JP5738225B2 - 熱型赤外線固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents

熱型赤外線固体撮像素子およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱型赤外線固体撮像素子およびその製造方法に関し、特に、赤外線検出部の検出感度の向上および検出感度のばらつきの低減を可能とした熱型赤外線固体撮像素子およびその製造方法に関する。
熱型赤外線固体撮像素子は、赤外線吸収構造体により吸収された赤外線を熱に変換し、その熱により生じた温度変化を電気信号に変換して検出する素子である。熱型赤外線固体撮像素子では、ダイオードを含む赤外線検出部が、基板に設けられた中空部の上に支持脚で保持されて、赤外線検出部を基板から熱的に分離した構造を有する。支持脚は支持脚配線層を含み、赤外線検出部のダイオードと、基板上に設けられた読み出し回路等が支持脚配線層で接続される。赤外線検出部の上には、例えば傘状の赤外線吸収構造を備える。赤外線吸収構造に入射した赤外線は熱に変換され、これにより赤外線検出部の温度が変化する。かかる温度の変化によりダイオードの電気的特性が変化し、支持脚配線層を介してこれを読み出すことにより赤外線を検出する。
例えば支持脚配線層は、シリサイドを形成可能な金属層と、金属層の金属がSi中に拡散するのを防止する保護層とを積層した積層構造を、写真製版技術を用いてパターニングして形成される(例えば、特許文献1参照)。また、熱型赤外線固体撮像素子を2次元アレイ状に配置し、各熱型赤外線固体撮像素子に直交する駆動線と信号線とを接続し、更に駆動線各行を順に選択する垂直操作回路と、信号線各列を順に選択し電気信号処理を行う水平走査回路および読み出し回路とを配置することにより、各熱型赤外線固体撮像素子からの出力を連続的に読み出すアレイ構造が形成される(例えば、非特許文献1参照)。
特開2002−340685号公報
Performance of 320x240 Uncooled IRFPA with SOI Diode Detectors: Proceedings of SPIE Vol.4130 (2000) p.152-159
熱型赤外線固体撮像素子の赤外線検出感度を上げるには、支持脚を薄膜化や細線化して赤外線検出部と基板との間の断熱特性を向上させる必要があるが、保護膜を薄くすると膜厚の均一性の低下や配線抵抗の増加を招くため、数10nm以下の厚さに薄膜化することは困難であった。また、露光精度のような写真製版技術の限界により、数100nm以下の幅への細線化は困難であった。このように、支持脚の薄膜化や細線化には限界があり、更なる赤外線検出性能の向上ができないという問題があった。
また、熱型赤外線固体撮像素子を2次元アレイ状に配置した場合、駆動線と信号線とが絶縁層を挟んで交差する構造となるため、この部分で段差ができる。このため、写真製版技術を用いて支持脚をパターニングする場合に、レジストマスクの膜厚を段差の影響が出ない程度に厚くする必要があるとともに、段差により露光光の乱反射が生じ、パターニングの精度が低下して支持脚の寸法にばらつきが生じ、この結果、赤外線の検出感度がばらつくという問題もあった。
そこで、本発明は、赤外線検出部を基板上に支持する支持脚の薄膜化、細線化を可能にするとともに、支持脚の寸法のばらつきを抑制した、高感度かつ高性能の熱型赤外線固体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明は、赤外線を検出する熱型赤外線固体撮像素子であって、
中空部を有する基板と、
中空部の上に設けられ、検知部を含む赤外線検出部と、
検知部に接続された支持脚配線層を含み、基板と赤外線検出部とに接続されて赤外線検出部を中空部の上に保持する支持脚と、
中空部の周りの基板上に設けられ、支持脚配線層に接続されて検知部に電圧を印加する電圧駆動配線層と、支持脚配線層に接続されて検知部から信号を読み出す信号読出配線層とを含み、
支持脚は、基板と赤外線検出部との間で、平行に対向配置された部分を有するように屈曲したことを特徴とする熱型赤外線固体撮像素子に関する。
また、本発明は、赤外線を検出する熱型赤外線固体撮像素子の製造方法であって、
基板を準備する工程と、
基板の上に検知部を含む赤外線検出部を形成する工程と、
基板の上に、赤外線検出部と接続された支持脚を形成する支持脚形成工程と、
赤外線検出部の下方の基板を選択的に除去して中空部を形成する工程であって、中空部の上に赤外線検出部を支持脚で保持する工程とを含み、
支持脚形成工程は、
基板上に、断面が矩形の犠牲層を形成する工程と、
基板と犠牲層とを覆うように第1保護膜を形成する工程と、
第1保護膜を覆うように導電体層を形成する工程と、
導電体層を選択的にエッチングして、基板の表面に垂直な第1保護膜上に導電体層を残す工程と、
第1保護膜と導電体層を覆うように第2保護膜を形成する工程と、
第1保護膜と第2保護膜とを選択的にエッチングして、犠牲層の側面上に第1保護膜と第2保護膜とこれらに挟まれた導電体層を残す工程と、
犠牲層を除去する工程とを含むことを特徴とする熱型赤外線固体撮像素子の製造方法に関する。
以上で述べたように、本発明では、支持脚の薄膜化、細線化が可能となり検出感度の高い熱型赤外線固体撮像素子を得ることができる。また、支持脚の寸法のばらつきが低減でき、検出能力のばらつきのない高性能な熱型赤外線固体撮像素子を得ることができる。
本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の上面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の支持脚配線層と接続部、コンタクトホールの位置関係を示す概略図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の上面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の上面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の上面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の上面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子をアレイ状に配置した赤外線撮像装置の回路図である。 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の拡大断面図である。 本発明の実施の形態5にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の上面図である。 本発明の実施の形態5にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の上面図である。 本発明の実施の形態5にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の上面図である。 本発明の実施の形態5にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の上面図である。 本発明の実施の形態5にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の上面図である。 本発明の実施の形態5にかかる熱型赤外線固体撮像素子の犠牲層形成不可能領域を示す上面図である。 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の犠牲層形成不可能領域を示す上面図である。
実施の形態1.
図1は、全体が100で表される、本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の上面図であり、図2は、図1の熱型赤外線固体撮像素子の、I−Iにおける(紙面に平行に見た場合の)断面図である。図1では、理解しやすくするために赤外線吸収構造は示していない。
図1、2に示すように、本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子100は、シリコンからなる基板1を含む。基板1上には、シリコン酸化膜からなる埋め込み酸化膜(BOX酸化膜)2を有する。基板1には中空部55が設けられている。中空部55の上には、2本の支持脚10で赤外線検出部4が支持されている。
赤外線検出部4は、埋め込み酸化膜2の上に設けられた検知部として、例えばPN接合ダイオードのようなダイオード18を含む。ダイオード18は複数のダイオードを直列に配置した構造でも良い。また、検知部として、ダイオード18に代えてボロメータ等を用いても良い。ダイオード18には、チタン等の金属からなる支持脚配線層107が接続される。支持脚配線層107は、例えばシリコン酸化物からなる第1保護膜106と第2保護膜108で覆われている。更に、赤外線検出部4の上には、傘状の赤外線吸収構造14が設けられている。
中空部55の周囲の基板1の上には、埋め込み酸化膜2を介して配線コンタクト層33が設けられている。配線コンタクト層33には支持脚配線層107が接続され、更にその上に信号読出配線8が接続されている。なお、図1のI−I断面では、実際は配線コンタクト層33等は見えないが、理解を助けるために図2ではこの部分も併せて記載してある(以下においても適宜記載する)。図1に示すように、中空部55の周囲の基板1の上には、信号読出配線8と電圧駆動配線6とが、互いに直交するよう配置されている。
中空部55の周囲の基板1と赤外線検出部4とは、2本の支持脚10で接続されている。支持脚10は支持脚配線層107を含み、支持脚配線層107は、第1保護膜106と第2保護膜108に覆われている。ダイオード18と信号読出配線8および電圧駆動配線6は、支持脚配線層107により電気的に接続されている。これにより、ダイオード18の一端は信号読出配線8に接続され、他端は電圧駆動配線6に接続される。
次に、本実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子100の製造方法について、図3a〜図3oを用いて説明する。本実施の形態1にかかる製造方法は、以下の工程1〜15を含む。
工程1:図3aに示すように、例えばSOI基板のような基板1を準備し、イオン注入等によりp型領域およびn型領域(ダイオード)を上層の薄膜シリコン層に形成する。続いて、ダイオード18となる部分を除いて、薄膜シリコン層をエッチングにより除去する。次にBOX酸化膜2のうち赤外線検出部4となる部分を除いてエッチングにより除去する。
工程2:図3bに示すように、配線コンタクト層33を堆積する。配線コンタクト層33は、例えばAl−Cu等のアルミニウム合金や、アルミニウム等の金属、またはタングステンシリコンなどの導電性をもつシリコン化合物からなる。
工程3:図3cに示すように、例えばレジストマスク(図示せず)を用いて、配線コンタクト層33をパターニングし、所定の領域に配線コンタクト層33を残す。配線コンタクト層33は、支持脚配線層と、電圧駆動配線や信号読出配線との電気的接続を確実にするために形成するものである。配線コンタクト層33を形成せずに、支持脚配線層と、電圧駆動配線や信号読出配線とを直接接続しても良い。
工程4:図3dに示すように、例えばシリコン化合物や金属膜、またはポリイミドやレジストからなる支持脚形成犠牲層104を全面に堆積する。
工程5:図3eに示すように、支持脚を形成する領域にレジストマスクを形成し、これを用いて支持脚形成犠牲層104をパターニングする。このパターニング工程では、支持脚形成犠牲層104の側面がSi基板1の表面に対して垂直になるように、例えばRIEのような異方性エッチングが用いられる。
工程6:図3fに示すように、例えばシリコン酸化物からなる第1保護膜106を全面に形成する。第1保護膜106は、化学気相成長法のような等方性を有する成長方法により形成される。
工程7:図3gに示すように、第1保護膜106の上に形成したレジストマスク(図示せず)を用いて第1保護膜106をエッチングし、コンタクトホール31a、31bを開口する。
工程8:図3hに示すように、全面に支持脚配線層107を堆積する。支持脚配線層107は、例えばコバルト、タンタル、チタン、タングステン、窒化タンタル、窒化チタン、窒化タングステン、炭化タンタル、炭化チタン、炭化タングステン、ホウ化タンタル、ホウ化チタン、ホウ化タングステン等の金属、又はこれら2種以上の合金からなる。支持脚配線層107は化学気相成長法のような等方性を有する成長方法により形成される。
支持脚配線部材107を多層構造とする場合、最下層はシリサイド化することによりダイオード18と良好なコンタクトが取れることが好ましく、シリサイド化が可能な金属であれば、上述の金属以外の材料を用いてもかまわない。最下層の材料は、配線コンタクト層33やダイオード18との間で安定な電気的接続が形成でき、かつ導電性の材料であれば、シリサイド化しない物質により構成しても良い。
工程9:図3iに示すように、レジストマスク(図示せず)を用いて支持脚配線層107をエッチングし、コンタクトホール31a、31b、31c、支持脚形成犠牲層104、ダイオード18および配線コンタクト層33の接続部の上に支持脚配線層107を残す。エッチングには、異方性エッチングを用いることが好ましい。
図4は、支持脚配線層107と接続部110、コンタクトホール31a、31bの位置関係を示した図である。支持脚配線層107は支持脚形成犠牲層104の側壁上に形成され、接続部110により引き出されてコンタクトホール31a、31bに接続される。
工程10:図3jに示すように、例えばシリコン酸化物からなる第2保護膜108を全面に形成する。第2保護膜108は、化学気相成長法のような等方性を有する成長方法により形成される。
工程11:図3kに示すように、レジストマスク50を用いて、支持脚周辺の第1保護膜106、第2保護膜108をエッチングする。エッチングには、例えばRIEのような異方性エッチングが用いられる。これにより、支持脚形成犠牲層104の側壁に、第1保護膜106、第2保護膜108およびこれらに挟まれた支持脚配線層107からなる支持脚10が形成される。
工程12:図3lに示すように、支持脚形成犠牲層104を選択的にエッチングして除去する。エッチングに選択性を持たせるために、支持脚形成犠牲層104と、第1保護膜106、第2保護膜108との材料の組合せが選択される。これにより、支持脚10が基板1上に独立して形成される。これにより。支持脚10は、基板1と赤外線検出部4との間で、平行に対向配置された部分を有するように屈曲した構造となる。
かかる支持脚10の作製工程について、図5a〜図5hに支持脚10近傍の拡大図を、図6a〜図6dに上面図を、それぞれ示す。図5a〜図5hは、それぞれ、図3d、図3e、図3f、図3h、図3i、図3j、図3k、図3lに対応し、図6a〜図6dは、それぞれ図3e、図3e(支持脚不要箇所109の支持脚形成犠牲層104を除去)、図3i、図3lに対応する。
これらの図に示すように、支持脚10の作製工程では、基板1の上に、支持脚形成犠牲層104を形成し支持脚不要箇所109の支持脚形成犠牲層104を除去した後(図5a、図5b、図6a、図6b)、第1保護膜106と支持脚配線層107とを順次堆積させる(図5c、図5d)。続いて、RIE等の異方性エッチングを行うことにより、支持脚形成犠牲層104の側壁上に、サイドウォール状に支持脚配線層107を残す(図5e、図6c)。支持脚配線層107の高さは支持脚形成犠牲層104の高さにより、支持脚配線層107の幅は第1保護膜106や支持脚配線層107の膜厚やエッチング特性により決定される。続いて第2保護膜108を形成した後(図5f)、異方性エッチングにより支持脚形成犠牲層104を露出させ(図5g)、支持脚形成犠牲層104を選択的に除去することにより、第1保護膜106と第2保護膜108との間に支持脚配線層107が挟まれた支持脚10が完成する(図5h、図6d)。支持脚配線層107は、支持脚形成犠牲層104の両側に対向するように形成されるため、支持脚配線層107の長さは、従来構造の約2倍になる。
工程13:図3mに示すように、レジストマスク51を形成する。
工程14:図3nに示すように、レジストマスク51を用いたリフトオフ法で信号読出配線8を形成した後、レジストマスク51を除去する。信号読出配線8には、赤外線検出部4への電流の注入、信号の読出しを安定化に行うために、アルミニウム、銅、又はこれらを含む合金等のような電気抵抗率の小さい金属が用いられる。また、信号読出配線8の膜厚は、500nm以上に設定することが好ましい。
工程15:図3oに示すように、全面に犠牲層(図示せず)を堆積した後、赤外線検出部4の上部を開口して、その上に赤外線吸収構造14を形成する。赤外線吸収構造14は、例えばシリコン酸化物からなる。次に、犠牲層を選択的に除去する。更に、基板1を選択的にエッチングして中空部55を形成する。これにより、赤外線吸収構造14を有する赤外線検出部4が、支持脚10により中空部55の上に支持された構造が得られる。以上の工程で、熱型赤外線固体撮像素子100が完成する。
なお、赤外線吸収構造14は図3oに示した構造に限らない。例えば、多層構造や、複数の凹部を備えるプラズモニクスを利用した赤外線吸収構造を用いても構わない。更には、赤外線の吸収率を向上させるために、裏面側に反射膜を設けた構造としても良い。
続いて、本実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子100の動作について、図7を参照しながら説明する。図7は、本実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子100をアレイ状(マトリックス状)に配置した赤外線撮像装置の回路図である。
図7の赤外線撮像装置では、熱型赤外線固体撮像素子100がアレイ状に配置されている。熱型赤外線固体撮像素子100に沿って、縦方向に信号読出配線8が配置され、横方向に電圧駆動配線6が配置されている。熱型赤外線固体撮像素子100の赤外線検出部4に含まれるダイオード18の一端は信号読出配線8に、他端は電圧駆動配線6に、それぞれ支持脚に含まれる支持脚配線層107で接続されている。更に、信号読出配線8は読み出し回路52と水平走査回路51に、電圧駆動配線6は垂直走査回路53に接続されている。
赤外線撮像装置では、垂直走査回路53により、ある1行の電圧駆動配線6が選択され、電圧が印加される。ダイオード18のpn接合部に一定の順方向電流が流れるように電圧を設定すると、ダイオード18で電圧降下が発生する。赤外線検出部4の温度が赤外線の入射により変化すると、この電圧の降下量も変化する。この変化量を電気信号として、支持脚配線層107と信号読出配線8を介して読出回路52で検出することにより、赤外線検出部4に入射した赤外線の量が電気信号として読み出される。なお、垂直走査回路53と水平走査回路51とを組み合わせることにより、赤外線撮像装置に含まれる任意の熱型赤外線固体撮像素子100からの電気信号を読み出すことが可能となり、イメージセンサとして使用することができる。
なお、以下の実施の形態2〜4で述べる熱型赤外線固体撮像素子をアレイ状に配置することによっても、イメージセンサ等の赤外線撮像装置として用いることができる。
以上のように、本実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子100では、支持脚配線層107が、従来のような写真製版技術(レジストマスクを用いたパターニング)で形成されるのではなく、支持脚形成犠牲層104のサイドウォールとして形成される。このため、写真製版技術を用いた場合に問題であった、基板上の段差部の存在によるレジストの塗布膜厚の不均一や露光の不均一に起因するパターニング寸法のばらつきを無くすことができる。また、パターニングによる支持脚形成犠牲層104のダメージも低減できる。
即ち、支持脚配線層107を含む支持脚10を、支持脚形成犠牲層104のサイドウォールとして形成する方法では、基板上の段差部の影響を受けることなく支持脚配線層107を形成できる。また、支持脚配線層107の幅は、第1保護膜106、第2保護膜108、および支持脚配線層107の堆積膜厚とエッチング条件により正確に制御でき、支持脚配線層107の高さは、支持脚形成犠牲層104の高さにより決定できる。更に、支持脚配線層107の幅、高さとも、写真製版技術で作製できる下限(数100nm以下)より小さくすることができる。また、支持脚の長さが従来構造の約2倍にすることができる。
このように、本実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子100では、支持脚の薄膜化、細線化が可能となり、小型化と、赤外線検出部の断熱特性の向上が可能となり、小型で、高感度かつばらつきの少ない熱型赤外線固体撮像素子を得ることができる。また、支持脚配線層のダメージを低減することにより抵抗を小さくし、支持脚を長くすることにより断熱特性が向上し、検出感度が高くなる。
実施の形態2.
図8a〜図8kに、本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程のうち、配線層の作製工程の断面図を示す。図中、図2と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
図8aは、実施の形態1の工程1〜工程3を行った後の配線層近傍の断面図である。続いて、図8bに示すように、支持脚形成犠牲層104の上にレジストマスク105を形成し、支持脚形成犠牲層104をパターニングする(実施の形態1の工程4、5に対応)。
次に、図8cに示すように、レジストマスク105を除去した後、第1保護膜106を形成する(実施の形態1の工程6に対応)。
次に、図8dに示すように、第1保護膜106の上に支持脚配線層107を形成する。支持脚配線層107の形成は、例えばスパッタ法のような異方性の強い方法を用いて行われる。これにより、支持脚配線層107は支持脚形成犠牲層104の上面に形成され、側面上には形成されない。
次に、図8eに示すように、第2保護膜108を形成する(実施の形態1の工程10に対応)。第2保護膜108は、化学気相堆積のような等方性の堆積方法で行われる。
次に、図8fに示すように、異方性エッチングにより第2保護膜108を除去し、支持脚配線層107を露出させる。第2保護膜108は、支持脚形成犠牲層104の側壁の第1保護膜106上にのみ残る。
次に、図8gに示すように、支持脚配線層107をエッチングで除去する(実施の形態1の工程9に対応)。
次に、図8hに示すように、異方性の強いエッチングを用いて、第1保護膜106をエッチングして、支持脚形成犠牲層104の側壁上にのみ残す(実施の形態1の工程11に対応)。
次に、図8iに示すように、支持脚形成犠牲層104を選択的に除去する(実施の形態1の工程12に対応)。
次に、図8jに示すように、例えばシリコン酸化膜からなる第3保護膜111を堆積させる。
次に、図8kに示すように、異方性の強いエッチングを用いて、第3保護膜111をエッチングして、第1保護膜106、第2保護膜108の側壁上にのみ残す。これにより、支持脚配線層107の表面は、第1保護膜106、第2保護膜108、および第3保護膜111により覆われる。なお、図8iに示すように、支持脚配線層107の一部が露出していてもかまわない場合は、第3保護膜111の堆積は不要である。
続いて、実施の形態1の工程13〜15を行うことにより、熱型赤外線固体撮像素子が完成する。
本実施の形態2では、実施の形態1の効果に加えて、支持脚10の幅をより狭くすることができ、支持脚の細線化が可能となる。また、支持脚配線層107の幅は、セルフアラインで形成された第2保護膜108のサイドウォールの厚さで決まり、支持脚配線層107の厚さは支持脚配線層107の堆積膜厚で決まるため、支持脚配線層107の制御性が向上する。また、支持脚配線層107が直接エッチング工程で処理されないため、表面ダメージを抑制でき、電気抵抗の均一性が向上する。
実施の形態3.
図9a〜図9hに、本発明の実施の形態3にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程のうち、配線層の作製工程の断面図を示す。図中、図2と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
図9a〜図9dは、実施の形態1の工程4〜工程8(図5a〜図5d)に対応する。
次に、図9eに示すように、例えば化学気相堆積法を用いて第2保護膜108を形成する。
次に、図9fに示すように、異方性の強いエッチングを用いて、基板1の表面および支持脚形成犠牲層104の上面が露出するまでエッチングし、支持脚形成犠牲層104の側壁上にのみ、第1保護膜106、支持脚配線層107、および第2保護膜108をサイドウォール状に残す。
次に、図9gに示すように、支持脚形成犠牲層104を選択的に除去する(実施の形態1の工程12に対応)。
次に、図9hに示すように、例えばシリコン酸化膜からなる第3保護膜111を堆積した後、異方性の強いエッチングを用いて、第3保護膜111をエッチングして、第1保護膜106、第2保護膜108の側壁上にのみ残す。これにより、支持脚配線層107の表面は、第1保護膜106、第2保護膜108、および第3保護膜111により覆われる。なお、図9gに示すように、支持脚配線層107の一部が露出していてもかまわない場合は、第3保護膜111の堆積は不要である。
続いて、実施の形態1の工程13〜15を行うことにより、熱型赤外線固体撮像素子が完成する。
本実施の形態2では、実施の形態1の効果に加えて、支持脚の幅をより狭くすることができ、支持脚の細線化が可能となる。また、支持脚配線層107が立体的な構造(図9fに示すようなL字型)となるため、支持脚の剛性が大きくなり、撓みを低減することができる。また、支持脚配線層107が直接エッチング工程により処理されないため、表面ダメージを抑制でき、電気抵抗の均一性が向上する。
実施の形態4.
図10a〜図10jに、本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程のうち、配線層の作製工程の断面図示す。図中、図2と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
図10aは、実施の形態1の工程1〜工程3を行った後に、更に、例えばシリコン化合物や金属膜またはポリイミドやレジストからなる第2支持脚形成犠牲層(薄膜犠牲層)112を堆積する。
次に、図10bに示すように、第2支持脚形成犠牲層112の上にレジストマスク105を形成し、第2支持脚形成犠牲層112をパターニングする。
次に、図10cに示すように、レジストマスク105を除去した後、第2支持脚形成犠牲層112をマスクに用いて支持脚形成犠牲層104をエッチングする。エッチングは、等方性を有するエッチング方法で行う。第2支持脚形成犠牲層112と支持脚形成犠牲層104とは、エッチング速度が異なるように、これらの材料やエッチング溶液等を選択する。これにより、第2支持脚形成犠牲層112が、支持脚形成犠牲層104の上面から庇状に突出した構造となる。
次に、図10dに示すように第1保護膜106を全面に形成し、続いて図10gに示すように支持脚配線層107を全面に形成する。
次に、図10fに示すように、支持脚配線層107、第1保護膜106を、第2支持脚形成犠牲層112をエッチングマスクに用いた異方性エッチングで除去する。第2支持脚形成犠牲層112が庇状に突出しているため、支持脚形成犠牲層104の側壁上に第1保護膜106と支持脚配線層107とが残る。かかるエッチング工程では、支持脚配線層107にエッチングダメージが入らないことが好ましい。
次に、図10hに示すように、第2保護膜108を堆積させる。
次に、図10iに示すように、異方性の強いエッチングを用いて、第2保護膜108をエッチングして、支持脚形成犠牲層104の側壁上にのみ、第1保護膜106、支持脚配線層107、および第2保護膜108をサイドウォール状に残す。
次に、図10jに示すように、支持脚形成犠牲層104を選択的に除去する。
続いて、実施の形態1の工程13〜15を行うことにより、熱型赤外線固体撮像素子が完成する。
本実施の形態4では、実施の形態1の効果に加えて、支持脚の幅をより狭くすることができ、支持脚の細線化が可能となる。また、庇状に突出した第2支持脚形成犠牲層112をエッチングマスクに用いるため、支持脚配線層107はエッチングによる表面ダメージが抑制され、電気抵抗の均一性が向上する。
実施の形態5.
図11a〜図11eは、本発明の実施の形態5にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程の上面図である。本実施の形態5にかかる熱型赤外線固体撮像素子では、実施の形態1〜4のように赤外線検出部の両側を支持脚で支える構造ではなく、赤外線検出部の一辺で支える構造となっている。
実施の形態1の工程1〜工程5と同様の工程により、赤外線検出部4の片側に支持脚形成犠牲層104を形成し(図11a)、続いて支持脚不要箇所109の支持脚形成犠牲層104をエッチングで除去する(図11b)。
次に、実施の形態1の工程6〜工程11と同様の工程により支持脚10を形成する(図11c、図11d)。
次に、実施の形態1の工程12と同様の工程により支持脚形成犠牲層104を除去する(図11e)。これにより、ダイオード18の一端と電圧駆動配線6とを接続する支持脚配線層107を含む支持脚10と、ダイオード18の他端と信号読出配線8bとを接続する支持脚配線層107を含む支持脚10とが、基板1と赤外線検出部4との間で、互いに平行に対向配置された部分を含むようになる。なお、支持脚形成犠牲層104は除去することが好ましいが、赤外線検出感度が十分である場合は、支持脚形成犠牲層104の一部または全体を残してもかまわない。
続いて、実施の形態1の工程13〜15を行うことにより、熱型赤外線固体撮像素子が完成する。
図12aは、図11aに示す工程における上面図である。信号読出配線8b、電圧駆動配線6、赤外線検出部4は、基板表面に対して大きな段差を有しているため、支持脚形成犠牲層104を形成して写真製版技術を用いてパターニングする場合、パターニング精度を向上させるためには、この領域には支持脚形成犠牲層104を堆積しないことが好ましい。
図12aに示した犠牲層形成不可能領域113は、パターニング精度を向上させるために、支持脚形成犠牲層104を形成しない領域であり、信号読出配線8b、電圧駆動配線6、検出部4の段差が高ければ高いほど広くなる。
一方、図12bは、実施の形態1にかかる熱型赤外線固体撮像素子の製造工程5における上面図であり、赤外線検出部4の両側の支持脚形成犠牲層104を囲むように犠牲層形成不可能領域113が広がっている。
図12aと図12bを比較するとわかるように、本実施の形態5にかかる熱型赤外線固体撮像素子の方が犠牲層形成不可能領域113の面積が狭くなっている。この結果、支持脚形成犠牲層104の形成パターンを長く、かつ高精度に形成できる。
本実施の形態5では、実施の形態1の効果に加えて、支持脚10の配置を一箇所に集約できるため、支持脚10をより長くできると共に、セルフアライン工程を利用することにより、支持脚10の寸法を従来よりも細線化、高精度化することができ、高段差部分の影響を持たない安定的な製造が可能となる。
実施の形態1〜4で述べた支持脚10の構造は、本実施の形態5の熱型赤外線固体撮像素子に適用してもかまわない。
1 基板、2 埋め込み酸化膜、4 赤外線検出部、8 信号読出配線、10 支持脚、14 赤外線吸収構造、33 配線コンタクト層、55 中空部、100 熱型赤外線固体撮像子、106 第1保護膜、107 支持脚配線層、108 第2保護膜。

Claims (9)

  1. 赤外線を検出する熱型赤外線固体撮像素子であって、
    中空部を有する基板と、
    該中空部の上に設けられ、検知部を含む赤外線検出部と、
    該検知部に接続された支持脚配線層を含み、該基板と該赤外線検出部とに接続されて該赤外線検出部を該中空部の上に保持する支持脚と、
    該中空部の周りの該基板上に設けられ、該支持脚配線層に接続されて該検知部に電圧を印加する電圧駆動配線層と、該支持脚配線層に接続されて該検知部から信号を読み出す信号読出配線層とを含み、
    該支持脚は、第1保護膜と支持脚配線層と第2保護膜を含み、
    該第1保護膜は、基板に対して水平、垂直成分を含み、該支持脚の長さ方向に対して垂直な断面においてL字形状に形成されており、
    該第2保護膜は、サイドウォール形状で形成されており、
    該支持脚配線層は、該第1保護膜と該第2保護膜との間に挟まれていることを特徴とする熱型赤外線固体撮像素子。
  2. 上記電圧駆動配線層と上記検知部との間、および上記信号読み出し配線と該検知部との間をそれぞれ接続する2本の支持脚が、基板の表面方向に隣り合って配置されていることを特徴とする請求項1に記載の熱型赤外線固体撮像素子。
  3. 上記支持脚配線層の高さは、上記第2保護膜の高さと同じであることを特徴とする請求項1に記載の熱型赤外線固体撮像素子。
  4. 上記支持脚配線層の幅は、上記第2保護膜の幅と同じであることを特徴とする請求項1に記載の熱型赤外線固体撮像素子。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の熱型赤外線固体撮像素子をアレイ状に配置したことを特徴とする赤外線撮像装置。
  6. 赤外線を検出する熱型赤外線固体撮像素子の製造方法であって、
    基板を準備する工程と、
    該基板の上に検知部を含む赤外線検出部を形成する工程と、
    該基板の上に、該赤外線検出部と接続された支持脚を形成する支持脚形成工程と、
    該赤外線検出部の下方の該基板を選択的に除去して中空部を形成する工程であって、該中空部の上に該赤外線検出部を該支持脚で保持する工程とを含み、
    該支持脚形成工程は、
    該基板上に、断面が矩形の犠牲層を形成する工程と、
    該基板と該犠牲層とを覆うように第1保護膜を形成する工程と、
    該第1保護膜を覆うように導電体層を形成する工程と、
    該導電体層を選択的にエッチングして、該基板の表面に垂直な該第1保護膜上に該導電体層を残す工程と、
    該第1保護膜と該導電体層を覆うように第2保護膜を形成する工程と、
    該第1保護膜と該第2保護膜とを選択的にエッチングして、該犠牲層の側面上に該第1保護膜と該第2保護膜とこれらに挟まれた該導電体層を残す工程と、
    該犠牲層を除去する工程とを含むことを特徴とする熱型赤外線固体撮像素子の製造方法。
  7. 赤外線を検出する熱型赤外線固体撮像素子の製造方法であって、
    基板を準備する工程と、
    該基板の上に検知部を含む赤外線検出部を形成する工程と、
    該基板の上に、該赤外線検出部と接続された支持脚を形成する支持脚形成工程と、
    該赤外線検出部の下方の該基板を選択的に除去して中空部を形成する工程であって、該中空部の上に該赤外線検出部を該支持脚で保持する工程とを含み、
    該支持脚形成工程は、
    該基板上に、断面が矩形の犠牲層を形成する工程と、
    該基板と該犠牲層とを覆うように第1保護膜を形成する工程と、
    該基板の表面に垂直な該第1保護膜が露出するように、該第1保護膜上に導電体層を選択的に形成する工程と、
    該第1保護膜と該導電体層を覆うように第2保護膜を形成する工程と、
    該第1保護膜と該導電体層と該第2保護膜とを選択的にエッチングして、該犠牲層の側面上に該第1保護膜と該第2保護膜とこれらに挟まれた該導電体層を残す工程と、
    該犠牲層を除去する工程とを含むことを特徴とする熱型赤外線固体撮像素子の製造方法。
  8. 赤外線を検出する熱型赤外線固体撮像素子の製造方法であって、
    基板を準備する工程と、
    該基板の上に検知部を含む赤外線検出部を形成する工程と、
    該基板の上に、該赤外線検出部と接続された支持脚を形成する支持脚形成工程と、
    該赤外線検出部の下方の該基板を選択的に除去して中空部を形成する工程であって、該中空部の上に該赤外線検出部を該支持脚で保持する工程とを含み、
    該支持脚形成工程は、
    該基板上に、断面が矩形の犠牲層を形成する工程と、
    該基板と該犠牲層とを覆うように第1保護膜を形成する工程と、
    該第1保護膜を覆うように導電体層を形成する工程と、
    該導電体層を覆うように第2保護膜を形成する工程と、
    該第1保護膜と該導電体層と該第2保護膜とを選択的にエッチングして、該犠牲層の側面上に該第1保護膜と該第2保護膜とこれらに挟まれた該導電体層を残す工程と、
    該犠牲層を除去する工程とを含むことを特徴とする熱型赤外線固体撮像素子の製造方法。
  9. 赤外線を検出する熱型赤外線固体撮像素子の製造方法であって、
    基板を準備する工程と、
    該基板の上に検知部を含む赤外線検出部を形成する工程と、
    該基板の上に、該赤外線検出部と接続された支持脚を形成する支持脚形成工程と、
    該赤外線検出部の下方の該基板を選択的に除去して中空部を形成する工程であって、該中空部の上に該赤外線検出部を該支持脚で保持する工程とを含み、
    該支持脚形成工程は、
    該基板上に犠牲層とその上部に薄膜犠牲層とを順次形成する工程と、
    該薄膜犠牲層をパターニングする工程と、
    該薄膜犠牲層をマスクに用いて該犠牲層をエッチングして、断面が矩形の該犠牲層を形成する工程であって、該薄膜犠牲層を該犠牲層の上面から突出させて庇状にする工程と、
    該基板と該犠牲層と該薄膜犠牲層を覆うように、第1保護膜と導電体層とを形成する工程と、
    庇状の該薄膜犠牲層をマスクに用いて該第1保護膜と該導電体層とを選択的にエッチングして、該該犠牲層の側面上に該第1保護膜と該導電体層とを残す工程と、
    該薄膜犠牲層を除去する工程と、
    該基板、該犠牲層、該薄膜犠牲層、該第1保護膜および該導電体層を覆うように第2保護膜を形成する工程と、
    該第2保護膜を選択的にエッチングして、該犠牲層の側面上に該第1保護膜と該第2保護膜とこれらに挟まれた該導電体層を残す工程と、
    該犠牲層を除去する工程とを含むことを特徴とする熱型赤外線固体撮像素子の製造方法。
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