JP5736033B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、とりわけ発光素子の製造に使用するのに適した、高い光透過性に加えて極めて優れた光散乱/拡散特性を有する硬化コーティング/フィルムを提供することができる硬化性組成物に関する。
高分子有機発光素子と低分子有機発光素子の両方を含めた有機発光素子(「OLED」)は、ディスプレー技術において既に商品化されている次世代技術である(例えば、携帯電話、MP3プレーヤー、ラップトップコンピュータ、テレビ受像機、および車載用オーディオシステム)。これまでOLEDの研究は、ディスプレー用途に重点が置かれてきたが、ソリッドステート照明およびソリッドステート信号という応用分野が出てきつつある。OLEDは、消費電力が低い、大面積素子の加工が容易である、そして従来の固体光源と比較して色と形状の設計が自由である、等の大きな利点をもたらす。OLEDにおける発光は、電気的に励起された有機分子へのエキシトンの発光再結合によるものである。薄い有機発光層から光が全ての方向に同時に発生し、種々のモード〔すなわち、外部モード(基板表面からの逃散)、基板、および全内部反射によるITO/有機導波管モード〕によって伝播する。古典的な光線光学によれば、発生した光の約80%が、例えばガラス基板やITO/有機材料のために導波管モードにて失われる。このことは、光の大部分が、ガラス基板や素子の内部に捕捉されるか、あるいはOLED素子の端部から放出される、ということを意味している。こうした現象の結果、光抽出が減少し、したがってOLEDの輝度が低下する。
OLEDの光抽出(光アウトカップリングとも呼ばれている)を増大させるべく、多くの手法が実施されている。一般的な照明での応用に対しては、全観測角にわたっての一定の色、対称的な照度、および一様なランバート分布等の特有の利点をもたらすので、光散乱による光抽出が効果的な選択の1つである。例えば、米国特許出願公開第2003/127973号明細書は、光アウトカップリング効率を高めたOLEDを開示している。このようなOLEDは、基板;基板上に配置された活性領域、ここで活性領域は、アノード層、カソード層、およびアノード層とカソード層との間に配置された発光層を含む;ならびに、活性領域の上に、活性領域の下に、あるいは活性領域の上と下に(both under or over the active region)配置されたポリマー層;を含む。ポリマー層には微小粒子が組み込まれており、微小粒子は、OLEDの光アウトカップリング効率を高めるのに効果的である。微小粒子は、透明材料〔好ましくは、金属、金属酸化物(例えばTiO)、または比較的高い屈折率を有する他のセラミック材料、等の無機材料〕で構成されるのが好ましい。微小粒子は、約1.7より大きい屈折率を有するのが好ましい。微小粒子は、本発明のOLED素子を含むディスプレーにおける任意の活性領域または活性画素の最大寸法よりかなり小さいのが好ましい。微小粒子は、OLEDが生じる光の波長λより大きいサイズを有するのが好ましい。したがって微小粒子は、約0.4μm〜0.7μmより大きい粒径を有するのが好ましい。微小粒子は、約0.4μm〜約10μmの範囲もしくはそれ以上の粒径を有するのが好ましい。
米国特許出願第7,109,651号明細書は、少なくとも1つの有機層と一対の電極とを含む有機エレクトロルミネセンスセルを開示している。有機層は、一対の電極間にサンドイッチ状にはさまれた発光層を含む。一対の電極は、反射電極と透明電極を含む。有機エレクトロルミネセンスセルは、式B<Bθ(式中、Bは、光抽出表面から観測者まで放射されるルミネセンスの正面輝度値であり、Bθは、50DEGから70DEGまでの角度におけるルミネセンスの輝度値である)を満足させるように作製する。ルミネセンスの反射/屈折の角度が擾乱される一方で、透明電極を通して発光層から観測者側までルミネセンスが出力されるように、反射角/屈折角擾乱領域(reflection/refraction angle disturbance region)が設けられる。有機エレクトロルミネセンスセルには、発光層と観測者側の出力媒体との間に、光の反射/屈折の角度を擾乱するための領域が設けられる。ある実施態様では、該領域は分散状態のミクロドメインを含む。ミクロドメインの分散/分布の観点から、相分離をもたらすような組み合わせが好ましい。分散/分布は、組み合わせる材料の相互溶解性に基づいて制御することができる。相分離は、互いに不溶性の材料を溶媒中に溶解させるという方法、あるいは互いに不溶性の材料を混合しつつ、互いに不溶性の材料を熱により溶融させるという方法、等の適切な方法によって果たすことができる。
したがって、発光素子及び/又はOLEDを製造するためには、高度に不透明(opaque)であると同時に高度に光透過性であるようなコーティング及び/又は層が要求される。「不透明である」とは、反射、屈折、及び/又は拡散せずに光線が層を直接透過することはない、ということを意味している。したがって、層の一方の側での光学画像を、層を通って伝わる光線によって層の他方の側に再現することはできない。したがって、このような層は非透明(non transparent)である。「光透過性である」とは、光線が層を通して伝わり、層の一方の側に貫入して層の他方の側から出ていくことができ、これにより反射、屈折、及び/又は拡散は、層自体の内部にて起こることがある、ということを意味している。光は、例えば、それが通過するコーティングの不均一箇所(異なる屈折率を有する、マイクロメートルサイズの相分離ドメイン)に達すると、その軌道からそれる。点光源を使用してフィルムに光を当てると、光は、再方向付けと拡散がなされて、広いエリアに対して均一な照明をもたらす。このようなコーティングは通常、光損失をこうむる発光素子からより多くの光(改良されたルミネセンス)を抽出するのに使用される。
このような光学特性を有する層を製造するための従来法は極めて大きな欠点を示す。
表面のパターン形成と形状形成を行い、マイクロレンズを使用するには、かなり複雑でコストのかかる装備が必要となる。さらに、このような技術を、より大きなスケールにてコスト効率の良い仕方で再現することは困難である。マイクロレンズは、かなり高価であり、広い面積に対して再現するのが極めて困難である。マイクロレンズは、塗布可能な溶液中に組み込むことができない。マイクロレンズは、注意深いデリケートな積層プロセスを通してのみ素子中に組み込むことができる。
液晶はコストがかかる。相分離は、硬化の前に果たされねばならない。液晶相は、特定の温度(クリアリング温度)によって制限される。すなわち、この温度より高くなると、液晶相が失われ、液晶材料とマトリックスの屈折率がより近くなるために混合物が透明になる。
散乱フィラーを加えて散乱フィルムを製造することが、おそらく最も簡単な解決策であると思われるが、フィラーはしばしば時間とともに沈降し、重合可能な組成物中に組み込むには一般に、例えば、撹拌することによって組成物を繰り返し均質化する必要がある。さらに、フィラーは通常、マトリックスを通過する光の透過率を低下させ、素子の全輝度効率を制限する。液体配合物中にフィラーを使用することも、凝集(凝集は、時間の関数としての配合物のポットライフと被膜品質を悪化させる)という現象によって制限される。フィラーはさらに、表面粗さとそれを制御する上での難題を引き起こす。さらに、液相中にフィラーが存在すると、粘度が増大し、最新のデポジョンプロセス(例えばインクジェット印刷)の使用が困難もしくは不可能となる。
米国特許公開第2003/127973号 米国特許出願第7,109,651号
本発明の目的は、先行技術の欠点を少なくとも部分的に克服することである。さらに詳細には、本発明の目的は、硬化すると、高度に光透過性であると同時に高度に不透明である(すなわち高度に非透明である)ような、優れた機械的特性を有する層をもたらす硬化性組成物を提供することである。本発明のさらなる目的は、高度に光透過性であると同時に高度に不透明である(すなわち高度に非透明である)ような、優れた機械的特性を有する層をもたらす方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、フィルムを透過した光の拡散透過率/全透過率の比率をできるだけ大きくすることである。本発明の目的は、後述の独立クレームに記載の特徴に従って達成される。
本発明の第1の態様によれば、A)下記の式(I)
(式中、PaとPbは、カチオン重合可能な基から独立して選択され;x+yは1以上の整数であり;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、または分岐鎖状脂肪族炭化水素基から独立して選択され;RとRは、独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である)で示されるオルガノシロキサン成分A;B)下記の式(II)
(式中、nは7〜300の範囲の整数であり;x+yは1以上の整数であり;PaとPbは、カチオン重合可能な基から独立して選択され;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、または分岐鎖状脂肪族炭化水素基から独立して選択され;R、R、R、およびRは、独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である)で示される第2のオルガノシロキサン成分B;C)シロキサン基のないエポキシ成分及び/又はオキセタン成分C;およびD)カチオン性開始剤D;を含む、紫外(UV)線及び/又は熱によって硬化可能な組成物が提供される。
このようなカチオン重合可能(光硬化または熱硬化によって)な配合物は、驚くべきことに、硬化すると、極めて優れた光散乱/拡散特性と高い光透過率を有する層/コーティングを生じさせる。得られる層は、高度に光透過性で且つ高度に不透明である。硬化フィルムは、分散した第1の有機成分の、規則的に分布したマイクロメートルサイズのドメインを含み、第1の成分が第2の成分によって埋め込まれており、第1と第2の成分が、互いに異なる屈折率を有する。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物は、組成物の総重量を基準として、A)15〜75重量%(好ましくは25〜65重量%、さらに好ましくは35〜55重量%)の成分A;B)15〜75重量%(好ましくは25〜65重量%、さらに好ましくは35〜55重量%)の成分B;C)1〜40重量%(好ましくは3〜25重量%、さらに好ましくは5〜15重量%)の成分C;およびD)0.1〜10重量%(好ましくは1〜7重量%、さらに好ましくは1.5〜5重量%)の成分D;を含む。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物は、組成物の総重量を基準として、A)25〜65重量%の成分A;B)25〜65重量%の成分B;C)3〜25重量%の成分C;およびD)1〜7重量%の成分D;を含む。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物は、組成物の総重量を基準として、A)35〜55重量%の成分A;B)35〜55重量%の成分B;C)5〜15重量%の成分C;およびD)1.5〜5重量%の成分D;を含む。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、25℃の温度および1バールの圧力での硬化性組成物において、上記量の成分Cは上記量の成分B中に溶解せず、上記量の成分Cは上記量の成分A中に溶解し、上記量の成分Bは上記量の成分A中に溶解する。
上記量のある成分と上記量の他の成分を混合すると、上記量のある成分が上記量の他の成分中に溶解し、前記2つの成分は、ある限定された温度(25℃)と圧力(1バール)においてのみ1つの相を生じる。
本発明の配合物は、少なくとも2種の互いに不混和性の物質を含むのが好ましく、これらの物質は、反応性の極性有機物質および反応性の非極性オルガノシロキサン成分であってよい。配合物はさらに、相分離しつつある相に架橋反応を起こさせ、その架橋構造をフィルムに「凍結させる(freeze)」ために、2種の不混和性物質のそれぞれと溶解しうる反応性のオルガノシロキサン希釈剤を含むのが好ましい。これにより、両方のマトリックスを架橋させてフィルムを作製することができる。さらに、有機層を作製するために使用される他の有機物質または無機物質が組成物中に存在してよい。分離した相ドメイン間の界面にて光が反射/散乱/拡散され、この現象が、フィルムの極めて優れた拡散特性の原因となっている。
第2の成分によって埋め込まれた第1の成分の分散ドメインを有する有機層は、少なくとも第1の液体有機物質の少なくとも第2の液体有機物質中への分散を果たす(第1と第2の液体有機物質は互いに不混和性である)ことによって得ることができる。不混和性の有機物質は、実質的に互いに溶解しない有機物質であると見なすことができる。この実施態様では、第1の有機物質を、例えば撹拌することによって第2の有機物質中に分散させる。この方法は、第1の成分によって形成されるドメインの平均サイズと有機層の光学的特性を、分散を果たす際に調節することができる、という利点を有する。有機層中の互いに不混和性の2種の物質は、極性有機物質と非極性物質を含んでよい。さらに、有機層を得るために使用される2種以上の有機物質が組成物中に存在してよい。
本発明の他の実施態様においては、有機層を硬化させる工程により相分離が引き起こされ、この結果、第2の成分によって埋め込まれた第1の成分の複数のドメインが形成される。当該ケースでは、有機層を作製するのに使用される有機物質は互いに混和性であってよい。このことは、有機物質を、製造プロセスにおいてすぐに使用できる安定な混合物として調製できる、という利点を有する。安定な混合物はさらに、有機層を施すのに使用する印刷ユニット中に貯蔵することができ、したがって不使用時に印刷ユニットを清浄にする必要性がなくなる。
第2の成分によって埋め込まれた分散した第1の有機成分のドメイン(第1と第2の成分は、互いに異なる屈折率を有する)により、これら成分の界面において放射線(radiation)の屈折が引き起こされる。このような光散乱層/箔は、例えば白色OLEDに取り付けられると、光子の軌道をランダムに変え、全基板光モード(all substrate light modes)の再利用を可能にする。したがって、空気との界面において反射される光子をOLEDの表面に方向変えすることができ、このため光抽出の確率とOLEDの効率が高くなる。さらに、該分散系は液体形態にて施すことができるという利点がある。例えば、有機物質は溶媒和状態であっても溶融状態であってもよい。重合によって引き続き硬化される液体有機物質を使用することができる。必要に応じて、有機物質の1種が、他の物質によって形成される「固体の海(solid sea)」の中の「島(islands)」として液体形態のまま残存してよい。該分散系は、液体形態にて施すことができるので、固体粒子を含む混合物とは逆に、容易に平坦化することができる。さらに、該分散系は、製造機械類にくっつきにくいので、製造プロセス(例えば印刷)に対して有利である。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分Bにおけるnは、7〜300(好ましくは7〜100、さらに好ましくは7〜50)の範囲の整数である。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分A及び/又は成分Bにおけるx及び/又はyは1である。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分A及び/又は成分BにおけるPa及び/又はPbはエポキシ基である。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分A及び/又は成分BにおけるPa及び/又はPbは脂環式エポキシ基である。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分A及び/又は成分BにおけるR及び/又はRは1〜3個のC原子を有する直鎖脂肪族基である。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分Aはビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサンである。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分BにおけるPa及び/又はPbはエポキシシクロヘキシル基であり、硬化性組成物の成分BにおけるR及び/又はRはメチル基である。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分Cは、2つのエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、およびトリメチロールプロパンオキセタンの群から選択される。
本発明の第2の態様によれば、a)5〜300マイクロメートルの厚さを有する、硬化性組成物の層をもたらす工程;およびb)前記層を紫外線及び/又は熱で硬化させる工程;を含む、不透明な光透過層の製造方法が提供される。
コーティング/フィルムは、紫外線及び/又は熱を使用して極めて速やかに硬化させることができ、任意の印刷法や噴霧法によって塗布することができる。コーティング/フィルムは、どのような形状の素子に対しても、プロセスの任意の段階にて塗被することができ、容易にインライン処理に統合することができる。
得られる有機層は、一般には5〜300μmの厚さを有する。有機層が300μmよりかなり厚い(例えば500μmより厚い)と、放射線(radiation)の吸収が過剰となったり、光の透過が低くなったりすることがある。したがってこのような有機層は、5〜100μmの厚さを示すのが好ましい。有機層を硬化させる工程が相分離を引き起こすのが好ましく、この結果、第2の相(海相)によって埋め込まれた第1の相(島相)のドメインが形成される。分離するフィルム相は、異なる屈折率を示すのが好ましい。相分離したドメインのサイズは、異なる相と光との相互作用を可能にするために、そして最終的な輝度増大特性を得るために、放射光の波長より大きいことが好ましい。このことは、島相ドメインが0.5〜20μm(好ましくは1〜10μm)の範囲の直径を示すのが好ましい、ということを意味している。第1の相のドメインは、レンズ状の成分を形成するのが好ましい。このようなレンズ状成分は、0.5〜20μm(好ましくは1〜10μm)の範囲の直径を示すのが好ましい。
本発明の第3の態様によれば、400〜700nmの光波長範囲において70%より高い(好ましくは80%より高い)光透過率を示す不透明な光透過層が提供され、これにより拡散透過光/全透過光の比率が、400〜700nmの光波長範囲において90%より高くなる。
エポキシ/アクリレートのハイブリッドネットワークがもたらされるよう、カチオン重合可能な成分を含む組成物中にアクリレートを加えることができる。
(A) 式(I)のオルガノシロキサン成分A
本発明によれば、硬化性樹脂組成物は、下記の式(I)
(式中、PaとPbは、カチオン重合可能な基から独立して選択され;x+yは1以上の整数であり;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、または分岐鎖状脂肪族炭化水素基から独立して選択され;RとRは、独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である)で示される少なくとも1種のオルガノシロキサン成分Aを含む。
このような化合物Aの例としては、ビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサンや1,3−ビス(グリシドキシプロピル)テトラメチルジシロキサンがある。
成分Aのための、市販のカチオン硬化可能なモノマーの例としては、PC1000(Polyset社)やSIB1115.0(Gelest社)がある。最も好ましいのはPC1000である。
(B) 式(II)の第2のオルガノシロキサン成分B
本発明によれば、硬化性樹脂組成物は、下記の式(II)
(式中、nは7〜300の範囲の整数であり;x+yは1以上の整数であり;PaとPbは、カチオン重合可能な基から独立して選択され;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、または分岐鎖状脂肪族炭化水素基から独立して選択され;R、R、R、およびRは、独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である)で示される少なくとも1種の第2のオルガノシロキサン成分Bを含む。
このような化合物Bの例としては、エポキシプロポキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、エポキシプロポキシプロピル末端ポリフェニルメチルシロキサン、(エポキシプロポキシプロピル)ジメトキシシリル末端ポリジメチルシロキサン、モノ−(2,3−エポキシ)プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン、およびエポキシシクロヘキシルエチル末端ポリジメチルシロキサンなどがある。
成分Bのための、市販のカチオン硬化可能なモノマーの例としては、DMS-E12、DMS-E21、DMS-EX21、MCR-E11、MCR-E21、DMS-EC13(Gelest社)、UV9200(Momentive社)、Sicolease UV POLY220、Sicolease UV POLY200、およびSicolease UV POLY201(Bluestar社)などがある。
(C) シロキサン基のないエポキシ及び/又はオキセタン成分C
本発明によれば、硬化性樹脂組成物は、シロキサン基のない少なくとも1種のカチオン硬化可能な有機成分Cを含む。
このようなカチオン硬化可能な有機成分Cは、カチオンによって開始される開環メカニズムを介して(あるいは開環メカニズムの結果として)反応してポリマーネットワークを形成することができる官能基を有することを特徴とする少なくとも1種のカチオン硬化可能な化合物を含む。このような官能基の例としては、化合物中のオキシラン−(エポキシド)環やオキセタン環がある。このような化合物は、脂肪族構造、芳香族構造、脂環式構造、アリール脂肪族構造、または複素環構造を有してよく、環基を側基として含んでよく、あるいは官能基が脂環式環系または複素環式環系の一部を形成してよい。このようなカチオン硬化可能な化合物Cは、単官能、二官能、または三官能であってよく、あるいは3つより多いカチオン硬化可能な基を含有してよい。カチオン硬化可能な成分Cは、カチオン硬化可能な単一の液体化合物、カチオン硬化可能な液体化合物の組み合わせ物、カチオン硬化可能な1種以上の液体化合物と該液体化合物中に溶解しうるカチオン硬化可能な1種以上の固体化合物との組み合わせ物、または液体成分A中に溶解しうるカチオン硬化可能な1種以上の固体化合物を含んでよい。
カチオン硬化可能な成分Cは、エポキシド基が脂環式環系または複素環式環系の一部を形成する1種以上のエポキシド化合物を含んでよい。脂環式エポキシドは、1分子当たり好ましくは少なくとも2つのエポキシ基を有する少なくとも1種の脂環式ポリエポキシドを含むのが好ましい。脂環式ポリエポキシドは、オリゴマー(例えば、二量体や三量体など)の含量に関して比較的純粋な形態をとっているのが好ましい。脂環式ポリエポキシドの例としては、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、2,3−エポキシシクロペンチルグリシジルエーテル、1,2−ビス(2,3−エポキシシクロペンチルオキシ)エタン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタンジグリシジルエーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシラート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシラート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)ヘキサンジオアート、ジ(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ヘキサンジオアート、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシラート)、
エタンジオールジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンエポキシド、または2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−1,3−ジオキサンなどがある。
硬化性組成物は、ポリグリシジルエーテル、ポリ(P−メチルグリシジル)エーテル、ポリグリシジルエステル、ポリ(P−メチルグリシジル)エステル、ポリ(N−グリシジル)化合物、およびポリ(S−グリシジル)化合物である、1種以上のカチオン硬化可能な化合物を含むのが好ましい。
ポリグリシジルエーテルは、少なくとも2つの遊離アルコール性ヒドロキシル基及び/又はフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物と適切に置換されたエピクロロヒドリンとを、アルカリ性条件下にて、あるいは酸性触媒の存在下にて反応させ、次いでアルカリ処理することによって得ることができる。このタイプのエーテルは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、より高級のポリ(オキシエチレン)グリコール、プロパン−1,2−ジオール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール類、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール類、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ヘキサン−2,4,6−トリオール、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパン、ビストリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、およびソルビトール等の非環式アルコールから、ならびにポリエピクロロヒドリンから誘導することができる。適切なグリシジルエーテルはさらに、1,3−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、および1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキセ−3−エン等の脂環式アルコールから、あるいはN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン、p,p’−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタン、ビスフェノールA樹脂、ビスフェノールF樹脂、ビスフェノールS樹脂、および4,4’−オキシビスフェノール等の芳香族アルコールから得ることができる。好ましいポリグリシジルエーテルの例としては、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリプロポキシル化グリセロールのトリグリシジルエーテル、および1,4−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルなどがある。下記の製品は、成分Cに対する市販のカチオン硬化可能なモノマーの例である:Uvacure1500、Uvacure1530、Uvacure1534(Cytec社);Epalloy5000、Erysis GEシリース゛(CVC Specialty Chemicals社)、TYG-6105、TYG-6110(Tyger Scientific社);ビスフェノールAエポキシ液体樹脂であるAraldite GYシリーズ、ビスフェノールAエポキシ固体樹脂であるAraldite CTシリーズとGTシリーズ、ビスフェノールFエポキシ液体樹脂であるAraldite GYシリーズとPYシリーズ、脂環式エポキシドであるAraldite CY179とPY284、Araldite DY反応性希釈剤シリーズ(Huntsman社);Heloxy48、Heloxy48、Heloxy107(Hexion社);DERシリーズのフレキシブル脂肪族液体もしくは固体エポキシ樹脂およびビスフェノールA液体もしくは固体エポキシ樹脂(Dow社);Celoxide2021、Celoxide2021P、Celoxide2081、Celoxide3000、AOEX-24、Epolead GT-301、Epolead GT-401(ダイセル化学工業(株))、Glydexx N-10(Exxon-Mobile社)。
ポリ(N−グリシジル)化合物は、例えば、少なくとも2つのアミン水素原子を含有するアミンとエピクロロヒドリンとの反応生成物の脱塩化水素によって得ることができる。これらのアミンは、例えば、n−ブチルアミン、アニリン、トルイジン、m−キシレンジアミン、ビス(4−アミノフェニル)メタン、またはビス(4−メチルアミノフェニル)メタンであってよい。ポリ(N−グリシジル)化合物の他の例としては、シクロアルキレンウレア(例えば、エチレンウレアや1,3−プロピレンウレア)のN,N’−ジグリシジル誘導体、およびヒダントイン(例えば5,5−ジメチルヒダントイン)のN,N’−ジグリシジル誘導体がある。ポリ(S−グリシジル)化合物の例としては、ジチオール〔例えば、エタン−1,2−ジチオールやビス(4−メルカプトメチルフェニル)エーテル〕から誘導されるジ−S−グリシジル誘導体がある。
カチオン硬化可能な化合物Cは、オキセタン化合物であってよい。本発明において使用することができる、化合物中にオキセタン環を1つ有するオキセタン化合物の例を以下に挙げる:3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、4−メトキシ−[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)エチル]フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、
エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、
2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、およびボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等。本発明において使用することができる、化合物中に2つ以上のオキセタン環を有する化合物の例としては、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3’−(1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO−変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO−変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO−変性水素化ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO−変性水素化ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、およびEO−変性ビスフェノールF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等がある。市販のオキセタン化合物としては、Perstorp社から市販のトリメチロールプロパンオキセタン(TMPO)、ならびに東亜合成(株)から市販のアロンオキセタンOXT−101、OXT−121、OXT−212、およびOXT−221がある。
(D) カチオン性開始剤D
本発明によれば、硬化性組成物は少なくともカチオン性開始剤Dを含む。開始剤は、異なる開始剤及び/又は増感剤の組み合わせ物を含む開始系であってよい。しかしながら開始系はさらに、単独で使用したときには全く開始特性を示さないが、組み合わせて使用したときには開始特性を示す、異なる化合物の組み合わせ物を含む系であってよい。カチオン性開始剤は、カチオン性光開始剤であってもよいし、あるいは熱及び/又は温度の作用によって活性化されてもよい。
光開始剤は、カチオン重合を開始させるのに一般的に使用される光開始剤から選ぶことができる。カチオン性光開始剤の例としては、非求核性アニオン〔例えば、ヘキサフルオロホスファート、ヘキサフルオロアンチモナート、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロアルセナート、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボラート〕を有する、オニウム塩、スルホン酸のジアリールヨードニウム塩、スルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ボロン酸のジアリールヨードニウム塩、およびボロン酸のトリアリールスルホニウム塩などがあるが、これらに限定されない。
カチオン性光開始剤は、コーティング組成物中に、コーティング組成物の総重量を基準として約0.01〜10重量%(好ましくは0.1〜5重量%、さらに好ましくは0.5〜3重量%)の範囲の量にて存在してよい。
オニウム塩は、通常は+1の価数で正に帯電しており、負に帯電した対イオンが存在する。適切なオニウム塩としては、R MX 、R MX 、R SeMX 、R MX 、およびR MX から選ばれる式〔式中、Rは、独立して、1〜30個の炭素原子を有するヒドロカルビル基または置換ヒドロカルビル基であり;Mは、遷移金属、希土類金属、ランタニド金属、メタロイド、リン、およびイオウから選ばれる元素であり;Xはハロゲン(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード)であり;zは、z掛ける(X上の電荷+Mの酸化数)の積が−1となるような値である〕を有する塩がある。ヒドロカルビル基上の置換基の例としては、C−Cアルコキシ、C−C16アルキル、ニトロ、クロロ、ブロモ、シアノ、カルボキシル、メルカプト、および複素環芳香族基(例えば、ピリジル、チオフェニル、およびピラニル)などがあるが、これらに限定されない。Mで示される金属の例としては、Fe、Ti、Zr、Sc、V、Cr、およびMn等の遷移金属;PrやNd等のランタニド金属;Cs、Sb、Sn、Bi、Al、Ga、およびIn等の他の金属;およびPなどがあるが、これらに限定されない。式MX は、非塩基性で非求核性のアニオンを示す。式MX を有するアニオンの例としては、BF 、PF 、AsF 、SbF 、SbCl 、およびSnCl などがあるが、これらに限定されない。
オニウム塩の例としては、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセナート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート、およびジアルキルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート等のビス−ジアリールヨードニウム塩があるが、これらに限定されない。
スルホン酸のジアリールヨードニウム塩の例としては、ペルフルオロブタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ペルフルオロエタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、およびトリフルオロメタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩等の、ペルフルオロアルキルスルホン酸のジアリールヨードニウム塩;ならびに、p−トルエンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ベンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、および3−ニトロベンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、等のアリールスルホン酸のジアリールヨードニウム塩があるが、これらに限定されない。
スルホン酸のトリアリールスルホニウム塩の例としては、ペルフルオロブタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ペルフルオロエタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、およびトリフルオロメタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩等の、ペルフルオロアルキルスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩;ならびに、p−トルエンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ベンゼンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、および3−ニトロベンゼンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、等のアリールスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩があるが、これらに限定されない。
ボロン酸のジアリールヨードニウム塩の例としては、ペルハロアリールボロン酸のジアリールヨードニウム塩があるが、これらに限定されない。ボロン酸のトリアリールスルホニウム塩の例としては、ペルハロアリールボロン酸のトリアリールスルホニウム塩があるが、これらに限定されない。ボロン酸のジアリールヨードニウム塩とボロン酸のトリアリールスルホニウム塩は当業界によく知られており、欧州特許出願公開第0562922号明細書に例示されている。
市販のカチオン性光開始剤の例としては、UV9390C、UV9380C(Momentive社製)、Irgacure250(BASF社)、Rhodorsil2074、Rhodorsil2076(Rhodia社)、Uvacure1592(UCB Chemicals社)、およびEsacure1064(Lamberti社)などがある。最も好ましいのはUV9390CとRhodorsil2074である。
熱によって開始される重合の場合は、熱により活性化可能なオニウム塩、オキソニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、または非求核性アニオンを有する第四アンモニウム塩等の、熱により活性化可能な開始剤が使用される。このような開始剤とこれらの適用は公知である。例えば、米国特許第4,336,363号明細書、欧州特許出願公開第0379464号明細書、および欧州特許出願公開第0580552号明細書において、特定のスルホニウム塩が、エポキシ樹脂に対する硬化剤として開示されている。米国特許第4,058,401号明細書には、該特定のスルホニウム塩に加えて、テルル塩とセレニウム塩が開示されている。
熱により活性化可能な開始剤としての第四アンモニウム塩は、例えば、欧州特許出願公開第0066543号明細書および欧州特許出願公開第0673104号明細書に開示されている。これらの第四アンモニウム塩は、例えば、非求核性の錯体アニオンまたはハロゲン化物アニオン〔例えば、BF 、PF 、SbF 、SbF(OH)、およびAsF 〕を有する芳香族複素環窒素塩基の塩である。
一般には、カチオン性開始剤の活性化温度は室温より高い温度であり、好ましくは60〜180℃(特に90〜150℃)の範囲の温度である。
一般には、カチオン硬化可能な樹脂中に含まれる熱により活性化可能なカチオン性開始剤の量は、カチオン重合可能な樹脂の量を基準として0.05〜30重量%(好ましくは0.5〜15重量%)である。
本発明の組成物は、さらなる成分を含有してよい。さらなる成分の例としては、光安定剤;増感剤;酸化防止剤;充填剤(例えば、補強用充填剤、増量充填剤、および導電性充填剤);接着促進剤;および蛍光染料などがあるが、これらに限定されない。
(1) 紫外(UV)線によって硬化可能な光硬化性組成物であって、
(A)下記の式(I)
[式中、PaとPbは、カチオン重合可能な基から互いに独立して選択され;x+yは1以上の整数であり;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、および分岐鎖状脂肪族炭化水素基から互いに独立して選択され;R とR は、互いに独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である]
で示される少なくとも1種のオルガノシロキサン成分A;
(B)下記の式(II)
[式中、nは7〜300の範囲の整数であり;x+yは1以上の整数であり;PaとPbは、カチオン重合可能な基から互いに独立して選択され;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、および分岐鎖状脂肪族炭化水素基から互いに独立して選択され;R 、R 、R 、およびR は、互いに独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である]
で示される少なくとも1種の第2のオルガノシロキサン成分B;
(C)シロキサン基のない少なくとも1種のエポキシ成分及び/又はオキセタン成分C;および
(D)少なくとも1種のカチオン性光開始剤D;
を含む上記光硬化性組成物。
(2) 硬化性組成物の総重量を基準として、A)15〜75重量%の、好ましくは35〜55重量%の成分A;B)15〜75重量%の、好ましくは35〜55重量%の成分B;C)1〜40重量%の、好ましくは5〜15重量%の成分C;およびD)0.1〜10重量%の、好ましくは1.5〜5重量%の成分D;を含む、(1)に記載の硬化性組成物。
(3) 硬化性組成物の総重量を基準として、A)25〜65重量%の成分A;B)25〜65重量%の成分B;C)3〜25重量%の成分C;およびD)1〜7重量%の成分D;を含む、(1)に記載の硬化性組成物。
(4) 成分Bにおけるnが、7〜200の範囲の整数であり、好ましくは7〜100の範囲の整数であり、さらに好ましくは7〜50の範囲の整数である、(1)〜(3)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(5) 成分Aまたは成分Bにおけるxとyが1である、(1)〜(4)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(6) 成分Aまたは成分BにおけるPaとPbがエポキシ基である、(1)〜(5)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(7) 成分Aまたは成分BにおけるPaとPbが脂環式エポキシ基である、(1)〜(6)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(8) 成分Aまたは成分BにおけるR とR が1〜3個のC原子を有する直鎖状脂肪族基である、(1)〜(7)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(9) 成分Aがビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサンである、(1)〜(8)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(10) 成分BにおけるPaとPbがエポキシシクロヘキシル基であり、成分BにおけるR 、R 、R 、およびR がメチル基である、(1)〜(9)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(11) 成分Cが、2つのエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、およびトリメチロールプロパンオキセタンの群から選ばれる、(1)〜(10)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(12) 不透明で光透過性の層の製造方法であって、a)(1)〜(11)のいずれかに記載の硬化性組成物の、5〜300マイクロメートルの厚さを有する層を供給する工程;およびb)該層を紫外線及び/又は熱で硬化させる工程;を含む上記製造方法。
(13) (12)に記載の方法に従って得られる不透明で光透過性の層、または(1)〜(11)のいずれかに記載の硬化組成物。
(14) 400〜700nmの範囲の光波長範囲において70%より高い光透過率を示し、これにより400〜700nmの範囲の光波長範囲における拡散透過光/全透過光の比率が90%より高い、(13)に記載の不透明で光透過性の層。
これらの態様と他の態様を、図面を参照しつつより詳細に説明する。
図1は、従来の硬化性組成物と本発明の硬化性組成物を硬化させることによって得られる異なった層に対する、400〜800nmの光波長範囲における拡散透過光/全透過光の実測比を示す。 図1−2は、従来の硬化性組成物と本発明の硬化性組成物を硬化させることによって得られる異なった層に対する、400〜800nmの光波長範囲における実測全透過光を示す。 図2は、配合物F1を硬化させることによって得られるフィルムのSEM画像を示す。 図2Aは、図2のSEM画像をより概略的に示す。 図3は、配合物F1を硬化させることによって得られるフィルムのAFM画像を示す。
組成物の作製
実施例に示されている配合物は、複数種の成分を、マグネチックスターラー(Heidolph MR Hei−End)を使用して500rpmで10分混合することによって作製される。
検討した配合物の組成を表Iに記す。組成物の総重量を基準とする重量パーセント(wt%)を、シロキサン成分AとB、非シロキサン成分C、およびカチオン性開始剤Dに関して示す。
表Iの配合物を得るのに使用される各成分について、商品名、供給業者、化学名、CAS番号および構造を表IIに示す。SL7840は、Epalloy5000とカチオン性光開始剤を含み、シロキサン成分非含有のHuntsman社から市販の配合物である。SL7840は透明であり、光硬化させることにより白く不透明になり、ここでは比較例として示されている。UV9200は、式(II)(式中、nは7〜50である)に従った構造を示す。
フィルムの処理と硬化
成分を混合した後、配合物を、プラスチックピペットを使用するバーコーター(RKコントロールコーター)によりポリカーボネート基板(Makrofol DE)上に塗布し、次いでワイヤーバーを使用して、フィルムとして施した。次いでこのフィルムを、UVAを使用するUVオーブン中で3J/cmにて硬化させた(Dr. Grobel UV-Mat)。最後に、コーティングをポリカーボネート基板からはがした。
AFMによる測定
AFMによる測定は、SMENA走査ヘッドを取り付けたNT−MDT原子間力顕微鏡を使用して、セミコンタクトモード(1Hzの周波数および30×30ミクロンのスキャン)で操作して行った。
光学的測定
全透過光と拡散透過光は、150mmのインテグレーテッド・スフィア(integrared sphere)を取り付けたPerkin Elmer Lambda 900スペクトロメータを使用して、30マイクロメートル厚さのフィルムに対して測定した。全透過光の測定の場合は、フィルムをスフィアの前に置いた。フィルムの光透過率は、フィルムを通った全透過光とフィルム自体への入射光との比である。拡散透過光の測定に対しては、インテグレーティング・スフィア(integrating sphere)の孔を通過する正透過光(specular transmitted light)だけを測定するために、フィルムを、インテグレーティング・スフィアの孔から670mm離して配置した。正反射(specular)は、直接透過成分(散乱なしで透過した光)と呼ばれる。次いで拡散透過光を、全透過光と正透過光との間の差として算出した。図1は、表IのF1〜F12の硬化性組成物を硬化させることによって得られる異なった層に対する、400〜800nmの光波長範囲における拡散透過光/全透過光の実測比を示す。図1bisは、表IのF1〜F12の硬化性組成物を硬化させることによって得られる異なった層に対する、400〜800nmの光波長範囲における実測全透過光を示す。
図1から、本発明の配合物F1を硬化させることによって得られるフィムが極めて優れた光拡散特性を示し、また400〜700nmの光波長範囲において90%より大きい拡散透過光/全透過光の比率を示すことがわかる。F1は、2種のエポキシシリコン樹脂(PC1000とUV9200)と脂環式エポキシ樹脂CY179の混合物を含む。この分散系はさらに、2重量%のカチオン開始剤を含む。この組成物においては、PC1000とUV9200は混和性であり、またPC1000とCY179も混和性であるが、3種の成分が一緒になると相分離を引き起こし、白色の外観を有するフィルムをもたらす。F1を硬化させることによって得られるフィルムのSEM画像(図2)とAFM画像(図3)において観察されるように、3種の有機物質が、島相F1a(図2Aにおける濃い灰色)と海相F1b(図2Aにおける白色)を含む海−島構造を形成する。
図3は、F1を硬化させることによって得られるフィルムの上面のAFM画像である。この画像から、バルク状の海−島構造に加えて、フィルムの表面がレンズ状成分F1aとして形づくられていることがわかる。AFMの測定結果によれば、細かく分散された島相F1aが、1〜10μmの範囲の直径を有するマイクロレンズを形成している。
配合物F1を使用して作製した30μm厚さのフィルム(白色の外観を有するフィルム)の光拡散特性を、F2とF4を使用して作製した30μm厚さのフィルム(比較例)のそれと比較した。F2は、PC1000とUV9200との混合物であり、F4は、PC1000とCY179との混合物である。図1からわかるように、配合物F1から得られるフィルムは、可視範囲(400nm〜800nm)において拡散透過率/全透過率が92%より高く、また全透過率が90%に増大する、という極めて優れた光拡散特性を示す。これとは逆に、F2とF4を硬化させることによって得られるフィルムは、はるかに低い拡散特性を示し、400nm〜800nmの範囲における拡散透過率/全透過率が、前者は79%であり、後者は47%である。
さらに、F1を硬化させることによって得られるフィルムの光拡散特性を、市販の透明〜白色の配合物であるSL7840を硬化させることによって得られる30μm厚さのフィルム(比較例)の光拡散特性と比較した。SL7840から得られるフィルムは、400nm〜800nmの範囲においてはるかに低い拡散透過率/全透過率(66%)を示す。
フィルム厚さの影響を調べるために、F1から得られる90μmのより厚いフィルムも分析した。400nm〜800nmの範囲において約98%の拡散透過率/全透過率が測定されたと同時に、80%を超える全透過率が保持された(図1bis参照)。
配合物F1中に存在する成分の割合を本発明の配合物F3のように変えて、類似の特性が得られるかどうかを調べた。図1からわかるように、この場合も、拡散透過率/全透過率の比率が94%であると同時に、400〜800nmの波長範囲における平均全透過率86%という高度の光透過率が保持される、という極めて優れた光拡散特性が得られた。
F1における非シロキサン成分CY179を、F5ではグリシジルエポキシ成分CY184で、F7ではオキセタン成分TMPOで、F8では別のエポキシ成分Epalloy5000で、そしてF10では芳香族エポキシ成分GY250で置き換えた。こうした変更は光学的特性に影響を及ぼさず、拡散透過率/全透過率の測定値は93%超であり、全透過率の測定値は82%超であった。
低分子量成分PC1000は、配合物中の重要な成分である。PC1000は、ポリシロキサンと非シロキサン成分に対する反応性希釈剤として作用し、互いに不混和性の成分によって引き起こされる相分離を起こす相の架橋を可能にする。PC1000を使用しなければ、フィルムは硬化しない(表IのF9を参照)。この低分子量成分を、F6におけるように、類似しているがわずかに高分子量でより極性の低い成分PC1035で置き換えても、PC1000の場合に得られるような、相乗性の驚くべき効果はもたらされず、不満足な光拡散特性が得られた(可視領域における平均の拡散透過率/全透過率が44%)。
配合物F1については熱硬化も試験した。F1のコーティングを、ポリカーボネート基板上にて170℃で2分硬化させた後に、光拡散性のホイルが得られた。実測の光学的特性は、F1を紫外線で硬化させることによって得られるものと同等であった。
F11においては、高分子量成分UV9200をPC1035で置き換えた。この場合は、可視領域における平均の拡散透過率/全透過率が45%未満、という不満足な光拡散特性を有するフィルムがもたらされた。このことは、このポリシロキサン成分に対しては、できるだけ少ない量にしなければならないということを示している。F12におけるように、UV9200を環状エポキシ化ポリシロキサンで置き換えると、同様の不満足な光拡散特性がもたらされた。
本発明の組成物は、発光素子及び/又はOLEDの生成と製造に必要な、不透明で光透過性材料の層を得るのに極めて有用である。
発光素子及び/又はOLEDを製造するには、a)本発明の硬化性組成物の5〜300μmの厚さを有する層を供給する工程;およびb)該層を紫外線および/又は熱で硬化させる工程;を含む、不透明で光透過性の層の製造法を使用するのが好ましい。
不透明で光透過性の層を得るためのこうした方法は、このような層を作製するのに使用される他の従来法とは対照的に、単純で、速やかで、厳密で、正確で、低コストで、且つ安全である。
ある材料の「層」は、長さおよび幅と比較して厚さが小さい材料の部位を含む。層の例としては、シート、ホイル、フィルム、ラミネーション、およびコーティング等がある。本明細書で使用されている「層」は、平面である必要はないが、例えば、他の成分を少なくとも部分的に覆い隠すために、曲げたり、折り畳んだり、あるいは輪郭をつけたりすることができる。本明細書で使用されている「層」はさらに、複数のサブ層を含んでよい。層はさらに、個別的な部分(例えば、個々のピクセルを含む個別的な活性部位の層)の集まりからなってもよい。
本発明の組成物の層は、あらゆる種類のコーティング法(例えば、スピンコーティング、スロットダイコーティング、キスコーティング、ホットメルトコーティング、およびスプレーコーティング等)、およびあらゆる種類の印刷法(例えば、インクジェット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、およびロータリースクリーン印刷等)によって基板に施すことができる。さらに、有機混合物中の成分の沈降が抑制されるよう、本発明の組成物は固体粒子を含まないことが有利である。
次いで、得られた層を、紫外線及び/又は熱によって硬化させ、最適化された光学的特性を有する不透明で光透過性の固体フィルムを生成させることができる。これによりほとんどの光がフィルムを通過できるが、有機マトリックス中に微細に分散された粒子によって引き起こされる散乱と反射のために、直接路を通過することはできない。したがってフィルムは、光源によって照らされると、不透明で光透過性であるように見える。
このようにして得られる不透明で光透過性の層は一般に、400〜700nmの光波長範囲において70%より高い光透過率を示し、これにより拡散透過光/全透過光の比率が、400〜700nmの光波長範囲において90%より高くなる。

Claims (8)

  1. 紫外(UV)線によって硬化可能な光硬化性組成物であって、
    (A)下記の式(I)
    [式中、PaとPbは、それぞれエポキシ基を含む基であり;x=1かつy=1であり;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、および分岐鎖状脂肪族炭化水素基から互いに独立して選択され;RとRは、互いに独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である]
    で示される少なくとも1種のオルガノシロキサン成分A;
    (B)下記の式(II)
    [式中、nは7〜300の範囲の整数であり;PaとPbは、それぞれエポキシ基を含む基であり;x=1かつy=1であり;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、および分岐鎖状脂肪族炭化水素基から互いに独立して選択され;R、R、R、およびRは、互いに独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である]
    で示される少なくとも1種の第2のオルガノシロキサン成分Bであって、下記から選択される成分B:
    エポキシプロポキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、
    エポキシプロポキシプロピル末端ポリフェニルメチルシロキサン、
    (エポキシプロポキシプロピル)ジメトキシシリル末端ポリジメチルシロキサン、
    モノ−(2,3−エポキシ)プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン、および
    エポキシシクロヘキシルエチル末端ポリジメチルシロキサン;
    (C)シロキサン基のない少なくとも1種のエポキシ成分及び/又はオキセタン成分C;および
    (D)少なくとも1種のカチオン性光開始剤D;
    を含む上記光硬化性組成物。
  2. 硬化性組成物の総重量を基準として、(A)15〜75重量%の成分A;(B)15〜75重量%の成分B;(C)1〜40重量%の成分C;および(D)0.1〜10重量%の成分D;を含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 成分Aが、ビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサンである、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 成分BにおけるPaとPbがエポキシシクロヘキシル基であり、成分BにおけるR、R、RおよびRがメチル基である、請求項1〜のいずれかに記載の硬化性組成物。
  5. 成分Cが、2つのエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、およびトリメチロールプロパンオキセタンの群から選ばれる、請求項1〜のいずれかに記載の硬化性組成物。
  6. 400〜700nmの光波長範囲において70%より高い光透過率を示す層の製造方法であって、
    a)請求項1〜のいずれかに記載の硬化性組成物の、5〜300マイクロメートルの厚さを有する層を供給する工程;および
    b)該層を紫外線及び/又は熱で硬化させる工程;
    を含む上記製造方法。
  7. 請求項に記載の方法に従って得られる層。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の硬化性組成物を硬化して得られる硬化組成物
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