地点P2は、処理地点P3に対して上方に配置されている。また、処理地点P3と受け取り地点P1との間の距離、及び処理地点P3と受け渡し地点P2との間の距離は、ほぼ同距離とされている。
搬送ベルト63は、左右方向L3に沿って(受け取り地点P1から処理地点P3の上方を経て受け渡し地点P2に至る搬送経路に沿って)延びる可撓性を有する無端状のベルトであり、駆動プーリ61と従動プーリ62との間に所定の張力で架け渡されている。また、搬送ベルト63は、前後方向L2に沿うベルト幅がフェルールFの全長W(図2参照)よりも小さく、且つ第1支持台51Aと第2支持台51Bとの間の隙間H(図4参照)よりも小さく設定され、第1支持台51Aと第2支持台51Bとの間を走行可能となっている。
具体的に、搬送ベルト63は、各プーリ61,62間に位置する部分のうち、受け取り地点P1から受け渡し地点P2に向けて走行する搬送部65と、受け渡し地点P2から受け取り地点P1に向けて走行するリターン部66と、各プーリ61,62にそれぞれ巻回され、搬送部65及びリターン部66の両端部をそれぞれ接続する一対の折り返し部67と、を有している。
搬送部65は、各プーリ61,62の上側に架け渡され、受け取り地点P1から受け渡し地点P2に向けて、支持台51(処理地点P3)の上端縁よりも上方を走行する。また、搬送部65は、上下方向L1において、供給ロッド22と同等の高さ、または供給ロッド22よりも下方に配置されている。そして、搬送部65は、供給ロッド22によって供給されるフェルールFを受け取り地点P1で受け取り、外周面上でフェルールFを保持して搬送するようになっている。
一対の折り返し部67のうち、従動プーリ62側の折り返し部67は、上記受け渡し地点P2において、回収部42(回収口42a)の上方に位置している。
リターン部66は、各プーリ61,62の下側に架け渡されている。図示の例では、リターン部66は、上下方向L1において、支持台51(処理地点P3)よりも下方に配置され、受け渡し地点P2から受け取り地点P1に向けて、第1支持台51Aと第2支持台51Bとの間を走行する。
図5は、図4のA矢視図であって、搬送ベルト63の側面図である。
図5に示すように、搬送ベルト63の外周面には、フェルールFを収容する収容凹部68が、搬送ベルト63の全周に亘って間隔をあけて複数形成されている。これら収容凹部68は、搬送ベルト63の厚さ方向に窪むと共に、ベルト幅方向(前後方向L2)の両側に向けて開放されている。具体的に、収容凹部68は、底部側に形成されてフェルールFを保持するフェルール保持部68aと、フェルール保持部68aから収容凹部68の開口部に向かうに従いベルト周方向の両側に向けて漸次拡径するテーパ部68bと、を有している。
フェルール保持部68aは、ベルト周方向に沿う大きさがフェルールFの直径以上に形成された矩形溝状とされている。そして、フェルール保持部68aは、例えばフェルールFの下半部をベルト周方向の両側から保持した状態で、収容凹部68内部にフェルールFを収容する。
なお、上述したように搬送ベルト63の前後方向L2に沿うベルト幅は、フェルールFの全長Wよりも小さいので、収容凹部68内にフェルールFを収容した際、フェルールFの両端部は搬送ベルト63から前後方向L2に突出した状態となる。また、図示の例では、ベルト周方向で隣接する収容凹部68のピッチは、受け渡し地点P1及び処理地点P3(処理地点P3及び受け渡し地点P2)間の距離よりも充分短く設定されている。
図4に示すように、撓み機構64は、図示しないフレームに固定されたベースプレート71と、ベースプレート71に対して上下動可能とされた上下動プレート72と、上下動プレート72に取り付けられた押圧アーム73と、を備えている。
ベースプレート71及び上下動プレート72は、例えば支持台51に対して後方(撮像手段50側)に配置されている。また、上下動プレート72は、エアシリンダ等の図示しない駆動機構の作動によって所定ストロークの範囲でベースプレート71に対して上下動するようになっている。
押圧アーム73は、上下動プレート72に固定されるとともに、上下動プレート72から前方に向けて延在する基部73aと、基部73aのうち左右方向L3の両端部から前後方向L2方向に沿って二股状に延在する分岐アーム73bと、を備えている。
分岐アーム73bは、平面視において支持台51を間に挟んで左右方向L3に沿う両側(搬送経路に沿う処理地点P3の両側)に配置されるとともに、搬送ベルト63と重なる位置まで延在している。
そして、分岐アーム73bは、上下動プレート72の移動に伴い、搬送ベルト63を下方に向けて押し付ける押圧位置(図6参照:第1位置)と、搬送ベルト63に対して上方に離間した離間位置(図4参照:第2位置)と、の間を移動可能となっている。そして、搬送ベルト63は、分岐アーム73bが離間位置にある場合、上述したように支持台51の上方を左右方向L3に沿って走行する一方、分岐アーム73bが押圧位置にある場合、支持台51(処理地点P3)の溝部75よりも下方まで撓むようになっている。
〔制御部〕
図1に示すように、制御部7は、例えば図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、各種インターフェース等に加え、後述する記録媒体7aを有しており、CPUが記録媒体7aに記録される各種プログラムを適宜実行することで、上記した各種構成品を総合的に制御してフェルールFの分類作業を行わせる。
特に、制御部7はフェルール搬送装置3については、その動作の一例として、例えばCPUが記録媒体7aに記憶されている本発明におけるフェルール搬送プログラムを読み出し実行することにより、後述する本発明における保持工程、及び搬送工程を実行している。
なお、フェルール搬送プログラムとは、フェルール搬送装置3に、受け取り地点P1に供給されてきたフェルールFを処理地点P3に位置する支持台51上に搬送すると共に、撮像終了後、支持台51上のフェルールFを受け渡し地点P2に搬送させる工程を実行するためのプログラムである。このフェルール搬送プログラムは、コンピュータ読み取り可能な上記記録媒体7aに記録されている。
なお、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROMや半導体メモリ等の可搬媒体であり、ドライブ装置(例えば、CD−ROMドライブ装置等)やインターフェース(例えば、USBインターフェース等)を介して読み込まれるものである。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、上記可搬媒体に限られず、コンピュータシステム(OSや周辺機器等のハードウェアを含むものをいう)に内蔵されるハードディスク等の記憶部であっても良い。
更に、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含んでも良い。
また、本実施形態の制御部7は、撮像手段50から送られてきたフェルールFの撮像画像に基づいて同軸度を測定し、さらにこの測定結果に基づいてフェルールFの品質をAランク〜Eランクの5段階に判別する判別部7bを備えている。そして、制御部7は、判別された品質ランクに応じた収納ボックス40の真上に回収シュータ41が位置するようにフェルール回収装置5を制御する。これにより、フェルールFを品質ランクに対応した収納ボックス40内に収納することが可能とされる。
<フェルール分類装置の作用>
次に、上述したように構成されたフェルール分類装置1の作用について説明する。
本実施形態では、収容体10の内部に収容されているフェルールFが品質ランク毎に分類され、品質ランクに応じた収納ボックス40内に収納されるまでの全体の流れを説明しながら、特に搬送に関連する作用を詳細に説明する。
まず、事前準備として、作業者は図1に示すように収容体10の内部に複数のフェルールFを投入し、図示しない蓋体を収容体10に被せて内部に塵埃等が混入することを防止しておく。なお、投入された複数のフェルールFは、水平面に対して傾斜された収容体10の最下点側に片寄った状態で集合され、そのうちの1つが収納凹部12a内に収納される。
また、5つの収納ボックス40内にフェルールFが収納されていないこと、フェルール搬送装置3における分岐アーム73bが離間位置に位置していること等を確認して、事前準備が終了する。
これら事前準備終了後、作業者は制御部7を作動させる。すると、制御部7は各構成品の作動を、記録媒体7aに記録された各種プログラムに基づいて開始する。
まず、フェルール供給装置2において、図3に示すように収容体10の底壁部10aに配置されている回転板12を回転させる。これにより、収納凹部12a内に収納されたフェルールFを回転板12の回転に伴って移動させることができ、該フェルールFを複数のフェルールFの中から1つだけ取り出した状態で上方に向けて移動させることができる。
この際、残りのフェルールFが回転板12の回転に連られて上方に移動しようとするが、回転板12が傾斜しているので、重力を利用して該回転板12の上面に沿って滑り落とすことができる。よって、余計なフェルールFまでもが上方に移動してしまうことを防止できる。従って、収納凹部12a内に収納されたフェルールFだけを排出口13まで移動させることができる。
その結果、収納凹部12a内に収納されたフェルールFだけを1つずつ安定的且つ確実に一定の時間間隔で排出口13に移動させることができ、排出口13及び排出チューブ14を通じて姿勢変換部20に向けて送り出すことができる。
フェルール供給装置2から排出チューブ14を通じて1つずつ送り出されたフェルールFは、図1に示すように、縦向き姿勢で姿勢変換部20内に供給される。すると、フェルールFの一方の端面F2が上方又は下方のいずれかを向いているかを検出部が検出した後、回転部21が検出部による検出結果に基づいてフェルールFを適宜90度正逆回転させて、該フェルールFを毎回予め決められた横向き姿勢に姿勢変換する。そして、供給ロッド22が、この横向き姿勢とされたフェルールFを受け取り地点P1に例えば押し出すように移動させて供給する。
供給ロッド22により押し出されたフェルールFは、搬送ベルト63の搬送部65のうち、受け取り地点P1に位置する収容凹部68内(前後方向L2において、供給ロッド22と対向する収容凹部68内)にスライドするように進入する。このとき、上述したように搬送ベルト63の前後方向L2に沿うベルト幅は、フェルールFの全長Wよりも小さいので、フェルールFの両端部は搬送ベルト63から突出した状態で収容凹部68内に収容される(保持工程)。
そして、フェルールFが収容凹部68内に収容されたタイミングで、駆動モータ69を駆動させ、搬送ベルト63を受け取り地点P1から受け渡し地点P2に向けて走行させる(搬送工程)。これにより、収容凹部68内に収容されたフェルールFが、受け取り地点P1から受け渡し地点P2に向けて搬送される。
図6は、図4に相当する斜視図であって、押圧アーム73が押圧位置にある状態を示す図である。
次に、図6に示すように、搬送ベルト63上を搬送されるフェルールFを処理地点P3に供給する(処理搬送工程)。まず搬送ベルト63により搬送されるフェルールFが、処理地点P3の上方に到達するタイミングで駆動モータ69を一旦停止させるとともに、撓み機構64を駆動させる。具体的には、駆動機構を作動させて、押圧アーム73を押圧位置に向けて下降させる。すると、搬送ベルト63において処理地点P3(支持台51)の両側が下方に向けて押し付けられることで、搬送ベルト63の搬送部65が下方に向けて撓み変形する。そして、搬送部65のうち、支持台51の周辺領域が支持台51の溝部75よりも下方まで撓むと、収容凹部68内に収容されたフェルールFの両端部が両支持台51A、51Bの溝部75内に架け渡される。これにより、受け取り地点P1から支持台51(処理地点P3)へのフェルールFの供給が完了する。
フェルールFが支持台51上にセットされると、フェルール撮像装置4がフェルールFの撮像を開始して撮像画像を取得する。具体的には、図1に示すように、ライトユニット52から照射された照明光をバックにして撮像手段50によりフェルールFの撮像画像を複数枚取得する。
そして、フェルールFの撮像が終了すると、その取得した撮像画像は制御部7に出力される。すると、制御部7における判別部7bは、送られてきた撮像画像に基づいて同軸度を測定し、その測定結果に基づいてフェルールFの品質ランクをAランク〜Eランクの5段階に分類する。そして、制御部7は、回収シュータ41の排出口43aが、分類した品質ランクに対応した収納ボックス40の真上に位置するように、回収シュータ41を制御する。
これにより、例えばフェルールFの品質ランクがCランクの場合であれば、Cランク用の第3収納ボックス40C(40)の真上に回収シュータ41の排出口43aが位置するようにセットすることができる。
そして、処理地点P3において、フェルールFの撮像が終了すると、制御部7は撓み機構64を駆動させて、押圧アーム73を離間位置に向けて上昇させる。すると、図4に示すように、搬送ベルト63は、その復元力によって押圧アーム73とともに上昇する。このとき、搬送ベルト63は、各支持台51A,51B間を遮るように上昇することで、各支持台51A,51B間に架け渡されたフェルールFが収容凹部68内に進入するとともに、収容凹部68内に進入したフェルールFが上方に持ち上げられる。このとき、収容凹部68の開口部側には、テーパ部68bが形成されているため、収容凹部68内に進入したフェルールFはテーパ部68b内を底部側に向けて案内された後、フェルール保持部68a内に保持される。
これにより、フェルールFが支持台51から離脱して搬送ベルト63に戻されるとともに、搬送ベルト63の搬送部65が処理地点P3の上方に復帰する。
次に、駆動モータ69を再び作動させ、搬送ベルト63を走行させる。これにより、搬送ベルト63上のフェルールFが処理地点P3から受け渡し地点P2に向けて搬送される。
その後、搬送ベルト63上のフェルールFが、受け渡し地点P2において折り返し部67に差し掛かると、収容凹部68の姿勢が上向き姿勢から下向き姿勢に向けて除々に変化する。すると、収容凹部68内に収容されたフェルールFが、徐々に収容凹部68の開口部に向けて移動し、最終的にはフェルールFが収容凹部68から零れ落ちる。収容凹部68から零れ落ちたフェルールFは、折り返し部67の下方に配置された回収シュータ41の回収口42aを通して回収シュータ41内に進入する。
回収シュータ41内に進入したフェルールFは、回収シュータ41内を滑り落ちて排出口43aから排出される。このとき、排出口43aは、品質ランクに対応した収納ボックス40の真上に配置されているため、搬送してきたフェルールFを品質ランクに対応した収納ボックス40内に収納することができる。
ところで、フェルールFの撮像を行っている間(搬送ベルト63の停止中)に、上述した方法と同様の方法により、次に撮像するフェルールFを受け取り地点P1へ搬送しておく。これにより、撮像が終了したフェルールFの処理地点P3から受け渡し地点P2への搬送と、次に撮像するフェルールFの受け取り地点P1から処理地点P3への搬送と、を同時に行うことができる。その後、上述した動作を繰り返すことで、収容体10内に収容されたフェルールFを順次分類することができる。
以上説明したように、本実施形態のフェルール分類装置1によれば、複数のフェルールFを1つずつ撮像し、その撮像画像からフェルールFの同軸度測定(品質検査)を行って、品質ランク毎に分類しながら専用の収納ボックス40に収納することができる。
これにより、作業者は、同じ品質のフェルールFを容易に集めることができ、品質ランクに応じたフェルールFの使い分けを行うことができる。従って、使い易く利便性に優れているうえ、高い付加価値を具備させることができる。
特に、本実施形態のフェルール搬送装置3によれば、さらに以下の作用効果を奏功することができる。
即ち、搬送ベルト63が受け取り地点P1から処理地点P3の上方を経て受け渡し地点P2に至る搬送経路に沿って延在しているため、受け取り地点P1で搬送ベルト63上に供給されるフェルールFを受け渡し地点P2に向けて搬送することができる。さらに、撓み機構64を押圧位置及び離間位置間で移動させることで、処理地点P3上まで搬送されたフェルールFを処理地点P3へ供給できるとともに、処理済みのフェルールFを再び搬送ベルト63に戻すことができる。
これにより、搬送経路(左右方向L3)に沿って走行する搬送ベルト63に対して押圧アーム73を昇降させるだけの簡便な動作で、受け取り地点P1から支持台51へのフェルールFの搬送と、支持台51から受け渡し地点P2へのフェルールFの搬送と、を行うことが可能である。従って、効率良くフェルールFを搬送することができる。
また、搬送ベルト63が無端状に形成されているため、搬送ベルト63を一方向に走行させるだけで、フェルールFを連続的に搬送することができる。これにより、受け取り地点P1から受け渡し地点P2までフェルールFをより効率良く搬送することができる。
さらに、押圧アーム73が、搬送ベルト63において処理地点P3の両側を下方に向けて押し付けることで、処理地点P3に向けて搬送ベルト63を安定して撓ませることができる。これにより、搬送ベルト63と処理地点P3との間でフェルールFの受け渡しを安定して行うことができ、フェルールFの搬送の信頼性を高めることができる。
しかも、搬送ベルト63に収容凹部68が形成されているため、搬送ベルト63上でフェルールFを安定して保持できる。これにより、搬送中にフェルールFが搬送ベルト63上を滑って位置ずれしたり、搬送ベルト63から脱落したりするのを抑制して、フェルールFの搬送の信頼性を高めることができる。
さらに、収容凹部68の開口部側にテーパ部68bが形成されているため、フェルールFの受け渡し時(例えば、受け渡し地点P1での搬送ベルト63へのフェルールFの受け渡し時や、処理地点P3から搬送ベルト63へのフェルールFの受け渡し時等)において、収容凹部68内にフェルールFを案内し易くなる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態におけるフェルール分類装置1では、収納ボックス40を5つ具備し、フェルールFの品質ランクを5段階に分類した後に、いずれかの収納ボックス40内に収納したが、この場合に限定されるものではない。例えば、2〜4段階や、6段階以上に分類しても良い。その場合には、分類数に応じて、収納ボックス40を用意すれば良い。
また、フェルール供給装置2、フェルール搬送装置3やフェルール回収装置5は、一例であり、上述した構成に限定されるものではない。
また、フェルールFの撮像時において、フェルールFを光軸O回りに回転させながら複数枚の撮像画像を取得しても構わない。この場合、例えば各撮像画像からフェルールFの中心点を算出し、これら算出した中心点の回転軌跡に基づいて、より高精度な同軸度測定を行うことが可能となる。
さらに、上述したフェルール回収装置5では、回収シュータ41自体が揺動する構成について説明したが、判別された品質ランクに応じた収納ボックス40が排出口43aの真下に位置するように収納ボックス40を移動させる構成にしても構わない。
また、上述した実施形態では、搬送ベルト63を無端状に形成したが、これに限られない。
また、上述した実施形態では、押圧アーム73(分岐アーム73b)によって搬送ベルト63のうち、処理地点P3の両側2箇所を押し付ける構成について説明したが、これに限らず、搬送ベルト63を1箇所押し付ける構成にしても構わない。
さらに、搬送ベルト63を引き下げることによって、搬送ベルト63を撓ませても構わない。
また、撓み機構64は、押圧アーム73に限らず、押圧ローラ等を用いても構わない。
また、上述した実施形態では、受け渡し地点P1でのフェルールFの受け渡し時や、搬送ベルト63と処理地点P3との間でのフェルールFの受け渡し時、フェルールFの撮像時に搬送ベルト63を停止させる構成について説明したが、これに限らず、搬送ベルト63を常時走行させても構わない。
この場合は、例えば搬送ベルト63の収容凹部68内が受け取り地点P1を通過するタイミングに合わせて、フェルールFを受け取り地点P1に向けて押し出した後、搬送ベルト63上を搬送されるフェルールFが処理地点P3上に到達したタイミングで搬送ベルト63を処理地点P3に向けて撓ませる等して、実施することが可能である。
また、上述した収容凹部68は、図7に示すように、V字状に形成したり、例えばフェルールFの形状に対応して半円形状に形成したりしても構わない。
さらに、上述した実施形態では、搬送ベルト63の全周に亘って複数の収容凹部68を形成した場合について説明したが、これに限られない。すなわち、収容凹部68の数やピッチ等は適宜設計変更が可能であり、例えば受け渡し地点P1及び処理地点P3(処理地点P3及び受け渡し地点P2)間の距離に合わせて、各地点P1〜P3の数だけ形成しても構わない。
さらに、収容凹部68を有さない構成(例えば、図8における搬送ベルト63)にしても構わない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…フェルール分類装置 2…フェルール供給装置 3…フェルール搬送装置 4…フェルール撮像装置 5…フェルール回収装置 7a…記録媒体 10…収容体40,40A〜40E…収納ボックス(収納体) 63…搬送ベルト 64…撓み機構 68…収容凹部 68a…フェルール保持部 68b…テーパ部 69…駆動モータ(ベルト駆動機構) F…フェルール P1…受け取り地点 P2…受け渡し地点 P3…処理地点

Claims (8)

  1. 受け取り地点から処理地点の上方を経て受け渡し地点に至る搬送経路に沿って延在する搬送ベルトと、
    前記搬送ベルトを前記受け取り地点から前記受け渡し地点に向けて前記搬送経路に沿って走行させるベルト駆動機構と、
    前記受け取り地点で前記搬送ベルト上に供給されたフェルールが前記処理地点上まで搬送された際に、前記搬送ベルトを前記処理地点に向けて撓ませる第1位置、及び前記搬送ベルトの撓みを解除する第2位置の間で移動可能とされた撓み機構と、を備え
    前記撓み機構は、前記搬送ベルトにおいて前記搬送経路に沿う前記処理地点の両側を前記処理地点に向けて押し付けることを特徴とするフェルール搬送装置。
  2. 前記搬送ベルトは、無端状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のフェルール搬送装置。
  3. 前記搬送ベルトには、前記フェルールを収容する収容凹部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフェルール搬送装置。
  4. 前記収容凹部は、底部側に形成されて前記フェルールを保持するフェルール保持部と、
    前記フェルール保持部から前記収容凹部の開口部に向けて漸次拡径するテーパ部と、を有していることを特徴とする請求項記載のフェルール搬送装置。
  5. 受け取り地点から処理地点の上方を経て受け渡し地点に至る搬送経路に沿って延在する搬送ベルトと、
    前記搬送ベルトを前記受け取り地点から前記受け渡し地点に向けて前記搬送経路に沿って走行させるベルト駆動機構と、
    前記受け取り地点で前記搬送ベルト上に供給されたフェルールが前記処理地点上まで搬送された際に、前記搬送ベルトを前記処理地点に向けて撓ませる第1位置、及び前記搬送ベルトの撓みを解除する第2位置の間で移動可能とされた撓み機構と、を備えていることを特徴とするフェルール搬送装置と、
    複数の前記フェルールが収容される収容体を備え、該収容体から前記フェルールを1つずつ送り出すフェルール供給装置と、
    前記搬送ベルトによって前記受け取り地点から前記処理地点上に搬送され、前記撓み機構によって該処理地点に供給された前記フェルールを撮像するフェルール撮像装置と、
    撮像終了後、前記撓み機構によって前記搬送ベルトに戻され、前記搬送ベルトによって前記受け渡し地点まで搬送された前記フェルールを、前記フェルール撮像装置による撮像画像に基づいて複数の品質ランク毎に分類すると共に、同じ品質ランクの前記フェルールを同一の収納体に収納するフェルール回収装置と、を備えていることを特徴とするフェルール分類装置。
  6. 請求項1に記載のフェルール搬送装置を利用したフェルール搬送方法であって、
    前記受け取り地点の前記フェルールを前記搬送ベルト上で保持する保持工程と、
    前記搬送ベルト上の前記フェルールを前記受け取り地点から前記受け渡し地点に向かって搬送する搬送工程と、を有し、
    前記搬送工程では、前記撓み機構を前記第1位置に移動させ、前記処理地点上まで搬送された前記フェルールを前記処理地点に供給するとともに、前記フェルールの処理後に前記撓み機構を前記第2位置まで移動させ、前記処理地点の前記フェルールを持ち上げて前記搬送ベルトに戻す処理搬送工程を有していることを特徴とするフェルール搬送方法。
  7. 請求項1に記載のフェルール搬送装置のコンピュータに、
    前記受け取り地点の前記フェルールを前記搬送ベルト上で保持する保持工程と、
    前記搬送ベルト上の前記フェルールを前記受け取り地点から前記受け渡し地点に向かって搬送する搬送工程と、を有し、
    前記搬送工程では、前記撓み機構を前記第1位置に移動させ、前記処理地点上まで搬送
    された前記フェルールを前記処理地点に供給するとともに、前記フェルールの処理後に前記撓み機構を前記第2位置まで移動させ、前記処理地点の前記フェルールを持ち上げて前記搬送ベルトに戻す処理搬送工程を実行させることを特徴とするフェルール搬送プログラム。
  8. コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、請求項に記載のフェルール搬送プログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
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