JP5739242B2 - ビーム部材 - Google Patents

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Description

本発明は、ビーム部材に関し、特に、自動車等の車両の強度部材に使用し得るビーム部材に関するものである。
近年、自動車等の車両におけるエンジン・ミッションマウント系の一部やサスペンション系の一部は、それらの位置決めを正確に行うと共に、音振特性の向上を企図して、複数のビーム部材から成って所望の強度や剛性を有するサブフレームに装着されることが多い。
かかるサブフレームには、車両の種類や仕様に対応した高い設計自由度が求められると共に、基本機能を維持したままで一層の軽量化やコスト削減が求められる状況にある。
かかる状況下で、特許文献1は、U字状パイプ部材12及び連結パイプ部材15を備えてパワーユニット6を搭載するサブフレーム11を開示する。
また、特許文献2は、一枚の鋼板50を素材にして、鋼板50の幅方向の一端部及び他端部双方を折り曲げて互いに向き合わせてフランジ46a、46bを形成した後、底壁44になる部分と側壁48になる部分との境界部分56を折り曲げると共に、フランジ46a、46bが重なった部分を溶接49で固定するサイドメンバ40の製造方法を開示する。
特開平9−86192号公報 特開2004−255891号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1においては、U字状パイプ部材12及び連結パイプ部材15を用いて、軽量化を図りながら所望の強度や剛性を有するサブフレーム11を実現してはいるが、かかるパイプ部材は、パイプ部材メーカから購入する必要があるため、車両の種類や仕様に最適な大きさや形状を有したものを迅速に入手し難く、かつ比較的高価である傾向がある。更に、かかるパイプ部材は、その軸方向の全長にわたってシーム溶接を連続的に施すものであるため、溶接工程自体が煩雑であるし、ブラケット部材等の別部品を装着するには、パイプ部材を完成した後で、別途、かかる別部品をパイプ部材に溶接する工程を付加する必要がある。つまり、かかるパイプ部材に対しては、設計自由度を高めながら別部品の装着工程を簡素化すると共に、一層の軽量化やコスト削減が求められた状況にあるといえる。
また、特許文献2においては、一枚の鋼板50を素材にしてサイドメンバ40を製造するものではあるが、得られるサイドメンバ40としては、矩形状断面を有するものが具体的に開示されているものに過ぎないため、必要な強度を確保しながら周辺部品への干渉を防ぐように大きさをコンパクトに設定することができる円形状断面や、周辺部品への干渉を防ぐような形状や大きさを付与することができる角形状断面等の筒状断面を有するサイドメンバ40を、設計自由度が高くかつ形状精度が高い態様で製造するための具体的工程については何等の開示や示唆がなされていない。更に、フランジ46a、46bが重なっ
た部分を溶接49で固定するものであるため、フランジ46a、46bの重なり部分が、サイドメンバ40の重量を増大するのみならず外方へも張り出して周辺部品のレイアウト見直す必要に迫られる可能性も考えられる。更に、フランジ46a、46bが重なった部分を溶接49で固定しながら、如何にしてサイドメンバ40に対してブラケット部材等の別部品を装着するか、その具体的工程については何等の開示や示唆がなされていない。
従って、現状では、設計自由度を高めながら別部品の装着工程を簡素化すると共に、一層の軽量化やコスト削減が可能な態様で、平板状部材から強度部材であるビーム部材を形状精度よく製造し得る新規な構成の実現が待望された状況にあるといえる。
本発明は、以上の検討を経てなされたもので、設計自由度を高めながら別部品の装着工程を簡素化すると共に、一層の軽量化やコスト削減が可能な強度部材であるビーム部材を形状精度よく提供することを目的とする。
以上の目的を達成すべく、本発明の第1の局面におけるビーム部材は、平板状部材を巻いて形成された筒状のビーム本体と、前記ビーム本体の周方向において各端面が互いに対向しかつ部分的に当接した前記ビーム本体の第1の端部及び第2の端部と、前記ビーム本体の軸方向における前記ビーム本体の中央部に、前記周方向において前記第1の端部及び前記第2の端部同士が互いに離間して画成された前記ビーム本体のスリット部と、前記軸方向において前記スリット部を挟むように、前記第1の端部及び前記第2の端部における前記各端面が互いに当接した部分同士を溶接する前記ビーム本体の第1の溶接部及び第2の溶接部と、前記軸方向における前記第1の溶接部及び前記第2の溶接部の間で前記スリット部を覆うように、前記第1の端部及び前記第2の端部を前記周方向で跨いで前記ビーム本体の外面に溶接されたブラケット部材と、を備える。
また、本発明は、かかる第1の局面に加え、前記スリット部は、前記第1の端部に形成された第1のスリット半部及び前記第2の端部に形成されて前記第1のスリット半部と等しい大きさを有する第2のスリット半部が協働して画成されることを第2の局面とする。
また、本発明は、かかる第2の局面に加え、前記第1のスリット半部及び前記第2のスリット半部は、前記平板状部材を巻く前に前記平板状部材に共に形成されることを第3の局面とする。
また、本発明は、かかる第1から第3のいずれかの局面に加え、前記ブラケット部材は、前記スリット部を全体的に覆うことを第4の局面とする。
また、本発明は、かかる第1から第4のいずれかの局面に加え、更に複数の孔を有し、前記複数の孔は、前記平板状部材を巻く前に前記平板状部材に共に形成されることを第5の局面とする。
本発明の第1の局面における構成によれば、平板状部材を巻いて形成された筒状のビーム本体の軸方向における中央部に、ビーム本体の周方向において互いに対向した第1の端部及び第2の端部同士が互いに離間して画成されたスリット部と、ビーム本体の軸方向においてスリット部を挟むように、第1の端部及び第2の端部における各端面が互いに当接した部分同士を溶接する第1の溶接部及び第2の溶接部と、ビーム本体の軸方向における第1の溶接部及び第2の溶接部の間でスリット部を覆うように、第1の端部及び第2の端部を跨いでビーム本体の外面に溶接された強度部材であるブラケット部材と、を備えることにより、設計自由度を高めながら別部品の装着工程を簡素化すると共に、一層の軽量化
やコスト削減が可能な強度部材であるビーム部材を形状精度よく得ることができる。
また、本発明の第2の局面における構成によれば、スリット部が、第1の端部に形成された第1のスリット半部及び第2の端部に形成されて第1のスリット半部と等しい大きさを有する第2のスリット半部が協働して画成されることにより、ビーム本体に不要な応力を集中させることを抑制してビーム本体の強度を確保できると共に、平板状部材を巻いて筒状のビーム本体を成形する際に不要な変形を抑制して形状精度のよいビーム本体を得ることができる。
また、本発明の第3の局面における構成によれば、第1のスリット半部及び第2のスリット半部が、平板状部材を巻く前に平板状部材に共に形成されることにより、第1のスリット半部及び第2のスリット半部の各端面を形状精度のよい垂直面として形成することができ、平板状部材を巻いて筒状のビーム本体を成形する際に不要な変形を抑制しながら巻かれる途中の平板状部材に所望の塑性変形を呈せしめて形状精度のよいビーム本体を提供することができる。
また、本発明の第4の局面における構成によれば、ブラケット部材が、スリット部から離間した態様でスリット部を全体的に覆うことにより、ビーム本体内に塗料が周り込むことを許容する一方で、ビーム本体内に異物が侵入することを効果的に防止することができる。
また、本発明の第5の局面における構成によれば、ビーム本体に形成された複数の孔が、平板状部材を巻く前に平板状部材に共に形成されることにより、不要なバリや変形のない形状精度のよい複数の孔を有することができ、ビーム本体における他の部材の取り付け、塗料の周り込み及び水抜き等を良好なものとすることができる。
図1(a)は、本発明の実施形態におけるビーム部材を示す斜視図であり、図1(b)は、本実施形態におけるビーム部材のビーム本体を示す斜視図である。 図2(a)は、図1(a)のA−A断面図であり、図2(b)は、図1(a)のB−B断面図である。 本実施形態におけるビーム部材のビーム本体の展開形状に相当する第1の予備成形体を示す平面図である。 、図4(a)は、本実施形態におけるビーム部材のビーム本体を成形する最終工程で下型及び上型を開いた状態で示す断面図であり、図4(b)は、図4(a)で示す最終工程で下型及び上型を閉じた状態で示す断面図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態におけるビーム部材につき詳細に説明する。なお、図中、x軸、y軸及びz軸は、3軸直交座標系を成す。また、x軸の正方向は前方向であり、y軸の正方向は左方向であり、及びz軸の正方向は上方向であるとする。
まず、本実施形態におけるビーム部材の構成につき、図1及び図2を参照して、詳細に説明する。
図1(a)は、本実施形態におけるビーム部材を示す斜視図であり、図1(b)は、本実施形態におけるビーム部材のビーム本体を示す斜視図である。また、図2(a)は、図1(a)のA−A断面図であり、図2(b)は、図1(a)のB−B断面図である。
図1及び図2に示すように、強度部材であるビーム部材1は、y軸に平行な左右方向に
中心軸Cを有した典型的には円筒状のビーム本体10と、ビーム本体10に溶接されたブラケット部材50と、を備える。ここで、ビーム本体10及びブラケット部材50は、共に鉄やアルミ等の金属製の強度部材である。また、ビーム部材1は、典型的には、自動車のサブフレームの構成要素として適用される。
具体的には、ビーム本体10は、プレス加工により平板状部材を円筒状に巻いて成形されたもので、その周方向で互いに対向しながら左右方向に延在する端部同士である一端部12及び他端部14を有する。ここで、かかるビーム本体10の大きさは、通常の丸パイプのビーム本体のものに合致するように設定されている。つまり、かかるビーム本体10の大きさは、その周辺部品等の配設状態に応じて自由度高く設定でき、ビーム本体10が既存の丸パイプに置換される場合にはその大きさに合致するものや強度条件等で支障がなければより小さいものに設定できる。
更に、かかるビーム本体10におけるその中心軸Cの方向の中央部には、一端部12及び他端部14がビーム本体10における周方向で互いに離間するように形成された矩形状開口部であるスリット部16が設けられている。ここで、スリット部16は、一端部12を切欠いて形成された第1のスリット半部12a及び他端部14を切欠いて形成され第1のスリット半部12aの大きさと等しい大きさを有する第2のスリット半部14aが協働することにより構成されるものである。また、かかるスリット部16を設けることで、ビーム本体10は軽量化される。併せて、第1のスリット半部12aの大きさと第2のスリット半部14aの大きさとが等しく設定されているため、ビーム本体10の強度が均一化されて、ビーム本体10において応力が不要に集中することを抑制する。
一方で、一端部12及び他端部14におけるスリット部16以外の残余部同士は、各端面e、eが互いに当接されると共に、第1の溶接部18a及び第2の溶接部18bにより対応して溶接されている。つまり、ビーム本体10において、スリット部16から左側の一端部12及び他端部14は、第1の溶接部18aにより溶接され、スリット部16から右側の一端部12及び他端部14は、第2の溶接部18bにより溶接される。なお、かかる第1の溶接部18a及び第2の溶接部18bは、典型的には、スリット部16に対して左右方向に対称に設けられるものであるが、各々連続的な溶接部であってもよいし間欠的な溶接部であってもよい。ここで、このような構成の第1の溶接部18a及び第2の溶接部18bを設けることで、一端部12及び他端部14を溶接する溶接部の長さが短縮されて、ビーム本体10のコストが削減されると共にビーム本体10は軽量化される。
更に、ビーム本体10には、複数の孔20が形成されている。かかる複数の孔20には、他のブラケット部材等を取り付けるための取り付け孔や、位置決め孔、塗装導入孔及び水抜き孔等が含まれる。
かかるビーム本体10における左端部22a及び右端部22bは、各々、ビーム本体10を他の強度部材に取り付けるための取り付け端部である。例えば、ビーム部材1が自動車のサブフレームの構成要素として適用される場合には、左端部22a及び右端部22bは、一対のサイドビーム部材に各々対応して溶接部等を介して固設され、ビーム本体10が一対のサイドビーム部材に取り付けられることになる。
ここで、ビーム本体10においてスリット部16を設ける位置やその大きさは、ビーム部材1の使用時にビーム本体10に入力される所定の荷重やモーメントに対して、そのスリット部16を設けることに起因してビーム本体10の強度や剛性が低下することを極力抑制しながら、ビーム本体10が所望の力学的耐力を呈するように設定されるものである。また、スリット部16における上縁端面16a及び下縁端面16b間の距離は、同様の力学的な条件下でビーム本体10が弾性変形した場合に、上縁端面16a及び下縁端面1
6bが部分的に当接することがないような相互に干渉しない距離に設定されている。
併せて、一端部12及び他端部14におけるスリット部16以外の残余部における第1の溶接部18a及び第2の溶接部18bの位置や長さも、同様の力学的な条件下でスリット部16を有するビーム本体10が所望の力学的耐力を呈するように設定されることになる。
例えば、ビーム部材1が自動車のサブフレームの構成要素、より詳しくはエンジン・ミッションマウント系やフロントサスペンション系の少なくとも一部を載置するサブフレームの構成要素として適用される場合には、スリット部16は、典型的には、ビーム本体10の左右方向に延在しながら斜め後方に開口するように設定されると共に、スリット部16の上縁端面16aがビーム本体10の最後方の位置にあるP線よりも下方に設定され、かつスリット部16の下縁端面16bがビーム本体10の最下方の位置にあるQ線よりも上方に設定される。また、かかる場合、一端部12及び他端部14も対応してビーム本体10の斜め後方を左右方向に延在するから、第1の溶接部18a及び第2の溶接部18bもビーム本体10の斜め後方を左右方向に延在することになる。
また、ブラケット部材50は、プレス加工により板状部材を成形したもので、後方端部52及び前方端部54に加え、後方端部52及び前方端部54間に形成された荷重受け部56を有する。ここで、ビーム本体10の大きさ及び形状を通常の丸パイプのビーム本体のものに合致させることにより、ブラケット部材50は、通常の丸パイプのビーム本体に適合するものを流用可能となる。なお、後方端部52及び前方端部54は、左右方向の中央部でビーム本体10の周方向において凹状となることがブラケット部材50の大きさを削減して軽量化するためには好ましいが、左右方向に単に直線状に延在するものであってもよい。
かかるブラケット部材50は、スリット部16部の周辺ではビーム本体10の外面から離間しながら、後方溶接部58aにより後方端部52がスリット部16の上縁端面16aの斜め後方でビーム本体10の外面に溶接されると共に、前方溶接部58bにより前方端部54がスリット部16の下縁端面16bの斜め前方でビーム本体10の外面に溶接されて、ビーム本体10に固設されるものである。
ここで、ビーム本体10に対するブラケット部材50の固設位置及び形状は、ブラケット部材50が第1の溶接部18a及び第2の溶接部18bに接触することのないような干渉しないものに設定されると共に、スリット部16を上下方向に跨ぐように後方溶接部58a及び前方溶接部58bによりビーム本体10に固設されながら、スリット部16の少なくとも一部を覆うものに設定されている。かかるブラケット部材50の構成は、スリット部16を設けることにより低下する傾向にあるビーム本体10の強度や剛性を補強する機能を呈する。同時に、後方溶接部58a及び前方溶接部58bは、ビーム本体10において、第1の溶接部18a及び第2の溶接部18bに干渉することのない位置に設けられる。なお、後方溶接部58a及び前方溶接部58bは、各々連続的な溶接部であってもよいし間欠的な溶接部であってもよい。
かかるビーム本体10の強度や剛性を補強する機能からいえば、ブラケット部材50は、原理的にはスリット部16を上下方向に跨いでスリット部16の少なくとも一部を覆いながら、後方溶接部58a及び前方溶接部58bによりスリット部16の上下の両周縁部でビーム本体10の外面に対応して溶接されていることが必要である。また、このようなビーム本体10の強度や剛性を補強する機能からいえば、ブラケット部材50が、スリット部16の左右方向の全幅に等しいかそれ以上の長さの左右方向の幅を有するように設けられることが好ましく、後方溶接部58a及び前方溶接部58bが、スリット部16の上
下方向の周縁部から延在してスリット部16の左右方向の両端部で終端するかそれを超えて左右方向に延在して終端する左右方向の両端部を有するように対応して設けられることが好ましい。
併せて、ブラケット部材50は、スリット部16の少なくとも一部を覆う形状を有するものであるため、自動車の走行中等にスリット部16を介してビーム本体10内に異物が侵入することを抑制する一方で、スリット部16を覆う部分はスリット部16から離間すると共にスリット部16の周辺でもビーム本体10の外面から離間する形状を有するものであるため、スリット部16を介してビーム本体10内に必要な塗料が周り込むことを許容する。
例えば、ビーム部材1が自動車のサブフレームの構成要素として適用される場合には、ブラケット部材50は、自動車をジャッキアップする際のジャッキアップブラケットとして使用でき、その荷重受け部56は、車重を受ける受け部として機能する。
次に、以上の構成のビーム部材1を製造するための製造方法につき、図3及び図4をも参照して、詳細に説明する。
図3は、本実施形態におけるビーム部材のビーム本体の展開形状に相当する第1の予備成形体を示す平面図である。また、図4(a)は、本実施形態におけるビーム部材のビーム本体を成形する最終工程で下型及び上型を開いた状態で示す断面図であり、図4(b)は、図4(a)で示す最終工程で下型及び上型を閉じた状態で示す断面図である。なお、図4(a)及び図4(b)は、位置的には図2(a)で示す断面図をそれと同一面上でスリット部が上方になるように回転させたものに相当する。
まず、図3に示すように、ビーム本体10を成形するために、第1の予備成形体M1を用意する。かかる第1の予備成形体M1は、矩形状で鉄やアルミ等の金属製の平板に対して、その輪郭形状が、一端部12及び他端部14を対応して切欠いて形成された互いに対向する1対の切り欠き凹部である第1のスリット半部12a及び第2のスリット半部14aを有するようにブランク加工されると共に、その輪郭内部が、複数の孔20を有するようにピアス加工されて、形成されている。
ここで、第1のスリット半部12a及び第2のスリット半部14aは、平板をブランク加工することにより形成されるものであるため、その板面の垂直方向に不要な変形やバリが生じることがなく、それらの端面12b及び14bもその板面に対して垂直な面として正確に打ち抜かれて成形される。また、複数の孔20も、平板をピアス加工することにより形成されるものであるため、その板面の垂直方向に不要な変形やバリが生じることがない態様で形成されて、最終成形体であるビーム本体10における他の部材の取り付け、塗料の周り込み及び水抜き等を良好なものとする。なお、第1のスリット半部12a及び第2のスリット半部14aの各角部には、不要な応力集中を避けるために適宜の角Rが付与されている。
次に、図4(a)に示すように、かかる第1の予備成形体M1に適宜の曲げ成形を施した第2の予備成形体M2を用意し、かかる第2の予備成形体M2を下型102及び下型102に対向して上下移動自在な上型104から成るプレス型100内に収容する。
ここで、下型102は、最終成形体であるビーム本体10の半分の外面の形状に整合した収容面を有する収容部102aを備える。また、上型104は、最終成形体であるビーム本体10の残り半分の外面の形状に整合した収容面及びその収容面から突出した凸部104bを有する収容部104aを備える。かかる凸部104bは、図4(a)の紙面垂直
方向にも延在するもので、その輪郭形状は、最終成形体であるビーム本体10のスリット部16の形状に整合して、第1のスリット半部12a及び第2のスリット半部14aの端面12b及び14b所定の押圧代で押圧自在に設定されている。この際、下型102の収容部102a上に、第2の予備成形体M2の半分程度のみが載置される一方で、上型104は、第2の予備成形体M2及び下型102に対向しながらこれらの上方に離間されて位置される。
次に、図4(b)に示すように、下型102上に載置された第2の予備成形体M2及び下型102に対して上型104を下降していく。この際、第2の予備成形体M2は、下型102の収容部102aに押圧されると共に上型104の収容部104a内に収容されていき、第2の予備成形体M2における第1のスリット半部12aの端面12b及び第2のスリット半部14aの端面14bが、上型104の収容部104aに設けられた凸部104bに当接するようになる。
そして、かかる状態で、更に上型104を下降して上型104で下型102を押し切ると、第2の予備成形体M2における外面が、下型102の収容部102a及び上型104の収容部104aの各収容面に押圧され、かつ第2の予備成形体M2における第1のスリット半部12aの端面12b及び第2のスリット半部14aの端面14bが、上型104の収容部104aに設けられた凸部104bに押圧された状態で、第2の予備成形体M2が押圧される。
この際、第2の予備成形体M2における外面は、下型102の収容部102a及び上型104の収容部104aの各収容面に保持されながら第2の予備成形体M2の径方向に押圧され続ける一方で、第2の予備成形体M2における第1のスリット半部12aの端面12b及び第2のスリット半部14aの端面14bは、上型104の収容部104aに設けられた凸部104bに各々当接されながら第2の予備成形体M2の周方向に各々圧縮され続ける。併せて、第1のスリット半部12aの大きさと第2のスリット半部14aの大きさとが等しく設定されているため、第1のスリット半部12aの端面12b及び第2のスリット半部14aの端面14bは、凸部104bに対して均等に当接しながら、第2の予備成形体M2の周方向に各々均等に圧縮され続ける。
更に、第2の予備成形体M2における第1のスリット半部12a及び第2のスリット半部14aの端面12b及び14bが、第2の予備成形体M2の板面に対して垂直な面として正確に打ち抜かれて成形されているため、かかる端面12b及び14bは、第2の予備成形体M2の周方向に各々均等かつ確実に圧縮され続け、対応して、第2の予備成形体M2は、下型102の収容部102a及び上型104の収容部104aの各収容面に確実に押圧され続けて、不要な変形等のない態様で各収容面の形状に倣った塑性変形を呈することになる。
そして、かかる状態を所定時間維持すると、第2の予備成形体M2は、必要な塑性変形を呈して、スリット部16及び複数の孔20が各々形成された最終成形体であるビーム本体10に成形される。なお、この際、端面12bがスリット部16の上縁端面16aに対応し、端面14bがスリット部16の下縁端面16bに対応する。
その後、上型104を上昇して、プレス型100内からビーム本体10を取り出す。そして、予め成形して用意しておいたブラケット部材50をビーム本体10に対して位置決めして当接し、ビーム本体10の一端部12及び他端部14におけるスリット部16以外の残余部同士を、互いに当接しながら第1の溶接部18a及び第2の溶接部18bにより対応して溶接すると共に、ブラケット部材50を、後方溶接部58a及び前方溶接部58bによりビーム本体10の外面に溶接する。これにより、ビーム本体10及びブラケット
部材50を備えたビーム部材1が得られることになる。
なお、以上の実施形態では、ビーム本体10は、強度剛性、レイアウト性及び加工性を全て良好に満足し得る観点からは、プレス加工により平板状部材を円筒状に巻いて成形されたものが好ましいが、限定的なものではなく、かかる諸条件を適宜満足するものであれば、プレス加工により平板状部材を楕円筒状や角筒状等に巻いて成形された筒状のものであってもよいし、型構造は複雑になるがこれらの筒形状が適宜組み合わされた筒状のものであってもよい。また、ビーム本体10は、その中心軸Cが直線であり左右方向に直状に延在するものであるが、限定的なものではなく、スリット部16の左右で適宜屈曲して左右方向に延在するものであってもよい。
また、本発明は、部材の形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明のビーム部材においては、設計自由度を高めながら別部品の装着工程を簡素化すると共に、一層の軽量化やコスト削減が可能な強度部材であるビーム部材を形状精度よく提供することができるものであるため、その汎用普遍的な性格から広範に車両等の移動体の強度部材の分野に適用され得るものと期待される。
1………ビーム部材
10……ビーム本体
12……一端部
12a…スリット半部
12b…端面
14……他端部
14a…スリット半部
14b…端面
16……スリット部
16a…上縁端面
16b…下縁端面
18a…第1の溶接部
18b…第2の溶接部
20……複数の孔
22a…左端部
22b…右端部
50……ブラケット部材
52……後方端部
54……前方端部
56……荷重受け部
58a…後方溶接部
58b…前方溶接部
100……プレス型
102……下型
102a…収容部
104……上型
104a…収容部
104b…凸部
M1………第1の予備成形体
M2………第2の予備成形体
e…………端面

Claims (5)

  1. 平板状部材を巻いて形成された筒状のビーム本体と、
    前記ビーム本体の周方向において各端面が互いに対向しかつ部分的に当接した前記ビーム本体の第1の端部及び第2の端部と、
    前記ビーム本体の軸方向における前記ビーム本体の中央部に、前記周方向において前記第1の端部及び前記第2の端部が互いに離間して画成された前記ビーム本体のスリット部と、
    前記軸方向において前記スリット部を挟むように、前記第1の端部及び前記第2の端部における前記各端面が互いに当接した部分同士を溶接する前記ビーム本体の第1の溶接部及び第2の溶接部と、
    前記軸方向における前記第1の溶接部及び前記第2の溶接部の間で前記スリット部を覆うように、前記第1の端部及び前記第2の端部を前記周方向で跨いで前記ビーム本体の外面に溶接されたブラケット部材と、
    を備えたビーム部材。
  2. 前記スリット部は、前記第1の端部に形成された第1のスリット半部及び前記第2の端部に形成されて前記第1のスリット半部と等しい大きさを有する第2のスリット半部が協働して画成される請求項1に記載のビーム部材。
  3. 前記第1のスリット半部及び前記第2のスリット半部は、前記平板状部材を巻く前に前記平板状部材に共に形成される請求項2に記載のビーム部材。
  4. 前記ブラケット部材は、前記スリット部を全体的に覆う請求項1から3のいずれかに記載のビーム部材。
  5. 更に複数の孔を有し、前記複数の孔は、前記平板状部材を巻く前に前記平板状部材に共に形成される請求項1から4のいずれかに記載のビーム部材。
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