以下、添付図面を参照して、実施の形態について説明する。本実施の形態においては、遊技機としてスロットマシンを一例として説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図であり、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ、「メロン」、「バナナ」、「黒イチゴ」、「白イチゴ」、「ブランク(1)(斜線無しの星)」、「ブランク(2)(斜線有りの星)」、「デカ(1)(斜線無しの星の上半分)」、「デカ(2)(斜線無しの星の下半分)」、「赤7(黒塗りの7)」、「白7(白抜きの7)」、「BAR」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
また、前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図4参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、液晶表示器には、液晶パネルの表面にノングレア加工を施したノングレアタイプの液晶表示器と、グレア加工(光沢加工)を施したグレアタイプの液晶表示器と、があるが、本実施の形態では、表示領域51aの表面にグレア加工が施されたグレアタイプの液晶表示器を用いている。また、表示領域51aの透過領域51bを除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、更にその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
液晶表示器51の前面側(図1においては手前側)には、表示面に対する遊技者からの指示(たとえば、タッチ操作)を検出し、当該位置(たとえば、タッチ操作された位置)を特定するためのタッチパネルを構成する発光装置56a、56bと、受光装置57a、57bと、が設置されている。発光装置56a、56bは、赤外線の発光素子(たとえば、LED)を複数備えている。受光装置57a、57bは、赤外線の受光素子(たとえば、フォトトランジスター)を複数備えている。
発光装置56aと受光装置57aとは、液晶表示器51の表示面を挟んで、水平方向に対に設置されている。発光装置56aと受光装置57aとは、発光装置56aが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57aが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。同様に、発光装置56bと受光装置57bとは、液晶表示器51の表示領域を挟んで、垂直方向に対に設置されている。発光装置56bと受光装置57bとは、発光装置56bが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57bが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。
本実施例では、発光装置56a、56bから赤外線を放射することにより、液晶表示器51の表示面に沿って赤外線のグリッドが形成される。そして、表示面に対して遊技者によりタッチ操作が行なわれると、受光装置57a、57bは、赤外線の遮光を検出し、この検出された受光素子が配置されている位置を特定するための信号を、後述するタッチパネルコントローラ99に出力する。タッチパネルコントローラ99は、受光装置57a、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定することができるようになっており、これらによってタッチパネルが形成されている。
タッチパネルを構成する発光装置56a、56bは、液晶表示器51の表示面の左辺および下辺に設置され、受光装置57a、57bは、液晶表示器51の表示面の右辺および上辺に設置されている。タッチパネルは、発光装置56a、56bおよび受光装置57a、57bにより囲まれた領域内のタッチ操作を検出し、タッチ操作された位置を特定することができるようになっている。
また、前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施の形態では後述の通常遊技状態、準備モード、およびリプレイの当選確率が高確率となるRT(Replay Time)においては3、ボーナスにおいては2)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中、レギュラーボーナス中、および後述するRT中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のビッグボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L6(図1参照)のうち遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわちV字型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち逆V字型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL6、の6種類が入賞ラインとして定められており、通常遊技状態、準備モード、RT、ビッグボーナス、レギュラーボーナスにおいては規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L6の全てが有効となる。なお、入賞ラインは、L1〜L6に示すラインに限らず、たとえば各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨るラインを含むものであってもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L6上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。なお、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L6上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視する断線監視IC50、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、メインCPU41aによりリフレッシュ動作が行なわれてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施の形態では、その範囲として0〜65535が定められている。メインCPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用する。また、メインCPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する受光装置57a、57bが接続されており、これら接続された受光装置57a、57bの検出信号がタッチパネルコントローラ99に入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する発光装置56a、56bが接続されており、発光装置56a、56bは、演出制御基板90に搭載された後述のタッチパネルコントローラ99による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブ制御部91に対して出力する電断検出回路98、受光装置56b、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定する処理などを行なうタッチパネルコントローラ99、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンド、タッチパネルコントローラ99からの出力情報を受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブCPU91aは、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号の入力に基づいてメイン制御部41からのコマンドを取得し、受信用バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、一定間隔毎に割込を発生させてタイマ割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理を実行する。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜4の4段階からなり、4が最も払出率が高く、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として4が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定4からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作という。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ)および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグ、消化したゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了する遊技状態(たとえば、後述する通常遊技状態など)中であるときには当該RTに制御される残りゲーム数が格納されるワークである。なお、特別ワークにおいては、残りゲーム数が格納される例について説明するが、これに限らず、当該遊技状態に制御されてから消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
なお、設定変更モードに移行させた場合でも、原則として、設定変更モード移行前の遊技状態(遊技状態の種類および通常遊技状態であるときには残りゲーム数)に関する情報が維持される。これにより、たとえば、RT中に設定変更モードに移行させた場合には、設定変更モードに移行された後においても当該RTのリプレイ当選確率が維持される遊技状態に制御される。また、ゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了する通常遊技状態中に設定変更モードに移行させた場合には、残りゲーム数についても維持管理される。また、特別ワークにボーナスの当選フラグが設定されているときに設定変更モードに移行させた場合には、当該当選フラグが初期化される。たとえば、ボーナス当選中に設定変更モードに移行させた場合には、ボーナスの当選フラグが初期化されボーナス抽選で当選すると再度当選フラグを設定可能であって当該RTのリプレイ当選確率が維持される遊技状態に制御される。このため、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域は、原則として、設定変更に関連して初期化されることはない。例外として、たとえば、設定変更モード移行前の遊技状態がボーナスであるときには、設定変更に関連してたとえば準備モードを示す遊技状態フラグが格納される。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域および次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化され、初期遊技状態に制御される。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域、および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1は設定変更モードの終了時に行なう例について説明するが、設定変更モードへ移行される前、設定変更モード中、あるいは設定変更後最初のゲームが開始されるまで(スタートスイッチ7が操作されるまで)に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。なお、ビッグボーナスをBBと示し、ビッグボーナス中に提供されるレギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
図5(a)は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図であり、図5(b)は、予め定められた特殊出目の図柄組合せおよび特殊出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図6(a)は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図6(b)は、サブ制御部91により制御される確率状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図6(a)に示すように、メイン制御部41により、遊技状態を準備モード、第1有利RT、第2有利RT、CZ、通常遊技状態、内部中RT、ボーナスのいずれかに制御可能となっている。
準備モードは、ボーナス終了後に制御される遊技状態をいう。第1有利RTは、所定の第1有利条件が成立(準備モードあるいはCZにおいて特殊出目停止)することにより制御される遊技状態をいう。チャンスゾーン(CZ)は、所定のチャンスゾーン条件が成立(第1有利RTにおいて100ゲーム消化、第2有利RTにおいて30ゲーム消化、あるいは通常遊技状態において1000ゲーム消化)することにより制御される遊技状態をいう。第2有利RTは、所定の第2有利条件が成立(CZにおいて昇格リプレイ入賞)することにより制御される遊技状態をいう。通常遊技状態は、所定の通常条件が成立(CZにおいて転落リプレイ入賞)することにより制御される遊技状態をいう。内部中RTは、ボーナス内部当選したときに制御される遊技状態をいう。ボーナスは、ボーナス入賞により制御される遊技状態をいう。第1有利RTおよび第2有利RTは、各々、後述するように再遊技役の当選率が極めて高確率となる点において、準備モード、CZ、および通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態といえる。なお、第1有利RTおよび第2有利RTを、まとめてRTともいう。
また、後述するようにナビストックが設定されていることを条件として、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。報知期間であることを示すATフラグがセットされている状態をAT中といい、ATフラグがセットされていない状態を非AT中という。
また、本実施の形態におけるスロットマシンは、図6(b)に示すように、サブ制御部91により、ボーナス終了あるいは後述するメロン当選を条件として高確率状態に制御され、当該高確率状態において所定ゲーム数消化するかボーナス当選することを条件として低確率状態に制御される。確率状態が高確率状態であるときには、後述するように所定のステージ移行条件が成立することにより、ステージを決定するためのステージ決定抽選が実行可能となる。
図5(a)を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびレギュラーボーナスが含まれる。
ビッグボーナス(1)は、入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)または(2)のいずれかに入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。
ビッグボーナスに制御されているときには、当該ビッグボーナスが終了するまで、レギュラーボーナスに繰り返し制御される。遊技状態がビッグボーナスにある間は、入賞したビッグボーナスの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、レギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、ゲームが開始されるときにレギュラーボーナス中フラグがON状態に設定されていないときに、繰り返しレギュラーボーナス中フラグがON状態に設定される。
ビッグボーナス(1)および(2)は、遊技者に270枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
図6(a)に示すように、ビッグボーナス(1)、(2)、およびレギュラーボーナスのいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中RTに遊技状態が制御される。内部中RTでは、リプレイに当選する確率が通常遊技状態であるときよりも高確率となる。
また、ビッグボーナスが入賞したとき、ビッグボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にビッグボーナスが終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。また、図6(a)に示すように、ビッグボーナスが終了した後は、準備モードに遊技状態が制御される。
レギュラーボーナスは、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナスが入賞すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。
レギュラーボーナス入賞した場合には、12ゲーム消化するかまたは8回入賞するまでレギュラーボーナスに制御される。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
図6(a)に示すように、レギュラーボーナスに内部当選してから、該当選したレギュラーボーナスが入賞するまでは、前述した内部中RTに遊技状態が制御される。
また、レギュラーボーナスが入賞したとき、レギュラーボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にレギュラーボーナスが終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。また、図6(a)に示すように、レギュラーボーナスが終了した後は、ビッグボーナスが終了したときと同様に、準備モードに遊技状態が制御される。準備モードには、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか、あるいは特殊出目が停止されるまで継続して制御される。
また、図6(b)に示すように、サブ制御部91により制御される確率状態が、高確率状態であるときにビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選したときには低確率状態に制御され、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが終了した後は低確率状態から高確率状態に制御される。ビッグボーナスやレギュラーボーナスが終了したことにより制御される高確率状態については、50ゲーム消化するか、ボーナス当選するまで継続して制御される。
本実施の形態においては、ビッグボーナス(1)、(2)、レギュラーボーナスに関連して、いずれかのボーナスに当選したときおよび終了したときに、サブ制御部91により、演出状態をATに制御するか否かを決定するAT抽選が行なわれる。AT抽選は、成立した抽選条件に応じた確率にしたがって抽選し、特定の入賞役(ボーナス、イチゴ)に当選したとき、ボーナス終了したとき、非ATにおいて所定数ゲーム消化したときなどに実行される。サブ制御部91は、たとえばランダムカウンタから抽出された乱数を用いて、非AT中においてはATに制御するか否かおよびATに制御可能となる期間を決定するためのAT抽選を行ない、AT中においてはATに制御可能となる期間を上乗せ(延長)するかをサブ制御部91が決定するためのAT抽選を行なう。
後述する内部抽選においてビッグボーナスおよびレギュラーボーナスのうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。ビッグボーナスやレギュラーボーナスを構成する図柄(「赤7」、「白7」)は、各々、リール2L、2C、2R各々において7コマ以内に配置されていないためである。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、イチゴ(1)、イチゴ(2)、メロン、9枚役(1)〜9枚役(9)が含まれる。小役のうちメロンは、入賞ラインのいずれかに「メロン−メロン−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロンが入賞すると9枚メダルが払い出される。メロンは、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順に関わらず、入賞可能なものとなっている。メロンを構成する図柄(「メロン」)が、各々、リール2L、2C、2R各々において7コマ以内に配置されているためである。
また、図6(b)に示すように、サブ制御部91により制御される確率状態が低確率状態であるときにメロン当選したときには、サブ制御部91により高確率状態に制御するか否かの高確率状態抽選が行なわれる。また、当該高確率状態抽選により当選したときには、サブ制御部91により確率状態が高確率状態に制御される。高確率状態抽選により当選する確率は、たとえば、50%に設定されている。高確率状態抽選により当選したことにより制御される高確率状態については、30ゲーム消化するか、ボーナス当選するまで継続して制御される。
次に、小役のうちイチゴ(1)は、リール2Lについて入賞ラインのいずれかに「黒イチゴ」の図柄が導出されることにより入賞となり、2枚のメダルが払い出される。小役のうちイチゴ(2)は、リール2Lについて入賞ラインのいずれかに「白イチゴ」の図柄が導出されることにより入賞となり、2枚のメダルが払い出される。これらイチゴ(1)およびイチゴ(2)を、単にイチゴともいう。なお、「黒イチゴ」あるいは「白イチゴ」の図柄が左リール2Lの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL1、L3、L5または入賞ラインL2、L4、L6の3本の入賞ライン上でイチゴ(1)あるいはイチゴ(2)に入賞したこととなるので、6枚のメダルが払い出される。
ボーナス中であるときにイチゴに当選すると、図16を参照して後述するように、ATへ制御されることを促進する報知促進条件が成立する。具体的には、ボーナス中においてイチゴに当選することにより報知促進条件が成立すると、当該ボーナス終了後、確実にATに制御させるための処理が行なわれる。本実施の形態においては、イチゴ(2)に当選していないときよりも当選しているときの方が、より遊技者にとって有利度合いが高い報知促進条件が成立する。
また、イチゴ(1)やイチゴ(2)に当選したゲームにおいてのみ、特別な出目を入賞ライン上に停止可能とする特殊なリール制御が行なわれる。これにより、イチゴ(1)やイチゴ(2)のいずれにも入賞しなかった場合であっても、特別な出目が停止されることにより、イチゴ(1)やイチゴ(2)に当選していたことを遊技者に報知することができる。
次に、9枚役(1)〜(9)について説明する。9枚役(1)は、入賞ラインのいずれかに「赤7−ブランク(1)−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役(2)は、入賞ラインのいずれかに「白7−ブランク(1)−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役(3)は、入賞ラインのいずれかに「BAR−ブランク(1)−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役(4)は、入賞ラインのいずれかに「赤7−ブランク(1)−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役(5)は、入賞ラインのいずれかに「白7−ブランク(1)−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役(6)は、入賞ラインのいずれかに「BAR−ブランク(1)−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役(7)は、入賞ラインのいずれかに「赤7−ブランク(1)−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役(8)は、入賞ラインのいずれかに「白7−ブランク(1)−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役(9)は、入賞ラインのいずれかに「BAR−ブランク(1)−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、9枚役(1)〜(9)各々を構成する図柄は、リール2L、2Rにおいて7コマ以内に配置されておらず、リール2Cにおいて7コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選していても、ストップスイッチ8Lおよび8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、当選している9枚役に入賞することはない。
また、9枚役(1)〜(9)各々を構成する左図柄および右図柄は、リール2L、2R各々において、7コマずつ離れて配置されている。このため、9枚役(1)〜(9)各々を導出させるためのストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングの組合せ(「操作手順」)を、9枚役(1)〜(9)各々で異ならせることができる。たとえば、9枚役(1)を導出させるための操作手順は、左リール2Lの「赤7」を入賞ラインに引き込み可能なタイミングでストップスイッチ8Lを操作し、かつ右リール2Rの「赤7」を入賞ラインに引き込み可能なタイミングでストップスイッチ8Rを操作する手順をいう。また、9枚役(9)を導出させるための操作手順は、左リール2Lの「BAR」を入賞ラインに引き込み可能なタイミングでストップスイッチ8Lを操作し、かつ右リール2Rの「BAR」を入賞ラインに引き込み可能なタイミングでストップスイッチ8Rを操作する手順をいう。
9枚役(1)〜(9)のうちいずれに当選しているか認識していない状態においては、ストップスイッチ8Lおよび8Rを操作した場合、当選している9枚役を構成する左図柄および右図柄が1/3×1/3=1/9の確率で引き込まれ入賞となり、それ以外の8/9の確率で引き込むことができず入賞不能となる。
一方、9枚役(1)〜(9)は、前述したATであることを条件として、当選した種類に対応するナビ演出が実行されるナビ対象役である。このため、ATであるときには、当選した9枚役に応じた情報が報知される。当選した役の種類に応じた情報とは、たとえば、当選した9枚役の種類を特定可能な情報であってもよく、また、当選した9枚役を入賞させるための操作手順を特定可能な情報であってもよい。これにより、ATにおいて、遊技者は当選した9枚役の種類を認識することができ、報知された9枚役を入賞させるための適正なタイミングでストップスイッチ8Lおよび8Rを操作することができる。その結果、9枚役の取りこぼしの発生を低減させることができる。また、9枚役を取りこぼしたときには、後述するように特殊出目が停止される。特殊出目がCZ中において停止されることにより、第1有利RTに制御される。このため、CZにおいてATであるときには、遊技者は当選した9枚役を入賞させずに特殊出目を停止させるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rを操作することができる。その結果、CZにおいてATであるときには、意図的に9枚役を取りこぼして特殊出目を停止させて第1有利RTに制御させることができる。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、転落リプレイ、BARリプレイ、昇格リプレイ(1)、昇格リプレイ(2)、昇格リプレイ(3)が含まれる。再遊技役のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
通常リプレイは、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。通常リプレイを構成する図柄(「バナナ」)は、各リールにおいて7コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインのいずれかに「メロン−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。転落リプレイを構成する図柄(左リール2Lの「メロン」、中リール2C、右リール2Rの「バナナ」)は、各リールにおいて7コマ以内に配置されている。よって、転落リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図6(a)に示すように、CZにおいて転落リプレイに入賞した後は、通常遊技状態に制御される。後述するように、転落リプレイは、準備モードやRTにおける内部抽選において、ボーナスと同時に読み出されるものの、ボーナスとは別に読み出されない。すなわち、準備モードやRTにおいては、転落リプレイが、ボーナスと同時にしか当選しないように構成されている。また、準備モードやRTにおいてボーナスと転落リプレイとが同時当選したときには、ボーナス当選時に内部中RTに制御されて、当該内部中RTにおいては転落リプレイに入賞し得る。しかし、ボーナス当選している内部中RTにおいては、転落リプレイ入賞したとしても通常遊技状態に制御されず、当該内部中RTが維持される。このため、準備モードやRTにおいて開始されたゲームからは、通常遊技状態に制御されないように構成されている。
一方、CZにおける内部抽選においては、転落リプレイが、ボーナスとは別に読み出される。このため、CZにおける内部抽選においては、転落リプレイが、ボーナスと同時に当選するものに限らず、ボーナスと同時ではなく単独(通常リプレイなどと同時当選するものを含む)で当選し得る。よって、CZにおいて転落リプレイが単独で当選したときには、転落リプレイに入賞して、通常遊技状態に制御される可能性がある。また、AT中において転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御されたときには、当該ATが終了する。
転落リプレイは、ATであることを条件として、当選したリプレイの種類に対応するナビ演出が実行されるナビ対象役である。また、転落リプレイは、内部抽選において、通常リプレイ、あるいは通常リプレイおよびBARリプレイと同時当選し、同時当選したリプレイの種類に応じて転落リプレイが入賞する操作手順が異なる。このため、ATであるときには、転落リプレイに当選したときに、当該転落リプレイと同時当選したリプレイの種類に応じた情報が報知される。転落リプレイと同時当選したリプレイの種類に応じた情報とは、たとえば、同時当選したリプレイの種類を特定可能な情報であってもよく、また、同時当選したリプレイの種類に応じて転落リプレイの入賞を回避させるための操作手順を特定可能な情報であってもよい。これにより、ATである場合、転落リプレイ入賞を回避でき、その結果通常遊技状態に制御されることを意図的に回避することができる。
一方、非ATである場合、転落リプレイが当選したときであっても、ナビ演出が実行されないため、転落リプレイ入賞を意図的に回避することができず、通常遊技状態に制御される可能性が高まるといえる。このように、転落リプレイが単独当選して入賞し得るCZに制御されているときにおいては、演出状態がATであるか否かによって、遊技者の有利度合いの差を大きくすることによりメリハリをつけて、AT抽選においてATに当選することに対する期待感を効果的に高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施の形態においては、図6(a)で示すように、CZにおいて転落リプレイ入賞して通常遊技状態に制御された後、当該通常遊技状態において1000ゲーム消化することにより、再びCZに制御される。
BARリプレイは、入賞ラインのいずれかに「BAR−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。BARリプレイを構成する図柄のうち中リール2C、右リール2Rの図柄(「バナナ」)は、各リールにおいて7コマ以内に配置されている。一方、BARリプレイを構成する図柄のうち左リール2Lの図柄(「BAR」)は、左リール2Lにおいて7コマ以内に配置されていない。このため、内部抽選においてBARリプレイに当選していても、ストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、BARリプレイに入賞しない。
昇格リプレイ(1)は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。昇格リプレイ(2)は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。昇格リプレイ(3)は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
図6(a)に示すように、昇格リプレイに入賞した後は、第2有利RTに制御される。後述するように、昇格リプレイは、準備モード、RT、通常遊技状態における内部抽選においては当選しないように設定されており、CZにおける内部抽選において所定確率で当選するように設定されている。このため、準備モード、RT、通常遊技状態においては昇格リプレイに入賞しないため、準備モード、RT、通常遊技状態から第2有利RTに制御されないように構成されており、CZであるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該CZからのみ第2有利RTに制御されるように構成されている。
なお、CZ以外の遊技状態(たとえば、準備モード、第1有利RT)であるときにも、所定確率(極めて低い確率、1%)で昇格リプレイに当選し得るようにし、CZ以外の遊技状態からも第2有利RTに制御されるように構成してもよい。
ここで、図3を参照すると、昇格リプレイ(1)〜(3)各々を構成する図柄は、リール2Rにおいて7コマ以内に配置されておらず、リール2L、2Cにおいて7コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ(1)〜(3)のいずれかに当選していても、ストップスイッチ8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、当選している昇格リプレイに入賞することはない。本実施の形態において、昇格リプレイ(1)〜(3)各々は、CZにおける内部抽選において通常リプレイと同時に読み出されて内部抽選が行なわれる。このため、当選している昇格リプレイを入賞させることができない場合には、通常リプレイに入賞する。
また、昇格リプレイ(1)〜(3)各々を構成する右図柄の「BAR」、「赤7」、「白7」各々は、リール2Rにおいて、7コマずつ離れて配置されている。このため、昇格リプレイ(1)〜(3)各々を導出させるためのストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングの組合せ(「操作手順」)を、昇格リプレイ(1)〜(3)各々で異ならせることができる。たとえば、昇格リプレイ(1)を導出させるための操作手順は、右リール2Rの「BAR」を入賞ラインに引き込み可能なタイミングでストップスイッチ8Rを操作する手順をいう。また、昇格リプレイ(2)を導出させるための操作手順は、右リール2Rの「赤7」を入賞ラインに引き込み可能なタイミングでストップスイッチ8Rを操作する手順をいう。また、昇格リプレイ(3)を導出させるための操作手順は、右リール2Rの「白7」を入賞ラインに引き込み可能なタイミングでストップスイッチ8Rを操作する手順をいう。このように本実施の形態では、どの種類の昇格リプレイに当選したかによって、該当選した昇格リプレイを入賞させるためのストップスイッチ8Rの操作タイミングを異ならせることにより操作手順(回避手順)を異ならせることができる。
昇格リプレイ(1)〜(3)のうちいずれに当選しているか認識していない状態においてストップスイッチ8Rを操作した場合、当選している昇格リプレイを構成する右図柄が1/3の確率で引き込まれ入賞となり、それ以外の2/3の確率で引き込むことができず入賞不能となる。
一方、昇格リプレイ(1)〜(3)は、前述したATであることを条件として、当選した種類に対応するナビ演出が実行されるナビ対象役である。このため、ATであるときには、当選した昇格リプレイに応じた情報が報知される。当選した役の種類に応じた情報とは、たとえば、当選した昇格リプレイの種類を特定可能な情報であってもよく、また、当選した昇格リプレイを入賞させるための操作手順を特定可能な情報であってもよい。これにより、ATにおいて、遊技者は当選した昇格リプレイの種類を認識することができ、報知された昇格リプレイを入賞させるための適正なタイミングでストップスイッチ8Rを操作することができる。その結果、昇格リプレイの取りこぼしの発生を低減させることができ、CZにおいてATに制御されている場合に当選している昇格リプレイを意図的に入賞させ第2有利RTに制御させることができる。
一方、非ATである場合、昇格リプレイが当選したときであっても、ナビ演出が実行されないため、意図的に昇格リプレイを入賞させることができず、第2有利RTに制御させる機会を逸し、その結果CZにおいて転落リプレイ入賞する可能性が高まり通常遊技状態に制御される可能性が高まるといえる。このように、CZであるときには、演出状態がATであるか否かによって、遊技者の有利度合いの差を大きくすることによりメリハリをつけて、AT抽選においてATに当選することに対する期待感を効果的に高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、図5(b)を参照して、特殊出目について説明する。特殊出目は、入賞ラインのいずれかに、9枚役(1)〜(9)の図柄組合せのうち、左リール2Lの図柄である「赤7/白7/BAR(「/」は「または」を意味する)」を「ブランク(2)」に置き換えた3種類の組合せ(ブランク(2)−ブランク(1)−赤7/白7/BAR)、右リール2Rの図柄である「赤7/白7/BAR」を「ブランク(1)」に置き換えた3種類の組合せ(赤7/白7/BAR−ブランク(1)−ブランク(1))、左リール2Lの図柄を「ブランク(2)」に置き換えかつ右リール2Rの図柄を「ブランク(1)」に置き換えた組合せ(ブランク(2)−ブランク(1)−ブランク(1))を含む。このように、特殊出目を構成する図柄は、リール2L、2C、2R各々において7コマ以内に配置されている。このため、特殊出目は、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順に関わらず、入賞ラインL1〜L6のいずれかに停止可能なものとなっている。
本実施の形態において特殊出目を入賞ラインL1〜L6のいずれかに停止させるリール制御は、いずれの遊技状態においても、9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選しているときであって当該当選している9枚役を取りこぼしたときにのみ行なわれる。一方、特殊出目は、前述したように、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順に関わらず、入賞ラインL1〜L6のいずれかに停止可能となっている。このため、9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選しているときであって、当該当選している9枚役を構成する図柄を入賞ラインL1〜L6のいずれにも停止させることができない場合には、必ず特殊出目を入賞ラインL1〜L6のいずれかに停止させることができる。
図6(a)に示すように、準備モードあるいはCZにおいて特殊出目が停止した後は、第1有利RTに制御される。準備モードは、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか、特殊出目が導出されるまで継続して制御される。また、CZは、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか、昇格リプレイおよび転落リプレイのいずれかに入賞するか、あるいは特殊出目が導出されるまで継続して制御される。なお、準備モード以外でかつCZ以外の遊技状態において特殊出目が停止されたとしても、第1有利RTに制御されない。また、第1有利RTにおいて特殊出目が停止されたとしても、消化したゲーム数がリセットされずに、それまでに消化したゲーム数から引き続き計数され、当該第1有利RTへの制御が維持される。
9枚役(1)〜(9)のうちいずれに当選しているか認識していない状態においてストップスイッチ8L〜8Rを操作した場合、当選している9枚役が1/3×1/3=1/9の確率で引き込まれ入賞となり、それ以外の8/9の確率で引き込むことができず特殊出目が停止される。
9枚役(1)〜(9)は、前述したATであることを条件として、当選した種類に対応するナビ演出が実行されるナビ対象役である。このため、ATであるときには、前述したように、当選した9枚役に応じた情報が報知される。これにより、ATにおいて、遊技者は当選した9枚役の種類を認識することができ、報知された9枚役を入賞させるタイミングあるいは取りこぼして特殊出目を停止させるタイミングのいずれかでストップスイッチ8L〜8Rを意図的に操作することができる。その結果、9枚役当選したときには、遊技状態に応じて遊技者にとって有利となるタイミングで停止操作することができる。すなわち、CZであるときには、意図的に第1有利RTに制御させることができ、RTであるときには、意図的に当該9枚役を入賞させることができる。
一方、非ATである場合、9枚役が当選したときであっても、ナビ演出が実行されないため、意図的に遊技者にとって有利となるタイミングで停止操作することができない。このため、CZであるときには、意図的に、9枚役を取りこぼして特殊出目を停止させることができず、第1有利RTに制御させる機会を逸し、その結果CZにおいて転落リプレイ入賞する可能性が高まり通常遊技状態に制御される可能性が高まるといえる。また、RTであるときには、意図的に当該9枚役を入賞させることができず、当該9枚役を取りこぼす可能性が高まるといえる。このように、演出状態がATであるか否かによって、遊技者の有利度合いの差を大きくすることによりメリハリをつけて、AT抽選においてATに当選することに対する期待感を効果的に高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
ここで、内部抽選の対象として遊技状態毎に定められている抽選対象役と、該抽選対象役の判定値数とを説明する。図7は、遊技状態および設定値に基づいて取得される各抽選対象役および判定値数を示す図である。なお、図7で示す抽選対象役および判定値数は、たとえば、ROM41bに割り当てられた所定の記憶領域に記憶されている。内部抽選では、遊技状態に応じた抽選対象役について定められた判定値数を、ゲーム開始時に抽出される内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果が所定値(たとえば65536)をオーバーフローしたときに、当該抽選対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該入賞役の当選フラグがRAM41cに設定される。
図7(a)は、遊技状態が通常遊技状態であるときに内部抽選される抽選対象役および判定値数を示す図である。通常遊技状態であるときの抽選対象役は、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+転落リプレイ、ビッグボーナス(2)+転落リプレイ、通常リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイ、通常リプレイ+昇格リプレイ(1)、通常リプレイ+昇格リプレイ(2)、通常リプレイ+昇格リプレイ(3)、イチゴ(1)+イチゴ(2)、メロン、9枚役(1)、9枚役(2)、9枚役(3)、9枚役(4)、9枚役(5)、9枚役(6)、9枚役(7)、9枚役(8)、9枚役(9)が順番に抽選対象として読み出されるように構成されている。なお、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。たとえば、通常リプレイ+転落リプレイと表記されている場合は、内部抽選において通常リプレイと転落リプレイとが同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
そして、設定値が1のときに、内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であるときに「60」が、ビッグボーナス(2)であるときに「60」が、レギュラーボーナスであるときに「100」が、ビッグボーナス(1)+転落リプレイであるときに「20」が、ビッグボーナス(2)+転落リプレイであるときに「20」が、通常リプレイであるときに「7281」が、通常リプレイ+転落リプレイであるときに「1820」が、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイであるときに「0」が、通常リプレイ+昇格リプレイ(1)であるときに「0」が、通常リプレイ+昇格リプレイ(2)であるときに「0」が、通常リプレイ+昇格リプレイ(3)であるときに「0」が、イチゴ(1)+イチゴ(2)であるときに「700」が、メロンであるときに「6000」が、9枚役(1)〜(9)のいずれかであるときに「1000」が、判定値数として取得される。図7(a)には、設定値が2〜4のときについても同様に、内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数が示されている。
図7(a)に示すように、設定値として設定されている値が大きいほど、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの内部抽選において取得される判定値数が大きくなっている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。なお、設定値が大きいほど当選する確率が高くなる入賞役は、特別役に限らず、メロンなどの小役や、通常リプレイなどの再遊技役であってもよい。
図7(b)〜(e)は、各々、遊技状態が準備モード、RT、CZ、内部中RTであるときであって、内部抽選において通常リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイ、通常リプレイ+昇格リプレイ(1)、通常リプレイ+昇格リプレイ(2)、通常リプレイ+昇格リプレイ(3)各々が抽選対象役として読み出されたときに取得される判定値数を示す図である。
なお、遊技状態が準備モード、RT、CZ、内部中RTであるときの、通常リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイ、通常リプレイ+昇格リプレイ(1)、通常リプレイ+昇格リプレイ(2)、通常リプレイ+昇格リプレイ(3)各々の抽選以外において取得される判定値数は、図7(a)で示した判定値数と同様である。すなわち、遊技状態が準備モード、RT、CZ、内部中RTであるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数は、図7(a)で示した通常リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイ、通常リプレイ+昇格リプレイ(1)、通常リプレイ+昇格リプレイ(2)、通常リプレイ+昇格リプレイ(3)各々の内部抽選において取得される判定値数を、図7(b)〜(d)で示す通常リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイ、通常リプレイ+昇格リプレイ(1)、通常リプレイ+昇格リプレイ(2)、通常リプレイ+昇格リプレイ(3)各々の内部抽選において取得される判定値数に置き換えたものとなる。
なお、内部中RTであるときには、すでにビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスなどいずれかのボーナス当選フラグがすでに設定されているため、抽選対象役としてボーナスが読み出されて当選した場合であっても、すでに設定されているボーナス当選フラグが維持されて、当選したボーナス当選フラグが再設定されることや更新されることがない。これにより、すでにボーナスに当選している内部中RTにおいて、再度ボーナスについて抽選され当選することを防止することができる。
図7(b)は、遊技状態がボーナス終了後に制御される準備モードであるときであって、通常リプレイ、転落リプレイ、BARリプレイ、昇格リプレイ(1)〜(3)各々の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役が、通常リプレイであるときに「9101」が、通常リプレイ+転落リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイ、通常リプレイ+昇格リプレイ(1)、通常リプレイ+昇格リプレイ(2)、通常リプレイ+昇格リプレイ(3)各々であるときに「0」が、判定値数として取得される。このように、準備モードにおいては、転落リプレイがボーナスと別個に単独で当選しないように、かつ昇格リプレイに当選しないように判定値数が設定されている。
図7(c)は、遊技状態が第1有利RTまたは第2有利RTであるときであって、通常リプレイ、転落リプレイ、BARリプレイ、昇格リプレイ(1)〜(3)各々の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役が、通常リプレイであるときに「50412」が、通常リプレイ+転落リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイ、通常リプレイ+昇格リプレイ(1)、通常リプレイ+昇格リプレイ(2)、通常リプレイ+昇格リプレイ(3)各々であるときに「0」が、判定値数として取得される。
よって、第1有利RTまたは第2有利RTにおいては、転落リプレイがボーナスと別個に単独で当選しないように、かつ昇格リプレイに当選しないように判定値数が設定されている。
第1有利RTまたは第2有利RTにおける、通常リプレイの当選率は、50412/65536≒1/1.3である。また、第1有利RTまたは第2有利RTにおいては、転落リプレイおよび昇格リプレイに当選しないように判定値数が設定されている。
なお、本実施の形態においては、第1有利RTにおける通常リプレイの当選率と、第2有利RTにおける通常リプレイの当選率とが同じである例について説明するが、これに限らず、通常リプレイの当選率が第1有利RTと第2有利RTとで異なるように通常リプレイの判定値数が設定されているものであってもよい。
図7(d)は、遊技状態がCZであるときであって、通常リプレイ、転落リプレイ、BARリプレイ、昇格リプレイ(1)〜(3)各々の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役が、通常リプレイであるときに「13942」が、通常リプレイ+転落リプレイであるときに「13107」が、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイであるときに「13107」が、通常リプレイ+昇格リプレイ(1)であるときに「3120」が、通常リプレイ+昇格リプレイ(2)であるときに「3120」が、通常リプレイ+昇格リプレイ(3)であるときに「3120」が、判定値数として取得される。
よって、CZにおける、通常リプレイの当選率は、(13942+13107+13107+3120+3120+3120)/65536≒1/1.3である。また、転落リプレイの当選率は、(13107+13107)/65536≒1/2.5である。また、昇格リプレイの当選率は、(3120+3120+3120)/65536≒1/7である。また、CZにおいては、昇格リプレイにも転落リプレイにも当選し得るように判定値数が設定されている。
図7(e)は、遊技状態がボーナスに内部当選してから入賞するまで制御される内部中RTであるときであって、通常リプレイ、転落リプレイ、BARリプレイ、昇格リプレイ(1)〜(3)各々の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役が、通常リプレイであるときに「10000」が、通常リプレイ+転落リプレイであるときに「5000」が、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイであるときに「5000」が、判定値数として取得される。
図7(f)は、遊技状態がボーナスであるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。遊技状態がボーナスであるときの抽選対象役は、9枚役(1)〜(9)すべて((1)〜(9)の9種類の9枚役すべて)、イチゴ(1)、イチゴ(1)+イチゴ(2)、メロン、9枚役(1)、9枚役(2)、9枚役(3)、9枚役(4)、9枚役(5)、9枚役(6)、9枚役(7)、9枚役(8)、9枚役(9)が順番に抽選対象として読み出されるように構成されている。
そして、設定値が1のときに、内部抽選の対象役が9枚役(1)〜(9)すべてであるときに「55935」が、イチゴ(1)であるときに「200」が、イチゴ(1)+イチゴ(2)であるときに「100」が、メロンであるときに「3000」が、9枚役(1)〜(9)のいずれかであるときに「700」が、判定値数として取得される。図7(f)には、設定値が2〜4のときについても同様に、内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数が示されている。図7(f)に示す判定値数から、遊技状態がボーナス中であるときには、高確率で9枚役(1)〜(9)すべてに当選する。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メインCPU41aは、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、小役(イチゴ(1)、メロン、9枚役(1)など)に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。
たとえば、特別役と払出枚数が賭数3より多いメロンとが当選しているときには、特別役入賞前にメロン入賞により6枚純増するリール制御が優先的に行なわれるため、遊技者にとって有利といえる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
なお、リール制御において特別役よりも小役を優先的に入賞ライン上に揃えるリール制御が行なわれる例について説明したが、すべての小役について特別役よりも優先的に揃えるものに限らず、たとえば小役のうち賭数以上のメダルが払い出される小役(賭数が3の場合、3以上メダルが払い出される小役、たとえば入賞によりメダルを9枚払い出すメロン、9枚役(1)〜(9)など、以下、通常小役ともいう)のみについて優先的に揃えるリール制御を行ない、賭数よりも少ないメダルが払い出される小役(賭数が3の場合、3未満のメダルが払い出される小役、たとえば入賞によりメダルを1枚払い出す1枚役が入賞役として設定されている場合には当該1枚役、以下、特定小役ともいう)については、特別役を優先的に入賞ライン上に揃えるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、入賞させたとしても賭数よりも少ない払出しか得られず遊技者にとって不利益となる小役についてまで優先的に揃えるリール制御が行なわれることを防止することができる。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+通常リプレイなど)や、特別役と再遊技役とが同時当選した場合(ビッグボーナス(1)+転落リプレイ)など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、当選した再遊技役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合であって、当選役に転落リプレイを含む場合には、図8(a)に示すように、同時当選した再遊技役の種類および最初に停止操作がなされたリール(第1停止されたリール)が左リール、中リール、右リールのいずれであるか、に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。図8(a)は、転落リプレイに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、通常リプレイ+転落リプレイが当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、転落リプレイを構成する図柄は、各リールにおいて7コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L6が設定されているため、通常リプレイ+転落リプレイに当選している場合で右リール2Rを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
一方、通常リプレイ+転落リプレイが当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、通常リプレイを構成する図柄は、各リールにおいて7コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L6が設定されているため、通常リプレイ+転落リプレイに当選している場合で左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
また、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイが当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。このため、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイに当選している場合で左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
一方、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイが当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう。このため、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイに当選している場合で右リール2Rを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
このように本実施の形態では、通常リプレイ+転落リプレイが当選したか、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイが当選したかによって、転落リプレイ入賞を回避して通常リプレイ入賞させるための第1停止リールを異ならせることにより操作手順(回避手順)を異ならせることができる。
また、演出状態がATでない場合において転落リプレイに当選したときには、転落リプレイと同時に当選したリプレイの種類を特定することができない。このため、1/2の確率で転落リプレイ入賞を回避して通常リプレイ入賞するが、残りの1/2の確率で転落リプレイに入賞してしまう。
これに対し、演出状態がATである場合において転落リプレイに当選したときには、転落リプレイと同時に当選したリプレイの種類を特定することができる。このため、操作を誤らない限り、必ず転落リプレイ入賞を回避して通常リプレイ入賞させるように第1停止させることができる。
前述したように、CZ中であるときの1ゲーム当りの転落リプレイの当選率は、1/2.5であるため、上記リール制御を考慮すると転落リプレイの入賞率は1/5となる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合であって、当選役に昇格リプレイを含む場合には、左リール2Lおよび中リール2L各々において通常リプレイおよび昇格リプレイで共通の構成図柄である「バナナ」図柄を入賞ライン上に引き込み停止させるようにリール制御され、右リール2Rにおいて「BAR」、「赤7」、および「白7」のうち当選している昇格リプレイの構成図柄を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で停止させ、当該昇格リプレイの構成図柄を入賞ライン上に引き込み不可能な場合には通常リプレイの構成図柄である「バナナ」を入賞ライン上に引き込み停止させるようにリール制御される。
これにより、通常リプレイと、昇格リプレイ(1)〜(3)のうちのいずれかとが同時に当選した場合には、当選した昇格リプレイの右リール2Rにおける構成図柄を入賞ライン上に引き込み可能なタイミングでストップスイッチ8Rが操作されたときには、当該当選している昇格リプレイに入賞し、当該当選した昇格リプレイの右リール2Rにおける構成図柄を入賞ライン上に引き込み不能なタイミングでストップスイッチ8Rが操作されたときには、同時当選している通常リプレイに入賞するようにリール制御される。
また、演出状態がATでない場合において昇格リプレイに当選したときには、当選した昇格リプレイの種類を特定することができない。このため、前述したように、1/3の確率で当選した昇格リプレイに入賞して第2有利RTに制御され、2/3の確率で当選した昇格リプレイを取りこぼして第2有利RTへの昇格を逸することとなる。
これに対し、演出状態がATである場合において昇格リプレイに当選したときには、当選した昇格リプレイの種類を特定することができる。このため、操作タイミングを誤らない限り、昇格リプレイ入賞させることができ、第2有利RTへ昇格させることができる。
前述したように、CZ中であるときの1ゲーム当りの昇格リプレイ(1)〜(3)のいずれかに当選する当選率の合計は、1/7であるため、上記リール制御を考慮すると昇格リプレイの入賞率は1/7×1/3=1/21となる。
また、CZであるときには、9枚役当選時に当該9枚役を取りこぼすことによって特殊出目が停止されることにより、第1有利RTに制御される。9枚役は、当選している種類を特定できない状態では、前述したように、8/9の確率で引き込むことができず特殊出目が停止される。また、CZ中であるときの1ゲーム当りの9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選する当選率の合計は、約1/7.3であるため、上記リール制御を考慮すると特殊出目が停止される停止率は1/7.3×8/9≒1/8.2となる。
一方、CZでかつATであるときには、当選した9枚役の種類を特定することができるため、意図的に9枚役を取りこぼして特殊出目を停止させることができ、第1有利RTに移行させ易くすることができる。
ここで、CZでかつ非AT中であるときにおける転落リプレイの入賞率と、昇格リプレイの入賞率と、特殊出目の停止率とを対比する。前述したように、転落リプレイの入賞率は1/5であり、昇格リプレイの入賞率は1/21であり、特殊出目の停止率は1/8.2である。このため、CZでかつ非AT中であるときにおいては、転落リプレイに入賞する確率が最も高く、次に特殊出目が停止する確率が高く、昇格リプレイに入賞する確率が最も低くなるように設定されている。また、転落リプレイの入賞率は、昇格リプレイの入賞率と特殊出目の停止率との合計率よりも高くなるように設定されている。このため、CZでかつ非AT中であるときには、昇格リプレイ入賞や特殊出目停止よりも先に転落リプレイに入賞する可能性が高まるため、通常遊技状態に制御され易くRTに制御され難くすることができる。
複数種類の小役が同時に当選している場合(イチゴ(1)+イチゴ(2)、9枚役(1)〜(9)すべてなど)には、停止操作されたタイミングに応じて入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で引き込み可能な当選している小役を構成する図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。9枚役(1)〜(9)すべてに当選しているときには、図5で示した9枚役(1)〜(9)各々の図柄組合せから、停止操作されたタイミングに関わらずいずれかを入賞させるようにリール制御が行なわれる。イチゴ(1)+イチゴ(2)に当選しているときには、図5で示したイチゴ(1)とイチゴ(2)との図柄組合せから、停止操作されたタイミングに関わらずいずれかを入賞させるようにリール制御が行なわれる。
本実施の形態においてイチゴに当選したときには、左リール2Lについて当選しているイチゴを構成する図柄を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で引き込むリール制御が行なわれるとともに、中リール2Cについて特殊なリール制御が行なわれる。図8(b)は、イチゴに当選したときの中リール2Cの特殊リール制御を説明するための図である。
たとえば、図8(b)に示すように、少なくともイチゴ(1)に当選していること(イチゴ(1)+イチゴ(2)当選、あるいはイチゴ(1)単独当選)を条件として、図柄番号5の「デカ(1)(斜線無しの星の上半分)」の図柄を最大4コマの引込範囲で中段に引き込む特殊リール制御が行なわれる。また、イチゴ(2)に当選していること(イチゴ(1)+イチゴ(2)当選)を条件として、図柄番号4の「デカ(2)(斜線無しの星の下半分)」の図柄を最大4コマの引込範囲で中段に引き込む特殊リール制御が行なわれる。イチゴ(2)に当選しているときで、図柄番号4の図柄および図柄番号5の図柄のいずれでも最大4コマの引込範囲で中段に引き込むことができる場合には、図柄番号4の図柄が図柄番号5の図柄よりも優先して中段に引き込む特殊リール制御が行なわれる。なお、イチゴに当選していないときには、他の入賞役を発生させるためのリール制御が行なわれる場合を除き、中リール2Cについて図柄番号4や5の図柄以外の図柄を中段に停止させるリール制御が行なわれる。
このため、図柄番号4の図柄を中段に停止させるタイミングで中リール2Lを停止させるように停止操作した場合において、図柄番号4の図柄が中段に停止しかつイチゴ(1)およびイチゴ(2)以外の役の入賞が発生しなかったときにイチゴ(2)に当選していたことを遊技者に認識させることができ、図柄番号5の図柄が中段に停止しかつイチゴ(1)およびイチゴ(2)以外の役の入賞が発生しなかったときに少なくともイチゴ(1)に当選していたことを遊技者に認識させることができ、それ以外の図柄が中段に停止されたときにイチゴに当選していなかったことを遊技者に認識させることができる。
なお、ボーナス中においてイチゴ(1)やイチゴ(2)に当選したときには、報知促進条件が成立する。このため、中リール2Cにおいて、図柄番号4または5の図柄が中段に停止されかつイチゴ(1)およびイチゴ(2)以外の役の入賞が発生しないことにより、報知促進条件が成立したことを報知することができる。
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、まず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。設定変更されたときや電源投入されたときには、メイン制御部41により、現在設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板90に送信するための処理が行なわれる。
遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数(この実施の形態では3)が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定される毎に、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行なう。抽選処理では、抽選結果に応じてRAM41cに設定されている当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。また、抽選処理では、ビッグボーナス(1)、(2)、レギュラーボーナスのいずれかに当選したときに、内部中RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に内部中RTフラグの値を設定など)が行なわれる。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、リールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。リール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転開始時にリールの回転の開始を通知するリール回転コマンドが演出制御基板90に送信され、リール2L、2C、2Rのうちいずれかの回転が停止する毎に、当該停止したリールがいずれであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なリール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。また、リール回転処理では、リール2L、2C、2Rのうちいずれかのリールについて最初に回転が停止(第1停止)してから、次のリール回転が停止(第2停止)するまでの間において、MAXBETスイッチ6が操作されたときに、有効でないタイミングにおいてMAXBETスイッチ6が操作されたことを特定するための無効中操作コマンドが演出制御基板90に送信される。本実施の形態におけるスロットマシンでは、当該無効中操作コマンドに基づき、サブ制御部91において後述する示唆演出の信頼度が選択される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に図5(a)で示したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。入賞判定処理においては、入賞判定が行なわれた後に、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能な入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、ビッグボーナス(1)、(2)、レギュラーボーナスのうちいずれかに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれる。
また、入賞判定処理において、CZ中であるときに転落リプレイに入賞したと判断されたときには、通常遊技状態に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に通常遊技状態の値を設定など)が行なわれる。また、CZ中であるときに昇格リプレイに入賞したと判断されたときには、第2有利RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に第2有利RTの値を設定など)が行なわれる。また、準備モードあるいはCZ中であるときにいずれの入賞も発生しておらずかつ入賞ラインL1〜L6のいずれかに特殊出目が停止していると判断されたときには、第1有利RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に第1有利RTの値を設定など)が行なわれる。
内部中RTにおいて、転落リプレイ入賞、昇格リプレイ入賞、あるいは特殊出目停止したとしても、対応する遊技状態に制御されずに、当該内部中RTが維持される。また、準備モードにおける内部抽選では、転落リプレイについて、ボーナスと同時にのみ当選するものの、ボーナスとは別に単独で当選しないように構成されている。このため、準備モードにおいて開始されたゲームにおいて、転落リプレイが入賞したときには、当該ゲームにおいてボーナスも同時に当選しており内部中RTに制御されている。その結果、準備モードにおいて開始されたゲームからは、通常遊技状態に制御されないように構成されている。
なお、本実施の形態においては、特殊出目停止の契機となる9枚役(1)〜(9)が他の入賞役と同時に抽選対象役として読み出されることなく単独で読み出されて内部当選が行なわれる。このため、特殊出目が停止したときには、いずれの入賞も発生し得ないことになる。しかし、特殊出目停止の契機となる9枚役(1)〜(9)が他の入賞役と同時に抽選対象役として読み出されて内部当選が行なわれるように構成してもよい。この場合には、特殊出目が停止したときであっても同時に当選した他の入賞役の入賞が発生する可能性がある。特殊出目が停止されるとともに他の入賞役の入賞が発生した場合には、当該他の入賞役の入賞の発生に伴う利益を付与するとともに、準備モードあるいはCZ中においてはさらに特殊出目停止により第1有利RTに制御するものであってもよい。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。また、払出処理では、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに、メダルの払出開始を通知する払出開始コマンドが演出制御基板90に送信され、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに、メダルの払出終了を通知する払出終了コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理が行なわれる。ボーナス終了判定処理において、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、準備モードに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に準備モードフラグの値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、遊技状態に応じた規定ゲーム数消化することによりCZに制御することになるチャンスゾーン条件が成立したか否かを判定するためのチャンスゾーン条件判定処理が行なわれる。具体的には、第1有利RTであるときには、100ゲーム消化したか否かが判定され、第2有利RTであるときには、30ゲーム消化したか否かが判定され、通常遊技状態であるときには、1000ゲーム消化したか否かが判定される。チャンスゾーン条件判定処理により、チャンスゾーン条件が成立したと判定されたときには、CZに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にCZの値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、次のゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、準備モードであるか、CZ中であるか、第1有利RTであるか、第2有利RTであるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか等)を特定可能な遊技状態コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、持ち越しのない当選フラグ(小役、再遊技役の当選フラグ)の消去なども行なわれるが、特別ワークに格納されるビッグボーナスやレギュラーボーナスの当選フラグについては消去されない。これにより、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの当選フラグは、当選しているボーナスに入賞するまで次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、準備モード、CZ、第1有利RT、第2有利RT、通常遊技状態、内部中RT、ボーナスの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、各種処理を行なう。
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、まず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種の遊技演出が行なわれる。
遊技演出は、演出状態およびステージに応じた遊技状態演出、信頼度を遊技者に選択させる信頼度選択演出、選択された信頼度で現在設定されている設定値を示唆する示唆演出、示唆演出を実行するときに消費するポイントであって遊技者に付与されている所持ポイントを報知する所持ポイント報知演出、所持ポイントが増減することを報知するポイント増減演出、演出状態がATに制御されているときなどに実行されるナビ演出を含む。信頼度とは、示唆演出から推測できる設定値が、実際に設定されている設定値である割合をいう。なお、遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、所定のROM91bに記憶されている。
遊技演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタと、各種フラグを設定する領域と、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
また、サブ制御部91は、設定値コマンドを受信したときに、当該設定値コマンドから特定される設定値を特定するための情報を、RAM91cの所定の設定値格納領域に格納する処理を行なう。設定値格納領域に格納されている情報から、サブ制御部91は、現在設定されている設定値を特定することができる。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)等によりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。
前述した演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、遊技状態演出を実行するための遊技状態演出実行処理、所持ポイント報知演出やポイント増減演出などポイントに関連する演出を実行するためのポイント関連演出実行処理、信頼度選択演出や示唆演出を実行するための設定値関連演出実行処理、図6(b)で示したように確率状態を制御するための確率状態制御処理、および演出状態をATに制御するためのAT制御処理が行なわれる。
まず、遊技状態演出実行処理について説明する。本実施の形態におけるサブ制御部91は、遊技状態演出実行処理を行なうことにより、現在の演出状態およびステージに応じた態様で遊技状態演出を、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品を用いて実行する。
遊技状態演出としては、たとえば、演出状態が非ATであるとき(ATフラグがセットされていないとき)には通常演出(たとえば、液晶表示器51に「通常中!」といったメッセージを表示など)が行なわれ、ATであるとき(ATフラグがセットされているとき)にはAT中であることを特定可能なAT中演出(たとえば、液晶表示器51に「AT中!」といったメッセージを表示など)が行なわれる。
また、遊技状態演出は、移行されているステージの種類に応じて、異なる態様で実行される。ステージの種類として、第1〜第3ステージが設けられており、第1ステージに移行されているときには第1ステージ用の演出(たとえば、背景として「三日月の夜」を表示など)が行なわれ、第2ステージに移行されているときには第2ステージ用の演出(たとえば、背景として「半月の夜」を表示など)が行なわれ、第3ステージに移行されているときには第3ステージ用の演出(たとえば、背景として「満月の夜」を表示など)が行なわれる。また、第3ステージに移行されているときには、前述した所定ポイント報知演出、ポイント増減演出、信頼度選択演出、および示唆演出が実行可能となる。
なお、第1〜第3ステージ各々の態様としては、液晶表示器51に表示される背景の態様を異ならせるものに限らず、出現するキャラクタ、スピーカ53、54から出音される効果音・遊技音、演出効果LED52の点灯パターン等のうち少なくともいずれかの態様を異ならせるものであってもよく、他のステージと区別できるものであればよい。
このように、本実施の形態におけるスロットマシンにおいては、制御されている遊技状態に関わらず、演出状態およびステージの種類を特定可能な態様で遊技状態演出が実行される。その結果、遊技者は、遊技状態演出から、いずれの遊技状態に制御されているか特定し難くすることができる一方、演出状態およびいずれのステージに移行されているかを特定することができる。
ステージの種類は、図6(b)で示した確率状態が高確率状態中であって、所定のステージ移行条件が成立したときに選択される。選択されたステージを特定するための情報は、RAM91cのステージ情報格納領域に格納される。所定のステージ移行条件は、たとえば、高確率状態中の1ゲーム毎にサブ制御部91により行なわれる所定の乱数抽選で当選したときに成立する。これにより、ステージ移行条件が成立するか否かを、メイン制御部41側における決定結果の影響を受けることなく、サブ制御部91側だけで決定することができる。
遊技状態演出実行処理では、高確率状態において所定のステージ移行条件が成立したときに、移行するステージを選択するためのステージ選択抽選処理が行なわれる。
図9は、ステージ選択抽選処理で参照されるステージ選択用テーブルを説明するための図である。ステージ選択抽選処理では、所定の乱数抽選により、ステージ選択用テーブルから特定される振分率に従って、移行するステージが選択される。
ステージ選択抽選処理では、図9に示される振分率に従って、20%の割合で「第1ステージ」を選択し、30%の割合で「第2ステージ」を選択し、50%の割合で「第3ステージ」を選択する。ステージが選択された場合、遊技状態演出実行処理では、遊技状態演出の態様を、ステージ選択抽選処理で選択されたステージに応じた態様に変化させる。なお、選択されたステージに応じた態様に変化させるタイミングは、たとえば、ステージが新たに選択されたときであってもよく、ステージを選択する契機となったゲームが終了したとき、あるいは次のゲームが開始されるときなどであってもよい。
なお、高確率状態において所定のステージ移行条件が成立したときであっても、前回ステージが移行されてから所定ゲーム数(たとえば5ゲーム)消化していないときには、ステージ選択抽選処理を行なわないようにしてもよい。これにより、所定ゲーム数消化していない間に、目まぐるしくステージが移行されて遊技者を混乱させてしまう不都合の発生を防止することができる。
次に、ポイント関連演出実行処理について説明する。本実施の形態におけるサブ制御部91は、第3ステージに移行されているときにポイント関連演出実行処理を行なうことにより、第3ステージ中において所持ポイント報知演出(たとえば、所持ポイントが1550ポイントである場合、「現在1550ポイント所持!」といったメッセージを表示するなど)を実行する。これにより、第3ステージに移行されているときに、遊技者は所持ポイントを把握することができる。
所持ポイントは、第3ステージにおいて、所定の増減条件が成立したときに増減される。所持ポイントを特定するための情報は、RAM91cの所定のポイント格納領域において格納され、成立した増減条件に応じて更新される。所持ポイントを特定するための情報は、電源断まで維持され、電源断時にクリアされるが、その後電源投入されたときに示唆演出を実行させることができる最低ポイント数である500ポイントに更新される。
また、サブ制御部91は、第3ステージに移行されているときにポイント関連演出実行処理を行なうことにより、抽選条件が成立したときに所持ポイントを変動させるための条件となるポイント更新条件を決定し、該決定されたポイント更新条件が成立したときにポイントをいくつ増加させるか減少させるかを特定するための増減パターンを決定し、該決定に応じてポイント増減演出を実行するとともに所持ポイントを更新する。
抽選条件は、たとえば、第3ステージに移行されているときにサブ制御部91側で1ゲーム毎に行なわれる所定の乱数抽選で当選したときに成立する。このように抽選条件が成立するステージを第3ステージに限定することにより、当該第3ステージに面白みを付加することができる。また、抽選条件を成立させるか否かをメイン制御部41側における決定結果の影響を受けることなく、サブ制御部91側だけで決定することができる。このため、入賞確率と抽選条件の成立率とが連動してしまうことを防止することができ、公平性を担保することができる。
また、ポイント関連演出実行処理では、第3ステージにおいて抽選条件が成立したときに、ポイント更新条件を決定するためのポイント更新条件決定処理が行なわれる。
図10は、ポイント更新条件決定処理で参照されるポイント更新条件決定用テーブルを説明するための図である。ポイント更新条件決定処理では、所定の乱数抽選により、ポイント更新条件決定用テーブルから特定される振分率に従って、ポイント更新条件が決定される。本実施の形態においては、ポイント更新条件として“押し順”を一例として説明するが、これに限るものではなく、ポイント更新条件としては、遊技者の操作の仕方や技量によって成立率が変化するものであればよい。これにより、遊技者の遊技介入度合いを高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
ポイント更新条件決定処理では、図10に示される均等に割り振られた振分率に従って、「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」、および「右→中→左」の6種類の押し順のうちいずれかがポイント更新条件に決定される。このように、ポイント更新条件を成立させるか否かをメイン制御部41側における決定結果の影響を受けることなく、サブ制御部91側だけで決定することができる。このため、入賞確率とポイント更新条件の成立率とが連動してしまうことを防止することができ、公平性を担保することができる。
ポイント関連演出実行処理では、決定されたポイント更新条件が適用されるゲーム、すなわちポイント更新条件が成立することによりポイントを変動させることとなるゲームが開始されるときに、ポイントを獲得できるチャンスゲームであることを示唆するための演出(たとえば、「押し順よく考えて!」といったメッセージを表示するなど)を実行する。
また、ポイント関連演出実行処理では、決定されたポイント更新条件が適用されるゲームにおいて遊技者が停止操作した押し順が、決定された押し順であるか否かを、リール停止コマンドに基づいて判定する。遊技者が停止操作した押し順が、決定された押し順であると判定されたときには、ポイント更新条件が成立し、ポイントが変動する旨を報知する演出(たとえば、「増えるかなー減るかなー」といったメッセージを表示するなど)を実行する。遊技者が停止操作した押し順が、決定された押し順でないと判定されたときには、ポイント更新条件が成立せず、失敗した旨を報知する演出(たとえば、「失敗!」といったメッセージを表示するなど)を実行する。
また、ポイント関連演出実行処理では、決定されたポイント更新条件が適用されるゲームにおいて、ポイント更新条件が成立したとき、すなわち押し順が合致したときに、ポイントを増減させるパターンを決定するためのパターン決定処理が行なわれる。
図11は、パターン決定処理で参照されるパターン決定用テーブルを説明するための図である。パターン決定処理では、パターン決定用テーブルから特定される振分率に従って、ポイントを増減させるパターンが決定される。
パターン決定処理では、所定の乱数抽選により、図11に示される振分率に従って、パターンA〜パターンLのいずれかに決定される。ポイント関連演出実行処理では、パターン決定処理で決定されたパターンに従ったポイント増減演出を実行するとともに、パターンに応じて所持ポイントを増減させる処理が行なわれる。
パターンAでは、1ゲーム目において味方キャラクタAが出現し、2ゲーム目において敵キャラクタAが出現してバトル演出が開始され、3ゲーム目において味方キャラクタAが敵キャラクタAに対して弱攻撃を与えて、味方キャラクタAが勝利し、その結果100ポイントを獲得した演出が行なわれ、所持ポイントを「100」加算する処理が行なわれる。
パターンBでは、1ゲーム目および2ゲーム目において、パターンAのときと同じ演出が行なわれ、3ゲーム目において味方キャラクタAが敵キャラクタAに対して強攻撃を与えて、味方キャラクタAが勝利し、その結果250ポイントを獲得した演出が行なわれ、所持ポイントを「250」加算する処理が行なわれる。
パターンCでは、1ゲーム目および2ゲーム目において、パターンAのときと同じ演出が行なわれ、3ゲーム目において味方キャラクタAが敵キャラクタAに攻撃されて、味方キャラクタAが敗北し、その結果所持ポイントのうち1/4減らす演出が行なわれ、所持ポイントを3/4に更新する処理が行なわれる。
パターンDでは、1ゲーム目において味方キャラクタBが出現し、2ゲーム目において敵キャラクタBが出現してバトル演出が開始され、3ゲーム目において味方キャラクタBが敵キャラクタBに対して弱攻撃を与えて、味方キャラクタBが勝利し、その結果400ポイントを獲得した演出が行なわれ、所持ポイントを「400」加算する処理が行なわれる。
パターンEでは、1ゲーム目および2ゲーム目において、パターンDのときと同じ演出が行なわれ、3ゲーム目において味方キャラクタBが敵キャラクタBに対して強攻撃を与えて、味方キャラクタBが勝利し、その結果750ポイントを獲得した演出が行なわれ、所持ポイントを「750」加算する処理が行なわれる。
パターンFでは、1ゲーム目および2ゲーム目において、パターンDのときと同じ演出が行なわれ、3ゲーム目において味方キャラクタBが敵キャラクタBに攻撃されて、味方キャラクタBが敗北し、その結果所持ポイントのうち1/2減らす演出が行なわれ、所持ポイントを1/2に更新する処理が行なわれる。
ここで、パターンA〜Cと、パターンD〜Fとを比較すると、パターンD〜Fであるときの方が、パターンA〜Cであるときよりも、より多いポイントが加算される可能性が高い。また、味方キャラクタ・敵キャラクタとして、パターンA〜CであるときにはAが表示されるのに対し、パターンD〜FであるときにはBが表示される。このため、ポイント増減演出として、味方キャラクタ・敵キャラクタが表示されたときに、その種類がAであるときよりもBであるときの方が、より多いポイントが加算される可能性が高いため、遊技者に期待感を抱かせることができる。一方、パターンD〜Fであるときの方が、パターンA〜Cであるときよりも、より多いポイントが減算される。このため、パターンD〜Fであるときの方が、パターンA〜Cであるときよりも、ハイリターンであるとともに、ハイリスクであるといえる。
次に、パターンGでは、1ゲーム目において、演出A(たとえば、袋を拾うなど)が行なわれ、2ゲーム目において演出A1(たとえば、袋から150ポイント取り出すなど)が行なわれ、所持ポイントを「150」加算する処理が行なわれる。
パターンHでは、1ゲーム目においてパターンGのときと同じ演出が行なわれ、2ゲーム目において演出A2(たとえば、袋から350ポイント取り出すなど)が行なわれ、所持ポイントを「350」加算する処理が行なわれる。
パターンIでは、1ゲーム目においてパターンGのときと同じ演出が行なわれ、2ゲーム目において演出A3(たとえば、袋からへびを取り出し噛み付かれるなど)が行なわれ、その結果所持ポイントのうち1/3減らす演出が行なわれ、所持ポイントを2/3に更新する処理が行なわれる。
パターンJでは、1ゲーム目において、演出B(たとえば、宝箱を拾うなど)が行なわれ、2ゲーム目において演出B1(たとえば、宝箱から1000ポイント取り出すなど)が行なわれ、所持ポイントを「1000」加算する処理が行なわれる。
パターンKでは、1ゲーム目においてパターンJのときと同じ演出が行なわれ、2ゲーム目において演出B2(たとえば、宝箱から2000ポイント取り出すなど)が行なわれ、所持ポイントを「2000」加算する処理が行なわれる。
パターンLでは、1ゲーム目においてパターンJのときと同じ演出が行なわれ、2ゲーム目において演出B3(たとえば、宝箱から敵キャラクタが出現して敗北するなど)が行なわれ、その結果所持ポイントのうち4/5減らす演出が行なわれ、所持ポイントを1/5に更新する処理が行なわれる。
ここで、パターンG〜Iと、パターンJ〜Lとを比較すると、パターンJ〜Lであるときの方が、パターンG〜Iであるときよりも、より多いポイントが加算される可能性が高い。また、拾うアイテムが、パターンG〜Iであるときには単なる「袋」であるのに対し、パターンJ〜Lであるときには「宝箱」である。このため、ポイント増減演出として、アイテムを拾ったときに、その種類が「袋」であるときよりも「宝箱」であるときの方が、より多いポイントが加算される可能性が高いため、遊技者に期待感を抱かせることができる。一方、パターンJ〜Lであるときの方が、パターンG〜Iであるときよりも、より多いポイントが減算される。このため、パターンJ〜Lであるときの方が、パターンG〜Iであるときよりも、ハイリターンであるとともに、ハイリスクであるといえる。
また、ポイント関連演出実行処理では、パターン決定処理で決定されたパターンに従って、ポイント格納領域に格納されている所持ポイントを特定するための情報および所持ポイント報知演出を更新する。
なお、パターン(ポイントの変動量)についても、メイン制御部41側における決定結果の影響を受けることなく、サブ制御部91側だけで決定することができる。このため、入賞確率とパターン(ポイントの変動量)とが連動してしまうことを防止することができ、公平性を担保することができる。
次に、設定値関連演出実行処理について説明する。本実施の形態におけるサブ制御部91は、設定値関連演出実行処理を行なうことにより、第3ステージ中において所定の乱数抽選に当選したときに、示唆演出を実行するか否かおよび示唆演出を実行する場合の信頼度を遊技者に選択させる信頼度選択演出を実行し、示唆演出の信頼度が選択されたときに示唆演出を実行する。
信頼度選択演出において選択できる信頼度は、最も高い高信頼度、高信頼度の次に高い中信頼度、最も低い低信頼度が設けられている。選択できる信頼度は、本実施の形態では、所持ポイントに応じて予め定められている。
図12は、所持ポイントに応じて、信頼度選択演出において選択できる選択肢を説明するための図である。
所持ポイントが「500以上2500未満」に対応する選択肢としては、「低信頼度」と「実行しない」とが設定されている。このため、所持ポイントが「500以上2500未満」であるときには、「低信頼度」か「実行しない」かの選択を促進させるための信頼度選択演出が行なわれる。なお、所持ポイントが「500未満」であるときには、選択できる信頼度がないため、信頼度選択演出が実行されない。
所持ポイントが「2500以上10000未満」に対応する選択肢としては、「低信頼度」「中信頼度」および「実行しない」が設定されている。このため、所持ポイントが「2500以上10000未満」であるときには、「低信頼度」「中信頼度」および「実行しない」のうちいずれかの選択を促進させるための信頼度選択演出が行なわれる。
所持ポイントが「10000以上」に対応する選択肢としては、「低信頼度」「中信頼度」「高信頼度」および「実行しない」が設定されている。このため、所持ポイントが「10000以上」であるときには、「低信頼度」「中信頼度」「高信頼度」および「実行しない」のうちいずれかの選択を促進させるための信頼度選択演出が行なわれる。
このように、所持ポイントが多い程、信頼度が高い選択肢を遊技者は選択することができる。その結果、所持ポイントが多い程、遊技者にとって有利であるといえる。
信頼度選択演出は、第3ステージ中において所定の乱数抽選に当選したときであって、第1停止に対応するリール停止コマンドを受信したときに開始され、MAXBETスイッチ6が操作されることにより出力される無効中操作コマンドあるいは第2停止に対応するリール停止コマンドを受信したときに終了する。
なお、信頼度選択演出を終了させる契機は、上記のように第2停止に対応するリール停止コマンドに限らず、第3停止に対応するリール停止コマンドであってもよい。この場合、信頼度選択演出が開始されたゲームが終了するまで、信頼度を選択することが可能となる。
信頼度選択演出は、たとえば、選択可能な選択肢を液晶表示器51に表示し、一定時間毎に選択対象となる選択肢を順番に切り換える演出が行なわれる。たとえば、選択肢が「低信頼度」「中信頼度」「高信頼度」および「実行しない」であるときには、「低信頼度」→「中信頼度」→「高信頼度」→「実行しない」の順番で、選択対象を一定時間(1秒)毎に切り換える演出が行なわれる。選択対象となっている選択肢は、他の選択肢と区別できればよく、たとえば反転表示させるようにしてもよい。また、このとき、各選択肢の下には、当該選択肢を選択するのに必要なポイント数が表示される。
信頼度選択演出実行中において、遊技者は、選択を希望する選択肢が選択対象であるときに、MAXBETスイッチ6を操作することにより当該希望する選択肢を選択することができる。すなわち、サブ制御部91は、信頼度選択演出実行中において、無効中操作コマンドを受信したときには、現在選択対象となっている選択肢が選択されて信頼度選択演出を終了させる。また、サブ制御部91は、選択された選択肢が「低信頼度」など示唆演出を実行する選択肢であった場合には、所持ポイントから選択された選択肢に対応するポイントを減算させる処理を行なうとともに、当該選択肢に対応する信頼度の示唆演出を実行するための処理を行なう。
なお、選択肢の選択を、たとえばリール停止コマンドなどゲームの進行に関わるコマンドに基づき行なう場合、該選択肢の選択のために遊技者の意図する停止タイミングでストップスイッチ8L〜8Rを操作することができないといった不都合が生じるが、本実施の形態においては、ゲームの進行に関わるコマンドではなく、無効中のコマンドに基づき選択肢を選択することができる。
一方、選択された選択肢が「実行しない」であった場合には、信頼度選択演出が終了し、示唆演出が実行されないために所持ポイントが持ち越される。また、無効中操作コマンドを受信することなく第2停止のリール停止コマンドを受信したときにも、「実行しない」が選択されたときと同様に、信頼度選択演出が終了し、示唆演出が実行されないために所持ポイントが持ち越される。
信頼度選択演出において、示唆演出を実行する選択肢が選択された場合、すなわちいずれかの信頼度が選択された場合には、ポイント関連演出実行処理において、所持ポイントから、当該信頼度に対応して定められたポイント分減算させる処理が行なわれる。たとえば、「低信頼度」が選択されたときには、現在の所持ポイントから「500」減算したポイントに更新する処理が行なわれる。また、「中信頼度」が選択されたときには、現在の所持ポイントから「2500」減算したポイントに更新する処理が行なわれる。「高信頼度」が選択されたときには、現在の所持ポイントから「10000」減算したポイントに更新する処理が行なわれる。これにより、たとえば、所持ポイントが「500」以上であるときに、低信頼度を選択して示唆演出を実行させたときには、当該選択されたことに応じて「500」減算されてしまうため、当該低信頼度を選択せずに示唆演出を実行しなかったときよりも、所持ポイントが中信頼度の2500や高信頼度の10000に到達するまでの残りポイント数が多くなる分、成立率が低くなる。
設定値関連演出実行処理では、信頼度選択演出において示唆演出を実行すること、すなわち信頼度が選択されたときには、選択された信頼度で示唆演出を実行する。
図13は、信頼度選択演出で選択された信頼度に応じて実行する示唆演出を決定するときに用いる示唆演出決定用テーブルを説明するための図であり、(a)は低信頼度が、(b)は中信頼度が、(c)は高信頼度が、それぞれ選択されたときに用いるテーブルである。設定値関連演出実行処理では、所定の乱数抽選により、遊技者により選択された信頼度に応じた示唆演出決定用テーブルから特定される振分率に従って、実行する示唆演出が選択される。
低信頼度が選択されたときには、現在設定されている設定値および図13(a)に示される低信頼度用テーブルの振分率に従って、示唆演出の種類を選択する。現在設定されている設定値が設定値1であるときには、28%の割合で「示唆演出A」を選択し、24%の割合で「示唆演出B」を選択し、24%の割合で「示唆演出C」を選択し、24%の割合で「示唆演出D」を選択する。
よって、示唆演出Aが、示唆演出B〜D各々よりも4%高い確率で選択されるように振分率が設定されている。また、その他の設定値であるときについては、設定値2が設定されているときには示唆演出Bが、設定値3が設定されているときには示唆演出Cが、設定値4が設定されているときには示唆演出Dが、その他の示唆演出よりも4%高い確率で選択されるように振分率が設定されている。
このため、示唆演出Aが実行されたときに設定値1である信頼度は、設定値1〜4各々において示唆演出Aが選択される合計割合のうち設定値1である割合となるため、{(28+24+24+24)/100}×(28/100)=28%となる。よって、低信頼度が選択されて示唆演出Aが実行された場合における設定値1である信頼度は、28%であるといえる。同様に、低信頼度が選択されて示唆演出Bが実行された場合における設定値2である信頼度、低信頼度が選択されて示唆演出Cが実行された場合における設定値3である信頼度、低信頼度が選択されて示唆演出Dが実行された場合における設定値4である信頼度のいずれも、28%であるといえる。
次に、中信頼度が選択されたときには、現在設定されている設定値および図13(b)に示される中信頼度用テーブルの振分率に従って、示唆演出の種類を選択する。
現在設定されている設定値が設定値1であるときには、40%の割合で「示唆演出A」を選択し、20%の割合で「示唆演出B」を選択し、20%の割合で「示唆演出C」を選択し、20%の割合で「示唆演出D」を選択する。よって、示唆演出Aが、示唆演出B〜D各々よりも20%高い確率で選択されるように振分率が設定されている。また、その他の設定値であるときについては、設定値2が設定されているときには示唆演出Bが、設定値3が設定されているときには示唆演出Cが、設定値4が設定されているときには示唆演出Dが、その他の示唆演出よりも20%高い確率で選択されるように振分率が設定されている。
このため、示唆演出Aが実行されたときに設定値1である信頼度は、設定値1〜4各々において示唆演出Aが選択される合計割合のうち、設定値1である割合となるため、{(40+20+20+20)/100}×(40/100)=40%となる。よって、中信頼度が選択されて示唆演出Aが実行された場合における設定値1である信頼度は、40%であるといえる。同様に、中信頼度が選択されて示唆演出Bが実行された場合における設定値2である信頼度、中信頼度が選択されて示唆演出Cが実行された場合における設定値3である信頼度、中信頼度が選択されて示唆演出Dが実行された場合における設定値4である信頼度のいずれも、40%であるといえる。
高信頼度が選択されたときには、現在設定されている設定値および図13(c)に示される高信頼度用テーブルの振分率に従って、示唆演出の種類を選択する。
現在設定されている設定値が設定値1であるときには、61%の割合で「示唆演出A」を選択し、13%の割合で「示唆演出B」を選択し、13%の割合で「示唆演出C」を選択し、13%の割合で「示唆演出D」を選択する。よって、示唆演出Aが、示唆演出B〜D各々よりも47%高い確率で選択されるように振分率が設定されている。また、その他の設定値であるときについては、設定値2が設定されているときには示唆演出Bが、設定値3が設定されているときには示唆演出Cが、設定値4が設定されているときには示唆演出Dが、その他の示唆演出よりも47%高い確率で選択されるように振分率が設定されている。
このため、示唆演出Aが実行されたときに設定値1である信頼度は、設定値1〜4各々において示唆演出Aが選択される合計割合のうち、設定値1である割合となるため、{(61+13+13+13)/100}×(60/100)=60%となる。よって、高信頼度が選択されて示唆演出Aが実行された場合における設定値1である信頼度は、60%であるといえる。同様に、高信頼度が選択されて示唆演出Bが実行された場合における設定値2である信頼度、高信頼度が選択されて示唆演出Cが実行された場合における設定値3である信頼度、高信頼度が選択されて示唆演出Dが実行された場合における設定値4である信頼度のいずれも、60%であるといえる。
以上より、いずれの信頼度が選択された場合であっても、示唆演出Aが設定値1を示唆し、示唆演出Bが設定値2を示唆し、示唆演出Cが設定値3を示唆し、示唆演出Dが設定値4を示唆している。また、現在設定されている設定値が、実行された示唆演出から示唆される設定値である信頼度は、低信頼度が選択されたときよりも中信頼度が選択されたときの方が高く、中信頼度が選択されたときよりも高信頼度が選択されたときの方が高くなるように、振分率が設定されている。
示唆演出Aが選択されたときには、たとえば「最低かも」といったメッセージを液晶表示器51に表示する演出が行なわれる。示唆演出Bが選択されたときには、たとえば「イマイチか?」といったメッセージを液晶表示器51に表示する演出が行なわれる。示唆演出Cが選択されたときには、たとえば「まあまあかな〜」といったメッセージを液晶表示器51に表示する演出が行なわれる。示唆演出Dが選択されたときには、たとえば「最高かもよ〜」といったメッセージを液晶表示器51に表示する演出が行なわれる。なお、示唆演出の態様としては、液晶表示器51に表示される態様を異ならせるものに限らず、出現するキャラクタ、スピーカ53、54から出音される効果音・遊技音、演出効果LED52の点灯パターン等のうち少なくともいずれかの態様を異ならせるものであってもよく、他の示唆演出と区別できるものであればよい。
なお、実行する示唆演出についても、メイン制御部41側における決定結果の影響を受けることなく、サブ制御部91側だけで決定することができる。このため、入賞確率と実行する示唆演出とが連動してしまうことを防止することができ、公平性を担保することができる。
次に、AT抽選について説明する。本実施の形態におけるサブ制御部91は、AT制御処理に含まれるAT抽選処理を実行することにより、AT抽選を行なう。AT抽選処理では、メイン制御部41からのコマンドに基づき所定の抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときにAT抽選が実行される。
本実施の形態においては、すでに有しているナビストック数と、AT抽選で決定されたナビストック数との合計数に応じて、ATに制御される。ナビストック数の合計数は、ナビストック数情報により特定される。ナビストック数情報は、RAM91cの所定領域に格納されており、AT制御処理においてAT抽選の結果およびATへの制御に応じて更新される。すなわち、サブ制御部91は、AT抽選でナビストック数を獲得したときに、ナビストック数情報を上乗せ更新するための処理を行ない、ATを開始するときにナビストックを1減算するための処理を行なう。サブ制御部91は、非AT中において、RAM91cのナビストック数情報から特定されるナビストック数が1以上あり、後述する所定のAT発動タイミングに到達したときにATに制御する。なお、ナビストック数の合計数については、上限数(たとえば、20)を設け、合計数が上限数以上となる場合には上限数が設定されるように構成してもよい。
図14は、AT抽選を実行する契機となる抽選条件を説明するための図である。また、図15は、AT抽選において参照されるテーブルを説明するための図である。
図14の通常遊技状態の欄に示すように、現在の遊技状態が準備モードまたはCZ以外の状態であるときには、演出状態がATであるか否かに関わらず、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図15(a)に示すテーブルを参照してAT抽選が行なわれる。なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき現在の遊技状態を特定し、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づきボーナス当選したことを特定する。
図15(a)に示すテーブルが参照された場合、50%の割合でナビストック数が0に決定され、40%の割合でナビストック数が1に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定され、7%の割合でナビストック数が5に決定され、2%の割合でナビストック数が10に決定され、1%の割合でナビストック数が20に決定されるように、AT抽選が行なわれる。
また、図14の準備モードかつATの欄に示すように、準備モードにおいてATに制御されているときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図15(b)に示すテーブルを参照してAT抽選が行なわれる。
図15(b)に示すテーブルが参照された場合、30%の割合でナビストック数が1に決定され、35%の割合でナビストック数が3に決定され、20%の割合でナビストック数が5に決定され、10%の割合でナビストック数が10に決定され、5%の割合でナビストック数が20に決定されるように、AT抽選が行なわれる。なお、図15(b)に示すテーブルが参照されてAT抽選が行なわれた場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。
また、図14の準備モードかつ非ATの欄に示すように、非ATの準備モードであるときには、30ゲーム消化するまでの間において5ゲーム消化する毎、あるいはボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図15(d)に示すテーブルのうち成立した抽選条件に対応するテーブルを参照してAT抽選が行なわれる。
準備モードに制御されてから5ゲーム消化したと判定されたときには、図15(d)に示す5G消化時のテーブルを参照して、99%の割合でナビストック数が0に決定され、1%の割合でナビストック数が1に決定されるように、AT抽選が行なわれる。
また、さらに5ゲーム消化して準備モードに制御されてから計10ゲーム消化したと判定されたときには、図15(d)に示す10G消化時のテーブルを参照して、98%の割合でナビストック数が0に決定され、2%の割合でナビストック数が1に決定されるように、AT抽選が行なわれる。
また、さらに5ゲーム消化して準備モードに制御されてから計15ゲーム消化したと判定されたときには、図15(d)に示す15G消化時のテーブルを参照して、95%の割合でナビストック数が0に決定され、5%の割合でナビストック数が1に決定されるように、AT抽選が行なわれる。
また、さらに5ゲーム消化して準備モードに制御されてから計20ゲーム消化したと判定されたときには、図15(d)に示す20G消化時のテーブルを参照して、90%の割合でナビストック数が0に決定され、7%の割合でナビストック数が1に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定され、1%の割合でナビストック数が5に決定されるように、AT抽選が行なわれる。
また、さらに5ゲーム消化して準備モードに制御されてから計25ゲーム消化したと判定されたときには、図15(d)に示す25G消化時のテーブルを参照して、70%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、5%の割合でナビストック数が3に決定され、3%の割合でナビストック数が5に決定され、2%の割合でナビストック数が10に決定されるように、AT抽選が行なわれる。
また、さらに5ゲーム消化して準備モードに制御されてから計30ゲーム消化したと判定されたときには、図15(d)に示す30G消化時のテーブルを参照して、60%の割合でナビストック数が1に決定され、25%の割合でナビストック数が3に決定され、10%の割合でナビストック数が5に決定され、3%の割合でナビストック数が10に決定され、2%の割合でナビストック数が20に決定されるように、AT抽選が行なわれる。なお、図15(d)に示す30G消化時のテーブルが参照されてAT抽選が行なわれた場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。
また、非ATの準備モードにおいてボーナス当選したときには、図15(d)に示すボーナス当選時のテーブルを参照して、30%の割合でナビストック数が1に決定され、35%の割合でナビストック数が3に決定され、20%の割合でナビストック数が5に決定され、10%の割合でナビストック数が10に決定され、5%の割合でナビストック数が20に決定されるように、AT抽選が行なわれる。なお、図15(d)に示すボーナス当選時のテーブルが参照されてAT抽選が行なわれた場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。
また、図14のCZかつATの欄に示すように、CZにおいてATに制御されているときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図15(c)に示すテーブルを参照してAT抽選が行なわれる。
図15(c)に示すテーブルが参照された場合、60%の割合でナビストック数が1に決定され、25%の割合でナビストック数が3に決定され、10%の割合でナビストック数が5に決定され、3%の割合でナビストック数が10に決定され、2%の割合でナビストック数が20に決定されるように、AT抽選が行なわれる。
なお、図15(c)に示すテーブルが参照されてAT抽選が行なわれた場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。
また、図14のCZかつ非ATの欄に示すように、非ATのCZであるときには、非ATの準備モードであるときと同様に、CZに制御されてから30ゲーム消化するまでの間において5ゲーム消化する毎、あるいはボーナス当選することにより抽選条件が成立し、図15(d)に示すテーブルのうち成立した抽選条件に対応するテーブルを参照してAT抽選が行なわれる。なお、図15(d)に示すテーブルのうち30G消化時およびボーナス当選時のテーブルが参照されて、非AT中においてAT抽選が行なわれた場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。
AT抽選処理においては、準備モードやCZに制御されてから消化したゲーム数を特定するために、準備モードやCZに制御されてから、メイン制御部41からの遊技状態コマンドを受信する毎に所定のカウンタをカウントアップする処理が行なわれる。
サブ制御部41は、当該カウンタの値から、準備モードやCZに制御されてから消化したゲーム数を特定し、図14に示す抽選条件を満たすゲーム数であるときに、AT抽選を実行する。たとえば、準備モードやCZに制御されてから5回目のゲームが終了したときに、5ゲーム消化したと判定されて、AT抽選が実行される。なお、所定のカウンタの値は、30に達したこと、転落リプレイ入賞、昇格リプレイ入賞、あるいは特殊出目停止したこと、ボーナス当選したことなどによりリセットされる。
ここで、遊技状態が、準備モード以外でかつCZ以外の状態であるとき、準備モードであるとき、CZであるとき、各々で実行されるAT抽選における、遊技者にとっての有利度合いを対比する。遊技者にとっての有利度合いとは、たとえば、AT抽選においてナビストック数が1以上に決定される割合すなわちATに制御される割合の高低、AT抽選においてより多いナビストック数に決定される割合の高低などをいう。
まず、ボーナス当選することにより抽選条件が成立した場合、準備モード以外でかつCZ以外の状態であるときに実行されるAT抽選においては、図15(a)に示すテーブルが参照され、準備モードやCZであるときに実行されるAT抽選においては、図15(b)、(c)に示すテーブルあるいは図15(d)のボーナス当選時に示すテーブルが参照される。このため、準備モードやCZであるときの方が、準備モード以外でかつCZ以外の状態であるときよりも、高い割合でナビストック数が1以上に決定され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定される。すなわち、準備モードやCZにおいては、それ以外の状態であるときよりも、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、準備モードやCZであるときには、それ以外の状態であるときよりも、ATに制御されること、およびより多いナビストック数を獲得することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、準備モードやCZであるときには、非ATにおいては、イチゴやボーナスに当選せずとも、30ゲーム消化するまでの間において5ゲーム消化する毎に、図15(d)に示す5G〜30G消化時のテーブルが参照されてAT抽選される。このため、非ATにおいては、準備モードやCZであるときにそれ以外の状態であるときよりも、より高い割合でATに制御されることになる。また、非ATの準備モードやCZにおいては、前述したように、ボーナス当選することにより、それ以外の状態であるときよりも、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、非ATの準備モードやCZにおいては、ATに制御されることに対し期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、非ATの準備モードやCZにおいては、図15(d)の5G〜30G消化時のテーブルに示すように、消化ゲーム数に比例して、ATに制御される割合、およびより多いナビストック数に決定される割合各々が高くなるように、当選率が設定されている。すなわち、非ATの準備モードやCZにおいては、遊技状態を移行させることなく、極力多い回数ゲーム消化することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ATにおいて、ボーナス当選することにより実行されるAT抽選では、ボーナス当選時の遊技状態が、準備モードであるときに図15(b)に示すテーブルが参照され、CZであるときに図15(c)に示すテーブルが参照される。このため、ATのいずれでもボーナス当選により当該ボーナス終了後において必ずATに制御されるが、準備モードであるときの方が、CZであるときよりも、高い割合でより多いナビストック数に決定される。すなわち、ATであるときにおいて、準備モードであるときには、CZであるときよりも、高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、ATに制御されているときには、準備モードでボーナス当選することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。よって、ATにおいては、たとえば、準備モードにおいて9枚役当選時に意図的に特殊出目を停止させないように9枚役を入賞させて準備モードを継続させたり、CZにおいて昇格リプレイ当選時に意図的に当該昇格リプレイを入賞させずかつ9枚役当選時に意図的に特殊出目を停止させないように9枚役を入賞させて当該昇格リプレイを継続させるなど、準備モードやCZを意図的に継続させるといった面白さを付加することができる。
なお、図15(d)で示す各テーブルについて、遊技状態が準備モードであるかCZであるかに応じて、ATに制御される割合やより多いナビストック数に決定される割合が異なる複数種類のテーブルを設けてもよい。この場合、抽選条件が成立したときの遊技状態に応じたテーブルを参照して、AT抽選を行なうようにしてもよい。これにより、ATに制御されること、およびより多いナビストック数を獲得することに対する期待感を、抽選条件が成立したときの遊技状態によって異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91により行なわれるAT抽選処理により、現在の遊技状態および演出状態に応じて定められた抽選条件が成立したか否かが判定され、抽選条件が成立したときには図15に示すテーブルのうち対応するテーブルを参照して、AT抽選が行なわれる。
また、本実施の形態においては、前述した報知促進条件が成立したときにも、対応するナビストック数が、AT抽選により決定されたナビストック数に上乗せ加算される。すなわち、サブ制御部91は、報知促進条件が成立したときに、対応するナビストック数をAT抽選により決定されたナビストック数に上乗せ加算した合計数を示すナビストック数情報をRAM91cの所定領域に格納する。図16は、報知促進条件成立時に上乗せされるナビストック数を説明するための図である。
ボーナス中において図7(f)に示すイチゴ(1)に当選することにより報知促進条件が成立したときには、50%の割合でナビストック数が1に決定され、50%の割合でナビストック数が2に決定される。
また、ボーナス中において図7(f)に示すイチゴ(1)+イチゴ(2)に当選することにより報知促進条件が成立したときには、100%の割合でナビストック数が3に決定される。
このように、報知促進条件が成立したときには、AT抽選の結果に関わらず、必ずATに制御される。このため、報知促進条件が成立することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、イチゴ(1)+イチゴ(2)に当選したときの方が、イチゴ(1)に単独で当選したときよりも、より多いナビストック数に決定される。すなわち、イチゴ(1)+イチゴ(2)に当選したときの方が、イチゴ(1)に単独で当選したときよりも、遊技者にとって有利となるようにATに制御されるといえる。その結果、イチゴ(1)+イチゴ(2)に当選して報知促進条件が成立することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施の形態におけるサブ制御部91は、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果および報知促進条件の成否の結果に応じてナビストック数情報を更新する。また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、非AT中であって、ナビストック数が1以上でかつ予め定められたAT発動タイミングに到達したときに、ナビストック数を1減算更新するとともに、ATフラグをRAM91cの所定領域にセットして、演出状態をATに制御する。
本実施の形態におけるAT発動タイミングは、非ATにおいてナビストック獲得契機が成立してから実際にATに制御されるまでに消化することが必要となるゲーム数の期待値を示し、ナビストック数を獲得したAT抽選の契機となった抽選条件の種類、すなわちナビストック数を獲得した契機(以下、ナビストック獲得契機ともいう)に応じて定められている。図17は、ナビストック獲得契機毎に定められたAT発動タイミングを説明するための図である。
非ATにおけるナビストック獲得契機は、図14、図16などで示したように、非AT中のボーナス当選、非AT中の所定数ゲーム消化、非AT中に当選したボーナス中の報知促進条件成立が設けられている。
非AT中のボーナス当選、および非AT中に当選したボーナス中の報知促進条件成立に応じたAT発動タイミングは、ボーナス終了後における準備モードから第1有利RTへ制御されたタイミングに設定されている。よって、非AT中のボーナス当選により実行されたAT抽選においてナビストックを獲得したとき、および非AT中に当選したボーナス中の報知促進条件成立によりナビストックを獲得したときには、ボーナス終了後、初めて第1有利RTが開始されるときに、ATに制御される。このため、非AT中に当選したボーナスが終了した後は、当該ボーナス終了後の準備モードにおいて特殊出目が停止されて第1有利RTに制御されるときに、ATが開始されることに対し、遊技者を注目させることができるとともに期待感を抱かせることができる。
また、非AT中の所定数ゲーム消化に応じたAT発動タイミングは、図17に示すように、当該ナビストック獲得契機が成立したときの遊技状態に応じて設定されている。
非AT中の準備モードであるときに所定数ゲーム消化によりナビストック獲得契機が成立したときのAT発動タイミングは、その後にCZへの制御が開始されるタイミングに設定されている。
たとえば、準備モードであるときに所定数ゲーム消化によりナビストック獲得契機が成立したときには、特殊出目が停止されて第1有利RTに制御された後、さらに、当該第1有利RTが終了してCZへの制御が開始されるときでないと、ATに制御されない。
このため、非AT中のRTおよび通常遊技状態において規定ゲーム数消化によりCZへの制御が開始されるときに、ATが開始されることに対し、遊技者を注目させることができるとともに期待感を抱かせることができる。また、非AT中に当選したボーナスが終了した後であって、当該ボーナス終了後の準備モードにおいて特殊出目が停止されて第1有利RTに制御されるときに、ATが開始されなかったときでも、その後さらにCZに制御されるときに、ATが開始されることに対し、遊技者を注目させることができるとともに期待感を抱かせることができる。
また、非AT中のCZであるときに所定数ゲーム消化によりナビストック獲得契機が成立したときのAT発動タイミングは、たとえばランダムカウンタから抽出した乱数に基づく抽選により決定されるように設定されている。
具体的に、たとえば、AT発動タイミングとして、次ゲームが開始されたとき、3ゲーム消化したとき、5ゲーム消化したとき、10ゲーム消化したとき、他の状態を経由して再びCZに制御されたときなど、複数のタイミングが定められている。抽選では、これら複数のタイミングからいずれかに決定される。これにより、非AT中のCZであるときにナビストック獲得契機が成立したときには、AT発動タイミングがランダムに振り分けられるため、CZ中においては常にATが開始されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施の形態においては、非AT中の準備モードにおいてナビストック獲得契機が成立してATに制御されるまでに要する平均ゲーム数をAとし、CZにおいてナビストック獲得契機が成立してATに制御されるまでに要する平均ゲーム数をBとした場合、A>Bの関係が成立するように構成されている。すなわち、CZにおいてナビストック獲得契機が成立したときの方が、準備モードにおいてナビストック獲得契機が成立したときよりも、ATに制御されるまでに要するゲーム数の期待値が小さくなるように構成されている。これにより、CZにおいてナビストック獲得契機が成立することに対する期待感を向上させることができる。
以上より、非ATであるときにナビストック獲得契機が成立したときの遊技状態の種類に応じて、ATに制御されるまでに消化するゲーム数の期待値が異なるように、AT発動タイミングが設定されている。このため、遊技状態の種類に応じてATに制御されるまでに消化するゲーム数の期待値を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。AT発動タイミングがより少ないゲーム数消化で到達するほど、遊技者にとって有利度合いが高いAT発動タイミングであるといえる。よって、本実施の形態におけるAT発動タイミングは、ATに制御されるまでに消化する必要がある平均ゲーム数を考慮すると、ナビストック獲得契機が成立したときの遊技状態が、CZ以外の状態であるときよりも、CZであるときの方が遊技者にとって有利度合いが高くなるように設定されているといえる。
なお、上記の平均ゲーム数AおよびBは、A<Bの関係が成立するものであってもよい。すなわち、CZにおいてナビストック獲得契機が成立したときの方が、準備モードにおいてナビストック獲得契機が成立したときよりも、ATに制御されるまでに要するゲーム数の期待値が大きくなるように構成されているものであってもよい。この場合には、準備モードにおいてナビストック獲得契機が成立することに対する期待感を向上させることができる。
サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、ナビストック獲得契機の成立に応じてナビストック数情報を設定するとともに、対応するAT発動タイミングを特定するための発動開始待ちフラグを設定する。発動開始待ちフラグとは、たとえば、第1有利RT開始に対応するフラグ、CZ開始に対応するフラグ、抽選により決定されたゲーム数に対応するフラグなどをいう。
サブ制御部91は、AT管理処理において、たとえば次のゲームに対応する発動開始待ちフラグが設定されているときには、メイン制御部41からの今回ゲーム終了時に受信する遊技状態コマンドに基づき、今回のゲームが終了したことが特定されたときに、今回ゲーム終了に対応する発動開始待ちフラグをクリアする。また、サブ制御部91は、AT管理処理において、たとえばCZ開始に対応する発動開始待ちフラグが設定されているときには、メイン制御部41からの前回ゲーム終了時に受信する遊技状態コマンドと、今回ゲーム終了時に受信する遊技状態コマンドとに基づき、CZへの制御が開始されたことが特定されたときに、CZ開始に対応する発動開始待ちフラグをクリアする。
なお、非AT中にボーナス当選、および非AT中に当選したボーナス中の報知促進条件成立によりナビストック獲得契機が成立したときの遊技状態の種類に応じて、ATに制御されるAT発動タイミングを異ならせるようにしてもよい。これにより、上記した同様の効果を奏する。
サブ制御部91は、AT管理処理において、ナビストック数が1以上でありかつ発動開始待ちフラグがセットされていないときに、ゲームが開始されるときに送信されるコマンド(たとえば、BETコマンド、内部当選コマンド、リール回転コマンドなど)を受信したとき(すなわちAT発動タイミングに到達してゲームが開始されるとき)に、ナビストック数を1減算更新するとともに、ATに制御されていることを示すATフラグをRAM91cの所定領域にセットして演出状態をATに制御する。これにより、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、ATに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。
なお、本実施の形態では、AT発動タイミングに達してゲームが開始されるときにATに制御するが、これに限らず、AT発動タイミングに達した後であってナビ対象役(たとえば転落リプレイ)に当選したときにATに制御するようにしてもよい。また、ボーナスを経由することなくナビストック獲得契機が成立したとき、すなわち所定ゲーム数消化によりナビストック獲得契機が成立したときのみ、AT発動タイミングに達した後であってナビ対象役(たとえば転落リプレイ)に当選したときにATに制御するようにしてもよい。これにより、たとえば、消化ゲーム数などからCZへの制御が開始されるゲームであることを遊技者が特定した場合であって、当該ゲーム開始時においてATに制御されない場合にも、当該CZにおいてその後ナビ対象役に当選したときにATが開始されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、ATであるときには、消化したゲーム数を計数する。このときに、消化したゲーム数が所定回数に到達したときに、ナビストック数情報が示すナビストック数が0であれば、ATフラグをクリアしてATを終了し、ナビストック数情報が1以上のナビ演出ストック数であると判定されたときには、ナビストック数を1ポイント消費することにより、さらに所定回数ゲームを消化するまでATに継続して制御する。
以上のように、ナビストック数を1ポイント消費することにより、所定回数のゲームを消化する間ATに制御される。また、ATにおいて所定回数ゲームを消化したときであっても、未だナビストック数が1以上であることを条件として、引き続き所定回数のゲームを消化する間再びATに制御される。これにより、AT抽選の結果および報知促進条件の成否の結果に応じて設定されるナビストック数に応じた期間に亘り、ATに制御可能となるといえる。また、AT抽選の結果および報知促進条件の成否の結果に応じて設定されるナビストック数に応じた回数だけ、ATに繰り返し制御可能となるといえる。
なお、AT中であるときには、遊技状態演出としてAT中演出が実行されることを説明した。このAT中演出では、ナビストック数を1ポイント消費することにより制御されるAT中に消化したゲーム数を特定可能な情報(たとえば、「残り15ゲーム!」といったメッセージを表示など)を報知するとともに、消化したゲーム数が所定回数に到達したゲームが終了したときに、一旦AT演出を終了し、以後ATに引き続き制御される場合には次のゲーム開始時にATが継続される旨を特定可能な情報(たとえば、「継続!」といったメッセージを表示など)を報知する。これにより、所定回数毎にATが継続するか否かに対する期待感を効果的に向上させることができる。
また、サブ制御部91は、AT管理処理において、ATフラグがセットされているときに、AT抽選でナビストック数をさらに獲得した場合には、ナビストック数を上乗せ加算する。
また、ATフラグがセットされているときで、ボーナス当選したときには、メイン制御部41により内部中RTに制御されるが、当該内部中RTに制御される以前の状態と同じように、サブ制御部91によりAT中演出が継続して実行され、ナビ演出が実行される。なお、内部中RTにおいては、ナビ演出が実行されても、ATであるときに消化したゲーム数として計数しない。
また、AT中に当選したボーナスでは、サブ制御部91により非AT中に当選したボーナスと同じボーナス中演出が実行される。また、AT中に当選したボーナスが終了した後においては、準備モードから再びナビ演出が実行される。準備モードにおいては、ナビ演出が実行されても、ATであるときに消化したゲーム数として計数せず、第1有利RTに制御されてから消化したゲームを計数する。これにより、準備モードにおいて9枚役を取りこぼして特殊出目を停止させなければ、遊技者にとって有利な第1有利RTに制御されないところ、その前段階である準備モードにおいてナビ演出を実行することにより、当該準備モードにおけるゲーム数をATであるときに消化したゲーム数として計数することにより遊技者に不満感を抱かせてしまう不都合の発生を防止することができる。なお、AT中に当選したボーナスが終了した後においては、準備モードから再びナビ演出を開始するものに限らず、第1有利RTに制御されたときから再びナビ演出を開始するように構成してもよい。
また、本実施の形態におけるサブ制御部91は、ATであるときに、遊技演出実行処理に含まれるナビ演出実行処理を行なうことにより、内部当選の結果に応じたナビ演出が実行される。内部当選の結果は、メイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される。
たとえば、ATにおいては、転落リプレイに当選したときに転落リプレイと同時当選しているリプレイの種類に応じたナビ演出が実行され、昇格リプレイに当選したときに昇格リプレイの種類に応じたナビ演出が実行され、9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選したときに当選している9枚役の種類に応じたナビ演出が実行される。
ナビ演出としては、通常リプレイ+転落リプレイに当選したときには、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させるための情報、たとえば「左あるいは中から押せ!」といったメッセージを表示する演出が実行され、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイに当選したときには、「右から押せ!」といったメッセージを表示する演出が実行される。
また、昇格リプレイ(1)〜(3)のいずれかに当選したときには、当選した昇格リプレイの種類を特定可能な情報、たとえば、昇格リプレイ(1)に当選したときには「右のBARを狙え!」といったメッセージを表示する演出が実行され、昇格リプレイ(2)に当選したときには、「右の赤7を狙え!」といったメッセージを表示する演出が実行され、昇格リプレイ(3)に当選したときには「右の白7を狙え!」といったメッセージを表示する演出が実行される。
また、9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選したときには、当選した9枚役の種類を特定可能な情報、たとえば、9枚役(1)に当選したときには、「左の赤7、右の赤7を狙え!」といったメッセージを表示する演出が実行され、9枚役(9)に当選したときには、「左のBAR、右のBARを狙え!」といったメッセージを表示する演出が実行される。
転落リプレイに関するナビ演出、昇格リプレイ(1)〜(3)に関するナビ演出、9枚役(1)〜(9)に関するナビ演出は、ともに、液晶表示器51において操作手順を特定するためのメッセージを表示することによる共通の報知態様で実行される。このため、ナビ演出により報知される情報が、転落リプレイを回避するための情報であるか、昇格リプレイ(1)〜(3)を入賞させるための情報であるか、あるいは9枚役(1)〜(9)を入賞させるための情報であるかを特定する必要がなく、共通の報知態様で報知される情報にしたがって停止操作することにより、転落リプレイ入賞を回避できまた当選している昇格リプレイ、9枚役を入賞させることができる。
なお、ナビ演出は、上記態様で実行されるものに限らず、内部当選結果に応じた態様で実行される演出であれば、どのような態様で実行されるものであってもよい。
このようにATにおいては、転落リプレイ当選、昇格リプレイ当選、9枚役当選に関連してナビ演出が実行される。このため、CZでAT中であるときには意図的に転落リプレイ入賞を回避するとともに、9枚役当選時に当該9枚役を取りこぼし特殊出目を停止させて第1有利RTへ制御されることや、昇格リプレイを入賞させて第2有利RTへ制御させることができる。また、第1有利RTや第2有利RTでAT中であるときには意図的に9枚役を取りこぼさないようにできる。
一方、ATフラグがセットされていないときには、ATに制御されず、転落リプレイ、昇格リプレイ、9枚役に当選したときにおいてナビ演出が実行されない。このため、CZを継続させ難くなり、通常遊技状態に制御され易くなる。
以上、本実施の形態におけるサブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づき、AT制御処理を行なうことにより、AT抽選の結果および報知促進条件の成否の結果に応じて演出状態を制御して、ATであるときにはナビ演出を実行する。
また、本実施の形態におけるサブ制御部91は、CZまたはRTのいずれかであって非AT中であるとき、あるいは非AT中のCZから通常遊技状態に制御された後において所定数ゲーム消化するまでの期間であるときに、非AT時ナビ演出実行処理を行なうことにより、9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選したときに、該当選している9枚役の種類に応じたナビ演出を実行するか否かの非ATナビ抽選が行なわれ、当該非ATナビ抽選で当選したときに該当選している9枚役の種類に応じたナビ演出が実行される。
たとえば、CZまたはRTのいずれかであるときであって非AT中であるとき、あるいは非AT中のCZから通常遊技状態に制御された後において所定数ゲーム消化するまでの期間であるときに、9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選したときには、非ATナビ抽選が実行されて、90%の割合で該当選している9枚役の種類に応じたナビ演出を実行すると決定され、10%の割合でナビ演出を実行しないと決定される。
このように、非AT中である期間において、9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選したときには所定の割合で対応するナビ演出が実行される。これにより、非AT中である期間において、救済的に9枚役の取りこぼしを低減することができる。なお、所定の割合は、上記の当選率に限らない。たとえば、非AT中である期間において、9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選したときに、100%の割合でナビ演出を実行するものであってもよい。
なお、非AT中のCZから通常遊技状態に制御されて9枚役当選時にナビ演出を実行するゲーム数は、通常遊技状態に制御される毎に、複数のゲーム数(たとえば0〜3)からランダムに決定されるように構成してもよい。これにより、CZから通常遊技状態に制御されたタイミングをわかり難くすることができる。たとえば、転落リプレイに入賞したことを見逃した遊技者に対し、通常遊技状態でありながら9枚役のナビ演出が実行されることにより、未だCZであるかのような印象を抱かせることができる。
なお、本実施の形態におけるサブ制御部91は、遊技演出実行処理を行なうことにより、さらに、ボーナス当選あるいはナビストック数獲得に関わる情報を複数のゲームに亘り報知する連続演出、ボーナスに当選していることが報知された後であってボーナスよりも優先的に入賞ライン上に引き込む制御が行なわれるリプレイや小役に当選しておらずボーナスを入賞させるチャンスタイミングであることおよび小役に当選しているが一部のリールに停止した図柄(あるいは図柄組合せ)から当該小役を入賞させることができず取りこぼすことが確定し当選しているボーナスを入賞させることができるチャンスタイミングであることを報知するチャンス演出、などを遊技演出として実行することができる。これにより、効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 設定変更モードで設定された設定値に応じて、入賞役の当選確率が異なり、メダルの払出率が異なる。このため、スロットマシン1において遊技を行なう上で、いずれの設定値が設定されているか、遊技者にとって関心事である。よって、設定値を示唆する示唆演出に対する関心も高い。前述した実施の形態においては、示唆演出から推測される設定値が実際に設定されている設定値である信頼度を、遊技者に選択させることができる。
すなわち、ポイント変動演出の結果に応じて増減する所持ポイントが、500以上となっているときには、遊技者の操作に応じて低信頼度の示唆演出を実行させることができる。
また、所持ポイントが500に達しても低信頼度を選択せずに、所持ポイントを増大させて2500以上となったときには、信頼度選択演出において、遊技者の操作に応じて中信頼度を選択することができ、低信頼度であるときよりも高い信頼度の示唆演出を実行させることができる。
さらに、所持ポイントが2500に達しても低信頼度および中信頼度を選択せずに、所持ポイントを増大させて10000以上となったときには、信頼度選択演出において、高信頼度を選択することができ、最も高い信頼度の示唆演出を実行させることができる。
また、いずれかの信頼度が選択されて示唆演出が実行される場合には、所持ポイントから当該信頼度に相当するポイントが減算される。このため、たとえば、所持ポイントが「500」以上であるときに、低信頼度を選択して示唆演出を実行させたときには、当該選択されたことに応じて「500」減算されてしまうため、当該低信頼度を選択せずに示唆演出を実行しなかったときよりも、所持ポイントが中信頼度の2500や高信頼度の10000に到達するまでの残りポイント数が多くなる分、成立率が低くなる。
このため、どの信頼度で示唆演出を実行させるかを遊技者が選択できるため、遊技への遊技者介入度合いを向上させる。また、たとえば、低信頼度や中信頼度の示唆演出を数多く実行させ、それらの出現頻度を総合的に分析して設定値を推測するか、あるいは所持ポイントを貯めて最も信頼度の高い示唆演出から設定値を推測するかといったように、設定値を推測するに際して戦略を立てるといった面白みを付加することができる。
なお、上記のスロットマシンでは、設定されているナビストック数によって、ATに制御され得る期間すなわちATの有利度合いが異なる。このため、スロットマシン1において遊技を行なう上で、いずれのATの有利度合いであるか、遊技者にとって関心事である。よって、前述した実施の形態における設定値を示唆する示唆演出と同様に、ATの有利度合いを示唆する示唆演出を実行するようにしてもよい。すなわち、現在設定されているATの有利度合いについて信頼度が異なる示唆演出を実行可能にし、所持ポイントに応じてどの信頼度でATの有利度合いを示唆する示唆演出を実行させるかを遊技者が選択できるようにしてもよい。これにより、遊技への遊技者介入度合いを向上させる。また、低信頼度や中信頼度の示唆演出を数多く実行させ、それらの出現頻度を総合的に分析してATの有利度合いを推測するか、あるいは所持ポイントを貯めて最も信頼度の高い示唆演出からATの有利度合いを推測するかといったように、ATの有利度合いを推測するに際して戦略を立てるといった面白みを付加することができる。
(2) 前述した実施の形態においては、所持ポイントが500以上となり、信頼度選択演出が実行されたときにおいて、いずれの信頼度も選択されなかったときには、RAM91cの所定のポイント格納領域に格納されている所持ポイントが以降に持ち越され、当該所持ポイントが維持される。このため、仮にその後において信頼度選択演出が実行された場合に低信頼度を選択することが可能となる。その結果、信頼度を選択しなかったがために所持ポイントが減算あるいはクリアされるといった不利益を生じさせることを防止することができる。
(3) 前述した実施の形態においては、図12で示したように、所持ポイントに応じて、信頼度選択演出において選択可能となる信頼度を異ならせることができるため、遊技者にとってわかりやすくすることができる。
(4) 前述した実施の形態においては、第3ステージに移行されているときには、所持ポイント報知演出が実行されて所持ポイントが報知されるため、遊技者は容易に所持ポイントを把握することができる。また、信頼度選択演出などが実行されないために所持ポイントを報知したとしても無意味なステージ(第1ステージ、第2ステージ)であるときには、所持ポイント報知演出が実行されないため、遊技者を混乱させる不都合の発生を未然に防止することができる。
(5) 前述した実施の形態においては、第3ステージに移行されているときであっても、所持ポイントがいずれの信頼度も選択できない500未満であるときには、信頼度を選択させる操作を促進させるための信頼度選択演出が実行されない。このため、信頼度選択演出が実行されたにも関わらず、いずれの信頼度も選択できないといった不都合の発生を防止でき、無駄に信頼度選択演出が実行されて遊技者にわずらわしさを感じさせることを防止することができる。
(6) 前述した実施の形態においては、電源投入時において、所持ポイントとして、低信頼度を選択可能な500が付与される。このため、電源投入時においては、ポイントを獲得せずとも低信頼度の示唆演出を実行させることができる点で有利なため、電源投入時におけるスロットマシンの稼働率を向上させることができる。
(7) 前述した実施の形態においては、電源投入時において、所持ポイントが付与されるものの、中信頼度や高信頼度の示唆演出を実行することができるほどのポイントが付与されるものではない。よって、中信頼度や高信頼度の示唆演出を実行させるためには、遊技を行なって所持ポイントを貯める必要がある。このため、ポイントが貯まり、中信頼度や高信頼度の示唆演出を実行可能となることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(8) 前述した実施の形態においては、図6(a)で示したように、ボーナス終了後、準備モードを経由して、遊技者にとって有利な第1有利RTに制御される。準備モードでは、9枚役に当選しているときの操作手順に応じて、9枚役入賞を発生させたり、特殊出目を停止させ第1有利RTに制御される。第1有利RTは、ボーナス当選しない限り、規定ゲーム数消化するまで継続される。
また、準備モードや第1有利RTからは、遊技者にとって不利な通常遊技状態に制御されない。すなわち、ボーナス終了後の準備モードにおいて特殊出目が停止されて第1有利RTに制御され、かつ当該第1有利RTにおいてボーナス当選しない限り規定ゲーム数消化して、CZに制御された後でなければ、通常遊技状態に制御されない。このように制御するために、前述した実施の形態においては、次のような手法を採用している。ボーナスに当選したときには、準備モードや第1有利RTを含むいずれの遊技状態においても、内部中RTに制御される。内部中RTは、仮に転落リプレイが入賞したとしても通常遊技状態に制御されることなく、当選しているボーナス入賞が発生するまで継続する状態である。さらに、準備モードやRTにおける内部抽選においては、図7(b)で示すように、転落リプレイが単独で読み出されずボーナスと同時にしか読み出されない。これにより、準備モードやRTであるときに開始されたゲームにおいて転落リプレイ入賞したとしても、当該転落リプレイと同時にボーナス当選しており既に内部中RTに制御されているため、準備モードやRTであるときに開始されたゲームから通常遊技状態に制御されない。
このため、準備モードやRTに制御されている間、通常遊技状態に制御されるかもしれないといった不安感を遊技者に抱かせることなく、停止操作の手順によって当該準備モードを継続させたり終了させたりといった面白みを付与することができるとともに、その後、ボーナス当選時を除き規定ゲーム数に亘りRTに制御されることなく当該RTによる利益を遊技者に付与することができる。さらに、第1有利RTが終了した後においてはCZに制御される。当該CZは、特殊出目が停止することにより第1有利RTに制御される点および昇格リプレイ入賞により第2有利RTに制御される点において通常遊技状態よりも有利な遊技状態であるけれども、その一方で転落リプレイ入賞により通常遊技状態に制御され得るといった2面性を併せ持つ遊技状態である。このため、第1有利RTが終了した後においては、有利性を持続させつつ緊張感を遊技者に抱かせることができる。その結果、ボーナス終了後のゲーム性を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、準備モードやRTであるときに開始されたゲームにおいて転落リプレイ入賞したときには、必ずボーナスに当選していることを示唆することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(9) 前述した実施の形態によれば、CZに制御されているときに、遊技者にとって不利な通常遊技状態に制御されるだけでなく、昇格リプレイ入賞したときや特殊出目が停止したときに有利な遊技状態である第1有利RTや第2有利RTに制御される。このため、CZにおいて再び有利な遊技状態に制御されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(10) 前述した実施の形態によれば、遊技状態が、準備モードであるかCZであるかに関わらず、特殊出目が停止されたときには、第1有利RTに制御される。このため、停止された出目から移行される遊技状態が遊技者にとって理解し易くなる。
(11) 前述した実施の形態においては、CZであるときに転落リプレイに入賞すると、通常遊技状態に制御されてしまう。この転落リプレイは、図8(a)で説明したように、通常リプレイ+転落リプレイが当選したか、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイが当選したかによって、入賞させるための操作手順および入賞を回避させるための操作手順が各々異なる。また、CZであるときに9枚役(1)〜(9)を取りこぼし特殊出目が停止したときや昇格リプレイ(1)〜(3)のいずれかに入賞したときには、リプレイ当選確率がさらに向上する第1有利RTや第2有利RTに制御される。また、第1有利RTであるときに9枚役(1)〜(9)を取りこぼすと、第1有利RTに制御されてしまう。しかし、昇格リプレイ(1)〜(3)および9枚役(1)〜(9)各々については、当選していても、ストップスイッチをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ入賞させることができない。
一方、ATに制御されているときには、転落リプレイと同時当選しているリプレイの種類に応じたナビ演出が実行される。このため、ATに制御されているときには、転落リプレイに当選したときであっても、ナビ演出にしたがって、当該転落リプレイ入賞を回避させるための操作手順で操作することができる。
また、ATに制御されているときには、昇格リプレイ(1)〜(3)のいずれかに当選したときや、9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選したときに、当選した入賞役の種類に応じたナビ演出が実行される。このため、ATに制御されているときには、当選した昇格リプレイや9枚役を入賞させるための操作手順で意図的に操作することができる。よって、ATに制御されているときには、通常遊技状態に制御されてしまうことを回避でき、CZから第1有利RTや第2有利RTに制御させ易くすることができるため、遊技者にとって有利な状態であるといえる。このため、ATに制御されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。また、RTにおいてもATに制御されるか否かにより遊技者にとっての有利度合いにメリハリをつけることができ、ATに制御されることに対する期待感を効果的に高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、AT抽選の抽選条件は、図14に示すように、ナビストック数が1以上に決定されATに制御する決定がされる割合、およびより多いナビストック数に決定される割合は、通常遊技状態であるときに参照されるテーブル(図15(a)のテーブル)よりも、準備モードやCZであるときに制御されているときに参照されるテーブル(図15(b)〜(d)のボーナス当選時のテーブル)の方が高くなるように当選率が設定されている。すなわち、準備モードやCZにおいてATに制御されていないときにおいては、通常遊技状態であるときよりも遊技者にとって有利となるようにAT抽選される。このため、準備モードやCZであるときには通常遊技状態であるときよりも、遊技者はATに制御されることに対する期待感を抱きながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(12) 前述した実施の形態においては、図14に示すように、準備モードおよびCZにおいては、非ATにおいても、30ゲーム消化するまでの間において5ゲーム消化する度に抽選条件が成立し、AT抽選が行なわれる。すなわち、非ATにおいては、非AT中に所定回数ゲーム消化する度に抽選条件が成立してAT抽選が行なわれる。このため、非ATにおいては、遊技者は所定回数ゲーム消化する毎に段階的にATに制御されることに対する期待感を抱きながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図15(d)の30G消化時のテーブルに示すように、非AT中の準備モードまたはCZにおいて、遊技状態を移行させることなく30ゲーム消化することにより、AT抽選においてATに制御することが決定され、必ずATに制御される。このため、非ATにおいては、遊技状態を移行させることなく30ゲーム消化することを最終目標として設定し遊技を進行するといった面白みを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、非AT中の消化ゲーム数により必ずATに制御する契機となる条件は、非AT中に消化したゲーム数が予め定められたゲーム数(30ゲーム)に到達すること、非AT中において当選した転落リプレイの入賞を回避したゲーム数が予め定められたゲーム数(たとえば、3ゲーム)に到達すること、非AT中に特定の入賞役に当選したゲーム数が予め定められたゲーム数(たとえば、3ゲーム)に到達することなどにより成立するものであってもよい。
また、図15(d)の5G〜30G消化時のテーブルに示すように、ATに制御される割合およびより多いナビストック数に決定される割合がゲーム消化に応じて段階的に高くなるように、非AT中において所定回数ゲーム消化する度にAT抽選が行なわれる。これにより、非AT中において消化したゲーム数に応じてATに制御されることに対する期待感を異ならせることができる。すなわち、消化したゲーム数に比例してATに制御されることに対する期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(13) 前述した実施の形態においては、ATに制御するためのナビストックを獲得する割合およびより多いナビストック数を獲得する割合を異ならせることにより、ナビストック数の期待値が異なるように定められた、図15(a)〜(d)のテーブルのうち、AT抽選条件が成立したときの遊技状態(通常遊技状態、CZ、第1有利RTなど)に応じたテーブルを用いて、AT抽選が実行される。
一方、非AT中であるときには、ナビストック数に応じてATに制御され得る遊技状態(CZやRTなど)中と、ATに制御されることがない通常遊技状態中とで共通の遊技状態演出が実行される。このため、非AT中においては、CZやRT中であるかあるいは通常遊技状態であるかを、遊技者は遊技状態演出から特定することができない。また、AT中であるときには、CZ中とRT中とで共通の遊技状態演出が実行される。このため、AT中においては、CZ中であるかあるいはRT中であるかを、遊技者は遊技状態演出から特定することができない。
その結果、実際に制御されている遊技状態を遊技者が予想するといった面白みを付加することができるとともに、実際に制御されている遊技状態に応じて、遊技者にとって高い割合でナビストックをより多く獲得することに対する期待感を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(14) 前述した実施の形態においては、図17で示したように、非AT中においてナビストック獲得契機が成立したときの遊技状態に応じて、ATに制御されるまでに消化するゲーム数の期待値が異なるAT発動タイミングが設定されている。このため、実際に制御されている遊技状態に応じて、ATに制御されるまでに消化することが必要となるゲーム数の期待値を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(15) 報知促進条件成立契機となるイチゴ(1)やイチゴ(2)に当選しているときには、図8(b)で示したように、中リール2Cについて特殊リール制御が行なわれる。このため、ボーナス中において、特殊リール制御が行なわれたときにのみ停止可能となる出目(中リール2Cの中段に図柄番号4または5の図柄停止)となったときに、報知促進条件が成立したことを遊技者が認識することができる。よって、ボーナス中においては、停止される出目に遊技者を集中させることができるとともに、出目から報知促進条件の成否を特定するといった面白みを付加することができる。
(16) 図16で示したように、ボーナス中において、イチゴ(2)に当選せずにイチゴ(1)単独で当選して報知促進条件が成立したときよりも、イチゴ(2)に当選して報知促進条件が成立したときの方が、多いナビストック数が設定される。また、図8(b)で示したように、イチゴ(2)当選を条件として、中リール2Cの中段に図柄番号4の図柄を停止させる特殊リール制御を実行することができる。よって、ボーナス中において、中リール2Cの中段に図柄番号4の図柄が停止されることにより、イチゴ(1)単独当選時よりも遊技者にとって有利なイチゴ(2)に当選し報知促進条件が成立したことを遊技者が認識することができ、より一層の面白みを付加することができる。
(17) 前述した実施の形態における第1有利RTへの移行契機となる特殊出目は、図5(b)などで説明したように、9枚役当選時において当該9枚役を取りこぼす操作手順で操作されたときにのみ入賞ライン上に停止されるように、リール制御が行なわれる。これにより、9枚役に当選しながら取りこぼしてしまった場合には、9枚役入賞の発生に伴い払出されるメダルを獲得することができず不利益が生じるが、特殊出目が停止されて遊技者にとって有利な第1有利RTに制御されるため、当該不利益を補填することができる。
(18) 前述した実施の形態においては、図15(d)のボーナス当選時のテーブルに示すように、非ATにおいてボーナス当選したときには、ボーナスに制御されることに加えて、当該ボーナス終了後においてATに制御される。このため、非ATにおいて、ボーナス当選することに対する期待感をより強く抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前述した実施の形態においては、図15(b)および(c)のテーブルに示すように、ATにおいてボーナス当選したときにも、ボーナスに制御されることに加えて、当該ボーナス終了後においてATに制御される。このため、ボーナスを挟んで、ATに連続的に制御されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、図12で示したように、所持ポイントが多い程、信頼度選択演出において高い信頼度が選択可能となる例について説明した。しかし、たとえば、初期ポイント(たとえば20000)が設定されており、当該初期ポイントから、成功(図11で100P獲得など)する毎に所定ポイント減算し、失敗(図11で所持P1/2など)する毎に所定ポイント加算した結果が所持ポイントとなるものにおいては、当該初期ポイントから増減した結果の所持ポイントが少ない程、信頼度選択演出において高い信頼度が選択可能となるように構成してもよい。たとえば、所持ポイントが、19500以下となったときに低信頼度が選択可能となり、17500以下となったときには低信頼度に加えて中信頼度が選択可能となり、10000以下となったときには低信頼度および中信頼度に加えて高信頼度が選択可能となるものであってもよい。これによっても、前述した実施の形態と同様の効果を奏する。
(2) 前述した実施の形態においては、低信頼度の示唆演出を実行可能となる第1条件として、所持ポイントが500以上に設定されており、低信頼度よりも信頼度が高い中信頼度あるいは高信頼度の示唆演出を実行可能となる第2条件として、所持ポイントが500よりも大きい値に設定されており、信頼度選択演出において選択できる信頼度が、図12で示したように、遊技の進行において増減する所持ポイントに応じて予め設定されている例について説明した。しかし、信頼度選択演出において選択できる信頼度は、これに限るものではない。
第1の変形例として、たとえば、第1条件として、当選確率が高い「通常リプレイ」に当選が設定されており、第2条件として、当選確率が「通常リプレイ」よりも低い「メロン」あるいは「イチゴ(1)+(2)」に当選が設定されており、信頼度選択演出において選択できる信頼度が、図18で示すように、当選した入賞役の種類に応じて予め設定されているものであってもよい。
図18は、第1の変形例における、当選した入賞役の種類に応じて、信頼度選択演出において選択できる選択肢を説明するための図である。
図18に示すように、当選した入賞役が「通常リプレイ」に対応する選択肢としては、「低信頼度」と「実行しない」とが設定されている。当選した入賞役が「メロン」に対応する選択肢としては、「低信頼度」「中信頼度」および「実行しない」が設定されている。当選した入賞役が「イチゴ(1)+(2)」に対応する選択肢としては、「低信頼度」「中信頼度」「高信頼度」および「実行しない」が設定されている。上記「通常リプレイ」「メロン」「イチゴ(1)+(2)」各々の当選確率は、図7に示す判定値数より、「通常リプレイ」が最も高く、次に「メロン」が高く、「イチゴ(1)+(2)」が最も低く設定されている。すなわち、図18では、当選確率が低い入賞役である程、高い信頼度が選択可能となるように設定されている。
この場合、サブ制御部91は、たとえば、第3ステージ中であって所定の乱数抽選により当選してから所定ゲーム数(10ゲーム)消化するまでの特定期間中において、上記「通常リプレイ」「メロン」「イチゴ(1)+(2)」のいずれかに当選したゲームにおいて、第1停止されたときに当選した入賞役に対応する選択肢のいずれかの選択を促進させるための信頼度選択演出を行ない、信頼度を選択して示唆演出を実行させることが選択されると当該選択されたことを以て残りゲームが存在したとしても特定期間を終了させ、信頼度が選択されなかったときには残りゲームが存在する限り特定期間を継続させる。
これにより、特定期間において、たとえば「通常リプレイ」に当選したときには、遊技者の操作に応じて低信頼度の示唆演出を実行させることができるが、それによって特定期間が終了する。このため、たとえば、特定期間終了後において「イチゴ(1)+(2)」に当選したとしても、信頼度を選択することができないため、信頼度が高い示唆演出を実行させる第2条件の成立率が低くなる。また、特定期間において、たとえば「通常リプレイ」や「メロン」に当選したときに信頼度を選択せずに、当選確率が低い「イチゴ(1)+(2)」に当選したときには、遊技者の操作に応じて信頼度が高い示唆演出を実行させることができる。このため、低信頼度や中信頼度の示唆演出を確実に実行させ、それらの出現頻度を総合的に分析して設定値を推測するか、あるいは「イチゴ(1)+(2)」に当選することに期待して最も信頼度の高い示唆演出から設定値を推測するかといったように、設定値を推測するに際して戦略を立てるといった面白みを付加することができる。
また、第2の変形例として、たとえば、第1条件として、所定ゲーム数(80ゲーム)が設定されており、第2条件として、所定ゲーム数よりも多いゲーム数(400ゲーム)が設定されており、信頼度選択演出において選択できる信頼度が、図19で示すように、消化したゲーム数に応じて予め設定されているものであってもよい。
図19は、第2の変形例における、消化したゲーム数に応じて、信頼度選択演出において選択できる選択肢を説明するための図である。
図19に示すように、消化したゲーム数「80」に対応する選択肢としては、「低信頼度」と「実行しない」とが設定されている。消化したゲーム数「200」に対応する選択肢としては、「低信頼度」「中信頼度」および「実行しない」が設定されている。消化したゲーム数「400」に対応する選択肢としては、「低信頼度」「中信頼度」「高信頼度」および「実行しない」が設定されている。上記消化したゲーム数「80」「200」「400」は、当然、「80」よりも「200」の方が成立率が低く、「200」よりも「400」の方が成立率が低い。すなわち、図19では、消化したゲーム数が多い程、高い信頼度が選択可能となるように設定されている。消化したゲーム数の起算点は、前回信頼度が選択されて示唆演出が実行されたゲーム、前回特定入賞役(たとえばイチゴ(1)+(2)など)に当選したゲーム、あるいは前回ボーナスが終了したゲームからであってもよい。
この場合、サブ制御部91は、たとえば、第3ステージ中において消化したゲーム数が所定ゲーム数に達したゲームにおいて、第1停止されたときに当選した入賞役に対応する選択肢のいずれかの選択を促進させるための信頼度選択演出を行ない、信頼度を選択して示唆演出を実行させることが選択されると当該選択されたことを以て消化したゲーム数をクリアさせ、信頼度が選択されなかったときには消化したゲーム数から引き続き計数させる。
これにより、たとえば消化したゲーム数が「80」に到達したときには、遊技者の操作に応じて低信頼度の示唆演出を実行させることができるが、それによって消化したゲーム数がリセットされる。このため、消化したゲーム数が「400」に達するまでの残りゲーム数が多くなるため、操作を行なわずに示唆演出を実行させなかったときよりも、「400」に達するまでの残りゲーム数が多くなる分、信頼度が高い示唆演出を実行させる第2条件の成立率が低くなる。また、たとえば消化したゲーム数が「80」や「200」に到達したときに信頼度を選択せずに、「400」に到達したときには、遊技者の操作に応じて信頼度が高い示唆演出を実行させることができる。このため、早い段階において低信頼度や中信頼度の示唆演出を実行させ、それらの出現頻度を総合的に分析して設定値を推測するか、あるいは消化したゲーム数を「400」に到達させて最も信頼度の高い示唆演出から設定値を推測するかといったように、設定値を推測するに際して戦略を立てるといった面白みを付加することができる。なお、消化したゲーム数が、「80」以上であるときには、第3ステージ中であればいつでも低信頼度を選択でき、「200」以上であるときには、第3ステージ中であればいつでも中信頼度を選択できるように構成してもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、図13で示したように、示唆演出Aから設定値1が示唆されるように、示唆演出から一の設定値が示唆される例について説明した。しかしながら、示唆演出から一の設定値が示唆されるものに限らず、複数の設定値が示唆されるものであってもよい。
図20は、変形例における、高信頼度用テーブルを説明するための図である。図20で示す高信頼度用テーブルは、図7(c)で示した高信頼度用テーブルの変形例として用いてもよい。
図20を参照し、現在設定されている設定値が設定値1であるときには、55%の割合で「示唆演出A」を選択し、40%の割合で「示唆演出B」を選択し、5%の割合で「示唆演出D」を選択し、示唆演出Cが選択されない。
また、現在設定されている設定値が設定値2であるときには、5%の割合で「示唆演出A」を選択し、55%の割合で「示唆演出B」を選択し、40%の割合で「示唆演出D」を選択し、示唆演出Cが選択されない。
また、現在設定されている設定値が設定値3であるときには、40%の割合で「示唆演出A」を選択し、5%の割合で「示唆演出B」を選択し、50%の割合で「示唆演出C」を選択し、5%の割合で「示唆演出D」を選択する。
また、現在設定されている設定値が設定値4であるときには、5%の割合で「示唆演出A」を選択し、5%の割合で「示唆演出B」を選択し、40%の割合で「示唆演出C」を選択し、50%の割合で「示唆演出D」を選択する。
このため、高信頼度が選択されて示唆演出Aが実行された場合には、設定値1あるいは3である信頼度が極めて高い。また、高信頼度が選択されて示唆演出Bが実行された場合には、設定値1あるいは2である信頼度が極めて高い。また、高信頼度が選択されて示唆演出Cが実行された場合には、設定値3か4であることが確定する。また、高信頼度が選択されて示唆演出Dが実行された場合には、設定値2または4である信頼度が極めて高い。これにより、示唆演出から設定値をほぼ2つに絞り込む、すなわち設定されている設定値を2択にすることができる。
また、図20では、実行されることにより設定値3か4の高い設定値であることを確定させる示唆演出Cが設けられているが、低い設定値であることを確定させる示唆演出が実行されないように振分率が設定されている。これにより、示唆演出から低い設定値であることを確定的に報知されることがなく、いずれの示唆演出であっても高い設定値が設定されていることに期待感を抱かせることができるため、稼働率を極端に低下させてしまう不都合の発生を防止することができる。
なお、示唆演出から複数の設定値が示唆される例として、図20を用いて高信頼度用テーブルのみについて説明したが、低信頼度用テーブルおよび中信頼度用テーブル各々についても、示唆演出から複数の設定値が示唆されるように構成されているものであってもよい。この場合においても、低信頼度用テーブルよりも中信頼度用テーブルの方が信頼度が高く、中信頼度用テーブルよりも高信頼度用テーブルの方が信頼度が高くなるように、振分率が設定されているものであればよい。
(4) 図13や図20で示したように、示唆演出Aから設定値1が示唆されるように、示唆演出から設定値が示唆される例について説明した。しかしながら、示唆演出には、いずれの設定値も示唆しない示唆演出(たとえば、設定値間で振分率がほぼ同じであるために実質的に示唆できない場合を含む)を含むものであってもよい。
図21は、変形例における、高信頼度用テーブルを説明するための図である。図21で示す高信頼度用テーブルは、図7(c)で示した高信頼度用テーブルの変形例として用いてもよい。
図21を参照し、示唆演出Eは、いずれの設定値においても8%の割合で選択される。このため、示唆演出Eが実行された場合には、いずれの設定値を示唆しているのか特定することができない。選択され得る示唆演出には、図21の示唆演出Eのような、いずれの設定値を示唆しているのか特定することができない示唆演出を含むものであってもよい。
なお、選択され得る示唆演出にいずれの設定値を示唆しているのか特定することができない示唆演出を含む例として、図21を用いて高信頼度用テーブルのみについて説明したが、低信頼度用テーブルおよび中信頼度用テーブル各々についても、選択され得る示唆演出にいずれの設定値を示唆しているのか特定することができない示唆演出を含むものであってもよい。この場合においても、低信頼度用テーブルよりも中信頼度用テーブルの方が信頼度が高く、中信頼度用テーブルよりも高信頼度用テーブルの方が信頼度が高くなるように、振分率が設定されているものであればよい。
(5) 前述した実施の形態においては、信頼度選択演出を実行するタイミングが第1停止させた後である例について説明した。これにより、第1停止後に信頼度選択演出が実行されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、かつテンポよくスムーズに遊技を進行させることができる。なお、信頼度選択演出を実行するタイミングは、1ゲームの進行上、予め定められたタイミングで実行されるものであれば、上述した同様の効果を奏する。予め定められたタイミングとは、たとえば、リール回転開始したとき、第2停止したときなどであってもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、信頼度選択演出、示唆演出、所持ポイント報知演出、およびポイント増減演出が、第1ステージおよび第2ステージであるときには実行されず、第3ステージであるときにのみ実行される例について説明した。これにより、ステージの種類によって設定値を推測することに関連する有利性を異ならせることができ、メリハリがつき遊技の興趣を向上させることができる。なお、信頼度選択演出、示唆演出、所持ポイント報知演出、およびポイント増減演出が、第3ステージ以外のときであっても、第3ステージよりも低確率(極めて低い確率)で実行されるものであってもよい。これにより、第3ステージ以外のときにプレミア的に各種演出を行なうことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 前述した実施の形態における示唆演出は、当該スロットマシンをさほどやり込んでいない遊技者であっても、示唆する設定値を特定できる態様で実行される例について説明した。これにより、設定値を推測するに際して、遊技者間で有利・不利の差がつかないため、公平性を担保することができる。なお、示唆演出は、どのような遊技者に対しても示唆する設定値を特定できる態様で実行されるものに限らず、当該スロットマシンの示唆演出に関する知識を有する特定の遊技者(たとえば、当該スロットマシンをやり込んでいる遊技者など)でなければ、示唆する設定値を特定できない態様で実行されるものであってもよい。たとえば、設定値1を示唆する示唆演出として「スペード」のマークを表示し、設定値2を示唆する示唆演出として「ハート」のマークを表示し、設定値3を示唆する示唆演出として「クローバー」のマークを表示し、設定値4を示唆する示唆演出として「ダイヤ」のマークを表示するものであってもよい。この場合、設定値を推測するに際して、特定の遊技者であるか否かにより有利・不利の差をつけることができ、当該スロットマシンの稼働率を向上させることができる。
なお、示唆する設定値を特定できる態様で示唆演出が実行されるテーブルと、示唆する設定値を特定できない態様で示唆演出が実行されるテーブルとを用いて示唆演出を決定してもよい。たとえば、低信頼度用テーブルおよび中信頼度用テーブルとして、示唆する設定値を特定できない態様で示唆演出が実行されるテーブルを用い、高信頼度用テーブルとして、示唆する設定値を特定できる態様で示唆演出が実行されるテーブルを用いてもよい。これにより、低信頼度用テーブルおよび中信頼度用テーブルが用いられたときよりも、高信頼度用テーブルが用いられたときの方が、示唆演出から推測される設定値が設定されている設定値である信頼度を高めることができる。
(8) 前述した実施の形態においては、電源断によりRAM91cのポイント格納領域に格納されている所持ポイントがリセットされる例について説明したが、これに限らず、RAM91cのポイント格納領域に格納されている所持ポイントを維持させ、電源投入時において電源断前の所持ポイントから遊技を開始できるように構成してもよい。これにより、たとえば、前日に所持ポイントを貯めたスロットマシンにおいて、翌日も引き続いて遊技を行ない、高信頼度を選択して設定値を推測するといった、長期間に亘る計画を立てる面白さを付加することができる。また、遊技者は、翌日も当該スロットマシンにおいて遊技を行ないたくなるため、稼働率を向上させることができる。
(9) 前述した実施の形態においては、図11で示したように、設定値に関わらず、同じ振分率に従って、ポイントの変動量を決定する例について説明した。しかし、これに限らず、設定値に応じて異なる振分率に従って、ポイントの変動量を決定するように構成してもよい。たとえば、設定値が高い程、高い割合で、より多いポイントを獲得できるように、設定値毎に振分率を設定してもよい。この場合、設定値が高い程、効率よくポイントを獲得することができ、その結果早い段階で高信頼度を選択して示唆演出を行なわせることができる。
(10) 前述した実施の形態においては、所持ポイントが変動する契機として、ゲームを進行する際に必ず操作する必要があるストップスイッチ8L〜8Rの押し順の合致を例に説明したが、これに限らず、所持ポイントが変動する契機として、たとえば遊技者参加型のミニゲームで成功(勝利など)することなどであってもよい。より具体的に、遊技者参加型のミニゲームとしては、たとえば、液晶表示器51の表示領域において、左および右の双方に二つの宝箱を表示し、「左と右のどっちの宝箱を選ぶ?」といったメッセージを表示して、タッチパネルに対し操作を促し、左の宝箱をタッチすることにより左の宝箱を選択させ、右の宝箱をタッチすることにより右の宝箱を選択させるような演出を実行するようにし、選んだ宝箱からダイヤモンドが出現すればミニゲームで成功したことになり、所持ポイントを変動させるように構成してもよい。このような演出を行なう場合には、所持ポイントを変動させる側の宝箱をどちらにするか予め乱数抽選しておき当該宝箱が選択されたときに所持ポイントを変動させるものであってもよく、またいずれかの宝箱が選択されたときに乱数抽選して当りであれば所持ポイントを変動させるものであってもよい。このように、所持ポイントが変動する契機として、遊技者の技量や知識に関わらず、ランダムに成立するもの、すなわち所持ポイントを変動させるか否かが遊技者の運だけによって左右されるものであってもよい。
また、所持ポイントが変動する契機として、遊技者の技量や知識に応じて成立するものであってもよい。たとえば、所定のクイズ(「日本で一番高い山は?」)を出題するとともに、答えとなる複数の候補のうちから遊技者に所定の操作手段(ストップスイッチ8L〜8R、タッチパネル)を操作させて選択させるようなクイズゲームを行ない、当該クイズゲームに正解したときにその結果に応じて所持ポイントを変動させてもよい。すなわち、所持ポイントが変動する契機として、遊技者の技量や知識に応じて、所持ポイントを変動させるか否かが左右されるものであってもよい。
また、前述した第1条件や第2条件は、ポイント更新条件の成立率(上記した押し順が合致した割合、ミニゲームで成功した割合、クイズゲームで正解した割合)であってもよい。たとえば、押し順が合致したか否かを判定した回数が所定回数以上となったときの正解率が、第1の率以上であれば第1条件が成立し、第1の率よりも高い第2の率以上となれば第2条件が成立するものであってもよい。これにより、正解するほど、高い信頼度を選択することができる可能性が高まるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(11) 前述した実施の形態においては、図11で示したように、内部抽選の結果に関わらず、ポイントの変動量が決定される例について説明した。しかし、当選率が低く設定されている特定入賞役(たとえば、イチゴ(1)+(2)など)に当選したときに、所定数のポイントを加算させるようにしてもよい。これにより、特定入賞役に入賞することとは別の価値を付与することができ、プレミア感を増大させることができる。
(12) 前述した実施の形態においては、図9〜図11、および図13について、メイン制御部41側における決定結果の影響を受けることなく、サブ制御部91側だけで選択・決定することができる例について説明したが、これに限らず、メイン制御部41側における決定結果と連動させてサブ制御部91側だけで選択・決定するように構成してもよい。
(13) 前述した実施の形態においては、遊技者にとって有利なRT中において、ボーナス当選したときには、規定ゲーム数に到達していなくても、当該RTを終了させて、内部中RTに制御する例について説明した。これにより、RTのゲーム消化よりもボーナス発生を優先させることができる。このため、遊技状態の移行を早めて、当該ボーナスを発生させた後に準備モードに制御させて再び第1有利RTなどに制御させるといったサイクル期間を極力短くすることができる。
しかし、遊技者にとって有利なRT中においては、ボーナス当選したとしても当該RTを終了せず、当該RTにおいて規定ゲーム数消化したときまたは規定ゲーム数消化するまでにボーナス発生したときに、当該RTを終了させるようにしてもよい。これにより、RTにおいては、ボーナス当選したか否かに関わらず、当該RTを規定ゲーム数消化するまで継続させることができ、当該RTにおける利益を確実に獲得させることができる。その結果、RTにおける有利度合いをより一層向上させることができる。
また、準備モードであるときにおいても、ボーナス当選したとしても当該準備モードを終了せず、当該準備モードにおいて特殊出目が停止したときまたはボーナス発生したときに、当該準備モードを終了させるようにしてもよい。この場合における、準備モードやRTから他の遊技状態に制御された後でなければ、通常遊技状態に制御されないように制御するための手法としては、次のようなものであってもよい。まず、準備モードやRTにおいては、ボーナスと同時に読み出されるか否かに関わらず、転落リプレイに当選しないように判定値数が振り分けられているものであってもよい。これにより、準備モードやRTであるときに開始されたゲームにおいて転落リプレイ入賞が発生しないため、準備モードやRTであるときに開始されたゲームから通常遊技状態に制御されないようにすることができる。その結果、ボーナス終了後において未だ第1有利RTに制御されていないにも関わらず、あるいはRTにおいて規定ゲーム数消化していないにも関わらず、準備モードやRTにおいて転落リプレイ入賞して、通常遊技状態に制御されたのではないかといった不信感を遊技者に抱かせてしまう不都合の発生を未然に防止することができる。
また、別の手法として、転落リプレイ入賞が発生したときであっても、制御されている遊技状態が準備モードやRTであったときには、当該転落リプレイ入賞の発生を契機として通常遊技状態に制御しないものであってもよい。これにより、準備モードやRTであるときに開始されたゲームにおいて仮に転落リプレイ入賞が発生したとしても、通常遊技状態に制御されないようにすることができ、ボーナス終了後において第1有利RTに制御されない、あるいはRTにおいて規定ゲーム数消化される前にボーナス当選していないにも関わらず当該RTが終了してしまうといった不都合の発生を未然に防止することができる。
(14) 前述した実施の形態においては、特殊出目を停止させることができる契機となる入賞役として、9枚払出を伴なう小役を例に説明した。これにより、準備モードから第1有利RTへの移行契機となる入賞役を新たに設ける必要がない。しかし、特殊出目を停止させることができる契機となる入賞役としては、小役に限らず、取りこぼしを生じさせる入賞役であればよく、たとえば、入賞により次の1ゲームをボーナスに制御するシングルボーナスであってもよい。これにより、準備モードから第1有利RTへの移行契機となる入賞役を新たに設けるため、当該入賞役の当選確率の設計および変更を行ない易くすることができる。CZから第1有利RTへの移行契機となる入賞役についても同様である。
なお、準備モードから第1有利RTへの移行契機となる入賞役と、CZから第1有利RTへの移行契機となる入賞役とが同じ入賞役である例について説明したが、これに限らず、異なる入賞役であってもよい。
(15) 前述した実施の形態における第1有利RTと第2有利RTとは、リプレイ当選確率が同じであるのに対し、規定ゲーム数が第2有利RTよりも第1有利RTの方が多いため、第2有利RTよりも第1有利RTの方が遊技者にとって有利な状態である例について説明した。また、CZ中における昇格リプレイの入賞率と特殊出目の停止率とを対比させた場合、昇格リプレイの入賞率よりも特殊出目の停止率の方が高くなるように設定されており、遊技者にとって有利な有利状態に制御され易くなるように、内部抽選される例について説明した。
しかし、第1有利RTと第2有利RTとは、規定ゲーム数が同じでリプレイ当選確率のみが異なるように設定すること、あるいは、規定ゲーム数が異なりかつリプレイ当選確率が異なるように設定することによって、遊技者にとって有利度合いが異なるように構成してよい。また、第2有利RTよりも第1有利RTの方が遊技者にとって有利な状態に設定されている場合において、特殊出目の停止率よりも昇格リプレイの入賞率の方が高くなるように設定してもよい。この場合、CZ中における内部抽選においては、転落リプレイ入賞を回避するのみならず、昇格リプレイ入賞を回避する機会が増えるため、ATに制御されているときとATに制御されていないときとで遊技者が獲得する利益の差を大きくすることができる。その結果、ATに制御されることに対する期待感をより一層向上させることができる。
(16) 前述した実施の形態においては、図6(a)に示すように、遊技状態を制御する例について説明した。しかし、ボーナス終了後に特殊出目が停止されるかボーナス当選するまで継続される準備モードに制御した後に遊技者にとって有利な遊技状態に制御するものであれば、これに限らず、たとえば、図22に示すように、遊技状態を制御するように構成してもよい。図22は、変形例における、遊技状態の遷移を説明するための図である。
図22では、CZにおいて仮に特殊出目が停止されたときであっても第1有利RTに制御されず当該CZが維持される。また、CZにおいて、仮に昇格リプレイ入賞が発生したとしても、前述した実施の形態において示した第2有利RTに相当する遊技状態に制御されず、当該CZが維持される。すなわち、図22では、ボーナス終了後において準備モードを経由して第1有利RTに制御され、規定ゲーム数消化された後は、ボーナス当選するまで、CZと通常遊技状態との間で遊技状態の移行が行なわれる。このため、1回のボーナスに対応して準備モードおよび第1有利RTに1回ずつしか制御させないようにすることができる。その結果、ボーナス終了後のゲーム性を向上させつつ、当該準備モードや第1有利RTに遊技者を注目させた後における遊技状態の移行をわかり易くすることができる。
なお、図22におけるCZにおける通常リプレイの当選確率は、通常遊技状態であるときよりも高くなるように、たとえば第1有利RTであるときと同じ確率となるように、判定値数が設定されているものであってもよい。この場合、図22におけるCZは、通常リプレイに当選する確率が高い点において、通常遊技状態であるときよりも遊技者にとって有利な遊技状態といえる。これにより、第1有利RTが終了した後においても通常リプレイが高確率となる点において有利性を持続させることができる反面、転落リプレイ入賞により通常遊技状態に制御され得ることに対する緊張感を遊技者に抱かせることができる。
(17) 前述した実施の形態においては、AT抽選条件が成立したときの遊技状態に応じて、ナビストックを獲得する割合およびより多いナビストック数を獲得する割合を異ならせることにより遊技者にとって有利度合いが異なるように、AT抽選が行なわれる例について説明した。また、前述した実施の形態においては、ナビストック獲得契機が成立したときの遊技状態に応じて、AT発動タイミングを異ならせることにより、遊技者にとって有利度合いを異ならせる例について説明した。
しかし、遊技者にとって有利度合いは、AT抽選条件やナビストック獲得契機が成立したときの遊技状態に限らず、たとえばAT中であるか否か、前回ボーナス終了後から消化したゲーム数が所定数(たとえば500ゲーム)以上であるか否かなど、他の要因に応じて異ならせるものでもよい。これにより、複数の要因に応じて、遊技者にとって有利度合いを変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(18) 前述した実施の形態の図15で示したように、AT抽選条件が成立したときの遊技状態に応じて、より多いナビストック数を獲得する割合を異ならせることにより、遊技者の有利度合いを異ならせる例について説明した。しかし、遊技者の有利度合いは、これに限らず、AT抽選条件が成立したときの遊技状態に応じて、ATに制御される期間に対する期待値が異なるものであればよく、たとえば以下の点のうち少なくともいずれかを異ならせることにより、遊技者の有利度合いを異ならせるものであってもよい。この場合においても、AT抽選条件が成立したときの遊技状態に応じて、遊技者にとって有利度合いが高いATに制御されることに対する期待感を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
・ATにおいて予め決定された終了確率にしたがい所定の終了抽選(たとえば、ATにおける1ゲーム毎に抽選)を実行し、該終了抽選で当選したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおける終了確率、および複数の終了確率から一の終了確率を決定する割合
・ATにおいて特定の入賞役(たとえば転落リプレイ)に当選してナビ演出が実行された回数が規定回数に到達したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおける規定回数、あるいは複数の規定回数から一の規定回数を決定する割合
・ATにおいて特定の入賞役(たとえば転落リプレイ)当選時にナビ演出を実行するか否かを抽選し、当選したときにナビ演出を実行するスロットマシンにおおいて、抽選で当選する当選確率、あるいは複数の当選確率から一の当選確率を決定する割合
(19) 前述した実施の形態におけるスロットマシンが流通する業界においては、出荷前段階において第三者機関による検査(型式試験)が義務づけられており、当該型式試験において所定の基準を満たしていると判定された機種のみ遊技場への出荷が許されるといった特別な事情を有している。また、近年においては、射倖性が高まり過ぎないようにするために、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定した試験を行なえるようにすることが求められている。
そこで、前述した実施の形態におけるスロットマシンにおいては、このような特別な事情およびニーズを考慮して、“スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる情報”を出力するための“出力手段”をさらに備えるものであってもよい。以下、図23を参照して、遊技制御基板、演出制御基板、および入出力基板を“出力手段”の一例として説明し、推奨操作手順情報を“スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる情報”の一例として説明する。図23は、型式試験を行なうための試験装置1200と試験に用いる試験用情報を入出力するための入出力基板1100が搭載されたスロットマシンの制御回路の一例を示すブロック図である。
スロットマシン1から試験装置1200に出力される試験用情報には、図23に示すように、ゲーム開始および当選状況を特定するための当選状況情報、リールモータ32L〜32R各々の回転位置(たとえば、所定位置のステップ番号、下段に位置している図柄の領域番号など)を特定するための回転位置情報、ATに制御されているか否かおよびナビ演出の有無などを考慮して実際に遊技者によって操作されることが予測される推奨操作手順を特定するための推奨操作手順情報が含まれる。なお、スロットマシン1から試験装置1200に出力される試験用情報には、入賞が発生したことおよびその種類を特定するための入賞情報やメダルが払い出されたことを特定するための払出情報など、その他の情報が含まれる。
また、試験装置1200からスロットマシン1に入力される試験用情報には、図23に示すように、ゲームを開始するために賭数設定やリール回転などゲームを開始させるためのゲーム開始情報、リールを停止させるなどゲームを終了させるためのゲーム終了情報が含まれる。
スロットマシン1に搭載された入出力基板1100には、遊技制御基板40と電気的に接続するためのコネクタ1101と、演出制御基板90と電気的に接続するためのコネクタ1102と、試験装置1200と電気的に接続するためのコネクタ1103とが設けられている。前述した型式試験は、入出力基板100と試験装置1200とがコネクタにより接続された状態で、各種情報を入出力させることにより行なわれる。以下、型式試験が行なわれる際の各種情報の流れおよび動作について、具体的に説明する。
まず、試験装置1200は、スロットマシン1においてゲームを開始させるために、ゲーム開始情報を出力する。当該ゲーム開始情報は、入出力基板1100を介して遊技制御基板40に入力される。これにより、遊技制御基板40のメイン制御部41においては、ゲームを開始させるための処理(BET処理において賭数設定、抽選処理、リール回転処理など)を行なう。
そして、遊技制御基板40のメイン制御部41は、ゲーム開始時に当選状況情報を生成して出力する。当該当選状況情報は、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、ゲームが開始されたこと、および当選状況を特定することができる。
また、遊技制御基板40のメイン制御部41は、リール回転に応じて回転位置情報を生成して出力する。当該回転位置情報は、たとえばリールモータ32L〜32R各々の168ステップのうち所定位置に存在するステップを特定するための情報であって、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、リール2L〜2R各々について現在の回転位置を特定することができる。
また、演出制御基板90のサブ制御部91は、当選状況等に応じて推奨操作手順情報を生成して出力する。当該推奨操作手順情報は、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、推奨操作手順を特定することができる。
試験装置1200は、回転位置情報から特定されるリール2L〜2Rの現在の回転位置に基づき、推奨操作手順情報から特定される推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させるためのゲーム終了情報を生成して出力する。当該ゲーム終了情報は、入出力基板1100を介して遊技制御基板40に入力される。これにより、遊技制御基板40のメイン制御部41においては、ゲーム終了情報にしたがってリール2L〜2R各々を停止させ、ゲームを終了させるための処理(リール回転処理、入賞判定処理、払出処理など)を行なう。これにより、推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させることができる。
以上のように、入出力基板1100を介して、スロットマシン1と試験装置1200との間で情報の入出力が繰り返し行なわれ、自動的にゲームを繰り返し行なうことができる。その結果、自動的にスロットマシン1についての型式試験を行なうことができる。
推奨操作手順は、前述したように、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができるようにするための情報であればよい。たとえば、推奨操作手順は、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出(たとえば、ナビ演出等)によって遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための操作手順であり、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときには所定の操作手順(小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)であってもよい。
具体的に、推奨操作手順とは、たとえば転落リプレイ当選時のナビ演出が実行されるときには実際に停止させようとする図柄組合せが同時当選している通常リプレイであるため、当該通常リプレイを導出させるための操作手順をいう。これにより、試験装置1200では、回転位置情報から特定されるリール2L〜2R各々の現在の回転位置が推奨操作手順情報から特定されるリール2L〜2R各々の位置となったときに、対応するリールを停止させるためのゲーム終了情報を出力する。その結果、推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させることができ、スロットマシン1において当選している通常リプレイ入賞を発生させることができる。
また、推奨操作手順とは、たとえば非ATの準備モードにおいて9枚役当選時であるときには上記の所定の操作手順(小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)をいう。
これにより、推奨操作手順情報が入力される試験装置においては、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出によって遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための推奨操作手順を特定することができる。その結果、推奨操作手順で操作された場合の結果に基づいて型式試験を行なうことができるため、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる。
また、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときにおける推奨操作手順は、所定の操作手順(操作手順によって取りこぼしが発生する所定の小役を含む場合において当該所定の小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)であってもよい。たとえば、ボーナスの当選の有無を認識していない遊技者は、通常、所定の小役を極力入賞可能とさせるように停止操作することが考えられる。なぜなら、当選している所定の小役を取りこぼしてしまう可能性を最小限に抑えることができるためである。すなわち、所定の小役を入賞可能とさせるように停止操作することにより、所定の小役を入賞させないように停止操作した場合と比較して、たとえば、所定の小役に当選しているときには確実に入賞させることができ、また所定の小役に当選しておらず他の小役(たとえば、取りこぼしなしの小役)に当選していたときには当該当選している小役を引き込むことができ、取りこぼしてしまう可能性を最小限に抑えることができるためである。これにより、たとえば所定の小役を入賞させることができない操作手順と比較して、所定の小役を入賞させる操作手順で停止操作することにより、小役を取りこぼしてしまう可能性を低減させることができる。
なお、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときにおける推奨操作手順は、任意の操作手順(いわゆるオヤジ打ち)であってもよい。なぜなら、遊技演出が行なわれていないときに、遊技者は、ゲームの進行を迅速にすることを考慮して、目押しをせずにゲームを進行することが考えられるためである。この場合の推奨操作手順情報とは、リール2L〜2R各々について領域番号0〜20を特定可能な情報をいう。
これにより、推奨操作手順情報が入力される試験装置においては、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときであっても、遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための推奨操作手順を特定することができる。その結果、推奨操作手順で操作された場合の結果に基づいて型式試験を行なうことができるため、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定していわゆるAT中でないときについても試験を行なうことができる。
なお、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときに出力する推奨操作手順情報は、所定の操作手順(小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)を特定するための第1情報と、任意の操作手順(いわゆるオヤジ打ち)を特定するための第2情報とを出力するように構成してもよい。これにより、試験装置1200においては、必要に応じて第1情報または第2情報を用いて当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときの試験を行なうことができ、実際に遊技者によって遊技された場合により近い状態で当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときの試験を行なうことができる。
サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドおよび遊技状態コマンドに基づき、第1のストローブ信号を出力し、左リール2Lについての領域番号を特定するためのデータを出力し、第2のストローブ信号を出力し、中リール2Cについての領域番号を特定するためのデータを出力し、さらに、第3のストローブ信号を出力し、右リール2Rについての領域番号を特定するためのデータを出力することにより、推奨操作手順情報の出力を完了する。これにより、入出力基板1100を介して推奨操作手順情報が試験装置1200に入力される。そして、試験装置1200側においては、推奨操作手順情報から各リールについての停止操作すべき位置を特定することができ、回転位置情報から特定される回転位置を考慮して、ゲーム終了情報を出力し、推奨操作手順で各リールを停止させることができる。
なお、推奨操作手順が、リール停止順序をも含む場合には、サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドおよび遊技状態コマンドに基づき、第1のストローブ信号を出力し、第1停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力し、第2のストローブ信号を出力し、第2停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力し、さらに、第3のストローブ信号を出力し、第3停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力することにより、推奨操作手順情報の出力を完了する。これにより、入出力基板1100を介して推奨操作手順情報が試験装置1200に入力される。そして、試験装置1200側においては、推奨操作手順情報から各リールについての停止操作すべき位置に加えてリール停止順序を特定することができ、回転位置情報から特定される回転位置を考慮して、ゲーム終了情報を出力し、推奨操作手順で各リールを停止させることができる。
なお、型式試験が終了した後においては、前述したコネクタ1103を介して不正な情報を入力するような不正行為が行なわれることが考えられる。これを回避するために、たとえば、コネクタ1103は、入出力基板1100から取り外し可能に設け、出荷段階においては、コネクタ1103を取り外すことができるように構成されていてもよい。また、出荷段階においては、入出力基板1100を搭載させずに出荷するように構成してもよい。これにより、不正な情報を入力するような不正行為を未然に防止することができる。
(20) 前述した実施の形態において、たとえば9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選しているときに関して当選した9枚役の種類を引き込み可能な操作タイミングで停止操作したときには、引き込み不可能な操作タイミングで停止操作したときよりも、9枚役入賞を発生させ9枚メダルが払出される点において、遊技者にとって有利度合いが高くなる制御が行なわれる例や、転落リプレイに当選しているときに関して同時当選したリプレイの種類に応じて当該転落リプレイ入賞を回避するための回避手順で停止操作したときには、当該回避手順で停止操作したときよりも、たとえばRT中であるときには当該RTが継続される点において、遊技者にとって有利度合いが高くなる制御が行なわれる例などについて説明した。しかし、遊技者にとって有利度合いが高くなる制御としては、たとえば、以下の制御であってもよい。
(20−1) たとえば入賞に伴なうメダル払出枚数が異なる種類の小役が同時当選し得る場合には、同時当選している小役の種類に応じた所定の有利手順と異なる手順で操作が受付けられたときにメダル払出枚数が少ない小役を入賞させる制御を行ない、有利手順で操作が受付けられたときにメダル払出枚数が多い小役を入賞させる制御を行なうものであってもよい。これにより、メダル払出枚数が異なる種類の小役が同時当選したゲームにおいて、有利手順で操作されたときの方が、有利手順と異なる手順で操作されたときよりも、遊技者が獲得する遊技価値が多くなる点で、遊技者にとって有利度合いが高くなるといえる。
(20−2) たとえば、所定の遊技状態である場合において、9枚役(1)〜(9)のいずれかに入賞したときに遊技者にとって不利な遊技状態(たとえば、特別出目が導出してもRTに制御されない状態、リプレイの当選確率がRTよりも低い状態など、いわゆる不利RT)に制御され、9枚役(1)〜(9)を取りこぼしたときに導出され得る特別出目が導出されると遊技者にとって有利な遊技状態(たとえば、有利RT)に制御され、ナビストック数が1以上でありかつ当該所定の遊技状態であるときに9枚役(1)〜(9)のいずれかに当選したときに当該9枚役の種類に応じたナビ演出を実行するように構成し、ナビストック数が1以上でありかつ当該所定の遊技状態において9枚役当選時に当該種類に応じたナビ演出を実行するスロットマシンにおいては、当選した9枚役の種類を引き込み可能な操作タイミングで停止操作したときに当該9枚役を入賞させて不利な遊技状態に移行され、当選した9枚役の種類を引き込み不可能な操作タイミングで停止操作したときに、9枚役を取りこぼし9枚メダル払出を受けることができないが、特別出目を導出させて遊技者にとって有利な状態となるRTに制御するものであってもよい。これにより、ナビストック数が1以上でありかつ準備モードにおいて9枚役に当選したゲームにおける有利度合いは別にして、当選した9枚役の種類を引き込み不可能な操作タイミングで停止操作したときの方が、当選した9枚役の種類を引き込み可能な操作タイミングで停止操作したときよりも、当該ゲーム以降のゲームにおいてRTに制御される点で、遊技者にとって有利度合いが高くなるといえる。
また、たとえば、前述した通常リプレイが1枚払出を伴なう1枚小役で、転落リプレイが1枚よりも多い枚数メダル払出を伴なう特定小役であり、1枚小役、特定小役、BARリプレイが前述した実施の形態と同様に同時当選し、同時当選の組合せに応じた停止手順により特定小役入賞を回避できる場合においては、RT中において特定小役に当選したときに、同時当選の組合せに対応する有利手順(図8(a)参照)と異なる手順で操作が受付けられたときに特定小役の入賞が発生してRTが終了し、特定結果に対応する有利手順で操作が受付けられたときに1枚小役の入賞が発生して当該RTが維持されるものであってもよい。これにより、RT中において特定小役に当選したゲームにおける有利度合いは別にして、特定小役入賞を回避する手順で操作されたときの方が、特定小役入賞を回避する手順と異なる手順で操作されたときよりも、当該ゲーム以降のゲームにおいてRTが終了せずに維持される点で、遊技者にとって有利度合いが高くなるといえる。
(20−3) たとえば、9枚役(1)〜(9)各々とメロンとが同時当選し得るスロットマシンにおいて、9枚役のいずれかとメロンとが同時当選したときに、当選した9枚役とメロンとの組合せに対応する有利手順と異なる手順で操作が受付けられたときに所定の非有利割合(たとえば、1/9)で9枚役を入賞させ、有利手順で操作が受付けられたときに、所定の非有利割合よりも高い所定の有利割合(100%)でメロンを入賞させる制御を行なうものであってもよい。これにより、9枚役のいずれかとメロンとが同時当選した場合、有利手順で操作されたときの方が、有利手順と異なる手順で操作されたときよりも、高い割合で、9枚メダルを獲得できる点において、遊技者にとって有利度合いが高くなるといえる。
また、たとえば、9枚役(1)〜(9)各々とメロンとが同時当選し得るスロットマシンにおいて、9枚役のいずれかとメロンとが同時当選したときに、当選した9枚役とメロンとの組合せに対応する有利手順と異なる手順で操作が受付けられたときに所定の非有利割合(たとえば、1/9)で所定の非有利量(9枚メダル払出)を伴なう9枚役を入賞させ、有利手順で操作が受付けられたときに、所定の有利割合(たとえば、100%)で所定の有利量(9枚メダル払出)を伴なうメロンを入賞させるもので、かつ(有利割合)×(有利量)>(非有利割合)×(非有利量)の関係を満たすものあってもよい。これにより、9枚役のいずれかとメロンとが同時当選した場合、有利手順で操作されたときの方が、有利手順と異なる手順で操作されたときよりも、遊技者が獲得する遊技価値の量の期待値が大きくなる点において、遊技者にとって有利度合いが高くなるといえる。
(21) 前述した実施の形態において、CZを終了させる契機となる転落リプレイについては、図8(a)で示したように、停止順が所定の停止順であるときに入賞を回避できる例について説明した。また、非ATであっても所定の割合でナビ演出が実行される9枚役(1)〜(9)については、停止操作タイミングが所定の停止操作タイミングであるときに入賞させることができる例について説明した。
しかし、転落リプレイについては、9枚役(1)〜(9)と同様に、当選した役の種類に応じた所定の停止操作タイミングであることを条件として、入賞回避させることができるものであってもよい。
たとえば、非ATであっても所定の割合でナビ演出が実行される入賞役として、9枚役(1)(構成図柄:「赤7−ANY−ANY」)、9枚役(2)(構成図柄:「白7−ANY−ANY」)、9枚役(3)(構成図柄:「BAR−ANY−ANY」)を設定し、準備モードやRTを終了させる契機となる入賞役として、転落リプレイ(1)(構成図柄:「白イチゴ/黒イチゴ−ANY−赤7)、転落リプレイ(2)(構成図柄:「白イチゴ/黒イチゴ−ANY−白7)、転落リプレイ(3)(構成図柄:「白イチゴ/黒イチゴ−ANY−BAR)を設定してもよい。
この場合、9枚役(1)〜(3)については、当選している役の種類に応じた所定の停止操作タイミングで、左リール2Lを停止させる操作がなされたことを条件として入賞させることができる。たとえば、9枚役(1)に当選しているときには、左リール2Lについて、「赤7」を入賞ラインに引き込み可能なタイミングで停止操作されたことを条件として、当該9枚役(1)を入賞させることができる。
また、転落リプレイ(1)〜(3)についても、当選している役の種類に応じた所定の停止操作タイミングで、右リール2Rを停止させる操作がなされたことを条件として入賞回避させることができる。たとえば、転落リプレイ(1)に当選しているときには、右リール2Rについて、「赤7」を入賞ラインに引き込み不可能なタイミングで停止操作されたことを条件として、当該転落リプレイ(1)の入賞を回避させることができる。
これにより、転落リプレイの入賞を回避させる場合において、誤って左リール2Lを停止操作した場合であっても、右リール2Rについて当選している役の種類に応じた所定の停止操作タイミングで停止させる操作を行なうことにより転落リプレイの入賞を回避させることができる。また、9枚役を入賞させる場合において、誤って右リール2Rを停止操作した場合であっても、左リール2Lについて当選している役の種類に応じた所定の停止操作タイミングで停止させる操作を行なうことにより9枚役を入賞させることができる。
また、上記のように、転落リプレイ入賞の回避および9枚役(1)〜(9)入賞のための操作手順を当選した役の種類に応じた所定の停止操作タイミングとした場合、転落リプレイに関するナビ演出および9枚役に関するナビ演出は、ともに、たとえば、「赤7」図柄に対応する「赤」を想起させる赤情報と、「白7」図柄に対応する「白」を想起させる白情報と、「BAR」図柄に対応する「黒」を想起させる黒情報とを特定可能に報知する情報報知手段(たとえば、液晶表示器51、所定のランプ、所定の7セグメント表示器など)を用いて、赤情報、白情報、黒情報のいずれかを報知することによる共通の報知態様で実行されるように構成してもよい。
赤情報は、たとえば、液晶表示器51に主に赤色が用いられた赤キャラクタを表示させる演出や、赤色を特定可能なランプを点灯させる演出(たとえば、赤色に対応して設けられたランプを点灯、あるいは点灯色を赤色とする)などであってもよい。同様に、白情報とは、主に白色が用いられた白キャラクタを表示させる演出や白色を特定可能なランプを点灯させる演出(たとえば、白色に対応して設けられたランプを点灯、あるいは点灯色を白色とする)であってもよく、黒情報とは、主に黒色が用いられた黒キャラクタを表示させる演出や黒色を特定可能なランプを点灯させる演出(たとえば、黒色に対応して設けられたランプを点灯、あるいは点灯色を黒色とする)であってもよい。
具体的に、たとえば、転落リプレイ(1)に当選しているときには、右リール2Rについて「赤7」を入賞ラインに引き込み不可能なタイミングで停止操作されたことを条件として当該転落リプレイ(1)の入賞を回避させることができるため、当該「赤7」を入賞ラインに引き込み不可能なタイミングとなる位置に配列されている「BAR」図柄に対応する「黒」を想起させる黒情報を情報報知手段により報知することによりナビ演出を実行してもよい。同様に、転落リプレイ(2)に当選しているときには「赤7」図柄に対応する「赤」を想起させる赤情報を、転落リプレイ(3)に当選しているときには「白7」図柄に対応する「白」を想起させる白情報を、情報報知手段により報知することによりナビ演出を実行してもよい。また、9枚役(1)に当選しているときには、左リール2Lについて「赤7」を入賞ラインに引き込み可能なタイミングで停止操作されたことを条件として当該9枚役(1)を入賞させることができるため、当該「赤7」図柄に対応する「赤」を想起させる赤情報を報知手段により報知することによりナビ演出を実行してもよい。同様に、9枚役(2)に当選しているときには「白7」図柄に対応する「白」を想起させる白情報を、9枚役(3)に当選しているときには「BAR」図柄に対応する「黒」を想起させる黒情報を、情報報知手段により報知することによりナビ演出を実行してもよい。
これにより、ナビ演出により報知される色に関する情報が、転落リプレイを回避するための情報であるか9枚役(1)〜(9)を入賞させるための情報であるかを特定する必要がなく、情報報知手段により共通の報知態様で報知される色に関する情報にしたがってリール2L〜2Rについて停止操作することにより、転落リプレイ入賞を回避できまた当選している9枚役を入賞させることができる。
また、9枚役(1)〜(9)については、転落リプレイと同様に、当選した役の組合せの種類に応じた所定の停止順であることを条件として、入賞させることができるものであってもよい。たとえば、当選した役の組合せに応じた所定の停止順で停止操作されたときに、対応する9枚役を入賞させることができ、当該所定の停止順以外で停止操作されたときに、対応する9枚役を入賞させることができないようにリール制御が行なわれるように構成してもよい。
これにより、転落リプレイの入賞を回避させる場合、および9枚役を入賞させる場合のいずれにおいても、いわゆる目押しを行なう必要がなくなるため、停止操作に伴う遊技者の負担を軽減することができる。
また、上記のように、転落リプレイ入賞の回避および9枚役(1)〜(9)入賞のための操作手順を当選した役の種類に応じた所定の停止順とした場合、転落リプレイに関するナビ演出および9枚役に関するナビ演出は、ともに、たとえば、停止順を想起させる停止順情報を特定可能に報知する情報報知手段(たとえば、液晶表示器51、所定のランプ、所定の7セグメント表示器など)を用いて、停止順を報知することによる共通の報知態様で実行されるように構成してもよい。
停止順情報は、たとえば、液晶表示器51に停止順を表示させる演出(たとえば、第1停止させるリールが左リール2Lであるときには「左」といったメッセージを表示)や、リール2L〜2R各々に対応して設けられたランプのうち停止順を特定可能に点灯させる演出(たとえば、第1停止させるリールが左リール2Lであるときには左リール2Lに対応するランプを点灯)であってもよい。
これにより、ナビ演出により報知される停止順情報が、転落リプレイを回避するための情報であるか9枚役(1)〜(9)を入賞させるための情報であるかを特定する必要がなく、情報報知手段により共通の報知態様で報知される停止順情報にしたがってリール2L〜2Rについて停止操作することにより、転落リプレイ入賞を回避できまた当選している9枚役を入賞させることができる。
(22) 前述した実施の形態においては、非AT中において、当選した9枚役の種類を特定可能なナビ演出を実行するか否かが、9枚役に当選する毎に決定される例について説明した。しかし、非AT中において、当選した9枚役の種類を特定可能なナビ演出を実行するか否かは、非ATに制御されるときに当該非ATにおいて9枚役に当選したときにナビ演出を実行するか否かを決定するように構成してもよい。この場合、ナビ演出を実行すると決定された非ATにおいては、9枚役に当選したときに必ず当選した9枚役の種類に対応するナビ演出が実行される。これにより、非ATに制御される毎に、9枚役のナビ演出が実行される非ATに制御されることに対する期待感を抱かせることができる。
(23) 前述した実施の形態における転落リプレイ、昇格リプレイ(1)〜(3)、および9枚役(1)〜(9)各々に関するナビ演出が、液晶表示器51において操作手順を特定するためのメッセージを表示することによる共通の報知態様で実行される例について説明した。しかし、ナビ演出を実行する構成は、スロットマシンに搭載された所定のランプや、所定の7セグメント表示器など、共通の報知態様で所定の演出を実行可能なものであればどのようなものであってもよい。
(24) 前述した実施の形態におけるCZを終了させる契機となる入賞役として再遊技役である転落リプレイが設定され、非AT(第1有利RTを除く)であっても所定の割合でナビ演出が実行される入賞役として小役である9枚役(1)〜(9)が設定されている例について説明した。しかし、CZを終了させる契機となる入賞役は、再遊技役に限らず、所定の小役、入賞により次の1ゲームをボーナスに制御するシングルボーナスなどであってもよい。また、非ATであっても所定の割合でナビ演出が実行される入賞役は、小役に限らず、所定の再遊技役、シングルボーナスなどであってもよい。また、第2有利RTへの移行契機となる入賞役としては、昇格リプレイ(1)〜(3)を例にして説明したが、再遊技役に限らず、所定の小役、入賞により次の1ゲームをボーナスに制御するシングルボーナスなどであってもよい。
(25) ナビストック数が残存している状態でボーナス当選したときにおける当該ナビストック数について、クリア(たとえば「0」)する処理を行なうものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行なうものであってもよく、所定数減算する処理を行なうものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行なうものであってもよく、また当該ボーナス当選毎にいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、ナビストック数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(26) 前述した実施の形態において、ナビストック数を1消費することにより、所定回数ゲーム消化する間ATに制御する例について説明したが、これに限らず、ナビストック数は転落リプレイのナビ演出を実行する毎に1消費するようにしてもよい。ナビストック数は、RTにおいてATに制御する期間を特定する値であればどのようなものであってもよい。
(27) 前述した実施の形態において、非AT中に所定回数ゲーム消化により実行されるAT抽選において、CZであるときと、準備モードであるときとで同じテーブル(図15(d)参照)を用いる例について説明したが、これに限らず、CZであるときと、準備モードであるときとで有利度合いが異なるテーブル、すなわちAT当選する確率やより多いナビストック数に決定される割合が異なるテーブルを用いてAT抽選が行なわれるようにしてもよい。これにより、仮に、CZであるときの方が、準備モードであるときよりも有利なAT抽選が行なわれるようにした場合には、CZであるときの方が準備モードであるときよりも転落リプレイ入賞により通常遊技状態に制御される不利益を負っていることによる損失を補填することができる。また、準備モードであるときの方が、CZであるときよりも有利なAT抽選が行なわれるようにした場合には、準備モード中のゲーム性をより一層向上させることができる。
(28) 前述した実施の形態において、所定回数ゲーム消化により実行されるAT抽選においては、ATに制御される割合およびより多いナビストック数に決定される割合がゲーム消化に応じて段階的に高くなる例について説明した。これにより、非AT中において転落リプレイに入賞せずに極力多い回数ゲーム消化することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、これに限らず、所定回数ゲーム消化により実行されるAT抽選においては、ATに制御される割合あるいはより多いナビストック数に決定される割合がゲーム消化に応じて段階的に低くなるようにしてもよい。これにより、非AT中において極力早い段階でAT当選することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(29) 前述した実施の形態において、準備モードにおいて停止された特殊出目の種類によって有利度合い(リプレイ当選率、規定ゲーム数)が異なる第1有利RTに制御するようにしてもよい。これにより、第1有利RTのバリエーションを豊富にすることができるとともに、準備モードにおけるゲーム性をより一層向上させることができる。
(30) 前述した実施の形態において、特殊出目を入賞ラインに停止させるリール制御は、遊技状態に関わらず、9枚役当選時において当該9枚役を取りこぼしたときにのみ行なわれる例について説明した。しかし、特殊出目を入賞ラインに停止させるリール制御は、9枚役当選時において当該9枚役を取りこぼしたときで、かつ遊技状態が準備モードやCZであるときにのみ行なわれるように構成してもよい。これにより、通常遊技状態において特殊出目が停止されたにも関わらず第1有利RTに制御されないことにより、遊技者の混乱を招く不都合の発生を未然に防止することができる。
また、前述した実施の形態においては、通常遊技状態であるときに特殊出目が停止されたときであっても、第1有利RTに制御されない例について説明したが、これに限らず、通常遊技状態においても低確率で第1有利RTに制御されるように構成してもよい。また、通常遊技状態において特殊出目のうち特別出目(たとえば、図5(b)に示す特殊出目のうち赤7−ブランク(1)−ブランク(1))が停止されたときにのみ第1有利RTに制御されるように構成してもよい。これにより、ゲーム数消化によらず通常遊技状態から第1有利RTに制御されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
(31) 前述した実施の形態においては、AT抽選において、ボーナス当選するまでATに制御する特別ナビストック数が決定され得るようにしてもよい。これにより特別ナビストック数に当選することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。この場合、特別ナビストック数は、AT抽選条件が成立したときの遊技状態に応じた割合にしたがって当選するように構成してもよい。たとえば、準備モードにおいてボーナス当選したときにおいて、通常遊技状態においてボーナス当選したときよりも、AT抽選において高確率で当選するようにしてもよい。また、特別ナビストック数は、準備モードにおいてボーナス当選したときにおいて、RTにおいてボーナス当選したときよりも、AT抽選において高確率で当選するようにしてもよい。これにより、準備モードにおいてボーナス当選することにプレミアを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(32) 前述した実施の形態の図15においては、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件として、(ア)ナビストック数が1以上に決定されたことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATに制御すると決定する割合を例示した。しかし、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件として、(イ)非ATにおいて消化したゲーム数が予め決定された到達ゲーム数に到達したことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達ゲーム数を決定する割合、(ウ)非ATにおいて当選した転落リプレイの入賞を回避させた回避回数が決定された到達回数に到達したことを条件として報知期間に制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達回数を決定する割合、などであってもよい。
また、前述した実施の形態においては、上記(ア)の場合、準備モードやCZの非ATにおいては、通常遊技状態であるときよりも、高い割合でATに制御すると決定するテーブル(図15(d)のテーブル参照)を用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選する例について説明した。しかし、上記(イ)の場合も同様に、非ATにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より少ない到達ゲーム数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。また、上記(ウ)の場合も同様に、非ATにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より少ない到達回数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。
前述した実施の形態の図15においては、報知期間に制御する期間に関与する報知条件として、(エ)ATにおいて消化したゲーム数が獲得したナビストック数に応じた終了ゲーム数に到達したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいてナビストック数を決定する割合、すなわち終了ゲーム数を決定する割合を例示した。しかし、報知期間に制御する期間に関与する報知条件として、(オ)ATにおいて予め決定された終了確率にしたがい所定の終了抽選を実行し、該終了抽選で当選したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいて終了確率を決定する割合、(カ)ATにおいて転落リプレイに当選してナビ演出が実行された回数が規定回数に到達したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいて規定回数を決定する割合、などであってもよい。
また、前述した実施の形態においては、上記(エ)の場合、準備モードやCZの非ATにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より多いナビストック数、すなわちより多い終了ゲーム数を高い割合で決定するテーブル(図15(d)のテーブル)を用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選する例について説明した。しかし、上記(オ)の場合も同様に、準備モードやCZの非ATにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より低い終了確率を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。また、上記(カ)の場合も同様に、準備モードやCZの非ATにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より多い規定回数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。
また、報知条件は、たとえば、(キ)ATにおいて転落リプレイ当選時にナビ演出を実行するか否かを抽選し、当選したときにナビ演出を実行するスロットマシンにおいて、当選確率を決定する割合、などであってもよい。上記(キ)の場合も同様に、準備モードやCZの非ATにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より高い当選確率を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。
また、報知条件は、上記(ア)〜(キ)のいずれであってもよく、また上記(ア)〜(キ)のうち選択的に組合されたものであってもよい。報知条件が上記(ア)〜(キ)のいずれか、また(ア)〜(キ)のうち選択的に組合されたものであっても、前述した実施の形態と同様の効果を奏する。
(33) 上記(32)で示したように、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件として、少なくとも(イ)準備モードやCZの非ATにおいて消化したゲーム数が予め決定された到達ゲーム数に到達したことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達ゲーム数を決定する割合、(ウ)準備モードやCZの非ATにおいて当選した転落リプレイの入賞を回避させた回避回数が決定された到達回数に到達したことを条件として報知期間に制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達回数を決定する割合、などを採用するスロットマシンにおいては、報知期間に制御されるまでの非ATにおいて、転落リプレイ当選時において当選したリプレイの種類を特定可能にするナビ演出を実行する期間外報知可能期間に制御する手段と、期間外報知可能期間であることを条件として転落リプレイ当選時において当選したリプレイの種類を特定可能にするナビ演出を実行する手段とを備えるものであってもよい。この場合、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件としては、さらに、(ク)期間外報知可能期間において消化したゲーム数が予め決定された期間外終了ゲーム数に到達したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外終了ゲームを決定する割合、(ケ)期間外報知可能期間において予め決定された期間外終了確率にしたがい所定の期間外終了抽選を実行し、該期間外終了抽選で当選したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外終了確率を決定する割合、(コ)期間外報知可能期間において転落リプレイに当選してナビ演出が実行された回数が期間外規定回数に到達したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外規定回数を決定する割合、などであってもよい。
また、上記(ク)の場合、準備モードやCZの非ATにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より多い期間外終了ゲーム数を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。また、上記(ケ)の場合、準備モードやCZの非ATにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より低い期間外終了確率を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。上記(コ)の場合、準備モードやCZの非ATにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より多い期間外規定回数を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。
また、報知条件は、たとえば、(サ)期間外報知可能期間において転落リプレイ当選時にナビ演出を実行するか否かを抽選し、当選したときにナビ演出を実行するスロットマシンにおいて、当選確率を決定する割合、などであってもよい。上記(サ)の場合も同様に、準備モードやCZの非ATにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より高い当選確率を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。
また、上記スロットマシンにおける報知条件としては、上記(ア)〜(キ)および上記(ク)〜(サ)のいずれであってもよく、また上記(ア)〜(キ)および上記(ク)〜(サ)のうち選択的に組合されたものであってもよい。報知条件が上記(ア)〜(キ)および上記(ク)〜(サ)のいずれか、また選択的に組合されたものであっても、有利状態に制御されている期間のうち報知期間以外においては、通常状態であるときよりも遊技者にとって有利となるように報知条件が設定されるため、遊技者は期待感を抱きながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(34) 前述した実施の形態において、複数種類の準備モードのうち、ビッグボーナスであるかレギュラーボーナスであるかに応じた種類の準備モードに制御されるように構成してもよい。また、複数種類の準備モードには、準備モードにおいて開始されたゲームから通常遊技状態に制御されない種類の準備モードを含むものであれば、たとえば、転落リプレイに所定確率で当選し、転落リプレイ入賞したときには通常遊技状態に制御されるように設定された種類の準備モードが含まれるものであってもよい。この場合、たとえば、ビッグボーナス(1)が終了したときには、ビッグボーナス(2)が終了したときに制御される準備モード(たとえば、転落リプレイに所定確率で当選する)よりも有利な状態(たとえば、転落リプレイに当選しないなど)に制御されるように構成してもよい。また、ビッグボーナス(1)が終了したとき制御される準備モードから制御される第1有利RTは、ビッグボーナス(2)が終了したとき制御される準備モードから制御される第1有利RTよりも有利な状態(たとえば、通常リプレイの当選率が高い、規定ゲーム数が多いなど)に制御されるように構成してもよい。この場合、準備モードへの制御の契機となるボーナスの組合せは、左リール・中リール・右リール毎に異なる図柄から構成されるものであってもよい。たとえば、ビッグボーナス(1)が「赤7−ブドウ−メロン」、ビッグボーナス(2)が「ブドウ−白7−BAR」、レギュラーボーナスが「メロン−イチゴ−スイカ」等であってもよい。これにより、ボーナス入賞したときに、いずれのボーナスに入賞したのかを分かりにくくすることができる。その結果、どの種類のRTに制御されるかに制御されるのかを分かりにくくすることができる。
また、このように構成した場合、ボーナス演出は、ボーナスの種類に関わらず同一内容の演出を行なうことにより、制御されているボーナスの種類を遊技者が特定できないようにしてもよい。これにより、ゲーム終了時の図柄の組合せから、ボーナスの種類が遊技者にとって識別しづらくなり、どの種類のボーナスに制御されているか遊技者に気付かせにくくすることができる。このため、ボーナス終了後に制御される準備モードの種類を特定困難にすることができる。
また、このように構成した場合、液晶表示器51の表示画面を、可変表示装置2の透視窓3の領域よりも大きく、かつ遊技者の目線の高さに近くして可変表示装置2の透視窓3よりも視認しやすい位置に設置してもよい。そして、液晶表示器51の表示画面において、可変表示装置2の表示状態に対応させて図柄をスクロール表示させる仮想リールを表示させ、かつ可変表示装置2の表示結果に対応する演出用図柄を変動表示させる仮想リールの入賞ライン上に表示させるように構成してもよい。具体的に、可変表示装置2においてブドウの組合せが導出されたときには、液晶表示器51の表示画面における入賞ライン上に「ブドウ−ブドウ−ブドウ」が停止表示されるように構成してもよい。これにより、遊技者は、仮想リールの表示によって可変表示装置2をほとんど見なくてもゲームを進められるようになる。このようなスロットマシンにおいて、上記の準備モードやRTへの制御の契機となるボーナスのいずれかが入賞したときには、入賞したボーナスの種類に関わらず、液晶表示器51の表示画面における入賞ライン上に共通の「7−7−7」が停止表示されるように構成してもよい。これにより、液晶表示器51を視認してゲームを進行する遊技者にとっては、どの種類のボーナスに入賞したのか特定困難となる。その結果、どの種類の準備モードに制御されるかを分かりにくくすることができる。
(35) 上記の実施の形態では、遊技機の一例として、1ゲームに対してメダルやクレジットを用いて賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンを説明した。しかしながら、本発明を具現化する遊技機は、このようなスロットマシンに限定されるものではなく、遊技者に対する有利度が異なるように定められた複数種類の設定値のうちいずれかを設定する有利度設定手段を備える遊技機であればよい。遊技機としては、たとえば、所定の遊技領域に遊技媒体(たとえばパチンコ球)を打ち込み、該打ち込まれた遊技媒体が遊技領域に設けられた始動領域(たとえば始動口)を通過(入賞)することにより、可変表示装置における表示状態を変化させることが可能となり、当該可変表示装置の表示結果が特定表示結果(たとえば大当り図柄の組合せ)となったときに、入賞として遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り状態)に制御するパチンコ機であってもよい。この場合、有利度設定手段は、特定遊技状態に制御される確率が異なるように定められた複数種類の設定値のうちいずれかを設定するものをいう。
(36) 上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機で用いられている遊技球(パチンコ球)を用いて賭数を設定するいわゆるパロットや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行なう球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行なう球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに適用してもよい。
(37) 前述した実施の形態においては、図15(d)などで示したように、非ATであるときに、所定期間として5ゲーム消化する期間経過する度に、抽選条件が成立してAT抽選が行なわれる例について説明した。しかし、所定期間としては、所定回数ゲーム消化する期間に限らず、特定の入賞役(たとえばメロン)に所定回数当選または入賞するまでの期間、転落リプレイに所定回数当選するまでの期間、所定時間経過する期間などであってもよい。これにより、非ATであるときに、所定期間経過するか否かに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(38) 図6や図22では、RT(第1有利RT、第2有利RT)において規定ゲーム数消化したときに、いずれかのリプレイに当選する確率がRTよりも低く設定されている点において、当該RTよりも不利なCZに制御される例について説明した。しかし、RTにおいて規定ゲーム数消化したときには、いずれかのリプレイに当選する確率がRTと同程度に設定され、かつゲーム数の制限がない無限RTに制御してもよい。これにより、RTが終了した後においてもリプレイ当選確率において遊技者にとって有利な状態を継続させるものの、転落リプレイ入賞により通常遊技状態に制御されてしまうことに対する緊張感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(39) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。