JP2003020521A - ポリウレタン弾性繊維 - Google Patents

ポリウレタン弾性繊維

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JP2003020521A
JP2003020521A JP2001208096A JP2001208096A JP2003020521A JP 2003020521 A JP2003020521 A JP 2003020521A JP 2001208096 A JP2001208096 A JP 2001208096A JP 2001208096 A JP2001208096 A JP 2001208096A JP 2003020521 A JP2003020521 A JP 2003020521A
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polyurethane elastic
elastic fiber
mass
polyurethane
polymer
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Taro Yamamoto
太郎 山本
Masanori Doi
雅憲 土井
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエステル繊維との混用において、染色時
や熱セット時の耐熱性に優れ、断糸や劣化が起こりにく
く、さらに加工後の伸度、強度、伸長回復等の弾性機能
にも優れるポリウレタン弾性繊維を提供すること。 【解決手段】 ポリジメチルシロキサンからなる油剤、
及びフェノール系酸化防止剤がそれぞれ特定量含有及び
/又は付着され、以下の(A)及び(B)を満足するポ
リウレタン弾性繊維。 (A)400%伸長下、200℃の雰囲気中に3分間暴
露した時の乾熱切断残存率が50%以上。 (B)湿熱処理後回復率が70%以上。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術的分野】本発明は、高い耐熱性を有
し、染色時や熱セット時の加工性に優れ、さらに加工後
の伸度、強度、回復等の弾性機能にも優れたポリウレタ
ン弾性繊維、その紡糸ドープ及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン弾性繊維は、弾性機能に優
れた伸縮性繊維であり、ポリアミド繊維やポリエステル
繊維と交編織され、ファンデーション、ソックス、パン
ティストッキング、水着、スポーツウエア、レオタード
等、多分野の衣料や、オムツ、包帯、サポーター、マス
ク、自動車内装材、ネット、テープ等、非衣料分野にも
多用されている。
【0003】ポリウレタン弾性繊維を衣料分野に使用す
る場合、通常、他の繊維と交編織した後に染色及び熱セ
ットが行われる。従来、ポリウレタン弾性繊維はポリア
ミド繊維との交編織が最も多く行われてきたが、近年で
は、ポリエステル繊維との交編織も増加し、ポリウレタ
ン弾性繊維の需要は益々拡大してきている。特に、ポリ
エステル繊維との交編織においては、布帛製品の多様化
によって寸法安定性の確保、加工生産性の向上、生産コ
スト削減等のさまざまな理由から、ポリウレタン弾性繊
維をドラフト3を越える高い伸張率で交編織し、次い
で、120℃を越える高い染色温度で再染色したり、1
90℃を越える高い温度で熱セットを行うことが多い。
【0004】しかし、ポリウレタン弾性繊維がこのよう
な過酷な熱的条件下に曝されると、ポリウレタン弾性繊
維の断糸や劣化といった重大な問題が生じ、製品布帛の
審美性を損なうばかりでなく、その優れた伸縮機能さえ
も損なわれてしまう。ポリウレタン弾性繊維には、その
化学結合がウレタン基のみからなるポリウレタン重合体
を基質とするものと、ウレタン基とウレア基からなるポ
リウレタンウレア重合体を基質とするものとがある。前
者は、ウレタン基からなるハードセグメントドメインの
耐熱性が低く、高温染色を必須とするポリエステル繊維
との混用にはむかない。後者は、ハードセグメントドメ
インがウレア基からなっている為、ある程度の耐熱性を
有するが、ポリエステル繊維との混用において十分通用
するものとはいえない。
【0005】ポリウレタンウレア重合体は、ウレア基の
ハードセグメントを長く設計し、そのドメインサイズを
大きくすることもできるが、耐熱性の向上効果は極めて
少なく、逆に伸度、回復といった弾性機能が犠牲とな
り、紡糸時にも糸切れしやすくなるといった問題が生じ
る。ポリウレタン弾性繊維の耐熱性を改良する目的でさ
まざまな試みがなされている。特公平4−74457号
公報には、イソシアネート末端のプレポリマーと多官能
性アミン及び1官能性アミンの過剰量を重合反応させた
ポリマー原液を紡糸し、その糸をさらに熱で後処理する
ことによって高分子量化させる方法が提案されている。
しかし、その耐熱性向上効果は満足できるものではな
く、さらに、ポリマー原液粘度が貯蔵タンクや配管内で
経時的に上昇し、安定性に欠けるため、安定した生産が
困難であった。特公平5−67663号公報には、イソ
シアネート基が1官能性第2級アミンによってブロック
された有機ジイソシアネート化合物をポリウレタンウレ
ア重合体に添加、混合し、熱処理して高分子量化する方
法が記載されている。しかし、この方法で製造したポリ
ウレタン弾性繊維は、弾性機能や耐熱性の改善効果が未
だ充分でなく、紡糸時の糸切れが多い等の問題点があ
る。特開平10−245719号公報には、特定の窒素
原子含有化合物を含有させたポリウレタン弾性繊維が開
示されているが、熱セット性が高いために、生地が高伸
長下で熱処理されると、生地中のポリウレタン弾性繊維
が熱セットされてしまい生地のへたりが生じる。
【0006】このように、いずれの公知技術も開示され
たポリウレタン弾性繊維も、ポリエステル繊維と混用し
て高温再染色や高温熱セットによる糸の劣化や断糸には
十分耐え、かつ、ポリウレタン弾性繊維の元来持つ優れ
た弾性機能を有するものとはいえないものであった。本
出願人は、弾性機能を損なわずに耐熱性の改良を目的と
して、特開平5−155841号公報においてウレア基
を分子骨格内に有するジアミンを原料としたポリウレタ
ン弾性繊維を提案したが、糸の劣化や断糸を抑制する効
果は未だ十分とはいえず、伸度低下を生じたり、熱収縮
が大きく寸法安定性にも欠けたりする点で問題があっ
た。
【0007】一方、繊維用以外のポリウレタン材料の耐
熱性を改良させる目的で、さまざまな試みが行われてい
る。特開平11−315264号公報及び特開2000
−1647号公報には、ポリウレタンに加水分解性アル
コキシシラン化合物を添加することにより、ポリウレタ
ンからなる接着用組成物及びコーティング膜の耐熱性を
改良する方法が記載されている。しかし、この技術をポ
リウレタン弾性繊維に適用した例は無く、またポリウレ
タン弾性繊維に適用した場合、熱による糸の劣化や断糸
を抑制する十分な効果は得られないことがわかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に、ポリ
エステル繊維との混用において、染色時や熱セット時の
耐熱性に優れ、断糸や劣化が起こりにくく、さらに加工
後の伸度、強度、伸長回復等の弾性機能にも優れたポリ
ウレタン弾性繊維、その紡糸ドープ及びポリウレタン弾
性繊維の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の通りで
ある。 (1)ポリジメチルシロキサンを50質量%以上含む油
剤がポリウレタン弾性繊維に対して1〜10質量%含有
及び/又は付着され、フェノール系酸化防止剤がポリウ
レタン弾性繊維のポリマー基質に対して0.2〜10質
量%含有されてなるポリウレタン弾性繊維であって、下
記(A)及び(B)を満足することを特徴とする高耐熱
性ポリウレタン弾性繊維。 (A)400%伸長下、200℃の雰囲気中に3分間暴
露した時の乾熱切断残存率が50%以上。 (B)湿熱処理後の回復率が70%以上。[但し、湿熱
処理後回復率(%)=(R1/S1)×100(式中、
S1は100%伸張下で135℃の高圧高温水中に18
0分間浸漬後の糸を、300%伸張・回復を繰り返した
際の3回目の伸長時の伸度100%における応力、R1
は3回目の回復時の伸度100%における応力)]
【0010】(2)高分子ポリオールに過剰モルの有機
ジイソシアナートを反応させて末端にイソシアナート基
を有するプレポリマーを合成し、次いで、プレポリマー
に連結剤と末端停止剤とを反応させて得られるポリウレ
タン重合体が溶解されたドープであって、フェノール系
酸化防止剤がポリウレタン重合体に対して0.2〜10
質量%、下記の化学式(1)で示されるアルコキシシラ
ン化合物が0.1〜20質量%の割合で溶解又は分散さ
れていることを特徴とする高耐熱性ポリウレタン弾性繊
維の紡糸ドープ。 R1 mSinn-1(OR22n+2-m (1) (式中、nは平均重合度で1〜20の正数、mは0〜2
nの正数、R1は炭素原子に直結した官能基を有してい
てもよい炭素数1〜4の直鎖又は分岐状の、アルキル
基、アリール基、芳香族基及びシクロアルキル基から選
ばれた少なくとも1種、R2は水素原子、又は炭素数1
〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基)
【0011】(3)高分子ポリオールが数平均分子量5
00〜10,000のポリアルキレンエーテルグリコー
ル、連結剤が2官能性アミン、及び末端停止剤が1官能
性アミンであることを特徴とする(2)に記載の高耐熱
性ポリウレタン弾性繊維の紡糸ドープ。
【0012】(4)数平均分子量500〜10,000
のポリアルキレンエーテルグリコールに過剰モルの有機
ジイソシアナートを反応させて末端にイソシアナート基
を有するプレポリマーを合成し、次いで、プレポリマー
に2官能性アミンと1官能性アミンとを反応させて得ら
れるポリウレタンウレア重合体のドープからポリウレタ
ン弾性繊維を製造するに際し、フェノール系酸化防止剤
をポリウレタンウレア重合体に対して0.2〜10質量
%、下記の化学式(1)で示されるアルコキシシラン化
合物をポリウレタンウレア重合体に対して0.1〜20
質量%の割合でポリウレタンウレア重合体のドープに溶
解又は微分散させて得られる、ポリウレタンウレア紡糸
ドープを乾式紡糸し、ポリジメチルシロキサンを50質
量%以上含む油剤を、ポリウレタン弾性繊維を巻き取る
直前に、ポリウレタン弾性繊維に対して1〜10質量%
付与することを特徴とする高耐熱性ポリウレタン弾性繊
維の製造方法。 R1 mSinn-1(OR22n+2-m (1) (式中、nは平均重合度で1〜20の正数、mは0〜2
nの正数、R1は炭素原子に直結した官能基を有してい
てもよい炭素数1〜4の直鎖又は分岐状の、アルキル
基、アリール基、芳香族基及びシクロアルキル基から選
ばれた少なくとも1種、R2は水素原子、又は炭素数1
〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基)
【0013】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明のポリウレタン弾性繊維は、400%に伸長し、2
00℃雰囲気中に3分間暴露した時の乾熱切断残存率が
50%以上、好ましくは80%以上である。乾熱切断残
存率が50%未満の場合は、ポリエステル繊維と混用し
た布帛を染色したり熱セットした場合、ポリウレタン弾
性繊維の劣化や断糸が生じやすくなる。乾熱切断残存率
とは、染色や熱セット時に断糸しにくいレベルを表し、
数値が高い方が耐熱性が高いことを意味する。
【0014】本発明のポリウレタン弾性繊維の湿熱処理
後の回復率は、布帛製品のパワーの品位を保つためには
70%以上であることが必要である。湿熱処理後回復率
とは、繊維の劣化の程度を表し、数値が大きい方が熱処
理における劣化が少なく、染色等の熱処理を行った後も
高いパワーを有することを意味する。湿熱処理後回復率
(%)は、(R1/S1)×100(式中、S1は10
0%伸張下で180分間135℃の高圧高温水中に浸漬
後の糸を、300%伸張・回復を繰り返した際の3回目
の伸長時の伸度100%における応力、R1は3回目の
回復時の伸度100%における応力)で表される。
【0015】加えて、本発明のポリウレタン弾性繊維
は、ポリジメチルシロキサンを50質量%以上含む油剤
が、ポリウレタン弾性繊維に対して1〜10質量%含有
及び/又は付着されていることが必要である。1質量%
未満であれば後述する編み針等の金属による摩耗を引き
起こし、10質量%を越えると編み機や染色機の油剤に
よる汚れがひどくなる。「含有されている」とは、油剤
が繊維内部にまで分布している状態であり、「付着され
ている」とは、繊維の表面に存在している状態である。
以下、「含有及び/又は付着されている」ことを「付与
されている」と略する。
【0016】油剤をポリウレタン弾性繊維に付与する方
法は、乾式紡糸後にポリウレタン弾性繊維に付着させる
方法と紡糸ドープに予め含有させて紡糸する方法の2通
りがあり、付与されている割合、即ち、付与率は、含有
率と付着率の両者を併せた率である。付与率の測定は、
石油エーテル抽出法によって行う。さらに、本発明のポ
リウレタン弾性繊維には、ポリウレタン弾性繊維の基質
ポリマーに対して0.2〜10質量%、好ましくは0.
5〜5質量%のフェノール系酸化防止剤が含有されてい
る。フェノール系酸化防止剤が0.2質量%未満であれ
ば十分な耐熱性は得られず、10質量%を越えると伸縮
機能が悪化し、これ以上の耐熱性向上も望めなくなる。
【0017】フェノール系酸化防止剤としては、公知の
ものを用いることができる。例えば、2,6−ジ−t−
ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブ
チリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)等の化合物、チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ(株)社製IRGANOX(登録商標)245
(トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブ
チル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート])、IRGANOX1010(登録商標)(ペ
ンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト])、IRGANOX(登録商標)1076(オクタ
デシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート)、IRGANOX(登録
商標)1425(ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム(5
0%)、ポリエチレンワックス(50%))、IRGA
NOX(登録商標)1520(2,4−ビス[(オクチ
ルチオ)メチル]−o−クレゾール)、シェル化学
(株)社製IONOX(登録商標)330(1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン)、サイア
ナミッド社製CYANOX(登録商標)1790(1,
3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−
2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸)、スケネ
クタディー社製ISONOX(登録商標)129(4,
4’,6,6’−テトラ−t−ブチル−2,2’−エチ
リデンジフェノール)、住友化学工業(株)社製Sum
ilizer(登録商標)GM(2−t−ブチル−6−
(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェニルアクリレート)、Sumil
izerGS(2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−
ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t
−ペンチルフェニルアクリレート)、Sumilize
rGA−80(3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオ
ニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)
等の市販の酸化防止剤、特公平5−24246号公報に
記載のp−クレゾールとジシクロペンタジエン重縮合体
のイソブチル化物、p−エチルフェノールとジシクロペ
ンタジエン重縮合体のスチレン化物、特公昭47−65
10公報に記載のp−クレゾールとp−ジビニルベンゼ
ンの重縮合物等が挙げられる。
【0018】本発明のポリウレタン弾性繊維の基質ポリ
マーは、高分子ポリオール、有機ジイソシアナート、連
結剤及び末端停止剤を反応させて得ることができる。高
分子ポリオールとしては、実質的に線状の単独又は共重
合体からなる各種ジオール、例えば、ポリエステルジオ
ール、ポリエーテルジオール、ポリエステルアミドジオ
ール、ポリアクリルジオール、ポリチオエステルジオー
ル、ポリチオエーテルジオール、ポリカーボネートジオ
ール、これらの混合物、これらの共重合物等が挙げられ
る。好ましくはポリアルキレンエーテルグリコールであ
り、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキ
シプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテル
グリコール、ポリオキシペンタメチレングリコール、テ
トラメチレン基と2,2−ジメチルプロピレン基からな
る共重合ポリエーテルグリコール、テトラメチレン基と
3−メチルテトラメチレン基からなる共重合ポリエーテ
ルグリコール又はこれらの混合物等である。中でも、優
れた弾性機能を示す、ポリテトラメチレンエーテルグリ
コール、テトラメチレン基と2,2−ジメチルプロピレ
ン基からなる共重合ポリエーテルグリコールが好適であ
り、数平均分子量としては500〜10,000が好ま
しく、より好ましくは1,000〜3,000である。
【0019】有機ジイソシアナートとしては、脂肪族、
脂環族又は芳香族のジイソシアナート等をが挙げられ
る。例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、m−
又はp−キシリレンジイシシアナート、α,α,α’,
α’−テトラメチル−キシリレンジイソシアナート、
4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアナート、4,
4’−ジシクロヘキシルジイソシアナート、1,3−及
び1,4−シクロヘキシレンジイソシアナート、3−
(α−イソシアナートエチル)フェニルイソシアナー
ト、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート、トリメ
チレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナ
ート、イソホロンジイソシアナート、これらの混合物、
これらの共重合物等が挙げられる。好ましくは、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネートである。
【0020】連結剤としては、エチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、フェニルジエタ
ノールアミン等の低分子ジオールや、エチレンジアミ
ン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレン
ジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、ト
リエチレンジアミン、m−キシリレンジアミン、ピペラ
ジン、o−,m−又はp−フェニレンジアミン、1,3
−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘ
キサン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、N,N’−
(メチレンジ−4,1−フェニレン)ビス[2−(エチ
ルアミノ)−ウレア]等の2官能性アミンが挙げられ
る。これらは単独で、又は混合して用いることができ
る。低分子ジオールよりも2官能性アミンが好ましく、
エチレンジアミン単独、又は1,2−プロピレンジアミ
ン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、2−メチル−
1,5−ペンタジアミンからなる群から選ばれた少なく
とも1種が5〜40モル%含まれたエチレンジアミン混
合物が挙げられる。より好ましくは、エチレンジアミン
である。
【0021】末端停止剤としては、メタノール、エタノ
ール、2−プロパノール、2−メチル−2−プロパノー
ル、1−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、
3−メチル−1−ブタノール等のモノアルコールや、イ
ソプロピルアミン、n−ブチルアミン、t−ブチルアミ
ン、2−エチルヘキシルアミン等のモノアルキルアミン
や、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジ−n−ブチル
アミン、ジ−t−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、
ジ−2−エチルヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン
等のジアルキルアミンが挙げられる。これらは単独で、
又は混合して用いることができる。モノアルコールより
1官能性アミンであるモノアルキルアミン又はジアルキ
ルアミンが好ましい。
【0022】本発明のポリウレタン弾性繊維に用いられ
る、より好ましいポリマー基質は、数平均分子量500
〜10,000のポリアルキレンエーテルグリコールに
過剰モルの有機ジイソシアナートを反応させて末端にイ
ソシアナート基を有するプレポリマーを合成し、次い
で、プレポリマーに2官能性アミンと1官能性アミンと
を反応させて得られるポリウレタンウレア重合体であ
る。
【0023】本発明中の(A)400%伸長下、200
℃の雰囲気中に3分間暴露した時の乾熱切断残存率が5
0%以上及び(B)湿熱処理後の回復率が70%以上
[但し、湿熱処理後回復率(%)=(R1/S1)×1
00(式中、S1は100%伸張下で135℃の高圧高
温水中に180分間浸漬後の糸を、300%伸張・回復
を繰り返した際の、3回目の伸長時の伸度100%にお
ける応力、R1は3回目の回復時の伸度100%におけ
る応力)]を満足する高い耐熱性を有するポリウレタン
弾性繊維は、高分子ポリオールに過剰モルの有機ジイソ
シアナートを反応させて末端にイソシアナート基を有す
るプレポリマーを合成し、次いで、プレポリマーに連結
剤と末端停止剤とを反応させて得られるポリウレタン重
合体に対し、フェノール系酸化防止剤を0.2〜10質
量%、及び下記の化学式(1)で示されるアルコキシシ
ラン化合物を0.1〜20質量%含有する紡糸ドープを
乾式紡糸して得られるが、その際、ポリジメチルシロキ
サンを50質量%以上含む油剤がポリウレタン弾性繊維
に対して1〜10質量%付与されている必要がある。 R1 mSinn-1(OR22n+2-m (1) (式中、nは平均重合度で1〜20の正数、mは0〜2
nの正数、R1は炭素原子に直結した官能基を有してい
てもよい炭素数1〜4の直鎖又は分岐状の、アルキル
基、アリール基、芳香族基及びシクロアルキル基から選
ばれた少なくとも1種、R2は水素原子、又は炭素数1
〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基)
【0024】アルコキシシラン化合物としては、例え
ば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテト
ラアルコキシシラン類、メチルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソプロピル
トリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロ
ピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、3,4
−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン等
のトリアルコキシシラン類、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシ
ラン、ジエチルジエトキシシラン等のジアルコキシシラ
ン類、これらの部分縮合物等が挙げられる。好ましく
は、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、又
はそれらの部分縮合物である。アルコキシシラン化合物
の部分縮合体は分子量分布を持っていてもよく、その場
合は平均分子量体が(1)式の範囲を満たしていればよ
い。これらのアルコキシシラン化合物は、単独で使用す
ることも、2種以上を併用することもできる。
【0025】本発明のポリウレタン弾性繊維が高い耐熱
性を発現する理由は、アルコキシシラン化合物の加水分
解によりシラノール基が生成するとともに、ウレタン基
又はウレア基が密集しているポリマーのハードセグメン
トへ配位するため、ハードセグメント中でシリカが生成
し、このシリカがハードセグメント間の水素結合を補強
することにより、強固な高次構造が形成されるためと推
定される。フェノール系酸化防止剤が含有されず、アル
コキシシラン化合物が紡糸ドープに含有される場合は、
目的とする高い耐熱性を有するポリウレタン弾性繊維は
得られない。その理由は定かではないが、フェノール系
酸化防止剤とアルコキシシラン化合物の相乗効果によ
り、優れた耐熱性が発現しているものと考えられる。
【0026】本発明では、紡糸ドープ中でのアルコキシ
シラン化合物の加水分解反応を促進させるため、ポリウ
レタン重合体に水及び/又は触媒を加えてもよい。ポリ
ウレタン重合体に水を添加する場合、アルコキシシラン
化合物の加水分解に必要な理論最低量でよい。しかし、
ポリマーに対し5質量%以下に抑えることが好ましい。
5質量%を越えると、紡糸ドープ中でポリウレタンポリ
マーが分離したり、紡糸後のポリウレタン弾性繊維の物
性に影響を与える場合がある。加水分解反応を促進させ
る触媒としては、例えば、蟻酸、酢酸、パラトルエンス
ルホン酸等の有機酸、ホウ酸、燐酸等の無機酸、トリエ
チルアミン、ジメチルアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、メチルジエタノールアミン等のアミン化合物、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化物等が挙
げられる。
【0027】アルコキシシラン化合物の加水分解による
シリカの生成は、最終布帛製品ができあがるまでの各工
程で起こりうる。例えば、紡糸ドープを調整する工程、
紡糸工程、パッケージ保管されている工程、ポリエステ
ル繊維との交編織後の精錬工程、染色工程、熱セット工
程等の加工処理工程等が挙げられる。特に、ポリウレタ
ン弾性繊維を乾式紡糸により製造する場合、紡糸時の受
熱によってシリカの生成反応は進行しやすい。
【0028】アルコキシシラン化合物のポリウレタン重
合体に対する含有率は、0.1〜20質量%である。
0.1質量%未満の場合、耐熱性を向上させるには不十
分であり、20質量%を越えると耐熱性向上効果が弱ま
るばかりか、ポリウレタン弾性繊維中に生成するシリカ
によって、ポリウレタン弾性繊維の弾性機能に悪影響を
及ぼすとともに、ポリエステル繊維と交編織する際に編
機や織機の部品や編み針に激しい摩耗が生じる。20質
量%未満の含有量であっても、編み針に対する摩耗は生
じるが、本発明者らはポリジメチルシロキサンが50質
量%以上から構成される油剤がポリウレタン弾性繊維に
対して1〜10質量%付与されていると、ポリウレタン
弾性繊維の摩耗が減少し、問題が生じないことを見出し
た。
【0029】本発明で使用されるポリジメチルシロキサ
ンとしては、25℃における粘度が2〜100mm2
sのものが好ましく、油剤中に50質量%以上、好まし
くは90質量%以上含まれる。ポリジメチルシロキサン
以外の成分としては、ポリエステル変性シリコーン、ポ
リエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等の
各種変性シリコーン、鉱物油、鉱物性微粒子(例えば、
シリカ、コロイダルアルミナ、タルク等)、高級脂肪酸
金属塩粉末(例えばステアリン酸マグネシウム、ステア
リン酸カルシウム等)、高級脂肪族カルボン酸、高級脂
肪族アルコール、パラフィン、ポリエチレン等の常温で
固形状ワックス等の油剤を単独、又は必要に応じて任意
に組み合わせ用いてもよい。
【0030】ポリウレタン弾性繊維へ油剤を付与する方
法としては、乾式紡糸後にポリウレタン弾性繊維に付着
させてもよく、油剤を紡糸ドープに予め含有させて乾式
紡糸してもよく、そのいずれを行ってもよい。油剤の付
着工程は、紡糸ドープが乾式紡糸され、繊維が形成され
た後であれば特に限定されないが、巻き取り機に巻き取
られる直前が好ましい。付着させる方法としては、油剤
浴中に、回転させた金属円筒の表面上に作った油膜に紡
糸直後の糸を接触させる方法、ガイド付きのノズル先端
から定量吐出した油剤を糸へ付着させる方法等、公知の
方法を用いることができる。油剤を紡糸ドープに含有さ
せる場合、紡糸ドープを製造するどの時点で油剤を紡糸
ドープに添加してもよく、紡糸ドープに溶解又は分散さ
せてもよい。
【0031】本発明のポリウレタン弾性繊維は、ポリウ
レタン重合体をアミド系極性溶媒に溶解して製造した紡
糸ドープを乾式紡糸して製造することが好ましい。乾式
紡糸は、溶融紡糸や湿式紡糸に比べてハードセグメント
間の水素結合による物理架橋を最も強固に形成させるこ
とができる。アミド系極性溶媒としては、ポリウレタン
重合体の溶解性に優れたものを単独又は混合して使用で
きる。例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド等が挙げられるが、好ましくはジメチルアセトア
ミドである。
【0032】本発明の紡糸ドープは、ポリマー濃度が3
0〜40質量%で、紡糸ドープの粘度が30℃において
100〜800Pa・sであることが好ましい。ドープ
粘度が高くなりすぎると紡糸工程までドープを輸送する
のが難しくなり、また輸送中にドープがゲル化しやすく
なる。ドープ粘度が低すぎると、紡糸時の糸切れが多く
なり、収率の低下を招く。ドープ濃度が低くなりすぎる
と溶媒飛散のエネルギーコストが大きくなり、逆に高く
なりすぎるとドープ粘度が高くなり、前述のように輸送
上の問題が生じる。
【0033】本発明のポリウレタン弾性繊維は、高分子
ポリオールに過剰モルの有機ジイソシアナートを反応さ
せて末端にイソシアナート基を有するプレポリマーを合
成し、次いで、プレポリマーに連結剤と末端停止剤とを
反応させて得られるポリウレタン重合体の紡糸ドープか
らポリウレタン弾性繊維を得るに際し、フェノール系酸
化防止剤をポリウレタン重合体に対して0.2〜10質
量%の割合で、下記式(1)で示されるアルコキシシラ
ン化合物をポリウレタン重合体に対して0.1〜20質
量%の割合でポリウレタン重合体のドープに溶解又は微
分散させて得られるポリウレタン紡糸ドープを乾式紡糸
し、ポリジメチルシロキサンを50質量%以上含む油剤
を、ポリウレタン弾性繊維を巻き取る直前でポリウレタ
ン弾性繊維に対して1〜10質量%付与して製造するこ
とができる。 R1 mSinn-1(OR22n+2-m (1) (式中、nは平均重合度で1〜20の正数、mは0〜2
nの正数、R1は炭素原子に直結した官能基を有してい
てもよい炭素数1〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基、
アリール基、芳香族基、シクロアルキル基の少なくとも
1種、R2は水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖又は分
岐状のアルキル基)
【0034】本発明の紡糸ドープは、下記(a)及び
(b)の少なくとも1つを満足することによって、本発
明の紡糸ドープから、より高い耐熱性とより優れた弾性
機能を有するポリウレタン弾性繊維が得られる。 (a)プレポリマーのイソシアナート基の当量に対し、
2官能性アミンと1官能性アミンの合計当量が下記式を
満足するポリウレタンウレア重合体。 0≦〔(A1+A2)−I〕/I≦0.1 (式中、A1は1官能性アミンの当量、A2は2官能性ア
ミンの当量、Iはプレポリマーのイソシアナート当量) (b)活性水素を含有するアミノ基を1分子内に2個以
上有し、アミノ当量が16〜8000の化合物を、ポリ
ウレタンウレア重合体に対し20質量%以下含有する紡
糸ドープ。
【0035】活性水素を含有するアミノ基を1分子内に
2個以上有し、アミノ当量が30〜8000の化合物の
例としては、 1,2−ビス−3−アミノプロポキシエ
タン、α,ω−ビス−3−アミノプロピルジエチレング
リコールエーテル、α,ω−ビス−3−アミノプロピル
ポリエチレングリコールエーテル等のポリアルキレンエ
ーテルポリアミン類、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペ
ンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロ
ピルアミン、N,N’−ビスアミノプロピル−1,3−
プロピレンジアミン、N,N’−ビスアミノプロピル−
1,4−ブチレンジアミン等のポリアルキルポリアミン
類、N,N’−(メチレンジ−4,1−フェニレン)ビ
ス[2−(エチルアミノ)−ウレア]、N,N’−(メ
チレンジ−4,1−フェニレン)ビス[2−(2−メチ
ルエチルアミノ)−ウレア]、N,N’−(メチレンジ
−4,1−フェニレン)ビス[6−(ヘキシルアミノ)
−ウレア]等の有機ジイソシアナートの2官能性ジアミ
ン封鎖物、下記の化学式(2)〜(5)で表されるアミ
ノ変性シリコーン類、等が挙げられる。
【0036】
【化1】
【0037】
【化2】
【0038】
【化3】
【0039】
【化4】
【0040】(但し、n、mは1以上の整数、Xは−R
NH2又はRNHR’NH2、Yは−RNH2又は−RN
HR’NH2を含む任意の有機基、R、R’はアルキレ
ン基) (a)及び/又は(b)を満足する紡糸ドープが本発明
のポリウレタン弾性繊維の耐熱効果を助長する理由は定
かではないが、(a)及び(b)に含有されているアミ
ノ基がアルコキシシラン化合物やポリウレタンウレア重
合体と好ましい作用又は反応を及ぼすことにより、ハー
ドセグメント間の架橋の強化に貢献しているものと考え
られる。紡糸ドープには、前述の化合物以外に、公知の
ポリウレタン弾性繊維に有用である有機又は無機の配合
剤、例えば、紫外線吸収剤、フェノール系以外の酸化防
止剤、光安定剤、耐ガス着色防止剤、着色剤、艶消し
剤、滑剤等を添加することができる。
【0041】本発明のポリウレタン弾性繊維は、通常
は、単独で編織されることはほとんどなく、綿、絹、羊
毛等の天然繊維、ナイロン6やナイロン66等から得ら
れるポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテ
レフタレート等から得られるポリエステル繊維、カチオ
ン可染ポリエステル繊維、銅アンモニアレーヨン、ビス
コースレーヨン、アセテートレーヨン等と交編織した
り、これらの繊維で被覆、交絡、合撚等をした加工糸を
交編織して用いられる。ポリエステル繊維と混用した場
合に、本発明の効果が最も大きく発揮される。
【0042】本発明の繊維を用いた布帛は、水着、ガー
ドル、ブラジャー、インティメイト商品、肌着等の各種
ストレッチファンデーション、靴下用口ゴム、タイツ、
パンティストッキング、ウェストバンド、ボディースー
ツ、スパッツ、ストレッチスポーツウェアー、ストレッ
チアウター、包帯、サポーター、医療用ウェア、ストレ
ッチ裏地等の用途に用いることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明を実施例により具体的に説
明する。本発明において、性能評価に用いるための評価
方法は以下の通りである。 [1]繊維の破断強度及び破断伸度 引張試験機(オリエンテック(株)社製UTM(登録商
標)−III−100型)を用いて、20℃、65%R
H雰囲気下で、試料長5cmの試験糸を1000%/分
の速度で破断するまで引張り、破断時の強度(cN)及
び伸度(%)を測定する。 [2]繊維の乾熱切断残存率 初期長5cmの試験糸を2mm間隔で10本並べ、40
0%に伸長し、200℃の乾熱雰囲気下に3分間暴露さ
せて処理し、処理前の本数に対する処理後に切れずに残
った試験糸の本数の割合から切断残存率(%)を算出す
る。
【0044】[3]繊維の湿熱処理後回復率 初期長5cmの試験糸を100%に伸長し、180分間
135℃の高圧高温水中に浸漬後、20℃、65%RH
の雰囲気下で16時間風乾する。熱処理後は熱セットに
より未処理糸の時より長くなっている処理糸を、処理前
の50mmの地点をそのまま掴み、たるんだまま間隔5
0mmで引張試験機にセットし、1000%/分の速度
で、伸度300%までの伸長・回復を3回繰り返したと
きの、3回目の伸長時の伸度100%における応力(S
1)と、回復時の伸度100%における応力(R1)を
測定する。各試験糸における沸水処理後のS1及びR1
から次式により、湿熱処理後回復率を算出する。 湿熱処理後回復率(%)=R1/S1×100
【0045】[4]金属摩耗性 試験糸を送りだし43m/分、巻き取り150m/分の
速度でドラフトをかけて走行させ、固定したステンレス
製の編み針((株)小池機械製作所製18Ga200−
DX型(商標))のフック部に、ドラフトがかかってい
る部分の糸を引っ掛けて12時間走行させる。フック部
の糸が走行した跡を電子顕微鏡で観察し、削れの有無を
確認する。
【0046】[5]評価試験用のポリウレタン弾性繊維
/ポリエステル繊維混用布帛の調整 ポリウレタン弾性繊維とポリエチレンテレフタレートか
らなるポリエステル繊維55デシテックス/24フィラ
メントを、ポリウレタン弾性繊維の混率が20質量%と
なるように、通常の編成条件にて6コースサテンネット
編地を準備する。これを染色処理前の布帛とする。この
編地を、200℃でプレセット処理を行った後、C.
I.ディスパースブルー167(ベンゼンアゾ系分散染
料)5%owf、浴比1:50、pH5.0にて、13
0℃で30分間染色を行う。続いて、ハイドロサルファ
イト1.6g/lと苛性ソーダ1.6g/l、浴比1:
50にて80℃で20分還元洗浄処理を行う。その後、
170℃でファイナルセット処理を行い、ポリウレタン
弾性繊維とポリエステル繊維からなる染色布帛を得る。
ポリウレタン弾性繊維とポリエステル繊維の混用布帛に
ついて、それぞれ処理前後の布帛を評価に用いる。
【0047】[6]布帛の応力保持率 引張試験機(オリエンテック(株)社製UTM(登録商
標)−III−100型)により、20℃、65%RH
雰囲気下で、長さ10cm、幅2.5cmの布帛を、試
料長方向に300%/分の速度で伸長した際の、100
%伸長時の応力を測定し、各布帛の染色処理後前後の応
力から応力保持率(%)を算出する。
【0048】[7]布帛の弾性回復率の測定 引張試験機(オリエンテック(株)社製UTM(登録商
標)−III−100型)により、20℃、65%RH
雰囲気下で、染色処理後の長さ10cm、幅2.5cm
の布帛を、試料長方向に300%/分の速度で伸度80
%までの伸長・回復を3回繰り返したときの、3回目の
伸長時の伸度50%における応力(KS1)と、回復時
の伸度50%における応力(KR1)を測定する。各試
験糸を用いて調整した布帛を測定し、得られたKS1及
びKR1から次式により、布帛の弾性回復率(%)を算
出する。 布帛弾性回復率(%)=KR1/KS1×100
【0049】
【実施例1】数平均分子量2000のポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール400gと、4,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート80.1gとを乾燥窒素雰囲
気下、80℃において3時間、攪拌下で反応させて、末
端がイソシアネートでキャップされたポリウレタンプレ
ポリマーを得た。これを室温まで冷却した後、ジメチル
アセトアミドを加え、溶解してポリウレタンプレポリマ
ー溶液とした。一方、エチレンジアミン6.55g及び
ジエチルアミン1.02gを乾燥ジメチルアセトアミド
に溶解した溶液を準備し、これを前記プレポリマー溶液
に室温下で添加して、ポリウレタン固形分濃度30質量
%、粘度450Pa・s(30℃)のポリウレタン溶液
を得た。このポリウレタン溶液に、ポリウレタン固形分
に対し、フェノール系酸化防止剤として4,4’−ブチ
リデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)
を1質量%、アルコキシシラン化合物としてアルコキシ
シランA(表1に記載のもの)を10質量%添加して、
均一な溶液とした後、室温減圧下で脱泡して、これを紡
糸ドープとした。
【0050】この紡糸ドープを乾式紡糸し、得られたポ
リウレタン弾性繊維をパッケージに巻き取る前に、仕上
げ剤として、粘度10mm2/sのポリジメチルシロキ
サン97質量%、アミノ変性シリコーン2質量%及びス
テアリン酸マグネシウム1質量%からなる油剤を、ポリ
ウレタン弾性繊維に対して6質量%付着させ、44デシ
テックス/5フィラメントのポリウレタン弾性繊維の巻
き取りパッケージを得た。このポリウレタン弾性繊維の
乾熱切断残存率及び湿熱処理後の回復率を表3に示す。
【0051】
【実施例2】実施例1のアルコキシシランAに代えて、
アルコキシシラン化合物としてアルコキシシランB(表
1に記載のもの)を7.9質量%添加して、実施例1を
繰り返して紡糸ドープ及びポリウレタン弾性繊維を得
た。
【0052】
【実施例3】実施例1のアルコキシシランAに代えて、
テトラエトキシシランを14.3質量%添加し、実施例
1を繰り返して紡糸ドープ及びポリウレタン弾性繊維を
得た。
【0053】
【実施例4】実施例1のアルコキシシランAに代えて、
アルコキシシランC(表1に記載のもの)を7.5質量
%添加し、実施例1を繰り返して紡糸ドープ及びポリウ
レタン弾性繊維を得た。
【0054】
【実施例5】実施例1のアルコキシシランAの添加量を
5質量%とした以外は、実施例1と同様に紡糸ドープ及
びポリウレタン弾性繊維を得た。
【0055】
【実施例6】実施例1のフェノール系酸化防止剤の代わ
りに、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニ
ルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(Su
milizer(登録商標)GA−80、住友化学工業
(株)社製)を1質量%添加し、実施例1を繰り返して
紡糸ドープ及びポリウレタン弾性繊維を得た。
【0056】
【実施例7】実施例1のフェノール系酸化防止剤の代わ
りに、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒド
ロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸
(CYANOX(登録商標)1790、サイアナミッド
社製)を1質量%添加糸、実施例1を繰り返して紡糸ド
ープ及びポリウレタン弾性繊維を得た。
【0057】
【比較例1】実施例1において、アルコキシシランA及
び4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)を添加しなかった以外は、実施例1と
同様に紡糸ドープ及びポリウレタン弾性繊維を得た。
【0058】
【比較例2】実施例1のアルコキシシランAを添加しな
い以外は、実施例1と同様に紡糸ドープ及びポリウレタ
ン弾性繊維を得た。
【0059】
【比較例3】実施例1のアルコキシシランAの添加量を
0.05質量%とした以外は、実施例1と同様に紡糸ド
ープ及びポリウレタン弾性繊維を得た。
【0060】
【比較例4】実施例1のアルコキシシランAの添加量を
25質量%とした以外は、実施例1と同様に紡糸ドープ
及びポリウレタン弾性繊維を得た。
【0061】
【比較例5】実施例1の4,4’−ブチリデンビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)を添加しない以
外は、実施例1と同様に紡糸ドープ及びポリウレタン弾
性繊維を得た。
【0062】
【比較例6】実施例1の4,4’−ブチリデンビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)の添加量を15
質量%とした以外は、実施例1と同様に紡糸ドープ及び
ポリウレタン弾性繊維を得た。
【0063】
【比較例7】実施例1において、紡糸ドープを乾式紡糸
して、得られるポリウレタン弾性繊維をパッケージに巻
き取られる前に、仕上げ剤として、粘度10mm2/s
のポリジメチルシロキサン30質量%、鉱物油67質量
%、アミノ変性シリコーン2質量%及びステアリン酸マ
グネシウム1質量%からなる油剤を用いる以外は、実施
例1と同様にポリウレタン弾性繊維を得た。
【0064】
【比較例8】実施例1の粘度10mm2/sのポリジメ
チルシロキサン97質量%、アミノ変性シリコーン2質
量%及びステアリン酸マグネシウム1質量%からなる油
剤の付与量を、ポリウレタン弾性繊維に対して0.5質
量%とする以外は、実施例1と同様にポリウレタン弾性
繊維を得た。実施例1〜7及び比較例1〜8で製造され
たポリウレタン弾性繊維の耐熱性、金属摩耗性、破断強
度及び破断伸度を表2及び表3に示す。これらの表か
ら、本発明のポリウレタン紡糸ドープを用いてポリウレ
タン弾性繊維を製造することにより、金属摩耗の発生も
無く、高い耐熱性を有するポリウレタン弾性繊維を得る
ことができ、かつ、得られたポリウレタン弾性繊維は優
れた弾性機能を持つことがわかる。
【0065】
【実施例8】実施例1と同様にプレポリマー溶液を合成
し、アミン溶液として、エチレンジアミン6.94g及
びジエチルアミン1.07gを乾燥ジメチルアセトアミ
ドに溶解した溶液を準備し、これを前記プレポリマー溶
液に室温下添加して、ポリウレタン固形分濃度30質量
%、粘度380Pa・s(30℃)のポリウレタン溶液
を得た。実施例1と同条件にて、紡糸ドープ、及びポリ
ウレタン弾性繊維を得た。
【0066】
【実施例9】実施例1で得られるポリウレタン溶液に、
ポリウレタン固形分に対し、フェノール系酸化防止剤と
して4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−
ブチルフェノール)を1質量%、アルコキシシラン化合
物としてアルコキシシランA(表1に記載のもの)を1
0質量%、及び活性水素を含有するアミノ基をもつ化合
物としてトリエチレンテトラミンを0.5質量%添加し
て、均一な溶液とした後、室温減圧下で脱泡して、これ
を紡糸ドープとした。この紡糸ドープを実施例1と同一
条件でポリウレタン弾性繊維とした。
【0067】
【実施例10】実施例9の活性水素を含有するアミノ基
をもつ化合物の代わりに、アミン当量350、粘度60
mm2/sの下記の化学式(6)のアミノ変性シリコー
ンを1質量%添加したほかは、実施例9と同様に紡糸ド
ープ及びポリウレタン弾性繊維を得た。
【0068】
【化5】
【0069】(但し、X=−RNHR’NH2
【0070】
【実施例11】実施例8で得られるポリウレタン溶液
に、ポリウレタン固形分に対し、フェノール系酸化防止
剤として4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)を1質量%、アルコキシシラン
化合物としてアルコキシシランA(表1に記載のもの)
を10質量%、及び活性水素を含有するアミノ基をもつ
化合物としてトリエチレンテトラミンを0.5質量%添
加して、均一な溶液とした後、室温減圧下で脱泡して、
これを紡糸ドープとした。この紡糸ドープを実施例1と
同一条件でポリウレタン弾性繊維とした。
【0071】
【比較例9】実施例1と同様にプレポリマー溶液を合成
し、アミン溶液として、エチレンジアミン7.86g及
びジエチルアミン1.21gを乾燥ジメチルアセトアミ
ドに溶解した溶液を準備し、これを前記プレポリマー溶
液に室温下添加して、ポリウレタン固形分濃度30質量
%、粘度180Pa・s(30℃)のポリウレタン溶液
を得た。実施例1と同条件にて、紡糸ドープ、及びポリ
ウレタン弾性繊維を得た。
【0072】
【比較例10】実施例9のトリエチレンテトラミンの添
加量を25質量%とした以外は、実施例9と同様に紡糸
ドープ及びポリウレタン弾性繊維を得た。実施例8〜1
1及び比較例9及び10で得られたポリウレタン弾性繊
維の耐熱性、金属摩耗性、破断強度及び破断伸度を表4
及び表5に示す。これらの表からわかるように、本発明
のポリウレタン紡糸ドープにおいて、2官能性アミンと
1官能性アミンの当量がプレポリマーのイソシアナート
当量より多い場合、又は活性水素を含有するアミノ基を
持つ化合物を含有する場合のどちらか少なくとも1つに
ついて本発明中の条件を満足する場合、いっそう高い耐
熱性と優れた弾性機能を有するポリウレタン弾性繊維を
得ることができる。
【0073】実施例1、実施例11及び比較例1で得ら
れるポリウレタン弾性繊維とポリエステル繊維からなる
染色布帛の物性を表6に示す。表6から、本発明のポリ
ウレタン弾性繊維を用いることにより、ポリエステル繊
維との混用において、130℃の高温で染色加工を行っ
た場合でも、その染色布帛が優れた弾性機能を有するこ
とがわかる。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
【表6】
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性に優れ、染色時
や熱セット時に断糸や劣化が起こりにくく、特に、ポリ
エステル繊維との混用において、加工後の伸度、強度、
伸長回復等の点で優れた弾性機能を示すポリウレタン弾
性繊維を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83:04) D06M 101:38 D06M 101:38 Fターム(参考) 4J002 CK041 CP032 EJ016 EJ026 EJ036 EU196 EV076 FD022 FD076 GK01 4L033 AA06 AB01 AC05 AC08 BA96 CA59 4L035 BB02 BB11 BB60 BB61 EE01 EE08 EE20 GG04 HH01 JJ16 JJ19 JJ26 KK05 MH02 MH09 MH13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリジメチルシロキサンを50質量%以
    上含む油剤がポリウレタン弾性繊維に対して1〜10質
    量%含有及び/又は付着され、フェノール系酸化防止剤
    がポリウレタン弾性繊維のポリマー基質に対して0.2
    〜10質量%含有されてなるポリウレタン弾性繊維であ
    って、下記(A)及び(B)を満足することを特徴とす
    る高耐熱性ポリウレタン弾性繊維。 (A)400%伸長下、200℃の雰囲気中に3分間暴
    露した時の乾熱切断残存率が50%以上。 (B)湿熱処理後の回復率が70%以上。[但し、湿熱
    処理後回復率(%)=(R1/S1)×100(式中、
    S1は100%伸張下で135℃の高圧高温水中に18
    0分間浸漬後の糸を、300%伸張・回復を繰り返した
    際の、3回目の伸長時の伸度100%における応力、R
    1は3回目の回復時の伸度100%における応力)]
  2. 【請求項2】 高分子ポリオールに過剰モルの有機ジイ
    ソシアナートを反応させて末端にイソシアナート基を有
    するプレポリマーを合成し、次いで、プレポリマーに連
    結剤と末端停止剤とを反応させて得られるポリウレタン
    重合体が溶解されたドープであって、フェノール系酸化
    防止剤がポリウレタン重合体に対して0.2〜10質量
    %、下記の化学式(1)で示されるアルコキシシラン化
    合物が0.1〜20質量%の割合で溶解又は分散されて
    いることを特徴とする高耐熱性ポリウレタン弾性繊維の
    紡糸ドープ。 R1 mSinn-1(OR22n+2-m (1) (式中、nは平均重合度で1〜20の正数、mは0〜2
    nの正数、R1は炭素原子に直結した官能基を有してい
    てもよい炭素数1〜4の直鎖又は分岐状の、アルキル
    基、アリール基、芳香族基及びシクロアルキル基から選
    ばれた少なくとも1種、R2は水素原子、又は炭素数1
    〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基)
  3. 【請求項3】 高分子ポリオールが数平均分子量500
    〜10,000のポリアルキレンエーテルグリコール、
    連結剤が2官能性アミン、及び末端停止剤が1官能性ア
    ミンであることを特徴とする請求項2記載の高耐熱性ポ
    リウレタン弾性繊維の紡糸ドープ。
  4. 【請求項4】 数平均分子量500〜10,000のポ
    リアルキレンエーテルグリコールに過剰モルの有機ジイ
    ソシアナートを反応させて末端にイソシアナート基を有
    するプレポリマーを合成し、次いで、プレポリマーに2
    官能性アミンと1官能性アミンとを反応させて得られる
    ポリウレタンウレア重合体のドープからポリウレタン弾
    性繊維を製造するに際し、フェノール系酸化防止剤をポ
    リウレタンウレア重合体に対して0.2〜10質量%、
    下記の化学式(1)で示されるアルコキシシラン化合物
    をポリウレタンウレア重合体に対して0.1〜20質量
    %の割合でポリウレタンウレア重合体のドープに溶解又
    は微分散させて得られるポリウレタンウレア紡糸ドープ
    を乾式紡糸し、ポリジメチルシロキサンを50質量%以
    上含む油剤を、ポリウレタン弾性繊維を巻き取る直前
    に、ポリウレタン弾性繊維に対して1〜10質量%付与
    することを特徴とする高耐熱性ポリウレタン弾性繊維の
    製造方法。 R1 mSinn-1(OR22n+2-m (1) (式中、nは平均重合度で1〜20の正数、mは0〜2
    nの正数、R1は炭素原子に直結した官能基を有してい
    てもよい炭素数1〜4の直鎖又は分岐状の、アルキル
    基、アリール基、芳香族基及びシクロアルキル基から選
    ばれた少なくとも1種、R2は水素原子、炭素数1〜4
    の、直鎖又は分岐状のアルキル基の少なくとも1種)
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