JP5719119B2 - デッキプレート用取着体 - Google Patents
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Description
以下、本発明をコンクリートスラブから吊ボルトを吊り下げるために用いられるインサートに具体化した第1の実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
(1)インサート10は、圧接リング32の下面32aとデッキプレートDの上面との間に配設されるシール体18を備えるとともに、このシール体18は厚み方向に圧縮変形可能であり、且つ圧縮後は原形状へ戻ろうとする復帰力を発生する。さらに、シール体18が圧接リング32の下面32aとデッキプレートD上面との間で圧縮されている状態において、シール体18の内周面18aが全周に亘ってインサート本体11の外周面に密接している。よって、シール体18の内周面18aとインサート本体11の外周面との間がシールされ、コンクリートノロがシール体18の内周面18aとインサート本体11の外周面との間を介して、貫通孔DcからデッキプレートDの下方へ漏れ出ることが防止される。また、第1掛止片12c及び第2掛止片12dの上面と圧接リング32の下面32aとの間にデッキプレートDを挟持したとき、シール体18が圧接リング32の下面32aとデッキプレートD上面の変形部DdやバリDeの形状に沿うように変形しつつ圧接する。よって、貫通孔Dcの周りが凹凸状になっていても、シール体18の下面全体がデッキプレートDに圧接し、シール体18とデッキプレートD上面との間に隙間が形成されることを防止することができる。したがって、バリDeを除去したり、貫通孔Dcの周りを平坦面状に均したりするといった準備作業を必要とせず、インサート10をデッキプレートDに容易に固定することができる。その結果として、シール体18によって圧接リング32の下面32aとデッキプレートD上面との間がシールされるため、貫通孔Dcからコンクリートノロが漏れ出ることを防止することができる。
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図5及び図6にしたがって説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した第1の実施形態と同一構成について同一符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。
(8)シール体18が圧縮位置にあるとき、膨出部19が圧接リング32の内周面とインサート本体11の外周面との間に形成される隙間に入り込むようになっている。よって、圧接リング32の内周面とインサート本体11の外周面との間を膨出部19によりシールすることができ、コンクリートノロが圧接リング32の内周面とインサート本体11の外周面との間に侵入されることが防止され、貫通孔Dcからコンクリートノロが漏れ出ることをさらに防止することができる。
以下、本発明を具体化した第3の実施形態を図7及び図8にしたがって説明する。
図7及び図8に示すように、本体部12の小径部12bにおいて、第1掛止片12c及び第2掛止片12dよりも上方には拡径部21が形成されている。この拡径部21は、外形が円形状であるとともに小径部12bの外径より大径に形成されている。拡径部21は、上から下に向かうにつれて小径部12bにおける外周面からの突出量が徐々に多くなるように形成されるとともに、貫通孔Dcの内径よりも僅かに小さく形成され、貫通孔Dcを挿通可能になっている。
(10)シール体38は、シール体38の内周面38aが小径部12bの外周面に密接していない状態で、インサート本体11に沿って上下動可能になっている。よって、シール体38の内周面38aがインサート本体11の外周面に密接した状態で、インサート本体11に沿って上下動可能になっている場合に比べて、シール体38をインサート本体11に沿ってスムーズに上下動させることができる。
○ 上記各実施形態において、インサート本体11は円筒状に形成されていたが、これに限らず、例えば四角筒状であってもよい。この場合、シール体18,38は四角状の孔を有するとともに環状に形成されている必要がある。そして、シール体18,38の内縁によって囲まれた空間形状は、シール体18,38の圧縮位置でのインサート本体11における上下方向と直交する幅方向の断面形状よりも小さくする。これにより、シール体18,38の内面全体を、インサート本体11を取り囲む囲繞方向に沿って間断なくインサート本体11の外面に密接させることができる。なお、インサート本体11の形状、及びシール体の孔の形状は特に限定されるものではない。
○ 上記各実施形態において、コイルスプリング31と圧接リング32とはそれぞれ別体であったが、これに限らず、例えば、コイルスプリング31の他端に圧接リング32が一体的に設けられていてもよい。
(イ)前記掛止部は、前記貫通孔の内面に摺接する際には前記本体内に向けて傾動するとともに、前記貫通孔通過後には原形状へ復帰するように傾動可能に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のデッキプレート用取着体。
Claims (6)
- デッキプレートに穿設された貫通孔を利用して前記デッキプレートに固定されるとともにコンクリートスラブに埋設され、前記コンクリートスラブから吊ボルト又は配線・配管材を支持する被吊下体を吊り下げるために用いられるデッキプレート用取着体であって、
本体の下部側は前記貫通孔を貫通可能に形成されるとともに、前記本体の下部側には、前記デッキプレート下面の前記貫通孔周りに掛止される掛止部が設けられ、前記本体における前記掛止部よりも上側の外面周りには付勢部が設けられるとともに、前記付勢部により前記掛止部に向けて付勢されて前記掛止部と共に前記デッキプレートを挟持する挟持部を備え、
さらに、前記本体周りで前記挟持部と前記デッキプレート上面との間に配設されて厚み方向に圧縮可能な環状のシール体を備え、
前記シール体における内側の部位には、前記挟持部と前記本体との間に入り込み可能な膨出部が前記シール体の上面側へ立ち上がるように形成され、
前記シール体が前記挟持部と前記デッキプレート上面との間で圧縮された圧縮位置では、前記シール体の前記膨出部の前記本体に対する接触部位が、前記シール体が前記本体を取り囲む囲繞方向に沿って間断なく密接することを特徴とするデッキプレート用取着体。 - デッキプレートに穿設された貫通孔を利用して前記デッキプレートに固定されるとともにコンクリートスラブに埋設され、前記コンクリートスラブから吊ボルト又は配線・配管材を支持する被吊下体を吊り下げるために用いられるデッキプレート用取着体であって、
本体の下部側は前記貫通孔を貫通可能に形成されるとともに、前記本体の下部側には、前記デッキプレート下面の前記貫通孔周りに掛止される掛止部が設けられ、前記本体における前記掛止部よりも上側の外面周りには付勢部が設けられるとともに、前記付勢部により前記掛止部に向けて付勢されて前記掛止部と共に前記デッキプレートを挟持する圧接リングを備え、
さらに、前記本体周りで前記圧接リングと前記デッキプレート上面との間に配設されて厚み方向に圧縮可能な環状のシール体を備え、該シール体の内縁によって囲まれた空間形状が前記圧縮位置での本体における上下方向と直交する幅方向の断面形状よりも小さく形成され、
前記圧接リングは、前記シール体の内径及び前記本体の外径よりも大きい内径を有し、
前記シール体が前記圧接リングと前記デッキプレート上面との間で圧縮された圧縮位置では、前記シール体の下面全体が前記デッキプレート上面に圧接し、前記圧接リングの内周面と前記本体の外周面との間に形成される隙間に前記シール体の内周面側の部位が入り込み、前記シール体の内周面側の部位が前記本体の外周面に沿って立ち上がるように前記本体の外周面に密接されるとともに、前記シール体の前記本体に対する接触部位が、前記シール体が前記本体を取り囲む囲繞方向に沿って間断なく密接することを特徴とするデッキプレート用取着体。 - 前記シール体の内縁によって囲まれた空間形状は、前記圧縮位置での本体における上下方向と直交する幅方向の断面形状よりも小さくなっているとともに、前記シール体の内側に前記本体が強制的に挿入されることを特徴とする請求項1に記載のデッキプレート用取着体。
- 前記シール体が前記圧縮位置に配設される前は、前記シール体は前記挟持部と前記掛止部との間に位置するように前記本体に組み付けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のデッキプレート用取着体。
- 前記シール体は、その内面が前記本体の外面に密接した状態で上下動可能になっていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のデッキプレート用取着体。
- デッキプレートに穿設された貫通孔を利用して前記デッキプレートに固定されるとともにコンクリートスラブに埋設され、前記コンクリートスラブから吊ボルト又は配線・配管材を支持する被吊下体を吊り下げるために用いられるデッキプレート用取着体であって、
本体の下部側は前記貫通孔を貫通可能に形成されるとともに、前記本体の下部側には、前記デッキプレート下面の前記貫通孔周りに掛止される掛止部が設けられ、前記本体における前記掛止部よりも上側の外面周りには付勢部が設けられるとともに、前記付勢部により前記掛止部に向けて付勢されて前記掛止部と共に前記デッキプレートを挟持する挟持部を備え、
さらに、前記本体周りで前記挟持部と前記デッキプレート上面との間に配設されて厚み方向に圧縮可能な環状のシール体を備え、
前記掛止部と前記シール体との間で前記本体部の外周から拡径部が突出形成され、該拡径部は、上方から下方に向かうにつれて前記本体部からの突出量が多くなるように形成されており、
前記シール体が前記挟持部と前記デッキプレート上面との間で圧縮された圧縮位置では、前記拡径部の外周面に前記シール体が圧接されて、該シール体の前記本体に対する接触部位が、前記シール体が前記本体を取り囲む囲繞方向に沿って間断なく密接することを特徴とするデッキプレート用取着体。
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