JP5743156B2 - 物品載置具 - Google Patents
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物品の底部に当接して物品を搬送自在に載置支持する可動ローラと、その可動ローラを搬送方向に直交する向きに沿う水平軸心周りに回転自在に支持しかつ前記上部部材に対して前記可動ローラと一体昇降自在なローラ支持体が設けられ、前記ローラ支持体が、前記可動ローラの上端が前記物品載置面と前記下部部材との間に位置する下降位置と、前記可動ローラの上端が前記物品載置面よりも上方に位置する上昇位置とに切換え自在に構成され、かつ、前記ローラ支持体に下方側から当接する押し上げ部材と前記上部部材との相対距離を近接状態とすることにより、前記ローラ支持体が前記上昇位置に位置する移載作用状態とし、前記押し上げ部材と前記上部部材との相対距離を離間状態とすることにより、前記ローラ支持体が前記下降位置に位置する退避状態とするように切換え自在に構成され、平面視において、前記ローラ支持体に支持される複数の可動ローラの並び方向外方側に、上端が前記物品載置面よりも上方に位置する高さで上下位置が固定された位置固定ローラが設けられている点にある。
また、ローラ支持体に支持される複数の可動ローラの並び方向外方側、つまり、物品載置具の平面視における移載方向端部となる部分にもローラ支持体を位置させる状態とすると、上部部材と下部部材とを連結する桁部材をその部分に設けることができないため、移載方向端部における物品載置具の強度が低下する虞がある。しかしながら、物品載置具の平面視における移載方向端部にローラ支持体が存在しないように構成すると、移載方向端部には可動ローラが存在しないことになり、移載方向端部に可動ローラの上端部よりも低い位置に位置する物品載置面が継続する状態となるため、物品を移載対象部との間で移載するときに、物品をスムーズに(がたつきのない状態で)移載できない虞がある。
第1特徴構成によれば、上端が物品載置面よりも上方に位置する高さ(ローラ支持体が上昇位置に位置するときの可動ローラの上端の高さと略同じであることが好ましい)で上下位置が固定された位置固定ローラが、ローラ支持体に支持される複数の可動ローラの並び方向外方側に設けられるものであるから、上記のような段差が発生せず、物品を移載対象部との間で移載するにあたってスムーズに移載ができるものとなる。
しかしながら、可動ローラを搬送方向に沿って複数並べて設けるにあたり、それら複数の可動ローラを複数のローラ支持体に個別に支持させる構成とすると、退避状態と移載作用状態とを切換えために、押し上げ部材を可動ローラの数に対応して設ける必要があり、物品載置具及び押し上げ部材の構成が複雑になる虞がある。また、押し上げ部材が、物品載置具の下部部材に設けられた挿通孔を貫通する状態でローラ支持体に下方側から当接する構成とする場合には、当該下部部材に複数の挿通孔を設ける必要があるため、下部部材の強度が低下する虞がある。
第2特徴構成によれば、ローラ支持体が、複数の可動ローラを搬送方向に並ぶ状態で支持するように構成されるものであるから、上記の如き押し上げ部材又は押し上げ部材を挿通する挿通孔の数を少なくすることができ、構成を簡略化するとともに、下部部材の強度を向上することができる。
本発明に係る物品載置具の第1実施形態について、図を参照して説明する。この実施形態において、搬送対象の物品は、プレスマシンにセットして用いられるプレス加工用の金型であり、物品載置具としてのパレットが、重量のある金型(例えば、重量が5トンを超える場合がある)の荷重に対する強度を備えさせるべく、鋼鉄製部材にて形成されている。
図1は、パレットPの全体斜視図である。パレットPは、図1乃至図4に示すように、金型Bを載置支持する物品載置面Pfを有する上部部材Pjと、その上部部材Pjから下方に離間して設けられる下部部材Psとを備えて構成されている。
また、上部部材Pjと下部部材Psとの間には、それらを接続する桁部材Pkが、平面視にて縦横に設けられ、上部部材Pjの荷重が桁部材Pkを介して下部部材Psで受けられる構成となっている。
ローラ支持体Rsは、板状かつ平面視矩形の水平部材と、その水平部材の対向する2辺から上方に起立する側壁部材とを備えて、金型Bの移載方向視において、断面形状が上方が開口するコ字状となるように形成され、両側壁部材に可動ローラRの回転軸心を支持する構成となっている。
また、図3に示すように、下部部材Psにおけるローラ支持体Rsの下方には、後述する押し上げ部材が通過可能な開口部Pshが、ローラ支持体Rsに対応する個数(例えば1つのローラ支持体Rsに対して2つずつ)設けられている。
なお、この上昇位置と下降位置の切換えは、後述する押し上げ部材Dpがローラ支持体Rsと離間する状態と、押し上げ部材Dpがローラ支持体Rsに当接して当該ローラ支持体Rsを下方側から押し上げる状態とを切換えることによって実現される。
金型Bは、パレットPの物品載置面Pfに載置支持された状態で、物品収納箇所に収納される。ここで、物品収納箇所とは、例えば平置き収納の場合には物品載置具収納用の床面であり、棚収納の場合にはその棚の収納部を指す。
パレットPは、フォーク式の搬送装置Fとしてのスタッカークレーンやフォークリフトの爪部Ftを前記フォーク挿通孔Pfhに挿入した状態で上記爪部Ftにて上昇移動され、下部部材Psの下面が床面等から浮上した状態で搬送される。そして、図4(a)に示す如く、移載箇所としての載置具支持台Dに載置される。
つまり、フォーク式の搬送装置Fが、下部部材Psの下面が載置具支持台Dよりも高い位置となる状態にて、パレットPを平面視で載置具支持台Dと重複する位置まで搬送し、その位置にてパレットPを下降移動させて、パレットPを載置具支持台Dに載置する。
このようにして、押し上げ部材Dpは、可動ローラRの上端が物品載置面Pfと下部部材Psとの間に位置する下降位置から可動ローラRの上端が物品載置面Pfよりも上方に位置する上昇位置に切り換えられる。
次に、本発明の第2実施形態を説明するが、この第2実施形態は上記第1実施形態に対して可動ローラR及びそれを支持するローラ支持体Rsの配置形態を変更したものであるため、相違部分のみを説明し、重複部分については説明を省略する。
また、載置具支持台Dに備えられる押し上げ部材Dpも、ローラ支持体Rsの夫々に対応した数量(たとえば、各ローラ支持体Rsに対して2つずつ備える等)備えるように構成されている。
このように構成することによって、上部部材Pjに設ける開口部Pjhは搬送方向に2分割される、換言すると、2分割された開口部Pjhの間に桟となる部材が存在することになり、上部部材Pjの強度が向上できる。
次に、本発明の別実施形態を説明する。
(1)上記第1及び第2実施形態においては、物品載置具としてのパレットPを鋼鉄製とする例を説明したが、このような構成に限定されるものではなく、パレットPをセラミック、樹脂、又は木製等、他の材質で形成してもよい。
また、上記第1及び第2実施形態においては、搬送対象の物品を重量物である金型Bとする例を示して説明したが、搬送対象の物品を、重量の小さい他の物品や、金型以外の重量物としてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態においては、退避状態において可動ローラRの下端がパレットPの下部部材Psよりも上部に位置するように構成したが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、可動ローラRが、退避状態において、その下端がパレットPの下部部材Psの底面よりも下部に位置する状態でローラ支持体Rsに支持されるように構成してもよい。
Dp 押し上げ部材
P パレット(物品載置具)
Pf 物品載置面
Pj 上部部材
Pjh 開口部
Ps 下部部材
Psh 開口部
R 可動ローラ
Rk 位置固定ローラ
Rs ローラ支持体
Claims (2)
- 物品を載置支持する物品載置面を有する上部部材及び前記上部部材から下方に離間して設けられる下部部材を備えて構成される物品載置具であって、
物品の底部に当接して物品を搬送自在に載置支持する可動ローラと、その可動ローラを搬送方向に直交する向きに沿う水平軸心周りに回転自在に支持しかつ前記上部部材に対して前記可動ローラと一体昇降自在なローラ支持体が設けられ、
前記ローラ支持体が、前記可動ローラの上端が前記物品載置面と前記下部部材との間に位置する下降位置と、前記可動ローラの上端が前記物品載置面よりも上方に位置する上昇位置とに切換え自在に構成され、かつ、
前記ローラ支持体に下方側から当接する押し上げ部材と前記上部部材との相対距離を近接状態とすることにより、前記ローラ支持体が前記上昇位置に位置する移載作用状態とし、前記押し上げ部材と前記上部部材との相対距離を離間状態とすることにより、前記ローラ支持体が前記下降位置に位置する退避状態とするように切換え自在に構成され、
平面視において、前記ローラ支持体に支持される複数の可動ローラの並び方向外方側に、上端が前記物品載置面よりも上方に位置する高さで上下位置が固定された位置固定ローラが設けられている物品載置具。 - 前記可動ローラが、搬送方向に沿って複数並べて設けられ、
前記ローラ支持体が、複数の前記可動ローラを搬送方向に並ぶ状態で一体昇降自在に支持するように構成されている請求項1記載の物品載置具。
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