JP5737194B2 - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車に関し、詳しくは、走行用の動力を出力するエンジンと、エンジンをモータリング可能な第1のモータと、走行用の動力を入出力可能な第2のモータと、第1のモータおよび第2のモータと電力をやりとりするバッテリと、を備えるハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、エンジンと、第1のモータと、車軸に機械的に接続された駆動軸とエンジンの出力軸と第1のモータの回転軸との3軸にそれぞれリングギヤとキャリアとサンギヤとが接続された遊星歯車機構と、駆動軸に動力を入出力可能な第2のモータと、第1のモータおよび第2のモータと電力をやりとりするバッテリと、を備え、シフトレバーが、アクセルオフ時にはD(ドライブ)レンジよりも駆動軸に出力すべき要求トルクが小さくなり(制動力としては大きくなり)且つ段数が小さくなるほど要求トルクが小さくなる(制動力としては大きくなる)よう設定されたB(ブレーキ)レンジに操作されたときには、高車速になるほどエンジンが高い回転数に調整されるよう第1のモータでエンジンをモータリングするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド自動車では、こうしたBレンジに操作されたときの制御によって、Bレンジの段数が小さく且つ車速が高いほど、エンジンから大きなフリクションパワーを出力しそのフリクションパワーを遊星歯車機構を介して駆動軸に出力する、即ち、大きなエンジンブレーキを駆動軸に作用させるものとしている。
特開2006−21622号公報
上述のハイブリッド自動車では、アクセルオフ時には、バッテリの充電許容電力(入力制限)の範囲内で、燃料カットしたエンジンを第1のモータによりモータリングしていわゆるエンジンブレーキを駆動軸に作用させると共に、第2のモータにより駆動軸に制動側(発電側,負側)のトルクを出力する制御を行なう場合がある。こうした制御が、バッテリの充電許容電力の大きさが小さいときに行なわれると、アクセルオフの最中にシフトレバーがDレンジからBレンジに操作されたときやシフトレバーの操作によりBレンジの段数が低い側の段数に変更されたときに、運転者がアクセルオフ時に所望する制動力としての要求トルクを、エンジンブレーキと第2のモータからのトルクとによっても十分に賄うことができない場合が生じる。
本発明のハイブリッド自動車は、アクセルオフ時にシフト操作に基づいて要求される制動力としての要求トルクをより確保しやすくすることを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
走行用の動力を出力するエンジンと、前記エンジンをモータリング可能な第1のモータと、走行用の動力を入出力可能な第2のモータと、前記第1のモータおよび前記第2のモータと電力をやりとりするバッテリと、を備えるハイブリッド自動車において、
アクセルオフ時に制動力として要求される要求トルクが、前記バッテリの充電許容電力の範囲内で、前記エンジンの燃料カットした状態でのモータリングによるトルクと前記第2のモータの発電側のトルクとにより賄われて走行するよう、前記エンジンと前記第1のモータと前記第2のモータとを制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、アクセルオフされている最中にシフトポジションが第1のポジションからアクセルオフ時に要求される制動力の大きさが前記第1のポジションより大きい第2のポジションに変更されたシフト変更時には、前記シフト変更時前よりも前記バッテリの充電許容電力を所定時間だけ大きい電力に設定する手段である、
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、アクセルオフ時に制動力として要求される要求トルクが、バッテリの充電許容電力の範囲内で、エンジンの燃料カットした状態でのモータリングによるトルクと第2のモータの発電側のトルクとにより賄われて走行するよう、エンジンと第1のモータと第2のモータとを制御するものにおいて、アクセルオフされている最中にシフトポジションが第1のポジションからアクセルオフ時に要求される制動力の大きさが第1のポジションより大きい第2のポジションに変更されたシフト変更時には、シフト変更時前よりもバッテリの充電許容電力を所定時間だけ大きい電力に設定する。これにより、所定時間だけであっても、アクセルオフ時にシフト操作に基づいて要求される制動力としての要求トルクを賄うことができなくなる程度を抑制する、即ち、要求トルクをより確保しやすくすることができる。この場合、前記制御手段は、アクセルオフされているときには、前記エンジンがシフトポジションと車速とに基づく目標回転数でモータリングされるよう前記エンジンと前記第1のモータとを制御する、ものとすることもできる。
ここで、「充電許容電力」は、基本的には、バッテリの容量に対する蓄電量の割合である蓄電割合やバッテリの温度などのバッテリの状態に基づいて設定されたものを用いることができる。また、「第1のポジション」および「第2のポジション」の組み合わせとしては、通常走行用のドライブポジションおよびブレーキポジションの組み合わせや、シーケンシャルシフトポジションにおける所定ポジションおよび該所定ポジションよりダウンシフト側のポジションの組み合わせ、などが含まれる。さらに、「所定時間」としては、運転者が車両制動力の変化を体感できる時間として予め定められたものなどを用いることができる。
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、アクセルオフされている最中にシフトポジションが前記第1のポジションから前記第2のポジションに変更されたとすると前記バッテリの充電許容電力により前記要求トルクが賄われなくなると推定された不足推定時には、前記不足推定時前よりも前記エンジンが所定回転数だけ低い回転数でモータリングされるよう、前記エンジンと前記第1のモータとを制御する手段である、ものとすることもできる。この場合、前記制御手段は、前記シフト変更時には、前記エンジンの回転数の上昇速度が前記シフト変更時前よりも高くなるよう前記エンジンと前記第1のモータとを制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、不足推定時にエンジンの回転数を予め低くしておき、その後のシフト変更時のエンジンの回転上昇に伴ってエンジンを含む回転系の慣性により車両に作用する制動側のトルクの大きさをより大きくすることができる。
ここで、「不足推定時」の推定は、バッテリの充電許容電力の大きさが車速に基づく電力閾値未満のときなどに行なうことができる。また、「所定回転数」は、運転者の違和感が許容範囲となる程度であってエンジンの現在の回転数毎に予め定められた回転数などを用いることができる。
また、本発明のハイブリッド自動車において、車軸に連結された駆動軸と前記エンジンの出力軸と前記第1のモータの回転軸とが3つの回転要素に接続されたプラネタリギヤを備え、前記第2のモータは、回転軸が前記駆動軸に接続されてなる、ものとすることもできる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 HVECU70により実行されるアクセルオフ時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 目標回転数設定用マップの一例を示す説明図である。 モータMG1により燃料カットしたエンジン22をモータリングして走行しているときのプラネタリギヤ30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 電池温度Tbと制御用入出力制限Winf,Woutfの基本値との関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の蓄電割合SOCと制御用入出力制限Winf,Woutfの補正係数との関係の一例を示す説明図である。 アクセルオフ時のシフトポジションSPと車両に作用するトルクとバッテリ50の制御用入力制限Winfとエンジン22の回転数Neとエンジン22を含む回転系の慣性によるパワーとの時間変化の様子の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力するエンジン22と、エンジン22を駆動制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24と、エンジン22のクランクシャフト26にキャリアが接続されると共に駆動輪38a,38bにデファレンシャルギヤ37を介して連結された駆動軸36にリングギヤが接続されたプラネタリギヤ30と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されたモータMG1と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子が駆動軸36に接続されたモータMG2と、図示しない複数のスイッチング素子のスイッチングによってモータMG1,MG2を駆動するインバータ41,42と、インバータ41,42の複数のスイッチング素子をスイッチング制御することによってモータMG1,MG2を駆動制御するモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40と、例えばリチウムイオン二次電池として構成されてインバータ41,42を介してモータMG1,MG2と電力をやりとりするバッテリ50と、バッテリ50を管理するバッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52と、車両全体を制御するハイブリッド用電子制御ユニット(以下、HVECUという)70と、を備える。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号、例えば、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサからのクランクポジションθcrやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサからの冷却水温Tw,燃焼室内に取り付けられた圧力センサからの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブや排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサからのカムポジションθca,スロットルバルブのポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサからのスロットルポジションTP,吸気管に取り付けられたエアフローメータからの吸入空気量Qa,同じく吸気管に取り付けられた温度センサからの吸気温Ta,排気系に取り付けられた空燃比センサからの空燃比AF,同じく排気系に取り付けられた酸素センサからの酸素信号O2などが入力ポートを介して入力されており、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁への駆動信号やスロットルバルブのポジションを調節するスロットルモータへの駆動信号,イグナイタと一体化されたイグニッションコイルへの制御信号,吸気バルブの開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。また、エンジンECU24は、HVECU70と通信しており、HVECU70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、エンジンECU24は、クランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力ポートを介して入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42の図示しないスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。また、モータECU40は、HVECU70と通信しており、HVECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の回転角速度ωm1,ωm2や回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧Vbやバッテリ50の出力端子に接続された電力ラインに取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流Ib,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりHVECU70に送信する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために、電流センサにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいてそのときのバッテリ50から放電可能な電力の容量の全容量に対する割合(バッテリ50の容量に対する蓄電量の割合)である蓄電割合SOCを演算したり、演算した蓄電割合SOCと電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力(充電許容電力,放電許容電力)である入出力制限Win,Woutを演算したりしている。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の蓄電割合SOCに基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号やシフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、HVECU70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸36に出力すべき要求トルクTr*を計算し、この要求トルクTr*に対応する要求動力が駆動軸36に出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2との運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてがプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されて駆動軸36に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部がプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力が駆動軸36に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード,エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力を駆動軸36に出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。なお、トルク変換運転モードと充放電運転モードとは、いずれもエンジン22の運転を伴って要求動力が駆動軸36に出力されるようエンジン22とモータMG1とモータMG2とを制御するモードであり、実質的な制御における差異はないため、以下、両者を合わせてエンジン運転モードという。
エンジン運転モードでは、HVECU70は、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに基づいて駆動軸36に出力すべき要求トルクTr*を設定し、設定した要求トルクTr*に駆動軸36の回転数Nr(例えば、モータMG2の回転数Nm2や車速Vに換算係数を乗じて得られる回転数)を乗じて走行に要求される走行用パワーPdrv*を計算すると共に計算した走行用パワーPdrv*からバッテリ50の蓄電割合SOCに基づいて得られるバッテリ50の充放電要求パワーPb*(バッテリ50から放電するときが正の値)を減じてエンジン22から出力すべきパワーとしての要求パワーPe*を設定する。そして、要求パワーPe*を効率よくエンジン22から出力することができるエンジン22の回転数NeとトルクTeとの関係としての動作ライン(例えば燃費最適動作ライン)を用いてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定し、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で、エンジン22の回転数Neが目標回転数Ne*となるようにするための回転数フィードバック制御によってモータMG1から出力すべきトルクとしてのトルク指令Tm1*を設定すると共にモータMG1をトルク指令Tm1*で駆動したときにプラネタリギヤ30を介して駆動軸36に作用するトルクを要求トルクTr*から減じてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し、設定した目標回転数Ne*と目標トルクTe*とについてはエンジンECU24に送信し、トルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40に送信する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによってエンジン22が運転されるようエンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを行ない、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようインバータ41,42の複数のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
モータ運転モードでは、HVECU70は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸36に出力すべき要求トルクTr*を設定し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*が駆動軸36に出力されるようモータMG2のトルク指令Tm2*を設定してモータECU40に送信する。そして、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようインバータ41,42の複数のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
また、実施例のハイブリッド自動車20では、シフトレバー81のシフトポジションSPとして、駐車時に用いる駐車ポジション(Pポジション)、後進走行用のリバースポジション(Rポジション)、中立のニュートラルポジション(Nポジション)、前進走行用の通常のドライブポジション(Dポジション)の他に、アクセルオン時の駆動力の設定等はDポジションと同一であるが走行中のアクセルオフ時に車両に作用させる制動力がDポジションより大きく設定されるブレーキポジション(Bポジション)、アップシフト指示ポジションおよびダウンシフト指示ポジションを有するシーケンシャルシフトポジション(Sポジション)が用意されている。ここで、Sポジションは、アクセルオン時の駆動力や走行中のアクセルオフ時の制動力を例えば6段階(S1〜S6)に変更するポジションであり、アップシフト指示ポジションを操作してアップシフトする毎にアクセルオン時の駆動力と走行中のアクセルオフ時の制動力は小さくなり、ダウンシフト指示ポジションを操作してダウンシフトする毎にアクセルオン時の駆動力と走行中のアクセルオフ時の制動力は大きくなる。なお、実施例では、BポジションとSポジションでは、走行中にアクセルオフされたときには、燃料噴射を停止した状態でエンジン22をモータMG1によってモータリングすることによりエンジン22を強制的に回転させその回転抵抗を制動力として駆動軸36に作用させるブレーキ制御と、モータMG2を回生制御することによって制動力を駆動軸36に作用させるブレーキ制御とを併用している。また、実施例では、シフトポジションSPがDポジションからSポジションに変更されたときには、シフトポジションSPとしてS3が選択されるものとした。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にアクセルオフ時の動作について説明する。図2は、HVECU70により実行されるアクセルオフ時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、アクセルオフ時に所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
アクセルオフ時制御ルーチンが実行されると、HVECU70のCPU72は、まず、
シフトポジションセンサ82からのシフトポジションSPや車速センサ88からの車速V,エンジン22の回転数Ne,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の蓄電割合SOC,電池温度Tb,入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neは、図示しないクランクポジションセンサにより検出されたクランクシャフト26の回転位置であるクランクポジションθcrに基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ50の蓄電割合SOCは、バッテリ50からの電力ラインに取り付けられた電流センサからの充放電電流Ibに基づいて演算されたものを、バッテリ50の電池温度Tbは、バッテリ50に取り付けられた温度センサにより検出されたものを、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の蓄電割合SOCとに基づいて設定されたものを、それぞれバッテリECU52から通信により入力するものとした。なお、実施例では、バッテリ50の入力制限Winは、値0以下の範囲で設定され、バッテリ50の出力制限Woutは、値0以上の範囲で設定されるものとした。
こうしてデータを入力すると、入力した車速VとシフトポジションSPとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪38a,38bに連結された駆動軸36に出力すべき要求トルクTr*を設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、車速VとシフトポジションSPとアクセルオフ時の要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとして図示しないROMに記憶しておき、車速VとシフトポジションSPとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。アクセルオフ時の要求トルクTr*は、図示するように、車速Vが大きいほど小さくなる(制動力として大きくなる)傾向に、且つ、シフトポジションSPがBポジションのときにDポジションのときよりも小さくなる(制動力として大きくなる)と共に、シフトポジションSPがSポジションのときにはS6からS1へ段数が小さくなるほど小さくなる(制動力として大きくなる)傾向に定められている。
続いて、入力した車速VとシフトポジションSPとに基づいて燃料噴射を停止した(燃料カットした)エンジン22をモータリングにより強制的に回転させる際のその回転数の目標値である目標回転数Netagを設定すると共に(ステップS120)、エンジン22の回転数Neを目標回転数Netagに向けて上昇させる際の目標上昇レートΔNeupとしてエンジン22の特性などに基づいてアクセルオフ時の通常の制御用に予め実験などにより定められた第1レートΔN1を設定する(ステップS130)。エンジン22の目標回転数Netagは、実施例では、車速VとシフトポジションSPと目標回転数Netagとの関係を予め定めて目標回転数設定用マップとして図示しないROMに記憶しておき、車速VとシフトポジションSPとが与えられると記憶したマップから対応する目標回転数Netagを導出して設定するものとした。図4に目標回転数設定用マップの一例を示す。目標回転数Netagは、図示するように、マニュアルトランスミッション(手動変速機)を備えた車両のエンジンブレーキに近似するよう、車速Vが大きいほど高くなる傾向に、且つ、シフトポジションSPがBポジションやSポジションのときにDポジションのときよりも高くなると共に、シフトポジションSPがSポジションのときにはS6からS1へ段数が小さくなるほど高くなる傾向に定められている。
次に、入力したシフトポジションSPがDポジションからBポジションやSポジションに変更されたとき又はシフトポジションSPがSポジションの状態で段数がより低いポジション(例えば、S3からS2やS1など)に変更(ダウンシフト)されたとき(以下、シフト変更時という)であるか否かと(ステップS140)、直前にシフト変更時であると判定されてから所定時間trefが経過したか否かとを判定する(ステップS150)。シフト変更時であるか否かの判定は、本ルーチンを前回実行したときに入力したシフトポジションSPと今回実行したときに入力したシフトポジションSPとを比較することにより行なうことができる。シフト変更時であると判定されず且つ直前にシフト変更時と判定されてから所定時間trefが経過しているときには、入力したバッテリ50の入出力制限Win,Woutをアクセルオフ時の制御に用いるバッテリ50の制御用入出力制限Winf,Woutfとして設定する(ステップS160)。ここで、所定時間trefは、実施例では、アクセルオフ時の制御により運転者が車両の制動力の変化を体感できる比較的短い時間として予め実験などにより定められたもの(例えば、1.5秒や2秒,3秒など)を用いるものとした。
こうしてバッテリ50の制御用入出力制限Winf,Woutfを設定すると、仮にいまシフト変更時であるとするとバッテリ50の入力制限Winにより要求トルクTr*が賄われなくなると推定されるか否かを判定し(ステップS170)、そう推定されたとき(以下、不足推定時という)には、設定されているエンジン22の目標回転数Netagから所定回転数Nrefを減じたものを目標回転数Netagとして再設定し(ステップS180)、そう推定されないときにはそのまま次の処理を行なう。ここで、不足推定時における推定は、制動力としての要求トルクTr*をバッテリ50の入力制限Winの範囲内でエンジン22の燃料カットした状態でのモータリングによるトルクとモータMG2の回生制御による発電側(制動側,負側)のトルクとによって賄おうとしたときに、バッテリ50の入力制限Winのために要求トルクTr*が賄えなくなる状態を推定するものである。この推定は、実施例では、車速Vと不足推定時となる可能性が生じる入力制限Winの電力閾値との関係を予め実験などにより定めたマップに対して現在の車速Vを適用することにより電力閾値を導出し、導出した電力閾値をバッテリ50の現在の入力制限Winと比較し、バッテリ50の現在の入力制限Winがこの電力閾値より大きい(入力制限Winの絶対値としては小さい)ときに不足推定時であると判定することにより行なうものとした。また、所定回転数Nrefは、実施例では、エンジン22の目標回転数Netagを低下させてエンジン22の回転数Neが低下することにより生じる運転者の違和感が許容範囲内となる程度の回転数の低下分として例えばエンジン22の現在の回転数Ne毎に予め実験などにより定められた回転数(例えば、数百rpmなど)を用いるものとした。こうして不足推定時にはエンジン22の目標回転数Netagを所定回転数Nrefだけ低くする理由については、後述する。
続いて、設定した目標回転数Netagや目標上昇レートΔNeupを用いてアクセルオフ時の制御に用いるエンジン22の制御目標回転数Ne*を設定し(ステップS210)、設定した制御目標回転数Ne*と、エンジン22の燃料カット指令が送信されていない場合には燃料カット指令とを、エンジンECU24に送信する(ステップS220)。燃料カット指令を受信したエンジンECU24は、エンジン22の燃料噴射制御や点火制御を停止する。ここで、エンジン22の制御目標回転数Ne*は、実施例では、エンジン22の目標回転数Netagが現在の回転数Neより小さいとき(回転低下時)には、目標回転数Netagをそのまま設定し、エンジン22の目標回転数Netagが現在の回転数Neより大きいとき(回転上昇時)には、設定した目標回転数Netagに目標上昇レートΔNeupによるレート処理を適用して制御目標回転数Ne*を設定するものとした。即ち、エンジン22の回転数Neを目標回転数Netagに向けて上昇させる回転上昇時には、設定した目標上昇レートΔNeupで回転数Neが上昇するように制御目標回転数Ne*を設定するものとした。
こうしてエンジン22の制御目標回転数Ne*を設定すると、エンジン22の制御目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2とプラネタリギヤ30のギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に、計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1から出力すべきトルク指令Tm1*を計算する(ステップS230)。ここで、式(1)は、プラネタリギヤ30の回転要素に対する力学的な関係式である。モータMG1により燃料カットしたエンジン22をモータリングして走行しているときのプラネタリギヤ30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図5に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤの回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリアの回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2(駆動軸36の回転数)即ちリングギヤの回転数を示す。なお、R軸上の2つの太線矢印は、エンジン22をモータリングするためにモータMG1から出力されたトルクTm1が駆動軸36に作用する制動トルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が駆動軸36に作用する制動トルクとを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/ρ (1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
そして、要求トルクTr*にトルク指令Tm1*をプラネタリギヤ30のギヤ比ρで割ったものを加えてモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮モータトルクTm2tmpを次式(3)により計算し(ステップS240)、バッテリ50の制御用入出力制限Winf,Woutfと設定したトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(4)および式(5)により計算すると共に(ステップS250)、設定した仮モータトルクTm2tmpを式(6)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS260)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS270)、本ルーチンを終了する。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、シフトポジションSPがDポジションからBポジションに変更されるなどのシフト変更時ではないときや、直前のシフト変更時から所定時間trefが経過しているときには、バッテリ50の入力制限Winとしての制御用入力制限Winfの範囲内で、制動力としての要求トルクTr*をエンジン22のモータリングによるトルクとモータMG2の発電側のトルクとにより駆動軸36に作用させることができ、運転者に良好なフィーリングを与えることができる。また、仮にシフト変更時となるとすると要求トルクTr*に対して不足が生じると推定される不足推定時には、エンジン22の目標回転数Netagを車速VとシフトポジションSPとに基づく目標回転数Netagより所定回転数Nrefだけ低くした目標回転数Netagにするための制御目標回転数Ne*でエンジン22がモータリングされるようモータMG1の制御が行なわれる。
Tm2tmp=Tr*+Tm1*/ρ (3)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (5)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tm2max),Tm2min) (6)
ステップS140,S150でシフトポジションSPがDポジションからBポジションに変更されるなどのシフト変更時のときや、直前のシフト変更時から所定時間trefが経過していないときには、バッテリ50の蓄電割合SOCと電池温度Tbとに基づいてバッテリ50の現在の入出力制限Win,Woutより絶対値として大きな電力となるように制御用入力制限Winf,Woutfを設定し(ステップS190)、エンジン22の目標上昇レートΔNeupとして通常の制御用の第1レートΔN1より大きい第2レートΔN2を設定する(ステップS200)。ここで、制御用入出力制限Winf,Woutfの設定は、実施例では、電池温度Tbに基づいて制御用入出力制限Winf,Woutfの基本値を設定し、バッテリ50の蓄電割合SOCに基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した制御用入出力制限Winf,Woutfの基本値に補正係数を乗じることにより設定するものとした。図6に電池温度Tbと制御用入出力制限Winf,Woutfの基本値との関係の一例を示し、図7にバッテリ50の蓄電割合SOCと制御用入出力制限Winf,Woutfの補正係数との関係の一例を示す。図6中、実線で示す過渡入出力制限Winset,Woutsetは、参考用に破線で示すバッテリ50の入出力制限Win,Woutの基本値より絶対値として大きな電力値が定められており、実施例では、この過渡入出力制限Winset,Woutsetの基本値を、制御用入出力制限Winf,Woutfの基本値として用いるものとした。また、図7に示す制御用入出力制限Winf,Woutfの補正係数は、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの補正係数と同じ係数を用いるものとした。
こうしてバッテリ50の制御用入出力制限Winf,Woutfとエンジン22の回転数の目標上昇レートΔNeupを設定すると、設定した目標回転数Netagや目標上昇レートΔNeupを用いてエンジン22の制御目標回転数Ne*を設定して、この設定値を必要に応じて燃料カット指令と共にエンジンECU24に送信すると共に(ステップS210,S220)、エンジン22の回転数Neが制御目標回転数Ne*となるようモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを設定し(ステップS230)、バッテリ50の制御用入出力制限Winf,Woutfの範囲内でモータMG1から作用するトルクと共に駆動軸36に要求トルクTr*が作用するようモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS240〜S260)、トルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS270)、本ルーチンを終了する。
図8は、アクセルオフ時のシフトポジションSPと車両に作用するトルクとバッテリ50の制御用入力制限Winfとエンジン22の回転数Neとエンジン22を含む回転系の慣性によるパワーとの時間変化の様子の一例を示す説明図である。図8の例では、まず、アクセルオフされている最中にシフトポジションSPがDポジションの状態であり、この状態でバッテリ50の入力制限Winの絶対値が小さいために要求トルクTr*に対して不足が生じる不足推定時となると(時刻t1)、エンジン22の制御目標回転数Netagが車速VとシフトポジションSPとに基づく回転数より所定回転数Nrefだけ小さくなることにより、エンジン22がモータリングされる際の回転数Neが低くなる。その後、シフトポジションSPがDポジションからBポジションに変更されると(時刻t2)、所定時間trefだけバッテリ50の入力制限Winより絶対値が小さい制御用入力制限Winfが設定され(時刻t2−t3)、この所定時間trefの間に、エンジン22の制御目標回転数Ne*が車速VとシフトポジションSP(シフト変更後のBポジション)とに基づく目標回転数Netagに向けて目標上昇レートΔNeup(第1レートΔN1より大きい第2レートΔN2)で上昇することにより、エンジン22がモータリングされる際の回転数Neが上昇する(時刻t2−t3)。なお、図8の例では、時刻t3でエンジン22の回転数Neがシフト変更後のBポジションに基づく目標回転数Netagとなっている様子を示しているが、エンジン22の回転数Neが目標回転数Netagとなるタイミングは所定時間trefが経過するタイミングから前後する場合がある。
このように、実施例では、アクセルオフされている最中に、シフトポジションSPがDポジションからBポジションやSポジションに変更されたりシフトポジションSPがSポジションの状態でダウンシフされたりするシフト変更時には、所定時間trefの間だけ、シフト変更時前に用いられていたバッテリ50の入力制限Winをこれより大きい電力値として設定される制御用入力制限Winfに変更するから、アクセルオフ時にダウンシフトなどのシフト変更に基づく制動力としての要求トルクTr*を、エンジン22のモータリング(エンジンブレーキ)による制動トルクと、モータMG2の回生制御による制動トルクとによって賄うことができなくなるのを抑制する、即ち、要求トルクTr*をより確保しやすくすることができる。また、所定時間trefを、運転者が車両の制動力の変化を体感できる時間として定めたから、アクセルオフ時のシフト変更に伴う運転フィーリングを良好なものとすることができる。さらに、アクセルオフされている最中に、仮に、シフトポジションSPがDポジションからBポジションやSポジションに変更されたりシフトポジションSPがSポジションの状態でダウンシフされたりするシフト変更時となったとしたときに、バッテリ50の入力制限Winのために要求トルクTr*に対して不足が生じると推定された不足推定時には、不足推定時前よりもエンジン22が所定回転数Nrefだけ低い回転数でモータリングされるものとすると共に、その後のシフト変更時にはエンジン22の回転数Neをアクセルオフ時の通常の制御用の上昇レートである第1レートΔN1より大きい上昇レートΔN2で上昇させるものとしたから、不足推定時にはエンジン22の回転数Neを予め低くくしておき、その後のシフト変更時のエンジン22の回転上昇に伴ってエンジン22を含む回転系の慣性により車両に作用する制動トルクをより大きくすることができる。この結果、バッテリ50の入力制限Winの大きさが小さいときに要求トルクTr*をより確保しやすくすることができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、アクセルオフ時に制動力として要求される要求トルクTr*が、バッテリ50の入力制限Winの範囲内で、エンジン22の燃料カットした状態でのモータリングによる制動トルクとモータMG2の発電側の制動トルクとにより賄われて走行するよう、エンジン22とモータMG1,MG2とを制御するものにおいて、アクセルオフされている最中にシフトポジションSPがDポジションからBポジションやSポジションに変更されたりSポジションでダウンシフトされたりしてアクセルオフ時に要求される制動力の大きさが大きくなるシフト変更時には、シフト変更時前よりもバッテリの入力制限Winとしての制御用入力制限Winfをより絶対値が大きな制御用入力制限Winfに所定時間trefだけ変更する。これにより、所定時間trefだけであっても、アクセルオフ時にシフト操作に基づいて要求される制動力としての要求トルクTr*を賄うことができなくなる程度を抑制する、即ち、要求トルクTr*をより確保しやすくすることができると共に、アクセルオフ時のシフト操作に伴う運転フィーリングを良好なものとすることができる。
また、実施例のハイブリッド自動車20によれば、アクセルオフされている最中に、シフト変更時になったとするとバッテリ50の入力制限Winにより要求トルクTr*が賄われなくなると推定された不足推定時には、不足推定時前よりもエンジン22が所定回転数Nrefだけ低い回転数でモータリングされるよう、エンジン22とモータMG1,MG2とを制御すると共に、シフト変更時にはエンジン22の回転数Neの目標上昇レートΔNeupをシフト変更時前の第1レートΔN1よりも高い第2レートΔN2とするから、不足推定時にエンジン22の回転数Neを予め低くしておき、その後のシフト変更時のエンジン22の回転上昇に伴ってエンジン22を含む回転系の慣性により車両に作用する制動トルクの大きさをより大きくすることができる。この結果、バッテリ50の入力制限Winの大きさが小さいときに要求トルクTr*をより確保しやすくすることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、シフトポジションSPがDポジションからBポジションに変更されるなどのシフト変更時でないときや、直前のシフト変更時から所定時間trefが経過しているときには、要求トルクTr*が賄われなくなる不足推定時であるか否かを判定してエンジン22の目標回転数Netagを所定回転数Nrefだけ低くするものとしたが、この不足推定時の判定を行なわない、即ちエンジン22の目標回転数Netagを所定回転数Nrefだけ低くする処理を行なわないものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、シフトポジションSPがDポジションからBポジションに変更されるなどのシフト変更時であるときや、直前のシフト変更時から所定時間trefが経過していないときには、エンジン22の制御目標回転数Ne*の目標上昇レートΔNeupを通常の第1レートΔN1より大きい第2レートΔN2に設定するものとしたが、この第2レートΔN2の設定を行なうことなく、目標上昇レートΔNeupは常に第1レートΔN1であるものとしてもよい。この場合でも、トルク不足推定時にはエンジン22の目標回転数Netagを所定回転数Nrefだけ低くしておくことにより、その後のシフト変更時により長い時間に亘ってエンジン22の回転系の慣性によるパワー(トルク)を用いて駆動軸36に制動トルクを作用させることができる。
実施例では、駆動輪38a,38bに連結された駆動軸36とエンジン22のクランクシャフト26とモータMG1の回転軸とがリングギヤとキャリアとサンギヤとに接続されたプラネタリギヤ30を備えるハイブリッド自動車20に本発明を適用して説明したが、こうしたプラネタリギヤ30を備えておらず、走行用の動力を出力するエンジンとエンジンをモータリング可能な第1のモータと走行用の動力を入出力可能な第2のモータとを備えるハイブリッド自動車であれば、如何なるタイプのハイブリッド自動車に本発明を適用するものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG1が「第1のモータ」に相当し、モータMG2が「第2のモータ」に相当し、バッテリ50が「バッテリ」に相当し、アクセルオフ時に制動力として設定される要求トルクTr*が基本的にはバッテリ50の入力制限Winの範囲内でエンジン22のモータリングによる制動トルクとモータMG2の回生制御による制動トルクとによって駆動軸36に作用すると共に、アクセルオフされている最中にシフトポジションSPがDポジションからBポジションに変更されるなどのシフト変更時には、所定時間trefだけバッテリ50の入力制限Winより絶対値が大きな制御用入力制限Winfの範囲内で要求トルクTr*がエンジン22のモータリングとモータMG2の回生制御とによって駆動軸36に作用するようバッテリ50の制御用入力制限Winfを設定してエンジン22の目標回転数Ne*や燃料カット指令,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定し、設定値をエンジンECU24やモータECU40に送信する図2のアクセルオフ時制御ルーチンを実行するHVECU70と、燃料カット指令を受けてエンジン22の燃料噴射制御や点火制御を停止するエンジンECU24と、トルク指令Tm1*,Tm2*でモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、39a,39b 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (2)

  1. 走行用の動力を出力するエンジンと、前記エンジンをモータリング可能な第1のモータと、走行用の動力を入出力可能な第2のモータと、前記第1のモータおよび前記第2のモータと電力をやりとりするバッテリと、を備えるハイブリッド自動車において、
    アクセルオフ時に制動力として要求される要求トルクが、前記バッテリの充電許容電力の範囲内で、前記エンジンの燃料カットした状態でのモータリングによるトルクと前記第2のモータの発電側のトルクとにより賄われて走行するよう、前記エンジンと前記第1のモータと前記第2のモータとを制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、アクセルオフされている最中にシフトポジションが第1のポジションからアクセルオフ時に要求される制動力の大きさが前記第1のポジションより大きい第2のポジションに変更されたシフト変更時には、前記シフト変更時前よりも前記バッテリの充電許容電力を所定時間だけ大きい電力に設定する手段であり、
    更に、前記制御手段は、アクセルオフされている最中にシフトポジションが前記第1のポジションから前記第2のポジションに変更されたとすると前記バッテリの充電許容電力により前記要求トルクが賄われなくなると推定された不足推定時には、前記不足推定時前よりも前記エンジンが所定回転数だけ低い回転数でモータリングされるよう、前記エンジンと前記第1のモータとを制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
  2. 請求項1記載のハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記シフト変更時には、前記エンジンの回転数の上昇速度が前記シフト変更時前よりも高くなるよう前記エンジンと前記第1のモータとを制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
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