JP5733995B2 - フェライト焼結体およびこれを備えるノイズフィルタ - Google Patents
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Description
率で低損失の酸化物磁性材料(Ni−Cu−Mn−Zn)系フェライトが提案されている。
を含まず)を含有するNi系フェライトが提案されている。
を提供することを目的とするものである。
、結晶粒界にZn化合物が存在していることにより、電気抵抗が大きく、透磁率およびキュリー温度の高いフェライト焼結体とすることができるとともに、フェライト結晶間における磁力の相互作用を抑制することによって、透磁率の温度変化率を小さくすることができる。
例えば、外径が13mm,内径が7mm,厚みが3mmの図1(a)に示すフェライト焼結体からなるリング状のトロイダルコア10を用いて、トロイダルコア10の巻き線部10aの全周にわたって線径が0.2mmの被膜導線を10回巻きつけたものを用いる。
の透磁率をμ25、25℃から−40℃まで降温したときにおける最も低い透磁率をμ−40、25℃から160℃まで昇温したときにおける最も高い透磁率をμ160とし、低温部側の
透磁率の温度変化率X−40〜25を(μ−40−μ25)/μ25×100の計算式で、
高温部側の透磁率の温度変化率X25〜160を(μ160−μ25)/μ25×100の
計算式で求めることができる。さらに、キュリー温度は、同様の試料を用いて、LCRメータを用いたブリッジ回路法により求めることができる。
で0.05質量%以上0.15質量%含有してなり、結晶粒界にZn化合物が存在していることを特徴とする。
質量%以上0.15質量%とすることにより、透磁率を高めて、透磁率の温度変化率を小さくできるからである。透磁率を高めて、透磁率の温度変化率を小さくできる理由は、フェライト結晶の粒界にTi成分が凝集することなく分散して存在していることによると考えられる。これに対し、Tiの含有量がTiO2換算で0.05質量%未満では、透磁率を高めることができず、0.15質量%を超えると透磁率の温度変化率が大きくなる傾向がある。
ては、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置または蛍光X線分析装置を用いて、Ti量を求めた後Tiの酸化物に換算し、この値を用いて、主成分の酸化物に換算した値を100質量%としたときに対する比率を百分率で表すことにより確認すること
ができる。
とすることができる。
μm以上5μm以下である。なお、Znについては、出発原料と、出発原料を仮焼してフ
ェライト材料として合成した仮焼粉体にZnO化合物源として添加する酸化亜鉛とによって、フェライト焼結体中にZnO換算で29モル%以上31モル%以下含有するものであるので、出発原料の秤量時には、この添加分を差し引いて秤量する。そして、Fe,Ni,Cuについては、FeをFe2O3換算で48モル%以上51モル%以下,NiをNiO換算で14モル%以上17モル%以下およびCuをCuO換算で5モル%以上7モル%以下の組成範囲となるように秤量する。
が好ましく、この添加量であれば、Zn化合物の面積占有率を0.1%以上3.0%以下とすることができる。また、ここで添加する酸化亜鉛の平均粒径は、2μm以上4μm以下であることが好ましい。酸化亜鉛の平均粒径を2μm以上4μm以下としたのは、添加する酸化亜鉛が容易にフェライト結晶に固溶することなく、仮焼粉体に均質に分散させてフェライト焼結体の結晶粒界に存在させるためである。また、Tiについては、仮焼粉体と酸化亜鉛とを加えた質量を100質量%としたとき、TiO2換算で0.05質量%以上0.15質量%
以下の範囲とする。
2時間仮焼して仮焼粉体を得た。次に、添加原料として、Zn化合物源である表1に示す量のZnO粉末と、仮焼粉体とこのZnO粉末とを加えた質量100質量%に対する表1に
示す量のTiO2粉末とを用意した。なお、ZnO粉末の平均粒径は3μmのものを用いた。そして、この添加原料および仮焼粉体を溶媒とともにボールミルに入れて粉砕した後、バインダを加えてスラリーとし、噴霧造粒装置(スプレードライヤ)を用いて造粒して
球状顆粒を得た。
脱脂体を得た。しかる後、脱脂体を耐火材からなる焼成棚板上に並べ、ブロック状の耐火材を用いて脱脂体を完全に覆った状態としてから、大気雰囲気の焼成炉にて1000〜1200℃で2時間保持して焼成した。その後、必要に応じて研削加工を施し、外径が13mm,内径が7mm,厚みが3mmの図1(a)に示す形状のトロイダルコア10を得た(試料No.1〜15)。
付けてLCRメータを用いて周波数100kHzにおける透磁率を測定した。
磁率をμ25、25℃から−40℃まで降温したときにおける最も低い透磁率をμ−40、25℃から160℃まで昇温したときにおける最も高い透磁率をμ160とし、低温部側の透磁
率の温度変化率X−40〜25を(μ−40−μ25)/μ25×100の計算式で、高温
部側の透磁率の温度変化率X25〜160を(μ160−μ25)/μ25×100の計算
式で求めた。さらに、透磁率の測定と同様の試料およびLCRメータを用いて、LCRメータを用いたブリッジ回路法によりキュリー温度を求めた。
質量%としたときに対する比率を百分率で表すことによって、表1に記載の質量%となっていることを確認した。
満、もしくは透磁率の温度変化率の絶対値が40を超えていた。また、試料No.1については、TiO2が0.05質量%未満であることから、透磁率が1100と最も低かった。
量%に対し、TiをTiO2換算で0.05質量%以上0.15質量%含有するとともに、結晶粒界にZn化合物が存在している試料No.2,3,6,7,10〜13は、透磁率が1200以上およびキュリー温度が159℃以上であり、かつ透磁率の温度変化率の絶対値が40以下であ
り、良好な特性を有していることが確認された。
n化合物の占有面積率が0.1%以上3.0%以下である試料No.17〜21は、透磁率が1245以上であり、かつ透磁率の温度変化率の絶対値が36以下であり、Zn化合物の占有面積率が0.1%未満もしくは3.0%を超えている試料No.16,22よりも良好な特性を有していることが確認された。
2:フェライト結晶
3:結晶粒界
10:トロイダルコア
10a:巻線部
20:ボビンコア
Claims (2)
- FeをFe2O3換算で48モル%以上51モル%以下,ZnをZnO換算で29モ
ル%以上31モル%以下,NiをNiO換算で14モル%以上17モル%以下およびCuをCuO換算で5モル%以上7モル%以下の組成範囲からなる主成分100質量%に対し、TiをTiO2換算で0.05質量%以上0.15質量%含有してなり、結晶粒界にZn化合物が存在し、前記Zn化合物の面積占有率が0.1%以上3.0%以下であることを特徴とするフェライト焼結体。 - 請求項1に記載のフェライト焼結体に金属線を巻きつけてなることを特徴とするノイ
ズフィルタ。
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JP2011013171A JP5733995B2 (ja) | 2011-01-25 | 2011-01-25 | フェライト焼結体およびこれを備えるノイズフィルタ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011013171A JP5733995B2 (ja) | 2011-01-25 | 2011-01-25 | フェライト焼結体およびこれを備えるノイズフィルタ |
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JP2012153556A JP2012153556A (ja) | 2012-08-16 |
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Family Applications (1)
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