JP5709504B2 - 炊飯器 - Google Patents
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Description
このような蓋体は、蓋体に設けられた係合爪が、蓋体を開放するためのボタンを兼ねる蓋開閉レバー(係止ボタン)で下方に係合保持されることにより本体の開口を閉鎖した状態となる。
そして、このような蓋体と蓋開閉レバーは、蓋開閉レバーを押圧することで本体前方に回動させることで、蓋体の係合爪と蓋開閉レバーの係合が解除される。これにより蓋体は、ネジリバネの弾性力により、軸支位置を中心に本体後方に向かって開放される。
この為、蓋体を本体に閉めるとき、蓋体の係合爪が蓋開閉レバーに、上方より接触して蓋開閉レバーを前方に押し出して係合することとなる。
従って、この係合爪と蓋開閉レバーの接触が繰り返されることにより、蓋開閉レバーの表面に意匠性を高めるためにメッキ処理などを施してある場合、メッキが剥離することによる意匠性の低下や、メッキの亀裂に形成される鋭いエッジに使用者が触れることによる怪我の恐れが生じる、という課題があった。
図1〜図7を参照すると、炊飯器Sは、米や水などの被加熱物を内部に保持する内釜30を収納するための凹状の収納部11が形成された本体10と、この収納部11の開口11aの上方を開閉する蓋体20から構成されている。
本体10の前部の上面には、炊飯メニューなどの各種設定入力を行う操作部12が設けられている。この操作部12は、複数の操作キーからなる操作パネル12aや表示手段12bから構成されている。
使用者は、表示手段12bの表示内容や音声報知手段からの音声報知を参考に、各種操作キーを操作することで、タイマーセット、メニュー選択、時計セット、炊飯スタート、各種操作の取消、保温等の操作が可能となっている。
つまり、蓋体20が後述するように本体10に係止されていない状態では、収納部11に対して内釜30が着脱自在となるように、蓋体20が本体10に対して開放した状態となる。
つまり炊飯器Sは、蓋体20が本体10に閉じられた状態において、操作部12の操作キーが配置されている前部の上面(第1の上面10a)と蓋体20の上面20dが、連続的に繋がるような外形状が形成されるように構成されている。
この凹部10dの左右壁面にはそれぞれ樹脂により軸受部10e(図示せず)が形成され、下部には後述するコイルバネ16を取り付けるバネ取り付け部10fが形成されている。
そして、この凹部10dには、蓋体20を係止及び係止状態の解除するためのボタンである係止ボタン15が配置される。
押圧部15aは、使用者が蓋体20の係止状態を解除するために係止ボタン15を回動させるために押圧する部位である。係止凹部15bは、後述する蓋体20の形成された係止爪25を受け入れて凹部内部に保持することで、係合する部位である。
バネ受け部15eは、バネ取り付け部10fに取り付けられたコイルバネ16を下方向から受ける部位であり、コイルバネ16の開口内部に挿入されることにより、脱落しないように構成されている。
つまり、コイルバネ16はバネの元の形状に戻ろうとする復元力で、係止ボタン15を下方から上方へ押圧すると共に、前面部15f下側が凹部10dの壁面に当接して後方へ付勢した状態となっている。
このように係止ボタン15は凹部10dの内部において、係止凹部15bの開口を後方に向け、コイルバネ16に付勢された状態で、押圧部15aに作用する外力により回動自在に軸支されている。
つまり、壁部10cの面と係止ボタン15の後端(後面15g)は、揃った状態となっている。
ここで、係止ボタン15の基体への塗装について、上面を形成する押圧部15aと前面を形成する前面部15fには塗装を行うが、後面15gと両側面15cと軸15dと角部15hには塗装を行わない。
尚、後述するが、係止ボタン15が本体10に取り付けられ、蓋体20を開閉する際、後面15gと両側面15cと軸15dと角部15hは、他の部位と接触する部分である。
つまり、基体の面上に、塗料の厚さによるエッジが立ちにくいので、塗装面と外部との接触で塗装が剥がれにくい。
また、本実施の形態において係止ボタン15に行う中塗りには、微細なアルミ粉を添加したウレタン系塗料を用いてメッキ調の塗装を行っている。このようなメッキ調の塗装を用いることで、実際に意匠面にメッキ処理を施したかのように、係止ボタン15に高級感を出すことができる。
蓋体20には開口20cが形成されており、この開口には調理中に発生する水蒸気と共に炊飯器Sの外部に噴出する米の成分であるおねばを受入れ、水蒸気とおねばを分離し、水蒸気は炊飯器Sの外部へ排出し、おねばは内釜内部へ戻すカートリッジ21が着脱自在に取り付けられている。
また、蓋体20の下面には、蓋体20が本体10に閉じられた際に内釜の開口を覆う内蓋22と、蓋保温ヒーター23が設けられている。この蓋保温ヒーター23は、内蓋22を保温することにより、内蓋22に生じる結露を防止するためのものである。
そして、先に述べたように、蓋体20と本体10の間にヒネリバネ18aを介在させた状態で、取り付け部20bを蓋体受け部18に回動自在に軸支することで、蓋体20が常に開口11aが開放する方向へと付勢した状態で、本体10に対して開閉自在に取り付けられる。
つまり、本体10に形成されたヒネリバネ18aを有する蓋体受け部18と、蓋体20に形成された蓋体取り付け部20bにより、蓋体20を本体10に対して開閉自在にするヒンジが形成されている。
また、この係合爪25は、蓋体20が本体10に閉じられた状態において、蓋体20の前端面20aに向けて下り傾斜する面である受け部25aと、この受け部25aの先端から下方に行くに従って蓋体20の前端面20aに近づく面で構成されるテーパー部25bを有した形状である。
ここで、係合爪25は、蓋体20の前端面から前方へ突出しているので、蓋体20が本体に閉じられている状態において係合爪25は、本体10側である係止ボタン15の係合凹部15bの内方に入り込むことになる。
図1〜図3を参照すると、蓋体20が本体10に閉じられる過程において、まず、蓋体20が本体10の上面に近づくに伴い、係止ボタン15の上方より係合爪25が近づいてくる。
これにより、蓋体の凹部に軸支された係止ボタン15は、コイルバネ16の弾性力に抗して、前方に向けて回動(図中矢印A、左回転)し、炊飯器Sを上方から見た場合の壁部10cのラインより前側に係止ボタン15が押圧される。
この状態において蓋体20は、ヒンジに設けられたヒネリバネ18aの弾性力により、開放する方向(図中、上方向)に付勢されるので、受け部25aが凹部15bの上面に付勢し、凹部15bの内部に係合爪25が保持される。
これにより、蓋体20は本体10に対して閉じた状態に保持される。
まず、係止ボタン15の押圧部15aを上方より押すことにより、コイルバネ16により本体10後方に向いて付勢されている係止ボタン15を本体10の前方(図中、左回転)に傾くように回動させる。
これにより、受け部25aが凹部15bの内部で上下に重ならなくなるので、蓋体20はヒネリバネ18aの弾性力により上方に回動して本体10から開放される。
係止ボタン15は、上面を形成する押圧部15aと前面を形成する前面部15fには塗装を行い、後面15gと両側面15cと軸15dと角部15hには塗装を行わない。
つまり、係止ボタン15の外部から見える部位は意匠性を向上させる塗装を行い、外部から見えない部位であり、蓋体20を開閉する際に他の部位と接触する部分である後面15gと両側面15cと軸15dと角部15hは、基体の素地である樹脂が露出した状態となっている。
これにより、各部位の接触(摺接)部位を基点とした係止ボタンの15の意匠部分へ及ぶ、塗装の剥がれの広がりを防止することができる。
また、接触など何らかの原因で塗装が施されている意匠面に傷などが付いても、塗装が剥がれるだけなので、メッキのように剥がれた部位が鋭くなりにくく、使用者が接触することによる怪我を防止することができる。
つまり、基体の面上に、塗料の厚さによるエッジが立ちにくいので、塗装面と外部との接触で塗装が剥がれにくい塗装面を構成することができる。
15 係止ボタン、16 コイルバネ、17 制御部、18 蓋体受け部、
18a ヒネリバネ、20 蓋体、21 カートリッジ、25 係合爪、30 内釜
Claims (2)
- 被加熱物を内部に保持する内釜を収納するための収納部が形成された本体と、該収納部の上方を開閉する蓋体を有し、
前記蓋体は、前部に前方へ突出する係合爪が形成され、前記本体の後部に常に前記収納部の上方を開放する方向へ付勢する力が作用した状態で回動自在に取り付けられ、
前記本体には、前記蓋体が閉じられた状態において、前記係合爪を係止して前記蓋体を前記本体に閉じた状態に保持する係止ボタンが設けられ、
該係止ボタンは、前記蓋体が前記本体に閉じられた状態において外部から見える部位には塗装が施され、前記蓋体の開閉時において他の部位と接する部位は素地が露出し、
前記本体には前記係止ボタンを取り付ける凹部が形成され、該凹部の内部には軸受部が形成され、前記係止ボタンの側面には前記軸受部に軸支される軸が一体に形成されており、前記係止ボタンの素地が露出した部位は、前記軸であり、
前記軸受部及び前記軸は、樹脂により形成されたことを特徴とする炊飯器。 - 被加熱物を内部に保持する内釜を収納するための収納部が形成された本体と、該収納部の上方を開閉する蓋体を有し、
前記蓋体は、前部に前方へ突出する係合爪が形成され、前記本体の後部に常に前記収納部の上方を開放する方向へ付勢する力が作用した状態で回動自在に取り付けられ、
前記本体には、前記蓋体が閉じられた状態において、前記係合爪を係止して前記蓋体を前記本体に閉じた状態に保持する係止ボタンが設けられ、
該係止ボタンは、前記蓋体が前記本体に閉じられた状態において外部から見える部位には塗装が施され、前記蓋体の開閉時において他の部位と接する部位は素地が露出し、
前記係止ボタンは、上方を向き上面を形成する押圧部と、後方を向く後面と、該後面に開口する係止凹部と、前記押圧部と前記後面が交わる角部が一体に形成されており、後方に付勢された状態で前後に回動可能に前記本体に設けられ、
前記蓋体が前記本体に閉じられる過程において、前記係合爪が前記角部及び前記後面を押圧して前記係止ボタンを前方に動作させた後、前記係止凹部に入り込むことで前記蓋体が前記本体に閉じた状態で保持可能に構成され、
前記係止ボタンの素地が露出した部位は、前記後面及び/又は前記角部であり、
前記係止ボタン及び前記係合爪は、樹脂により形成されたことを特徴とする炊飯器。
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