JP5710253B2 - 速効型インスリンアナログ - Google Patents
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Description
ホルモンは、立体配置:プレペプチドB−Arg Arg−C−Lys Arg−A(Cは31アミノ酸の連結ペプチドである)で、24アミノ酸のプレペプチドの後に86アミノ酸を含有するプロインスリンからなるプロインスリンの単鎖前駆物質(プレプロインスリン)として合成される。Arg−Arg及びLys−Argは、2鎖のインスリン分子を形成するためのA鎖及びB鎖の連結ペプチドの切断のための切断部位である。インスリンは正常な代謝調節を維持するために必須である。
ホルモンは、まず二量体に希釈し、次に単量体に希釈することによって分離する一定の六量体として、分泌される。活性なホルモンはインスリン単量体である。インスリン六量体及び/又はインスリン二量体の不安定化によって、欧州特許第214826号に開示される、速効型インスリン様B28Aspヒトインスリンが生じる。
糖尿病患者は、速効型インスリンの複数回注射を伴う遅延型インスリンを含む毎日複数回の注射により治療されるので、速効型及び持効型のインスリンを1回の注射と組み合わせることは複数の注射を省くことになるであろう。国際公開2003/094951は、速効型インスリンアナログインスリンアスパルト(B28Aspヒトインスリン)およびインスリンデテミル(LysB29(Nε-テトラデカノイル) desB30ヒトインスリン)の混合物を開示する。しかしながら、速効型インスリンアナログと持効型インスリンアナログとの混合物は混合能が限られており、速効型インスリンの速効性が低下し、持効型インスリンの持効性が低下するかもしれない。
本発明の目的は、可溶性の持効型インスリンアナログとの混合能に関して公知の速効型インスリンよりも優れた特性を有する改良速効型インスリンを提供することである。
一実施態様では、本発明は、ヒトB鎖の位置B22−B30における少なくとも一の天然アミノ酸残基が、インスリンの単量体形態の形成を促す作用を有する他のアミノ酸残基と置換されている、速効型インスリンアナログであって、B鎖の位置10におけるHisアミノ酸残基がGlnと置換しており、さらに場合によって位置B22−B30の一又は複数のアミノ酸残基が欠失している速効型インスリンアナログに関する。
更なる実施態様では、本発明は、ヒトB鎖の位置B25−B30における少なくとも一の天然アミノ酸残基が、インスリンの単量体形態の形成を促す作用を有する他のアミノ酸残基と置換されている、速効型インスリンアナログであって、B鎖の位置10におけるHisアミノ酸残基がGlnと置換しており、さらに場合によって位置B25、B26及びB30の一又は複数の天然アミノ酸残基が欠失している速効型インスリンアナログに関する。
更なる実施態様では、本発明は、ヒトB鎖の位置B25−B30における少なくとも一の天然アミノ酸残基が、インスリンの単量体形態の形成を促す作用を有する他のアミノ酸残基と置換されている、速効型インスリンアナログであって、B鎖の位置10におけるHisアミノ酸残基がGlnと置換しており、さらに位置B25及びB30の天然アミノ酸残基が欠失している速効型インスリンアナログに関する。
更なる実施態様では、本発明は、ヒトB鎖の位置B25−B30における少なくとも一の天然アミノ酸残基が、インスリンの単量体形態の形成を促す作用を有する他のアミノ酸残基と置換されている、速効型インスリンアナログであって、B鎖の位置10におけるHisアミノ酸残基がGlnと置換しており、さらに位置B26の天然アミノ酸残基が欠失している速効型インスリンアナログに関する。
更なる実施態様では、本発明は、ヒトB鎖の位置B25−B30における少なくとも一の天然アミノ酸残基が、インスリンの単量体形態の形成を促す作用を有する他のアミノ酸残基と置換されている、速効型インスリンアナログであって、B鎖の位置10におけるHisアミノ酸残基がGlnと置換しており、さらに位置B30の天然アミノ酸残基が欠失している速効型インスリンアナログに関する。
更なる実施態様では、位置B22−B30又はB25−B30における1−2のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基と置換されており、更なる実施態様では、位置B22−B30における唯一つのアミノ酸残基が他のアミノ酸残基と置換されている。
一実施態様では、位置B22のアミノ酸は他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B23のアミノ酸は他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B24のアミノ酸は他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B25のアミノ酸は他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B26のアミノ酸は他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B27のアミノ酸は他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B28のアミノ酸は他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B29のアミノ酸は他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B30のアミノ酸は他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B22および位置B27のアミノ酸は、同じでも異なっていてもよい他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B25および位置B27のアミノ酸は、同じでも異なっていてもよい他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B25および位置B28のアミノ酸は、同じでも異なっていてもよい他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B26および位置B27のアミノ酸は、同じでも異なっていてもよい他のアミノ酸残基と置換される。
更なる実施態様では、位置B26および位置B28のアミノ酸は、同じでも異なっていてもよい他のアミノ酸残基と置換される。
前述の各々の実施態様では、天然のアミノ酸残基は、Glu又はAspアミノ酸残基によって置換されてもよい。
一実施態様では、1のアミノ酸残基は欠失される。他の実施態様では、2のアミノ酸残基は欠失される。
本発明の一実施態様では、位置B22−B30又はB25−B30における1のアミノ酸残基は欠失されており、2のアミノ酸残基は同じでも異なっていてもよい他のアミノ酸残基と置換されている。
本発明の他の実施態様では、位置B22−B30又はB25−B30における1のアミノ酸残基は欠失されており、1のアミノ酸残基は他のアミノ酸残基と置換されている。
本発明の更なる実施態様では、位置B22−B30又はB25−B30における2のアミノ酸残基は欠失されており、1のアミノ酸残基は他のアミノ酸残基と置換されている。
他の実施態様では、位置B29のアミノ酸残基は欠失される。
他の実施態様では、位置B28のアミノ酸残基は欠失される。
他の実施態様では、位置B27のアミノ酸残基は欠失される。
他の実施態様では、位置B26のアミノ酸残基は欠失される。
他の実施態様では、位置B25のアミノ酸残基は欠失される。
他の実施態様では、位置B26およびB30のアミノ酸残基は欠失されている。
他の実施態様では、位置B25およびB30のアミノ酸残基は欠失されている。
他の実施態様では、位置B27およびB30のアミノ酸残基は欠失されている。
更なる実施態様では、位置B22のアミノ酸はGluである。
更なる実施態様では、位置B23のアミノ酸はGluである。
更なる実施態様では、位置B24のアミノ酸はGluである。
更なる実施態様では、位置B25のアミノ酸はGluである。
更なる実施態様では、位置B26のアミノ酸はGluである。
更なる実施態様では、位置B27のアミノ酸はGluである。
更なる実施態様では、位置B28のアミノ酸はGluである。
更なる実施態様では、位置B29のアミノ酸はGluである。
更なる実施態様では、位置B22のアミノ酸はAspである。
更なる実施態様では、位置B23のアミノ酸はAspである。
更なる実施態様では、位置B24のアミノ酸はAspである。
更なる実施態様では、位置B25のアミノ酸はAspである。
更なる実施態様では、位置B26のアミノ酸はAspである。
更なる実施態様では、位置B27のアミノ酸はAspである。
更なる実施態様では、位置B28のアミノ酸はAspである。
更なる実施態様では、位置B29のアミノ酸はAspである。
位置B22−B30又はB25−B30のアミノ酸残基の置換のための他の適切なアミノ酸残基は、HisおよびProである。また、B30アミノ酸残基はLysに置換されてもよい。
他の実施態様では、位置B26および位置30のアミノ酸は欠失されており、位置B27のアミノ酸残基は他のアミノ酸残基に置換されている。
他の実施態様では、位置B25および位置30のアミノ酸は欠失されており、位置B28のアミノ酸残基は他のアミノ酸残基に置換されている。
他の実施態様では、位置B25および位置30のアミノ酸は欠失されており、位置B27のアミノ酸残基は他のアミノ酸残基に置換されている。
他の態様では、本発明は、糖尿病の治療のための本発明に係るインスリンアナログの使用に関連がある。
更なる態様では、本発明は、本発明の速効型インスリンアナログと、場合によって安定化、保存又は等張性に適する一又は複数の薬剤、例えば亜鉛イオン、フェノール、クレゾール、パラベン、塩化ナトリウム、グリセロール又はマンニトールを含有してなる製薬的組成物に関する。製剤の亜鉛含量は、インスリン六量体当たり0〜およそ4亜鉛原子であってよい。
また、本発明は、本発明に係る速効型インスリンアナログと持効型インスリンアナログないしは誘導体との混合物である可溶性組成物であって、注入部位からのこの速効型インスリンアナログと持効型インスリンアナログないしは誘導体それぞれのインビボ消失率が別々の組成物で注入された場合と同じか又は実質的に同じである可溶性組成物を提供する。
ゆえに、他の態様では、本発明は、本発明に係る速効型ヒトインスリンアナログを、持効型ヒトインスリンアナログないしは誘導体との混合物で、安定化、保存又は等張性に適する一又は複数の薬剤などの好適なアジュバント及び添加剤、例えば亜鉛イオン、フェノール、クレゾール、パラベン、塩化ナトリウム、グリセロール又はマンニトールと共に含有してなる可溶性の薬学的製剤に関する。
亜鉛含量が、インスリン六量体につき0からおよそ4の亜鉛原子であってもよい。薬学的調製物のpHは、およそ3からおよそ8.5、およそ3からおよそ5、またはおよそ6.5からおよそ7.5であってもよい。
本発明の一実施態様では、持効型ヒトインスリン誘導体は、ヒトインスリンのアシル化された誘導体である。アシル化されたインスリン誘導体は、親油性基が位置B29又はB1のリジン残基に付着されていてもよい。アシル化されたインスリンの図示は、欧州特許第792290号に開示される。商品は、LysB29(Nε-テトラデカノイル)des(B30)ヒトインスリン(インスリンデテミル)を活性成分として含有してなるLevemir(登録商標)である。
持効型インスリンの他の例は、米国特許第5656722号にて開示されるような、B鎖のC末端に付着されるArgなどの陽性荷電アミノ酸を含むものである。商品は、A21Gly、B31Arg、B32Argヒトインスリン(インスリングラルギン)を含有してなるLantus(登録商標)である。
他の実施態様では、本発明は、本発明に係る速効型インスリンアナログを、LysB29(Nε-(N-リトコリル-γ-グルタミル)des(B30)ヒトインスリンとの混合物で含有してなる製薬的組成物に関する。
更なる実施態様では、本発明は、本発明に係る速効型インスリンアナログを、NεB29-(Nα-(HOOC(CH2)14CO)-γ-Glu)des(B30)ヒトインスリンとの混合物で含有してなる製薬的組成物に関する。
更なる態様では、本発明は、特に糖尿病の治療のための哺乳動物の血中グルコースレベルの低減のための薬学的調製物の調製のための、場合によって持効型ヒトインスリンアナログないしは誘導体との混合物での本発明に係る速効型インスリンアナログの使用に関する。
更なる実施態様では、本発明は、治療を必要とする患者に、場合によって持効型ヒトインスリンアナログないしは誘導体との混合物での本発明に係る速効型インスリンアナログの治療上活性な用量を投与することによる、哺乳動物の血中グルコースレベルの低減方法に関する。
本発明に係るインスリンは、二量体および六量体の形成に影響を及ぼすインスリン分子内の特定の位置で修飾され、本発明に係るインスリンアナログは、持効型インスリンアナログとの可溶性混合製剤(予め混合したもの又は自身で混合するもの)を形成しうることに特徴を有する。速効性は、B鎖C末端内の置換/欠失を単量体化することにより達成され、持効型インスリンアナログとの混合性は、位置B10のZn-結合Hisの置換により達成される。
単量体を得るためにヒトインスリンのB鎖のC末端の一又は複数のアミノ酸残基を置換した、速効型インスリンアナログは、例えば欧州特許第214826号から周知である。
結果として生じるインスリン分子が所望の特性を有する限り、つまり、鈍化することなく、速効性があり、可溶性の混合物を形成するために持効型インスリンアナログないしは誘導体と混合可能であり、可溶性である限り、B鎖及びA鎖は共に本発明に係る変異にさらに更なる変異を含んでもよい。このような更なる変異は、物理的ないしは化学的な安定性又は変更インスリン分子の両方に対して安定化作用を有しうる。
他の実施態様では、本発明に係るインスリンアナログは、B10Q,B28E,desB30,A21Gヒトインスリン;B10Q,B27E,desB30,A21 Gヒトインスリン;B10Q,B26E,desB30,A21Gヒトインスリン;及び、B10Q,B25E,desB30,A21Gヒトインスリンからなる群から選択される。
他の実施態様では、本発明に係るインスリンアナログは、B10Q,desB27,B28E,desB30ヒトインスリン;B10Q,desB26,B28E,desB30ヒトインスリン;及び、B10Q,desB25,B28E,desB30ヒトインスリンからなる群から選択される。
他の実施態様では、本発明に係るインスリンアナログは、B10Q,desB27,B28E,desB30,A21Gヒトインスリン;B10Q,desB26,B28E,desB30,A21Gヒトインスリン;及び、B10Q,desB25,B28E,desB30,A21Gヒトインスリンからなる群から選択される。
他の実施態様では、本発明に係るインスリンアナログは、B10Q,B28Eヒトインスリン;B10Q,B27Eヒトインスリン;B10Q,B26Eヒトインスリン;及び、B10Q,B25Eヒトインスリンからなる群から選択される。
他の実施態様では、本発明に係るインスリンアナログは、B10Q,B28E,A21Gヒトインスリン;B10Q,B27E,A21Gヒトインスリン;B10Q,B26E,A21Gヒトインスリン;及び、B10Q,B25E,A21Gヒトインスリンからなる群から選択される。
他の実施態様では、本発明に係るインスリンアナログは、B10Q,desB27,B28Eヒトインスリン;B10Q,desB26,B28Eヒトインスリン;及び、B10Q,desB25,B28Eヒトインスリンからなる群から選択される。
他の実施態様では、本発明に係るインスリンアナログは、B10Q,desB27,B28E,A21Gヒトインスリン;B10Q,desB26,B28E,A21Gヒトインスリン;及び、B10Q,desB25,B28E,A21Gヒトインスリンからなる群から選択される。
ゆえに、本明細書中で用いる「鈍化がない」という用語は、一つの製剤に調製した場合に速効型インスリン及び持効型インスリンが、別々の製剤として投与した場合の作用の特徴と同一か又は実質的に同一である作用の特徴を有することを意味する。
一実施態様では、個々のインスリンの作用の特徴が、別々の製剤として投与した場合の作用の特徴に対して少なくとも75%の同一性がある。
他の実施態様では、個々のインスリンの作用の特徴が、別々の製剤として投与した場合の作用の特徴に対して少なくとも85%の同一性がある。
他の実施態様では、個々のインスリンの作用の特徴が、別々の製剤として投与した場合の作用の特徴に対して少なくとも95%の同一性がある。
「速効型」インスリンとは、通常又は標準のヒトインスリンよりも作用の発現が早いインスリンを意味し、「持効型インスリン」とは、通常又は標準のヒトインスリンよりも作用の持続が長いインスリンを意味する。
ある種の持効型インスリンはアシル化したインスリン誘導体である。ヒトインスリンは、A鎖及びB鎖のN末端基と、位置B29のリジン残基のε-アミノ基という3つの主なアミノ基を有する。リジン残基位置B29のεアミノ基に連結した親油性置換基を含む可溶性インスリン誘導体は、例えば国際公開95/07931および国際公開2005/1234において開示される。
アシル基は、対象の遊離したアミノ基に直接付着されてもよい。しかしながらまた、アシル基は、インスリン分子内の遊離アミノ基と対象のアシル基を連結するリンカーによって、アミド結合を介して付着されてもよい。
アシル化されたインスリンは、ヒトインスリンと比較して1又は2の更なる陰性正味電荷を有してもよい。脂肪酸の遊離カルボン酸基によって、又は、少なくとも一の遊離カルボン酸又は中性pHで負に荷電している基を含む一又は複数のアミノ酸残基を含みうるリンカー基によって、さらに負に荷電しうる。
2つの成分の混合性は、本発明に係る速効型インスリンアナログの、持効型アシル化インスリンLysB29(Nε-テトラデカノイル)des(B30)ヒトインスリン(インスリンデテミル)および持効型インスリンアナログインスリングラルギンとの混合物によって示されている。
速効型インスリンは、例えば欧州特許第1246845号に開示されるような周知の技術によって、速効型インスリンの単鎖インスリン前駆体をコードするDNA配列を適切な宿主細胞内で発現させることによって製造される。インスリン前駆体は、欧州特許第163529号および欧州特許第214826号にて開示されるように、酵素的および化学的なインビトロ方法によって所望のインスリン分子に変換される前駆体分子として、形質移入された宿主細胞において発現される。前駆体分子は、欧州特許第1246845号に開示されるように、後に切断されるN末端伸展と共に発現されてもよい。本発明において適切な種類のN末端伸展の例は、米国特許第5395922号および欧州特許第765395号において開示される。
本発明に係る速効型インスリンと混合される持効型アシル化インスリンを調製するためのインスリン前駆体生産物は、上記の方法と類似の方法によって製造されうる。インスリン前駆体は、例えば欧州特許第214826号、欧州特許第375437号および欧州特許第383472号において記載されるように、所望の位置でアシル化されうる。
B鎖は、30のアミノ酸残基を有するヒトインスリンB鎖を指し、A鎖は、21のアミノ酸残基を有するヒトインスリンA鎖を指す。本発明に係るインスリンアナログ内のB鎖及びA鎖の両方は、結果として生じるインスリン分子が所望の性質を有する限り、本発明に係る変異にさらに付加的な変異を含んでもよい。
更なる変異の数は、典型的に3より多くなく、より典型的に2又は1であろう。
ゆえに、B1のアミノ酸残基は、Asp又はGlyのような他のアミノ酸残基に置換されてもよく、又は欠失していてもよい。また、位置B3のAsnは、Thr、Lys、Gln、Glu又はAspに変異してもよい。また、B鎖はN末端伸展を含んでもよく、B1は欠失していてもよい。
A鎖において、位置A21のAsnは、Ala、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Met、Ser、Thr、Trp、Tyr又はValに、特に、Gly、Ala、Ser又はThrに、そして好ましくはGlyに変異してもよい。また、A18はGlnに変異してもよい。最後に、A鎖は、A22およびA23などのC末端伸展を含んでもよい。位置A22およびA22のアミノ酸残基は、酸性のpH範囲で良好な溶解性を与えるリジン残基であってもよく、アミド分解に対してさらに分子を安定させる。
「インスリンアナログ」とは、一又は複数のアミノ酸の置換、付加又は欠失及びこれらの組合せによる天然の分子からの逸脱を有する分子を意味する。
「インスリン誘導体」とは、一又は複数の主鎖アミノ酸残基に付着される化学基を有するインスリン分子を意味する。
アミノ酸残基は、3文字アミノ酸コード又は1文字アミノコードで示される。明確に示されない限り、本明細書において言及するアミノ酸はL-アミノ酸である。さらに、特に明記しない限り、ペプチドのアミノ酸配列の左右の端はそれぞれN-およびC末端である。
本明細書において用いられる「単量体インスリン」なる用語は、ヒトインスリンよりも自己会合(二量体および六量体に)する傾向が低いヒトインスリンアナログを指す。
本発明の速効型インスリンを場合によって持効型インスリンアナログないしは誘導体と混合して含有する組成物は、インスリンに対して感受性がある状態の治療において使用され得る。したがって、それらは、1型糖尿病、2型糖尿病、ならびに例えば重篤なけがをした人及び主要な手術を経験した人においてしばしば見られる高血糖の治療において使用され得る。任意の患者に適する用量レベルは、用いる特定のインスリンアナログないしは誘導体の効力、患者の年齢、体重、身体活性、及び食事、他の薬剤との可能な組み合わせ、ならびに治療されるべき状態の重症度を含む種々の因子に依存するであろう。本発明のインスリンアナログないしは混合物の一日量は、既知のインスリン組成物に対してと同様に当業者により個々の患者に対して決定されることが推奨される。
通常、本発明の製薬的組成物は皮下に投与される。しかしながらまた、組成物は、インスリンポンプに用いられてもよいし、肺の(pulmunal)投与のために調製されてもよい。
速効型インスリンアナログと持効型インスリンは、およそ10/90%、およそ30/70%、又はおよそ50/50%の比率で混合されうる。一実施態様では、持効型インスリンと速効型インスリンとのモル比は2/1より大きい。
薬学的に許容可能な防腐剤は当分野で周知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, 1995を参照されたい。
等張剤は、塩(例えば塩化ナトリウム)、糖質又は糖アルコール、アミノ酸又はアルジトール(例えばグリセロール(グリセリン)からなる群から選択されてよい。製薬的組成物での等張剤の使用は当業者に周知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, 1995を参照されたい。等張剤は、一般的に1mg/mlから50mg/mlの濃度で存在する。更なる実施態様では、等張剤は、1mg/mlから7mg/ml、8mg/mlから24mg/m、または25mg/mlから50mg/mlの濃度で存在する。
項目及び副項目は、便宜上のためのみに使用され、本発明を限定するように解釈されるべきでない。
本明細書中における例又は例示的な言葉(「例えば」及び「〜のような」)の使用は、単に本発明をよりよく説明することを意図しており、示さない限り本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中の記載は、権利請求されていないあらゆる要素が本発明の実施に必須であることを示すと解釈されるべきではない。
特許書類の引用及び援用は、ここでは便宜的にのみなされ、そのような特許書類の妥当性、特許性、及び/又は実施可能性の見解を示すものではない。
すべての発現プラスミドは、C-POTの種類のものであり、欧州特許第171142号に記載のものと類似しており、出芽酵母(S. cerevisiae)中での安定性及びプラスミド選別の目的で分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)トリオースリン酸イソメラーゼ遺伝子(POT)を含有することを特徴とする。また、プラスミドは、出芽酵母トリオースリン酸イソメラーゼプロモーター及びターミネーターを含有する。これらの配列は、リーダーとインスリン生成物の融合タンパク質をコードするEcoRI-XbaI断片の配列を除くすべての配列が、プラスミドpKFN1003(国際公開第90/100075号に記載)の対応配列と類似している。異なる融合タンパク質を発現させるために、pKFN1003のEcoRI-XbaI断片は、単に対象のリーダー-インスリン融合をコードするEcoRI-XbaI断片によって置換する。このようなEcoRI-XbaI断片は、標準的な技術に従って合成オリゴヌクレオチドとPCRと用いて合成してもよい。
発現プラスミドにて形質転換された出芽酵母(S. cerevisiae)株MT663はYPD中、30℃で72時間生育される。発現され分泌されたインスリン前駆体は従来の方法によって単離され、上記のように従来のインビトロ酵素変換により本発明に係る所望のインスリンアナログに変換される。
インスリン製剤の平衡溶解度
Zn2+、フェノール及びグリセロールを市販の製品に近い濃度で含むか又は120mM NaClを含む、速効型インスリンアナログの保存溶液又は速効型インスリンアナログと持効型インスリン(インスリングラルギン)との混合物の保存溶液を調製し、pH溶解性質のアルカリエンドポイントに相当する所望の値にpHを調整した。これらの貯蔵溶液から試料を取り出し、pH3−8の範囲の所望の値にpHを調整し、0.3mlの試料を23℃で少なくとも4日間インキュベートした。各試料の遠心分離(23℃で20分間、20000g)の後、pHを測定し、XTerra RP8 Guardカラム(Waters)、50×20mm、5ミクロン粒径にて、35℃で2ml/分で溶出させた、又はGemini3u C18 110Aカラム(Phenomenex)、50×2.0mm、3ミクロン粒径にて、35℃で0.8ml/分で溶出させた、逆相HPLC分析によって上清中のインスリン含量の定量により溶解性を決定した。インスリンは、リン酸緩衝液pH=7.2にて、およそ7%(w/w)アセトニトリルから始め、その後およそ65%(w/w)の濃度にアセトニトリルを段階的に増加させて、溶出する。
表1では、これらの溶解性は、混合時の中性pHでの個々のインスリンアナログの溶解性が別々の調製物中での溶解性と比較して損なわれていない場合、「Lantus(登録商標)混合性」との見出しの欄に「+」として表す。インスリングラルギンが中性pHで沈殿する場合の他の用語では、本発明のインスリンアナログは完全に可溶性であるが、我々は2つのアナログが混合可能であるとみなし、これを表1では「+」と表す。
B10Q,desB26,B28E,desB30ヒトインスリン及びインスリングラルギンの調製物のグルコース利用
本発明のインスリン調製物の皮下注射後のグルコース利用効果は、Kurtzhals & Ribel, Diabetes 44, 1381-1385, (1995)にて記載されるように、ブタクランプモデルを用いて特徴を表した。
図5は、0.6mM B10Q,desB26,B28E,desB30、19mM フェノール、19mM m-クレゾール、1.6%グリセロール、pH=3.2(合計90nmolのインスリンアナログ)およびインスリングラルギン(合計210nmolのインスリングラルギン)の別々の注入、又は使用前に30:70(モル基準)に混合した前記2つのインスリンの調製物(合計300nmolの2つのインスリンアナログ)の単回注入のいずれかを皮下投与した後のブタにおけるグルコース利用を比較する。別々に投与した後と比較したときの混合調製物の投与後のグルコース利用は、実験的不確実性の範囲内で差異がない。
異なる製剤における多くの本発明のインスリンアナログのPK性質は、ブタへの皮下注入後の皮下貯蔵物からの消失率によって特徴付けた。T50%は、外的γ−計測器にて測定されるとき、A14Tyr(125I)インスリンの50%が注入部位から消失した時の時間である(Ribel et al., The Pig as a Model for Subcutaneous Absorption in Man. In: M. Serrano-Rtios and P.J. Lefebre (Eds): Diabetes (1985) Proceedings of the 12th congress of the International Diabetes Federation, Madrid, Spain, 1985 (Excerpta Medica, Amsterdam (1986), 891-896)。多くの本発明のインスリンアナログのT50%値を表1に表し、消失曲線の例を図6に示す。NovoRapid(登録商標)製剤のインスリンアスパルト(B28Dヒトインスリン)を対照として、すべての実験に含めた。
試験結果を表1に示す。
(1)は、生化学的方法アッセイ(II)を指す。
(2)は、生化学方法アッセイ(III)を指す。
(3)は、生化学方法アッセイ(IV)を指す。
(4)は、実施例3に記載のように測定される、0.6mM インスリンアナログ、19mM フェノール、19mM m-クレゾール、1.6%グリセロール、3.0と4.0の間のpHの製剤を指す。
(5)は、実施例3に記載のように測定される、0.18mM インスリンアナログ、1.68mM インスリンデテミル、0.84mM Zn、19mM フェノール、19mM m-クレゾール、1.6%グリセロール、10mM NaCl pH7.4以下、又は0.3mM インスリンアナログ、1.2mM インスリンデテミル、0.84mM Zn、19mM フェノール、19mM m-クレゾール、1.6%グリセロール、10mM NaCl pH7.4以下の製剤を指す。
(6)は、列挙するモル比のLantus(登録商標)と(4)の製剤との混合物を指す。実施例3に記載のように測定される。
(7)は、実施例1に記載のように測定される、個々のインスリン種の溶解性を指す。
(8)は、サイズ排除クロマトグラフィ(生化学方法アッセイ(I))にて測定される混合能を指す。単量体及び六量体としてそれぞれ溶出する材料についての測定された分布と、モル比から算出される理論上の分布を括弧内に示す。このシステムにおけるインスリンデテミルは部分的単量体及び部分的六量体として溶出される。
(9)は、NUV−CD方法(生化学方法アッセイ(VI))。
アッセイ(I)
サイズ排除クロマトグラフィ(SEC)は基本的にHavelund等 2004 Pharmaceutical research, 21, 1498-1504に記載のように行った。クロマトグラフィシステムは、37℃のトリス緩衝等張生理食塩水(NaCl 140mM、トリス/HCl 10mM、NaN3 0.01%、pH7.5)、1%のカラム容量を注入し、カラム容量当たり90分の流速を用いて溶出したSuperose 6 HR PC 6/30カラム(GE healthcare)と276nmのUV検出であった。参照物質は、安定インスリン単量体インスリンX2(AspB9、GluB27ヒトインスリン、亜鉛フリー)、安定六量体インスリン:Co(III)インスリン、アルブミン(HSA)及び共有結合性アルブミン(溶液中で形成)とした。
インスリンレセプター結合
ヒトインスリンレセプターのインスリンアナログの親和性は、SPAアッセイ(シンチレーション近接アッセイ)マイクロタイタープレート抗体捕獲アッセイにて測定することができる。SPA−PVT抗体-結合ビーズ、抗マウス試薬(Amersham Biosciences、カタログ番号PRNQ0017)を25mlの結合バッファ(100mM HEPES pH 7.8;100mM 塩化ナトリウム、10mM MgSO4、0.025% Tween-20)と混合する。単一Packard Optiplate(Packard番号6005190)用の試薬混合物は、2.4μlの1:5000に希釈した精製した組み換えヒトインスリンレセプター-エクソン11、100μlの試薬混合物当たり5000cpmに相当するA14 Tyr[125I]-ヒトインスリンのある量の貯蔵溶液、12μlの1:1000に希釈したF12抗体、3mlのSPA-ビーズ及び総量を12mlにする結合バッファからなる。次いで、総量100μlを加え、希釈物を適当な試料から作製する。100μlの試薬混合物を希釈物に加え、試料をゆっくりと撹拌しながら16時間インキュベートする。次いで、この相を1分間遠心分離して分離し、プレートをTopcounterにて計数する。結合データは、GraphPad Prism 2.01(GraphPad Software, San Diego, CA)に非線形回帰アルゴリズムを用いてフィッティングする。
インスリンアナログの生物学的能力、ラットフリー脂肪細胞アッセイ
ラットを屠殺し、精巣上体脂肪パットを取り出し、分解バッファにおく。勢いよく振とうしながら37℃で1時間分解を行う。組織細片を取り除くために細胞懸濁液を濾過し、脂肪細胞を2回洗浄し、インキュベーションバッファに再懸濁する。0.1mlの細胞懸濁液は、10μlのグルコース溶液および10μlのインスリン又は他の化合物と共に、ゆっくりと振とうしながら37℃で2時間インキュベートする。150μlのシンチレーターを加えてインキュベートを止め、計数する。
内部標準および未知試料のEC50を比較することによって能力の算出を行う。曲線のフィッティングは、一定の最低及び最大の応答を予想する4パラメータロジスティックモデルである。
ヒトインスリン様増殖因子-1レセプター(hIGF-1R)に対するインスリンアナログの結合
ヒトインスリン様増殖因子-1レセプター(hIGF-1R)に対するインスリンアナログの親和性は、SPA(シンチレーション近接アッセイ)マイクロタイタープレート抗体キャプチャアッセイにて測定することができる。抗マウスPVT SPAビーズ(500mg、GE Life Sciences # RPNQ0017)は、25mlの結合用バッファ(100mM HEPES、100mM NaCl、10mM MgSO4、0.025%ツイーン-20、pH=7.8)と混合する。単一96ウェルマイクロタイタープレート(Optiplate-96 Perkin-Elmer # 6005190)のための混合試薬は、40μlの精製された組み換えhIGF-1R(Novo Nordisk A/S)、12μlの抗hIGF-1Rモノクローナル抗体(クローン24−31)の1:16希釈物、3mlのSPAビーズ懸濁物及び全量12mlになるまでの結合バッファからなる。次いで、25μlのIGF-1の一連の希釈物に、インスリン又はインスリンアナログ、100μlの混合試薬および10000cpmに相当する[125I]A14Tyr-ヒトIGF-1の25μlの希釈物を加える。試料は、穏やかに撹拌しながら室温で16時間インキュベートする。次いで、プレートを1000rpmにて1分間遠心し、Packard TopCount NXTにて計数する。結合データは、GraphPad Prism 4.03(GraphPad Software, San Diego, CA)の4-パラメータ非線形回帰アルゴリズム(S字形用量-反応)を用いてフィットさせる。
インスリンアナログの持効型アナログとの混合能、NMRベースの方法
NMRスペクトルのタンパク質及びペプチドからのシグナルは、局所の化学環境に非常に影響される。その結果、我々は、インスリンの混合能のためのプローブにNMRシグナルを用いることができる。15N標識されたdesB30インスリンについて、1H−15N HSQC NMRスペクトルのNH基からのシグナルの位置は公知である。15N標識desB30インスリンを非標識のアナログと混合した場合の1H−15N NMRスペクトルの変化をモニターすることができる。desB30インスリンの1H−15N HSQC NMRスペクトルおよびあるアナログと混合したdesB30のスペクトルを比較する。アナログが混合物中に存在する場合に15N desB30の1H−15N HSQCスペクトルに新規なピークが現れた場合、15N desB30インスリンのNH基の局所の環境における変化を示す。また、これは、二量体/六量体の混合が形成されたことが、2つの成分が混合可能でないことを意味することを示す。
1H−15N HSQC NMRスペクトルは、コールドプローブを備えたVarian Inova600NMR分光光度計にて記録した。すべてのデータは37℃の温度で再記録した。インスリン(15N desB30および選択されたアナログ)は別々に水に溶解し、混合し、最終溶媒系は、30mM フェノール-d、10mM NaCl、14mg/ml プロピレングリコール-d及び8mM リン酸緩衝液pH7.4、0.1mM Zn、90%H2O/10%D2Oである。
インスリン濃度は、0.2mM 15N desB30及び0.05mMの選択されたインスリンアナログであった。比較のために、15N desB30のNMRスペクトルを同一の溶媒条件下で記録した。
このアッセイにおいて本発明に係るインスリンアナログを試験した場合、大部分のアナログがdesB30インスリンと混合可能であることが明らかとなったことから、これらはまた、B29内の付加したアシル基を除いて分子のこの領域内にdesB30インスリンと同じアミノ酸組成を有するインスリンデテミルとも混合可能であろうことが示される。
単量体/二量体平衡の評価、NUV−CDベースの方法
インスリンアナログの単量体化、NUV−CD
350−250nmのNUV−CD(近UV円二色性)スペクトルはチロシン発色団の環境を反映し、凝集に非常に敏感であり、ゆえに、単量体と二量体/高次凝集との平衡のレポーターとして有用であり、数値は単量体種では低く(低濃度)、二量体種では高い(参考までに、ヒトインスリンは最も濃度が高い)。
NUV CDスペクトルは、(+)-10-カンフルスルホン酸にて較正したJasco J-715分光旋光計を使用して20℃で記録した。CDは、近UV範囲(250−350nm)のタンパク質のモル濃度に正規化したΔε(M−1cm−1)として表され、濃度に対する276nmのシグナルは単量体化のレポーターとして用いる。
表1では、「単量体−>1mM(NUV−CD)」との見出しを付けた欄の「+」は、試験したインスリンアナログが主に単量体形態であったことを示す。
Claims (6)
- 以下の(1)ないし(13)の変異から選択される一組のアミノ酸変異を含む、天然インスリンの速効型インスリンアナログ:
(1)B10Q、B28E、及びdesB30;
(2)B10Q、desB27、B28E、及びdesB30;
(3)B10Q、B22E、B28E、及びdesB30;
(4)B10Q、desB26、B28E、及びdesB30;
(5)B10Q、B26E、B28E、及びdesB30;
(6)B10Q、desB25、B28E、及びdesB30;
(7)B10Q、B25H、B28E、及びdesB30;
(8)A21G、desB1、B3T、B10Q、B28D、B29P、及びB30K;
(9)A21G、B10Q、desB27、B28E、及びdesB30;
(10)A21G、B10Q、B25H、B28E、及びdesB30;
(11)A21G、desB1、B3Q、B10Q、B28E、及びdesB30;
(12)A21G、desB1、B3Q、B10Q、B25H、B28E、及びdesB30;及び
(13)A22K、B3T、B10Q、desB27、B28E、及びdesB30。 - 糖尿病の治療の使用のための、請求項1に記載の速効型インスリンアナログ。
- 請求項1に記載の速効型インスリンアナログを持効型インスリンアナログないしは誘導体との混合物で含有する薬学的製剤。
- 持効型インスリンがアシル化されたインスリン誘導体である、請求項3に記載の薬学的製剤。
- 持効型アシル化インスリンがLysB29(Nε-テトラデカノイル)des(B30)ヒトインスリン(インスリンデテミル)である、請求項4に記載の薬学的製剤。
- 持効型インスリンがA21Gly,B31Arg,B32Argヒトインスリン(インスリングラルギン)である、請求項4に記載の薬学的製剤。
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