JP2013245164A - オートインデューサー−2阻害剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エチルバニリンを有効成分とする、オートインデューサー−2阻害剤。
【選択図】なし
Description
また、本発明は、前記AI−2阻害剤を含有する、歯周病の予防又は治療剤に関する。
また、本発明は、前記AI−2阻害剤を含有する、齲蝕の予防又は治療剤に関する。
また、本発明は、前記AI−2阻害剤を適用し、生存する細菌による歯垢原因物質の産生を抑制する、歯垢原因物質産生抑制方法に関する。
また、本発明は、前記AI−2阻害剤を含有する、医薬組成物又は化粧料組成物に関する。
さらに、本発明は、前記AI−2阻害剤を含有する、食品組成物に関する。
本発明におけるAI−2の具体例としては、下記式で表される4,5-ジヒドロキシ-2,3-ペンタンジオン(本明細書において、DPDともいう)、及びDPDが有するAI−2活性と同等のAI−2活性を有する化合物が包含される。
前記フラノシルボレートジエステル及びPhospho-DPDの具体例を以下に示す。しかし、本発明はこれらに制限するものではない。
なお、本発明の歯周病、齲蝕等の感染症の予防又は治療剤は、感染症の原因菌に対して抗菌性を示さない、非抗菌性の予防又は治療剤である。ここで、本明細書において「非抗菌性」とは、細菌の増殖及び/又は生育を抑制しないことをさす。抗菌性の有無の観点から、本発明の歯周病、齲蝕等の感染症の予防又は治療剤と、抗菌性の感染症の予防又は治療剤とは、全く異なるものである。
その他の化粧料組成物に配合可能な成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等)、消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等)、美白剤(例えば、アスコルビン酸及びその誘導体、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等)、各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等)、血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等)、抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等)、抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)及び殺菌剤(例えば、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、チモール類、塩化ベンザルコニウム等)等が挙げられる。
口腔用組成物には、前記成分のほか、その形態に応じて種々の成分を配合することができる。配合可能な成分として、例えば研磨剤、湿潤剤、粘結剤、歯質強化剤、殺菌剤、pH調整剤、酵素類、抗炎症剤・血行促進剤、甘味剤、防腐剤、着色剤・色素類、香料等を適宜使用することができる。口腔用組成物に配合することができる成分としては、具体的に、第2リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、メタリン酸ナトリウム、無水ケイ酸、水酸化アルミニウム、アルミナ、ハイドロキシアパタイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ゼオライト、合成アルミノケイ酸塩、ベンガラ等の研磨剤;前記の研磨剤を結合剤を用いて造粒した顆粒状研磨剤;グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ソルビトール等の湿潤剤;モノフルオルリン酸ナトリウム、フッ化スズ、フッ化ナトリウム等の歯質強化剤;クロルヘキシジン及びその塩類、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、チモール類、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤;リン酸ナトリウム等のpH調整剤;デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リゾチーム、ムタナーゼ等の酵素類;塩化ナトリウム、ヒノキチオール、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、アラントイン類、トコフェロール類、オクチルフタリド、ニコチン酸エステル類、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸及びその塩類、グリセロホスフェート、クロロフィル、水溶性無機リン酸化合物、アズレン類、カミツレ、センブリ、当帰、センキュウ、生薬類等の抗炎症剤・血行促進剤;サッカリンナトリウム、ステビオサイド、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等の甘味剤;p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、安息香酸ナトリウム等の防腐剤;二酸化チタン等の着色剤・色素類;ペパーミント油、スペアミント油、メントール、カルボン、アネトール、オイゲノール、サリチル酸メチル、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テルピネオール、メチルアセテート、シトロネリルアセテート、メチルオイゲノール、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、アニス油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油等の香料等が挙げられる。
口腔用組成物は、前記有効成分を配合し、常法により製造することができる。口腔用組成物の形態は特に制限されず、粉歯磨、液状歯磨、練歯磨、潤製歯磨、口腔パスタ等のペースト状洗浄剤、洗口液、マウスウォッシュ等の液状洗浄剤、うがい用錠剤、歯肉マッサージクリーム、チューインガム、トローチ、キャンディ等の食品等の形態とすることができる。
本発明の歯垢原因物質産生抑制方法において、前記AI−2阻害剤の適用対象に特に制限はなく、ヒト、並びにサル、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ及びブタなどの非ヒト哺乳動物が挙げられる。
<3>AI−2受容体を有する細菌による、生物発光、スウォーミング、バイオフィルム形成、タンパク質分解酵素の産生、抗生物質の合成、遺伝子受容能の発達、プラスミド接合伝達、病原因子産生及び胞子形成からなる群より選ばれる少なくとも1種の活性(好ましくは病原因子産生活性)を阻害する、前記<1>又は<2>項記載のAI−2阻害剤。
<4>ストレプトコッカス・ミュータンス、ポリフィロモナス・ジンジバリス、ストレプトコッカス・オラリス、ストレプトコッカス・ゴルドニ、ストレプトコッカス・サンギニス、ストレプトコッカス・ミティス、アクチノマイセス・ナエスランディ、ペプトコッカス・アナエロビウス、アクチノバシラス・アクチノマイセテムコミタンス、フゾバクテリウム・ヌクレアタム、ベイロネラ・パルラ、カプノサイトファガ・スプティゲナ、プレボテラ・インタメディア及びラクトバシラス・サリバリウスからなる群より選ばれる少なくとも1種に対するAI−2活性を阻害する、前記<1>〜<3>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<5>前記AI−2阻害剤が非抗菌性である、前記<1>〜<4>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<6>前記有効成分の含有量が、0.0001質量%以上(好ましくは0.001質量%以上)1質量%以下(好ましくは0.1質量%以下)である、前記<1>〜<5>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<8>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を含有する、齲蝕の予防又は治療剤。
<9>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を適用し、生存する細菌による歯垢原因物質の産生を抑制する、歯垢原因物質産生抑制方法。
<10>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を含有する、医薬組成物又は化粧料組成物。
<11>口腔用組成物の形態で適用する、前記<10>記載の医薬組成物又は化粧料組成物。
<12>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を含有する、食品組成物。
<14>AI−2阻害剤の製造のための、エチルバニリンの使用。
<15>エチルバニリンを、AI−2阻害剤として使用する方法。
<16>エチルバニリンを用いる、AI−2阻害方法。
<17>AI−2を介する異なる種間のクオラムセンシングによりもたらされる細菌の機能を阻害する、前記<13>〜<16>項のいずれか記載の使用又は方法。
<18>AI−2受容体を有する細菌による、生物発光、スウォーミング、バイオフィルム形成、タンパク質分解酵素の産生、抗生物質の合成、遺伝子受容能の発達、プラスミド接合伝達、病原因子産生及び胞子形成からなる群より選ばれる少なくとも1種の活性(好ましくは病原因子産生活性)を阻害する、前記<13>〜<17>項のいずれか記載の使用又は方法。
<19>ストレプトコッカス・ミュータンス、ポリフィロモナス・ジンジバリス、ストレプトコッカス・オラリス、ストレプトコッカス・ゴルドニ、ストレプトコッカス・サンギニス、ストレプトコッカス・ミティス、アクチノマイセス・ナエスランディ、ペプトコッカス・アナエロビウス、アクチノバシラス・アクチノマイセテムコミタンス、フゾバクテリウム・ヌクレアタム、ベイロネラ・パルラ、カプノサイトファガ・スプティゲナ、プレボテラ・インタメディア及びラクトバシラス・サリバリウスからなる群より選ばれる少なくとも1種に対するAI−2活性を阻害する、前記<13>〜<18>項のいずれか記載の使用又は方法。
<20>前記AI−2阻害剤が非抗菌性である、前記<13>〜<19>項のいずれか記載の使用又は方法。
<21>AI−2阻害剤における、エチルバニリンの含有量が、0.0001質量%以上(好ましくは0.001質量%以上)1質量%以下(好ましくは0.1質量%以下)である、前記<13>〜<20>項のいずれか記載の使用又は方法。
<23>歯周病の予防又は治療剤の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<24>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を、歯周病の予防又は治療剤として使用する方法。
<25>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔内に適用する、歯周病の予防又は治療方法。
<26>歯周病の予防又は治療方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<27>歯周病の予防又は治療薬の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<28>歯周病の非医薬的な処置方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<29>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔用組成物の形態で適用する、前記<28>項記載の使用。
<30>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を食品又は飲料の形態で適用する、前記<28>項記載の使用。
<32>齲蝕の予防又は治療剤の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<33>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を、齲蝕の予防又は治療剤として使用する方法。
<34>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔内に適用する、齲蝕の予防又は治療方法。
<35>齲蝕の予防又は治療方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<36>齲蝕の予防又は治療薬の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<37>齲蝕の非医薬的な処置方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<38>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔用組成物の形態で適用する、前記<37>項記載の使用。
<39>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を食品又は飲料の形態で適用する、前記<37>項記載の使用。
<41>歯槽骨吸収抑制剤の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<42>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を、歯槽骨吸収抑制剤として使用する方法。
<43>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔内に適用する、歯槽骨吸収抑制方法。
<44>歯槽骨吸収抑制方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<45>歯槽骨吸収の予防又は治療薬の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<46>歯槽骨吸収の非医薬的な処置方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<47>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔用組成物の形態で適用する、前記<46>項記載の使用。
<48>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を食品又は飲料の形態で適用する、前記<46>項記載の使用。
<50>歯垢形成抑制剤の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<51>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を、歯垢形成抑制剤として使用する方法。
<52>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔内に適用する、歯垢形成抑制方法。
<53>歯垢形成抑制方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤。
<54>歯垢形成の予防又は治療薬の製造のための、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<55>歯垢形成の非医薬的な処置方法のために用いる、前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤の使用。
<56>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を口腔用組成物の形態で適用する、前記<55>項記載の使用。
<57>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を食品又は飲料の形態で適用する、前記<55>項記載の使用。
<59>前記<1>〜<6>項のいずれか記載のAI−2阻害剤を含有する、歯垢形成抑制剤。
AI−2バイオアッセイ系のためのレポーター菌株としてのビブリオ・ハーベイBB170株(ATCC BAA-1117)をMarine Agar 2216培地(商品名、Difco社製)で30℃、好気条件下で培養した。このように培養したビブリオ・ハーベイBB170株の一白金耳をMarine Broth 2216培地(商品名、Difco社製)3mLに植菌し、好気条件下8時間、30℃、200rpmで振盪培養を行った。前記菌液200μLをAB(Autoinducer Bioassay)培地に植菌し、好気条件下16時間、30℃、200rpmで振盪培養を行った。この菌液をAB培地で5000倍に希釈し、レポーター菌液とした。
なお、AB培地は、Mol.Microbiol.,1993,9(4),p.773-786を参照して以下の通り調製した。0.2%Vitamin-free casamino acids(Difco社製)、0.3M NaCl(和光純薬社製)、0.05M MgSO4・7H2O(和光純薬社製)の溶液を任意の濃度のKOH溶液(和光純薬社製)でpH7.5に調整し、オートクレーブ後室温で保存した。この溶液1Lに対し、1Mリン酸カリウムバッファー(1M KH2PO4 21.1mL+1M K2HPO4 28.9mL)10mL、0.1M L−アルギニン(free-base、和光純薬社製)10mL、1mg/mL thiamine HCl(和光純薬社製)1mL、10μg/mL リボフラビン(和光純薬社製)1mL及びグリセロール(和光純薬社製)20mLをよく混和後、濾過滅菌したもの42mLを添加し、AB培地を調製した。
その結果を表1に示す。
生体内において、AI−2量とある種の感染症の症状とが相関関係を有し、本発明のAI−2阻害剤の有効成分を投与することにより歯周病、齲蝕等の感染症の症状を低減できる。したがって、本発明のAI−2阻害剤は、感染症の1種である、歯肉炎、歯骨炎等の歯周病、齲蝕等、感染症の予防及び治療剤として有効である。
菌体濃度が1×107CFU/mlになるように、歯周病関連細菌の1種であるポリフィロモナス・ジンジバリス(ATCC33277株)をPhospate buffered saline(PBS)に懸濁して菌液を調製した。
前記菌液360μLと、表2に示す評価サンプル(溶媒:蒸留水)40μLとを30秒間混和し、PBSにて1000倍に希釈し、GAM寒天培地(日水製薬社製)に播種した。37℃で2日間の嫌気培養後、コロニー数を計測した。
その結果を表2に示す。
シリアンハムスター(♂、7W、日本SLC)を購入し、う蝕誘導食Diet2000粉末飼料(オリエンタルバイオ社製)にて自由摂食・馴化させた。1週間後、ペントバルビタール腹腔麻酔下において、下顎左右第一臼歯にリガチャー(絹糸、夏目製作所No.6-0)を三重に結紮した後、エチルバニリン(Borregaard Ingredients社製)/PBS溶液(濃度:0.05質量%)又はPBSを1日2回、1回200μLずつ口腔内に滴下し、12日間飼育した。
飼育後、イソフルラン吸入麻酔下にて開腹し下大静脈より脱血した後、下顎骨を摘出した。摘出した下顎骨をトリミングした後、70体積%エタノールに3日間浸漬した後に乾燥させ、下顎の舌側面を撮影した。Scion Image(商品名、Scion Corp社製)による画像解析により、第一臼歯近心咬頭頂から歯槽骨頂上までの垂直距離を測定し、歯槽骨吸収深度とした。
その結果を表3に示す。
健常男性8名を被験者とし、歯科衛生士による歯面清掃処理後、歯垢形成抑制剤(0.01質量%のエチルバニリン含有洗口剤)、エチルバニリンを含まないプラセボ洗口剤、又は殺菌剤として既知である塩化セチルピリジニウム(和光純薬社製)の水溶液(濃度:0.05%)を2日間使用させた。所定の時間(歯面清掃直後、並びに毎食後及び就寝前の計9回/2日間)に、前記洗口剤20mLで30秒間の含嗽を行った。歯面清掃処理から約48時間後に、鈴木らの方法(口腔衛生学会誌,1971,20(3),p.9-16)に従い、歯肉辺縁からの歯垢付着距離を測定し、歯垢形成量とした。なお試験は、3品のクロスオーバーとし、ダブルブラインドにて実施した。
その結果を表4に示す。
本発明の歯周病又は齲蝕の予防又は治療剤として、下記に示す処方の歯磨剤、洗口剤を常法により各々調製できる。
重質炭酸カルシウム 35質量%
エチルバニリン 0.01質量%
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.8質量%
香料 1質量%
フッ化ナトリウム 0.2質量%
サッカリンナトリウム 0.2質量%
ラウリル硫酸ナトリウム 1.8質量%
塩化セチルピリジニウム 0.02質量%
精製水 残余
計100質量%
エタノール 15質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 3質量%
香料 0.2質量%
エチルバニリン 0.01質量%
フッ化ナトリウム 0.2質量%
サッカリンナトリウム 0.2質量%
塩化セチルピリジニウム 0.01質量%
精製水 残余
計100質量%
Claims (6)
- エチルバニリンを有効成分とする、オートインデューサー−2阻害剤。
- 請求項1記載のオートインデューサー−2阻害剤を含有する、歯周病の予防又は治療剤。
- 請求項1記載のオートインデューサー−2阻害剤を含有する、齲蝕の予防又は治療剤。
- 請求項1記載のオートインデューサー−2阻害剤を適用し、生存する細菌による歯垢原因物質の産生を抑制する、歯垢原因物質産生抑制方法。
- 請求項1記載のオートインデューサー−2阻害剤を含有する、医薬組成物又は化粧料組成物。
- 請求項1記載のオートインデューサー−2阻害剤を含有する、食品組成物。
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