JP5729291B2 - 口腔用組成物 - Google Patents
口腔用組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5729291B2 JP5729291B2 JP2011279156A JP2011279156A JP5729291B2 JP 5729291 B2 JP5729291 B2 JP 5729291B2 JP 2011279156 A JP2011279156 A JP 2011279156A JP 2011279156 A JP2011279156 A JP 2011279156A JP 5729291 B2 JP5729291 B2 JP 5729291B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- feeling
- points
- composition
- bitterness
- irritation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
Description
しかしながら、カチオン性殺菌剤には苦味や刺激があり、その効果と嗜好性との両立が難しかった。更に、殺菌効果向上のため複数の殺菌剤を組み合わせると嗜好性が低下するという問題があった。
また、これまでにカチオン性殺菌剤の歯牙表面への吸着効果向上が検討されてきた(特許文献5;特開2011−140454号公報)が、この技術はコーティング実感としては弱く、ほとんど感じられない場合があった。
なお、カチオン性ポリマー及びカチオン性殺菌剤を液体口腔用組成物に配合すると、使用後に口腔粘膜等への独特の強いゴワゴワ感が残留することが知られている(特許文献6;特開2001−139442号公報)。このようなゴワゴワ感は使用者にとって望ましくなく、ゴワゴワ感を与えず使用実感を向上することが求められた。
また、香料成分によってマスキングする方法が提案されている(特許文献8;特開2004−18431号公報)が、香料成分自身に刺激があったり、マスキングのために配合した香料成分が製剤の清涼感やサッパリ感を低減させてしまう場合があった。
このように従来の技術では、殺菌剤の苦味がなくサッパリとした使用感を付与することは難しかったが、これに対して、本発明では、成分(A)、(B)及び(C)の三者併用により、苦味がなくサッパリとした使用感を与え、かつ使用実感も向上し、格別の作用効果を与えるものである。
〔1〕(A)グリセロリン酸又はその塩、(B)塩化セチルピリジニウム、及び(C)塩化ベンゼトニウムを含有してなることを特徴とする口腔用組成物。
〔2〕更に、(D)バニラアブソリュート、バニリン、エチルバニリン及びナツメグ油から選ばれる1種以上の成分を含有する〔1〕の口腔用組成物。
グリセロリン酸塩は、天然物由来のものも、合成品も使用でき、例えば岩城製薬株式会社製の商品名「グリセロリン酸カルシウム」などの市販品を使用することもできる。
成分(B)の配合量は、組成全体の0.01〜0.1%が好ましく、より好ましくは0.02〜0.08%である。0.01%未満では、成分(A)、(C)と併用してもコーティング実感が満足に発揮されない場合がある。0.1%を超えると、成分(B)自身の苦味が強くなって苦味を改善できない場合がある。
成分(C)の配合量は、組成全体の0.005〜0.1%が好ましく、より好ましくは0.008〜0.05%である。0.005%未満では、サッパリ感が得られない場合がある。また、成分(A)、(B)と併用してもコーティング実感が満足に発現しない場合がある。0.1%を超えると、成分(C)自身の渋味・苦味・異味が生じ、使用感を改善できない場合がある。
バニラビーンズを有機溶剤(ベンゼン、アセトン、ヘキサン、石油エーテル等)で抽出し、溶剤を留去(減圧)してバニラオレオレジンを得る。これを溶剤(エタノール)で抽出、冷却し、不溶解物を濾過したあと溶剤を留去(減圧)し、バニラアブソリュートを得ることができる。これを、エタノール、ホホバオイル、中鎖脂肪酸エステル等の溶剤で希釈したものを使用することもできる。
市販品としては、例えば、曽田香料社製の商品名「バニラアブソリュート(50%エタノール希釈品)」を使用することができる。
なお、成分(D)/成分(A)は、効果発現の点で、質量比として0.0000002〜0.6が好ましく、より好ましくは0.000004〜0.3、更に好ましくは0.000008〜0.05である。
ポリオキシエチレン硬化ひまし油としては、下記のような市販品を使用できる。
・日光ケミカルズ社製のNIKKOL HCO系
・日本エマルジョン社製のエマレックスHC系
・日油社製のユニオックスHC系
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、下記のような市販品を使用できる。
・日光ケミカルズ社製のエマレックス100系
・エマレックス600系
デカグリセリンモノ脂肪酸エステルとしては、下記のような市販品を使用できる。
・日光ケミカルズ社製のNIKKOL Decagln系
・三菱化学フーズ社製のリョートー(登録商標)ポリグリエステルDシリーズ
これら界面活性剤の配合量は、組成全体の0.05〜2%であることが好ましい。
着色料として、青色1号、緑色3号、黄色4号、赤色105号など、安全性の高い水溶性色素を添加することができる。
表1〜3に示す組成の液体口腔用組成物(洗口剤)を常法により調製し、下記方法で評価した。結果を表1〜3に示す。
・塩化セチルピリジニウム(和光純薬工業社製)
・塩化ベンゼトニウム(ハイアミン1622:ロンザジャパン社製)
・塩化ベンザルコニウム(日油社製)
・グリセロリン酸カルシウム(岩城製薬社製)
・バニリン(豊玉香料社製)
・エチルバニリン(曽田香料社製)
・バニラアブソリュート50%希釈品(バニラアブソリュート(50%エタノール希釈品)、曽田香料社製)
・ナツメグ油(ヴェ・マン・フィス香料社製)
・ポリオキシエチレン(60)硬化ひまし油(日光ケミカルズ社製)
・プロピレングリコール(旭硝子社製)
・グリセリン(85%、阪本薬品工業社製)
・キシリトール(ロケット・フルーレ社製)
・クエン酸(扶桑化学社製)
・クエン酸ナトリウム(扶桑化学社製)
・サッカリンナトリウム(大東化学社製)
香料組成は後述の表4〜10に示した通りである。なお、香料組成物A中にバニラアブソリュート、バニリン、エチルバニリン、ナツメグ油は含まれない。
サンプル(液体口腔用組成物)約10mlを口に含み、30秒間すすいだ後、洗口後の苦味のなさについて下記の5段階で評価し、10名の平均点を下記の判定基準に従い、☆、◎、○、△、×で示した。
苦味のなさの評価基準:
5点:苦味が全くなかった。
4点:苦味がなかった。
3点:苦味がほとんどなかった。
2点:苦味がややあった。
1点:苦味がかなりあった。
苦味のなさの判定基準:
☆:平均点4.0点以上5.0点以下
◎:平均点3.5点以上4.0点未満
○:平均点3.0点以上3.5点未満
△:平均点2.0点以上3.0点未満
×:平均点2.0点未満
サンプル(液体口腔用組成物)約10mlを口に含み、30秒間すすいだ後、洗口後の歯面のコーティング実感について下記の4段階で評価し、10名の平均点を下記の判定基準に従い、◎、○、△、×で示した。なお、ここで、コーティング実感とは、歯を噛み合わせた時に歯面がコーティングされて滑るようにツルツルしていると感じることができる実感である。
コーティング実感の評価基準:
4点:コーティング実感がかなりあった。
3点:コーティング実感がややあった。
2点:コーティング実感がほとんどなかった。
1点:コーティング実感がなかった。
コーティング実感の判定基準:
◎:平均点3.5点以上4.0点以下
○:平均点3.0点以上3.5点未満
△:平均点2.0点以上3.0点未満
×:平均点2.0点未満
サンプル(液体口腔用組成物)約10mlを口に含み、30秒間すすいだ後、洗口後の口中がサッパリした感じについて下記の4段階で評価し、10名の平均点を下記の判定基準に従い、◎、○、△、×で示した。ここで、サッパリ感とは、口中にベタツキなどがなく、汚れが残っていないと感じることができる実感である。
サッパリ感の評価基準:
4点:サッパリ感がかなりあった。
3点:サッパリ感がややあった。
2点:サッパリ感がほとんどなかった。
1点:サッパリ感がなかった。
サッパリ感の判定基準:
◎:平均点3.5点以上4.0点以下
○:平均点3.0点以上3.5点未満
△:平均点2.0点以上3.0点未満
×:平均点2.0点未満
(4)刺激感のなさ
サンプル(液体口腔用組成物)約10mlを口に含み、30秒間すすいだ後、洗口後の口中の刺激感について下記の4段階で評価し、10名の平均点を下記の判定基準に従い、◎、○、△、×で示した。
刺激感の評価基準:
4点:刺激感がなかった。
3点:刺激感がほとんどなかった。
2点:刺激感がややあった。
1点:刺激感がかなりあった。
刺激感の判定基準:
◎:平均点3.5点以上4.0点以下
○:平均点3.0点以上3.5点未満
△:平均点2.0点以上3.0点未満
×:平均点2.0点未満
サンプル(液体口腔用組成物)約10mlを口に含み、30秒間すすいだ後、洗口後の口中の刺激感について下記の4段階で評価し、10名の平均点を下記の判定基準に従い、◎、○、△、×で示した。
使用感の評価基準:
4点:渋味・異味がなかった。
3点:渋味・異味がほとんどなかった。
2点:渋味・異味がややあった。
1点:渋味・異味があった。
使用感の判定基準:
◎:平均点3.5点以上4.0点以下
○:平均点3.0点以上3.5点未満
△:平均点2.0点以上3.0点未満
×:平均点2.0点未満
Claims (4)
- (A)グリセロリン酸又はその塩、(B)塩化セチルピリジニウム、及び(C)塩化ベンゼトニウムを含有してなることを特徴とする口腔用組成物。
- 成分(A)が、グリセロリン酸カルシウムであることを特徴とする請求項1記載の口腔用組成物。
- 更に、(D)バニラアブソリュート、バニリン、エチルバニリン及びナツメグ油から選ばれる1種以上の成分を含有する請求項1又は2記載の口腔用組成物。
- 液体である請求項1、2又は3記載の口腔用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011279156A JP5729291B2 (ja) | 2011-12-21 | 2011-12-21 | 口腔用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011279156A JP5729291B2 (ja) | 2011-12-21 | 2011-12-21 | 口腔用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013129619A JP2013129619A (ja) | 2013-07-04 |
JP5729291B2 true JP5729291B2 (ja) | 2015-06-03 |
Family
ID=48907492
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011279156A Active JP5729291B2 (ja) | 2011-12-21 | 2011-12-21 | 口腔用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5729291B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013245164A (ja) * | 2012-05-23 | 2013-12-09 | Kao Corp | オートインデューサー−2阻害剤 |
JP6111981B2 (ja) * | 2013-10-30 | 2017-04-12 | ライオン株式会社 | 液体口腔用組成物 |
JP6471667B2 (ja) * | 2015-09-28 | 2019-02-20 | ライオン株式会社 | 液体口腔用組成物 |
JP6610208B2 (ja) * | 2015-11-30 | 2019-11-27 | ライオン株式会社 | 口腔用組成物 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04217617A (ja) * | 1990-12-19 | 1992-08-07 | Kao Corp | 口腔用組成物 |
JPH05155746A (ja) * | 1991-12-04 | 1993-06-22 | Sunstar Inc | 口腔用組成物 |
JPH1112168A (ja) * | 1997-06-20 | 1999-01-19 | Lion Corp | 抗内毒素剤及び口腔用組成物 |
US6120754A (en) * | 1998-03-11 | 2000-09-19 | Chesebrough-Pond's Usa Co., Division Of Conopco, Inc. | Remineralization of teeth |
JP2001278799A (ja) * | 2000-03-31 | 2001-10-10 | Kobayashi Pharmaceut Co Ltd | 抗う蝕剤 |
JP2005047855A (ja) * | 2003-07-29 | 2005-02-24 | Lion Corp | 口腔バイオフィルム抑制剤及び口腔用組成物 |
JP2005104911A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Sunstar Inc | 口腔用組成物 |
JP5557991B2 (ja) * | 2008-08-13 | 2014-07-23 | ライオン株式会社 | 液体口腔用組成物 |
JP5496526B2 (ja) * | 2009-03-17 | 2014-05-21 | ライオン株式会社 | 口腔用組成物 |
JP2011140454A (ja) * | 2010-01-06 | 2011-07-21 | Sunstar Inc | 口腔用組成物 |
JP5855926B2 (ja) * | 2011-12-13 | 2016-02-09 | 花王株式会社 | 容器入り歯磨剤 |
-
2011
- 2011-12-21 JP JP2011279156A patent/JP5729291B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013129619A (ja) | 2013-07-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5874383B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
EP0767654B1 (en) | Antiseptic dentifrice | |
JP4985905B2 (ja) | 液体口腔用組成物及びl−メントールの析出防止方法 | |
JP5251350B2 (ja) | 歯磨組成物 | |
JP6471667B2 (ja) | 液体口腔用組成物 | |
WO2011055709A1 (ja) | 歯磨剤組成物 | |
JP6740901B2 (ja) | 口腔用組成物及び口腔用組成物におけるカチオン性殺菌剤の異味抑制方法 | |
JP5729291B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP7310357B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP2008094772A (ja) | 液体口腔用組成物 | |
WO2019107338A1 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP6610208B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP5825088B2 (ja) | 液体口腔用組成物 | |
JP6111981B2 (ja) | 液体口腔用組成物 | |
JP6610001B2 (ja) | 液体口腔用組成物 | |
JP3582571B2 (ja) | 口腔液体製剤 | |
CN111867554B (zh) | 口腔用组合物 | |
CN111902125B (zh) | 口腔用组合物及α-烯烃磺酸盐的苦味改进剂 | |
JP2012077032A (ja) | 口腔用組成物 | |
JP7567791B2 (ja) | 口腔用組成物及び歯茎へのマッサージ実感付与剤 | |
JP2020169150A (ja) | 口腔用組成物 | |
CN109689016B (zh) | 液体口腔用组合物 | |
JP6439425B2 (ja) | 液体口腔用組成物 | |
WO2023100804A1 (ja) | 液体口腔用組成物 | |
WO2022255124A1 (ja) | 液体口腔用組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140617 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150224 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150310 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150323 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5729291 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |