JP5752872B2 - ストレッチ織物 - Google Patents

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Description

本発明は、セルロース系繊維フィラメント糸を主材として用いたストレッチ織物に関する。
衣料製品における近年のファッショントレンドや消費者のニーズは極めて多様化、高級化しており、消費者のニーズに沿った機能素材を市場に提供するためには、更なる風合いの改良や特化された機能性の付与等が要求されている。特化された機能性の一つにストレッチ性があるが、従来ストレッチ織物は、主にポリウレタン等の弾性繊維を用い、その優れた着用快適性から衣料用途を中心に幅広く用いられている。
また、フィラメント使いのストレッチ織物としては、例えば弾性繊維と非弾性繊維を引き揃えて撚係数5000〜30000の撚りを施した糸を用いたストレッチ織物が提案されている(特許文献1)が、この提案では、満足すべき十分な膨らみ感や清涼感のある風合いの織物を得るのは困難である。
特許第3350474号公報
本発明の目的は、セルロース系繊維フィラメント糸を主材とし、膨らみ感、清涼感のある風合いを有し、皺の発生が極めて少ないストレッチ織物を提供することにある。
本発明の要旨は、セルロース系繊維フィラメント糸、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルから構成されたポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維からなる合撚複合糸であって、下記の要件(1)、(2)、(3)及び(4)を満足する合撚複合糸を、経糸及び緯糸の少なくとも一方に用いて構成したストレッチ織物、にある。
(1)セルロース系繊維フィラメント糸の沸水収縮率(A)とポリエステル繊維フィラ メント糸の沸水収縮率(B)との沸水収縮率差(B−A)が4.2〜13.8% (2)セルロース系繊維フィラメント糸の混率が50〜87%
ポリエステル繊維フィラメント糸の混率が10〜47%
弾性繊維の混率が3〜40%
(3)撚係数が5000〜25000
(4)弾性繊維の破断伸度が400〜800%
本発明によれば、セルロース系繊維フィラメント糸を主材としながら、膨らみ感、清涼感のある風合いを有し、皺の発生が極めて少ないストレッチ織物を得ることができる。
本発明におけるセルロース系繊維フィラメント糸としては、キュプラ、ビスコースレーヨン等の再生セルロース繊維のフィラメント糸、セルロースジアセテート繊維、セルローストリアセテート繊維等のセルロースアセテート繊維のフィラメント糸等が挙げられ、また、これらセルロース系繊維フィラメント糸は、その単繊維の断面形状が円形断面、異形断面のいずれでもあってよく、また艶消剤等の任意の添加剤を含むものであってもよい。
本発明におけるポリエステル繊維フィラメント糸は、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルから構成されたフィラメント糸、或いはエチレンテレフタレート単位を主体とする共重合ポリエステルから構成されたフィラメント糸であってもよい。共重合ポリエステルにおける共重合成分としては、イソフタル酸、5スルホネートイソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、1,9−ノナンジオール、ペンタエリスリトール等の脂肪族多価アルコール、1,4−(β−オキシエトキシ)ベンゼン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等が挙げられる。また、ポリエステル繊維フィラメント糸は、その単繊維の断面形状が円形断面、異形断面のいずれでもあってよく、また艶消剤等の任意の添加剤を含むものであってもよく、また、太細糸、仮撚加工糸等の糸形態のものであってもよい。
また、本発明における弾性繊維は、ポリウレタン系、ポリエーテルエステル系、ポリオレフィン系等のエラスチックポリマーからなる弾性繊維である。例えば、ポリウレタン系弾性繊維としては、乾式紡糸又は湿式紡糸によって製造されたものが使用可能であり、弾性繊維を得る紡糸方法については特に限定されない。用いられる弾性繊維の繊度は、好ましくは15〜80デシテックス、より好ましくは15〜33デシテックスである。弾性繊維の伸縮特性としては、破断伸度が400〜800%であることが伸縮性に優れることから好ましく、さらに弾性繊維は、染色加工時の熱セット工程の処理温度170〜190℃で伸縮性を損なわない高耐熱性タイプであることがより好ましい。
本発明においては、セルロース系繊維フィラメント糸、ポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維からなる合撚複合糸にて織物が構成される。セルロース系繊維フィラメント糸、ポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維からなる合撚複合糸は、好ましくは弾性繊維を伸長率1.5〜6倍に伸長させた状態でセルロース系繊維フィラメント糸及びポリエステル繊維フィラメント糸と合撚、カバーリング若しくは合糸後合撚することによって得た複合糸であることが好ましい。弾性繊維の伸長率は、弾性繊維の巻糸体周上の糸を周上の長さに対して伸ばす倍率をいう。
弾性繊維とセルロース系繊維フィラメント糸及びポリエステル繊維フィラメント糸を合撚、カバーリング若しくは合糸する際には、弾性繊維の送り速度をセルロース系繊維フィラメント糸及びポリエステル繊維フィラメント糸の巻取速度よりも遅らせることで弾性繊維を伸ばすことが好ましい。弾性繊維を伸長する装置は、例えば回転する2本のローラー間上に弾性繊維の巻糸体を置いて、回転するローラーの速度と同一速度で弾性繊維を引き出す転がし方式が挙げられるが、特に限定するものではない。
セルロース系繊維フィラメント糸、ポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維からなる合撚複合化する手段としては、一般的に使われる撚糸機を用いることによって、セルロース系繊維フィラメント糸、ポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維を合撚することによって複合糸とすればよく、撚糸機としては、イタリー撚糸機、ダブルツイスター、リング撚糸機、合撚機、カバーリング機等が使用可能である。
また、セルロース系繊維フィラメント糸、ポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維を合撚して複合糸とする際、セルロース系繊維フィラメント糸、ポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維を予めエアー交絡処理した後に、合撚することがより好ましい。この場合、セルロース系繊維フィラメント糸、ポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維をエアー交絡処理し、パーンやボビンに巻き取った後、ダブルツイスターやイタリー撚糸機等で合撚する二工程方式、或いはリング撚糸機上にエアー交絡処理装置を取り付け、エアー交絡処理と合撚を一度に行う一工程方式等が挙げられる。
本発明におけるセルロース系繊維フィラメント糸、ポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維からなる合撚複合糸の繊度は、特に限定されるものではないが、取り扱い性及び織物にした時の繊細さを表現するためには、好ましくは50〜250dtex、より好ましくは60〜220dtexである。
特に、本発明におけるセルロース系繊維フィラメント糸、ポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維からなる合撚複合糸は、要件(1)として、セルロース系繊維フィラメントの沸水収縮率(A)とポリエステル繊維フィラメント糸の沸水収縮率(B)との沸水収縮率差(B−A)が3%以上、好ましくは3〜30%であることを満足する必要である。沸水収縮差が3%未満であると、セルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸間の異収縮差が得られず、織物にしたときに膨らみ感ある風合いが得られない。また、沸水収縮差が30%を超えると、異収縮差が発現し過ぎてしまい、織物にしたときに風合いがフカつき、清涼感が損なわれる傾向にある。
また、本発明におけるセルロース系繊維フィラメント糸、ポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維からなる合撚複合糸は、要件(2)として、セルロース系繊維フィラメント糸の混率が50〜87%、ポリエステル繊維フィラメント糸の混率が10〜47%、弾性繊維の混率が3〜40%であることを満足する必要である。より好ましい混率は、セルロース系繊維フィラメント糸60〜80%、ポリエステル繊維フィラメント糸15〜35%、弾性繊維5〜25%である。なお、混率は質量%で示される。
セルロース系繊維フィラメント糸の混率が50%未満では、織物にしたときに、セルロース系繊維フィラメント糸特有の清涼感のある風合いが得られ難く、混率が87%を超えると、染色時における押し込み皺が入り易く品位の低下を招く。ポリエステル繊維フィラメント糸の混率が10%未満では、織物にしたとき、染色時における押し込み皺が入り易く、また織物に適度なハリ・コシが得られず、混率が47%を超えると、織物の風合いが硬くなる上に、ポリエステル繊維フィラメント糸特有のぬめり感が出てしまう。また、弾性繊維の混率が3%未満では、織物にしたときに、織物のストレッチ性が不十分となり、混率が40%を超えると、合撚複合糸の伸縮性が強くなり、織物にしたとき、染色加工時の取り扱いが困難となる上、織物の風合いが硬くなる。

さらに、本発明におけるセルロース系繊維フィラメント糸、ポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維からなる合撚複合糸は、要件(3)として、撚係数が5000〜25000、好ましくは7000〜15000であることを満足する必要である。撚係数が5000未満では、弾性繊維とセルロース系繊維フィラメント糸及びポリエステル繊維フィラメント糸との収束性が悪くなり、セルロース系繊維フィラメント糸及びポリエステル繊維フィラメント糸の弾性繊維への被覆が不十分となるため、織物にしたときに、弾性繊維が織物の表面に出る目ムキ欠点やシボ欠点が生じ易くなり、また、清涼感ある風合いが得られ難く、撚係数が25000を超えると、膨らみ感のない硬い織物になる。
なお、本発明において、撚係数とは、合撚複合糸の繊度(dtex)の平方根に1m当たりの撚数を乗じた数値であり、例えば、弾性繊維22dtexを伸長率2.5倍で伸長しつつ、セルロース系繊維フィラメント糸66dtex及びポリエステル繊維フィラメント糸22dtexを1000回/mで合撚した糸は、合撚糸の繊度は、22/2.5+22+66=96.8dtexとなる。従い、撚係数は√96.8×1000=9838.7となる。
本発明における織物の組織は、特に限定されるものではなく、平組織、綾組織、朱子組織、またこれらの組織を組み合わせた組織を用途に応じて適宜選定すればよい。また、製織方法、織機についても、特に限定されるものではなく、適宜選定すれがよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例中の各特性値の評価は、下記の方法に拠った。
[沸水収縮率(BWS)]
1dtex当たり0.034cNの張力下で試長1mの10回巻カセを準備し、1dtex当たり0.034cNの荷重を負荷して初期カセ長(L)を測定し、そのカセを無荷重状態で沸騰水中に30分間浸漬した後、再び荷重をかけて測定カセ長(L)を測定し、次式より算出した。
沸水収縮率(%)=[(L−L1)/L]×100
[織物の染色]
織物に分散染料にて下記条件で染色加工を行った。
染料:Dianix Red 2BSL−FS(ダイスタージャパン社製)
染料濃度:2% (対繊維重量)
浴比:1:20
温度、時間:120℃×40分
(実施例1)
セルロース系繊維フィラメント糸としてBWSが3.0%のセルローストリアセテートフィラメント糸66dtex/40フィラメント(f)(三菱レイヨン社製商品名ソアロン)、ポリエステル繊維フィラメント糸としてBWSが7.2%のポリエチレンテレフタレートフィラメント糸22dtex/12f(三菱レイヨン社製商品名ソルーナ)、弾性繊維としてポリウレタン系弾性繊維22dtex(旭化成工業社製商品名ロイカ)22dtexを用い、合糸機上で、セルローストリアセテートフィラメント糸とポリエチレンテレフタレートフィラメント糸と弾性繊維とを、弾性繊維を伸長率2.5倍に伸長しつつ、エアー交絡処理を施し、パーンに巻き取った。次いで、ダブルツイスターを用い、撚数1400回/m(撚係数13775)、撚方向Sで合撚を施し、合撚混合糸条を作成した。得られた合撚混合糸における各繊維の混率は、セルローストリアセテートフィラメント糸68.2%、ポリエチレンテレフタレートフィラメント糸22.7%、ポリウレタン系弾性繊維9.1%であった。
得られた合撚複合糸を経糸及び緯糸に用い、通し幅208cm、織機上の経密度80本/吋、緯密度80本/吋の平織組織で製織し織物生機を作成した。次に、得られた生機に、精練−熱セット−染色−乾燥−仕上げの一連の染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅139cm、仕上げ経密度120本/吋、緯密度100本/吋の織物を得た。得られた織物は、鮮明な赤色を呈し、適度な膨らみ感、ハリコシ感及び清涼感を有し、また染色時の押し込み皺の少ないストレッチ織物であった。
(実施例2)
セルロース系繊維フィラメント糸としてBWSが2.8%のセルローストリアセテートフィラメント糸135dtex/33f(三菱レイヨン社製)、ポリエステル繊維フィラメント糸としてBWSが7.2%のポリエチレンテレフタレートフィラメント糸22dtex/12f(三菱レイヨン社製)、弾性繊維としてポリウレタン系弾性繊維33dtex(旭化成工業社製)を用い、合糸機上で、セルローストリアセテートフィラメント糸とポリエチレンテレフタレートフィラメント糸と弾性繊維とを、弾性繊維を伸長率2.5倍に伸長しつつ、エアー交絡処理を施し、パーンに巻き取った。次いでダブルツイスターを用い、撚数1000回/m(撚係数13050)、撚方向Sで合撚を施し、合撚複合糸を作成した。得られた合撚混合糸における各繊維の混率は、セルローストリアセテートフィラメント糸79.3%、ポリエチレンテレフタレートフィラメント糸12.9%、ポリウレタン系弾性繊維7.8%であった。
得られた合撚複合糸を経糸及び緯糸に用い、通し巾208cm、織機上の経密度110本/吋、緯密度67本/吋で3/1の綾織組織で製織し織物生機を作成した。次に、得られた生機に、精練−熱セット−染色−乾燥−仕上げの一連の染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅143cm、仕上げ経密度160本/吋、緯密度90本/吋の織物を得た。得られた織物は、鮮明な赤色を呈し、適度な膨らみ感、ハリコシ感及び清涼感を有し、また染色時の押し込み皺の少ないストレッチ織物であった。
(実施例3)
セルロース系繊維フィラメント糸としてBWSが2.7%のセルローストリアセテートフィラメント糸50dtex/34f(三菱レイヨン社製)と、ポリエステル繊維フィラメント糸としてBWSが16.5%のポリエチレンテレフタレートフィラメント糸33dtex/24f(三菱レイヨン社製)とを、エアー交絡処理し、混繊糸を作成した。この混繊糸と、弾性繊維として用いたポリウレタン系弾性繊維33dtex(旭化成工業社製)とを、弾性繊維を伸長率2.5倍に伸長しつつ、合糸機上でエアー交絡処理を施し、パーンに巻き取った。次いでダブルツイスターを用い、撚数1000回/m(撚係数9808)、撚方向Sで合撚を施し、合撚複合糸を作成した。得られた合撚混合糸における各繊維の混率は、セルローストリアセテートフィラメント糸52.0%、ポリエチレンテレフタレートフィラメント糸34.3%、ポリウレタン系弾性繊維13.7%であった。
得られた合撚複合糸を経糸及び緯糸に用い、通し巾125cm、織機上の経密度135本/吋、緯密度110本/吋で二重織組織で製織し織物生機を作成した。次に、得られた生機に、精練−熱セット−染色−乾燥−仕上げの一連の染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅80cm、仕上げ経密度210本/吋、緯密度185本/吋の織物を得た。得られた織物は、鮮明な赤色を呈し、適度な膨らみ感、ハリコシ感及び清涼感を有し、また染色時の押し込み皺の少ないストレッチ織物であった。
(比較例1)
実施例1において、ポリエステル繊維フィラメント糸として、BWS3.0%のポリエチレンテレフタレートフィラメント糸22dtex/12f(三菱レイヨン社)を用いた以外は、実施例1と同様にして合撚複合糸を作成し、製織し、染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅143cm、仕上げ密度160本/吋、緯密度90本/吋の織物を得た。得られた織物は、染色時の押し込みシワは少ないものの、膨らみ感の少ないストレッチ織物であった。
(比較例2)
セルロース系繊維フィラメント糸としてBWSが3.0%のセルローストリアセテートフィラメント糸40dtex/9f(三菱レイヨン社製)、ポリエステル繊維フィラメント糸としてBWSが9.6%のポリエチレンテレフタレートフィラメント糸56dtex/24f(三菱レイヨン社製)、弾性繊維としてポリウレタン系弾性繊維22dtex(旭化成工業社製)を用い、合糸機上で、セルローストリアセテートフィラメント糸とポリエチレンテレフタレートフィラメント糸と弾性繊維とを、弾性繊維を伸長率2.5倍に伸長しつつ、エアー交絡処理を施し、パーンに巻き取った。次いで、ダブルツイスターを用い、撚数1400回/m(撚係数14332)、撚方向Sの合撚を施し、合撚複合糸を作成した。得られた合撚混合糸における各繊維の混率は、セルローストリアセテートフィラメント糸37.9%、ポリエチレンテレフタレートフィラメント糸53.7%、ポリウレタン系弾性繊維8.4%であった。
得られた合撚複合糸を経糸及び緯糸に用い、通し幅205cm、織機上の経密度85本/吋、緯密度75本/吋で平織組織で製織し織物生機を作成した。次に、得られた生機に、精練−熱セット−染色−乾燥−仕上げの一連の染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅141cmに、仕上げ経密度125本/吋、緯密度95本/吋の織物を得た。得られた織物は、適度な膨らみ感があり、染色時の押し込み皺は少ないものの、赤色の鮮明性にやや欠け、ポリエステル繊維フィラメント糸特有のぬめり感があり、清涼感に欠けたストレッチ織物であった。
(比較例3)
セルロース系繊維フィラメント糸としてBWSが3.0%のセルローストリアセテートフィラメント糸84dtex/20f(三菱レイヨン社製)、弾性繊維としてポリウレタン系弾性繊維22dtex(旭化成工業社製)を用い、合糸機上で、セルローストリアセテートフィラメント糸と弾性繊維とを、弾性繊維を伸長率2.5倍に伸長しつつ、エアー交絡処理を施し、パーンに巻き取った。次いで、ダブルツイスターを用い、撚数1400回/m(撚係数13487)、撚方向Sの合撚を施し、合撚複合糸を作成した。得られた合撚混合糸における各繊維の混率は、セルローストリアセテートフィラメント糸90.5%、ポリウレタン系弾性繊維9.5%であった。得られた合撚複合糸を用い、実施例1と同様にして、製織し、染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅141cm、仕上げ密度118本/吋、緯密度100本/吋の織物を得た。得られた織物は、鮮明な赤色を呈し、清涼感はあるものの、膨らみ感、ハリコシ感が少なく、染色時の押し込み皺のあるストレッチ織物であった。
(比較例4)
実施例2において、ダブルツイスターを用いて合撚する際、撚数を2000回/m(撚係数26092)とした以外は、実施例2と同様にして合撚複合糸を作成し、製織し、染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅143cm、仕上げ密度160本/吋、緯密度90本/吋の織物を得た。得られた織物は、染色時の押し込み皺は少ないものの、膨らみ感のない、風合いの硬いストレッチ織物であった。
(比較例5)
実施例2において、ダブルツイスターを用いて合撚する際、撚数を350回/m(撚係数4566)とした以外は、実施例2と同様にして合撚複合糸を作成し、製織し、染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅143cm、仕上げ密度160本/吋、緯密度90本/吋の織物を得た。得られた織物は、清涼感が少なく、織物表面がシボ立った目面の悪いストレッチ織物であった。
本発明のストレッチ織物は、セルロース系繊維フィラメント糸を主材としながらも、膨らみ感、清涼感のある風合いを有し、皺の発生が極めて少ないストレッチ織物であり、着用快適性に優れることから、特に衣料分野における多様化素材、高級化素材とし有用なるものである。

Claims (3)

  1. セルロース系繊維フィラメント糸、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルから構成されたポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維からなる合撚複合糸であって、下記の要件(1)、(2)、(3)及び(4)を満足する合撚複合糸を、経糸及び緯糸の少なくとも一方に用いて構成したストレッチ織物。
    (1)セルロース系繊維フィラメント糸の沸水収縮率(A)とポリエステル繊維フィラ メント糸の沸水収縮率(B)との沸水収縮率差(B−A)が4.2〜13.8%
    (2)セルロース系繊維フィラメント糸の混率が50〜87%
    ポリエステル繊維フィラメント糸の混率が10〜47%
    弾性繊維の混率が3〜40%
    (3)撚係数が5000〜25000
    (4)弾性繊維の破断伸度が400〜800%
  2. 合撚複合糸が、セルロース系繊維フィラメント糸、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルから構成されたポリエステル繊維フィラメント糸及び弾性繊維をエアー交絡処理した後に、合撚することによる複合糸である請求項1に記載のストレッチ織物。
  3. セルロース系繊維フィラメント糸が、セルロースアセテート繊維フィラメント糸である請求項1または請求項2に記載のストレッチ織物。
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