JP5707197B2 - ポリオール組成物及びポリウレタン樹脂 - Google Patents

ポリオール組成物及びポリウレタン樹脂 Download PDF

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Description

本発明は、ポリオール組成物及びポリウレタン樹脂に関する。具体的には、例えば、鋼材を保護するポリウレタン樹脂の原料として用いられるポリオール組成物、及び、該組成物とポリイソシアネート化合物とが反応されてなるポリウレタン樹脂に関する。
従来、この種のポリオール組成物としては、様々なものが知られており、具体的には、例えば、分子中にポリブタジエン構造及び複数の水酸基を有するポリブタジエンポリオールとひまし油とを含むものが知られている(特許文献1)。
斯かるポリオール組成物は、例えば、使用直前にポリイソシアネート化合物と混合されて鋼材表面に塗布され、鋼材表面にポリウレタン樹脂の保護材を形成する用途等において使用される。
しかしながら、斯かるポリオール組成物は、該組成物を用いて製造されたポリウレタン樹脂が低温においては比較的耐衝撃性を有するものの、高温においては外力によって比較的容易に変形し得るという問題がある。即ち、斯かるポリオール組成物を用いて製造されたポリウレタン樹脂が、鋼材表面の保護材の用途等において要される高温における耐変形性に必ずしも優れたものでないという問題がある。
特開昭64−79268号公報
本発明は、上記問題点等に鑑み、低温において比較的耐衝撃性に優れ且つ高温において変形が抑制されたポリウレタン樹脂を製造することができるポリオール組成物を提供することを課題とする。また、低温において比較的耐衝撃性に優れ且つ高温において変形が抑制されたポリウレタン樹脂を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係るポリオール組成物は、分子中にポリブタジエン構造及び複数の水酸基を有するポリブタジエンポリオール(a)と、分子中に複数の水酸基を有する三級アミンであるアミンポリオール(b)と、分子中に2つの一級水酸基を有し且つ凝固点が−20℃以下であるアルキレンジオール(c)と、ひまし油系ポリオール(d)と、分子中に活性水素含有アミノ基を有するアミン化合物(e)とを含むことを特徴とする。
本発明に係るポリウレタン樹脂は、前記ポリオール組成物と、分子中に複数のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とが反応されてなることを特徴とする。
本発明に係るポリオール組成物は、低温において比較的耐衝撃性に優れ且つ高温において比較的変形が抑制されたポリウレタン樹脂を製造することができるという効果を奏する。また、本発明に係るポリウレタン樹脂は、低温において比較的耐衝撃性に優れ且つ高温において比較的変形が抑制されているという効果を奏する。
以下、本発明に係るポリオール組成物の第一実施形態について説明する。
本実施形態のポリオール組成物は、分子中にポリブタジエン構造及び複数の水酸基を有するポリブタジエンポリオール(a)と、分子中に複数の水酸基を有する三級アミンであるアミンポリオール(b)と、分子中に2つの一級水酸基を有し且つ凝固点が−20℃以下であるアルキレンジオール(c)とを含むものである。
前記ポリオール組成物は、後述するポリイソシアネート化合物と反応することにより、ポリウレタン樹脂になる。
前記ポリオール組成物は、該ポリオール組成物を後述するポリイソシアネート化合物と反応させて製造したポリウレタン樹脂が低温においてより耐衝撃性に優れ高温においてより耐変形性に優れるという点で、さらに、(d)ひまし油系ポリオール、及び(e)分子中に活性水素含有アミノ基を有するアミン化合物を含む
また、前記ポリオール組成物は、前記ポリウレタン樹脂が、低温においてより耐衝撃性に優れ高温においてより耐変形性に優れたものになり得るという点で、粉体状の無機充填材を含むことが好ましい。
前記ポリブタジエンポリオール(a)は、1,3−ブタジエンがトランス1,4結合したポリブタジエン構造を有するものであってもよく、1,3−ブタジエンがシス1,4結合したポリブタジエン構造を有するものであってもよく、1,3−ブタジエンが1,2結合したポリブタジエン構造を有するものであってもよい。また、これら結合が混在したポリブタジエン構造を有するものであってもよい。
前記ポリブタジエンポリオールとしては、分子中にポリブタジエン構造及び2つの水酸基を有するものが好ましく、鎖状のポリブタジエン構造の両端にそれぞれ水酸基を有するものがより好ましい。
前記ポリブタジエンポリオールは、JIS K1557−1(A法)に従って求めた平均水酸基価が20〜250mgKOH/gであることが好ましく、45〜105mgKOH/gであることがより好ましい。
前記ポリブタジエンポリオールの平均水酸基価が20mgKOH/g以上であることにより、前記ポリウレタン樹脂の高温における耐変形性がより優れたものになり得るという利点がある。また、250mgKOH/g以下であることにより、ポリウレタン樹脂の低温における耐衝撃性がより優れたものになり得るという利点がある。
前記ポリブタジエンポリオールとしては、従来公知の一般的なものが挙げられ、例えば、商品名「Poly bd R−45 HT」(出光興産社製)、商品名「Poly bd R−15 HT」(出光興産社製)などのような市販されているものを用いることができる。
前記ポリブタジエンポリオールは、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記ポリブタジエンポリオールは、前記ポリオール組成物に15〜30重量部含まれていることが好ましく、20〜25重量部含まれていることがより好ましい。
前記ポリブタジエンポリオールが前記ポリオール組成物に15重量部以上含まれていることにより、前記ポリウレタン樹脂の低温における耐衝撃性がより優れたものになり得るという利点がある。また、30重量部以下含まれていることにより、前記ポリウレタン樹脂の高温における耐変形性がより優れたものになり得るという利点がある。
前記アミンポリオール(b)は、分子中に複数の水酸基を有する三級アミンであることから、アミンが有する性質とポリオールが有する性質とを兼ね備えている。
前記アミンポリオールとしては、例えば、アニリンなどの芳香族モノアミン、トルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタンなどの芳香族ポリアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどの脂肪族ポリアミンなどのアミン類に、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加させたもの等が挙げられる。
該炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。
具体的には、前記アミンポリオールとしては、前記ポリウレタン樹脂がより強度に優れたものになり得るという点で、前記芳香族モノアミンにアルキレンオキサイドを付加させたものが好ましく、アニリンにアルキレンオキサイドを付加させたものがより好ましい。また、アニリンにプロピレンオキサイドを付加させたものがさらに好ましい。
また、前記アミンポリオールは、JIS K1557−1(A法)に従って求めた平均水酸基価が350〜500mgKOH/gであることが好ましい。
前記アミンポリオールの平均水酸基価が350mgKOH/g以上であることにより、前記ポリウレタン樹脂の強度がより優れたものになり得るという利点がある。また、500mgKOH/g以下であることにより、前記ポリウレタン樹脂の伸び性、即ち、柔軟性がより優れたものになるという利点がある。
前記アミンポリオールは、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記アミンポリオールは、前記ポリオール組成物に1〜13重量部含まれていることが好ましく、3〜10重量部含まれていることがより好ましい。
前記アミンポリオールが前記ポリオール組成物に1重量部以上含まれていることにより、前記ポリウレタン樹脂の硬化性及び低温における耐衝撃性がより優れたものになり得るという利点がある。また、13重量部以下含まれていることにより、前記ポリウレタン樹脂の高温における耐変形性がより優れたものになり得るという利点がある。
前記アルキレンジオール(c)は、分子中に2つの一級水酸基を有し且つ凝固点が−20℃以下の飽和炭化水素ジオールである。即ち、凝固点が−20℃以下であり飽和炭化水素に2つの一級水酸基が結合したジオールである。
詳しくは、前記アルキレンジオールは、HO−H2C−R−CH2−OHで表される化合物であり、Rが直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素であり、且つ、凝固点が−20℃以下のものである。
前記アルキレンジオール(c)の凝固点は、JIS K0065に準じた方法によって1気圧下にて測定したものである。
前記アルキレンジオール(c)としては、例えば、分岐鎖状飽和炭化水素を有するアルキレンジオール、直鎖状飽和炭化水素を有するアルキレンジオール等が挙げられる。
具体的には、上記の分岐鎖状飽和炭化水素を有するアルキレンジオールとしては、例えば、2−メチル−1,3−プロパンジオール(凝固点:−91℃)、2−メチル−1,4−ブタンジオール(凝固点:−30℃以下)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール(凝固点:−50℃以下)、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(凝固点:−30℃以下)等が挙げられる。
また、上記の直鎖状飽和炭化水素を有するアルキレンジオールとしては、例えば、1,3−プロパンジオール(凝固点:−28℃)が挙げられる。
前記アルキレンジオールとしては、前記ポリウレタン樹脂の低温における耐衝撃性がより優れたものになるという点で、上記の分岐鎖状飽和炭化水素を有するアルキレンジオールが好ましく、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、又は2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールがより好ましい。
前記アルキレンジオールは、JIS K1557−1(A法)に従って求めた水酸基価が300〜1500mgKOH/gであることが好ましく、700〜1000mgKOH/gであることがより好ましい。
前記アルキレンジオールの水酸基価が300mgKOH/g以上であることにより、前記ポリウレタン樹脂の高温における耐変形性がより優れたものになり得るという利点がある。また、1500mgKOH/g以下であることにより、前記ポリウレタン樹脂の低温における耐衝撃性がより優れたものになり得るという利点がある。
前記アルキレンジオールは、分子中の総炭素数が限定されるものではないが、総炭素数が4〜10であることが好ましく、総炭素数が6〜9であることがより好ましい。即ち、前記アルキレンジオールとしては、総炭素数が6〜9であり且つ分岐鎖状飽和炭化水素を有するアルキレンジオールがより好ましい。
前記アルキレンジオールは、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記アルキレンジオールは、前記ポリオール組成物に1〜5重量部含まれていることが好ましく、1.5〜2.0重量部含まれていることがより好ましい。
前記アルキレンジオールが前記ポリオール組成物に1重量部以上含まれていることにより、前記ポリウレタン樹脂の高温における耐変形性がより優れたものになり得るという利点がある。また、5重量部以下含まれていることにより、前記ポリウレタン樹脂の低温における耐衝撃性がより優れたものになり得るという利点がある。
前記ひまし油系ポリオール(d)は、分子中にひまし油脂肪酸エステル構造を有するポリオールである。
前記ひまし油系ポリオール(d)を用いることにより、前記ポリオール組成物の粘度をより低いものにしつつ前記ポリウレタン樹脂の高温における耐変形性及び低温における耐衝撃性の低下を抑制することができる。
前記ひまし油系ポリオール(d)としては、ひまし油、又は、ひまし油若しくはひまし油脂肪酸を用いて合成されたひまし油誘導体ポリオール等が挙げられる。
前記ひまし油誘導体ポリオールとしては、例えば、ひまし油及び/又はひまし油脂肪酸を用いて合成された複数の水酸基を有するポリオールが挙げられる。
より具体的には、前記ひまし油誘導体としては、例えば、ひまし油とポリオールとのエステル交換反応生成物、ひまし油脂肪酸とポリオールとのエステル化反応物、前記エステル交換反応生成物又は前記エステル化反応物にアルキレンオキサイドを付加させてなるポリオールなどが挙げられる。
前記ひまし油系ポリオールは、JIS K1557−1(A法)に従って求めた平均水酸基価が100〜300mgKOH/gであることが好ましい。
前記ひまし油系ポリオールの平均水酸基価が100mgKOH/g以上であることにより、前記ポリウレタン樹脂の高温における耐変形性及び低温における耐衝撃性がより優れたものになり得るという利点がある。また、300mgKOH/g以下であることにより、前記ポリオール組成物がより低粘度のものになるという利点がある。
前記ひまし油系ポリオールは、前記ポリオール組成物に10〜20重量部含まれていることが好ましく、12〜18重量部含まれていることがより好ましい。
前記ひまし油系ポリオールが前記ポリオール組成物に10重量部以上含まれていることにより、前記ポリオール組成物がより低粘度のものになるという利点がある。また、20重量部以下含まれていることにより、前記ポリウレタン樹脂の高温における耐変形性及び低温における耐衝撃性がより優れたものになり得るという利点がある。
前記分子中に活性水素含有アミノ基を有するアミン化合物(e)は、−NH2又は=NHで表される活性水素含有アミノ基を分子中に有するものである。
前記アミン化合物(e)としては、例えば、分子中に脂肪族炭化水素と活性水素含有アミノ基とを有する脂肪族アミン化合物、又は、分子中に芳香族炭化水素と活性水素含有アミノ基とを有する芳香族アミン化合物等が挙げられる。
前記脂肪族アミン化合物としては、分子中に1つの活性水素含有アミノ基を有する脂肪族モノアミン化合物、分子中に複数の活性水素含有アミノ基を有する脂肪族ポリアミン化合物が挙げられる。
具体的には、前記脂肪族ポリアミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどが挙げられる。
前記芳香族アミン化合物としては、分子中に1つの活性水素含有アミノ基を有する芳香族モノアミン化合物、分子中に複数の活性水素含有アミノ基を有する芳香族ポリアミン化合物が挙げられる。
具体的には、前記芳香族モノアミン化合物としては、例えば、アニリン等が挙げられる。
また、前記芳香族ポリアミン化合物としては、具体的には例えば、トルエンジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、3,5−ジエチルトルエンジアミン等が挙げられる。
前記アミン化合物としては、前記ポリウレタン樹脂の硬化性及び高温における耐変形性がより優れたものになり得るという点で、前記芳香族ポリアミン化合物が好ましく、3,5−ジエチルトルエンジアミンがより好ましい。
前記アミン化合物は、前記ポリオール組成物に0.5〜1.5重量部含まれていることが好ましく、0.8〜1.0重量部含まれていることがより好ましい。
前記アミン化合物が前記ポリオール組成物に0.5重量部以上含まれていることにより、前記ポリウレタン樹脂の硬化性及び高温における耐変形性がより優れたものになり得るという利点がある。また、1.5重量部以下含まれていることにより、前記ポリオール組成物が後述するポリイソシアネート化合物と反応するときの反応性が高くなり過ぎることが抑制され、斯かる反応後に得られたポリウレタン樹脂の表面がより平滑なものになり得るという利点がある。
前記無機充填材としては、具体的には例えば、炭酸カルシウム、石英(結晶シリカ)、アルミナなどの各粉体が挙げられる。
前記無機充填材は、前記ポリオール組成物に40〜70重量部含まれていることが好ましく、45〜60重量部含まれていることがより好ましい。
前記充填材が前記ポリオール組成物に40重量部以上含まれていることにより、前記ポリウレタン樹脂が、高温においてより耐変形性に優れたものになり得るという利点がある。また、70重量部以下含まれていることにより、ポリウレタン樹脂が、低温においてより耐衝撃性に優れたものになり得るという利点がある。
前記ポリオール組成物には、後述するポリイソシアネート化合物との反応を促進させるために、ポリウレタン樹脂合成用の一般的な触媒が含まれていてもよい。
また、前記ポリオール組成物には、後述するポリイソシアネート化合物との相溶性を向上させるために可塑剤が含まれていてもよい。
前記触媒としては、例えば、金属系硬化触媒、又はアミン触媒等が挙げられる。
前記金属系硬化触媒としては、例えば、ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート、ジブチルチンジオクテートなどの錫触媒、オクチル酸鉛、オクテン酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛触媒、オクチル酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマスなどのビスマス触媒などが挙げられる。
前記アミン触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ジメチルベンジルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N′,N′,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、N−トリオキシエチレン−N,N−ジメチルアミン、N,N−ジメチル−N−ヘキサノールアミンなどが挙げられる。
なお、前記触媒の量は、適宜調整される。
前記ポリオール組成物は、上述した各配合成分を従来公知の一般的な方法によって混合することにより製造することができる。具体的には、例えば、手撹拌や一般的な混合装置の使用によって各配合成分を混合することにより製造することができる。
次に、本発明のポリウレタン樹脂の一実施形態について説明する。
本実施形態のポリウレタン樹脂は、前記ポリオール組成物と、分子中に複数のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とが反応されてなるものである。
前記ポリイソシアネート化合物としては、従来公知の一般的なものが挙げられる。
具体的には、前記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。
また、前記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等の脂環族ポリイソシアネートが挙げられる。
また、前記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、α,α,α,α−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の、分子内に芳香環を有する芳香族ポリイソシアネートが挙げられる。
さらに、前記ポリイソシアネート化合物としては、上述した各化合物のカルボジイミド体、イソシアヌレート体、ビューレット体、アダクト体等のポリイソシアネート化合物変性体などを用いることができる。
前記ポリイソシアネート化合物としては、前記ポリオール組成物との反応性により優れている点で、前記芳香族ポリイソシアネートが好ましく、前記ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートがより好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物は、前記ポリオール組成物中の活性水素基1モルに対して、イソシアネート基が1.0〜1.2モルになるように反応させることが好ましい。ポリオール組成物中の活性水素基1モルに対してイソシアネート基が1.0モル以上であることにより、ポリウレタン樹脂の硬化不良、耐水性不良、又は強度低下が抑制され得るという利点がある。また、イソシアネート基が1.2モル以下であることにより、過剰のイソシアネート基が空気中の水分と反応してポリウレタン樹脂が発泡することが抑制されるという利点がある。
前記ポリウレタン樹脂は、一般的な方法によって製造することができる。具体的には、例えば、前記ポリオール組成物と前記ポリイソシアネート化合物とを混合することにより硬化させて製造することができる。より具体的には、例えば、前記ポリオール組成物と前記ポリイソシアネート化合物とを2液混合型スプレー塗装機に入れ、板状の鋼材表面に塗装することにより、鋼材上に配された膜状のポリウレタン樹脂を製造することができる。
上記の実施形態のポリオール組成物又はポリウレタン樹脂は、上記例示の通りであるが、本発明は、上記例示のポリオール組成物又はポリウレタン樹脂に限定されるものではない。
また、一般のポリオール組成物又はポリウレタン樹脂において用いられる種々の態様を、本発明の効果を損ねない範囲において、採用することができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に、ポリオール組成物を製造するための原料の詳細について説明する。
(a)ポリブタジエンポリオール
(a−1) 平均水酸基価47mgKOH/gのポリブタジエンポリオール
(商品名「Poly bd R−45 HT」 出光興産社製)
(a−2) 平均水酸基価103mgKOH/gのポリブタジエンポリオール
(商品名「Poly bd R−15 HT」 出光興産社製)
(b)アミンポリオール
(b−1) アニリンにプロピレンオキサイドを3モル付加したアミンポリオール
(平均水酸基価:420mgKOH/g)
(b−2) アニリンにブチレンオキサイドを2モル付加したアミンポリオール
(平均水酸基価:473mgKOH/g)
(c)飽和炭化水素を介して2つの一級水酸基が結合し且つ該2つの一級水酸基を
つないでいる炭素原子数が奇数であるアルキレンジオール
(c−1) 3−メチル−1,5−ペンタンジオール
(水酸基価:951mgKOH/g 凝固点:−50℃以下)
(c−2) 2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール
(水酸基価:700mgKOH/g 凝固点:−30℃以下)
(d)ひまし油系ポリオール
(d−1) ひまし油誘導体ポリオール(ひまし油由来のポリエステルポリオール)
(商品名「URIC−Y403」 伊藤製油社製)
(水酸基価:160mgKOH/g)
(e)分子中に活性水素含有アミノ基を有するアミン化合物
(e−1) 3,5−ジエチルトルエンジアミン
・ その他の原料
1,3−ブタンジオール(一級水酸基が1つ)
(水酸基価:1247mgKOH/g 凝固点:−50℃以下)
1,6−ヘキサンジオール
(水酸基価:9950mgKOH/g 凝固点:42℃)
トリメチロールプロパン
(水酸基価:1256mgKOH/g 凝固点:58℃)
・ 無機充填材
石英(結晶シリカ)(商品名「鳥屋根珪石」 マルエス社製)
(実施例1〜5、比較例1〜5)
表1に示す配合量に従い、無機充填材以外の各原料を混合した後、さらに無機充填材を添加して混合することによりポリオール組成物を製造した。
<平均水酸基価の測定>
無機充填材以外の各原料を混合した後の混合物の平均水酸基価をJIS K1557−1(A法)に従って求めた。結果を表1に示す。
Figure 0005707197
<貯蔵安定性の評価>
製造した各ポリオール組成物を−5℃で7日間静置し、白濁や析出がないものを○、白濁や析出が見られるものを×とした。結果を表1に示す。
続いて、各実施例及び各比較例で製造したポリオール組成物中の活性水素基1モルに対してポリイソシアネート化合物のイソシアネート基が1.08モルとなるように、ポリオール組成物と下記のポリイソシアネート化合物と下記の触媒とを混合し、ポリウレタン樹脂を製造した。具体的には、2液混合型スプレー塗装機を用いて、5mm厚の板状鋼材に2液混合物を塗装し、膜厚2.5mmのポリウレタン樹脂の塗膜を製造した。
・ポリイソシアネート化合物
ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート
(遊離NCO基含有量:31重量%、
商品名「ミリオネートMR−100」 日本ポリウレタン工業社製)
・触媒
ジオクチルチンジラウレート
(ポリオール組成物100重量部に対して0.02重量部)
<ポリウレタン樹脂の塗膜の評価>
下記に示す方法によってポリウレタン樹脂の各塗膜を評価した。評価項目は、以下に示すように、硬化性、押し込みに対する変形性、耐衝撃性とした。評価結果を表2に示す。
・硬化性
塗装24時間後の塗膜表面を確認し、タックの有無を確認した。
・押し込みに対する変形性(60℃)
英国規格BS EN10290:2002に準じて評価し、60℃における押し込み長さが、膜厚に対して30%以下(0.75mm以下)であるものを○、30%を超えるものを×とした。
・耐衝撃性(−30℃)
−30℃下2時間静置したサンプルを英国規格BS EN10290:2020に準じて評価した。具体的には、サンプルに対して衝撃を与え、ホリデーディテクタ(ピンホール探知器)にて15kVでチェックして異常がないものを○、火花が見られたものを×とした。
Figure 0005707197
本発明のポリウレタン樹脂用組成物は、例えば、いわゆる2液反応型ポリウレタン樹脂塗料の主剤として好適に用いられる。また、本発明のポリウレタン樹脂用組成物を用いて製造されたポリウレタン樹脂は、低温において耐衝撃性に優れ且つ高温において変形が抑制されており、例えば、鋼管などの鋼材を保護するための鋼材保護材等の用途で使用され得る。

Claims (2)

  1. 分子中にポリブタジエン構造及び複数の水酸基を有するポリブタジエンポリオール(a)と、分子中に複数の水酸基を有する三級アミンであるアミンポリオール(b)と、分子中に2つの一級水酸基を有し且つ凝固点が−20℃以下であるアルキレンジオール(c)と、ひまし油系ポリオール(d)と、分子中に活性水素含有アミノ基を有するアミン化合物(e)とを含むことを特徴とするポリオール組成物。
  2. 請求項1記載のポリオール組成物と、分子中に複数のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とが反応されてなるポリウレタン樹脂。
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