JP5731287B2 - 乗用型田植機 - Google Patents
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Description
その結果、重複姿勢と展開姿勢とに切換自在な複数の予備苗載台を備えた乗用型田植機において、把手を形成するための専用の構成を備えずとも作業者の乗降を容易にする田植機が構成された。
また、支柱状フレームに固定予備苗載台を支持するための固定フレームに対して把手を形成しているので、フレーム類の大型化を招くことなく強固に把手を維持することが可能となる。
また、重複姿勢では予備苗載台が重なり合うことで上下方向の寸法を短くして走行時における運転者の視界を良好にする。また、展開姿勢では把手が可動予備苗載台の底部に当接して受け止めることになり、マット状苗を載置した場合にも可動予備苗載台を展開姿勢に安定的に維持することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、左右一対の前車輪1と左右一対の後車輪2とを有した走行機体Aの中央に運転座席3を配置し、この走行機体Aの後端にリンク機構Lを介して苗植付装置Bを昇降自在に連結し、走行機体Aの前部位置の両側部に予備苗載置ユニットCを備えて乗用型田植機が構成されている。
ボンネット4の外側で搭乗フロア22の両外側位置に縦向き姿勢となる一対の支柱状フレーム25が備えられ、この支柱状フレーム25に3つの予備苗載台Crを備えて予備苗載置ユニットCが構成されている。3つの予備苗載台Crは、図1、図2、図4に示す如く、平面視で夫々が上下に重なり合う重複姿勢と、図3、図5に示す如く、平面視で夫々が前後向きに直線状で3つの予備苗載台Crが前後に隣接する展開姿勢とに設定自在に構成されている。
図4〜図10に示すように、支柱状フレーム25はパイプ材が用いられ、その上部位置には複数の貫通孔25Aが形成されている。固定予備苗載台26は丸パイプ材で成る固定フレーム31に支持され、この固定フレーム31にはブラケット32が形成されている。このような構造から、ブラケット32の孔部に挿通する連結ボルト33を貫通孔25Aに挿通して締結することにより、支柱状フレーム25に固定フレーム31が固定される。尚、ブラケット32には、固定フレーム31の下面に連結する強度フレーム32Aが連結され、支柱状フレーム25の複数の貫通孔25Aを選択してブラケット32を連結することにより予備苗載置ユニットCの高さ調節を行えるように構成されている。
更に、展開姿勢で後部位置となる可動予備苗載台27は、重複姿勢で最上段となる位置に配置されるものであり、この可動予備苗載台27の機体外方位置で運転座席3に着座した作業者が操作可能な位置に押圧機構Dを備えている。図5、図7、図8に示すように、この押圧機構Dは、可動予備苗載台27に載置された載置物を付勢力により予備苗載置面に押さえ込むホルダアーム51を有している。この押圧機構Dは、後部可動フレーム36に連結される連結フレーム52に支持されるケース53を有し、連結フレーム52に対して揺動軸Pを中心にして揺動自在にホルダアーム51が支持され、このホルダアーム51を押圧姿勢と開放姿勢とに保持するように、ホルダアーム51の中間部分とケース53の外面の支持ピン54との間に配置されるコイルバネ55を備えている。
この構成から、マット状苗Wを畦から苗植付装置Bの苗載台12に供給する際には、走行機体Aを畦際に接近させ、予備苗載台Crを展開姿勢に設定し、畦から前端位置の予備苗載台Crに対して、例えば、図6に示す如く、育苗箱18に収容された状態のマット状苗Wを載置し走行機体Aの後方に送ることにより、遊転ローラ28の回転によりマット状苗Wが後端位置の予備苗載台Crまで送り込まれることになり、ステップ21に立つ作業者が後端位置の予備苗載台Crから苗植付装置Bの苗載台12にマット状苗Wを供給できる。
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)図11、図12に示すように、走行機体Aの前部位置にペースト状(液状)の肥料を貯留する肥料タンク61を左右の予備苗載置ユニットCの下側に備え、この肥料タンク61の下側に肥料を送り出すポンプ62を備え、このポンプ62からの肥料を苗植付装置Bのノズル(図示せず)に供給できるように構成されている。肥料タンク61の前部には供給口61Aを開閉する蓋体61Bを揺動開閉自在に備えており、この肥料タンク61の前部位置には、肥料タンク61に肥料を補充する際に補充タンク65を保持する保持フレーム66を備えている。この保持フレーム66は、補充タンク65から肥料を補充する際に、排出口65Aを下方に向けた状態で補充タンク65の保持するように構成されている。補充タンク65は箱状であり、保持フレーム66は補充タンク65を受け止めるように複数のロッド材を組み合わせた構造を有し、保持フレーム66に連結するようにロッド材で成る補強フレーム67を後方に延出し、この補強フレーム67の延出端を予備苗載置ユニットCの一対の支柱状フレーム25同士を接続する接続フレーム25Bに連結している。
26 固定予備苗載台
27 可動予備苗載台
31 固定フレーム
43 把手
44 底部(規制部材)
51 ホルダアーム
A 走行機体
C 予備苗載置ユニット
Cr 予備苗載台
Xf 軸芯(前軸芯)
Xr 軸芯(後軸芯)
Claims (6)
- 複数の予備苗載台を平面視で重なり合う重複姿勢と前後向きに直線状に並ぶ展開姿勢とに切換自在に構成した予備苗載置ユニットが、走行機体の前部位置に備えられている乗用型田植機であって、
前記走行機体の前部位置に支柱状フレームを備え、複数の前記予備苗載台が、前記支柱状フレームに支持される固定予備苗載台と、前記展開姿勢で前記固定予備苗載台の前部側と後部側とに配置される可動予備苗載台とを備えて構成され、
前記固定予備苗載台を前記支柱状フレームに支持する固定フレームの前端又は後端に対して前記走行機体への乗降位置の側に突出する把手が備えられ、
前記重複姿勢では2つの前記可動予備苗載台の一方が前記固定予備苗載台の上面に重なり、この上面に他方の前記可動予備苗載台が重なると共に、2つの前記可動予備苗載台が、前記固定フレームに対して非分離状態での位置変更、又は、分離状態での位置変更により前記展開姿勢に切換えられるように前記予備苗載置ユニットが構成され、
前記展開姿勢に設定された可動予備苗載台の底部に当接する位置に前記把手が配置されている乗用型田植機。 - 平面視で前記重複姿勢にある前記予備苗載台の横幅より狭い領域の内部に前記把手が配置されている請求項1記載の乗用型田植機。
- 前記把手が、前記固定予備苗載台の予備苗載置面より低いレベルに配置されている請求項1又は2に記載の乗用型田植機。
- 前記展開姿勢で前記固定予備苗載台より後方位置となる前記可動予備苗載台に対し、この可動予備苗載台に載置された載置物を付勢力により予備苗載置面に押さえ込むホルダアームが揺動自在に備えられている請求項1〜3のいずれか一項に記載の乗用型田植機。
- 前記ホルダアームを備えた前記可動予備苗載台が、前記重複姿勢で最上段に配置され、前記ホルダアームは、前記重複姿勢において前記固定予備苗載台の底部に対して付勢力により当接するように前記ホルダアームの揺動領域が設定されている請求項4記載の乗用型田植機。
- 前記ホルダアームが、平面視において前記可動予備苗載台の機体外方位置に配置されている請求項4又は5記載の乗用型田植機。
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