JP2009196472A - ハイブリッド車およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】仮想シフトポジションによる走行中にアクセルオフされたときに、運転者に良好なフィーリングを与えることと内燃機関の排気を浄化する触媒の劣化を抑制することとの両立を図る。
【解決手段】シフトポジションSPとしてシーケンシャルシフトポジション(Sポジション)が選択されている状態でアクセルオフがなされたときに触媒温度θcが閾値θref以上のときには(S160)、移行開始時間t1が経過するまではバッテリの目標入力制限Win*に通常走行時の入力制限Winを設定すると共に(S230)、エンジンを自立運転させ(S240)、移行開始時間t1が経過した以降はバッテリ50の目標入力制限Win*に通常走行時の入力制限Winに比して制限を強化した制動用入力制限Wbを設定すると共に(S170)、エンジンへの燃料噴射を停止する(S180)。
【選択図】図4

Description

本発明は、ハイブリッド車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド車としては、排気を浄化する排ガス浄化触媒を有する浄化装置が取り付けられたエンジンと、エンジンをクランキング可能な第1モータと、車軸に接続された駆動軸に動力を出力可能な第2モータと、エンジンの出力軸と第1モータの回転軸と駆動軸とに接続された3軸式のプラネタリギヤ機構と、第1モータおよび第2モータと電力をやりとりするバッテリとを備え、運転者の操作により1〜6速の仮想のシフトチェンジを可能とする仮想シフトポジション(シーケンシャルシフトポジション)により走行可能なものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド車では、シーケンシャルシフトポジションによる走行中にアクセルオフされたときに排ガス浄化触媒の劣化抑制が要請されているときには、バッテリが十分な電力を充電することができないときを除いてエンジンを自立運転することにより排ガス浄化触媒の浄化性能の低下を抑制している。
特開2007−186111
上述のハイブリッド車のようにシーケンシャルシフトポジションによる走行が可能なハイブリッド車では、通常の走行モードでの走行では、アクセルオフ時には、走行用のモータの回生制御によるバッテリの充電を優先し、バッテリの充電が完了間近になるとエンジンブレーキを作用させるが、シーケンシャルシフトポジションによる走行ではバッテリの入力制限を必要以上に課して走行用のモータによる回生制御によるバッテリの充電を制限し、エンジンブレーキの作用を促進する場合がある。この場合、排ガス浄化触媒が高温になっているときにアクセルオフされると、バッテリの入力制限により制動力を確保するためにエンジンを自立運転することができず、エンジンブレーキを作用させることになり、排ガス浄化触媒を劣化させてしまう。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、仮想シフトポジションによる走行中にアクセルオフされたときに運転者に良好なフィーリングを与えることと内燃機関の排気を浄化する触媒の劣化を抑制することとの両立を図ることを主目的とする。
本発明のハイブリッド車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車は、
排気系に排気を浄化する触媒を有する浄化装置が取り付けられた内燃機関と、車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続されて電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸に動力を入出力する電力動力入出力手段と、走行用の動力を入出力する電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、を備えるハイブリッド車であって、
前記蓄電手段の状態の基づいて該蓄電手段を充電してもよい最大電力である入力制限を設定する入力制限設定手段と、
通常の走行モードでアクセルオフ時に要求される要求制動力より大きな要求制動力が要求される制動用の走行モードとされているときにアクセルオフされたとき、前記触媒の劣化抑制が要請されていないときには前記設定された入力制限より制限を課して制動用制限の範囲内で前記内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って前記要求制動力を車両に作用させるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記触媒の劣化抑制が要請されているときにはアクセルオフされてから所定時間がするまでは前記設定された入力制限の範囲内で前記内燃機関の運転を伴って前記要求制動力を車両に作用させアクセルオフされてから前記所定時間が経過した以降は前記制動用制限の範囲内で前記内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って前記要求制動力を車両に作用させるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車では、通常の走行モードでアクセルオフ時に要求される要求制動力より大きな要求制動力が要求される制動用の走行モードとされているときにアクセルオフされたときに、内燃機関の排気を浄化する触媒の劣化抑制が要請されていないときには、蓄電手段の状態の基づいて蓄電手段を充電してもよい最大電力である入力制限より制限を課した制動用制限の範囲内で内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って要求制動力を車両に作用させるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。これにより、制動用の走行モードとされているときに、いわゆるエンジンブレーキを車両に作用させて運転者に良好なフィーリングを与えることができる。一方、制動用の走行モードとされているときにアクセルオフされたときに、触媒の劣化抑制が要請されているときには、アクセルオフされてから所定時間が経過するまでは入力制限の範囲内で内燃機関の運転を伴って要求制動力を車両に作用させ、アクセルオフされてから所定時間が経過した以降は制動用制限の範囲内で内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って要求制動力を車両に作用させるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。即ち、制動用の走行モードとされているときに触媒の劣化抑制が要請されているときには、所定時間が経過するまでは触媒の劣化を抑制するために内燃機関を運転し、所定時間が経過した以降は触媒の劣化抑制が要請されていないときと同じように内燃機関への燃料噴射を停止するのである。これにより、触媒の劣化をある程度抑制することができると共に運転者にある程度良好なフィーリングを与えることができる。即ち、制動用の走行モードとされてアクセルオフされたときにおいて運転者に良好なフィーリングを与えることと内燃機関の排気を浄化する触媒の劣化を抑制することとの両立を図ることができる。もとより、要求制動力を車両に作用させることができる。
こうした本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、前記入力制限の範囲内による制御から前記制動用制限の範囲内による制御に移行するときには前記入力制限から前記制動用制限に向けて徐々に変化する変化時制限の範囲内による制御を行なう手段であるものとすることもできる。こうすれば、入力制限の範囲内よる制御から制動用制限の範囲内による制御に滑らかに移行することができ、要求制動力をより安定して車両に作用させることができる。
また、本発明のハイブリッド車において、前記制動用の走行モードは、アクセルオフ時に要求される要求制動力の大きさが異なる複数の走行モードから運転者によって選択される走行モードであるものとすることもできる。
さらに、本発明のハイブリッド車において、前記所定時間は、前記蓄電手段の状態に基づいて設定される時間であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電手段が充電過多になることを抑制することができると共に、運転者に良好なフィーリングを与えることと内燃機関の排気を浄化する触媒の劣化を抑制することとの両立を図ることができる。
あるいは、前記制御手段は、アクセルオフされてからの時間に拘わらず車速および/または前記要求制動力に基づく回転数で前記内燃機関がモータリングまたは運転されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、触媒の劣化抑制が要請されている状態でアクセルオフされてから所定時間が経過した以降に迅速にいわゆるエンジンブレーキを車両に作用させることができ、運転者に良好なフィーリングを与えることができる。
本発明のハイブリッド車の制御方法は、
排気系に排気を浄化する触媒を有する浄化装置が取り付けられた内燃機関と、車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続されて電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸に動力を入出力する電力動力入出力手段と、走行用の動力を入出力する電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
通常の走行モードでアクセルオフ時に要求される要求制動力より大きな要求制動力が要求される制動用の走行モードとされているときにアクセルオフされたとき、前記触媒の劣化抑制が要請されていないときには前記蓄電手段の状態の基づいて該蓄電手段を充電してもよい最大電力である入力制限より制限を課した制動用制限の範囲内で前記内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って前記要求制動力を車両に作用させるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記触媒の劣化抑制が要請されているときにはアクセルオフされてから所定時間が経過するまでは前記入力制限の範囲内で前記内燃機関の運転を伴って前記要求制動力を車両に作用させアクセルオフされてから前記所定時間が経過した以降は前記制動用制限の範囲内で前記内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って前記要求制動力を車両に作用させるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド車の制御方法では、通常の走行モードでアクセルオフ時に要求される要求制動力より大きな要求制動力が要求される制動用の走行モードとされているときにアクセルオフされたときに、内燃機関の排気を浄化する触媒の劣化抑制が要請されていないときには、蓄電手段の状態の基づいて蓄電手段を充電してもよい最大電力である入力制限より制限を課した制動用制限の範囲内で内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って要求制動力を車両に作用させるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。これにより、制動用の走行モードとされているときに、いわゆるエンジンブレーキを車両に作用させて運転者に良好なフィーリングを与えることができる。一方、制動用の走行モードとされているときにアクセルオフされたときに、触媒の劣化抑制が要請されているときには、アクセルオフされてから所定時間が経過するまでは入力制限の範囲内で内燃機関の運転を伴って要求制動力を車両に作用させ、アクセルオフされてから所定時間が経過した以降は制動用制限の範囲内で内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って要求制動力を車両に作用させるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。即ち、触媒の劣化抑制が要請されているときには、所定時間が経過するまでは触媒の劣化を抑制するために内燃機関を運転させ、所定時間が経過した以降は触媒の劣化抑制が要請されていないときと同じように内燃機関への燃料噴射を停止するのである。これにより、触媒の劣化をある程度抑制することができると共に運転者にある程度良好なフィーリングを与えることができる。即ち、制動用の走行モードとされているときにアクセルオフされたときに運転者に良好なフィーリングを与えることと内燃機関の排気を浄化する触媒の劣化を抑制することとの両立を図ることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。このエンジン22には、排気を浄化する触媒92を有する浄化装置90が排気管に取り付けられている。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号、例えば、触媒92の温度を検出する温度センサ94からの触媒温度θcやエンジン22のクランクシャフト26のクランク角を検出する図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションなどが入力されている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの端子間電圧Vb,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた電流センサ51bからの充放電電流Ib,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度θbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサ51bにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度θbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度θbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。図2に電池温度θbと入出力制限Win,Woutの基本値との関係の一例を示し、図3にバッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、計時指令に応じて計時処理を実行するタイマ78と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
また、実施例のハイブリッド自動車20では、シフトレバー81のシフトポジションSPとして、駐車時に用いる駐車ポジション(Pポジション)、後進走行用のリバースポジション(Rポジション)、中立のニュートラルポジション(Nポジション)、前進走行用のドライブポジション(Dポジション)の他に、シーケンシャルシフトポジション(Sポジション)、アップシフト指示ポジションおよびダウンシフト指示ポジションが用意されている。シフトポジションSPとしてDポジションが選択されると、実施例のハイブリッド自動車20は、効率よく且つパワーの出力の応答性が比較的良好となるようエンジン22を運転するように駆動制御する。また、シフトポジションSPとしてSポジションを選択すれば、主として減速時に、車速Vに対するエンジン22の回転数の比を例えば6段階(S1〜S6)に変更することが可能となり、エンジン22への燃料噴射を停止すると共にモータMG1によりエンジン22を強制的に回転させてエンジン22の吸排気抵抗を間接的に車両に作用させるいわゆるエンジンブレーキを要求することができる。実施例では、運転者によりシフトレバー81がSポジションにセットされると、シフトポジションSPが6段目のS6とされ、シフトポジションセンサ82によりシフトポジションSP=S6である旨が検出される。以後、シフトレバー81がダウンシフト指示ポジションにセットされるとシフトポジションSPが1段ずつ下げられ(ダウンシフトされ)、シフトレバー81がアップシフト指示ポジションにセットされるとシフトポジションSPが1段ずつ上げられ(アップシフトされる)、シフトレバー81の操作に応じてS1〜S6のいずれかがシフトポジションセンサ82により検出される。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にシフトポジションSPとしてSポジションが選択されている状態で走行中に運転者によりアクセルオフがなされた際の動作について説明する。図4はハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるアクセルオフ時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、Sポジションが選択されている状態でアクセルオフがなされてから、シフトポジションSPがSポジション以外に変更されるか再びアクセルペダル83が踏み込まれるまで所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
アクセルオフ時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、車速センサ88からの車速Vやエンジン22の回転数Ne,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,電圧センサ51aからの端子間電圧Vb,バッテリ50の入出力制限Win,Wout,シフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,触媒温度θcなど制御に必要なデータを入力する処理を行なう(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neは、図示しないクランクポジションセンサにより検出されたクランクシャフト26の回転位置に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度θbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。触媒温度θcは、温度センサ94により検出されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。なお、本ルーチンでは、シフトポジションSPは、Sポジションが設定されており、操作者の操作に応じたS1〜S6のいずれかのポジションが入力されることになる。
こうしてデータを入力する処理を実行すると、車速VとシフトポジションSPとに基づいて駆動輪63a,63bに接続される駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求される要求制動トルクTr*を設定する(ステップS110)。要求制動トルクTr*は、実施例では、車速VとシフトポジションSPと要求制動トルクTr*との関係を予め定めて要求制動力設定マップとしてROM74に記憶しておき、車速VとシフトポジションSPとが与えられると記憶したマップから対応する要求制動トルクTr*を導出して設定するものとした。図5に要求制動トルク設定用マップの一例を示す。なお、図5には、参考のために、シフトポジションSPとして前進走行用のDポジションが選択されているときの要求制動トルクTr*についても破線で併せて示した。要求制動トルクTr*は、図示するように、車速Vが大きいほど小さくなる(制動力として大きくなる)傾向に、且つシフトポジションSPがS6からS1へ小さくなるほど小さくなる(制動力として大きくなる)傾向に定められる。
続いて、初期値として値0が設定されると共に後述する移行開始時間t1の設定と計時処理の開始とが行なわれたときに値1が設定される初期処理完了フラグFの値を調べ(ステップS120)、初期処理完了フラグFが値0のときには、バッテリ50の端子間電圧Vbに基づいて移行開始時間t1を設定すると共に(ステップS130)、タイマ78による時間tの計時を開始し(ステップS140)、初期処理完了フラグFに値1を設定する(ステップS150)。ここで、移行開始時間t1は、エンジン22の排気を浄化する触媒92の劣化を抑制する触媒劣化抑制制御を行なう必要があるときに、後述する目標入力制限Win*の制限を強化するか否かを判定するために用いられるものであり、実施例では、バッテリ50の端子間電圧Vbと移行開始時間t1との関係を予め定めて移行開始時間設定用マップとしてROM74に記憶しておき、端子間電圧Vbが与えられると記憶したマップから対応する移行開始時間t1を導出して設定するものとした。図6に移行開始時間設定用マップの一例を示す。移行開始時間t1は、図示するように、端子間電圧Vbが大きいほど小さくなる傾向に設定される。これは、端子間電圧Vbが大きいほどバッテリ50に蓄えられている電力が大きく、バッテリ50に充電できる電力が小さいことに基づく。初期処理完了フラグFに値1が設定されると、次回以降にこのルーチンが実行されたときには、ステップS130〜S150の処理を実行することなくステップS160に進む。
次に、触媒温度θcを閾値θrefと比較する(ステップS160)。ここで、閾値θrefは、触媒92の劣化を抑制する触媒劣化抑制制御を行なう必要がある温度の下限値近傍の値として設定され、浄化装置90の特性などに基づいて実験などにより予め定めた値を用いることができる。触媒温度θcが閾値θref未満のときには、触媒劣化抑制制御を行なう必要はないと判断し、前回このルーチンが実行されたときに設定されたバッテリ50の目標入力制限Win*にレート値Wrを加えたものと制動用入力制限Wbとのうち小さい方(負の方向に大きい方)を、バッテリ50を充電してもよい許容電力である目標入力制限Win*に設定する(ステップS170)。ここで、制動用入力制限Wbは、エンジン22への燃料噴射を停止すると共にモータMG1によりエンジン22を強制的に回転させてエンジン22の吸排気抵抗を間接的に車両に作用させるいわゆるエンジンブレーキが用いられやすくなると共にバッテリ50が長期間に亘って劣化することなく充電することができる電力としてバッテリ50の特性などに基づいて予め実験などにより定めた値を用いることができ、シフトポジションSPとしてSポジションが選択されていなかったりアクセルペダル83が踏み込まれていたりする通常走行時の入力制限Winより大きな(制限が強化された)値が用いられる。この制動用入力制限Wbは、シフトポジションSP(S1〜S6)に拘わらず一定の値を用いるものとしてもよいし、シフトポジションSPに応じて異なる値(例えば、S6からS1へ小さくなるほど大きくなる傾向の値)を用いるものとしてもよい。また、レート値Wrは、目標入力制限Win*が滑らかに変化するよう用いられる値であり、アクセルオフ時制御ルーチンを繰り返し実行する間隔やバッテリ50の特性などにより定めることができる。即ち、ステップS170の処理は、このルーチンが実行される毎にレート処理により制動用入力制限Wbに向かって徐々に制限を強化した値を目標入力制限Win*に設定する処理となる。これは、シフトポジションとしてSポジションが選択されていてアクセルオフがなされたときには、運転者がエンジンブレーキを要求しているため、エンジンブレーキが用いられやすくなるようにするためである。なお、目標入力制限Win*の制限を強化することによりエンジンブレーキが用いられやすくなる理由については説明の都合上後述する。
こうしてバッテリ50の目標入力制限Win*を設定すると、エンジンブレーキを作用させるため、シフトポジションSPと車速Vとに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*を設定すると共に、エンジン22の燃料噴射を停止するようエンジンECU24にフューエルカット指令を送信する(ステップS180)。フューエルカット指令を受信したエンジンECU24は、燃料噴射制御や点火制御を停止する。ここで、エンジン22の目標回転数Ne*は、実施例では、シフトポジションSPと車速Vと目標回転数Ne*との関係を予め定めて目標回転数設定用マップとしてROM74に記憶しておき、シフトポジションSPと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する目標回転数Ne*を導出して設定するものとした。図7に目標回転数設定用マップの一例を示す。目標回転数Ne*は、図示するように、手動変速機を備えた車両のエンジンブレーキに近似するよう車速Vが大きいほど大きくなる傾向に、且つシフトポジションSPがS6からS1へ小さくなるほど大きくなる傾向に定められる。
次に、エンジン22の目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm1tmpを計算する(ステップS190)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22への燃料噴射を停止している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図8に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、C軸上には、エンジン22への燃料噴射を停止することによる吸排気抵抗が図示しないトルクとして作用している。また、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1tmp=-ρ・f(Ne)/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
続いて、式(3)および式(4)を共に満たすモータMG1から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm1min,Tm1maxを設定し(ステップS200)、設定した仮トルクTm1tmpを式(5)によりトルク制限Tm1min,Tm1maxで制限してモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS210)。ここで、式(3)はモータMG1やモータMG2によりリングギヤ軸32aに出力されるトルクの総和が要求トルクTr*となる関係であり、式(4)はモータMG1とモータMG2とにより入出力される電力の総和が目標入力制限Win*と出力制限Woutとの範囲内となる関係である。トルク制限Tm1min,Tm1maxの一例を図9に示す。図中太線は、目標入力制限Win*に制動用入力制限Wbが設定されているときをを示し、一点鎖線は、目標入力制限Win*に通常走行時の入力制限Winが設定されているときを示す。モータMG1の下限トルクTm1minと上限トルクTm1maxとは、図示するように、式(3)を示す直線と式(4)を示す直線との交点の小さな方と大きな方としてそれぞれ求めることができる。いま、目標入力制限Win*に通常走行時の入力制限Winより制限の強い制動用制限Wbが設定されるとき(図中太線)を考えると、目標入力制限Win*に通常走行時の入力制限Winを設定しているとき(図中一点鎖線)より制限トルクTm1minの値が大きくなる。そして、制動用トルクTr*が比較的小さな(制動力として大きな)ときには、図示するように、制動トルクTm1minが正の値となる。即ち、目標入力制限Win*の制限が強化された状態で制動用トルクTr*が比較的小さなときには、モータMG2だけでは要求制動トルクTr*を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用させることができなくなるのである。このため、バッテリ50の目標入力制限Win*の制限を強化することによりエンジンブレーキが用いられやすくなる。
−Tm1/ρ+Tm2・Gr=Tr* (3)
Win*≦Tm1・Nm1+Tm2・Nm2≦Wout (4)
Tm1*=max(min(Tm1tmp,Tm1max),Tm1min) (5)
こうしてトルク指令Tm1*を設定すると、要求制動トルクTr*に設定したトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えて更に減速ギヤ35のギヤ比Grで除してモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを次式(6)により計算してバッテリ50の目標入出力制限Win*または出力制限Woutと設定したトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(7),および式(8)により計算すると共に仮トルクTm2tmpを式(9)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS260)、トルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS270)、アクセルオフ時制御ルーチンを終了する。ここで、式(6)は、図8の共線図から容易に導くことができる。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、バッテリ50の目標入出力制限Win*の範囲内でエンジンブレーキによる制動力を作用させて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求制動トルクTr*を作用させることができ、運転者に良好なフィーリングを与えることができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (6)
Tm2min=(Win*-Tm1*・Nm1)/Nm2 (7)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (8)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tm2max),Tm2min) (9)
ステップS160で触媒温度θcが閾値θref以上のときには、触媒劣化抑制制御を行なう必要があると判断し、タイマ78により計時される時間tを移行開始時間t1と比較し(ステップ220)、時間tが移行開始時間t1未満のときには、バッテリ50の目標入力制限Win*に通常走行時の入力制限Winを設定すると共に(ステップS230)、エンジン22がシフトポジションSPと車速Vとに基づいて設定される目標回転数Ne*で自立運転するようエンジンECU24に自立運転指令を送信する(ステップS240)。自立運転指令を受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*で自立運転するよう燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの制御を行なう。ここで、エンジン22の目標回転数Ne*は、エンジン22への燃料噴射を停止するときと同様に図7の目標回転数設定用マップを用いて設定するものとした。このようにエンジン22を自立運転することにより、燃料を燃焼させた排気を触媒92に送ることができ、触媒92の劣化を抑制することができる。
続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS250)、設定したトルク指令Tm1*を用いてトルク指令Tm2*を設定し(ステップS260)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS270)、アクセルオフ時制御ルーチンを終了する。この場合、モータMG2の回生駆動だけで要求制動トルクTr*を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用させることになり、エンジンブレーキが作用しないため運転者に与えるフィーリングが若干損なわれるもののエンジン22を自立運転することにより触媒92の劣化を抑制することができる。
こうしてエンジン22を自立運転しているときに、ステップS220で時間tが移行開始時間t1以上になると、レート処理により制動用入力制限Wbに向かって徐々に制限を課した値を目標入力制限Win*に設定し(ステップS170)、エンジン22への燃料噴射を停止するようエンジンECU24にフューエルカット指令を送信し(ステップS180)、バッテリ50の目標入力制限Win*と出力制限Woutとの範囲内で目標回転数Ne*でのエンジンブレーキによる制動力が車両に作用して要求制動トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用するようモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると共に(ステップS190〜S210,S260)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS270)、アクセルオフ時制御ルーチンを終了する。即ち、移行開始時間t1が経過するまではエンジン22を自立運転して触媒劣化抑制制御を行ない、移行開始時間t1が経過した以降にエンジン22への燃料噴射を停止してエンジンブレーキによる制動力を車両に作用させるのである。これにより、移行開始時間t1が経過する前にバッテリ50の目標入力制限Win*の制限を強化してエンジン22への燃料噴射を停止するものに比して触媒92の劣化を抑制することができ、移行開始時間t1が経過した以降も目標入力制限Win*の制限を強化することなくエンジン22を自立運転するものに比して運転者に良好なフィーリングを与えることができる。こうした制御により、触媒92の劣化抑制制御が必要とされるときに、運転者に良好なフィーリングを与えることと触媒92の劣化を抑制することとの両立を図ることができる。もとより、アクセルオフがなされてからの時間tに拘わらず駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求制動トルクTr*を作用させることができる。また、移行開始時間t1が経過するまでエンジン22を自立運転させるときには、エンジンブレーキを作用させるときと同一の目標回転数Ne*で自立運転させるため、移行開始時間t1が経過した以降に迅速にエンジンブレーキを作用させることができ、運転者に良好なフィーリングを与えることができる。
−Tm1/ρ+Tm2・Gr = Tr* (6)
Win*≦Tm1・Nm1+Tm2・Nm2≦Wout (7)
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、シフトポジションSPとしてSポジションが選択されている状態でアクセルオフがなされたときに触媒温度θcが閾値θref以上のときには、移行開始時間t1が経過するまではバッテリ50の目標入力制限Win*に通常走行時の入力制限Winを設定すると共にエンジン22を自立運転させてモータMG2の回生駆動だけで要求制動トルクTr*を車両に作用させ、移行開始時間t1が経過した以降はバッテリ50の目標入力制限Win*に通常走行時の入力制限Winに比して制限を強化した制動用入力制限Wbを設定すると共にエンジン22への燃料噴射を停止してエンジンブレーキによる制動力を車両に作用させて要求制動トルクTr*を車両に作用させるから、シフトポジションSPとしてSポジションが選択されているときであってアクセルオフがなされたときに運転者に良好なフィーリングを与えることとエンジン22の排気を浄化する触媒92の劣化を抑制することとの両立を図ることができる。もとよりアクセルオフがなされてからの時間tに拘わらず要求制動トルクTr*を作用させることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、目標入力制限Win*を通常走行時の入力制限Winから制動用入力制限Wbに制限するときには、レート処理をもって変更するものとしたが、レート処理によらず直ちに制動用入力制限Wbを設定するものとしてもよいし、レート処理以外の方法を用いて設定してもよく、例えば、時定数Tを用いたなまし処理を施して通常走行時の入力制限Winから制動用入力制限Wbに近づくよう変化させたものを設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、シフトポジションSPとして車速Vに対するエンジン22の回転数の比を例えば6段階(S1〜S6)に変更することが可能となるシーケンシャルシフトポジションを備えるものとしたが、シーケンシャルシフトポジションに代えてアクセルオフ時に前進走行用のDポジションより大きな制動力を発生させるブレーキポジションを備えるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50の端子間電圧Vbに基づいて移行開始時間t1を設定するものとしたが、端子間電圧Vbに代えてまたは加えてバッテリの入出力制限Win,Woutや残容量(SOC),電池温度θbのうち少なくとも1つに基づいて移行開始時間t1を設定するものとしてもよい。また、移行開始時間t1として予め定められた一定の時間を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、移行開始時間t1が経過するまでエンジン22を自立運転させるときには、エンジンブレーキを作用させるときと同一の回転数で自立運転させるものとしたが、エンジンブレーキを作用させるときと異なる回転数で自立運転するものとしてよく、例えば、エンジン22を安定して自立運転することができる最低回転数より若干高い回転数で自立運転させるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の目標回転数Ne*は、シフトポジションSPと車速Vとに基づいて設定されるものとしたが、これに代えてまたは加えて要求制動トルクTr*やモータMG1の制限トルクTm1minに基づいて設定されるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、触媒温度θcが所定温度θref以上のときに触媒劣化抑制制御を行なう必要があると判断するものとしたが、エンジン22の排気の温度や筒内温度に基づいて判断するものとしてもよいし、エンジン22の運転状態に基づいて判断するものとしてもよい。後者の場合には、例えば、エンジン22が一定以上の高負荷で所定時間以上運転されたときに触媒劣化抑制制御を行なう必要があると判断するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、減速ギヤ35を介して駆動軸としてのリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしたが、リングギヤ軸32aにモータMG2を直接取り付けるものとしてもよいし、減速ギヤ35に代えて2段変速や3段変速,4段変速などの変速機を介してリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(後輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図10における車輪64a,64bに接続された車軸)に出力するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して後輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と後輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
また、本実施例では、本発明の内容をハイブリッド自動車20として説明したが、こうしたハイブリッド車の制御方法の形態としてもよい。
ここで、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、排気管に排気を浄化する触媒92を有する浄化装置90が取り付けられたエンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1と動力分配統合機構30とを組み合わせたものが「電力動力入出力手段」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当し、電流センサ51bにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいて残容量(SOC)を演算すると共に演算した残容量(SOC)と温度センサ51cにより検出された電池温度θbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算するバッテリECU52が「入出力制限設定手段」に相当し、運転者の操作によりシフトポジションSPとしてSポジションが選択されているときであってアクセルオフがなされたときに、触媒温度θcが閾値θref未満のときにはレート処理により制動用入力制限Wbに向かって徐々に制限を課した値を目標入力制限Win*に設定してエンジン22への燃料噴射を停止するようエンジンECU24にフューエルカット指令を送信すると共にエンジン22を目標回転数Ne*で強制的に回転させることによるエンジンブレーキを作用させてバッテリ50の目標入力制限Win*と出力制限とWoutとの範囲内で要求制動トルクTr*が車両に作用するようモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してモータECU40に送信し、触媒温度θcが閾値θref以上のときには、バッテリ50の端子間電圧Vbに基づいて設定される移行開始時間t1が経過するまでは通常走行時の入力制限Winを目標入力制限Win*に設定してエンジン22が目標回転数Ne*で自立運転するようエンジンECU24に自立運転指令を送信すると共にモータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共にモータMG2により要求制動トルクTr*が車両に作用するようモータMG2のトルク指令Tm2*を設定してモータECU40に送信し、移行開始時間t1が経過した以降はレート処理により制動用入力制限Wbに向かって徐々に制限を課した値を目標入力制限Win*に設定すると共にエンジン22への燃料噴射を停止するようエンジンECU24にフューエルカット指令を送信し、エンジン22を目標回転数Ne*で強制的に回転させることによるエンジンブレーキを作用させてバッテリ50の目標入力制限Win*の範囲内で要求制動トルクTr*が車両に作用するようモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してモータECU40に送信する図4のアクセルオフ時制御ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70と、フューエルカット指令や自立運転指令とに基づいてエンジン22を制御するエンジンECU24とトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。また、対ロータ電動機230も「電力動力入出力手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「電力動力入出力手段」としては、モータMG1と動力分配統合機構30とを組み合わせたものや対ロータ電動機230に限定されるものではなく、車軸に連結された駆動軸に接続されると共に駆動軸とは独立に回転可能に内燃機関の出力軸に接続されて電力と動力の入出力を伴って駆動軸と出力軸に動力を入出力するものであれば如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、回転軸に回転子が接続され固定子の回転磁界により回転子を回転駆動させて回転軸に動力を入出力可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「入出力制限設定手段」としては、バッテリ50の残容量(SOC)とバッテリ50の電池温度θbとに基づいて入出力制限Win,Woutを演算するものに限定されるものではなく、残容量(SOC)や電池温度θbの他に例えばバッテリ50の内部抵抗などに基づいて演算するものなど、蓄電手段の状態に基づいて蓄電手段の充放電を許容する最大許容電力である入出力制限を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、運転者の操作によりシフトポジションSPとしてSポジションが選択されているときであってアクセルオフがなされたときに、触媒温度θcが閾値θref未満のときにはレート処理により制動用入力制限Wbに向かって徐々に制限を課した値を目標入力制限Win*に設定すると共にエンジン22を目標回転数Ne*で強制的に回転させることによるエンジンブレーキを作用させてバッテリ50の目標入力制限Win*と出力制限とWoutとの範囲内で要求制動トルクTr*が車両に作用するようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御し、触媒温度θcが閾値θref以上のときには、バッテリ50の端子間電圧Vbに基づいて設定される移行開始時間t1が経過するまでは通常走行時の入力制限Winを目標入力制限Win*に設定すると共にエンジン22が目標回転数Ne*で自立運転してモータMG2により要求制動トルクTr*が車両に作用するようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御し、移行開始時間t1が経過した以降はレート処理により制動用入力制限Wbに向かって徐々に制限を課した値を目標入力制限Win*に設定すると共にエンジン22を目標回転数Ne*で強制的に回転させることによるエンジンブレーキを作用させてバッテリ50の目標入力制限Win*の範囲内で要求制動トルクTr*が車両に作用するようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するものに限定されるものではなく、通常の走行モードでアクセルオフ時に要求される要求制動力より大きな要求制動力が要求される制動用の走行モードとされているときにアクセルオフされたとき、触媒の劣化抑制が要請されていないときには設定された入力制限より制限を課した制動用制限の範囲内で内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って要求制動力を車両に作用させるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御し、触媒の劣化抑制が要請されているときにはアクセルオフされてから所定時間が経過するまでは設定された入力制限の範囲内で内燃機関の運転を伴って要求制動力を車両に作用させアクセルオフされてから所定時間が経過した以降は制動用制限の範囲内で内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って要求制動力を車両に作用させるよう内燃機関と前記電力動力入出力手段と電動機とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。なお、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 電池温度θbと入出力制限Win,Woutの基本値との関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す説明図である。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるアクセルオフ時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求制動トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 移行開始時間設定用マップの一例を示す説明図である。 目標回転数設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22への燃料噴射を停止している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 トルク制限Tm1min,Tm1maxの一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、78 タイマ、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 浄化装置、92 触媒、94 温度センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (6)

  1. 排気系に排気を浄化する触媒を有する浄化装置が取り付けられた内燃機関と、車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続されて電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸に動力を入出力する電力動力入出力手段と、走行用の動力を入出力する電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、を備えるハイブリッド車であって、
    前記蓄電手段の状態の基づいて該蓄電手段を充電してもよい最大電力である入力制限を設定する入力制限設定手段と、
    通常の走行モードでアクセルオフ時に要求される要求制動力より大きな要求制動力が要求される制動用の走行モードとされているときにアクセルオフされたとき、前記触媒の劣化抑制が要請されていないときには前記設定された入力制限より制限を課した制動用制限の範囲内で前記内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って前記要求制動力を車両に作用させるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記触媒の劣化抑制が要請されているときにはアクセルオフされてから所定時間が経過するまでは前記設定された入力制限の範囲内で前記内燃機関の運転を伴って前記要求制動力を車両に作用させアクセルオフされてから前記所定時間が経過した以降は前記制動用制限の範囲内で前記内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って前記要求制動力を車両に作用させるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド車。
  2. 前記制御手段は、前記入力制限の範囲内による制御から前記制動用制限の範囲内による制御に移行するときには前記入力制限から前記制動用制限に向けて徐々に変化する変化時制限の範囲内による制御を行なう手段である請求項1記載のハイブリッド車。
  3. 前記制動用の走行モードは、アクセルオフ時に要求される要求制動力の大きさが異なる複数の走行モードから運転者によって選択される走行モードである請求項1または2記載のハイブリッド車。
  4. 前記所定時間は、前記蓄電手段の状態に基づいて設定される時間である請求項1ないし3のいずれか1つの請求項に記載のハイブリッド車。
  5. 前記制御手段は、アクセルオフされてからの時間に拘わらず車速および/または前記要求制動力に基づく回転数で前記内燃機関がモータリングまたは運転されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段とを制御する手段である請求項1ないし4いずれか1つの請求項に記載のハイブリッド車。
  6. 排気系に排気を浄化する触媒を有する浄化装置が取り付けられた内燃機関と、車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続されて電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸に動力を入出力する電力動力入出力手段と、走行用の動力を入出力する電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
    通常の走行モードでアクセルオフ時に要求される要求制動力より大きな要求制動力が要求される制動用の走行モードとされているときにアクセルオフされたとき、前記触媒の劣化抑制が要請されていないときには前記蓄電手段の状態の基づいて該蓄電手段を充電してもよい最大電力である入力制限より制限を課した制動用制限の範囲内で前記内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って前記要求制動力を車両に作用させるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記触媒の劣化抑制が要請されているときにはアクセルオフされてから所定時間が経過するまでは前記入力制限の範囲内で前記内燃機関の運転を伴って前記要求制動力を車両に作用させアクセルオフされてから前記所定時間が経過した以降は前記制動用制限の範囲内で前記内燃機関の燃料噴射を伴わないモータリングを伴って前記要求制動力を車両に作用させるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する、
    ことを特徴とするハイブリッド車の制御方法。
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