JP5729987B2 - 液体吐出ヘッドの制御方法及び、この制御方法を行う液体吐出装置 - Google Patents
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Description
本発明を適用することができる液体吐出装置の外観を図1に示し、この液体吐出装置に用いられるヘッドカートリッジの外観を図2に示す。
図2(a)に本発明に係る液体吐出ヘッド19の斜視図を示す。また、図2(b)は、図2(a)のA−A’に沿って垂直に液体吐出ヘッド19を切断した場合の切断面の状態を模式的に示す断面図である。液体吐出ヘッド19は、液体を吐出するために利用される熱エネルギーを発生するエネルギー発生素子12を備えた液体吐出ヘッド用基板5と、液体吐出ヘッド用基板5の上に設けられた流路壁部材14と、を有している。流路壁部材14は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂の硬化物で設けることができ、液体を吐出するための吐出口25と、吐出口25に連通する流路46の壁14aとを有している。この壁14aを内側にして、流路壁部材14が液体吐出ヘッド用基板5に接することで流路46が設けられている。液体を供給するための供給口32は、液体吐出ヘッド用基板5のエネルギー発生素子12を備えた面と反対側の面とを貫通するように設けられている。エネルギー発生素子12は、被記録媒体の搬送方向つまり供給口32の長手方向に沿って、所定間隔で供給口32の両側に設けられている。流路壁部材14に設けられた吐出口25は、エネルギー発生素子12に対向する位置に設けられており、複数配列されることで吐出口列を形成している。液体吐出ヘッドは、異なる種類の液体を記録動作に用いるために、図2(a)に示されるように供給口32を複数設けることもでき、其々の供給口32に沿って吐出口列が設けられている。
本実施形態における、液体吐出装置の電気的な構成のブロック図を図3に示す。
検知手段36の模式図を図4に示す。検知手段36は、光を照射する発光部38と照射された光を受光する受光部39と液体溜め部40とから構成され、キャリッジ16の動作を阻害しない領域に配設される。吐出口からの吐出検知動作は、液体吐出ヘッド19を検知手段36の対向する位置に移動させ、1つの吐出口につき数発ずつ順番に行う。このとき液滴が、発光部38と受光部39を結んだ線上を液滴が通過するように液体溜め部40に向かって吐出される。吐出口25から吐出された液滴37が、発光部38と受光部39を結んだ線上を通過するように設けることで、発光部38からの光が一時的に遮った際には受光信号に変化が生じ、正常に吐出されたと判断することができる。一方、吐出動作を行ったにもかかわらず受光部39の受光信号に変化が生じない場合には、正常に吐出されない不吐出状態(以下、吐出不良とも称する)であると判断することができる。すなわち検知手段36を吐出判断手段として用いている。
次に、本発明に適用される駆動電圧パルス幅の決定方法について説明する。本実施形態において駆動電圧パルス幅とは、吐出口から1つの液滴を吐出するために最適な発熱抵抗層に電圧を印加する時間のことをいう。
6 発熱抵抗層
7 電極
8 絶縁層
10 保護層
12 エネルギー発生素子
19 液体吐出ヘッド
36 検査手段
Claims (14)
- 液体を吐出するためのエネルギーを発生する複数のエネルギー発生素子を備えた基体と、前記複数のエネルギー発生素子を被覆する絶縁性材料からなる絶縁層と、前記絶縁層を被覆するように設けられた金属材料からなる保護層と、前記複数のエネルギー発生素子の其々に対応して設けれ、液体を吐出するための複数の吐出口と、を備えた液体吐出ヘッドの制御方法であって、
前記吐出口が液体を吐出しない不吐出状態の吐出口か否かを検知する吐出検知工程と、
前記吐出検知工程において共通の前記保護層で被覆された複数の前記エネルギー発生素子に対応する複数の前記吐出口が不吐出状態であることが検知されたときに、前記エネルギー発生素子にエネルギーを供給し、複数の前記吐出口からの吐出を検知することにより、前記複数の吐出口から液体を吐出するために前記エネルギー発生素子に供給するエネルギー量を新たに決定する決定工程と、
前記保護層の酸化に関わる判断として、前記決定工程において決定されたエネルギー量が前記決定工程以前に前記複数のエネルギー発生素子を駆動するために用いられていたエネルギー量よりも所定の量以上増加しているか否かを判断する判断工程と、
を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの制御方法。 - 前記判断工程において、前記決定工程において決定されたエネルギー量が、前記決定工程以前に前記複数のエネルギー発生素子を駆動するために用いられていたエネルギー量よりも、前記所定の量以上増加している場合には、前記保護層で陽極酸化が生じたと判断することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッドの制御方法。
- 前記吐出検知工程において、共通の前記保護層で被覆された複数の前記エネルギー発生素子に対応する複数の吐出口が前記不吐出状態であると検知されなかったときには、前記決定工程を行なわず、前記液体吐出ヘッドの回復動作を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出ヘッドの制御方法。
- 前記決定工程において、前記エネルギー発生素子に印加される電圧のパルス幅を決定することによって前記エネルギー量を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの制御方法。
- 前記決定工程において、前記エネルギー発生素子に印加される電圧のパルス幅を変化させて、各パルス幅を印化した場合において前記吐出口から液体が吐出されているか否かを検知することを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ヘッドの制御方法。
- 前記保護層はタンタルを主成分とすることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの制御方法。
- 前記複数のエネルギー発生素子は、液体を供給するために前記基体を貫通して設けられた供給口の長手方向に並んでいることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの制御方法。
- 前記所定の量は10%であることを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッドの制御方法。
- 前記決定工程において決定されたエネルギー量が、前記決定工程以前に前記複数のエネルギー発生素子を駆動するために用いられていたエネルギー量よりも、所定の量以上増加している場合には、決定工程以降において液体吐出ヘッドの使用を制限することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの制御方法。
- 液体を吐出するためのエネルギーを発生する複数のエネルギー発生素子を備えた基体と、前記複数のエネルギー発生素子を被覆する絶縁性材料からなる絶縁層と、前記絶縁層を覆うように設けられた金属材料からなる保護層と、前記複数のエネルギー発生素子の其々に対応して設けれ、液体を吐出するための複数の吐出口と、を備えた液体吐出ヘッドを搭載可能な液体吐出装置であって、
前記吐出口が液体を吐出しない不吐出状態の吐出口か否かを検知する吐出検知手段と、
前記吐出検知手段によって、共通の前記保護層で被覆された複数の前記エネルギー発生素子に対応する複数の前記吐出口が不吐出状態であることが検知されたときに、前記エネルギー発生素子にエネルギーを供給し、複数の前記吐出口からの吐出を検知することにより、前記複数の吐出口から液体を吐出するために前記エネルギー発生素子に供給するエネルギー量を新たに決定する決定手段と、
前記保護層の酸化に関わる判断として、前記決定手段によって新たに決定されたエネルギー量が、前記決定手段による当該新たな決定以前に前記複数のエネルギー発生素子を駆動するために用いられていたエネルギー量よりも所定の量以上増加しているか否かを判断する判断手段と、
を有することを特徴とする液体吐出装置。 - 前記判断手段は、前記決定手段によって新たに決定されたエネルギー量が、前記決定手段による当該新たな決定以前に前記複数のエネルギー発生素子を駆動するために用いられていたエネルギー量よりも所定の量以上増加している場合には、前記保護層で陽極酸化が生じたと判断することを特徴とする請求項10に記載の液体吐出装置。
- 前記吐出検知手段が、共通の前記保護層で被覆された複数の前記エネルギー発生素子と対応する複数の吐出口が前記不吐出状態であると検知しなかったときに、前記決定手段は、前記エネルギー発生素子に供給するエネルギー量を新たに決定せず、前記液体吐出ヘッドの回復動作を行うための回復手段が前記回復動作を行うことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の液体吐出装置。
- 前記所定の量は10%であることを特徴とする請求項11または12に記載の液体吐出装置。
- 前記決定手段において決定されたエネルギー量が、前記決定手段によって新たに決定されたエネルギー量が、前記決定手段による当該新たな決定以前に前記複数のエネルギー発生素子を駆動するために用いられていたエネルギー量よりも所定の量以上増加している場合には、以降の液体吐出ヘッドの使用の制限に関わる制御を行うことを特徴とする請求項10乃至請求項13のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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