JP2012077032A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
口腔内細菌に対する高い殺菌効果が発揮され、苦味がなく、清涼感も良好で、舌への刺激が少ない、使用感に優れた口腔用組成物を提供する。
【解決手段】
(A)カチオン性殺菌剤と、(B)l−メントールを含有する口腔用組成物において(C)クロロブタノールを含有し、更に、(D)アネトールを含有することを特徴とする口腔用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、口腔内細菌に対する高い殺菌効果が発揮される上、カチオン性殺菌剤及びl−メントール由来の苦味がなく、清涼感も良好で、舌への刺激が少ない、使用感に優れたカチオン性殺菌剤含有口腔用組成物に関する。
カチオン性殺菌剤は、口腔内の病原性細菌数を低下させる有効な手段として口腔ケア製品に配合されており、これまで、カチオン性殺菌剤を使用した口腔用組成物として種々のものが提案されている。しかしながら、カチオン性殺菌剤を配合すると、使用中及び使用後に苦味を呈するという問題があった。このため、これらの成分の実際の使用に際しては製剤上の工夫が必要であった。例えば、一般的には、カチオン性殺菌剤に由来する苦味の改善に対しては甘味剤や多糖類などの甘味性多価アルコールの配合量を増やすことなどが提案されている。例えば、特許文献1には、ステビア系甘味剤を配合することが、特許文献2にはパラチニットを配合することが、特許文献3ではマルチトールを組み合わせることが、特許文献4ではトレハロースやエリスリトールとの組み合わせで苦味を抑制する方法が提案されている。しかしながら、その効果は充分ではなく、添加した甘味成分の甘みや嫌味が強く出すぎるなどの新たな課題が生じる場合があり、満足な使用感とは言い難かった。
また、口腔ケア製品には一般に清涼感を付与して使用満足感を高める目的でl−メントールが用いられている。l-メントール自身は若干の苦味を有するが、l-メントール自身の苦味の抑制については、特許文献5に、塩化ナトリウムや重曹と併用する技術が示されている。この場合は、塩化ナトリウム由来の刺激や塩辛い後味が強く出る場合があった。また、発明者は今回、このl-メントールとカチオン性殺菌剤と併用することで製剤の使用中及び使用後の苦味が増強され、使用後の清涼感の持続性が阻害されるという欠点を見いだしたが、この苦味に対する対策は提案されていないのが現状である。さらに、l−メントールには、舌への刺激が生じるために使用感を著しく損なう場合もあり、これらの点の改善も求められていた。
従って、カチオン性殺菌剤及びl-メントールを含有する口腔用組成物において、上記の種々の課題を解決して、カチオン性殺菌剤による口腔内の病原性細菌に対する高い殺菌効果を発揮すると共に、使用中及び使用後の苦味がなく、使用中の清涼感があり、使用後の清涼感の持続性の良好な高い使用感と、舌への刺激性のない口腔用組成物の開発が望まれる。
特開平8−268855号公報 特開2000−281545号公報 特開2003−128540号公報 特開2006−306768号公報 特開2002−212041号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、口腔内の病原性細菌に対する高い殺菌効果を発揮する上、カチオン性殺菌剤及びl−メントール由来の使用中及び使用後の苦味がなく、使用中の清涼感及び使用後の清涼感の持続性の良好な高い使用感と、舌への刺激性のない口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、殺菌成分として(A)カチオン性殺菌剤、及び(B)l−メントールを含有する口腔用組成物において、(C)クロロブタノールを含有することにより、カチオン性殺菌剤及びl−メントール由来の使用中及び使用後の苦味が低減され、使用中の清涼感及び使用後の清涼感の持続性の良好な高い使用感が得られ、舌への刺激性が低減されることを見出した。
本発明によれば、上記特定成分を組み合わせて配合することにより、カチオン性殺菌剤を含有する口腔用組成物において、上記の種々の課題を解決して、カチオン性殺菌剤による口腔内の病原性細菌に対する高い殺菌効果を発揮すると共に、使用中及び使用後の苦味がなく、使用中の清涼感及び使用後の清涼感の持続性の良好な高い使用感と、舌への刺激性のない、優れた高品質の口腔用組成物を得ることができる。
本発明では、上記(A)〜(C)成分を含有した口腔用組成物において、更に(D)アネトールを含有することで、使用後の清涼感の持続性が高まることを見出した。
従って、本発明は、下記の口腔用組成物を提供する。
請求項1:
(A)カチオン性殺菌剤
(B)l−メントール
を含有する口腔用組成物において
(C)クロロブタノール
を含有することを特徴とする口腔用組成物。
請求項2:
更に、(D)アネトールを含有することを特徴とする請求項1記載の口腔用組成物。
請求項3:
カチオン性殺菌剤が、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウムから選ばれる1種以上である請求項1又は2記載の口腔用組成物。
本発明の液体口腔用組成物は、口腔内細菌に対する高い殺菌効果が発揮される上、カチオン性殺菌剤及びl−メントール由来の苦味がなく、清涼感も良好で、舌への刺激が少ない、使用感に優れるもので、ムシ歯や歯周病等の口腔疾患の予防又は抑制に有用である。
以下、本発明につき更に詳細に説明すると、本発明の液体口腔用組成物は、(A)カチオン性殺菌剤(B)l-メントールを含有する口腔用組成物において(C)クロロブタノールを含有することを特徴とする。
本発明で用いるカチオン性殺菌剤としては、アルキルピリジニウム塩、ベンジル長鎖アルキル短鎖ジアルキルアンモニウム塩又はその誘導体、長鎖アルキル短鎖トリアルキルアンモニウム塩などが挙げられる。このようなカチオン性殺菌剤として具体的には、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられ、これらの中では、殺菌効果の観点から塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムが好ましく使用される。これらカチオン性殺菌剤としては、和光純薬工業(株)、関東化学工業(株)、東京化成工業(株)などの試薬メーカーから入手可能な市販品を使用できる。
本発明で使用される成分(A)カチオン性殺菌剤は1種単独でも2種以上を併用してもよいが、その配合量は、口腔内の病原性細菌に対する殺菌効果を発揮させる点、及び、カチオン性殺菌剤自身が強い苦味を有することから、組成物全体の0.01〜0.1質量%、特に0.03〜0.07質量%とすることが好ましく、配合量が0.01質量%未満であると口腔内の病原性細菌に対して十分な殺菌力を発揮できない場合があり、0.1質量%を超えると製剤の使用中、使用後の苦味、及び使用後の清涼感の持続性の低下を解決できない場合がある。
本発明で使用される成分(B)l−メントールは、清涼感を付与する成分であり、l−メントールをそのまま使用してもよいが、ペパーミント油、ハッカ油のようなl−メントールを含有する精油や植物抽出物を用いてもよく、また、これらを併用してもよい。これらl−メントールは高砂香料工業(株)製メントールJP(商品名)、ペパーミント油は高砂香料工業(株)製、ハッカ油は東洋薄荷工業(株)製の精油などを使用できる。
l−メントールの配合量は清涼感の付与の点から、組成物全体の0.01〜0.5質量%、より好ましくは0.05〜0.4質量%である。配合量が0.01質量%未満では使用中の清涼感、使用後の清涼感の持続性が満足できるものが得られず、0.5質量%を超えると、l-メントール自身の苦味が強く出るため、クロロブタノールで使用中、使用後の苦味、舌への刺激を改善することができない。
成分(C)クロロブタノールは、防腐剤として点眼剤や点鼻薬等の組成物に一般に用いられており、メルク株式会社製1,1,1トリクロロ−2−メチル−2−プロパノールなどを使用できる。
成分(C)の配合量は、組成物全体の0.02〜0.2質量%、特に0.03〜0.15質量%とすることが好ましい。配合量が0.02質量%未満ではカチオン性殺菌剤とl−メントールによる使用中、使用後の苦味、使用後の清涼感の持続性、舌への刺激を抑制できない場合があり、0.2質量%を超えると、使用中、使用後にクロロブタノール自身の苦味が出て使用感を損なう場合がある。
また、(A)、(B)成分と(C)成分の質量比(C)/[(A)+(B)]は0.1〜2、特に0.2〜1.3とすることが好ましい。質量比が0.1未満では、カチオン性殺菌剤とl−メントールによる使用中、使用後の苦味、清涼感の持続性の低下、舌への刺激を抑制できない場合があり、2を超えると、使用中、使用後にクロロブタノール自身の苦味が出て使用感を損なう場合がある。
更に、本発明では、(D)成分としてアネトールを含有することが好ましく、(C)クロロブタノールに加えてアネトールを添加することで、使用後の清涼感の持続性を高めることができ、より良好な使用感となる
アネトール(trans−1−メトキシ−4−(プロパ−1−エン−1−イル)ベンゼン)は、アニス油(50〜80%のアネトールを含む)の主成分であり、水に不溶であるが、界面活性剤及び/又はアルコールに溶ける香料である。本発明においてアネトールとしては、和光純薬株式会社から試薬として市販されているアネトールを使用しても良いし、アニス油(例えば、香栄興業株式会社製)をそのまま使用しても良い。
アネトールの配合量は、組成物全体の0.0002〜0.1質量%、特に0.002〜0.03質量%が好ましい。配合量が0.0002%未満の場合は清涼感の持続性を向上させることができない場合があり、0.1%を超えるとアネトール自身の苦味が出て使用感を損なう場合がある。
本発明の口腔用組成物は、練歯磨、液体歯磨、液状歯磨、潤製歯磨、洗口剤等として調整することができ、上記必須成分に加えて任意成分としてその他の添加剤を配合できる。例えば研磨剤、湿潤剤、増粘剤、pH調整剤、界面活性剤、甘味剤、防腐剤、有効成分、色素、香料等を配合でき、これら成分と水とを混合して通常の方法で製造できる。
研磨剤としては、無水ケイ酸、シリカゲル、アルミノシリケート、ジルコノシリケート、第2リン酸カルシウム2水和物、第2リン酸カルシウム無水和物、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、2酸化チタン、結晶性ジルコニウムシリケ−ト、ポリメチルメタアクリレ−ト、不溶性メタリン酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム、第3リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損アパタイト、第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウム、第8リン酸カルシウム、合成樹脂系研磨剤などが挙げられる(通常配合量2〜50%、特に10〜40%)。
湿潤剤としては、グリセリン、ソルビット、プロピレングリコ−ル、分子量200〜6000のポリエチレングリコ−ル、エチレングリコ−ル、ブチレングリコール、エチレングリコール、キシリット、マルチット、ラクチット等の糖アルコールなどが挙げられる(通常配合量5〜50%)。
増粘剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース系粘結剤、キサンタンガム、カラギーナン、グアガム、アルギン酸ナトリウム、カチオン化セルロース、モンモリロナイト、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を配合できる。(通常配合量0〜5%)。
pH調整剤としては、フタル酸、リン酸、クエン酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、リンゴ酸及び炭酸並びにそれらのカリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩、リボ核酸及びその塩類、更に水酸化ナトリウムなどの1種又は2種以上を用いることができ、特にリン酸、クエン酸とそれらのナトリウム塩を組み合わせたものが好ましい。
特に、本口腔用組成物は、25℃におけるpHを5.5〜8.5に調整することが好ましく、この付近のpH調整剤として、リン酸二水素ナトリウムとリン酸一水素ナトリウムあるいはクエン酸とクエン酸ナトリウムを組み合わせたものを用いることが好ましい。(通常配合量0.01〜1%)
防腐剤としては、安息香酸ナトリウム、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、ソルビン酸カリウム等を含有することができる。(通常配合量0.001〜0.5%)
また、甘味剤としては、サッカリンナトリウム、アスパラテーム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ぺリラルチン等が挙げられる。(通常配合量0.0001〜0.5%)
その他の香料としては、成分(B)l-メントール及び成分(D)アネトールに加えて、例えば、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、バジル油、カルダモン油、コリアンダー油、スペアミント油、オレンジ油、レモン油、マンダリン油、ライム油、グレープフルーツ油、柚子油、スウィーティー油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、セロリ油、ベイ油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、レモングラス油、ローズ油、ジャスミン油、パチュリ油、イリスコンクリート、ローズアブソリュート、オレンジフラワーアブソリュート、バニラアブソリュート、マンゴーアブソリュート、パチュリアブソリュート、ジンジャーオレオレジン、ペッパーオレオレジン、カプシカムオレオレジン、トウガラシ抽出物等の天然香料及び、これら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、リモネン、ピネン、ブタノール、イソアミルアルコール、n−ヘキセノール、cis−3−ヘキセノール、cis−6−ノネノール、リナロール、α−テルピネオール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、チモール、メチルチャビコール、オイゲノール、カルボン、メントン、プレゴン、1,8−シネオール、ヨノン、キャロン、n−ヘキサナール、trans−2−ヘキセナール、シトラール、シンナムアルデヒド、ベンズアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、エチル2−メチルブチレート、アリルヘキサノエート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、リナリルアセテート、メンチルアセテート、メンチルラクテート、カルビールアセテート、フェノキシエチルイソブチレート、メチルジャスモネート、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、メチルシンナメート、メチルアンスラニレート、フェニルエチルグリシデート、エチルラクテート、バニリン、マルトール、炭素数4〜12のガンマ及びデルタラクトン、アンブレットリド、ジメチルサルファイド、トリメチルピラジン、エチルβ−メチルチオプロピオネート、フラネオール、エチルシクロペンテノロン、シクロテン、2−メチルブチリックアシッド、プロピオニックアシッド、p−メトキシシンナミックアルデヒド、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、メントングリセリンアセタール、スピラントール、モノメンチルサクシネート、リナロールオキサイド、バニリルブチルエーテル、イソプレゴール、等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、メロンフレーバー、バナナフレーバー、ピーチフレーバー、ラズベリーフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー、マンゴーフレーバー、ウメフレーバー、オレンジフレーバー、レモンフレーバー、グレープフルーツフレーバー、ティーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー等の調合香料、及び、エチルアルコール、プロピレングリコール、トリアセチン、グリセリン脂肪酸エステル等の香料溶剤等、口腔用組成物に用いられる公知の香料素材を組み合わせて使用することができる。これらの香料素材の配合量は特に限定されないが、組成物中に0.000001〜1質量%使用するのが好ましい。また、上記香料素材を使用した賦香用香料としては、組成物中に0.1〜2.0質量%使用するのが好ましい。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム等のアシルサルコシン塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、α−オレフィンスルフォン酸ナトリウムなどが挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、アルキルグルコシド、ラウリン酸デカグリセリルなどの脂肪酸ポリグリセリド等が用いられる。両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインや、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が用いられるが、上記に限られるものではない。
上記成分(A)以外の界面活性剤の配合量は組成物全体の0.01〜5質量%が好ましく、本発明の効果を妨げない範囲で使用することができる。
各種有効成分としては、成分(A)カチオン性殺菌剤に加えて他の有効成分、例えばフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズなどのフッ素化合物、デキストラナーゼ、ムタナーゼなどの酵素、正リン酸のカリウム塩、ナトリウム塩等の水溶性リン酸化合物、トラネキサム酸、イプシロン−アミノカプロン酸、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、ヒノキチオール、ラウロイルサルコシンナトリウム、アスコルビン酸、酢酸dl−トコフェロール、ジヒドロコレステロール、α−ビサボロール、クロルヘキシジン塩類、アズレン、グリチルレチン、グリチルレチン酸、銅クロロフィリンナトリウム、クロロフィル、グリセロホスフェートなどのキレート性リン酸化合物、グルコン酸銅等の銅化合物、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム、硝酸カリウム、ベルベリン、ヒドロキサム酸及びその誘導体、トリポリリン酸ナトリウム、ゼオライト、メトキシエチレン、無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、エピジヒドロコレステリン、イソプロピルメチルフェノール、ジヒドロコレステロール、トリクロロカルバニリド、クエン酸亜鉛、トウキ軟エキス、オウバクエキス、カミツレ、チョウジ、ローズマリー、オウゴン、ベニバナ等の抽出物などが挙げられる。なお、他の有効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
着色料としては、青色1号、緑色3号、黄色4号、赤色105号など安全性の高い水溶性色素を添加することができる。
本発明の口腔用組成物を収容する容器の材質は特に制限されず、通常、口腔用組成物に使用される容器を使用できる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等のプラスチック容器等が使用できる。
以下、実験例、実施例及び比較例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
これらの口腔用組成物の調製には、塩化セチルピリジニウム(和光純薬(株)試薬)、塩化ベンゼトニウム(和光純薬(株)試薬)、塩化ベンザルコニウム(和光純薬(株)試薬)、l−メントール(高砂香料工業社製)、クロロブタノール(メルク(株))、グリセリン(阪本薬品工業社製)、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ社製)、クエン酸(扶桑化学社製)、クエン酸ナトリウム(扶桑化学社製)、サッカリンナトリウム(愛三化学工業社製)なお、下記に示す%は特に断らない限りいずれも質量%を意味する。形態が水溶液の成分については、表中も含めいずれも純分換算の配合量を示した。
なお、表1〜2の実施例1〜17、表4の実施例18〜25及び表3の比較例において、表5の香料Aを香料B〜Iのいずれかに置き換えても同様の結果が得られた。
〔実験例1〕
表1〜4に示す組成の口腔用組成物について、下記方法で使用感を評価した。結果を表1〜4に示す。
(1)使用感評価
表1〜4に示す口腔用組成物20mLを口に含み、30秒間洗口時の苦味、清涼感、吐き出し後5分後の苦味、舌への刺激のなさについて下記の4段階で評価し、10名の平均点を次の基準に従い、◎、○、△、×で表に示した。
使用感評価基準
◎:平均点4.0点
○:平均点3.0点以上4.0点未満
△:平均点2.0点以上3.0点未満
×:平均点1.0点以上2.0点未満
苦味
4点:苦味が認められなかった。
3点:ほとんど苦味が認められなかった。
2点:やや苦味が認められた。
1点:苦味が認められた。
清涼感
4点:清涼感が認められた。
3点:かなり清涼感が認められ問題はなかった。
2点:ほとんど清涼感が認められなかった。
1点:清涼感が認められなかった。
舌への刺激のなさ
4点:刺激が認められなかった。
3点:ほとんど刺激が認められなかった。
2点:やや刺激が認められた。
1点:刺激が認められた。
(2)清涼感の持続性
表1〜4に示す口腔用組成物20mLを口に含み、30秒間洗口後、2、5、10分後の口腔内の清涼感を評価し、何分まで清涼感が持続したかを下記の4段階で評価し、10名の平均点を次の基準に従い、◎、○、△、×で表に示した。
使用感評価基準
◎:平均点4.0点
○〜◎:平均点3.5点以上4.0点未満
○:平均点3.0点以上3.5点未満
△:平均点2.0点以上3.0点未満
×:平均点1.0点以上2.0点未満
清涼感の持続性
4点:10分後まで清涼感が認められた。
3点:5分後まで清涼感が認められたが10分後には清涼感は認められなかった。
2点:2分後まで清涼感が認められたが5分後には清涼感は認められなかった。
1点:2分後に清涼感が認められなかった。
実施例
Figure 2012077032
実施例
Figure 2012077032
比較例
Figure 2012077032
実施例
Figure 2012077032
香料組成は表5,6に示す通りである。なお、下記香料組成中に、l−メントール、アネトールは含まれない。
Figure 2012077032
<フレーバー1組成>
Figure 2012077032
<フレーバー2組成>
Figure 2012077032
<フレーバー3組成>
Figure 2012077032
<フレーバー4組成>
Figure 2012077032
<フレーバー5組成>
Figure 2012077032
<フレーバー6組成>
Figure 2012077032

Claims (3)

  1. (A)カチオン性殺菌剤と、(B)l−メントールを含有する口腔用組成物において(C)クロロブタノールを含有することを特徴とする口腔用組成物
  2. 更に、(D)アネトールを含有することを特徴とする請求項1記載の口腔用組成物。
  3. カチオン性殺菌剤が、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウムから選ばれる1種以上である請求項1又は2記載の口腔用組成物。
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