好適には、式(I)の化合物は、(3S,6R)−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミドではない。
好適には、式(I)の化合物は、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミドではない。
好適には、式(II)の化合物は、(3S,6R)−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミドではない。
好適には、式(II)の化合物は、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミドではない。
好適には、式(III)の化合物は、(3S,6R)−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミドではない。
好適には、式(III)の化合物は、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミドではない。
式Iの化合物の薬学的に許容可能な塩を含む塩が製造できることを、当業者であれば理解するであろう。実際、本発明のある特定の実施形態においては、式Iの化合物の薬学的に許容可能な塩を含む塩は、そのそれぞれの遊離塩基よりも好ましい場合がある。したがって、本発明はさらに、式Iの化合物の薬学的に許容可能な塩を含む塩に関する。
式Iの化合物は、1個または複数の不斉中心(キラル中心とも呼ばれる)を含む場合があり、したがって、個々のエナンチオマー、ジアステレオマー、もしくは他の立体異性体形態として、またはそれらの混合物として存在する場合がある。キラル炭素原子等のキラル中心もまた、アルキル基等の置換基中に存在する場合がある。式I中、または本明細書に例示するいずれかの化学構造中に存在するキラル中心の立体化学が明記されていない場合は、その構造は、全ての個々の立体異性体および全てのそれらの混合物を包含していることが意図される。したがって、1個または複数のキラル中心を含む式Iの化合物は、ラセミ混合物、鏡像異性的に豊富な混合物、または鏡像異性的に純粋な個々の立体異性体として使用することができる。
また式Iの化合物は、二重結合または他の幾何学的不斉中心を含む場合がある。式I中、または本明細書に例示するいずれかの化学構造中に存在する幾何学的不斉中心の立体化学が明記されていない場合、その構造は、トランス(E)幾何異性体、シス(Z)幾何異性体、およびそれらの混合物の全てを包含していることが意図される。同様に、全ての互変異性型もまた式Iに含まれるが、かかる互変異性体が平衡状態で存在するかまたは1つの形態で優勢的に存在するかは関係しない。
式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含むそれらの塩は、固体または液体形態で存在し得る。固体状態では、結晶もしくは非結晶形態で、またはそれらの混合体として存在し得る。結晶形態である本発明の化合物に関して、結晶化中に結晶格子に溶媒分子が取り込まれる薬学的に許容可能な溶媒和物が形成され得ることを、当業者であれば理解するであろう。溶媒和物は、エタノール、イソプロパノール、DMSO、酢酸、エタノールアミン、および酢酸エチル等の非水溶媒を含んでもよく、または結晶格子に取り込まれる溶媒として水を含んでもよい。結晶格子に取り込まれる溶媒が水である溶媒和物は、通常「水和物」と呼ばれる。水和物としては、化学量論的水和物、および可変量の水を含有する組成物が挙げられる。本発明には全てのそのような溶媒和物が含まれる。
結晶形態で存在する式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含むそれらの塩、およびその種々の溶媒和物が多形性(すなわち様々な結晶構造体で存在する能力)を示し得ることを、当業者であればさらに理解するであろう。これらの様々な結晶形態は通常「多形体」として知られている。本発明には全てのそのような多形体が含まれる。多形体は、化学組成は同じであるが、充填、幾何学的配置、および結晶固体状態のその他の記述的特性において異なる。したがって多形体は、形状、密度、硬度、変形能、安定性および溶解特性などの物理的特性が異なり得る。多形体は、通常は異なる融点、IRスペクトル、およびX線粉末回折パターンを示し、これらを用いて同定を行うことができる。例えば、化合物の作製に用いる反応条件または試薬を変更または調整することにより様々な多形体を製造することができることを、当業者であれば理解するであろう。例えば、温度、圧力、または溶媒の変更によって多形体が生じ得る。さらに、特定の条件下では、ある多形体から別の多形体へと自発的に変換する場合がある。
「アリールおよびAr」は、芳香族炭化水素環を指す。アリール基は、単環式環系または二環式環系である。単環式アリール環は、フェニルを指す。二環式アリール環は、ナプチル(napthyl)、およびフェニルが、5個、6個、または7個の員原子を有するシクロアルキルまたはシクロアルケニル環に縮合している環、を指す。アリール基は、本明細書中にて定義される1個または複数の置換基で置換されていてもよい。
「シクロアルキル」は、特定の数の員原子を有する、飽和または不飽和非芳香族炭化水素環を指す。シクロアルキル基は、単環式環系、またはアリール環と縮合した単環式環である。例えば、C3−C7シクロアルキルは、3〜7個の員原子を有するシクロアルキル基を指す。例えば、2,3−ジヒドロ−1H−インデンは、アリール環と縮合したC5シクロアルキル環となる。シクロアルキル基は、本明細書中にて定義される1個または複数の置換基で置換されていてもよい。本明細書で用いるシクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン、シクロブテニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキセニルが挙げられる。
「ヘテロアリール」は、環内の員原子として1〜4個のヘテロ原子を含有する芳香環を指す。2個以上のヘテロ原子を含有するヘテロアリール基は、異なるヘテロ原子を含有してもよい。ヘテロアリール基は、本明細書中にて定義される1個または複数の置換基で置換されていてもよい。ヘテロアリール基は、単環式環系であるか、または縮合、スピロ、もしくは架橋二環式環系である。単環式ヘテロアリール環は、5または6個の員原子を有する。二環式ヘテロアリール環は、8〜11個の員原子を有する。二環式ヘテロアリール環としては、単環式ヘテロアリール環と、フェニルまたは単環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、もしくはヘテロアリール環とが結合して、縮合、スピロ、または架橋二環式環系を形成する二環式ヘテロアリールが挙げられる。ヘテロアリールとしては、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フラニル、フラザニル、チエニル、トリアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インダゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、プテリジニル、シンノリニル、アザベンズイミダゾリル、テトラヒドロベンズイミダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベノピラニル(benopyranyl)、ベンゾオキサゾリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、イミダゾ[4.5−c]ピリジン、イミダゾ[4.5−b]ピリジン、フロピリジニル、およびナプチリジニル(napthyridinyl)が挙げられる。
「ヘテロシクロアルキル」は、環内の員原子として1〜4個のヘテロ原子を含有する飽和または不飽和環を指す。しかしながら、ヘテロシクロアルキル環は、芳香族ではない。2個以上のヘテロ原子を含有するヘテロシクロアルキル基は、異なるヘテロ原子を含有してもよい。ヘテロシクロアルキル基は、本明細書中にて定義される1個または複数の置換基で置換されていてもよい。ヘテロシクロアルキル基は、単環式環系、またはアリール環と縮合した、もしくは4〜11個の員原子を有するヘテロアリール環に縮合した単環式環である。特定の実施形態においては、ヘテロシクロアルキルは、飽和である。他の実施形態においては、ヘテロシクロアルキルは、不飽和であるが芳香族ではない。ヘテロシクロアルキルとしては、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアモルホリニル、1,3−ジオキソラニル、1,3−ジオキサニル、1,4−ジオキサニル、1,3−オキサチオラニル、1,3−オキサチアニル、1,3−ジチアニル、1,3オキサゾリジン−2−オン、ヘキサヒドロ−1H−アゼピン、4,5,6,7,テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール、およびアゼチジニルが挙げられる。
「薬学的に許容可能な」とは、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、またはその他の問題や混乱を起こすことなく、ヒトおよび動物の組織に接触させて用いるのに好適であり、妥当な利益/リスク比に見合っている、化合物、材料、組成物、および剤形を指す。
本明細書で用いる、これらのプロセス、スキーム、および実施例において用いる記号および慣例は、現代の科学文献、例えば、Journal of the American Chemical SocietyまたはJournal of Biological Chemistryにおいて用いられているものと一致している。アミノ酸残基を示すのには、通常、標準的な一文字または三文字の略語を用いるが、特に断りのない限り、アミノ酸残基はL配置であるものとする。特に断りのない限り、全ての出発物質は販売供給元から入手し、さらに精製することなく用いた。具体的には、実施例において、また明細書全体を通じて、以下の略号が使用される場合がある。
Ac(アセチル);
Ac2O(無水酢酸);
ACN(アセトニトリル);
AIBN(アゾビス(イソブチロニトリル));
BINAP(2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル);
BMS(ボラン−ジメチルスルフィド錯体);
Bn(ベンジル);
Boc(tert−ブトキシカルボニル);
Boc2O(二炭酸ジ−tert−ブチル);
BOP(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート);
CAN(硝酸セリウムアンモニウム);
Cbz(ベンジルオキシカルボニル);
CSI(クロロスルホニルイソシアネート);
DABCO(1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン);
DAST((ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド);
DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン);
DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド);
DDQ(2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン);
ATP(アデノシン三リン酸);
ビス−ピナコラトジボロン(4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン);
BSA(ウシ血清アルブミン);
C18(HPLC固定相におけるケイ素上の炭素数18のアルキル基を指す)
CH3CN(アセトニトリル);
Cy(シクロヘキシル);
DCM(ジクロロメタン);
DIPEA(ヒューニッヒ塩基、N−エチル−N−(1−メチルエチル)−2−プロパンアミン);
DMAP(4−ジメチルアミノピリジン);
DME(1,2−ジメトキシエタン);
DMF(N,N−ジメチルホルムアミド);
DMSO(ジメチルスルホキシド);
DPPA(ジフェニルホスホリルアジド);
EDC(N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’エチルカルボジイミド);
EDTA(エチレンジアミン四酢酸);
EtOAc(酢酸エチル);
EtOH(エタノール);
Et2O(ジエチルエーテル);
HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸);
HATU(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート);
HOAt(1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール);
HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール);
HOAc(酢酸);
HPLC(高圧液体クロマトグラフィー);
HMDS(ヘキサメチルジシラジド);
ヒューニッヒ塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミン);
IPA(イソプロピルアルコール);
KHMDS(カリウムヘキサメチルジシラジド);
LAH(リチウムアルミニウムヒドリド);
LDA(リチウムジイソプロピルアミド);
LHMDS(リチウムヘキサメチルジシラジド)
MeOH(メタノール);
MTBE(メチルtert−ブチルエーテル);
mCPBA(m−クロロ過安息香酸);
NaHMDS(ナトリウムヘキサメチルジシラジド);
NBS(N−ブロモスクシンイミド);
PE(石油エーテル);
Pd2(dba)3(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0);
Pd(dppf)Cl2([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II));
PyBOP(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート);
PyBrOP(ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート);
RPHPLC(逆相高圧液体クロマトグラフィー);
SFC(超臨界流体クロマトグラフィー);
SGC(シリカゲルクロマトグラフィー);
TEA(トリエチルアミン);
TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル、フリーラジカル);
TFA(トリフルオロ酢酸);および
THF(テトラヒドロフラン)。
エーテルについて述べる場合は全てジエチルエーテルのことを指し、ブラインは、NaClの飽和水溶液を指す。
化合物の製造
本明細書に記載の置換基が本明細書に記載の合成法に適合しない場合、反応条件に対して安定である好適な保護基で置換基を保護してもよいことを、当業者であれば理解するであろう。保護基は反応順序の中の好適な時点で除去してもよく、その結果目的の中間体または標的化合物が得られる。好適な保護基、およびそのような好適な保護基を用いて様々な置換基を保護および脱保護する方法は当業者には周知である。いくつかの例においては、置換基は、用いる反応条件下で反応を示すように特異的に選択してもよい。こうした状況下では、これらの反応条件によって、選択した置換基は、中間体化合物として有用な置換基、または標的化合物中の目的の置換基である、別の置換基に変換される。全ての出発物質は、実験セクションにおいて特に注記しない限り、市販されているか、または当業者によって市販の出発物質から容易に作製される。
ジクロロピリミジン2は、市販されているか、または当技術分野において周知の技術を用いて合成することができる。例えば、市販のスルホン1とメチルアミン等の好適なアミンとの、EtOAcおよびTHF等の好適な溶媒中における約0℃から室温での反応により、中間体2が得られる。クロロピリミジン3は、市販されているか、または当技術分野において周知の技術を用いて合成することができる。ジクロロピリミジン2と一級または二級アミン等の好適な求核試薬との、好適な塩基(K2CO3またはDIPEA等)の存在下における好適な温度(通常は、約室温から約120℃)での反応により、中間体3が得られる。別の方法として、マイクロ波条件下にて200℃の高温で反応を行ってもよい。この反応は、DMF、THF、EtOH、CH3OH、1,4−ジオキサン等の様々な溶媒中で行うことができる。2−トリフルオロメチルアミン等の求核性が低いアミンの場合、反応性が、ジクロロピリミジン2上のクロロ基を置換するのに十分でなく、クロロピリミジン3を合成するための代わりの手法が必要な場合がある。中間体3を合成するための代わりの手法もまた、スキーム1に示す。各アミンとLiHMDS等の強塩基とのTHF等の好適な溶媒中での反応によってアミンアニオンが形成された後に市販の2−チオメチル−4,6−ジクロロピリミジン4を加えることにより、中間体5が得られる。mCPBAまたはオキソン等の好適な酸化剤による、それぞれCH2Cl2またはCH3OH等の好適な溶媒中でのチオメチル基の酸化により、中間体6が得られる。メチルアミン等の好適な求核試薬による、ヒューニッヒ塩基等の好適な塩基の存在下におけるTHF等の溶媒中でのスルホン官能基の選択的置換により、クロロピリミジン中間体3を得ることができる。
最終生成物10の代わりの製造方法をスキーム3に示す。6−ブロモインダゾール12は、市販されているか、または当技術分野において周知の技術を用いて合成することができる。例えば、4−フルオロ−6−ブロモインダゾールは、市販のジフルオロニトリル11とヒドラジンとの、エタノール等の好適な溶媒中における高温またはマイクロ波条件下(約150℃)での反応から製造することができる。ブロモインダゾール12を、還流条件下で溶媒として無水酢酸を用いてアセチル化し、中間体13を得ることができる。別の方法として、ブロモインダゾール12は、高温(約80℃)にて、例えばCH3CN等の好適な溶媒中のBoc2O、およびDMAP等の好適な触媒を用いるといった、当技術分野において周知の技術を用いて、アセチル基の代わりにBoc基で保護することができる。ビスピナコラトジボロンカップリングで中間体のボロン酸エステルを形成させ、続いてクロロピリミジン3とin−situ鈴木カップリングを行うことにより、最終生成物10のアセチル化バージョンまたはBocバージョンが得られる。メタノール性HCl中での中間体の還流等の当技術分野において周知の技術を用いる最終的な脱アセチル化プロセスまたはBoc脱保護プロセスにより、最終生成物10が得られる。ビスピナコラトジボロンカップリングは、ジオキサン等の好適な溶媒中のPd(dppf)Cl2・CH2Cl2等のパラジウム触媒を用いて、酢酸カリウム等の好適な塩基の存在下にて高温(通常は約80〜約100℃、またはマイクロ波条件下)で有利に行うことができる。ボロネート中間体は、単離することもできるし、または対応するクロロピリミジン3と飽和NaHCO3水溶液等の好適な塩基との反応混合物に引き続き加えることによって、鈴木カップリングに直接用いることもできる。
別の方法として、式15の最終生成物は、スキーム2に記載の方法によって同様にして製造することができる化合物である、中間体14から製造することができる。溶媒としてのTFA中における、中間体14と過酸化水素との反応により、それぞれスルホキシドおよび/またはスルホン中間体が得られる。次いで、一級および二級アミン等の好適な求核試薬を、スルホキシドおよび/またはスルホン中間体と、ジオキサン等の好適な溶媒中にて高温(約100℃またはそれ以上)で反応させて、最終生成物15を得ることができる。
別の方法として、スキーム6に示す通り、最終生成物19は、市販されているか、または当技術分野において周知の技術を用いて合成することができる化合物11から製造することができる。ビスピナコラトジボロンカップリングで中間体のボロン酸エステルを形成させ、続いてクロロピリミジン3と鈴木カップリングを行うことにより、中間体20が得られる。ビスピナコラトジボロンカップリングは、ジオキサン等の好適な溶媒中のPd(dppf)Cl2・CH2Cl2等のパラジウム触媒を用いて、酢酸カリウム等の好適な塩基の存在下にて高温(通常は約80〜約100℃、またはマイクロ波条件下)で有利に行うことができる。鈴木カップリングは、Pd(PPh3)4等のパラジウム触媒、飽和NaHCO3水溶液等の塩基、およびジオキサン等の好適な溶媒を用いて、高温(通常は約80〜約130℃、またはマイクロ波条件下)で行うことができる。好適な求核試薬(Nu)による1個のフルオリドの置換と、それに続くジオキサンまたはエタノール等の好適な溶媒中における高温(通常は約80〜約120℃)でのヒドラジンとの反応により、最終生成物19が得られる。
別の方法として、スキーム11に示す通り、最終生成物30は、クロロピリミジン中間体3と、市販の化合物31から製造することができる化合物であるボロン酸エステル中間体33との鈴木カップリングから製造することができる。31とヒドラジンとの高温(通常は約120〜約180℃)での反応により、化合物32が得られる。ビスピナコラトジボロンカップリングで中間体のボロン酸エステル33を形成させ、続いてクロロピリミジン3と鈴木カップリングを行うことにより、最終生成物30が得られる。ビスピナコラトジボロンカップリングは、ジオキサン等の好適な溶媒中のPd(dppf)Cl2・CH2Cl2等のパラジウム触媒を用いて、酢酸カリウム等の好適な塩基の存在下にて高温(通常は約80〜約100℃)で有利に行うことができる。鈴木カップリングは、Pd2(dba)3等のパラジウム触媒、トリシクロヘキシルホスフィン等の配位子、K3PO4等の塩基、およびジオキサン/水等の好適な溶媒系を用いて、高温(通常は約80〜約120℃、またはマイクロ波条件下)で行うことができる。
スキーム13は、ピリジンからの二置換ピペリジンの合成を示すものである。2,5−ビス置換ピリジン38は、市販されているか、または当技術分野において周知の技術を用いて合成することができる。HCl等の好適な酸およびPtO2等の好適な触媒の存在下でのCH3OH等の好適な溶媒中の水素化により、中間体39が得られる。この中間体は、通常、シス体が優勢であるジアステレオマーの混合物として得られる。中間体39は、そのまま用いてもよいし、または純粋なジアステレオマーを得るために誘導体化してクロマトグラフィーで精製してもよい。加えて、ラセミの中間体39は、キラルHPLCまたは光学的に純粋な酸による再結晶等の当技術分野において周知の技術を用いて、純粋なエナンチオマーに分割することができる。
スキーム13
中間体41は、スキーム13に記載したように製造することができるが、スキーム14に示す通り、当技術分野において周知の技術を用いてCbz保護中間体42に変換することができる。例えば、中間体41は、CH2Cl2等の好適な溶媒、トリエチルアミン等の好適な塩基、およびDMAP等の好適な触媒中でCbzClと反応させることにより、Cbz保護することができる。エステル官能基を、LiOH・H2O等の好適な水酸化物源を用いてTHF/H2O/CH3OH等の好適な溶媒混合物中にて加水分解し、42を得ることができる。中間体42は、t−BuOH中のDPPAを用いる、トリエチルアミン等の好適な塩基の存在下における高温(およそ100℃)でのクルチウス転位等の、当技術分野において周知の技術を用いて43に変換することができる。当技術分野において周知の技術を用いてCbz基を除去し、目的の非保護アミンを生成することができる。
スキーム14
イミダゾールまたはベンズイミダゾール置換基を有するモルホリンを含有する本発明の化合物は、スキーム15の方法に従って製造することができる。モルホリン酸試薬44は、市販されているか、または当技術分野において周知の技術を用いて合成することができる。当技術分野において周知の技術を用いる、好適なアミノケトン誘導体とのアミドカップリングにより、中間体46が得られる。好適なアミノケトンが入手不可能、かつ/または入手しにくい場合、それぞれのアミノアルコールをアミンカップリング反応に用いて中間体45を得ることができる、ということを当業者であれば理解するであろう。次いで、当技術分野において周知の技術を用いて、中間体45中のアルコール官能基をケトンに酸化して中間体46を得ることができる。46の、イミダゾール中間体47への環化は、例えば、トリフルオロ酢酸アンモニウムの存在下にて高温(およそ150℃)で加熱するといった、当技術分野において周知の技術を用いて行うことができる。さらに、中間体44を、例えばポリリン酸中で還流させるといった酸性条件下にて、1,2−ジアミノアリールまたはヘテロアリール系と反応させて、中間体48を得ることができる。続いて中間体47および48は両方とも、当技術分野において周知の技術を用いて、ベンジル官能基の除去によって脱保護し、必要な二級アミンを得ることができる。
スキーム15
スキーム16に示す2,5−ビス置換モルフィリン49は、既報の方法(Breuning et al, Eur. J. Org. Chem 2007, 2100-2106)に従って作製した。化合物49を、一般的な官能基変換を用いて種々の二置換モルホリンにさらに合成して、中間体50を得ることができる。2位での一置換モルホリンは、市販のものであったか、または当技術分野において周知の技術を用いて合成した。例えば、中間体48を、当技術分野において周知の技術を用いてクロロ塩化アセチルと反応させ、中間体51を得ることができる。トルエン中Red−Al、THF中ボランまたはTHF中LiAlH4等の、当技術分野において周知の還元剤を用いるラクタム官能基のアミンへの還元により、中間体52が得られる。最後の脱ベンジル化により目的の二級アミンが得られる。ベンジル基が存在しなくてもこの合成手順が行われ得るということを、当業者であれば理解するであろう。そのような場合、48の非ベンジル化アミノアルコールバージョンを用いてクロロ塩化アセチルとの反応を行うことができる。
スキーム16
化合物53は、そのそれぞれのエナンチオマーの既報の合成法(Lee et. al PCT Int. Appl. (2009), WO 2009023473 A2 20090219)に従って作製した。化合物53は、当技術分野において周知の技術を用いて脱ベンジル化し、目的の二級アミンを得ることができるか、または化合物53は、ベンジル基脱保護工程の前に官能性をもたせることができる。例えば、化合物53を、DMF等の好適な溶媒中の、NaH等の好適な塩基およびヨウ化メチル等の好適なメチル化剤を用いてメチル化して、中間体54を得ることができる。
スキーム17
式Iの化合物および薬学的に許容可能なそれらの塩は、PDK1の阻害剤である。これらの化合物は、例えば、代謝病および免疫病、癌、ならびにより具体的には乳癌、結腸癌、肺癌等の、基礎病態の原因が(限定するものではないが)構成的に活性化したACGキナーゼにある病状の治療において有用である可能性がある。構成的に活性化したACGキナーゼとは、1種または複数のACGキナーゼが、生理的要求または濃度に関係なく一定の割合で産生されていることを意味する。したがって、本発明の別の態様は、そのような病状の治療方法に関する。
好適には、本発明は、脳癌(神経膠腫)、神経膠芽腫、ウィルムス腫瘍、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、上衣腫、髄芽腫、頭頸部癌、腎臓癌、肝臓癌、黒色腫、卵巣癌、膵癌、前立腺癌、肉腫、骨肉腫、骨巨細胞腫、甲状腺癌、リンパ芽球性T細胞白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、ヘアリー細胞白血病,急性リンパ芽球性白血病,急性骨髄性白血病、慢性好中球性白血病、急性リンパ芽球性T細胞白血病、形質細胞腫、免疫芽球性大細胞型白血病、マントル細胞白血病、多発性骨髄腫、巨核芽球性白血病、多発性骨髄腫、急性巨核球性白血病、前骨髄球性白血病、赤白血病、悪性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、濾胞性リンパ腫、神経芽腫、膀胱癌、尿路上皮癌、外陰癌、子宮頚癌、子宮内膜癌、腎癌、中皮腫、食道癌、唾液腺癌、肝細胞癌、胃癌、上咽頭癌、口腔癌、口の癌、GIST(消化管間質腫瘍)、および睾丸癌からなる群より選択される癌の治療または重症度の軽減方法に関する。
本発明は、医療、特に癌治療における使用のための、式Iの化合物または薬学的に許容可能なその塩、もまた提供する。したがって、さらなる態様においては、本発明は、癌等の、ACGキナーゼが構成的に活性化されることを特徴とする疾患を治療するための医薬の製造における、式Iの化合物または薬学的に許容可能なその塩の使用に関する。
本明細書で用いる、病態に関連した「治療する」およびその派生語は、(1)病態または病態の生物学的兆候の1つまたは複数を、改善または予防すること、(2)(a)病態をもたらすかまたは病態の原因となる生物学的カスケードにおける、1つまたは複数の点、または(b)病態の生物学的兆候の1つまたは複数、を妨害すること、(3)病態に付随する症状または作用の1つまたは複数を軽減すること、または(4)病態または病態の生物学的兆候の1つまたは複数の進行を遅らせること、を意味する。
上記に示す通り、病態の「治療」およびその派生語には、病態の予防が含まれる。「予防」が絶対的な用語でないことを、当業者であれば理解するであろう。医学においては、「予防」とは、薬物を予防的に投与して、その結果病態またはその生物学的兆候の可能性または重症度を実質的に減少させるか、またはかかる病態またはその生物学的兆候の発症を遅らせることを指すと理解される。
式Iの化合物または薬学的に許容可能なそれらの塩は、全身投与を含む、いずれかの好適な投与経路で投与してもよい。全身投与としては、経口投与および非経口投与が挙げられる。非経口投与とは、経腸、経皮および吸入以外の投与経路を指し、通常は注射または点滴によるものである。非経口投与としては、静脈内、筋肉内および皮下の注射または点滴が挙げられる。
式Iの化合物または薬学的に許容可能なそれらの塩は、1度、または一定の時間にわたって様々な時間間隔でいくつかの用量を投与する投与計画に従って投与してもよい。例えば、用量は1日あたり1回、2回、3回、または4回投与してもよい。用量は、所望の治療効果が達成されるまで、または無期限に所望の治療効果を維持するために投与してもよい。本発明の化合物の好適な投与計画は、吸収、分布、および半減期等の、化合物の薬物動態学的特性によって決まるが、それは当業者によって決定され得る。加えて、そのような計画を行う期間を含む、本発明の化合物の好適な投与計画は、治療される病態、治療される病態の重症度、治療される患者の年齢および健康状態、治療対象患者の病歴、併用療法の性質、所望の治療効果、ならびに当業者の知識および専門的技術の範囲内の同様の要因によって決まる。好適な投与計画は、投与計画に対する個々の患者の応答を考慮に入れると、あるいは時間とともに個々の患者の要求が変化するのに従って、調整をする必要があり得る、ということはそのような当業者であればさらに理解するであろう。
さらに、式Iの化合物または薬学的に許容可能なそれらの塩はプロドラッグとして投与してもよい。本明細書で用いる、本発明の化合物の「プロドラッグ」とは、患者に投与すると最終的にin vivoにて本発明の化合物を遊離する、化合物の機能性誘導体である。本発明の化合物をプロドラッグとして投与することにより、当業者は以下の1つまたは複数を行えるようになり得る:(a)in vivoにおける化合物の作用発現の改変、(b)in vivoにおける化合物の作用持続時間の改変、(C)in vivoにおける化合物の輸送または分布の改変、(d)in vivoにおける化合物の溶解性の改変、(e)化合物が生じる副作用または他の難点の克服。プロドラッグの製造に用いる典型的な機能性誘導体としては、in vivoにおいて化学的または酵素的に切断された化合物の改変体が挙げられる。このような改変体には、リン酸塩、アミド、エステル、チオエステル、炭酸塩、およびカルバミン酸塩の調製物が含まれるが、それらは当業者には周知である。
本明細書で用いる「同時投与」という用語は、化学療法および放射線治療を含む癌治療において有用であることが知られている、本明細書に記載のPDK1阻害化合物とさらなる有効成分(1種または複数)との、同時の投与、またはいずれかの様式の別々の連続的な投与、のいずれかを意味する。本明細書で用いる、さらなる有効成分(1種または複数)という用語は、癌治療を必要する患者に投与した際に有利な特性を示すことが知られているか、またはその特性を示す、いずれかの化合物または治療剤を含む。好ましくは、投与が同時ではない場合、化合物は、互いに極めて近い時間に投与される。さらに、化合物が同じ剤形で投与されるかどうかは問題ではなく、例えば1つの化合物を注射で投与してもう1つの化合物を経口投与してもよい。
典型的には、治療される感受性の腫瘍に対して活性を有するあらゆる抗悪性腫瘍剤を、本発明における癌の治療において同時投与することができる。そのような薬剤の例は、Cancer Principles and Practice of Oncology by V.T. Devita and S. Hellman (editors), 6th edition (February 15, 2001), Lippincott Williams & Wilkins Publishersに記載されている。当業者であれば、関連する薬剤および癌の具体的な性質を基に、薬剤のどの組合せが有用であるかを識別することが可能であろう。本発明において有用な代表的な抗悪性腫瘍剤としては、限定するものではないが、ジテルペノイドおよびビンカアルカロイド等の微小管阻害剤;白金配位錯体;ナイトロジェンマスタード、オキサザホスホリン、アルキルスルホネート、ニトロソウレア、およびトリアゼン等のアルキル化剤;アントラサイクリン、アクチノマイシン、およびブレオマイシン等の抗生物質剤;エピポドフィロトキシン等のトポイソメラーゼII阻害剤;プリン類似体、ピリミジン類似体、および抗葉酸化合物等の代謝拮抗剤;カンプトテシン等のトポイソメラーゼI阻害剤;ホルモンおよびホルモン類似体;シグナル伝達経路阻害剤;非受容体型チロシンキナーゼ血管新生阻害剤;免疫療法剤;アポトーシス促進剤;ならびに細胞周期シグナル伝達阻害剤が挙げられる。
本発明のPDK1阻害化合物と組み合わせて使用されるか、または同時投与されるさらなる有効成分(1種または複数)(抗悪性腫瘍剤)としては、化学療法剤が挙げられる。
微小管阻害剤または有糸分裂阻害剤は、細胞周期のM期、すなわち有糸分裂期の間に腫瘍細胞の微小管に対して活性である期特異的な薬剤である。微小管阻害剤としては、限定するものではないが、ジテルペノイドおよびビンカアルカロイドが挙げられる。
パクリタキセル、5β,20−エポキシ−1,2α,4,7β,10β,13α−ヘキサ−ヒドロキシタクス−11−エン−9−オン4,10−ジアセテート2−ベンゾエートの(2R,3S)−N−ベンゾイル−3−フェニルイソセリンとの13−エステルは、タイヘイヨウイチイから単離された天然ジテルペン生成物であり、注射液TAXOL(登録商標)として市販されている。パクリタキセルは、テルペンのタキサンファミリーのメンバーである。パクリタキセルは、Wani et al. J. Am. Chem, Soc., 93:2325. 1971)が1971年に初めて単離し、化学的およびX線結晶学的方法によりその構造を特徴付けた。その活性についてのメカニズムの1つは、チューブリンに結合することによって癌細胞増殖を阻害するパクリタキセルの能力に関係している。Schiff et al., Proc. Natl, Acad, Sci. USA, 77:1561-1565 (1980); Schiff et al., Nature, 277:665-667 (1979); Kumar, J. Biol, Chem, 256: 10435-10441 (1981)。いくつかのパクリタキセル誘導体の合成および抗癌活性の概説については、D. G. I. Kingston et al., Studies in Organic Chemistry vol. 26、entitled "New trends in Natural Products Chemistry 1986", Attaur-Rahman, P.W. Le Quesne, Eds. (Elsevier, Amsterdam, 1986) pp 219-235を参照されたい。
パクリタキセルは、米国における難治性卵巣癌の治療における臨床使用(Markman et al., Yale Journal of Biology and Medicine, 64:583, 1991; McGuire et al., Ann. lntem, Med., 111:273,1989)および乳癌の治療(Holmes et al., J. Nat. Cancer Inst., 83:1797,1991.)に承認されている。パクリタキセルは、皮膚における新生物(Einzig et. al., Proc. Am. Soc. Clin. Oncol., 20:46)および頭頸部癌(Forastire et. al., Sem. Oncol., 20:56, 1990)の治療のための有望な候補である。またこの化合物は、多発性嚢胞腎疾患(Woo et. al., Nature, 368:750. 1994)、肺癌、およびマラリアの治療への可能性を示している。パクリタキセルで患者を治療すると、閾値濃度(50nM)を超える投与期間に関係して(Kearns, C.M. et. al., Seminars in Oncology, 3(6) p.16-23, 1995)、骨髄抑制が起こる(複数の細胞系譜、Ignoff, R.J. et. al, Cancer Chemotherapy Pocket Guide, 1998)。
ドセタキセル、(2R,3S)−N−カルボキシ−3−フェニルイソセリン,N−tert−ブチルエステルの5β−20−エポキシ−1,2α,4,7β,10β,13α−ヘキサヒドロキシタクス−11−エン−9−オン4−アセテート2−ベンゾエートとの13−エステルの三水和物は、TAXOTERE(登録商標)として注射液として市販されている。ドセタキセルは、乳癌の治療に適応されている。ドセタキセルは、ヨーロッパイチイの針葉から抽出した天然の前駆物質、10−デアセチル−バッカチンIIIを使用して製造された、任意量のパクリタキセルの半合成誘導体である。ドセタキセルの用量規制毒性は好中球減少である。
ビンカアルカロイドは、ニチニチソウ由来の期特異的な抗悪性腫瘍剤である。ビンカアルカロイドは、チューブリンと特異的に結合することによって細胞周期のM期(有糸分裂)に作用する。その結果、結合されたチューブリン分子は、重合して微小管になることができない。有糸分裂は中期に停止し、続いて細胞死が起こると考えられている。ビンカアルカロイドとしては、限定するものではないが、ビンブラスチン、ビンクリスチン、およびビノレルビンが挙げられる。
ビンブラスチン、硫酸ビンカロイコブラスチンは、注射液としてVELBAN(登録商標)として市販されている。ビンブラスチンは、種々の固形腫瘍の二次治療として適応できる可能性を有するが、睾丸癌、ならびにホジキン病、リンパ球性および組織球性リンパ腫を含む種々のリンパ腫の治療に主に適応されている。骨髄抑制がビンブラスチンの用量規制副作用である。
ビンクリスチン、22−オキソ−ビンカロイコブラスチン硫酸塩は、注射液としてONCOVIN(登録商標)として市販されている。ビンクリスチンは、急性白血病の治療に適応されており、ホジキンおよび非ホジキン悪性リンパ腫の治療計画の中でも使用されている。脱毛および神経学的作用がビンクリスチンの最も一般的な副作用であり、程度はより低いものの骨髄抑制および胃腸粘膜炎作用が生じる。
酒石酸ビノレルビンの注射液(NAVELBINE(登録商標))として市販されているビノレルビン、3’,4’−ジデヒドロ−4’−デオキシ−C’−ノルビンカロイコブラスチン[R−(R*,R*)−2,3−ジヒドロキシブタン二酸(1:2)(塩)]は、半合成ビンカアルカロイドである。ビノレルビンは、単剤として、またはシスプラチン等の他の化学療法剤との組合せで、種々の固形腫瘍、特に、非小細胞肺癌、進行性乳癌、およびホルモン難治性前立腺癌の治療に適応されている。骨髄抑制がビノレルビンの最も一般的な用量規制副作用である。
白金配位錯体は、期非特異的な抗癌剤であり、DNAと相互に作用する。白金錯体は、腫瘍細胞に侵入し、アクア化を受け、DNAとの鎖内架橋および鎖間架橋を形成し、腫瘍に対して有害な生物学的作用を引き起こす。白金配位錯体としては、限定するものではないが、シスプラチンおよびカルボプラチンが挙げられる。
シスプラチン、シス−ジアンミンジクロロ白金は、注射液としてPLATINOL(登録商標)として市販されている。シスプラチンは、転移性の睾丸癌および卵巣癌ならびに進行性膀胱癌の治療に主に適応されている。シスプラチンの主な用量規制副作用は、水分補給および利尿により制御することができる腎毒性、ならびに耳毒性である。
カルボプラチン、ジアンミン[1,1−シクロブタン−ジカルボキシレート(2−)−O,O’]白金は、注射液としてPARAPLATIN(登録商標)として市販されている。カルボプラチンは、進行性卵巣癌の一次および二次治療に主に適応されている。骨髄抑制がカルボプラチンの用量規制毒性である。
アルキル化剤は、期非特異的な抗癌剤であり、かつ強い求電子試薬である。典型的には、アルキル化剤は、アルキル化によって、ホスフェート、アミノ、スルフヒドリル、ヒドロキシル、カルボキシル、およびイミダゾール基等のDNA分子の求核部分を介してDNAと共有結合を形成する。このようなアルキル化によって核酸機能が破壊され細胞死に至る。アルキル化剤としては、限定するものではないが、シクロホスファミド、メルファラン、およびクロラムブシル等のナイトロジェンマスタード;ブスルファン等のスルホン酸アルキル;カルムスチン等のニトロソウレア;ならびにダカルバジン等のトリアゼンが挙げられる。
シクロホスファミド、2−[ビス(2−クロロエチル)アミノ]テトラヒドロ−2H−1,3,2−オキサザホスホリン2−オキシド一水和物は、注射液または錠剤としてCYTOXAN(登録商標)として市販されている。シクロホスファミドは、単剤として、または他の化学療法剤との組合せで、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、および白血病の治療に適応されている。脱毛症、悪心、嘔吐、および白血球減少がシクロホスファミドの最も一般的な用量規制副作用である。
メルファラン、4−[ビス(2−クロロエチル)アミノ]−L−フェニルアラニンは、注射液または錠剤としてALKERAN(登録商標)として市販されている。メルファランは、多発性骨髄腫および切除不能な卵巣の上皮癌の緩和療法に適応されている。骨髄抑制がメルファランの最も一般的な用量規制副作用である。
クロラムブシル、4−[ビス(2−クロロエチル)アミノ]ベンゼンブタン酸は、LEUKERAN(登録商標)錠剤として市販されている。クロラムブシルは、慢性リンパ性白血病、ならびにリンパ肉腫、巨大濾胞性リンパ腫、およびホジキン病等の悪性リンパ腫の緩和療法に適応されている。骨髄抑制がクロラムブシルの最も一般的な用量規制副作用である。
ブスルファン、ジメタンスルホン酸1,4−ブタンジオールは、MYLERAN TABLETS(登録商標)として市販されている。ブスルファンは、慢性骨髄性白血病の緩和療法に適応されている。骨髄抑制がブスルファンの最も一般的な用量規制副作用である。
カルムスチン、1,3−[ビス(2−クロロエチル)−1−ニトロソウレアは、BiCNU(登録商標)として凍結乾燥物質のシングルバイアルとして市販されている。カルムスチンは、脳腫瘍、多発性骨髄腫、ホジキン病、および非ホジキンリンパ腫用に、単剤として、または他の薬剤と組み合わせて、緩和療法に適応されている。遅発性骨髄抑制がカルムスチンの最も一般的な用量規制副作用である。
ダカルバジン、5−(3,3−ジメチル−1−トリアゼノ)−イミダゾール−4−カルボキサミドは、DTIC-Dome(登録商標)としてシングルバイアルとして市販されている。ダカルバジンは、転移性悪性黒色腫の治療、および他の薬剤と組み合わせてのホジキン病の二次治療に適応されている。悪心、嘔吐、および食欲不振がダカルバジンの最も一般的な用量規制副作用である。
抗生物質抗悪性腫瘍剤は、期非特異的な薬剤であり、DNAと結合するかまたはDNAにインターカレートする。典型的には、このような作用によって安定なDNA複合体またはストランド切断が生じ、それにより核酸の通常機能が破壊され細胞死に至る。抗生物質抗悪性腫瘍剤としては、限定するものではないが、ダクチノマイシン等のアクチノマイシン、ダウノルビシンおよびドキソルビシン等のアントロサイクリン(anthrocyclin)、ならびにブレオマイシンが挙げられる。
ダクチノマイシン、別名アクチノマイシンDは、注射液の形態でCOSMEGEN(登録商標)として市販されている。ダクチノマイシンは、ウィルムス腫瘍および横紋筋肉腫の治療に適応されている。悪心、嘔吐、および食欲不振がダクチノマイシンの最も一般的な用量規制副作用である。
ダウノルビシン、(8S−シス−)−8−アセチル−10−[(3−アミノ−2,3,6−トリデオキシ−α−L−lyxo−ヘキソピラノシル)オキシ]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6,8,11−トリヒドロキシ−1−メトキシ−5,12ナフタセンジオン塩酸塩は、リポソーム注射液の形態でDAUNOXOME(登録商標)として、または注射液としてCERUBIDINE(登録商標)として市販されている。ダウノルビシンは、急性非リンパ球性白血病および進行性HIV関連カポジ肉腫の治療における寛解導入に適応されている。骨髄抑制がダウノルビシンの最も一般的な用量規制副作用である。
ドキソルビシン、(8S,10S)−10−[(3−アミノ−2,3,6−トリデオキシ−α−L−lyxo−ヘキソピラノシル)オキシ]−8−グリコロイル,7,8,9,10−テトラヒドロ−6,8,11−トリヒドロキシ−1−メトキシ−5,12ナフタセンジオン塩酸塩は、注射液の形態としてRUBEX(登録商標)またはADRIAMYCIN RDF(登録商標)として市販されている。ドキソルビシンは、急性リンパ芽球性白血病および急性骨髄芽球性白血病の治療に主に適応されているが、いくつかの固形腫瘍およびリンパ腫の治療における有用な成分でもある。骨髄抑制がドキソルビシンの最も一般的な用量規制副作用である。
ブレオマイシン、ストレプトマイセス・ヴェルチシルス(Streptomyces verticillus)の株から単離された細胞障害性グリコペプチド系抗生物質の混合物は、BLENOXANE(登録商標)として市販されている。ブレオマイシンは、単剤として、または他の薬剤と組み合わせて、扁平上皮癌、リンパ腫、および睾丸癌の緩和療法に適応されている。肺毒性および皮膚毒性がブレオマイシンの最も一般的な用量規制副作用である。
エピポドフィロトキシンは、マンドレイク由来の期特異的な抗悪性腫瘍剤である。エピポドフィロトキシンは、典型的には、トポイソメラーゼIIとDNAとの三元複合体を形成してDNA鎖切断を引き起こすことによって、細胞周期のS期およびG2期において細胞に影響を及ぼす。この鎖切断が蓄積し、次いで細胞死が起こる。エピポドフィロトキシンとしては、限定されるものではないが、エトポシドおよびテニポシドが挙げられる。
エトポシド、4’−デメチル−エピポドフィロトキシン9[4,6−0−(R)−エチリデン−β−D−グルコピラノシド]は、注射液またはカプセル剤としてVePESID(登録商標)として市販されており、一般にVP−16として知られている。エトポシドは、単剤として、または他の化学療法剤との組合せで、睾丸癌および非小細胞肺癌の治療に適応されている。骨髄抑制がエトポシドの最も一般的な副作用である。血小板減少よりも白血球減少が多発する傾向にある。
テニポシド、4’−デメチル−エピポドフィロトキシン9[4,6−0−(R)−テニリデン−β−D−グルコピラノシド]は、注射液としてVUMON(登録商標)として市販されており、一般にVM−26として知られている。テニポシドは、単剤として、または他の化学療法剤との組合せで、小児における急性白血病の治療に適応されている。骨髄抑制がテニポシドの最も一般的な用量規制副作用である。テニポシドは、白血球減少および血小板減少の両方を誘発し得る。
代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤は、DNA合成を阻害すること、またはプリンもしくはピリミジン塩基合成を阻害してDNA合成を制限することによって細胞周期のS期(DNA合成)に作用する、期特異的な抗悪性腫瘍剤である。その結果、S期は進行せず、次いで細胞死が起こる。代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤としては、限定するものではないが、フルオロウラシル、メトトレキサート、シタラビン、メカプトプリン(mecaptopurine)、チオグアニン、およびゲムシタビンが挙げられる。
5−フルオロウラシル、5−フルオロ−2,4−(1H,3H)ピリミジンジオンは、フルオロウラシルとして市販されている。5−フルオロウラシルを投与すると、チミジル酸合成が阻害され、またRNAおよびDNAの両方に取り込まれる。典型的な結果は細胞死である。5−フルオロウラシルは、単剤として、または他の化学療法剤との組合せで、乳癌、結腸癌、直腸癌、胃癌、および膵癌の治療に適応されている。骨髄抑制および粘膜炎が5−フルオロウラシルの用量規制副作用である。他のフルオロピリミジン類似体としては、5−フルオロデオキシウリジン(フロクスウリジン)および5−フルオロデオキシウリジン一リン酸が挙げられる。
シタラビン、4−アミノ−1−β−D−アラビノフラノシル−2(1H)−ピリミジノンは、CYTOSAR-U(登録商標)として市販されており、一般的にAra−Cとして知られている。シタラビンは、増殖中のDNA鎖へのシタラビンの末端取り込みによってDNA鎖伸長を阻害することにより、S期で細胞期特異性を示すと考えられている。シタラビンは、単剤として、または他の化学療法剤との組合せで、急性白血病の治療に適応されている。他のシチジン類似体としては、5−アザシチジンおよび2’,2’−ジフルオロデオキシシチジン(ゲムシタビン)が挙げられる。シタラビンは、白血球減少、血小板減少、および粘膜炎を誘発する。
メルカプトプリン、1,7−ジヒドロ−6H−プリン−6−チオン一水和物は、PURINETHOL(登録商標)として市販されている。メルカプトプリンは、現時点でまだ特定されていないメカニズムによってDNA合成を阻害することにより、S期で細胞期特異性を示す。メルカプトプリンは、単剤として、または他の化学療法剤との組合せで、急性白血病の治療に適応されている。骨髄抑制および胃腸粘膜炎が、高用量のメルカプトプリンの副作用と予想される。有用なメルカプトプリン類似体はアザチオプリンである。
チオグアニン、2−アミノ−1,7−ジヒドロ−6H−プリン−6−チオンは、TABLOID(登録商標)として市販されている。チオグアニンは、現時点でまだ特定されていないメカニズムによってDNA合成を阻害することにより、S期で細胞期特異性を示す。チオグアニンは、単剤として、または他の化学療法剤との組合せで、急性白血病の治療に適応されている。白血球減少、血小板減少、および貧血症を含む骨髄抑制が、チオグアニン投与の最も一般的な用量規制副作用である。しかしながら、胃腸管副作用が生じ、用量規制となる可能性がある。他のプリン類似体としては、ペントスタチン、エリスロヒドロキシノニルアデニン、リン酸フルダラビン、およびクラドリビンが挙げられる。
ゲムシタビン、2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロシチジン一塩酸塩(β−異性体)は、GEMZAR(登録商標)として市販されている。ゲムシタビンは、S期にて、またG1/S境界を通る細胞の進行を遮断することによって、細胞期特異性を示す。ゲムシタビンは、シスプラチンとの組合せで局所進行性非小細胞肺癌の治療に適応され、また単独で局所進行性膵癌の治療に適応されている。白血球減少、血小板減少、および貧血を含む骨髄抑制が、ゲムシタビン投与の最も一般的な用量規制副作用である。
メトトレキサート、N−[4[[(2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)メチル]メチルアミノ]ベンゾイル]−L−グルタミン酸は、メトトレキサートナトリウムとして市販されている。メトトレキサートは、プリンヌクレオチドおよびチミジル酸の合成に必要とされるジヒドロ葉酸レダクターゼの阻害を介して、DNA合成、DNA修復、および/またはDNA複製を阻害することによって、特にS期に細胞期作用を示す。メトトレキサートは、単剤として、または他の化学療法剤との組合せで、絨毛癌、髄膜白血病、非ホジキンリンパ腫、ならびに乳癌、頭頚部癌、卵巣癌、および膀胱癌の治療に適応されている。骨髄抑制(白血球減少、血小板減少、および貧血)および粘膜炎がメトトレキサート投与の副作用と予想される。
カンプトテシンおよびカンプトテシン誘導体を含むカンプトテシンは、トポイソメラーゼI阻害剤として入手可能であるかまたは開発中である。カンプトテシン細胞障害活性は、そのトポイソメラーゼI阻害活性に関係があると考えられている。カンプトテシンとしては、限定するものではないが、イリノテカン、トポテカン、および下記の7−(4−メチルピペラジノ−メチレン)−10,11−エチレンジオキシ−20−カンプトテシンの種々の光学形態が挙げられる。
イリノテカンHCl、(4S)−4,11−ジエチル−4−ヒドロキシ−9−[(4−ピペリジノピペリジノ)カルボニルオキシ]−1H−ピラノ[3’,4’,6,7]インドリジノ[1,2−b]キノリン−3,14(4H,12H)−ジオン塩酸塩は、注射液CAMPTOSAR(登録商標)として市販されている。
イリノテカンは、その活性代謝物SN−38とともにトポイソメラーゼI−DNA複合体と結合する、カンプトテシンの誘導体である。細胞障害性は、トポイソメラーゼI:DNA:イリンテカン(irintecan)またはSN−38の三元複合体と複製酵素との相互作用により引き起こされる回復不能な二本鎖切断の結果として生じると考えられている。イリノテカンは、結腸または直腸の転移性癌の治療に適応されている。イリノテカンHClの用量規制副作用は、好中球減少を含む骨髄抑制、および下痢を含むGI作用である。
トポテカンHCl、(S)−10−[(ジメチルアミノ)メチル]−4−エチル−4,9−ジヒドロキシ−1H−ピラノ[3’,4’,6,7]インドリジノ[1,2−b]キノリン−3,14−(4H,12H)−ジオン一塩酸塩は、注射液HYCAMTIN(登録商標)として市販されている。トポテカンは、トポイソメラーゼI−DNA複合体と結合して、DNA分子のねじれ歪みに応答してトポイソメラーゼIにより引き起こされる一本鎖切断の再連結を防止する、カンプトテシンの誘導体である。トポテカンは、転移性の卵巣癌および小細胞肺癌の二次治療に適応されている。トポテカンHClの用量規制副作用は、骨髄抑制、主に好中球減少である。
また、現在開発中である、ラセミ混合物(R,S)形態ならびにRおよびSエナンチオマーを含む、「7−(4−メチルピペラジノ−メチレン)−10,11−エチレンジオキシ−20(R,S)−カンプトテシン(ラセミ混合物)または「7−(4−メチルピペラジノ−メチレン)−10,11−エチレンジオキシ−20(R)−カンプトテシン(Rエナンチオマー)または「7−(4−メチルピペラジノ−メチレン)−10,11−エチレンジオキシ−20(S)−カンプトテシン(Sエナンチオマー)の化学名で知られている、下記式Aのカンプトテシン誘導体も興味深い。
ホルモンおよびホルモン類似体は、ホルモン(1種または複数)と癌の増殖および/または増殖の欠如との間に関係性がある癌の治療に有用な化合物である。癌治療において有用なホルモンおよびホルモン類似体としては、限定するものではないが、子供の悪性リンパ腫および急性白血病の治療において有用な、プレドニソンおよびプレドニソロン等の副腎皮質ステロイド;副腎皮質癌およびエストロゲン受容体を含むホルモン依存性乳癌の治療において有用な、アミノグルテチミドならびにアナストロゾール、レトラゾール、ボラゾール、およびエキセメスタン等の他のアロマターゼ阻害剤;ホルモン依存性乳癌および子宮内膜癌の治療において有用な、酢酸メゲストロール等のプロゲストリン(progestrin);前立腺癌および良性の前立腺肥大の治療において有用な、エストロゲン、アンドロゲン、およびフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、酢酸シプロテロン等の抗アンドロゲン、ならびにフィナステリドおよびデュタステリド等の5α−還元酵素;タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、ヨードキシフェン等の抗エストロゲン、ならびにホルモン依存性乳癌および他の感受性癌の治療において有用な、米国特許第5,681,835号、同5,877,219号、および同6,207,716号に記載のもの等の選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM);ならびに前立腺癌の治療のための、黄体形成ホルモン(LH)および/または卵胞刺激ホルモン(FSH)放出を刺激する、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)およびその類似体、例えば、酢酸ゴセレリンおよび酢酸ルプロリド(luprolide)等の、LHRHアゴニストおよびアンタゴニスト、が挙げられる。
シグナル伝達経路阻害剤は、細胞内変化を惹起する化学プロセスを遮断または阻害する阻害剤である。本明細書で用いるこの変化は、細胞増殖または分化である。本発明において有用なシグナル伝達阻害剤としては、受容体型チロシンキナーゼ、非受容体型チロシンキナーゼ、SH2/SH3ドメインブロッカー、セリン/スレオニンキナーゼ、ホスホチジルイノシトール−3キナーゼ、ミオイノシトールシグナル伝達、およびRas癌遺伝子の阻害剤が挙げられる。
いくつかのタンパク質チロシンキナーゼは、細胞増殖の調節に関与する種々のタンパク質における特定のチロシル残基のリン酸化を触媒する。このようなタンパク質チロシンキナーゼは、受容体または非受容体キナーゼに大別することができる。
受容体型チロシンキナーゼは、細胞外リガンド結合ドメイン、膜貫通ドメイン、およびチロシンキナーゼドメインを有する、膜貫通型タンパク質である。受容体チロシンキナーゼは細胞増殖の調節に関与しており、一般には増殖因子受容体と呼ばれている。多くのこれらのキナーゼの、不適当または無制御の活性化、すなわち、例えば過剰発現または突然変異による異常なキナーゼ増殖因子受容体活性は、無制御の細胞増殖をもたらすことがわかっている。それに応じて、そのようなキナーゼの異常な活性は悪性の組織増殖と関連付けられてきた。したがって、そのようなキナーゼの阻害剤により癌の治療法が実現できる可能性があった。増殖因子受容体としては、例えば、上皮増殖因子受容体(EGFr)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFr)、erbB2、erbB4、血管内皮増殖因子受容体(VEGFr)、免疫グロブリン様ドメインおよび上皮増殖因子相同ドメインを有するチロシンキナーゼ(TIE−2)、インスリン増殖因子−I(IGFI)受容体、マクロファージコロニー刺激因子(cfms)、BTK、ckit、cmet、線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体、Trk受容体(TrkA、TrkB、TrkC)、エフリン(eph)受容体、ならびにRET癌原遺伝子が挙げられる。増殖受容体の阻害剤は、いくつかが開発中であり、例えば、リガンドアンタゴニスト、抗体、チロシンキナーゼ阻害剤、およびアンチセンスオリゴヌクレオチドが挙げられる。増殖因子受容体機能を阻害する増殖因子受容体および薬剤は、例えば、Kath, John C., Exp. Opin. Ther. Patents (2000) 10(6):803-818;Shawver et al DDT Vol 2, No. 2 February 1997;およびLofts, F. J. et al, "Growth factor receptors as targets", New Molecular Targets for Cancer Chemotherapy, ed. Workman, Paul and Kerr, David, CRC press 1994, Londonに記載されている。
増殖因子受容体キナーゼでないチロシンキナーゼは、非受容体型チロシンキナーゼと呼ばれている。本発明で使用する非受容体型チロシンキナーゼは、抗癌剤の標的または潜在的な標的であり、例えば、cSrc、Lck、Fyn、Yes、Jak、cAbl、FAK(接着斑キナーゼ)、ブルトンチロシンキナーゼ、およびBcr−Ablが挙げられる。非受容体型チロシンキナーゼ機能を阻害するそのような非受容体キナーゼおよび薬剤は、Sinh, S. and Corey, S.J., (1999) Journal of Hematotherapy and Stem Cell Research 8 (5): 465 - 80;およびBolen, J.B., Brugge, J.S., (1997) Annual review of Immunology. 15: 371-404に記載されている。
SH2/SH3ドメインブロッカーは、PI3−K p85サブユニット、Srcファミリーキナーゼ、アダプター分子(Shc、Crk、Nck、Grb2)、およびRas−GAPを含む種々の酵素もしくはアダプタータンパク質中で結合している、SH2またはSH3ドメインを破壊する薬剤である。抗癌剤の標的としてのSH2/SH3ドメインは、Smithgall, T.E. (1995), Journal of Pharmacological and Toxicological Methods. 34(3) 125-32で考察されている。
Rafキナーゼ(rafk)、マイトジェンまたは細胞外調節キナーゼ(MEK)、および細胞外調節キナーゼ(ERK)のブロッカーを含むMAPキナーゼカスケードブロッカー;ならびにPKC(α、β、γ、ε、μ、λ、ι、ζ)、IkBキナーゼファミリー(IKKa、IKKb)、PKBファミリーキナーゼ、aktキナーゼファミリーメンバー、およびTGFβ受容体キナーゼのブロッカーを含むプロテインキナーゼCファミリーメンバーブロッカー、を含むセリン/スレオニンキナーゼの阻害剤。このようなセリン/スレオニンキナーゼおよびそれらの阻害剤は、Yamamoto, T., Taya, S., Kaibuchi, K., (1999), Journal of Biochemistry. 126 (5) 799-803;Brodt, P, Samani, A., and Navab, R. (2000), Biochemical Pharmacology, 60. 1101-1107;Massague, J., Weis-Garcia, F. (1996) Cancer Surveys. 27:41-64; Philip, P.A., and Harris, A.L. (1995), Cancer Treatment and Research. 78: 3-27, Lackey, K. et al Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters, (10), 2000, 223-226;U.S. Patent No. 6,268,391; and Martinez-Iacaci, L., et al, Int. J. Cancer (2000), 88(1), 44-52に記載されている。
好適には、本発明の薬剤的に活性な化合物は、MEK阻害剤と組み合わせて用いられる。好適であるのは、N−{3−[3−シクロプロピル−5−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−6,8−ジメチ(dimethy)−2,4,7−トリオキソ−3,4,6,7−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−1−イル]フェニル}アセトアミド、または薬学的に許容可能なその塩もしくは溶媒和物、好適にはジメチルスルホキシド溶媒和物、であり、その開示全体が参照により本明細書に援用される、2005年6月10日が国際出願日である国際出願PCT/JP2005/011082;2005年12月22日が国際公開日である国際公開WO2005/121142に開示および特許請求されている。N−{3−[3−シクロプロピル−5−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−6,8−ジメチ−2,4,7−トリオキソ−3,4,6,7−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−1−イル]フェニル}アセトアミドは、その開示全体が参照により本明細書に援用される、2006年1月19日公開の米国特許公開第2006/0014768号に記載のように製造することができる。
好適には、本発明の薬剤的に活性な化合物は、B−Raf阻害剤と組み合わせて用いられる。好適であるのは、N−{3−[5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−2−(1,1−ジメチルエチル)−1,3−チアゾール−4−イル]−2−フルオロフェニル}−2,6−ジフルオロベンゼンスルホンアミドまたは薬学的に許容可能なその塩であり、その開示全体が参照により本明細書に援用される、2009年5月4日が国際出願日である国際出願PCT/US2009/042682に開示および特許請求されている。N−{3−[5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−2−(1,1−ジメチルエチル)−1,3−チアゾール−4−イル]−2−フルオロフェニル}−2,6−ジフルオロベンゼンスルホンアミドは、国際出願PCT/US2009/042682に記載のように製造することができる。
PI3−キナーゼ、ATM、DNA−PK、およびKuのブロッカーを含むホスホチジルイノシトール−3キナーゼファミリーメンバーの阻害剤も本発明において有用であり得る。そのようなキナーゼは、Abraham, R.T. (1996), Current Opinion in Immunology. 8(3) 412-8; Canman, C.E., Lim, D.S. (1998), Oncogene 17 (25) 3301-3308;Jackson, S.P. (1997), International Journal of Biochemistry and Cell Biology. 29(7):935-8;およびZhong, H. et al, Cancer res, (2000) 60(6), 1541-1545で考察されている。
ホスホリパーゼCブロッカーおよびミオイノシトール類似体等のミオイノシトールシグナル伝達阻害剤も、本発明において興味深い。そのようなシグナル阻害剤は、Powis, G., and Kozikowski A., (1994) New Molecular Targets for Cancer Chemotherapy ed., Paul Workman and David Kerr, CRC press 1994, Londonに記載されている。
シグナル伝達経路阻害剤のもう1つのグループは、Ras癌遺伝子の阻害剤である。そのような阻害剤としては、ファルネシルトランスフェラーゼ、ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ、およびCAAXプロテアーゼの阻害剤、ならびにアンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイムおよび免疫療法が挙げられる。そのような阻害剤は、野生型の突然変異体rasを含む細胞中においてras活性化を遮断し、それによって抗増殖剤として作用することがわかっている。Ras癌遺伝子阻害は、Scharovsky, O.G., Rozados, V.R., Gervasoni, S.I. Matar, P. (2000), Journal of Biomedical Science. 7(4) 292-8;Ashby, M.N. (1998), Current Opinion in Lipidology. 9 (2) 99 - 102;およびBioChim. Biophys. Acta, (19899) 1423(3):19-30で考察されている。
上述の通り、受容体キナーゼリガンド結合に対する抗体アンタゴニストは、シグナル伝達阻害剤としても働き得る。シグナル伝達経路阻害剤のこのグループには、受容体型チロシンキナーゼの細胞外リガンド結合ドメインへのヒト化抗体の使用が含まれる。例えば、イムクローン社(Imclone)のC225 EGFR特異的抗体(Green, M.C. et al, Monoclonal Antibody Therapy for Solid Tumors, Cancer Treat. Rev., (2000), 26(4), 269-286を参照);Herceptin(登録商標)erbB2抗体(Tyrosine Kinase Signalling in Breast cancer:erbB Family Receptor Tyrosine Kniases, Breast cancer Res., 2000, 2(3), 176-183を参照);および2CB VEGFR2特異的抗体(Brekken, R.A. et al, Selective Inhibition of VEGFR2 Activity by a monoclonal Anti-VEGF antibody blocks tumor growth in mice, Cancer Res. (2000) 60, 5117-5124を参照)がある。
非受容体キナーゼ血管新生阻害剤もまた本発明において有用である。血管新生関連VEGFRおよびTIE2の阻害剤は、シグナル伝達阻害剤に関連して上記で考察している(両方の受容体が受容体型チロシンキナーゼである)。erbB2およびEGFRの阻害剤は血管新生、主にVEGF発現を阻害することがわかっているので、血管新生は一般にerbB2/EGFRシグナル伝達と関連付けられる。したがって、非受容体型チロシンキナーゼ阻害剤は、本発明の化合物と組み合わせて用いることができる。例えば、VEGFR(受容体型チロシンキナーゼ)は認識しないがリガンドと結合する抗VEGF抗体;血管新生を阻害するインテグリン(αvβ3)の小分子阻害剤;エンドスタチンおよびアンジオスタチン(非RTK)もまた、開示されている化合物との組合せにおいて有用であることがわかっている。(Bruns CJ et al (2000), Cancer Res., 60: 2926-2935;Schreiber AB, Winkler ME, and Derynck R. (1986), Science, 232: 1250-1253; Yen L et al. (2000), Oncogene 19: 3460-3469)を参照。
免疫療法レジメンで用いられる薬剤もまた、式(I)の化合物との組合せにおいて有用である。免疫応答を発生させるための免疫学的戦略が数多く存在する。これらの戦略は、通常は腫瘍ワクチン接種の領域のものである。免疫学的アプローチの有効性は、小分子阻害剤を用いるシグナル経路の阻害を組み合わせることにより大きく高められ得る。erbB2/EGFRに対する免疫学的/腫瘍ワクチンアプローチについての考察は、Reilly RT et al. (2000), Cancer Res. 60: 3569-3576;およびChen Y, Hu D, Eling DJ, Robbins J, and Kipps TJ. (1998), Cancer Res. 58: 1965-1971に記載されている。
プロアポトーシスレジメン(例えば、bcl−2アンチセンスオリゴヌクレオチド)で使用される薬剤もまた、本発明の組合せで使用することができる。タンパク質のBcl−2ファミリーのメンバーはアポトーシスを阻止する。したがって、bcl−2のアップレギュレーションは化学療法抵抗性と関連付けられてきた。研究により、上皮増殖因子(EGF)は、bcl−2ファミリー(すなわちmcl−1)の抗アポトーシスメンバーを刺激することが分かっている。したがって、腫瘍内におけるbcl−2の発現をダウンレギュレートするように設計された戦略は、臨床的有用性が実証されており、現在フェーズII/III試験段階にあるが、すなわちジェンタ社(Genta)のG3139bcl−2アンチセンスオリゴヌクレオチドである。bcl−2用にアンチセンスオリゴヌクレオチド戦略を用いるそのようなプロアポトーシス戦略は、Water JS et al. (2000), J. Clin. Oncol. 18: 1812-1823;およびKitada S et al. (1994), Antisense Res. Dev. 4: 71-79で考察されている。
細胞周期シグナル伝達阻害剤は細胞周期の制御に関与する分子を阻害する。サイクリン依存性キナーゼ(CDK)と呼ばれるプロテインキナーゼのファミリー、およびサイクリンという名のタンパク質のファミリーとのそれらの相互作用により、真核生物の細胞周期の進行が制御される。異なるサイクリン/CDK複合体の活性化と不活性化とが調和的に行われることが、細胞周期の正常な進行には必要である。いくつかの細胞周期シグナル伝達の阻害剤が開発中である。例えば、CDK2、CDK4、およびCDK6を含むサイクリン依存性キナーゼ、ならびにそれらの阻害剤の例が、例えば、Rosania et al, Exp. Opin. Ther. Patents (2000) 10(2):215-230に記載されている。
組成物
式Iの化合物または薬学的に許容可能なそれらの塩は、必ずではないが、通常は、患者への投与の前に医薬組成物に製剤化される。したがって、別の態様において、本発明は、式Iの化合物または薬学的に許容可能なそれらの塩、および1種または複数の薬学的に許容可能な賦形剤、を含んでなる医薬組成物に関する。
本発明の薬剤的に活性な化合物の、上記の薬剤投与単位による用量は、活性化合物の0.001〜100mg/kg、好適には0.01〜50mg/kg、好適には0.1〜20mg/kgの範囲より好適に選択される、有効かつ無毒性の量である。PDK1阻害剤を必要するヒト患者を治療する場合、選択された用量を、好ましくは1日1〜6回、経口または非経口投与する。非経口投与の好ましい形態としては、局所、直腸、経皮、注射、および連続的注入が挙げられる。ヒトへの投与用の経口投与単位は、好適には0.05〜3500mgの活性化合物、好適には0.5〜350mg、好適には5〜200mgを含有する。経口投与は、用いる用量がより低く、好ましい。しかしながら、高用量の非経口投与も、患者に安全かつ好都合である場合には用いることができる。
本発明の医薬組成物は、通常は、1種類の式Iの化合物または薬学的に許容可能なその塩の化合物を含有する。しかしながら、特定の実施形態においては、本発明の医薬組成物は2種以上の式Iの化合物を含有する。例えば、特定の実施形態においては、本発明の医薬組成物は2種類の式Iの化合物を含有する。さらに本発明の医薬組成物は、所望により1種または複数の追加の薬剤的に活性な化合物をさらに含んでなってもよい。
式Iの化合物または薬学的に許容可能なその塩、および薬学的に許容可能な賦形剤(1種または複数)は、通常は、所望の投与経路で患者に投与するように適合された剤形に製剤化される。例えば、剤形としては、(1)錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸剤、トローチ錠、散剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁剤、液剤、乳剤、サシェ剤、およびカシェ剤等の経口投与、ならびに(2)再構成用の滅菌溶液、懸濁剤、および散剤等の非経口投与に適合された剤形が挙げられる。
好適な薬学的に許容可能な賦形剤は、選択する特定の剤形によって異なる。さらに、好適な薬学的に許容可能な賦形剤は、賦形剤が組成物中で果たし得る特定の機能で選択してもよい。例えば、特定の薬学的に許容可能な賦形剤は、均一な剤形の製造を容易にするその能力で選択してもよい。特定の薬学的に許容可能な賦形剤は、安定した剤形の製造を容易にするその能力で選択してもよい。特定の薬学的に許容可能な賦形剤は、本発明の化合物(1種または複数)を患者に投与した後に、ある器官または身体のある部分から別の器官または身体の別の部分への運搬または輸送を容易にするその能力で選択してもよい。特定の薬学的に許容可能な賦形剤は、患者のコンプライアンスを高めるその能力で選択してもよい。
好適な薬学的に許容可能な賦形剤としては、以下の種類の賦形剤:希釈剤、充填剤、結合剤、崩壊剤、潤滑剤、流動促進剤、顆粒化剤、被覆剤、湿潤剤、溶媒、共溶媒、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、着香剤、フレーバーマスキング剤、着色剤、固化防止剤、保湿剤、キレート剤、可塑剤、粘稠化剤、酸化防止剤、保存剤、安定剤、界面活性剤、および緩衝剤が挙げられる。特定の薬学的に許容可能な賦形剤が、2つ以上の機能を果たし得ること、および製剤中に賦形剤がどれだけの量存在するのか、また製剤中に存在する他の成分は何なのかに応じて別の機能を果たし得ることを、当業者であれば理解するであろう。
当業者は当該技術分野における知識および技術を有しており、それにより本発明に用いるのに適切な量の好適な薬学的に許容可能な賦形剤を選択することができる。その上、薬学的に許容可能な賦形剤について記載しており、好適な薬学的に許容可能な賦形剤の選択において有用であり得る当業者が利用可能な情報源は、数多くある。例としては、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)、The Handbook of Pharmaceutical Additives (Gower Publishing Limited)、The Handbook of Pharmaceutical Excipients (the American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press)が挙げられる。
一態様においては、本発明は、安全かつ有効量の式Iの化合物または薬学的に許容可能なその塩および希釈剤または充填剤を含んでなる、錠剤またはカプセル剤等の固体経口剤形に関する。好適な希釈剤および充填剤としては、ラクトース、スクロース、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、デンプン(例えばコーンスターチ、馬鈴薯デンプンおよびアルファ化デンプン)、セルロースおよびその誘導体(例えば微結晶セルロース)、硫酸カルシウム、ならびに第二リン酸カルシウムが挙げられる。経口固体剤形は結合剤をさらに含んでなってもよい。好適な結合剤としては、デンプン(例えばコーンスターチ、馬鈴薯デンプン、およびアルファ化デンプン)、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、トラガカント、グアーガム、ポビドン、ならびにセルロースおよびその誘導体(例えば微結晶セルロース)が挙げられる。経口固体剤形は崩壊剤をさらに含んでなってもよい。好適な崩壊剤としては、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロース、アルギン酸、およびカルボキシメチルセルロースナトリウムが挙げられる。経口固体剤形は潤滑剤をさらに含んでなってもよい。好適な潤滑剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびタルクが挙げられる。
適当な場合、経口投与用の投与単位製剤はマイクロカプセル化することができる。組成物はまた、例えばコーティング、またはポリマー、ワックス等に粒子材料を埋め込むことによって放出を長期化または持続するように製造することができる。
本発明の化合物はまた、標的可能な薬物担体として水溶性ポリマーに結合させてもよい。そのようなポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、またはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシドポリリジンを含んでもよい。さらに、本発明の化合物は、薬剤の徐放を実現するのに有用な生体分解性ポリマー群、例えば、ポリ乳酸、ポルイプシロン(polepsilon)カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、およびヒドロゲルの架橋ブロックコポリマーまたは両親媒性ブロックコポリマーに結合させてもよい。
別の態様においては、本発明は、液体経口剤形に関する。溶液、シロップ剤、およびエリキシル剤等の経口液体は、一定の量に所定量の本発明の化合物が含まれているような投与単位形態に製造することができる。シロップ剤は、本発明の化合物を好適に味付けされた水溶液に溶解させることにより製造することができ、一方でエリキシル剤は、無毒性アルコール性ビヒクルの使用により製造される。懸濁剤は、無毒性ビヒクルに本発明の化合物を分散させることにより製剤化することができる。また、エトキシ化イソステアリルアルコールやポリオキシエチレンソルビトールエーテル等の可溶化剤および乳化剤、保存剤、ハッカ油もしくは天然甘味料またはサッカリンもしくは他の人工甘味料等のフレーバー添加剤等も加えることができる。
他の薬学的に許容可能な賦形剤を懸濁液または溶液に加えてもよい。本発明の化合物は、無機酸、例えば塩酸、硝酸、硫酸、および/もしくはリン酸;有機酸、例えばアスコルビン酸、クエン酸、酢酸、および酒石酸等;EDTAもしくはクエン酸等の錯化剤およびそれらの塩;またはビタミンEもしくはアスコルビン酸等の酸化防止剤等の酸化防止剤、を加えることにより安定化させることができる。これらは、本発明の化合物を安定化させるために、単独で、または一緒に用いてもよい。塩化ベンザルコニウムまたは安息香酸およびそれらの塩等の保存剤を加えてもよい。界面活性剤は、特に懸濁剤の物理的安定性を向上させるために加えてもよい。これらの例としては、レシチン、ジオクチルスルホコハク酸二ナトリウム、オレイン酸、およびソルビタンエステルが挙げられる。
本発明の別の態様は、式Iの化合物または薬学的に許容可能なその塩を含んでなる、非経口投与用の医薬組成物に関する。非経口投与用の医薬組成物としては、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、および製剤を対象の服用者の血液と等張化させる溶質、を含有してもよい水性および非水性滅菌注射溶液;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含んでもよい水性および非水性滅菌懸濁液、が挙げられる。組成物は、単位投与用または多回投与用容器、例えば密封したアンプルおよびバイアルにて提供することができ、滅菌液体担体、例えば注射用水を使用直前に加えるだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で貯蔵することができる。即時注射溶液および懸濁剤は、滅菌粉末、顆粒、および錠剤から製造することができる。
投与されるべき最適投与量は、当業者が容易に決定することができ、使用する特定のPDK1阻害剤、調剤の強度、投与の方式、および病状の進行状態によって変わる。患者の年齢、体重、食餌、および投与の時間等、治療される個々の患者によって変わるさらなる要因があると、投与量を調節する必要が生じてくる。
ヒトを含む哺乳動物においてPDK1阻害活性を誘導する本発明の方法は、かかる活性を必要する被験体に、PDK1を阻害する効果的な量の本発明の薬剤的に活性な化合物を投与することを含んでなる。
本発明はまた、式(I)の化合物または薬学的に許容可能なその塩および薬学的に許容可能な担体を含んでなる、PDK1阻害剤として使用するための医薬組成物も提供する。
さらに、本発明の薬剤的に活性な化合物は、癌を治療することが知られている他の化合物、またはPDK1阻害剤と組み合わせて用いると有用であることが知られている化合物等のさらなる有効成分と同時投与することができる。
当業者は、さらに工夫することなく、上記の説明を用いて、本発明を最大限に利用することができると考えられる。したがって、下記の実施例は単なる例示と解釈すべきであり、本発明の範囲を限定するものではない。
以下の実施例は本発明を例示するものである。これらの例は、本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、むしろ本発明の化合物、組成物、および方法を製造ならびに使用するための指導を当業者に提供するものである。本発明の特定の実施形態について記載しているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく種々の変更および改変が可能であることを当業者であれば理解するであろう。
中間体1
6−クロロ−N
4
−フェニル−2,4−ピリミジンジアミン
エタノール(EtOH)(10mL)中の4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.50g、3.05mmol)に、アニリン(0.3mL、3.3mmol)を加え、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物を酢酸エチル(EtOAc)および飽和NaHCO
3水溶液に注いだ。層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(620mg)を黄色固体として得た。生成物は約25%のビス付加生成物を含有する。LC−MS(ES)m/z=221[M+H]
+。
中間体2
4−[2−アミノ−6−(フェニルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
密封可能なフラスコ中の(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(197mg、1.20mmol)および6−クロロ−N
4−フェニル−2,4−ピリミジンジアミン(330mg、1.50mmol)に、1,4−ジオキサン(6mL)および飽和NaHCO
3水溶液(3mL)を加えた。混合物を窒素ガスで10分間脱気した。Pd(Ph
3P)
4(86mg、0.075mmol)を加え、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物をEtOAcおよび水に注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をSiO
2クロマトグラフィーにかけ(勾配:99:1:0.1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH〜90:10:1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH)、表題化合物(366mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=306[M+H]
+。
実施例1
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−フェニル−2,4−ピリミジンジアミン
EtOH(10mL)中の4−[2−アミノ−6−(フェニルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(366mg、1.2mmol)に、ヒドラジン一水和物(1.0mL、32mmol)を加え、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物を水およびEtOAcに注いだ。層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、粗生成物(230mg)を得た。この物質をEtOHに溶解させた。沈殿物が形成し始めるまでヘキサンを加えた(へらを用いて壁を擦った)。混合物をデカントし、固体を真空乾燥させ、表題化合物(100mg、26%)を黄褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=302,304[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ6.51(s,1H),7.04(m,1H),7.32(m,2H),7.46(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.66(m,2H),7.75(dd,J=8.3,0.8Hz,1H),7.81(s,1H)。
中間体3
6−クロロ−N
4
−(フェニルメチル)−2,4−ピリミジンジアミン
EtOH(10mL)中の4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.5g、3.1mmol)に、ヒューニッヒ塩基(1.1mL、6.1mmol)、次いでベンジルアミン(0.37mL、3.35mmol)を加え、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。反応混合物を水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(670mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=235[M+H]
+。
中間体4
4−{2−アミノ−6−[(フェニルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
密封可能なフラスコ中の(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(190mg、1.15mmol)および6−クロロ−N
4−(フェニルメチル)−2,4−ピリミジンジアミン(300mg、1.28mmol)に、1,4−ジオキサン(6mL)および飽和NaHCO
3水溶液(3mL)を加えた。混合物を窒素ガスで10分間脱気した。Pd(Ph
3P)
4(74mg、0.064mmol)を加え、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物をEtOAcおよび水に注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層を濾過し、次いでブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をSiO
2クロマトグラフィーにかけた(勾配:99:1:0.1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH〜90:10:1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH)。この物質(367mg)をそのまま次の反応に持ち込んだ。
実施例2
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−(フェニルメチル)−2,4−ピリミジンジアミン
EtOH(10mL)中の4−{2−アミノ−6−[(フェニルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(367mg、1.15mmol)に、ヒドラジン一水和物(1.0mL、20.4mmol)を加え、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物を水およびEtOAcに注いだ。層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、粗生成物(280mg)を得た。この物質をEtOHに溶解させた。沈殿物が形成し始めるまでヘキサンを加えた(へらを用いて壁を擦った)。混合物をデカントし、固体を真空乾燥させ、黄褐色固体として表題化合物(150mg、39%)を得た。LC−MS(ES)m/z=332[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ4.59(s,2H),6.29(s,1H),7.23(m,1H),7.28−7.38(m,4H),7.41(d,J=8.3Hz,1H),7.72(d,J=8.6Hz,1H),7.75(s,1H)。
中間体5
4−クロロ−6−(メチルチオ)−2−ピリミジンアミン
EtOH(15ml)中の4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(1.0g、6.1mmol)に、ナトリウムチオメトキシド(0.43g、6.10mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間攪拌した。混合物を水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(910mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=176[M+H]
+。
実施例3
6−[2−アミノ−6−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(16.5g、66.6mmol)および4−クロロ−6−(メチルチオ)−2−ピリミジンアミン(11.7g、66.6mmol)に、1,4−ジオキサン(300mL)および飽和NaHCO
3水溶液(150mL)を加え、混合物を、密封可能な管内にて、窒素ガスで15分間脱気した。Pd(Ph
3P)
4(2.3g、2.0mmol)を加え、管を密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物を室温に冷却し、水に注ぐと沈殿物が形成した。混合物を濾過し、固体を密封可能な管に移した。ジオキサン(300mL)、次いでヒドラジン一水和物(32.7mL、666mmol)を加え、反応混合物を、密封された管内にて100℃で一晩攪拌した。反応混合物を室温に放冷し、濾過した。濾液を水に注ぎ、再度濾過した。水性濾液を分液漏斗に注ぎ、EtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣に1,4−ジオキサン(100mL)を加え、混合物を30分間超音波処理した。固体を濾過すると、粗表題化合物(11.5g)が黄色固体として得られた。濾液を濃縮し、得られた残渣をジオキサンに溶解させ、SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:99:1:0.1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH〜90:10:1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH)により精製し、淡黄色固体として表題化合物(4.5g)を得た。LC−MS(ES)m/z=273[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.53(s,3H),5.41(s,2H),6.70(s,2H),7.06(s,1H),7.58(dd,J=8.5,1.1Hz,1H),7.74(d,J=8.6Hz,1H),7.98(s,1H),11.60(s,1H)。
実施例4
6−[2−アミノ−6−(4−チオモルホリニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
トリフルオロ酢酸(TFA)(15mL)中の6−[2−アミノ−6−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(0.43g、1.58mmol)に、0℃にて、H
2O
2水溶液(0.97mL、9.47mmol、30%(w/w))を滴下した。10分後、反応混合物を室温まで昇温させ、この温度で30分間攪拌した。LCMSは、スルホキシドとスルホンとの混合物を示した。反応混合物を0℃に冷却し、硫化ジメチル(1.0mL、13.5mmol、滴下)でクエンチし、過酸化水素が残っていないことを確保した。反応混合物を室温まで温め、ジエチルエーテル(Et
2O)で希釈した。酸化によって全ての出発物質がスルホンに変換される場合、Et
2Oを加えるとこの物質が析出する。しかしながら、LCMSが示す通り、今回はスルホキシド種が優占種(約80%)であった。したがって、ヘキサンを加えて、スルホキシドとスルホンとの混合物の完全な析出を確保した。この物質を濾過し、1,4−ジオキサン(10mL)およびチオモルホリン(1.21mL、12.6mmol)で固体を処理した。反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物を室温に冷却し、水およびEtOAcに注いだ。層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。粗混合物をSiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:99:1:0.1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH〜90:10:1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH)により精製した。目的生成物を含んだ画分を合わせ、濃縮した。Et
2Oによる粉砕によって、表題化合物(205mg、40%)が黄色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=328[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.61(m,4H),3.99(m,4H),5.37(s,2H),6.12(s,2H),6.61(s,1H),7.58(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.95(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体6
N−アセチル−N−(1−アセチル−6−ブロモ−1H−インダゾール−3−イル)アセトアミド
アルゴン下の100mLフラスコ内にて、6−ブロモ−1H−インダゾール−3−アミン(2.47g、11.7mmol)と、無水酢酸(22.0mL、233mmol)と、DMAP(0.07g、0.58mmol)とを合わせた。反応混合物を120℃で5時間加熱し、その後室温に冷却し、一晩攪拌した。LCMSは、ビス−アセチル化生成物とトリス−アセチル化生成物との、2つの生成物の混合物を示す。反応混合物を濃縮乾固した。得られた残渣をアセトン中でSiO
2上に乾燥充填し、EtOAc/ヘキサン勾配を用いる90gのSiO
2クロマトグラフィーにかけた(Analogix)。溶出する最初の化合物が目的のトリス−アセチル化生成物である。画分を合わせ、濃縮し、白色固体として表題化合物(2.84g、68%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.31(s,6H),2.70(s,3H),7.67(dd,J=8.6,1.8Hz,1H),7.83(d,J=8.6Hz,1H),8.53(d,J=1.5Hz,1H)。
中間体7
N−[6−(2,6−ジアミノ−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−イル]アセトアミド
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、N−アセチル−N−(1−アセチル−6−ブロモ−1H−インダゾール−3−イル)アセトアミド(0.25g、0.74mmol)と、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.197g、0.776mmol)と、酢酸カリウム(0.145g、1.48mmol)と、1,4−ジオキサン(4.9mL)とを合わせた。混合物をアルゴンで5分間脱気した。PdCl
2(dppf)−CH
2Cl
2(0.024g、0.03mmol)を加え、管を密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物を室温に冷却し、管を開封し、4−クロロ−2,6−ジアミノピリミジン(0.12g、0.81mmol)、NaHCO
3(0.248g、2.96mmol)、PdCl
2(dppf)−CH
2Cl
2(0.024g、0.03mmol)、および水(1.64mL)を加えた。管をアルゴン下で再密封し、反応混合物を100℃で一晩、次いで週末にかけて室温で攪拌した。混合物をCH
3CN(15mL)で希釈し、セライトのパッド503を通して濾過した。濾液を濃縮し、得られた暗褐色固体を、それぞれTFA(1mL)を含む、水とCH
3CNとの20mLの3:1混合物中で超音波処理した。ほとんどの物質を含む得られた溶液を、C18の300mgのプラグを通して濾過した。濾液を50%の体積に濃縮し、次いでVarian RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製し、表題化合物のTFA塩(83mg)を淡黄褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=284[M+H]
+。
実施例5
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2,4−ピリミジンジアミン
アルゴン下の100mLフラスコ内にて、N−[6−(2,6−ジアミノ−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−イル]アセトアミド(0.083g、0.29mmol)とHCl(0.28mL、9.4mmol、12M)とをCH
3OH(20mL)中で合わせた。反応混合物を60℃で8時間攪拌し、次いで一晩室温に冷却した。混合物を濃縮し、得られた黄色固体を水(3mL)に溶解させた。NaOH(1M)を、pHが12になるまで溶液に加えた。沈殿した固体を濾過し、水で洗浄し、40℃で真空乾燥させた。固体(18mg)を熱DMSO(0.5mL)に溶解させ、超音波処理した。生じた沈殿物を濾過した。HPLCが、この物質の純度がわずか90%であることを示したため、全てを合わせ(固体および濾液)、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%NH
4OH)で精製し、表題化合物(7mg、10%)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=242[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ5.37(s,2H),5.93(s,2H),6.25(s,1H),6.31(s,2H),7.40(dd,J=8.3,1.3Hz,1H),7.69(d,J=8.3Hz,1H),7.82(s,1H),11.51(s,1H)。
中間体8
N−{6−[2−アミノ−6−(4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−イル}アセトアミド
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、N−アセチル−N−(1−アセチル−6−ブロモ−1H−インダゾール−3−イル)アセトアミド(0.25g、0.74mmol)と、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.197g、0.776mmol)と、酢酸カリウム(0.145g、1.48mmol)とを1,4−ジオキサン(4.9mL)中で合わせた。混合物をアルゴンで5分間脱気した。PdCl
2(dppf)−CH
2Cl
2(0.024g、0.03mmol)を加え、管を密封し、反応混合物を100℃で5時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、管を開封し、4−クロロ−6−(4−モルホリニル)−2−ピリミジンアミン(0.175g、0.813mmol)、NaHCO
3(0.25g、2.96mmol)、水(1.64mL)、PdCl
2(dppf)−CH
2Cl
2(0.024g、0.03mmol)を加えた。管をアルゴン下で再密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物を室温に冷却し、CH
3CN(10mL)で希釈し、セライトのパッド503を通して濾過し、濃縮した。得られた茶色固体を10mLの溶媒(30/70 CH
3CN/H
2O+0.25mlTFA)に溶解させ、0.45μフィルターディスクを通して溶液を濾過した。Varian RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)による精製によって、表題化合物のTFA塩(151mg)が白色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+。
実施例6
6−[2−アミノ−6−(4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
アルゴン下の100mLフラスコ内にて、N−{6−[2−アミノ−6−(4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−イル}アセトアミド(0.15g、0.26mmol)をCH
3OH(10mL)に溶解させた。HCl(0.69mL、8.3mmol、12M)を加え、反応混合物を60℃で4時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、濾過した。固体をヘキサンで洗浄し、表題化合物のHCl塩(75mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=312[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.73(m,4H),3.89(m,4H),6.98(s,1H),7.66(d,J=8.6Hz,1H),8.08(m,2H)。
中間体9
6−クロロ−N
4
−エチル−2,4−ピリミジンジアミン
アルゴン下の50mLフラスコ内にて、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.50g、3.05mmol)とエチルアミン(CH
3OH中2.0M)(15.24mL、30.5mmol)とを合わせ、反応混合物を50℃で3時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、濃縮した。得られた黄色固体をEtOAcに溶解させ、溶液を水で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、黄色固体として表題化合物(368mg、69%)を得た。LC−MS(ES)m/z=173[M+H]
+。
中間体10
4−[2−アミノ−6−(エチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.29g、1.74mmol)および6−クロロ−N
4−エチル−2,4−ピリミジンジアミン(0.30g、1.74mmol)、次いで1,4−ジオキサン(11.1mL)およびNaHCO
3の飽和水溶液(2.8mL)を加えた。混合物を10分間窒素で脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.10g、0.087mmol)を加え、バイアルを密封し、反応混合物を95℃で16時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、濾過し、濃縮した。得られた残渣をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた黄色油状物をCH
3CN(5mL+5滴TFA)に溶解させた。DMSO(3滴)および水(0.5mL)を加え、溶液をGilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製した。目的生成物を含んだ画分を合わせ、CH
3CNのほとんどが除去されるまで(元の体積の約半分)濃縮した。生じた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させ、表題化合物のTFA塩(164mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=258[M+H]
+。
実施例7
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−エチル−2,4−ピリミジンジアミン
アルゴン下の25mLフラスコ内にて、4−[2−アミノ−6−(エチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(0.164g、0.442mmol)、次いでEtOH(3.5mL)を加えた。ヒドラジン一水和物(0.87mL、17.7mmol)を加え、反応混合物を80℃で6時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮してほぼ乾燥状態にした。水(3mL)を加え(橙色油状物が形成された)、次いでCH
3CN(8滴)を加え、混合物を超音波処理した。淡黄色の沈殿物が形成された。懸濁液を氷浴で冷却し、固体を濾過し、水で洗浄し、40℃で真空乾燥させ、表題化合物(82mg、68%)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=270[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.13(t,J=7.2Hz,3H),3.20−3.40(m,2H),5.36(s,2H),5.97(s,2H),6.25(s,1H),6.82(bs,1H),7.41(d,J=8.3Hz,1H),7.69(d,J=8.3Hz,1H),7.84(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体11
6−クロロ−N
4
−(1−メチルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.50g、3.05mmol)とイソプロピルアミン(0.78mL、9.15mmol)とをCH
3OH(15mL)中で合わせた。バイアルを密封し、得られた混合物を50℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、週末にかけて攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた橙色油状物をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(453mg、71%)を黄色泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=187[M+H]
+。
中間体12
4−{2−アミノ−6−[(1−メチルエチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.40g、2.43mmol)および6−クロロ−N
4−(1−メチルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン(0.45g、2.43mmol)、次いで1,4−ジオキサン(9.7mL)および飽和NaHCO
3水溶液(2.4mL)を加えた。混合物をアルゴンで5分間脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.14g、0.12mmol)を加え、バイアルを密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、デカントし、濃縮した。得られた橙色油状物をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた橙色油状物に、水(1mL)、CH
3CN(3mL)、DMSO(2mL)、およびTFA(10滴)を加えた。0.2μmフリットを通して混合物を濾過し、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製した。目的生成物を含んだ画分を合わせ、CH
3CNのほとんどが除去されるまで濃縮した。残った水から白色固体が析出した。混合物を濾過し、固体を水で洗浄し、40℃で真空乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(208mg)。LC−MS(ES)m/z=272[M+H]
+。
実施例8
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−(1−メチルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン
25mLの密封可能な管内にて、4−{2−アミノ−6−[(1−メチルエチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(0.21g、0.54mmol)と、ヒドラジン一水和物(1.06mL、21.6mmol)と、EtOH(10mL)とを合わせた。管を密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。混合物を濃縮し、得られた固体に、EtOH(2mL)、次いでヘキサン(15mL)を加えた。混合物を超音波処理し、濾過した。固体をヘキサンで洗浄し、表題化合物(167mg、99%)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=284[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.15(d,J=6.6Hz,6H),4.12(bs,1H),5.36(s,2H),5.94(s,2H),6.24(s,1H),6.71(d,J=7.6Hz,1H),7.40(d,J=8.6Hz,1H),7.69(d,J=8.3Hz,1H),7.82(s,1H),11.50(bs,1H)。
中間体13
4−クロロ−6−(1−ピペリジニル)−2−ピリミジンアミン
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.50g、3.05mmol)と、ピペリジン(0.75mL、7.62mmol)と、CH
3OH(10mL)とを合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を50℃で4時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。得られた固体をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(565mg、83%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=213[M+H]
+。
中間体14
4−[2−アミノ−6−(1−ピペリジニル)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、4−クロロ−6−(1−ピペリジニル)−2−ピリミジンアミン(0.57g、2.66mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.44g、2.66mmol)、次いで1,4−ジオキサン(10.6mL)と飽和NaHCO
3水溶液(2.7mL)とを合わせた。混合物を5分間アルゴンで脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.15g、0.13mmol)を加え、バイアルを密封し、反応混合物を95℃で15時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、溶液をデカントし、濃縮した。得られた橙色残渣をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた橙色油状物を90/10 CHCl
3/EtOAcに溶解させ、溶媒系として90/10/1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OHを用いる90gのSiO
2カラムクロマトグラフィーにかけた。HPLC分析は、2つの生成物の混合物を示した。Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)での精製によって、表題化合物のTFA塩(286mg)が白色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=298[M+H]
+。
実施例9
6−[2−アミノ−6−(1−ピペリジニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、4−[2−アミノ−6−(1−ピペリジニル)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(0.106g、0.258mmol)と、ヒドラジン一水和物(0.51mL、10.3mmol)と、EtOH(5mL)とを合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。得られた固体をEtOH(1mL)と水(9mL)との混合物上で超音波処理した。混合物を濾過し、固体を水で洗浄し、40℃で真空乾燥させ、表題化合物(66mg、80%)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=310[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.53(m,4H),1.64(m,2H),3.47−3.79(m,4H),5.37(s,2H),6.03(s,2H),6.58(s,1H),7.57(dd,J=8.3,1.3Hz,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.94(s,1H),11.49(s,1H)。
中間体15
6−クロロ−N
4
−シクロペンチル−2,4−ピリミジンジアミン
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.50g、3.05mmol)と、シクロペンチルアミン(0.75mL、7.62mmol)と、CH
3OH(10mL)とを合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を50℃で16時間攪拌した。反応物を濃縮し、得られた油状物をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(605mg、93%)を橙色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=213[M+H]
+。
中間体16
4−[2−アミノ−6−(シクロペンチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、6−クロロ−N
4−シクロペンチル−2,4−ピリミジンジアミン(0.60g、2.82mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.51g、3.10mmol)、次いで1,4−ジオキサン(11.3mL)と飽和NaHCO
3水溶液(2.8mL)とを合わせた。混合物を5分間窒素で脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.16g、0.14mmol)を加え、管を密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。溶液をデカントし、濃縮し、得られた残渣をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)での精製によって、表題化合物のTFA塩(476mg、39%)が白色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=298[M+H]
+。
実施例10
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−シクロペンチル−2,4−ピリミジンジアミン
25mLの密封可能な管内にて、4−[2−アミノ−6−(シクロペンチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(0.476g、1.16mmol)をEtOH(10mL)に溶解させた。ヒドラジン一水和物(1.14mL、23.1mmol)を加え、バイアルを密封し、反応混合物を95℃で16時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。得られた黄色固体をEtOH(2mL)に溶解させた。水(8mL)を加え、得られた混合物を10分間超音波処理した。得られた白色沈殿物を濾過し、乾燥させ、表題化合物(177mg、47%)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=310[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.38−1.61(m,4H),1.61−1.78(m,2H),1.92(m,2H),4.22(bs,1H),5.37(s,2H),5.97(bs,2H),6.26(s,1H),6.87(bs,1H),7.40(d,J=8.6Hz,1H),7.70(d,J=8.4Hz,1H),7.82(s,1H),11.51(s,1H)。
中間体17
6−クロロ−N
4
−シクロヘキシル−2,4−ピリミジンジアミン
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.50g、3.05mmol)と、シクロヘキシルアミン(0.87mL、7.62mmol)と、CH
3OH(10mL)とを合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を50℃で2日間攪拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。得られた油状物をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(750mg、99%)を橙色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=227[M+H]
+。
中間体18
4−[2−アミノ−6−(シクロヘキシルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、6−クロロ−N
4−シクロヘキシル−2,4−ピリミジンジアミン(0.75g、3.31mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.546g、3.31mmol)、次いで1,4−ジオキサン(13.2mL)と飽和NaHCO
3水溶液(3.3mL)とを合わせた。得られた混合物を5分間窒素で脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.19g、0.165mmol)を加え、バイアルを密封し、反応混合物を95℃で16時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、デカントし、濃縮した。得られた橙色油状物をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた黄色固体にCH
3CN(5mL)を加え、混合物を超音波処理した。固体の濾過および最小限のCH
3CNによる洗浄によって、表題化合物(387mg、36%)が淡黄褐色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=312[M+H]
+。
実施例11
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−シクロヘキシル−2,4−ピリミジンジアミン
25mLの密封可能な管内にて、4−[2−アミノ−6−(シクロヘキシルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(0.39g、1.24mmol)と、ヒドラジン一水和物(1.2mL、24.9mmol)と、EtOH(10mL)とを合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、セライトのパッド503を通して濾過した。濾液を濃縮乾固した。得られた黄色固体をEtOH(2mL)、次いで水(8mL)で希釈した。混合物を10分間超音波処理し、次いで濾過した。得られた固体に、5mLの、CH
3CNと水との90/10混合物を加えた。TFA(0.5mL)を加え、2分後、固体の塊が観察された。混合物をCH
3CN(15mL)で希釈し、濾過し、表題化合物のTFA塩(100mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=324[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.30(m,6H),1.62(m,1H),1.70−1.81(m,2H),1.91(m,2H),3.96(bs,1H),6.36(s,1H),7.17(dd,J=8.5,1.4Hz,1H),7.57(s,1H),7.89(d,J=8.3Hz,1H),8.66(d,J=7.8Hz,1H),11.87(s,1H),11.94(bs,1H)。
中間体19
4−(1−アゼチジニル)−6−クロロ−2−ピリミジンアミン
25mLの密封可能な管内にて、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.50g、3.05mmol)と、アゼチジン(0.21mL、3.05mmol)と、トリエチルアミン(1.06mL、7.62mmol)とを、CH
3OH(10mL)中で合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を50℃で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、得られた固体をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(314mg、53%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=185[M+H]
+。
中間体20
4−[2−アミノ−6−(1−アゼチジニル)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.28g、1.70mmol)と4−(1−アゼチジニル)−6−クロロ−2−ピリミジンアミン(0.314g、1.70mmol)を、1,4−ジオキサン(6.8mL)および飽和NaHCO
3水溶液(1.7mL)中で合わせた。得られた混合物を5分間窒素で脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.098g、0.085mmol)を加え、バイアルを密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、得られた固体をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた黄色固体にCH
3CN(3mL)、水(1mL)、およびTFA(0.5mL)を加え、混合物を2分間超音波処理し、次いで濃縮した。固体をCH
3CN(2mL)で希釈し、濾過し、CH
3CN(1mL)およびEt
2O(2mL)で洗浄し、表題化合物のTFA塩(212mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=270[M+H]
+。
実施例12
6−[2−アミノ−6−(1−アゼチジニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
25mLの密封可能な管内にて、4−[2−アミノ−6−(1−アゼチジニル)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(0.21g、0.79mmol)と、ヒドラジン一水和物(0.77mL、15.8mmol)と、CH
3OH(10mL)とを合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、得られた黄色固体をEtOH(2mL)および水(5mL)で希釈した。混合物を超音波処理し、固体を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させ、表題化合物(99mg、43%)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=282[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.33(m,2H),4.02(m,4H),5.38(s,2H),6.13(bs,2H),6.14(s,1H),7.51(dd,J=8.3,1.3Hz,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.91(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体21
N−[4−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−6−(1−ピペリジニル)−2−ピリミジニル]アセトアミド
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、4−[2−アミノ−6−(1−ピペリジニル)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(0.18g、0.44mmol)と無水酢酸(5mL)とを合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を95℃で攪拌した。16時間後、LCMSは、ビス:モノアセチル化生成物の2:1の混合物を示した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。得られた粗混合物(192mg)に、CH
3OH(10mL)、次いでDMAP(0.046g、0.38mmol)を加え、反応混合物を30℃で一晩攪拌した。さらにDMAP(30mg)を加え、反応混合物をさらに24時間攪拌した。反応物を濃縮し、得られた油状物をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(150mg、一部のDMAPが存在する)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=340[M+H]
+。
中間体22
N−[4−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−6−(1−ピペリジニル)−2−ピリミジニル]−N−メチルアセトアミド
DMF(4.4mL)中のN−[4−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−6−(1−ピペリジニル)−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.15g、0.44mmol)に、炭酸セシウム(0.16g、0.49mmol)、次いでヨウ化メチル(0.03mL、0.49mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。さらに炭酸セシウム(300mg)およびヨウ化メチル(0.03mL)を加え、反応混合物を週末にかけて室温で攪拌した。0.2μmフリットを通して混合物を濾過し、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製した。表題化合物を含む画分と脱アセチル化表題化合物とを合わせ、濃縮し、両方の化合物のTFA塩を白色固体として得た(39mg)。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+。
実施例13
6−[2−(メチルアミノ)−6−(1−ピペリジニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
25mLの密封可能な管内にて、N−[4−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−6−(1−ピペリジニル)−2−ピリミジニル]−N−メチルアセトアミド(0.04g、0.11mmol)とヒドラジン一水和物(0.11mL、2.21mmol)とをEtOH(10mL)中で合わせた。管を密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。得られた油状物をEtOH(3mL)に溶解させた後、水(6mL)を加えた。固体が観察されなかった(黄色油状物が形成された)ため、混合物を濃縮乾固した。得られた油状物をCH
3CN(2mL)で希釈し、超音波処理した。得られた黄色固体を濾過し、CH
3CN(1mL)で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(18mg、48%)を得た。LC−MS(ES)m/z=324[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.60(m,4H),1.68(m,2H),2.92(d,J=4.3Hz,3H),3.84(bs,4H),5.54(bs,2H),6.81(bs,1H),7.21(bs,1H),7.40(bs,1H),7.76(bs,1H),7.85(d,J=8.3Hz,1H),11.83(bs,1H)。
中間体23
N−[6−(2−アミノ−6−メチル−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−イル]アセトアミダ(acetamida)
アルゴン下の25mLフラスコ内にて、N−アセチル−N−(1−アセチル−6−ブロモ−1H−インダゾール−3−イル)アセトアミド(0.25g、0.74mmol)と、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.197g、0.78mmol)と、酢酸カリウム(0.145g、1.48mmol)とを、1,4−ジオキサン(4.9mL)中で合わせた。混合物をアルゴンで5分間脱気した。PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2(0.024g、0.03mmol)を加え、管を密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、管を開封した。4−クロロ−6−メチル−2−ピリミジンアミン(0.117g、0.813mmol)、炭酸水素ナトリウム(0.25g、2.96mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2(0.024g、0.03mmol)、および水(1.64mL)を加え、アルゴン下で管を再密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、CH
3CN(15mL)で希釈し、セライトのパッド503を通して濾過し、濃縮した。得られた茶色固体に水/CH
3CN(12mL)の70/30混合物およびTFA(0.5mL)を加えた。得られた混合物を0.45μMフィルターディスクを通して濾過し、Varian RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。目的生成物を含んだ画分を合わせ、濃縮し(ロータリーエバポレーターで物質が突沸し、相当量の物質が失われた)、表題化合物のTFA塩を黄色固体として得た(21mg)。LC−MS(ES)m/z=283[M+H]
+。
実施例14
6−(2−アミノ−6−メチル−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−アミン
アルゴン下の100mLフラスコ内にて、N−[6−(2−アミノ−6−メチル−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−イル]アセトアミド(0.021g、0.074mmol)をCH
3OH(5mL)に溶解させた。HCl(2.26μl、0.074mmol)を加え、溶液を60℃で8時間攪拌した。反応物を室温に冷却した。生じた沈殿物を濾過し、最小限のCH
3OHで洗浄し、表題化合物のHCl塩(6mg、26%)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=241[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.51(s,3H{DMSOピークの下に隠れていると推定される}),7.59(s,1H),7.81(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.99(d,J=8.6Hz,1H),8.21(s,1H),12.72(bs,1H)。
中間体24
4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.50g、3.03mmol)と、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.497g、3.03mmol)と、飽和NaHCO
3水溶液(4.04mL)と、1,4−ジオキサン(16.2mL)とを合わせ、混合物をアルゴンで5分間脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.175g、0.152mmol)を加え、バイアルを密封し、反応混合物を95℃で16時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、セライト503のプラグを通して濾過し、濃縮した。得られた橙色タールをEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた橙色固体をCHCl
3(50mL)中で2分間超音波処理した。混合物を濾過し、固体をCHCl
3で洗浄し、濾液を濃縮した。得られた残渣のSiO
2フラッシュクロマトグラフィー(40g)(勾配:100%CHCl
3〜5%EtOAc/CHCl
3)によって、表題化合物(267mg、32%)が黄色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=249[M+H]
+。
中間体25
4−(2−アミノ−6−フェニル−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル(0.196g、0.788mmol)とフェニルボロン酸(0.096g、0.79mmol)とを、1,4−ジオキサン(5.0mL)および飽和NaHCO
3水溶液(1.3mL)中で合わせ、混合物をアルゴンで5分間脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.046g、0.04mmol)を加え、バイアルを密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、濾過し、濾液を濃縮乾固した。得られた固体をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)による得られた固体の精製によって、表題化合物のTFA塩(52mg)が白色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=291[M+H]
+。
実施例15
6−(2−アミノ−6−フェニル−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−アミン
アルゴン下の25mLの密封可能な管内に、4−(2−アミノ−6−フェニル−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル(0.052g、0.18mmol)およびEtOH(5mL)を加えた。ヒドラジン一水和物(0.35mL、7.17mmol)を加え、バイアルを密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。得られた固体をEtOH(1mL)と水(10mL)との混合物中で超音波処理し、濾過し、水で洗浄し、40℃で真空乾燥させ、表題化合物を黄色固体として得た(44mg、77%)。LC−MS(ES)m/z=303[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ5.43(s,2H),6.74(s,2H),7.46−7.59(m,3H),7.69−7.84(m,3H),8.12(s,1H),8.23(m,2H),11.63(s,1H)。
基本手順A:
(3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)ボロン酸とクロロ−ピリミジン(1当量)との、1,4−ジオキサン/飽和NaHCO3水溶液の混合物(比率4:1)中溶液を、窒素で約20分間脱気した。Pd(Ph3P)4(0.05当量)を加え、得られた黄色溶液を、LCMSまたはHPLCによって出発物質が消費されたと判断されるまで、100℃で攪拌した。反応混合物をEtOAcおよび水で希釈した。有機相を分離し、水相をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機抽出物を固体になるまで濃縮した。これ以降の後処理は化合物によって異なる。
中間体26
4−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド
表題化合物を、基本手順Aに従って、(3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)ボロン酸(4.93g、26.5mmol)および4−クロロ−2−ピリミジンアミン(3.44g、26.5mmol)を用いて製造した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%CHCl
3〜10%THF/90%CHCl
3)によって、表題化合物(5.69g、75%)がオフホワイトの固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=236[M+H]
+。
中間体27
N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−ピリミジニル]アセトアミド
4−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(5.69g、24.2mmol)の、EtOH(50mL)および水(150mL)中懸濁液に、炭酸ナトリウム(2.82、26.6mmol)および塩酸ヒドロキシルアミン(1.85g、26.6mmol)を加え、得られた混合物を、LCMSによって出発物質が消費されたと判断されるまで(約2時間)、100℃で攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた黄褐色固体を水で洗浄し、濾過した。水性洗液をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を濃縮した。濃縮有機抽出物と濾過ケーキとを合わせ、無水酢酸(溶媒として使用、約150mL)に懸濁させ、反応混合物を、オキシム中間体が完全にニトリルに変換されるまで(約5日間)、100℃で攪拌した。反応混合物を濃縮し、EtOHと共蒸発させ、得られた固体をCH
3OHで粉砕し、表題化合物(2.4g、36%)を砂状の黄褐色固体として得た。濾液を飽和NaHCO
3水溶液およびK
2CO
3で処理し、塩基性溶液を室温で一晩攪拌し、ビス−アセチル副生成物を表題化合物に変換した。塩基性溶液を濾過し、濾液を濃縮した。得られた固体をCH
3OHで粉砕し、水で洗浄し、表題化合物(1.05g、16%)を砂状の黄褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=275[M+H]
+。
基本手順B:
適切なジフルオロ−ニトリルの、テトラヒドロフラン(THF)または1,4−ジオキサン中のスラリーに、適切なアミン(1.1当量)およびヒューニッヒ塩基(1.1当量)を加え、得られた混合物を、HPLCまたはLCMSによって出発物質が消費されたと判断されるまで(約12時間)、85〜90℃で攪拌した。ヒドラジン一水和物(50当量)を加え、反応混合物を、LCMSまたはHPLC分析によって中間体が消費されたと判断されるまで(約12時間)、85〜90℃で攪拌した。反応混合物をEtOAcおよび水に注ぎ、有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層を濃縮した。これ以降の後処理は化合物によって異なる。
実施例16
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−N
4
−(2−フェニルエチル)−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.10g、0.37mmol)、(2−フェニルエチル)アミン(0.059mL、0.47mmol)、およびテトラヒドロフラン(THF)(3mL)を用いて製造した。残渣を12gのSiO
2カラム上に乾燥充填し、100%CHCl
3〜90:10:1 CHCl
3:CH
3OH:NH
4OHで溶出した。きれいな画分を濃縮し、表題化合物(43mg、29%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=346[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ3.04(t,J=7.3Hz,2H),3.56(t,J=7.3Hz,2H),6.74(d,J=1.3Hz,1H),7.11(d,J=5.3Hz,1H),7.24(m,2H),7.33(m,2H),7.34(s,2H),8.27(d,J=5.3Hz,1H)。
実施例17
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−N
4
−(3−フェニルプロピル)−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.30g、1.09mmol)、3−フェニル−1−プロパンアミン(0.17mL、1.20mmol)、および1,4−ジオキサン(5mL)を用いて製造した。残渣を熱EtOHに溶解させ、ヘキサンで沈殿させた。沈殿物を真空濾過により回収し、表題化合物(0.14g、36%)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ2.07−2.13(m,2H),2.82(t,J=7.5Hz,2H),6.58(s,1H),7.03(d,J=5.3Hz,1H),7.18(m,1H),7.22(m,1H),7.25−7.30(m,4H),8.26(d,J=5.6Hz,1H)。注:NHCH
2プロトンが溶媒残留ピークの下に隠れていると推定される。
実施例18
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−N
4
−[2−(フェニルオキシ)エチル]−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.10g、0.365mmol)、2−(フェニルオキシ)エタンアミン(0.053mL、0.40mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を用いて製造した。固体を熱EtOHに溶解させ、ヘキサン(溶液が混濁し始めるのにちょうど十分なヘキサン)で沈殿させた。沈殿物を真空濾過により回収し、表題化合物(57mg、43%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=362[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ3.72(t,J=5.6Hz,2H),4.31(t,J=5.6Hz,2H),6.79(d,J=1.3Hz,1H),6.93(m,1H),7.00(m,2H),7.10(d,J=5.3Hz,1H),7.24−7.32(m,3H),8.25(d,J=5.6Hz,1H)。
実施例19
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−N
4
−[3−(5−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)プロピル]−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.10g、0.365mmol)、3−(5−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−プロパンアミン(0.056g、0.40mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を用いて製造した。残渣を熱EtOHに溶解させ、ヘキサン(溶液が混濁し始めるのにちょうど十分なヘキサン)で沈殿させた。沈殿物を真空濾過により回収し、表題化合物(47mg、36%)を暗黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=364[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,THF):δ1.92−2.00(m,2H),2.18(s,3H),2.57(t,J=7.2Hz,2H),3.24−3.35(m,3H),4.37(bs,2H),5.28(bs,1H),6.06(bs,2H),6.71(d,J=1.3Hz,1H),6.94(d,J=5.3Hz,1H),7.21(d,J=1.3Hz,1H),7.33(s,1H),8.17(d,J=5.1Hz,1H),10.79(bs,1H)。
実施例20
2−(3−{[3−アミノ−6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−4−イル]アミノ}プロピル)フェノール
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.10g、0.365mmol)、2−(3−アミノプロピル)フェノール(0.061g、0.40mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を用いて製造した。残渣を2:1 CHCl
3:アセトン(3mL)に溶解させ、12gのSiO
2カラムに注入し、100%CHCl
3〜80:20:2 CHCl
3:CH
3OH:NH
4OHで溶出した。目的生成物を含む画分を濃縮した。得られた黄色固体をCH
3OH(1mL)に溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(28mg、13%)を橙色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=376[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ2.03−2.10(m,2H),2.78(t,J=7.3Hz,2H),3.37(t,J=7.2Hz,2H),6.74−6.81(m,3H),7.00−7.07(m,1H),7.12(d,J=7.3Hz,1H),7.35(d,J=6.6Hz,1H),7.38(s,1H),8.29(d,J=6.8Hz,1H)。
実施例21
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−N
4
−[3−(2−フルオロフェニル)プロピル]−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.150g、0.547mmol)、3−(2−フルオロフェニル)−1−プロパンアミン(0.114g、0.602mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を用いて製造した。固体を熱EtOHに溶解させ、ヘキサンで沈殿させた。沈殿物を真空濾過により回収し、表題化合物(86mg、42%)を黄褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=378[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.98(m,2H),2.78(t,J=7.7Hz,2H),3.21−3.28(m,2H),5.11(s,2H),5.63(m,1H),6.45(s,1H),6.56(s,2H),6.97(d,J=5.3Hz,1H),7.13−7.20(m,3H,)7.24−7.30(m,1H),7.37(m,1H),8.25(d,J=5.3Hz,1H),11.49(s,1H)。
実施例22
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−N
4
−[3−(4−フルオロフェニル)プロピル]−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.150g、0.547mmol)、3−(4−フルオロフェニル)−1−プロパンアミン(0.092g、0.602mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を用いて製造した。固体を熱EtOHに溶解させ、ヘキサンで沈殿させた。沈殿物を真空濾過により回収し、表題化合物(109mg、53%)を黄褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=378[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.95−2.01(m,2H),2.74(t,J=7.6Hz,2H),3.18−3.25(m,2H),5.12(s,2H),5.60(m,1H),6.44(s,1H),6.57(s,2H),6.97(d,J=5.1Hz,1H),7.09−7.16(m,2H),7.18(s,1H),7.28−7.34(m,2H),8.25(d,J=5.3Hz,1H),11.49(s,1H)。
実施例23
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−N
4
−[3−(4−ピリジニル)プロピル]−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.10g、0.365mmol)、3−(4−ピリジニル)−1−プロパンアミン(0.138g、0.802mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を用いて製造した。残渣を2:1 CHCl
3:アセトンに溶解させ、12gのSiO
2カラムに注入し、100%CHCl
3〜90:10:1 CHCl
3:MeOH:NH
4OHで溶出した。目的生成物を含む画分を濃縮し、得られた固体をCH
3OHに溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(15mg、6%)を赤色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=361[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ2.23−2.30(m,2H),3.15−3.21(m,2H),3.52(t,J=6.6Hz,2H),6.92(d,J=1.3Hz,1H),7.46(s,1H),7.53(d,J=6.6Hz,1H),7.99(d,J=6.6Hz,2H),8.34(d,J=6.6Hz,1H),8.68(d,J=6.6Hz,2H)。
中間体28
4−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−2−{[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)プロピル]アミノ}−6−フルオロベンゾニトリル
1,4−ジオキサン(3ml)中のN−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.10g、0.365mmol)に、ヒューニッヒ塩基(0.07mL、0.40mmol)および3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−プロパンアミン(0.061g、0.40mmol)を加えた。得られた混合物を、LCMSによって出発物質が消費されたと判断されるまで(約12時間)、90℃で攪拌した。反応混合物をEtOAcおよび水に注いだ。有機相を分離し、水相をEtOAcでさらに抽出し、合わせた有機抽出物を濃縮した。得られた黄色残渣をDMSO(1mL)に溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(38mg、18%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=366[M+H]
+。
実施例24
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−N
4
−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)プロピル]−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
4−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−2−{[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)プロピル]アミノ}−6−フルオロベンゾニトリル(22mg、0.037mmol)のEtOH(2mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(1mL)を加えた。得られた溶液を、LCMSによって出発物質が消費されたと判断されるまで(約12時間)、90℃で攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた黄色固体をEtOHに溶解させ、ヘキサンで沈殿させた。濾液をデカントし、表題化合物(5mg、32%)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=378[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.91−1.98(m,2H),2.16−2.23(s,6H),2.59(t,J=7.2Hz,2H),3.24−3.31(m,2H),6.60(s,1H),7.04(d,J=5.3Hz,1H),7.23(s,1H),8.27(d,J=5.30Hz,1H)。
実施例25
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−N
4
−[3−(フェニルオキシ)プロピル]−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.150g、0.547mmol)、フェノキシプロピルアミン(0.113g、0.602mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を用いて製造した。残渣をCH
3OH:DMSOに溶解させ、溶液をGilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(52mg、14%)を赤色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=376[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ2.23(m,2H),3.61(t,J=6.8Hz,2H),4.15(t,J=5.8Hz,2H),6.88−6.95(m,3H),7.21−7.28(m,2H),7.39(s,1H),7.41(d,J=6.8Hz,1H),8.26(d,J=6.6Hz,1H)。「エナミン」のプロトンは交換可能であり、NMR中には存在しないことに注意。
実施例26
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−N
4
−[3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.10g、0.365mmol)、3−(3−フルオロフェニル)−1−プロパンアミン(0.069g、0.365mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を用いて製造した。固体を熱EtOHに溶解させ、ヘキサンで沈殿させた。沈殿物を真空濾過により回収し、表題化合物(44mg、29%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=378[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.00(m,2H),2.78(t,J=7.6Hz,2H),3.18−3.26(m,2H),5.12(s,2H),5.61(m,1H),6.45(s,1H),6.57(s,2H),6.98(d,J=5.3Hz,1H),6.99−7.06(m,1H),7.12(m,2H),7.18(d,J=1.0Hz,1H),7.31−7.38(m,1H),8.25(d,J=5.1Hz,1H),11.50(s,1H)。
中間体29
4−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−2−フルオロ−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル
4−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(5.37g、22.8mmol)の、EtOHと水との混合物中のスラリーに、炭酸ナトリウム(2.66g、25.1mmol)および塩酸ヒドロキシルアミン(1.75g、25.1mmol)を加えた。得られた混合物を、出発物質が消費されるまで(約2時間)還流した。反応物を室温に放冷し、不溶性オキシムを濾過した。濾液をEtOAcで抽出し、有機層を濃縮した。得られた灰色固体をオキシム沈殿物と合わせ、過剰の無水酢酸(溶媒)で処理した。反応混合物を、LCMSによって所望のニトリルへの完全変換が確認されるまで(約5日間)、100℃で攪拌した。混合物を濃縮し、得られた暗褐色固体をEtOHと共蒸発させて過剰の無水酢酸を除去した。暗褐色固体をCH
3OHで粉砕し、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−ピリミジニル]アセトアミド(2.44g39%)を黄褐色固体として得た。濾液を、炭酸水素ナトリウム水溶液、およびCH
3OH中のK
2CO
3で処理し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。CH
3OHを蒸発させ、得られた黄褐色固体をEtOAcおよび水に溶解させた。相を分離し、水相をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層を濃縮し、得られた黄褐色固体をCH
3OHで粉砕し、表題化合物(0.60g11%)を得た。LC−MS(ES)m/z=245[M+H]
+。
実施例27
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
4−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−2−フルオロ−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル(0.20g、0.82mmol)のTHF(2mL)中のスラリーに、ヒドラジン一水和物(1.3mL)を加え、得られた混合物を、LCMSによって出発物質が消費されたと判断されるまで(約12時間)、90℃で攪拌した。反応混合物を濃縮し、表題化合物(102mg、49%)を明黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=257[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.94(s,3H),5.06(s,2H),6.65(s,2H),6.97(s,1H),7.16(d,J=5.3Hz,1H),7.54(d,J=1.0Hz,1H),8.30(d,J=5.3Hz,1H),11.67(bs,1H)。
基本手順C:
N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミドのDMF(3mL)溶液に、水素化ナトリウム(1.5当量)を加えた。塩基性溶液に、適切なアルコール(1当量)および水素化ナトリウム(1当量)のDMF(3mL)溶液を滴下した。アルコキシド溶液を含むバイアルを、さらにDMF(1mL)ですすいだ。反応が完了したと判断された時に(HPLC、約1時間)、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注いだ。約10〜15分間静置した後、形成された沈殿物を真空濾過により回収した。EtOH中の得られた固体にヒドラジン一水和物(50当量)を加え、反応混合物を90℃で一晩攪拌した。反応物をEtOAcおよび水に注いだ。有機相を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層を濃縮した。これ以降の後処理は化合物によって異なる。
実施例28
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−[(3−フェニルプロピル)オキシ]−1H−インダゾール−3−アミン
表題化合物を、基本手順Cに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.10g、0.37mmol)および3−フェニル−プロパン−1−オール(0.044mL、0.33mmol)を用いて製造した。残渣を2:1 CHCl
3:アセトン混合物(3mL)に溶解させ、12gのSiO
2カラムに注入し、100%CHCl
3〜90:10:1 CHCl
3:CH
3OH:NH
4OHで溶出した。目的生成物を含む画分を濃縮し、得られた残渣をCH
3OHとDMSOとの混合物(総量約0.7mL)に溶解させた。溶液をGilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(15mg、7%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=361[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ2.23−2.31(m,2H),2.89(t,J=7.5Hz,2H),4.28(t,J=6.3Hz,2H),7.15−7.21(m,1H),7.22−7.30(m,5H),7.52(d,J=6.6Hz,1H),7.81(s,1H),8.31(d,J=6.8Hz,1H)。
実施例29
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−{[3−(フェニルオキシ)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−3−アミン
表題化合物を、基本手順Cに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.15g、0.55mmol)および3−(フェニルオキシ)−1−プロパノール(0.070mL、0.49mmol)を用いて製造した。黄褐色残渣を熱EtOHに溶解させ、ヘキサンで沈殿させた。沈殿物を真空濾過により回収した。得られた固体をDMSOに溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(36mg、10%)を金色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=377[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.33(m,2H),4.22(t,J=6.1Hz,2H),4.36(t,J=6.1Hz,2H),6.93−6.99(m,3H),7.10(s,1H),7.26−7.33(m,2H),7.43(m,1H),7.67(s,1H),8.37(d,J=5.8Hz,1H)。注:2セットのアミノプロトンが幅広過ぎて見えていないと思われる。
実施例30
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(エチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
表題化合物を、基本手順Cに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.15g、0.55mmol)およびEtOH(0.032mL、0.55mmol)を用いて製造した。淡黄褐色固体をDMSO(1mL)に溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(14mg、5%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=271[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.58(t,J=7.1Hz,3H),4.38(q,J=6.9Hz,2H),7.32(s,1H),7.58(d,J=6.6Hz,1H),7.83(d,J=1.3Hz,1H),8.35(d,J=6.6Hz,1H)。
実施例31
6−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−[(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ]−1H−インダゾール−3−アミン
表題化合物を、基本手順Cに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.15g、0.55mmol)および2,2,2−トリフルオロエタノール(0.04mL、0.55mmol)を用いて製造した。黄色固体をDMSO(1mL)に溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(38mg、13%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=325[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ7.35(s,1H),7.61(d,J=6.6Hz,1H),7.95(d,J=1.0Hz,1H),8.35(d,J=6.6Hz,1H)。注:−OCH
2CF
3プロトンが水ピークの下に隠れていると推定される。
中間体30
4−[2−アミノ−6−(4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド
表題化合物を、基本手順Aに従って、(3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)ボロン酸(2.17g、11.7mmol)および4−クロロ−6−(4−モルホリニル)−2−ピリミジンアミン(2.50g、11.7mmol)を用いて製造した。10gのSiO
2中に固体を乾燥充填した。100%CHCl
3〜90:10 CHCl
3:CH
3OHで溶出するSiO
2フラッシュクロマトグラフィーによって、表題化合物(2.55g、51%)が黄色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=321[M+H]
+。
中間体31
(A)N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−(4−モルホリニル)−2−ピリミジニル]アセトアミド
(B)N−アセチル−N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−(4−モルホリニル)−2−ピリミジニル]アセトアミド
4−[2−アミノ−6−(4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(2.55g、7.96mmol)のTHF/EtOH/水中のスラリーに、炭酸ナトリウム(0.93g、8.8mmol)および塩酸ヒドロキシルアミン(0.61g、8.8mmol)を加え、得られた混合物を、出発物質が消費されるまで(約2時間)、100℃で攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた黄色固体をEtOAcと水との混合物に溶解させた。有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を得た。水層中に形成された沈殿物も、真空濾過により回収した。合わせた残渣を無水酢酸(溶媒として使用)で処理し、反応混合物を、LCMSによってオキシムが完全にニトリルに変換したと判断されるまで(約5日間)、100℃で攪拌した。反応混合物をEtOHで希釈し、濃縮し、EtOHと共蒸発させて(3×)、黄褐色がかった橙色固体を得た。固体をCH
3OHで粉砕し、濾過し、表題化合物の混合物を得た(2.4g)。(A)LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+。(B)LC−MS(ES)m/z=402[M+H]
+。
実施例32
6−[2−アミノ−6−(4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−N
4
−(2−フェニルエチル)−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、1,4−ジオキサン(3mL)中の中間体31(0.15g)および(2−フェニルエチル)アミン(0.066mL、0.52mmol)を用いて製造した。残渣をEtOH(1.1mL)に溶解させた。溶液の一部(0.6mL)をGilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入し、適切な画分を濃縮し、不純生成物を得た。黄色固体をEtOHから再結晶させ、表題化合物のTFA塩(42mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=431[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ3.07(t,J=7.3Hz,2H),3.58(t,J=7.3Hz,2H),3.73−3.85(m,4H),3.93(bs,4H),6.30(s,1H),6.67(s,1H),6.94(s,1H)7.15−7.51(m,5H)。
実施例33
6−[2−アミノ−6−(4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
中間体31(0.15g)のDMF(3mL)溶液に、水素化ナトリウム(0.22g、0.56mmol、60%油分散液)を加え、その後、ナトリウムメトキシド(0.085mL、0.374mmol、CH
3OH中25重量%)のDMF(3mL)溶液を滴下した。ナトリウムメトキシド溶液を含むバイアルをDMF(1mL)ですすぎ、得られた混合物を反応混合物に加えた。反応混合物を、出発物質が消費されるまで(約1時間)、室温で攪拌した。混合物を飽和NH
4Cl水溶液に注ぎ、得られた固体を濾過した。固体に、EtOH、次いでヒドラジン一水和物(0.59mL)を加え、得られた混合物を90℃で一晩攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。黄色固体となるまで濾液を濃縮した。固体をDMSOに溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(14mg、6%)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=342[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ3.81(m,6H),4.05(bs,2H),4.11(s,3H),6.79(s,1H),6.85(d,J=1.0Hz,1H),7.37(d,J=1.3Hz,1H)。
中間体32
6−クロロ−N
4
,N
4
−ジメチル−2,4−ピリミジンジアミン
4,6−ジクロロピリミジンアミン(2.0g、12.2mmol)のアセトニトリル溶液に、ヒューニッヒ塩基(2.34mL、13.4mmol)およびジメチルアミン(6.7mL、13.4mmol)を加え、反応混合物を50℃で1.5時間攪拌した。混合物をCH
2Cl
2および水に注いだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、濃縮し、表題化合物(2.2g、94%)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=173,175[M+H]
+。
中間体33
4−[2−アミノ−6−(ジメチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド
表題化合物を、基本手順Aに従って、(3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)ボロン酸(2.37g、12.8mmol)および6−クロロ−N
4,N
4−ジメチル−2,4−ピリミジンジアミン(2.2g、12.8mmol)を用いて製造した。固体をEtOAcに溶解させ、ヘキサンで沈殿させた。得られた固体を真空濾過により回収し、表題化合物(2.82g、80%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=279[M+H]
+。
中間体34
N−アセチル−N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−(ジメチルアミノ)−2−ピリミジニル]アセトアミド
4−[2−アミノ−6−(ジメチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(2.86g、10.3mmol)の、EtOHと水との混合物中溶液に、炭酸ナトリウム(1.2g、11.3mmol)および塩酸ヒドロキシルアミン(0.79g、11.3mmol)を加えた。得られた混合物を、出発物質が消費されるまで(約2時間)還流した。混合物を濃縮し、得られた灰色固体を水で洗浄した。濾液をEtOAcで抽出し、有機層を灰色固体と合わせ、濃縮した。得られた残渣を過剰の無水酢酸(溶媒)で処理し、反応混合物を、LCMSによって所望のニトリルへの完全変換が確認されるまで(約5日間)、100℃で攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた暗黄褐色固体をCH
3OHで粉砕し、表題化合物(0.624g、17%)を灰色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+。LCMS(M+1)=360m/z。
実施例34
6−[2−アミノ−6−(ジメチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N
4
−(2−フェニルエチル)−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−アセチル−N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−(ジメチルアミノ)−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.145g、0.404mmol)、(2−フェニルエチル)アミン(0.056mL、0.44mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を用いて製造した。注:EtOAc/水の後処理は、このプロセスには必要ではなかった。反応混合物を室温に冷却すると、沈殿物が形成された。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、表題化合物(70mg、40%)を黄褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=389[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.99(t,J=7.3Hz,2H),3.06(s,6H),3.38−3.46(m,2H),5.03(s,2H),5.63(t,J=5.3Hz,1H),5.96(s,2H),6.32(s,1H),6.55(s,1H),7.13(s,1H),7.19−7.26(m,1H),7.34(m,4H),11.38(s,1H)。
中間体35
4−[2−アミノ−6−(エチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド
表題化合物を、基本手順Aに従って、(3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)ボロン酸(2.54g、13.7mmol)および6−クロロ−N
4−エチル−2,4−ピリミジンジアミン(2.36g、13.7mmol)を用いて製造した。固体をEtOAcで粉砕し、濾過し、表題化合物(1.63g、43%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=279[M+H]
+。
中間体36
N−アセチル−N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−(エチルアミノ)−2−ピリミジニル]アセトアミド
4−[2−アミノ−6−(エチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(1.57g、5.64mmol)のEtOH/水溶液に、炭酸ナトリウム(0.66g、6.21mmol)および塩酸ヒドロキシルアミン(0.431g、6.21mmol)を加えた。得られた混合物を、出発物質が消費されるまで還流した。反応混合物を、暗色固体となるまで濃縮した。固体を水で洗浄し、水性洗液をEtOAcで抽出した。固体とEtOAc抽出物とを合わせ、暗色固体を得た。固体を無水酢酸(過剰)で処理し、オキシムがニトリルに変換されるまで(約5日間)100℃で攪拌した。反応混合物を濃縮し、EtOHと共蒸発させた。得られた暗色固体をCH
3OHで粉砕し、表題化合物(0.2g、10%)を暗褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+。
実施例35
6−[3−アミノ−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−6−イル]−N
4
−エチル−2,4−ピリミジンジアミン
表題化合物を、基本手順Cに従って、N−アセチル−N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−(エチルアミノ)−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.10g、0.28mmol)およびナトリウムメトキシド(0.064mL、0.28mmol、CH
3OH中25重量%)を用いて製造した。注:EtOAc/水の後処理は、このプロセスでは省略した。反応混合物を室温に冷却し、残渣になるまで濃縮した。残渣をDMSOに溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(8mg、5%)を黄褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=300[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.28(t,J=7.3Hz,3H),3.57(q,J=7.33Hz,2H),4.09(s,3H),6.37(s,1H),6.76(d,J=1.0Hz,1H),7.29(d,J=1.3Hz,1H)。
中間体37
4−(2−アミノ−6−メチル−4−ピリミジニル)−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド
(3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)ボロン酸(5.0g、26.9mmol)および4−クロロ−6−メチル−2−ピリミジンアミン(3.86g、26.9mmol)に、1,4−ジオキサン(100mL)および飽和NaHCO
3水溶液(40mL)を加えた。混合物を10分間窒素で脱気した。Pd(Ph
3P)
4(1.0g、0.87mmol)を加え、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、水に注ぎ、濾過した。固体を水およびEtOAcで洗浄し、淡黄色固体(2.4g)を得た。合わせた濾液を分液漏斗に注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をSiO
2カラムクロマトグラフィーにかけた(勾配:100%CHCl
3〜90:10:1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH)。残渣の溶解特性が不十分なため、カラムへの物質の充填は複雑であった。熱ジオキサンを用いて残渣の溶解を促進した。物質の一部を溶媒先端と共溶出した。生成物を含む全ての画分(溶媒先端と共溶出した画分を含む)を合わせ、濃縮し、EtOAcとヘキサンとの約1:1混合物で粉砕し、目的生成物を黄色固体として得た(1.6g)。この物質を最初の濾過で得た淡黄色固体と合わせ、さらに精製することなく使用した。LC−MS(ES)m/z=250[M+H]
+。
中間体38
N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド
水(150mL)およびEtOH(50mL)中の4−(2−アミノ−6−メチル−4−ピリミジニル)−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(4.0g、16.1mmol)に、塩酸ヒドロキシルアミン(1.23g、17.7mmol)および炭酸ナトリウム(1.87g、17.7mmol)を加えた。混合物を100℃で3時間攪拌した。反応混合物を濾過し、固体を水で洗浄した。合わせた濾液をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた固体を、反応混合物の濾過後に得た固体と合わせ、無水酢酸(溶媒として使用)で処理し、密封可能な管に入れた。管を密封し、反応混合物を100℃で5日間攪拌した。LCMS分析は、モノ−アセチル化目的生成物とビス−アセチル化目的生成物との混合物とともに、これらそれぞれのアセチル化オキシムを示した。反応混合物を110℃でさらに2日間加熱した。混合物を濃縮し、得られた残渣をCH
3OHで処理した。混合物を濾過し、固体をさらにCH
3OHで洗浄し、表題化合物(1.3g)を黄褐色固体として得た。主にビス−アセチル化目的生成物を含む濾液(150mL)に、K
2CO
3(約1g)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。さらにK
2CO
3(約1g)、次いで水(約50mL)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。LCMS分析は、モノ−アセチル化生成物への完全な変換を示した。反応混合物を水で希釈し、濾過した。得られた固体をCH
3OHで洗浄し、表題化合物を茶色固体として得た(1.03g)。LC−MS(ES)m/z=289[M+H]
+。
実施例36
6−(2−アミノ−6−メチル−4−ピリミジニル)−N
4
−(3−フェニルプロピル)−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.15g、0.52mmol)、3−フェニル−1−プロパンアミン(0.081mL、0.57mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を用いて製造した。残渣をCH
3OH(1.2mL)に溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(60mg、19%)を赤色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=374[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ2.06−2.13(m,2H),2.57(s,3H),2.80(t,J=7.6Hz,2H),3.37(t,J=7.2Hz,2H),7.14−7.19(m,1H),7.22−7.29(m,5H),7.32(s,1H),7.36(s,1H)。
実施例37
6−(2−アミノ−6−メチル−4−ピリミジニル)−N
4
−(2−フェニルエチル)−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
表題化合物を、基本手順Bに従って、N−[4−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−ピリミジニル]アセトアミド(0.15g、0.52mmol)、(2−フェニルエチル)アミン(0.072mL、0.57mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を用いて製造した。残渣をDMSO(1mL)に溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)に注入した。適切な画分を濃縮し、表題化合物のTFA塩(40mg、13%)を赤色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ2.55(s,3H),3.01−3.08(m,2H),3.52−3.60(m,2H),7.19−7.26(m,2H),7.27−7.34(m,5H),7.37(s,1H)。
中間体39
6−クロロ−N
4
−(シクロヘキシルメチル)−2,4−ピリミジンジアミン
CH
3OH(20mL)中の4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(1.64g、10mmol)に、トリエチルアミン(2.02g、20mmol)およびシクロヘキシルメタンアミン(1.36g、12mmol)を加え、反応混合物を60℃で3時間攪拌した。混合物を真空下で蒸発させ、得られた残渣をSiO
2クロマトグラフィーにかけ(勾配:EtOAc/石油エーテル1:4〜1:2)、表題化合物(1.6g、66%)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=241,243[M+H]
+。
中間体40
4−{2−アミノ−6−[(シクロヘキシルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
1,4−ジオキサン(40mL)中の6−クロロ−N
4−(シクロヘキシルメチル)−2,4−ピリミジンジアミン(1.2g、5mmol)、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(1.48g、6mmol)、およびPd(PPh
3)
4(289mg、0.25mmol)に、Na
2CO
3(636mg、6mmol)の水(10mL)溶液を加え、得られた混合物を脱気した後に窒素を再充填した(3×)。反応混合物を100℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、有機層を分離し、濃縮した。得られた残渣をSiO
2クロマトグラフィーで精製し(溶出液:1/2 EtOAc/石油エーテル)、表題化合物(0.7g、43%)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=326[M+H]
+。
実施例38
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−(シクロヘキシルメチル)−2,4−ピリミジンジアミン
4−{2−アミノ−6−[(シクロヘキシルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(300mg、0.92mmol)のEtOH(2mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(3.0mL、61.2mmol)を加え、得られた懸濁液をマイクロ波条件下にて120℃で1時間攪拌した。透明な反応混合物を濃縮し、得られた残渣をRPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%THF)で精製し、表題化合物(160mg、48%)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=338[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.92(m,2H),1.19(m,3H),1.51(m,1H),1.68(m,5H),3.14(s,2H),5.37(s,2H),5.95(s,2H),6.29(s,1H),6.85(bs,1H),7.40(bs,1H),7.69(d,J=8.8Hz,1H),7.83(s,1H),11.5(s,1H)。
中間体41
4−{2−アミノ−6−[2−(メチルオキシ)フェニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル(298mg、1.2mmol)と、[2−(メチルオキシ)フェニル]ボロン酸(273mg、1.8mmol)と、Na
2CO
3(2mLの水中318mg)との1,4−ジオキサン(8mL)中混合物をN
2で脱気した。Pd(PPh
3)
4(69mg、0.06mmol)を加え、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した(2×)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(306mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=321[M+H]
+。
実施例39
6−{2−アミノ−6−[2−(メチルオキシ)フェニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[2−(メチルオキシ)フェニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(306mg)の1,4−ジオキサン(30mL)中混合物に、ヒドラジン一水和物(2.5mL)を加え、混合物を95℃で一晩攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過し、いくつかの黒色固体(Pd粒子と思われた)を除去した。さらにヒドラジン一水和物(1mL)を加え、得られた混合物を95℃でさらに24時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、得られた残渣をRPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%NH
4HCO
3)で精製し、表題化合物(43mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=333[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.88(s,3H),5.42(s,2H),6.66(s,2H),7.08(m,1H),7.18(d,J=8.4Hz,1H),7.46(m,1H),7.58(m,2H),7.78(m,2H),7.98(s,1H),11.60(s,1H)。
中間体42
6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
TFA(30mL)中の6−[2−アミノ−6−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(1.0g、3.7mmol)に、0℃にて、H
2O
2水溶液(1.5mL、14.7mmol、30%(w/w))を3分間かけて滴下した。反応物を室温まで昇温させた。2時間後、LCMSはスルホンへの完全な酸化を示した。反応混合物を0℃に冷却し、硫化ジメチル(1.36mL、18.4mmol、滴下)でクエンチした。添加が完了したら、反応物を室温まで温めた。10分後、混合物を再び0℃に冷却し、Et
2O(20mL)およびヘキサン(40mL)で処理した。得られた固体を濾過し、ヘキサンで洗浄し、表題化合物のTFA塩(1.01g)を橙色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=305[M+H]
+。
実施例40
6−{2−アミノ−6−[2−(フェニルメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
窒素下の10mLの密封可能な管内にて、6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(0.20g、0.376mmol)と、1,4−ジオキサン(5mL)、2−(フェニルメチル)ピロリジン(0.151g、0.939mmol)と、トリエチルアミン(0.16mL、1.13mmol)とを合わせた。バイアルを密封し、混合物を95℃で一晩攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィー(90/10/1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH)により部分的に精製した。目的生成物を含んだ画分を合わせ、濃縮した。得られた物質をGilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製し、表題化合物のTFA塩(9mg)を、回転異性体の混合物として、黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=386[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ[1.86−2.11(m)および2.73−2.79(m)](5H),[2.89−3.01(m)および3.25−3.26(m)](1H),3.60−3.81(m,2H),[4.50−4.55(m)および4.67−4.72(m)](1H),[6.11(S)および6.53(S)](1H),[7.13−7.33(m)および7.49−7.51(m)](6H),[7.62(S)および7.85(S)](1H),7.97−8.03(m,1H)。
実施例41
6−{2−アミノ−6−[2−(1−メチルエチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
TFA(8.74mL)中の6−[2−アミノ−6−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(0.25g、0.92mmol)に、0℃にて、H
2O
2水溶液(0.375mL、3.67mmol、30%(w/w))を2分間かけて滴下した。添加が完了したら、反応物を室温まで昇温させた。2時間後、反応混合物を再び0℃に冷却し、硫化ジメチルでクエンチした(0.54mL、7.34mmol、滴下)。反応物を室温まで昇温させ、1時間攪拌した。混合物を0℃に冷却し、Et
2O(5mL)Et
2Oおよびヘキサン(15mL)で希釈した。得られた橙色沈殿物を濾過し、窒素下の25mLの密封可能な管に移した。1,4−ジオキサン(5.83mL)、2−(1−メチルエチル)ピロリジン塩酸塩(0.275g、1.84mmol)、およびトリエチルアミン(0.51mL、3.67mmol)を加え、管を密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。LCMSは、最小量の生成物しか示さなかったため、さらにトリエチルアミン(1mL)を加え、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、デカントした。溶液を濃縮し、得られた油状物を50/50 CH
3CN/H
2O+0.1mL TFAの混合物に溶解させた。得られた混合物を0.45μフリットを通して濾過し、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製し、表題化合物のTFA塩(12mg)を、回転異性体の混合物として、黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=338[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.75−0.99(m,6H),1.79−2.04(m,4H),3.58−3.88(m,3H),4.26(m,1H),4−5(bs),[6.59(S)および6.65(S)](1H),[7.33(d,J=8.6Hz)および7.37(d,J=8.6Hz)](1H),[7.69(S)および7.73(S)](1H),7.91(d,J=8.6Hz,1H),12.04(bs,1H)。
実施例42
6−[2−アミノ−6−(2−メチル−1−ピロリジニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
TFA(8.7mL)中の6−[2−アミノ−6−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(0.250g、0.918mmol)に、0℃にて、H
2O
2水溶液(0.375mL、3.67mmol、30%(w/w))を3分間かけて滴下した。添加が完了したら、反応物を室温まで昇温させた。2時間後、LCMSはスルホンへの完全な変換を示した。反応物を0℃に冷却し、硫化ジメチル(0.54mL、7.34mmol)でクエンチした。反応物を室温まで昇温させ、10分間攪拌した。混合物を0℃に冷却し、Et
2O(10mL)およびヘキサン(5mL)で希釈した。得られた橙色沈殿物を濾過し、ヘキサンで洗浄し、25mLの密封可能な管に入れた。1,4−ジオキサン(5.83mL)およびトリエチルアミン(0.51mL、3.67mmol)、次いで2−メチルピロリジン(0.12mL、1.19mmol)を加えた。管を密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応混合物のLCMS分析は、60%の目的生成物および30%の未反応のスルホンを示した。さらに2−メチルピロリジン(0.1mL)を加え、反応混合物を95℃でさらに2時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、デカントした。溶液を濃縮し、得られた残渣を3mLの50/50 CH
3CN/H
2O+0.1%TFAに溶解させた。Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)での精製によって、表題化合物のTFA塩(105mg、20%)が、回転異性体の混合物として、黄色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=310[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.22−1.26(m,3H),1.65−1.87(m,1H),1.93−2.16(m,3H),3.47−3.64(m,1H),3.65−3.87(m,1H),4.31−4.54(m,1H),[6.54(S)および6.63(S)](1H),7.36(d,J=8.6Hz,1H),7.72(s,1H),7.91(m,1H),11.99(bs,2H)。
中間体43
6−クロロ−N
4
−(2−フェニルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン
4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(815mg、5.0mmol)と、(2−フェニルエチル)アミン(665mg、5.5mmol)と、トリエチルアミン(1.0g、10mmol)とのCH
3OH(20mL)中混合物を60℃で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにかけ(溶出液:1/1 EtOAc/石油エーテル)、表題化合物(1.0g、81%)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=249[M+H]
+。
中間体44
4−{2−アミノ−6−[(2−フェニルエチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
6−クロロ−N
4−(2−フェニルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン(0.9g、3.6mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(1.06g、4.3mmol)と、Pd(PPh
3)
4(289mg、0.25mmol)との1,4−ジオキサン(200mL)中混合物に、Na
2CO
3(320mg、3mmol)の水(20mL)溶液を加え、得られた混合物を、脱気してN
2を再充填した(3×)。得られた反応混合物を95℃で一晩攪拌し、次いで室温に放冷した。有機層を分離および濃縮し、得られた粗生成物をSiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:1:5〜2:1 EtOAc/石油エーテル)で精製し、表題化合物(0.8g、66%)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=334[M+H]
+。
実施例43
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−(2−フェニルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン
4−{2−アミノ−6−[(2−フェニルエチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(800mg、2.4mmol)のEtOH(20mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(7mL)を加え、得られた懸濁液を95℃で一晩攪拌した。透明な反応混合物を濃縮し、得られた残渣をRPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%THF)で精製し、表題化合物(500mg、42%)を淡黄色粉末として得た。LC−MS(ES)m/z=346[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.85(t,J=7.2Hz,2H),3.53(m,2H),5.37(s,2H),6.02(s,2H),6.28(s,1H),6.94(s,1H),7.18−7.23(m,1H),7.28−7.33(m,4H),7.42(d,J=8.4Hz,1H),7.70(d,J=8.4Hz,1H),7.85(s,1H),11.5(s,1H)。
中間体45
4−クロロ−6−(ヘキサヒドロ−1H−アゼピン−1−イル)−2−ピリミジンアミン
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.50g、3.05mmol)とヘキサヒドロ−1H−アゼピン(0.34mL、3.05mmol)とをCH
3OH(10mL)中で合わせた。トリエチルアミン(0.47mL、3.35mmol)を加え、バイアルを密封し、反応混合物を50℃で5時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。得られた黄色固体をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(600mg、82%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=227[M+H]
+。
中間体46
4−[2−アミノ−6−(ヘキサヒドロ−1H−アゼピン−1−イル)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、4−クロロ−6−(ヘキサヒドロ−1H−アゼピン−1−イル)−2−ピリミジンアミン(600mg、2.65mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.437g、2.65mmol)とを、1,4−ジオキサン(10.6mL)中で合わせた。飽和NaHCO
3水溶液(2.65mL)を加え、得られた混合物を5分間窒素で脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.153g、0.13mmol)を加え、容器を密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、有機層を分離し、濃縮した。得られた固体をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(溶出液:90/10/1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH)によって、表題化合物(547mg、62%)が黄色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=312[M+H]
+。
実施例44
6−[2−アミノ−6−(ヘキサヒドロ−1H−アゼピン−1−イル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、4−[2−アミノ−6−(ヘキサヒドロ−1H−アゼピン−1−イル)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(0.547g、1.76mmol)とヒドラジン一水和物(1.72mL)とを、EtOH(8.8mL)中で合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を95℃で6時間攪拌した。反応物を0.2μmフリットを通して濾過し、沈殿物の一部を除去し、濾液を濃縮した。得られた油状物をEtOH(5mL)で希釈し、混合物を濃縮した。得られた固体をCH
3CN/H
2O/TFAの混合物に溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製し、表題化合物のTFA塩(90mg、9%)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=324[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.52−1.56(m,4H),1.68−1.86(m,4H),3.73−3.92(m,4H),6.75(s,1H),7.37(dd,J=8.4,1.6Hz,1H),7.72(s,1H),7.91(d,J=8.3Hz,1H),12.00(s,1H)。
中間体47
N−{6−[2−アミノ−6−(メチルオキシ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−イル}アセトアミド
アルゴン下の25mLの密封可能な管内にて、N−アセチル−N−(1−アセチル−6−ブロモ−1H−インダゾール−3−イル)アセトアミド(0.25g、0.74mmol)と、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.197g、0.776mmol)と、酢酸カリウム(0.145g、1.48mmol)と、1,4−ジオキサン(4.9mL)とを合わせた。混合物をアルゴンで5分間脱気した。PdCl
2(dppf)−CH
2Cl
2(0.024g、0.03mmol)を加え、管を密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物を室温に冷却し、管を開封し、4−クロロ−6−(メチルオキシ)−2−ピリミジンアミン(0.130g、0.813mmol)、NaHCO
3(0.248g、2.96mmol)、PdCl
2(dppf)−CH
2Cl
2(0.024g、0.03mmol)、および水(1.64mL)を加えた。管をアルゴン下で再密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷し、CH
3CN(20mL)で希釈し、セライト503のパッドを通して濾過した。濾液を濃縮し、得られた茶色固体をCH
3CN(5mL)と水(10mL)とTFA(0.5mL)との混合物に溶解させた。得られた混合物をC18の300mgのプラグを通して濾過し、20%CH
3CN/80%H
2Oの混合物で洗浄した。濾液を濃縮し、得られた黄色泡沫をVarian RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製し、表題化合物のTFA塩(115mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=299[M+H]
+。
実施例45
6−[2−アミノ−6−(メチルオキシ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
CH
3OH(20mL)中のN−{6−[2−アミノ−6−(メチルオキシ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−イル}アセトアミド(115mg、0.218mmol)に、HCl(0.21mL、2.5mmol、12M)を加え、反応混合物を60℃で12時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、週末にかけて攪拌した。混合物を濃縮し、得られた黄色固体をGilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製した。目的生成物を含んだ画分を合わせ、濃縮した。得られた黄色固体を水に溶解させ、NaOH(1M)で処理した。得られた桃色固体を濾過し、表題化合物(15mg、25%)を得た。LC−MS(ES)m/z=257[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.86(s,3H),5.40(s,2H),6.58(s,1H),6.64(s,2H),7.54(dd,J=8.6,1.0Hz,1H),7.72(d,J=8.3Hz,1H),7.95(s,1H),11.57(s,1H)。
中間体48
フェニルメチル(2S)−2−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート]
CH
2Cl
2(10mL)中のフェニルメチル(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1−ピロリジンカルボキシレート(0.78g、3.32mmol)に、Et
3N(0.92mL、6.63mmol)、次いでTsCl(0.664g、3.48mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。混合物を水およびジエチルエーテル(Et
2O)に注いだ。水層を分離し、有機層を、飽和NaHCO
3水溶液、次いでブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜20%EtOAc/ヘキサン)によって、表題化合物(0.85g、66%)が無色の油状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=390[M+H]
+。
中間体49
フェニルメチル(2R)−2−エチル−1−ピロリジンカルボキシレート
Et
2O(25mL)中のヨウ化銅(I)(1.25g、6.55mmol)に、メチルリチウム(8.2mL、13.1mmol)を0℃で加えた。次に、フェニルメチル(2S)−2−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート(0.85g、2.182mmol)のCH
2Cl
2(4mL)溶液を加え、反応混合物を0℃で2時間攪拌した。飽和NH
4Cl水溶液で反応をクエンチし、CH
2Cl
2で抽出した(3×)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜20%EtOAc/ヘキサン)によって、表題化合物(230mg、45%)が無色の油状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=234[M+H]
+。
中間体50
(2R)−2−エチルピロリジン
密封可能な管内にて、フェニルメチル(2R)−2−エチル−1−ピロリジンカルボキシレート(230mg、0.99mmol)を、1,4−ジオキサン(6mL)と濃HCl(4mL)との混合物に溶解させた。管を密封し、反応混合物を90℃で5時間攪拌した。溶液を濃縮し、得られた残渣をトルエン(約20mL)から蒸発させた。Et
2Oを加え、得られた混合物を超音波処理し、デカントした。得られた固体をアセトニトリル(CH
3CN)に溶解させ、沈殿物が形成するまでEt
2Oで処理した。混合物を超音波処理し、デカントし、固体をEt
2Oで粉砕し、表題化合物のHCl塩(80mg、60%)をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.07(t,J=7.5,3H),1.60−1.84(m,3H),1.96−2.17(m,2H),2.19−2.31(m,1H),3.30(m,2H),3.38−3.52(m,1H)。
中間体51
4−クロロ−6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−ピリミジンアミン
(2R)−2−エチルピロリジン(80mg、0.59mmol)と、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(119mg、0.726mmol)と、Et
3N(0.25mL、1.77mmol)とのCH
3CN(6mL)中混合物を80℃で一晩攪拌した。混合物を水(約150mL)に注ぎ、超音波処理し、濾過し、表題化合物(94mg、70%)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=227,229[M+H]
+。
中間体52
4−{2−アミノ−6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−ピリミジンアミン(40mg、0.176mmol)および(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(29.1mg、0.176mmol)に、1,4−ジオキサン(3mL)、次いで飽和NaHCO
3水溶液(0.5mL)を加え、混合物を、N
2で10分間、密封可能な管内にパージした。Pd(Ph
3P)
4(20.4mg、0.018mmol)を加え、管を密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物を水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%CHCl
3〜95:5:0.5 CHCl
3:CH
3OH:NH
4OH)によって、表題化合物(52mg)が固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=312[M+H]
+。
実施例46
6−{2−アミノ−6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
エタノール(4mL)中の4−{2−アミノ−6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(50mg、0.161mmol)に、ヒドラジン一水和物(1mL、20.40mmol)を加え、反応混合物を、密封された管内にて100℃で一晩攪拌した。反応物を水およびEtOAcに注ぎ、有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた固体をエタノール(約2mL)に溶解させ、溶液が混濁するまでヘキサンで処理した。混合物を、大量の沈殿物が観察されるまで回転蒸発させた(元の体積の約1/2)。溶液をデカントし、固体を40℃で真空乾燥させ、表題化合物(30mg、58%)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=324[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.89(t,J=7.3Hz,3H),1.37(m,1H),1.7−2.0(m,5H),3.40(m,1H),3.50(m,1H),4.00(m,1H),5.38(bs,2H),5.97(bs,2H),6.23(s,1H),7.51(dd,J=8.6,1.0Hz,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.89(s,1H),11.49(s,1H)。
中間体53
1−(フェニルメチル)−2,5−ピロリジンジオン
DMF(50mL)中の2,5−ピロリジンジオン(2.5g、25.2mmol)に、K
2CO
3(4.18g、30.3mmol)、次いで臭化ベンジル(3.00mL、25.2mmol)を加え、反応混合物を55℃で一晩攪拌した。水を反応混合物(約200mL)に加えると、すぐに沈殿物が観察された。沈殿物を濾過し、白色固体を水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(2.7g、57%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ2.73(s,4H),4.68(s,2H),7.28−7.37(m,3H),7.39−7.44(m,2H)。
中間体54
5−シクロプロピル−5−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)−2−ピロリジノン
THF(50mL)中の1−(フェニルメチル)−2,5−ピロリジンジオン(1g、5.29mmol)に、−78℃にて、臭化シクロプロピルマグネシウム(42.3mL、21.1mmol)を滴下した。反応混合物を0℃まで昇温させ、さらに2時間攪拌した。反応を、塩化アンモニウムの飽和水溶液でクエンチし、分液漏斗に移した。EtOAcを加え、有機相を分離した。水層をEtOAcでさらに抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜80%EtOAc/ヘキサン)によって、表題化合物(400mg、33%)が黄色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=232[M+H]
+。
中間体55
5−シクロプロピル−1−(フェニルメチル)−2−ピロリジノン
CH
2Cl
2(10mL)中の5−シクロプロピル−5−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)−2−ピロリジノン(400mg、1.73mmol)に、−78℃にて、トリエチルシラン(2.76mL、17.3mmol)とBF
3・OEt
2(0.88mL、6.92mmol)との混合物を滴下した。得られた反応混合物を−78℃で2時間攪拌し、次いで室温まで昇温させ、一晩攪拌した。飽和NaHCO
3水溶液を加えることによって反応をクエンチし、水層をCH
2Cl
2で抽出した(2×)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜100%EtOAc)によって、表題化合物(240mg、65%)が無色の油状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=216[M+H]
+。
中間体56
2−シクロプロピル−1−(フェニルメチル)ピロリジン
THF(5mL)中の5−シクロプロピル−1−(フェニルメチル)−2−ピロリジノン(240mg、1.12mmol)に、THF(5.6mL、11.2mmol)中のBH
3・SMe
2 2Mを加え、反応混合物を週末にかけて室温で攪拌した。反応を、CH
3OHの滴下(約2mL、注意:激しいH
2発生が起こる)によりクエンチした。溶液を水(約50mL)およびEtOAc(約50mL)に注ぎ、混合物を60℃で3時間攪拌した。NaHCO
3の飽和水溶液(約25mL)およびEtOAc(約50mL)を加え、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜75%EtOAc/ヘキサン)によって、表題化合物(100mg、45%)が黄色油状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=202[M+H]
+。
中間体57
2−シクロプロピルピロリジン
2−シクロプロピル−1−(フェニルメチル)ピロリジン(100mg、0.50mmol)のエタノール(5mL)溶液に、1N HCl(水溶液)(0.50mL、0.50mmol)を加え、得られた混合物をN
2で10分間パージした。Pd/C(10mg、10重量%)を加え、反応混合物をH
2雰囲気下(バルーン装置)にて室温で一晩攪拌した。LCMS分析は約20%の目的生成物および約70%の出発物質を示した。さらにPd/Cを加え(30mg)、反応混合物をH
2雰囲気下にてさらに24時間攪拌した。さらに1N HCl(水溶液)(0.50mL、0.50mmol)を加え、混合物をアクロディスクを通して濾過し、エタノールで洗浄した。溶液を蒸発させ、得られた残渣をジエチルエーテルで粉砕し、表題化合物のHCl塩(74mg)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ0.37−0.54(m,2H),0.67−0.80(m,2H),0.98−1.15(m,1H),1.77−1.93(m,1H),1.96−2.18(m,2H),2.18−2.30(m,1H),2.84−2.98(m,1H),3.20−3.30(m,1H),3.30−3.43(m,1H)。
中間体58
4−クロロ−6−(2−シクロプロピル−1−ピロリジニル)−2−ピリミジンアミン
CH
3CN(5mL)中の4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(95mg、0.576mmol)に、Et
3N(0.25mL、1.75mmol)、次いで2−シクロプロピルピロリジン(74mg、0.50mmol)を加え、反応混合物を80℃で4時間攪拌した。反応物を水に注ぎ(沈殿物が形成された)、濾過した。フラッシュクロマトグラフィーSiO
2(勾配:EtOAc/ヘキサン)によって、表題化合物(70mg)が白色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=239,241[M+H]
+。
実施例47
6−[2−アミノ−6−(2−シクロプロピル−1−ピロリジニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
4−クロロ−6−(2−シクロプロピル−1−ピロリジニル)−2−ピリミジンアミン(26mg、0.11mmol)および(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(17.96mg、0.11mmol)に、1,4−ジオキサン(3mL)およびNaHCO
3の飽和水溶液(0.5mL)を加え、得られた混合物を、N
2で、密封可能な管内にパージ(「脱気」)した。Pd(Ph
3P)
4(12.6mg、10.9μmol)を加え、管を密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物を水に注ぎ、濾過した。濾過した固体のSiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%CHCl
3〜90:10:1 CHCl
3:CH
3OH:NH
4OH)によって、目的のスズキ生成物が得られた。LC−MS(ES)m/z=324[M+H]
+。この物質をエタノール(4mL)に溶解させ、ヒドラジン一水和物(1mL、20.4mmol)で処理し、得られた混合物を、密封された管内にて100℃で一晩攪拌した。混合物を水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をエタノール(約2mL)に溶解させ、溶液が濁るまでヘキサンで処理した。混合物を、沈殿物が観察されるまで真空下で濃縮した。沈殿物を濾過し、目的生成物(22mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=336[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ0.29(m,1H),0.47(m,1H),0.60(m,1H),0.71(m,1H),1.05(m,1H),1.92−2.10(m,3H),2.19(m,1H),3.47−3.59(m,1H),3.65(m,1H),4.00(m,1H),6.36(s,1H),7.46(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.76−7.81(m,2H)。
中間体59
N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボキサミド
DMF(10mL)中の6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボン酸(2.0g、10.5mmol)に、HATU(4.18g、11.0mmol)、次いでヒューニッヒ塩基(1.83mL、10.5mmol)を加えた。15分後、シクロヘキシルアミン(2.40mL、20.9mmol)を加え、反応混合物を室温で45分間攪拌した。反応物を水(約300mL)に注いだ。5分後、得られた水性混合物を濾過し、白色固体を約15分間空気乾燥させ、表題化合物(2.57g)を得た。LC−MS(ES)m/z=273[M+H]
+。
中間体60
シス−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
パールシェーカー(Parr Shaker)内の、N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボキサミド(2.57g、9.44mmol)のCH
3OH(100mL)溶液に、酸化白金(IV)(0.11g、0.47mmol)、次いで濃HCl(1ml、12.00mmol)を加えた。混合物を窒素で脱気し(3×)、反応混合物をH
2雰囲気下(55psi)にて一晩攪拌した。反応混合物をN
2で脱気し(3×)、アクロディスクを通して濾過し、濃縮した。得られた残渣をトルエン(100mL)、次いでCH
3CN(100mL)から共蒸発させ、真空乾燥させ、表題化合物のHCl塩(2.91g)を、少量のトランス異性体を含んだ白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.14−1.44(m,5H),1.67(m,1H),1.73−2.2(m,8H),2.86(m,1H),3.27(dd,J=12.9,3.3Hz,1H),3.68(m,2H),4.24(m,1H)。
中間体61
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
THF(15mL)中のシス−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(1.0g、3.2mmol)に、THF(11mL、11.00mmol)中の1M LiHMDSを室温で加えた。5分後、4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン(0.620g、3.18mmol)を加えた。10分後、反応混合物のLCMS分析は、約85%の目的生成物および13%のジクロロピリミジンSMの存在を示した。反応混合物を飽和NH
4ClおよびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。EtOAc(約200mL)を粗原料およびSiO
2(3g)に加えることにより固相カートリッジを製造した。混合物を濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中100%ヘキサン〜50%EtOAc、次いで100%EtOAc)によって、表題化合物(690mg)がオフホワイトの固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=437,439[M+H]
+。
中間体62
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
CH
2Cl
2(12mL)中のシス−1−[6−クロロ−2−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(590mg、1.350mmol)に、mCPBA(757mg、3.38mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間攪拌した。Na
2SO
3の飽和溶液を加え、得られた混合物を30分間攪拌した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(640mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=469,471[M+H]
+。
中間体63
シス1−[2−({[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}アミノ)−6−クロロ−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
1,4−ジオキサン(8mL)中のシス−1−[6−クロロ−2−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(300mg、0.640mmol)に、ヒューニッヒ塩基(0.22mL、1.28mmol)、次いで{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}アミン(0.19mL、1.28mmol)を加え、反応混合物を、密封された管内にて60℃で一晩攪拌した。この反応混合物を、後処理の前に別の同様の反応混合物(約1/3の規模)と合わせた。合わせた反応混合物を水およびEtOAcに注いだ。層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中100%ヘキサン〜50%EtOAc)によって、表題化合物(322mg)が白色泡沫として得られた。LC−MS(ES)m/z=556[M+H]
+。
中間体64
シス−1−[2−({[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}アミノ)−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
シス−1−[2−({[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}アミノ)−6−クロロ−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(322mg、0.58mmol)および(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(124mg、0.75mmol)に、1,4−ジオキサン(6mL)および飽和NaHCO
3水溶液(3mL)を加え、得られた混合物を、N
2で、密封可能な管内に5分間パージ(「脱気」)した。Pd(Ph
3P)
4(33.5mg、0.029mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。管を密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。反応混合物を水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜50%EtOAc/ヘキサン)によって、表題化合物(305mg)が黄色泡沫として得られた。LC−MS(ES)m/z=641[M+H]
+。
中間体65
シス−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−({[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}アミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
エタノール(6mL)中のシス−1−[2−({[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}アミノ)−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(304mg、0.48mmol)に、ヒドラジン一水和物(0.47mL、9.5mmol)を加え、反応混合物を、密封された管内にて100℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷し、水(約200mL)に注いだ。白色沈殿物が形成された。混合物を濾過し、固体を2時間空気乾燥させ、表題化合物(270mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=653[M+H]
+。
実施例48
シス−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
シス−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−({[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}アミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(250mg、0.38mmol)に、トリフルオロ酢酸(TFA)(6mL)を加えた。3時間後、LCMS分析は反応が完了していることを示した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残渣をトルエン(2×50mL)、次いでCH
3CN(50mL)から共蒸発させた。得られた桃色固体に飽和NaHCO
3水溶液およびEtOAcを加えた。有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。この物質をフラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%CH
2Cl
2〜90:10:1 CH
2Cl
2:CH
3OH:NH
4OH)で精製した。よりきれいな画分を合わせ、真空下で濃縮し、黄色固体を得た。この物質をEtOAc(約2mL)に溶解させ、得られた溶液をマイクロ波バイアルに移した。バイアルに蓋をし、70Cに加熱した。溶液が混濁するまでヘキサンを滴下し、次いで混合物を室温に放冷した。へらを用いて固体を廃棄し、混合物を濾過した。回収した桃色固体をヘキサンで洗浄すると、白色固体が濾液から析出した。この白色固体を濾過により回収し、目的生成物(35mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=503[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.05−1.34(m,5H),1.56(m,1H),1.63−1.85(m,7H),2.07(m,1H),2.33,(m,1H),3.06(bs,1H),3.53(m,1H),5.39(s,2H),6.29(s,2H),6.78(s,1H),7.63(dd,J=8.5,1.1Hz,1H),7.72(d,J=8.4Hz,1H),7.84(d,J=7.9Hz,1H),7.99(s,1H),11.54(s,1H)。
中間体66
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
1,4−ジオキサン(8mL)中のシス−1−[6−クロロ−2−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(390mg、0.832mmol)に、ヒューニッヒ塩基(0.29mL、1.66mmol)、次いでTHF(1mL、2mmol)中の2Mメチルアミンを加え、反応混合物を、密封された管内にて60℃で一晩攪拌した。混合物を水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中100%ヘキサン〜50%EtOAc)によって、表題化合物(204mg)が白色泡沫として得られた。LC−MS(ES)m/z=420,422[M+H]
+。
中間体67
シス−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(204mg、0.486mmol)および(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(104mg、0.632mmol)に、1,4−ジオキサン(6mL)および飽和NaHCO
3水溶液(3mL)を加え、得られた混合物を、N
2で、密封可能な管内に5分間パージ(「脱気」)した。Pd(Ph
3P)
4(28mg、0.024mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。管を密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。反応混合物を水に注いだ。形成された沈殿物を濾過した。EtOAcをフィルター内の固体に加え、混合物を固体が溶解するまでへらで穏やかに攪拌した。得られた溶液を濾過し、濾液を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜50%EtOAc/ヘキサン)によって、表題化合物(152mg)が黄色泡沫として得られた。LC−MS(ES)m/z=505[M+H]
+。
実施例49
シス−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
エタノール(6mL)中のシス−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(152mg、0.301mmol)に、ヒドラジン一水和物(0.4mL、8.16mmol)を加え、反応混合物を、密封された管内にて100℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷し、水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%CH
2Cl
2〜90:10:1 CH
2Cl
2:CH
3OH:NH
4OH)によって、表題化合物(116mg)がオフホワイトの固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=517[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.05−1.34(m,5H),1.56(m,1H),1.62−1.85(m,7H),2.08。(m,1H),2.34(m,1H),2.84(s,3H),3.07(bs,1H),3.53(m,1H),5.39(s,2H),6.73(bs,1H),6.78(s,1H),7.63−7.69(m,1H),7.70−7.75(m,1H),7.84(d,J=7.8Hz,1H),8.02(bs,1H),11.52(s,1H)。
中間体68
2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル
4−ブロモ−2−フルオロベンゾニトリル(30g、150mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(49.5g、195mmol)と、酢酸カリウム(29.4g、300mmol)と、Pd(dppf)Cl
2・CH
2Cl
2(12.2g、15.0mmol)との、DMSOおよび1,4−ジオキサン(65mL)中混合物を、窒素下にて110℃で一晩加熱した。反応混合物を室温に冷却し、珪藻土を通して濾過し、濃縮した。得られた残渣をSiO
2クロマトグラフィー(100:1 石油エーテル:EtOAc)で精製し、表題化合物(35g)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=247[M+H]
+。
中間体69
6−クロロ−N
4
−[(2−クロロフェニル)メチル]−2,4−ピリミジンジアミン
4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(1g、6.1mmol)と、[(2−クロロフェニル)メチル]アミン(2.23g、15.8mmol)と、トリエチルアミン(1.86g、18.4mmol)とのCH
3OH(40mL)中混合物を50℃で4時間攪拌した。反応混合物を蒸発させて黄色残渣を得て、これをSiO
2クロマトグラフィー(1:1 石油エーテル:EtOAc)で精製し、表題化合物(1.2g)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=328[M+H]
+。
中間体70
4−(2−アミノ−6−{[(2−クロロフェニル)メチル]アミノ}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル
6−クロロ−N
4−[(2−クロロフェニル)メチル]−2,4−ピリミジンジアミン(1.2g、4.46mmol)と2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(1.32g、5.35mmol)との1,4−ジオキサン(14.6mL)中混合物、およびNaHCO
3(3.12mmol)の水(20mL)溶液を、N
2で保護した。Pd(Ph
3P)
4(100mg、0.087mmol)を加え、反応混合物を100℃で16時間加熱した。混合物をデカントして固体を除去し、得られた溶液を濃縮乾固した。粗製物質をSiO
2クロマトグラフィー(1:2 THF:石油エーテル)で精製し、表題化合物(800mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+。
実施例50
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−[(2−クロロフェニル)メチル]−2,4−ピリミジンジアミン
エタノール(2mL)中の4−(2−アミノ−6−{[(2−クロロフェニル)メチル]アミノ}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル(800mg、2.27mmol)に、ヒドラジン一水和物(3mL、74mmol)を加え、反応混合物をBiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて1時間100℃に加熱した。冷却後すぐに、反応混合物を真空下で濃縮し、RPHPLC(BiotageSP1)(勾配:30%CH
3CN/H
2O〜60%CH
3CN/H
2O)で精製し、表題化合物(151mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=366[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ4.61(d,J=5.6Hz,2H),5.37(s,2H),6.07(s,2H),6.40(s,1H),7.34−7.27(m,2H),7.46−7.41(m,4H),7.70(d,J=8.8Hz,1H),7.84(s,1H),11.52(s,1H)。
実施例51
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−シクロプロピル−2,4−ピリミジンジアミン
6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(650mg、2.14mmol)と、シクロプロピルアミン(650mg、11.4mmol)と、ヒューニッヒ塩基(2mL、11.4mmol)との1,4−ジオキサン(5mL)中混合物を、BiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて120℃で2時間加熱した。冷却後すぐに、混合物をデカントして固体を除去し、得られた溶液を濃縮乾固した。粗製物質をRPHPLC(勾配:15%CH
3CN/H
2O〜45%CH
3CN/H
2O)で精製し、表題化合物(32mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=282[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.46−0.49(m,2H),0.73(t,J=6.8Hz,2H),2.62−2.67(m,1H),5.37(s,2H),6.0(s,2H),6.38(s,1H),7.02(s,1H),7.45(d,J=8.8Hz,1H),7.70(d,J=8.0Hz,1H),7.86(s,1H),11.50(s,1H)。
実施例52
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−(3−フェニルプロピル)−2,4−ピリミジンジアミン
6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(500mg、1.64mmol)と、(3−フェニルプロピル)アミン(500mg、3.70mmol)と、ヒューニッヒ塩基(2mL)との1−1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)(3mL)中混合物を、BiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて140℃で4時間加熱した。冷却後すぐに、混合物をデカントして固体を除去し、得られた溶液を濃縮乾固した。粗製物質をRPHPLC(勾配:10%CH
3CN/H
2O〜30%CH
3CN/H
2O)で精製し、表題化合物(90mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.80−1.87(m,2H),2.64−2.68(m,2H),3.28−3.30(m,2H),5.37(s,2H),5.97(s,2H),6.27(s,1H),6.93(s,1H),7.17−7.31(m,5H),7.40(d,J=8.4Hz,1H),7.70(d,J=8.0Hz,1H),7.84(s,1H),11.51(s,1H)。
実施例53
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−[2−(2−フルオロフェニル)エチル]−2,4−ピリミジンジアミン
6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(500mg、1.64mmol)と、2−(2−フルオロフェニル)エタンアミン(500mg、2.19mmol)と、ヒューニッヒ塩基(2mL)とのNMP(3mL)中混合物を、BiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて140℃で4時間加熱した。冷却後すぐに、混合物をデカントして固体を除去し、得られた溶液を濃縮乾固した。粗製物質をRPHPLC(勾配:20%CH
3CN/H
2O〜40%CH
3CN/H
2O)で精製し、表題化合物(166mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=364[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.86−2.90(m,2H),3.49−3.51(m,2H),5.35(s,2H),5.98(s,2H),6.25(s,1H),6.97(s,1H),7.12−7.17(m,2H),7.23−7.29(m,1H),7.33−7.41(m,2H),7.68(d,J=8.4Hz,1H),7.82(s,1H),11.50(s,1H)。
実施例54
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−{2−[2−(メチルオキシ)フェニル]エチル}−2,4−ピリミジンジアミン
6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(500mg、1.64mmol)と、2−[2−(メチルオキシ)フェニル]エタンアミン(500mg、3.31mmol)と、ヒューニッヒ塩基(2mL)とのNMP(3mL)中混合物を、BiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて140℃で4時間加熱した。冷却後すぐに、混合物をデカントして固体を除去し、得られた溶液を濃縮乾固した。粗製物質をRPHPLC(勾配:10%CH
3CN/H
2O〜30%CH
3CN/H
2O)で精製し、表題化合物(100mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=376[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.81−2.84(m,2H),3.52(m,2H),3.74(s,3H),5.37(s,2H),6.01(s,2H),6.28(s,1H),6.76−6.86(m,4H),7.22(t,J=8.4Hz,1H),7.41(d,J=7.6Hz,1H),7.69(d,J=8.8Hz,1H),7.84(s,1H),11.51(s,1H)。
実施例55
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−[2−(3−クロロフェニル)エチル]−2,4−ピリミジンジアミン
6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(300mg、0.99mmol)と、2−(2−クロロフェニル)エタンアミン(300mg、1.94mmol)と、ヒューニッヒ塩基(2mL)とのNMP(3mL)中混合物を、BiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて160℃で2時間加熱した。冷却後すぐに、混合物をデカントして固体を除去し、得られた溶液を濃縮乾固した。粗製物質をRPHPLCで精製し、表題化合物(120mg)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.87(t,J=7.2Hz,2H),3.52−3.54(m,2H),5.39(s,2H),),6.05(s,2H),6.29(s,1H),6.97(s,1H),7.25−7.44(m,5H),7.71(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),11.54(s,1H)。
実施例56
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−メチル−N
4
−(2−フェニルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン
6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(300mg、0.99mmol)と、N−メチル−2−フェニルエタンアミン(300mg、2.22mmol)と、ヒューニッヒ塩基(2mL)とのNMP(3mL)中混合物を、BiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて160℃で2時間加熱した。冷却後すぐに、混合物をデカントして固体を除去し、得られた溶液を濃縮乾固した。粗製物質をRPHPLCで精製し、表題化合物(50mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.85(t,J=7.6Hz,2H),3.0(s,3H),3.76(t,J=7.6Hz,2H),5.37(s,2H),6.04(s,2H),6.39(s,1H),7.19−7.23(m,1H),7.30−7.32(m,4H),7.53(d,J=8.4Hz,1H),7.71(d,J=8.8Hz,1H),7.91(s,1H),11.50(s,1H)。
実施例57
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−[2−(3−フルオロフェニル)エチル]−2,4−ピリミジンジアミン
6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(300mg、0.99mmol)と、2−(3−フルオロフェニル)エタンアミン(300mg、2.16mmol)と、ヒューニッヒ塩基(2mL)とのNMP(3mL)中混合物を、BiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて160℃で2時間加熱した。冷却後すぐに、混合物をデカントして固体を除去し、得られた溶液を濃縮乾固した。粗製物質をRPHPLCで精製し、表題化合物(160mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=364[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.86−2.90(m,2H),3.51−3.56(m,2H),5.39(s,2H),6.04(s,2H),6.29(s,1H),6.97−7.43(m,6H),7.70(d,J=8.4Hz,1H),7.85(s,1H),11.53(s,1H)。
実施例58
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−[2−(2−クロロフェニル)エチル]−2,4−ピリミジンジアミン
6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(300mg、0.99mmol)と、2−(2−クロロフェニル)エタンアミン(300mg、1.94mmol)と、ヒューニッヒ塩基(2mL)とのNMP(3mL)中混合物を、BiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて160℃で2時間加熱した。冷却後すぐに、混合物をデカントして固体を除去し、得られた溶液を濃縮乾固した。粗製物質をRPHPLCで精製し、表題化合物(150mg)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.99(t,J=8Hz,2H),3.52−3.53(m,2H),5.39(s,2H),6.03(s,2H),6.29(s,1H),7.03(s,1H),7.24−7.46(m,5H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.85(s,1H),11.53(s,1H)。
実施例59
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−[2−(2−メチルフェニル)エチル]−2,4−ピリミジンジアミン
6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(300mg、0.99mmol)と、2−(2−メチルフェニル)エタンアミン(300mg、2.22mmol)と、ヒューニッヒ塩基(2mL)とのNMP(3mL)中混合物を、BiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて160℃で2時間加熱した。冷却後すぐに、混合物をデカントして固体を除去し、得られた溶液を濃縮乾固した。粗製物質をRPHPLCで精製し、表題化合物(150mg)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.33(s,3H),2.82−2.86(m,2H),3.50−3.45(m,2H),5.36(s,2H),5.98(s,2H),6.29(s,1H),6.97(s,1H),7.09−7.22(m,4H),7.43(d,J=8.0Hz,1H),7.85(s,1H),11.51(s,1H)。
実施例60
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−[2−(3−メチルフェニル)エチル]−2,4−ピリミジンジアミン
6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(300mg、0.99mmol)と、2−(3−メチルフェニル)エタンアミン(300mg、2.22mmol)と、ヒューニッヒ塩基(2mL)とのNMP(3mL)中混合物を、BiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて160℃で2時間加熱した。冷却後すぐに、混合物をデカントして固体を除去し、得られた溶液を濃縮乾固した。粗製物質をRPHPLCで精製し、表題化合物(125mg)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.03(s,3H),2.79−2.82(m,2H),3.49−3.51(m,2H),5.35(s,2H),5.99(s,2H),6.28(s,1H),6.92−7.10(m,4H),7.41(d,J=7.6Hz,1H),7.69(d,J=8.8Hz,1H),7.84(s,1H),11.49(s,1H)。
中間体71
1−(フェニルメチル)シクロプロパンアミン
フェニルアセトニトリル(3g、25.6mmol)およびテトライソプロピルオルトチタネート(8mL、27.2mmol)のEt
2O/THF(1/1,100mL)中溶液に、臭化エチルマグネシウム(7.85g、58.9mmol)を室温で滴下した。発熱混合物を室温で1時間攪拌した。次いでBF
3・Et
2O(7.27g、51.2mmol)を滴下し、混合物を室温で1時間攪拌した。混合物を水酸化ナトリウムの冷水溶液(10%)に注ぎ、EtOAcで希釈した。混合物を濾過し、有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。得られた固体を、CH
3CN水溶液(0.08%炭酸水素アンモニウム)を用いる逆相クロマトグラフィー(勾配:7分間で37%〜47%;流量:40mL/分)で精製した。溶液のpHを濃HClで2に調節し、真空下で濃縮し、表題化合物のHCl塩(700mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=148[M+H]
+。
中間体72
6−クロロ−N
4
−[1−(フェニルメチル)シクロプロピル]−2,4−ピリミジンジアミン
1−(フェニルメチル)シクロプロパンアミン塩酸塩(530mg、2.88mmol)と、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(295mg、1.80mmol)と、Et
3N(911mg、9mmol)と、K
2CO
3(249mg,1.80mmol)とのエタノール(6mL)中混合物を攪拌し、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーにて140℃で4時間加熱した。混合物を室温に冷却し、濃縮乾固した。得られた固体をEtOAcと水とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮乾固し、32%〜42%CH
3CN水溶液(水中0.05%トリフルオロ酢酸)を用いる逆相クロマトグラフィーで8分間で精製し、表題化合物(204mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=275[M+H]
+。
中間体73
4−(2−アミノ−6−{[1−(フェニルメチル)シクロプロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル
6−クロロ−N
4−[1−(フェニルメチル)シクロプロピル]−2,4−ピリミジンジアミン(185mg、0.67mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(247mg、1mmol)と、Pd(PPh
3)
4(81mg、0.07mmol)と、Na
2CO
3(178mg、1.68mmol)との、1,4−ジオキサン(30mL)および水(10mL)中混合物を攪拌し、窒素下にて110℃で3.5時間加熱した。次いで混合物を室温に冷却し、濃縮した。得られた残渣をEtOAcと水とに分配した。水相をEtOAc(2×50mL)で抽出し、有機相を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮乾固し、溶出液として石油エーテル〜4:1 石油エーテル/EtOAc〜1:1 石油エーテル/EtOAcを用いるSGCで精製し、表題化合物(124mg)を茶色油状固体として得た。LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+。
実施例61
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−[1−(フェニルメチル)シクロプロピル]−2,4−ピリミジンジアミン
4−(2−アミノ−6−{[1−(フェニルメチル)シクロプロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル(124mg、0.34mmol)とヒドラジン水和物(99%、2mL)とのエタノール(10mL)中混合物を攪拌し、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーにて120℃で1時間加熱した。混合物を室温に冷却し、濾過し、真空下で濃縮した。得られた固体を、CH
3CN水溶液(0.08%炭酸水素アンモニウム)を用いる逆相クロマトグラフィー(勾配:6分間で35%〜45%:流量:30mL/分)で精製し、表題化合物(30mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=372[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.78(d,4H),2.93(s,2H),5.37(s,2H),5.97(s,2H),6.32(s,1H),6.90(s,1H),7.18(d,3H),7.27(t,2H),7.40(s,1H),7.69(d,1H),7.81(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体74
2,2−ジメチル−3−フェニルプロパン酸
ジイソプロピルアミン(48.91g、483mmol)のTHF(100mL)溶液に、窒素下にて0℃で、2.5M n−ブチルリチウムのヘキサン(179mL、447.5mmol.)溶液を加えた後、イソ酪酸(15.77グラム、179mmol)を滴下した。反応混合物を室温で1.5時間攪拌し、次いで−15℃に冷却した。温度を−5℃未満に維持しながら塩化ベンジル(22.66g、179mmol)を滴下し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物をEt
2Oと水とに分配した。濃HCl(36%、50mL)を加えることにより水層を酸性化し、Et
2O(4×150mL)で抽出し、有機層をMgSO
4で乾燥させ、濃縮し、表題化合物(21.36g)を無色の液体として得た。LC−MS(ES)m/z=177[M−H]
−。
中間体75
2−メチル−1−フェニル−2−プロパンアミン
2,2−ジメチル−3−フェニルプロパン酸(10.21g、57.30mmol)およびトリエチルアミン(6.20g、61.3mmol)の乾燥トルエン(100mL)中攪拌溶液に、外部冷却しながら、DPPA(16.87g、61.31mmol)を加えた。かすかな発熱反応が始まり、約1時間後に完了した。反応混合物を室温でさらに1時間攪拌した後、3時間還流した。溶液を冷却し、水(3×100mL)で洗浄し、トルエン相を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。15%塩酸(20mL)と酢酸(20mL)との混合物を加え、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。混合物をEtOAcと水とに分配した。水層をEtOAc(4×50mL)で抽出し、有機相を真空下で濃縮し、表題化合物のHCl塩(5.21g)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=150[M+H]
+。
中間体76
6−クロロ−N
4
−(1,1−ジメチル−2−フェニルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン
2−メチル−1−フェニル−2−プロパンアミン塩酸塩(742mg、4mmol)と、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(438mg、2.67mmol)と、ヒューニッヒ塩基(1.55g、12mmol)とのCH
3CN(8mL)中混合物を攪拌し、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーにて160℃で6時間加熱した。混合物を室温に冷却し、濃縮乾固した。得られた固体をEtOAcと水とに分配し、有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。45%〜65%CH
3CN水溶液(0.08%炭酸水素アンモニウム)を用いる逆相クロマトグラフィーによる18分間の精製によって、表題化合物(373mg)が白色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=277.0[M+H]
+。
中間体77
4−{2−アミノ−6−[(1,1−ジメチル−2−フェニルエチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
6−クロロ−N
4−(1,1−ジメチル−2−フェニルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン(338mg、1.22mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(452mg、1.83mmol)と、Pd(PPh
3)
4(139mg、0.12mmol)と、Na
2CO
3(323mg、3.05mmol)との、1,4−ジオキサン(6mL)および水(2mL)中混合物を攪拌し、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーにて140℃で30分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮乾固し、得られた残渣をEtOAcと水とに分配した。水層をEtOAc(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。CH
3CN水溶液(0.01%炭酸水素アンモニウム)を用いるRPHPLC(勾配:7.5分間で70%〜80%、流量:30mL/分)による精製によって、表題化合物(210mg)が白色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=362[M+H]
+。
実施例62
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−(1,1−ジメチル−2−フェニルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン
4−{2−アミノ−6−[(1,1−ジメチル−2−フェニルエチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(210mg、0.58mmol)とヒドラジン水和物(99%、2mL)とのエタノール(3mL)中混合物を攪拌し、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーにて120℃で1時間加熱した。混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。水(100mL)を加え、得られた混合物を濾過した。固体を真空乾燥させ、表題化合物(90mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=374[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.34(s,6H),3.26(s,2H),5.37(s,2H),6.05(s,2H),6.34(s,1H),6.40(s,1H),7.10−7.25(m,5H),7.39(d,1H),7.70(d,1H),7.84(s,1H)。
中間体78
1,1−ジメチルエチル3−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1−ピロリジンカルボキシレート
1−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−3−ピロリジンカルボン酸(1.0g、4.7mmol)と、CDI(1.3g、7.0mmol)と、HOBT(0.5g)とのCH
2Cl
2(20mL)中混合物、およびヒューニッヒ塩基(2.0mL)を、0℃に冷却し、15分間攪拌した。次いでアニリン(520mg、5.6mmol)を加え、反応混合物を室温で6時間攪拌した。混合物を濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(溶出液:1:1 EtOAc:石油エーテル)で精製し、表題化合物(1.3g)を油状物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ1.40(s,9H),2.10(m,2H),3.0(m,1H),3.7−4(m,4H),4.2(m,1H),7.21(m,1H),7.40(m,2H),7.51(m,1H)。
中間体79
N−フェニル−3−ピロリジンカルボキサミド
1,1−ジメチルエチル3−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1−ピロリジンカルボキシレート(1.3g、4.5mmol)の3M HCl/EtOAc(30mL)中混合物を室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、Et
2Oで洗浄し、表題化合物のHCl塩(900mg)を白色固体として得た。
実施例63
1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−フェニル−3−ピロリジンカルボキサミド
N−フェニル−3−ピロリジンカルボキサミド塩酸塩(500mg、2.21mmol)と6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(500mg、1.6mmol)とのNMP(3mL)中混合物、およびヒューニッヒ塩基(1.5mL)を、マイクロ波条件下にて160℃で1時間加熱した。反応混合物を濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(溶出液:4.5:4.5:1 EtOAc:THF:NH
4OH)で精製し、表題化合物(50mg)を固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.05(m,2H),3.30(m,1H),3.4−3.7(m,4H),5.36(s,2H),6.03(s,2H),6.31(s,1H),7.03(m,1H),7.31(m,2H),7.57−7.74(m,4H),7.94(s,1H),10.10(s,1H),11.49(s,1H)。
中間体80
1,1−ジメチルエチル[(1R)−1−メチル−2−フェニルエチル]カルバメート
(2R)−1−フェニル−2−プロパンアミンD−(−)−酒石酸(1.8g、6.31mmol)のCH
2Cl
2(150mL)中攪拌溶液に、トリエチルアミン(1.4g、1.9mL、13.9mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(1.38g、6.31mmol)を0℃で加え、反応混合物を室温で2時間攪拌した。水(50mL)を加えることにより反応をクエンチし、水相をCH
2Cl
2(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(3.0g)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=180[M+H]
+。
中間体81
(2R)−N−メチル−1−フェニル−2−プロパンアミン
LiAlH
4(0.77g、20.4mmol)のTHF(120mL)中攪拌懸濁液に、1,1−ジメチルエチル[(1R)−1−メチル−2−フェニルエチル]カルバメート(2.4g、10.2mmol)のTHF(30.0ml)溶液を0℃で滴下し、次いで反応混合物を2時間加熱還流した。混合物を0℃に冷却し、氷(1.0g)、次いで15%水酸化ナトリウム水溶液(1.0mL)、続いて水(0.5mL)を加えることによりクエンチした。リチウム塩を濾過により回収し、Et
2O(200mL)で洗浄した。濾液を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣を減圧下で蒸留し、表題化合物(1.6g)を淡黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=150[M+H]
+。
中間体82
6−クロロ−N
4
−メチル−N
4
−[(1R)−1−メチル−2−フェニルエチル]−2,4−ピリミジンジアミン
4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(1.0g、6.10mmol)およびK
2CO
3(1.69g、12.2mmol)のCH
3CN(6.0mL)懸濁液に、(2R)−N−メチル−1−フェニル−2−プロパンアミン(1.09g、7.32mmol)を加え、反応混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて140℃で2時間加熱した。混合物を濾過し、EtOAc(50mL)で洗浄した。溶液を濃縮し、得られた残渣を45%〜55%CH
3CN水溶液(水中0.5%炭酸水素アンモニウム)を用いる逆相クロマトグラフィーで精製し、表題化合物(910mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=277[M+H]
+。
中間体83
4−(2−アミノ−6−{メチル[(1R)−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル
6−クロロ−N
4−メチル−N
4−[(1R)−1−メチル−2−フェニルエチル]−2,4−ピリミジンジアミン(0.4g、1.45mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(0.46g、1.88mmol)と、Na
2CO
3(0.38g、3.63mmol)との、1,4−ジオキサン(6mL)および水(3mL)中混合物に、Pd(PPh
3)
4(16mg、0.015mmol)を加え、反応混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて140℃で40分間加熱した。混合物を濾過し、濃縮し、得られた残渣を45%〜55%CH
3CN水溶液(水中0.5%炭酸水素アンモニウム)を用いる逆相クロマトグラフィーで精製し、表題化合物(0.42g)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=362[M+H]
+。
実施例64
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−メチル−N
4
−[(1R)−1−メチル−2−フェニルエチル]−2,4−ピリミジンジアミン
4−(2−アミノ−6−{メチル[(1R)−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル(200mg、0.55mmol)のエタノール(2mL)懸濁液に、ヒドラジン水和物(2.0mL、99%)を加え、反応混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて120℃で1時間加熱した。混合物を室温に冷却し、濃縮した。得られた残渣をEt
2O(30mL)で洗浄し、真空下で乾燥させ、表題化合物(156mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=374[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.12(d,J=6.0Hz,3H),2.77−2.89(m,6H),5.36(s,2H),5.99(s,2H),6.35(s,1H),7.12−7.16(m,1H),7.23−7.27(m,4H),7.49−7.52(m,1H),7.68−7.70(m,1H),7.88(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体84
6−クロロ−N
4
−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−2,4−ピリミジンジアミン
4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(500mg、3.09mmol)と、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(500mg、3.78mmol)と、トリエチルアミン(2mL)とのNMP(3mL)中混合物を、BiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーにて2時間160℃に加熱した。反応混合物を蒸発させ、1:3 石油エーテル/THFで溶出するSiO
2クロマトグラフィーで精製し、表題化合物(700mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=261[M+H]
+。
中間体85
4−[2−アミノ−6−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
6−クロロ−N
4−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−2,4−ピリミジンジアミン(700mg、2.69mmol)と2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(797mg、3.23mmol)との1,4−ジオキサン(150mL)中混合物、およびNaHCO
3(903mg、10.76mmol)の水(50mL)溶液を、窒素で保護した。Pd(Ph
3P)
4(31mg、0.0269mmol)を加え、反応混合物を120℃で16時間加熱した。混合物をデカントして固体を除去し、溶液を濃縮乾固した。粗製物質を、1:1 THF:石油エーテルで溶出するSiO
2クロマトグラフィーで精製し、表題化合物(500mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=246[M+H]
+。
実施例65
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−2,4−ピリミジンジアミン
エタノール(2mL)中の4−[2−アミノ−6−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(500mg、1.45mmol)に、ヒドラジン一水和物(3mL、74.0mmol)を加え、反応混合物をBiotageInitiator(登録商標)マイクロ波シンセサイザーで1時間100℃に加熱した。冷却後すぐに、反応混合物を真空下で濃縮し、HPLCで精製し、表題化合物(100mg)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=358[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.81(s,1H),1.90−1.92(m,1H),2.84−3.051(m,2H),5.43(s,2H),5.71(s,1H),6.12(s,2H),6.40(s,1H),7.23−7.48(m,6H),7.75(d,J=8.4Hz,1H),7.90(s,1H),11.58(s,1H)。
中間体86
4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]ベンズアミド
4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル(400mg,1.61mmol)と、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド(397.0mg,2.41mmol)と、Pd(PPh
3)
4(185mg、0.16mmol)と、Na
2CO
3(427mg、4.02mmol)との、1,4−ジオキサン(60mL)および水(20.0mL)中混合物を攪拌し、窒素下にて110℃で1時間加熱した。混合物を室温に冷却し、濃縮し、得られた残渣をEtOAc(100mL)と水(100mL)とに分配した。水相をEtOAc(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層をNa
2CO
3で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。溶出液として4:1 石油エーテル/THFを用いるSiO
2クロマトグラフィーによる精製によって、白色固体として表題化合物(190mg)が得られた。LC−MS(ES)m/z=334[M+H]
+。
実施例66
4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]ベンズアミド
4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]ベンズアミド(200mg、0.6mmol)のエタノール(2.0mL)懸濁液に、ヒドラジン水和物(2.0mL、99%)を加え、反応混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて120℃で40分間加熱した。混合物を室温に冷却し、濾過し、EtOAc(100mL)で洗浄し、濃縮した。得られた残渣を、溶出液として1:3
石油エーテル/THFを用いるSiO
2クロマトグラフィーで精製し、表題化合物(25mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=346.0[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ5.45(s,2H),6.81(s,2H),7.48(s,1H),7.79−7.82(m,3H),8.01−8.03(m,2H),8.11(s,1H),8.14(s,1H),8.30−8.31(m,2H),11.66(s,1H)。
中間体87
[(2S,5R)−5−メチル−4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]メタノール
Breuning et al, Eur. J. Org. Chem 2007, 2100-2106により報告されている同様の化合物に従って製造
(2R)−2−[(フェニルメチル)アミノ]−1−プロパノール(1.65g、9.99mmol)のトルエン(50mL)中攪拌溶液に、(R)−(−)−エピクロロヒドリン(1.02mL、12.98mmol)、次いで過塩素酸リチウム(1.062g、9.99mmol)を、窒素下で加えた。2日間攪拌した後、TLC(5%メタノール−ジクロロメタン)は、ごく微量の出発物質および主生成物が存在していることを示した。次いでナトリウムメトキシドの溶液(CH
3OH中25重量%)(5.71mL、24.96mmol)を加え、混合物を3日間攪拌した。飽和NH
4Cl水溶液(75ml)を加え、生成物をEtOAc(3×75mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させ、粗生成物を得て、これを、20〜50%EtOAc−ヘキサンで溶出するクロマトグラフィー(Analogix RS−120シリカカートリッジ)で精製し、表題化合物(1.11g)を無色の油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=222[M+H]
+。[α]
D=−5.2(c=1.55,CH
3OH,23.5℃)
中間体88
[(2S,5R)−5−メチル−2−モルホリニル]メタノール
[(2S,5R)−5−メチル−4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]メタノール(1.05g,4.74mmol)のエタノール(15mL)中攪拌溶液に、塩酸(濃、12M)(0.435mL、5.22mmol)を加えた。混合物を窒素でパージして脱気し、次いで10%パラジウム炭素(デグッサタイプ(Degussa Type)E101 NE/W、50%ウェット)(150mg、0.070mmol)を加え、混合物を水素でパージし、次いでバルーン下で攪拌した。4時間攪拌した後、TLC(50%EtOAc−ヘキサン)は、出発物質を示さず、基準生成物を示した。混合物を窒素で脱気し、セライトを通して濾過し、蒸発乾固し、表題化合物(880mg)を塩酸塩として得た。
1H NMR(400MHz,D
2O):δ3.72−3.92(m,3H),3.48−3.69(m,3H),3.13−3.24(m,1H),3.04−3.13(m,1H),1.34(d,J=7.1Hz,3H)。
中間体89
[(2S,5R)−4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−2−モルホリニル]メタノール
2〜5mLマイクロ波容器内にて、ヒューニッヒ塩基(0.59mL、3.35mmol)を、CH
3CN(3mL)中の[(2S,5R)−5−メチル−2−モルホリニル]メタノール塩酸塩(208mg、1.12mmol)に加え、次いで2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン(174mg、1.06mmol)を加えた。混合物を、攪拌しながら、マイクロ波反応器にて160℃で1時間加熱した。HPLCは完全な変換を示した。混合物を0.45umフィルターディスクを通して濾過し、蒸発させ、生成物を、2〜5%CH
3OH−CHCl
3で溶出するクロマトグラフィー(Analogix SF25−40gシリカカラム)によりさらに精製し、表題化合物(258mg)を白色泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=260[M+H]
+。
中間体90
4−{2−アミノ−6−[(2S,5R)−2−(ヒドロキシメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
10〜20mLの密封可能な容器内にて、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(163mg、0.986mmol)、[(2S,5R)−4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−2−モルホリニル]メタノール(232mg、0.897mmol)、ならびに1,4−ジオキサン(5mL)および飽和NaHCO
3水溶液(2.5mL)を加えた。混合物を窒素でパージして脱気し、次いでPd(PPh
3)
4(104mg、0.090mmol)を加え、容器を密封し、100℃で一晩加熱した。HPLCおよびLCMSは、形成された生成物とともに、若干残った出発物質のピリミジンを示した。さらに50mgのボロン酸を加え、反応物に120℃で30分間マイクロ波照射した。依然として10%の残留出発物質が存在したが、トルエンおよび水で希釈することにより反応物の後処理をした。水層をトルエン(2×5mL)で抽出し、合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させた。生成物を、2〜10%CH
3OH−CHCl
3で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(Analogix SF25−40g)で精製した。表題化合物(193mg)がオフホワイトの泡沫として得られた。LC−MS(ES)m/z=344[M+H]
+。
中間体91
(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリンカルボン酸
酸化剤の原液を、Zhao et. al. (Tetrahedron Letters 1998, 39, 5323)に従って、H
5IO
6(11.4g、50mmol)およびCrO
3(23mg、1.15mol%)を容量114mLになるまで含湿CH
3CN(0.75%水)に溶解させることにより製造した(溶解に約2時間かかる)。この原液は、H
5IO
6中0.439M、およびCrO
3中0.00202Mである。
100mLのRBに、4−{2−アミノ−6−[(2S,5R)−2−(ヒドロキシメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(188mg、0.548mmol)および含湿CH3CN(0.75%水、4.5mL)を入れ、攪拌溶液を氷浴中で冷却し、4.37mLの上記原液を非常にゆっくりと(10分間かけて)滴下した。2時間後、TLCにより少量の出発物質の存在が観察されたため(NaHCO3を分注、5%CH3OH−CHCl3)、反応物を冷蔵庫に一晩置いた。この時点で、TLCでは出発物質は存在しなかった。5mLの水中のNa2HPO4(0.5g)を加えることによって、反応をクエンチした。数分間の攪拌後、混合物は混濁しており、pH=5であった。生成物をEtOAc(5×10mL)で抽出し、合わせた有機層を、5%NaHSO3、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させ、粗表題化合物(102mg)をオフホワイトとして得た。LC−MS(ES)m/z=358[M+H]+。
中間体92
(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
5mLバイアルに、(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリンカルボン酸(72mg、0.201mmol)、HOBT(29.9mg、0.222mmol)、およびDMF(1mL)を、窒素下で充填した。混合物を攪拌し、氷浴中で冷却し、次いでEDC(42.5mg、0.222mmol)を加えた。10分間攪拌した後、アニリン(0.020mL、0.222mmol)を加え、混合物を室温まで昇温させ、撹拌させた。2時間後および4時間後の時点では、経過に変化はなかった。混合物をEtOAcで希釈し、水、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、乾燥させた(MgSO
4)。濾過後、濾液を濃縮し、生成物を、20〜50%EtOAc−CHCl
3で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(Analogix SF−4g)で精製し、表題化合物(59mg)を淡橙色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=433[M+H]
+。
実施例67
(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド(57mg、0.132mmol)を、5mLマイクロ波容器内にて、攪拌しながらエタノール(3mL)に溶解させた。ヒドラジン一水和物(150μL、3.09mmol)を加え、混合物に蓋をし、油浴中にて100℃で24時間加熱した。混合物をEtOAcと水とに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させた。90:10:1 CHCl
3:CH
3OH:濃NH
4OH水溶液で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(Analogix RS−4g)による精製によって、表題化合物(19mg、0.041mmol、収率30.8%)が無色の膜/泡沫として得られた。NMRが、1.9および3.36に一重項がある残留溶媒ピークを示したため、この物質をCH
3CNと共沸させ、次いで粉砕して白色粉末を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.24(d,J=6.3Hz,3H),3.04(bs,1H),3.82(d,J=9.8Hz,1H),3.93(d,J=11.1Hz,1H),4.07−4.23(m,1H),4.53(bs,2H),5.39(bs,2H),6.22(bs,2H),6.61(s,1H),7.10(t,J=7.1Hz,1H),7.34(t,J=7.7Hz,2H),7.60(d,J=8.3Hz,1H),7.69−7.78(m,3H),7.96(s,1H),9.87(bs,1H),11.52(s,1H)。
中間体93
1,1−ジメチルエチル[1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−3−ピペリジニル]カルバメート
2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン(3.33g、20.30mmol)を、3−N−Boc−アミノピペリジン(4.28g、21.4mmol)とK
2CO
3(2.95g、21.4mmol)のエタノール(50mL)中攪拌混合物に加えた。反応物を1時間還流した。HPLCは完全な変換を示した。この熱い混合物に水(50mL)を徐々に加え、次いで攪拌しながら室温に放冷した。沈殿生成物を濾過により回収し、1:1 エタノール:水(50mL)で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(5.98g)を白色粉末として得た。LC−MS(ES)m/z=328[M+H]
+。
中間体94
1,1−ジメチルエチル{1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
炭酸カリウム(0.843g、6.10mmol)および水(5mL)を、1,1−ジメチルエチル[1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−3−ピペリジニル]カルバメート(1g、3.05mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.654g、3.97mmol)との1,4−ジオキサン(10mL)中攪拌混合物に加えた。脱気後、Pd(PPh
3)
4(0.176g、0.153mmol)を加え、容器を密封し、油浴中にて100℃で一晩加熱した。HPLCは完全な変換を示した。冷却混合物を水(50mL)に注ぎ、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させ、粗残渣を得て、これを、15〜50%EtOAc−CHCl
3で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(Analogix SF25−40g)で精製し、表題化合物(1.22g)を黄色泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=413[M+H]
+。
実施例68
1,1−ジメチルエチル{1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル{1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(1.2g、2.91mmol)、1,4−ジオキサン(5mL)、およびエタノール(5mL)を、10〜20mLマイクロ波容器に加え、ヒドラジン一水和物(1.41mL、29.1mmol)を加えた。容器に蓋をし、マイクロ波反応器内にて120℃で45分間加熱した。HPLCが約25%の出発物質が残留していることを示したため、さらに5当量のヒドラジン(0.71mL)を加え、マイクロ波加熱を45分間続けた。HPLCは完全な変換を示した。混合物を0.45umナイロンディスクを通して濾過し、最小限のエタノールで洗浄した。濾液を攪拌しながら加熱し、熱い溶液がわずかな混濁を残した状態になるまで水を滴下した(約25mLの水)。攪拌しながら室温に放冷した後、固体を濾過により回収し、2:1 水:エタノールで洗浄し、空気乾燥させ、表題化合物(875mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=425[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.38(s,9H),1.43(bs,2H),1.74(bs,1H),1.86(bs,1H),2.86(bs,1H),3.02(bs,1H),3.35(s,1H),4.11(d,J=12.6Hz,1H),4.26(bs,1H),5.38(s,2H),6.08(s,2H),6.57(s,1H),6.93(d,J=7.3Hz,1H),7.55(d,J=8.6Hz,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.93(s,1H),11.51(s,1H)。
中間体95
6−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1−ピペリジニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
1,1−ジメチルエチル{1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(865mg、2.04mmol)を、氷冷塩酸(濃、水溶液)(8mL、96mmol)に、攪拌しながら少しずつ加えた。固い黄色の塊が形成された。氷浴を除去し、反応物を攪拌しながら室温まで昇温させた。HPLCは完全な変換を示した。混合物を氷水(20mL)で希釈し、溶液を減圧下で濃縮した。残渣をエタノール(15mL)に溶解させ、蒸発させ、次いでCH
3CN(15mL)に懸濁させ、蒸発させた。次いで残渣をイソプロパノール(10mL)で粉砕し、濾過し、イソプロパノール、次いでヘキサンで洗浄し、真空乾燥させ、表題化合物のHCl塩(761mg)を黄色粉末として得た。140mg分を、CH
3OH(2mL)および水(1mL)に懸濁させ、1N NaOHでpH10に中和させた。溶液を濾過し、Gilson自動逆相HPLC(Gemini Phenomenex C18 5u、100×300mm)で精製し、5〜90%CH
3CN−水+0.1%NH
4OH)で溶出した。純粋な画分を合わせ、蒸発させ、乾燥させ、表題化合物(72mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=325[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.15−1.29(m,1H),1.31−1.46(m,1H),1.51(bs,2H),1.62−1.75(m,1H),1.87(d,J=10.6Hz,1H),2.53−2.68(m,2H),2.83(t,J=12.1Hz,1H),4.30(m,2H),5.38(s,2H),6.03(bs,2H),6.58(s,1H),7.56(d,J=8.6Hz,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.94(s,1H),11.52(s,1H)。
実施例69
N−{1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}ベンズアミド
炭酸水素ナトリウム(145mg、1.73mmol)を、6−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1−ピペリジニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン三塩酸塩(150mg、0.346mmol)の水(1.5mL)溶液に、攪拌しながら加えた。テトラヒドロフラン(THF)(1.5mL)を加え、混合物を氷浴中で冷却し、塩化ベンゾイル(0.044mL、0.380mmol)を攪拌しながら滴下した。次いで混合物を室温に温め、2時間攪拌した。LCMSは、残留している出発物質、生成物、およびビス−ベンゾイル化を示した。さらに40uLの塩化ベンゾイルおよび145mgのNaHCO
3を加え、混合物を1時間攪拌した。HPLCはマルチ−ベンゾイル化生成物への完全な変換を示した。反応物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、蒸発させた。粗原料をCH
3OH(8mL)に懸濁させ、1mLの濃HCL水溶液を加え、混合物を65℃で3日間攪拌した。HPLCは目的生成物への変換を示した。混合物を約2mLに濃縮し、次いでCH
3CN(約8mL)で希釈し、加熱した。混濁するまで、さらなるCH
3CNを熱い溶液に加えた。混合物を、攪拌しながら2時間かけて徐々に室温に放冷した。沈殿物を濾過により回収し、CH
3CN、次いでEt
2O、最後にヘキサンで洗浄した。乾燥によって、表題化合物(156mg)である二塩酸塩がオフホワイトの固体として得られた。100mg分を、Gilson自動逆相HPLC(Gemini Phenomenex C18 5u、100×300mm)によりさらに精製し、5〜90%CH
3CN−水+0.1%NH
4OH)で溶出し、表題化合物(55mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=429[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.43−1.60(m,1H),1.60−1.74(m,1H),1.76−1.86(m,1H),1.92−2.03(m,1H),2.87−3.00(m,2H),3.83−3.95(m,1H),4.27−4.39(m,1H),4.49(bs,1H),5.38(s,2H),6.12(s,2H),6.64(s,1H),7.46(t,J=7.3Hz,2H),7.50−7.54(m,1H),7.54−7.61(m,1H),7.71(d,J=8.6Hz,1H),7.87(d,J=7.1Hz,2H),7.94(s,1H),8.39(d,J=7.6Hz,1H),11.52(s,1H)。
中間体96
4−クロロ−6−[2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−2−ピリミジンアミン
2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン(143mg、0.870mmol)を、マイクロ波容器内にて、2−トリフルオロメチルピロリジン(121mg、0.870mmol)とヒューニッヒ塩基(0.23mL、1.31mmol)とのCH
3CN(2.5mL)中の攪拌混合物に加えた。反応物に蓋をし、マイクロ波反応器内で1時間加熱した。5〜10%EtOAc−CHCl
3で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(Analogix RS−12gカートリッジ)によって、表題化合物(85mg)が白色固体として得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3、*は微量の回転異性体を表す):δ1.96−2.15(m,2H),2.15−2.32(m,2H),3.37−3.52(m,1H),3.54−3.65(m,1H),4.82,5.60*(bs,1H),5.00(bs,2H),5.94,6.72*(s,1H)。
中間体97
4−{2−アミノ−6−[2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
炭酸カリウム(129mg、0.934mmol)および水(1.5mL)を、4−クロロ−6−[2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−2−ピリミジンアミン(83mg、0.311mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(61.6mg、0.374mmol)との1,4−ジオキサン(3mL)中攪拌混合物に加えた。脱気後、Pd(PPh
3)
4(29mg、0.025mmol)を加え、容器を密封し、油浴中にて100℃で一晩加熱した。LCMSは完全な変換を示した。混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。水層をEtOAcで逆抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、蒸発させた。5〜20%EtOAc−CHCl
3で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(Analogix RS−4g)による精製によって、表題化合物(65mg)が白色泡沫として得られた。試料にはNMRによるPH
3P/Ph
3POが若干含まれていたが、次に行う反応に適していた。LC−MS(ES)m/z=352[M+H]
+。
実施例70
6−{2−アミノ−6−[2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(60mg、0.17mmol)を、5mLマイクロ波容器内にて、攪拌しながらエタノール(1.5mL)に溶解させた。ヒドラジン一水和物(0.207mL、4.27mmol)を加え、混合物に蓋をし、油浴中にて100℃で一晩加熱した。HPLCは完全な変換を示した。熱い混合物を0.2umフィルターディスクを通して濾過し、エタノール(1mL)ですすいだ。水(約3mL)を、攪拌しながら濾液に加え、混合物を加熱してエタノールの大部分を蒸発させ、容量約4mLとした。攪拌しながら混合物を室温に放冷したが、その時に生成物の一部がゴム状物として析出していた。約1時間攪拌を続け、沈殿物が易流動性の白色固体となり、これを濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(42mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=364[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.98−2.08(m,2H),2.08−2.23(m,2H),3.49−3.60(m,1H),3.60−3.72(m,1H),5.06−5.17(m,1H),5.39(s,2H),6.22(s,2H),6.52(s,1H),7.57(d,J=8.6Hz,1H),7.73(d,J=8.6Hz,1H),7.94(s,1H),11.54(s,1H)。
中間体98
(5R)−5−エチル−3−モルホリノン
乾燥トルエン(10mL)中のNaH(1.51g、37.9mmol)を窒素下で0℃に冷却し、トルエン(5mL)中の(2R)−2−アミノ−1−ブタノール(1.5g、16.8mmol)を滴下した。混合物を20分間攪拌して室温に温め、トルエン(5mL)中のクロロ塩化アセチル(1.5mL、18.9mmol)を滴下した。発熱が観察されたため、滴下する間、混合物を氷浴中にて冷却した。滴下完了後、反応混合物を一晩110℃に加熱した。混合物を室温に冷却し、5gの塩化アンモニウムを少しずつ加えた。混合物を20分間攪拌し、濾過した。濾過ケーキをトルエンで洗浄し、廃棄した。濾液を濃縮し、橙色油状物を得て、それをCH
2Cl
2に溶解させ、SiO
2クロマトグラフィー(勾配:100%CH
2Cl
2〜90:10:1 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OH)で精製し、表題化合物(1.2g)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ0.96(t,J=7.6Hz,3H),1.52−1.63(m,2H),3.40−3.51(m,2H),3.85−3.94(m,1H),4.07−4.20(m,2H),7.55(bs,1H)。
中間体99
(3R)−3−エチルモルホリン
1M LiAlH
4のTHF(7.7mL、7.7mmol)溶液を窒素下にて氷浴中で冷却した。(5R)−5−エチル−3−モルホリノン(500mg、3.87mmol)のTHF(10mL)溶液を滴下し、溶液を16時間70℃に加熱した。約2時間後、濃い白色沈殿物が形成していた。反応混合物を室温に冷却し、水(1mL)、2M NaOH(1mL)、および水(4mL)で慎重にクエンチした。得られたスラリーを室温で1時間攪拌し、次いでセライトを通して濾過した。濾過ケーキをEtOAcで洗浄し、廃棄した。濾液をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過した。エーテル(3.87mL、3.87mmol)中のHClを加えて混濁溶液を生成させ、溶媒を蒸発させ、表題化合物のHCL塩(251mg)を橙色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.88−0.97(m,3H),1.46−1.72(m,2H),2.91−3.18(m,3H),3.46(dd,J=12.3,10.2Hz,1H),3.71(td,J=11.8,2.7Hz,1H),3.82−3.97(m,2H),9.68(bs,2H)。
中間体100
4−クロロ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン
CH
3CN(8mL)中の4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(240mg、1.46mmol)に、(3R)−3−エチルモルホリン(244mg、1.61mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.02mL、5.85mmol)を加え、反応混合物をマイクロ波にて150℃で合計3時間加熱し、定期的に反応の経過をチェックした。混合物を真空下で蒸発させ、得られた残渣をEtOAcと水とに分配した。水層をEtOAc(2×)およびCH
2Cl
2(2×)で抽出した。有機相を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させた。得られた物質をEt
2Oで粉砕し、真空下で乾燥させ、表題化合物(307mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=243,245[M+H]
+。
実施例71
6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、4−クロロ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン(140mg、0.58mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.114g、0.69mmol)とを1,4−ジオキサン(9mL)中で合わせた。飽和NaHCO
3水溶液(3mL)を加え、得られた混合物を10分間窒素で脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.76g、0.066mmol)を加え、容器を密封し、反応混合物を100℃で3時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、固体および反応中に形成された他の不溶性不純物を濾過し、濾液を濃縮した。得られた固体をEtOAcと水とに分配し、EtOAc(2×)およびCH
2Cl
2(2×)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%CHCl
3〜90/10/1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH)によって、目的のスズキ生成物とトリフェニルホスフィンオキシドとの混合物が得られた。LC−MS(ES)m/z=328[M+H]
+。窒素下の25mLの密封可能な管内にて、スズキ生成物である4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリルを含有する粗原料とヒドラジン一水和物(0.42mL)とをEtOH(6mL)中で合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を100℃で2日間攪拌した。反応物を濾過して不純物の一部を除去し、濾液を濃縮した。得られた固体をCH
3CN/H
2O/DMSOの混合物に溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製した。CH
3CNを蒸発させ、飽和NaHCO
3水溶液を残った水に加えると沈殿物が析出した。沈殿物を濾過し、Et
2O中で粉砕し、真空下で乾燥させ、表題化合物(47mg)を黄褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=340[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.88(t,J=7.5Hz,3H),1.63−1.80(m,2H),3.09(td,J=12.8,3.2Hz,1H),3.37−3.46(m,2H),3.51(dd,J=11.4,2.8Hz,1H),3.80−3.91(m,2H),4.30(bs,1H),5.38(s,2H),6.09(bs,2H),6.56(s,1H),7.56(dd,J=8.6,1.0Hz,1H),7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.94(s,1H),11.52(s,1H)。
中間体101
6−クロロ−N
4
−(1,1−ジメチルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン
CH
3CN(5mL)中の4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(400mg、2.44mmol)に、(1,1−ジメチルエチル)アミン(0.34mL、3.17mmol)およびトリエチルアミン(1.36mL、9.76mmol)を加え、反応混合物をマイクロ波にて170℃で合計2.25時間加熱し、定期的に反応の経過をチェックした。混合物を冷却し、蒸発させた。得られた残渣をEtOAcと水とに分配し、EtOAc(2×)およびCH
2Cl
2(2×)で抽出した。有機相を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させた。得られた固体をEt
2Oで粉砕し、真空下で乾燥させ、表題化合物(440mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=201,203[M+H]
+。
中間体102
4−{2−アミノ−6−[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、6−クロロ−N
4−(1,1−ジメチルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン(440mg、2.19mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.416g、2.52mmol)とを、1,4−ジオキサン(8mL)中で合わせた。飽和NaHCO
3水溶液(4mL)を加え、得られた混合物を10分間窒素で脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.127g、0.11mmol)を加え、容器を密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、固体および反応中に形成された他の不溶性不純物を濾過し、橙色濾液を濃縮した。得られた固体をEtOAcと水とに分配し、EtOAc(2×)およびCH
2Cl
2(2×)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた固体をDMSOに溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製した。画分を蒸発させ、固体をEt
2O中で粉砕し、濾過し、表題化合物(553mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=286[M+H]
+。
実施例72
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−(1,1−ジメチルエチル)−2,4−ピリミジンジアミン
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、4−{2−アミノ−6−[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(500mg、1.25mmol)とヒドラジン一水和物(1.22mL)とをEtOH(8mL)中で合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を95℃で22時間攪拌した。溶液を濃縮し、EtOAcと水とに分配し、EtOAC(2×)およびCH
2Cl
2で抽出した。有機層を分離し、NaHCO
3およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた固体をCH
3CN/水/CH
3OH/DMSOの混合物に溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製した。画分を蒸発させ、炭酸カリウム水溶液を残渣に加え、溶液を室温で2時間攪拌した。水性混合物をEtOAc(×2)およびDCM(×2)で抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、CH
3CNと共沸させ、茶色固体を得た。最小量のアセトニトリルを固体に加え、得られた混合物を超音波処理した。白色沈殿物が析出し、これを濾過し、ヘキサンおよびEt
2Oで洗浄し、表題化合物(102mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=298[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.42(s,9H),5.36(s,2H),5.90(s,2H),6.31(s,1H),6.53(s,1H),7.36(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.68(d,J=8.3Hz,1H),7.80(s,1H),11.50(s,1H)。
実施例73
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−(2−メチルプロピル)−2,4−ピリミジンジアミン
1,4−ジオキサン(10mL)中の6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(300mg、0.56mmol)に、トリエチルアミン(0.39mL、2.82mmol)を加え、得られた混合物を5分間窒素で脱気した。(2−メチルプロピル)アミン(57.7mg、0.79mmol)を加え、得られた溶液を一晩95℃に加熱した。さらに0.5当量の(2−メチルプロピル)アミンおよび0.5当量のトリエチルアミンを加え、反応混合物を一晩95℃に加熱した。茶色の溶液を冷却し、濃縮した。得られた固体をCH
3CN/H
2O/0.1%TFAの混合物に溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製した。画分を蒸発させ、得られた物質をEt
2Oで粉砕し、濾過し、真空下で乾燥させ、表題化合物のTFA塩(19mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=298[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.01(d,J=6.8Hz,6H),1.99(m,1H),3.36−3.40(m,2H),6.41(s,1H),7.36(dd,J=8.6,1.5Hz,1H),7.73(s,1H),7.95−7.99(m,1H)。
実施例74
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−プロピル−2,4−ピリミジンジアミン
1,4−ジオキサン(5mL)中の6−[2−アミノ−6−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(300mg、0.56mmol)に、トリエチルアミン(0.39mL、2.82mmol)を加え、得られた混合物を5分間窒素で脱気した。プロピルアミン(50mg、0.84mmol)を加え、得られた溶液を、マイクロ波にて、160℃で2時間、および180℃で1時間加熱した。茶色の溶液を冷却し、濃縮した。得られた固体をCH
3CN/H
2O/0.1%TFAの混合物に溶解させ、Gilson RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製した。画分を蒸発させ、得られた物質をEt
2Oで粉砕し、濾過し、真空下で乾燥させ、表題化合物のTFA塩(40mg)を光沢のある淡褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=284[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.02(t,J=7.3Hz,3H),1.65−1.75(m,2H),3.5(m,2H),6.39(s,1H),7.39(dd,J=8.6,1.5Hz,1H),7.76(s,1H),8.00(d,J=8.6Hz,1H)。
中間体103
(2R)−2−[(フェニルメチル)アミノ]−1−プロパノール
トルエン(120mL)中の(2R)−2−アミノ−1−プロパノール(4.5g、60mmol)に、ベンズアルデヒド(636mL)を加えた。ディーンスタークトラップをフラスコに取り付け、反応混合物をこれ以上水が発生しなくなるまで加熱還流した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。得られた残渣をエタノール(120mL)に溶解させ、0℃にてNaBH
4(5.67g、150mmol)で、次いで、十分な、ジオキサン中の4N HClで処理し、pHを2に調整した。反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いで真空下で濃縮した。得られた残渣を1N HCl水溶液(200mL)に溶解させ、CH
2Cl
2(2×100mL)で洗浄した。次いで水相を、6N NaOH水溶液でpH>13に調整し、CH
2Cl
2(2×150mL)で抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、表題化合物(9.44g、95%)を無色の油状物として得たが、これは高真空下で固体化した。LC−MS(ES)m/z=166.2[M+H]
+
中間体104
(5R)−5−メチル−4−(フェニルメチル)−3−モルホリノン
THF(50mL)中の(2R)−2−[(フェニルメチル)アミノ]−1−プロパノール(8.43g、51mmol)に、K
2CO
3(21.15g、153mmol)の水(50mL)溶液を加えた。得られた混合物に、0℃にて、激しく攪拌しながらクロロ塩化アセチル(5.7mL、71.4mmol)をシリンジを介して徐々に加え、反応混合物を0℃で1時間攪拌した。50%NaOH水溶液を加えてpH>13に調整し、得られた混合物を一晩室温に温めた。溶液をCH
2Cl
2(2×200mL)で抽出し、有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(粗収率100%)を無色の油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=206[M+H]
+
中間体105
(3R)−3−メチル−4−(フェニルメチル)モルホリン
(5R)−5−メチル−4−(フェニルメチル)−3−モルホリノン(11.7g、57mmol)のトルエン(140mL)溶液に、0℃にて、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(Red−Al)(35mL、3mL/gのモルホリノン)を、添加漏斗を介して徐々に加え、反応混合物を60℃で一晩攪拌した。反応物を0℃に冷却し、1N NaOH水溶液(15mL)を滴下することによりクエンチした。得られた混合物をEt
2O(100mL)と1N NaOH水溶液(100mL)とに分配した。有機層を分離し、水層をEt
2O(50mL)でさらに抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をCH
3OH(50mL)と共沸させ、表題化合物(10.69g)を無色の油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=192[M+H]
+
中間体106
(3R)−3−メチルモルホリン
CH
3OH(110mL)中の(3R)−3−メチル−4−(フェニルメチル)モルホリン(10.7g、56mmol)に、6N HCl水溶液(9.3mL)およびPd/C(1.07g、10重量%)を加え、反応混合物をH
2雰囲気下(バルーン装置)にて室温で一晩攪拌した。ガラス繊維フィルターを通して混合物を濾過し、濾過ケーキをCH
3OHで洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、CH
3OHと共沸させ(4×100mL)、表題化合物のHCl塩を黄色油状物として得たが、これは高真空下で固体化した(7.91g)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ3.95−4.05(m,2H),3.77(m,1H),3.47−3.54(m,1H),3.38−3.47(m,1H),3.30−3.34(m,1H),3.18−3.28(m,1H),1.29(d,J=6.3Hz,3H)。
中間体107
4−クロロ−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン
CH
3OH(10mL)中の4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(500mg、3.05mmol)に、(3R)−3−メチルモルホリン塩酸塩(441mg、3.2mmol)およびトリエチルアミン(1.28mL、9.2mmol)を加え、反応混合物をマイクロ波にて120℃で35分間加熱した。副生成物が形成され始めた。さらに0.5当量の(3R)−3−メチルモルホリン塩酸塩および0.2mLのトリエチルアミンを加え、混合物を、油浴中にて50℃で3日間、およびマイクロ波にて100℃で3時間加熱した。混合物を冷却し、真空下で蒸発させ、得られた残渣をEtOAcと水とに分配し、EtOAc(2×)およびCH
2Cl
2(2×)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させた。得られた物質をEt
2Oで粉砕し、真空下で乾燥させ、表題化合物(524mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=229,231[M+H]
+。
中間体108
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、4−クロロ−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン(500mg、2.19mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.397g、2.4mmol)とを、1,4−ジオキサン(10mL)中で合わせた。飽和NaHCO
3水溶液(5mL)を加え、得られた混合物を10分間窒素で脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.126g、0.11mmol)を加え、容器を密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、固体および反応中に形成された他の不溶性不純物を濾過し、橙色濾液を濃縮した。得られた固体をEtOAcと水とに分配し、EtOAc(2×)およびCH
2Cl
2(2×)で抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた固体をCH
2Cl
2に溶解させ、SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%CH
2Cl
2〜15%の90/10/1 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OH)で精製した。画分を蒸発させ、固体をEt
2Oで粉砕し、濾過し、表題化合物(403mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=314[M+H]
+。
実施例75
6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(400mg、1.28mmol)のEtOH(12mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(1.25mL、25.5mmol)を加え、得られた懸濁液を95℃で18時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣をEtOAcと水とに分配し、EtOAc(2×)およびCH
2Cl
2(1×)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させた。得られた残渣をCH
3CN/水/DMSOの混合物に溶解させ、RPHPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製し、表題化合物のTFA塩を淡黄色固体として得た。この物質の一部(180mg)を炭酸カリウム水溶液で処理した。水性混合物を室温で2時間攪拌し、EtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させ、表題化合物(69mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=326[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.19(d,J=6.8Hz,3H),3.11(m,1H),3.44(m,1H),3.56−3.63(m,1H),3.68−3.74(m,1H),3.92(dd,J=11.1,3.0Hz,1H),4.05−4.14(m,1H),4.49(bs,1H),5.38(s,2H),6.11(s,2H),6.55(s,1H),7.57(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.71(d,J=8.6Hz,1H),7.95(s,1H),11.52(s,1H)。
中間体109
N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
4−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2−モルホリンカルボン酸(500mg、2.16mmol)の乾燥DMF(2mL)中攪拌溶液に、0℃にて、EDCI(456mg、2.38mmol)、HOBT(331mg、2.16mmol)、およびアニリン(0.22mL、2.38mmol)を加えた。溶液を室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させ、得られた残渣を水に注ぎ、EtOAc(2×)およびCH
2Cl
2(2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させた。CH
2Cl
2/CH
3OH(3mL/0.3mL)に溶解させたこの粗製物質に、TFA(1.5mL)を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。混合物を濃縮し、真空下で乾燥させ、淡褐色油状物を得た。Et
2Oおよびヘキサンを加えると、沈殿物が析出した。混合物を超音波処理し、濾過し、表題化合物(604mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=207[M+H]
+。
中間体110
4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
CH
3CN(5mL)中の4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(160mg、0.98mmol)に、N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド(400mg、1.25mmol)およびトリエチルアミン(0.68mL、4.88mmol)を加え、反応混合物をマイクロ波にて140℃で25分間加熱した。反応物を冷却すると、沈殿物が析出した。混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。得られた残渣をEtOAcと水とに分配し、EtOAc(2×)およびCH
2Cl
2(2×)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させた。得られた残渣を、先に濾過した固体と合わせ、合わせた物質をEt
2Oで粉砕し、真空下で乾燥させ、表題化合物(306mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=334,336[M+H]
+。
実施例76
4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
窒素下の25mLの密封可能な管内にて、4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド(290mg、0.87mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.172g、1.04mmol)とを1,4−ジオキサン(8mL)中で合わせた。飽和NaHCO
3水溶液(4mL)を加え、得られた混合物を10分間窒素で脱気した。Pd(Ph
3P)
4(0.050g、0.043mmol)を加え、容器を密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に冷却し、固体および反応中に形成された他の不溶性不純物を濾過し、濾液を濃縮した。得られた固体をEtOAcと水とに分配し、EtOAc(2×)およびCH
2Cl
2(2×)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた粗スズキ生成物は、トリフェニルホスフィンオキシドを含有していた。LC−MS(ES)m/z=419[M+H]
+。窒素下の25mLの密封可能な管内にて、粗スズキ生成物である4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミドとヒドラジン一水和物(0.64mL)とをEtOH(8mL)中で合わせた。バイアルを密封し、反応混合物を、80℃で14時間、および90℃で8時間攪拌した。反応中に形成された、不純物を含む緑色沈殿物を濾過し、濾液を濃縮した。EtOAc/ヘキサン中、次いでEtOH/Et
2O中の粉砕によって、不純物を含む灰色固体が得られ、これを濾過し、濾液を蒸発させた。CH
3OHを加えると、白色沈殿物が析出した。若干のヘキサンおよび水を加え、混合物を超音波処理した。固体を濾過し、真空下で一晩乾燥させ、表題化合物(85mg、21%)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=431[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.99−3.16(m,2H),3.70(td,J=11.4,2.5Hz,1H),4.09(d,J=11.4Hz,1H),4.15−4.29(m,2H),4.65(bs,1H),5.38(s,2H),6.23(bs,2H),6.68(s,1H),7.09(t,J=7.45Hz,1H),7.33(t,J=8.0Hz,2H),7.60(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.69−7.74(m,3H),7.97(s,1H),9.84(s,1H),11.53(s,1H)。
中間体111
シス−3−メチル1−(フェニルメチル)−6−メチル−1,3−ピペリジンジカルボキシレート
メチル6−メチルニコチネート(50g、331mmol、1当量)のCH
3OH(400mL)溶液および濃HCl(26mL)を、パールボトル(Parr Bottle)内の、50mLのCH
3OH/水(4/1)中の酸化白金(IV)(2.0g)のスラリーに加えた。混合物を60psiの水素ガス下にて室温で4.5時間水素化した。次いで、セライトを通して混合物を濾過した。濾液を500mLのトルエンでチェース(chase)した後、真空下で濃縮して約77gのシロップにした。この残渣をCH
2Cl
2(500mL)に溶解させ、氷浴中で冷却した。この攪拌溶液に、DMAP(0.4g、3.31mmol)、次いでTEA(101mL、728mmol、2.2当量)を少しずつ加えた。TEAを加えた際に懸濁液が形成された。この混合物を15℃に冷却した。得られた懸濁液に、ベンジルクロロぎ酸(52mL、364mmol、1.1当量)を、混合物の温度が15〜20℃に保たれるように25分間かけて滴下した。ベンジルクロロぎ酸の添加完了後、混合物を、氷浴で冷却してさらに30分間、次いで周囲温度で1時間攪拌した。この混合物を300mLの冷1N HClで洗浄した。有機相を真空下で濃縮した。残渣をトルエン(400mL)とMTBE(200mL)と水(250mL)とに分配した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、油状物(97g)を粗原料として得た。ヘキサン中EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、64.4g(収率65%)の表題化合物が得られた。LC−MS(ES)m/z=292[M+H]
+。
中間体111の分解:
中間体111は、キラル固定相HPLC、SFC、または酒石酸塩の結晶化により分解することができる。HPLC分析および分取分解については、以下の条件を用いた。
分離方法:
分析にはHPLCを用い、SFCは分取キラル分離とした。
分析的分離法:
機器:島津20−AB分析用HPLC
カラム:ChiralPak AD−3、150×4.6mm I.D.
移動相:A、Hex(0.1%DEA);B、エタノール
勾配:B 15%
流量:1ml/分
波長:220nm
分取分離法
機器:Berger SFCIII 分取SFC
カラム:ChiralPak IC−H、250×30mm I.D.
移動相:A、SFC CO2;B、2−プロパノール
勾配:A:B 75:25
流量:90mL/分
試料製造:2−プロパノールに溶解、200mg/mL
注入:1注入当たり1mL
酒石酸塩の結晶化による分解は、中間体113を製造するための下記実施例にて説明する。
中間体112
シス−メチル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキシレート
シス−3−メチル1−(フェニルメチル)−6−メチル−1,3−ピペリジンジカルボキシレート(69g、237mol)の、EtOH(50mL)およびEtOAc(300mL)中溶液を、パールシェーカーボトル内にある、10%Pd/C(3.7g)の、EtOAc(30mL)およびEtOH(10mL)EtOH中スラリーに、窒素下で加えた。混合物を65psi下にて室温で4時間水素化した。セライトを通して混合物を濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、37gの表題化合物を液体として得た。LC−MS(ES)m/z=158[M+H]
+。
中間体113
メチル(3S,6R)−6−メチル−3−ピペリジンカルボキシレートL−(+)−酒石酸塩
L−(+)−酒石酸(39g、260mmol、1.05当量)のIPA(200mL)および水(13mL)水懸濁液を、全てが溶解するまで水浴中にて60℃で加熱した。この熱い攪拌溶液に、無希釈のラセミのメチル(3S,6R)−6−メチル−3−ピペリジンカルボキシレート(39g、248mmol)を加え、次いで25mLのIPAリンス液を加えた。得られた混合物を60℃に加熱すると透明な溶液が生じ、続いて室温に冷却している間に湯浴を除去した。この熱い溶液に、98%eeのキラル純度を有するメチル(3S,6R)−6−メチル−3−ピペリジンカルボキシレートL−(+)−酒石酸塩の試料をシードし、周囲温度(水浴を除去)で20分間熟成させた。混合物が油性構造に変化したが、種は依然として存在していた。混合物に5mLの水を加え、温水浴中にて43℃で加熱した。混合物が透明になったが、種は依然として存在していた。加熱を停止し、混合物を温水浴中で攪拌した。20分後、混合物が徐々にペースト状に変化した。さらに10分後、水浴を除去し、混合物を周囲温度でさらに1時間攪拌した。得られたペーストを濾過した。ケーキを50mLのIPAで洗浄すると、62gの湿った固体が得られた。このケーキを、150mLのIPAおよび8mLの水に取り込み、水浴中にて5分間60℃(内部温度55℃)に加熱しながら、スラリーとして攪拌した。加熱を止めたが、混合物を温水浴中でさらに攪拌した。30分後、混合物を濾過した。ケーキを100mLのIPAで洗浄した。室内真空下にて室温で48時間乾燥させることによって、46.7gの固体が得られた。分析試料を、対応するN−Cbz誘導体に誘導体化させたが(中間体111の製造と同様)、この誘導体は、キラルHPLC(上記の中間体111の分解の分析に用いた方法)によって85%eeを有すると判定された。この物質を、IPA(420mL)および水(38mL)に懸濁液として取り込んだ。混合物を水浴中にて65℃に加熱した時に、混合物が透明な溶液になった。加熱浴を除去した。混合物にシードし、周囲温度で20時間熟成させた。形成された固体を濾過し、100mLのIPAで洗浄した。回収した固体を室内真空下にて室温で24時間、次いで真空下にて室温でさらに24時間乾燥させ、28.5gの表題化合物を得た。分析試料をN−Cbz誘導体に変換させた。eeは97.7%であると判定された。LC−MS(ES)m/z=158[M+H]
+。
中間体114
4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン
メチルアミン(2M溶液、113mL、217mmol、2.05当量)を、マグネチックスターラーおよび温度計を備えた1L三つ口フラスコに充填した。混合物を氷浴中で冷却した。この攪拌溶液に、添加漏斗を介して、4,6−ジクロロ−2−(メチルスルホニル)ピリミジン(25g、110mmol)のEtOAc(250mL)溶液を25分間かけて少しずつ加えた。温度は5〜10℃であった。添加終了後、氷浴を除去し、混合物を周囲温度で1時間攪拌した。LCMSは変換が完了していることを示した。懸濁液を濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液を真空下で濃縮した。残渣を水(100mL)とEtOAc(450mL)とに分配した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、白色固体を得て、これを150mLのCH
2Cl
2中にて粉砕した。これらの固体を濾過により回収し、冷CH
2Cl
2(50mL)で洗浄した。室内真空下にて室温で20時間、次いで高真空下にて室温で3時間乾燥させることによって、9.31gの表題化合物が固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=179[M+H]
+。
中間体115
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸
メチル(3S,6R)−6−メチル−3−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(4.0g、13.02mmol)を水(25mL)に溶解させ、これにLiOH・H
2O(1.80g、43.0mmol、3.3当量)を加えた。混合物を室温で20時間攪拌した。LCMSはエステル加水分解が完了していることを示した。この混合物にNaHCO
3(4.81mg、57.3mmol、4.4当量)、4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(2.32g、13.02mmol、1当量)、および1,4−ジオキサン(25mL)を加えた。反応混合物を還流下にて100℃で24時間加熱した。混合物を真空下で濃縮した。得られた残渣を40mLの水に懸濁させ、これに、pH=3になるまで冷2N HClを加えた。得られた混合物を濾過し、固体を水で洗浄し、室内真空下にて室温で18時間、次いで真空下で、P
2O
5上にて室温で24時間乾燥させ、表題化合物(3.23g)を固体として得た。LC−MS(ES)m/z=285[M+H]
+。
中間体116
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
CH
2Cl
2(15mL)中の(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(880mg、3.09mmol)に、ヒューニッヒ塩基(1.62mL、9.27mmol、3当量)およびアニリン(0.56mL、6.18mmol、2当量)を室温で加え、得られた混合物を氷浴中で冷却した。この攪拌溶液にHATU(1.29g、3.40mmol、1.1当量)を一度に加えた。得られた懸濁液を氷浴中で45分間攪拌した。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。CHCl
3中1%EtOAc〜CHCl
3中35%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、700mgの表題化合物が得られた。LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+。
中間体117
1,1−ジメチルエチル3−(ビス{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−6−ブロモ−1H−インダゾール−1−カルボキシレート
6−ブロモ−1H−インダゾール−3−アミン(25g、118mmol)およびDMAP(0.72g、5モル%)のCH
3CN(400mL)中攪拌懸濁液に、(Boc)
2O(129g、589mmol、5当量)を一度に加えた後、1時間80℃に加熱し、次いで45℃に冷却した。混合物にさらに30gの(Boc)
2Oを加えた。混合物を周囲温度で20分間攪拌し、真空下で濃縮した。得られた残渣をCH
2Cl
2(500mL)と水(250mL)とに分配した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、油状物(95g)を得たが、室温で48時間熟成させると懸濁液になった。この混合物に若干のヘキサンを加え、冷蔵庫で冷却した。形成された固体を濾過により回収し、冷ヘキサン(100mL)で洗浄した。真空下にて室温で乾燥させることによって、37.58gの表題化合物がベージュ色の固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=512,514[M+H]
+。
中間体118
1,1−ジメチルエチル3−(ビス{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール−1−カルボキシレート
1,1−ジメチルエチル3−(ビス{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−6−ブロモ−1H−インダゾール−1−カルボキシレート(17.64g、34.4mmol)と、ビス(ピナコラト)ジボロン(10.49g、41.3mmol、1.2当量)と、KOAc(8.45g、86mmol、2.5当量)と、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(1.97g、2.41mmol、0.07当量)との1,4−ジオキサン(270mL)中混合物を、窒素で4回脱気し、18時間100℃に加熱した。混合物を室温に冷却し、濾過し、EtOAc(200mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、暗褐色がかった泡沫を得た。この残渣をEtOAc(500mL)と水(200mL)の間に取り込んだ。セライトを通して混合物を濾過し、濾液を分配した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。暗褐色がかった泡沫状残渣をEtOAc(25mL)に溶解させた。この溶液に800mLのヘキサンを加えて、茶色がかった固体を析出させた。混濁した溶液を濾過した。濾液中に粒子が再度発生し、これを再度濾過した。得られた暗橙色濾液をDarcoで処理し、セライトを通して濾過した。濾液が淡黄色溶液になり、真空下で濃縮し、泡沫を得た。真空下にて室温で一晩乾燥させることによって、表題化合物(17.2g)がベージュ色の固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=560[M+H]
+。
中間体119
カリウム(3−(ビス{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−1−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−1H−インダゾール−6−イル)(トリフルオロ)ボレート(1−)
KHF
2(3.69g、14.3mmol、3.3当量)を水(12mL)に取り込んで10分間超音波処理することによってKHF
2の飽和水溶液を製造すると、ほんのわずかに混濁した溶液が得られた。固体の大部分は溶液になった。1,1−ジメチルエチル3−(ビス{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール−1−カルボキシレート(8g、3.69mmol)のCH
3OH(30mL)溶液に、KHF
2水溶液を加えた。得られた混合物を真空下で濃縮し、CH
3OH(3×80mL)でチェースした。得られた残渣を室温で18時間真空乾燥させた。この物質をアセトン(100mL)に取り込み、得られた懸濁液を超音波処理し、濾過した。濾液を真空下で濃縮し、残渣をMTBE(200mL)に取り込んだ。得られた懸濁液を超音波処理し、濾過し、固体を室温で5時間真空乾燥させ、表題化合物(5.70g)を得た。LC−MSは対応するボロン酸の塊を示した。LC−MS(ES)m/z=478[M+H]
+
中間体120
1,1−ジメチルエチル[6−(2−(メチルアミノ)−6−{(2R,5S)−2−メチル−5−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1−ピペリジニル}−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−イル]カルバメート
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(570mg、1.58mmol)、カリウム(3−(ビス{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−1−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−1H−インダゾール−6−イル)(トリフルオロ)ボレート(1−)(1.45g、2.69mmol、1.7当量)、Pd
2(dba)
3(109mg、0.12mmol、0.075当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(67mg、0.24mmol、0.15当量)、およびK
3PO
4(572mg、2.69mmol、1.7当量)を20mLマイクロ波バイアルに充填した後、1,4−ジオキサン(12mL)および水(4mL)を加えた。得られた混合物に室温で10分間アルゴンをバブリングした後、100℃で18時間加熱した。室温に冷却した後、上側の有機層をピペットで取り出し、セライトを通して濾過した。濾液を真空下で濃縮した。CHCl
3中1%A〜100%A(Aは、200/800/3 CH
3OH/CHCl
3/7N NH
3のCH
3OH中混合物)の勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる得られた残渣の精製によって、表題化合物(567mg)が得られた。LC−MS(ES)m/z=557[M+H]
+。
実施例77
(3S,6R)−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
CH
3OH(15mL)中の1,1−ジメチルエチル[6−(2−(メチルアミノ)−6−{(2R,5S)−2−メチル−5−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1−ピペリジニル}−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−イル]カルバメート(530mg、0.95mmol)と濃HCl(0.5mL)との混合物を50℃で合計6時間加熱した。残渣を5mLの水に取り込み、これに5mLの飽和NaHCO
3を加えた。得られた懸濁液を超音波処理し、濾過した。回収した黄色固体を、CHCl
3中1%A〜CHCl
3中60%A(Aは、200/800/20 CH
3OH/CHCl
3/NH
4OH)の勾配の溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製にかけた。クロマトグラフィーで得た残渣のMTBE(6mL)中での粉砕、続く真空下における50℃での20時間の乾燥によって、表題化合物(221mg)が黄色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=457[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.33(d,J=6.8Hz,3H),1.82−1.97(m,3H),2.06−2.16(m,1H),2.57−2.65(m,1H),2.98(s,3H),3.15−3.25(m,1H),6.51(s,1H),7.12(t,J=7.5Hz,1H),7.34(t,J=8.1Hz,2H),7.54(dd,J=8.5,1.1Hz,1H),7.60(dd,J=8.6,1.3Hz,2H),7.76(d,J=8.3Hz,1H),7.87(s,1H)。
中間体121
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(3.05g、10.71mmol)のCH
2Cl
2(50mL)懸濁液に、室温で、ヒューニッヒ塩基(2.70mL、15.43mmol、1.3当量)およびシクロヘキシルアミン(1.60mL、14.2mmol、1.2当量)を加え、得られた混合物を氷浴中で冷却した。この攪拌溶液にHATU(4.96g、13.1mmol、1.1当量)を一度に加え、得られた懸濁液を氷浴中で30分間攪拌した。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物をCH
2Cl
2(50mL)で希釈し、セライトを通して濾過した。濾液を水(2×25mL)、次いでブラインで洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。CHCl
3中1%EtOAc〜CHCl
3中50%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、表題化合物(4.26g)が泡沫として得られた。LC−MS(ES)m/z=366[M+H]
+。
中間体122
(3S,6R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(300mg、0.82mmol)、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(176mg、1.07mmol、1.3当量)、Pd
2(dba)
3(56mg、0.061mmol、0.075当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(34.5mg、0.123mmol、0.15当量)、およびK
3PO
4(296mg、1.39mmol、1.7当量)を、30mLマイクロ波バイアルに充填した後、1,4−ジオキサン(6mL)および水(2mL)を加えた。混合物に10分間アルゴンをバブリングし、100℃で20時間加熱した。セライトを通して混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(75mL)とブライン(20mL)とに分配した。有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、残渣を得た。この粗製物質を、CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(258mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=451[M+H]
+。
実施例78
(3S,6R)−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波バイアル内における、室温の、懸濁液としてのEtOH(10mL)中の(3S,6R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(260mg、0.58mmol)に、ヒドラジン一水和物(807uL、16.7mmol、30当量)を一度に加えた。混合物に蓋をし、100℃で48時間加熱した。2連の工程を行った。各工程から得た粗反応物を合わせ、真空下で濃縮した。残渣を10mLの水に取り込んだ。得られた懸濁液を短時間の超音波処理にかけ、濾過した。回収した固体をP
2O
5上にて室温で18時間、次いで真空下にて65℃でさらに18時間真空乾燥させ、表題化合物(410mg)をクリーム色の固体として得た。LC−MS(ES)m/z=463[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.16−1.32(m,3H),1.29(d,J=6.8Hz,3H),1.34−1.45(m,2H),1.65−1.68(m,1H),1.76−1.81(m,5H),1.85−1.92(m,2H),1.97−2.05(m,1H),2.35−2.42(m,1H),2.97(s,3H),3.11−3.15(m,1H),3.64−3.70(m,1H),4.45−4.65(bs,1H),4.72−4.92(bs,1H),6.45(s,1H),7.52(dd,J=8.5,1.14Hz,1H),7.75(d,J=8.3Hz,1H),7.85(s,1H)。
実施例79
(3S,6R)−N−シクロヘキシル−1−[6−(1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(700mg、1.91mmol)、6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(607mg、2.50mmol、1.3当量)、Pd
2(dba)
3(131mg、0.14mmol、0.075当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(80mg、0.287mmol、0.15当量)、およびK
3PO
4(690mg、3.25mmol、1.7当量)を30mLマイクロ波バイアルに充填した後、1,4−ジオキサン(12mL)および水(4mL)を加えた。混合物に10分間アルゴンをバブリングし、100℃で20時間加熱した。室温に冷却した後、セライトを通して混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残渣をEtOAc(50mL)とブライン(15mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。CHCl
3中1%A〜CHCl
3中75%A(Aは、200/80/800 CH
3OH/NH
4OH/CHCl
3の混合物)の勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製を行った。クロマトグラフィーで得た残渣の、MTBE(3mL)とヘキサン(3mL)との混合物中での粉砕、続く真空下における65℃での24時間の乾燥によって、表題化合物(496mg)が固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=448[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.20−1.30(m,3H),1.30(d,J=6.8Hz,3H),1.35−1.48(m,2H),1.64−1.74(m,1H),1.75−1.84(m,5H),1.86−1.94(m,2H),1.96−2.08(m,1H),2.34−2.45(m,1H),2.98(s,3H),3.08−3.18(m,1H),3.64−3.71(m,1H),4.50−4.70(bs,1H),4.75−4.95(bs,1H),6.50(s,1H),7.69(dd,J=8.5,1.1Hz,1H),7.85(d,J=8.6Hz,1H),8.09(s,1H),8.11(s,1H)。
中間体123
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(2.2g、7.73mmol)のCH
2Cl
2(30mL)懸濁液に、室温で、ヒューニッヒ塩基(1.75mL、10.04mmol、1.3当量)およびベンジルアミン(1.01mL、9.27mmol、1.2当量)を加え、得られた混合物を氷浴中で冷却した。この攪拌溶液に、HATU(3.23g、8.50mmol、1.1当量)を一度に加え、得られた懸濁液を氷浴中で30分間攪拌した。LCMSは変換が完了していることを示した。セライトを通して混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。CHCl
3中1%EtOAc〜CHCl
3中40%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、表題化合物(3.05g)がゴム状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=374[M+H]
+。
中間体124
(3S,6R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(300mg、0.80mmol)、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(176mg、1.07mmol、1.3当量)、Pd
2(dba)
3(56mg、0.061mmol、0.075当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(34.5mg、0.123mmol、0.15当量)、およびK
3PO
4(296mg、1.39mmol、1.7当量)を30mLマイクロ波バイアルに充填した後、1,4−ジオキサン(6mL)および水(2mL)を加えた。混合物に10分間アルゴンをバブリングし、100℃で20時間加熱した。2連の工程を行った。各工程の粗混合物を合わせ、セライトを通して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(50mL)とブライン(15mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(636mg)が泡沫として得られた。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+。
実施例80
(3S,6R)−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(630mg、1.37mmol)をEtOHでチェースして微量のEtOAcを除去し、残渣を25mLのEtOH中に懸濁液として取り込んだ。混合物にヒドラジン一水和物(2.0mL)を室温で一度に加え、反応混合物を穏やかな還流下にて100℃で20時間加熱した。室温に冷却した後、セライトを通して混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を水(10mL)に懸濁させ、濾過した。残渣を、1%A〜CHCl
3中70%A(Aは、200/80/800 CH
3OH/NH
4OH/CHCl
3の混合物)の勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。クロマトグラフィーから回収した残渣を、CHCl
3(1mL)とMTBE(3mL)とヘキサン(4mL)との混合物中で粉砕した。ヘキサンによる洗浄および真空下における65℃での20時間の乾燥によって、表題化合物(457mg)が淡黄色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=471[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.30(d,J=6.8Hz,3H),1.77−1.88(m,3H),2.00−2.09(m,1H),2.44−2.52(m,1H),2.96(s,3H),3.14−3.19(m,1H),4.42(s,2H),4.56−4.73(bs,1H),4.76−4.93(bs,1H),6.46(s,1H),7.24−7.38(m,5H),7.51(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.75(d,J=8.3Hz,1H),7.85(s,1H)。
実施例81
(3S,6R)−1−[6−(1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(600mg、1.61mmol)、6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(509mg、2.09mmol、1.3当量)、Pd
2(dba)
3(110mg、0.12mmol、0.075当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(68mg、0.24mmol、0.15当量)、およびK
3PO
4(579mg、2.73mmol、1.7当量)を30mLマイクロ波バイアルに充填した後、1,4−ジオキサン(12mL)および水(4mL)を加えた。混合物に10分間アルゴンをバブリングし、100℃で20時間加熱した。室温に冷却した後、セライトを通して混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(50mL)とブライン(15mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。1%A〜CHCl
3中70%A(Aは、200/80/800 CH
3OH/NH
4OH/CHCl
3の混合物)の勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行った。クロマトグラフィーから回収した残渣の、CHCl
3(2mL)とMTBE(3mL)とヘキサン(6mL)との混合物中での粉砕、続く真空下における65℃での20時間の乾燥によって、表題化合物(526mg)が淡黄色がかった固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=456[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.31(d,J=7.1Hz,3H),1.75−1.90(m,3H),1.99−2.10(m,1H),2.45−2.55(m,1H),2.97(s,3H),3.10−3.19(m,1H),4.42(s,2H),4.50−4.60(bs,1H),4.75−4.85(bs,1H),6.50(s,1H),7.24−7.38(m,5H),7.69(dd,J=8.5,1.1Hz,1H),7.84(d,J=8.6Hz,1H),8.09(s,1H),8.10(s,1H)。
中間体125
6−ブロモ−3−メチル−1H−インダゾール
1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)エタノン(8.33g、38.4mmol)の15mLのヒドラジン一水和物(309mmol、8当量)懸濁液を、還流冷却器にて23時間120℃に加熱した。(室温に冷却後)得られた懸濁液を濾過した。白色固体を水(2×15mL)で洗浄し、室内真空下にて室温で24時間吸引し、次いでP
2O
5上にて室温で24時間真空乾燥させ、表題化合物(7.59g)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=211,213[M+H]
+。
中間体126
3−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール
6−ブロモ−3−メチル−1H−インダゾール(8.32g、39.4mmol)と、ビス(ピナコラト)ジボロン(11.01g、43.4mmol、1.1当量)と、酢酸カリウム(11.61g、118mmol、3当量)と、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(1.61g、1.97mmol、0.05当量)との1,4−ジオキサン(80mL)中混合物を脱気し、アルゴンを逆流させた。この処置を5回繰り返した。混合物を100℃で20時間加熱した。室温に冷却した後、セライトを通して混合物を濾過し、EtOAc(200mL)ですすいだ。濾液を真空下で濃縮し、得られた残渣をEtOAc(200mL)およびブライン(50mL)に取り込んだ後、セライトを通して濾過した。濾液を相の間で分配し、有機相をDarcoおよびNa
2SO
4で処理し、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を30mLのヘキサン中で粉砕し、得られた懸濁液を濾過し、ケーキをヘキサン(2×10mL)で洗浄した。真空下にて室温で20時間乾燥させることによって、表題化合物(9.91g)が淡いピンクがかった固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=259[M+H]
+。
実施例82
(3S,6R)−6−メチル−1−[2−(メチルアミノ)−6−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(420mg、1.17mmol)、3−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(452mg、1.75mmol、1.5当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(49mg、0.175mmol、0.15当量)、Pd
2(dba)
3(80mg、0.088mmol、0.075当量)、およびK
3PO
4(412mg、1.98mmol、1.7当量)を30mLマイクロ波バイアルに充填した後、1,4−ジオキサン(6mL)および水(2mL)を加えた。混合物に10分間アルゴンをバブリングした後、100℃で20時間加熱した。室温に冷却した後、セライトを通して混合物を濾過し、EtOAc(30mL)ですすいだ。濾液を真空下で濃縮し、得られた残渣をEtOAc(30mL)とブライン(10mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、CHCl
3中1%A〜CHCl
3中70%A(Aは、800/80/3200 CH
3OH/NH
4OH/CHCl
3の混合物)の勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。CHCl
3(1mL)とMTBE(2mL)とヘキサン(6mL)との混合物中での精製物質の粉砕、および真空下における65℃での20時間の乾燥によって、表題化合物(208mg)が黄褐色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=456[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.33(d,J=6.8Hz,3H),1.78−1.96(m,3H),2.05−2.16(m,1H),2.58−2.16(m,1H),2.59(s,3H),2.99(s,3H),3.18−3.27(m,1H),6.53(s,1H),7.12(t,J=7.3Hz,1H),7.34(t,J=8.0Hz,2H),7.60(d,J=7.3Hz,2H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.78(d,J=8.0Hz,1H),8.04(s,1H)。
実施例83
(3S,6R)−N−シクロヘキシル−6−メチル−1−[2−(メチルアミノ)−6−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(440mg、1.20mmol)、3−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(466mg、1.80mmol、1.5当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(50mg、0.18mmol、0.15当量)、Pd
2(dba)
3(83mg、0.09mmol、0.075当量)、およびK
3PO
4(434mg、2.04mmol、1.7当量)を30mLマイクロ波バイアルに充填した後、1,4−ジオキサン(4.5mL)および水(1.5mL)を加えた。混合物に10分間アルゴンをバブリングした後、蓋をして100℃で20時間加熱した。セライトを通して混合物を濾過し、EtOAc(50mL)ですすいだ。濾液を真空下で濃縮し、残渣をEtOAc(50mL)とブライン(20mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcでの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。この精製物質を2連の工程からの精製生成物と合わせた。合わせた残渣をCHCl
3(1mL)とヘキサン(6mL)との混合物中で粉砕した。真空下における65℃での20時間の乾燥によって、表題化合物(194mg)がベージュ色の固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=462[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.20−1.34(m,3H),1.30(d,J=6.8Hz,3H),1.35−1.45(m,2H),1.64−1.71(m,1H),1.73−1.83(m,5H),1.85−1.95(m,2H),1.95−2.07(m,1H),2.35−2.45(m,1H),2.59(s,3H),2.98(s,3H),3.07−3.17(m,1H),3.63−3.73(m,1H),4.45−4.65(bs,1H),6.48(s,1H),7.66(dd,J=8.5,1.1Hz,1H),7.78(d,J=8.6Hz,1H),8.02(s,1H)。
実施例84
(3S,6R)−6−メチル−1−[2−(メチルアミノ)−6−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(370mg、0.99mmol)、3−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(383mg、1.48mmol、1.5当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(42mg、0.5mmol、0.15当量)、Pd
2(dba)
3(68mg、0.07mmol、0.075当量)、およびK
3PO
4(357mg、1.68mmol、1.7当量)を30mLマイクロ波バイアルに充填した後、1,4−ジオキサン(4mL)および水(1.33mL)を加えた。混合物に10分間アルゴンをバブリングした後、蓋をして100℃で20時間加熱した。この混合物を200mgの(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミドから出発する別の工程と合わせた。合わせた混合物を、セライトを通して濾過し、EtOAc(50mL)ですすいだ。濾液を真空下で濃縮し、得られた残渣をEtOAc(75mL)とブライン(20mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、CHCl
3中1%A〜CHCl
3中50%A(ここでAは800/80/3200 CH
3OH/NH
4OH/CHCl
3の混合物)の勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。CHCl
3(1mL)とヘキサン(6mL)との混合物中での精製物質の粉砕、および真空下における65℃での乾燥によって、表題化合物(312mg)が黄褐色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=470[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.30(d,J=6.8Hz,3H),1.75−1.90(m,3H),1.97−2.10(m,1H),2.42−2.54(m,1H),2.59(s,3H),2.97(s,3H),3.10−3.20(m,1H),4.42(s,2H),4.60−4.70(bs,1H),4.75−4.85(bs,1H),6.49(s,1H),7.25−7.37(m,5H),7.65(d,J=8.0Hz,1H),7.78(d,J=8.3Hz,1H),8.02(s,1H)。
中間体127
4−ブロモ−2,6−ジフルオロ安息香酸
n−BuLi(220mL、550mmol、2.5M)を、N
2下にて−50℃で、ジイソプロピルアミン(61g)のTHF(500mL)溶液に攪拌しながら滴下した。添加後、反応混合物を−50℃で15分間攪拌し、次いで1時間0℃に温めた。反応物を−50℃に冷却し、次いで3,5−ジフルオロブロモベンゼン(96g、0.5モル)のTHF(500mL)溶液を滴下した。添加後、反応混合物を−50℃で2時間攪拌し、次いでドライアイス(約200g)を少しずつ加えた。得られた混合物を室温まで徐々に温め、一晩攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣をCH
2Cl
2(1L)と水(1L)とに分配した。NaOH水溶液を加えて混合物のpHを10に調整した。有機層を廃棄し、HCl溶液で水相をpH2に調整した。混合物をCH
2Cl
2(3×400mL)で抽出し、抽出物を合わせ、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させ、表題化合物(45g)を白色固体として得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ7.61(m,2H),14.1(bs,1H)。
中間体128
4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンズアミド
4−ブロモ−2,6−ジフルオロ安息香酸(110g)とトリエチルアミン(65g)とのTHF(1.5L)中混合物に、−50℃でエチルクロロぎ酸(60g)を滴下した。添加後、反応混合物を0℃に温め、この温度で1時間攪拌した。アンモニア(2L、1,4−ジオキサン中0.5M)を滴下し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。混合物を濃縮し、得られた残渣を1N HCl水溶液(2L)とCH
2Cl
2(1L)とに分配した。得られた固体を濾過し、CH
2Cl
2で洗浄し、表題化合物(60g)を得た。濾液の有機層を分離し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させ、さらなる表題化合物(50g)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ7.56(m,2H),7.91(s,1H),8.15(s,1H)。
中間体129
4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンゾニトリル
4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンズアミド(95g)のDMF(1L)中攪拌溶液に、0℃で、塩化シアヌル(82g)を徐々に加え、反応混合物を0℃で4時間攪拌した。水(5L)を反応物に徐々に加え、EtOAc(2L)で抽出した。有機層を分離し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これをクロマトグラフィー(SiO
2、300〜400メッシュ、石油エーテル:EtOAc=200:1)で精製し、47gの純粋な表題化合物および17gの不純な表題化合物を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ7.90(m,2H)。
中間体130
2,6−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル
4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(40g)と、酢酸カリウム(36g)と、ビス[(ピナコラト)]ジボロン(51g、1.1当量)と、Pd(dppf)Cl
2(3.0g、0.02当量)との、1,4−ジオキサン(500mL)およびDMSO(10mL)中混合物を脱気し、次いで窒素を3回再充填し、次いで混合物をN
2下にて100℃で一晩加熱した。反応混合物を真空下で蒸発させ、得られた残渣を氷で冷却した。2N 水酸化ナトリウム(1L)溶液を0℃で加え、得られた混合物をこの温度で20分間攪拌した。混合物を濾過し、濾液をジエチルエーテル(1L)で洗浄した。水層を、0℃にて5N塩酸でpH5に調節し、得られた固体を回収し、EtOAc(1L)に溶解させた。得られた有機溶液をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて35gの粗生成物を得た。濾液をEtOAcで抽出し、EtOAc層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させ、さらに3gの粗生成物を得た。合わせた38gの粗生成物を減圧下(130℃/2mmHg))での蒸留によりさらに精製し、表題化合物(25g)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.31(s,12H),7.49(m,2H)。
中間体131
(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸
2,6−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(55g)を、アセトン(1L)および水(1L)に溶解させた。この攪拌混合物をNaIO
4(160g)およびNH
4OAc(50g)に加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いで濾過した。濾液を、大部分のアセトンが除去されるまで、真空下にて40℃で蒸発させた。残渣を0℃に冷却し、2N NaOH(1L)溶液を30分間かけて攪拌しながら加えた。混合物を濾過し、濾液をCH
2Cl
2(1L)で洗浄した。pH=2になるまで、0℃にて水層に5N 塩酸を加えた。得られた固体を濾過し、次いでEtOAc(1.5L)に溶解させ、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させ、30gの表題化合物を白色固体として得た。
中間体132
(3S,6R)−1−[6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(600mg、1.64mmol)および(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(390mg、2.13mmol、1.3当量)、Pd
2(dba)
3(113mg、0.12mmol、0.075当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(69mg、0.246mmol、0.15当量)、ならびにK
3PO
4(592mg、2.79mmol、1.7当量)を密封管に充填した後、1,4−ジオキサン(12mL)および水(4mL)を加えた。混合物に10分間アルゴンをバブリングし、蓋をして100℃で20時間加熱した。セライトを通して混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残渣をEtOAc(50mL)とブライン(15mL)とに分配し、有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(490mg)が得られた。LC−MS(ES)m/z=469[M+H]
+。
実施例85
(3S,6R)−1−[6−(3−アミノ−4−フルオロ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(480mg、1.02mmol)をEtOHでチェースして微量のEtOAcを除去し、懸濁液として25mLのEtOH中に取り込んだ。混合物にヒドラジン一水和物(1.5mL)を室温で一度に加え、反応混合物を100℃で20時間加熱した。室温に冷却した後、セライトを通して混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残渣を水(10mL)に懸濁させ、濾過した。固体を室温で24時間真空乾燥させた後、ヘキサンで洗浄した。真空下における65℃での20時間の乾燥によって、表題化合物(438mg)がクリーム色の粉末として得られた。LC−MS(ES)m/z=481[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.16−1.34(m,3H),1.29(d,J=6.8Hz,3H),1.34−1.50(m,2H),1.62−1.71(m,1H),1.72−1.84(m,5H),1.84−1.95(m,2H),1.96−2.06(m,1H),2.32−3.43(m,1H),2.96(s,3H),3.05−3.17(m,1H),3.60−3.72(m,1H),4.47−4.65(bs,1H),4.75−4.90(bs,1H),6.45(s,1H),7.20(d,J=11.9Hz,1H),7.67(s,1H)。
中間体133
(3S,6R)−1−[6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(500mg、1.34mmol)および(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(318mg、1.74mmol、1.3当量)、Pd
2(dba)
3(92mg、0.10mmol、0.075当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(56mg、0.20mmol、0.15当量)、ならびにK
3PO
4(483mg、2.27mmol、1.7当量)を30mLマイクロ波バイアルに充填した後、1,4−ジオキサン(10mL)および水(3.3mL)を加えた。混合物に10分間アルゴンをバブリングし、100℃で20時間加熱した。室温に冷却した後、セライトを通して混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残渣をEtOAc(50mL)とブライン(15mL)とに分配し、有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(470mg)が黄/緑がかったゴム状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=477[M+H]
+。
実施例86
(3S,6R)−1−[6−(3−アミノ−4−フルオロ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(460mg、0.97mmol)をEtOHでチェースして微量のEtOAcを除去し、得られた残渣を懸濁液として20mLのEtOH中に取り込んだ。混合物にヒドラジン一水和物(2.0mL)を室温で一度に加え、反応混合物を穏やかな還流下にて100℃で20時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残渣を水(10mL)に懸濁させ、濾過した。CHCl
3中1%A〜CHCl
3中70%A(ここでAは200/80/800 CH
3OH/NH
4OH/CHCl
3の混合物)の勾配を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製、およびクロマトグラフィーから回収した残渣の、CHCl
3(2mL)とMTBE(2mL)とヘキサン(4mL)との混合物中での粉砕によって、表題化合物(318mg)が淡黄色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=489[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.30(d,J=6.8Hz,3H),1.74−1.88(m,3H),1.98−2.10(m,1H),2.42−2.52(m,1H),2.96(s,3H),3.10−3.19(m,1H),4.42(s,2H),4.55−4.70(bs,1H),4.75−4.90(bs,1H),6.46(s,1H),7.18−7.37(m,6H),7.67(s,1H)。
中間体134
1−(1,1−ジメチルエチル)3−エチル2−クロロ−5−メチル−1H−ピロール−1,3−ジカルボキシレート
エチル2−クロロ−5−メチル−1H−ピロール−3−カルボキシレート(11g、58.6mmol)およびDMAP(358mg、2.93mmol、0.05当量)のCH
3CN(77mL)中攪拌溶液に、室温で(Boc)
2O(14.07g、64.5mmol)を一度に加えた。混合物が懸濁液から透明なピンクがかった溶液へと徐々に変化した。混合物を室温で1時間攪拌した。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物を真空下で濃縮し、油状物を得た。この物質を、1gのエチル2−クロロ−5−メチル−1H−ピロール−3−カルボキシレートから出発する別の工程からの粗原料と合わせた。合わせた混合物を真空下で濃縮し、得られた残渣をCH
2Cl
2(150mL)と水(30mL)とに分配した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、油状物(20g)を得た。この粗原料をシリカゲルカラムに通し、10%EtOAcで溶出し、真空下での濃縮後、18gの表題化合物を透明な油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=288[M+H]
+。
中間体135
1−(1,1−ジメチルエチル)3−エチル5−メチル−1,3−ピロリジンジカルボキシレート
30mLのEtOH中の1−(1,1−ジメチルエチル)3−エチル2−クロロ−5−メチル−1H−ピロール−1,3−ジカルボキシレート(3g、10.4mmol)を、小さいパールボトル内にある、5%Pt/C(デグッサタイプ、0.5g)の、10mLのEtOH中スラリーに窒素下で加えた。混合物を60psiの水素圧下にて室温で水素化した。1.5時間および5.5時間の時点でLCMS試料を採取した。水素化は完了していなかった。60psi下における室温での水素化をさらに18時間続けた。LCMSは、以前として21%の出発物質が残っており、生成物は大部分が254のM+H+におけるデクロロ類似体である(ピロール環はそのままであった)ことを示した。混合物にN
2を3回通気し、マイクロディスクフィルターを通して濾過した。濾液を1gのDarcoで処理し、数分間温水浴(60℃)中で攪拌し、濾過した。濾液を、別の水素化処理のために、下記の物質と合わせた。
1−(1,1−ジメチルエチル)3−エチル2−クロロ−5−メチル−1H−ピロール−1,3−ジカルボキシレート(15g)を100mLのEtOHに溶解させ、3gのDarcoで処理し、5分間水浴(60℃)中にて温めた。混合物を濾過した。濾液を上記の物質と合わせ、真空下で約100mLに濃縮した。この混合物を、パールボトル内にある、4.5gの5%Pt/Cの、10mLのEtOH中スラリーに、N2下で加えた。混合物を60psi下にて室温で18時間水素化した。LCMSはデクロロ誘導体が依然として存在することを示した。セライトを通して混合物を濾過した。濾液を4gのDarcoで処理し、再度濾過した。濾液を真空下で濃縮し、透明な油状物(17g)を得た。NMRでは、2つの芳香族シグナルが検出されたため、デクロロ生成物の存在が確認された。NMRによると、目的の完全還元生成物対デクロロの比は4/1であった。油状物は、室温で30分間静置すると、淡黄色がかった色を呈した。この物質を200mLのEtOHに取り込み、5gの5%Pt/Cの存在下、60psi下にて室温でさらに24時間、再び水素化に供した。水素ガスを除去し、混合物を窒素上にて室温で2日間貯蔵した。
LCMSはデクロロピロールが残っていないことを示した。セライトを通して混合物を濾過し、真空下で濃縮し、生成物(15.4g)を得た。NMRは若干の不純物が存在することを示したが、LCMSではわからなかった。TLCは2個のスポットを示した(シリカゲル、ヘキサン/EtOAc(4/1))。1.5gの試料をシリカクロマトグラフィーにかけた。極性が高い方のスポットが目的の物質(シス異性体とトランス異性体との混合物、0.75g)であった。ヘキサン中1%EtOAc〜ヘキサン中30%EtOAcの勾配溶出を用いて、2回の9gクロマトグラフィー工程を行い、9.54gの表題化合物を油状物として得た。先の小規模の工程の結果から、これはシス/トランス異性体の3:1混合物であると考えられた。LC−MS(ES)m/z=280[M+Na]+。
中間体136
1−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−5−メチル−3−ピロリジンカルボン酸
1−(1,1−ジメチルエチル)3−エチル5−メチル−1,3−ピロリジンジカルボキシレート(1.0g、3.89mmol、シス/トランス異性体の推定3:1混合物)およびLiOH・H
2O(228mg、5.44mmol、1.4当量)を、室温で18時間、二相混合物としてTHF(5mL)および水(2mL)中で攪拌した。混合物を真空下で濃縮し、得られた残渣を15mLの水に取り込み、冷2N HClで酸性化し、2×50mLのEtOAcで抽出した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(1.03g)を油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=230[M+H]
+。
中間体137
1,1−ジメチルエチル2−メチル−4−{[(フェニルメチル)アミノ]カルボニル}−1−ピロリジンカルボキシレート
1−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−5−メチル−3−ピロリジンカルボン酸(0.9g、3.93mmol)のCH
2Cl
2(15mL)溶液に、室温で、ヒューニッヒ塩基(0.89mL、5.10mmol、1.3当量)およびベンジルアミン(0.56mL、5.10mmol、1.3当量)を一度に加えた。得られた混合物を氷浴中で冷却した後、HATU(1.64g、4.32mmol、1.1当量)を一度に加え、反応混合物を氷浴中で30分間攪拌した。セライトを通して混合物を濾過し、CH
2Cl
2ですすいだ。濾液を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた後、濾過し、真空下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、1.70gの表題化合物が油状物として得られた。シス/トランス異性体の比は、決定することができなかった。LC−MS(ES)m/z=319[M+H]
+。
中間体138
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピロリジンカルボキサミド
1,1−ジメチルエチル2−メチル−4−{[(フェニルメチル)アミノ]カルボニル}−1−ピロリジンカルボキシレート(3.93mmol、理論値、上記より1.70g)のCH
2Cl
2(6mL)中攪拌溶液に、室温で、TFA(2mL、26mmol、6.6当量)を一度に加え、得られた混合物を室温で1時間攪拌した。LCMSはBoc開裂が完了していることをを示した。混合物を真空下で濃縮し、TFA塩として油状物を得た。1,4−ジオキサン(10mL)に溶解させたこの油状物に、水(8mL)、次いでNaHCO
3(1.65g、19.65mmol、5当量)を加えた。発泡が収まった後、4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(0.80g、4.49mmol、1.14当量)を一度に加え、得られた混合物を、油浴中で、穏やかな還流下にて100℃で20時間加熱した。LCMSはほんの少量の生成物が形成されたことを示した。pHを確認したところ、わずか3であった(pH紙を使用)。混合物に5mLの飽和NaHCO
3水溶液を加え、混合物を100℃でさらに20時間加熱すると、懸濁液が生じた。室温に冷却した後、懸濁液を濾過した。回収した固体をEtOAcで洗浄し、真空乾燥させ、644mgの表題化合物を純粋なシス異性体として得た。LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+。
中間体139
シス−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピロリジンカルボキサミド
ラセミの(3S,5R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピロリジンカルボキサミド(100mg、0.28mmol)、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(60mg、0.36mmol、1.3当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(12mg、0.043mmol、0.15当量)、Pd
2(dba)
3(20mg、0.022mmol、0.075当量)、およびK
3PO
4(101mg、0.48mmol、1.7当量)を20mLマイクロ波バイアルに充填した後、1,4−ジオキサン(3mL)および水(1mL)を加えた。混合物にアルゴンを15分間バブリングした後、蓋をして21時間100℃に加熱した。この粗混合物を、300mgのラセミの(3S,5R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピロリジンカルボキサミドから出発する別の工程と合わせた。合わせた混合物を、セライトを通して濾過し、ケーキをEtOAc(100mL)ですすいだ。濾液を真空下で濃縮し、得られた残渣を25mLの水に取り込み、短時間の超音波処理にかけ、濾過した。暗色の固体を水で洗浄し、室内真空下で1時間乾燥させた。これらの固体をCHCl
3中、EtOAc中、CH
3OH中に溶解させようと試みたが、若干の残渣が必ず残っていた。LCMSにより、残渣が純粋な目的生成物であるかチェックした。この暗色の残渣を濾過により回収し、少量のMeOH(2容積%、使用した全溶媒約100mL)とともにCHCl
3に溶解させ、暗色の溶液を得て、セライトを通してこれを濾過した。濾液を真空下で濃縮し、得られた黄色がかった残渣を真空乾燥させ、142mgの表題化合物を得た。上記の有機濾液(合わせたCHCl
3と、EtOAcと、CH
3OHとの洗浄液)を真空下で濃縮した。EtOAc(6mL)中での粉砕および真空下での乾燥によって、さらに220mgの表題化合物が得られた。
粉砕で得た濾液をCHCl3中1%A〜CHCl3中50%A(Aは、800/80/3200 CH3OH/NH4OH/CHCl3の混合物)の勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけると、さらに192mgの表題化合物が淡黄色残渣として得られた。LC−MS(ES)m/z=445[M+H]+。
実施例87
シス−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピロリジンカルボキサミド
ラセミの(3S,5R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピロリジンカルボキサミド(全360mg、0.81mmol)のEtOH(50mL)懸濁液に、室温で、ヒドラジン一水和物(2mL)を一度に加えた。懸濁液を油浴中にて20時間100℃に加熱した。LCMSは40%の出発物質が依然として残留していることをを示した。混合物に2mLのヒドラジン一水和物を加えた後、さらに24時間100℃に加熱した。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物を室温に冷却し、セライトを通して濾過した。濾液を真空下で濃縮し、得られた残渣を8mLの水に取り込むと、懸濁液が形成され、これを短時間の超音波処理にかけた。混合物を濾過した。回収した固体を、190mgのラセミの(3S,5R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピロリジンカルボキサミドから出発する別の工程と合わせた。合わせた粗生成物を、CHCl
3中1%A〜CHCl
3中75%Aの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。Aは、800/80/3200 CH
3OH/NH
4OH/CHCl
3の混合物であった。CHCl
3(2mL)とヘキサン(8mL)との混合物中での精製物質の粉砕、続く真空下における65℃での14時間の乾燥によって、表題化合物(228mg)がベージュ色の粉末として得られた。LC−MS(ES)m/z=457[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.42(d,J=6.1Hz,3H),2.00−2.06(m,1H),2.52−2.58(m,1H),2.99(s,3H),3.00−3.10(m,1H),3.68−3.73(m,1H),3.95−4.10(bs,1H),4.21−4.33(bs,1H),4.39−4.47(m,2H),6.23(s,1H),7.25−7.37(m,5H),7.52(dd,J=8.5,1.1Hz,1H),7.75(d,J=8.6Hz,1H),7.85(s,1H)。
中間体140
3−モルホリンカルボキサミド
4−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−3−モルホリンカルボン酸(2.86g、12.4mmol)と、EDC(2.83g、14.7mmol)と、HOBT(1.25g、7.36mmol)とのDMF(50mL)中混合物を約5分間攪拌した。次いで、塩化アンモニウム(2.09g、39.1mmol)およびトリエチルアミン(8.5mL、61.0mmol)を加え、反応物を窒素下にて室温で18時間攪拌した。次いで混合物を水(100mL)に注ぎ、Et
2O(3×50mL)で抽出した。抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。合わせた水層をCH
2Cl
2(3×75mL)でさらに抽出し、抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、Et
2O抽出物と合わせ、真空下で濃縮した。残渣をCH
2Cl
2(50mL)およびTFA(10mL)中にて室温で1時間攪拌し、次いで真空下で濃縮した。Et
2Oを加え、混合物を3日間激しく攪拌した。沈殿物を真空濾過により回収し、表題化合物のTFA塩(2.31g、純度約90%)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=131[M+H]
+。
中間体141
4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−3−モルホリンカルボキサミド
3−モルホリンカルボキサミド(830mg、3.40mmol)と、2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン(502mg、3.06mmol)と、ヒューニッヒ塩基(1.6mL、9.16mmol)とのCH
3CN(12mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で40時間攪拌した。混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。合わせた水相をCH
2Cl
2(3×50mL)およびEtOAc(3×50mL)でさらに抽出した。全ての有機相を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(34gのSiO
2、CH
2Cl
2〜90/10/1 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OHの勾配)で精製し、表題化合物(394mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=258,260[M+H]
+。
中間体142
4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−モルホリンカルボキサミド
4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−3−モルホリンカルボキサミド(390mg、1.51mmol)と、Pd(PPh
3)
4(91mg、0.08mmol)と、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(285mg、1.73mmol)との、1,4−ジオキサン(6mL)および飽和NaHCO
3水溶液(2mL)中混合物を、密封された管内にて、アルゴン下にて95℃で18時間攪拌した。混合物を冷却し、飽和NaHCO
3水溶液(25mL)でクエンチし、EtOAc(3×25mL)で抽出した。抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(34g、SiO
2、CH
2Cl
2〜90/10/1 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OHの勾配)で精製し、表題化合物(360mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=343[M+H]
+。
実施例88
4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−モルホリンカルボキサミド
4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−モルホリンカルボキサミド(360mg、1.05mmol)とヒドラジン一水和物(2.58mL、52.6mmol)とのエタノール(10mL)中混合物を、密封された管内にて90℃で16時間攪拌した。混合物を冷却し、水で希釈した。90/10 CH
2Cl
2/IPAを用いて水から生成物を抽出する試みが失敗に終わったため、水相を、濃縮したCH
2Cl
2/IPA抽出物からの残渣と合わせ、混合物を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(68gのSiO
2、CHCl
3〜80/20/2 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OHの勾配、90/10/1 CHCl
3/CH
3OH/NH
4OHにて10分間保持)で精製し、表題化合物(40mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=355[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.29−3.41(m,1H),3.41−3.50(m,1H),3.61(dd,J=11.6,3.5Hz,1H),3.85−3.93(m,1H),3.99−4.18(bs,1H),4.35(d,J=11.6Hz,1H),4.82−5.08(bs,1H),5.39(s,2H),6.12(s,2H),6.55(s,1H),7.19(s,1H),7.35(s,1H),7.57(d,J=8.3Hz,1H),7.72(d,J=8.6Hz,1H),7.95(s,1H),11.54(s,1H)。
中間体143
[(2S,5R)−4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−2−モルホリニル]メチルメタンスルホネート
トリエチルアミン(0.65mL、4.69mmol)およびメタンスルホニルクロリド(0.34mL、4.36mmol)を、[(2S,5R)−4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−2−モルホリニル]メタノール(1.00g、3.88mmol)のCH
2Cl
2(35mL)溶液に滴下し、混合物を窒素下にて室温で攪拌した。75分後、さらにトリエチルアミン(0.16mL、1.16mmol)およびメタンスルホニルクロリド(0.076mL、0.97mmol)のそれぞれを滴下し、攪拌をさらに30分間続けた。次いで反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液(100mL)に注ぎ、CH
2Cl
2(3×75mL)で抽出した。抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(1.53g、純度約85%)を白色泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=337,339[M+H]
+。
中間体144
4−[(2S,5R)−2−(アジドメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−6−クロロ−2−ピリミジンアミン
粗[(2S,5R)−4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−2−モルホリニル]メチルメタンスルホネート(1.53g、純度約85%、3.88mmol)とアジ化ナトリウム(0.382g、5.88mmol)とのDMF(75mL)中混合物を、窒素下にて80℃で20.5時間攪拌した。さらにアジ化ナトリウム(0.094g、1.45mmol)を加え、80℃でさらに6.5時間攪拌を続けた。次いで混合物を冷却し、EtOAc(200mL)で希釈し、水(2×150mL)およびブライン(1×150mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(60gのSiO
2、1:1 ヘキサン/CH
2Cl
2〜45:45:10 ヘキサン/CH
2Cl
2/CH
3CN勾配)で精製し、表題化合物(890mg)を濃厚な無色の油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=284,286[M+H]
+。
中間体145
4−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−6−クロロ−2−ピリミジンアミン
4−[(2S,5R)−2−(アジドメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−6−クロロ−2−ピリミジンアミン(890mg、3.14mmol)および10%Pd/C(95mg、0.09mmol)のエタノール(35mL)懸濁液を水素雰囲気下で1.5時間攪拌し、次いでセライトのパッドを通して濾過した。濾液を真空下で濃縮し、表題化合物(778mg、純度約85%)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=258,260[M+H]
+。
中間体146
4−{2−アミノ−6−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
4−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−6−クロロ−2−ピリミジンアミン(0.809g、3.14mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(1.038g、6.29mmol)との、1,4−ジオキサン(30mL)および飽和NaHCO
3水溶液(10mL)中混合物を10分間窒素で脱気した。次いでPd(PPh
3)
4(0.185g、0.16mmol)を加え、混合物を窒素下で16時間攪拌還流した。次いで混合物を冷却し、1M HCl(75mL)で徐々にクエンチし、次いでEtOAc(2×75mL)で洗浄した。次いで水相を飽和NaHCO
3水溶液で中和し、飽和Na
2CO
3水溶液で約pH10にし、次いで90/10 CH
2Cl
2/IPA(3×100mL)で抽出した。抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO
2、CH
2Cl
2〜90/10/1 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OHの勾配)で精製した。生成物画分を濃縮し、CH
3CNと数回共沸させ、表題化合物(642mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=343[M+H]
+。
中間体147
N−({(2R,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)ベンズアミド
トリエチルアミン(48μL、0.34mmol)および塩化ベンゾイル(31μL、0.27mmol)を、4−{2−アミノ−6−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(77mg、0.23mmol)のTHF(5mL)溶液に加え、混合物を窒素下にて室温で30分間攪拌した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液(15mL)でクエンチし、EtOAc(2×10mL)で抽出した。抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(115mg)を黄色ガラス状物として得た。LC−MS(ES)m/z=447[M+H]
+。
実施例89
N−({(2R,5R)−4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)ベンズアミド
粗N−({(2R,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)ベンズアミド(0.23mmol、理論値)とヒドラジン一水和物(0.25mL、5.14mmol)とのエタノール(3mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で15時間攪拌した。混合物を冷却し、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)に注ぎ、EtOAc(2×10mL)で抽出した。抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をGilson逆相HPLC(CH
3CN/水+0.1%TFA)で精製した。生成物画分を真空下で濃縮し、少量のCH
3OHに取り込み、飽和NaHCO
3水溶液(25mL)に加えた。その混合物を90/10 CH
2Cl
2/IPA(3×25mL)で抽出し、抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(47mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.19(d,J=6.8Hz,3H),2.73−2.91(m,1H),3.39−3.55(m,2H),3.57−3.71(m,2H),3.73−3.83(m,1H),4.08−4.74(bs,2H),5.39(s,2H),6.14(s,2H),6.57(s,1H),7.45−7.51(m,2H),7.51−7.60(m,2H),7.72(d,J=8.6Hz,1H),7.90(d,J=7.6Hz,2H),7.95(s,1H),8.68(t,J=5.5Hz,1H),11.53(s,1H)。
中間体148
N−({(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)ベンゼンスルホンアミド
トリエチルアミン(0.05mL、0.36mmol)およびベンゼンスルホニルクロリド(0.04mL、0.31mmol)を、4−{2−アミノ−6−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(99mg、0.29mmol)のTHF(3mL)溶液に加え、混合物を窒素下にて室温で45分間攪拌した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液(10mL)でクエンチし、EtOAc(2×10mL)で抽出した。抽出物をブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=483[M+H]
+。
実施例90
N−({(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)ベンゼンスルホンアミド
粗N−({(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)ベンゼンスルホンアミド(0.29mmol、理論値)とヒドラジン一水和物(0.28mL、5.78mmol)とのエタノール(3mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で17時間攪拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣をGilson逆相HPLC(CH
3CN/水+0.1%TFA)で精製した。生成物画分を合わせ、真空下で濃縮し、EtOAc(15mL)および少量のCH
3OHに取り込み、飽和NaHCO
3水溶液(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次いで乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(59mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=495[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.12(d,J=6.3Hz,3H),2.65−2.80(m,1H),2.86−3.04(m,2H),3.34−3.43(m,1H),3.47−3.59(m,1H),3.65−3.75(m,1H),3.85−4.75(bs,2H),5.39(s,2H),6.13(s,2H),6.52(s,1H),7.56(dd,J=8.6,1.0Hz,1H),7.58−7.68(m,3H),7.69−7.74(m,1H),7.85(dd,J=7.6,1.7Hz,2H),7.88−7.97(m,2H),11.53(s,1H)。
中間体149
N−({(2R,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)−2,2−ジメチルプロパンアミド
トリエチルアミン(0.05mL、0.36mmol)および塩化ピバロイル(0.04mL、0.33mmol)を、4−{2−アミノ−6−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(99mg、0.29mmol)のTHF(5mL)溶液に加え、混合物を窒素下にて室温で45分間攪拌した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液(10mL)でクエンチし、EtOAc(2×10mL)で抽出した。抽出物をブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物を黄色泡沫として得た(154mg、純度約75%)。LC−MS(ES)m/z=427[M+H]
+。
実施例91
N−({(2R,5R)−4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)−2,2−ジメチルプロパンアミド
粗N−({(2R,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)−2,2−ジメチルプロパンアミド(0.29mmol、理論値)とヒドラジン一水和物(0.28mL、5.78mmol)とのエタノール(3mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で17時間攪拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣をGilson逆相HPLC(CH
3CN/水+0.1%TFA)で精製した。生成物画分を合わせ、真空下で濃縮し、EtOAc(15mL)に取り込み、飽和NaHCO
3水溶液(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次いで乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(81mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=439[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.13(s,9H),1.17(d,J=6.6Hz,3H),2.64−2.84(m,1H),3.20−3.30(m,2H),3.42−3.52(m,1H),3.63(dd,J=11.4,2.5Hz,1H),3.77(d,J=11.1Hz,1H),3.98−4.79(bs,2H),5.39(s,2H),6.12(s,2H),6.50(s,1H),7.53(d,J=8.3Hz,1H),7.63(t,J=5.7Hz,1H),7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.93(s,1H),11.53(s,1H)。
実施例92
メチル({(2R,5R)−4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)カルバメート
メチルクロロぎ酸(16μL、0.21mmol)を、4−{2−アミノ−6−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(65mg、0.19mmol)とトリエチルアミン(40μL、0.29mmol)とのTHF(2mL)中混合物に滴下し、混合物を窒素下にて室温で攪拌した。1.5時間後、さらにメチルクロロぎ酸(10μL、0.13mmol)を滴下し、さらに30分間攪拌を続けた。次いで混合物を飽和NaHCO
3水溶液(10mL)でクエンチし、EtOAc(2×10mL)で抽出した。抽出物をブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、メチルカルバメートを得た。粗カルバメートをCH
3OH(2mL)に溶解させ、ヒドラジン一水和物(185μL、3.81mmol)を加え、混合物を、密封された管内にて80℃で16時間攪拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣をGilson逆相HPLC(CH
3CN/水+0.1%TFA)で精製した。生成物画分を合わせ、真空下で濃縮し、EtOAc(15mL)に取り込み、飽和NaHCO
3水溶液(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次いで乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(35mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=413[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.16(d,J=6.6Hz,3H),2.65−2.83(m,1H),3.13−3.24(m,2H),3.39−3.48(m,1H),3.55(s,3H),3.58−3.68(m,1H),3.76(d,J=11.1Hz,1H),4.01−4.71(bs,2H),5.39(s,2H),6.14(s,2H),6.56(s,1H),7.34(t,J=5.7Hz,1H),7.57(dd,J=8.4,1.1Hz,1H),7.72(d,J=8.6Hz,1H),7.95(s,1H),11.53(s,1H)。
中間体150
N−({(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)メタンスルホンアミド
トリエチルアミン(41μL、0.30mmol)およびメタンスルホニルクロリド(21μL、0.27mmol)を、4−{2−アミノ−6−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(85mg、0.25mmol)のTHF(3mL)溶液に加え、混合物を窒素下にて室温で30分間攪拌した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液(10mL)でクエンチし、EtOAc(2×10mL)で抽出した。抽出物をブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(108mg、純度約90%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=421[M+H]
+。
実施例93
N−({(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)メタンスルホンアミド
粗N−({(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)メタンスルホンアミド(0.25mmol、理論値)とヒドラジン一水和物(0.24mL、4.95mmol)との1,4−ジオキサン(3mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で17時間攪拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣をGilson逆相HPLC(CH
3CN/水+0.1%TFA)で精製した。生成物画分を真空下で濃縮し、EtOAc(25mL)に取り込み、飽和NaHCO
3水溶液(2×15mL)およびブライン(15mL)で洗浄し、次いで乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(29mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=433[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.18(d,J=6.6Hz,3H),2.72−2.88(m,1H),2.96(s,3H),3.09−3.22(m,2H),3.45−3.55(m,1H),3.67(dd,J=11.4,2.5Hz,1H),3.79(d,J=11.1Hz,1H),4.04−4.75(bs,2H),5.39(s,2H),6.14(s,2H),6.56(s,1H),7.23(t,J=6.1Hz,1H),7.57(dd,J=8.6,1.0Hz,1H),7.72(d,J=8.6Hz,1H),7.94(s,1H),11.53(s,1H)。
中間体151
N−({(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)シクロヘキサンスルホンアミド
トリエチルアミン(41μL、0.30mmol)およびシクロヘキサンスルホニルクロリド(44μL、0.27mmol)を、4−{2−アミノ−6−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(85mg、0.25mmol)のTHF(3mL)溶液に加え、混合物を窒素下にて室温で22時間攪拌した。LC−MSはわずか約25%の変換しか示さなかったため、さらにトリエチルアミン(0.15mL、1.08mmol)およびシクロヘキサンスルホニルクロリド(0.15mL、1.03mmol)を加え、室温でさらに26時間攪拌を続けた。次いで混合物を飽和NaHCO
3水溶液(25mL)でクエンチし、EtOAc(3×15mL)で抽出した。抽出物をブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、粗表題化合物(180mg、LC−MSによると純度約45%)を黄色泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=489[M+H]
+。
実施例94
N−({(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)シクロヘキサンスルホンアミド
粗N−({(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチル)シクロヘキサンスルホンアミド(0.2mmol、理論値)とヒドラジン一水和物(0.30mL、6.20mmol)との1,4−ジオキサン(3mL)中混合物を、マイクロ波にて120℃で2時間攪拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣をAgilent逆相HPLC(CH
3CN/水+0.1%TFA)で精製し、表題化合物のTFA塩(17mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=501[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6、数ミリグラムのNa
2CO
3を加え遊離塩基を形成):δ1.06−1.43(m,5H),1.17(d,J=6.6Hz,3H),1.58−1.69(m,1H),1.73−1.85(m,2H),2.00−2.12(m,2H),2.72−2.88(m,1H),2.94−3.05(m,1H),3.07−3.22(m,2H),3.40−3.51(m,1H),3.65(dd,J=11.2,2.4Hz,1H),3.79(d,J=11.1Hz,1H),3.98−4.73(bs,2H),5.39(s,2H),6.13(s,2H),6.55(s,1H),7.19−7.31(m,1H),7.56(dd,J=8.4,0.9Hz,1H),7.72(d,J=8.3Hz,1H),7.94(s,1H),11.53(s,1H)。
中間体152
4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボニトリル
窒素下の500mL反応器に、25℃で、トルエン(50mL)および2−クロロ−2−プロペンニトリル(14.26mL、179mmol)を連続して充填し、次いで2−[(フェニルメチル)アミノ]エタノール(25.4mL、179mmol)を15分間かけて加えた。反応混合物を25℃で16時間攪拌した(post-agitated)。混合物をトルエン(100mL)で希釈し、−5℃に冷却し、温度を−5℃〜0℃に維持しながら、THF(90mL)中のカリウムtert−ブトキシド(20.04g、179mmol)を30分間かけて徐々に加えた。混合物を約−5℃〜0℃で1時間攪拌し(post-agitated)、次いで水(150mL)を加えることによりクエンチし、混合物を25℃まで昇温させた。水相をEtOAc(4×150mL)で抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(36g)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=203[M+H]
+。
中間体153
4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボン酸
4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボニトリル(36g、178mmol)をトルエン(150mL)に溶解させ、塩酸(240mL、1424mmol)の18%溶液で抽出した。水相を1.5時間加熱還流し、次いで混合物を25℃で4時間攪拌させた。混合物を濾過し、固体を6N塩酸(60mL)ですすぎ、真空下で乾燥させ、表題化合物のHCl塩(29g)を灰色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=222[M+H]
+。
中間体154
N−[2−(4−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボン酸(1.61g、7.28mmol)とDMF(0.1mL)とのCH
2Cl
2(70mL)中混合物に、塩化オキサリル(0.956mL、10.92mmol)を25℃で加えた。混合物をこの温度で1時間攪拌すると、混合物が透明になった。溶媒および過剰の塩化オキサリルを真空下で除去し、得られた残渣をCH
2Cl
2(70mL)に溶解させた。2−アミノ−1−(4−クロロフェニル)エタノン(1.5g、7.28mmol)およびトリエチルアミン(4.06mL、29.1mmol)を加え、得られた混合物を一晩攪拌した。水(80mL)を加えて反応をクエンチした。有機層を分離し、水層をCH
2Cl
2(2×80mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO
3水溶液(80mL)、次いでブライン(2×80mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、蒸発させ、3.4gの黄色残渣を得て、これをクロマトグラフィーにかけ(EtOAc−石油エーテル、1:1)、表題化合物(2.5g)を得た。LC−MS(ES)m/z=373[M+H]
+。
中間体155
2−[4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−(フェニルメチル)モルホリン
N−[2−(4−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(3.3g、8.85mmol)とトリフルオロ酢酸アンモニウム(5.27g、44.3mmol)との混合物を150℃で20分間加熱した。冷却後、得られた混合物に水(50mL)およびCH
2Cl
2(50mL)を加えた。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濃縮し、粗表題化合物(2.8g)を得た。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+。
中間体156
2−[4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]モルホリン
2−[4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−(フェニルメチル)モルホリン(2.8g、7.91mmol)を、エタノール(30mL)中にてPd/C(10重量%、0.842g、0.791mmol)上で水素化した。混合物に0.2mLの濃塩酸を加えた。室温で一晩攪拌した後、触媒を濾別した。濾液を濃縮して2.9gの残渣を得て、これを分取HPLCで精製し、表題化合物(200mg)を淡色の固体として得た。LC−MS(ES)m/z=264[M+H]
+。
中間体157
4−クロロ−6−{2−[4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−2−ピリミジンアミン
2−[4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]モルホリン(322mg、1.22mmol)、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(200mg、1.220mmol)、およびヒューニッヒ塩基(531μL、3.05mmol)のエタノール(6.1mL)溶液を85℃で一晩加熱した。混合物を蒸発させ、クロマトグラフィーにかけ(PE−EtOAc、2:3)表題化合物(220mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=391[M+H]
+。
中間体158
4−(2−アミノ−6−{2−[4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−{2−[4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−2−ピリミジンアミン(300mg、0.767mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(246mg、0.997mmol)と、Na
2CO
3(203mg、1.917mmol)と、Pd(PPh
3)
4(89mg、0.077mmol)との、1,4−ジオキサン(6mL)および水(2mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて140℃で1時間加熱した。混合物を濾過し、EtOAc(150mL)で洗浄し、蒸発させ、次いでクロマトグラフにかけ、表題化合物(305mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=476[M+H]
+。
実施例95
6−(2−アミノ−6−{2−[4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−アミン
4−(2−アミノ−6−{2−[4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル(155mg、0.326mmol)とヒドラジン(1.033mL、32.6mmol)とのエタノール(4mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて120℃で1時間加熱した。溶媒を蒸発させて200mgの残渣を得て、これを分取HPLCで精製し、表題化合物(19mg)を黄色粉末として得た。LC−MS(ES)m/z=488[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.32−3.08(m,2H),3.72(t,J=11.2Hz,1H),4.06−4.01(m,1H),4.31−4.34(m,1H),4.61(d,J=14.0Hz,1H),4.72(bs,1H),5.38(s,2H),6.20(s,2H),6.75(s,1H),7.39(d,J=8.8Hz,2H),7.76−7.46(m,3H),7.81(d,J=8.4Hz 2H),7.99(s,1H),11.53(s,1H),12.41(s,1H)。
中間体159
N−[(1R,2R)−2−ヒドロキシシクロヘキシル]−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボン酸(5g、22.60mmol)とDMF(0.1mL)とのCH
2Cl
2(113mL)中混合物に、塩化オキサリル(2.97mL、33.9mmol)を25℃で加えた。混合物をこの温度で1時間攪拌すると、混合物が透明になった。溶媒および過剰の塩化オキサリルを真空下で除去し、得られた残渣をCH
2Cl
2(113mL)に溶解させた。(1R,2R)−2−アミノシクロヘキサノール(2.60g、22.60mmol)およびトリエチルアミン(12.60mL、90mmol)を加え、得られた混合物を一晩攪拌した。水(80mL)を加えて反応をクエンチした。有機層を分離し、水層をCH
2Cl
2(2×80mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCO
3(水溶液)(80mL)、次いでブライン(2×80mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、蒸発させ、表題化合物(5.3g)を得た。LC−MS(ES)m/z=319[M+H]
+。
中間体160
N−[(1R)−2−オキソシクロヘキシル]−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
N−[(1R,2R)−2−ヒドロキシシクロヘキシル]−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(5.0g、15.7mmol)およびピリジニウムクロロクロメート(PCC)(4.06g、18.84mmol)のCH
2Cl
2(79mL)懸濁液を室温で18時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルのパッドを通して濾過し、EtOAcで洗浄して粗生成物(4.0g)を得た。カラムクロマトグラフィー(EtOAc−PE、2:1〜2:0)で精製を行い、表題化合物(0.7g)を得た。LC−MS(ES)m/z=317[M+H]
+。
中間体161
2−[4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール
N−[(1R)−2−オキソシクロヘキシル]−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(1.1g、3.48mmol)とトリフルオロ酢酸アンモニウム(2.069g、17.38mmol)との混合物を150℃で20分間加熱した。冷却後、混合物に水(30mL)およびCH
2Cl
2(50mL)を加えた。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濃縮し、粗表題化合物(0.78g)を得た。LC−MS(ES)m/z=298[M+H]
+。
中間体162
2−(2−モルホリニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール
2−[4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール(0.78g、2.62mmol)を、エタノール(30mL)中にて、Pd/C(10重量%、0.279g、0.262mmol)の存在下で水素化した。反応混合物に0.2mLの濃塩酸を加えた。室温で一晩攪拌した後、触媒を濾別した。濾液を濃縮し、表題化合物(0.8g)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=208[M+H]
+。
中間体163
4−クロロ−6−[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン
2−(2−モルホリニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール(0.8g、3.86mmol)、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.633g、3.86mmol)、およびヒューニッヒ塩基(1.681mL、9.65mmol)のエタノール(19.3mL)溶液を85℃で一晩加熱した。混合物を濃縮し、クロマトグラフィーにかけ(溶出液 EtOAc+NH
4OH)、表題化合物(200mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=335[M+H]
+。
中間体164
4−{2−アミノ−6−[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン(208mg、0.623mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(200mg、0.809mmol)と、Na
2CO
3(165mg、1.557mmol)と、Pd(PPh
3)
4(72mg、0.062mmol)との、1,4−ジオキサン(6mL)および水(2mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて140℃で1時間加熱した。混合物を濾過し、EtOAc(150mL)で洗浄し、蒸発させ、クロマトグラフィーにかけ(PE−EtOAc、3:1)、表題化合物(150mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=420[M+H]
+。
実施例96
6−{2−アミノ−6−[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(150mg、0.358mmol)とヒドラジン(1.13mL、35.8mmol)とのエタノール(4mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて120℃で1時間加熱した。溶媒を蒸発させ、200mgの残渣を得て、これを分取HPLCで精製し、表題化合物(42mg)を黄色粉末として得た。LC−MS(ES)m/z=432[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.71(s,4H),2.42(s,2H),3.12−2.99(m,2H),3.66(dt,J=11.6Hz,2.4Hz,1H),4.00(dd,J=11.6Hz,2.0Hz,1H),4.33−4.30(m,1H),4.44(dd,J=10.8Hz,2.4Hz,1H),4.62(bs,1H),5.28(s,2H),6.18(s,2H),6.66(s,1H),7.61(dd,J=8.4Hz,0.8Hz,1H),7.71(d,J=8.4Hz,1H),7.97(s,1H),11.51(s,1H),11.68(s,1H)。
中間体165
1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアトリシクロ[3.3.1.1
3,7
]デカンブロミド
2−ブロモ−1−フェニルエタノン(2.0g、10.05mmol)をヘキサメチレンテトラミン(1.409g、10.05mmol)のCHCl
3(60mL)溶液に加え、得られた混合物を50℃で1時間加熱した。混合物を室温に冷却し、白色沈殿物を濾過により回収し、CHCl
3で洗浄し、真空下で乾燥させ、表題化合物(3.3g)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=259[M+H]
+。
中間体166
2−アミノ−1−フェニルエタノン
1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアトリシクロ[3.3.1.1
3,7]デカンブロミド(3.3g、9.73mmol)を、エタノール(50mL)と塩酸(4.93mL、58.4mmol)との混合物に懸濁させ、エタノール(50mL)中で1.5時間加熱還流した。混合物を0℃に冷却し、濾過し、エタノール(30mL)で洗浄した。有機相を蒸発させ、表題化合物のHCl塩(1.7g)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=136[M+H]
+。
中間体167
N−(2−オキソ−2−フェニルエチル)−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
塩化オキサリル(1.187mL、13.56mmol)を、4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボン酸(2.0g、9.04mmol)のCH
2Cl
2(70mL)懸濁液に、0℃にて10分間で加え、得られた混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、得られた残渣を、CH
2Cl
2(70mL)、トリエチルアミン(2.77mL、19.89mmol)、および2−アミノ−1−フェニルエタノン(1.551g、9.04mmol)で、0℃で処理した。反応混合物を25℃で3時間攪拌した。水(150mL)を加え、得られた水性混合物をEtOAc(3×80mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(1.0g)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=339[M+H]
+。
中間体168
2−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−(フェニルメチル)モルホリン
N−(2−オキソ−2−フェニルエチル)−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(850mg、2.51mmol)とトリフルオロ酢酸アンモニウム(1317mg、10.05mmol)との混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて150℃で1時間加熱した。水(150mL)を残渣に加え、EtOAc(200mL)で抽出した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(1.3g)を茶色油状物として得た。この物質を別のバッチの粗表題化合物(250mg)と合わせ、溶出液としてヘキサン(1600mL)中EtOAc(400mL)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(900mg、2.82mmol)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=320[M+H]
+。
中間体169
2−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)モルホリン
パラジウム炭素(10重量%、300mg、0.282mmol)を、2−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−(フェニルメチル)モルホリン(900mg、2.82mmol)および36%HCl水溶液(0.713mL、8.45mmol)のCH
3OH(50mL)溶液に窒素下で加え、反応混合物を水素下にて25℃で1.5時間攪拌した。混合物を濾過し、メタノール(150mL)で洗浄し、濃縮し、表題化合物のHCl塩(600mg)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=230[M+H]
+。
中間体170
4−クロロ−6−[2−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン
2−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)モルホリン(550mg、2.07mmol)、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(339mg、2.07mmol)、およびヒューニッヒ塩基(0.901mL、5.17mmol)のエタノール(80mL)溶液を85℃で5時間加熱した。混合物を濃縮し、粗表題化合物(850mg)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=357[M+H]
+。
中間体171
4−{2−アミノ−6−[2−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
粗4−クロロ−6−[2−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミンと、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(765mg、3.10mmol)と、Na
2CO
3(631mg、5.96mmol)と、Pd(PPh
3)
4(275mg、0.238mmol)との、1,4−ジオキサン(6mL)および水(2mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて140℃で1.0時間加熱した。混合物を濾過し、EtOAc(150mL)で洗浄し、濃縮し、粗表題化合物(1.3g)を黄色固体として得た。この物質を別のバッチの粗表題化合物(100mg)と合わせた。合わせた物質をEtOAc(150mL)で洗浄し、濃縮した。得られた残渣を、50%〜70%の石油エーテル中EtOAcを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(400mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=442[M+H]
+。
実施例97
6−{2−アミノ−6−[2−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[2−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(310mg、0.702mmol)とヒドラジン(2.5mL、79mmol)とのエタノール(4mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて1時間加熱した。混合物を濃縮し、粗表題化合物(400mg)を黄色固体として得た。この物質を別のバッチの粗表題化合物(100mg)と合わせた。合わせた物質をCH
2Cl
2(2×8mL)で洗浄し、真空下で乾燥させた。得られた残渣を、25%〜30%CH
3CN水溶液(水中0.5%炭酸水素アンモニウム)を用いる分取HPLCで精製し、表題化合物(220mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=454[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.08−3.14(m,1H),3.18−3.24(m,1H),3.72(m,1H),4.04−4.07(m,1H),4.30−4.34(m,1H),4.59−4.64(m,1H),4.73−4.75(m,1H),5.39(s,2H),6.21(s,2H),6.71(s,1H),7.16−7.20(m,1H),7.31−7.36(m,2H),7.61−7.63(m,2H),7.71(d,J=8.4Hz,1H),7.78(d,J=7.2Hz,2H),7.99(s,1H),11.53(s,1H),12.33−12.62(m,1H)。
中間体172
2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタノン
2−ブロモ−1−(3−クロロフェニル)エタノン(2.0g、8.57mmol)を、ヘキサメチレンテトラミン(1.201g、8.57mmol)のCHCl
3(60mL)溶液に加え、得られた混合物を55℃で1時間加熱した。混合物を室温に冷却し、白色沈殿物を濾過により回収し、CHCl
3で洗浄し、真空下で乾燥させ、3.1gを得た。この白色固体をエタノール(50mL)と塩酸(0.25mL、8.30mmol)との混合物に懸濁させ、105℃で1.5時間加熱した。混合物を0℃に冷却し、濾過し、エタノール(30mL)で洗浄した。有機相を濃縮し、表題化合物のHCl塩(1.74g)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=170[M+H]
+。
中間体173
N−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
塩化オキサリル(1.32mL、15.03mmol)を、4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボン酸(2.218g、10.02mmol)およびDMF(0.155mL、2.005mmol)のCH
2Cl
2(100mL)懸濁液に0℃にて10分間で加え、得られた混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、得られた残渣をCH
2Cl
2(100mL)およびトリエチルアミン(3.07mL、22.05mmol)に溶解させた。2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタノン(1.7g、10.02mmol)を茶色の溶液に0℃で加え、反応混合物を25℃で3時間攪拌した。水(150mL)を反応混合物に加え、水性混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、蒸発させた。得られた残渣を、溶出液として50%石油エーテル中EtOAcを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(800mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=373[M+H]
+。
中間体174
2−[4−(3−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−(フェニルメチル)モルホリン
N−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(350mg、0.939mmol)とトリフルオロ酢酸アンモニウム(615mg、4.69mmol)との混合物を150℃で2.5時間攪拌した。水(150mL)を残渣に加え、水性混合物をEtOAc(200mL)で抽出した。有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(320mg)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+。
中間体175
2−[4−(3−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]モルホリン
パラジウム炭素(10重量%、208mg、0.195mmol)を、2−[4−(3−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−(フェニルメチル)モルホリン(690mg、1.950mmol)および塩酸(0.823mL、9.75mmol)のCH
3OH(50mL)溶液に窒素下で加え、反応混合物を水素下にて25℃で1.5時間攪拌した。混合物を、CH
3OH(150mL)で洗浄しながら濾過し、濃縮し、表題化合物の粗HCl塩(600mg)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=264[M+H]
+。
中間体176
4−クロロ−6−{2−[4−(3−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−2−ピリミジンアミン
2−[4−(3−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]モルホリン(600mg、2.0mmol)、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(328mg、2.0mmol)、およびヒューニッヒ塩基(0.870mL、5.00mmol)のエタノール(80mL)溶液を85℃で一晩加熱した。反応混合物を濾過し、濃縮し、粗表題化合物(1.1g)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=391[M+H]
+。
中間体177
4−(2−アミノ−6−{2−[4−(3−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−{2−[4−(3−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−2−ピリミジンアミン(1.1g、2.81mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(0.903g、3.65mmol)と、Na
2CO
3(0.745g、7.03mmol)と、Pd(PPh
3)
4(0.325g、0.281mmol)との1,4−ジオキサン(4mL)および水(1mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて140℃で1時間加熱した。反応混合物を濾過し、酢酸エチル(100mL)で洗浄し、濃縮し、粗表題化合物(310mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=476[M+H]
+。
実施例98
6−(2−アミノ−6−{2−[4−(3−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−アミン
4−(2−アミノ−6−{2−[4−(3−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル(310mg、0.651mmol)とヒドラジン(1.03mL、32.6mmol)とのエタノール(4mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて1時間加熱した。混合物を濃縮し、得られた残渣を、40%〜60%CH
3CN水溶液(水中10mmol炭酸水素アンモニウム)を用いる分取HPLCにて9分間で精製し、表題化合物(96mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=488[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.07−3.15(m,1H),3.17−3.23(m,1H),3.69−3.75(m,1H),4.04−4.06(m,1H),4.30−4.34(m,1H),4.60−4.64(m,1H),4.72−4.75(m,1H),5.38(s,2H),6.20(s,2H),6.71(s,1H),7.21−7.30(m,1H),7.34−7.47(m,1H),7.60−7.63(m,1H),7.69−7.72(m,1H),7.74−7.76(m,2H),7.83−7.85(m,1H),7.99(s,1H),11.52(s,1H),12.43−12.70(m,1H)。
中間体178
2−アジド−1−[4−(メチルオキシ)フェニル]エタノン
2−ブロモ−1−[4−(メチルオキシ)フェニル]エタノン(3.5g、15.28mmol)とアジ化ナトリウム(1.490g、22.92mmol)との、THF(40mL)および水(13.33mL)中混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を水(150mL)で希釈し、Et
2O(3×100mL)で抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(3.0g)を桃色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.87(s,3H),4.83(s,2H),7.07(d,2H),7.93(d,2H)。
中間体179
2−アミノ−1−[4−(メチルオキシ)フェニル]エタノン
パラジウム炭素(10重量%、1.67g、1.57mmol)を、2−アジド−1−[4−(メチルオキシ)フェニル]エタノン(3.0g、15.69mmol)および塩酸(6.62mL、78mmol)のCH
3OH(90mL)溶液に窒素下で加え、反応混合物を水素下にて25℃で一晩攪拌した。混合物を濾過し、EtOAc(150mL)で洗浄し、濃縮し、表題化合物のHCl塩(3.0g)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=166[M+H]
+。
中間体180
N−{2−[4−(メチルオキシ)フェニル]−2−オキソエチル}−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
塩化オキサリル(2.385mL、27.2mmol)を、4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボン酸(4.02g、18.16mmol)およびDMF(0.703mL、9.08mmol)のCH
2Cl
2(100mL)懸濁液に0℃にて10分間で加え、反応混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、得られた残渣をCH
2Cl
2(100mL)およびトリエチルアミン(5.57mL、40.0mmol)に溶解させた。2−アミノ−1−[4−(メチルオキシ)フェニル]エタノン(3.0g、18.16mmol)を茶色の溶液に0℃で加え、反応混合物を25℃で3時間攪拌した。水(150mL)を反応混合物に加え、水性混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、蒸発させ、表題化合物(3.4g)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=369[M+H]
+。
中間体181
2−{4−[4−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−(フェニルメチル)モルホリン
N−{2−[4−(メチルオキシ)フェニル]−2−オキソエチル}−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(2.5g、6.79mmol)とトリフルオロ酢酸アンモニウム(4.45g、33.9mmol)との混合物を150℃で2.5時間攪拌した。水(150mL)を残渣に加え、水性混合物をEtOAc(3×80mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(2.3g)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=350[M+H]
+。
中間体182
2−{4−[4−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}モルホリン
パラジウム炭素(10重量%、0.700g、0.658mmol)を、2−{4−[4−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−(フェニルメチル)モルホリン(2.3g、6.58mmol)および塩酸(2.78mL、32.9mmol)のCH
3OH(80mL)溶液に窒素下で加え、反応混合物を水素下にて25℃で1.5時間攪拌した。反応混合物を濾過し、CH
3OH(150mL)で洗浄し、濃縮し、表題化合物のHCl塩(1.9g)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=260[M+H]
+。
中間体183
4−クロロ−6−(2−{4−[4−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−モルホリニル)−2−ピリミジンアミン
2−{4−[4−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}モルホリン(1.9g、6.42mmol)、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(1.053g、6.42mmol)、およびヒューニッヒ塩基(2.8mL、16.1mmol)のエタノール(80mL)溶液を85℃で一晩加熱した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣を、溶出液としてCH
2Cl
2中40%EtOAcを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(1.8g)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=387[M+H]
+。
中間体184
4−[2−アミノ−6−(2−{4−[4−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−(2−{4−[4−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−モルホリニル)−2−ピリミジンアミン(1.0g、2.59mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(0.83g、3.36mmol)と、Na
2CO
3(0.685g、6.46mmol)と、Pd(PPh
3)
4(0.30g、0.26mmol)との、1,4−ジオキサン(8mL)および水(2mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて140℃で1時間加熱した。反応混合物を濾過し、酢酸エチル(100mL)で洗浄し、濃縮した。得られた残渣をEtOAc/石油エーテル(3:1)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(675mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=472[M+H]
+。
実施例99
6−[2−アミノ−6−(2−{4−[4−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
4−[2−アミノ−6−(2−{4−[4−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(350mg、0.742mmol)とヒドラジン(1.18mL、37.1mmol)とのエタノール(4mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて1時間加熱した。混合物を濃縮した。エタノール(15mL)を得られた残渣に加え、得られた混合物を20分間85℃に加熱し、次いで熱いまま濾過し、真空下で乾燥させ、表題化合物(115mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=484[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.09−3.15(m,1H),3.19−3.25(m,1H),3.69−3.77(m,4H),4.02−4.05(m,1H),4.29−4.36(m,1H),4.56−4.62(m,1H),4.72(s,1H),5.39(s,2H),6.21(s,2H),6.71(s,1H),6.89−6.98(m,2H),7.21−7.68(m,1H),7.60−7.65(m,1H),7.68−7.72(m,3H),7.99(s,1H),11.52(s,1H),12.22−12.48(m,1H)。
中間体185
6−ブロモ−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−アミン
マイクロ波反応器内にて、5バッチの以下の反応を順々に行った:5mLマイクロ波バイアルに、4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(3g、13.76mmol)、ヒドラジン(0.864mL、27.5mmol)、ヒューニッヒ塩基(4.81mL、27.5mmol)、およびエタノール(10mL)を加えた。バイアルに蓋をし、マイクロ波反応器内にて150℃で10分間攪拌した。反応混合物を冷却すると(氷−水浴)、黄色沈殿物が形成された。黄色沈殿物を回収し、合わせ、固体を冷エタノールで洗浄し、淡黄色の棒状の表題化合物(13.0g)を得た。LC−MS(ES)m/z=230および232(1:1強度)[M+H]
+。
中間体186
N−アセチル−N−(1−アセチル−6−ブロモ−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)アセトアミド
100mLのRBFに、6−ブロモ−1H−インダゾール−3−アミン(8g、34.8mmol)および無水酢酸(49.2mL、522mmol)を加え、反応混合物を週末にかけて120℃で加熱した。この時点の後のLCMS分析は、トリス−アシル化生成物とビス−アシル化生成物との推定2:1混合物を示した。無水酢酸を真空下で除去し、残渣をアセトンに溶解させ、シリカ上に乾燥充填した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜40%EtOAc/ヘキサン、80gカラム)で精製し、表題化合物(8.7g)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=356および358(1:1強度)[M+H]
+。
中間体187
N−アセチル−N−[1−アセチル−4−フルオロ−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル]アセトアミド
500mLのRBFに、N−アセチル−N−(1−アセチル−6−ブロモ−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)アセトアミド(10.7g、30.0mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(7.63g、30.0mmol)、酢酸カリウム(7.37g、75mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(2.453g、3.00mmol)、および1,4−ジオキサン(100mL)を充填し、窒素下に置いた。反応物をスターラーホットプレート上にて100℃で一晩攪拌した。ジオキサンを真空下で除去し、残渣をCH
2Cl
2(300mL)と水(100mL)とに分配した。水層をCH
2Cl
2(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させた。乾燥させた有機層を、セライトを通して濾過し、濃縮した。残渣をCH
2Cl
2(50mL)に溶解させ、次いでヘキサン(250mL)を加えて沈殿を発生させ、沈殿物を濾過した。さらにヘキサンを加え(500mL)、混合物を静置した。結晶性沈殿物が約1時間にわたって形成され、これを生成物として回収した。濾液を濃縮し、CH
2Cl
2に再溶解させ、ヘキサンで沈殿させた。この手順を3回繰り返した。合わせた結晶性残渣を回収し、表題化合物(8.7g)を茶色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.34(s,12H),2.35(s,6H),2.73(s,3H),7.36(d,J=10.1Hz,1H),8.51(s,1H)。
中間体188
(3S)−1−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−3−ピペリジンカルボン酸
CH
2Cl
2(20mL)とDMF(2mL)との予混合溶媒系中に、(3S)−3−ピペリジンカルボン酸(2g、15.49mmol)および(Boc)
2O(4.31mL、18.58mmol)を加えた。固体はあまり可溶性ではなかったが、反応物を室温で一晩攪拌させた。反応物を濃縮し、粗表題化合物を得た。LC−MS(ES)m/z=230[M+H]
+。
中間体189
(3S)−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−3−ピペリジンカルボン酸(500mg、2.181mmol)と、HOBT(668mg、4.36mmol)と、EDC(502mg、2.62mmol)とのDMF(5mL)中混合物に、N−メチルモルホリン(1.20mL、10.90mmol)を加え、溶液を10分間攪拌した。アニリン(223mg、2.399mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応物をEtOAc(50mL)で希釈し、次いで水およびブラインで洗浄した。次いで有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、淡黄色油状物を得た。油状物を、14カラム容量にわたって、ヘキサン中0〜40%EtOAcの勾配を用いるBiotage SP1 25mカラムで精製した。次いで5mLの2:1 CH
2Cl
2:TFA予混合溶液を加え、得られた混合物を15分間攪拌し、次いで濃縮し、表題化合物の粗TFA塩を単離した。LC−MS(ES)m/z=205[M+H]
+。
中間体190
(3S)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
CH
3CN(10mL)中の(3S)−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(327mg、1.6mmol)に、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(289mg、1.760mmol)およびトリエチルアミン(0.446mL、3.20mmol)を加え、溶液を50℃で一晩攪拌させた。次いで反応を水(2mL)でクエンチし、EtOAcで3回抽出した。有機相を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(350mg)を固体として得た。LC−MS(ES)m/z=332[M+H]
+。
実施例100
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−4−フルオロ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
20mLマイクロ波バイアルに、(3S)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(82mg、0.248mmol)、N−アセチル−N−[1−アセチル−4−フルオロ−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル]アセトアミド(200mg、0.496mmol)、K
2CO
3(0.372mL、0.744mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(10.13mg、0.012mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を加えた。バイアルに蓋をし、マイクロ波反応器内にて150℃で10分間攪拌し、次いで反応混合物をCH
2Cl
2(50mL)に注ぎ、水(10mL)で分配した。水層をCH
2Cl
2(2×50mL)で抽出し、有機層を濃縮した。残渣をCH
3OHに溶解させ、0.1mLのHCl(6N)で処理し、一晩加熱還流した。CH
3OHを真空下で除去し、残渣をDMSOに溶解させ、RPHPLCで精製し、表題化合物のTFA塩(26.3mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=447[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.38−1.62(m,1H),1.67−1.95(m,2H),1.97−2.17(m,1H),2.54−2.69(m,1H),4.33−4.63(m,2H),4.65−4.86(m,1H),4.89−5.11(m,1H),6.89−7.13(m,3H),7.15−7.39(m,3H),7.51−7.72(m,3H),10.08(s,1H),11.99−12.24(m,1H),12.22−12.45(m,1H)。
中間体191
(3S)−N−シクロヘキシル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−3−ピペリジンカルボン酸(500mg、2.181mmol)と、HOBT(668mg、4.36mmol)と、EDC(502mg、2.62mmol)と、N−メチルモルホリン(1.199mL、10.90mmol)とのDMF(5mL)中混合物を5分間攪拌した。次いでシクロヘキサンアミン(260mg、2.62mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応を30mLの水でクエンチし、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いでシリカゲル(4グラム)のプラグに充填し、EtOAc:ヘキサン(1:1、150mL)で溶出した。有機相を濃縮し、熱ヘキサンで再結晶させた。次いで固体をTFA(1mL、12.98mmol)とCH
2Cl
2(2mL)との予混合溶液に加え、得られた混合物を0.5時間攪拌し、次いで濃縮し、表題化合物の粗TFA塩を得た。LC−MS(ES)m/z=211[M+H]
+。
中間体192
(3S)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−N−シクロヘキシル−3−ピペリジンカルボキサミド
CH
3CN(10mL)中の(3S)−N−シクロヘキシル−3−ピペリジンカルボキサミド(446mg、2.12mmol)に、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(382mg、2.332mmol)、およびトリエチルアミン(0.591mL、4.24mmol)を加え、反応混合物を50℃で一晩攪拌した。LCMSは、3時間後には出発物質を示さない。反応物を濃縮し、固体が溶解するまで3mLのEtOAcを加えた。次いで15mLのヘキサンを加えると、溶液から固体が析出した。固体を濾過により単離し、表題化合物(430mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=338[M+H]
+。
実施例101
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−4−フルオロ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−3−ピペリジンカルボキサミド
20mLマイクロ波バイアルに、(3S)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−N−シクロヘキシル−3−ピペリジンカルボキサミド(84mg、0.248mmol)、N−アセチル−N−[1−アセチル−4−フルオロ−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル]アセトアミド(200mg、0.496mmol)、K
2CO
3(0.372mL、0.744mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(10.13mg、0.012mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を加えた。バイアルに蓋をし、マイクロ波反応器内にて150℃で10分間攪拌した。反応混合物をCH
2Cl
2(50mL)に注ぎ、水(10mL)で分配した。水層をCH
2Cl
2(2×50mL)で抽出し、有機層を濃縮した。残渣をCH
3OHに溶解させ、0.1mLのHCl(6N)で処理し、一晩加熱還流した。CH
3OHを真空下で除去し、残渣をDMSOに溶解させ、RP−HPLC(15〜30%のH
2O中CH
3CN;0.1%TFA)で精製し、表題化合物のTFA塩(42.6mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=453[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.93−1.98(m,12H),2.21−2.43(m,2H),3.03−3.28(m,2H),4.23−4.47(m,2H),4.52−4.69(m,1H),4.76−4.92(m,1H),6.89−7.03(m,1H),7.13−7.29(m,1H),7.55−7.64(m,1H),7.71−7.94(m,1H),11.94−12.18(m,1H),12.22−12.51(m,1H)。
中間体193
6−クロロ−N
4
−メチル−N
4
−フェニル−2,4−ピリミジンジアミン
20mLねじ口バイアルに、N−メチルアニリン(0.653g、6.1mmol)、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(1g、6.1mmol)、1,4−ジオキサン(5mL)、およびHCl(0.152mL、0.61mmol、1,4−ジオキサン中4M)を充填した。バイアルに蓋をし、一晩攪拌還流した。この時点でLCMS分析が目的生成物への良好な変換を示したため、反応混合物を1:1のNaHCO
3(飽和)と水(20mL)に注ぎ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。固体残渣をCH
2Cl
2で粉砕し、表題化合物(644mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=235[M+H]
+。
実施例102
6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−N
4
−メチル−N
4
−フェニル−2,4−ピリミジンジアミン
5mLマイクロ波バイアルに、6−クロロ−N
4−メチル−N
4−フェニル−2,4−ピリミジンジアミン(61mg、0.260mmol)、1,1−ジメチルエチル3−(ビス{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール−1−カルボキシレート(218mg、0.390mmol)、K
2CO
3(0.130mL、0.260mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(212mg、0.260mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を加えた。バイアルに蓋をし、マイクロ波反応器内にて150℃で10分間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣をEtOAc(50mL)および水(20mL)に溶解させた。水層をEtOAc(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、次いで濾過した。濾液を濃縮し、ジオキサン(10mL)およびCH
3OH(1mL)に溶解させ、ジオキサン中のHCl(0.5mL、2mmol)を加えた。反応物を40℃で一晩攪拌した。この時点でLCMS分析は目的生成物への完全な変換を示した。反応混合物を濃縮し、残渣をDMSOに溶解させ、RP−HPLC(15〜35%のH
2O中CH
3CN;0.1%TFA)で精製した。生成物を含んだ画分を合わせ、濃縮してCH
3CNを除去し、塩基性化し(NaHCO
3、pH紙)、EtOAc中に抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮し、表題化合物を黄色固体として得た(19mg)。LC−MS(ES)m/z=332[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.46(s,3H),5.38−5.52(m,2H),5.94−6.15(m,1H),6.25−7.00(bs,1H),7.12−7.27(m,1H),7.34−7.46(m,4H),7.47−7.57(m,2H),7.58−7.66(m,1H),7.67−7.78(m,1H),11.40−11.77(m,1H)。
中間体194
2−[4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
3,4−ピリジンジアミン(1.7g、15.58mmol)と、4−ベンジルモルホリン−2−カルボン酸塩酸塩(4.82g、18.69mmol)と、ポリリン酸(40mL、15.58mmol)との混合物を12時間還流した。次いでこの混合物に水(70mL)およびNH
4OHを加え、得られた混合物をCH
2Cl
2(10%CH
3OH)(3×80mL)で抽出した。合わせた有機溶液をブライン(2×100mL)で洗浄し、乾燥させ、真空下で蒸発させ、表題化合物(1.0g)を得た。LC−MS(ES)m/z=295[M+H]
+。
中間体195
2−(2−モルホリニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
2−[4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(1.0g、3.40mmol)を、エタノール(30mL)中にて、Pd/C(10重量%、0.362g、0.340mmol)および0.2mLの濃塩酸の存在下で水素化した。室温で一晩攪拌した後、触媒を濾別した。濾液を濃縮し、表題化合物のHCl塩(0.8g)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=205[M+H]
+。
中間体196
4−クロロ−6−[2−(1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン
2−(2−モルホリニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(0.996g、4.88mmol)、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.8g、4.88mmol)、およびヒューニッヒ塩基(2.12mL、12.2mmol)のエタノール(24.39mL)溶液を85℃で一晩加熱した。混合物を濃縮し、クロマトグラフィーにかけ(PE−EtOAc、1:5)、表題化合物(0.9g)を得た。LC−MS(ES)m/z=332[M+H]
+。
中間体197
4−{2−アミノ−6−[2−(1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−[2−(1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン(403mg、1.21mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(390mg、1.58mmol)と、Na
2CO
3(322mg、3.04mmol)と、Pd(PPh
3)
4(140mg、0.121mmol)との、1,4−ジオキサン(6mL)および水(2mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて140℃で1時間加熱した。混合物を濾過し、EtOAc(150mL)で洗浄し、蒸発させ、黄色固体を得て、これをクロマトグラフィーにかけ、表題化合物(430mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=417[M+H]
+。
実施例103
6−{2−アミノ−6−[2−(1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[2−(1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(380mg、0.913mmol)とヒドラジン(1.432mL、45.6mmol)とのエタノール(3mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて1時間加熱した。混合物を濃縮した。水(20mL)を加え、得られた混合物を濾過し、粗表題化合物(135mg)を茶色固体として得た。この物質を別の試料の表題化合物(25mg)と合わせ、合わせた物質を、40%〜60%CH
3CN水溶液(水中10mmol炭酸水素アンモニウム)を用いる分取HPLCにて9分間で精製し、表題化合物(21mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=429[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.13−3.22(m,2H),3.81−3.91(m,1H),4.14(d,J=11.2Hz,1H),4.34(d,J=11.6Hz,1H),4.91(dd,J=10.0Hz,2H),5.39(s,2H),6.25(s,2H),6.72(s,1H),7.54(s,1H),7.62(m,1H),7.72(d,J=8.8Hz,1H),7.97(s,1H),8.31(d,J=5.6Hz,1H),8.91(s,1H),11.54(s,1H),13.01(s,1H)。
中間体198
2−アジド−1−[3−(メチルオキシ)フェニル]エタノン
2−ブロモ−1−[3−(メチルオキシ)フェニル]エタノン(2.4g、10.5mmol)のTHF(80mL)および水(20mL)中の溶液にアジ化ナトリウム(1.703g、26.2mmol)を加え、反応混合物を室温で60時間攪拌した。水(40mL)を加え、水性混合物をEtOAc(3×80mL)で抽出した。有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮し、表題化合物(1.87g)を茶色油状物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ3.87(s,3H),4.55(s,2H),7.15−7.18(m,1H),7.38−7.42(m,1H),7.44−7.47(m,2H)。
中間体199
2−アミノ−1−[3−(メチルオキシ)フェニル]エタノン
パラジウム炭素(10重量%、10.41g、9.78mmol)を、2−アジド−1−[3−(メチルオキシ)フェニル]エタノン(1.87g、9.78mmol)および塩酸(8.14mL、98mmol)のCH
3OH(50mL)溶液に窒素下で加え、反応混合物を水素下にて25℃で一晩攪拌した。混合物を濾過し、CH
2Cl
2(50mL)およびCH
3OH(100mL)で洗浄し、次いで濃縮した。水(150mL)を加え、混合物を凍結乾燥させ、表題化合物のHCl塩(2.0g)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=166[M+H]
+。
中間体200
N−{2−[3−(メチルオキシ)フェニル]−2−オキソエチル}−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
塩化オキサリル(1.139mL、13.02mmol)を、4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボン酸(2.237g、8.68mmol)およびDMF(0.034mL、0.434mmol)のCH
2Cl
2(80mL)懸濁液に0℃で加え、得られた混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、得られた残渣をCH
2Cl
2(80mL)に溶解させた。得られた茶色の溶液をトリエチルアミン(3.63mL、26.0mmol)および2−アミノ−1−[3−(メチルオキシ)フェニル]エタノン(1.75g、8.68mmol)のCH
2Cl
2懸濁液に0℃で加え、反応混合物を25℃で3時間攪拌した。水(150mL)を反応混合物に加え、得られた混合物をCH
2Cl
2(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。0%〜50%のPE中EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(1.6g)が橙色油状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=369[M+H]
+。
中間体201
2−{4−[3−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−(フェニルメチル)モルホリン
N−{2−[3−(メチルオキシ)フェニル]−2−オキソエチル}−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(1.6g、4.34mmol)とトリフルオロ酢酸アンモニウム(2.85g、21.71mmol)との混合物を150℃で0.75時間攪拌した。LCMSは出発物質が消費されたことを示した。目的生成物が残渣に含まれていた。水(50mL)を残渣に加え、得られた混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(1.56g)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=350[M+H]
+。
中間体202
2−{4−[3−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}モルホリン
パラジウム炭素(10重量%、0.609g、0.572mmol)を、2−{4−[3−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−(フェニルメチル)モルホリン(2.0g、5.72mmol)および塩酸(4.76mL、57.2mmol)のCH
3OH(80mL)溶液に窒素下で加え、得られた混合物を水素下にて室温で一晩攪拌した。混合物を濾過し、CH
2Cl
2(50mL)およびCH
3OH(3×50mL)で洗浄し、次いで濃縮した。水(80mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物のHCL塩(2.5g)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=260[M+H]
+。
中間体203
4−クロロ−6−(2−{4−[3−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−モルホリニル)−2−ピリミジンアミン
2−{4−[3−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}モルホリン(1.5g、5.07mmol)と4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.832g、5.07mmol)とのエタノール(100mL)中攪拌溶液に、ヒューニッヒ塩基(4.5mL、25.4mmol)を加え、反応混合物を還流で一晩攪拌した。水(150mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。50%〜80%のPE中EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(830mg)が茶色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=387[M+H]
+。
中間体204
4−[2−アミノ−6−(2−{4−[3−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−(2−{4−[3−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−モルホリニル)−2−ピリミジンアミン(770mg、1.991mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(590mg、2.389mmol)と、Na
2CO
3(464mg、4.38mmol)と、Pd(PPh
3)
4(138mg、0.119mmol)との、1,4−ジオキサン(8mL)および水(2mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて140℃で1時間加熱した。混合物を濾過し、EtOAc(100mL)で洗浄し、濃縮し、粗表題化合物(1.0g)を灰色油状物として得た。この物質を別の試料の表題化合物(100mg)と合わせた。合わせた物質をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、50%〜80%のPE中EtOAcで溶出し、表題化合物(760mg)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=472[M+H]
+。
実施例104
6−[2−アミノ−6−(2−{4−[3−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
4−[2−アミノ−6−(2−{4−[3−(メチルオキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(700mg、1.485mmol)とヒドラジン(2.35mL、74.2mmol)とのエタノール(8.0mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて1時間加熱した。混合物を濃縮し、水(20mL)を加えた。得られた混合物を濾過し、粗表題化合物(725mg)を黄色固体として得た。この物質を別の試料の表題化合物(25mg)と合わせた。合わせた物質を、CH
2Cl
2(2×25mL)およびEtOAc(2×20mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させ、表題化合物(216mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=484[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.08−3.15(m,1H),3.23(d,J=8.8Hz,1H),3.69−3.76(m,1H),3.79(s,3H),4.05(d,J=11.2Hz,1H),4.33(d,J=9.6Hz,1H),4.62(dd,J=10.0Hz,2.4Hz,1H),4.73(s,1H),5.38(s,2H),6.21(s,2H),6.71(s,1H),6.76(d,J=8.2Hz,1H),7.25(t,J=8.0Hz,1H),7.35−7.37(m,2H),7.54−7.63(m,2H),7.71(d,J=8.4Hz,1H),7.97(s,1H),11.52(s,1H),12.34(s,1H)。
中間体205
5−(メチルオキシ)−2−[4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]−1H−ベンズイミダゾール
4−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン(0.5g、2.369mmol)および4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボン酸(1.221g、4.74mmol)の6N HCl(10mL)溶液を105℃で一晩攪拌した。反応混合物をNaOH水溶液で中和し、EtOAc(50mL)と水(50mL)とに分配した。有機相を水(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、真空下で蒸発させ、粗生成物を黒色油状物として得た。粗生成物をシリカゲルカラムに加え、90:10 CH
2Cl
2/CH
3OHで溶出し、表題化合物(0.6g)を得た。LC−MS(ES)m/z=324[M+H]
+。
中間体206
5−(メチルオキシ)−2−(2−モルホリニル)−1H−ベンズイミダゾール
窒素下にて室温で攪拌した、5−(メチルオキシ)−2−[4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]−1H−ベンズイミダゾール(2.0g、6.18mmol)および塩化水素(0.451g、12.37mmol)のCH
3OH(50mL)溶液に、パラジウム炭素(0.066g、0.618mmol)を加えた。反応混合物を水素下にて25℃で3時間攪拌した。CH
2Cl
2を加え、混合物を濾過した。濾液を真空下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムに加え、90:10 CH
2Cl
2/CH
3OHで溶出し、表題化合物(500mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=234[M+H]
+。
中間体207
4−クロロ−6−{2−[5−(メチルオキシ)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−2−ピリミジンアミン
室温で攪拌した、5−(メチルオキシ)−2−(2−モルホリニル)−1H−ベンズイミダゾール(500mg、2.143mmol)およびDIPEA(693mg、5.36mmol)のエタノール(10mL)懸濁液に、固体の4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(352mg、2.143mmol)を加えた。反応混合物を85℃で一晩攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(25mL)と水(25mL)とに分配した。溶媒を真空下で蒸発させ、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムに加え、CH
2Cl
2/CH
3OHで溶出し、表題化合物(300mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=361[M+H]
+。
中間体208
4−(2−アミノ−6−{2−[5−(メチルオキシ)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル
窒素下にて室温で攪拌した、4−クロロ−6−{2−[5−(メチルオキシ)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−2−ピリミジンアミン(150mg、0.416mmol)、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(134mg、0.540mmol)、およびNa
2CO
3(110mg、1.039mmol)の、1,4−ジオキサン(1.8mL)および水(0.6mL)中の溶液に、固体のPd(PPh
3)
4(48.0mg、0.042mmol)を1回で加えた。反応容器を密封し、Biotage Initiator内にて、最初にハイ(high)を用いて1時間140℃に加熱した。反応混合物をEtOAc/THF 25/25mLと水50mLとに分配した。有機相を水(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムに加え、ヘキサン/EtOAcで溶出し、表題化合物(180mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=446[M+H]
+。
実施例105
6−(2−アミノ−6−{2−[5−(メチルオキシ)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−アミン
4−(2−アミノ−6−{2−[5−(メチルオキシ)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル(340mg、0.763mmol)のエタノール(8mL)懸濁液に、室温で、ヒドラジン水和物(764mg、15.27mmol)を加えた。反応容器を密封し、CEM Discover内にて、最初にハイを用いて1時間120℃に加熱した。冷却後、反応物を水に注いだ。生じた沈殿物を濾過し、真空乾燥させ、表題化合物(148mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=458[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.21−3.10(m,2H),3.82−3.78(m,4H),4.11(d,1H),4.34(d,1H),4.86−4.77(m,2H),5.39(bs,2H),6.23(bs,2H),6.71(s,1H),6.85−6.78(m,1H),7.14−6.95(m,1H),7.50−7.34(m,1H),7.61(d,1H),7.71(d,1H),7.99(s,1H),11.53(s,1H),12.43(s,1H)。
中間体209
[(2S,5R)−4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−2−モルホリニル]メチルフェニルカルバメート
20mLねじ口バイアルに、[(2S,5R)−4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−2−モルホリニル]メタノール(100mg、0.387mmol)、ヒューニッヒ塩基(0.135mL、0.773mmol)、およびCHCl
3(10mL)を加えた。反応物を0℃に冷却し、次いで、CHCl
3(2mL)中のフェニルイソシアネート(0.046mL、0.425mmol)をシリンジを介して滴下した。溶液を室温まで昇温させ、次いで一晩攪拌した。さらにヒューニッヒ塩基(0.135mL、0.773mmol)、およびフェニルイソシアネート(0.046mL、0.425mmol)を加え、反応物を60℃で一晩攪拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(123mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=378[M+H]
+。
中間体210
{(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチルフェニルカルバメート
[(2S,5R)−4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−2−モルホリニル]メチルフェニルカルバメート(123mg、0.326mmol)、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(107mg、0.651mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(13.3mg、0.016mmol)、2N K
2CO
3水溶液(0.488mL、0.977mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)の二相懸濁液を、マイクロ波反応器内にて140℃で10分間加熱した。反応物を0.1N HCl(30mL)およびCH
2Cl
2(50mL)に注ぎ、水相をCH
2Cl
2(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、表題化合物(151mg)を暗褐色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=463[M+H]
+。
実施例106
{(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチルフェニルカルバメート
{(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチルフェニルカルバメート(151mg、0.326mmol)のエタノール(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.455mL、2.61mmol)およびヒドラジン(0.041mL、1.304mmol)を加えた。得られた溶液を、マイクロ波反応器内にて150℃で30分間加熱した。LCMS分析は部分的な変換を示したため、反応物をマイクロ波反応器内にて150℃でさらに30分間加熱した。LCMS分析はより良好な変換を示した。反応混合物を濃縮し、残渣をRPHPLC(Gilson、30mmカラム、25〜55%CH
3CN水溶液、0.1%TFA)で精製し、表題化合物のTFA塩(40mg)を茶色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.28−1.36(m,3H)3.03−3.17(m,0.5H),3.25−3.39(m,0.5H),3.65−3.90(m,3H),4.13−4.38(m,2.5H),4.50−4.62(m,0.5H),4.63−4.75(m,0.5H),4.88−5.00(m,0.5H),5.10−6.20(bs,3H),6.85−6.95(m,1H),6.96−7.06(m,1H),7.25−7.35(m,2H),7.37−7.43(m,1H),7.45−7.55(m,2H),7.72−7.77(m,1H),7.90−7.95(m,1H),9.58−10.04(m,1H),11.63−12.67(m,2H)。注:この試料におけるいくつかのピークが見掛け上2倍になっているのは、回転異性体によるものと考えられる。LC−MS(ES)m/z=475[M+H]
+。
中間体211
2−ブロモ−1−フェニル−1−プロパノン
プロピオフェノン(4.93g、36.82mmol)のCH
2Cl
2溶液(5mL)に、臭素(6.49g、40mmol)のCH
2Cl
2溶液(5mL)を15℃で徐々に加えた後、1時間攪拌した。得られた溶液に、30mLの飽和NaHCO
3溶液および40mLのEtOAcを加え、抽出を行った。有機層を、20mLの20重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液、次いで20mLの飽和塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、減圧下で蒸留に付し、溶媒を除去した。表題化合物(7.7g)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=214[M+H]
+。
中間体212
2−アジド−1−フェニル−1−プロパノン
2−ブロモ−1−フェニル−1−プロパノン(2.29g、10.75mmol)の、THF(80mL)および水(20mL)中の溶液に、アジ化ナトリウム(1.75g、26.9mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌した。TLCは反応が完了していることを示した。水(40mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(3×80mL)で抽出した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、表題化合物(1.76)を茶色油状物として得た。
1H NMR:(400MHz,CDCl
3)δ7.94−7.96(m,2H),7.60−7.64(m,1H),7.49−7.52(m,2H),4.71(q,J=6.8Hz,1H),1.58(d,J=6.8Hz,3H)。
中間体213
2−アミノ−1−フェニル−1−プロパノン
パラジウム炭素(1.069g、1.005mmol)を、2−アジド−1−フェニル−1−プロパノン(1.76g、10.05mmol)および塩酸(6.69mL、80mmol)のCH
3OH(50mL)溶液に窒素下で加え、反応混合物を水素下にて25℃で一晩攪拌した。混合物を濾過し、CH
2Cl
2(50mL)およびCH
3OH(100mL)で洗浄し、濃縮した。水(100mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物のHCl塩(1.9g)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=150[M+H]
+。
中間体214
N−(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
塩化オキサリル(1.17mL、13.3mmol)を、4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボン酸(2.290g、8.89mmol)およびDMF(0.034mL、0.444mmol)のCH
2Cl
2(60mL)懸濁液に0℃で加え、得られた混合物を25℃で2時間攪拌し、次いで蒸発させた。CH
2Cl
2(60mL)を得られた残渣に加え、得られた茶色の溶液をトリエチルアミン(4.34mL、31.1mmol)および2−アミノ−1−フェニル−1−プロパノン(1.65g、8.89mmol)のCH
2Cl
2(60mL)懸濁液に0℃で加えた。反応混合物を25℃で一晩攪拌した。水(150mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(3×80mL)で抽出した。有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、蒸発させた。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、20%〜50%のPE中EtOAcで溶出し、表題化合物(1.3g)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=353[M+H]
+。
中間体215
2−(4−メチル−5−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−(フェニルメチル)モルホリン
N−(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(1.3g、3.69mmol)とトリフルオロ酢酸アンモニウム(2.417g、18.44mmol)との混合物を150℃で0.75時間攪拌した。LCMSは出発物質が消費されたことを示した。目的生成物が残渣に含まれていた。水(150mL)を残渣に加え、得られた混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、蒸発させ、表題化合物(1.2g)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=334[M+H]
+。
中間体216
2−(4−メチル−5−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)モルホリン
パラジウム炭素(0.527g、0.495mmol)を、2−(4−メチル−5−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−(フェニルメチル)モルホリン(1.65g、4.95mmol)および塩酸(4.12mL、49.5mmol)のCH
3OH(80mL)溶液に窒素下で加え、反応混合物を水素下にて25℃で2時間攪拌した。TLCは出発物質が消費されたことを示した。混合物を濾過し、EtOAc(50mL)およびCH
3OH(50mL)で洗浄し、濃縮した。水(80mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(980mg)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=244[M+H]
+。
中間体217
4−クロロ−6−[2−(4−メチル−5−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン
DIPEA(2.39g、18.50mmol)、2−(4−メチル−5−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)モルホリン(1.5g、6.17mmol)、および4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(1.011g、6.17mmol)のエタノール(200mL)懸濁液を100℃で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、CH
2Cl
2/EtOAc(10:1)で溶出し、表題化合物(1.2g)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=371,373[M+H]
+。
中間体218
4−{2−アミノ−6−[2−(4−メチル−5−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−[2−(4−メチル−5−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン(1.2g、3.24mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(1.199g、4.85mmol)と、Na
2CO
3(0.857g、8.09mmol)と、Pd(PPh
3)
4(0.374g、0.324mmol)との混合物をマイクロ波バイアル内に入れ、Biotage Initiator内にて、最初に150Wを用いて1時間140℃に加熱した。反応物の冷却後、溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をシリカゲルカラムに加え、Hex/EtOAc(1:3)で溶出し、表題化合物(1.2g)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=456[M+H]
+。
実施例107
6−{2−アミノ−6−[2−(4−メチル−5−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[2−(4−メチル−5−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(100mg、0.220mmol)とヒドラジン(0.348mL、10.98mmol)とのエタノール(2mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて1時間加熱した。混合物を濃縮し、粗生成物をRPHPLCで精製し、表題化合物(90mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=468[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.35(s,3H),3.04−3.22(m,2H),3.66−3.75(m,1H),4.04(d,J=11.2Hz,1H),4.32(d,J=12.8Hz,1H),4.52−4.58(m,1H),4.70(s,1H),5.38(s,2H),6.20(s,2H),6.70(s,1H),7.17−7.28(m,1H),7.34−7.46(m,2H),7.52−7.66(m,3H),7.71(d,J=8.4Hz,1H),7.96(s,1H),11.52(s,1H),12.20(s,1H)。
中間体219
5−クロロ−2−[4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]−1H−ベンズイミダゾール
4−クロロベンゼン−1,2−ジアミン(2.0g、14.03mmol)と4−ベンジルモルホリン−2−カルボン酸(4.66g、21.04mmol)とのポリリン酸(20mL)中混合物を140℃で一晩攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、100mLの水で処理した。水相を2N水酸化ナトリウム水溶液で弱塩基性に調節し、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、真空下で濃縮し、粗生成物をオフホワイトの固体として得た。残渣をHex/EtOAc(1×25mL)で粉砕した。得られた固体を濾過し、n−ヘキサンですすぎ、回収した。溶媒を真空下で蒸発させ、表題化合物(2.1g)を得た。LC−MS(ES)m/z=328[M+H]
+。
中間体220
5−クロロ−2−(2−モルホリニル)−1H−ベンズイミダゾール
窒素下にて室温で攪拌した、4−ベンジル−2−(5−クロロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)モルホリン(2.1g、6.41mmol)および塩化水素(0.234g、6.41mmol)のCH
3OH(50mL)溶液に、パラジウム炭素(0.068g、0.641mmol)を加えた。反応混合物を水素下にて25℃で3時間攪拌した。CH
2Cl
2を加え、混合物を濾過した。濾液を真空下で蒸発させ、残渣を水(10mL)に溶解させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーで精製し、5〜50%CH
3OH水溶液で溶出し、表題化合物(400mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=238[M+H]
+。
中間体221
4−クロロ−6−[2−(5−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン
室温で攪拌した、5−クロロ−2−(2−モルホリニル)−1H−ベンズイミダゾール(200mg、0.841mmol)およびヒューニッヒ塩基(109mg、0.841mmol)のエタノール(10mL)溶液に、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(138mg、0.841mmol)を加え、反応混合物を85℃で一晩攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(25mL)と水(25mL)とに分配した。溶媒を真空下で蒸発させ、粗生成物を得た。残渣をEtOAc(1×5mL)で粉砕した。得られた固体を濾過し、回収し、表題化合物(300mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=365,367[M+H]
+。
中間体222
4−{2−アミノ−6−[2−(5−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−(2−(5−クロロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)モルホリノ)ピリミジン−2−アミン(200mg、0.548mmol)、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(176mg、0.712mmol)、およびNa
2CO
3(145mg、1.369mmol)の、1,4−ジオキサン(2.4mL)および水(0.8mL)中懸濁液に、窒素下で、Pd(PPh
3)
4(63.3mg、0.055mmol)を加えた。反応容器を密封し、Biotage Initiator内にて、最初にハイを用いて1時間140℃に加熱した。反応混合物をEtOAc/THF(25/25mL)と水(50mL)とに分配した。有機相を水(50mで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空下で蒸発させた。残渣をEtOAc(1×10mL)で粉砕した。得られた固体を粗いフリットのガラス漏斗を通して濾過し、回収し、表題化合物(140mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=450[M+H]
+。
実施例108
6−{2−アミノ−6−[2−(5−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
室温で攪拌した、4−{2−アミノ−6−[2−(5−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(140mg、0.311mmol)のエタノール(5mL)溶液に、ヒドラジン水和物(156mg、3.11mmol)を加え、反応混合物を85℃で一晩攪拌した。溶媒を真空下で蒸発させ、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムに加え、CH
2Cl
2/MeOHで溶出し、表題化合物(41mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=462[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.13〜3.17(m,2H),3.81(t,J=13.2Hz,1H),4.12(d,J=9.6Hz,1H),4.35(d,J=9.6Hz,1H),4.84−4.89(m,2H),5.40(s,2H),6.30(s,2H),6.72(s,1H),7.22(t,J=9.6Hz,1H),7.48−7.50(m,1H),7.60−7.73(m,3H),7.97(s,1H),11.55(s,1H),12.80(m,1H)。
中間体223
5−フルオロ−2−[4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]−1H−ベンズイミダゾール
4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン(2.0g、15.86mmol)と4−ベンジルモルホリン−2−カルボン酸(5.26g、23.78mmol)とのポリリン酸(20mL)中混合物を140℃で一晩攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、100mLの水で処理した。水相を2N水酸化ナトリウム水溶液で弱塩基性に調節し、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させ、粗生成物を赤色固体として得た。残渣をヘキサン/EtOAc(1×25mL)で粉砕した。得られた固体を濾過し、n−ヘキサンですすぎ、回収した。溶媒を真空下で蒸発させ、表題化合物(3.0g)を得た。LC−MS(ES)m/z=312[M+H]
+。
中間体224
5−フルオロ−2−(2−モルホリニル)−1H−ベンズイミダゾール
窒素下にて室温で攪拌した、5−フルオロ−2−[4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]−1H−ベンズイミダゾール(3.0g、9.64mmol)、塩化水素(0.703g、19.27mmol)のCH
3OH(50mL)溶液に、パラジウム炭素(0.103g、0.964mmol)を加え、反応混合物を水素下にて25℃で一晩攪拌した。CH
2Cl
2を加え、混合物を濾過した。濾液を真空下で濃縮し、残渣をEtOAcで粉砕し、濾過し、乾燥させ、表題化合物の塩酸塩をオフホワイトの固体として得た(2.0g)。LC−MS(ES)m/z=222[M+H]
+。
中間体225
4−クロロ−6−[2−(5−フルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン
室温で攪拌した、5−フルオロ−2−(2−モルホリニル)−1H−ベンズイミダゾール(200mg、0.904mmol)およびヒューニッヒ塩基(409mg、3.16mmol)のエタノール(10mL)懸濁液に、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(148mg、0.904mmol)を加え、反応混合物を85℃で一晩攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(25mL)と水(25mL)とに分配した。有機溶媒を真空下で蒸発させ、粗生成物を得た。残渣をEtOAc(1×5mL)で粉砕した。得られた固体を濾過し、回収し、表題化合物(250mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=349[M+H]
+。
中間体226
4−{2−アミノ−6−[2−(5−フルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
4−フルオロ−6−(2−(5−クロロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)モルホリノ)ピリミジン−2−アミン(250mg、0.717mmol)、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(230mg、0.932mmol)、およびNa
2CO
3(190mg、1.792mmol)の、1,4−ジオキサン(3mL)および水(1.0mL)中懸濁液に、窒素下で、Pd(PPh
3)
4(83mg、0.072mmol)を加えた。反応容器を密封し、Biotage Initiator内にて、最初にハイを用いて1時間140℃に加熱した。反応混合物をEtOAc/THF(25/25mL)と水(50mL)とに分配した。有機相を水(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。残渣をEtOAc(1×10mL)で粉砕した。得られた固体を粗いフリットのガラス漏斗を通して濾過し、回収し、表題化合物(130mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=434[M+H]
+。
実施例109
6−{2−アミノ−6−[2−(5−フルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[2−(5−フルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(120mg、0.277mmol)のエタノール(3.0mL)溶液に、室温で、ヒドラジン水和物(139mg、2.77mmol)を加えた。反応容器を密封し、Biotage Initiator内にて、最初にハイを用いて1時間120℃に加熱した。反応物の冷却後、溶媒を真空下で蒸発させて粗生成物を得て、これをEtOAc(1×5mL)で粉砕した。得られた固体を中程度のフリットのガラス漏斗を通して濾過し、回収し、表題化合物(37mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=446[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.10−3.17(m,2H),3.81(t,J=9.6Hz,1H),4.12(d,J=10.4Hz,1H),4.34(d,J=12.0Hz,1H),4.82−4.84(m,2H),5.39(s,2H),6.23(s,2H),6.71(s,1H),7.02−7.09(m,1H),7.25(d,J=8.8Hz,0.5H),7.41−7.49(m,1H),7.61(d,J=9.6Hz,1.5H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.98(s,1H),11.53(s,1H),12.7(bs,1H)。
中間体227
(3S,6R)−6−メチル−1−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−3−ピペリジンカルボン酸
3−メチル1−(フェニルメチル)(3S,6R)−6−メチル−1,3−ピペリジンジカルボキシレート(15g、51.5mmol)のTHF/水/CH
3OH(10/5/1、480mL)溶液に、LiOH・H
2O(2.59g、61.8mmol)を加え、反応混合物を室温で約1時間攪拌した。混合物をpHが約5になるまで1N HClで酸性化し、次いで真空下で濃縮した。得られた残渣をEtOAc(2×300mL)およびCHCl
3(2×300mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、粗表題化合物(17g)を得た。LC−MS(ES)m/z=278[M+H]
+。
中間体228
フェニルメチル(2R,5S)−2−メチル−5−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1−ピペリジンカルボキシレート
(3S,6R)−6−メチル−1−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−3−ピペリジンカルボン酸(17g、61.3mmol)のDMF(400mL)溶液に、アニリン(8.56g、92mmol)、ヒューニッヒ塩基(32.1mL、184mmol)、HOBT(14.08g、92mmol)、およびEDC(17.63g、92mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いでH
2O(約100mL)で希釈し、EtOAc(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層を、1N HCl(100mL)、H
2O(3×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、粗表題化合物(21g)を得た。LC−MS(ES)m/z=353[M+H]
+。
中間体229
(3S,6R)−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
フェニルメチル(2R,5S)−2−メチル−5−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1−ピペリジンカルボキシレート(21g、59.6mmol)の、EtOAc(250mL)およびEtOH(250mL)中溶液を脱気した。Pd/C(10%、6.34g、5.96mmol)を加え、次いでH
2を混合物にバブリングした。反応混合物をH
2バルーン下にて室温で一晩攪拌した。セライトのパッドを通して混合物を濾過し、真空下で濃縮し、粗表題化合物(12g)を得た。LC−MS(ES)m/z=219[M+H]
+。
中間体230
(3S,6R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(12g、55mmol)の1,4−ジオキサン(250mL)溶液に、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(8.11g、49.5mmol)および飽和NaHCO
3水溶液(125mL)を加え、次いで反応混合物を一晩還流した。反応は完了していなかった。反応混合物を冷却し、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.9g、5.5mmol)を加え、一晩還流した。反応が完了した時に、混合物を冷却した。混合物に約500mLのH
2Oを加えて沈殿物を形成させ、次いで濾過し、ゴム状の固体を得た。次いでゴム状の固体をEtOAc(約800mL)に溶解させた。有機溶液を水(2×200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、粗表題化合物(20g)を得た。LC−MS(ES)m/z=346[M+H]
+。
中間体231
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(8g、23.1mmol)の1,4−ジオキサン(250mL)溶液に、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(5.72g、34.7mmol)、Pd(PPh
3)
4(2.67g、2.3mmol)、および飽和NaHCO
3水溶液(125mL)を加えた。得られた混合物を一晩還流し、冷却し、H
2O(約400mL)で希釈し、沈殿物を形成させた。混合物を濾過し、ゴム状の固体をEtOAc(約800mL)に溶解させ、残留溶媒が約50mLになるまで真空下で濃縮した。粗溶液を、20%EtOAc/ヘキサン〜70%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(400gカラム)で精製した。目的生成物を含んだ画分を合わせ、真空下で濃縮し、表題化合物(10g)を得た。LC−MS(ES)m/z=431[M+H]
+。
実施例110
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(10g、23.2mmol)のEtOH(400mL)溶液に、ヒドラジン(22.8mL、465mmol)を加えた。得られた混合物を、密封管内にて100℃で一晩加熱し、冷却し、真空下で濃縮した。粗溶液を100%CHCl
3〜CHCl
3/CH
3OH/NH
4OH(9:1:0.1)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(200gカラム)で精製した。目的生成物を含んだ純粋な画分を合わせ、真空下で濃縮し、表題化合物(3g)を得た。LC−MS(ES)m/z=443[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.18(d,J=6.8Hz,3H),1.75(s,2H),1.83(m,1H),1.92(m,1H),5.37(s,2H),6.10(s,2H),6.64(s,1H),7.03(s,1H),7.32(s,2H),7.29−7.34(m,2H),7.64(d,J=7.3Hz,4H),7.96(s,1H),8.32(s,1H),10.06(s,1H),11.49(s,1H)。目的生成物を含んだ残りの画分と少量の不純物とを合わせ、真空下で濃縮し、CH
3OH(約10mL)から結晶化させた。結晶性物質が得られた(3.6g)。
中間体232
シス−フェニルメチル−5−({[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−2−メチル−1−ピペリジンカルボキシレート
シス−6−メチル−1−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−3−ピペリジンカルボン酸(2.62g、9.45mmol)を、40mLバイアル中のt−ブチルアルコール(20mL、212mmol)(無水)に溶解させた。トリエチルアミン(1.975mL、14.17mmol)を加えた後、ジフェニルアジドホスフェート(DPPA)(1.87mL、8.65mmol)を室温でゆっくりと加えた。反応物を室温で30分間攪拌し、次いで100℃で一晩加熱した。反応混合物を濃縮し、次いで150mLのEtOAcで再溶解させた。得られた有機混合物を水(50mL)、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。得られた透明な油状物を、0〜50%のヘキサン中EtOAcの勾配を用いる50gのBiotage SNAPカラムで40分間かけて精製し、表題化合物(1.06g)を透明な油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=349[M+H]
+。
中間体233
シス−1,1−ジメチルエチル[(6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート
50mLのRBフラスコに、Pd/Cデグッサタイプ(1.240g、0.583mmol)、次いでエタノール(3mL)中のシス−フェニルメチル−5−({[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−2−メチル−1−ピペリジンカルボキシレート(2.03g、5.83mmol)を加えた。混合物から排気し、次いでバルーン中の水素(0.012g、5.83mmol)を再充填し、反応混合物を室温で3時間攪拌した。シリンジフィルターを通して反応物を濾過し、エタノールで洗浄し、濃縮し、表題化合物(1.21g)を透明な油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=215[M+H]
+。
中間体234
シス−1,1−ジメチルエチル[(1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート
シス−1,1−ジメチルエチル[6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(1.21g、5.65mmol)と4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(1.852g、11.29mmol)との混合物を、5mLマイクロ波バイアル内にてエタノール(10mL)に溶解させた。トリエチルアミンを加え(1.57mL、11.3mmol)、溶液を100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、Biotage SNAP 10gカラム、ヘキサン中0〜50%EtOAcの勾配で精製した。2個のスポットを単離した。後で回避したスポットが、透明な油状物としての表題化合物(1.70g)であった。LC−MS(ES)m/z=341[M+H]
+。
中間体235
シス−1,1−ジメチルエチル{(1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
20mLの密封可能なバイアルに、シス−1,1−ジメチルエチル[1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(1.07g、3.13mmol)、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.774g、4.70mmol)、1,4−ジオキサン(10mL)、および飽和NaHCO
3水溶液(5mL)を加え、N
2ガスを、10分間得られた混合物にバブリングした。Pd(Ph
3P)
4(0.543g、0.470mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。バイアルに蓋をし、100℃で一晩加熱した。LCMSは約30%が終わったことを示す。さらに200mgのボロン酸および150mgの触媒を加え、反応混合物を110℃で一晩攪拌した。反応物を100mLのEtOAcで希釈し、30mLの水およびブラインで洗浄した。次いで有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。40分間にわたる、ヘキサン中0〜60%EtOAcの勾配を用いる40gのBiotage SNAPカラムでの精製によって、表題化合物(984mg)が透明な油状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=427[M+H]
+。
実施例111
シス−1,1−ジメチルエチル{(1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
シス−1,1−ジメチルエチル{(1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(77mg、0.181mmol)を、5mLの密封可能なバイアル内にてエタノール(3mL)に溶解させた。ヒドラジン一水和物(0.266mL、5.42mmol)を加え、バイアルを密封し、反応混合物を100℃で一晩加熱した。次いで反応物を濃縮し、2mLのDMSOに再溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A、50×30.00mm 5ミクロン、を備えたUnipointソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う10分間の工程(30ml/分、20%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜45%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。目的生成物を有する画分を合わせ、CH
3CNのほとんどが除去されるまで、体積を減少させた。得られた水性混合物に、飽和NaHCO
3水溶液を加え、次いでEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、表題化合物を得た。LC−MS(ES)m/z=439[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.11(d,J=6.8Hz,3H),1.24(d,J=1.0Hz,1H),1.42(s,9H),1.65(m,4H),2.56−2.68(m,1H),4.41(d,J=5.6Hz,1H),4.69(bs,1H),5.38(s,2H),6.09(bs,2H),6.56(s,1H),6.94(d,J=8.1Hz,1H),7.55(d,J=8.3Hz,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.93(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体236
4−{2−アミノ−6−[(2R,5S)−5−アミノ−2−メチル−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
40mLバイアル内の、1,1−ジメチルエチル{(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(985mg、2.310mmol)の1,4−ジオキサン(5mL)溶液に、1,4−ジオキサン(10mL、40.0mmol)中の4M HClを加えた。固体が形成され、混合物を室温で30分間攪拌し、次いで濃縮し、表題化合物のHCl塩(1.15g)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=327[M+H]
+。
中間体237
フェニルメチル{(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
4−{2−アミノ−6−[(2R,5S)−5−アミノ−2−メチル−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(170mg、0.426mmol)のTHF(4mL)溶液に、飽和NaHCO
3水溶液(2mL)、次いでフェニルメチルクロリドカーボネート(0.07mL、0.47mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。混合物を3mLの水で希釈し、次いでEtOAc(3×30mL)で抽出した。次いで有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた黄色油状物を、30分間かけて、ヘキサン中0〜50%EtOAcの勾配を用いるBiotage SNAP 10gカラムで精製し、表題化合物(57mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=327[M+H]
+。
実施例112
フェニルメチル{(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
5mLの密封可能なバイアル内の、エタノール(3mL)中のフェニルメチル{(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(57mg、0.124mmol)に、ヒドラジン(0.182mL、3.71mmol)を加えた。次いで溶液に蓋をし、100℃で一晩加熱した。次いで反応物を濃縮し、2mLのDMSOに再溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A、50×30.00mm 5ミクロン、を備えたUnipointソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う10分間の工程(30ml/分、33%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜58%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させてCH
3CNを除去した。得られた水性混合物に、5mLの飽和NaHCO
3水溶液を加え、次いでEtOAcで3回抽出した。次いで有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、表題化合物(37mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=473[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.12(d,J=6.8Hz,3H),1.66(m,4H),2.67(dt,J=3.7,1.8Hz,1H),3.38(bs,1H),4.50(bs,1H),4.73(bs,1H),5.06(d,J=5.3Hz,2H),5.39(s,2H),6.04−6.20(bs,2H),6.58(bs,1H),7.30−7.46(m,6H),7.55(d,J=8.3Hz,1H),7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.93(s,1H),11.52(bs,1H)。
中間体238
N−{(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}ベンズアミド
20mLバイアル内の1,1−ジメチルエチル{(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(100mg、0.234mmol)に、1,4−ジオキサン中の2mLの4M HClを加え、溶液を室温で30分間攪拌した。次いで反応物を濃縮した。得られた白みがかった固体に、安息香酸(34.4mg、0.281mmol)と、EDC(67.4mg、0.352mmol)と、HOBT(71.8mg、0.469mmol)と、N−メチルモルホリン(0.129mL、1.172mmol)とのDMF(2mL)中予混合溶液を加え、得られた溶液を室温で一晩攪拌した。反応物を水(10mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、次いでMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(30mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=431[M+H]
+。
実施例113
N−{(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}ベンズアミド
5mLの密封可能なバイアル内の、エタノール(2mL)中のN−{(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}ベンズアミド(101mg、0.234mmol)に、ヒドラジン一水和物(0.22mL、7.02mmol)を加え、反応物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、1mLのDMSOに再溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A、50×30.00mm 5ミクロン、を備えたUnipointソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う10分間の工程(30ml/分、15%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜40%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。得られた水性混合物に、飽和NaHCO
3水溶液を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、表題化合物(20mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=443[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.19(d,J=6.8Hz,3H),1.24(s,1H),1.66−1.93(m,5H),2.54(s,1H),3.89(d,J=4.0Hz,1H),5.39(s,2H),6.13(bs,1H),6.62(s,1H),7.47−7.59(m,5H),7.71(d,J=8.6Hz,1H),7.90(d,J=7.1Hz,2H),7.94(s,1H),8.43(d,J=8.1Hz,1H),11.51(bs,1H)。
中間体239
N−{(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}−2−フェニルアセトアミド
フェニル酢酸(45.0mg、0.331mmol)と、EDC(79mg、0.413mmol)と、HOBT(84mg、0.551mmol)と、N−メチルモルホリン(0.152mL、1.378mmol)とのDMF(2mL)中予混合溶液を、DMF(2mL)中の4−{2−アミノ−6−[(2R,5S)−5−アミノ−2−メチル−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(100mg、0.276mmol)に加えた。溶液を室温で一晩攪拌した。反応物を水(10mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた油状物を、ヘキサン中0〜85%EtOAcの勾配を用いる10gのBiotage SNAPカラムで25分間精製し、表題化合物(105mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=445[M+H]
+。
実施例114
N−{(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}−2−フェニルアセトアミド
5mLの密封可能なバイアル内の、エタノール(2mL)中のN−{(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}−2−フェニルアセトアミド(105mg、0.236mmol)に、ヒドラジン(0.22mL、7.1mmol)を加え、次いで反応物に蓋をし、ホットプレート上にて100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで1mLのDMSOに再溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A、50×30.00mm 5ミクロン、を備えたUnipointソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う10分間の工程(30ml/分、15%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜45%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。得られた水性混合物に、飽和NaHCO
3水溶液を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアル(haystack vial)に移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(44mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=457[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.15(d,J=6.8Hz,3H),1.61−1.76(m,4H),2.57−2.68(m,1H),3.44(s,2H),3.59(dd,J=7.7,3.4Hz,1H),4.38−4.84(m,2H),5.38(s,2H),6.11(bs,2H),6.56(s,1H),7.21−7.36(m,5H),7.54(dd,J=8.6,1.0Hz,1H),7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.92(s,1H),8.16(d,J=8.1Hz,1H),11.51(s,1H)。
中間体240
シス−メチル6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキシレート
パールシェーカー内の、メチル6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボキシレート(10g、48.7mmol)のCH
3OH(100mL)溶液に、酸化白金(IV)(0.332g、1.462mmol)、次いで濃HCl(4.47mL、53.6mmol)を加えた。混合物を窒素で脱気し(3×)、反応混合物を55psiのH
2雰囲気下にて一晩攪拌した(最初の1時間の間、55psi雰囲気を回復させるために約3回のH
2ガスの再充填が必要であった)。反応混合物を窒素で脱気し(3×)、濾過し、1mLの12N HClで処理し、濃縮した。得られた残渣をトルエン(100mL)、次いでCH
3CN(100mL)から共蒸発させ、真空乾燥させ、表題化合物のHCl塩(10.8g)を、90%シス異性体である白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.84(m,1H),2.00(m,1H),2.15(dq,J=14.2,3.5Hz,1H),2.30−2.39(m,1H),3.09−3.16(m,1H),3.42(dd,J=13.4,4.3,1H),3.80(s,3H),4.17−4.35(m,1H)。
中間体241
シス−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボン酸
密封可能な管内に、シス−メチル6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキシレート(7.8g、31.5mmol)、次いで1,4−ジオキサン(30mL)および濃HCl(30mL)を加えた。管を密封し、得られた混合物を100℃で6時間攪拌した。反応物を室温に放冷し、トルエン(約100mL)で希釈した。混合物を濃縮し、得られた残渣をさらにトルエン(約100mL)と共沸させた後、CH
3CN(約50mL)から蒸発させた。得られた固体をCH
3CNで粉砕し、濾過し、目的生成物のHCl塩(5.9g)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.78−1.92(m,1H),2.00(m,1H),2.16(m,1H),2.33(m,1H),3.07(m,1H),3.37(dd,J=13.4,4.3Hz,1H),3.79(d,J=13.1Hz,1H),4.25(m,1H)。
中間体242
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボン酸
THF(1.5mL)中のシス−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボン酸(3.393g、14.52mmol)に、モレキュラーシーブを加え、得られた混合物を250mLのRBフラスコ内にて5分間攪拌した。混合物を氷浴中で冷却し、次いでLiHMDS(43.6mL、43.6mmol)を徐々に加えた。添加完了後、4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン(3.40g、17.43mmol)を加えた。0.5時間後、30mLの水で、またpHが酸性になるまで6N HClを滴下することにより、反応をクエンチした。得られた混合物をEtOAc(3×30mL)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、粗表題化合物を油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=356[M+H]
+。
中間体243
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボン酸
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボン酸(180mg、0.506mmol)のCH
3OH(8mL)および水(2.5mL)中懸濁液を、氷浴中で冷却し、オキソン(778mg、1.27mmol)の水(3mL)中予混合溶液でゆっくりと処理した。反応物を室温で一晩攪拌した。pHを1N HClで酸性に調節し、次いで5mLの水を加えた。得られた混合物をフリット漏斗上で濾過し、表題化合物(79mg)を白色固体として単離した。LC−MS(ES)m/z=388,390[M+H]
+。
中間体244
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロペンチル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
20mLバイアル内にて、シス−1−[6−クロロ−2−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボン酸(77mg、0.199mmol)を1,4−ジオキサン(1mL)に溶解させ、ヒューニッヒ塩基(0.14mL、0.794mmol)、次いでメチルアミン(0.199mL、0.397mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。さらに100uLのTHF中の2Mメチルアミンを加え、反応混合物を、LCMS分析が95%超の完了を示すまで、室温で攪拌した。反応物を濃縮し、次いでDMF(2mL)で再溶解させ、HOBT(60.8mg、0.397mmol)、EDC(57.1mg、0.298mmol)、N−メチルモルホリン(0.109mL、0.993mmol)、およびシクロペンチルアミン(0.029mL、0.298mmol)を加えた。反応物を室温で一晩攪拌した。水(15mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた物質を1mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A、50×30.00mm 5ミクロン、を備えたUnipointソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う10分間の工程(30ml/分、40%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜60%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分をプールし、濃縮し、凍結乾燥させ、表題化合物(40mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=406[M+H]
+。
中間体245
シス−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロペンチル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロペンチル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(46mg、0.113mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(28.0mg、0.170mmol)との1,4−ジオキサン(1mL)中混合物に、飽和NaHCO
3水溶液(.5mL)を加え、5mLの密封可能なバイアル内にて、N
2ガスを、10分間得られた混合物にバブリングした。Pd(Ph
3P)
4(19.7mg、0.017mmol)を加え、N
2をさらに5分間バブリングした。バイアルに蓋をし、反応混合物を100℃で一晩加熱した。反応物を水(5mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで得られた黄色油状物を、ヘキサン中0〜40%EtOAcの勾配を用いるBiotage SNAP カラム 10gで精製し、表題化合物(37mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=491[M+H]
+。
実施例115
シス−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロペンチル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
5mLの密封可能なバイアル内の、エタノール(2mL)中のシス−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロペンチル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(37mg、0.075mmol)に、ヒドラジン一水和物(0.11mL、2.26mmol)を加え、反応物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで1mLのDMSOに再溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A、50×30.00mm 5ミクロン、を備えたUnipointソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う10分間の工程(35ml/分、25%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜50%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、CH
3CNのほとんどが除去されるまで、圧力を低下させることによって体積を減少させた。得られた水性混合物に、飽和NaHCO
3水溶液(10mL)を加えた。次いで混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた物質をバイアルに移し、水を加えて一晩凍結乾燥させ、表題化合物(20mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=503[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.30−1.45(m,3H),1.47−1.58(m,2H),1.64(dd,J=8.3,4.3Hz,2H),1.73−1.87(m,5H),2.08(bs,1H),2.33(d,J=1.8Hz,1H),2.84(bs,3H),3.94−4.07(m,1H),5.39(s,2H),6.78(bs,2H),7.62−7.74(m,2H),7.94(d,J=7.1Hz,1H),8.02(bs,1H),11.52(s,1H)。
中間体246
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
5mLの密封可能なバイアル内の、THF(1.5mL)中のシス−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボン酸(50mg、0.254mmol)に、モレキュラーシーブを加え、得られた混合物を5分間攪拌した。LiHMDS(0.888mL、0.888mmol)を滴下し、得られた混合物を室温で2分間攪拌し、次いで4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン(59.4mg、0.304mmol)を加えた。5分後にLCMSで反応をチェックすると、非常にきれいな変換が観察された。次いで反応物をさらに0.5時間室温で攪拌した。水(5mL)を加えた後、混合物がやや酸性になるまで1N HClを滴下した。次いで混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗油状物をDMF(1.5mL)に溶解させ、次いでHOBT(78mg、0.507mmol)、EDC(58.3mg、0.304mmol)、およびN−メチルモルホリン(0.139mL、1.268mmol)を加えた。得られた混合物を10分間攪拌した。ベンジルアミン(0.033mL、0.304mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応物のLCMSはきれいな変換を示した。反応物に水(10mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。次いで有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで黄色油状物を、30分間かけて、Biotage SNAP 10gカラム、ヘキサン中0〜35%EtOAcの勾配、で精製し、表題化合物(49mg)を透明な油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=445[M+H]
+。
中間体247
1−[6−クロロ−2−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(550mg、1.236mmol)のCH
3OH(5mL)および水(1.5mL)中懸濁液を、氷浴中で冷却し、オキソン(2280mg、3.71mmol)の水(0.5mL)中予混合溶液でゆっくりと処理した。反応物を週末にかけて室温で攪拌した。水(10mL)を加え、得られた混合物を濾過した。固体を真空オーブンにて35℃で一晩乾燥させ、粗表題化合物(834mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=477[M+H]
+。
中間体248
シス1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
100mLのRBフラスコ内にて、シス−1−[6−クロロ−2−(メチルスルホニル)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(400mg、0.839mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解させ、次いでヒューニッヒ塩基(0.730mL、4.19mmol)を加え、得られた混合物を5分間攪拌した。メチルアミン(1.677mL、3.35mmol、THF中2M)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、次いでCH
3OH(15mL)を加えた。不溶性の固体が観察され、混合物を濾過した。濾液を濃縮し、表題化合物(301mg)を透明な油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=428[M+H]
+。
中間体249
シス−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
シス−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(100mg、0.234mmol)と(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(57.8mg、0.351mmol)との1,4−ジオキサン(2mL)中混合物に、飽和NaHCO
3水溶液を加え、5mLマイクロ波バイアル内にて、N
2ガスを10分間混合物にバブリングした。Pd(Ph
3P)
4(40.5mg、0.035mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。バイアルに蓋をし、反応混合物をホットプレート上にて100℃で一晩加熱した。反応物を水(5mL)で希釈し、得られた混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた黄色油状物を、30分間かけて、ヘキサン中0〜40%EtOAcの勾配を用いるBiotage SNAP 10gカラムで精製し、表題化合物(66mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=513[M+H]
+。
実施例116
シス−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
5mLマイクロ波バイアル内の、1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(66mg、0.129mmol)のエタノール(2mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(0.121mL、3.86mmol)を加えた。反応物に蓋をし、一晩加熱した。反応が完了していなかったので、さらに50uLのヒドラジン一水和物を加え、一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで1mLのDMSOに再溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A、50×30.00mm 5ミクロン、を備えたUnipointソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う10分間の工程(35mL/分、25%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜50%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、CH
3CNのほとんどが除去されるまで、真空下で体積を減少させた。飽和NaHCO
3水溶液(10mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた物質をバイアル内に移し、水を加え、一晩凍結乾燥させ、表題化合物(27mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=525[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.81−1.88(m,3H),2.06−2.14(m,1H),2.43−2.49(m,1H),2.84(bs,3H),3.14(bs,1H),4.20−4.43(m,2H),5.40(s,2H),6.80(bs,1H),7.22−7.31(m,3H),7.31−7.38(m,2H),7.62−7.69(m,1H),7.71−7.75(m,1H),8.02(bs,1H),8.54(t,J=5.9Hz,1H),11.53(s,1H)。
実施例117
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−3−ピペリジンカルボキサミド
5mLマイクロ波バイアルに、(3S)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−N−シクロヘキシル−3−ピペリジンカルボキサミド(50mg、0.148mmol)、N−アセチル−N−[1−アセチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル]アセトアミド(68.4mg、0.178mmol)、およびPdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(121mg、0.148mmol)を充填した。1,4−ジオキサン(1.5mL)および2M K
2CO
3(.75mL)を加え、バイアルを密封し、反応混合物をマイクロ波にて150℃で10分間加熱した。最上部の有機層を分離し、濃縮した。得られた物質を1mLのDMSOに溶解させ、次いでHPLCで精製した(HPLC条件:phenomenex Luna 5u C18(2) 100A、AXIA.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、10%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜40%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、濃縮し、凍結乾燥させ、19mgのスズキ生成物中間体をTFA塩として単離した。次いで固体をCH
3OH(4mL)および6N HCl(水溶液)(100μL、0.600mmol)に溶解させ、得られた混合物を95℃で2時間加熱した。次いで反応物を濃縮し、2mLの水および1mLのCH
3CNに再溶解させた。得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物のHCl塩(30mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=435[M+H]
+。NMRスペクトルは大きな水ピークを観察した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.08−1.30(m,4H),1.36−1.59(m,2H),1.59−1.77(m,4H),1.91(d,J=3.3Hz,1H),3.09(d,J=11.9Hz,1H),3.20(d,J=11.4Hz,1H),4.38(bs,1H),4.57−4.91(m,1H),6.99(d,J=14.2Hz,1H),7.57(dd,J=8.0,4.7Hz,1H),7.85(d,J=7.3Hz,1H),7.94−8.01(m,2H),12.62(d,J=1.0Hz,1H)。
中間体250
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
5mLマイクロ波バイアルに、(3S)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(100mg、0.301mmol)、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(59.6mg、0.362mmol)、およびPdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(24.61mg、0.030mmol)を充填した。1,4−ジオキサン(4mL)および2M K
2CO
3(2mL)を加え、バイアルを密封し、マイクロ波にて150℃で10分間加熱した。最上部の有機層を分離し、濃縮した。得られた油状物を1mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:phenomenex Luna 5u C18(2) 100A、AXIA.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、23%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜53%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、濃縮し、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩(59mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=417[M+H]
+。
実施例118
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
5mLの密封可能なバイアル内の、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(55mg、0.132mmol)のエタノール(3mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(0.149mL、3.04mmol)を加えた。バイアルに蓋をし、100℃で一晩加熱した。HPLCは、70%が完了しきれいであることを示した。さらに100uLのヒドラジン一水和物を加え、加熱を続けた。反応物を濃縮し、得られた物質を1mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:phenomenex Luna 5u C18(2) 100A、AXIA.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、10%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜40%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、濃縮し、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩(42mg)を淡黄色の物質として得た。LC−MS(ES)m/z=429[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.43−1.59(m,1H),1.75−1.94(m,2H),2.03−2.16(m,1H),2.57−2.69(m,1H),3.12−3.31(m,2H),3.43−3.54(m,2H),4.40−4.58(m,1H),4.72−5.07(m,1H),6.94−7.11(m,2H),7.30(m,2H),7.37−7.43(m,1H),7.61(d,J=8.1Hz,2H),7.75(bs,1H),7.90(d,1H),10.08(d,J=12.9Hz,1H),12.10(bs,2H)。
中間体251
(3R)−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3R)−1−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−3−ピペリジンカルボン酸(1g、4.36mmol)、HOBT(1.336g、8.72mmol)、EDC(1.003g、5.23mmol)、およびN−メチルモルホリン(2.40mL、21.81mmol)のDMF(5mL)溶液を5分間攪拌した。次いでアニリン(0.48mL、5.23mmol)を加え、反応混合物を72時間かけて室温で攪拌した。次いで30mLの水で反応をクエンチし、EtOAc(3×30mL)で抽出した。有機相を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた油状物をヘキサン中0〜35%EtOAcの勾配を用いるシリカゲルカラムで精製し、1.01gのN−Boc保護生成物を固体として単離した。次いで固体にTFA(2mL、13mmol)とCH
2Cl
2(4mL)との予混合溶液を加えた。得られた混合物を0.5時間かけて攪拌し、次いで濃縮し、粗表題化合物のTFA塩を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=205[M+H]
+。
中間体252
(3R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
5mLマイクロ波バイアル内の、(3R)−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(339mg、1.66mmol)のCH
3CN(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.87mL、4.98mmol)および4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(299mg、1.83mmol)を加え、反応混合物をマイクロ波条件下にて160℃で0.5時間加熱した。反応混合物を冷却すると固体が形成された。次いで固体を濾過により単離し、CH
3CNで洗浄し、粗表題化合物(239mg)を淡褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=332[M+H]
+。
中間体253
(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
5mLマイクロ波バイアルに、(3R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(100mg、0.301mmol)、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(59.6mg、0.362mmol)、およびPdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(24.6mg、0.030mmol)を充填した。1,4−ジオキサン(4mL)および2M K
2CO
3(2mL)を加え、バイアルを密封し、マイクロ波条件下にて150℃で10分間加熱した。最上部の有機層を分離し、濃縮した。得られた油状物を1mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:phenomenex Luna 5u C18(2) 100A、AXIA.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、23%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜53%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、濃縮し、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩(93mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=417[M+H]
+。
実施例119
(3R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド
5mLマイクロ波バイアルの、(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−フェニル−3−ピペリジンカルボキサミド(90mg、0.216mmol)のエタノール(4mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(0.24mL、4.97mmol)を加えた。バイアルに蓋をし、100℃で一晩加熱した。HPLCによると反応はわずか50%しか終わっていなかった。さらにヒドラジン一水和物(0.244mL、4.97mmol)を加え、反応混合物を一晩加熱し続けた。反応物を濃縮し、得られた物質を1mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:phenomenex Luna 5u C18(2) 100A、AXIA.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、12%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜42%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、濃縮し、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩(66mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=429[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.43−1.62(m,1H),1.75−1.94(m,2H),2.02−2.14(m,1H),2.55−2.69(m,1H),3.11−3.31(m,2H),3.43−3.53(m,1H),4.41−4.58(m,1H),4.72−5.06(m,1H),6.96−7.10(m,2H),7.31(m,2H),7.37−7.43(m,1H),7.61(d,J=8.1Hz,2H),7.75(bs,1H),7.89(d,J=8.8Hz,1H),10.08(d,J=12.9Hz,1H),12.10(bs,2H)。
中間体254
シス−フェニルメチル5−{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]アミノ}−2−メチル−1−ピペリジンカルボキシレート
シス−6−メチル−1−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−3−ピペリジンカルボン酸(200mg、0.721mmol)と、シクロペンチルアルコール(1.5mL、16.51mmol)と、トリエチルアミン(0.151mL、1.082mmol)との混合物に、ジフェニルアジドホスフェート(DPPA)(0.171mL、0.793mmol)を徐々に加え、反応混合物を室温で15分間、次いで125℃で攪拌した。4時間後、反応物をEtOAc(40mL)および水で洗浄した。次いで有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、35分間かけて、ヘキサン中0〜50%EtOAcの勾配を用いるBiotage SNAP 10gカラムで精製し、表題化合物(160mg)を透明な油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=361[M+H]
+。
中間体255
シス−シクロペンチル[6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート
シス−フェニルメチル5−{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]アミノ}−2−メチル−1−ピペリジンカルボキシレート(160mg、0.444mmol)を、25mLのRBフラスコ内にてエタノール(3mL)に溶解させた。Pd/C(94mg、0.044mmol)デグッサタイプを加え、得られた混合物を真空で脱気し、バルーン中のH
2を充填した。反応物を4時間攪拌し、次いでシリンジフィルターを通して濾過する。濾液を濃縮し、粗表題化合物(107mg)を透明な油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=227[M+H]
+。
中間体256
シス−シクロペンチル[1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート
シス−シクロペンチル[6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(107mg、0.473mmol)のエタノール(3mL)溶液に、5mLの密封可能なバイアル内にて、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(116mg、0.709mmol)およびK
2CO
3(98mg、0.709mmol)を加えた。溶液に蓋をし、100℃で一晩加熱した。次いでLCMSで反応をチェックすると完了していなかった。さらに4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(30mg)およびK
2CO
3(50mg)を加え、得られた混合物を一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで5mLのDMFを加えた。固体の一部は可溶性ではなかった。水(10mL)を加え、得られた混合物をEtOAcで3回抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで透明な油状物を、30分間かけて、ヘキサン中0〜50%EtOAcの勾配を用いるBiotage SNAP 10gカラムで精製し、表題化合物(135mg)を透明な油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+。
中間体257
シス−シクロペンチル{1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
シス−シクロペンチル[1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(135mg、0.382mmol)および(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(94mg、0.572mmol)を、20mLの密封可能なバイアル内の1,4−ジオキサン(3mL)に溶解させた。飽和NaHCO
3水溶液(1.5mL)を加え、得られた混合物にN
2ガスを10分間バブリングした。Pd(Ph
3P)
4(66mg、0.057mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。バイアルに蓋をし、100℃で一晩加熱した。シリンジフィルターを通して反応物を濾過し、1,4−ジオキサンで洗浄した。濾液を濃縮し、次いで2mLのDMSOに再溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A、50×30.00mm 5ミクロン、を備えたUnipointソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う10分間の工程(30mL/分、33%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜58%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩(98mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=439[M+H]
+。
実施例120
シス−シクロペンチル{1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
シス−シクロペンチル{1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(98mg、0.223mmol)を、5mLの密封可能なバイアル内にてエタノール(3mL)に溶解させた。ヒドラジン一水和物(0.329mL、6.70mmol)を加え、バイアルに蓋をし、反応混合物を100℃で一晩加熱した。次いで反応物を濃縮し、2mLのDMSOに再溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A、50×30.00mm 5ミクロン、を備えたUnipointソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う10分間の工程(30mL/分、20%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜45%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、濃縮し、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩(57mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=450[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.21(d,J=6.3Hz,3H),1.52−1.74(m,8H),1.76−1.85(m,2H),2.66−3.08(m,1H),3.40(bs,2H),4.18−4.76(m,1H),4.85−5.35(m,1H),4.99(bs,1H),6.83−6.95(m,1H),7.24(d,J=8.3Hz,1H),7.38(d,J=8.34Hz,1H),7.70−7.77(m,1H),7.91(d,J=8.3Hz,1H),11.93−12.27(m,2H)。
中間体258
(3S,6R)−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸
75mLの密封可能な管内に、3−メチル1−(フェニルメチル)(3S,6R)−6−メチル−1,3−ピペリジンジカルボキシレート(10g、34.3mmol)、1,4−ジオキサン(20mL)、および濃HCl(20mL)を加え、混合物を100℃で3時間攪拌した。次いで混合物を室温に冷却した。HPLCは出発物質が無いことを示し、NMRは過半数が目的生成物であることを示した。溶液を500mL丸底フラスコに移し、濃縮乾固した。Et
2OおよびCH
3CNによる粉砕によって、表題化合物のHCl塩(6.17g)が無色の油状物として得られたが、一晩静置した後で白色固体に変化した。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ6.51(s,1H),7.04(m,1H),7.32(m,2H),7.46(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.66(m,2H),7.75(dd,J=8.3,0.8Hz,1H),7.81(s,1H)。
中間体259
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸
4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(3g、18.3mmol)と、(3S,6R)−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(3.98g、20.12mmol)と、NaHCO
3(7.68g、91mmol)との、1,4−ジオキサン(100mL)および水(50mL)中混合物を、密封された管内にて117℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷した。LCMSは、出発物質である4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミンの大部分が消費されていることを示した。次いで4−シアノ−3−フルオロベンゼンボロン酸(3.32g、20.12mmol)およびPd(Ph
3P)
4(0.423g、0.366mmol)を加え、反応混合物を117℃で24時間攪拌した。混合物を水(300mL)およびEtOAc(200mL)に注いだ。この時点で溶液のpHは9であった。化合物は水層中に留まった。水層を有機層から分離した。水層内に黒色および黄色の懸濁液が若干存在しており、これを濾去した。(これらは生成物ではなかった)。水層に6N HClを滴下してpH=4とした。沈殿物が形成された。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(3.6g)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=356[M+H]
+。
中間体260
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
10mL丸底フラスコ内の、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(415mg、1.128mmol)およびHATU(533mg、1.401mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.408mL、2.34mmol)を加え、得られた混合物を室温で15分間攪拌した。シクロヘキシルアミン(0.16mL、1.401mmol)を加え、反応混合物を室温0.5時間で攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機層溶液を濃縮し、形成された固体をCH
3CN中に再結晶させ、表題化合物(245mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=437[M+H]
+。
実施例121
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(235mg、0.538mmol)、5mlのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.376ml、2.153mmol)、およびヒドラジン無水物(0.101mL、3.23mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。反応物の温度が加熱中に100℃に達した時に、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、黒色の固体が若干形成されただけでなく、黄色懸濁液も存在していた。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体がCH
3OH溶媒中の黄色固体よりも重いことから、黒色固体と黄色固体を慎重に分離した。CH
3OH中の黄色固体を濾過し、CH
3OHで洗浄して脱色し、表題化合物(157mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=449[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.05−1.35(m,8H),1.50−1.88(m,9H),2.24(s,1H),2.90(s,1H),3.46−3.60(m,1H),5.38(s,2H),6.07(s,2H),6.57(s,1H),7.57(d,J=8.3Hz,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.79(d,J=7.6Hz,1H),7.94(s,1H),11.49(s,1H)。
中間体261
(3S)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−3−ピペリジンカルボン酸
4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(1.397g、8.52mmol)と、(3S)−3−ピペリジンカルボン酸(1g、7.74mmol)と、ヒューニッヒ塩基(2.70ml、15.49mmol)とのNMP(10mL)中混合物を、マイクロ波にて140℃で90分間加熱した。LCMSは主に目的生成物を示した。反応物を室温に冷却し、水(160mL)に注いだ。形成された固体を濾過し、濾過した固体をSM 4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミンと同定した。生成物は水溶液中に留まった。1N HClを加えてpH=7に調整した。次いで水溶液をCHCl
3とイソプロパノールとの混合物(200:10mL)で3回抽出した。有機層を合わせ、蒸発させ、表題化合物(1.99g)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=257[M+H]
+。
中間体262
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸
(3S)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−3−ピペリジンカルボン酸(1.9g、7.40mmol)と、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(1.465g、8.88mmol)と、NaHCO
3(0.622g、7.40mmol)との、1,4−ジオキサン(10mL)および水(2.5mL)中混合物を、窒素下で10分間攪拌した。Pd(Ph
3P)
4(0.171g、0.148mmol)を加え、マイクロ波管を、マイクロ波にて140℃で50分間加熱した。LCMSは50%の目的生成物を示した。次いで反応物を100℃で一晩加熱した。黄色混合物を濾過し、乾燥させた。固体をEt
2Oで洗浄し(3×)、乾燥させた。濾液を水に注いだ。形成された固体を濾過し、乾燥させた。固体を合わせ、表題化合物(1.8g)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=342[M+H]
+。
中間体263
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(4−フルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)、EDC(118mg、0.615mmol)、およびHOBT(83mg、0.615mmol)のDMF(8mL)溶液に、4−フルオロアニリン(68.4mg、0.615mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(90mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=435[M+H]
+。
実施例122
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(4−フルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(4−フルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド(90mg、0.207mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.11mL、0.621mmol)、およびヒドラジン無水物(0.026mL、0.829mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波にて150℃で150分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物と10%の残留出発物質とを示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣をCH
3OHに溶解させ、HPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%HCO
2H)で精製し、表題化合物のギ酸塩(20mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=447[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.50(m,1H),1.85(m,2H),2.07(m,1H),3.17(m,2H),4.52(m,1H),4.74(m,1H),4.98(m,1H),6.94−7.08(m,1H),7.16(m,2H),7.39(s,1H),7.56−7.69(m,2H),7.73(s,1H),7.82−8.04(m,1H),10.13(m,1H),11.86−12.16(m,2H)。
中間体264
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(3−メチルフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
100mL丸底フラスコ内の、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(146mg、0.428mmol)、EDC(115、0.599mmol)、およびHOBT(81mg、0.599mmol)のDMF(8mL)溶液に、m−トルイジン(45.8mg、0.428mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(90mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=431[M+H]
+。
実施例123
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(3−メチルフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(3−メチルフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド(90mg、0.209mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.11ml、0.627mmol)、およびヒドラジン無水物(0.026ml、0.836mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波にて150℃で150分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物と10%の残留出発物質とを示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣をCH
3OHに溶解させ、HPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%HCO
2H)で精製し、表題化合物のギ酸塩(77mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=443[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.52(m,1H),1.84(m,2H),2.07(m,1H),2.27(s,3H),3.50(m,1H),4.48(m,2H),4.75(m,1H),4.90−5.13(m,1H),6.87(s,1H),6.94−7.08(m,1H),7.13−7.26(m,1H),7.41(m,6H),7.75(s,1H),7.83−8.00(m,1H),10.00(s,1H),12.07(s,2H)。
中間体265
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(146mg、0.428mmol)、EDC(115mg、0.599mmol)、およびHOBT(81mg、0.599mmol)のDMF(8mL溶液に、3,4−ジフルオロアニリン(77mg、0.599mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(95mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=453[M+H]
+。
実施例124
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド(90mg、0.199mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.104ml、0.597mmol)、およびヒドラジン無水物(0.025ml、0.796mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波条件下にて150℃で150分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣をCH
3OHに溶解させ、HPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%HCO
2H)で精製し、表題化合物(65mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=465[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.50(m,1H),1.69−1.96(m,2H),2.06(m,1H),3.19(m,1H),3.40−3.55(m,1H),4.36−4.56(m,2H),4.73−4.97(m,1H),6.91−7.09(m,1H),7.25−7.52(m,4H),7.66−8.03(m,4H),10.25−10.42(m,1H),10.33(d,J=8.8Hz,1H),12.09(s,2H)。
中間体266
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(4−メチルフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(146mg、0.428mmol)、EDC(115mg、0.599mmol)、およびHOBT(81mg、0.599mmol)のDMF(8mL)溶液に、p−トルイジン(46mg、0.43mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(94mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=431[M+H]
+。
実施例125
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(4−メチルフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(4−メチルフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド(90mg、0.209mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.11mL、0.627mmol)、およびヒドラジン無水物(0.026mL、0.836mmol)を加え、得られた黄色混合物を、マイクロ波条件下にて150℃で150分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物と10%の残留出発物質とを示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣をCH
3OHに溶解させ、HPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%HCO
2H)で精製し、表題化合物のギ酸塩(31mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=443[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.49(m,1H),1.70−1.95(m,2H),1.98−2.12(m,1H),2.25(s,3H),3.16(m,1H),3.48(m,1H),4.49(m,2H),4.74−4.99(m,1H),7.11(t,J=8.3Hz,2H),7.39(d,J=7.8Hz,1H),7.49(d,J=8.3Hz,2H),7.74(d,J=3.0Hz,1H),7.89(d,J=10.1Hz,1H),9.97(d,J=12.4Hz,1H),12.03(m,2H)。
中間体267
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(2−フルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)、EDC(118mg、0.615mmol)、およびHOBT(83mg、0.615mmol)のDMF(8mL)溶液に、2−フルオロアニリン(68.4mg、0.615mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(191mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=435[M+H]
+。
実施例126
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(2−フルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(2−フルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド(191mg、0.440mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.077mL、0.440mmol)、およびヒドラジン無水物(0.055mL、1.759mmol)を加え、得られた黄色混合物を、マイクロ波条件下にて150℃で150分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。黄色残渣をCH
3OHに溶解させ、HPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%HCO
2H)で精製し、表題化合物のギ酸塩(20mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=447[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.51(m,1H),1.84(m,2H),2.01−2.20(m,1H),3.21−3.24(m,2H),3.44−3.61(m,1H),4.36−4.53(m,1H),4.61−5.09(m,1H),6.97(m,1H),7.17(m,3H),7.39(s,1H),7.67−8.01(m,3H),9.84(m,1H),11.87−12.17(m,2H)。
中間体268
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(3−フルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)、EDC(118mg、0.615mmol)、およびHOBT(83mg、0.615mmol)のDMF(8mL)溶液に、3−フルオロアニリン(68.4mg、0.615mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(97mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=434[M+H]
+。
実施例127
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(3−フルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(3−フルオロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド(90mg、0.207mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.109mL、0.621mmol)、およびヒドラジン無水物(0.026mL、0.829mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波条件下にて150℃で150分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣をCH
3OHに溶解させ、HPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%HCO
2H)で精製し、表題化合物のギ酸塩(65mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=447[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.35−1.44(m,1H),1.69(m,1H),1.91−2.11(m,2H),2.12−2.27(m,1H),2.61−2.78(m,1H),3.39−3.80(m,1H),4.24−4.41(m,1H),4.68−5.17(m,1H),6.85(m,2H),7.22−7.47(m,3H),7.51−7.60(m,1H),7.79(m,1H),7.89−8.01(m,1H)。
中間体269
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(2−メチルフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(146mg、0.428mmol)、EDC(115、0.599mmol)、およびHOBT(81mg、0.599mmol)のDMF(8mL)溶液に、o−トルイジン(64mg、0.60mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(92mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=431[M+H]
+。
実施例128
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(2−メチルフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(2−メチルフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド(90mg、0.209mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.11mL、0.627mmol)、およびヒドラジン無水物(0.026mL、0.836mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波条件下にて150℃で150分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物と10%の残留出発物質とを示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣をCH
3OHに溶解させ、HPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%HCO
2H)で精製し、表題化合物のギ酸塩(50mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=443[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.73(m,1H),1.91−2.15(m,2H),2.26(m,4H),2.70−2.92(m,1H),3.44(m,1H),3.50−3.84(m,1H),4.30(d,J=12.6Hz,1H),4.67−5.11(m,1H),6.79−6.95(m,1H),7.09−7.33(m,4H),7.47(d,J=7.8Hz,1H),7.83(s,1H)7.99(m,1H)。
中間体270
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(4−クロロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)、EDC(118mg、0.615mmol)、およびHOBT(83mg、0.615mmol)のDMF(3mL)溶液に、4−クロロアニリン(56mg、0.44mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=451[M+H]
+。
実施例129
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(4−クロロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(4−クロロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド(190mg、0.421mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.22mL、1.26mmol)、およびヒドラジン無水物(0.053mL、1.69mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波条件下にて150℃で180分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣を50℃でCH
3OHに溶解させ、EtOAcを用いて粉砕した。溶液がやや混濁した時に、溶液を室温に冷却し、純粋な結晶化淡黄色表題化合物(59mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=463[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.45(m,1H),1.64−1.85(m,2H),1.99(m,1H),2.55(m,1H),2.78−3.07(m,2H),4.38−4.82(m,2H),5.37(s,2H),6.10(s,2H),6.64−6.74(m,1H),7.31−7.40(m,2H),7.53−7.76(m,4H),7.97(s,1H),10.18(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体271
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[4−(メチルオキシ)フェニル]−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)、EDC(118mg、0.615mmol)、およびHOBT(83mg、0.615mmol)のDMF(3mL)溶液に、p−アニシジン(54mg、0.44mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(191mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=447[M+H]
+。
実施例130
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−[4−(メチルオキシ)フェニル]−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[4−(メチルオキシ)フェニル]−3−ピペリジンカルボキサミド(190mg、0.426mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.223mL、1.28mmol)、およびヒドラジン無水物(0.053ml、1.702mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波にて150℃で180分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣を50℃でCH
3OHに溶解させ、EtOAcを用いて粉砕した。溶液がやや混濁した時に、溶液を室温に冷却し、純粋な結晶化淡黄色表題化合物(22mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.46(m,1H),1.65−1.84(m,2H),1.98(m,1H),2.79−3.06(m,2H),3.72(s,3H),4.49(m,1H),4.68(m,1H),5.37(s,2H),6.10(s,2H),6.68(s,1H),6.88(d,J=9.1Hz,2H),7.53(d,J=9.1Hz,2H),7.58−7.65(m,1H),7.66−7.78(m,1H),7.97(s,1H),9.87(s,1H),11.49(s,1H)。
中間体272
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[3−(メチルオキシ)フェニル]−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)、EDC(118mg、0.615mmol)、およびHOBT(83mg、0.615mmol)のDMF(3mL)溶液に、m−アニシジン(54mg、0.44mmol)を加え、混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(194mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=447[M+H]
+。
実施例131
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−[3−(メチルオキシ)フェニル]−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[3−(メチルオキシ)フェニル]−3−ピペリジンカルボキサミド(190mg、0.426mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.223l、1.277mmol)、およびヒドラジン無水物(0.053ml、1.702mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波条件下にて150℃で180分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾別し、黄色濾液を蒸発させた。得られた茶色の液体にEtOAc(1mL)を加え、混合物を50℃に温めた。2つの層が形成された。上層はEtOAc溶液であり、これをピペットで別のバイアルに移した。下層は比較的純粋な生成物である。この化合物を50℃にて水で処理すると固体が形成された。この物質を濾過し、乾燥させ、表題化合物(90mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.45(m,1H),1.61−1.85(m,2H),2.01(m,1H),2.79−3.06(m,2H),3.74(s,3H),4.36−4.79(m,2H),5.37(s,2H),6.02−6.15(s,2H),6.55−6.74(m,2H),7.09−7.26(m,2H),7.32−7.41(m,1H),7.51−7.78(m,2H),7.91−8.00(m,1H),10.01(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体273
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(3−クロロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)、EDC(118mg、0.615mmol)、およびHOBT(83mg、0.615mmol)のDMF(3mL)溶液に、3−クロロアニリン(56mg、0.44mmol)を加え、混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(193mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=451[M+H]
+。
実施例132
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(3−クロロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(3−クロロフェニル)−3−ピペリジンカルボキサミド(190mg、0.421mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.22mL、1.26mmol)、およびヒドラジン無水物(0.053mL、1.69mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波条件下にて150℃で180分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾別し、黄色濾液を蒸発させた。得られた茶色の液体にEtOAc(1mL)を加え、混合物を50℃に温めた。2つの層が形成された。上層はEtOAc溶液であり、これをピペットで別のバイアルに移した。下層は比較的純粋な生成物である。この化合物を50℃にて水で処理すると固体が形成された。この物質を濾過し、乾燥させ、表題化合物を淡黄色固体として得た(150mg)。LC−MS(ES)m/z=463[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.45(m,1H),1.63−1.85(m,2H),2.01(m,1H),2.79−3.06(m,2H),4.62−4.76(m,1H),5.37(s,2H),6.11(s,2H),6.69(s,1H),7.10(m,1H),7.28(m,1H),7.52(m,1H),7.55(m,1H),7.79(m,1H),7.82(s,1H),8.03(s,1H),10.22(s,1H),11.45−11.57(s,1H)。
中間体274
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)、EDC(118mg、0.615mmol)、およびHOBT(83mg、0.615mmol)のDMF(3mL)溶液に、1−フェニルメタンアミン(47mg、0.44mmol)を加え、混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(190mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=431[M+H]
+。
実施例133
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(190mg、0.441mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.308ml、1.761mmol)、およびヒドラジン無水物(0.083ml、2.64mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波条件下にて150℃で180分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣をCH
3OHに溶解させ、EtOAcを用いて粉砕し、表題化合物(29mg)が淡黄色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=443[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.31−1.52(m,1H),1.61−1.81(m,2H),1.86−2.04(m,1H),2.29−2.45(m,1H),2.77−3.05(m,2H),4.17−4.25(m,1H),4.31−4.69(m,3H),5.38(s,2H),6.09(s,2H),6.58−6.70(m,1H),7.17−7.39(m,5H),7.58(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.96(s,1H),8.46(t,J=5.9Hz,1H),11.50(s,1H)。
中間体275
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(4−ピリジニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)、EDC(118mg、0.615mmol)、およびHOBT(83mg、0.615mmol)のDMF(3mL)溶液に、4−(アミノメチル)ピリジン(47.5mg、0.439mmol)を加え、混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(190mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=432[M+H]
+。
実施例134
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(4−ピリジニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(190mg、0.440mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.31mL、1.76mmol)、およびヒドラジン無水物(0.083mL、2.64mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波条件下にて150℃で180分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。黄色残渣をEtOAc中にて50℃で超音波処理し、固体を濾過した。次いでこの物質を水中にて50℃で超音波処理し、固体を濾過し、水で洗浄し、表題化合物(92mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=444[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.37−1.55(m,1H),1.62−1.80(m,2H),1.96(m,1H),2.35−2.45(m,1H),2.81−3.05(m,2H),4.18−4.46(m,3H),4.56(m,1H),5.38(s,2H),6.10(s,2H),6.65(s,1H),7.25(d,J=5.8Hz,2H),7.59(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.67−7.78(m,1H),7.96(s,1H),8.45−8.65(m,3H),11.51(s,1H)。
中間体276
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(4−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド
100mL丸底フラスコ内の、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)、EDC(118mg、0.615mmol)、およびHOBT(83mg、0.615mmol)のDMF(3mL)溶液に、4−メチルシクロヘキサンアミン(50mg、0.44mmol)を加え、混合物を室温で4時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(190mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=437[M+H]
+。
実施例135
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(4−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(4−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド(190mg、0.435mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.30mL、1.74mmol)、およびヒドラジン無水物(0.082mL、2.61mmol)を加え、黄色混合物を、マイクロ波条件下にて150℃で180分間加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。黄色残渣をEtOAc中にて50℃で超音波処理し、固体を濾過した。次いでこの物質を水中にて50℃で超音波処理し、固体を濾過し、水で洗浄し、表題化合物(125mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=449[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.87(m,3H),0.89−1.94(m,13H),2.18−2.44(m,1H),2.78−3.05(m,2H),3.76(m,1H),4.39(m,2H),5.38(s,2H),6.12(s,2H),6.62(s,1H),7.54−7.79(m,3H),7.90−7.99(m,1H),11.51(s,1H)。
中間体277
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)およびHATU(201mg、0.527mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.15mL、0.88mmol)を加え、混合物を室温で15分間攪拌した。1−メチル−1H−ピラゾール−5−アミン(51mg、0.53mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(180mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=421[M+H]
+。
実施例136
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−ピペリジンカルボキサミド(180mg、0.428mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.30mL、1.71mmol)、およびヒドラジン無水物(0.081mL、2.57mmol)を加え、黄色混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣を、攪拌しながら50℃にてEtOAc(3mL)で処理し、EtOAc溶液の透明な層を注ぎ出した。次いで固体層を、攪拌しながら50℃にて水(3mL)で処理し、懸濁液を濾過した。淡黄色の固体を水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(82mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=433[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.39−1.57(m,1H),1.62−1.84(m,2H),2.04(m,1H),2.55−2.71(m,1H),2.81−2.94(m,1H),2.97−3.11(m,1H),3.67(s,3H),4.39−4.73(m,2H),5.38(s,2H),6.11(s,2H),6.21(s,1H),6.69(s,1H),7.33(s,1H),7.56−7.77(m,2H),7.97(s,1H),10.00(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体278
(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−ピペリジンカルボキサミド
100mL丸底フラスコ内にて、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジンカルボン酸(150mg、0.439mmol)およびHATU(201mg、0.527mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.15mL、0.88mmol)を加え、混合物を室温で15分間攪拌した。1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(59mg、0.53mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(190mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=435[M+H]
+。
実施例137
(3S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−ピペリジンカルボキサミド(190mg、0.437mmol)、3mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.31mL、1.75mmol)、およびヒドラジン無水物(0.082mL、2.62mmol)を加え、黄色混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾別し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣を、攪拌しながら50℃にてEtOAc(3mL)で処理し、EtOAc溶液の透明な層を注ぎ出した。次いで固体層を、攪拌しながら50℃にて水(3mL)水で処理し、懸濁液を濾過した。淡黄色の固体を水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(3.3mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=447[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.47(s,1H),1.74(s,2H),2.08(s,4H),2.33(m,1H),2.67(m,1H),2.82−3.09(m,2H),3.57(s,3H),5.38(s,2H),6.00(s,1H),6.07−6.27(m,2H),6.69(s,1H),7.61(s,1H),7.71(d,J=8.6Hz,1H),7.96(s,1H),9.92(s,1H),11.51(s,1H)。
濾液を乾燥させ、MeOH中にて、HPLCで精製した。30mL/分。14%のCH3CN/水と0.1%のHCO2Hで開始し、17%のCH3CN/水と0.1%のHCO2Hで終了。10分間の工程。生成物はそのギ酸塩としての淡黄色の固体である。LC−MS(ES)m/z=447[M+H]+。
中間体279
(3S,6R)−1−[6−(4−アセチル−3−フルオロフェニル)−2−アミノ−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸
4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(1.69g、10.31mmol)と、(3S,6R)−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(2.037g、10.31mmol)と、NaHCO
3(3.90g、46.4mmol)との、1,4−ジオキサン(100mL)および水(50mL)中混合物を、密封された管内にて117℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷した。LCMSは、出発物質である4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミンの大部分が消費されていることを示した。次いで(4−アセチル−3−フルオロフェニル)ボロン酸(2.81g、15.5mmol)およびPd(Ph
3P)
4(0.238g、0.206mmol)を加え、反応混合物を117℃で24時間攪拌した。混合物を水(300mL)およびEtOAc(200mL)に注いだ。この時点で溶液のpHは9であった。化合物は水層中に留まった。水層を有機層から分離した。黒色および黄色の懸濁液が水層中に若干存在し、これを濾去した。(これらは生成物ではなかった。)水層に、pH=4になるまで6N HClを滴下した。沈殿物が形成された。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(1.87g)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=373[M+H]
+。
中間体280
(3S,6R)−1−[6−(4−アセチル−3−フルオロフェニル)−2−アミノ−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−(4−アセチル−3−フルオロフェニル)−2−アミノ−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(308mg、0.827mmol)およびHATU(377mg、0.992mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.289ml、1.654mmol)を加え、混合物を室温で15分間攪拌した。次いでベンジルアミン(0.11mL、0.99mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機溶液を濃縮乾固し、表題化合物(339mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=462[M+H]
+。
実施例138
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
密封された管内にて、(3S,6R)−1−[6−(4−アセチル−3−フルオロフェニル)−2−アミノ−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(90mg、0.195mmol)、O−メチル塩酸ヒドロキシルアミン(16.3mg、0.20mmol)、およびK
2CO
3(32.3mg、0.234mmol)を、DME(3mL)中にて57℃で4時間一緒に攪拌した。反応混合物を濾過し、オキシム中間体を含む濾液を真空下で2mLに濃縮した。次いでEtOH(3mL)、ヒューニッヒ塩基(0.05mL、0.27mmol)、およびヒドラジン無水物(0.013mL、0.410mmol)を加え、得られた黄色混合物を油浴中にて120℃で一晩加熱した。溶液が黒色になった。LCMSは主に生成物を示した。黒色固体を濾過し、黄色濾液を蒸発させた。得られた黄色残渣をCH
3OHに溶解させ、HPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%HCO
2H)で精製し、表題化合物のギ酸塩(9mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=456[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.32(m,4H),1.75−1.91(m,3H),1.97−2.12(m,1H),2.41−2.53(m,1H),2.60(s,3H),3.11−3.27(m,1H),4.33−4.50(m,2H),4.56−4.74(m,1H),6.59(s,1H),7.23−7.41(m,5H),7.54−7.63(m,1H),7.96(m,1H),7.94(s,1H)。
中間体281
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸
4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(0.2g、1.22mmol)と、(3S,6R)−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(0.265g、1.342mmol)と、NaHCO
3(V、6.10mmol)との、1,4−ジオキサン(10mL)および水(5mL)中混合物を、密封された管内にて117℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷した。LCMSは、出発物質である4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミンの大部分が消費されていることを示した。次いで1H−インダゾール−6−ボロン酸ピナコールエステル(0.327g、1.342mmol)およびPd(Ph
3P)
4(0.028g、0.024mmol)を加え、反応混合物を117℃で24時間攪拌した。混合物を水(200mL)に注いだ。形成された固体を濾過した。水層に、pH=4になるまで6N HClを滴下した。沈殿物が形成され、溶液は混濁しているように見えた。10%イソプロパノールのEtOAc(200mL)溶液を用いて化合物を抽出したが、化合物の大部分は水中に留まった。この有機層を廃棄した。次いで、10%イソプロパノールのCH
2Cl
2(100mL)溶液を用いて抽出を行った。30分間の撹拌後、混合物は混濁し、相当量の固体が形成された。白色固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(95mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=353[M+H]
+。
実施例139
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(95mg、0.270mmol)およびHATU(123mg、0.324mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.094mL、0.54mmol)を加え、混合物を室温で15分間攪拌した。次いでシクロヘキシルアミン(0.037mL、0.324mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機層を濃縮乾固し、得られたガラス様の固体をCH
3OHに溶解させた。水を溶液に注ぐと白色固体が形成され、これを濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させ、表題化合物(100mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=434[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.29(m,9H),1.62−2.09(m,9H),2.32−2.45(m,1H),3.06−3.18(m,1H),3.61−3.73(m,1H),4.44−4.84(m,1H),6.53(s,1H),7.65(dd,J=8.5,1.4Hz,1H),7.85(dd,J=8.5,1.4Hz,1H),8.06(s,1H),8.09(s,1H)。
中間体282
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(シクロヘキシルメチル)−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.17mL、0.96mmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌した。次いでシクロヘキシルメチルアミン(0.07ml、0.53mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(187mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=451[M+H]
+。
実施例140
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(シクロヘキシルメチル)−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(シクロヘキシルメチル)−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(187mg、0.415mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.290ml、1.66mmol)、およびヒドラジン無水物(0.078ml、2.49mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体が黄色溶液よりも重いため、黒色固体と黄色溶液を慎重に分離した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させ、次いでEtOAcおよびCH
3OHで処理した。溶媒中の固体を濾過し、EtOAcで洗浄し、真空中で乾燥させ、表題化合物(115mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=463[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.88(m,2H),1.05−1.26(m,6H),1.32−1.46(m,1H),1.54−1.74(m,8H),1.75−1.88(m,1H),2.21−2.38(m,1H),2.76−3.08(m,3H),5.38(s,2H),6.07(s,2H),6.57(s,1H),7.54−7.59(m,1H),7.66−7.72(m,1H),7.87−7.92(m,1H),7.94(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体283
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−{[4−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌した。次いで1−[4−(メチルオキシ)フェニル]メタンアミン(65.6mg、0.478mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(203mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=475[M+H]
+。
実施例141
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−{[4−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−{[4−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ピペリジンカルボキサミド(203mg、0.43mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.30mL、1.71mmol)、およびヒドラジン無水物(0.080mL、2.56mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体が黄色溶液よりも重いため、黒色固体と黄色溶液を慎重に分離した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させ、次いでEtOAcおよびCH
3OHで処理した。溶媒中の固体を濾過し、EtOAcで洗浄し、真空中で乾燥させ、表題化合物(101mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=487[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.07−1.22(m,3H),1.56−1.94(m,4H),2.33(m,1H),2.94(m,1H),3.74(s,3H),4.10−4.22(m,1H),4.23−4.37(m,1H),5.38(s,2H),6.08(s,2H),6.58(s,1H),6.83−6.97(m,2H),7.20(d,J=8.6Hz,2H),7.57(dd,J=8.6,1.26Hz,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.98(s,1H)8.36−8.48(m,1H),11.50(s,1H)。
中間体284
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−シクロペンチル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌した。次いでシクロペンチルアミン(44.8mg、0.526mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(174mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=423[M+H]
+。
実施例142
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−シクロペンチル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−シクロペンチル−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(174mg、0.412mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.288mL、1.647mmol)、およびヒドラジン無水物(0.078mL、2.471mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体が黄色溶液よりも重いため、黒色固体と黄色溶液を慎重に分離した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させ、次いでEtOAcおよびCH
3OHで処理した。溶媒中の固体を濾過し、EtOAcで洗浄し、真空中で乾燥させ、表題化合物(82mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=435[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.14(m,3H),1.65(m,12H),2.14−2.33(m,1H),2.76−3.08(m,1H),3.93−4.12(m,1H),5.38(s,2H),6.07(s,2H),6.57(s,1H),7.57(m,1H),7.69(m,1H),7.87(m,1H),7.94(s,1H),11.49(s,1H)。
中間体285
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−シクロヘキシルエチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌した。次いで(1R)−1−シクロヘキシルエタンアミン(60.9mg、0.478mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(196mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=465[M+H]
+。
実施例143
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−シクロヘキシルエチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−シクロヘキシルエチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(195.6mg、0.421mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.294mL、1.684mmol)、およびヒドラジン無水物(0.079mL、2.53mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体が黄色溶液よりも重いため、黒色固体と黄色溶液を慎重に分離した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。CH
3CNを用いて固体を再結晶化させ、溶媒中の固体を濾過し、EtOAcおよびCH
3CNで洗浄し、真空中で乾燥させ、表題化合物(102mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=477[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.83−1.36(m,12H),1.55−1.85(m,9H),2.20−2.37(m,1H),2.92(m,1H),3.56−3.71(m,1H),5.38(s,2H),6.07(s,2H),6.57(s,1H),7.54−7.61(m,1H),7.66−7.78(m,2H),7.94(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体286
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[(3−フルオロフェニル)メチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌した。次いで1−(3−フルオロフェニル)メタンアミン(60mg、0.48mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(201mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=463[M+H]
+。
実施例144
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−[(3−フルオロフェニル)メチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[(3−フルオロフェニル)メチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(201mg、0.435mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.304mL、1.738mmol)、およびヒドラジン無水物(0.082mL、2.61mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体が黄色溶液よりも重いため、黒色固体と黄色溶液を慎重に分離した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。CH
3CNを用いて固体を再結晶化させ、溶媒中の固体を濾過し、EtOAcおよびCH
3CNで洗浄し、真空中で乾燥させ、表題化合物(94mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=475[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.16(m,3H),1.60−1.92(m,4H),2.29−2.44(m,1H),2.84−3.07(m,1H),4.20−4.45(m,2H),5.36(s,2H),6.08(s,2H),6.60(s,1H),7.10(m,3H),7.32−7.50(m,1H),7.54−7.63(m,1H),7.70(s,1H),7.95(s,1H),8.49−8.59(m,1H),11.50(s,1H)。
中間体287
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌した。次いでベンジルアミン(56.4mg、0.526mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(210mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=445[M+H]
+。
実施例145
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(201mg、0.472mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.330ml、1.890mmol)、およびヒドラジン無水物(0.089mL、2.83mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体が黄色溶液よりも重いため、黒色固体と黄色溶液を慎重に分離した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。CH
3CNを用いて固体を再結晶化させ、溶媒中の固体を濾過し、EtOAcおよびCH
3CNで洗浄し、真空中で乾燥させ、表題化合物(81mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=457[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.12−1.21(m,3H),1.59−1.92(m,5H),2.27−2.44(m,1H),2.96(m,1H),4.16−4.45(m,2H),5.38(s,2H),6.00−6.16(m,2H),6.59(s,1H),7.18−7.42(m,5H),7.58(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.71(d,J=8.6Hz,1H),7.90−8.00(m,1H),8.43−8.55(m,1H),11.50(s,1H)。
中間体288
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−[(4−メチルフェニル)メチル]−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌した。次いで1−(4−メチルフェニル)メタンアミン(63.8mg、0.526mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、黄色の表題化合物(190mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+。
実施例146
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−[(4−メチルフェニル)メチル]−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−[(4−メチルフェニル)メチル]−3−ピペリジンカルボキサミド(189.5mg、0.413mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.289mL、1.653mmol)、およびヒドラジン無水物(0.078mL、2.480mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体が黄色溶液よりも重いため、黒色固体と黄色溶液を慎重に分離した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。CH
3CNを用いて固体を再結晶化させ、溶媒中の固体を濾過し、EtOAcおよびCH
3CNで洗浄し、真空中で乾燥させ、淡黄色の表題化合物(82mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=471[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.15(d,J=6.6Hz,3H),1.57−1.94(m,5H),2.23−2.42(m,5H),2.94(m,1H),4.13−4.43(m,2H),5.38(s,2H),6.08(s,2H),6.58(s,1H),7.16(m,4H),7.50−7.62(m,1H),7.63−7.77(m,1H),7.94(s,1H),8.33−8.53(m,1H),11.50(s,1H)。
中間体289
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[(4−フルオロフェニル)メチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌した。次いで1−(4−フルオロフェニル)メタンアミン(60mg、0.48mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、黄色の表題化合物(193mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=463[M+H]
+。
実施例147
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−[(4−フルオロフェニル)メチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[(4−フルオロフェニル)メチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(192.5mg、0.416mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.291ml、1.665mmol)、およびヒドラジン無水物(0.078mL、2.497mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体が黄色溶液よりも重いため、黒色固体と黄色溶液を慎重に分離した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。CH
3CNを用いて固体を再結晶化させ、溶媒中の固体を濾過し、EtOAcおよびCH
3CNで洗浄し、真空中で乾燥させ、淡黄色の表題化合物(84mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=475[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.08−1.24(m,3H),1.58−2.01(m,4H),2.22−2.42(m,1H),2.94(m,1H),4.16−4.42(m,2H),5.38(s,2H),6.08(s,2H),6.55−6.65(m,1H),7.12−7.24(m,2H),7.27−7.39(m,2H),7.58(dd,J=8.5,1.1Hz,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.95(s,1H),8.50(m,1H),11.50(s,1H)。
中間体290
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(3−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌した。次いで3−メチルシクロヘキサンアミン(54.2mg、0.478mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、黄色の表題化合物(186mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=451[M+H]
+。
実施例148
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(3−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(3−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド(186.2mg、0.413mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.289ml、1.653mmol)、およびヒドラジン無水物(0.078mL、2.480mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体が黄色溶液よりも重いため、黒色固体と黄色溶液を慎重に分離した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。CH
3CNを用いて固体を再結晶化させ、溶媒中の固体を濾過し、EtOAcおよびCH
3CNで洗浄し、真空中で乾燥させ、淡黄色の表題化合物(34mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=463[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.67−0.94(m,6H),0.97−1.33(m,6H),1.36−1.87(m,7H),2.13−2.42(m,1H),2.90(m,1H),3.45−3.63(m,1H),4.67(m,2H),5.38(s,2H),6.07(s,2H),6.57(s,1H),7.57(dd,J=8.6,1.0Hz,1H),7.70(m,2H),7.94(s,1H),11.49(s,1H)。
中間体291
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(2−フェニルエチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌した。次いで2−フェニルエタンアミン(58.0mg、0.478mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、黄色の表題化合物(198mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+。
実施例149
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(2−フェニルエチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(2−フェニルエチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(197.7mg、0.431mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.289mL、1.653mmol)、およびヒドラジン無水物(0.078mL、2.480mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。反応物の温度が100℃に達した時に、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、黒色の固体が若干形成されただけでなく、黄色懸濁液が存在していた。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体が黄色溶液よりも重いことから、黒色固体と黄色溶液を慎重に分離した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。CH
3CNを用いて固体を再結晶化させ、溶媒中の固体を濾過し、EtOAcおよびCH
3CNで洗浄し、真空中で乾燥させた。黄色残渣をCH
3OHに溶解させ、HPLCで精製し、淡黄色の表題化合物(31mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=517[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.08−1.18(m,4H),1.56−1.70(m,4H),1.71−1.86(m,1H),2.17−2.31(m,1H),2.68−2.78(m,3H),2.82−2.99(m,1H),5.24−5.57(m,2H),6.03−6.13(m,2H),6.50−6.58(m,1H),7.16−7.37(m,5H),7.50−7.61(m,1H),7.66−7.76(m,1H),7.90−7.97(m,1H),8.01−8.12(m,1H),8.19(s,1H)。
中間体292
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(4−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌した。次いで4−メチルシクロヘキサンアミン(54.2mg、0.478mmol)を加え、混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、黄色の表題化合物(192mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=451[M+H]
+。
実施例150
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(4−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(4−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド(192.2mg、0.427mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.298mL、1.706mmol)、およびヒドラジン無水物(0.080mL、2.56mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。反応物の温度が100℃に達した時、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、黒色の固体が若干形成されただけでなく、黄色懸濁液が存在していた。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体が黄色溶液よりも重いことから、黒色固体と黄色溶液を慎重に分離した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。CH
3CNを用いて固体を再結晶化させ、溶媒中の固体を濾過し、EtOAcおよびCH
3CNで洗浄し、真空中で乾燥させた。黄色残渣をCH
3OHに溶解させ、HPLCで精製し、淡黄色の表題化合物(95mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=509[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.81−1.04(m,4H),1.08−1.37(m,6H),1.40−1.86(m,10H),2.16−2.44(m,1H),2.92(m,1H),3.78(m,1H),5.38(s,2H),6.08(s,2H),6.56(s,1H),7.57(d,J=8.6Hz,1H),7.67−7.82(m,2H),7.88−7.99(m,1H),8.16(s,1H)。
中間体293
(5R)−5−(1−メチルエチル)−3−モルホリノン
NaH(6.24g、鉱油中60重量%、156mmol、2.3当量)を1LのRBフラスコ内に充填した後、100mLのトルエンを加えた。懸濁液を氷浴中で攪拌した。50mLのトルエン中の(2R)−2−アミノ−3−メチル−1−ブタノール(7.0g、67.9mmol)を少しずつ加えた。添加には10分かかり、その後で冷却浴を除去した。混合物を周囲温度で15分間攪拌し、氷浴中で冷却した。冷却混合物に、クロロ塩化アセチル(6.25mL、78mmol、1.15当量)の50mLのトルエン溶液を少しずつ加えた。混合物が泡立ち始めた。添加が完了に近付くと泡立ちが静まった。得られた混合物を、還流冷却器下にて20時間90℃(油浴温度)に加熱した。混合物を室温に冷却した後、22gのNH
4Cl、次いで水(50mL)を加えた。相を分離した。水相をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を30mLのヘキサン中で粉砕した。形成された固体を濾過により回収し、ヘキサン(2×10mL)で洗浄した。真空下にて室温で5時間乾燥させることによって、表題化合物(6.53g)がクリーム色の固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=144
中間体294
(3R)−3−(1−メチルエチル)モルホリン塩酸塩
(5R)−5−(1−メチルエチル)−3−モルホリノン(6.38g、44.6mmol)のTHF(80mL)溶液を、添加漏斗を介して、1L三つ口フラスコ内のLiAlH
4(85mL、85mmol、1.9当量)の攪拌溶液中に、窒素下にて室温で15分間かけて滴下した。得られた混合物を、油浴中にて4時間70℃に加熱した(穏やかな還流下にて)。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物を、室温に、次いで氷浴中で冷却した。混合物に、THF(20mL)中の3.2mLの水、次いで、3.2mLの15%NaOH水溶液、9.6mLの水を滴下した。得られた混合物を室温で30分間攪拌した後、セライトを通して濾過し、EtOAc(250mL)で洗浄した。濾液に50mLの2N HCl/Et
2O溶液を加えると、懸濁液が生じた。固体を濾過により回収した。EtOAc(10mL)による洗浄、真空下における室温での18時間の乾燥によって、表題化合物(4.33g)が白色固体として得られた。濾液を真空下で濃縮し、エタノール(3×70mL)と共沸させた。得られた茶色がかった残渣を室温で18時間真空乾燥させ、別のバッチ(2.51g)の表題化合物を得た。LC−MS(ES)m/z=130[M+H]
+。
中間体295
4−クロロ−N−メチル−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン
(3R)−3−(1−メチルエチル)モルホリン塩酸塩(3.0g、18.11mmol)および4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(3.22g、18.11mmol、1当量)を60mLの密封可能な管内に充填した後、プロピオニトリル(25mL)およびヒューニッヒ塩基(9.49mL、54.3mmol、3当量)を加えた。容器を密封し、油浴中にて110℃で96時間加熱した。混合物を真空下で濃縮した。残渣を冷2N HCl(100mL)とEtOAc(2×100mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。酸性の水相を、6N NaOHでpH=10に塩基性化した後、EtOAc(2×100mL)で抽出した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、暗褐色がかった油状物を得た。両方の試料を、CHCl
3中1%EtOAc〜CHCl
3中40%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。合わせた画分を真空下で濃縮した。残渣を室温で7時間真空乾燥させ、表題化合物(2.17g)を得た。LC−MS(ES)m/z=271[M+H]
+。
中間体296
2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
4−クロロ−N−メチル−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン(1.70g、6.28mmol)、(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(1.72g、9.42mmol、1.5当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.264g、0.94mmol、0.15当量)、Pd
2(dba)
3(0.431g、0.47mmol、0.075当量)、K
3PO
4(2.27g、10.67mmol、1.7当量)を、250mLのRBフラスコ内に充填した後、1,4−ジオキサン(30mL)および水(10mL)を加えた。混合物を脱気し、アルゴンを逆流させた(5×)。混合物を、油浴中にて100℃で20時間加熱した。LCMSは完全な変換を示した。セライトを通して混合物を濾過し、EtOAc(150mL)ですすいだ。濾液を真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(150mL)とブライン(40mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(1.64g)を黄色泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=374[M+H]
+。
中間体297
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル
2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(360mg、0.96mmol)をトルエン(2×12mL)と共沸させた。得られた残渣を懸濁液としての7.5mLのCH
3OHに取り込んだ。NaH(260mg、鉱油中60重量%、6.5mmol)を、窒素下にて少しずつ、CH
3OH(12.5mL)の冷却(氷浴)溶液に加えた。添加終了後、氷浴を除去した。得られた混合物を、周囲温度で10分間攪拌した(CH
3ONaの濃度は0.52mmol/mLと推定された)。2.25mL(1.17mmol、1.2当量)分のこの混合物を、上記懸濁液に室温で一度に加えた。得られた懸濁液を室温で2時間攪拌した。LCMSは変換を示さなかった。さらに1時間後、5mLのDMFを混合物に加えると、混合物は乳状になった。混合物をさらに16時間室温で攪拌すると、その時に混合物は透明な溶液になった。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物を真空下で濃縮した。残渣を懸濁液としての水(20mL)に取り込み、これを短時間の超音波処理にかけ、次いで濾過した。回収した固体を室内真空下にて室温で1時間乾燥させた。CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(350mg)が泡沫として得られた。LC−MS(ES)m/z=386[M+H]
+。
実施例151
6−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル(350mg、0.91mmol)のエタノール(10mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(2.5mL)を一度に加えた。混合物を100℃で20時間加熱し、室温に冷却し、真空下で濃縮した。残渣を懸濁液としての水(10mL)に取り込んだ。固体を濾過により回収し、水(2×2mL)で洗浄し、P
2O
5上にて室温で20時間真空乾燥させ、。固体をヘキサン(2×3mL)で洗浄した。真空下における65℃での20時間の乾燥によって、表題化合物(302mg)がクリーム色の固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=398[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ0.89(d,J=6.8Hz,3H),1.11(d,J=6.6Hz,3H),2.45−2.55(m,1H),2.96(s,3H),3.25−3.35(m,1H),3.53−3.61(m,2H),3.94(dd,J=11.1,3.5Hz,1H),4.04(s,3H),4.11(d,J=11.9Hz,1H),6.38(s,1H),6.89(s,1H),7.35(s,1H)。
中間体298
2−(エチルオキシ)−6−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(377mg、1.01mmol)をトルエン(2×15mL)と共沸させた。残渣を透明な黄色溶液としての5mLのDMFに溶解させた。NaH(260mg、鉱油中60重量%、6.5mmol)を50mLの3口RBに量り入れ、そこに窒素下にてエタノール(7.5mL)を少しずつ加えた。得られた透明な溶液を、周囲温度で10分間攪拌した。この溶液の一部(1.40mL、1.21mmolのNaOEt、1.2当量)を、上記の黄色がかった溶液に、シリンジを介して、窒素下にて室温で一度に加えた。得られた橙色の透明な溶液を室温で20時間攪拌した。LCMSは完全な変換を示した。混合物を真空下で濃縮し、次いで真空下でポンピングして残渣を得て、これを懸濁液としての20mLの水に取り込んだ。この懸濁液を短時間の超音波処理にかけ、濾過した。回収した固体をEtOAc(50mL)に溶解させ、得られた有機溶液をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる得られた残渣の精製によって、表題化合物(315mg)が黄色がかった残渣として得られた。LC−MS(ES)m/z=400[M+H]
+。
実施例152
4−(エチルオキシ)−6−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
2−(エチルオキシ)−6−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(315mg、0.79mmol)のエタノール(10mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(2.5mL)を一度に加えた。混合物を100℃で20時間加熱し、室温に冷却し、真空下で濃縮した。残渣を懸濁液としての水(10mL)に取り込んだ。固体を濾過により回収し、水(3×2mL)で洗浄した。CHCl
3中1%A〜CHCl
3中75%A(ここでAは800/80/3200 CH
3OH/NH
4OH/CHCl
3の混合物)の勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、さらに精製を行った。目的生成物を含んだ画分を合わせ、濃縮した。得られた残渣を5%CH
3OHのCHCl
3(15mL)溶液に溶解させ、濾過した。濾液を真空下で濃縮し、10mLのエタノールと共沸させた。得られた残渣を10mLの水に取り込み、超音波処理した。懸濁液が形成され、濾過した。回収した固体をP
2O
5上にて室温で18時間真空乾燥させ、次いでヘキサン(3×2mL)で洗浄した。真空下における65℃での20時間のさらなる乾燥によって、表題化合物(231mg)がクリーム色の固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=412[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ0.89(d,J=6.8Hz,3H),1.11(d,J=6.6Hz,3H),1.55(t,J=7.0Hz,3H),2.45−2.55(m,1H),2.96(s,3H),3.25−3.35(m,1H),3.53−3.61(m,2H),3.94(dd,J=11.1,3.5Hz,1H),4.11(d,J=11.6Hz,1H),4.30(q,J=7.0Hz,2H),6.37(s,1H),6.86(s,1H),7.33(s,1H)。
中間体299
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルチオ)ベンゾニトリル
2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(348mg、0.93mmol)をトルエン(2×10mL)と共沸させた。残渣をDMF(5mL)に溶解させ、これに479mgのNaSMe水溶液(15重量%、479mg、1.03mmol、1.1当量)を(1mLのDMF洗液とともに)室温で一度に加えた。得られた茶色がかっているが透明な混合物を、室温で18時間攪拌した。LCMSは22%の出発物質が残留していることを示した。混合物にさらに100mgのNaSMe水溶液を加えた。混合物をさらに20時間室温で攪拌した。LCMSは依然として6%の出発物質が存在することを示した。混合物に40mgのNaSMe水溶液を加えた。混合物をさらに6時間室温で攪拌した。LCMSは出発物質が残っていないことを示した。混合物を真空下で濃縮した。ゴム様残渣を30mLの水に取り込み、短時間の超音波処理にかけ、懸濁液を得て、濾過した。残渣を、CHCl
3中1%EtOAc〜CHCl
3中80%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(350mg)を黄色がかった泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=402[M+H]
+。
実施例153
6−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(メチルチオ)−1H−インダゾール−3−アミン
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルチオ)ベンゾニトリル(350mg、0.87mmol)のエタノール(10mL)懸濁液に、ヒドラジン一水和物(2.5mL)を一度に加えた。得られた懸濁液を、油浴中で、還流冷却器下にて20時間100℃に加熱した。LCMSは完全な変換を示した。セライトを通して混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を水(30mL)に取り込み、短時間の超音波処理にかけた。得られた懸濁液を濾過した。回収した固体を、CHCl
3中1%A〜100%A(ここでAは800/80/3200 CH
3OH/NH
4OH/CHCl
3の混合物)の勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製に供した。溶出溶媒の除去後、残渣をCHCl
3に再溶解させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を懸濁液としての水(15mL)に取り込んだ。形成された固体を濾過により回収し、P
2O
5上にて室温で20時間真空乾燥させた。これらの固体をヘキサン(3×3mL)で洗浄した。真空下における65℃での20時間のさらなる乾燥によって、表題化合物(282mg)がクリーム色の固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=414[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ0.89(d,J=6.8Hz,3H),1.11(d,J=6.6Hz,3H),2.45−2.55(m,1H),2.65(s,3H),2.96(s,3H),3.25−3.35(m,1H),3.53−3.61(m,2H),3.94(dd,J=11.2,3.4Hz,1H),4.11(d,J=11.9Hz,1H),6.40(s,1H),7.40(s,1H),7.62(s,1H)。
中間体300
(3R,6S)−6−メチル−1−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−3−ピペリジンカルボン酸
3−メチル1−(フェニルメチル)(3R,6S)−6−メチル−1,3−ピペリジンジカルボキシレート(58.9g、202mmol)のTHF(350mL)中攪拌溶液に、室温にて、LiOH・H
2O(10.18g、243mmol、1.2当量)、次いで、水(175mL)およびCH
3OH(85mL)を加えた。混合物を周囲温度で20時間攪拌した。LCMSは完全な加水分解を示した。混合物を真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(500mL)に取り込み、120mLの冷2N HClで酸性化し、200mLのブラインで希釈した。相を分離した。水相をEtOAc(2×300mL)で抽出した。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(57g)を油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=278[M+H]
+。
中間体301
フェニルメチル(2S,5R)−5−({[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−2−メチル−1−ピペリジンカルボキシレート
2LのRBフラスコ中の(3R,6S)−6−メチル−1−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−3−ピペリジンカルボン酸(85g、307mmol)をトルエン(3×200mL)と共沸させた。残渣(油状物)を500mLのt−ブタノール(無水グレード)に溶解させた。この溶液にトリエチルアミン(64.1mL、460mmol、1.5当量)を室温で一度に加えた。ジフェニルアジドホスフェート(110g、398mmol、1.3当量)を、添加漏斗を介して、室温で少しずつこの攪拌混合物に加えた。添加には20分かかった。得られた混合物(淡黄色の透明な溶液)を室温で30分間攪拌した後、還流下にて、油浴中で20時間100℃に加熱した。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物を真空下で濃縮して、できるだけ多くのt−ブタノールを除去した。残渣をEtOAc(1L)で希釈し、これを200mLの冷2N HCl、次いで200mLの2.5N NaOHで洗浄した。NaOH部分をNaClで塩にし、EtOAc(400mL)で逆抽出した。全ての有機部分を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をヘキサン(500mL)およびEtOAc(20mL)に取り込んだ。蝋質のペーストが発生した。混合物を冷蔵庫で20時間冷却すると二相混合物が生じた。上層をデカントし、真空下での濃縮後に油状物として42gが得られたが、これをさらなるシリカゲルカラム精製に供することになる。蝋質の底部の成分をCHCl
3(300mL)およびEtOAc(30mL)に取り込んだ。混合物を5分間攪拌し、濾過した。濾液を真空下で濃縮して油状物(150g)を得て、これをさらなるシリカゲルカラム精製に供することになる。回収された蝋質の固体(30g)を(PhO)
2POOHと特定し、破棄した。CHCl
3中1%EtOAc〜CHCl
3中50%EtOAcの勾配溶出を用いる、複数の工程による上記の2つの試料のシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、表題化合物(88.28g)が濃厚な透明なシロップとして得られた。LC−MS(ES)m/z=349[M+H]
+。
中間体302
1,1−ジメチルエチル[(3R,6S)−6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート
Pd/C(6.30g)を2Lパールボトル中に加えた後、窒素下でEtOAc(50mL)を加えた。混合物をスラリーとして攪拌した後、フェニルメチル(2S,5R)−5−({[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−2−メチル−1−ピペリジンカルボキシレート(58g、166mmol)のEtOAc(330mL)溶液を加えた。混合物を50psi圧力下にて室温で4時間水素化した。LCMSは完全な変換を示した。セライトを通して混合物を濾過し、EtOAcですすいだ。濾液を真空下で濃縮し、表題化合物(35.47g)を油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=215[M+H]
+。
中間体303
1,1−ジメチルエチル[(3R,6S)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート
1,1−ジメチルエチル[(3R,6S)−6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(6.0g、28mmol)と、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(5.05g、30.8mmol、1.1当量)と、ヒューニッヒ塩基(12.2mL、70.0mmol、2.5当量)とのプロピオニトリル(50mL)中混合物を、油浴中にて還流下で20時間100℃に加熱した。LCMSは完全な変換を示した。混合物を真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(100mL)とブライン(30mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、泡沫を得た。この泡沫をCHCl
3およびEtOAc中で粉砕した。得られた懸濁液を濾過した。回収した固体(0.93g)を出発物質の4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミンと同定した。濾液を、CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(8.20g)を白色泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=342[M+H]
+。
中間体304
1,1−ジメチルエチル{(3R,6S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル[(3R,6S)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(7.0g、24.0mmol、混合の前にこの物質を2×40mLのトルエンと共沸させた)と、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(5.14g、31.2mmol、1.3当量)と、トリシクロヘキシルホスフィン(1.0g、3.6mmol、0.15当量)と、Pd
2(dba)
3(1.64g、1.80mmol、0.075当量)と、K
3PO
4(8.66g、40.8mmol、1.7当量)との、1,4−ジオキサン(100mL)および水(33mL)中混合物を、脱気して窒素を逆流させ(5×)、次いで、油浴中で、還流冷却器下にて100℃で20時間加熱した。LCMSは完全な変換を示した。セライトを通して混合物を濾過した。濾液を真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(350mL)とブライン(80mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(9.24g)を淡黄色泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=427[M+H]
+。
実施例154
1,1−ジメチルエチル{(3R,6S)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル{(3R,6S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(2.5g、5.86mmol)をエタノール(2×25mL)と共沸させた。残渣をエタノール(25mL)に溶解させ、これに5mLのヒドラジン一水和物を室温で一度に加えた。得られた混合物を、油浴中にて還流下で4時間100℃に加熱した。混合物を室温に冷却した。この冷却混合物に、さらに1.2gの、エタノール(12mL)中の1,1−ジメチルエチル{(3R,6S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(2.81mmol)を加えた。得られた混合物を100℃で24時間加熱した。LCMSは完全な変換を示した。セライトを通して混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を水(20mL)に取り込んだ。得られた懸濁液を短時間の超音波処理にかけ、濾過した。固体を水で洗浄し、室内真空下にて室温で48時間、次いで真空下で、P
2O
5上にて室温で20時間乾燥させ、表題化合物(3.42g)をベージュ色の固体として得た。LC−MS(ES)m/z=439[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.25(d,J=7.1Hz,3H),1.48(s,9H),1.64−1.77(m,2H),1.78−1.87(m,2H),2.73(t,J=12.1Hz,1H),3.41−3.48(m,1H),4.50−4.60(bs,1H),4.75−4.85(bs,1H),6.52(s,1H),7.48(d,J=8.3Hz,1H),7.77(d,J=8.3Hz,1H),7.80(s,1H)。
中間体305
1,1−ジメチルエチル{(3R,6S)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル[(3R,6S)−6−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(13.7g、63.9mmol)と、4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(12.52g、70.3mmol、1.1当量)と、ヒューニッヒ塩基(24.5mL、141mmol、2.2当量)とのプロピオニトリル(100mL)中混合物を、油浴中にて還流下で20時間100℃に加熱した。LCMSは完全な変換を示した。混合物を真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(250mL)とブライン(50mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、懸濁液を得た。この懸濁液(約35mLのEtOAc中)をCHCl
3で希釈した。得られた懸濁液を濾過した。回収した固体を、LCMSによって出発物質の4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミンと同定した。濾液を、CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(15.23g)を白色ガラス状泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=356[M+H]
+。
中間体306
1,1−ジメチルエチル{(3R,6S)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル{(3R,6S)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(8.0g、22.48mmol、混合の前にこの物質を2×40mLのトルエンと共沸させた)と、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(4.82g、29.2mmol、1.3当量)と、トリシクロヘキシルホスフィン(0.95g、3.37mmol、0.15当量)と、Pd
2(dba)
3(1.54g、1.69mmol、0.075当量)と、K
3PO
4(8.11g、38.2mmol、1.7当量)との、1,4−ジオキサン(100mL)および水(33mL)中混合物を、窒素で脱気して逆流させ(5×)、次いで、油浴中で、還流冷却器下にて100℃で20時間加熱した。LCMSは完全な変換を示した。セライトを通して混合物を濾過した。残渣をEtOAc(300mL)とブライン(80mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、CHCl
3中1%EtOAc〜80%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(8.89g)を黄色泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=441[M+H]
+。
実施例155
1,1−ジメチルエチル{(3R,6S)−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル{(3R,6S)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(2.5g、5.68mmol、混合の前にこの物質を2×30mLのエタノールと共沸させた)のエタノール(25mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(5mL)を一度に加えた。得られた混合物を、油浴中にて24時間100℃に加熱した。LCMSは完全な変換を示した。混合物を真空下で濃縮した。残渣を水(25mL)に取り込んだ。得られた懸濁液を短時間の超音波処理にかけた後、濾過した。回収した固体を水で洗浄した。真空下で、P
2O
5上にて室温で20時間乾燥させることによって、表題化合物(1.76g)がベージュ色の固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=453[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ1.25(d,J=6.8Hz,3H),1.49(s,9H),1.63−1.79(m,2H),1.80−1.93(m,2H),2.74(t,J=12.0Hz,1H),2.98(s,3H),3.40−3.54(bs,1H),4.50−4.63(bs,1H),4.80−4.90(bs,1H),6.47(s,1H),7.52(d,J=8.1Hz,1H),7.76(d,J=8.6Hz,1H),7.85(s,1H)。
実施例156
6−{2−アミノ−6−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(55mg、0.16mmol)とヒドラジン一水和物(0.16mL、3.29mmol)とのEtOH(2mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で20時間攪拌した。次いで混合物を濃縮し、残渣をGilson逆相HPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製した。生成物画分を真空下で濃縮し、Et
2Oで粉砕し、真空オーブンで一晩乾燥させ、表題化合物のTFA塩(36mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=355[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD、数ミリグラムのNa
2CO
3を加え遊離塩基を形成、*は微量の回転異性体を表す):δ1.29(d,J=6.6Hz,3H),2.77−2.85(m,1H),2.85−3.01(m,1H),3.22−3.37(m,1H),3.45−3.60(m,1H),3.73−3.84(m,1H),3.84−3.94(m,1H),4.08−4.38(bs,1H),4.38−4.73(bs,1H),6.48*および6.50(s,1H),7.50(dd,J=8.4,1.4Hz,1H),7.77(d,J=8.4Hz,1H),7.82(s,1H)。
実施例157
6−[2−アミノ−6−((2R,5R)−5−メチル−2−{[(フェニルメチル)アミノ]メチル}−4−モルホリニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(62mg、0.29mmol)を、4−{2−アミノ−6−[(2R,5R)−2−(アミノメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(80mg、0.23mmol)とベンズアルデヒド(26μL、0.26mmol)とのTHF(2.5mL)中混合物に加え、混合物を室温で16時間攪拌した。さらにナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(62mg、0.29mmol)を加え、さらに27時間攪拌を続け、その後さらにベンズアルデヒド(26μL、0.26mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(62mg、0.29mmol)をそれぞれ加えた。4時間後、混合物を飽和NaHCO
3水溶液(15mL)でクエンチし、EtOAc(2×15mL)で抽出した。抽出物をブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、モノベンジル化アミンおよびジベンジル化アミンを含有する混合物を黄色油状物として得た(149mg)。その残渣をEtOH(3.5mL)に溶解させ、ヒドラジン一水和物(0.50mL、10.29mmol)を加え、混合物を、密封された管内にて100℃で15時間攪拌した。次いで反応混合物を冷却し、真空下で濃縮し、残渣をGilson逆相HPLC(CH
3CN/H
2O+0.1%TFA)で精製し、表題化合物のTFA塩(28mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=445[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6、3mgのNa
2CO
3を加え遊離塩基を形成、*は微量の回転異性体を表す):δ1.15(d,J=6.6Hz,3H),2.59−2.72(m,2H),2.72−2.89(m,1H),3.46−3.57(m,1H),3.59−3.69(m,1H),3.70−3.81(m,3H),3.90−4.83(bs,2H),5.38(s,2H),6.11(s,2H),6.51*および6.55(s,1H),6.60−6.77(bs,1H),7.20−7.29(m,1H),7.29−7.39(m,4H),7.56(d,J=8.6Hz,1H),7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.94(s,1H),11.52(s,1H)。
中間体307
{(2S,5R)−4−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メタノール
[(2S,5R)−5−メチル−2−モルホリニル]メタノール(11.50g、65.2mmol)と、4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(11.38g、63.9mmol)と、K
2CO
3(19.87g、144mmol)とのEtOH(250mL)中混合物を、窒素下で23時間攪拌還流した。混合物を冷却し、水(500mL)にそそぎ、CH
2Cl
2(3×400mL)で抽出した。抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、クリーム色の固体を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(400gのSiO
2、ヘキサン中10〜60%EtOAcの勾配)で精製した。生成物を回収し、真空下で濃縮し、非常に粘性の高い泡沫を得た。残渣をEt
2O(250mL)に取り込み、HCl(1,4−ジオキサン中4.0M、10mL)を、混合物を渦巻かせながら滴下した。形成された固体を真空濾過により回収し、真空オーブンで一晩乾燥させ、表題化合物の塩酸塩(9.75g)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=273,275[M+H]
+。
中間体308
2−フルオロ−4−[6−[(2S,5R)−2−(ヒドロキシメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]ベンゾニトリル
{(2S,5R)−4−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メタノール(2.24g、7.24mmol)と、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(2.64g、16.01mmol)と、Pd(PPh
3)
4(0.43g、0.37mmol)との、1,4−ジオキサン(50mL)および飽和NaHCO
3水溶液(25mL)中混合物を、10分間窒素で脱気した。次いでこれを窒素下にて100℃で17時間攪拌し、冷却し、水(25mL)および飽和NaHCO
3水溶液(100mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。抽出物をブライン(150mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(90gのSiO
2、ヘキサン中20〜100%EtOAcの勾配)で精製し、表題化合物(2.36g)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=358[M+H]
+。
実施例158
{(2S,5R)−4−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メタノール
2−フルオロ−4−[6−[(2S,5R)−2−(ヒドロキシメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]ベンゾニトリル(151mg、0.42mmol)とヒドラジン一水和物(0.41mL、8.44mmol)とのEtOH(4mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で42時間攪拌した。次いでこれを冷却し、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(24gのSiO
2、CH
2Cl
2〜90/10/1 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OHの勾配)で精製し、表題化合物(113mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=370[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.17(d,J=6.6Hz,3H),2.72−2.93(m,4H),3.37−3.59(m,3H),3.66(d,J=11.2Hz,1H),3.77(d,J=11.1Hz,1H),3.94−4.74(bs,2H),4.38(t,J=5.7Hz,1H),5.38(s,2H),6.54(m,2H),7.59(d,J=8.3Hz,1H),7.72(d,J=8.6Hz,1H),7.98(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体309
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリンカルボン酸
TEMPO(0.18g、1.17mmol)およびヨードベンゼンジアセテート(3.88g、12.05mmol)を、2−フルオロ−4−[6−[(2S,5R)−2−(ヒドロキシメチル)−5−メチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]ベンゾニトリル(2.09g、5.85mmol)のCH
2Cl
2(20mL)および水(10mL)中混合物に0℃で加え、混合物を徐々に室温に昇温させ、これを42時間激しく攪拌した。混合物をCH
3OH(10mL)でクエンチし、飽和NaHCO
3水溶液(100mL)に注ぎ、水(15mL)で希釈し、CH
2Cl
2(2×50mL)で洗浄した。次いで水相を、固体クエン酸(一水和物、約9.5g)を非常にゆっくりと添加することによりpH5にした。混合物を酸性にしている間、全く粗悪なエマルジョンが形成された。いくつかの手段を試して失敗に終わった後(加塩、クロロホルムの使用、濾過等)、最大で約1.5Lの水ならびに約1LのCH
2Cl
2およびCHCl
3で希釈することにより、エマルジョンは最終的に大部分が壊れた。有機層を回収し、水相を90/10 CH
2Cl
2/IPA(5×500mL)でさらに抽出した。抽出物を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(1.63g、純度約90%)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=372[M+H]
+。
中間体310
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリンカルボン酸(300mg、0.81mmol)と、HATU(340mg、0.89mmol)と、ヒューニッヒ塩基(0.21mL、1.20mmol)とのDMF(5mL)中混合物を、室温で10分間攪拌した。次いでアニリン(0.085mL、0.93mmol)を加え、室温で17時間攪拌を続けた。LC−MSは約50%の変換を示したため、さらにヒューニッヒ塩基(0.21mL、1.20mmol)およびHATU(340mg、0.89mmol)をそれぞれ加えた。約10分後、さらにアニリン(0.085mL、0.93mmol)を加え、混合物をさらに1.5時間攪拌した。次いでこれをEtOAc(25mL)で希釈し、水、飽和NaHCO
3水溶液、およびブライン(各25mL)で連続的に洗浄した。次いで有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO
2、ヘキサン中10〜35%EtOAcの勾配)で精製し、表題化合物(340mg、純度約80%)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=447[M+H]
+。
実施例159
(2S,5R)−4−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド(340mg、0.61mmol)とヒドラジン一水和物(0.39mL、12.54mmol)との1,4−ジオキサン(5mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で18時間攪拌した。反応混合物を冷却し、真空下で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーで(60gのSiO
2、CH
2Cl
2〜90/10/1 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OHの勾配)精製し、表題化合物(243mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.24(d,J=6.6Hz,3H),2.86(d,J=4.0Hz,3H),2.97−3.15(m,1H),3.83(d,J=11.1Hz,1H),3.94(d,J=11.1Hz,1H),4.16(dd,J=11.2,2.9Hz,1H),4.33−4.88(bs,2H),5.39(s,2H),6.56−6.73(m,2H),7.10(t,J=7.3Hz,1H),7.34(t,J=7.9Hz,2H),7.63(d,J=8.3Hz,1H),7.73(d,J=8.3Hz,3H),8.01(s,1H),9.88(s,1H),11.51(s,1H)。
中間体311
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−5−メチル−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリンカルボン酸(302mg、0.81mmol)と、HATU(343mg、0.90mmol)と、ヒューニッヒ塩基(0.21mL、1.20mmol)とのDMF(5mL)中混合物を、室温で10分間攪拌した。次いでシクロヘキシルアミン(0.105mL、0.92mmol)を加え、室温で17時間攪拌を続けた。LC−MSは約50%の変換を示したため、さらにヒューニッヒ塩基(0.21mL、1.20mmol)およびHATU(343mg、0.90mmol)をそれぞれ加えた。約10分後、さらにシクロヘキシルアミン(0.105mL、0.92mmol)を加え、混合物をさらに1.5時間攪拌し、次いでEtOAc(25mL)で希釈し、水、飽和NaHCO
3水溶液、およびブライン(各25mL)で連続的に洗浄した。次いで有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO
2、ヘキサン中10〜40%EtOAcの勾配)で精製し、表題化合物(328mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=453[M+H]
+。
実施例160
(2S,5R)−4−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−5−メチル−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−5−メチル−2−モルホリンカルボキサミド(328mg、0.65mmol)とヒドラジン一水和物(0.41mL、13.18mmol)との1,4−ジオキサン(5mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で18時間攪拌した。混合物を冷却し、真空下で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(60gのSiO
2、CH
2Cl
2〜90/10/1 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OHの勾配)で精製し、表題化合物(244mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=465[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.04−1.16(m,1H),1.19(d,J=6.6Hz,3H),1.23−1.37(m,4H),1.52−1.63(m,1H),1.63−1.79(m,4H),2.76−2.99(m,4H),3.55−3.68(m,1H),3.74(dd,J=11.4,2.8Hz,1H),3.86(d,J=11.1Hz,1H),3.91(dd,J=11.4,2.8Hz,1H),4.20−4.83(bs,2H),5.39(s,2H),6.50−6.71(m,2H),7.56〜7.69(m,2H),7.72(d,J=8.3Hz,1H),7.99(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体312
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリンカルボン酸(302mg、0.81mmol)と、HATU(340mg、0.89mmol)と、ヒューニッヒ塩基(0.21mL、1.20mmol)とのDMF(5mL)中混合物を、室温で10分間攪拌した。次いでベンジルアミン(0.100mL、0.92mmol)を加え、室温で17時間攪拌を続けた。LC−MSは約50%の変換を示したため、さらにヒューニッヒ塩基(0.21mL、1.20mmol)およびHATU(340mg、0.89mmol)をそれぞれ加えた。約10分後、さらにベンジルアミン(0.100mL、0.92mmol)を加え、混合物をさらに1.5時間攪拌し、次いでEtOAc(25mL)で希釈し、水、飽和NaHCO
3水溶液、およびブライン(各25mL)で連続的に洗浄した。次いで有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO
2、ヘキサン中15〜50%EtOAcの勾配)で精製し、表題化合物(302mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=461[M+H]
+。
実施例161
(2S,5R)−4−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−N−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(302mg、0.66mmol)とヒドラジン一水和物(0.41mL、13.18mmol)との1,4−ジオキサン(5mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で18時間攪拌した。反応混合物を冷却し、真空下で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(60gのSiO
2、CH
2Cl
2〜90/10/1 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OHの勾配)で精製し、表題化合物(239mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=473[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.21(d,J=6.6Hz,3H),2.77−3.02(m,4H),3.78(d,J=11.2Hz,1H),3.88(d,J=11.1Hz,1H),4.02(dd,J=11.2,2.9Hz,1H),4.27−4.41(m,2H),4.41−4.85(bs,2H),5.39(s,2H),6.51−6.72(m,2H),7.19−7.38(m,5H),7.62(d,J=8.6Hz,1H),7.72(d,J=8.3Hz,1H),7.99(s,1H),8.54(t,J=6.2Hz,1H),11.50(s,1H)。
中間体313
{(2S,5R)−4−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチルメタンスルホネート
トリエチルアミン(1.95mL、14.07mmol)およびメタンスルホニルクロリド(0.52mL、6.67mmol)を、{(2S,5R)−4−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メタノール(1.52g、5.57mmol)のCH
2Cl
2(50mL)溶液に0℃で滴下し、混合物を窒素下にて0℃で45分間攪拌した。次いでこれを飽和NaHCO
3水溶液(100mL)に注ぎ、CH
2Cl
2(3×100mL)で抽出した。抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(1.88g)を泡沫として得て、これを圧搾してオフホワイトの固体にした。LC−MS(ES)m/z=351,353[M+H]
+。
中間体314
4−クロロ−6−{(2R,5R)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−5−メチル−4−モルホリニル}−N−メチル−2−ピリミジンアミン
{(2S,5R)−4−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−2−モルホリニル}メチルメタンスルホネート(161mg、0.46mmol)とジメチルアミン(THF中2.0M、5.0mL、10.0mmol)との混合物を、密封された管内にて120℃で32時間攪拌した。混合物を冷却し、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)に注ぎ、水(5mL)で希釈し、EtOAc(3×15mL)で抽出した。抽出物をブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(24gのSiO
2、CH
2Cl
2〜95/5/0.5 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OHの勾配)で精製し、表題化合物(62mg、純度約85%)をオフホワイトの泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=300,302[M+H]
+。
中間体315
4−[6−{(2R,5R)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−5−メチル−4−モルホリニル}−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−{(2R,5R)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−5−メチル−4−モルホリニル}−N−メチル−2−ピリミジンアミン(60mg、0.20mmol)と、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(73mg、0.44mmol)と、Pd(PPh
3)
4(12mg、0.010mmol)との、1,4−ジオキサン(2mL)および飽和NaHCO
3水溶液(1mL)中混合物を、10分間窒素で脱気した。次いでバイアルに蓋をし、100℃で15時間攪拌した。混合物を冷却し、飽和NaHCO
3水溶液(5mL)および水(5mL)で希釈し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10gのSiO
2、CH
2Cl
2〜95/5/0.5 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OHの勾配)で精製し、表題化合物(58mg、純度約85%)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=385[M+H]
+。
実施例162
6−[6−{(2R,5R)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−5−メチル−4−モルホリニル}−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
4−[6−{(2R,5R)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−5−メチル−4−モルホリニル}−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(58mg、0.15mmol)とヒドラジン一水和物(0.10mL、3.21mmol)との1,4−ジオキサン(2mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で15時間攪拌した。次いで反応混合物を冷却し、真空下で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(24gのSiO
2、CH
2Cl
2〜90/10/1 CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
4OHの勾配)で精製し、表題化合物(44mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=397[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.17(d,J=6.6Hz,3H),2.22(s,6H),2.35−2.45(m,2H),2.66−2.80(m,1H),2.84(d,J=4.3Hz,3H),3.49−3.60(m,1H),3.66(d,J=11.4Hz,1H),3.75(d,J=11.1Hz,1H),4.02−4.79(bs,2H),5.38(s,2H),6.48−6.65(m,2H),7.60(d,J=8.6Hz,1H),7.72(d,J=8.3Hz,1H),7.98(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体316
N−[2−(2−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
塩化オキサリル(0.765mL、8.73mmol)を、4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボン酸(1.288g、5.82mmol)およびDMF(0.090mL、1.165mmol)のCH
2Cl
2(80mL)懸濁液に10分間かけて0℃で加えた。反応混合物を25℃で2時間攪拌し、次いで濃縮した。残渣をCH
2Cl
2(80mL)に溶解させ、次いでトリエチルアミン(2.029mL、14.56mmol)および2−アミノ−1−(2−クロロフェニル)エタノン(1.2g、5.82mmol)を茶色の溶液に0℃で加えた。混合物を25℃で3時間攪拌し、この時に水(150mL)を加えた。混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣を、石油エーテル中50%EtOAcを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(350mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=373[M+H]
+。
中間体317
2−[4−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−(フェニルメチル)モルホリン
N−[2−(2−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−4−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(350mg、0.939mmol)とトリフルオロ酢酸アンモニウム(615mg、4.69mmol)との混合物を、150℃で1.5時間加熱した。水(150mL)を残渣に加え、混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、表題化合物(320mg)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+。
中間体318
2−[4−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]モルホリン
パラジウム炭素(10重量%、96mg、0.090mmol)を、2−[4−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−(フェニルメチル)モルホリン(320mg、0.904mmol)および塩酸(36%、0.382mL、4.52mmol)のCH
3OH(80mL)溶液に窒素下で加え、混合物を水素下にて25℃で1.5時間攪拌した。反応混合物を濾過し、CH
3OH(150mL)で洗浄し、濃縮し、表題化合物(250mg)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=264[M+H]
+。
中間体319
4−クロロ−6−{2−[4−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−2−ピリミジンアミン
2−[4−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]モルホリン(250mg、0.833mmol)、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(137mg、0.833mmol)、およびヒューニッヒ塩基(0.36mL、2.08mmol)のエタノール(80mL)溶液を85℃で3時間加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣を、石油エーテル中50%EtOAcを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(100mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=391,393[M+H]
+。
中間体320
4−(2−アミノ−6−{2−[4−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−{2−[4−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−2−ピリミジンアミン(100mg、0.256mmol)と、2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(82mg、0.332mmol)と、Na
2CO
3(67.7mg、0.639mmol)と、Pd(PPh
3)
4(29.5mg、0.026mmol)との、1,4−ジオキサン(4mL)および水(1mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて140℃で1時間加熱した。反応混合物を濾過し、EtOAc(100mL)で洗浄し、濃縮した。得られた残渣を、60%〜70%CH
3CN水溶液(水中10mmolのNH
4HCO
3)を用いる分取HPLCにて7分間で精製し、表題化合物(50mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=476[M+H]
+。
実施例163
6−(2−アミノ−6−{2−[4−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−1H−インダゾール−3−アミン
4−(2−アミノ−6−{2−[4−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−モルホリニル}−4−ピリミジニル)−2−フルオロベンゾニトリル(50mg、0.105mmol)とヒドラジン(0.167mL、5.25mmol)のエタノール(2mL)中混合物を、攪拌しながら、マイクロ波条件下にて120℃で1時間加熱した。反応混合物を濾過し、濃縮し、得られた残渣を真空下で乾燥させ、表題化合物(40mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=488[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ3.10−3.16(m,1H),3.22−3.28(m,1H),3.71−3.76(m,1H),4.04−4.07(m,1H),4.30−4.34(m,1H),4.65−4.68(m,1H),4.73(m,1H),5.38(s,2H),6.20(s,2H),6.71(s,1H),7.21−7.25(m,1H),7.33−7.37(m,1H),7.46−7.48(m,1H),7.60−7.63(m,1H),7.69−7.73(m,2H),7.99(s,1H),8.11−8.13(m,1H),11.52(s,1H),12.53(s,1H)。
中間体321
4−クロロ−N−メチル−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン
200mLのRBF内の、4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(2g、11.23mmol)のエタノール(50mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(5.89mL、33.7mmol)および(3R)−3−メチルモルホリン(1.546g、11.23mmol)を加えた。反応混合物を、スターラーホットプレート上の密封された管内にて100℃で2日間攪拌した。反応物を真空下で濃縮し、残渣をEtOAc(200mL)に溶解させ、水(50mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、次いで濃縮し、表題化合物(1.873g)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=243[M+H]
+。
中間体322
2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
20mLマイクロ波バイアルに、4−クロロ−N−メチル−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン(500mg、2.060mmol)、(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(754mg、4.12mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(84mg、0.103mmol)、K
2CO
3(2M、3.09mL、6.18mmol)、および1,4−ジオキサン(9mL)を加えた。反応混合物をマイクロ波反応器内にて140℃で10分間加熱した。1,4−ジオキサンを除去し、水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜50%EtOAc、12gカラム)で精製し、表題化合物(312mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=346[M+H]
+。
実施例164
4−フルオロ−6−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
2mLマイクロ波バイアルに、2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(75mg、0.217mmol)、ヒドラジン(0.027mL、0.869mmol)、ヒューニッヒ塩基(0.152mL、0.869mmol)、およびエタノール(1mL)を充填した。反応混合物をマイクロ波反応器内にて150℃で15分間加熱した。反応混合物を放冷し、次いでEtOAc(50mL)および水(25mL)に注いだ。水層をさらに2回のEtOAc(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させた。乾燥溶液を濾過し、濃縮し、得られた残渣をRP−HPLC(H
2O中0〜30%CH
3CN、0.1%TFA)で精製し、表題化合物(53.2mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=358[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.19(d,J=6.6Hz,3H),2.83(bs,3H),3.06−3.20(m,1H),3.40−3.52(m,1H),3.55−3.66(m,1H),3.69−3.78(m,1H),3.88−4.00(m,1H),4.06−4.24(m,1H),4.43−4.62(m,1H),5.27(bs,2H),6.45−6.71(m,2H),7.26−7.49(m,1H),7.76−7.96(m,1H),11.71−12.13(m,1H)。
中間体323
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
5mLマイクロ波バイアルに、4−クロロ−N−メチル−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン(200mg、0.824mmol)、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(177mg、1.071mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(33.6mg、0.041mmol)、K
2CO
3(1.236mL、2.472mmol)、および1,4−ジオキサン(3mL)を加えた。反応混合物をマイクロ波反応器内にて140℃で10分間加熱した。1,4−ジオキサンを除去し、水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜50%EtOAc、12gカラム)で精製し、表題化合物(294mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=328[M+H]
+。
実施例165
6−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
5mLマイクロ波バイアルに、2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(270mg、0.824mmol)、ヒドラジン(0.31mL、9.9mmol)、ヒューニッヒ塩基(0.576mL、3.30mmol)、およびエタノール(3mL)を加えた。反応混合物をマイクロ波反応器内にて150℃で70分間加熱した。LCMS分析は良好な変換を示したため、反応混合物を濃縮し、DMSOに溶解させ、RP−HPLC(8〜32%CH
3CN水溶液、0.1%TFA)で精製した。生成物画分をプールし、次いでNaHCO
3で塩基性化し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮し、表題化合物(117mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=340[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.17−1.23(m,3H),2.84(d,J=4.0Hz,3H),3.02−3.20(m,1H),3.38−3.51(m,1H),3.56−3.66(m,1H),3.67−3.78(m,1H),3.87−3.98(m,1H),4.07−4.19(m,1H),4.45−4.57(m,1H),5.38(s,2H),6.55(bs,2H),7.61(s,1H),7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.98(bs,1H),11.51(s,1H)。
実施例166
6−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
100mLのRBFに、水素化ナトリウム(73.1mg、2.90mmol)を充填し、窒素雰囲気下に置き、0℃に冷却した。次いで、シリンジを介してCH
3OH(10mL)を滴下し、得られた混合物をこの温度で10分間攪拌した。次いで混合物を10分間室温まで温め、CH
3OH中のナトリウムメトキシドの混濁溶液を得た。4mLバイアルに、2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(100mg、0.290mmol)、DMF(1mL)、および1.2mLの、CH
3OH(1.2当量)中のナトリウムメトキシドの溶液を加えた。反応物を室温で2時間攪拌し、次いでEtOAc(10mL)に注いだ。水相をEtOAc(2×10mL)で抽出し、合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、次いで濃縮した。残渣を2mLマイクロ波バイアルに移し、エタノール(1.5mL)、ヒューニッヒ塩基(0.152mL、0.869mmol)、およびヒドラジン水和物(0.101mL、1.74mmol)を加えた。得られた混合物をマイクロ波反応器内にて150℃で30分間加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣をRP−HPLC(H
2O中0〜30%CH
3CN、0.1%TFA)で精製した。生成物画分を合わせ、Na
2CO
3で塩基性化し、EtOAc中に抽出した。有機層を濃縮し、残渣を凍結乾燥させ、表題化合物(41.7mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=370[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.19(d,J=6.6Hz,3H),2.83(d,J=4.0Hz,3H),3.05−3.22(m,1H),3.46(d,J=2.5Hz,1H),3.62(d,J=2.8Hz,1H),3.67−3.79(m,1H),3.85−4.01(m,4H),4.04−4.22(m,1H),4.41−4.62(m,1H),5.03(s,2H),6.37−6.68(m,2H),6.95(s,1H),7.53(bs,1H),11.53(s,1H)。
中間体324
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルチオ)ベンゾニトリル
4mLバイアルに、2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(100mg、0.290mmol)、DMF(1mL)、および15%NaSMe水溶液(162mg、0.347mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間攪拌した。混合物をEtOAc(10mL)に注いだ。水相をEtOAc(2×10mL)で抽出し、合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、次いで濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜40%EtOAc、12gカラム)で精製し、表題化合物(40mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=374[M+H]
+。
実施例167
6−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(メチルチオ)−1H−インダゾール−3−アミン
2mLマイクロ波バイアルに、2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルチオ)ベンゾニトリル(40mg、0.107mmol)、ヒドラジン(0.037mL、0.643mmol)、ヒューニッヒ塩基(0.056mL、0.321mmol)、およびエタノール(1.5mL)を充填した。混合物をマイクロ波反応器内にて150℃で90分間加熱した。反応混合物を放冷し、次いで濃縮した。得られた残渣をDMSOに溶解させ、RP−HPLC(H
2O中0〜30%CH
3CN、0.,1%TFA)で精製した。生成物画分をプールし、NaHCO
3で塩基性化し、次いでEtOAc中に抽出した。有機層を乾燥させ、次いで濃縮し、表題化合物(28mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=386[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.19(d,J=6.8Hz,3H),2.61(s,3H),2.83(d,J=4.3Hz,3H),3.04−3.22(m,1H),3.40−3.52(m,1H),3.55−3.66(m,1H),3.67−3.79(m,1H),3.85−3.99(m,1H),4.05−4.23(m,1H),4.44−4.59(m,1H),5.10(s,2H),6.38−6.71(m,2H),7.26−7.49(m,1H),7.66−7.88(m,1H),11.62−11.92(m,1H)。
実施例168
N
4
−メチル−6−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
20mLバイアルに、2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(100mg、0.290mmol)、DMF(1mL)、およびメチルアミン(THF中2M、0.174mL、0.347mmol)を加えた。反応物を室温で一晩攪拌した。さらに0.6当量のメチルアミン溶液(THF中2M)を加え、反応物を週末にかけて3日間室温で攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣をエタノール(1.5mL)に溶解させ、ヒドラジン(0.101mL、1.737mmol)およびヒューニッヒ塩基(0.152mL、0.869mmol)を加えた。反応物をマイクロ波反応器内にて150℃で60分間加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣をDMSOに溶解させ、RPHPLCで精製した。生成物画分を合わせ、NaHCO
3で塩基性化し、EtOAcで抽出した。有機相を合わせ、乾燥させ、濃縮し、表題化合物(40.5mg)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=369[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.18(d,J=6.8Hz,3H),2.73−2.91(m,6H),3.03−3.15(m,1H),3.39−3.52(m,1H),3.62(d,J=2.5Hz,1H),3.67−3.78(m,1H),3.87−3.98(m,1H),4.01−4.15(m,1H),4.41−4.55(m,1H),5.07(s,2H),5.59−5.74(m,1H),6.26−6.62(m,3H),7.14(br.s.,1H),11.35(s,1H)。
中間体325
4−ブロモ−2−フルオロ−6−[(フェニルメチル)オキシ]ベンゾニトリル
500mLのRBFに、NaH(0.660g、27.5mmol)およびTHF(100mL)を加えた。この溶液に、THF中のベンジルアルコール(2.385mL、22.94mmol)を、必要に応じて外部冷却しながら(氷浴)、シリンジを介して徐々に加えた。添加後、反応混合物を室温で1時間攪拌した。この時に、混合物を、シリンジを介して、4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(5g、22.94mmol)のTHF溶液に、0℃で徐々に移した。溶液を室温まで昇温させ、週末にかけて攪拌した。反応物を水(50mL)に注ぎ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させた。乾燥溶液を濾過し、濾液を真空下で濃縮して淡黄色固体を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン中0〜30%EtOAc)で精製し、表題化合物(3.911g)を白色のふわふわした固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ5.35(s,2H),7.27−7.66(m,7H)。
中間体326
4−ブロモ−2−フルオロ−6−ヒドロキシベンゾニトリル
500mLのRBFに、4−ブロモ−2−フルオロ−6−[(フェニルメチル)オキシ]ベンゾニトリル(5g、16.33mmol)およびCH
2Cl
2(100mL)を加えた。フラスコを氷水浴中で冷却し、シリンジを介してBBr
3(49.0mL、49.0mmol)(CH
2Cl
2溶液)を滴下した。赤色溶液を1時間かけて室温に昇温させた。溶液を水(200mL)に注ぎ、EtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を、黄色残渣となるまで濃縮した。残渣をCH
2Cl
2で処理し、沈殿物が形成され、これを回収し、表題化合物(2.830g)を微細な黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ7.03(t,J=1.4Hz,1H),7.29(dd,J=9.0,1.6Hz,1H),12.23(s,1H)。
中間体327
2−フルオロ−6−ヒドロキシ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
20mLねじ口バイアルに、4−ブロモ−2−フルオロ−6−ヒドロキシベンゾニトリル(500mg、2.315mmol)、ビス−ピナコラトジボロン(705mg、2.78mmol)、酢酸カリウム(568mg、5.79mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(95mg、0.116mmol)、および1,4−ジオキサン(8mL)を加えた。バイアルに蓋をし、スターラーホットプレート上にて100℃で4時間攪拌した。反応混合物を放冷し、次いで酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を20mLマイクロ波バイアルに加え、4−クロロ−N−メチル−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン(0.279g、1.15mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(0.047g、0.058mmol)、K
2CO
3(2M、1.725mL、3.45mmol)、および1,4−ジオキサン(6mL)を加えた。得られた混合物をマイクロ波反応器内にて140℃で10分間加熱した。有機層を分離し、水相を水(10mL)で希釈し、0.1N HClで中和し(pH紙)、次いでEtOAc(3×50mL)で抽出した。有機相を合わせ、次いでNa
2SO
4で乾燥させた。乾燥溶液を濃縮し、次いでCH
2Cl
2中0〜10%CH
3OHのフラッシュクロマトグラフィー(24gカラム、乾燥充填)で精製し、表題化合物(0.37g)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=344[M+H]
+。
中間体328
2−シアノ−3−フルオロ−5−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}フェニルトリフルオロメタンスルホネート
2−フルオロ−6−ヒドロキシ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(270mg、0.786mmol)、およびピリジン(0.382mL、4.72mmol)のCH
2Cl
2(9mL)溶液に、0℃で、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.199mL、1.180mmol)のCH
2Cl
2(9mL)溶液を加えた。反応物を室温で一晩攪拌し、次いで塩化アンモニウム(20mL)に注ぎ、CH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、粗表題化合物(374mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=476[M+H]
+。
中間体329
2−フルオロ−6−(2−フラニル)−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
2−シアノ−3−フルオロ−5−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}フェニルトリフルオロメタンスルホネート(374mg、0.786mmol)、2−フラニルボロン酸(176mg、1.572mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(32.1mg、0.039mmol)、K
3PO
4(500mg、2.358mmol)の1,4−ジオキサン(10mL)溶液を、密封された管内にて100℃で一晩加熱した。反応混合物を放冷し、次いでEtOAc(50mL)と水(50mL)とに分配した。水層を0.1M HCl(pH紙)で中和し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣をRP−HPLC(15〜50%CH
3CN水溶液、0.1%TFA)で精製した。生成物画分を合わせ、NaHCO
3で塩基性化し、EtOAcで抽出し、乾燥させ、濃縮し、表題化合物(74mg)を茶色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=394[M+H]
+。
実施例169
4−(2−フラニル)−6−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
2mLマイクロ波バイアルに、2−フルオロ−6−(2−フラニル)−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(50mg、0.127mmol)、ヒドラジン(0.044mL、0.763mmol)、ヒューニッヒ塩基(0.067mL、0.381mmol)、およびエタノール(1mL)を加えた。反応物をマイクロ波反応器内にて150℃で90分間加熱した。反応混合物を放冷し、次いで真空下で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2中0〜10%CH
3OH)で精製し、表題化合物(35mg、0.086mmol)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=406[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.20(d,J=6.6Hz,3H),2.75−2.94(m,3H),3.05−3.21(m,1H),3.41−3.52(m,1H),3.57−3.67(m,1H),3.68−3.80(m,1H),3.87−4.00(m,1H),4.06−4.21(m,1H),4.45−4.62(m,1H),5.11(s,2H),6.46−6.68(m,2H),6.68−6.74(m,1H),6.97−7.16(m,1H),7.74−7.82(m,1H),7.89−7.95(m,1H),7.97−8.07(m,1H),11.95(s,1H)。
実施例170
6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(エチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
エタノール(20mL)をNaH(254mg、10.56mmol)に加えた後に室温で30分間攪拌することにより、ナトリウムエトキシドのエタノール中原液を生成した。20mLマイクロ波バイアルに、4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(700mg、2.11mmol)、DMF(2mL)、およびエタノール(3mL)を加えた。反応物を0℃に冷却し、ナトリウムエトキシドのエタノール(4.40mL、2.324mmol)溶液を加えた。反応物を一晩攪拌し、さらにDMFを加え、反応物を室温で一晩攪拌させた。さらに0.25当量のエタノール(1mL)中ナトリウムエトキシドを加え、反応物を8時間攪拌した。反応混合物をNH
4Cl(飽和)および水(1:1、30mL)に注ぎ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣をエタノール(10mL)に溶解させ、ヒドラジン水和物(0.73mL、12.7mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.11mL、6.34mmol)を加えた。反応物をマイクロ波反応器内にて150℃で90分間加熱した。反応物を室温に放冷し、濃縮し、生じた沈殿物を濾過により回収し、エタノールで洗浄し、真空下で乾燥させ、表題化合物(400mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=370[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.18(d,J=6.6Hz,3H),1.45(t,J=7.0Hz,3H),3.05−3.15(m,1H),3.38−3.49(m,1H),3.54−3.65(m,1H),3.66−3.78(m,1H),3.88−3.96(m,1H),4.08(d,J=12.6Hz,1H),4.21(q,J=6.8Hz,2H),4.50(d,J=4.8Hz,1H),5.00(s,2H),6.10(s,2H),6.49(s,1H),6.91(s,1H),7.49(s,1H),11.53(s,1H)。
実施例171
6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−[(1−メチルエチル)オキシ]−1H−インダゾール−3−アミン
イソプロパノール(40mL)をNaH(254mg、10.56mmol)に0℃で加えた後に室温で30分間、次いで40℃で30分間攪拌することにより、ナトリウムイソプロポキシドのイソプロパノール中原液を生成した。透明で無色の溶液を室温に放冷した。20mLマイクロ波バイアルに、4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(700mg、2.11mmol)、DMF(2mL)、およびイソプロパノール(3mL)を加えた。反応物を0℃に冷却し、ナトリウムイソプロポキシドのイソプロパノール溶液(8.80mL、2.324mmol)を滴下した。反応物を一晩攪拌した。次いでさらにDMF(2mL)を加え、反応物を室温で一晩攪拌させた。この時に、さらに0.4当量のイソプロパノール(3.2mL)中ナトリウムイソプロポキシドを加え、反応物を週末にかけて3日間攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣をエタノール(10mL)に溶解させた。ヒドラジン水和物(0.73mL、12.7mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.11mL、6.34mmol)を加え、反応混合物をマイクロ波反応器内にて150℃で90分間加熱した。反応物を室温に放冷すると沈殿物が形成された。沈殿物を濾過により回収し、エタノールで洗浄し、真空下で乾燥させ、表題化合物(600mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=384[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.18(d,J=6.8Hz,3H),1.38(d,J=5.8,3H),1.37(d,J=5.8,3H),3.03−3.19(m,1H),3.40−3.50(m,1H),3.53−3.65(m,1H),3.66−3.79(m,1H),3.92(dd,J=11.1,3.0Hz,1H),4.08(d,J=12.6Hz,1H),4.45−4.55(d,J=5.1Hz,1H),4.78−4.94(m,1H),4.99(s,2H),6.09(s,2H),6.47(s,1H),6.94(s,1H),7.45(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体330
(2R)−2−[(フェニルメチル)アミノ]−1−ブタノール
CH
3OH(120mL)中の(R)−(−)−2−アミノ−1−ブタノール(5g、56.1mmol)にベンズアルデヒド(6.24mL、61.7mmol)を加え、反応混合物を窒素下で15分間攪拌した。次いで混合物を氷浴中で冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(2.33g、61.7mmol)を少しずつ加えた。混合物を氷浴中で1.5時間攪拌した。NaOH(6N、25mL)を加え、混合物を濃縮した。得られた残渣を100mLのH
2Oに取り込み、Et
2Oで抽出した(2×)。有機相を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、表題化合物(10.92g)をふわふわの白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=180[M+H]
+。
中間体331
[(2S,5R)−5−エチル−4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]メタノール
(2R)−2−[(フェニルメチル)アミノ]−1−ブタノール(10.06g、56.1mmol)の1,2−ジクロロエタン(DCE)(250mL)溶液に、(R)−(−)−エピクロロヒドリン(6.75g、72.9mmol)、次いで過塩素酸リチウム(5.97g、56.1mmol)を窒素下で加えた。反応物を室温で2日間攪拌し、次いでナトリウムエトキシド(52.4mL、140mmol)を加え、反応物を3日間攪拌し続けた。飽和NH
4Clを加え、生成物をEtOAcで抽出した。有機層を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、表題化合物(16.2g)を無色の油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=236[M+H]
+。
中間体332
[(2S,5R)−5−エチル−2−モルホリニル]メタノール
[(2S,5R)−5−エチル−4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]メタノール(0.5g、2.125mmol)をCH
3OH(20mL)に溶解させ、窒素雰囲気下に置いた。パラジウム炭素(10重量%、0.023g、0.212mmol)を加え、フラスコに窒素を通気して排気した(3×)。次いで反応物を水素雰囲気下(バルーン)に置き、室温で一晩攪拌した。反応セライトを通して混合物を濾過し、濃縮し、表題化合物(0.309g)を無色の油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=146[M+H]
+。
中間体333
1,1−ジメチルエチル(2S,5R)−5−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−4−モルホリンカルボキシレート
THF(10mL)中の[(2S,5R)−5−エチル−2−モルホリニル]メタノール(0.309g、2.125mmol)に、Boc
2O(0.493mL、2.125mmol)およびヒューニッヒ塩基(0.371mL、2.125mmol)を加え、反応混合物を40℃に加熱し、一晩攪拌した。次いで反応物を室温に冷却し、濃縮し、表題化合物(0.488g)を得た。LC−MS(ES)m/z=246[M+H]
+。
中間体334
(2S,5R)−4−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−5−エチル−2−モルホリンカルボン酸
0℃に冷却した、1,1−ジメチルエチル(2S,5R)−5−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−4−モルホリンカルボキシレート(2.52g、10.27mmol)のCH
2Cl
2(50mL)中の激しく攪拌した溶液に、TEMPO(0.321g、2.054mmol)および(ジアセトキシヨード)ベンゼン(7.28g、22.60mmol)を加えた。氷浴を除去し、反応物を室温まで昇温させ、一晩攪拌した。反応をCH
3OHでクエンチし、次いで濃縮し、表題化合物(0.711g)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=260[M+H]
+。
中間体335
1,1−ジメチルエチル(2S,5R)−5−エチル−2−[(フェニルアミノ)カルボニル]−4−モルホリンカルボキシレート
CH
2Cl
2(10mL)中の(2S,5R)−4−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−5−エチル−2−モルホリンカルボン酸(0.250g、0.964mmol)に、アニリン(0.088mL、0.964mmol)、HOAt(0.131g、0.964mmol)、およびEDC(0.222g、1.157mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を水で洗浄し(2×)、有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、表題化合物(0.247g)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=240[M+H]
+。
中間体336
(2S,5R)−5−エチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
1,1−ジメチルエチル(2S,5R)−5−エチル−2−[(フェニルアミノ)カルボニル]−4−モルホリンカルボキシレート(0.269g、0.804mmol)を、1,4−ジオキサン中のHCl(4M、0.024mL、0.804mmol)に取り込み、室温で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、表題化合物のHCl塩(0.198g)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=235[M+H]
+。
中間体337
(2S,5R)−4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−エチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−5−エチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド(0.3118g、1.331mmol)および2,6−ジクロロピリミジン(0.218g、1.331mmol)を20mLマイクロ波容器に加え、CH
3CN(5mL)に溶解させた。ヒューニッヒ塩基(1.162mL、6.65mmol)を加え、反応物に蓋をし、150℃で2時間照射した。次いで反応混合物をH
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を合わせ、乾燥させ、表題化合物(0.419g)を得た。LC−MS(ES)m/z=362[M+H]
+。
実施例172
(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−エチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−エチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド(0.4185g、1.157mmol)、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.572g、3.47mmol)、およびPd(PPh
3)
4(0.067g、0.058mmol)を20mLマイクロ波容器に加え、次いで1,4−ジオキサン(5mL)および飽和NaHCO
3水溶液(2.5mL)を加えた。反応物に130℃で30分間照射した。SiliaBond Thiol(登録商標)(4.45g、5.78mmol)を加え、反応物を室温で3時間攪拌した。次いで反応物を濾過し、濾液をH
2Oで希釈し、EtOAcで洗浄した(2×)。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して茶色油状物を得て、これを20mLマイクロ波容器内のCH
3CN(5mL)に取り込んだ。ヒドラジン(0.17mL、5.5mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.92mL、11.0mmol)を加え、反応物に150℃で10分間照射した。反応混合物を濃縮し、次いで逆相HPLC(25〜55%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)で精製した。生成物画分を合わせ、濃縮して黄色固体を得て、これを1mLのH
2Oに取り込み、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩(12.7mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+。
中間体338
1,1−ジメチルエチル(2S,5R)−2−[(シクロヘキシルアミノ)カルボニル]−5−エチル−4−モルホリンカルボキシレート
CH
2Cl
2(10mL)中の(2S,5R)−4−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−5−エチル−2−モルホリンカルボン酸(0.250g、0.964mmol)に、シクロヘキシルアミン(0.096g、0.964mmol)、HOAt(0.131g、0.964mmol)、およびEDC(0.222g、1.157mmol)を加え、反応物を室温で一晩攪拌した。反応混合物をH
2Oで洗浄し(2×)、有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、表題化合物(0.296g)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=241[M+H−Boc]
+。
中間体339
(2S,5R)−N−シクロヘキシル−5−エチル−2−モルホリンカルボキサミド
1,1−ジメチルエチル(2S,5R)−2−[(シクロヘキシルアミノ)カルボニル]−5−エチル−4−モルホリンカルボキシレート(0.2963g、0.870mmol)を、1,4−ジオキサン中のHCl(4M、5ml、165mmol)に取り込み、室温で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、表題化合物のHCl塩(0.256g)を得た。LC−MS(ES)m/z=241[M+H]
+。
中間体340
(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−5−エチル−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−N−シクロヘキシル−5−エチル−2−モルホリンカルボキサミド(0.256g、1.07mmol)を20mLマイクロ波容器内のCH
3CN(5mL)に取り込んだ後、ヒューニッヒ塩基(0.93mL、5.33mmol)および2,6−ジクロロピリミジン(0.175g、1.07mmol)を加えた。反応物に150℃で2時間照射した。次いで反応混合物をH
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した(2×)。有機相を乾燥させ、濃縮して茶色油状物を得て、これをPd(PPh
3)
4(0.054g、0.047mmol)とともに20mLマイクロ波容器に加え、次いで1,4−ジオキサン(5mL)および飽和NaHCO
3水溶液(2.5mL)を加えた。反応物に130℃で30分間照射した。SiliaBond Thiol(登録商標)(4.45g、5.78mmol)を反応混合物に加え、室温で3時間攪拌した。次いで反応物を濾過し、濾液をH
2Oで希釈し、EtOAcで洗浄した(2×)。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、粗表題化合物(0.583g)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=453[M+H]
+。
実施例173
(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−5−エチル−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−5−エチル−2−モルホリンカルボキサミド(0.583g、1.288mmol)をCH
3CN(5mL)に取り込んだ後、20mLマイクロ波容器内にて、ヒドラジン(0.162mL、5.15mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.800mL、10.31mmol)を加えた。反応物に150℃で10分間照射した。反応混合物を逆相HPLC(25〜55%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)で精製した。生成物画分を合わせ、濃縮し、表題化合物のTFA塩(29mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=465[M+H]
+。
中間体341
(2S,5R)−4−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−エチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(0.150g、0.845mmol)を20mLマイクロ波バイアルに加えた後、CH
3CN(5mL)中の(2S,5R)−5−エチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド(0.198g、0.845mmol)およびヒューニッヒ塩基(0.738mL、4.23mmol)を加えた。反応物に150℃で10分間照射した。反応物を20mLの密封したマイクロ波容器内に残し、週末にかけて100℃に加熱した。反応混合物を水で希釈してEtOAcで抽出した(2×)。有機層を合わせ、乾燥させ、粗表題化合物(0.410g)を得た。LC−MS(ES)m/z=376[M+H]
+。
中間体342
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−エチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.279g、1.690mmol)を20mLマイクロ波容器に加えた後、1,4−ジオキサン(5mL)に溶解させた、Pd(PPh
3)
4(0.049g、0.042mmol)および(2S,5R)−4−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−エチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド(0.318g、0.845mmol)を加えた。飽和NaHCO
3水溶液(2.5mL)を加え、反応物に130℃で30分間照射した。SiliaBond Thiol(登録商標)(3.25g、4.23mmol)を反応混合物に加え、これを室温で2時間攪拌し、次いで濾過した。次いで、濾液をH
2Oで希釈してEtOAcで抽出した(2×)。有機相を乾燥させ、濃縮し、粗表題化合物(0.412g)を暗褐色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=461[M+H]
+。
実施例174
(2S,5R)−4−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−エチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−エチル−N−フェニル−2−モルホリンカルボキサミド(389mg、0.845mmol)をCH
3CN(5mL)に取り込んで20mLマイクロ波容器に加えた後、ヒドラジン(0.106mL、3.38mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.181mL、6.76mmol)を加えた。反応物に150℃で15分間照射した。反応物を濃縮し、逆相HPLC(15〜45%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)で精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物のTFA塩(48.5mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=473[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.92(t,3H),1.74−1.86(m,2H),3.34(s,3H),3.71−3.74(m,1H),3.74−3.77(m,1H),4.03(bs,1H),4.06(bs,1H),4.10−4.16(m,1H),4.64−4.85(m,1H),5.39(bs,2H),6.60−6.67(m,2H),7.07−7.13(m,1H),7.31−7.36(m,2H),7.60−7.64(m,1H),7.70−7.74(m,3H),8.00(s,1H),9.87(bs,1H),11.50(bs,1H)。
中間体343
(2S,5R)−4−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−5−エチル−2−モルホリンカルボキサミド
4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(0.141g、0.791mmol)を20mLマイクロ波バイアルに加えた後、CH
3CN(5mL)中の(2S,5R)−N−シクロヘキシル−5−エチル−2−モルホリンカルボキサミド(0.190g、0.791mmol)およびヒューニッヒ塩基(0.690mL、3.95mmol)を加えた。反応物に150℃で10分間照射した。反応物を20mLの密封したマイクロ波容器内に残し、週末にかけて100℃に加熱した。反応混合物を水で希釈してEtOAcで抽出した(2×)。有機層を合わせ、乾燥させ、表題化合物(0.302g)を得た。LC−MS(ES)m/z=382[M+H]
+。
中間体344
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−5−エチル−2−モルホリンカルボキサミド
(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.261g、1.582mmol)を20mLマイクロ波容器に加えた後、1,4−ジオキサン(5mL)に溶解させた、Pd(PPh
3)
4(0.046g、0.040mmol)および(2S,5R)−4−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−5−エチル−2−モルホリンカルボキサミド(0.302g、0.791mmol)を加えた。飽和NaHCO
3水溶液(2.5mL)を加え、反応物に130℃で30分間照射した。SiliaBond Thiol(登録商標)(3.04g、3.96mmol)を反応物に加え、これを室温で2時間攪拌し、次いで濾過した。次いで、濾液をH
2Oで希釈してEtOAcで抽出した(2×)。有機相を乾燥させ、濃縮し、粗表題化合物(0.387g)を暗褐色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=467[M+H]
+。
実施例175
(2S,5R)−4−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−5−エチル−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−5−エチル−2−モルホリンカルボキサミド(369mg、0.791mmol)をCH
3CN(5mL)に取り込んで20mLマイクロ波容器に加えた後、ヒドラジン(0.099mL、3.16mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.105mL、6.33mmol)を加えた。反応物に150℃で15分間照射した。N
2エバポレーターで反応混合物から溶媒を除去し、逆相精製(15〜45%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)のために、得られた残渣を5mLのDMSOに取り込んだ。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物のTFA塩(30.7mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=479[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.85−0.92(m,3H),1.07−1.15(m,2H),1.20−1.35(m,4H),1.52−1.61(m,2H),1.65−1.80(m,4H),2.81−2.88(m,5H),3.56−3.63(m,1H),3.63−3.69(m,1H),3.86−3.92(m,1H),3.93−3.99(m,1H),4.57−4.83(m,2H),5.38(bs,1H),6.53−6.64(m,2H),7.58−7.67(m,2H),7.70−7.74(m,1H),7.97(bs,1H),11.49(bs,1H)。
中間体345
1,1−ジメチルエチル(2S,5R)−5−エチル−2−{[(フェニルメチル)アミノ]カルボニル}−4−モルホリンカルボキシレート
CH
2Cl
2(10mL)中の(2S,5R)−4−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−5−エチル−2−モルホリンカルボン酸(0.390g、1.504mmol)に、ベンジルアミン(0.164mL、1.504mmol)、HOAt(0.205g、1.504mmol)、およびEDC(0.346g、1.805mmol)を加えた。反応物を室温で一晩攪拌した。反応混合物をH
2Oで洗浄し(3×)、次いで有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、表題化合物(0.551g)を得た。LC−MS(ES)m/z=249[M+H−Boc]
+。
中間体346
(2S,5R)−5−エチル−N−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
1,1−ジメチルエチル(2S,5R)−5−エチル−2−{[(フェニルメチル)アミノ]カルボニル}−4−モルホリンカルボキシレート(0.551g、1.581mmol)を1,4−ジオキサン中のHCl(4M、5mL、165mmol)に取り込み、室温で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、表題化合物のHCl塩(0.400g)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=249[M+H]
+。
中間体347
(2S,5R)−4−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−エチル−N−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(0.143g、0.805mmol)を20mLマイクロ波バイアルに加えた後、CH
3CN(5mL)中の(2S,5R)−5−エチル−N−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(0.200g、0.805mmol)およびヒューニッヒ塩基(0.703mL、4.03mmol)を加えた。反応物に150℃で10分間照射した。反応物を20mLの密封したマイクロ波容器内に残し、週末にかけて100℃に加熱した。反応混合物を水で希釈してEtOAcで抽出した(2×)。有機層を合わせ、乾燥させ、表題化合物(0.805g)を油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=376[M+H]
+。
中間体348
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−エチル−N−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(0.266g、1.61mmol)を20mLマイクロ波容器に加えた後、1,4−ジオキサン(5mL)に溶解させた、Pd(PPh
3)
4(0.047g、0.040mmol)および(2S,5R)−4−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−エチル−N−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(0.314g、0.805mmol)を加えた。飽和NaHCO
3水溶液(2.5mL)を加え、反応物に130℃で30分間照射した。SiliaBond Thiol(登録商標)(3.10g、4.03mmol)を反応物に加え、これを室温で2時間攪拌し、次いで濾過した。次いで、濾液をH
2Oで希釈してEtOAcで抽出した(×2)。有機相を乾燥させ、濃縮し、表題化合物(0.365g)を暗褐色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=475[M+H]
+。
実施例176
(2S,5R)−4−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−エチル−N−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド
(2S,5R)−4−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−エチル−N−(フェニルメチル)−2−モルホリンカルボキサミド(382mg、0.805mmol)をCH
3CN(5mL)に取り込んで20mLマイクロ波容器に加えた後、ヒドラジン(0.101mL、3.22mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.125mL、6.44mmol)を加えた。反応物に150℃で15分間照射した。反応物を濃縮し、逆相HPLC(15〜45%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)で精製した。画分を合わせ、濃縮し、TFA塩表題化合物(36.9mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=487[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.86−0.93(m,3H),1.63−1.83(m,2H),2.76−2.79(m,1H),2.81−2.87(m,3H),3.67−3.73(m,1H),3.95−4.03(m,2H),4.30−4.39(m,2H),4.66(s,2H),5.37−5.41(m,2H),5.77(s,2H),6.60(bs,2H),7.22−7.36(m,5H),7.59−7.63(m,1H),7.70−7.74(m,1H),7.98(bs,1H),8.48−8.56(m,1H),11.49(bs,1H)。
中間体349
4−クロロ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−N−メチル−2−ピリミジンアミン
(3R)−3−エチルモルホリン(5g、43.4mmol)をCH
3CN(100mL)およびヒューニッヒ塩基(15.2mL、87mmol)に取り込んだ後、4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(6.96g、39.1mmol)を加え、反応物を、密封された管内にて一晩130℃に加熱した。反応混合物を濃縮し、次いでフラッシュクロマトグラフィー(0〜15%EtOAc/CHCl
3、400g)で精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(1.6g)を無色の油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=257[M+H]
+。
中間体350
4−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−N−メチル−2−ピリミジンアミン(250mg、0.974mmol)を20mLマイクロ波バイアルに加えた後、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(209mg、1.266mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(39.8mg、0.049mmol)、2M K
2CO
3(1.461mL、2.92mmol)、および1,4−ジオキサン(4mL)を加えた。混合物を10分間140℃に加熱した。反応混合物を、シリカプラグを通して濾過してEtOAcで洗浄した(3×)。次いで濾液をH
2Oで洗浄し(2×)、有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、表題化合物(464mg)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=342[M+H]
+。
実施例177
6−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
4−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(0.464g、1.359mmol)をCH
3CN(5mL)に取り込んだ後、20mLマイクロ波バイアル内にヒドラジン(0.171mL、5.44mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.899mL、10.87mmol)を加えた。反応物に150℃で1時間照射した。次いで反応混合物を濃縮し、得られた残渣を逆相HPLC(5〜30%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)を用いて精製した。画分を合わせ、EtOAcで希釈した。有機相を飽和NaHCO
3溶液で洗浄し(2×)、これをEtOAcで逆抽出した(×1)。有機相を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させた。生成物を2mLのH
2Oに取り込み、凍結乾燥させ、表題化合物(137mg)を白色のふわふわした粉末として得た。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.89(t,3H),1.60−1.82(m,2H),2.83(d,J=4.0Hz,3H),3.10(d,J=2.3Hz,1H),3.43(d,J=2.5Hz,1H),3.52(dd,J=11.5,2.9Hz,1H),3.84(d,J=11.4Hz,1H),3.89(dd,J=11.2,3.2Hz,1H),4.03(q,J=7.1Hz,1H),4.14−4.26(m,1H),4.29−4.38(m,1H),5.38(s,2H),6.55(bs,2H),7.59(d,J=8.6Hz,1H),7.71(d,J=8.6Hz,1H),7.97(bs,1H),11.50(bs,1H)。
中間体351
4−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−N−メチル−2−ピリミジンアミン(250mg、0.974mmol)を20mLマイクロ波バイアルに加えた後、(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(356mg、1.948mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2付加物(39.8mg、0.049mmol)、2M K
2CO
3(1.461mL、2.92mmol)、および1,4−ジオキサン(4mL)を加えた。混合物を10分間140℃に加熱した。反応混合物を、シリカプラグを通して濾過してEtOAcで洗浄した(3×)。次いで濾液をH
2Oで洗浄し(2×)、有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、表題化合物(453mg)を茶色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+。
実施例178
6−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−アミン
4−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(0.453g、1.261mmol)をCH
3CN(5mL)に取り込んだ後、20mLマイクロ波バイアル内にヒドラジン(0.158mL、5.04mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.76mL、10.1mmol)を加えた。反応物を150℃で1時間照射した。反応混合物を濃縮し、逆相HPLC(8〜28%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)で精製した。画分を合わせ、EtOAcで希釈した。有機相を飽和NaHCO
3溶液で洗浄し(2×)、これをEtOAcで逆抽出した。有機相を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させた。生成物を2mLのH
2Oに取り込み、凍結乾燥させ、表題化合物(137mg)を白色のふわふわした粉末として得た。LC−MS(ES)m/z=372[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.88(t,3H),1.60−1.81(m,2H),2.82(d,J=4.0Hz,3H),3.05−3.16(m,1H),3.43(d,J=2.53Hz,1H),3.51(dd,J=11.5,2.9Hz,1H),3.83(d,J=11.4Hz,1H),3.89(dd,J=11.1,3.0Hz,1H),4.03(d,J=7.1Hz,1H),4.16−4.28(m,1H),4.30−4.43(m,1H),5.26(s,2H),6.58(bs,2H),7.36(d,J=12.4Hz,1H),7.84(bs,1H),11.89(s,1H)。
実施例179
6−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
CH
3OH(10mL)を、水素化ナトリウム(66.8mg、2.78mmol)が充填された0℃の100mLのRBFに滴下した。混合物を10分間攪拌し、次いで10分間室温に昇温させた。4mLバイアルに、4−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(100mg、0.278mmol)、DMF(1mL)、および1.2mLのナトリウムメトキシド溶液(1.2当量)を加えた。反応物を室温で一晩攪拌した。別途0.5当量のナトリウムメトキシドを反応物に加え、これを3時間40℃に加熱した。次いで反応混合物をEtOAc(10mL)に注いだ。有機相をH
2Oで洗浄し(2×)、次いでNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、4−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロ−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリルを得た。この物質をCH
3CN(1mL)に取り込んで5mLマイクロ波バイアルに加えた後、ヒドラジン(0.035mL、1.113mmol)およびヒューニッヒ塩基(0.39mL、2.23mmol)を加えた。反応物に150℃で90分間照射した。次いで反応混合物を濃縮し、逆相HPLC(10〜30%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)で精製した。画分を合わせ、EtOAcで希釈した。有機相を飽和NaHCO
3溶液で洗浄し、これをEtOAcで逆抽出した(×1)。有機相を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させた。生成物を2mLのH
2Oに取り込み、凍結乾燥させ、表題化合物(34.8mg)を白色のふわふわした粉末として得た。LC−MS(ES)m/z=384[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.88(t,3H),1.59−1.82(m,2H),2.82(d,J=3.8Hz,3H),3.07−3.18(m,1H),3.39−3.49(m,1H),3.50−3.56(m,1H),3.82−3.87(m,1H),3.87−3.92(m,1H),3.94(s,3H),4.10−4.23(m,1H),4.27−4.39(m,1H),5.02(s,2H),6.45−6.57(m,1H),6.94(bs,1H),7.52(bs,1H),8.30−8.34(bs,1H),11.53(bs,1H)。
実施例180
6−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−4−(メチルチオ)−1H−インダゾール−3−アミン
4mLバイアルに、4−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(100mg、0.278mmol)、DMF(1mL)、およびNaSMe(15重量%、117mg、0.250mmol)を加えた。反応物を室温で2時間攪拌した。反応物をEtOAc(10mL)、次いでH
2O(10mL)に注いだ。水相をEtOAcで抽出した(2×)。次いで有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して黄色油状物を得て、次いでこれをCH
3CN(1.5mL)に取り込んで5mLマイクロ波バイアルに加えた後、ヒドラジン(0.035mL、1.113mmol)およびヒューニッヒ塩基(0.39mL、2.23mmol)を加えた。反応物に150℃で90分間照射した。次いで反応混合物を濃縮し、逆相HPLC(10〜30%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)で精製した。画分を合わせ、EtOAcで希釈した。有機相を飽和NaHCO
3溶液で洗浄し、これをEtOAcで逆抽出した。有機相を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させた。生成物を2mLのH
2Oに取り込み、凍結乾燥させ、表題化合物(28.8mg)を白色のふわふわした粉末として得た。LC−MS(ES)m/z=400[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.89(t,3H),1.60−1.81(m,2H),2.82(d,J=3.3Hz,3H),3.05−3.15(m,1H),3.16−3.19(m,3H),3.40−3.48(m,1H),3.49−3.56(m,1H),3.81−3.87(m,1H),3.87−3.93(m,1H),4.18(bs,1H),4.33(bs,1H),5.09(s,2H),6.47−6.57(m,1H),7.39−7.45(m,1H),7.72−7.80(m,1H),8.60−8.68(m,1H),11.84(bs,1H)。
実施例181
N
4
−シクロペンチル−6−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
4mLバイアルに、4−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(100mg、0.278mmol)、DMF(1mL)、およびシクロペンチルアミン(23.7mg、0.28mmol)を加えた。反応物を室温で2時間攪拌した。反応物をEtOAc(10mL)に注いで水相をEtOAcで抽出した(2×)。次いで有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して黄色油状物を得て、これをCH
3CN(1.5mL)に取り込んで5mLマイクロ波バイアルに加えた後、ヒドラジン(0.035mL、1.113mmol)およびヒューニッヒ塩基(0.39mL、2.23mmol)を加えた。反応物に150℃で90分間照射した。次いで反応混合物を濃縮し、逆相HPLC(20〜40%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)で精製した。画分を合わせ、EtOAcで希釈した。有機相を飽和NaHCO
3溶液で洗浄し、これをEtOAcで逆抽出した。有機相を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させた。生成物を2mLのH
2Oに取り込み、凍結乾燥させ、表題化合物(23mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=437[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.89(s,3H),1.53−1.82(m,8H),2.00−2.09(m,2H),2.79−2.85(m,3H),3.03−3.13(m,1H),3.39−3.48(m,1H),3.49−3.55(m,1H),3.82−3.86(m,1H),3.87−3.92(m,1H),4.11−4.19(m,1H),4.20−4.28(m,1H),5.03(s,2H),5.32−5.37(m,1H),6.35(bs,1H),6.46(bs,1H),6.55(bs,1H),7.11(bs,1H),11.38(bs,1H)。
実施例182
6−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−N
4
−メチル−1H−インダゾール−3,4−ジアミン
4mLバイアルに、4−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(100mg、0.278mmol)、DMF(1mL)、およびTHF中のメチルアミン(2M、0.14mL、0.28mmol)を加えた。反応物を室温で2時間攪拌した。次いで反応物をEtOAc(10mL)に注いで水相をEtOAcで抽出した(2×)。次いで有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して黄色油状物を得て、これをCH
3CN(1.5mL)に取り込んで5mLマイクロ波バイアルに加えた後、ヒドラジン(0.035mL、1.113mmol)およびヒューニッヒ塩基(0.39mL、2.23mmol)を加えた。反応物に150℃で90分間照射した。次いで反応混合物を濃縮し、逆相HPLC(10〜30%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)で精製した。画分を合わせ、EtOAcで希釈した。有機相を飽和NaHCO
3溶液で洗浄し、これをEtOAcで逆抽出した。有機相を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させた。生成物を2mLのH
2Oに取り込み、凍結乾燥させ、表題化合物(7mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=383[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.85−0.91(m,3H),1.58−1.82(m,2H),2.79−2.84(m,3H),3.05−3.14(m,1H),3.22−3.28(m,3H),3.39−3.48(m,1H),3.49−3.55(m,1H),3.81−3.86(m,1H),3.87−3.92(m,1H),4.12−4.20(m,1H),4.31(bs,1H),4.85(s,2H),6.43(bs,1H),6.51(bs,1H),6.96(bs,1H),7.48(bs,1H),11.58(bs,1H)。
実施例183
6−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−4−(1−ピロリジニル)−1H−インダゾール−3−アミン
4mLバイアルに、4−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(100mg、0.278mmol)、DMF(1mL)、およびピロリジン(19.8mg、0.28mmol)を加えた。反応物を室温で2時間攪拌した。反応物をEtOAc(10mL)に注いで水相をEtOAcで抽出した(2×)。次いで有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して黄色油状物を得て、これをCH
3CN(1.5mL)に取り込んで5mLマイクロ波バイアルに加えた後、ヒドラジン(0.035mL、1.113mmol)およびヒューニッヒ塩基(0.39mL、2.23mmol)を加えた。反応物に150℃で90分間照射した。次いで反応混合物を濃縮し、逆相HPLC(15〜35%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA)で精製した。画分を合わせ、EtOAcで希釈した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、これをEtOAcで逆抽出した。有機相を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させた。生成物を2mLのH
2Oに取り込み、凍結乾燥させ、表題化合物(17.1mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=423[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.88(t,3H),1.57−1.82(m,4H),2.81(d,J=4.6Hz,3H),2.84(d,J=4.8Hz,4H),3.04−3.14(m,1H),3.40−3.48(m,1H),3.49−3.55(m,1H),3.81−3.86(m,1H),3.86−3.92(m,1H),4.11−4.20(m,1H),4.29(bs,1H),5.07(s,2H),5.65−5.71(m,1H),6.40(bs,2H),6.44(bs,2H),7.14(bs,1H),11.34(bs,1H)。
実施例184
6−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−4−(エチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
4−[6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(690mg、1.92mmol)をDMF(6mL)に取り込んだ後、ナトリウムエトキシド(1.1M、1.75mL、1.92mmol)を加えた。次いで反応物を室温で攪拌させた。反応物をEtOAc(20mL)で希釈し、H
2O(25mL)で洗浄した。次いでH
2OをEtOAc(20mL)で逆抽出した。有機相を乾燥させ、濃縮して黄色油状物を得て、次いでこれをCH
3CN(5mL)に溶解させて20mLマイクロ波バイアルに移した後、ヒドラジン(0.241mL、7.68mmol)およびヒューニッヒ塩基(2.68mL、15.36mmol)を加えた。反応物を140℃で2時間照射した。さらに1当量のヒドラジン(0.120mL、3.84mmol)を反応物に加え、これに140℃で30分間照射した。反応物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(0〜50%、80:20:2 CH
2Cl
2:CH
3OH:NH
4OH、60g)で精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(398.8mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=398[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.88(t,J=7.5Hz,3H),1.45(t,J=7.0Hz,3H),1.60−1.80(m,2H),2.79−2.85(m,3H),3.06−3.15(m,1H),3.40−3.48(m,1H),3.49−3.55(m,1H),3.81−3.87(m,1H),3.87−3.92(m,1H),4.17−4.25(m,3H),4.34(bs,1H),4.99(s,2H),6.50(bs,2H),6.93(bs,1H),7.52(bs,1H),11.52(bs,1H)。
中間体352
2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(1.2g、6.74mmol)(2R)−2−メチルピロリジン(0.631g、7.41mmol)とNaHCO
3(2.83g、33.7mmol)との、ジオキサン(40mL)および水(20mL)中混合物を、密封された管内にて117℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷した。LCMSは、出発物質である4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミンの大部分が消費されていることを示した。次いで(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(1.233g、6.74mmol)およびPd(Ph
3P)
4(0.156g、0.135mmol)を加え、反応混合物を117℃で24時間攪拌した。混合物を水(30mL)およびEtOAc(100mL)に注いだ。化合物はEtOAc層中に留まった。有機層を水層から分離した。有機層中に黒色の懸濁液が若干存在し、これを濾去した。(これらは生成物ではなかった。)有機層を回転蒸発させて乾燥させ、表題化合物(0.8g)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=330[M+H]
+。
中間体353
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル
新たに切断したナトリウム(50mg、2.17mmol)を氷冷CH
3OH(2.17mL)に加えることにより、ナトリウムメトキシドのCH
3OH中1M溶液を調製した。この溶液の一部(0.45mL)を、2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(134mg、0.407mmol)のCH
3OH(1mL)溶液に加えた。懸濁液を、蓋をした10mLバイアル内にて室温で一晩攪拌した。混合物を水(15mL)に注いだ。固体が形成され、これを濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(100mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=342[M+H]
+。
実施例185
6−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
密封可能な管内に、2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル(100mg、0.293mmol)、EtOH(5mL)、ヒューニッヒ塩基(0.05mL、0.29mmol)、およびヒドラジン無水物(0.055mL、1.76mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。一晩の後、黒色の固体が若干形成されただけでなく、黄色懸濁液が存在していた。LCMSは主に生成物を示した。反応物を室温に冷却した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。固体をフラッシュカラムクロマトグラフィーによりさらに精製した。生成物を含んだ画分を合わせ、溶媒を減圧下で除去し、表題化合物(23.7mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ1.30(d,J=6.3Hz,3H),1.75−2.18(m,4H),3.02(s,3H),3.50−3.63(m,2H),4.02(s,3H),4.34(m,1H),4.50(m,2H),6.07(s,1H),6.93(s,1H),7.44(s,1H)。
中間体354
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルチオ)ベンゾニトリル
2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(162mg、0.492mmol)のDMF(4mL)溶液に、メチルメルカプタンナトリウム塩(約15%水溶液、319mg、0.683mmol)を加えた。溶液を、蓋をした10mLバイアル内にて室温で一晩攪拌した。混合物を水(15mL)に注いだ。形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(86mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=358[M+H]
+。
実施例186
6−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−4−(メチルチオ)−1H−インダゾール−3−アミン
密封可能な管内に、2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルチオ)ベンゾニトリル(86mg、0.241mmol)、EtOH(5mL)、ヒューニッヒ塩基(0.042mL、1.44mmol)、およびヒドラジン無水物(0.045mL、0.241mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて100℃で一晩加熱した。一晩の後、少量の白色の固体が形成されただけでなく、黄色溶液が存在していた。LCMSはもはや出発物質がないことを示した。反応物を室温に冷却した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。固体をフラッシュカラムクロマトグラフィーでさらに精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を減圧下で除去し、表題化合物(20.5mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=370[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.21(d,J=6.1Hz,3H),1.67(m,1H),1.84−2.10(m,3H),2.61(s,3H),2.79−2.91(m,3H),3.41−3.66(m,2H),4.27(m,1H),5.09(s,2H),6.23(s,1H),6.44(s,1H),7.34−7.46(m,1H),7.72(s,1H),11.75(s,1H)。
中間体355
2−(エチルオキシ)−6−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
新たに切断したナトリウム(55mg、2.4mmol)を氷冷EtOH(2.4mL)に加えることにより、ナトリウムエトキシドのEtOH中1M溶液を調製した。この溶液の一部(0.54mL)を、2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(161mg、0.489mmol)のエタノール(6mL)溶液に加えた。懸濁液を、蓋をした10mLバイアル内にて室温で一晩攪拌した。混合物を水(15mL)に注ぐと固体が形成され、これを濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(87mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=356[M+H]
+。
実施例187
4−(エチルオキシ)−6−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
密封可能な管内に、2−(エチルオキシ)−6−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(87mg、0.245mmol)、EtOH(5mL)、ヒューニッヒ塩基(0.046mL、1.469mmol)、およびヒドラジン無水物(0.043mL、0.245mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて100℃で一晩加熱した。一晩の後、少量の白色の固体が形成されただけでなく、黄色溶液が存在していた。LCMSはもはや出発物質がないことを示した。反応物を室温に冷却した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。固体をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を減圧下で除去し、表題化合物(48mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=368[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.21(d,J=6.1Hz,3H),1.44(t,J=7.0Hz,3H),1.66(m,1H),2.02(m,3H),2.82(d,J=4.8Hz,3H),3.56(m,1H),4.12−4.24(q,J=7.1Hz,2H),4.99(s,2H),6.19(s,1H),6.32−6.51(m,1H),6.87−6.98(m,H),7.41−7.56(m,1H),11.50(s,1H)。
中間体356
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−[(1S)−1−フェニルエチル]−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、得られた混合物を室温で15分間攪拌した。(1S)−1−フェニルエタンアミン(58mg、0.478mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機層溶液を濃縮し、形成された固体をCH
3CN中に再結晶させ、表題化合物(186mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+。
実施例188
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−[(1S)−1−フェニルエチル]−3−ピペリジンカルボキサミド
密封可能な管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−[(1S)−1−フェニルエチル]−3−ピペリジンカルボキサミド(186mg、0.406mmol)、EtOH(5mL)、ヒューニッヒ塩基(0.071ml、0.406mmol)、およびヒドラジン無水物(0.076mL、2.434mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。反応物の温度が100℃に達した時に、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、少量の黒色の固体が形成されただけでなく、黄色溶液が存在していた。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体を黄色溶液から濾過した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させた。固体をCH
3CNから再結晶させ、固体を濾過し、CH
3CNで洗浄し、真空乾燥させ、表題化合物(120mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=471[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.14(d,J=6.8Hz,3H),1.36(d,J=7.1Hz,3H),1.66(m,1H),1.68(m,1H),1.77(m,2H),2.34(m,1H),4.94(m,1H),5.38(s,2H),6.07(s,2H),6.56(s,1H),7.19−7.30(m,1H),7.36(m,4H),7.56(dd,J=8.6,1.5Hz,1H),7.70(d,J=8.34Hz,1H),7.94(s,1H),8.39(d,J=8.1Hz,1H),11.50(s,1H)。
中間体357
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−{[2−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)、およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、得られた混合物を室温で15分間攪拌した。1−[2−(メチルオキシ)フェニル]メタンアミン(65.6mg、0.478mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機層溶液を濃縮し、形成された固体をCH
3CNから再結晶させ、表題化合物(200mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=475[M+H]
+。
実施例189
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−{[2−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ピペリジンカルボキサミド
密封可能な管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−{[2−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ピペリジンカルボキサミド(200mg、0.421mmol)、EtOH(5mL)、ヒューニッヒ塩基(0.074mL、0.421mmol)、およびヒドラジン無水物(0.08mL、2.5mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。反応物の温度が100℃に達した時に、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、少量の黒色の固体が形成されただけでなく、黄色溶液が存在していた。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体を黄色溶液から濾過した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させた。固体をCH
3CNから再結晶させ、固体を濾過し、CH
3CNで洗浄し、真空乾燥させ、表題化合物(65mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=487[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.16(d,J=6.82Hz,3H),1.66(m,2H),1.71−1.95(m,2H),2.31−2.45(m,1H),2.95(m,1H),3.82(s,3H),4.12−4.41(m,2H),5.38(s,2H),6.08(s,2H),6.59(s,1H),6.87−7.08(m,2H),7.14−7.30(m,2H),7.52−7.62(m,1H),7.70(m,1H),7.94(s,1H),8.24−8.38(m,1),11.50(s,1H)。
中間体358
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−{[3−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、得られた混合物を室温で15分間攪拌した。1−[3−(メチルオキシ)フェニル]メタンアミン(65.6mg、0.478mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機層溶液を濃縮し、形成された固体をCH
3CNから再結晶させ、表題化合物(186mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=475[M+H]
+。
実施例190
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−{[3−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ピペリジンカルボキサミド
密封可能な管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−{[3−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ピペリジンカルボキサミド(186mg、0.392mmol)、EtOH(5mL)、ヒューニッヒ塩基(0.068ml、0.392mmol)、およびヒドラジン無水物(0.074mL、2.35mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。反応物の温度が100℃に達した時に、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、少量の黒色の固体が形成されただけでなく、黄色溶液が存在していた。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体を黄色溶液から濾過した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させた。固体をCH
3CNから再結晶させ、固体を濾過し、CH
3CNで洗浄し、真空乾燥させ、表題化合物(31mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=487[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.16(d,J=6.8Hz,3H),1.58−1.71(m,2H),1.76(m,1H),1.86(m,1H),2.36(m,1H),3.75(s,3H),4.19(m,1H),4.23(m,1H),4.33(m,1H),4.37(m,1H),5.38(s,2H),6.08(s,2H),6.59(s,1H),6.81−6.91(m,3H),7.26(m,1H),7.52−7.63(m,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.94(s,1H),8.48(m,1H),11.50(s,1H)。
中間体359
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[(2−フルオロフェニル)メチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)、およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.17mL、0.96mmol)を加え、得られた混合物を室温で15分間攪拌した。1−(2−フルオロフェニル)メタンアミン(60mg、0.48mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機層溶液を濃縮し、形成された固体をCH
3CNから再結晶させ、表題化合物(189mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=463[M+H]
+。
実施例191
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−[(2−フルオロフェニル)メチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
密封可能なバイアル内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−[(2−フルオロフェニル)メチル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(189mg、0.409mmol)、EtOH(5mL)、ヒューニッヒ塩基(0.071ml、0.409mmol)、およびヒドラジン無水物(0.077mL、2.452mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。反応物の温度が100℃に達した時に、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、少量の黒色の固体が形成されただけでなく、黄色溶液が存在していた。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体を黄色溶液から濾過した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させた。固体をCH
3CNから再結晶させ、固体を濾過し、CH
3CNで洗浄し、真空乾燥させ、表題化合物(80mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=475[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.15(d,J=6.8Hz,3H),1.66(m,2H),1.76(m,1H),1.84(m,1H),2.35(m,1H),2.85(m,1H),4.22−4.47(m,3H),5.38(s,2H),6.08(s,2H),6.59(s,1H),7.14−7.25(m,2H),7.28−7.41(m,2H),7.57(m,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.94(s,1H),8.45−8.54(m,1H),11.50(s,1H)。
中間体360
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−[(1R)−1−フェニルエチル]−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、得られた混合物を室温で15分間攪拌した。(1R)−1−フェニルエタンアミン(58mg、0.478mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機層溶液を濃縮し、形成された固体をCH
3CNから再結晶させ、表題化合物(188mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+。
実施例192
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−[(1R)−1−フェニルエチル]−3−ピペリジンカルボキサミド
密封可能な管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−[(1R)−1−フェニルエチル]−3−ピペリジンカルボキサミド(188mg、0.41mmol)、EtOH(5ml)、ヒューニッヒ塩基(0.072ml、0.41mmol)、およびヒドラジン無水物(0.077mL、2.46mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。反応物の温度が100℃に達した時に、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、少量の黒色の固体が形成されただけでなく、黄色溶液が存在していた。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体を黄色溶液から濾過した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させた。固体をCH
3CNから再結晶させ、固体を濾過し、CH
3CNで洗浄し、真空乾燥させ、表題化合物(78mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=471[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.06−1.21(m,4H),1.38(m,3H),1.71(m,4H),2.25−2.41(m,1H),2.92(m,1H),4.84−5.01(m,1H),5.38(s,H),6.09(s,2H),6.59(s,1H),7.12−7.40(m,6H),7.53−7.62(m,1H),7.71(d,J=8.6Hz,1H),7.95(s,1H),8.41(d,J=8.1Hz,1H),11.50(s,1H)。
中間体361
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(1−メチル−1−フェニルエチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、得られた混合物を室温で15分間攪拌した。2−フェニル−2−プロパンアミン(71mg、0.53mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機層溶液を濃縮し、形成された固体をCH
3CNから再結晶させ、表題化合物(222mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=473[M+H]
+。
実施例193
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(1−メチル−1−フェニルエチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
密封可能な管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(1−メチル−1−フェニルエチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(222mg、0.47mmol)、EtOH(5mL)、ヒューニッヒ塩基(0.082ml、0.47mmol)、およびヒドラジン無水物(0.089mL、2.82mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。反応物の温度が100℃に達した時に、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、少量の黒色の固体が形成されただけでなく、黄色溶液が存在していた。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体を黄色溶液から濾過した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させた。固体をCH
3CNから再結晶させ、固体を濾過し、CH
3CNで洗浄し、真空乾燥させ、表題化合物(101mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=485[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.11(d,J=6.6Hz,3H),1.53(s,3H),1.62(s,3H),1.71(m,4H),2.32−2.44(m,2H),2.84(m,1H),5.38(s,2H),6.09(s,2H),6.57(s,1H),7.11−7.22(m,1H),7.30−7.42(m,4H),7.52−7.60(m,1H),7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.94(s,1H),8.16(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体362
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(4−エチルシクロヘキシル)−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、得られた混合物を室温で15分間攪拌した。4−エチルシクロヘキサンアミン(61mg、0.48mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機層溶液を濃縮し、形成された固体をCH
3CNから再結晶させ、表題化合物(187mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=465[M+H]
+。
実施例194
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−(4−エチルシクロヘキシル)−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド
密封可能な管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−N−(4−エチルシクロヘキシル)−6−メチル−3−ピペリジンカルボキサミド(187mg、0.403mmol)、EtOH(5mL)、ヒューニッヒ塩基(0.070ml、0.403mmol)、およびヒドラジン無水物(0.076mL、2.415mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。反応物の温度が100℃に達した時に、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、少量の黒色の固体が形成されただけでなく、黄色溶液が存在していた。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体を黄色溶液から濾過した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させた。固体をCH
3CNから再結晶させ、固体を濾過し、CH
3CNで洗浄し、真空乾燥させ、表題化合物(50mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=477[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.79−1.25(m,14H),1.64(m,3H),1.68−1.88(m,5H),2.22(m,1H),2.90(m,1H),3.41−3.58(m,1H),5.38(s,2H),6.07(s,2H),6.57(s,1H),7.58(s,1H),7.65−7.84(m,2H),7.94(s,1H),11.49(s,1H)。
中間体363
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(2−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−3−ピペリジンカルボン酸(170mg、0.478mmol)およびHATU(218mg、0.574mmol)のDMF(3mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.167mL、0.957mmol)を加え、得られた混合物を室温で15分間攪拌した。2−メチルシクロヘキサンアミン(54.2mg、0.478mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応物を水に注ぎ、EtOAcを抽出生成物に加えた。生成物はEtOAc層中に留まった。有機層溶液を濃縮し、形成された固体をCH
3CNから再結晶させ、表題化合物(192mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=451[M+H]
+。
実施例195
(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(2−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド
マイクロ波管内に、(3S,6R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(2−メチルシクロヘキシル)−3−ピペリジンカルボキサミド(192mg、0.426mmol)、EtOH(5mL)、ヒューニッヒ塩基(0.074ml、0.426mmol)、およびヒドラジン無水物(0.08mL、2.56mmol)を加え、黄色懸濁混合物を油浴中にて110℃で一晩加熱した。反応物の温度が100℃に達した時に、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、少量の黒色の固体が形成されただけでなく、黄色溶液が存在していた。LCMSは主に生成物を示した。CH
3OH(5mL)を溶液に加えた。黒色固体を黄色溶液から濾過した。水(20mL)を黄色溶液に加えると固体が形成された。固体を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させた。固体をCH
3CNから再結晶させ、固体を濾過し、CH
3CNで洗浄し、真空乾燥させ、表題化合物(122mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=463[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.68−0.98(m,4H),1.14(m,8H),1.66(m,8H),2.25(m,1H),3.30(m,1H),3.36(m,1H),5.38(s,2H),6.07(s,2H),6.56(d,J=3.5Hz,1H),7.51−7.65(m,1H),7.70(s,1H),7.73(s,H),7.94(d,J=2.8Hz,1H),11.50(s,1H)。
中間体364
[(2S,5R)−5−メチル−4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]メチルメタンスルホネート
窒素下にて0℃で攪拌した、[(2S,5R)−5−メチル−4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]メタノール(5g、22.59mmol)およびトリエチルアミン(9.45mL、67.8mmol)のCH
2Cl
2(50mL)溶液に、メタンスルホニルクロリド(4.37mL、56.5mmol)のCH
2Cl
2(15mL)溶液を5分間滴下した。反応混合物を25℃で2.5時間攪拌した。次いで反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液(2×25mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、表題化合物(8.0g)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=300[M+H]
+。
中間体365
(2S,5R)−2−(ヨードメチル)−5−メチル−4−(フェニルメチル)モルホリン
窒素下にて室温で攪拌した[(2S,5R)−5−メチル−4−(フェニルメチル)−2−モルホリニル]メチルメタンスルホネート(8.0g、26.7mmol)のアセトン(80mL)溶液に、ヨウ化ナトリウム(20.03g、134mmol)を加え、反応混合物を一晩攪拌還流した。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。次いで残渣に水(50mL)およびCH
2Cl
2(60mL)を加えた。層を分離し、水層をCH
2Cl
2(60mL)で抽出した。合わせた有機層を1M Na
2S
2O
3(2×30mL)、次いで水(20mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、粗生成物を得た。Hex/EtOAc(2:1〜3:2)で溶出しヨウ素をモニタリングするシリカゲルクロマトグラフィー(300〜400メッシュ)による精製によって、表題化合物(5.9g)が黄色油状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=332[M+H]
+。
中間体366
(2R,5R)−2,5−ジメチル−4−(フェニルメチル)モルホリン
窒素下にて室温で攪拌した(2S,5R)−2−(ヨードメチル)−5−メチル−4−(フェニルメチル)モルホリン(5.0g、15.10mmol)のエタノール(120mL)溶液に、エタノール(120mL)中のPd/C(1.607g、1.510mmol)を加えた。反応混合物を水素でパージし、水素下にて25℃で2時間攪拌した。(LCMSによる)完了後、セライトのパッドを通して混合物を濾過し、濾液をシリカゲルクロマトグラフィー(300〜400メッシュ)で精製し、石油/EtOAc(1:1)で溶出し、目的の表題化合物(2.5g)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=206[M+H]
+.
1H NMR(CDCl
3):δ7.96−7.93(m,2H),7.49−7.46(m,3H),4.69−4.61(m,2H),4.41−4.37(m,1H),4.03−3.97(m,1H),3.73−3.70(d,J=12.8Hz,1H),3.48−3.46(d,J=6.4Hz,1H),3.27−3.24(d,J=12.4Hz,2H),2.78−2.69(m,1H),1.39−1.37(d,J=6.4Hz,3H),1.24−1.23(d,J=12.4Hz,3H)。
中間体367
(2R,5R)−2,5−ジメチルモルホリン
窒素下にて室温で攪拌した、((2R,5R)−2,5−ジメチル−4−(フェニルメチル)モルホリン(2.5g、12.18mmol)および塩酸(0.740mL、24.36mmol)のエタノール(80mL)溶液に、Pd/C(0.648g、6.09mmol)を加えた。次いで反応混合物を水素でパージし、次いで水素下にて25℃で一晩攪拌した。シリカゲルのパッドを通して混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、表題化合物(1.0g)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=116[M+H]
+。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.14−1.14(d,J=5.6Hz,3H),1.32−1.33(d,J=6.8Hz,3H),2.81−2.84(m,1H),2.96−2.99(m,1H),3.60−3.63(m,2H),3.82−3.85(m,2H),9.42(bs,1H),9.96(bs,1H)。
中間体368
4−クロロ−6−[(2R,5R)−2,5−ジメチル−4−モルホリニル]−N−メチル−2−ピリミジンアミン
室温で攪拌した、(2R,5R)−2,5−ジメチルモルホリン(400mg、3.47mmol)および4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(742mg、4.17mmol)のCH
3CN(5mL)溶液に、ヒューニッヒ塩基(1.213mL、6.95mmol)を加えた。反応容器を密封し、Biotage Initiator内にて、最初にノーマル(normal)を用いて1時間120℃に加熱した。反応物を冷却した後、混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムに加え、Hex/EtOAc(10:1〜3:1)で溶出した。回収した画分:第1の画分が、出発物質である4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(300mg)であり、第2の画分が、淡黄色固体としての表題化合物(460mg)であった。LC−MS(ES)m/z=257[M+H]
+。
中間体369
4−[6−[(2R,5R)−2,5−ジメチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
窒素下にて室温で攪拌した、マイクロ波反応容器内の、4−クロロ−6−[(2R,5R)−2,5−ジメチル−4−モルホリニル]−N−メチル−2−ピリミジンアミン(430mg、1.675mmol)および2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(621mg、2.51mmol)の、1,4−ジオキサン(2mL)および水(1.00mL)中溶液に、Na
2CO
3(355mg、3.35mmol)およびPd(Ph
3P)
4(194mg、0.167mmol)を加えた。反応容器を密封し、Biotage Initiator内にて、最初にノーマルを用いて1時間120℃に加熱した。反応物を室温に冷却した後、セライトのパッドを通して混合物を濾過し、濾過ケーキをTHF(3×30mL)およびCH
3OH(3×30mL)で洗浄した。濾液をシリカゲル(300〜400)カラムで精製し、Hex/EtOAc(2:1〜1:2)で溶出し、表題化合物(315mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=342[M+H]
+。
実施例196
6−[6−[(2R,5R)−2,5−ジメチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
工程1:4−[6−[(2R,5R)−2,5−ジメチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(315mg、0.923mmol)のエタノール(2.5mL)溶液に、室温で、ヒドラジン一水和物(0.647mL、18.45mmol)を加えた。反応容器を密封し、Biotage Initiator内にて、最初にロー(low)を用いて1時間120℃に加熱した。反応物を冷却した後、混合物を減圧下で濃縮し、次いで粗生成物(300mg、0.740mmol、収率80%)を、後の実験の別のバッチとともに精製した。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+。
工程2:4−[6−[(2R,5R)−2,5−ジメチル−4−モルホリニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(300mg、0.879mmol)のエタノール(2.5mL)溶液に、室温で、ヒドラジン一水和物(0.616mL、17.58mmol)を加えた。反応容器を密封し、Biotage Initiator内にて、最初にローを用いて1時間120℃に加熱した。反応物を冷却した後、混合物を減圧下で濃縮し、次いで粗生成物(250mg、0.626mmol、収率71.3%)を、シリカゲルクロマトグラフィーにより、工程1の粗生成物とともに精製した。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]+。
精製:工程1の粗生成物(300mg、0.849mmol)および工程2の粗生成物(250mg、0.707mmol)をシリカゲルカラムに加え、Hex/EtOAc(2:1〜1:1)で溶出し、表題化合物(285mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]+.1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ1.17−1.21(m,6H),2.68−2.75(t,J=10.0Hz,1H),2.84−2.85(d,J=4.8Hz,3H),3.49−3.54(m,1H),3.64−3.68(dd,J=11.6Hz,J=2.8Hz,1H),3.72−3.75(d,J=10.8Hz,1H),4.17(bs,1H),4.50(bs,1H),5.37(s,2H),6.53(bs,1H),6.56(s,1H),7.60−7.62(d,J=8.0Hz,1H),7.71−7.73(d,J=8.8Hz,1H),7.97(s,1H),11.49(s,1H)。
中間体370
4−クロロ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン
(3R)−3−(1−メチルエチル)モルホリンHCl塩(3.50g、21.1mmol)および4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(3.81g、23.2mmol、1.1当量)を60mLの密封可能な管に充填した後、20mLのプロピオニトリルおよびヒューニッヒ塩基(11.1mL、63.4mmol、3当量)を加えた。容器を密封し、油浴中にて110℃で68時間加熱した。混合物を真空下で濃縮し、残渣を水(50mL)とEtOAc(150mL)とに分配した。水相をさらに100mLのEtOAcで抽出した。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。泡沫状の残渣を若干のEtOAcとともにCHCl
3に取り込んで懸濁液を得て、これを濾過した。回収した固体は、大部分が、出発物質である4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミンであった。濾液を、CHCl
3中1%EtOAc〜CHCl
3中80%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、表題化合物(4.36g)をガラス状泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=257[M+H]
+。
中間体371
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン(350mg、1.36mmol)、(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(337mg、2.05mmol、1.5当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(57.3mg、0.20mmol、0.15当量)、Pd
2(dba)
3(94mg、0.10mmol、0.075当量)、およびK
3PO
4(492mg、2.32mmol、1.7当量)を30mLマイクロ波バイアルに充填した後、5mLの1,4−ジオキサンおよび1.6mLの水を加えた。混合物に10分間アルゴンをバブリングした後、蓋をし、油浴中にて100℃で20時間加熱した。LCMSは変換が完了していることを示した。セライトを通して混合物を濾過し、EtOAc(40mL)ですすいだ。濾液を真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(50mL)とブライン(10mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、CHCl
3中1%EtOAc〜CHCl
3中80%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(359mg)を淡黄色がかったオフホワイトの泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=342[M+H]
+。
実施例197
6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(355mg、1.04mmol)のEtOH(10mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(2mL)を室温で一度に加えた。混合物を、油浴中で、穏やかな還流下にて100℃で18時間加熱した。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物を室温に冷却し、セライトを通して濾過し、EtOH(20mL)ですすいだ。濾液を真空下で濃縮した。残渣を水(10mL)に懸濁させた。懸濁液を短時間の超音波処理にかけ、濾過した。固体を水で洗浄し、室内真空下にて室温で2時間、次いで真空下で、P
2O
5上にて室温で20時間乾燥させた。これらの固体をヘキサン(2×3mL)で洗浄した後、真空下にて65℃で24時間乾燥させ、表題化合物(256mg)をベージュ色の固体として得た。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ0.88(d,J=6.8Hz,3H),1.10(d,J=6.6Hz,3H),2.47−2.54(m,1H),3.21−3.30(m.,1H),3.51−3.58(m,2H),3.93(dd,J=11.2,3.41Hz,1H),4.10(d,J=11.6Hz,1H),6.46(s,1H),7.47(dd,J=8.5,1.4Hz,1H),7.76(d,J=8.6Hz,1H),7.79(s,1H)。
中間体372
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2,6−ジフルオロベンゾニトリル
4−クロロ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−2−ピリミジンアミン(2.36g、9.19mmol)、(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(2.52g、13.19mmol、1.5当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.39g、1.38mmol、0.15当量)、Pd
2(dba)
3(0.63g、0.69mmol、0.075当量)、およびK
3PO
4(3.32g、15.63mmol、1.7当量)を250mLのRBフラスコに充填した後、1,4−ジオキサン(30mL)および水(10mL)を加えた。混合物を脱気して窒素を逆流させることを、5回繰り返した。混合物を油浴中にて100℃で20時間加熱した。LCMSは変換が完了していることを示した。セライトを通して混合物を濾過し、EtOAc(100mL)ですすいだ。濾液を真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(200mL)とブライン(50mL)とに分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(2.92g)を黄色がかった泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=360[M+H]
+。
中間体373
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロ−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(380mg、1.06mmol)をトルエン(2×12mL)と共沸させた。残渣を5mLのDMFに透明な黄色溶液として溶解させ、これにNaOMe(濃度0.52mmol/mL、1.19mmol、1.12当量の2.30mLの原液)を室温で一度に加えた。得られた混合物を室温で18時間攪拌した。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物を真空下で濃縮した。残渣を、CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(276mg)を淡黄色油状残渣として得た。LC−MS(ES)m/z=372[M+H]
+。
実施例198
6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロ−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル(276mg、0.74mmol)のエタノール(10mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(2mL)を一度に加えた。混合物を100℃で20時間加熱した。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。固体残渣をEtOAc(2×40mL)と水(15mL)とに分配した。有機相を真空下で濃縮し、残渣を、CHCl
3中1%A〜CHCl
3中75%Aの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。ここでAは800/80/3200(v/v/v) CH
3OH/NH
4OH/CHCl
3の混合物であった。回収した画分を真空下で濃縮した。残渣をCHCl
3およびEtOAcに再溶解させた後、濾過した。濾液を真空下で濃縮し、EtOHと共沸させた。残渣を懸濁液としての水(8mL)に取り込んだ。固体を濾過により回収し、水(2×2mL)で洗浄した後、室内真空下にて室温で1時間、次いで真空下で、P
2O
5上にて室温で20時間乾燥させた。固体をヘキサン(2×3mL)で洗浄し、65℃で20時間真空乾燥させ、表題化合物(125mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=384[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ0.88(d,J=6.8Hz,3H),1.10(d,J=6.6Hz,3H),2.45−2.55(m,1H),3.20−3.30(m,1H),3.48−3.60(m,2H),3.93(dd,J=11.4,3.3Hz,1H),4.04(s,3H),4.10(d,J=11.6Hz,1H),6.43(s,1H),6.85(s,1H),7.31(s,1H)。
中間体374
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−(エチルオキシ)−6−フルオロベンゾニトリル
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(405mg、1.12mmol)をトルエン(2×15mL)と共沸させた。残渣を5mLのDMFに黄色の透明な溶液として溶解させ、これにNaOEt(濃度0.87mmol/mL、1.25mmol、1.12当量の1.45mLの原液)を室温で一度に加えた。得られた淡橙色の透明な溶液を室温で20時間攪拌した。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物を真空下で濃縮した。残渣を、CHCl
3中1%EtOAc〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(310mg)を白色固体残渣として得た。LC−MS(ES)m/z=386[M+H]
+。
実施例199
6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(エチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(1−メチルエチル)−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2−(エチルオキシ)−6−フルオロベンゾニトリル(370mg、0.96mmol)のエタノール(10mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(2.0mL)を一度に加えた。混合物を100℃で20時間加熱した。LCMSは変換が完了していることを示した。混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。固体残渣をEtOAc(2×40mL)と水(15mL)とに分配した。有機相を真空下で濃縮し、残渣を、CHCl
3中1%A〜CHCl
3中75%Aの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。ここでAは800/80/3200(v/v/v) CH
3OH/NH
4OH/CHCl
3の混合物である。回収した画分を真空下で濃縮した。残渣をCHCl
3およびEtOAcに再溶解させた後、濾過した。濾液を真空下で濃縮し、EtOHと共沸させた。残渣を懸濁液としての水(8mL)に取り込んだ。固体を濾過により回収し、水(2×2mL)で洗浄し、室内真空下にて室温で1時間乾燥させ、次いで真空下で、P
2O
5上にて室温で20時間乾燥させた。これらの固体をヘキサン(2×3mL)で洗浄し、65℃で20時間真空乾燥させ、表題化合物(273mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=398[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ0.87(d,J=6.8Hz,3H),1.10(d,J=6.6Hz,3H),1.54(t,J=7.1Hz,3H),2.44−2.54(m,1H),3.21−3.30(m,1H),3.50−3.59(m,2H),3.92(dd,J=11.2,3.4Hz,1H),4.09(d,J=11.9Hz,1H),4.30(q,J=6.9Hz,2H),6.41(s,1H),6.83(s,1H),7.30(d,J=1.0Hz,1H)。
実施例200
6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(500mg、1.509mmol)を、攪拌しながら、窒素下の50mL丸底フラスコ内のCH
3OH(7mL)に懸濁させ、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(ナトリウム(41.6mg、1.811mmol)およびメタノール(3mL)から新たに調製)を加えた。混合物を、HPLCでモニターしながら室温で攪拌した。4時間後、反応に変化は無く、止まっているように見えた。懸濁液であり、かつ溶解性が不十分であったため、DMF(3mL)を加えて透明な黄色溶液とした。さらに1時間後(計5時間)、HPLCが若干の進行を示したため、反応物を一晩攪拌させて放置した。HPLCは完全な変換を示した。酢酸(5滴)を加え、残存するあらゆるメトキシドをクエンチし、混合物を蒸発乾固した。残渣をエタノール(8mL)に懸濁させ、ヒドラジン一水和物(1.464mL、30.2mmol)を加えた。混合物を100℃の油浴中にて窒素下で一晩還流した。HPLCは生成物への完全な変換を示した。濃縮乾固した後、CHCl
3〜90:10:1 CHCl
3:CH
3OH:NH
4OHの勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(Analogix SF25−40gカートリッジ)による精製によって、表題化合物(491mg)が淡黄色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=356[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.18(d,J=6.6Hz,3H),3.11(td,J=12.8,3.7Hz,1H),3.44(td,J=11.8,2.9Hz,1H),3.53−3.66(m,1H),3.66−3.79(m,1H),3.84−4.01(m,4H),4.08(d,J=12.6Hz,1H),4.42−4.55(m,1H),5.03(s,2H),6.11(s,2H),6.50(s,1H),6.92(s,1H),7.49(s,1H),11.54(s,1H)。
中間体375
1,1−ジメチルエチル[(3R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−3−ピペリジニル]カルバメート
1,1−ジメチルエチル(3R)−3−ピペリジニルカルバメート(10g、49.9mmol)とK
2CO
3(6.90g、49.9mmol)とのエタノール(100mL)中攪拌混合物に、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(7.78g、47.4mmol)を加え、反応混合物を1時間還流した。LCMS分析は完全な変換を示した。水(150mL)を熱い混合物に徐々に加え、次いでこれを攪拌しながら室温に放冷した。沈殿生成物を濾過により回収し、1:2 エタノール:水で洗浄し、45℃で真空乾燥させ、表題化合物(14.98g)を黄褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=328[M+H]
+。
中間体376
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル[(3R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−3−ピペリジニル]カルバメート(154mg、0.470mmol)および(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(116mg、0.705mmol)を、20mLの密封可能なバイアル内の1,4−ジオキサン(3mL)に溶解させた。飽和NaHCO
3水溶液(1.5mL)を加え、N
2ガスを10分間混合物にバブリングした。次いでPd(Ph
3P)
4(81mg、0.070mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。次いで反応物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を水(5mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで黄色油状物を、30分間かけて、ヘキサン中0〜45%EtOAcの勾配を用いるBiotage SNAP カラム(25g)で精製し、表題化合物(140mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=413[M+H]
+。
実施例201
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(140mg、0.339mmol)を、5mLの密封可能なバイアル内のエタノール(3mL)に溶解させた。次いでヒドラジン一水和物(0.499mL、10.18mmol)を加え、バイアルを密封し、反応物を100℃で一晩加熱した。次いで反応物を濃縮し、2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、20%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜45%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。次いで、残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(49mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=425[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.38(s,9H),1.44(bs,2H),1.73(d,J=4.3Hz,1H),1.86(bs,1H),2.86(bs,1H),3.02(bs,1H),4.09(bs,1H),4.26(bs,1H),5.38(s,2H),6.10(bs,2H),6.57(s,1H),6.94(d,J=7.6Hz,1H),7.54(d,J=8.3Hz,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.92(s,1H),11.51(s,1H)。
中間体377
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル(3R)−3−ピペリジニルカルバメート(4.8g、24.0mmol)とK
2CO
3(3.31g、24.0mmol)とのエタノール(50mL)中攪拌混合物に、4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(4.05g、22.8mmol)を加え、反応混合物を1時間還流した。LCMS分析は完全な変換を示した。熱い混合物に水(50mL)を徐々に加え、次いでこれを攪拌しながら室温に放冷した。沈殿生成物を濾過により回収し、1:1 エタノール:水で洗浄し、45℃で真空乾燥させ、表題化合物(7.07g)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=342[M+H]
+。
中間体378
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(3.0g、8.8mmol)および(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(1.8g、10.9mmol)に、1,4−ジオキサン(50mL)および飽和NaHCO
3水溶液(25mL)を加え、得られた混合物を、密封可能な管内にN
2でパージ(「脱気」)した。Pd(Ph
3P)
4(0.507g、0.439mmol)を加え、管を密封し、反応混合物を95℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷し、水に注いだ。固体がすぐに沈殿した。混合物を超音波処理し、濾過し、黄色固体を得た。この固体物質をEtOAc(500mL)に取り込み、得られた有機溶液を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、残留溶媒が約10mLとなるまで濃縮した。この液体を400gのSiO
2カラムに注入し、フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜75%EtOAc/ヘキサン)で精製し、表題化合物(3.18g)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=427[M+H]
+。
実施例202
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(162mg、0.380mmol)を、5mLマイクロ波バイアル内のエタノール(3mL)に溶解させた。次いでヒドラジン一水和物(0.559mL、11.40mmol)を加え、バイアルに蓋をし、100℃で一晩加熱した。次いで反応物を濃縮し、2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、13%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜38%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。次いで、残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(110mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=439[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ11.43(s,1H),7.89(br.s.,1H),7.61−7.67(m,1H),7.50(d,J=8.34Hz,1H),6.84(d,J=7.58Hz,1H),6.49(br.s.,2H),5.23−5.39(m,2H),4.17(br.s.,1H),3.99−4.09(m,1H),2.94−3.10(m,1H),2.85(br.s.,1H),2.77(d,J=4.39Hz,3H),1.73−1.89(m,1H),1.16−1.73(m,1H),1.34−1.50(m,2H),1.31(s,9H)。
中間体379
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(150mg、0.439mmol)および(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(120mg、0.658mmol)を、20mLの密封可能なバイアル内の1,4−ジオキサン(3mL)に溶解させた。飽和NaHCO
3(1.5mL)を加え、N
2ガスを10分間混合物にバブリングした。次いでPd(Ph
3P)
4(76mg、0.066mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。バイアルに蓋をし、反応物を100℃で一晩加熱した。反応物を水(5mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで黄色油状物を、35分間かけて、ヘキサン中0〜55%EtOAcの勾配を用いるBiotage SNAP カラム25gで精製し、表題化合物(130mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=445[M+H]
+。
中間体380
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[6−[4−シアノ−3−フルオロ−5−(メチルオキシ)フェニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
ナトリウムメトキシドの溶液を、2.8mLのCH
3OHに溶解させた65mgのナトリウムから作製した。この溶液から、0.35mLを、1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(130mg、0.292mmol)をCH
3OH(3mL)に予め溶解させた溶液に加えた。反応物を室温で一晩攪拌させた。反応物を濃縮し、水(10mL)で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(118mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=457[M+H]
+。
実施例203
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[6−[3−アミノ−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−6−イル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル{(3S)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(180mg、0.436mmol)を、5mLの密封可能なバイアル内のエタノール(3mL)に溶解させた。次いでヒドラジン一水和物(0.642mL、13.09mmol)を加え、バイアルに蓋をし、反応物を100℃で一晩加熱した。次いで反応物を濃縮し、2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、13%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜38%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。次いで、残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相を飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(63mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=469[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.31(s,9H),1.34−1.46(m,2H),1.61−1.71(m,1H),1.74−1.84(m,1H),2.68−2.88(m,4H),2.89−3.07(m,1H),3.88(s,3H),4.05−4.30(m,2H),4.96(br.s,2H),6.49(br.s,2H),6.81−6.90(m,2H),7.45(bs,1H),11.47(s,1H)。
中間体381
4−クロロ−2−(メチルチオ)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]ピリミジン
(2S)−2−(トリフルオロメチル)ピロリジン(858mg、6.17mmol)を、250mLのRBフラスコ内のTHF(10mL)に溶解させた。混合物を氷浴中で冷却した。次いでモレキュラーシーブを加え、5分間攪拌させた。LiHMDS(6.78mL、6.78mmol)を徐々に加えた後、4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン(1.444g、7.40mmol)を加え、反応物を0℃でさらに10分間攪拌した。次いで水(10mL)を加えた後、pHが酸性になるまで6N HClを滴下した。次いで混合物をEtOAc(3×30mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和NaClで洗浄し、濾過し、濃縮した。粗油状物を、25分間かけて、ヘキサン中0〜35%EtOAcの勾配を用いるBiotage 25g SNAP カラムで精製し、表題化合物(1.42g)を透明な油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=298[M+H]
+。
中間体382
4−クロロ−2−(メチルスルホニル)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]ピリミジン
4−クロロ−2−(メチルチオ)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]ピリミジン(1.45g、4.87mmol)のCH
3OH(15mL)懸濁液を氷浴中で冷却し、オキソン(3.89g、6.33mmol)の水(5mL)中の予混合溶液でゆっくりと処理した。反応物を室温で一晩攪拌させた。反応物を水(20mL)、次いで飽和NaHCO
3(30mL)で希釈した。混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(1.55g)を黄色がかった油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=330[M+H]
+。
中間体383
4−クロロ−N−メチル−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−2−ピリミジンアミン
粗4−クロロ−2−(メチルスルホニル)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]ピリミジン(1.09g、3.31mmol)を1,4−ジオキサン(30mL)に溶解させた。ヒューニッヒ塩基(2.88mL、16.53mmol)およびメチルアミン(6.61mL、13.22mmol)を加え、溶液を室温で一晩攪拌した。さらにメチルアミン(2mL)を加えた。反応物を濃縮し、次いで30mLのEtOAcで希釈し、0.1N HCl(30mL)で洗浄した。有機相をEtOAcで逆抽出し、有機相を合わせ、飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。35分間にわたる、ヘキサン中0〜50%EtOAcの勾配を用いるBiotage 25g SNAP カラムによる精製によって、表題化合物(760mg)が透明な油状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=281[M+H]
+。
中間体384
2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
4−クロロ−N−メチル−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−2−ピリミジンアミン(600mg、2.138mmol)および(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(587mg、3.21mmol)を、20mLの密封可能なバイアル内の1,4−ジオキサン(10mL)に溶解させた。飽和NaHCO
3溶液(5mL)を加え、N
2ガスを10分間混合物にバブリングした。次いでPd(Ph
3P)
4(371mg、0.321mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。次いで反応バイアルに蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を水(10mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×10mL)で抽出した。次いで有機相を合わせ、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで黄色油状物を、30分間かけて、ヘキサン中0〜35%EtOAcの勾配を用いるBiotage SNAP 50gカラムで精製し、表題化合物(452mg)を単離した。LC−MS(ES)m/z=384[M+H]
+。
中間体385
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル
ナトリウムメトキシドの溶液を、2.8mLのCH
3OHに溶解させた65mgのナトリウムから作製した。この溶液から、0.4mLを、2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(127mg、0.331mmol)をCH
3OH(3mL)に予め溶解させた溶液に加えた。反応物を室温で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、次いで水(15mL)で希釈し、EtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(131mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=396[M+H]
+。
実施例204
6−{2−(メチルアミノ)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル(131mg、0.331mmol)を、5mLの密封可能なバイアル内のエタノール(3mL)に溶解させた。ヒドラジン一水和物(0.487mL、9.94mmol)を加え、バイアルに蓋をし、反応物を100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、18%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜43%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(74mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=408[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.95−2.03(m,2H),2.05(bs,2H),2.77(d,J=3.3Hz,3H)3.47(d,J=8.8Hz,1H)3.62(d,J=4.6Hz,1H),3.87(s,3H),4.98(bs,2H),5.08(bs,1H),6.39(bs,1H),6.64(bs,1H),6.88(bs,1H),7.43(bs,1H),11.50(bs,1H)。
中間体386
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
4−クロロ−N−メチル−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−2−ピリミジンアミン(110mg、0.392mmol)および(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(97mg、0.588mmol)を、20mLの密封可能なバイアル内の1,4−ジオキサン(4mL)に溶解させた。飽和NaHCO
3溶液(5mL)を加え、N
2ガスを10分間混合物にバブリングした。次いでPd(Ph
3P)
4(371mg、0.321mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。次いで反応バイアルに蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を水(10mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×10mL)で抽出した。次いで有機相を合わせ、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで黄色油状物を、ヘキサン中0〜35%EtOAcの勾配を用いるBiotage SNAP 10gカラムで30分間精製し、表題化合物を得た(167mg)。LC−MS(ES)m/z=366[M+H]
+。
実施例205
6−{2−(メチルアミノ)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
2−フルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(2S)−2−(トリフルオロメチル)−1−ピロリジニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(166mg、0.454mmol)を、5mLの密封可能なバイアル内のエタノール(3mL)に溶解させた。ヒドラジン一水和物(0.668mL、13.63mmol)を加え、バイアルに蓋をし、反応物を100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47ml/分、1%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜42%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(91mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=377[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ2.01−2.22(m,4H),2.85(d,J=4.3Hz,3H),3.48−3.61(m,1H),3.68(dt,J=10.1,5.1Hz,1H),5.14(t,1H),5.40(bs,2H),6.50(bs,1H),6.68(bs,1H),7.59(d,J=8.3Hz,1H),7.73(d,J=8.3Hz,1H),7.97(bs,1H),11.54(s,1H)。
中間体387
4−[6−[(3R)−3−アミノ−1−ピペリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(0.544g、1.28mmol)に、ジオキサン(4mL、16.00mmol)中のHClを室温で攪拌しながら加えた。沈殿物がすぐに形成された。混合物を室温で一晩攪拌し、次いで濃縮乾固し、表題化合物のHCl塩(0.539g)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=327[M+H]
+。
中間体388
N−{(3R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}ベンズアミド
DMF(2mL)中の安息香酸(30.6mg、0.250mmol)に、HATU(105mg、0.275mmol)、次いでヒューニッヒ塩基(0.18mL、1.00mmol)を加えた。15分後、4−[6−[(3R)−3−アミノ−1−ピペリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロベンゾニトリル(100mg、0.250mmol)を加え、反応混合物を室温で30分間攪拌した。水を加えると(約10mL)固体が沈殿した。混合物を濾過し、固体を水で洗浄し、空気乾燥させ、粗表題化合物(83mg)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=431[M+H]
+。
実施例206
N−{(3R)−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}ベンズアミド
エタノール(2mL)中のN−{(3R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}ベンズアミド(83mg、0.19mmol)に、ヒドラジン一水和物(0.5mL、10.2mmol)を加え、反応混合物を、密封された管内にて100℃で一晩攪拌した。溶液を水(約50mL)に注ぐと沈殿物が形成された。水性混合物を濾過し、固体をさらに水で洗浄した。この物質を45℃で一晩真空乾燥させ、表題化合物(52mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=443[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.43−1.60(m,1H),1.61−1.75(m,1H),1.76−1.89(m,1H),1.92−2.05(m,1H),2.83(d,J=4.0Hz,3H),2.91−3.10(m,2H),3.83−3.98(m,1H),4.24−4.57(m,2H),5.38(s,2H),6.45−6.58(m,1H),6.64(s,1H),7.41−7.49(m,2H),7.50−7.56(m,1H),7.59(d,J=8.6Hz,1H),7.71(d,J=8.34Hz,1H),7.82−7.90(m,2H),7.98(bs,1H),8.37(d,J=7.6Hz,1H),11.50(s,1H)。
中間体389
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−アミノ−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
1,1−ジメチルエチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(1.02g、2.473mmol)に、1,4−ジオキサン中の4M HCl(6.18mL、24.73mmol)を加え、得られた混合物を室温で1.5時間攪拌した。次いで反応物を濃縮し、表題化合物のHCl塩(1.03g)を黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=313[M+H]
+。
中間体390
フェニルメチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
THF(4mL)および飽和NaHCO
3(2mL)中の4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−アミノ−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(125mg、0.324mmol)に、フェニルメチルクロリドカーボネート(0.055mL、0.389mmol)を加え、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。反応物を水(10mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(155mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=447[M+H]
+。
実施例207
フェニルメチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
5の密封可能な管内に、フェニルメチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(155mg、0.347mmol)およびエタノール(3mL)、次いでヒドラジン一水和物(0.511mL、10.41mmol)を加えた。次いで混合物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、10%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜35%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(32mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.47(bs,2H),1.71−1.78(m,1H),1.87−1.94(m,1H),2.92(bs,1H),3.06(bs,1H),3.40−3.48(m,1H),4.12(bs,1H),4.31(bs,1H),4.96−5.08(m,2H),5.40(bs,2H),6.19(bs,2H),6.61(s,1H),7.29−7.37(m,5H),7.43(d,J=7.6Hz,1H),7.54(d,J=8.3Hz,1H),7.72(d,J=8.6Hz,1H),7.93(s,1H),11.55(bs,1H)。
中間体391
シクロペンチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
シクロペンタノール(33.5mg、0.389mmol)とヒューニッヒ塩基(57uL)とのCH
2Cl
2(1mL)中予混合溶液を、トリホスゲン(38.5mg、0.130mmol)のCH
2Cl
2(1mL)溶液に徐々に加え、得られた溶液を1時間攪拌した。4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−アミノ−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(125mg、0.324mmol)とヒューニッヒ塩基(226uL)とのCH
2Cl
2(5mL)中予混合溶液を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、次いでBiotage SNAP 10gカラムに充填し、25分かけてヘキサン中0〜55%EtOAcの勾配で精製した。LC−MS(ES)m/z=425[M+H]
+。
実施例208
シクロペンチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
5mLの密封可能なバイアル内に、シクロペンチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(58mg、0.137mmol)およびエタノール(3mL)、次いでヒドラジン一水和物(0.201mL、4.10mmol)を加え、次いで、得られた混合物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、10%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜35%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(39mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=437[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.40−1.63(m,8H),1.70−1.82(m,3H),1.85−1.92(m,1H),2.83−2.93(m,1H),3.05(bs,1H),4.10(m,1H),4.25(bs,1H),4.94−5.01(m,1H),5.38(s,2H),6.09(bs,2H),6.56(s,1H),7.15(d,J=7.6Hz,1H),7.54(d,J=8.3Hz,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.92(s,1H),11.51(s,1H)。
中間体392
シクロブチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
シクロブタノール(30.5μl、0.389mmol)とヒューニッヒ塩基(57uL)とのCH
2Cl
2(1mL)中予混合溶液を、トリホスゲン(38.5mg、0.130mmol)のCH
2Cl
2(1mL)溶液に徐々に加え、得られた溶液を1時間攪拌した。4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−アミノ−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(125mg、0.324mmol)とヒューニッヒ塩基(226uL)とのCH
2Cl
2(5mL)中予混合溶液を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、次いでBiotage SNAP 10gカラムに充填し、25分間かけてヘキサン中0〜55%EtOAcの勾配で精製した。LC−MS(ES)m/z=411[M+H]
+。
実施例209
シクロブチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
5mLの密封可能なバイアル内に、シクロブチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(49mg、0.119mmol)およびエタノール(3mL)、次いでヒドラジン一水和物(0.176mL、3.58mmol)を加え、次いで、得られた混合物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、10%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜35%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いで、得られた水性混合物をEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(26mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=423[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.41−1.56(m,3H),1.63−1.77(m,2H),1.83−2.00(m,3H),2.12−2.26(m,2H),2.87(bs,1H),3.03(bs,1H),4.08−4.16(m,1H),4.26(bs,1H),4.83(t,J=7.6Hz,1H),5.38(s,2H),6.06−6.13(m,2H),6.56(s,1H),7.25(d,J=7.8Hz,1H),7.54(d,J=8.3Hz,1H),7.71(d,J=8.6Hz,1H),7.92(s,1H),11.52(s,1H)。
中間体393
シクロヘキシル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
シクロヘキサノール(40.7μl、0.389mmol)とヒューニッヒ塩基(57uL)とのCH
2Cl
2(1mL)中予混合溶液を、トリホスゲン(38.5mg、0.130mmol)のCH
2Cl
2(1mL)溶液に徐々に加え、得られた混合物を室温で1時間攪拌した。4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−アミノ−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(125mg、0.324mmol)とヒューニッヒ塩基(226uL)とのCH
2Cl
2(5mL)中予混合溶液を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、次いでBiotage SNAP 10gカラムに充填し、25分間かけてヘキサン中0〜55%EtOAcの勾配で精製し、表題化合物(45mg)を淡黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=439[M+H]
+。
実施例210
シクロヘキシル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
5mLの密封可能なバイアル内に、シクロヘキシル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(45mg、0.103mmol)およびエタノール(3mL)、次いでヒドラジン一水和物(0.151mL、3.08mmol)を加え、次いで、得られた混合物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、10%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜35%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(22mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=451[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.09−1.18(m,1H),1.18−1.33(m,5H),1.46(bs,3H),1.53−1.92(m,7H),2.95(bs,1H),3.13(bs,1H),4.00−4.08(m,1H),4.48(bs,1H),5.38(s,2H),6.09(bs,2H),6.55(s,1H),7.17(d,J=7.3Hz,1H),7.53(d,J=8.3Hz,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.91(s,1H),11.52(s,1H)。
中間体394
4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
40mLバイアル内に、4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−アミノ−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(100mg、0.260mmol)、次いでTHF(3mL)および飽和NaHCO
3(1.5mL)を加え、得られた混合物を5分間攪拌した。次いで2−クロロエチルクロリドカーボネート(0.032mL、0.311mmol)を加え、反応混合物に蓋をし、室温で一晩攪拌した。次いで反応物を5mLの水で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた淡黄色固体(114mg)をDMF(3.00mL)に溶解させ、次いでCs
2CO
3(127mg、0.389mmol)を加え、反応物を室温で一晩攪拌した。反応は完了していなかった。さらに0.5当量のCs
2CO
3を加え、反応混合物を室温で攪拌し続けた。5時間後、反応が完了し、次いで10mLの水で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(83mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=383[M+H]
+。
実施例211
3−{(3R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン
5mLの密封可能なバイアル内に、4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(83mg、0.217mmol)およびエタノール(3mL)、次いでヒドラジン一水和物(0.319mL、6.51mmol)を加えた。反応バイアルに蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、10%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜25%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いでEtOAc(5×100mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(37mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=395[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.45−1.58(m,1H),1.68−1.89(m,3H),2.82(t,J=11.6Hz,1H),2.99(t,J=11.8Hz,1H),3.54(ddd,J=11.1,7.0,4.2Hz,1H),3.60(dd,J=9.6,8.6Hz,2H),4.29(td,J=8.0,2.2Hz,2H),4.40(dd,2H),5.38(s,2H),6.14(bs,2H),6.63(s,1H),7.57(dd,J=8.3,1.3Hz,1H),7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.95(s,1H),11.52(s,1H)。
中間体395
ジメチルN−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−D−グルタメート
20mLのRBフラスコ内にて、ジメチルD−グルタメート(25g、118mmol)をCH
3OH(150mL)と溶解させた。トリエチルアミン(36.2mL、260mmol)、次いでBoc
2O(33.5g、154mmol)を加え、反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応物を濃縮し、次いで200mLのCH
2Cl
2に溶解させた。得られた有機溶液を1N HCl(2×50mL)、飽和NaClで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。35分間かけて、0〜35%のEtOAcおよびヘキサンの勾配を用いる350gのBiotage SNAPカラムで精製を行い、表題化合物(30.7g)を透明な油状物として単離した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.38(s,9H),1.79(ddd,J=14.5,8.8,6.1Hz,1H),1.94(t,J=13.4Hz,1H),2.33−2.43(m,2H),3.59(s,3H),3.62(s,3H),4.00(dd,J=9.4,7.6Hz,1H),7.29(d,J=7.8Hz,1H)。
中間体396
ジメチル(4R)−N−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−4−メチル−D−グルタメート
250mLのRBフラスコに、ジメチルN−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−D−グルタメート(4g、14.53mmol)を加え、ドライアイス/アセトンの−78℃浴中で冷却した。カニューレ挿入により、THF(30.5mL、30.5mmol中の1M LiHMDSを滴下した。添加後、混合物を−78℃で0.5時間攪拌させた。次いでヨウ化メチル(1.817mL、29.1mmol)をできるだけ素早く加え、溶液を−78℃で4.5時間攪拌した。次いで反応を1N HCl溶液(40mL)でクエンチし、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、次いでNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、赤琥珀色油状物を得た。次いで油状物を、35分間かけて、ヘキサン中0〜35%勾配EtOAcの勾配を用いるBiotage SNAP 50gカラムで精製した。生成物を含んだ画分を合わせ、表題化合物(1.37g)を透明な油状物として単離した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.08(d,J=7.1Hz,3H),1.38(s,9H),1.71(ddd,J=13.6,8.3,5.1Hz,1H),1.94(ddd,J=13.9,10.1,6.1Hz,1H),2.43−2.49(m,1H),3.60(s,3H),3.62(s,3H),4.01(ddd,J=9.9,8.4,5.2Hz,1H),7.29(d,J=8.3Hz,1H)。
中間体397
1,1−ジメチルエチル[(1R,3R)−4−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)−3−メチルブチル]カルバメート
氷浴中で冷却した、ジメチル(4R)−N−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−4−メチル−D−グルタメート(1.79g、6.19mmol)の、エタノール(15mL)およびTHF(15mL)中の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.873g、49.5mmol)を少しずつ加えた。白色混濁混合物を氷浴中にて0.5時間攪拌し、次いで室温で一晩攪拌させた。10%Na
2CO
3溶液を加えて反応をクエンチしたが、溶液が濃すぎ、さらに20mLの水を加えた。白色スラリーをEtOAc(3×60mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(1.56g)を透明な油状物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.82(d,J=6.6Hz,3H),1.18(t,J=7.1Hz,1H),1.31(d,J=3.0Hz,1H),1.37(s,9H),1.49−1.60(m,1H),3.09−3.33(m,4H),3.45(td,J=7.0,5.1Hz,2H),4.37(dt,J=9.2,5.2Hz,1H),4.56(t,J=5.7Hz,1H)。
中間体398
(2R,4R)−2−({[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−4−メチル−5−[(メチルスルホニル)オキシ]ペンチルメタンスルホネート
1,1−ジメチルエチル[(1R,3R)−4−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)−3−メチルブチル]カルバメート(1.56g、6.69mmol)を、ゴムセプタムで蓋をした250mLのRBフラスコ内のCH
2Cl
2(30mL)に溶解させた。反応フラスコにN
2を充填し、氷浴中で冷却した。トリエチルアミン(3.73mL、26.7mmol)を加えた後、メタンスルホニルクロリド(1.563mL、20.06mmol)を滴下した。添加後、反応物を0℃で1時間攪拌させた。次いで反応物をCH
2Cl
2(30mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(30mL)、次いで水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(2.61g)を得た。LC−MS(ES)m/z=390[M+H]
+。
中間体399
1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−5−メチル−1−(フェニルメチル)−3−ピペリジニル]カルバメート
10mLの密封可能なバイアル内に、(2R,4R)−2−({[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−4−メチル−5−[(メチルスルホニル)オキシ]ペンチルメタンスルホネート(1.05g、2.70mmol)、次いでベンジルアミン(5.88mL、53.9mmol)を加え、反応物に蓋をし、70℃で24時間加熱した。反応物を放冷し、次いで1N NaOH溶液(20mL)内に移した。次いで、得られた油状混合物をヘキサン(3×20mL)で抽出した。合わせた抽出物を飽和NaCl溶液で洗浄し、次いでMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。精製を、20分間かけて、ヘキサン中0〜20%EtOAcの勾配を用いる20gのBiotage SNAPカラムで行い、表題化合物(452mg)を透明な油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=305[M+H]
+。
中間体400
1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−5−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート
パールシェーカー瓶に、Pd/C(316mg、0.148mmol、デグッサタイプ)、次いで1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−5−メチル−1−(フェニルメチル)−3−ピペリジニル]カルバメート(452mg、1.485mmol)のエタノール(20mL)中予混合溶液を加えた。次いでパールシェーカー瓶を振盪機に入れ、N
2を通気し、次いで水素で30psiに加圧した。反応物を室温で一晩振盪した。反応物をシリンジフィルターで濾過し、濃縮し、粗表題化合物(310mg)を単離した。LC−MS(ES)m/z=215[M+H]
+。
中間体401
1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート
20mLの密封可能なバイアル内にて、1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−5−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(517mg、2.412mmol)をエタノール(10mL)に溶解させた。次いで4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(593mg、3.62mmol)およびトリエチルアミン(0.672mL、4.82mmol)を加え、次いで混合物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。次いで反応物を濃縮し、Biotage SNAP 25gカラムに充填し、ヘキサン中0〜70%EtOAcの勾配で30分間精製し、表題化合物(720mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=342[M+H]
+。
中間体402
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−5−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(100mg、0.47mmol)と4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(77mg、0.47mmol)との、1,4−ジオキサン(6mL)および飽和NaHCO
3水溶液(3mL)中の混合物を、密封された管内にて80℃で3時間攪拌した。反応物を室温に放冷した。(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(115mg、0.70mmol)を加え、得られた混合物にN
2ガスを10分間バブリングした。Pd(Ph
3P)
4(54mg、0.047mmol)を加え、管を再密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。混合物を水に注ぐと沈殿物が形成された。混合物を濾過した。得られた固体をEtOAcに取り込み、濾過した。得られた有機濾液を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、残留溶媒が約5mLとなるまで濃縮した。この液体を40gのSiO
2カラムに注入し、フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜75%EtOAc/ヘキサン)で精製し、表題化合物(135mg)を黄色泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=427[M+H]
+。
実施例212
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
エタノール(5mL)中の1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(135mg、0.317mmol)に、ヒドラジン一水和物(0.5mL、10.2mmol)を加え、反応混合物を、密封された管内にて100℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷すると沈殿物が形成された。水を加え(約5mL)、混合物を濾過した。オフホワイトの固体物質を水(2×20mL)で洗浄した。EtOAc(約25mL)を濾過器に加え、全ての物質を溶解させようとして混合物を振盪した。混合物を濾過し、このプロセスをさらに2回繰り返した。合わせた濾液を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、真空下で乾燥させ、表題化合物(75mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=439[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.88(d,J=6.8Hz,3H),1.29(s,9H),1.37−1.52(m,2H),1.68(m,1H),1.93−2.07(m,1H),2.83(bs,1H),3.38(bs,1H),3.63(bs,1H),3.89(m,1H),5.37(s,2H),6.04(bs,2H),6.49(s,1H),6.82(d,J=6.3Hz,1H),7.50(d,J=8.6Hz,1H),7.69(d,J=8.3Hz,1H),7.89(s,1H),11.49(s,1H)。
中間体403
4−{2−アミノ−6−[(3R,5R)−3−アミノ−5−メチル−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
1,4−ジオキサン(4mL)中の1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(127mg、0.298mmol)に、1,4−ジオキサン中の4M HCl(0.074mL、0.298mmol)を加え、反応物を室温で3時間攪拌させた。反応物を濃縮し、表題化合物のビスHCl塩(164mg)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=327[M+H]
+。
中間体404
4−{2−アミノ−6−[(3R,5R)−3−メチル−5−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル
40mLバイアル内に、4−{2−アミノ−6−[(3R,5R)−3−アミノ−5−メチル−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(164mg、0.411mmol)、次いでTHF(5mL)および飽和NaHCO
3(2.5mL)を加え、得られた混合物を5分間攪拌した。次いで2−クロロエチルクロリドカーボネート(0.051mL、0.493mmol)を加え、次いで混合物に蓋をし、室温で一晩攪拌した。次いで反応物を5mLの水で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、101mgの淡黄色固体を得た。35分間にわたる、ヘキサン中0〜65%EtOAcの勾配を用いる10gのBiotage SNAPカラムでの精製により、101mgの粗油状物が得られた。油状物をDMF(5.00mL)に溶解させ、次いでCs
2CO
3(268mg、0.821mmol)を加えた。反応物を室温で一晩攪拌した。反応は完了していなかった。さらに0.5当量のCs
2CO
3を加え、反応物を室温で攪拌し続けた。5時間後、反応が完了した。反応物を10mLの水で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(96mg)を単離した。LC−MS(ES)m/z=397[M+H]
+。
実施例213
3−{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン
5mLの密封可能なバイアル内に、4−{2−アミノ−6−[(3R,5R)−3−メチル−5−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(96mg、0.242mmol)およびエタノール(10mL)、次いでヒドラジン一水和物(0.356mL、7.27mmol)を加えた。反応バイアルに蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、10%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜25%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水を凍結乾燥させ、次いで、得られた固体を2mLの9:1 CH
2Cl
2:CH
3OHに溶解させ、次いで10gのBiotage SNAPカラムに充填した。次いで生成物を、25分間かけて、CH
2Cl
2中0〜100%95:5:1 CH
2Cl
2:CH
3OH:NH
4OHの勾配を用いるカラムから回避させた。生成物画分を合わせ、濃縮し、次いでヘイスタックバイアル内に移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(55g)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=409[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.97(d,J=6.6Hz,3H),1.51−1.59(m,1H),1.96(ddd,J=12.8,8.1,4.4Hz,1H),2.00−2.07(m,1H),3.36−3.45(m,1H),3.50−3.72(m,4H),3.80−3.87(m,1H),3.89−3.98(m,1H),4.18−4.26(m,2H),5.38(s,2H),6.11(s,2H),6.64(s,1H),7.58(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.95(s,1H),11.51(s,1H)。
中間体405
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
5mLの密封可能なバイアル内にて、1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(100mg、0.293mmol)および(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(80mg、0.439mmol)を、1,4−ジオキサン(4mL)と溶解させた。飽和NaHCO
3(2mL)を加え、N
2ガスを10分間混合物にバブリングした。次いでPd(Ph
3P)
4(33.8mg、0.029mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。次いで反応物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を水(10mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をMg
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで茶色油状物を、ヘキサン中0〜45%EtOAcの勾配のBiotage SNAP カラム10gで精製し、表題化合物(128mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=445[M+H]
+。
中間体406
1,1−ジメチルエチル((3R,5R)−1−{2−アミノ−6−[4−シアノ−3−フルオロ−5−(メチルオキシ)フェニル]−4−ピリミジニル}−5−メチル−3−ピペリジニル)カルバメート
ナトリウムメトキシドの溶液を、2.1mLの無水CH
3OHに溶解させた50mgの金属ナトリウムから調製した。この溶液から、0.32mLを、1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(120mg、0.270mmol)をCH
3OH(2mL)に予め溶解させた溶液に加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、次いで水(10mL)で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(168mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=457[M+H]
+。
実施例214
1,1−ジメチルエチル((3R,5R)−1−{2−アミノ−6−[3−アミノ−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−6−イル]−4−ピリミジニル}−5−メチル−3−ピペリジニル)カルバメート
密封可能な管内に、1,1−ジメチルエチル((3R,5R)−1−{2−アミノ−6−[4−シアノ−3−フルオロ−5−(メチルオキシ)フェニル]−4−ピリミジニル}−5−メチル−3−ピペリジニル)カルバメート(168mg、0.368mmol)およびエタノール(3mL)、次いでヒドラジン一水和物(0.541mL、11.04mmol)を加えた。次いで溶液に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、15%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜40%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加えた。次いでこれをEtOAc(3×50mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(60mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=469[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.88(d,J=6.6Hz,3H),1.29(bs,9H),1.47(d,J=12.88Hz,2H),1.67(bs,1H),1.95−2.03(m,1H),2.92(bs,1H),3.63(bs,1H),3.82(bs,1H),3.93(s,3H),5.02(bs,2H),6.05(bs,2H),6.46(s,1H),6.81(d,J=6.1Hz,1H),6.87(s,1H),7.43(s,1H),11.52(s,1H)。
中間体407
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−5−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(176mg、0.821mmol)と4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(146mg、0.821mmol)との、1,4−ジオキサン(4mL)および飽和NaHCO
3水溶液(2mL)中混合物を、密封された管内にて80℃で3時間攪拌した。反応物を室温に放冷し、水(約200mL)で希釈した。白色沈殿物が形成され、これを濾過し、水(約50mL)で洗浄した。白色固体を最小限のCH
2Cl
2に溶解させ、40gのSiO
2カラムに注入した。フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜40%ヘキサン中EtOAc)によって、表題化合物(234mg)が白色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=356[M+H]
+。
中間体408
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
密封可能な管内にて、1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(115mg、0.323mmol)および(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(80mg、0.485mmol)を1,4−ジオキサン(4mL)中に溶解させた。飽和NaHCO
3(2mL)を加え、N
2ガスを10分間混合物にバブリングした。次いでPd(Ph
3P)
4(56.0mg、0.048mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。次いで反応物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を水(10mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×20mL)で抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで茶色油状物を、ヘキサン中0〜35%EtOAcの勾配で、Biotage SNAP 10gカラムで精製した。LC−MS(ES)m/z=441[M+H]
+。
実施例215
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
5mLの密封可能なバイアル内に、1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(121mg、0.275mmol)およびエタノール(3mL)、次いでヒドラジン一水和物(0.404mL、8.24mmol)を加えた。反応物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、20%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜45%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加えた。次いでこれをEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(87mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=453[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.88(d,J=6.6Hz,3H,)1.29(s,9H),1.38−1.50(m,2H),1.66−1.74(m,1H),1.99(s,1H),2.83(d,J=4.6Hz,3H)。2.85−2.92(m,1H)。3.63(bs,1H),3.96−4.08(m,1H),4.07−4.22(m,1H),5.37(s,2H),6.50(bs,2H),6.79(d,J=6.6Hz,1H),7.53(d,J=8.3Hz,1H),7.69(d,J=8.6Hz,1H),7.93(bs,1H)。
中間体409
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
5mLの密封可能なバイアル内にて、1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(115mg、0.323mmol)および(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(89mg、0.485mmol)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解させた。飽和NaHCO
3(2mL)を加え、N
2ガスを10分間混合物にバブリングした。次いでPd(Ph
3P)
4(56.0mg、0.048mmol)を加え、N
2ガスをさらに5分間混合物にバブリングした。次いで反応物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を水(10mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×20mL)で抽出した。有機相を合わせ、Mg
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで茶色油状物を、ヘキサン中0〜35%EtOAcの勾配のBiotage SNAP カラム25gで精製し、表題化合物(128mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+。
中間体410
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−[4−シアノ−3−フルオロ−5−(メチルオキシ)フェニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
ナトリウムメトキシドの溶液を、2.6mLのCH
3OHに溶解させた60mgの金属ナトリウムから調製した。この溶液から、0.36mLを、1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(138mg、0.301mmol)をCH
3OH(3mL)に予め溶解させた溶液に加えた。反応物を室温で一晩攪拌した。反応においては、約5%のビス−OMe付加体が観察されたが出発物質は観察されなかった。反応物を濃縮し、次いで水(10mL)で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(109mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=471[M+H]
+。
実施例216
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−[3−アミノ−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−6−イル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート
密封可能な管内に、1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−[4−シアノ−3−フルオロ−5−(メチルオキシ)フェニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}カルバメート(109mg、0.232mmol)およびエタノール(3mL)、次いでヒドラジン一水和物(0.341mL、6.95mmol)を加えた。次いで溶液に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで3mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、20%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜45%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加えた。次いでこれをEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘイスタックバイアルに移した。水(1mL)を加え、得られた混合物を凍結乾燥させ、表題化合物(38mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=483[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.88(d,J=6.6Hz,3H),1.30(s,9H),1.47(d,J=5.1Hz,1H),1.70(d,J=12.9Hz,1H),2.00(bs,1H)2.82(d,J=4.3Hz,3H),2.97(bs,1H),3.42(bs,1H),3.62(bs,1H),3.94(s,3H),4.02(bs,1H),5.02(s,2H),6.47(bs,2H),6.80(d,J=6.3Hz,1H),6.90(bs,1H),7.46(bs,1H),11.53(s,1H)。
中間体411
1−メチルエチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
THF(4mL)および飽和NaHCO
3(2mL)中の4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−アミノ−1−ピペリジニル]−4−ピリミジニル}−2−フルオロベンゾニトリル(125mg、0.324mmol)に、1−メチルエチルクロリドカーボネート(0.389mL、0.389mmol)を加え、混合物を室温で一晩攪拌した。反応物を水(10mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗表題化合物(116mg)を黄色油状物として得た。LC−MS(ES)m/z=399[M+H]
+。
実施例217
1−メチルエチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
5mLの密封可能なバイアル内に、1−メチルエチル{(3R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート(116mg、0.291mmol)、次いでエタノール(3mL)およびヒドラジン(0.428mL、8.73mmol)を加えた。次いで混合物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47mL/分、10%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA〜35%CH
3CN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のCH
3CNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加えた。次いでこれをEtOAc(3×15mL)で抽出し、有機画分を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで生成物をヘイスタックバイアルに移し、1mLの水を加え、凍結乾燥させた。LC−MS(ES)m/z=411[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ1.13(d,3H),1.16(d,J=6.3Hz,3H),1.39−1.49(m,2H),1.70−1.77(m,1H),1.85−1.93(m,1H),2.87(bs,1H),3.03(bs,1H),4.06−4.16(m,1H),4.28(bs,1H),4.77(ddd,J=12.51,6.19,6.06Hz,1H),5.38(s,2H),6.09(bs,2H),6.56(s,1H),7.16(d,J=7.6Hz,1H),7.54(d,J=8.6Hz,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),7.92(s,1H),11.52(s,1H)。
中間体412
4−クロロ−6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−N−メチル−2−ピリミジンアミン
(2R)−2−エチルピロリジン(0.8g、5.90mmol)と4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(0.997g、5.60mmol)との、1,4−ジオキサン(40mL)および飽和NaHCO
3水溶液(20mL)中混合物を、密封された管内にて100℃で一晩攪拌した。反応混合物を水(約400mL)に注いだ。白色沈殿物が形成された。水性混合物を濾過し、白色固体を水(約100mL)で洗浄した。湿った固体を真空下にて40℃で一晩乾燥させ、表題化合物(1.19g)を得た。LC−MS(ES)m/z=241[M+H]
+。
中間体413
4−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル
150mLマイクロ波バイアル内にて、4−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(1.18g、4.90mmol)および(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(1.345g、7.35mmol)を、攪拌しながら1,4−ジオキサン(40mL)に溶解させた。水(20mL)、次いでリン酸三カリウム一水和物(3.05g、13.23mmol)を加え、混合物をN
2でパージして2分間脱気した。トリシクロヘキシルホスフィンテトラフルオロボレート(0.271g、0.735mmol)およびPd
2(dba)
3(0.337g、0.368mmol)を加え、混合物を密封し、100℃で一晩加熱した。LCMSは完全な変換を示した。混合物をEtOAcで希釈し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、蒸発させた。生成物を、0〜20%EtOAc/ヘキサンで溶出するクロマトグラフィー(Analogix RS−90gシリカカラム)によりさらに精製し、表題化合物(1.4g)を黄色の泡沫として得た。LC−MS(ES)m/z=374[M+H]
+。
中間体414
4−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロ−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル
ナトリウムメトキシドのCH
3OH中1M溶液を、50mg(2.17mmol)の新たに切断したナトリウムを氷冷CH
3OH(2.17mL)に加えることにより調製した。その中から0.489mLを、4−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(140mg、0.408mmol)のCH
3OH/DMF(2mL/0.2mL)溶液に加えた。黄色溶液を、蓋をした10mLバイアル内にて室温で一晩攪拌した。LCMSは非常にきれいであった。混合物を水(15mL)に注いだ。形成された黄色固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(129mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=356[M+H]
+。
実施例218
6−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
マイクロ波管内に、4−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロ−6−(メチルオキシ)ベンゾニトリル(129mg、0.363mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.063mL、0.363mmol)、およびヒドラジン無水物(0.068mL、2.178mmol)を加えた。黄色懸濁混合物を油浴中にて一晩100℃に加熱した。反応物の温度が100℃に達した時、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、白色の固体が形成されていた。LCMSはもはや出発物質がないことを示した。反応物を室温に冷却し、次いで白色固体を黄色溶液から濾過し、CH
3CN(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させ、表題化合物(70mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=368[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.90(t,J=7.3Hz,3H),1.37(m,1H),1.80(m,2H),1.93(m,3H),2.82(d,J=4.6Hz,3H),3.39(m,H),3.47−3.63(m,1H),3.93(s,3H),4.05(m,1H),5.02(s,2H),6.19(s,1H),6.41(s,1H),6.92(s,1H),7.46(s,1H),11.51(s,1H)。
中間体415
4−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロ−6−(メチルチオ)ベンゾニトリル
4−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(140mg、0.408mmol)のDMF(4mL)溶液に、メチルメルカプタンナトリウム塩(約15%水溶液)(252mg、0.543mmol)を加えた。橙色の溶液を、蓋をした10mLバイアル内にて室温で一晩攪拌した。LCMSは非常にきれいであった。混合物を水(15mL)に注いだ。形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(136mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=372[M+H]
+。
実施例219
6−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−4−(メチルチオ)−1H−インダゾール−3−アミン
マイクロ波管内に、4−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2−フルオロ−6−(メチルチオ)ベンゾニトリル(136mg、0.366mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.064mL、0.366mmol)、およびヒドラジン無水物(0.069mL、2.197mmol)を加えた。黄色懸濁混合物を油浴中にて一晩100℃に加熱した。反応物の温度が100℃に達した時、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、白色の固体が形成されていた。LCMSはもはや出発物質がないことを示した。反応物を室温に冷却し、次いで白色固体を黄色溶液から濾過し、CH
3CN(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させ、表題化合物(90mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=370[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.91(t,J=7.3Hz,3H),1.36(m,1H),1.80(m,2H),1.93(m,3H),2.59(s,3H),2.83(d,J=4.6Hz,3H),3.53(m,1H),4.06(m,1H),5.08(s,2H),6.22(s,1H),6.44(s,1H),7.38(s,1H),7.71(s,1H),11.75(s,1H)。
中間体416
2−(エチルオキシ)−4−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−フルオロベンゾニトリル
ナトリウムエトキシドのEtOH中1M溶液を、60mg(2.61mmol)の新たに切断したナトリウムを氷冷EtOH(2.61mL)に加えることにより調製した。その中から0.489mLを、4−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(140mg、0.408mmol)のエタノール/DMF(2mL/0.2mL)溶液に加えた。黄色溶液を、蓋をした10mLバイアル内にて室温で一晩攪拌した。LCMSは非常にきれいであった。混合物を水(15mL)に注いだ。形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(137mg)を淡黄色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=370[M+H]
+。
実施例220
4−(エチルオキシ)−6−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン
マイクロ波管内に、2−(エチルオキシ)−4−[6−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−フルオロベンゾニトリル(137mg、0.371mmol)、5mLのEtOH、ヒューニッヒ塩基(0.065mL、0.371mmol)、およびヒドラジン無水物(0.070mL、2.225mmol)を加えた。黄色懸濁混合物を油浴中にて一晩100℃に加熱した。反応物の温度が100℃に達した時、混合物中の固体が全て溶解した。一晩の後、白色の固体が形成されていた。LCMSはもはや出発物質がないことを示した。反応物を室温に冷却し、次いで白色固体を黄色溶液から濾過し、CH
3CN(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させ、表題化合物(120mg)を白色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=382[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.90(t,J=7.3Hz,3H),1.35(m,1H),1.44(t,J=7.0Hz,3H),1.80(m,2H),1.93(m,3H),2.82(d,J=4.6Hz,3H),3.39(m,1H),3.40−3.45(m,1H),3.48−3.62(m,1H),4.05(m,1H),4.13−4.25(q,J=7.0Hz,2H),4.99(s,2H),6.17(s,1H),6.40(s,1H),6.92(s,1H),7.44(s,1H),11.50(s,1H)。
中間体416
1,1−ジメチルエチルメチル[(3R,5R)−5−メチル−1−(フェニルメチル)−3−ピペリジニル]カルバメート
DMF(3mL)中の1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−5−メチル−1−(フェニルメチル)−3−ピペリジニル]カルバメート(196mg、0.644mmol)に、NaH(38.6mg、0.966mmol)を加え、得られた混合物を30分間激しく攪拌した。CH
3I(0.044mL、0.708mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。飽和NaHCO
3水溶液を慎重に加え(約5mL:最初の激しいバブリング)、得られた混合物を水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜30%EtOAc/ヘキサン)によって、表題化合物(162mg)が無色の油状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=319[M+H]
+。
中間体417
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}メチルカルバメート
1,1−ジメチルエチルメチル[(3R,5R)−5−メチル−1−(フェニルメチル)−3−ピペリジニル]カルバメート(160mg、0.502mmol)のエタノール(6mL)溶液を、N
2で10分間脱気した。Pd/Cデグッサタイプ(53.5mg、0.502mmol)を加え、得られた混合物をH
2雰囲気下(バルーン装置)にて室温で3日間攪拌した(おそらく反応はそれよりも速い)。混合物をN
2で脱気し、アクロディスクを通して濾過し、エタノール(約15mL)ですすいだ。混合物を真空下で濃縮した。得られた残渣を1,4−ジオキサン(6.00mL)に取り込んだ。得られた溶液に4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(79mg、0.477mmol)および飽和NaHCO
3水溶液(3mL)を加え、得られた混合物を、密封された管内にて100℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷した。(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(124mg、0.754mmol)を加え、N
2ガスを10分間混合物にバブリングした。Pd(Ph
3P)
4(29mg、0.025mmol)を加え、容器を密封し、反応混合物を100℃で4時間攪拌した。混合物を水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜70%EtOAc/ヘキサン)によって、表題化合物(170mg)が濃厚な油状物として得られた。LC−MS(ES)m/z=441[M+H]
+。
実施例221
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}メチルカルバメート
エタノール(6mL)中の1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}メチルカルバメート(170mg、0.386mmol)に、ヒドラジン一水和物(0.70mL、14.3mmol)を加え、反応混合物を、密封された管内にて100℃で一晩攪拌した。混合物を水(約150mL)に注ぐと白色沈殿物が形成された。水性混合物を濾過し、固体を2時間空気乾燥させた。得られた白色固体を45℃で1時間真空乾燥させ、表題化合物(110mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=453[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ0.92−1.02(m,3H),1.41(s,9H),1.46−1.55(m,1H),1.85−1.99(m,1H),2.07−2.19(m,1H),2.76(s,3H),3.02−3.14(m,1H),3.12−3.23(m,1H),3.90−4.15(m,2H),4.35(m,1H),5.38(s,2H),6.07(s,2H),6.60(s,1H),7.57(dd,J=8.6,1.3Hz,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.95(s,1H),11.50(s,1H)。
実施例222
1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−L−プロリンアミド
5mL(最大容量)の密封可能な管内にて、(3−(ビス{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−1−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−1H−インダゾール−6−イル)(トリフルオロ)ボレート(1−)(335mg、0.621mmol)、1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−L−プロリンアミド(150mg、0.621mmol)、およびリン酸カリウム(224mg、1.055mmol)を、4mLの3:1 ジオキサン−水に取り込んだ。窒素を10分間バブリングすることにより内容物を脱気した。トリシクロヘキシルホスフィン(17.41mg、0.062mmol)およびPd
2(dba)
3(22.73mg、0.025mmol)を加え、内容物をさらに5分間脱気した。容器を密封し、一晩(16時間)100Cに加熱した。内容物を室温に冷却し、ジオキサン層を水性部分から分離した。固体を濾別し、粗ジオキサン層をC18フィルターカートリッジに通した。フィルターカートリッジを5mLのアセトニトリルで洗浄し、洗液を粗ジオキサン溶液と合わせた。次いで粗製物質を、10分間かけて、5〜75%0.1%TFA/ACN勾配を用いるRPHPLCで精製した。目的画分をプールし、モノBoc保護化カップリング生成物として蒸発乾固した。次いでこの物質を10mLのTFAで30分間処理し、蒸発乾固し、メタノールに取り込み、上述の通りRPHPLCで精製し、凍結乾燥させ、淡黄色の綿状の粉末をジトリフルオロ酢酸塩として得た。LC−MS(ES)m/z=339[M+H]
+。
実施例223
6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(エチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
20mLバイアルに、4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(850mg、2.461mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(5mL)、およびナトリウムエトキシド 1M(2.461mL、2.461mmol)を加えた。反応物を室温で30分間攪拌した。次いで反応物をEtOAc(10mL)、次いでH
2O(15mL)に注いだ。水相をEtOAcで抽出し(×1)、次いでNa
2SO
4で乾燥させ、黄色固体となるまで濃縮し、それをアセトニトリル(5mL)に取り込み、20mLマイクロ波バイアルに加えた後、ヒドラジン(0.309mL、9.85mmol)およびDIEA(3.44mL、19.69mmol)を加えた。反応物を密封し、マイクロ波反応器内にて150℃で3時間加熱した。反応混合物を濃縮して黄色油状物とし、フラッシュクロマトグラフィー(120g、50〜100%、DCM:MeOH:NH
4OH)で精製した。画分を合わせ、濃縮し、6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(エチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン(514mg)を黄褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=384[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ0.87(t,J=7.45Hz,3H),1.45(t,J=6.95Hz,3H),1.58−1.80(m,2H),3.01−3.14(m,1H),3.37−3.47(m,1H),3.46−3.56(m,1H),3.83(d,J=11.4Hz,2H),3.85−3.91(m,1H),4.21(q,J=6.99Hz,3H),4.25−4.39(m,1H),5.00(s,2H),6.07(s,2H),6.49(s,1H),6.90(s,1H),7.47(s,1H),11.53(s,1H)。
実施例224
6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン
20mLバイアルに、4−{2−アミノ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(850mg、2.461mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(5mL)、およびナトリウムメトキシド 1M(2.461mL、2.461mmol)を加えた。反応物を室温で30分間攪拌した。次いで反応物をEtOAc(10mL)、次いでH
2O(15mL)に注いだ。水相をEtOAcで抽出し(×1)、次いでNa
2SO
4で乾燥させ、黄色固体となるまで濃縮し、それをアセトニトリル(5mL)に取り込み、20mLマイクロ波バイアルに加えた後、ヒドラジン(0.309mL、9.85mmol)およびDIEA(3.44mL、19.69mmol)を加えた。反応物を150℃で3時間照射した。次いで反応混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(120g、50〜100%、DCM:MeOH:NH
4OH)により精製した。画分を合わせ、濃縮し、6−{2−アミノ−6−[(3R)−3−エチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン(421.5mg、1.084mmol、収率44%)を黄褐色固体として得た。LC−MS(ES)m/z=370[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ0.87(t,J=7.45Hz,3H),1.58−1.82(m,2H),3.04−3.14(m,1H),3.37−3.46(m,1H),3.48−3.55(m,1H),3.83(d,J=11.62Hz,1H),3.83(d,J=11.6Hz,1H)3.85−3.91(m,1H),3.94(s,3H),4.08−4.24(m,1H),4.25−4.39(m,1H),5.02(s,2H),6.07(s,2H),6.50(s,1H),6.91(s,1H),7.48(s,1H),11.54(s,1H)。
中間体418
N−[(3R,5R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−3−ピペリジニル]−N,3,3−トリメチルブタンアミド
CH
2Cl
2(2mL)中の1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−3−ピペリジニル]メチルカルバメート(75mg、0.211mmol)にTFA(2mL)を加え、反応物を室温で2時間静置した。トルエン(約15mL)を加え、得られた混合物を真空下で蒸発させた。得られた残渣に、CH
2Cl
2(2mL)およびヒューニッヒ塩基(0.18mL、1.05mmol)、次いで3,3−ジメチルブタノイルクロリド(0.03mL、0.21mmol)を加え、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。飽和NaHCO
3水溶液(約20mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(約50mL)で抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(80mg)を得た。LC−MS(ES)m/z=354[M+H]
+。
中間体419
N−{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}−N,3,3−トリメチルブタンアミド
N−[(3R,5R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−3−ピペリジニル]−N,3,3−トリメチルブタンアミド(80mg、0.23mmol)および(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸(49mg、0.29mmol)に、1,4−ジオキサン(4mL)および飽和NaHCO
3水溶液(2mL)を加え、得られた混合物を、密封可能な管内にN
2でパージ(「脱気」)した。Pd(Ph
3P)
4(26mg、0.023mmol)を加え、管を密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷し、水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%ヘキサン〜75%EtOAc/ヘキサン)によって、表題化合物(84mg)が固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=439[M+H]
+。
実施例225
N−{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}−N,3,3−トリメチルブタンアミド
エタノール(4mL)中のN−{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}−N,3,3−トリメチルブタンアミド(82mg、0.187mmol)に、ヒドラジン一水和物(1mL、20.4mmol)を加え、反応混合物を、密封した容器内にて120℃で4時間攪拌した。反応物を室温に放冷し、水(約120mL)に注いだ。得られた水性混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、表題化合物(36mg)を回転異性体の3:2混合物としてのオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=451[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6+1滴のD
2O):δ0.98(m,12H),1.41および1.52(m,1H),1.87−2.41(m,4H),2.76および2.90(s,3H),2.99−3.25(m,2H),3.84−3.99(m,1H),4.01−4.26(m,1H),4.39−4.66(m,1H),6.57−6.62(s,1H),7.50−7.60(m,1H),7.70(m,1H),7.92(s,1H)。
中間体420
N−シクロヘキシル−1−(2,6−ジクロロ−4−ピリミジニル)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
2,4,6−トリクロロピリミジン(0.18mL、1.59mmol)とN−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(0.5g、1.588mmol)との1,4−ジオキサン(15mL)中混合物にヒューニッヒ塩基(0.56mL、3.18mmol)を加え、反応混合物を、密封された管内にて80℃で週末にかけて(3日間)攪拌した。約35%の出発物質が残存していた。温度を140℃に上昇させ、反応混合物をこの温度で3時間攪拌した。次いで反応物を160℃で1時間加熱した。残存する出発物質が依然として存在していたため、反応物を140℃で一晩攪拌した。反応混合物を水およびEtOAcに注いだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中100%ヘキサン〜50%EtOAc)によって、表題化合物(239mg)が白色固体として、またそれに対応する位置異性体(196mg)が白色固体として得られた。LC−MS(ES)m/z=425,427[M+H]
+。
中間体421
1−{6−[3−(アセチルアミノ)−4−フルオロ−1H−インダゾール−6−イル]−2−クロロ−4−ピリミジニル}−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
N−シクロヘキシル−1−(2,6−ジクロロ−4−ピリミジニル)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(150mg、0.353mmol)およびN−アセチル−N−[1−アセチル−4−フルオロ−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル]アセトアミド(142mg、0.353mmol)に、密封可能な管内にて、1,4−ジオキサン(12mL)および飽和NaHCO
3水溶液(6mL)を加え、得られた混合物をN
2でパージした。Pd(Ph
3P)
4(41mg、0.035mmol)を加え、管を密封し、反応混合物を100℃で一晩攪拌した。反応物を室温に放冷し、水に注いだ。生じた沈殿物を濾過した。EtOAcをフィルター内の固体に加え、有機溶液を濾過した。濾液を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%CHCl
3〜90:10:1 CHCl
3:CH
3OH:NH
4OH)によって、出発物質のいずれかの塩素におけるクロスカップリングからの2つの位置異性体の混合物を含んだ生成物(93mg)が、黄褐色固体として得られた。NMR分析は、考えられる2つの位置異性体の比を決定するには非確定的なものであった。LC−MS(ES)m/z=582[M+H]
+。
実施例226
1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−4−フルオロ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
1−{6−[3−(アセチルアミノ)−4−フルオロ−1H−インダゾール−6−イル]−2−クロロ−4−ピリミジニル}−N−シクロヘキシル−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(位置異性体の混合物)(93mg、0.16mmol)と1−[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メタンアミン(0.1mL、0.666mmol)との1,4−ジオキサン(6.00mL)中混合物を、密封された管内にて120℃で一晩攪拌した。依然としてクロロピリミジン中間体が存在していたので、さらに1−[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メタンアミン(0.1mL、0.666mmol)を加え、反応混合物を140℃で1時間、また160℃で2時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。得られた残渣にCH
3OH(6mL)、次いで濃HCl(0.3mL、3.60mmol)を加え、得られた混合物を、密封された管内にて80℃で1時間攪拌した。LCMS分析は酢酸基の完全な除去を示した。混合物を濃縮し、得られた残渣をトルエンから蒸発させた。残渣にTFA(6.00mL)を加えた。1時間後、溶液をNaHCO
3の飽和水溶液に注いだ。EtOAcを加え、有機層を分離した。水層をEtOAcでさらに抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。SiO
2フラッシュクロマトグラフィー(勾配:100%CH
2Cl
2〜80:20:2 CH
2Cl
2:CH
3OH:NH
4OH)によって、生成物(49mg)が暗黄褐色固体として得られた。この物質は位置異性体の約2:1混合物であったが、それは出発物質が位置異性クロロピリミジンの混合物であるということの結果である。この物質をHPLC精製で精製し、位置異性体を分割した。
分取HPLC
Luna C18(2) 5u 21.2×250mm
A=300mM ギ酸アンモニウム水溶液(pH4)
B=アセトニトリル
58:42−A:B
20ml/分
uv 254nm
試料 0.9mlのB+0.9mlのA(pH4とするために数滴のHCO2Hを添加した)の中に45mg
一回注入 45mg
8分、16分の時点で2つの主な画分を回収した。各画分を次のように別々に後処理を行った:45℃で濃縮し淡黄褐色懸濁液(10mL)を得た。水溶液のpHを濃NH4OHで8.5に調節した。水溶液をEtOAcで3回抽出し;H2O、飽和NaClで洗浄し;Na2SO4で乾燥させ、濾過し、固体となるまで濃縮した。高真空下にて40℃で1.5時間乾燥させた。
回収率:
表題化合物;25mg黄褐色固体;HPLC 98.4%
位置異性体;15mg黄褐色固体;HPLC 99.5%
表題化合物のデータ:LC−MS(ES)m/z=521[M+H]+.1H NMR(400MHz,CD3OD):δ1.14−1.46(m,5H),1.59−1.72(m,1H),1.72−2.11(m,7H),2.14−2.26(m,1H),2.37−2.50(m,1H),3.18−3.30(m,1H),3.58−3.73(m,1H),6.63(s,1H),7.22(d,J=12.1Hz,1H),7.68(s,1H)。
実施例227
4−(エチルオキシ)−6−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}−1H−インダゾール−3−アミン
エタノール(10mL)をNaH(204mg、8.48mmol)に加えた後に室温で30分間攪拌することにより、ナトリウムエトキシドのエタノール中原液を生成した。20mLバイアルに、2,6−ジフルオロ−4−{2−(メチルアミノ)−6−[(3R)−3−メチル−4−モルホリニル]−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル(293mg、0.848mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(1mL)、およびエタノール(1.5mL)を加えた。反応物を0℃に冷却し、ナトリウムエトキシドのエタノール溶液(0.848M原液より)(1.101mL、0.933mmol)を滴下した。反応物を90分間室温で攪拌した。塩化アンモニウム(水溶液、飽和、2mL)および水(2mL)を加え、混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜50%EtOAc、10−gカラム)で精製して白色固体を得て、これをヒドラジン(0.259mL、4.48mmol)、DIEA(0.391mL、2.239mmol)、およびエタノール(3mL)とともに5mLマイクロ波バイアルに加えた。得られた懸濁液をマイクロ波反応器内にて150℃で90分間加熱した。反応混合物を濃縮し、シリカに乾燥充填し、フラッシュクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH、25−gカラム)で精製し、表題化合物(175.4mg、0.457mmol、収率54%)をオフホワイトの固体として得た。LC−MS(ES)m/z=384[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ1.19(d,3H),1.45(t,J=6.95Hz,3H),2.83(d,J=4.04Hz,3H),3.05−3.18(m,1H),3.45(td,J=11.75,2.53Hz,1H),3.56−3.66(m,1H),3.67−3.78(m,1H),3.93(dd,J=11.12,3.03Hz,1H),4.11(d,J=12.88Hz,1H),4.22(q,J=6.99Hz,2H),4.52(d,J=4.80Hz,1H),5.00(s,2H),6.35−6.64(m,2H),6.95(s,1H),7.52(br.s.,1H),11.52(s,1H)。
中間体422
(3S,6R)−1−[6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(100mg、0.267mmol)および(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(73.4mg、0.401mmol)を、5mLの密封可能なバイアル内で1,4−ジオキサン(2mL)に溶解させ、次いで飽和NaHCO
3(1mL)加えた。窒素ガスを10分間混合物にバブリングした。次いでPd(Ph
3P)
4(37.1mg、0.032mmol)を加え、窒素ガスをさらに5分間バブリングした。バイアルに蓋をし、反応物を100℃で一晩加熱した。反応物を水(5mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで黄色油状物を、ヘキサン中0〜40%EtOAcの勾配を用いる10gのBiotage SNAPカラムで精製した。LC−MS(ES)m/z=477[M+H]
+。
中間体423
(3S,6R)−1−[6−[4−シアノ−3−フルオロ−5−(メチルオキシ)フェニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
1Mナトリウムメトキシド溶液を、55mg(2.4mmol)の新たに切断したナトリウムおよび氷冷した2.4mLのMeOHから調製した。その中から0.176mLを、(3S,6R)−1−[6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(84mg、0.176mmol)のメタノール(1mL)溶液に加えた。溶液を室温で一晩攪拌させた。反応物を濃縮し、次いで水(10ml)で希釈し、次いでEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この物質をさらに精製することはなかった。LC−MS(ES)m/z=489[M+H]
+。
実施例228
(3S,6R)−1−[6−[3−アミノ−4−(メチルオキシ)−1H−インダゾール−6−イル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド
(3S,6R)−1−[6−[4−シアノ−3−フルオロ−5−(メチルオキシ)フェニル]−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−6−メチル−N−(フェニルメチル)−3−ピペリジンカルボキサミド(96mg、0.196mmol)を、5mLの密封可能なバイアル内でエタノール(2mL)と溶解させ、次いでヒドラジン(0.185mL、5.89mmol)を加えた。反応物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで1mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Varian Polaris 5u C18(2) 100A、50×30.00mm 5ミクロン、を備えたUnipointソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う10分間の工程(35ml/分、28%ACN/H
2O、0.1%TFA〜53%ACN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分をプールし、大部分のMeCNが除去されるまで、圧力を低下させることにより体積を減少させ、次いで飽和NaHCO
3水溶液(10mL)を加えた。次いで混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相をプールし、飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで40mLバイアル内に移し、次いで水を加え、次いで凍結乾燥させ、36mgのオフホワイトの固体を単離した。LC−MS(ES)m/z=501[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)dppm1.17(d,J=7.07Hz,3H)1.67(d,J=3.54Hz,2H)1.75(dd,J=12.88,3.03Hz,1H)1.80−1.93(m,1H)2.31−2.42(m,1H)2.83(d,J=4.55Hz,3H)2.98(br.s.,1H)3.94(s,3H)4.31(dd,J=9.73,5.94Hz,2H)4.78(br.s.,1H)5.03(br.s.,2H)6.56(br.s.,2H)6.94(br.s.,1H)7.28(d,J=7.07Hz,2H)7.31−7.37(m,2H)7.51(br.s.,1H)8.50(t,J=5.94Hz,1H)。
中間体424
1,1−ジメチルエチルメチル[(3R,5R)−5−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート
パールシェーカー瓶の中に、Pd/Cデグエッサタイプ(Deguessa type)(0.922g、0.433mmol)、次いで1,1−ジメチルエチルメチル[(3R,5R)−5−メチル−1−(フェニルメチル)−3−ピペリジニル]カルバメート(1.38g、4.33mmol)のエタノール(20mL)溶液を加えた。次いでパールシェーカー瓶をパールシェーカーマシンの上に置き、瓶にN
2を通気し、次いで瓶を水素で30psiに加圧した。反応物を一晩室温で振盪させた。反応物を濾過し、濃縮し、860mgの粗生成物を透明な油状物として単離し、これを精製することなく用いた。LC−MS(ES)m/z=229[M+H]
+。
中間体425
1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−3−ピペリジニル]メチルカルバメート
20mLの密封可能なバイアル内に、1,1−ジメチルエチルメチル[(3R,5R)−5−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(443mg、1.940mmol)、4,6−ジクロロ−2−ピリミジンアミン(477mg、2.91mmol)、トリエチルアミン(0.541mL、3.88mmol)、およびエタノール(10mL)を加え、次いで蓋をした。次いで混合物を100℃で一晩加熱した。加熱すると固体が溶解して溶液となった。反応物を濃縮し、次いで、ヘキサン中0〜55%EtOAcの勾配を用いる25gのBiotage SNAPカラムに充填した。目的生成物を有する画分を合わせ、678mgの目的生成物を白色固体として単離した。LC−MS(ES)m/z=356[M+H]
+。
実施例229
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}メチルカルバメート
5mLの密封可能なバイアル内に、1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−3−ピペリジニル]メチルカルバメート(105mg、0.295mmol)、3−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(152mg、0.590mmol)、1,4−ジオキサン(2mL)、および飽和NaHCO
3(1mL)を加えた。次いでN
2を10分間混合物にバブリングし、次いでPd(Ph
3P)
4(34.1mg、0.030mmol)を加え、さらに5分間混合物にバブリングした。次いで混合物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物に水(5mL)を加え、次いでEtOAc(3×10ml)で抽出した。有機相を合わせ、次いでMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、HPLCで精製した(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47ml/分、25%ACN/H
2O、0.1%TFA〜50%ACN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分をプールし、体積を減少させて大部分のMeCNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加えた。次いでこれをEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで試料を、MeCNとともに40mLバイアルに移し、次いで水を加え、凍結乾燥させ、92mgのオフホワイトの固体を単離した。LC−MS(ES)m/z=452[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)dppm0.97(d,J=7.07Hz,3H)1.41(s,9H)1.46−1.55(m,1H)1.88−1.98(m,1H)2.09−2.18(m,1H)2.51(s,3H)2.76(s,3H)3.09(t,J=11.37Hz,1H)3.18(dd,J=12.88,2.78Hz,1H)3.94−4.13(m,2H)4.37(br.s.,1H)6.14(br.s.,2H)6.65(s,1H)7.67−7.80(m,2H)8.15(s,1H)12.77(s,1H)。
中間体426
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}メチルカルバメート
20mLの密封可能なバイアル内に、1,1−ジメチルエチルメチル[(3R,5R)−5−メチル−3−ピペリジニル]カルバメート(420mg、1.839mmol)、4,6−ジクロロ−N−メチル−2−ピリミジンアミン(491mg、2.76mmol)、トリエチルアミン(0.513mL、3.68mmol)、およびエタノール(10mL)を加え、次いで蓋をした。次いで混合物を100℃で一晩加熱した。加熱すると固体が溶解して溶液となった。反応物を濃縮し、次いでヘキサン中0〜45%EtOAcの勾配を用いる25gのBiotage SNAPカラムに充填した。目的生成物を有する画分を合わせ、604mgの白色固体を単離した。LC−MS(ES)m/z=370[M+H]
+。
実施例230
1,1−ジメチルエチルメチル{(3R,5R)−5−メチル−1−[2−(メチルアミノ)−6−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−3−ピペリジニル}カルバメート
5mLの密封可能なバイアル内に、1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[6−クロロ−2−(メチルアミノ)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}メチルカルバメート(113mg、0.305mmol)、3−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(158mg、0.611mmol)、1,4−ジオキサン(2mL)、および飽和NaHCO
3(1mL)を加えた。次いでN
2を10分間混合物にバブリングし、次いでPd(Ph
3P)
4(35.3mg、0.031mmol)を加え、さらに5分間混合物にバブリングした。次いで混合物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、次いでHPLCで精製した:(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47ml/分、20%ACN/H
2O、0.1%TFA〜40%ACN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のMeCNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相は飽和NaCl溶液との合わせた洗浄であり、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いでMeCNとともに40mLバイアル内に移し、次いで水を加え、凍結乾燥させ、52mgのピンクがかった白色固体を単離した。LC−MS(ES)m/z=466[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)dppm0.97(d,J=6.82Hz,3H)1.40(s,9H)1.47−1.57(m,1H)1.90−2.01(m,1H)2.10−2.18(m,1H)2.50(d,J=2.02Hz,3H)2.76(s,3H)2.84(d,J=4.29Hz,3H)3.08−3.23(m,2H)3.98−4.12(m,2H)4.36(br.s.,1H)6.55(br.s.,1H)6.65(s,1H)7.70−7.75(m,1H)7.75−7.81(m,1H)8.18(br.s.,1H)12.76(s,1H)。
中間体427
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}メチルカルバメート
5mLの密封可能なバイアル内に、1,1−ジメチルエチル[(3R,5R)−1−(2−アミノ−6−クロロ−4−ピリミジニル)−5−メチル−3−ピペリジニル]メチルカルバメート(105mg、0.295mmol)、(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(108mg、0.590mmol)、1,4−ジオキサン(2mL)、および飽和NaHCO
3(1mL)を加えた。次いでN
2を10分間混合物にバブリングし、次いでPd(Ph
3P)
4(34.1mg、0.030mmol)を加え、さらに5分間混合物にバブリングした。次いで混合物に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物に水(5mL)を加え、次いでEtOAc(3×10ml)で抽出した。有機相を合わせ、次いでMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いで30分間かけて、ヘキサン中0〜50%のEtOAcの勾配による10gのBiotage SNAPカラムに充填し、106mgの黄色油状物を単離した。LC−MS(ES)m/z=459[M+H]
+。
実施例231
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(3−アミノ−4−フルオロ−1H−インダゾール−6−イル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}メチルカルバメート
1,1−ジメチルエチル{(3R,5R)−1−[2−アミノ−6−(4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリミジニル]−5−メチル−3−ピペリジニル}メチルカルバメート(106mg、0.231mmol)を、5mLの密封可能なバイアル内でエタノール(3mL)に溶解させ、次いでヒドラジン一水和物(0.340mL、6.94mmol)加えた。次いで溶液に蓋をし、100℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、次いで2mLのDMSOに溶解させ、次いでHPLCで精製した:(HPLC条件:Sunfire 5u C18(2) 100A.50×30.00mm 5ミクロン、を備えたTrilutionソフトウェアを用いる、オープンアクセスGilson。254nmでUV検出を行う7.3分の工程(47ml/分、20%ACN/H
2O、0.1%TFA〜40%ACN/H
2O、0.1%TFA))。生成物画分を合わせ、体積を減少させて大部分のMeCNを除去した。残った水に飽和NaHCO
3を加え、次いでEtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いでMeCNとともに40mLバイアル内に移し、次いで水を加え、凍結乾燥させ、89mgのオフホワイトの固体を単離した。LC−MS(ES)m/z=471[M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)dppm0.96(d,J=7.07Hz,3H)1.41(s,9H)1.50(d,J=12.13Hz,1H)1.88−1.97(m,1H)2.08−2.17(m,1H)2.76(s,3H)3.04−3.13(m,1H)3.17(dd,J=13.01,2.91Hz,1H)3.96−4.10(m,2H)4.36(br.s.,1H)5.26(s,2H)6.12(br.s.,2H)6.64(s,1H)7.35(d,J=12.38Hz,1H)7.82(s,1H)11.90(s,1H)。
実施例232‐カプセル組成物
標準的なツーピースの硬ゼラチンカプセルに以下の表1に示す割合で成分を綴じ込むことにより、本発明を投与するための経口剤形を製造する。
実施例233‐注射用非経口組成物
1.5重量%の6−[2−アミノ−6−(4−チオモルホリニル)−4−ピリミジニル]−1H−インダゾール−3−アミン(実施例4の化合物)を10容量%のプロピレングリコール水溶液中で攪拌することにより、本発明を投与するための注射用形態を製造する。
実施例234‐錠剤組成物
以下の表2に示すように、スクロース、硫酸カルシウム二水和物、およびPDK1阻害剤を、示した割合で、10%ゼラチン溶液と混合および顆粒化する。湿った顆粒をふるいにかけ、乾燥させ、デンプン、タルク、およびステアリン酸と混合し、ふるいにかけ、打錠する。
基質タンパク質の供給源
ビオチン化hAKT1:ヒトAKT1(アミノ酸残基136〜480含有、国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)受託番号AAL55732.1により注釈、N末端にMetLysLysHis6が付加)を、Nickel Chelating ProBond樹脂(インビトロジェン社)、Q−Sepharose Fast Flow、Superdex 200サイズ排除クロマトグラフィーにより、バキュロウイルス発現の溶解物から>90%に精製する。ビオチン化は、EZ−Link Sulfo−NHS−LC Biotin(ピアス社)を用いて達成する。25mM HEPES、pH7.5、200mM NaCl、2mM DTT、30% グリセロール中の試料を、使用するまで−80Cで保存する。
酵素の供給源:
PDK1:完全長ヒト3−ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ−1(hPDK1;N末端にMetGlyHis6が付加された、国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)受託番号AAH39158.1)を、Sf9細胞中のバキュロウイルス発現から精製する。キレート化クロマトグラフィー(Ni−NTA Superflow)および脱塩カラムを用いて純度約80%を達成する。25mM HEPES、150mM NaCl、2.5mM DTT、0.05% Triton、30% グリセロール、pH8.0中の試料を、使用するまで−80℃で保存する。
基質ペプチドの供給源:
ビオチン化PDKtide:39個のアミノ酸ビオチン化PDKtideペプチド配列番号1:(ビオチン−Ahx−KTFCGTPEYLAPEVRREPRILSEEEQEMFRDFDYIADWC)を、21st Century Biochemicalsにより特注合成した。ペプチドは純度>95%であり、HPLCグレード水に溶解させて1.1mMの最終濃度とした。濃度は定量アミノ酸分析で確認した。
精製したhPDK1のシンチレーション近接(LEADseeker)キナーゼアッセイ:
アッセイは、384ウェルマイクロタイタープレート(グライナー社、カタログ番号784075)中にて行う。反応容量(10μl)には、最終濃度にて、25mM MOPS(pH7.5)、10mM MgCl2、50mM KCl、0.1mg/ml BSA、1μM ATP、3uCi/ml 33PγATP、5mM DTT、1mM CHAPSまたは0.05% Tween20、0.35μM AKT1ビオチン化タンパク質、および10nM hPDK1、が含有される。
DMSO中で滴定した化合物を、50μM〜2pMの範囲の11個の濃度にて評価する。DMSOの最終アッセイ濃度は1%を超えることはない。これらのDMSO量のhPDK1に関しては、DMSO無しのコントロールと比べて活性への影響は見られない。hPDK1を化合物とともに室温で30分間プレインキュベートした後に基質をhPDK1/化合物に加えることにより、AKT1のリン酸化を開始する。3時間後、室温にて、50mM EDTA、PBS(10ul)中の5mg/ml LEADseekerビーズ(GEヘルスケア社)を加えることにより反応を停止する。ビーズを一晩安定させ、試料をViewlux(パーキンエルマー社)で画像化する。
化合物の濃度反応のデータを、データ換算式100×(1−[(U1−C2)/(C1−C2)])で算出した%阻害として、化合物の濃度に対してプロットした。式中、
Uは未知の値であり、
C1はDMSOのみについて得られた平均コントロール値であり、
C2はt=0にてEDTAで停止した反応について得られた平均コントロール値である。
データを、
y=((Vmax×x)/(K+x))
(式中、
Vmaxは上方漸近線であり、
KはIC50である)
で表される曲線に当てはめた。
各化合物についての結果を、次のようにして算出したpIC50として記録した。
pIC50=−Log10(K)
精製したhPDK1のTR−FRETキナーゼアッセイ
アッセイは、384ウェルマイクロタイタープレート(グライナー社、カタログ番号784076)中にて行う。反応容量(10μl)には、最終濃度にて、25mM MOPS(pH7.5)、10mM MgCl2、50mM KCl、0.1mg/ml BSA、5μM ATP、5mM DTT、1mM CHAPS、 0.35μM AKT1ビオチン化タンパク質、および0.6〜0.9nM hPDK1、が含有される。
シンチレーション近接プロトコルについてすでに記載した通り、hPDK1を化合物とともにプレインキュベート(室温で30分間)した後に基質をhPDK1と化合物との混合物に加えることにより、AKT1のリン酸化を開始する。4〜6時間後、室温で、0.02M EDTA、0.0875μM Streptavidin APC(パーキンエルマー社)、0.03μM AKT1(リン酸化T308)抗体(アブカム社)、0.00375μM Lance Eu−標識抗ウサギIgG抗体(パーキンエルマー社)の最終濃度となるように添加をすることにより、反応を停止する。抗体結合が30分間で平衡状態に達した後で、EnVision 2103 Multilabel Reader(商標)(パーキンエルマー社)でシグナルを読み取る。APCシグナルをユーロピウムシグナルに正規化する。データ処理は、EDTAの代わりに、hPDK1を含まない緩衝液を、t=0にてコントロールウェルに加えることによって「C2」コントロールを作成することを除き、シンチレーション近接アッセイについて記載したものと同じである。
ビオチン化PDKtideペプチドを用いる、精製したhPDK1のシンチレーション近接(LEADseeker)キナーゼアッセイ
アッセイは、384ウェルマイクロタイタープレート(グライナー社、カタログ番号784075)中にて行う。反応容量(10μl)には、最終濃度にて、25mM MOPS(pH7.5)、10mM MgCl2、50mM KCl、0.1mg/ml BSA、1μM ATP、3uCi/ml 33PγATP、5mM DTT、0.5mM CHAPS、1μM ビオチン化PDKtideペプチド、および0.5 nM hPDK1、が含有される。
DMSO中で滴定した化合物を、25μM〜0.4pMの範囲の11個の濃度にて評価する。DMSOの最終アッセイ濃度は1%を超えることはない。これらのDMSO量のhPDK1に関しては、DMSO無しのコントロールと比べて活性への影響は見られない。hPDK1を化合物とともに室温で30分間プレインキュベートした後に基質をhPDK1/化合物に加えることにより、ビオチン化PDKtideペプチドのリン酸化を開始する。4時間後、室温にて、50mM EDTA、PBS(10ul)中の5mg/ml LEADseekerビーズ(GEヘルスケア社)を加えることにより反応を停止する。ビーズを一晩安定させ、試料をViewlux(パーキンエルマー社)で画像化する。
化合物の濃度反応のデータを、データ換算式100×(1−[(U1−C2)/(C1−C2)])で算出した%阻害として、化合物の濃度に対してプロットした。式中、
Uは未知の値であり、
C1はDMSOのみについて得られた平均コントロール値であり、
C2はt=0にてEDTAで停止した反応について得られた平均コントロール値である。
データを、
y=((Vmax×x)/(K+x))
(式中、
Vmaxは上方漸近線であり、
KはIC50である)
で表される曲線に当てはめた。
各化合物についての結果を、次のようにして算出したpIC50として記録した。
pIC50=−Log10(K)
使用した略号は以下の通りである。
Ahx、アミノヘキサン酸
APC、アロフィコシアニン
ATP、アデノシン三リン酸
BSA、ウシ血清アルブミン
CHAPS、3−[3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート
DMSO、ジメチルスルホキシド
DTT、ジチオスレイトール
EDTA、エチレンジアミン四酢酸
Eu、ユーロピウム
HEPES、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸
HPLC、高性能/高圧液体クロマトグラフィー
KCl、塩化カリウム
M、モル
mg、ミリグラム
MgCl2、塩化マグネシウム
ml、ミリリットル
mM、ミリモル
MOPS、3−モルホリノプロパンスルホン酸
NaCl、塩化ナトリウム
NCBI、国立バイオテクノロジー情報センター
nM、ナノモル
PBS、リン酸緩衝生理食塩水
PDK1、ヒト3−ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ−1
pM、ピコモル
トリス−HCl、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩
μM、マイクロモル
リン酸化AKT(S473、T308、総AKT)およびリン酸化RSK ELISA
PC3細胞(ATCC、ヴァージニア州マナッサス)を、10%FBS添加RPMI1640培地中にて、15,000細胞/ウェルの密度で96ウェル平底プレート(コーニング社、マサチューセッツ州ローウェル)に播種した。細胞を、37℃、5%CO2にて18〜20時間インキュベートした。化合物(100%DMSOに溶解)を、DMSO中にて11.3倍に希釈した。化合物の希釈原液を10%FBS含有RPMI1640でさらに希釈し、各細胞ウェルに加えた。コントロールウェルには化合物を含まないDMSOを用いた。各ウェル中のDMSOの最終濃度は0.15%であった。6時間後、37℃にて細胞を冷PBS(カルシウムもマグネシウムも含まない)で洗浄し、4℃にて30分間、1プロテアーゼ阻害剤錠/10ml(ロシュ社、インディアナ州インディアナポリス)、10mM NaF、および200μl/10mlのSigmaホスファターゼ阻害剤1&2(シグマアルドリッチ社、ミズーリ州セントルイス)を添加した溶解緩衝液(メソスケールディスカバリー社、メリーランド州ゲイサーズバーグ)に溶解させた。全ての洗浄は、Bio Tek ELx405プレートウォッシャー(バイオテックインスツルメンツ社、バーモント州ウィヌースキ)で行った。
ELISAプレート(メソスケールディスカバリー社;AKT Duplex、カタログ番号N41100B−1;リン酸化AKT、カタログ番号N411CAB−1;RSK、カタログ番号N41ZB−1)を、ブロッキング緩衝液(AKT duplexアッセイおよびリン酸化AKTアッセイ用の、洗浄緩衝液(メソスケールディスカバリー社)に希釈した3% Blocker A;RSK用の、トリス緩衝生理食塩水中5% Blocker A/1% Blocker B)を1時間添加することにより製造し、洗浄緩衝液で洗浄した。溶解物をアッセイウェルに移し、4℃で一晩インキュベートした。洗浄緩衝液で洗浄した後、適切な抗体を含む検出緩衝液(AKT duplexおよびリン酸化AKT用の、洗浄緩衝液中1% Blocker A、またはRSK用の、TBS中の1% Blocker A)を加えた。AKT duplexおよびリン酸化AKTの検出は、スルホタグ検出抗体(メソスケールディスカバリー社)を用いて行った。リン酸化RSKの検出は、抗リン酸化RSK1(S221)/RSK2(S227)(R&Dシステムズ社、ミネソタ州ミネアポリス、カタログ番号AF892)およびヤギ抗ウサギスルホタグ抗体(カタログ番号R32AB−1;メソスケールディスカバリー社)で連続的に行った。プレートを室温で1時間インキュベートし、洗浄緩衝液で洗浄した。各ウェルに読み取り緩衝液(メソスケールディスカバリー社)を加えた後に、Workbenchソフトウェア(メソスケールディスカバリー社)を用いたSECTOR Imager 6000(商標)(メソスケールディスカバリー社)でプレートを読み取った。分析用に、リン酸化AKT(S473)シグナルを総AKTに正規化し、一方で、リン酸化AKT(T308)およびリン酸化RSKシグナルは正規化せずに分析した。全ての値は、DMSOで処理したコントロールの割合で表した。IC50は、XLfit4ソフトウェア(IDBS社、英国ギルフォード)を用いて阻害曲線から求めた。
細胞増殖アッセイ
白色で上部読取り可能な(top-read capable)96ウェルプレート(サーモフィッシャー社、マサチューセッツ州ウォルサム)内の完全増殖培地に5000細胞/ウェルで細胞を播種し、5%CO2を添加した37℃の加湿インキュベーター内で一晩接着させた。各細胞株について二連プレートを用いた。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に希釈させ、各ウェルに直接加え、3倍希釈系列で10pM〜30μMの最終化合物濃度範囲とした。DMSOの最終濃度は1ウェル当たり0.3%であった。次いで細胞を72時間インキュベーターに戻した。Cell Titer Glo試薬(プロメガ社、ウィスコンシン州マディソン)を各ウェルに加え、プレートを2分間穏やかに揺すった。化学発光シグナルを室温で10分間発生させた後、Envisionプレートリーダー(ウォーレス(Wallac)/パーキンエルマー社、マサチューセッツ州ウォルサム)を用いて発光を測定した。細胞増殖は、DMSOコントロールウェル中の細胞の割合で表し、各化合物のIC50は、XLfit4ソフトウェア(IDBS社、英国ギルフォード)を用いて阻害曲線から求めた。
本発明の化合物のPDK1に対する活性を、上記のアッセイの1つまたは複数で試験した。
実施例1〜229の化合物を、全般的に上記のPDK1酵素アッセイに従って試験したところ、少なくとも1つの実験工程において、完全長のPDK1に対してIC50値≦1.0umが示された。
実施例14、46、71、75、177、181、184、199、および200の化合物を、全般的に上記のPDK1酵素アッセイに従って試験したところ、少なくとも1つの実験工程において、完全長のPDK1に対してIC50<150nMが示された。PDKtide基質アッセイを用いると、少なくとも1つの実験工程において、実施例177では、完全長のPDK1に対して25nMに等しいIC50値が示された。
実施例2、10、38、51、61、および74の化合物を、全般的に上記のPDK1酵素アッセイに従って試験したところ、少なくとも1つの実験工程において、完全長のPDK1に対してIC50<100nMが示された。PDKtide基質アッセイを用いると、少なくとも1つの実験工程において、実施例61では、完全長のPDK1に対して10nMに等しいIC50値が示された。
実施例111、120、154、203、209、211、212、214、217、および221の化合物を、全般的に上記のPDK1酵素アッセイに従って試験したところ、少なくとも1つの実験工程において、完全長のPDK1に対してIC50<50nMが示された。PDKtide基質アッセイを用いると、少なくとも1つの実験工程において、実施例214では、完全長のPDK1に対して2.0nMに等しいIC50値が示された。
実施例67、78、80、83、85、142、149、161、および173の化合物を、全般的に上記のPDK1酵素アッセイに従って試験したところ、少なくとも1つの実験工程において、完全長のPDK1に対してIC50<20nMが示された。PDKtide基質アッセイを用いると、少なくとも1つの実験工程において、実施例173では、完全長のPDK1に対して7.9nMに等しいIC50値が示された。
実施例1〜229の内、146個は、少なくとも1つの実験工程において、全般的に上記のPC−3細胞におけるT308でのAKTリン酸化の阻害について試験した。試験した146個の実施例の内、86個の化合物でIC50<5umが示された。少なくとも1つの実験工程において、実施例49、67、77、78、81、83、86、121、150、161、176、212、および221では、IC50値<1.0umが示された。
本発明の好ましい実施形態を上記で例示しているが、本発明は、本明細書中に開示されている厳密な指示に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲に含まれる全ての修正に対する権利が留保されることを理解すべきである。