JP3530843B2 - インクジェット記録装置、インクジェット記録ヘッドの温度特性検知方法、およびインクジェット記録ヘッドの吐出状態判断方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、インクジェット記録ヘッドの温度特性検知方法、およびインクジェット記録ヘッドの吐出状態判断方法

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JP3530843B2
JP3530843B2 JP2001375729A JP2001375729A JP3530843B2 JP 3530843 B2 JP3530843 B2 JP 3530843B2 JP 2001375729 A JP2001375729 A JP 2001375729A JP 2001375729 A JP2001375729 A JP 2001375729A JP 3530843 B2 JP3530843 B2 JP 3530843B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、事務機器一般に用
いられるプリンター、ファクシミリ装置、ワ−ドプロセ
ッサ、複写機等の記録装置として適用可能なインクジェ
ット記録装置に関する。また、本発明はインクジェット
記録ヘッドの温度特性検知方法ならびにインクジェット
記録ヘッドの吐出状態判断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、OHP用シート等の記録媒体
に対して記録を行なう記録装置は、種々の記録方式によ
る記録ヘッドを搭載した形態で実用化されている。この
記録ヘッドには、ワイヤードット方式、感熱方式、熱転
写方式、インクジェット方式によるもの等がある。特に
インクジェット方式は、記録媒体に直接インクを吐出す
るため、ランニングコストが低く、静かな記録方法とし
て注目されている。
【0003】かかるインクジェット記録装置において
は、インクを貯蔵したインクタンクと記録ヘッドとをイ
ンク供給パイプ等で接続し、該インクタンクからインク
供給が行なわれている。該インクタンクは、記録ヘッド
と分割されてインクタンクとは別個に記録装置内に交換
可能に装着されるインクカートリッジ型や、記録ヘッド
と一体化されて記録装置に交換可能に装着される記録ヘ
ッド一体型等が実用化されている。
【0004】上記インクジェット記録装置において、イ
ンクの消耗によりインク供給が中断されると、インク吐
出不能となり記録不能となる為、記録装置としての目的
が達成できなくなる。このような障害を回避する為、イ
ンクの消耗量に応じて、警告信号を発生したり、インク
タンクの交換等を要請するインク残量検知機能を有する
記録装置が実用化されている。
【0005】上記のような従来のインク残量検知方法で
は、インク吐出の為に印加されるパルス信号をカウント
しインク消耗量を算出する方式や、インク自体やインク
を保持する保持部材の抵抗値変化を監視する方式や、イ
ンクタンクの重量変化を検知する方式や、インクタンク
や記録ヘッド等のインク経路に透明領域を設け、経路上
のインク有無をフォトセンサや使用者の目視により検知
する方式等が考案されている。
【0006】上述のインク吐出パルス信号のカウントを
残量検知に用いる方式では、印加されたパルス数と、パ
ルスにより吐出するインク一滴当りの吐出量との積によ
り、記録に使用したインク量を算出し、残量の検知を行
なっている。
【0007】また、インク等の抵抗値を監視し残量検知
を行う方式は、広く利用されているインクが水や導電性
物質等を含み固有抵抗を有することを利用し、インクタ
ンク等に一対の電極を設けインクやインクを保持した保
持部材の抵抗値を検出することにより、電極間の抵抗値
がインク量と相関関係を持って変化する事を利用して残
量検知を行なっている。
【0008】また、インクタンクの重量変化を利用する
方式では、インクタンクを装着する装着部材にバネ材等
を設け、インクの消耗に伴うバネ材に加わる力の変化を
利用し、該バネの伸縮に応じて接触、離脱する電気的接
点を動作させる事などで残量検知を行なっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、以下のような問題点があった。
【0010】上述の方法により記録不能に至るとされる
インク残量を検出しても、その値は記録ヘッドの製造上
の個体差等の影響を受け、残量警告を行なった場合に、
警告直後に記録不能に至る場合や警告後所定時間経過後
も正常に記録可能な場合が存在する等、検出結果の精度
が低いという問題を有している。本発明者が実験した結
果によれば、上記問題は、スポンジ等のインク保持部材
を用いてインクをインクタンク内に保持した記録ヘッド
において顕著であった。
【0011】また、前記パルスにより吐出する一パルス
当りのインク滴の吐出量は、記録ヘッドの個体差に加
え、環境温度にも左右される為、正確なインク量の算出
が困難であり、更に目視やフォトセンサによる状態検知
においても正確さが十分でないという問題があった。
【0012】また、残量検知の為にバネ部材やフォトセ
ンサ等の検出部材を要することや、インク経路に透明領
域を設けることで構成が複雑になってしまうという問題
もある。
【0013】また、上記従来例では、インク消耗による
インク供給の中断を原因とする記録不能状態の検知は可
能であっても、インクを完全に消耗する前に発生し得る
記録不能状態の検知は困難であるという問題もある。イ
ンク消耗以前の記録不能状態は、インクを消耗しきる前
に、インクタンクと記録ヘッドとを接続するインク供給
パイプ等インク経路に外気が侵入して気泡が発生した
り、インク吐出の為にインク中に発泡を生じさせる記録
ヘッドにおいて、残留気泡が発生、成長するなどして、
インク供給が中断される場合や、記録装置や記録ヘッド
に振動が加わりインク吐出口におけるメニスカスが破壊
され、インク吐出口から空気が記録ヘッドのノズル内に
流入してしまうこと等によって発生するものである。こ
のようなインクが消耗されたことや他の要因によってイ
ンクの供給が中断された結果、インクの正常吐出が行え
ずに吐出不能状態、すなわち記録不能状態となったこと
を検出する手法として、記録ヘッドの温度を検知して行
う方法がある。つまり、記録ヘッドからインクが正常に
吐出できない状態においては、インクを吐出させる素子
を駆動したとしてもインクが吐出されず、その結果とし
て記録ヘッドの温度が上昇してしまうことから、記録ヘ
ッドの温度を検知することによって、インクの吐出が行
えるか否かという吐出状態を検出することができる。
【0014】しかし、記録ヘッド毎にその発熱量や熱の
流出量といった温度に関する特性が異なり、その結果、
吐出状態の検出において、記録不能な状態であると判断
するための閾値をある温度に定めたとしても、記録ヘッ
ド毎の温度特性のばらつきにより、正常に吐出が行える
状態であっても誤って吐出不能状態として検出された
り、また、吐出が行えず記録不能状態となっているにも
関わらず正常であると検出されたりすることがある。
【0015】本発明は、上述の問題点を解決する為にな
されたもので、その主な目的は、記録ヘッド毎にばらつ
く、記録ヘッドの温度特性することにある。また、本発
明は、インクが正常に吐出可能であるか否か、というイ
ンク吐出状態の判断を精度良く行うことを可能にするた
めの、記録ヘッドの温度特性の検知方法を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、電気信号の印加に応じて熱エネルギーを発生する
電気熱変換体とインクを吐出するための吐出口とを備え
た記録ヘッドを交換可能に装着するとともに、装着され
た前記記録ヘッドから記録媒体にインクを吐出させて記
録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘ
ッドの温度を検出するための温度検出手段と、前記記録
ヘッドの個体毎の発熱量又は熱の流出量の差に起因して
記録ヘッドの個体毎にばらつく温度特性を検知する温度
特性検知手段と、を有し、前記温度特性検知手段は、前
記記録媒体に対する記録とは別の工程において、前記記
録ヘッドの前記電気熱変換体に所定の電気信号を印加
し、当該所定の電気信号の印加により前記電気熱変換体
が発生する熱エネルギーに起因する前記記録ヘッドの温
度変化を前記温度検出手段により検出した結果に基づい
て、装着されている前記記録ヘッドの前記温度特性を検
知することを特徴とする。
【0017】また、本発明は、電気信号の印加に応じて
熱エネルギーを発生する電気熱変換体とインクを吐出す
るための吐出口とを備えたインクジェット記録ヘッドを
交換可能に装着するとともに、装着された前記インクジ
ェット記録ヘッドから記録媒体に対してインクの吐出を
行って記録を行うインクジェット記録装置における前記
インクジェット記録ヘッドの温度特性検知方法であっ
て、記録の工程とは別の工程において、前記装置に装着
されている前記インクジェット記録ヘッドの前記電気熱
変換体に所定の電気信号を印加する工程と、前記所定の
電気信号の印加により前記電気熱変換体が発生する熱エ
ネルギーに起因する前記インクジェット記録ヘッドの温
度変化を検出する工程と、検出された前記温度変化に基
づき、前記インクジェット記録ヘッドの個体毎の発熱量
又は熱の流出量の違いに起因してインクジェット記録ヘ
ッドの個体毎にばらつく、前記インクジェット記録ヘッ
ドの温度特性を検知する工程と、からなることを特徴と
する。
【0018】また、本発明により上記方法により検知さ
れたインクジェット記録ヘッドの温度特性に基づき、前
記インクジェット記録ヘッドのインク吐出状態の良否の
判断を行うことを特徴とするインクジェット記録ヘッド
の吐出状態判断方法が提供される。
【0019】(作用)本発明の構成に基づき、インクを
吐出口より記録媒体に吐出させて記録を行なう、交換可
能な記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録
装置において、記録ヘッドの個体差のうち、種々の用途
に適用可能な、記録ヘッドの発熱量や熱の流出量に起因
する記録ヘッドの温度特性の検知を行うことができる。
【0020】本発明により、インクが正常に吐出可能で
あるか否かというインク吐出状態の判断を精度良く行う
ことを可能にするための、記録ヘッドの温度特性の検知
方法を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
図を参照して詳細に説明する。
【0022】(実施例1)図1は、記録ヘッド1と、イ
ンクタンク2とが一体となったヘッドカートリッジ3の
斜視図であり、図2は、ヘッドカートリッジ3の分解斜
視図である。110は、ヒーターボードであり、Si基
板上に列状に配された複数の吐出ヒーターと、これに電
力を供給する電気配線等が形成されている。140は、
溝付天板であり、複数のノズルと、それに対応した吐出
口を有するオリフィスプレート141と、ノズルに供給
するインクを収納するための共通液室等が、一体成型さ
れている。120は、配線基板であり、配線の一方はヒ
ーターボード110にワイヤボンディング等で結線さ
れ、もう一方の端部には記録装置本体からの電気信号を
受けるパッド121を有する。130は、金属からなる
ベースプレートであり、配線基板120やヒーターボー
ド110が接着剤等で貼り付けられる。
【0023】さらに、押えばね150で、ヒーターボー
ド110と、溝付天板140をはさんで、押えばねの足
部をベースプレート130の穴131に係合することに
より、ヒーターボード110と、溝付天板140が、ベ
ースプレート130に圧着固定される。160は、イン
ク供給部材であり、インク供給管161と、それに接続
したインク導管162を有する。インク供給管161
は、インクタンク100のインク供給穴101に接続さ
れ、インク導管162は、溝付天板140のインク受け
口142に接続される。これにより、インクタンク10
0からオリフィスプレート141の吐出口までの、イン
ク流路が形成される。
【0024】図3(A)は、上記ヒーターボード110
の詳細図であり、図3(B)は、その一部切欠斜視図で
ある。111aは吐出ヒーターであり、111はその吐
出ヒーター列であり、オリフィスプレート141の吐出
口に続くノズルのそれぞれに対応して設けられている。
この吐出ヒーター列111に電圧を印加することによ
り、ノズルのインクが熱エネルギーを得て、液滴となっ
てオリフィスプレート141の吐出口から吐出し、記録
が行われる。112a、112bは、記録ヘッドの温度
調節用の加熱ヒーターであり、ヒーターボード110近
傍を加熱することができる。113a、113bは、吐
出ヒーター列111や加熱ヒーター112a,112b
と同様に半導体成膜技術により同時期に製造可能な温度
センサであり、吐出ヒーター列111近傍の温度を検出
することができる。
【0025】また、斜線部は、溝付天板140との接続
部位置を示している。なお、吐出ヒーター列111は、
それぞれが抵抗値120Ωの電気熱変換体で、駆動電圧
を19Vとして、約3Wのエネルギーを出力する。加熱
ヒーター112a,112bは、抵抗値が144Ωの電
気熱変換体で、駆動電圧を24Vとして、4Wのエネル
ギーを出力する。温度センサ113a,113bは、ダ
イオードセンサで、温度1度につき、約2.5mV出力
値が変化する。
【0026】次に、本発明における記録手段として本実
施例のインクジェット記録装置に用いられる記録ヘッド
の吐出原理について説明する。
【0027】インクジェット記録装置に適用される記録
ヘッド部は、一般に微細な液体吐出口(オリフィス)、
液路およびこの液路の一部に設けられるエネルギ−作用
部と、該作用部にある液体に作用させる液滴形成エネル
ギ−を発生するエネルギ−発生手段とを備え、交換可能
である。このようなエネルギ−を発生するエネルギ−発
生手段としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用いた
もの、レ−ザ等の電磁波を照射して、そこにある液体に
吸収させて発熱させ、該発熱による作用で液滴を吐出、
飛翔させるようにしたもの、あるいは電気熱変換体によ
って液体を加熱して液体を吐出させるようにしたもの等
がある。
【0028】その中でも熱エネルギ−によって液体を吐
出させるインクジェット記録方式に用いられる記録ヘッ
ド部は、記録用の液滴を吐出して飛翔用液滴を形成する
ための液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列するこ
とができるために高解像力の記録をすることが可能であ
る。また、電気熱変換体をエネルギ−発生手段として用
いた記録ヘッド部は、記録ヘッド部として全体的なコン
パクト化も容易で、かつ、最近の半導体分野における技
術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマイクロ加
工技術の長所を十二分に活用でき、長尺化及び面状化
(2元化)が容易であること等から、マルチノズル化、
高密度実装化が容易で、しかも大量に生産性よく、製造
コストも安価なインクジェット記録用ヘッド部を提供す
ることが可能である。
【0029】このようにエネルギ−発生手段に電気熱変
換体を用い、半導体製造プロセスを経て製造されたイン
クジェット用記録ヘッド部は、一般には各インク吐出口
に対応した液路を設け、該液路ごとに該液路を満たす液
体に熱エネルギ−を作用させて、対応するインク吐出口
から液体を吐出して飛翔用液滴を形成する手段としての
電気熱変換体が設けられ、各液路には、各液路に連通し
ている共通液室から液体が供給される構造となってい
る。なお、インク吐出部の製造方法について本出願人は
第1の基板上に少なくとも液路を形成するための固体層
と、少なくとも液路の壁の形成に利用する活性エネルギ
−線硬化性材料層と、第2の基板を順次積層した後、該
第2の基板上にマスクを積層し、該マスクの上方から活
性エネルギ−線を照射して、活性エネルギ−線硬化性材
料層の少なくとも液路の壁を構成部分として硬化させ、
更に固体層と活性エネルギ−線硬化性材料層の未硬化部
分を二つの基板間から除去し、少なくとも液路を形成す
る方法を出願した(特開昭62−253457号公報参
照)。
【0030】図3(C)は、上述したインクジェット記
録ヘッド部の概略図である。記録ヘッド部1801はエ
ッチング蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロセス
工程を経て、基板1802上に成膜された電気熱変換体
1803、電極1804、流路壁1805、天板180
6で構成されている。
【0031】しかし、このような記録ヘッド部1801
では記録用液体1812が図示していない液体貯蔵室か
ら液体供給管1807を通して共通液室1808内に供
給される。
【0032】1809は液体供給管用コネクタである。
共通液室1808内に供給された記録液体1812は毛
管現象により液路1810内に供給され、液路先端のイ
ンク吐出口1811でメニスカスが形成されることによ
り安定に保持される。そこで電気熱変換体1803に通
電されることにより、電気熱変換体面上の液体が加熱さ
れ、膜沸騰による発泡現象が生じ、その気泡の成長によ
りインク吐出口1811から液滴が吐出する。上述した
ような構成により、液路密度16液路/mmといった高
密度の液路配置で128液路あるいは250液路という
マルチ液路のインクジェット記録ヘッド部を形成するこ
とができる。
【0033】図4には、本例に係るインクジェット記録
装置のプリンタ部の構成例を示す。ここで201は、イ
ンクジェット記録ヘッドを有したヘッドカートリッジ、
202は、これを搭載して図中S方向に走査するための
キャリッジである。203は、ヘッドカートリッジ20
1をキャリッジ202に取り付けるためのフック、20
4はフック203を操作するためのレバーである。20
5は、ヘッドカートリッジ201に対する電気接続部を
支持するための支持板である。206は、その電気接続
部と本体制御部とを接続するためのFPC(フレキシブ
ル印刷回路)である。207は、キャリッジ202をS
方向に案内するためのガイド軸であり、キャリッジ20
2の軸受け208に挿通されている。
【0034】209は、キャリッジ202が装着され、
これをS方向に移動させるための動力を伝達するための
タイミングベルトであり、装置両側部に配置されたプー
リ210A、210Bに張架されている。一方のプーリ
210Bには、ギヤ等の伝達機構を介してキャリッジモ
ータ211より駆動力が伝達される。212は、紙等の
記録媒体の被記録面を規制するとともに記録等に際して
これを搬送するための搬送ローラーであり、搬送モータ
ー213によって駆動される。214は、記録媒体を記
録位置に導くためのペーパーパン、215は、記録媒体
の送給経路途中に配設されて記録媒体を搬送ローラー2
12にむけて押圧し、これを搬送するためのピンチロー
ラーである。
【0035】216は、ヘッドカートリッジ201の吐
出口に対向し記録媒体の記録面を規制するためのプラテ
ンである。217は、記録媒体搬送方向上、記録位置よ
り下流側に配置され、記録媒体を図示しない排紙口へ向
けて排紙するための排紙ローラーである。218は、排
紙ローラー217に対応して設けられる拍車であり、記
録媒体を介して排紙ローラー217を押圧し、排紙ロー
ラー217による記録媒体の搬送力を生じさせる。21
9は記録媒体のセット等に際してピンチローラー21
5、拍車218それぞれの付勢を解除するための解除レ
バーである。
【0036】プラテン216は、両端を排紙ローラー2
17の軸で回転可能に支持され、左右プレート220の
停止位置からペーパーパン214の前面部221方向に
付勢され、搬送ローラー212を最外周より小さくして
いる部分212Aに複数箇所設けている212Aがペー
パーパンの全面部221の内側に接している。
【0037】222はホームポジションにおいて記録ヘ
ッドのインク吐出口形成面と対向するゴム等の弾性材料
で形成したキャップであり、記録ヘッドに対し当接/離
脱が可能に支持されている。このキャップ222は、非
記録時等の記録ヘッドの保護や、記録ヘッドの吐出回復
処理に際して用いられる。
【0038】吐出回復処理の具体例としては、キャップ
222を吐出口形成面に対向させ、記録ヘッドのノズル
内に設けられてインク吐出のために利用されるエネルギ
発生素子を駆動することにより全吐出口からインクを吐
出させ、これによって吐出不良要因気泡である気泡や塵
埃、あるいは、増粘して記録に適さなくなったインクを
除去する処理(予備吐出)や、これとは別に吐出口形成
面をキャップ222で覆った状態で吸引ポンプを用いて
全吐出口よりインクを強制的に吸引排出させることによ
り吐出不良要因を除去する処理がある。
【0039】223は、インクの強制排出のために吸引
力を作用するとともに、かかる強制排出による吐出回復
処理や予備吐出による吐出回復処理に際してキャップ2
22に受容されたインクを吸引するために用いられるポ
ンプである。224はこのポンプ223によって吸引さ
れた廃インクを貯留するための廃インクタンクである。
廃インクタンク224は、228のチューブによりポン
プ223と接続されている。
【0040】225は、記録ヘッドの吐出口形成面のワ
イピングを行なうためのブレードであり、記録ヘッド側
に突出してキャリッジ移動の過程でワイピングを行なう
位置と吐出口形成面に係合しない後退位置とに移動可能
に支持されている。226はモータ、227は、モータ
226から動力の伝達を受けてポンプ223の駆動およ
びキャップ222やブレード225の移動をそれぞれ行
なわせるためのカム装置である。
【0041】図5は、これまで説明してきた構成による
記録装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
【0042】キャリッジ202のキャップ位置や移動位
置は、回復系ホームセンサ235やキャリッジホームセ
ンサ236の検出に基づいて知ることができる構成とな
っている。同図において1000は、あらかじめ設定さ
れたプログラム等の制御手順を実行して各部を制御する
MPU、1001は、その制御手段に対応したプログラ
ム等を格納したROMであり、1002は、制御手順実
行時におけるワークエリヤとして用いられるRAMであ
る。
【0043】以下、上述の記録ヘッドについての温度特
性の測定、及びそれを利用したインクの吐出状態の検知
方法について詳細に説明する。
【0044】図6は、吐出ヒーター111に電気エネル
ギーを印加した時の、ヒーターボード110近傍の温度
変化を示すグラフである。
【0045】曲線Aは、通常のインク吐出が行われてい
る場合で、曲線Bは、記録ヘッドのノズルの液路やそれ
に連通した共通液室内のインクの充填が不十分なため
に、インク吐出が行われない場合を示す。図から、イン
ク吐出が行われない場合(曲線B)の方が、インク吐出
が行われている場合(曲線A)よりも、温度変化が大き
いことがわかる。一般に、ヒーターボード110の温度
は、熱源である吐出ヒーター111からの熱の流入と、
ベースプレート130や溝付天板140等への熱の流出
とで決定される。このとき、インク吐出が行われると、
インクは熱を吸収して外部に放出されるため、インク吐
出がされない場合に比べて、熱の流出が大きくなる。こ
のため同図のように、インクの吐出状態が正常な場合と
不良となっている場合とで、記録ヘッドの温度上昇に関
わる特性に差が生じることになる。
【0046】よって、吐出ヒーター111に、インク吐
出を生じる所定の電気エネルギーを印加した時の、ヒー
ターボード110近傍の温度上昇に従ってインク吐出可
能な状態かどうかを検知することができる。
【0047】具体的には、次のようにすれば良い。ま
ず、ノズルやそれに続く共通液室内のインクの充填が十
分な適正状態で、吐出ヒーター111に、インク吐出を
生ずる所定の電気エネルギーを印加した時の、ヒーター
ボード110近傍の温度変化dTAを測定しておく。同
様に、ノズルやそれに続く共通液室内にインクが無い状
態での所定時間経過後の温度変化dTBも測定してお
く。これらの測定を統計処理により多数のヘッドカート
リッジについて行うと、図7(A)のようなグラフが得
られる。このようにして、dTAの最大値TAと、dT
Bの最小値TBとをあらかじめ求めておく。
【0048】図11は、MPU1000が実行するイン
ク吐出状態検知処理のシ−ケンスを示すフロ−チャ−ト
である。この処理を実行するプログラムは、ROM10
01に格納されている。この処理は、記録ヘッド毎に発
熱量や熱の流出量が異なることに起因する記録ヘッド毎
の温度特性(熱量に関する特性であることから熱特性と
もいう)のばらつきによらず、インク吐出可能な状態か
どうかを検知するものであり、上記フローに従ってその
第1の方法について以下説明する。まず、吐出ヒーター
111に、上記所定の電気エネルギーを印加する(ステ
ップS1)。次にヒーターボード110近傍の温度変化
dTを記録ヘッド温度センサ113を用いて測定し(ス
テップS2)、この値を、TA、TBと比較する(ステ
ップS3、ステップS4)。この結果に基づき、次のよ
うに判別を行う。
【0049】すなわち、dT≦TAならば、インク吐出
正常状態と判断する(ステップS6)。また、dT≧T
Bならば、インク吐出異常状態と判断する(ステップS
5)。
【0050】なお、上記インク吐出を生じる所定の電気
エネルギーとしては、例えば、図8(A)に示すよう
な、ON時間7μsec、周波数4KHzのパルスを、
全64ノズルに1000パルスずつ印加することが考え
られ、この電気エネルギーをE1とする。この場合、T
A、TBの値は、それぞれ約14.5度、15.5度と
なった。
【0051】上述した第1の方法は、ヘッド毎の発熱量
や流出量のばらつきに対し、正常な吐出状態にあるか吐
出不良の状態にあるかを判断するための閾値を、統計的
に求めることにより対処したものであるが、ヘッドカー
トリッジ間の温度特性のばらつきが大きく、先の図7
(A)のグラフが図7(B)のように、dTAの最大値
が、dTBの最小値より大きくなってしまう時には、す
なわちTA>TBとなる場合には、上記方法は適用する
ことができない。温度特性のばらつきの原因としては、
ヒーターボード110とベースプレート130との間の
接着剤の厚みや、吐出ヒーター111の抵抗値、更には
ヒーターボードやベースプレート等の寸法や材料の物理
特性等のばらつきが考えられる。又インク吐出を行なっ
た時には、インク滴の大きさやインクの物性等の変化に
よって、インクによる熱の流出量が変化する為に温度特
性がばらつくことも原因として考えられる。
【0052】次に、ヘッドカートリッジ間の温度特性の
ばらつきが大きい場合にも適用できる第2の方法を説明
する。第2の方法は、ヘッド毎の温度特性を検知し、そ
の温度特性に従って吐出状態を判断するための閾値を決
定するものである。
【0053】図6を参照しながら説明したように、記録
ヘッド毎に温度特性がばらついたとしても、すべてのヘ
ッドカートリッジそれぞれについて、dTB>dTAの
関係が成立するので、図7(B)にその一部を示すデー
タに基づき、各ヘッドカートリッジごとに、dTB−d
TAの値を算出して、統計学的にその最小値TDを求め
ておく。すると、どのヘッドカートリッジについても、
dTB−dTA≧TDの関係がいえることになる。さら
に、一般的に、記録開始時点では、自動的な吐出回復処
理によって、ノズル等のインク充填状態は、正常状態に
なっている。
【0054】図12は、第2の方法を説明するフロ−チ
ャ−トである。まず、ノズル等のインク充填状態が正常
状態になっている記録開始時点において、吐出ヒーター
111に、上記所定の電気エネルギーを印加して(ステ
ップS7)、ヒーターボード110近傍の温度変化を測
定することでdTAを得ることができる(ステップS
8)。そして、インク吐出可能な状態かどうかを検知し
たい場合には、吐出ヒーター111に、上記所定の電気
エネルギーを印加して(ステップS9)、ヒーターボー
ド110近傍の温度変化dTを測定して(ステップS1
0)、次のように判別を行うことができる。すなわち、
dT≦dTAであれば、インク吐出正常状態と判断する
(ステップS14)。また、dT≧dTA+TDであれ
ば、インク吐出異常状態と判断する(ステップS1
3)。
【0055】なお、所定の電気エネルギーを先のE1と
した場合、TDの値は約2度となった。上記の構成によ
り、所定の電気エネルギーをヒータに印加したときに検
出される温度変化を、その記録ヘッドの温度特性(熱特
性)とし、その特性を基準にとしてインクの吐出が行え
ない状態にあることを判断する閾値(dTA+TD)を
決定し、その閾値に従ってインクの吐出状態が正常であ
るか否かを、記録ヘッドの特性によらず精度良く検出す
ることができる。
【0056】以上説明した第2の方法は、予め記録ヘッ
ドの熱量に関する特性である温度特性を予め検出するこ
とを特徴とするものである。この第2の方法により、記
録ヘッド毎の温度特性のばらつきに起因して、吐出不良
を検出する際の閾値を複数のヘッド間で共通にすること
ができない場合に、記録ヘッドの温度特性を予め検出し
てその特性に応じて閾値を決定することで、記録ヘッド
毎の特性のばらつきによらず吐出状態を正確に検出可能
にするものである。
【0057】なお、この第2の方法では、記録開始時点
において、吐出ヒーター111に、上記所定の電気エネ
ルギーを印加した時の、ヒーターボード110近傍の温
度変化を無条件にdTAとしているため、記録開始時点
で、なんらかの原因でノズル等のインク充填状態が正常
でなくなっている場合には、誤検知してしまうことにな
る。
【0058】そこで、この問題をもなくすために、ノズ
ル等のインク充填状態に関係しない基準温度特性を、ヘ
ッドカートリッジごとに測定し、それを基準として利用
する第3の方法を以下に説明する。
【0059】ここで、図6で説明したように、ノズル等
のインク充填状態により、温度特性に差が生じる原因
は、インクが吐出して熱が流出することにあった。そこ
で、上記基準温度特性を得るために、ノズル等のインク
充填状態が正常であってもインクが吐出しないような低
い電気エネルギーを、吐出ヒーターに印加することが考
えられる。
【0060】ノズル等のインク充填状態が正常であって
もインクが吐出しないような、上記所定の電気エネルギ
ーとしては、例えば、図8(B)に示すような、ON時
間2μsec、周波数6KHzのパルスを、全64ノズ
ルに3000パルス印加することが考えられ、この電気
エネルギーをE2とする。吐出ヒーター111に、この
所定の電気エネルギーE2を印加した場合、ヒーターボ
ード110近傍の温度変化は、ノズル等のインク充填状
態に関係なく、ほぼ同じ値を示すことがわかる。これは
インクが吐出されないために熱が流出しないからであ
る。
【0061】ここで、ノズル等のインク充填状態が正常
であってもインクが吐出しないような、図8(B)に示
す電気エネルギーE2の印加により得られる基準温度特
性と、インク吐出を生じる図8(A)の電気エネルギー
E1の印加により得られる温度特性との関係を考えてみ
る。
【0062】図9は、吐出ヒーター111に、上記2種
類の電気エネルギーを印加した時の、ヒーターボード1
10近傍の温度変化を示すグラフである。
【0063】曲線Aは、ノズルやそれに続く共通液室内
のインクの充填が適正で、電気エネルギーE1の印加に
より通常のインク吐出が行われている場合であり、曲線
Bは、同じ電気エネルギーE1の印加において、ノズル
やそれに続く共通液室内にインクが無い場合である。曲
線Cは、電気エネルギーE2を印加した場合で、先に述
べたようにインクの充填状態に関係なく、ほぼ同じ特性
を示す。dTA、dTB、dTCは、それぞれの温度変
化である。
【0064】これらの測定を多数のヘッドカートリッジ
について行うと、記録ヘッド毎に温度特性にばらつきが
あるため、dTA、dTB、dTCの値はヘッドカート
リッジごとに異なることとなるが、個々のヘッドカート
リッジにおいては、次のような関係があることがわか
る。 dTA=K1×dTC(K1は個々のヘッドカートリッ
ジの定数) dTB=K2×dTC(K2は個々のヘッドカートリッ
ジの定数) K1<K2つまり、定数K1、K2がわかれば、基準温
度特性による温度変化dTCにより、インクの有無に係
る温度変化dTA、dTBを算出することができる。
【0065】そこで、定数K1、K2について調べてみ
ることにする。
【0066】図10は、図7(B)でデータ測定を行っ
た、温度特性のばらつきの大きい複数のヘッドカートリ
ッジN0.7〜12におけるK1、K2の値を示したも
のである。図のように、K1の最大値をK1max、K
2の最小値をK2minとすると、 K1max<K2min の関係が成立している。温度特性のばらつきの大きいヘ
ッドカートリッジにおいても上記関係が成立するのは、
各ヘッドカートリッジの温度特性に基づく温度変化、d
TA、dTB、dTCの値そのものでなく、同一ヘッド
カートリッジにおいて、それらの値の比をとることによ
り達成されたものであるからである。
【0067】そこで、新たな定数Kを K1max<K<K2min・・・(1) を満たすように設定することにより、すべてのヘッドカ
ートリッジについて、 dTA≦K×dTC dTB≧K×dTC の関係が成立することになる。
【0068】図13は、上記関係に基づくインク吐出状
態検知ステップを示すフロ−チャ−トである。まず、イ
ンク吐出を生じない所定の電気エネルギーE2を吐出ヒ
−タ−に印加する(ステップS15)。次に記録ヘッド
の温度変化dTCを測定し(ステップS16)、さらに
インク吐出を生じる所定のエネルギーE1を吐出ヒ−タ
−に印加する(ステップS17)。このときの記録ヘッ
ドの温度変化dTを測定して(ステップS18)、前記
K×dTCと比較することにより(ステップS19)、
次のように判別を行なうことができる。
【0069】すなわち、dT≦K×dTCであれば、イ
ンク吐出正常状態と判断する(ステップS20)。ま
た、dT≧K×dTCであれば、インク吐出異常状態と
判断する(ステップS21)。このように、第3の方法
においては、インクが吐出しない程度のエネルギーをヒ
ータに印加し、その時の温度変化をその記録ヘッドの発
熱量や熱の流出量に起因した熱量に関する温度特性とす
るものであり、この温度特性に従って、吐出不良を判断
するための閾値(K×dTC)を決定することにより、
記録ヘッド毎の特性にばらつきがあったとしても、ま
た、記録ヘッドのインクの充填状態に関係なく、精度良
く吐出状態を検出するための閾値を設定することができ
る。
【0070】なお、上記所定の電気エネルギーを、先の
E1、E2とした場合、K1max、K2minの値
は、実験の結果、それぞれ約1.45、1.75となっ
た。よって、この場合は、先の式(1)を満たすよう
に、Kの値を例えば1.6と設定すればよい。
【0071】上述したような各インク吐出状態検出の方
法においては、温度センサによる温度検出は、吐出ヒー
タに電気エネルギーを印加しているときに行なわれる。
上記エネルギー印加時の温度変化を検出する場合、所定
のエネルギー印加後は急激に温度降下が始まる為、所定
のエネルギー印加後に温度検出を複数回実施する場合は
検出誤差の原因となり易い。従ってエネルギー印加中に
温度検出を行なうのが好適である。
【0072】しかしながら前記エネルギーを図8に示し
たパルスで行なう場合には、パルスON時に温度が急激
に変化したり、温度検出信号に雑音が発生し易い等の理
由により安定した検出が困難である。そこで本実施例で
は、エネルギー印加中の温度検出は、前記パルスに同期
させ、パルスのOFF時に行なう構成としており、更に
必要に応じてエネルギーの印加後に温度検出を行なう場
合には、印加直後の微小時間内に検出を行なっている。
【0073】次に、図4を参照しながらこれ迄説明した
記録ヘッドの温度特性検知と、該温度特性を利用したイ
ンク吐出状態検知を行なう記録装置について、記録印刷
処理手順を説明する。
【0074】まず記録装置の電源がオンされると回復系
モーター226が動作し回復系ユニットを回復系ホーム
ポジションに設定しキャップ222を後退させた後、キ
ャリッジ202をキャップ222と対向した位置である
ホーム位置に設定する。この後キャップ222を再び記
録ヘッドのノズル部に当接させ記録データの信号を待機
する。記録データの信号が入力されてくると搬送モータ
ー213を動作させ給紙を開始し、給紙された紙等の記
録媒体を所望の記録先頭位置まで搬送する。この後キャ
ップ222を後退させ、記録ヘッドのノズル部から離脱
させた後、キャリッジ202をキャップ222に対向し
たホーム位置に設定後、所定の予備吐出を実施し、所望
される記録開始位置までキャリッジ202を移動する。
上記予備吐出は、本実施例の場合、上述のように記録実
施の前に行なわれ、更には記録中であっても前回の予備
吐出から所定の時間T秒経過していれば、キャリッジ2
02は再びホーム位置に移動され予備吐出が実施され
る。
【0075】この後、記録データに応じたインク吐出信
号によりインク滴の吐出が行なわれ所望の記録が実施さ
れる。記録媒体1頁分の記録が終了すると記録媒体の排
出動作が行なわれ、前述の如く記録ヘッドの温度特性を
検知した結果を利用してインク吐出状態の検知が実施さ
れる。本実施例においてインク吐出状態検知が実施され
るタイミングは、記録媒体1頁分の記録を終了した後で
あり、一連の記録データが複数頁にまたがる場合には各
頁毎に、1頁以内の場合には1頁記録終了後に行なわれ
る。
【0076】吐出状態検知に際してはインクの吐出が伴
うため、前記予備吐出同様キャップ222の対向位置で
あるホーム位置にて行なわれる構成となっている。図1
4は、この検知工程を示すフロ−チャ−トである。即
ち、状態検知が開始されると記録ヘッドを備えたヘッド
カートリッジ201が、キャップ対向位置がどうかを判
断し(ステップS22)、対向位置でない場合にはキャ
ップ222が対向位置となるまでキャリッジを移動する
(ステップS22、ステップS24)。ステップS22
においてヘッドカ−トリッジ201がキャップ対向位置
にない場合は、ステップS24に移行し、キャップ22
2が記録ヘッドのインク吐出口形成面と当接する位置に
ないか否かを判断する。キャップ222がインク吐出口
形成面と当接している場合はキャップをオ−プンする
(ステップS25)。キャップ222をインク吐出口形
成面に当接させずに状態検知を行なうのは、吐出されて
キャップ222内に収容されたインク等が前記吐出口形
成面と接触するのを防ぐ為である。
【0077】インク吐出状態検知工程において、上述し
た様に例えばインク吐出を生ずるエネルギーとしてON
時間7μsec、周波数4KHzのパルスを全64ノズ
ルに各1000パルス印加すると、おおよそ5mgのイ
ンク量が吐出されることになる。そこで該インクにより
記録装置内を汚さないようにインクをキャップに向けて
吐出する構成としている。更に本実施例においては、キ
ャップ内へのインク収容を確実に行なう為に、あらかじ
めキャップ内のインクやキャップ222と接続されたポ
ンプ223内のインクを廃棄する目的で、キャップ22
2を記録ヘッドの吐出口形成面から離脱した状態でポン
プ223を駆動し吸引動作を行なう。本動作は前記イン
ク吐出状態検知工程の前及び後に実施され、これにより
記録装置内をインクにより汚すことなく検知が可能とな
る。
【0078】こうして、インク吐出状態検知工程が実施
され、吐出異常状態が検知されると、異常検知信号が発
せられ、該信号により、警告メッセージの表示や発光ダ
イオードの点灯や警告音発生装置等の報知手段1004
による警告音の報知が行われる。吐出異常状態の報知
後、使用者等により記録装置の異常状態の解除が行なわ
れると、所定の再開動作が実施される。
【0079】このようにして記録ヘッドの温度特性を知
った上でインク吐出状態の検知を行うことにより、特別
な部材を設けることなく、正確にインク吐出状態の検知
を行うことができる。又本実施例においては、吐出状態
検知の為のエネルギーの印加をインク吐出手段に対して
行ない、更には温度検出にインク吐出手段と同時に製造
可能な温度センサーを用いている為、安価な構成により
検知が可能となる。
【0080】又、上述したインク吐出状態検知の為の第
2、第3の方法は、記録ヘッドの温度特性にばらつきが
あっても適用できる為、ばらつきの原因となるヒーター
ボードやベースプレートの寸法、材質そして前記接着剤
の厚み等の精度の管理が容易であり、製造コストの低減
が計れるという効果や、インクの種類、インクの物性、
インク滴の大きさ等が変化しても適用できるという効果
がある。
【0081】又、インクの吐出状態検知が、キャップ等
インク受け部材との対向位置において実施し、検知実施
前後にキャップ内インクの吸引動作を行う等、インク受
け部材のインクの除去動作を行うことにより、吐出され
たインクを確実に収容し、記録装置内の汚れを最小限に
留めることができる。
【0082】なお、上記実施例において、温度検出のた
めの温度センサとしてダイオードセンサを用いたが、記
録ヘッドの温度検出が可能であれば該センサに限定する
ことなく使用可能である。例えば、吐出ヒータや、加熱
ヒータ等電気熱変換体の抵抗値を検出することにより温
度を検知するようにしてもよい。またヒーターボード上
に温度センサを設けた構成を利用したが、温度センサを
設ける位置も上記実施例に限定されない。
【0083】又、記録装置にキャップ222とは別にイ
ンクの吸収、保持が可能なスポンジ等によるインク受け
部材を設け、該部材にインク吐出状態検知の為のインク
吐出を行うようにしても構わない。又、吐出状態検知結
果が、異常を示した時に報知手段により報知する構成と
したが、正常のときにその検知結果の報知をしてもよ
く、また、結果の報知を記録装置やホスト装置において
行うようにしても構わない。
【0084】(実施例2)実施例1で説明した構成にお
いては、記録ヘッドの温度特性を得るために、インク吐
出ヒーターに電気エネルギーを印加し、吐出ヒーターの
加熱を行った。しかし、前記温度特性を得るための記録
ヘッドの加熱手段は、吐出ヒーターに限定する必要はな
く、本実施例では、他の方法を説明する。実施例1の記
録ヘッド(ヘッドカートリッジ)は、図3で説明したよ
うに、吐出ヒーターとは別に、記録ヘッドの温度調節用
の加熱ヒーター112a、112bを備えている。よっ
て、加熱ヒーターに、所定の電気エネルギーを印加する
ことによっても、記録ヘッドの温度特性を検出すること
ができる。
【0085】ただし、加熱ヒーターを加熱してもインク
吐出は生じないため、加熱ヒーターの加熱による温度特
性だけでは、インク吐出状態の検知を行うことはできな
い。
【0086】そこで、インク吐出手段ではない上記加熱
ヒーターを、記録ヘッドの温度特性を得るための加熱手
段とする場合に、インク吐出状態の検知を行うには、次
のようにする。
【0087】実施例1で説明したように、インク吐出が
されるか、されないかによって記録ヘッドの温度に差が
生じる。そこで、加熱ヒーターを加熱している最中に、
インクを吐出させるために吐出ヒーターも駆動すれば良
い。これにより、ノズルやそれに続く共通液室内のイン
クの充填状態に従って、実施例1の図6と同様なヒータ
ーボードの温度変化が得られる。よって、加熱ヒーター
の加熱と吐出ヒーターの駆動とを合わせて一体に考える
ことにより、実施例1の方法を同じように適用すること
ができる。このとき、ノズル等のインク充填状態に関係
しない温度特性を得るには、加熱ヒーターのみの加熱を
行えば良い。
【0088】なお、本実施例では、吐出ヒーターは、イ
ンク吐出のために使用するだけなので、インク吐出手段
はヒーターに限定する必要はない。よって、本実施例に
よれば、インク吐出用のヒ−タ−以外の加熱ヒーターを
備えるインクジェット記録装置一般に広く適用すること
ができる。ヒーターを用いないインク吐出手段として
は、電気機械変換体、例えば圧電素子を用いるものがあ
り、図15(A)にそのノズルの構成の断面図を示す。
301は圧電素子、302は加熱ヒーター、303は吐
出口である。同図(B)は、吐出原理を示す図であり、
インクは図の左側より供給され、圧電素子301にパル
スを通電することにより機械的歪みが生じ、吐出口30
3よりインクが吐出される。
【0089】(実施例3)実施例1において説明した第
2の方法、第3の方法では、吐出ヒーターや加熱ヒ−タ
−に電気エネルギーを印加した時の、記録ヘッドの温度
上昇を検出して、それをその記録ヘッド固有の温度特性
とした。しかし、温度変化の測定はこれに限らず、本実
施例においては、他の方法を説明する。ヒーターに電気
エネルギーを印加した時のヒーターボードの温度変化
は、すでに説明したように、図6のようになる。この
時、電気エネルギーの印加終了後、ヒーターボードの温
度は放熱により下降していく。この様子を図16に示
す。この温度下降は、電気エネルギーの印加終了時点の
ヒーターボード温度と、雰囲気温度との差に基づいて決
定される。よって、図のように、電気エネルギーの印加
終了後の所定時間dtにおける温度変化をdTa、dT
bとすると、dTa、dTbは、電気エネルギー印加に
よる温度変化(温度上昇)dTA、dTBと、相関関係
があることになる。よって、dTa、dTbを測定し
て、これらがdTA、dTBに相当すると考えると、実
施例1の方法をそのまま適用することができる。なお、
本実施例では、記録ヘッドの温度特性の検出を、ヒータ
ーへの電気エネルギー印加終了後に行うため、検出中に
ヒーター駆動によるノイズの影響を受ける心配がない。
よって、温度センサで温度を検出するにあたって、検出
タイミングの設定を自由に行えるという長所がある。
【0090】(実施例4)インクジェット記録方式は、
その吐出原理としてインクの物性を利用しているため、
インクの物性が変化すると、その影響を受ける。その代
表として、環境温度による、インク吐出量の変化があげ
られる。一般に、インクジェット記録方式の、環境温度
とインク吐出量の関係は、図17のように、環境温度が
低下すると、インク吐出量は減少していく。これは、低
温になるとインクの粘性が増大するためである。
【0091】ここで、上記環境温度によるインク吐出量
の変化があまり大きくなる場合には、先の実施例におい
て、環境温度による温度補正をすることが必要になる場
合がある。本実施例は、この温度補正について説明す
る。
【0092】実施例1で説明したように、温度特性の差
はインク吐出による熱の放出によってもたらされる。よ
って、通常よりもインク吐出量が減ると、先の温度変化
dTAは大きくなり、逆にインク吐出量が増えると、d
TAは小さくなる。つまり、環境温度によるインク吐出
量の変化が大きい場合には、環境温度によるdTAの変
化が無視できなくなる。
【0093】そこで、基準温度のdTAの値を基準とし
て、環境温度に応じて、dTAの値が基準値からあまり
変動しないようにする方法を説明する。上記温度補正を
するには、環境温度が基準温度より低い場合には、ヒー
ターへの印加エネルギーを大きくし、逆に環境温度が基
準温度より高い場合には、ヒーターへの印加エネルギー
を小さくすれば良い。具体的には、環境温度ごとに印加
エネルギーを変えてdTAのデータを採取して、環境温
度に応じて最適なdTAの値が得られる印加エネルギー
を決めておき、これに基づいてヒーターへの印加エネル
ギーを変えれば良い。
【0094】なお、印加エネルギーを変える方法として
は、パルス印加時間の変更、印加パルス数の変更、印加
電圧の変更などが考えられる。
【0095】また、ヒーターへの印加エネルギーを変え
ずに、検出した温度特性(温度変化)を利用した判断処
理基準を、環境温度に応じて変える方法も考えられる。
【0096】例えば、実施例1の第3の方法の場合は、
環境温度に応じて定数K1の値が変化してしまうため、
環境温度ごとに定数K1を算出し、それに基づいて、環
境温度に応じて最適な定数Kを決めておけば良い。
【0097】(実施例5)本発明において、記録ヘッド
に多数の温度センサーが備えられた場合の適用例につい
て説明する。
【0098】図18においてヒーターボード110に設
けられた吐出ヒーター列111において、例えば各8本
の吐出ヒーターについて1つの割合で温度検出のための
温度センサ113が配設され、ヒーターボード110は
例えば64本の吐出ヒータで構成される場合、同一のヒ
ーターボード上に8個の温度センサ113が備えられて
いることになる。該8個の温度センサの各々の出力dT
1〜dT8は、図5に記載のプリンタ制御部に送信され
MPU1000に入力される。該入力された各温度セン
サによる温度検出結果ごとに、既に実施例1において説
明したインク吐出状態検知工程によって、インク吐出が
正常状態か異常状態かが判断可能に構成されている。
【0099】各温度センサの検出温度は、センサの配設
された近傍の温度を最もよく示す為、あるセンサによる
温度検出結果によりインク吐出異常状態が検知されたな
らば該当センサ近傍のインク吐出手段が吐出異常となっ
ていると判断できる。本実施例では、多数の温度センサ
が具備されている場合、図19のフロ−チャ−トに示す
如く各温度変化検出値dT1〜dT8のいづれかが異常
状態を示すと報知手段1004により異常状態の報知が
行なわれる。
【0100】図19に基づき、以下説明する。まずステ
ップS26で一番目の温度センサ−1で温度変化dT1
を測定する。この結果に基づき、ステップS27では実
施例1で説明したように温度の比較を行い、ステップS
37で吐出状態が異常であると判断したときは、ステッ
プS38において警告を発する。センサ−1を用いた吐
出状態の判断が正常である場合は、ステップS28へ移
行し、センサ−2により同様に温度変化dT2 を測定す
る。以下同様にセンサ−8まで順次温度検知を行い(ス
テップS28〜ステップS34)、どれかひとつでも異
常と判断すれば異常報知を行い、いずれも正常である場
合はインク吐出状態が正常であると判断する。
【0101】このようにして多数の温度センサを利用す
ることにより正確なインク吐出状態の検知ができる。本
実施例では、8本の吐出ヒーターに1つの割合で温度セ
ンサを設けているが本構成に限定されるものでなく各吐
出ヒーターに個別の温度センサを設け、各吐出ヒーター
ごとの温度特性を検知しインク吐出状態の検知を行なっ
ても良い。また1つでも検出結果が異常の場合に異常報
知を行なっているが、該処理も記録ヘッドの特性や記録
装置の構成等に応じて任意に設定して構わない。更にイ
ンク吐出手段と別に温度調節用等の電気熱変換体を有す
るインクジェット記録ヘッドで有れば、前述の電気機械
変換体を用いたインクジェット方式の記録ヘッドにも適
用可能である。
【0102】(実施例6)本発明によるインク吐出状態
の検知は、実施例1において説明した様に一連の記録動
作に際して、各頁毎の記録終了後実施される構成とした
が、更に実施タイミングが可変に設定可能な構成も考え
られる。
【0103】図20に該実施タイミングの設定可能な記
録装置のブロック図を示す。1005は、所望タイミン
グを入力する入力手段であり、キーボードと別に示した
が、キーボードが該入力手段を兼ねていても構わない。
【0104】インク吐出状態検知に際しては、これまで
も説明した様にインク吐出が行なわれる為、インク吐出
状態検知が行なわれる場合には、全く行なわれない場合
に比較して記録可能なインク量が僅かではあるが減少す
る。この為、必要に応じて操作者が状態検知のタイミン
グを可変できるようにすることにより、インク状態検知
において消費されるインク量を節約できる様にし、また
短い時間間隔でも設定可能にして検知精度を上げること
を可能とする。
【0105】図21に検知実施タイミングの設定に関す
るフロ−チャ−トを示す。一例として自動モ−ドにおい
て設定可能な実施タイミング間隔を、所定の日数(ステ
ップS41、ステップS42)、時間(ステップS4
3、ステップS44)、記録枚数(ステップS45、ス
テップS46)、記録文字数(ステップS47、ステッ
プS48)として、いずれかを選択可能とし、更に手動
モードとして、入力手段1005に外部から実施命令が
入力された場合に検知が行なわれる様に構成されている
(ステップS39、S40)。該設定可能な所定間隔以
外にあらかじめ記録装置の制御部に格納されているデフ
ォルトの間隔にも設定可能である(ステップS49)。
【0106】こうして設定された実施タイミングや、実
施間隔に従って前記インク吐出状態検知が実行される。
【0107】このようにして状態検知の実施タイミング
を設定可能にした事で、インク吐出状態検知によるイン
クの消費を節約でき、又、検知精度を向上させることが
出来る。本実施例においては、前記手動モードと、設定
された所定の間隔により行なわれる自動モードとを別々
に構成したが、両者を組み合わせ所定間隔で状態検知が
行なわれつつも必要に応じて入力手段に実施命令を入力
する事により手動でも状態検知が行なわれる様に構成し
ても良い。さらにインクジェット記録装置は、インク吐
出状態検知手段の違いにかかわらず、又搭載される記録
ヘッドのインク吐出手段の違いにもかかわらず本実施例
が適用できる。
【0108】(実施例7)インクの吐出状態検知が可能
なインクジェット記録装置において、一連の記録データ
の保持が可能な記憶手段を有し、該状態検知において異
常が検知された場合に記録データを保持し、更には該記
録データによる再記録が可能な場合について説明する。
図22に記録装置の概要を示すブロック図を示した。1
005は、先の実施例において述べたインク吐出状態検
知の実施タイミングを入力可能であり更に手動モードで
の実施開始命令の入力が可能な入力手段である。100
6aCbは一連の記録データの保持が可能なメモリであ
る。該メモリは、プリンタ部と制御部のどちらか一方に
有してもよい。
【0109】まず本実施例でのインク吐出状態検知につ
いて図23のフロ−チャ−トを用いて実施例1と異なる
点について説明する。該状態検知方法については、既に
実施例1で述べた方法を用いるが、更に検知精度を向上
させる為に、一度、吐出異常を検知した場合に再度の吐
出状態検知を実施し、該再度の検知前に自動的な記録ヘ
ッドからのインクの吸引動作を含む吐出回復処理(ステ
ップS59)と所定量のインク吐出動作を実施し(ステ
ップS60)、初回の異常の検知に引続き再度の検知に
おいても異常が検知された場合に異常検知と認識する構
成とする。
【0110】該吐出回復処理と所定量のインク吐出は、
初回の異常検知が記録ヘッドのインクが消耗しきった為
に検知されたのかを確認する目的で実施される。即ちイ
ンクが消耗しきる前に発生しうる、記録ヘッド内のイン
ク経路での気泡の発生や、振動によるインク吐出口での
メニスカス破壊等によるインク供給の中断なのか、ある
いはインクが消耗しつくされた為なのかを判断してい
る。
【0111】インクを消耗しつくす前であれば、吸引動
作を含む吐出回復処理(ステップS59)によりインク
タンクからのインク供給を回復することができ、更にス
テップS60において所定量のインク吐出を実際に行な
う事により確実なインク供給が確認されれば、再度のイ
ンク吐出状態検知において正常状態が検知される。前記
異常検知がインクを消耗しつくした為の場合には、吐出
回復処理において確実なインク供給を回復できない。又
少量のインクがインクタンクから吸引されインク吐出手
段に導かれたとしても次に行なわれる所定量のインク吐
出によって再びインク供給は中断されてしまう為、再度
の吐出状態検知において吐出異常が検出される。
【0112】図24は、記録データの記憶手段1006
を用いて記録デ−タを保持し、吐出異常による記録デ−
タの消失を防ぐようにした場合の手順を示すフロ−チャ
−トである。インク吐出異常が前記の如く検出されると
(ステップS62)、検知時点での記録済の一連の記録
データが記憶手段1006に記憶される(ステップS6
3)。その後異常を検知した事を報知し(ステップS6
4)、記録ヘッドの点検を要請する(ステップS6
5)。点検動作の終了や記録ヘッドの交換がなされたこ
とを検知し(ステップS66)、再記録の実施命令が入
力されると(ステップS67)、自動給紙装置(以下C
SFという)が記録装置に装着されているかどうかを判
断し(ステップS68)、装着されているならば、給紙
動作を行ない(ステップS69)、装着されていなけれ
ば給紙要請をメッセージを発する等により行なう(ステ
ップS70)。給紙の確認後(ステップS71でYe
s)、前記記憶手段1006から記録データを読み出し
(ステップS72),該記録データに基づいて再記録を
実施する(ステップS73)。
【0113】再記録に際して本実施例では、再記録を開
始する記録データの位置が指示可能に構成されており、
記録異常の発生場所に応じて任意に指示されたデータ位
置から再記録が実施される。本実施例は、記録装置の中
でも特にファクシミリのような通信機器の出力装置に好
適である。
【0114】このようにして再度のインク吐出状態検知
を行ない、該再度の検知以前に吸引動作を含む吐出回復
処理と所定のインク吐出を行なう事により検知精度の向
上を計ることができ、更には記録データの保持により吐
出異常による記録データの消失を防ぐことができる。
【0115】本実施例において記録ヘッドの点検終了
や、交換終了の指示は、使用者が終了したとの指示を入
力手段により入力することにより行うことができる。し
かしながら自動的に記録ヘッドの交換や記録装置からの
着脱を検知して行なうよう構成しても良い。
【0116】尚、本発明において、記録ヘッドはいわゆ
るシリアルタイプの記録ヘッドの他、いわゆるフルライ
ンタイプの記録ヘッドも使用可能である。
【0117】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギ−を利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッドを用いた記録
装置において優れた効果をもたらすものである。
【0118】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシ−トや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギ−
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0119】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0120】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成としてもよい。
【0121】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ−
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
とすることもできる。
【0122】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0123】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカ−トリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0124】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので好まし
いものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッド
に対してのキャッピング手段、クリ−ニング手段、加圧
あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の
加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モ−ドを行うこと
も安定した記録を行うために有効である。
【0125】さらに、記録装置の記録モ−ドとしては黒
色等の主流色のみの記録モ−ドだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラ−、または混色によるフ
ルカラ−の少なくとも一つを備えた装置とすることもで
きる。
【0126】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温
度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与
時にインクが液状をなすものであればよい。
【0127】加えて、積極的に熱エネルギ−による昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギ−として使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギ−の記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギ−によって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シ−ト凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としてもよい。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0128】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、上述のようなワ−ドプロセッサやコンピュ
−タ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または
別体に設けられるものの他、リ−ダ等と組み合わせた複
写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置
の形態を採るものであっても良い。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
発熱量や熱の流出量の違いに起因する記録ヘッドの熱量
に関する温度特性を検知することができる。その結果、
検知した記録ヘッドの温度特性を種々の用途に適用する
ことにより、記録ヘッドの個体差の影響に左右されない
結果を得ることができる。また、この温度特性の検知結
果を利用して記録ヘッドの吐出状態の検出の際の閾値を
設定することにより正確なインク吐出状態の検知が可能
となる。さらに本発明によれば、インクを消耗しきる以
前に発生しうるインク吐出異常状態をも検知することが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットカートリッジの概
略斜視図である。
【図2】本発明に係るインクジェットカートリッジの一
例の分解斜視図である。
【図3】図2に示すインクジェットカートリッジの記録
部の説明図である。
【図4】本発明に係るインクジェット記録装置を示す概
略斜視図である。
【図5】実施例1に係るインクジェット記録装置のブロ
ック図である。
【図6】吐出ヒータに電気エネルギーを印加した場合の
ヒータボード近傍の温度変化を示す図である。
【図7】吐出ヒータに所定のエネルギーを印加中の、ヒ
ータボード近傍の温度変化量を示す図である。
【図8】図8(A)は本発明に係る、電気エネルギーの
インク吐出条件の一例を示す図である。図8(B)は本
発明に係る、電気エネルギーのインク不吐出条件の一例
を示す図である。
【図9】吐出ヒータにインク吐出条件とインク不吐出条
件の2種類の電気エネルギーを印加した場合の、ヒータ
ボード近傍の温度変化を示す図である。
【図10】吐出ヒータにインク吐出条件とインク不吐出
条件の2種類の電気エネルギーを印加した場合に得られ
る定数を示す図である。
【図11】実施例1に記載の第1のインク吐出状態検知
方法の説明図である。
【図12】実施例1に記載の第2のインク吐出状態検知
方法の説明図である。
【図13】実施例1に記載の第3のインク吐出状態検知
方法の説明図である。
【図14】実施例1に記載の記録ヘッドのキャップ対向
位置への移動を説明する図である。
【図15】圧電素子(ピエゾ)を用いた記録ヘッドの構
成と吐出原理を説明する図である。
【図16】吐出ヒータに電気エネルギーを印加した際
の、印加中と印加後のヒーターボード近傍の温度変化を
示す図である。
【図17】環境温度とインク吐出量との関係を説明する
図である。
【図18】多数の温度センサを有した記録ヘッドの説明
図である。
【図19】多数の温度センサを有した記録ヘッドでのイ
ンク吐出状態検知の1例を説明する図である。
【図20】実施例6に係る記録装置のブロック制御図で
ある。
【図21】設定可能に設けられたインク吐出状態検知タ
イミングの設定を説明する図である。
【図22】実施例7に係る記録装置のブロック制御図で
ある。
【図23】再度のインク吐出状態検知と検知前の各処理
を説明する図である。
【図24】実施例7に係る再記録可能な記録装置の動作
を説明する図である。
【符号の説明】
111a、1803電気熱変換体 113a 温度センサ 1、201記録ヘッド 1000MPU 1001ROM 1002RAM
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−297253(JP,A) 特開 平2−78567(JP,A) 特開 平2−253957(JP,A) 特開 平3−124451(JP,A) 特開 平3−158256(JP,A) 特開 平3−190746(JP,A) 特開 平3−234657(JP,A) 特開 平3−244546(JP,A) 特開 平4−65250(JP,A) 特開 平4−110169(JP,A) 特開 平4−133749(JP,A) 特開 昭59−14967(JP,A) 特開 昭63−247049(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気信号の印加に応じて熱エネルギーを
    発生する電気熱変換体とインクを吐出するための吐出口
    とを備えた記録ヘッドを交換可能に装着するとともに、
    装着された前記記録ヘッドから記録媒体にインクを吐出
    させて記録を行うインクジェット記録装置において、 前記記録ヘッドの温度を検出するための温度検出手段
    と、 前記記録ヘッドの個体毎の発熱量又は熱の流出量の差に
    起因して記録ヘッドの個体毎にばらつく温度特性を検知
    する温度特性検知手段と、 を有し、 前記温度特性検知手段は、前記記録媒体に対する記録と
    は別の工程において、前記記録ヘッドの前記電気熱変換
    体に所定の電気信号を印加し、当該所定の電気信号の印
    加により前記電気熱変換体が発生する熱エネルギーに起
    因する前記記録ヘッドの温度変化を前記温度検出手段に
    より検出した結果に基づいて、装着されている前記記録
    ヘッドの前記温度特性を検知することを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記電気熱変換体が、インク吐出用に設
    けられたヒーターであり、前記電気熱変換体に印加され
    る前記所定の電気信号は、前記インクの吐出が可能な量
    の熱エネルギーを発生させる電気信号であることを特徴
    とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記電気熱変換体が、インク吐出用に設
    けられたヒーターであり、前記電気熱変換体に印加され
    る前記所定の電気信号は、前記インクの吐出が行なわれ
    ない量の熱エネルギーを発生させる電気信号であること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記電気熱変換体が、インク吐出用に設
    けられたヒーターであり、前記電気熱変換体に印加され
    る前記所定の電気信号は、前記ヒータによりインクの吐
    出が可能な量の熱エネルギーを発生させる電気信号と、
    前記ヒータによりインクの吐出が行われない量の熱エネ
    ルギーを発生させる電気信号との2種類の電気信号を含
    むことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録
    装置。
  5. 【請求項5】 前記電気熱変換体が、インク吐出用以外
    の用途で設けられたヒーターであることを特徴とする請
    求項1記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記温度特性検知手段は、前記所定の電
    気信号を前記電気熱変換体に印加したときの、前記温度
    検出手段により検出された前記記録ヘッドの温度上昇に
    基づき、前記記録ヘッドの温度特性を検知することを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェ
    ット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記温度特性検知手段は、前記電気熱変
    換体に前記所定の電気信号を印加した後の、前記温度検
    出手段により検出された前記記録ヘッドの温度降下に基
    づき、前記記録ヘッドの温度特性を検知することを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  8. 【請求項8】 前記所定の電気信号は、所定の周期を有
    する複数のパルスであることを特徴とする請求項1記載
    のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記温度検出手段により行われる前記記
    録ヘッドの温度変化の検出は、前記パルスの周期に同期
    して行なわれることを特徴とする請求項8記載のインク
    ジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドの雰囲気温度を検出す
    る雰囲気温度検出手段をさらに有し、 前記温度特性検知手段は、前記温度検出手段による検出
    結果を前記雰囲気温度検出手段により検出した雰囲気温
    度に基づいて補正し、補正された結果に基づいて、前記
    インクジェットヘッドの温度特性を検知することを特徴
    とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッドの雰囲気温度を検出す
    る雰囲気温度検出手段をさらに有し、 前記温度特性検知手段は、前記雰囲気温度検出手段が検
    出した雰囲気温度に基づき、前記記録ヘッドの温度特性
    検知の為に前記電気熱変換体に印加する前記所定の電気
    信号を変化させることを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 電気信号の印加に応じて熱エネルギー
    を発生する電気熱変換体とインクを吐出するための吐出
    口とを備えたインクジェット記録ヘッドを交換可能に装
    着するとともに、装着された前記インクジェット記録ヘ
    ッドから記録媒体に対してインクの吐出を行って記録を
    行うインクジェット記録装置における前記インクジェッ
    ト記録ヘッドの温度特性検知方法であって、 記録の工程とは別の工程において、前記装置に装着され
    ている前記インクジェット記録ヘッドの前記電気熱変換
    体に所定の電気信号を印加する工程と、 前記所定の電気信号の印加により前記電気熱変換体が発
    生する熱エネルギーに起因する前記インクジェット記録
    ヘッドの温度変化を検出する工程と、 検出された前記温度変化に基づき、前記インクジェット
    記録ヘッドの個体毎の発熱量又は熱の流出量の違いに起
    因してインクジェット記録ヘッドの個体毎にばらつく、
    前記インクジェット記録ヘッドの温度特性を検知する工
    程と、 からなることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの
    温度特性検知方法。
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