JP2013245164A - オートインデューサー−2阻害剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】オートインデューサー−2を阻害する活性を有し、感染症の予防及び治療等に有効な、オートインデューサー−2阻害剤を提供することを目的とする。
【解決手段】エチルバニリンを有効成分とする、オートインデューサー−2阻害剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、オートインデューサー−2阻害剤に関する。
自然界において、微生物は様々な環境下で生存しなければならない。貧栄養、温度変化、pH変化はもちろんのこと、生体内においては貪食細胞又は抗菌性液性因子(補体、抗体、リゾチーム等)が存在する環境での生存を余儀なくされる。このような状況下で、細菌は自らの存在環境の変化を敏感に感知する機構を獲得してきた。そうした機構の1つとして、細菌は特異的な情報伝達物質を介して環境における自らの密度を感知し、その密度に応じて自らの様々な生物活性を巧妙に制御していることが明らかとなっている。このような細胞間の情報伝達機構は、クオラムセンシングシステムと称される。
クオラムセンシングは、発光性海洋細菌であるビブリオ・フィシェリ及びビブリオ・ハーベイにおいて最初に報告された。しかし、最近では、多くの細菌における一般的な遺伝子調節機構であると認識されている。この現象により、細菌は、生物発光、スウォーミング、バイオフィルム形成、タンパク質分解酵素の産生、抗生物質の合成、遺伝子受容能の発達、プラスミド接合伝達、病原因子産生及び胞子形成などといった活動を一斉に行うことができる。
クオラムセンシングシステムを有する細菌は、オートインデューサーと呼ばれるシグナル伝達分子を合成し、放出し、そのシグナル伝達分子に応答して、遺伝子発現を細胞密度の関数として制御する。これまで、アシルホモセリンラクトンがオートインデューサー−1(以下、本明細書において「AI−1」ともいう)として、4,5-ジヒドロキシ-2,3-ペンタンジオンがオートインデューサー−2(以下、本明細書において「AI−2」ともいう)として同定されている。
ビブリオ属細菌、緑膿菌、セラチア、エンテロバクターなど臨床上重要な細菌がクオラムセンシングにAI−1を利用することが報告されている。また、ビブリオ・ハーベイが、種内連絡には種特異性の高いAI−1を利用し、種間連絡には種特異性の低いAI−2を利用することが知られている。さらに最近の研究では、ある種の病原性細菌がAI−2による種間でのクオラムセンシングにより、病原因子の産生を調節していることも示されている。このような病原性細菌としては、齲蝕原因菌であるストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)、胃潰瘍及び胃ガンを惹起すると言われているヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、食中毒、ガス壊疽、出血性腸炎などの原因菌であるウェルシュ菌(Clostridium perfringens)等が挙げられる。従って、AI−2を阻害する活性を有する物質が求められていた。
AI−2を阻害する物質としては、これまで、フラノン化合物、シクロペンテン化合物などが報告されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特表2003−532698号公報 特表2005−506953号公報
本発明は、AI−2を阻害する活性を有し、感染症の予防及び治療等に有効な、AI−2阻害剤の提供を課題とする。
本発明者等は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った。その結果、エチルバニリンがAI−2を阻害する活性を有するとともに、感染症に対して有効な化合物であることを見出した。本発明はこの知見に基づいて完成するに至った。
本発明は、エチルバニリンを有効成分とする、AI−2阻害剤に関する。
また、本発明は、前記AI−2阻害剤を含有する、歯周病の予防又は治療剤に関する。
また、本発明は、前記AI−2阻害剤を含有する、齲蝕の予防又は治療剤に関する。
また、本発明は、前記AI−2阻害剤を適用し、生存する細菌による歯垢原因物質の産生を抑制する、歯垢原因物質産生抑制方法に関する。
また、本発明は、前記AI−2阻害剤を含有する、医薬組成物又は化粧料組成物に関する。
さらに、本発明は、前記AI−2阻害剤を含有する、食品組成物に関する。
本発明のAI−2阻害剤は、AI−2を阻害する活性を有し、感染症の予防及び治療等に有効である。
本発明に用いるエチルバニリンは、下記式で表される化合物(3-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド)である。
Figure 2013245164
本発明に用いるエチルバニリンは広く一般に入手できる。例えば、通常の合成方法により化学的に合成してもよいし、市販のものを用いてもよい。
本発明において、前記有効成分をそのままAI−2阻害剤としてもよいし、前記有効成分を溶媒に溶解/分散させ、AI−2阻害剤としてもよい。本発明で用いることができる溶媒としては特に制限はないが、水、エタノール、ポリオール類(プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、及びポリエチレングリコール等)、及びこれらの混液が挙げられる。
本発明におけるAI−2としては、細菌が産生するものでAI−2活性を有するものであれば特に制限はない。
本発明におけるAI−2の具体例としては、下記式で表される4,5-ジヒドロキシ-2,3-ペンタンジオン(本明細書において、DPDともいう)、及びDPDが有するAI−2活性と同等のAI−2活性を有する化合物が包含される。
Figure 2013245164
前記DPDは、細菌のAI−2受容体と結合するときにボロンを取り込んで、フラノシルボレートジエステルに変換される。本発明におけるAI−2の別の具体例としては、前記フラノシルボレートジエステルが挙げられる。また、DPDはリン酸化されてリン酸化DPD(Phospho-DPD)となり、AI−2活性を発現することが知られている(例えば、Taga M.et al.,Mol.Microbiol.,2001,42,p.777-793参照)。本発明におけるAI−2は、リン酸化DPDも包含する。
前記フラノシルボレートジエステル及びPhospho-DPDの具体例を以下に示す。しかし、本発明はこれらに制限するものではない。
Figure 2013245164
本発明においてAI−2を阻害することは、AI−2がクオラムセンシングを介して細菌に及ぼす影響を阻害することをさし、AI−2活性を阻害すること、AI−2を分解すること、AI−2のAI−2受容体への結合を阻害することなどが包含される。
本発明においてAI−2活性は、AI−2がクオラムセンシングシステムを有する細菌に影響を及ぼす活性、すなわち、AI−2を介するクオラムセンシングによりもたらされる細菌の機能を促進する活性をさす。細菌は、AI−2を介するクオラムセンシングにより、発光、スウォーミング、バイオフィルム形成、タンパク質分解酵素の産生、抗生物質の合成、遺伝子受容能の発達、プラスミド接合伝達、病原因子産生及び胞子形成等を行うことが知られている。したがって、AI−2活性は、換言すれば、AI−2を認識する細菌、すなわちAI−2受容体を有する細菌による生物発光、スウォーミング、バイオフィルム形成、タンパク質分解酵素の産生、抗生物質の合成、遺伝子受容能の発達、プラスミド接合伝達、病原因子産生及び/又は胞子形成の活性ということができる。本発明においてAI−2活性は、特に、細菌の病原因子産生活性をさす。
前記病原因子としては、例えば、エンテロトキシン、アデニル酸シクラーゼ毒素、アドヘシン、アルカリプロテアーゼ、溶血毒、炭疽毒素、APX毒素、α毒素、β毒素、δ毒素、C2毒素、C3毒素、ボツリヌス毒素、束状線毛構造サブユニット、C5Aペプチダーゼ、心臓毒、走化性、コレラ毒素、毛様体毒素、クロストリジウム細胞毒、クロストリジウム神経毒、コラーゲン接着遺伝子、細胞溶解素、嘔吐毒素、内毒素、表皮剥脱毒素、外毒素、細胞外エラスターゼ、フィブリノゲン、フィブロネクチン結合タンパク質、線維状赤血球凝集素、フィンブリア、ゼラチナーゼ、赤血球凝集素、ロイコトキシン、リポタンパク質シグナルペプチダーゼ、リステリオリシンO、Mタンパク質、神経毒、非フィンブリアアドヘシン類、浮腫因子、透過酵素、百日咳毒素、ホスホリパーゼ、線毛、孔形成毒素、プロリンパーミアーゼ、セリンプロテアーゼ、志賀毒素、破傷風毒素、チオール活性化細胞溶解素、気管細胞溶解素、ウレアーゼなどが挙げられるが、本発明はこれらに制限されない。
本発明のAI−2阻害剤の有効成分で影響を及ぼすことができる細菌、換言すれば、本発明のAI−2阻害剤の有効成分で増殖・生育を抑制できる細菌は、AI−2によりその機能、例えば、生物発光、スウォーミング、バイオフィルム形成、タンパク質分解酵素の産生、抗生物質の合成、遺伝子受容能の発達、プラスミド接合伝達、病原因子産生及び胞子形成などが促進される細菌である。例えば、AI−2受容体を有する細菌、好ましくはAI−2受容体を有し、AI−2を産生する細菌を対象とすることができる。
AI−2活性は、AI−2を認識することにより発光するレポーター細菌、好ましくはAI−2受容体及びルシフェラーゼを有する細菌を用いるバイオアッセイにより測定することができる(例えば、Keersmaecker S.C.J.et al.,J.Biol.Chem.,2005,280(20),p.19563-19568参照)。具体的には、ビブリオ・ハーベイ(Vibrio harveyi)BB170株をレポーター細菌とし、被検化合物の存在下で培養し、培養後の発光強度をケミルミネッセンス計などで測定することにより、AI−2活性を測定することができる。
AI−2を阻害することにより影響を及ぼす、又は増殖・生育を抑制することができる細菌としては、例えば、ビブリオ(Vibrio)属細菌、シュードモナス(Pseudomonas)属細菌、ポルフィロモナス(Porphyromonas)属細菌、エルシニア(Yersinia)属細菌、エシェリキア(Escherichia)属細菌、サルモネラ(Salmonella)属細菌、ヘモフィルス(Haemophilus)属細菌、ヘリコバクター(Helicobacter)属細菌、バシラス(Bacillus)属細菌、ボレリア(Borrelia)属細菌、ナイセリア(Neisseria)属細菌、カンピロバクター(Campylobacter)属細菌、デイノコックス(Deinococcus)属細菌、ミコバクテリウム(Mycobacterium)属細菌、エンテロコッカス(Enterococcus)属細菌、ストレプトコッカス(Streptococcus)属細菌、シゲラ(Shigella)属細菌、エロモナス(Aeromonas)属細菌、エイケネラ(Eikenella)属細菌、クロストリジウム(Clostridium)属細菌、スタフィロコッカス(Staphylococcus)属細菌、ラクトバシラス(Lactobacillus)属細菌、アクチノバシラス(Actinobacillus)属細菌、アクチノマイセス(Actinomyces)属細菌、バクテロイデス(Bacteroides)属細菌、カプノサイトファガ(Capnocytophaga)属細菌、クレブシエラ(Klebsiella)属細菌、ハロバシラス(Halobacillus)属細菌、フゾバクテリウム(Fusobacterium)属細菌、エルウィニア(Erwinia)属細菌、エルベネラ(Elbenella)属細菌、リステリア(Listeria)属細菌、マンヘミア(Mannheimia)属細菌、ペプトコッカス(Peptococcus)属細菌、プレボテラ(Prevotella)属細菌、プロテウス(Proteus)属細菌、セラチア(Serratia)属細菌、ベイロネラ(Veillonella)属細菌及びアグリゲイティバクター(Aggregatibacter)属細菌などが挙げられる。より具体的には、ビブリオ・ハーベイ(Vibrio harveyi)、ビブリオ・フィシェリ(Vibrio fischeri)、コレラ菌(Vibrio cholerae)、腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)、ビブリオ・アルギノリチカス(Vibrio alginolyticus)、シュードモナス・ホスホレウム(Pseudomonas phosphoreum)、ポリフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)、エルシニア・エンテロコリチカ(Yersinia enterocolitica)、大腸菌(Escherichia coli)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、枯草菌(Bacillus subtilis)、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgfdorferi)、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、ペスト菌(Yersinia pestis)、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、デイノコックス・ラジオデュランス(Deinococcus radiodurans)、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、肺炎レンサ球菌(Streptococcus pneumoniae)、化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、箕田赤痢菌(Shigella flexneri)、シゲラ・ボイディ(Shigella boydii)、セレウス菌(Bacillus cereus)、バシラス・クブチリス(Bacillus cubtilis)、エロモナス・ハイドロフィラ(Aeromonas hydrophila)、チフス菌(Salmonella enterica)、エイケネラ・コロデンス(Eikenella corrodens)、ヘリコバクター・ヘパティカス(Helicobacter hepaticus)、ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)、スタフィロコッカス・ハエモリティカス(Staphylococcus haemolyticus)、ラクトバシラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバシラス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバシラス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)、ラクトバシラス・サリバリウス(Lactobacillus salivarius)、ラクトバシラス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ストレプトコッカス・サンギニス(Streptococcus sanguinis)、ストレプトコッカス・アンギノーサス(Streptococcus anginosus)、ストレプトコッカス・オラリス(Streptococcus oralis)、ストレプトコッカス・ボビス(Streptococcus bovis)、ストレプトコッカス・ゴルドニ(Streptococcus gordonii)、ストレプトコッカス・ミティス(Streptococcus mitis)、アクチノバシラス・アクチノマイセテムコミタンス(Actinobacillus actinomycetemcomitans)、ビブリオ・ブルニフィカス(Vivrio vulnificus)、ビブリオ・ミミクス(Vibrio mimicus)、ビブリオ・アングイラルム(Vibrio anguillarum)、ラクトバシラス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、エルウィニア・アミロボラ(Erwinia amylovora)、エルウィニア・カロトバラ(Erwinia carotovara)、ハロバシラス・ハロフィラス(Halabacilus halophilus)、セラチア・ピムチカ(Serratia pymuthica)、セラチア・マルセセンス(Serratia marcescens)、バクテロイデス・フラジリス(Bacteroides fragilis)、バクテロイデス・ブルガタス(Bacteroides vulgatus)、バクテロイデス・ディスタソニス(Bacteroides distasonis)、リステリア・モノサイトジェネス(Listeria monocytogenes)、スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)、アエロモナス・ハイドロフィリア(Aeromonas hydrophilia)、マンヘイミア・ハエモライティカ(Mannhemia haemolytica)、クレブシエラ・ニューモニアエ(Klebsiella pneumoniae)、バシラス・アンスラシス(Bacillus anthracis)、カンピロバクター・コリ(Campylobacter coli)、カンピロバクター・レクタス(Campylobacter rectus)、プロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)、アクチノマイセス・ナエスランディ(Actinomyces naeslundii)、アクチノマイセス・ビスコーサス(Actinomyces viscosus)、アクチノマイセス・イスラエリー(Actinomyces israelii)、ペプトコッカス・アナエロビウス(Peptococcus anaerobius)、フゾバクテリウム・ヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum)、ベイロネラ・パルラ(Veillonella parvula)、カプノサイトファガ・スプティゲナ(Capnocytophaga sputigena)、プレボテラ・インタメディア(Prevotella intermedia)及びアグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス(Aggregatibacter actinomycetemcomitans)などが挙げられる。
本発明のAI−2阻害剤の有効成分は、ストレプトコッカス・ミュータンス、ポリフィロモナス・ジンジバリス、ストレプトコッカス・オラリス、ストレプトコッカス・ゴルドニ、ストレプトコッカス・サンギニス、ストレプトコッカス・ミティス、アクチノマイセス・ナエスランディ、ペプトコッカス・アナエロビウス、アクチノバシラス・アクチノマイセテムコミタンス、フゾバクテリウム・ヌクレアタム、ベイロネラ・パルラ、カプノサイトファガ・スプティゲナ、プレボテラ・インタメディア及びラクトバシラス・サリバリウスなどに対するAI−2の阻害に対し、特に好ましく用いられる。
生体内において、AI−2量とある種の感染症の症状とが相関関係を有し、本発明のAI−2阻害剤の有効成分を投与することにより歯周病、齲蝕等の感染症の症状を低減できる(例えば、特開2009−114120号公報、特開2010−256190号公報等参照)。したがって、一実施形態において本発明は、前記AI−2阻害剤を含有する、歯周病又は齲蝕の予防又は治療剤に関する。さらに、本発明のAI−2阻害剤は、歯周病、齲蝕等の感染症の予防又は治療剤として用いることができる。さらには、本発明のAI−2阻害剤は、歯周病、齲蝕等の感染症の予防又は治療剤などに含有させることができる。
なお、本発明の歯周病、齲蝕等の感染症の予防又は治療剤は、感染症の原因菌に対して抗菌性を示さない、非抗菌性の予防又は治療剤である。ここで、本明細書において「非抗菌性」とは、細菌の増殖及び/又は生育を抑制しないことをさす。抗菌性の有無の観点から、本発明の歯周病、齲蝕等の感染症の予防又は治療剤と、抗菌性の感染症の予防又は治療剤とは、全く異なるものである。
本発明のAI−2阻害剤の有効成分を投与することにより予防又は治療することができる感染症は、AI−2を阻害することにより予防又は治療することができる感染症であり、換言すれば、AI−2を利用するクオラムセンシングシステムを有する細菌、具体的にはAI−2を阻害することにより影響を及ぼすことができる上記のような細菌に関連する感染症である。
前記有効成分を投与することにより予防又は治療することができる感染症の具体例として、口腔、皮膚、膣、消化(GI)管、食道及び気道等における感染症が挙げられる。より具体的には、ストレプトコッカス・ミュータンス等により引き起こされる齲蝕;ポルフィロモナス・ジンジバリス等により引き起こされる歯肉炎、歯骨炎等の歯周病;日和見生物により引き起こされる日和見感染症;肺炎レンサ球菌及びインフルエンザ菌等により引き起こされる急性中耳炎(AOM)及び滲出性中耳炎(OME);インフルエンザ菌により引き起こされるインフルエンザ;ヘリコバクター・ピロリにより引き起こされる十二指腸潰瘍、胃ガン及び胃潰瘍;コレラ菌により引き起こされるコレラ;ペスト菌により引き起こされるペスト;髄膜炎菌により引き起こされる髄膜炎;ネズミチフス菌などのサルモネラ属細菌により引き起こされるサルモネラ中毒;ウェルシュ菌により引き起こされる食中毒、ガス壊疽及び出血性腸炎;及び大腸菌等により引き起こされる下痢症などが挙げられる(後述の実施例、並びにYoshida A.et al.,Appl.Environ.Microbiol.,2005,71(5),p.2372-2380;Wen Z.T.et al.,J.Bacteriol.,2004,189(9),p.2682-2691;Osaki T. et al.,J.Med.Microbiol.,2006,55(Pt11),p.1477-1485;及びOhtani K.et al.,Mol.Microbiol.,2002,44(1),p.171-179等参照)。
本明細書において感染症の予防には、感染症の発症を抑えること及び遅延させることが含まれ、感染症になる前の予防だけではなく、治療後の感染症の再発に対する予防も含まれる。本明細書において感染症の治療には、感染症を治癒すること、症状を改善すること及び症状の進行を抑えることが包含される。
本発明のAI−2阻害剤、及び前記感染症の予防又は治療剤の投与対象は、好ましくは温血脊椎動物であり、より好ましくは哺乳動物である。本明細書において哺乳動物は、例えば、ヒト、並びにサル、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタなどの非ヒト哺乳動物が挙げられる。本発明のAI−2阻害剤、及び前記感染症の予防又は治療剤は、ヒト、サルなどの霊長類、特にヒトへの投与に好適である。感染症に罹患しているヒト、感染症と診断されているヒト、感染症に罹患する可能性があるヒト、感染症を予防する必要があるヒトに投与することが特に好ましい。
本発明のAI−2阻害剤、及び前記感染症の予防又は治療剤の形態は特に制限されないが、例えば、医薬組成物、食品組成物若しくは化粧料組成物とするか、又はこれらに含有させることができる。
医薬組成物を調製する場合は、通常、前記有効成分と好ましくは薬学的に許容される担体を含む製剤として調製する。薬学的に許容される担体とは、一般的に、前記有効成分とは反応しない、不活性の、無毒の、固体又は液体の、増量剤、希釈剤又はカプセル化材料等をいい、例えば、水、エタノール、ポリオール類(例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、及びポリエチレングリコール等)、適切なそれらの混合物、植物性油などの溶媒又は分散媒体などが挙げられる。
医薬組成物は、経口により、非経口により、例えば、口腔内に、皮膚に、皮下に、粘膜に、静脈内に、動脈内に、筋肉内に、腹腔内に、膣内に、肺に、脳内に、眼に、及び鼻腔内に投与される。経口投与製剤としては、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、チュアブル剤、ペレット剤、シロップ剤、液剤、懸濁剤及び吸入剤などが挙げられる。非経口投与製剤としては、坐剤、保持型浣腸剤、点滴剤、点眼剤、点鼻剤、ペッサリー剤、注射剤、口腔洗浄剤並びに軟膏、クリーム剤、ゲル剤、制御放出パッチ剤及び貼付剤などの皮膚外用剤などが挙げられる。本発明の医薬組成物は、徐放性皮下インプラントの形態で、又は標的送達系(例えば、モノクローナル抗体、ベクター送達、イオン注入、ポリマーマトリックス、リポソーム及びミクロスフェア)の形態で、非経口で投与してもよい。
医薬組成物はさらに医薬分野において慣用の添加剤を含んでいてもよい。そのような添加剤には、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、抗酸化剤、着色剤、矯味剤などがあり、必要に応じて使用できる。長時間作用できるように徐放化するためには、既知の遅延剤等でコーティングすることもできる。賦形剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、寒天、軽質無水ケイ酸、ゼラチン、結晶セルロース、ソルビトール、タルク、デキストリン、デンプン、乳糖、白糖、ブドウ糖、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム等が使用できる。結合剤としては、例えば、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、エチルセルロース、カゼインナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、寒天、精製水、ゼラチン、デンプン、トラガント、乳糖等が挙げられる。崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、結晶セルロース、デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ等が挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ロウ類等が挙げられる。抗酸化剤としては、トコフェロール、没食子酸エステル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、アスコルビン酸等が挙げられる。必要に応じてその他の添加剤や薬剤、例えば制酸剤(炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、合成ヒドロタルサイト等)、胃粘膜保護剤(合成ケイ酸アルミニウム、スクラルファート、銅クロロフィリンナトリウム等)を加えてもよい。
化粧料組成物を調製する場合、その形態は特に制限されず、溶液、乳液、粉末、水−油二層系、水−油−粉末三層系、ゲル、タブレット等の固形、エアゾール、ミスト、カプセル及びシート等任意の形態とすることができる。また、化粧料組成物の製品形態も任意であり、例えば、洗顔料、メーク落とし、化粧水、美容液、パック、乳液、クリーム及びサンスクリーン等のスキンケア化粧料、ファンデーション、化粧下地、口紅、アイシャドー、アイライナー、マスカラ、アイブロー、頬紅及びネイルエナメル等のメイクアップ化粧料、ヘアシャンプー、ヘアリンス、整髪料、染毛料及び育毛剤等の毛髪化粧料、石鹸、ボディソープ、デオドラント化粧料及び浴用剤等のボディ洗浄料、歯磨剤及び洗口剤等の口腔化粧料、香水等の芳香化粧料等が挙げられる。また、この化粧料は、日本の薬事法上、化粧品もしくは医薬部外品のどちらに属しても良い。
化粧料組成物は、化粧品、医薬部外品及び医薬品等に慣用される他の成分、例えば、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて配合し、常法により製造することができる。
その他の化粧料組成物に配合可能な成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等)、消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等)、美白剤(例えば、アスコルビン酸及びその誘導体、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等)、各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等)、血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等)、抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等)、抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)及び殺菌剤(例えば、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、チモール類、塩化ベンザルコニウム等)等が挙げられる。
本発明の医薬組成物及び化粧料組成物は、口腔用組成物、外用組成物、内服組成物などの形態で適用することができるが、このうち、口腔用組成物の形態で適用するのが好ましい。
口腔用組成物には、前記成分のほか、その形態に応じて種々の成分を配合することができる。配合可能な成分として、例えば研磨剤、湿潤剤、粘結剤、歯質強化剤、殺菌剤、pH調整剤、酵素類、抗炎症剤・血行促進剤、甘味剤、防腐剤、着色剤・色素類、香料等を適宜使用することができる。口腔用組成物に配合することができる成分としては、具体的に、第2リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、メタリン酸ナトリウム、無水ケイ酸、水酸化アルミニウム、アルミナ、ハイドロキシアパタイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ゼオライト、合成アルミノケイ酸塩、ベンガラ等の研磨剤;前記の研磨剤を結合剤を用いて造粒した顆粒状研磨剤;グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ソルビトール等の湿潤剤;モノフルオルリン酸ナトリウム、フッ化スズ、フッ化ナトリウム等の歯質強化剤;クロルヘキシジン及びその塩類、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、チモール類、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤;リン酸ナトリウム等のpH調整剤;デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リゾチーム、ムタナーゼ等の酵素類;塩化ナトリウム、ヒノキチオール、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、アラントイン類、トコフェロール類、オクチルフタリド、ニコチン酸エステル類、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸及びその塩類、グリセロホスフェート、クロロフィル、水溶性無機リン酸化合物、アズレン類、カミツレ、センブリ、当帰、センキュウ、生薬類等の抗炎症剤・血行促進剤;サッカリンナトリウム、ステビオサイド、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等の甘味剤;p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、安息香酸ナトリウム等の防腐剤;二酸化チタン等の着色剤・色素類;ペパーミント油、スペアミント油、メントール、カルボン、アネトール、オイゲノール、サリチル酸メチル、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テルピネオール、メチルアセテート、シトロネリルアセテート、メチルオイゲノール、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、アニス油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油等の香料等が挙げられる。
口腔用組成物は、前記有効成分を配合し、常法により製造することができる。口腔用組成物の形態は特に制限されず、粉歯磨、液状歯磨、練歯磨、潤製歯磨、口腔パスタ等のペースト状洗浄剤、洗口液、マウスウォッシュ等の液状洗浄剤、うがい用錠剤、歯肉マッサージクリーム、チューインガム、トローチ、キャンディ等の食品等の形態とすることができる。
食品組成物を調製する場合、その形態は特に制限されず、飲料も包含される。一般食品の他に、感染症(具体的には歯骨炎などの歯周病等)の予防・改善等をコンセプトとしてその旨を表示した飲食品、すなわち、健康食品、機能性食品、病者用食品及び特定保健用食品なども包含される。健康食品、機能性食品、病者用食品及び特定保健用食品は、具体的には、細粒剤、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤、液剤、流動食等の各種製剤形態として使用することができ、これら製剤のために使用することができる。製剤形態の食品組成物は、医薬製剤と同様に製造することができ、前記有効成分と、食品として許容できる担体、例えば適当な賦形剤(例えば、でん粉、加工でん粉、乳糖、ブドウ糖、水等)等とを混合した後、慣用の手段を用いて製造することができる。さらに、食品組成物は、スープ類、ジュース類、乳飲料、茶飲料、コーヒー飲料、ココア飲料、ゼリー状飲料などの液状食品組成物、プリン、ヨーグルトなどの半固形食品組成物、パン類、うどんなどの麺類、クッキー、チョコレート、キャンディ、ガム、せんべいなどの菓子類、ふりかけ、バター、ジャムなどのスプレッド類等の形態もとりうる。また、食品には、飼料も含まれる。
食品組成物には、種々の食品添加物、例えば、酸化防止剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エキス類、pH調整剤、品質安定剤などの添加剤を単独、あるいは併用して配合してもよい。
後述の実施例で示すように、本発明のAI−2阻害剤を適用することにより、歯垢の形成を抑制することができる。これは、AI−2阻害剤を適用することにより、AI−2を介した細菌の種間でのクオラムセンシングが阻害され、歯垢原因物質の産生を抑制するためである。
本発明の歯垢原因物質産生抑制方法において、前記AI−2阻害剤の適用対象に特に制限はなく、ヒト、並びにサル、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ及びブタなどの非ヒト哺乳動物が挙げられる。
本発明のAI−2阻害剤における前記有効成分の投与量は、AI−2を阻害しうる量であればよく、投与方法、年齢、症状等により適宜決定することができる。例えば、前記有効成分の質量に基づき、1日あたり、体重1kgあたり、経口投与で通常0.00001mg以上、好ましくは0.0001mg以上、通常1mg以下、好ましくは0.1mg以下、通常0.00001〜1mg、好ましくは0.0001〜0.1mgである。
本発明のAI−2阻害剤における前記有効成分の含有量は、上記投与量を達成するように適宜決定できる。例えば、本発明のAI−2阻害剤において、前記有効成分の含有量は0.0001質量%以上が好ましく、0.001質量%以上がより好ましく、1質量%以下が好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、0.0001〜1質量%が好ましく、0.001〜0.1質量%がより好ましい。
前記有効成分を投与することにより、AI−2を阻害することができ、ひいては、感染症を予防又は治療することができる。
従来、感染症の予防及び治療には抗生物質の投与が行われてきた。しかし細菌が薬剤耐性を獲得するため、抗生物質の効果が減弱してしまう。一方、AI−2を阻害すれば、細菌が本来持つクオラムセンシングシステムを制御し、その病原性を制御することが可能となる。従って、本発明のAI−2阻害剤は、薬剤耐性を持っている細菌にも効果が期待できる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下のAI−2阻害剤、歯周病の予防又は治療剤、齲蝕の予防又は治療剤、医薬組成物、食品組成物、化粧料組成物、製造方法、方法及び使用を開示する。
<1>エチルバニリンを有効成分とする、AI−2阻害剤。
<2>AI−2を介する異なる種間のクオラムセンシングによりもたらされる細菌の機能を阻害する、前記<1>項記載のAI−2阻害剤。
<3>AI−2受容体を有する細菌による、生物発光、スウォーミング、バイオフィルム形成、タンパク質分解酵素の産生、抗生物質の合成、遺伝子受容能の発達、プラスミド接合伝達、病原因子産生及び胞子形成からなる群より選ばれる少なくとも1種の活性(好ましくは病原因子産生活性)を阻害する、前記<1>又は<2>項記載のAI−2阻害剤。
<4>ストレプトコッカス・ミュータンス、ポリフィロモナス・ジンジバリス、ストレプトコッカス・オラリス、ストレプトコッカス・ゴルドニ、ストレプトコッカス・サンギニス、ストレプトコッカス・ミティス、アクチノマイセス・ナエスランディ、ペプトコッカス・アナエロビウス、アクチノバシラス・アクチノマイセテムコミタンス、フゾバクテリウム・ヌクレアタム、ベイロネラ・パルラ、カプノサイトファガ・スプティゲナ、プレボテラ・インタメディア及びラクトバシラス・サリバリウスからなる群より選ばれる少なくとも1種に対するAI−2活性を阻害する、前記<1>〜<3>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<5>前記AI−2阻害剤が非抗菌性である、前記<1>〜<4>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<6>前記有効成分の含有量が、0.0001質量%以上(好ましくは0.001質量%以上)1質量%以下(好ましくは0.1質量%以下)である、前記<1>〜<5>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<7>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を含有する、歯周病の予防又は治療剤。
<8>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を含有する、齲蝕の予防又は治療剤。
<9>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を適用し、生存する細菌による歯垢原因物質の産生を抑制する、歯垢原因物質産生抑制方法。
<10>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を含有する、医薬組成物又は化粧料組成物。
<11>口腔用組成物の形態で適用する、前記<10>記載の医薬組成物又は化粧料組成物。
<12>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を含有する、食品組成物。
<13>AI−2阻害剤としての、エチルバニリンの使用。
<14>AI−2阻害剤の製造のための、エチルバニリンの使用。
<15>エチルバニリンを、AI−2阻害剤として使用する方法。
<16>エチルバニリンを用いる、AI−2阻害方法。
<17>AI−2を介する異なる種間のクオラムセンシングによりもたらされる細菌の機能を阻害する、前記<13>〜<16>項のいずれか記載の使用又は方法。
<18>AI−2受容体を有する細菌による、生物発光、スウォーミング、バイオフィルム形成、タンパク質分解酵素の産生、抗生物質の合成、遺伝子受容能の発達、プラスミド接合伝達、病原因子産生及び胞子形成からなる群より選ばれる少なくとも1種の活性(好ましくは病原因子産生活性)を阻害する、前記<13>〜<17>項のいずれか記載の使用又は方法。
<19>ストレプトコッカス・ミュータンス、ポリフィロモナス・ジンジバリス、ストレプトコッカス・オラリス、ストレプトコッカス・ゴルドニ、ストレプトコッカス・サンギニス、ストレプトコッカス・ミティス、アクチノマイセス・ナエスランディ、ペプトコッカス・アナエロビウス、アクチノバシラス・アクチノマイセテムコミタンス、フゾバクテリウム・ヌクレアタム、ベイロネラ・パルラ、カプノサイトファガ・スプティゲナ、プレボテラ・インタメディア及びラクトバシラス・サリバリウスからなる群より選ばれる少なくとも1種に対するAI−2活性を阻害する、前記<13>〜<18>項のいずれか記載の使用又は方法。
<20>前記AI−2阻害剤が非抗菌性である、前記<13>〜<19>項のいずれか記載の使用又は方法。
<21>AI−2阻害剤における、エチルバニリンの含有量が、0.0001質量%以上(好ましくは0.001質量%以上)1質量%以下(好ましくは0.1質量%以下)である、前記<13>〜<20>項のいずれか記載の使用又は方法。
<22>歯周病の予防又は治療剤としての、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<23>歯周病の予防又は治療剤の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<24>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を、歯周病の予防又は治療剤として使用する方法。
<25>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔内に適用する、歯周病の予防又は治療方法。
<26>歯周病の予防又は治療方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<27>歯周病の予防又は治療薬の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<28>歯周病の非医薬的な処置方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<29>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔用組成物の形態で適用する、前記<28>項記載の使用。
<30>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を食品又は飲料の形態で適用する、前記<28>項記載の使用。
<31>齲蝕の予防又は治療剤としての、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<32>齲蝕の予防又は治療剤の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<33>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を、齲蝕の予防又は治療剤として使用する方法。
<34>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔内に適用する、齲蝕の予防又は治療方法。
<35>齲蝕の予防又は治療方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<36>齲蝕の予防又は治療薬の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<37>齲蝕の非医薬的な処置方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<38>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔用組成物の形態で適用する、前記<37>項記載の使用。
<39>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を食品又は飲料の形態で適用する、前記<37>項記載の使用。
<40>歯槽骨吸収抑制剤としての、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<41>歯槽骨吸収抑制剤の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<42>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を、歯槽骨吸収抑制剤として使用する方法。
<43>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔内に適用する、歯槽骨吸収抑制方法。
<44>歯槽骨吸収抑制方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<45>歯槽骨吸収の予防又は治療薬の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<46>歯槽骨吸収の非医薬的な処置方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<47>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔用組成物の形態で適用する、前記<46>項記載の使用。
<48>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を食品又は飲料の形態で適用する、前記<46>項記載の使用。
<49>歯垢形成抑制剤としての、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<50>歯垢形成抑制剤の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<51>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を、歯垢形成抑制剤として使用する方法。
<52>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔内に適用する、歯垢形成抑制方法。
<53>歯垢形成抑制方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<54>歯垢形成の予防又は治療薬の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<55>歯垢形成の非医薬的な処置方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<56>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔用組成物の形態で適用する、前記<55>項記載の使用。
<57>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を食品又は飲料の形態で適用する、前記<55>項記載の使用。
<58>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を含有する、歯槽骨吸収抑制剤。
<59>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を含有する、歯垢形成抑制剤。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
試験例1 AI−2活性の測定
AI−2バイオアッセイ系のためのレポーター菌株としてのビブリオ・ハーベイBB170株(ATCC BAA-1117)をMarine Agar 2216培地(商品名、Difco社製)で30℃、好気条件下で培養した。このように培養したビブリオ・ハーベイBB170株の一白金耳をMarine Broth 2216培地(商品名、Difco社製)3mLに植菌し、好気条件下8時間、30℃、200rpmで振盪培養を行った。前記菌液200μLをAB(Autoinducer Bioassay)培地に植菌し、好気条件下16時間、30℃、200rpmで振盪培養を行った。この菌液をAB培地で5000倍に希釈し、レポーター菌液とした。
なお、AB培地は、Mol.Microbiol.,1993,9(4),p.773-786を参照して以下の通り調製した。0.2%Vitamin-free casamino acids(Difco社製)、0.3M NaCl(和光純薬社製)、0.05M MgSO4・7H2O(和光純薬社製)の溶液を任意の濃度のKOH溶液(和光純薬社製)でpH7.5に調整し、オートクレーブ後室温で保存した。この溶液1Lに対し、1Mリン酸カリウムバッファー(1M KH2PO4 21.1mL+1M K2HPO4 28.9mL)10mL、0.1M L−アルギニン(free-base、和光純薬社製)10mL、1mg/mL thiamine HCl(和光純薬社製)1mL、10μg/mL リボフラビン(和光純薬社製)1mL及びグリセロール(和光純薬社製)20mLをよく混和後、濾過滅菌したもの42mLを添加し、AB培地を調製した。
このレポーター菌液と、エチルバニリンの10体積%エタノール溶液とを9:1の割合(体積比)で混和し、室温で10分プレインキュベートした。次いで、DPD(OMM Scientific社製)を終濃度が10μMとなるように添加し、30℃にて好気振盪培養を行った。4時間後の発光強度をケミルミネッセンス計(ベルトールド社製、Mitharas LB940(商品名))で測定し、AI−2阻害率を測定した。なお、エチルバニリンの終濃度が0.01質量%又は0.001質量%となるように試料を調製した。さらに、AI−2阻害率は、10μMのDPDが惹起する発光を完全に抑制するときのAI−2阻害率を100%とした場合の相対値で示した。さらに、ポジティブコントロールとして、AI−2阻害化合物として既知の化合物(4-ブロモ-5-(4-メトキシフェニル)-2(5H)-フラノン、Sigma-Aldrich社製、終濃度:10μM、特開2009−114120号公報参照)を用い、同様にAI−2阻害活性を測定した。
その結果を表1に示す。
Figure 2013245164
表1の結果から明らかなように、本発明のAI−2阻害剤は、有効成分の濃度に依存してAI−2阻害活性が上昇すると共に、既知のAI−2阻害化合物に比して、同等もしくはそれ以上のAI−2阻害活性を有する。
生体内において、AI−2量とある種の感染症の症状とが相関関係を有し、本発明のAI−2阻害剤の有効成分を投与することにより歯周病、齲蝕等の感染症の症状を低減できる。したがって、本発明のAI−2阻害剤は、感染症の1種である、歯肉炎、歯骨炎等の歯周病、齲蝕等、感染症の予防及び治療剤として有効である。
試験例2 抗菌試験
菌体濃度が1×107CFU/mlになるように、歯周病関連細菌の1種であるポリフィロモナス・ジンジバリス(ATCC33277株)をPhospate buffered saline(PBS)に懸濁して菌液を調製した。
前記菌液360μLと、表2に示す評価サンプル(溶媒:蒸留水)40μLとを30秒間混和し、PBSにて1000倍に希釈し、GAM寒天培地(日水製薬社製)に播種した。37℃で2日間の嫌気培養後、コロニー数を計測した。
その結果を表2に示す。
Figure 2013245164
表2に示すように、感染症に関連する細菌に対する本発明のAI−2阻害剤の抗菌作用は認められなかった。
試験例3 歯周病モデルにおける歯槽骨吸収深度の測定
シリアンハムスター(♂、7W、日本SLC)を購入し、う蝕誘導食Diet2000粉末飼料(オリエンタルバイオ社製)にて自由摂食・馴化させた。1週間後、ペントバルビタール腹腔麻酔下において、下顎左右第一臼歯にリガチャー(絹糸、夏目製作所No.6-0)を三重に結紮した後、エチルバニリン(Borregaard Ingredients社製)/PBS溶液(濃度:0.05質量%)又はPBSを1日2回、1回200μLずつ口腔内に滴下し、12日間飼育した。
飼育後、イソフルラン吸入麻酔下にて開腹し下大静脈より脱血した後、下顎骨を摘出した。摘出した下顎骨をトリミングした後、70体積%エタノールに3日間浸漬した後に乾燥させ、下顎の舌側面を撮影した。Scion Image(商品名、Scion Corp社製)による画像解析により、第一臼歯近心咬頭頂から歯槽骨頂上までの垂直距離を測定し、歯槽骨吸収深度とした。
その結果を表3に示す。
Figure 2013245164
表3に示すように、本発明のAI−2阻害剤は、in vivoモデルにおいて歯槽骨吸収を有意に抑制することが示された。したがって、本発明のAI−2阻害剤は、感染症の1種である、歯骨炎等の歯周病の予防及び治療剤として有効である。
試験例4 ヒトにおける歯垢形成量の測定
健常男性8名を被験者とし、歯科衛生士による歯面清掃処理後、歯垢形成抑制剤(0.01質量%のエチルバニリン含有洗口剤)、エチルバニリンを含まないプラセボ洗口剤、又は殺菌剤として既知である塩化セチルピリジニウム(和光純薬社製)の水溶液(濃度:0.05%)を2日間使用させた。所定の時間(歯面清掃直後、並びに毎食後及び就寝前の計9回/2日間)に、前記洗口剤20mLで30秒間の含嗽を行った。歯面清掃処理から約48時間後に、鈴木らの方法(口腔衛生学会誌,1971,20(3),p.9-16)に従い、歯肉辺縁からの歯垢付着距離を測定し、歯垢形成量とした。なお試験は、3品のクロスオーバーとし、ダブルブラインドにて実施した。
その結果を表4に示す。
Figure 2013245164
表4の結果から、本発明のAI−2阻害剤は、in vivoモデルにおいて歯垢形成を有意に抑制することが示された。したがって、本発明のAI−2阻害剤は、感染症の1種である歯周病・齲蝕の予防及び治療剤として有効である。
このように、本発明のAI−2阻害剤は、感染症の原因菌等の細菌に対する殺菌作用を示すものではなく、細菌の種間連絡に利用されるAI−2の活性を阻害することが明らかとなった。さらには、本発明のAI−2阻害剤は、AI−2の活性を阻害することにより、細菌に対する増殖・生育を抑制することなく、歯周病、齲蝕等の予防又は治療することが可能であることが示された。具体的には、本発明のAI−2阻害剤を適用することにより、細菌の生育、増殖に影響を与えることなく、生存する細菌によるAI−2の産生を阻害し、生存する細菌が歯垢原因物質を生成することを抑制し、歯垢の形成を抑制することができる。
(処方例)
本発明の歯周病又は齲蝕の予防又は治療剤として、下記に示す処方の歯磨剤、洗口剤を常法により各々調製できる。
処方例1 歯磨剤
重質炭酸カルシウム 35質量%
エチルバニリン 0.01質量%
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.8質量%
香料 1質量%
フッ化ナトリウム 0.2質量%
サッカリンナトリウム 0.2質量%
ラウリル硫酸ナトリウム 1.8質量%
塩化セチルピリジニウム 0.02質量%
精製水 残余
計100質量%
処方例2 洗口剤
エタノール 15質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 3質量%
香料 0.2質量%
エチルバニリン 0.01質量%
フッ化ナトリウム 0.2質量%
サッカリンナトリウム 0.2質量%
塩化セチルピリジニウム 0.01質量%
精製水 残余
計100質量%

Claims (6)

  1. エチルバニリンを有効成分とする、オートインデューサー−2阻害剤。
  2. 請求項1記載のオートインデューサー−2阻害剤を含有する、歯周病の予防又は治療剤。
  3. 請求項1記載のオートインデューサー−2阻害剤を含有する、齲蝕の予防又は治療剤。
  4. 請求項1記載のオートインデューサー−2阻害剤を適用し、生存する細菌による歯垢原因物質の産生を抑制する、歯垢原因物質産生抑制方法。
  5. 請求項1記載のオートインデューサー−2阻害剤を含有する、医薬組成物又は化粧料組成物。
  6. 請求項1記載のオートインデューサー−2阻害剤を含有する、食品組成物。




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