JP2016199131A - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド自動車の燃費の向上を図る。
【解決手段】蓄電割合SOCが閾値S1以上で閾値S2未満の蓄電割合判定範囲内にあるか否かの判定とバッテリ50の充放電量Qが閾値Q1以上で閾値Q2未満の充放電量判定範囲内にあるか否かの判定とに基づいて、通常用変速マップと充電用変速マップと放電用変速マップとから切り替えて実行用変速マップを設定する。そして、実行用変速マップを用いて変速する際に、変速の前後のシステム損失のうち変速後のシステム損失の方が大きいと判断したときには(S240,S250)、遅延用変速マップによる変速の判断を行ない(S260,S270)、変速前のシステム損失の方が大きいと判断したときに比して、変速を遅らせて実行する。これらにより、全体としてシステムのエネルギ効率を向上させることができ、燃費を向上させることができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、ハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、エンジンと2つのモータとをプラネタリギヤの3つの回転要素に接続すると共に、これらと車軸に連結された駆動軸との間に自動変速機が取り付けられたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド自動車では、アクセル操作量と車速に応じた変速線を用いて自動変速機を変速している。
特開2014−151845号公報
しかしながら、上述のハイブリッド自動車では、変速線に基づいて自動変速機を変速すると、変速前に比して変速後の方がシステム損失が大きくなり、燃費が悪化する場合が生じる。例えば、バッテリの充電を行なうためにエンジン22の回転数が比較的高いときにアップシフトすると、プラネタリギヤのサンギヤに接続されて発電機として機能しているモータの回転数が大きくなり、機械損失が増加することによりシステム損失が大きくなり、結果として燃費が悪化する。
本発明のハイブリッド自動車は、燃費の向上を図ることを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
エンジンと、発電機としても機能する第1モータと、車軸に連結された駆動軸に接続された自動変速機と、前記エンジンの出力軸と前記第1モータの回転軸と前記自動変速機の入力軸との3軸に3つの回転要素が接続されたプラネタリギヤと、前記入力軸に動力を入出力する発電機としても機能する第2モータと、前記第1モータおよび前記第2モータと電力のやりとりを行なうバッテリと、前記エンジンと前記第1モータと前記第2モータと前記自動変速機とを制御する制御手段と、を備えるハイブリッド自動車であって、
前記制御手段は、
前記バッテリの蓄電割合と前記バッテリの充放電量との少なくとも一方に基づいて前記自動変速機の変速線を変更する手段であり、且つ、
前記変速線に基づいて変速する際、変速前に比して変速後の方がシステム損失が大きいと判断されるときには変速前に比して変速後の方がシステム損失が小さいと判断されるときより遅れて変速するよう前記自動変速機を制御する手段である、
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、バッテリの蓄電割合とバッテリの充放電量との少なくとも一方に基づいて自動変速機の変速線を変更し、変速線に基づいて変速する際、変速前に比して変速後の方がシステム損失が大きいと判断されるときには変速前に比して変速後の方がシステム損失が小さいと判断されるときより遅れて変速するよう自動変速機を制御する。このように、変速前に比して変速後の方がシステム損失が大きいと判断されるときに遅れて変速するように自動変速機を制御することにより、変速前に比して変速後の方がシステム損失が大きいと判断されるときでも直ちに変速するよう自動変速機を制御するものに比して、燃費の向上を図ることができる。
ここで、バッテリの蓄電割合とバッテリの充放電量との少なくとも一方に基づいて自動変速機の変速線を変更する手法としては、バッテリの蓄電割合が小さいときには大きいときより高車速側に変速線を変更する手法や、バッテリの充放電量が大きいときには小さいときより高車速側に変速線を変更する手法を用いることができる。即ち、バッテリの蓄電割合が所定割合未満のときには所定割合以上のときより高車速側に変速線を変更するものとしたり、バッテリの充放電量が所定充放電量以上のときには所定充放電量未満のときより高車速側に変速線を変更するものとするのである。なお、バッテリの蓄電割合は、バッテリの全容量(満充電のときに放電可能な電力量)に対するそのときの容量(そのときに放電可能な電力量)の割合である。
また、遅れて変速するよう自動変速機を制御する手法としては、変速線を所定量だけ超えたときに変速するよう自動変速機を制御する手法や、変速線に基づく変速をすべき状態が所定時間経過したときに変速するよう自動変速機を制御する手法を用いることができる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 HVECU70により実行される変速マップ切替処理の一例を示すフローチャートである。 通常用変速マップと充電用変速マップと放電用変速マップの一例を示す説明図である。 充放電量Qが充放電量判定範囲内のときに2速から3速に変速する際の共線図の一例を示す説明図である。 充放電量Qが閾値Q1未満のときに2速から3速に変速する際の共線図の一例を示す説明図である。 充放電量Qが閾値Q2以上のときに2速から3速に変速する際の共線図の一例を示す説明図である。 HVECU70により実行される変速処理の一例を示すフローチャートである。 実行用変速マップと遅延用変速マップの一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、バッテリ50と、自動変速機60と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、HVECUという)70と、を備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により運転制御されている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。各種センサからの信号としては、以下のものを挙げることができる。クランクシャフト26の回転位置を検出する図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジション。エンジン22の冷却水の温度を検出する図示しない水温センサからの冷却水温Tw。燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブや排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出する図示しないカムポジションセンサからのカムポジション。スロットルバルブのポジションを検出する図示しないスロットルバルブポジションセンサからのスロットル開度TH。吸気管に取り付けられた図示しないエアフローメータからの吸入空気量Qa。吸気管に取り付けられた図示しない温度センサからの吸気温Ta。吸気管に取り付けられた図示しない吸気圧センサからの吸気圧Pin。また、エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための種々の制御信号が出力ポートを介して出力されている。種々の制御信号としては、以下のものを挙げることができる。燃料噴射弁への駆動信号。スロットルバルブのポジションを調節するスロットルモータへの駆動信号。イグナイタと一体化されたイグニッションコイルへの制御信号。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。このエンジンECU24は、HVECU70からの制御信号によりエンジン22を運転制御する。また、エンジンECU24は、必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、エンジンECU24は、クランク角θcrに基づいて、クランクシャフト26の回転数、即ち、エンジン22の回転数Neを演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されている。プラネタリギヤ30のサンギヤには、モータMG1の回転子が接続されている。プラネタリギヤ30のリングギヤには、自動変速機60の入力軸62が接続されている。プラネタリギヤ30のキャリヤには、エンジン22のクランクシャフト26が接続されている。
モータMG1は、永久磁石が埋め込まれた回転子と三相コイルが巻回された固定子とを備える周知の同期発電電動機として構成されており、上述したように回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2は、モータMG1と同様に同期発電電動機として構成されており、回転子が駆動軸36に接続されている。モータMG1,MG2は、モータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40によってインバータ41,42を制御することにより駆動する。インバータ41,42は、バッテリ50が接続された電力ライン54に接続されている。インバータ41,42は、6つのトランジスタと6つのダイオードとにより構成される周知のインバータとして構成されている。インバータ41,42は、電力ライン54を共用しているから、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータに供給することができる。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。各種センサからの信号としては、以下のものを挙げることができる。モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する図示しない回転位置検出センサからの回転位置θm1,θm2。モータMG1,MG2の各相に流れる電流を検出する電流センサからの相電流。コンデンサ46の端子間に取り付けられた図示しない電圧センサからのコンデンサ46(電力ライン54)の電圧VL。モータECU40からは、モータMG1,MG2を駆動制御するためのインバータ41,42の各トランジスタへのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。このモータECU40は、HVECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御する。また、モータECU40は、必要に応じてモータMG1,MG2の駆動状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、モータECU40は、モータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいて、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、インバータ41,42を介してモータMG1,MG2と電力をやりとりをする。バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52により管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号が入力ポートを介して入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりHVECU70に送信する。入力ポートを介して入力される信号としては以下のものを挙げることができる。バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧Vb。バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流Ib。バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度Tb。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために蓄電割合SOCや入出力制限Win,Woutを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50から放電可能な電力の容量の全容量に対する割合であり、電流センサにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいて演算される。入出力制限Win,Woutは、バッテリ50を充放電してもよい最大許容電力であり、演算した蓄電割合SOCと電池温度Tbとに基づいて演算される。
自動変速機60は、入力軸62がプラネタリギヤ30のリングギヤに接続されており、出力軸としての駆動軸がデファレンシャルギヤ37を介して駆動輪38a,38bに接続されている。自動変速機60は、油圧により作動する図示しないブレーキやクラッチにより前進3速、ニュートラル、後進1速に変速可能な周知の3速オートマチックトランスミッションとして構成されている。自動変速機60は、HVECU70により駆動制御される。前進走行中の自動変速機60の制御としては、基本的には、アクセル開度Accと車速Vとに対して予め定められた変速マップにおいて変速段を変更するための変速線を超えるときに変速するようにブレーキやクラッチの係合状態を変更することにより行なわれる。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。各種センサからの信号としては、以下のものを挙げることができる。イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号。シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP。アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc。ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP。車速センサ88からの車速V。また、HVECU70からは、自動変速機60への駆動制御信号など出力ポートを介して出力されている。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されている。このHVECU70は、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、エンジン22の運転を伴って走行するハイブリッド走行モード(HV走行モード)や、エンジン22の運転を停止して走行する電動走行モード(EV走行モード)で走行する。
HV走行モードでの走行時には、HVECU70は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに基づいて、走行に要求される(駆動軸36に出力すべき)要求トルクTr*を設定する。続いて、設定した要求トルクTr*に駆動軸36の回転数Nrを乗じて、走行に要求される走行用パワーPdrv*を計算する。ここで、駆動軸36の回転数Nrとしては、モータMG2の回転数Nm2や車速Vに自動変速機60の変速比と換算係数とを乗じて得られる回転数を用いることができる。そして、計算した走行用パワーPdrv*からバッテリ50の充放電要求パワーPb*(バッテリ50から放電するときが正の値)を減じて、車両に要求される要求パワーPe*を設定する。ここで、充放電要求パワーPb*は、バッテリ50の蓄電割合SOCと目標割合SOC*との差分ΔSOCに基づいて、差分ΔSOCの絶対値が小さくなるように設定する。次に、要求パワーPe*がエンジン22から出力されると共に要求トルクTr*が駆動軸36に出力されるように、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する。エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とについては、エンジンECU24に送信する。モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*については、モータECU40に送信する。エンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいてエンジン22が運転されるように、エンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを行なう。モータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるように、インバータ41,42の各トランジスタのスイッチング制御を行なう。
EV走行モードでの走行時には、HVECU70は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定する。続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する。そして、要求トルクTr*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する。モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*については、モータECU40に送信する。モータECU40は、上述したように、インバータ41,42を制御する。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に自動変速機60の変速の際の動作について説明する。図2は、HVECU70により実行される変速マップ切替処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、所定時間毎(例えば、数秒毎)に繰り返し実行される。
変速マップ切替処理が実行されると、HVECU70は、まず、バッテリ50の蓄電割合SOCやバッテリ50の充放電量Qを入力する処理をじ実行する(ステップS100)。実施例では、バッテリの蓄電割合SOCは、バッテリECU52により演算されたものを通信により受信することにより入力するものとした。バッテリ50の充放電量Qは、充放電要求パワーPb*の所定時間の積分量として計算したものを用いるものとした。したがって、充放電量Qは充電時には負の値となり放電時には正の値となる。
続いて、蓄電割合SOCが閾値S1以上で閾値S2未満の蓄電割合判定範囲内にあるか否かを判定すると共に(ステップS110)、充放電量Qが閾値Q1(負の値)以上で閾値Q2未満の充放電量判定範囲内にあるか否かを判定する(ステップS120)。実施例では、閾値S1としては通常の蓄電割合SOCの制御範囲の下限値程度の値かそれより若干小さい値を用い、閾値S2としては通常の蓄電割合SOCの制御範囲の上限値程度の値かそれより若干大きい値を用いた。閾値Q1としては通常の充電量(負の値)の範囲の下限値程度の値かそれより若干小さい値(絶対値としては大きい値)を用い、閾値Q2としては、通常の放電量の範囲の上限値程度の値かそれより若干大きい値を用いた。蓄電割合SOCが蓄電割合判定範囲内であり、且つ、充放電量Qが充放電量判定範囲内のときには、通常用変速マップを実行用変速マップとして設定し(ステップS130)、本処理を終了する。蓄電割合SOCが閾値S1未満であったり、蓄電割合SOCが蓄電割合判定範囲内でも充放電量Qが閾値Q1未満であるときには、充電用変速マップを実行用変速マップとして設定し(ステップS140)、本処理を終了する。蓄電割合SOCが閾値S2以上であったり、蓄電割合SOCが蓄電割合判定範囲内でも充放電量Qが閾値Q2以上であるときには、放電用変速マップを実行用変速マップとして設定し(ステップS150)、本処理を終了する。図3に通常用変速マップと充電用変速マップと放電用変速マップの一例を示す。図3中、実線が通常用変速マップであり、一点鎖線が充電用変速マップであり、破線が放電用変速マップである。充電用変速マップは通常用変速マップより高車速側で変速するように設定されており、放電用変速マップは通常用変速マップより低車速側で変速するように設定されている。
図4は充放電量Qが充放電量判定範囲内のときに2速から3速に変速する際の共線図の一例を示す説明図であり、図5は充放電量Qが閾値Q1未満のときに2速から3速に変速する際の共線図の一例を示す説明図であり、図6は充放電量Qが閾値Q2以上のときに2速から3速に変速する際の共線図の一例を示す説明図である。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤの回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリアの回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2であるリングギヤの回転数を示す。また、実線が2速のときを示し、破線が3速のときを示す。図4〜図6には、比較的高車速で比較的小さな駆動力で走行している状態を示した。こうした走行状態では、充放電量Qが充放電量判定範囲内のときには、図4に示すように、モータMG1は負の回転数で電動機として機能するため、モータMG2で充電した電力をモータMG1で消費するというエネルギ効率が比較的悪い状態(いわゆる動力循環の状態)がその程度は小さいものの生じることになる。充放電量Qが閾値Q1未満のとき、即ち、バッテリ50を充電しているときには、充放電要求パワーPb*が負の値となり、エンジン22の要求パワーPe*が大きくなり、同じ車速Vでもエンジン22は高い回転数Neで運転される。このため、図5に示すように、モータMG1は2速でも3速でも正の回転数で発電機として機能している。2速から3速にアップシフトすると、モータMG1の回転数Nm1が大きくなり、機械損が大きくなってシステム損失が大きくなる。このため、アップシフトのタイミングを遅くすることによりシステム損失が大きくなるのを抑制することができる。これが実施例で充電用変速マップを通常用変速マップより高車速側で変速するように設定している理由である。充放電量Qが閾値Q2以上のとき、即ち、バッテリ50から放電しているときには、充放電要求パワーPb*が正の値となり、エンジン22の要求パワーPe*が小さくなり、同じ車速Vでもエンジン22は低い回転数Neで運転される。このため、図6に示すように、モータMG1は2速でも3速でも負の回転数で電動機として機能し、程度の大きな動力循環の状態となる。2速から3速にアップシフトすると、モータMG1の回転数Nm1が大きくなるため、動力循環の程度が小さくなり、システム損失が小さくなる。このため、アップシフトのタイミングを早くすることによりシステム損失が大きくなるのを抑制することができる。これが実施例で放電用変速マップを通常用変速マップより低車速側で変速するように設定している理由である。
図7は、HVECU70により実行される変速処理の一例を示すフローチャートである。この変速処理は、所定時間毎(例えば100msec毎)に繰り返し実行される。変速処理は、まず、アクセル開度Accと車速Vと実行用変速マップとにより変速の判断を行なう(ステップS200,S210)。即ち、変速線を越えたときに変速が必要であると判断するのである。変速が不要のときには、そのときの変速段を保持して本処理を終了する。
変速が必要なときには、まず、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2やそのときの変速段M,エンジン22の回転数Neなど変速処理に必要なデータを入力する(ステップS220)。次に、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2や変速段M,変速比に基づいて変速後のモータMG1の回転数Nm1(af)を計算し(ステップS230)、変速の前後のモータMG1の回転数Nm1(be),Nm1(af)に基づいて変速の前後におけるシステム損失のうち大きい方を判断する(ステップS240,S250)。これは、変速後に、動力循環が解消される場合、動力循環の程度が小さくなる場合、動力循環が生じていない状態でモータMG1の回転数Nm1が小さくなる場合には、変速前の方がシステム損失が大きいと判断し、変速後に、動力循環が生じる場合、動力循環の程度が大きくなる場合、動力循環が生じていない状態でモータMG1の回転数Nm1が大きくなる場合には、変速後の方がシステム損失が大きいと判断することができる。このように判断できるのは、動力循環はエネルギ効率が悪いこと、プラネタリギヤ30のギヤ比により変速による回転数の変化量がモータMG2に比してモータMG1の方が大きいために機械損の変動量はモータMG1の回転数Nm1の変化量に依存することに基づく。
変速前のシステム損失の方が大きいと判断したときには、直ちに変速するべきと判断し、変速を実行して(ステップS280)、本処理を終了する。一方、変速後のシステム損失の方が大きいと判断したときには、遅延用変速マップによる変速の判断を行ない(ステップS260,S270)、遅延用変速マップにより変速が不要と判断されたときには変速せずに本処理を終了し、遅延用変速マップにより変速が必要と判断されたときには変速を実行して(ステップS280)、本処理を終了する。実行用変速マップと遅延用変速マップの一例を図8に示す。図中、実線は実行用変速マップを示し、破線は遅延用変速マップを示す。いま、2速から3速への変速を考えると、3速の遅延用変速マップは3速の実行用変速マップの変速線より高車速側の破線の変速線となる。したがって、実行用変速マップにより変速が必要であると判断された直後は遅延用変速マップにより変速は不要と判断されるため、変速は行なわれない。実行用変速マップにより変速が必要であると判断されてから車速Vが大きくなり遅延用変速マップの変速線を越えると、遅延用変速マップによっても変速が必要と判断されるから、変速が実行される。このように変速を遅延させるのは、変速後のシステム損失の方が大きいため、変速を遅延させることにより、システム損失が大きくなるのを遅らせて全体としてのシステム効率を向上させるためである。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20では、蓄電割合SOCが閾値S1以上で閾値S2未満の蓄電割合判定範囲内にあるか否かの判定とバッテリ50の充放電量Qが閾値Q1以上で閾値Q2未満の充放電量判定範囲内にあるか否かの判定とに基づいて、通常用変速マップと充電用変速マップと放電用変速マップとから切り替えて実行用変速マップを設定する。そして、実行用変速マップを用いて変速する際に、変速の前後のシステム損失のうち変速後のシステム損失の方が大きいと判断したときには、変速前のシステム損失の方が大きいと判断したときに比して変速を遅らせて実行する。これらにより、全体としてシステムのエネルギ効率を向上させることができ、燃費を向上させることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、蓄電割合SOCが閾値S1以上で閾値S2未満の蓄電割合判定範囲内にあるか否かの判定とバッテリ50の充放電量Qが閾値Q1以上で閾値Q2未満の充放電量判定範囲内にあるか否かの判定とに基づいて、通常用変速マップと充電用変速マップと放電用変速マップとから切り替えて実行用変速マップを設定した。しかし、蓄電割合SOCが閾値S1以上で閾値S2未満の蓄電割合判定範囲内にあるか否かの判定だけに基づいて、通常用変速マップと充電用変速マップと放電用変速マップとから切り替えて実行用変速マップを設定するものとしてもよい。また、バッテリ50の充放電量Qが閾値Q1以上で閾値Q2未満の充放電量判定範囲内にあるか否かの判定だけに基づいて、通常用変速マップと充電用変速マップと放電用変速マップとから切り替えて実行用変速マップを設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、実行用変速マップを用いて変速する際に、変速の前後のシステム損失のうち変速後のシステム損失の方が大きいと判断したときには、遅延用変速マップによる変速の判断を行ない、遅延用変速マップにより変速が必要であると判断されたときに変速を実行するものとした。しかし、実行用変速マップを用いて変速する際に、変速の前後のシステム損失のうち変速後のシステム損失の方が大きいと判断したときには、変速前のシステム損失の方が大きいと判断したときに比して遅れて変速すればよいから、実行用変速マップによって変速が必要であると判断されてから所定時間(例えば1秒や2秒或いは3秒)経過したときに変速を実行するものとしてもよいし、実行用変速マップによって変速が必要であると判断されてから加速度や減速度に応じた時間だけ経過したときに変速を実行するものとしてもよい。この加速度や減速度に応じた時間だけ経過したときに変速を実行する場合、アップシフトする際には加速度が大きいほど短くなる時間が経過したときに変速を実行し、ダウンシフトする際には減速度が大きいほど短くなる時間が経過したときに変速を実行すればよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG1が「第1モータ」に相当し、自動変速機60が「自動変速機」に相当し、プラネタリギヤ30が「プラネタリギヤ」に相当し、モータMG2が「第2モータ」に相当し、HVECU70とエンジンECU24とモータECU40とバッテリECU52とが「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、46 コンデンサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 自動変速機、62 入力軸、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (1)

  1. エンジンと、発電機としても機能する第1モータと、車軸に連結された駆動軸に接続された自動変速機と、前記エンジンの出力軸と前記第1モータの回転軸と前記自動変速機の入力軸との3軸に3つの回転要素が接続されたプラネタリギヤと、前記入力軸に動力を入出力する発電機としても機能する第2モータと、前記第1モータおよび前記第2モータと電力のやりとりを行なうバッテリと、前記エンジンと前記第1モータと前記第2モータと前記自動変速機とを制御する制御手段と、を備えるハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、
    前記バッテリの蓄電割合と前記バッテリの充放電量との少なくとも一方に基づいて前記自動変速機の変速線を変更する手段であり、且つ、
    前記変速線に基づいて変速する際、変速前に比して変速後の方がシステム損失が大きいと判断されるときには変速前に比して変速後の方がシステム損失が小さいと判断されるときより遅れて変速するよう前記自動変速機を制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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