JP5734766B2 - ガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法 - Google Patents

ガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、高温下での使用によって肉厚の減少等が生じたガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法に関する。
ガスタービン発電プラントにおいては、ガスタービンのケーシング内部にタービン軸と同軸に設けられた圧縮機の駆動により圧縮された空気が燃焼器に案内され、この圧縮空気を使用して燃焼器ライナで燃料が燃焼される。この燃焼器ライナでの燃焼によって発生した高温の燃焼ガスは、トランジションピースおよび静翼を経て動翼に案内され、この動翼の回転駆動によってガスタービンの仕事が行われる。
この種のガスタービンの高温部品である燃焼器ライナ、トランジションピース、静翼および動翼等には、例えばNi基、Co基またはNi−Fe基の耐熱超合金が用いられているが、下記に示すように、ガスタービンの運転とともに種々の損傷が見られる。
まず、燃焼器内は高温の燃焼ガス雰囲気にあるため、それぞれの部品について加熱により材質劣化が生じる。また、ガスタービンの起動時には、比較的低温環境域から高温環境域に推移する段階で、また停止時には逆に高温環境域から低温環境域に推移する段階で、それぞれ熱疲労が生じ、燃焼器ライナ、トランジションピース、静翼および動翼等に疲労損傷が蓄積する。そして、疲労損傷の蓄積の結果、き裂が生じている。
ところで、ガスタービン高温部品の保守管理については機器の設計段階で決定されるクリープあるいは疲労寿命と、実機の運転や立地上の環境等によって設定される寿命に基づいて、同一機種あるいは同一運転形態をとるガスタービンを分類し、分類された各グループの先行機の実績を用いて設計寿命を補正し、後続機の保守管理を行っている。
近年では、ガスタービンの高温部品の劣化および損傷診断を効率的に、かつ精度良く予測する保守管理方法が行われている(例えば、特許文献1等参照)。
一方、従来では上記いずれの保守管理方法についても、必要に応じて定期点検毎に補修を繰返し、管理寿命に到達した後、一律に廃却となり、非常に高価な新品と交換している。また、ガスタービン燃焼器ライナの定期点検毎の補修においても、使用によってき裂が発生した場合には、許容範囲内でき裂を溶接補修している。
なお、出願人は燃焼器ライナに熱処理を施して材料劣化を回復させる手法を提案している(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−293049号公報 特開2001−74245号公報
ガスタービン発電プラントでは、ガスタービンの運転により種々の損傷が発生しており、発生した損傷に対しては、許容範囲内で亀裂の溶接補修をしている。また、ガスタービンの高温部品の劣化、損傷診断を定検毎に実施し、必要に応じて補修を繰り返し、管理寿命に到達後には、一律に廃却して高価な新品と交換している。
また、ガスタービンの燃焼器ライナの定検毎の補修においても、同様に許容範囲内で損傷を溶接補修し、材料劣化による損傷から材料の回復を図りながら再生使用している。
しかし、ガスタービンの燃焼器ライナは、溶接補修を行い、材料の回復を図りながら再生し、使用していると、燃焼器ライナ自体、酸化により肉厚が少しずつ減少してくる。そのため、燃焼器ライナは有効断面積の減少により、使用中の応力が上昇し、破壊が生じるなどの問題が発生する。
本発明は、肉厚の減少が生じたガスタービン燃焼器ライナの材質劣化を回復させ、さらに肉厚も修復させることが可能なガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法を提供することを目的とする。
本発明は材質劣化とともに疲労損傷を受けたガスタービン燃焼器ライナを補修・再生する方法であって、前記ガスタービン燃焼器ライナを受入れて前記燃焼器ライナの損傷検査を行う受入検査工程と、前記受入検査工程後に前記燃焼器ライナの内面に形成されたコーティングおよび酸化層を除去するコーティング・酸化層除去工程と、コーティング・酸化層除去後の燃焼器ライナを洗浄する洗浄工程と、真空中で前記燃焼器ライナを回転させながら内面側に補修材を回転による遠心力下で拡散ろう付けして前記燃焼器ライナの肉厚を増加させる肉厚増加補修工程と、前記燃焼器ライナを真空熱処理炉内に装入して熱処理を行う拡散熱処理工程と、この拡散熱処理工程後に再度コーティングを行うリコーティング工程と、を備えることを特徴とするガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法にある。
本発明に係るガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法よれば、ガスタービン燃焼器ライナの肉厚を厚くすることができ、これまで再使用ができずに廃却していた肉厚が減少した燃焼器ライナを再使用することが可能となる
本発明の第1実施形態によるガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法の流れを示す工程図(フローチャート)。 (a),(b),(c)は、第1実施形態における酸化層および酸化影響層を説明するための工程図。 (a),(b),(c),(d)は本発明の第1実施形態による肉厚増加補修方法を説明するための手順を示す工程図。 (a)はガスタービン燃焼器ライナおよび遠心力補修用真空炉の構成を示す軸方向縦断面図、(b)は(a)の軸直角方向断面図(I−I線断面図)。 本発明の第1実施形態による補修部の引張試験の結果を示すグラフ。 本発明の第2実施形態による補修部の引張試験の結果を示すグラフ。
[第1実施形態]
本実施形態では、ガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法、および前記方法によって再生されるガスタービン燃焼器ライナについて説明する。
図1は、ガスタービン燃焼器ライナ補修・再生方法の手順を概略的に示すフローチャートである。
この図1に示すように、本実施形態によるガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法では、まず、補修・再生の対象となるガスタービン燃焼器ライナについて、材質劣化とともに疲労損傷等を受けて寿命に到達したガスタービン燃焼器ライナを受入れ、損傷の検査を実施する[受入検査工程(S1)]。
この受入検査の後に、燃焼器ライナからコーティングおよび酸化層を除去するコーティング除去および酸化層除去を実施する[コーティング・酸化層除去工程(S2)]。
また、コーティング・酸化層除去後の燃焼器ライナを洗浄する洗浄を実施する[洗浄工程(S3)]。
次に、真空中で燃焼器を回転させながら内面側に補修材を回転による遠心力下で拡散ろう付けにより肉厚を増加させる[肉厚増加補修工程(S4)]。
その後、燃焼器ライナを真空熱処理炉内に装入し、熱処理を行う拡散熱処理工程(S5)と、この処理後に再度コーティングを行うためのリコーティング工程(S6)とを実施する。
以上の工程を実施した後に、出荷前検査工程(S7)を行う。
本実施形態においては、実プラントで寿命に到達して廃却となった下記の[表1]に示す化学成分を有するNi基超合金材の燃焼器ライナの構成例を示す。
Figure 0005734766
なお、上記の「表1」の成分は一例であり、本実施形態では下記の成分範囲で実施することができる。
すなわち、本実施形態においては、炭素(C)0.05〜0.015%、コバルト(Co)0.5〜2.5%、タングステン(W)0.2〜1.0%、クロム(Cr)20.5〜23.0%、モリブデン(Mo)8.0〜10.0%、鉄(Fe)17.0〜20.0%、残ニッケル(Ni)を含むガスタービン燃焼器ライナについて実施することができる。
また、本実施形態では、図2(a)に示すように、補修対象となる燃焼器ライナ16のライナ基材8内表面にNiCoCrAlY系のボンドコート9が施され、さらにボンドコート9の表面にジルコニア系のトップコート10が施されており、これらの酸化および損傷を受けたコーティングを新しくするため、コーティングを除去した。
コーティング除去後のライナ基材8は高温環境下で使用されているため、図2(b)に示すように、内表面側に酸化層11およびその直下に脱炭などの酸化影響層12が生じていた。このように、寿命に到達して有効断面積の減少が認められる燃焼器ライナ16の信頼性を維持してガスタービンを運用するためには、肉厚を増加させる補修が重要である。
次に、図2(a)〜(c)に示した模式図により、酸化層11および酸化影響層12の除去について具体的に説明する。
図2(a)には、燃焼器使用前の燃焼器ライナ16の断面構造を示している。この図2(a)に示したように、燃焼器使用前の初期状態においては、ライナ基材8が一定厚さに設定されて、このライナ基材8の表面にボンドコート9およびトップコート10が形成されている。
一定期間使用した燃焼器ライナ16においては、図2(b)に示したように、ライナ基材8の内周面および外周面の両面にそれぞれ一定厚さの酸化層11が生じた。
これらの酸化層11の発生原因は、前記の表1に例示したように、本実施形態における燃焼器ライナ16のライナ基材8が酸素を含むセラミックス構造のものであり、このライナ基材8の内部には微小な多数の気孔が形成されて、ポーラス構造をなしているためである。
すなわち、ポーラス構造のライナ基材8には多数の気孔が形成されており、これらの気孔の内部に酸素が入り込んだ場合には、ライナ基材8への酸素侵入によって酸素がライナ基材8と反応してライナ基材8が酸化され、さらにライナ基材8の気孔に入り込んだ酸素は、加熱によって活性化されて反応度を高める可能性がある。
本実施形態においては、図2(b)に示すように、ライナ基材8の内外両面にそれぞれ一定厚さの酸化層11が生じ、さらに、ライナ基材8の内周面側には、ライナ基材8の一定の厚さ範囲に亘って酸化影響層12が生じた。なお、ライナ基材8の外面については特に高温とならないため、酸化影響層12は殆ど生じない。
酸化影響層12は酸化に達したものではないが、ライナ基材8がポーラス構造であるため、ライナ基材8の内部には多くの気孔が発生している。この酸化影響層12は、ライナ基材8に対して良い影響と悪い影響とを与える。良い影響としては酸化影響層12により発生する気泡は空気を含む気泡であり、この空気によってライナ基材8に断熱効果がもたらされ、基材強度を高めることである。一方、悪い影響としては、上記と逆に酸化によってライナ基材8の脆性が高化することである。
そこで、本実施形態においては、上記の悪い影響である酸化によるライナ基材8の脆性高化等を防止するため、ボンドコート9およびトップコート10から、コーティングおよび酸化層11を研削等によって除去し、図2(c)に示したように、さらにボンドコート9およびトップコート10を除去した。
そして、コーティングおよび酸化層11を除去した後、燃焼器ライナ16の内表面全体を洗浄した。この洗浄方法については、有機溶剤をウエスに浸み込ませて汚れおよび油分などを拭き取った。なお、洗浄については有機溶剤槽の中に燃焼器ライナを入れ、超音波洗浄する方法を採用することも可能である。
次に、肉厚を増加させる補修方法に関する手順を、図3(a)〜(d)を参照して説明する。
図3(a)に示したように、燃焼器ライナ16のライナ基材8には燃焼器運転の経過により、厚さ方向両表面が酸化されて、酸化層11および酸化影響層12が形成される。
そこで、まず図3(b)に示したように、酸化層11および酸化影響層12を切削機具によって削除した構成とした。
その後、図3(c)に示したように、ライナ基材8と補修部14を形成した。この補修部14については、低融点のニッケル基合金粉末と高融点のニッケル基合金粉末とを配合したものにバインダーをさらに配合して、ペースト状として使用した。
上記の低融点のニッケル基合金粉末としては、例えばJIS「Z3265」で規定されているBNi−1、BNi−1A、BNi−2、BNi−3、BNi−4、BNi−5、BNi−6、BNi−7またはNi−Cr−W−Fe−Si−B系、Ni−Si−B系、Ni−Co−Cr−Mo−Fe−B系、Ni−Cr−B系、Ni−Co−Si−B系のものを適用することが可能である。
また、高融点のニッケル基合金粉末としては、Hastelloy X、Nimonic263を適用した。
本実施形態においては、低融点のニッケル基合金粉末にはBNi−5、高融点のニッケル基合金粉末にはHastelloy Xを用いた。補修材の装填後は、燃焼器ライナ16を真空炉(真空熱処理炉)15内に装入して、拡散熱処理を施した。
拡散熱処理後には、図3(d)に示したように、補修部14の表面側にボンドコート9およびトップコート10を形成した。
図4(a)は拡散処理を行うための真空炉15の内部構成を示す軸方向断面図であり、図4(b)は真空炉15の軸直角方向断面図(図4(a)のI−I線断面図)である。
図4(a),(b)に示したように、燃焼器ライナ16は、真空炉15内に設けられた複数の回転子17によって支持させ、真空炉15内の軸心周りで回転させた。
拡散熱処理の温度については、1000〜1200℃で保持時間を20分〜1時間の間に設定して行うことが望ましい。
このような真空炉15内での回転による遠心力下で処理を施すことにより、肉厚を増加させる補修が可能となり、燃焼器ライナ16の内表面に均一に図3(c)に示すように、補修材の層からなる補修部14を形成することができる。
そして、補修部14の層を形成した後に、従来適用されていたものと同等のボンドコート9およびトップコート10を図3(d)に示すように施した。
以上の補修を実施した後、補修部14の強度を確認するために補修部14から引張試験片を採取し、引張強さを新材と比較した。
図5は、上述の補修部14と新材との各引張強さを比較して示す棒グラフである。この棒グラフに示したように、縦線で示した補修部14の引張強さ19は、新材の引張強さ18と略同等の値を示していた。
したがって、本実施形態においては、肉厚の減少が生じたガスタービンの燃焼器ライナ16を補修して材質劣化を回復させ、さらに肉厚をも補修させることにより再使用することが可能となる。
[第2実施形態]
本実施形態では、図6に示した棒グラフを参照して、実プラントで寿命に到達する前であって、材質劣化とともに疲労損傷等を受けているが寿命には未到達であるガスタービン燃焼器ライナの回復処理について説明する。
本実施形態においては、燃焼器ライナ16の内表面におけるライナ基材8の表面にNiCoCrAlY系のボンドコート9を施し、さらにそのボンドコート9の表面側にジルコニア系のトップコート10を施した(図2(a)参照)。これらの燃焼器ライナ16は、一定期間の使用により、図2(b)に示す状態となり、酸化層11,酸化影響層12が形成されるため、これらの燃焼器ライナ16の酸化および損傷を受けたコーティング・酸化層S2を新しくするため、コーティング・酸化層S2を除去した。
コーティング・酸化層S2除去後のライナ基材8は高温環境下で使用されているため、内表面側に酸化層11およびその直下に脱炭などの酸化影響層12が生じていた。この酸化層11および酸化影響層12は第1実施形態の廃却となった燃焼器ライナ16よりも薄かったが、より信頼性を維持するため肉厚を増加させる補修を行った。
この補修としては、まずコーティング(ボンドコート9、トップコート10)および酸化層11を除去した後に、燃焼器ライナ16の内表面全体を洗浄した。洗浄方法については有機溶剤をウエスに浸み込ませて汚れおよび油分などを拭き取った。ここでは、有機溶剤槽の中に燃焼器ライナ16を入れて超音波洗浄する方法でも可能である。
次に、肉厚を増加させる補修に関しては、第1実施形態と同様に、補修材を刷毛にて装填した。なお、刷毛以外の方法としてスプレーを用いた装填も有効である。
補修材としては、低融点のニッケル基合金粉末と高融点のニッケル基合金粉末とを配合したものに、バインダーをさらに配合し、ペースト状にして使用した。
低融点のニッケル基合金粉末としては、JIS Z3265で規定されているBNi−1、BNi−1A、BNi−2、BNi−3、BNi−4、BNi−5、BNi−6、BNi−7またはNi−Cr−W−Fe−Si−B系、Ni−Si−B系、Ni−Co−Cr−Mo−Fe−B系、Ni−Cr−B系、Ni−Co−Si−B系等を適用することができる。
一方、高融点のニッケル基合金粉末としては、Hastelloy X、Nimonic263等を適用することができる。
本実施形態では、低融点のニッケル基合金粉末として、BNi−5を適用し、高融点のニッケル基合金粉末にはHastelloy Xを用いた。補修材の装填後は、燃焼器ライナを真空熱処理炉内に装入し、拡散熱処理を施した。
この燃焼器ライナ16は第1実施形態と同様に、炉内で回転させる。また、拡散熱処理の温度は1000〜1200℃に設定し、保持時間は20分〜1時間の間で行うことが望ましい。
このような遠心力下で処理を施すことにより、燃焼器ライナ16の肉厚を増加させる補修が可能となり、ライナ内表面に均一に補修材の層が形成される。その後、これまで用いられていたものと同等のボンドコート9およびトップコート10を施した。
以上の補修を実施した後、補修部14の強度を確認するために補修部14から引張試験片を採取し、引張強さを新材と比較した。
図6は、本実施形態の方法によって補修された燃焼器ライナ16の補修部14、引張強さ20と、新材によって構成された燃焼器ライナ16の引張強さ18を比較して示す棒グラフである。
この図6に棒グラフで表示したように、本実施形態による補修部14の引張強さ20は、新材の引張強さ18と比較して、略同等の値を示しており、本発明による効果が明確に確認された。
以上説明したように、本発明のガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法およびガスタービン燃焼器ライナによれば、ガスタービン燃焼器ライナの肉厚を大きくすることができ、従来では再使用することができずに廃却していた燃焼器ライナについて、これらを再使用ないし新生させることが可能となり、ガスタービン燃焼器ライナの運用について多大な利点を得ることができる。
S1…受入検査工程、S2…コーティング・酸化層除去工程、S3…洗浄工程、S4…肉厚増加補修工程、S5…拡散熱処理工程、S6…リコーティング工程、S7…出荷前検査工程、8…ライナ基材、9…ボンドコート、10…トップコート、11…酸化層、12…酸化影響層、13…基材と補修部との境界、14…補修部、15…真空炉(真空処理炉)、16…燃焼器ライナ、17…回転子、18…新材の引張強さ、19…補修部の引張強さ、20…補修部の引張強さ。

Claims (9)

  1. 材質劣化とともに疲労損傷を受けたガスタービン燃焼器ライナを補修・再生する方法であって、
    前記ガスタービン燃焼器ライナを受入れて前記燃焼器ライナの損傷検査を行う受入検査工程と、
    前記受入検査工程後に前記燃焼器ライナの内面に形成されたコーティングおよび酸化層を除去するコーティング・酸化層除去工程と、
    コーティング・酸化層除去後の燃焼器ライナを洗浄する洗浄工程と、
    真空中で前記燃焼器ライナを回転させながら内面側に補修材を回転による遠心力下で拡散ろう付けして前記燃焼器ライナの肉厚を増加させる肉厚増加補修工程と、
    前記燃焼器ライナを真空熱処理炉内に装入して1000〜1200℃で熱処理を行う拡散熱処理工程と、
    この拡散熱処理工程後に再度コーティングを行うリコーティング工程と、
    を備えることを特徴とするガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法。
  2. 前記ガスタービン燃焼器ライナを、材質劣化とともに疲労損傷を受けて寿命に到達し、または材質劣化とともに疲労損傷を受けているが寿命には未到達であるガスタービン燃焼器ライナとする請求項1記載のガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法。
  3. 前記肉厚増加補修工程では、拡散ろう付けを実施する請求項1または2記載のガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法。
  4. 前記拡散ろう付けは、低融点のニッケル基合金粉末と高融点のニッケル基合金粉末とを配合した補修材を用いて行う請求項3記載のガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法。
  5. 前記拡散ろう付けは真空中で燃焼器ライナを回転させながら遠心力によって前記燃焼器ライナの内面側に補修材を圧接することで肉厚を増加させる請求項1〜4のいずれか一項記載のガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法。
  6. 材質劣化とともに疲労損傷を受けて寿命に到達し、または材質劣化とともに疲労損傷を受けているが寿命には未到達であるガスタービン燃焼器ライナを補修・再生する方法であって、
    ガスタービンの使用後に行う受入検査工程と、コーティング除去工程と、肉厚増加の補修工程と、拡散熱処理工程と、リコーティング工程と、を備えることを特徴とするガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法。
  7. 前記肉厚増加の補修工程として、拡散ろう付け補修を実施する請求項6記載のガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法。
  8. 前記肉厚増加の補修工程として、低融点のニッケル基合金粉末と高融点のニッケル基合金粉末とを配合した補修材を用いて拡散ろう付け補修を実施する請求項6または7記載のガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法。
  9. 前記肉厚増加の補修工程は、真空中で燃焼器ライナを回転させながら、内面側に補修材を遠心力にて肉厚増加させる請求項6乃至請求項8のいずれか一項記載のガスタービン燃焼器ライナの補修・再生方法。
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