JP5707132B2 - コピー数変動の決定、方法およびシステム - Google Patents

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Description

関連出願への相互参照
この出願は、米国特許法§119(e)の下、2007年9月7日に出願された米国仮特許出願第60/967,897号(この完全な開示は、参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、小集団または個体からのゲノム内におけるコピー数変動を決定する方法に関し、生物学および医学の用途に有用である。
「デジタルPCR」とは、試料中に存在する個々の核酸分子が、一つ以上の標的配列のPCR増幅の前に、多くの別々の反応体積(例えばチャンバまたはアリコート)に分配される方法をいう。分配後に各反応体積が一つ未満の別々のポリヌクレオチド分子(または連結されたポリヌクレオチド分子の凝集物)を含み、ほとんどのチャンバがゼロまたは一つの分子を含むように、試料中の個々の分子の濃度が調節される。標的配列の増幅の結果、各チャンバが、対応する標的配列の存在を示すPCR産物を含む、または含まないものとして同定される、2値デジタル出力が生じる。検出可能レベルのPCR最終産物を含む反応体積の数が、絶対的核酸量の直接的尺度である。一つのデジタルPCRのバージョンでは、別々の反応体積に分割することにより、ポリヌクレオチド分子が分配される。一つの分割方法は、BioMark(商標)12.765Digital Array(Fluidigm Corp.,South San Franscisco,CA)を用いる。このチップは、試料および試薬の混合物を765のナノリットル体積の反応チャンバに分割する、統合チャネルおよびバルブを利用する。各混合物中のDNA分子が、各パネルの765のチャンバにランダムに分割される。そして、チップが温度サイクルされ、FluidigmのBioMarkリアルタイムPCRシステムで画像化され、元々1つ以上の分子を含んだ陽性のチャンバが、デジタルアレイ分析ソフトウェアにより計数されうる。デジタルPCRに関する議論については、例えば、非特許文献1;McBride等、特許文献1、特に実施例5;を参照。
コピー数変動(CNV)は、500塩基以上の大きさ(多くの場合には五千〜五百万塩基の間)の、ゲノム領域の増幅または欠損である。全ゲノム研究により、ヒトにおける多数のCNV領域の存在と、一般集団における広範な遺伝的多様性が明らかになっている。CNVは、そのヒトの遺伝障害における役割によって、近年多くの研究の焦点となっている。例えば、参照により各々が本明細書に組み込まれる、非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4;非特許文献5;非特許文献6;非特許文献7を参照。トリソミーまたは全染色体欠失等の異数性は、様々なヒト疾患と関係するコピー数変動の限定的なタイプである。
米国特許出願公開第2005/0252773号明細書
VogelsteinおよびKinzler、Proc Natl Acad Sci USA(1999)96:9236−41 Iafrate等、Detection of large−scale variation in the human genome.Nat Genet(2004)36:949−951 Sebat等、Large−scale copy number polymorphism in the human genome.Science(2004)305:525−528 Redon等、Global variation in copy number in the human genome.Nature(2006)444:444−454 Wong等、A comprehensive analysis of common copy−number variations in the human genome.Am J Hum Genet(2007)80:91−104 Ropers、New perspectives for the elucidation of genetic disorders.Am J Hum Genet(2007)81:199−207 Lupski、Genomic rearrangements and sporadic disease.Nat Genet(2007)39:S43−S47
本発明は、小集団または個体からのゲノム内のコピー数変動を決定する方法に関する。本方法は、デジタルPCRによる分析前の、試料における目的遺伝子の前増幅を提供する。前増幅ステップにより、個々の遺伝子コピーの分配が、前増幅を伴わずにデジタルPCRで決定された場合よりも実際のコピー数を表す様式で検出されるように、個々のPCR反応試料に分配されうる。
本発明のデジタルPCRベースの方法は、遺伝子コピー数における二倍未満の差を、高い精度で区別する能力を有する。例えばこれは、異なる試料における遺伝子の1、2、3および4のコピーを区別できる。異なる試料における遺伝子コピー数の見掛け上の差が現実であり、試料量の差により歪められないようにするために、相対的コピー数と呼ばれる用語を用いる。(ヒトゲノムあたりの)遺伝子の相対的コピー数は、DNA試料におけるシングルコピー参照遺伝子のコピー数に対する標的遺伝子のコピー数の比として表すことができ、これは通常1である。例えば、RNaseP遺伝子は、RNaseP酵素のRNA部分をコードするシングルコピー遺伝子であり、コピー数アッセイにおいて参照遺伝子として用いられうる。
デジタルPCRを実行するための、図3に示されるような市販のデジタルアレイチップが、試料中のDNAを定量するために用いられている。チップは、試料混合物の導入のための12の試料インプットポートを有する。各試料混合物が、12のパネルの各々の765の反応チャンバに分割される。文献(例えば、McBride等、米国特許出願公開第20050252773号を参照)に記載されるように、試料中のDNAを定量する能力は、適切な量のDNAが導入されると、単一DNA分子がチャンバ内にランダムに分配されるという事実に基づく。
一つのチップ上に二つの蛍光色素を伴って、二つの遺伝子(例えばRNasePおよび別の目的遺伝子)のための二つのアッセイを用いることにより、同じDNA試料中のRNasePおよび他の遺伝子を同時に定量し、これらの二つの遺伝子の比および目的遺伝子のコピー数の良好な推定値を得ることができる。
しかし、重複時には、一つの遺伝子の複数のコピーが同じ染色体上で密接に連結され、したがって、Digital Array上であっても互いに分割されることができない可能性がある。その結果、複数のコピーが一つの分子としてふるまい、遺伝子のコピー総数が大きく過小評価されうる。
本発明は、プロセスに前増幅ステップを含むことにより、この問題に対処する。前増幅は、目的遺伝子および参照遺伝子(例えばRNaseP遺伝子)の両方のプライマを伴うPCR反応である。これは、限定数の温度サイクル(例えば10サイクル)で典型的に実行される;PCR効率が等しいと仮定すれば、両遺伝子のコピー数が、前増幅ステップにおいて比例的に増加される。このプロセスを用いれば、ゲノム上で遺伝子の複数のコピーが連結されている場合でも、前増幅後には、目的遺伝子の各コピーが別々に増幅され、Digital Arrayにおいて異なるチャンバに別々に分割される。両遺伝子の新たに生成された分子は、元の比を反映し、もはや連結されていないため、デジタルチップ分析により二つの遺伝子の分子を定量し、二つの遺伝子の比(したがって目的遺伝子のコピー数)を正確に測定できる。
したがって、本発明は、遺伝子ベースの分析を実行するためのシステムおよび関連の方法を提供する。より具体的には、本発明の方法およびシステムは、一般に、被験体からの試料中の目的のポリヌクレオチドのコピー数変動を決定することに関する。
一態様においては、本発明は、被験体のゲノムにおける標的ポリヌクレオチド配列の相対的コピー数を決定する方法であり、
a)被験体のゲノムDNAを含む試料における、標的遺伝子配列および参照遺伝子配列を前増幅するステップであり;これにより、増幅された試料を生成するステップと;
b)(a)の産物を複数の分離した反応体積に分配し、各反応体積における標的および参照遺伝子配列を増幅し、増幅された試料における、標的および参照遺伝子配列の相対量を決定することにより、デジタルPCRを行うステップであり、増幅された試料における標的および参照遺伝子配列の相対量が、ゲノムにおける標的および参照遺伝子配列の相対量に対応するステップを含む、方法を提供する。
関連した態様においては、本発明は、被験体のゲノムにおける標的ポリヌクレオチド配列の相対的コピー数を決定する方法であり、
被験体のゲノムDNAを含む試料における標的遺伝子配列および参照遺伝子配列を前増幅するステップと;
デジタルPCRにより、前増幅された試料の標的遺伝子配列および参照遺伝子配列をアッセイするステップと;
(a)標的遺伝子配列を含む増幅されたポリヌクレオチド分子の数と、(b)参照遺伝子配列を含む増幅されたポリヌクレオチド分子の数とを決定し、(a)対(b)の比を決定するステップを含む、方法を提供する。
関連した態様においては、本発明は、被験体のゲノムにおける標的ポリヌクレオチド配列のコピー数を決定する方法であり、
被験体から得られたDNA試料の第一ポリヌクレオチド増幅を行うステップであり、参照配列が所定のゲノムコピー数Nを有する、標的ポリヌクレオチド配列および参照ポリヌクレオチド配列の両者が増幅され、これにより増幅された試料が生成される、ステップと;
増幅された試料の全部または一部を、複数の分離した反応体積に分配するステップと;
各反応体積において、第二ポリヌクレオチド増幅を行うステップであり、標的ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が、存在する場合には増幅され、参照ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が、存在する場合には増幅される、ステップと;
標的ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が存在する反応体積の数Aを決定し、(b)参照ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が存在する反応体積の数Bを決定するステップ;
を含み、ゲノムにおける標的ポリヌクレオチドのコピー数が、(A)/(B)×Nにほぼ等しい、方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、試料はヒトからのものである。特定の実施形態においては、(a)対(b)の比は約0.5で、一つの染色体上に(a)の欠失があり、または(a)対(b)の比が約1.5であり、一つの染色体上に(a)の重複がある。いくつかの実施形態においては、1の値から実質的に逸脱する参照遺伝子配列に対する標的遺伝子配列の比は、患者のゲノムにおける異常な標的遺伝子配列コピー数を示す。
いくつかの実施形態においては、第一ポリヌクレオチド増幅を行うステップには、生体試料を、標的ポリヌクレオチド配列に特異的なプライマと参照ポリヌクレオチド配列に特異的なプライマとを含む組成物と組み合わせるステップと、標的ポリヌクレオチドおよび参照ポリヌクレオチドを実質的に等しい割合で別々に増幅するために、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)アッセイを行うステップが含まれる。
いくつかの実施形態においては、第一ポリヌクレオチド増幅は、4〜15の温度サイクルを有する。いくつかの実施形態においては、反応体積が、マイクロ流体デバイス中に配置され、第一ポリヌクレオチド増幅が、マイクロ流体デバイスから分離した反応体積において行われる。
いくつかの実施形態においては、分配するステップより前に、増幅された試料の全部または一部が、標的遺伝子配列および参照遺伝子配列の増幅のために選択される試薬と組み合わせられる。通常は一部が使用され、一部を反応体積に分配する前に、増幅された試料が希釈されうる。いくつかの実施形態においては、増幅は、PCR増幅である。
いくつかの実施形態においては、第一ポリヌクレオチド増幅ステップで使用される参照遺伝子配列増幅プライマは、第二ポリヌクレオチド増幅ステップにおいて使用されるものと同じである。いくつかの実施形態においては、第一ポリヌクレオチド増幅ステップで使用される標的遺伝子配列増幅プライマは、第二ポリヌクレオチド増幅ステップにおいて使用されるものと同じである。いくつかの実施形態においては、試薬は、ポリヌクレオチド増幅に適切な条件下で、標的遺伝子配列に選択的にハイブリダイズする第一プローブと、参照遺伝子配列に選択的にハイブリダイズするおよび第二プローブとを含む。いくつかの実施形態においては、第一および第二プローブは、異なる検出可能標識を含み、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)ベースの重合時の第一もしくは第二プローブの結合、または第一もしくは第二プローブの分解の結果、各検出可能標識の検出可能蛍光の変化が生じる。
いくつかの実施形態においては、参照遺伝子配列は、RNaseP酵素、ベータ−アクチンまたはGAPDHを少なくとも部分的にコードするポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態においては、標的遺伝子配列の相対的コピー数を決定するステップには、被験体のゲノムにおけるヘテロ接合性の消失を検出するステップが含まれる。いくつかの実施形態においては、1より実質的に大きい、または小さい値を有する、標的遺伝子配列 対 参照遺伝子配列の比が、患者のゲノムにおけるヘテロ接合性の消失を示す。
本発明の性質および利点のより完全な理解のために、添付の図面とともに以下の詳細な記載が参照されるべきである。図面は、本発明の実施形態を例示する。本発明は、本発明から逸脱することなく、様々な点で改変が可能である。したがって、これらの実施形態の図面/図および記載は本来例示的であり、制限的ではない。
したがって、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1)
被験体のゲノムにおける標的ポリヌクレオチド配列の相対的コピー数を決定する方法であって、該方法は:
該被験体のゲノムDNAを含む試料において、標的遺伝子配列および参照遺伝子配列を前増幅するステップと;
デジタルPCRにより、該前増幅された試料の該標的遺伝子配列および該参照遺伝子配列を、アッセイするステップと;
(a)該標的遺伝子配列を含む増幅されたポリヌクレオチド分子の数と、(b)該参照遺伝子配列を含む増幅されたポリヌクレオチド分子の数とを決定し、(a)対(b)の比を決定するステップと
を含む、方法。
(項目2)
上記試料が、ヒトからのものである、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記(a)対(b)の比が約0.5であり、一つの染色体上に(a)の欠失がある、項目1に記載の方法。
(項目4)
上記(a)対(b)の比が約1.5であり、一つの染色体上に(a)の重複がある、項目1に記載の方法。
(項目5)
被験体のゲノムにおける標的ポリヌクレオチド配列のコピー数を決定する方法であり、
被験体から得られたDNA試料の第一ポリヌクレオチド増幅を行うステップであり、参照配列が所定のゲノムコピー数Nを有する、標的ポリヌクレオチド配列および該参照ポリヌクレオチド配列の両者が増幅され、これによって増幅された試料を生成する、ステップと;
該増幅された試料の全てまたは一部を、複数の分離された反応体積に分配するステップと;
各反応体積において、第二ポリヌクレオチド増幅を行うステップであり、ここで、該標的ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が、存在する場合には増幅され、該参照ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が、存在する場合には増幅される、ステップと;
該標的ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が存在する反応体積の数Aを決定し、(b)該参照ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が存在する反応体積の数Bを決定するステップと;
を含み、該ゲノムにおける該標的ポリヌクレオチドの該コピー数が、(A)/(B)×Nにほぼ等しい、方法。
(項目6)
上記第一ポリヌクレオチド増幅を行うステップが、上記生体試料を、上記標的ポリヌクレオチド配列に特異的なプライマと参照ポリヌクレオチド配列に特異的なプライマとを含む組成物と組み合わせるステップと、標的ポリヌクレオチドおよび参照ポリヌクレオチドを実質的に等しい割合で別々に増幅するために、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)アッセイを行うステップを含む、項目2に記載の方法。
(項目7)
上記第一ポリヌクレオチド増幅が、4〜15のサイクルを含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
上記反応体積が、マイクロ流体デバイス中に配置され、該第一ポリヌクレオチド増幅が、上記マイクロ流体デバイスと別個の反応体積において行われる、項目2に記載の方法。
(項目9)
上記分配するステップの前に、上記増幅された試料の全部または一部が、標的遺伝子配列および参照遺伝子配列の定量的増幅のために選択される試薬と合わせられる、項目2に記載の方法。
(項目10)
上記第一ポリヌクレオチド増幅ステップにおいて使用される上記参照遺伝子配列増幅プライマが、上記第二ポリヌクレオチド増幅ステップにおいて使用されるものと同じである、項目9に記載の方法。
(項目11)
上記第一ポリヌクレオチド増幅ステップにおいて使用される上記標的遺伝子配列増幅プライマが、上記第二ポリヌクレオチド増幅ステップにおいて使用されるものと同じである、項目10に記載の方法。
(項目12)
上記試薬が、ポリヌクレオチド増幅に適切な条件下で、標的遺伝子配列に選択的にハイブリダイズする第一プローブと、参照遺伝子配列に選択的にハイブリダイズする第二プローブとを含む、項目9に記載の方法。
(項目13)
上記第一および第二プローブが、異なる検出可能標識を含み、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)ベースの重合の際の該第一もしくは第二プローブの結合、または該第一もしくは第二プローブの分解の結果、該各々の検出可能標識の検出可能蛍光の変化が生じる、項目12に記載の方法。
(項目14)
上記参照遺伝子配列が、RNaseP酵素、ベータ−アクチンまたはGAPDHを少なくとも部分的にコードするポリヌクレオチド配列を含む、項目1に記載の方法。
(項目15)
1の値から実質的に逸脱する、標的遺伝子配列 対 参照遺伝子配列の比が、患者の上記ゲノムにおける異常な標的遺伝子配列コピー数を示す、項目1または2に記載の方法。
(項目16)
上記標的遺伝子配列の上記相対的コピー数を決定するステップには、上記被験体の上記ゲノムにおけるヘテロ接合性の消失を検出するステップが含まれる、項目1または2に記載の方法。
(項目17)
1より実質的に大きい、または小さい値を有する、標的遺伝子配列 対 参照遺伝子配列の比が、患者の上記ゲノムにおけるヘテロ接合性の消失を示す、項目1または2に記載の方法。
図1は、本明細書に記載される本発明の方法の、一般的なステップを示す流れ図である。 図2Aは、本発明の実施形態による、マイクロ流体デバイスの例示的なチャネル設計を示す。図2Bは、本発明の実施形態による、マイクロ流体デバイスの例示的なチャネル設計を示す。 本発明のある実施形態による、マイクロ流体デバイスの単純化された図である。 図4Aは、例えば図1に示されるマイクロ流体デバイスの一部を示す。図4Bは、例えば図1に示されるマイクロ流体デバイスの一部を示す。図4Cは、例えば図1に示されるマイクロ流体デバイスの一部を示す。 マイクロ流体デバイスを用いて実行される、例示的なコピー数変動の結果を示す。 マイクロ流体デバイスを用いて実行される、例示的なヘテロ接合性の消失の結果を示す。 本発明の一実施形態による、ヘテロ接合性の消失の検出を示すグラフである。 標的配列Tのコピー数が決定される架空の実験の部分的結果を示す概略図である。VIC標識(黄)プローブを用いて標的配列が増幅および検出され、FAM標識(緑)プローブを用いてシングルコピー参照配列が増幅および検出された、64×64マトリックスの反応体積が示される。黄色の標識を伴う19の反応体積と、緑色の標識を伴う12の反応体積が検出され、約1.5(19/12=1.58≒1.5)の比を示し、二倍体ゲノムにつき三つの標的配列のコピーがあることを示す。
遺伝病に関係するコピー数の変動を含む、患者のゲノムにおける標的ポリヌクレオチド配列のコピー数を決定するための、本発明の方法およびシステム。特に、本明細書に記載の方法およびシステムは、患者由来の試料中に存在するゲノム材料を用いて、患者のゲノムにおける標的ポリヌクレオチドのコピー数変動を検出するために用いることができる。本発明の技術は、ポリヌクレオチド増幅ベースのアッセイを典型的に用いて、試料中の標的ポリヌクレオチド配列および参照ポリヌクレオチド配列の相対コピー数を決定する。ゲノムコピー数は、参照配列につき既知である。したがって、標的ポリヌクレオチドの相対的コピー数を決定するために、標的ポリヌクレオチドのコピー数が参照ポリヌクレオチドに対して分析されうる。標的および/または参照ポリヌクレオチド配列は、時に「遺伝子」と呼ばれる。しかし、当然のことながら、「遺伝子」という用語は、配列が必ずしもタンパク質(またはRNA)をコードすることを示すものではない。
コピー数検出および分析技術は、多数または高密度の小体積反応部位(例えばナノ−体積反応部位または反応体積)を含むマイクロ流体デバイスなど、いわゆる「デジタル分析」または「デジタルPCR」に適する一定のハイスループットデバイスを利用できる。したがって、本発明のコピー数変動の検出および分析技術は、本明細書に記載の例示的なデバイスを含む反応/アッセイプラットフォームまたはマイクロ流体デバイス中に配置される何百〜何千の反応体積の間で試料を分配または分割するステップを含みうる。
本発明の方法には、生体試料からのDNA(例えばゲノムDNA)が、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)または他の定量的増幅技術を用いて増幅される、前増幅ステップが含まれる。典型的な生体試料には、細胞(溶解細胞および細胞ホモジネートhomoginatesを含む)、血清、および生物流体が含まれる。本明細書の方法は、(例えば、ヒト患者のゲノムにおけるコピー数変動を決定するために)一般にヒトDNAに関して記載されるが、当然のことながら、本方法は、遺伝物質の量の変動を有する任意の試料のために改変/適用されうる。例えば、動物、植物、細菌および真菌類の遺伝分析、ならびにヒト被験体の遺伝分析に、本方法が用いられうる。DNAを含む生体試料を収集および処理する方法は公知であり、ここで論議される必要はない。本発明のアッセイでは、DNAが細胞または生物流体から単離され、または、例えばDNAを含む細胞可溶化物を用いてアッセイが行われうる。したがって、本明細書において用いられるところの「DNA試料」は、精製、半精製、非精製の形のDNA、特にゲノムDNAを意味しうる。本明細書で使用されるところの、「被験体からDNA試料を得る」ステップは、単に、DNA試料が後の分析ステップ(例えば前増幅ステップ)の出発物質であるという事実をさす。「DNA試料を得る」とは、例えば被験体から細胞を収集する、またはDNAを単離する行為を意味しないが、単に予め収集されたDNAを含むチューブを得ることでありうる。
図1は、本明細書に記載の方法を実行するための一般的なステップを示す。一つの例示的実施形態においては、本方法のステップには、アッセイプライマ、適切なバッファー系、ヌクレオチド、およびDNAポリメラーゼ酵素(例えば「ホットスタート」条件のために修飾されたポリメラーゼ酵素)を含む前増幅マスターミックスを提供するステップと、前増幅マスターミックスにゲノムDNAを加えるステップと、目的配列(単数または複数)および参照配列を前増幅するステップと、前増幅された配列をデジタルPCR分析(エンドポイントアッセイまたはリアルタイムアッセイにおいて)によりアッセイするステップと、標的配列(単数または複数)の頻度を参照配列の頻度に対して比較するステップを伴う。当然のことながら、図1は、本発明の理解を助けるように提供されるが、本発明を制限することを意図するものではない。
図1の最初のステップである前増幅においては、被験体から得られたDNA試料の第一ポリヌクレオチド増幅が行われる。前増幅ステップにおいては、標的ポリヌクレオチド配列および参照ポリヌクレオチド配列の両者が増幅される。PCR増幅のための方法は周知であり、ここで説明する必要はない。
いくつかの実施形態においては、標的配列は、欠失または重複が目的の表現型と関係する配列である。いくつかの実施形態においては、標的配列は、欠失または重複が公知の目的の表現型と関係しないが、特定の集団における変動の分布または相関に関する情報が求められる配列である。
参照配列は、公知(または推定)のゲノムコピー数を有する配列である。したがって参照配列は、ゲノムにおいて増幅または欠失される見込みのないものである。各アッセイにおいて参照配列のコピー数を実験的に(emperically)に決定する必要はない。むしろコピー数は、目的の生物における通常のコピー数に基づいて推定されうる。例えば、ヒトゲノムにおける一つの有用な参照配列は、二倍体ゲノムにつき二つのコピーにおいて存在するシングルコピー遺伝子である、RNaseP遺伝子の配列である(一倍体ゲノムにつき1のコピー数を有する)。例示の目的で他の有用な参照配列には、β−アクチンおよびグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)が含まれるが、当然のことながら、本発明は特定の参照配列に限られない。
前増幅は、RNaseP(参照遺伝子)および目的標的遺伝子の両者のプライマを用いたPCR反応として実行されうる。反応が、限定数の温度サイクル(例えば5サイクル、または10サイクル)で実行されるのが典型的である。いくつかの実施形態においては、最適なサイクル数は、参照遺伝子および標的遺伝子のPCR効率による。ある実施形態では、前増幅アッセイの間の温度サイクル数は、約4〜15温度サイクル、または約4〜10温度サイクルの範囲でありうる。ある実施形態においては、温度サイクル数は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、またはl5より多くありうる。
前増幅反応は、好ましくは定量的または比例的である。すなわち、標的および参照配列のアンプリコンの相対数(比)が、増幅されるゲノム(または他の)DNAにおける標的および参照配列の相対数(比)を反映するはずである。定量的増幅のための方法は、公知技術である。例えば、Arya等、2005,Basic principles of real−time quantitative PCR,Expert Rev Mol Diagn.5(2):209−19を参照。重複遺伝子の場合には、目的標的遺伝子の各重複コピーが別々に増幅されるように、プライマが選択されねばならない。したがって、選択的前増幅および別個の反応体積への試料分配の後、各配列に対応する比例数のアンプリコンが、反応体積中に分配される。両遺伝子の新たに生成された分子は、元の比を反映するため、後のコピー数分析により、標的遺伝子および参照遺伝子の分子数を定量できる。その結果、二つの遺伝子の比が正確に測定されうる。参照配列のコピー数は既知であるため、目的配列のコピー数を決定することができる。
二つの遺伝子コピー数の比に一切のバイアスを導入しないために、標的および参照配列の増幅効率が類似またはほぼ等しいのが望ましい。そのため、このような結果を得るように、プライマ対および増幅条件が選択されねばならない。任意のプライマ対の増幅効率は、通常の技術を用いて容易に決定されうる(例えば、Furtado等、“Application of real−time quantitative PCR in the analysis of gene expression.”DNA amplification:Current Technologies and Applications.Wymondham,Norfolk,UK:Horizon Bioscience p.131−145(2004)を参照)
標的および参照配列の増幅効率がほぼ等しいことが望ましいが、限定数の前増幅の温度サイクル(典型的には15未満、通常10または10未満、最も多くの場合には約5)により効率の任意の差が大きく軽減されることで、通常の差が結果に与える影響は有意でなくなる。
前述のように、増幅方法は公知技術である。例示のため、前増幅法(前増幅組成物またはミックス)に用いられる反応混合物は、適切なバッファー、約1〜約10mMの範囲、好ましくは約2〜約8mMの範囲のマグネシウムイオン(Mg2+)源、ヌクレオチド、および任意に界面活性剤、および安定剤を典型的に含む。一つの適切なバッファーの例は、約5mM〜約85mMの濃度のTRISバッファーであり、10mM〜30mMの濃度が好ましい。一実施形態においては、TRISバッファー濃度は、反応ミックス中20mM二倍強度(2X)の形である。反応ミックスは、約7.5〜約9.0のpH範囲を有し、約8.0〜約8.5のpH範囲が典型的でありうる。ヌクレオチドの濃度は、約25mM〜約1000mMの範囲であり、典型的に約100mM〜約800mMの範囲でありうる。dNTP濃度の例は、100、200、300、400、500、600、700、および800mMである。Tween(商標)20、Triton(登録商標)X100、およびNonidet(商標)P40等の界面活性剤も、反応混合物に含まれうる。ジチオトレイトール(DTT、クリーランド試薬)またはメルカプトエタノール等の安定化剤も、含まれうる。前増幅反応ミックスは、前増幅反応のためのプライマを含む。プライマは一般に、試料が調製される後のPCRアッセイにおいて用いられるものと同じ配列であるが、一般に濃度は低い。プライマ濃度は、PCRアッセイにおいて用いられるプライマ濃度よりも高く、等しく、または低くなりうる。実施形態は、PCRアッセイのプライマ濃度よりも約50、25、20、10または5倍高い、等しい、またはその10分の1、20分の1、35分の1、50分の1、65分の1、75分の1、100分の1、125分の1、150分の1、175分の1、および200分の1であるプライマの使用を含む。前増幅において用いられるプライマには、ランダムプライマ、ポリAテール、および目的のPCRアッセイのために設計された特異的プライマが含まれうる。
反応ミックスは、後のリアル定量PCR分析の結果を正規化するための参照色素を任意に含みうる。一般的な市販の参照色素の例は、ROXである。ROX色素を含む市販の反応ミックスは、CellsDirect 2X Reaction Mix,Cat.Nos.11754−100および11754−500であり、Invitrogen Corporationから入手可能である。
DNAポリメラーゼ酵素(例えばTaqポリメラーゼ)も、反応ミックスに加えられる。一実施形態においては、Platinum(登録商標)Taq DNA等のTaqポリメラーゼは、周囲温度でポリメラーゼ活性を阻害する抗体と複合体化された、組換えTaq DNAポリメラーゼである。PCRにおける変性ステップの後に、完全なポリメラーゼ活性が回復され、「ホットスタート」が提供される。
本発明の方法により調製される前増幅試料は、デジタルPCR分析、および遺伝子の染色体重複を区別するために特に適する。特に、前増幅された試料が、複数の低体積PCR実験においてアッセイされる。デジタルPCRにおいて、同一(または実質的に類似)のアッセイが、ゲノムDNAの試料に行われる。所与のゲノム試料についての個々の反応の数は、約2〜1,000,000以上の範囲で変化しうる。好ましくは、試料に実行されるアッセイの数は、100以上、より好ましくは200以上、より好ましくは300以上である。試料に実行されるアッセイの数が500以上、700以上、765以上、1,000以上、2,500以上5,000以上7,500以上、または10,000以上である、より大規模のデジタルPCRも行われうる。実行されるアッセイの数は、ゲノム試料につき最大約25,000、最大約50,000、最大約75,000、最大約100,000、最大約250,000、最大約500,000、最大約750,000、最大約1,000,000、または1,000,000のアッセイ等、著しく大きくてもよい。デジタルPCRにおいて用いられるDNAの量は、個々のデジタルPCR反応物に一つの核酸フラグメントまたはそれ未満が存在するように、一般に選択される。
図1に示されるように、前増幅ステップに続き、比例的に増幅された遺伝物質(例えば標的および参照ポリヌクレオチド配列に対応するアンプリコン)を有する前増幅産物を含む試料(またはこれらの部分)が、各反応ウェルが例えば、体積あたり平均一以下のアンプリコンを含むように、別々の位置または反応体積に分配される。したがって、ほとんどの反応体積はアンプリコンを有さず、一つの標的配列アンプリコンを有し、または一つの参照配列アンプリコンを有する。反応体積あたり(平均して)ゼロまたは一アンプリコンにとどまるようにアンプリコンの濃度を調節するために、前増幅された試料を希釈(典型的に1:10〜1:20)し、および/または増幅された試料のわずかな一部を使用することが、一般に有用である。一部のケースでは、前増幅ステップの産物がさらなる増幅試薬(例えばポリメラーゼ)を追加することなく使用されうるが、異なるプライマを任意に含む、増幅のための新しい試薬を加えることが一般に有用である。したがって、生体試料が、分配の前または後に、標的ポリヌクレオチド配列および参照ポリヌクレオチド12の両方の定量的または非定量的増幅のために選択された試薬と合わせられうる(ステップ2)。
さらに、前増幅ステップは一般にPCR−タイプの増幅であるが、第二増幅(すなわち、前増幅で生成されたアンプリコン配列の増幅)は、例えば限定されないが、Nasba(Compton,1991.Nucleic Acid Sequence−based Amplification,Nature 350:91−91,1991)およびEberwineプロトコル(Van Gelder等、Amplified RNA synthesized from limited quantities of heterogeneous cDNA.Proc Natl Acad Sci USA.1990)等の、任意の増幅方法を用いて行われうる。
上記のように、当然のことながら、DNAテンプレートおよびアンプリコンの量(開始ゲノムDNA量、増幅サイクル数、増幅効率および反応体積サイズの関数)は、所望の分配を達成するために調節される。当業者は、前増幅産物中のアンプリコンの濃度を決定し、インプットに適切な量を計算できる。より好都合には、前増幅産物の一連の段階希釈がテストされうる。例えば、図3に示されるデバイス(Fluidigm Corp.からBioMark 12.765 Digital Arrayとして市販される)は、12の希釈を同時にテストすることを可能にする。任意で、線形回帰プロットを生成することにより、最適な希釈が決定されうる。最適な希釈には、線が直線であり、原点を通らねばならない。その後、元の試料の濃度がプロットから計算されうる。
分配後、複数の反応チャンバに含まれるゲノム材料が、標的または参照配列に対応するアンプリコンが隔離された反応体積の数を決定するために試料アッセイをさらに行うために、増幅されうる(図1、14)。第二増幅は、前増幅において用いられたのと同じプライマ、または異なるプライマ(例えばネステッドセット)を用いて行われうる。
参照ポリヌクレオチドと比較して標的ポリヌクレオチドから生じるシグナルを区別するために、試料の分別検出および分析が行われうる(図1、16)。例えば、別個の反応部位の分析を用いて、標的ポリヌクレオチド配列を含む反応体積数と参照ポリヌクレオチド配列を含む反応体積数との比を計算しうる。方法は、遺伝子欠失または重複、ヘテロ接合性の消失の検出など、例えば異数性(例えばトリソミー)および他の多くの遺伝的異常を含む、被験体のゲノムにおける標的配列についての遺伝学的に関係がある情報を検出および分析するステップを、さらに含みうる。様々な分別検出および分析技術を含む、方法ステップに関するさらなる詳細が、以下に提供される。
上に開示されるように、前増幅産物または非増幅遺伝物質を含む試料が、検出および分析プラットフォームの別々の位置または反応体積に分配されうる。試料の分配は、例えば、複数の小体積反応部位/チャンバを含むマイクロ流体デバイスにおけるフローベースの分配等、様々な技術およびデバイスを用いて行われうる。一般に、本明細書に記載される方法の分配ステップが、目的の試料材料、例えば標的および参照配列を、後の検出および分析のために個々の反応部位に分離するために実施される。
複数の反応部位または体積の各々の中で、標的ポリヌクレオチド配列および選択された参照ポリヌクレオチド配列の多重反応検出定量分析/増幅を含む、一つ以上の増幅アッセイが行われうる。試料中の検出配列の比が、デジタルPCR分析、リアルタイムPCR曲線のモニタリングおよび/または一つのアッセイ対別のアッセイの陽性反応チャンバのエンドポイントイメージの比較等の検出技術を使用して計算されうる。あるいは、DNA試料中の任意の配列の濃度(コピー数/μL)が、その配列のコピーを少なくとも一つ含むデバイス内の陽性反応チャンバの数を用いて計算され、コピー数を計算するために、標的および参照配列の濃度の比が決定されうる。一切の目的で参照により本明細書に組み込まれる、同時係属出願である米国特許出願第12/170414号、“Method and Apparatus for Determining Copy Number Variation Using Digital PCR”を参照。一切の目的で参照により本明細書に組み込まれる、Dube等、2008,“Mathematical Analysis of Copy Number Variation in a DNA Sample Using Digital PCR on a Nanofluidic Device”PLoS ONE 3(8):e2876.doi:10.1371/journal.pone.0002876も参照。
上述の通り、本発明は、例えば患者のゲノムにおける、標的ポリヌクレオチドのコピー数変動を決定する方法および増幅ベースの技術を含み、いくつかの場合には、後の定量的増幅および分析のためのマイクロ流体デバイスにおける試料の分配前に、前増幅ステップが行われうる。前増幅は、例えば一つの標的遺伝子の複数のコピーが、同じ染色体上で密接するために、定量分析の間、例えばマイクロ流体デバイス中に分配される際に標的配列を最適に分割できない場合に所望されうる。そのような場合には、標的遺伝子の複数のコピーが、二つではなく一つの分子として過小計数または定量されうる。そのため、遺伝子コピーの総数が、過小評価されうる。
本発明によれば、CNV計算は、異なる試料における遺伝子コピー数の見掛け上の差を、試料量の差により生じる歪み等の歪みまたはアッセイノイズ/エラーから都合よく区別するために、「相対的コピー数」の計算を典型的に含む。(ゲノムあたりの)遺伝子の相対的コピー数は、患者のゲノムにおける既知の濃度(コピー数)のDNA試料中のシングルコピー参照遺伝子のコピー数に対する、標的遺伝子のコピー数の比として表すことができ、これは典型的に1に等しい。同じデジタルアレイ上に二つの異なる標識(例えば蛍光色素)を伴って、二つの遺伝子(標的ポリヌクレオチドおよび参照ポリヌクレオチド)のための二つのアッセイを利用することにより、本明細書に記載の方法を用いて、同じDNA試料中の両遺伝子を同時に定量することができる。あるいは、さほど都合よくはないが、(前増幅からの)標的アンプリコンが、一つの反応体積組のチップ上で増幅され、(前増幅からの)テストアンプリコンが、異なるアンプリコン組においてアッセイされ、データが比較されうる。これらの二つの遺伝子の比は、DNA試料中の標的ポリヌクレオチド配列、または目的遺伝子の相対的コピー数である。一つのアプローチにおいては、この方法は、標的ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が存在する反応体積数(A)を決定するステップと、参照ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が存在する反応体積数(B)を決定するステップと、Nが所定の参照配列のゲノムコピー数である場合において、ゲノムにおける標的ポリヌクレオチドのコピー数が(A)/(B)×Nにほぼ等しいことを決定するステップとして要約されうる。当然のことながら、ほとんどの生物において多倍数性が低い(例えばヒトは通常、二つの体細胞染色体のコピーを有する)一方で、本発明において検出されるアンプリコンの数が本来的に実験誤差を伴うため、(A)/(B)×Nはコピー数にほぼ関連する。例えば、(A)は、実験的に936と決定され、(B)は実験的に596と決定され、Nは一倍体ゲノムにつき1でありうる。(A)/(B)×Nは、1.57(約1.5)に等しく、これは、一倍体ゲノムあたりAのコピーが約1.5であることを示すものと理解されよう(すなわちAのトリソミー)。図8および以下の実施例を参照。
様々な検出プラットフォームまたはマイクロ流体デバイスおよび方法が、本発明の実行に用いられうる。いくつかの実施形態においては、ガラス、プラスチック、シリコン、弾性ポリマー類(例えばポリジメチルシロキサン、ポリウレタン、または他のポリマー類)等の様々な材料を用いて、デバイスが構築されうる。本発明のある実施形態においては、本発明の態様を実施するために用いられるマイクロ流体デバイスは、少なくとも部分的にエラストマー材料から典型的に構築され、単層および多層ソフトリソグラフィ(MSL)技術および/または犠牲層カプセル化法により構築される(例えば、一切の目的のためにいずれも参照により全体として本明細書に組み込まれる、Unger等、2000,Science 288:113−116,および国際公開第01/01025号を参照)。このような方法を利用して、デバイスのフローチャネルを通る溶液流が、エラストマー膜またはセグメントによりフローチャネルから分離された一つ以上のコントロールチャネルにより少なくとも部分的に制御される、マイクロ流体デバイスが設計されうる。この膜またはセグメントは、コントロールチャネルに作動力を行使することにより、コントロールチャネルが伴うフローチャネル内へ偏向され、または引き込められうる。膜がフローチャネル内に偏向され、またはフローチャネルから引き込められる程度を制御することにより、フローチャネルを通じた溶液流が遅くされ、または完全に遮断されうる。このタイプのコントロールおよびフローチャネルの組み合わせを用いて、Unger等、上記、国際公開第02/43615号および01/01025号に詳述されるように、溶液流を調節するための多様なタイプのバルブおよびポンプを準備できる。
本明細書に記載のマイクロ流体デバイスにおける試料分配は、部分的に従来技術において一般に認識されるエラストマー材料の一定の特性により実施されうる。例えば、Allcockら(Contemporary Polymer Chemistry,2nd Ed.)は、そのガラス転移温度と融解温度の間の温度で存在するポリマー類として、「エラストマー」または「エラストマー材料」を一般的に記載する。エラストマー材料は、ポリマー鎖が容易にねじれ運動を行い、力に応答した主鎖の非コイル化と、力の非存在下で主鎖が再度コイル化して元の形をとることを可能にするため、弾性を呈する。一般に、エラストマーは力が加えられると変形するが、力が除去されると元の形に戻る。エラストマー材料により呈される弾力性は、ヤング係数により特徴付けられる。本明細書に開示されるマイクロ流体デバイスにおいて利用されるエラストマー材料は、典型的に、1Pa−1TPaの間、他の場合には約10Pa−100GPaの間、さらに他の場合には約20Pa−1GPaの間、さらに他の場合には約50Pa−10MPaの間、ある場合には約100Pa−1MPaの間のヤング係数を有する。これらの範囲外のヤング係数を有するエラストマー材料も、具体的場合の必要性に応じて利用できる。
ポリマー化学、前駆体、合成方法、反応条件、および添加物候補の相当の多様性を前提として、さまざまな特性がある用途および応用のために選択されうる。したがって、本発明に関しては、モノリシックのエラストマー超小型バルブおよびポンプを作るために使用できる、多数の可能なエラストマー系がある。本明細書に記載のマイクロ流体デバイスのいくつかは、GE RTV615(製剤)、ビニルシランクロスリンク(タイプ)シリコンエラストマー(ファミリー)等の弾性ポリマーから製造される。しかし、本発明のマイクロ流体システムは、ポリマーのこの一つの製剤、タイプまたはこのファミリーにさえ限定されず、むしろ、ほぼ任意の弾性ポリマーが適切である。材料の選択は典型的に、行われる利用に必要とされる特定の材料の特性(例えば耐溶剤性、硬さ、気体透過性、および/または温度安定性)に依存する。本明細書に開示のマイクロ流体デバイスの要素の製造において使用できるエラストマー材料のタイプに関するさらなる詳細は、Unger等(2000)Science 288:113−116、および国際公開第02/43615号および第01/01025号に記載され、それらは一切の目的のために参照により全体として本明細書に組み込まれる。
デバイス製造および温度サイクリング。
示されるように、本発明の技術は、デジタル分析またはデジタルPCRに適した高処理量マイクロ流体デバイスを含む、多様な検出プラットフォームの使用を取り入れうる。デバイス製造、システム要素の態様、および温度サイクリングの態様が、後にさらに詳述される。
一実施形態においては、本発明の使用に適するマイクロ流体デバイスは、単層および多層ソフトリソグラフィ(MSL)技術および/または犠牲層カプセル化法を利用して構築されうる。一つの基本的なMSLアプローチは、一連のエラストマー層を微小機械加工モールドにキャスティングし、モールドから層を除去し、層を融合させるステップを含む。犠牲層カプセル化アプローチにおいては、チャネルが求められる場所にフォトレジストのパターンが堆積される。これらの技術およびマイクロ流体デバイスの作成におけるその使用は、例えば、各々が一切の目的のために参照により全体として本明細書に組み込まれる、Unger等(2000)Science 288:113−116,およびChou等、(2000)“Integrated Elastomer Fluidic Lab−on−a−chip−Surface Patterning and DNA Diagnostics,”in Proceedings of the Solid State Actuator and Sensor Workshop,Hilton Head,S.C.;および国際公開第01/01025号により詳述される。
簡潔にいうと、前述の例示的な製造方法は、最初にフォトレジスト(Shipley SJR5740)を用いたフォトリソグラフィにより、上層(例えば、コントロールチャネルを伴うエラストマー層)および下層(例えば、フローチャネルを伴うエラストマー層)のための母型をシリコンウエハ上に製造するステップを伴う。チャネル高さは、スピンコーティング速度により正確に制御されうる。フォトレジストを紫外光に曝した後、現像することにより、フォトレジストチャネルが形成される。熱再流プロセスおよび保護処は、参照により全体として本明細書に組み込まれる、M.A.Unger,H.−P.Chou,T.Throsen,A.SchererおよびS.R.Quake,Science(2000)288:113により記載されるように、典型的に達成される。そして、混合された二成分系シリコンエラストマー(GE RTV615)がそれぞれ底部モールド内にスピンされ、上部モールド上へ注がれる。底部ポリマー流体層の厚さを制御するために、スピンコーティングが利用されうる。80℃のオーブンで25分間焼いた後、一部硬化された上層が型から剥がされ、下層と位置をそろえてまとめられる。これらの二層を不可逆的に結合するために、80℃での1.5時間の最終焼きが用いられる。底部シリコン母型から剥がされたこのRTVデバイスは、HCL(0.1N,80℃で30分)で、典型的に処される。この処は、Si−O−Si結合の一部を切断するように作用し、それによりヒドロキシ基が曝されてチャネルの親水性が高まる。
それから、デバイスが任意に支持材に密封されうる。支持材は、基本的に任意の材料で製造されうるが、形成される封止は主に接着力によるため、良好な封止を確保するために表面は平坦でなければならない。好適な支持材の例には、ガラス、プラスチック等が含まれる。
デバイスが前述の方法により形成される結果、担体(例えばガラススライド)がフローチャネルの一つの壁を形成する。あるいは、フローチャネルがエラストマー材料に完全に封入されるように、母型から一旦除去されたデバイスが薄いエラストマー膜に封止される。それから、得られたエラストマーデバイスが、担体支持材に任意に合わせられうる。
層形成
一実施形態においては、製造中に試薬が反応部位に堆積されるものを含む、マイクロ流体デバイスは、三層から形成される。下層は、試薬が上に堆積される層である。下層は、MLS方法につき上記される引用文献に記載されるように、様々なエラストマー材料から形成されうる。典型的には、材料は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)エラストマーである。特定のデバイスに所望される反応部位の配置および位置に基づいて、適切な試薬がスポットされるべき下層上の位置を決定できる。PDMSは疎水性であるため、堆積された水性のスポットは縮小して非常に小さなスポットを形成する。前述のように、反応部位に導入された試薬は試料溶液中に溶解することが意図されるため、任意に堆積される試薬は、試薬とエラストマー表面の間に共有結合が形成されないように堆積される。
デバイスの他の二層は、フローチャネルが形成される層、およびコントロールチャネルならびに任意にガードチャネルが形成される層である。これらの二層は、本セクションに前述される一般的な方法にしたがって準備される。それから、得られた二層構造が、試薬が上に堆積されている第一層の上に配置される。三層の組成の具体例は、以下の通りである(成分Aの成分Bに対する割り当て):第一層(試料層)30:1(重量);第二層(フローチャネル層)30:1;および第三層(コントロール層)4:1。しかし、エラストマー成分の他の組成および比も同様に利用されうることが予想される。このプロセスの間には、適切な反応部位内に試薬が配置されるように、反応部位が堆積された試薬と位置をそろえられる。
本発明によれば、マイクロ流体デバイスに、温度サイクリングが実行されうる。特に、温度サイクリングを用いて、反応チャンバ内に分配された試料の分析を促進する増幅反応を行いうる。
様々な精巧さの多様な選択肢が、マイクロ流体デバイスの選択された領域内またはデバイス全体の温度制御のために利用可能である。したがって、本明細書で用いられるところで、温度コントローラという用語は、マイクロ流体デバイス全体、またはマイクロ流体デバイスの一部(例えば特定の温度域内、またはブラインドチャネルタイプのマイクロ流体デバイスのマトリックスにおける一つ以上の接合部で)の温度を調節できる、デバイスまたは素子を広く意味するものである。
一般に、デバイスを温度サイクルするために、デバイスが温度サイクリングプレート上に配置される。例えばThermoHybaid Px2(Franklin,MA)、MJ Research PTC−200(South San Francisco,CA)、Eppendorf Part#E5331(Westbury,NY)、Techne Part#205330(Princeton,NJ)を含む、様々なこのようなプレートが、商業上のソースから容易に入手可能である。
温度サイクリングステップの精度を確保するために、あるデバイスにおいては、デバイスの様々な領域で温度を検知するセンサを組み込むことが有用である。温度を検知するための一つの構造は、熱電対である。このような熱電対は、下の基板材料にパターニングされた薄膜ワイヤとして、または微細製造されたエラストマー材料自体に直接組み込まれたワイヤとしてつくられうる。
温度検出/モニタリングの様々な手段が、本発明のシステム/デバイスに含まれうる。例えば、電気抵抗の変化により温度が検出されてもよい。熱変色性材料は、増幅デバイスの領域上の温度を検出するために利用可能な、別のタイプの構造である。温度を検出する別のアプローチは、赤外線カメラを用いることによる。温度検出のさらに別のアプローチは、焦電センサを用いることによる。キャパシタンスおよびインダクタンス等、他の電気現象は、本発明の実施形態により温度を検出するために利用されうる。熱拡散率についての公知の方程式およびデバイスで利用されるエラストマーおよびガラスの適切な値を用いて、反応部位内の温度が、コントローラが維持しようとする温度に達するのに要する時間を計算できる。
適切である可能性のある様々な材料組成および特性に加えて、本発明に用いるのに適切なマイクロ流体デバイスは、様々な特徴、設計、チャネル構造等を含みうる。デバイスは、溶液が中を流れることができる流路を一般に意味する、複数の「フローチャネル」を典型的に含む。さらに、デバイスは「コントロールチャネル」、あるいは、フローチャネル内の流れを作動するために使用できるようにフローチャネルと連結するように設計されたチャネルを含みうる。デバイスは、「バルブ」等、流体の流れをさらに調節するための特徴をさらに含むことができ、これには、中でフローチャネルとコントロールチャネルが交差し、作動力に応じてフローチャネル内に偏向され、または引き込められうるエラストマー膜により分離される、構が含まれうる。また、ある実施形態は、デバイスの外部ポートと一つ以上のフローチャネルの間に流体アクセスを提供するようにエラストマーデバイス内に形成されるチャネルをさす、「ビア」を含みうる。したがって、ビアは、例えば試料インプットまたはアウトプットとして役立ちうる。
多くのタイプのチャネル構造または設計が、本発明において実施されうる。図2Aに示されるように、本発明のデバイスに含まれうるチャネル設計の一つのタイプは、オープンチャネル設計を含む。「オープンチャネル」または「オープンエンドチャネル」は、フローチャネルが出口(例えばアウトレット)と別個の入口(例えばインレット)を有するように、別個のビアの間に配置されたフローチャネルをさす。一般に、オープンチャネルネットワーク設計は、一つまたは複数のブランチフローチャネルのまわりに接続されてオープンチャネルネットワークを形成しうる、少なくとも二つの対するフローチャネルビアまたはインレットを含む。隣接した/重なり合ったコントロールチャネルにより形成される一つ以上のバルブが作動されて、ブランチチャネルの別々の領域を分離し、反応部位を形成しうる。このようなバルブは、複数の反応部位を切り替え可能に分離するための機構を提供する。本明細書に記載されるように、デバイスは、一つ以上チャネルが分岐する一つ以上のオープンフローチャネルを含みうる。一つ以上の反応領域または反応部位が、フローチャネルの長さに沿って任意の場所に配置されうる。重なり合ったフローチャネルにより形成されるバルブが作動されて、チャネルに沿って配置された反応部位(単数または複数)を分離し、これにより、反応部位を切り替え可能に分離するための機構を提供しうる。したがって、各デバイスが、多数の反応部位(例えば10,000+)を含むことができ、高い反応部位密度を達成でき、これにより、従来のマイクロ流体デバイスと比較して、これらのデバイスのサイズの大幅な縮小が可能になる。オープンチャネル設計は、例えば、二つ以上の位置/ビアからアドレスされうるブランチフローチャネルを有しうる。この設計態様は、例えば特定のチャネル/ブランチフローチャネルが妨害または遮断(例えば製造上のばらつき、欠陥等により)された場合に、流体を異なる方向から入れることができ、特定の遮断または閉塞の反対側までチャネルを満たしうるため、特に有利でありうる。これに対して、閉塞を有する一端からしかアクセス可能でないチャネルは、妨害または遮断のポイントまでしか満たせず、反応部位が閉塞を越えたところに存在する場合には、それらの部位が使用不可能となりうる。
図2Bに示されるように、本発明にしたがった使用に適したマイクロ流体デバイスは、「ブラインドチャネル」または「ブラインドフィル」設計を利用しうる。このようなデバイスは、一つ以上のブラインドチャネル、すなわち溶液が一端からしかブラインドチャネルに出入りできないように終端または単一端を有するフローチャネルを有する(すなわち、ブラインドチャネルの別個のインレットおよびアウトレットがない)ことにより、部分的に特徴付けられうる。これらのデバイスは、ブラインドチャネルの領域を分離して孤立反応部位を形成するために、各ブラインドチャネルに一つしかバルブを要しない。このタイプのデバイスの製造の間には、分析を行うための一つ以上の試薬が、反応部位に任意に堆積され、これにより、インプットおよびアウトプット数の大幅な減少がもたらされうる。したがって、多くの反応部位が単一または限定数のインレット(例えば5未満または10未満)により満たされうるように、ブラインドチャネルと連絡するフローチャネルネットワークが設定されうる。溶液がチャネルに導入される際にフローチャネルおよびブラインドチャネル内の空気がこれらの孔から逃れうるように、デバイスが十分に多孔性のエラストマー材料から作られるため、ブラインドフローチャネルを満たす能力が実現される。他のマイクロ流体デバイスにおいて利用される材料の多孔性の欠如は、溶液が注入される際にブラインドチャネル内の空気に出口がないため、ブラインドチャネル設計の使用を排除する。
さらに別の実施形態においては、本発明のマイクロ流体デバイスは、フローチャネルおよびバルブまたはコントロールチャネルに加えて、ガードチャネルをさらに任意に含みうる。本明細書に提供されるエラストマーマイクロ流体デバイスからの、試料および試薬の蒸発を減らすために、デバイス内に複数のガードチャネルが形成されうる。ガードチャネルは、フローチャネルおよび/または反応部位に重なり合うエラストマーの層において典型的に形成されるという点で、コントロールチャネルと類似する。そのためガードチャネルは、コントロールチャネルと同様、エラストマー材料の膜またはセグメントにより、下のフローチャネルおよび/または反応部位から分離される。しかし、ガードチャネルは、コントロールチャネルと異なり、断面積が相当に小さい。一般に、面積が小さな膜は、同じ加圧力下で、大きな面積の膜よりも偏向が少なくなる。ガードチャネルは、加圧されて、溶液(典型的には水)がガードチャネルに流し込まれるのを許容するように設計される。ガードチャネルから生じる水蒸気は、フローチャネルまたは反応部位に隣接するエラストマーの孔内に拡散でき、したがってフローチャネルまたは反応部位に隣接する水蒸気濃度が増加し、そこからの溶液の蒸発が減少する。マイクロ流体デバイスに配置され、本発明にしたがった使用に適するガードチャネルに関するさらなる議論については、一切の目的のために参照により全体として本明細書に組み込まれる、McBride等、米国特許出願公開第20050252773号を参照。
デバイスは、試薬が反応させられる複数の反応部位または反応体積をさらに含み、デバイスは、反応部位を選択的に分離するための様々な手段(例えばポンプおよびバルブ)を組み込みうる。反応部位は、デバイス内の多数の異なる位置の任意の位置に設置されうる。
デバイスは、比較的光透過性のエラストマー材料を含みうるため、マイクロ流体デバイス上の基本的に任意の位置で多様な検出システムを用いて、反応が容易にモニタされうる。MSL−タイプのデバイスが使用されるときには、反応部位自体で検出が行われるのが最も典型的である。そのようなデバイスが実質的に透明な材料から製造されるという事実は、一定の検出システムが、従来のシリコンベースのマイクロ流体デバイスとともに使用できない現在のデバイスとともに利用されうることも意味する。デバイス中に組み込まれた検出器、またはデバイスから分離しているがデバイスの検出領域と位置が合わせられたものを用いて、検出が達成されうる。
本発明のある実施形態においては、最初にチップおよび他のシステム要素からから分離した溶液において混合(例えば、試料と混合)されてから溶液中に導入される、ミックスまたは試薬を用いて、反応体積中の反応が行われる。
デバイスは、温度サイクリング増幅反応等の温度制御された反応を行うために、典型的に設計および設定される。したがってデバイスは、反応体積中における温度制御反応(例えば温度サイクリング反応)用に、設定/設計されうる。デバイスまたはその一部、例えばエラストマーデバイスが、支持材(例えばガラススライド)に固定されうる。そして、得られた構造物が、例えば様々な反応部位での温度を制御するために、温度制御プレート上に配置されうる。温度サイクリング反応の場合には、多数の温度サイクリングプレートのいずれかの上にデバイスが配置されうる。
上に示されるように、本発明の方法を実施するためのマイクロ流体デバイスの任意の使用は、様々なデバイス特性および設計を用いて行われうる。以下の記載は、温度制御を必要とする分析(例えば核酸増幅反応)を含む様々な分析を行うために利用できる例示的な設定を、より詳細に説明する。しかし、当然のことながら、これらの設定は例示的であり、これらのシステムの改変は当業者に明らかである。
図3は、本発明の例示的実施形態による、マイクロ流体デバイスの単純化された図である。図3に示されるように、デジタルアレイとも呼ばれるマイクロ流体デバイスは、マイクロ流体デバイスの様々な要素に適切な機械的支持を提供する材料から作成されうる、キャリア20を含みうる。例えば、弾性ポリマーを用いてデバイスが作成される。デバイスの外側部分は、標準の384−ウェルマイクロプレートと同じ設置面積を有し、独立したバルブ操作を可能にする。以下に述べるように、デバイスへの12の別個の試料インプットに対応する、12のインプットポートがある。デバイスは12のパネル22を有し、12のパネルの各々が、パネルあたり4.59μLの全容積で、765の6nL反応チャンバを含みうる。マイクロ流体チャネル24は、以下に詳述するように、パネル上の様々な反応チャンバを流体源に接続しうる。
反応チャンバを流体源に接続するバルブを開閉するために、アキュムレータ26が加圧されうる。図3に示されるように、試料試薬混合物のローディングのために、12のインレット28が提供されうる。一部の応用においては、48のインレット28を用いて、アキュムレータ26に加圧されたときにバイオチップに供給される試薬のソースが提供される。試薬が利用されない応用においては、インレット28および試薬側アキュムレータ26は使用されなくてよい。さらに、バイオチップに水和を提供するために、二つのインレット30が図3に示される例示的実施形態に提供される。水和インレット30は、反応チャンバに伴う湿度の制御を促進するために、デバイスと流体連通している。当業者には当然のことながら、デバイスの製造において利用される一部のエラストマー材料は、ガス透過性であり、反応チャンバからの蒸発したガスまたは蒸気が、エラストマー材料から周囲大気中へと通過できる。特定の実施形態では、デバイスの周辺部分に設置される流体管路が、反応チャンバのパネルを囲むバイオチップの周辺部分で、水和液体、例えばバッファー、またはマスターミックスの保護を提供し、したがって反応チャンバ内に存在する液体の蒸発を減少または防止する。したがって、揮発性液体、例えば水を水和インレット30に加えることにより、デバイスの周辺部分での湿度が高められうる。特定の実施形態においては、第一インレットが、バイオチップの第一側面のパネルを囲む水和流体管路と流体連通し、第二インレットが、バイオチップの反対側のパネルを囲む水和流体管路と流体連通している。
上記のデバイスおよび試料分配は、本発明の方法を行うための一つの例示的なシステムであるが、従来技術の当業者は、本明細書に記載のマイクロ流体デバイスの設計の多くの変化形、改変形、および代替物を認識するであろう。例えば、図3に示されるマイクロ流体デバイスは、反応チャンバあたり6nLの体積の765の反応チャンバをそれぞれ有する12のパネルを含むが、これは本発明に要求されるものではない。デジタルアレイの具体的外形は、具体的応用による。したがって、例えば本発明の範囲は、765の反応チャンバを有する12のパネルのデジタルアレイに限定されず、他の組み合わせが本発明の範囲内に含まれる。本発明の実施形態における使用に適するデジタルアレイに関連したさらなる説明は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2005/0252773号に提供される。
多数の反復試験試料を流すには、相当量の試薬を要しうる。本発明の実施形態においては、微小体積においてデジタルPCRが行われる。低体積PCRを行うための反応チャンバは、約2nL〜約500nLでありうる。反応チャンバ体積が小さいほど、行われうる個々のアッセイ数が多くなる(異なるプローブおよびプライマセットを用いて、または同じプローブおよびプライマセットの複製として、または任意に入れ替えた多数の複製および多数の異なるアッセイ)。一実施形態においては、反応チャンバは約2nL〜約50nL、好ましくは2nL〜約25nL、より好ましくは約4nL〜約15nLである。いくつかの実施形態においては、反応チャンバ体積は、約4nL、約5nL、約6、nL、約7nL、約8、nL、約9nL、約10nL、約11nL、または約12、nLである。試料チャンバは、ガラス、プラスチック、シリコン、ポリジメチルシロキサン、ポリウレタン等の弾性ポリマー類または他のポリマー類からつくられうる。本発明の方法により処理される試料は、BioMark(商標)システム(Fluidigm Corporation,South San Francisco,CA)を用いたコピー数変動分析に適する。BioMark(商標)システムは、複数の試料での複数のアッセイの実施を提供する、ポリジメチルシロキサンマイクロ流体デバイスを用いる。
Fluidigmマイクロ流体デバイス(デジタルアレイ)は、Fluidigm Corporation(South San Francisco,CA)により製造される。Multilayer Soft Lithography(MSL)法により、チップが製造される(Unger MA,Chou HP,Thorsen T,Scherer A,Quake SR,Monolithic microfabricated valves and pumps by multilayer soft lithography,Science 2000;288:113−116)。チップは、平均10μmの半楕円形の深さ、70μmの幅を有し、心々200μmの平行間隔を伴う、試料チャネルを有する。試料流体工学は、各試料チャネルに沿って配置された265μm(深さ)×150μm×150μmの分割チャンバをつくるための二層成形プロセスを用いて製造される。別のシリコン層に、チップのコントロールチャネルが、試料チャネルと直角にはしる。チャネルの交差により、流体の経路を定めるための偏向バルブが形成される。コントロールチャネルの加圧時には、層間の薄膜が試料チャネルを遮断して、個々の分割チャンバを分離する。コントロールチャネルは、深さ15μm、幅50μmであり、心々に300μmの平行間隔をおく。
PCRミックス、試料ミックス、前増幅生成物試料ミックス等の反応ミックスが、各パネルにロードされ、単一のDNA分子が様々な反応チャンバにランダムに分割される。パネルおよび反応チャンバのローディングの後、デジタルアレイが温度サイクルされてから、適切な読み取り器、例えば本譲受人から入手可能なBioMark(商標)機器で画像化されうる。生成されたデータが、本譲受人から入手可能なDigital PCR Analysisソフトウェアまたは他の適切な分析ソフトウェアを用いて分析される。本発明の実施形態における使用に適する例示的な検出および/または分析技術のさらなる記載は、“Copy Number Variation Determination by Digital PCR”と題した米国特許出願公開第12/170,414号に提供され、これは同時係属中で同一出願人による出願であり、一切の目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
図4A〜4Cは、図3に示されるデバイス/バイオチップの一部の単純化された図である。図4Aは、12のパネル22を示し、パネルの各々が多数の反応チャンバを含む。図4Bは、パネルに含まれる多数の反応チャンバ40の外形を示す。反応チャンバ40は、図示されるように心々に200μmの間隔がおかれる。図4Cは、パネルの一部の蛍光画像を示す。図の左側は、全ての反応チャンバが濃く示されるコントロールセクションである。図の右側は、典型的な実験において反応チャンバの多くが有意な蛍光発光を生成せず、濃い42様子を示す。しかし、反応チャンバの一部は蛍光放出を有し、「陽性」の反応チャンバ44を示す。図2Bで上述したとおり、試料チャネルは、個々の反応チャンバを接続して、左から右にはしり、コントロールチャネルは下層において上から下にはしる。コントロールチャネルの加圧時には、層間の薄膜が試料チャネルを遮断して、個々の反応チャンバを分離する。バルブは、PCR実験の間に閉じたまま保たれる個々のチャンバを分割する。
本明細書の全体にわたりより十分に説明されるように、チップは温度サイクルされ、本譲受人から入手可能なBioMark(商標)リアルタイムPCRシステムにより画像化され、本譲受人から入手可能なBioMark(商標)Digital PCR Analysis等のDigital PCR Analysisソフトウェアを用いて、各パネルにおける陽性チャンバの数が計数された。複合デジタルPCR反応において二つの蛍光色素による二つのアッセイが使用される場合には、二つの遺伝子が独立して定量されうる。デジタルアレイを用いてコピー数変動を研究するために、この遺伝子を独立して定量する能力が、本明細書に記載のように用いられる。一つのPCR反応において独立して定量できる遺伝子の数は、利用可能な蛍光色素およびフィルタの数に依存する。
上記の一般的な方法ステップにて説明したように、試料の分配後、追加的ステップには、増幅ステップと、これに続く結果の検出および分析が含まれる。本発明のいくつかの実施形態においては、二つのステップを調和させる方法、例えば定量的PCRを用いて、増幅および検出/分析が行われうる。一般に、各反応部位中で分離されたポリヌクレオチドが、様々な可能な戦略を用いて増幅、検出、および分析されうる。一つの例示的な戦略は、増幅された産物を用いて標的ポリヌクレオチドの濃度および参照ポリヌクレオチドの濃度を決定できるように、標的および参照ポリヌクレオチドを増幅するステップを伴う。増幅を行うために、増幅のために必要な試薬が試料と合わせられ、ポリヌクレオチド増幅に適切な条件下で標的ポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイズする第一プローブと、参照ポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイズする第二プローブを含みうる。第一および第二プローブは、標的および参照ポリヌクレオチド増幅産物を識別するために、異なる検出可能標識を含みうる。さらに、標的および参照ポリヌクレオチドの区別により、被験体のゲノムにおける標的ポリヌクレオチド配列の相対的コピー数を決定するための、参照ヌクレオチド分子の比としての標的ヌクレオチド分子の濃度の計算がさらに提供されうる。
検出および分析に先立つ一般的な増幅ステップは、多数の方法を用いて実行されうる。
明細書の全体にわたり説明される方法およびシステムの理解を増強するために、技術用語を、以下に一般的に説明する。「試薬」という用語は、反応において使用される任意の薬剤を広くさす。試薬は、それ自体がモニタされうる単剤(例えば加熱中にモニタされる物質)、または二つ以上の薬剤の混合物を含みうる。試薬は、生きていても(例えば細胞)または生きていなくてもよい。核酸増幅反応のための例示的な試薬には、バッファー、金属イオン、ポリメラーゼ、プライマ、テンプレート核酸、ヌクレオチド、標識、色素、ヌクレアーゼ等が含まれるがこれに限定されない。酵素反応のための試薬には、例えば、基質、補助因子、共役酵素、バッファー、金属イオン、阻害剤および活性化剤が含まれる。細胞ベースの反応のための試薬には、細胞、細胞特異的色素および細胞レセプタと結合するリガンド(例えばアゴニストおよびアンタゴニスト)が含まれるがこれに限定されない。試薬は、試料溶液に含まれればよく、または様々な方法で任意に固定されうる(例えば共有結合的、非共有結合的に、適切なリンカー分子を介して)。オンチップ核酸増幅反応においては、例えば伸長反応を行う際に使用される一つ以上の試薬が、(例えばスポッティングにより)デバイスの製造の間に各反応部位に堆積されうる。
「標識」という用語は、物理的、化学的、電磁的、および他の関連の分析技術により検出できる分子または分子の態様をいう。利用できる検出可能標識の例には、ラジオアイソトープ、フルオロフォア、発色団、質量標識、高電子密度粒子、磁性粒子、スピン標識、化学発光を放出する分子、電気化学的に活性の分子、酵素、補助因子、核酸プローブに連結された酵素および酵素基質が含まれるがこれに限定されない。「検出可能に標識された」という用語は、薬剤が標識に接合され、または、薬剤が別個の標識に接合されなくても検出されるのを可能にする固有の特性(例えばサイズ、形または色)を有することを意味する。
「核酸」、「ポリヌクレオチド」、および「オリゴヌクレオチド」という用語は、本明細書において、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドを含むがこれに限られない、任意の長さのポリマー形のヌクレオチドを含むものとして使用される。これらの用語の間には、長さの差異は意図されない。さらに、これらの用語は、分子の一次構造のみをさす。したがって、ある実施形態では、これらの用語は、三本鎖、二本鎖、および一鎖DNA、ならびに三本鎖、二本鎖、および一鎖RNAを含みうる。これらは、例えばメチル化による、および/またはキャッピングによる修飾形、およびポリヌクレオチドの非修飾形も含む。より具体的には、「核酸」、「ポリヌクレオチド」、および「オリゴヌクレオチド」という用語は、ポリデオキシリボヌクレオチド(2−デオキシ−D−リボースを含む)、ポリリボヌクレオチド(D−リボースを含む)、プリンまたはピリミジン塩基のN−またはC−グリコシドである任意の他のタイプのポリヌクレオチド、および非ヌクレオチド骨格を含む他のポリマー類、例えばポリアミド(例えばペプチド核酸(PNA))およびポリモルホリノ(Anti−Virals,Inc.,Corvallis,OregonからNeugeneとして市販される)ポリマー類、および他の合成配列特異的核酸ポリマー類を含み、このポリマー類は、DNAおよびRNAにおいて見られるように、塩基対合および塩基スタッキングを許容する構成の核酸塩基を含むことを条件とする。
「プローブ」は、一つ以上のタイプの化学結合により、通常は相補的塩基対合により、通常は水素結合形成により、相補配列の標的核酸に結合し、したがって二重構造を形成できる核酸である。プローブは、「プローブ結合部位」に結合またはハイブリダイズする。プローブは、特に一度、プローブが、その相補的標的にハイブリダイズすると、プローブの、安易な検出を可能にするために、検出可能標識で標識されうる。プローブに結合される標識は、例えば化学的または物理的手段により検出できる公知技術の多様な標識の任意のものを含みうる。プローブに結合できる好適な標識には、ラジオアイソトープ、フルオロフォア、発色団、質量標識、高電子密度粒子、磁性粒子、スピン標識、化学発光を放出する分子、電気化学的に活性の分子、酵素、補助因子、および酵素基質が含まれるがこれに限定されない。プローブは、サイズが大きく異なりうる。一部のプローブは、比較的短い。一般に、プローブは、長さが少なくとも7〜15ヌクレオチドである。他のプローブは、少なくとも20、30または、40ヌクレオチドの長さである。さらに他のプローブはやや長めであり、少なくとも50、60、70、80、90ヌクレオチドの長さである。さらに他のプローブは、さらに長く、少なくとも100、150、200またはそれを上回るヌクレオチドの長さである。プローブは、前述の範囲内に収まる任意の特定の長さでもありうる。
「プライマ」は、適切なバッファー中適切な温度で、適切な条件下で(すなわち、四つの異なるヌクレオシド三リン酸およびDNAまたはRNAポリメラーゼまたはリバーストランスクリプターゼ等、重合のための薬剤の存在下で)のテンプレート指向性DNA合成の開始点としての役割を果たしうる一鎖ポリヌクレオチドである。プライマの適切な長さは、プライマの使用目的によるが、典型的に少なくとも7ヌクレオチド長であり、より典型的には10〜30ヌクレオチドの範囲の長さである。他のプライマは、やや長めであり、30〜50ヌクレオチド長等でありうる。短いプライマ分子は、一般にテンプレートと十分に安定したハイブリッド複合体を形成するために、より低い温度を要する。プライマは、テンプレートの正確な配列を反映する必要はないが、テンプレートとハイブリダイズするために十分に相補的でなければならない。「プライマ部位」または「プライマ結合部位」という用語は、プライマがハイブリダイズする標的DNAのセグメントを意味する。「プライマ対」という用語は、増幅されるDNA配列の5’末端のとハイブリダイズする5’「上流プライマ」と、増幅される配列の3’末端とハイブリダイズする3’「下流プライマ」とを含むプライマセットを意味する。
「完全に相補的」なプライマは、プライマの全長にわたり完全に相補的な配列を有し、ミスマッチを有しない。プライマは典型的には、標的配列の一部(部分配列)に、完全に相補的である。「ミスマッチ」は、プライマのヌクレオチドと位置が合わせられた標的核酸のヌクレオチドが相補的でない部位をいう。プライマに関して使用される場合の、「実質的に相補的」という用語は、プライマがその標的配列に完全に相補的でないことを意味する;その代わりに、プライマは、所望のプライマ結合部位でその各鎖に選択的にハイブリダイズするために十分に相補的であるにとどまる。
「相補的」という用語は、一つの核酸が別の核酸分子と同一であり、または選択的にハイブリダイズすることを意味する。特異の完全な欠如よりも選択的であるハイブリダイゼーションが生じるとき、ハイブリダイゼーションの選択性が存在する。典型的には、少なくとも14〜25ヌクレオチドのストレッチにおいて少なくとも約55%の同一性、好ましくは少なくとも65%、より好ましくは少なくとも75%、および最も好ましくは少なくとも90%の同一性があるときに、選択的ハイブリダイゼーションが生じる。一つの核酸が他の核酸に特異的にハイブリダイズするのが好ましい。M.Kanehisa,Nucleic Acids Res.12:203(1984)を参照。
「検出セクション」、または「検出領域」で検出が生じる。これらの用語および他の関連の用語は、検出が生じるマイクロ流体デバイスの部分をさす。上記のように、ある設計(例えばオープンチャネル設計、ブラインドチャネル設計等)を利用するデバイスでは、検出セクションは一般に、各反応部位に伴うバルブにより分離された、反応部位である。マトリックスベースのデバイスの検出セクションは、通常、交差点に隣接するフローチャネルの領域内、交差点自体、または交差点を含む領域および周囲領域である。
上記のように、例示的なコピー数変動分析は、オンチップの定量的PCR法を用いて行われうる。特に、定量的PCRは、ポリヌクレオチドの増幅および増幅産物の検出/分析の両方を伴いうる。qPCRに加えて、様々ないわゆる「リアルタイム増幅」法または「リアルタイム定量的PCR」法も、増幅プロセス自体の間または後に形成される増幅産物の量を計量することにより試料中に存在する標的核酸の量を決定するために、利用されうる。蛍光発生ヌクレアーゼアッセイは、本明細書に記載のデバイスとともにうまく用いられうるリアルタイム定量法の一つの具体例である。増幅産物の形成をモニタリングするこの方法は、二重標識された蛍光発生オリゴヌクレオチドプローブを用いた、PCR産物蓄積の連続測定を伴う。これは、文献において「TaqMan」法としてしばしば引用されるアプローチである。
このようなアッセイにおいて用いられるプローブは、典型的に、二つの異なる蛍光色素で標識された、短い(例えば約20〜25塩基)ポリヌクレオチドである。プローブの5’末端が、典型的にレポーター色素に結合され、3’末端は消光色素に結合されるが、色素がプローブ上の他の位置で結合されてもよい。プローブは、少なくとも標的核酸上のプローブ結合部位と実質的配列相補性を有するように設計される。プローブ結合部位に隣接する領域と結合する、上流および下流PCRプライマも、反応混合物に含まれる。
プローブが完全なときに、二つのフルオロフォア間のエネルギー転移が生じ、クエンチャーがレポーターからの発光を消光する。PCRの伸長段階の間に、プローブが、Taqポリメラーゼ等の核酸ポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性により切断され、これにより、ポリヌクレオチドクエンチャーからレポーターが放出され、適切な検出器で測定できるレポーター放出強度の増加が生じる。
蛍光発生アッセイの間に生成されるもののような蛍光放出の測定のために特に構成される一つの検出器は、Foster City,CAのApplied Biosystems,Inc.により製造されるABI7700である。機器とともに提供されるコンピュータソフトウェアは、増幅の間のレポーターおよびクエンチャーの蛍光強度を記録することが可能である。そして、これらの記録値を用いて、正規化されたレポーター放出強度の増加を連続的に計算し、増幅されるmRNAの量を最終的に定量しうる。
増幅産物の濃度のリアルタイム測定を行うための、蛍光発生法の理論および実施に関する追加的な詳細は、例えば、参照により各々が全体として本明細書に組み込まれる、Gelfandに対する米国特許第5,210,015号,Livak等に対する第5,538,848号、およびHaalandに対する第5,863,736号、ならびにHeid,C.A.等、Genome Research,6:986−994(1996);Gibson,U.E.M,等、Genome Research 6:995−1001(1996);Holland,P.M.等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:7276−7280,(1991);およびLivak,K.J.等、PCR Methods and Applications 357−362(1995)に記載される。したがって、増幅反応が進行するとともに、より多量の色素が結合し、随伴するシグナルの増加を伴う。
オンチップの増幅アッセイを実行する際には、温度サイクリングプロセスの間に、例えば各々が特定の目的の標的核酸(例えば標的ポリヌクレオチド配列および参照ポリヌクレオチド配列)に特異的な複数のプライマを利用することにより、単一の反応部位内で多重増幅が行われうる。異なる増幅産物の存在が、定量的RT−PCR反応を行うために異なって標識されたプローブを用いて、または、異なって標識された分子ビーコンを用いて検出されうる(上記参照)。このようなアプローチにおいては、各々の異なって標識されたプローブは、特定の増幅された標的だけにハイブリダイズするように設計される。利用される異なる標識の賢明な選択により、異なる標識が単一反応において異なる波長で励起および/または検出される、分析が行われうる。このようなアプローチにおいて適切な蛍光標識の選択に関係するさらなるガイダンスには、Fluorescence Spectroscopy(Pesce等編)Marcel Dekker,New York,(1971);White等、Fluorescence Analysis:A Practical Approach,Marcel Dekker,New York,(1970);Berlman,Handbook of Fluorescence Spectra of Aromatic Molecules,2nd ed.,Academic Press,New York,(1971);Griffiths,Colour and Constitution of Organic Molecules,Academic Press,New York,(1976);Indicators(Bishop編).Pergamon Press,Oxford,19723;およびHaugland,Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals,Molecular Probes,Eugene(1992)が含まれる。
オープンチャネルまたはブラインドチャネル設計デバイス等のマイクロ流体デバイスが、核酸増幅反応を実行するために利用されるときには、反応部位内に堆積されうる試薬は、所望のタイプの増幅反応を実行するのに必要な試薬である。通常これは、以下の一部または全部が堆積されることを意味する、例えばプライマ、ポリメラーゼ、ヌクレオチド、金属イオン、バッファー、および補助因子。そのような場合に、反応部位に導入される試料は、核酸テンプレートである。しかし、代替的に、テンプレートが堆積され、増幅試薬が反応部位に流し込まれてもよい。増幅反応を行うためにマトリックスデバイスが利用されるときには、核酸テンプレートを含む試料が垂直のフローチャネルに流され、増幅試薬が水平のフローチャネルに流され、またはその逆でありうる。
一般に、複数の遺伝子タイピングおよび発現分析が、例えば各反応部位で行われうる。標的DNAを含む試料が、マイクロ流体デバイス上の反応部位に導入されうる。TaqMan(登録商標)等の定量的PCR法では、目的の標的DNAの異なる領域を増幅するためのプライマが、単一の反応部位内に含まれる。形成される産物、例えば標的および参照ポリヌクレオチドを区別するために、各領域に対する、異なって標識されたプローブが利用される。プローブが相補的なアレルが標的DNA中に存在する場合には、増幅がおこり、これにより検出可能シグナルが生じる。異なったシグナルのいずれが得られるかにより、多形部位におけるヌクレオチドの同一性が決定されうる。両方のシグナルが検出される場合には、両方のアレルが存在する。反応の間の温度サイクリングは、上記温度コントロールセクションで記載したように、実行される。
本発明のいくつかの実施形態においては、対立形質の各々に相補的な異なって標識されたプローブが試薬として、プライマ、ヌクレオチドおよびポリメラーゼとともに含まれうる。しかし、反応は一つのプローブのみにより行われうるが、これにより、シグナルの欠如が特定のアレルの非存在に起因するものか単に反応の失敗によるものかについてが曖昧になりうる。多形部位に二つのアレルが可能である典型的な両アレルの場合には、各々がアレルの一つに完全に相補的な、二つの異なって標識されたプローブが、通常、増幅プライマ、ヌクレオチドおよびポリメラーゼとともに試薬混合物に含まれる。
図4Cにより示されるように、各反応部位からのシグナルが検出され、試料に関する情報を決定するために、さらに分析されうる。例えば、本発明の方法により処理される試料は、BioMark(商標)システム(Fluidigm Corporation,South San Francisco,CA).およびBioMark(商標)蛍光画像化サーマルサイクラシステムを用いたコピー数変動分析に使用するのに適する。BioMark(商標)システムは、複数の試料への複数のアッセイの実施を提供する、ポリジメチルシロキサンマイクロ流体デバイスを使用する。
本明細書の全体にわたりより完全に記載されるように、いくつかの実施形態においては、チップが、温度サイクルされ、本譲受人から入手可能なBioMark(商標)リアルタイムPCRシステムにより画像化され、本譲受人から入手可能なBioMark(商標)Digital PCR Analysis等のDigital PCR Analysisソフトウェアを用いて、各パネル中の陽性チャンバの数が計数された。複合デジタルPCR反応において二つの蛍光色素による二つのアッセイが使用される場合には、二つの遺伝子が独立して定量されうる。遺伝子を独立して定量するこの能力は、本明細書に記載の通り、デジタルアレイを用いたコピー数変動の研究に使用される。
上に一般的に記載されるように、PCRミックス等の反応ミックスが、各パネルにロードされ、単一のDNA分子が、様々な反応チャンバにランダムに分割されうる。パネルおよび反応チャンバのローディングの後、デジタルアレイが温度サイクルされた後、例えば本譲受人から入手可能なBioMark(商標)機器等の適切な読み取り器で画像化される。生成されたデータが、本譲受人から入手可能なDigital PCR Analysisソフトウェアまたは他の適切な分析ソフトウェアを用いて分析される。
上述の通り、本発明のある実施形態を行うために、オンチップの定量的PCRが用いられうる。しかし、多様な検出戦略が、上記のマイクロ流体デバイスとともに利用されうる。適切なシステムの選択は、デバイスのタイプ、検出されるイベントおよび/または薬剤のタイプに、部分的に特徴付けられる。検出器は、ラジオアイソトープ、フルオロフォア、発色団、高電子密度粒子、磁性粒子、スピン標識、化学発光を放出する分子、電気化学的に活性の分子、酵素、補助因子、核酸プローブに連結される酵素、および酵素基質からのシグナルを含むがこれに限定されない、多様なシグナルタイプを検出するように設計されうる。
例示的な検出方法論には、光散乱、マルチチャネル蛍光検出、UVおよび可視波長吸収、発光、反射因子差、および共焦レーザスキャニングが含まれるがこれに限定されない。ある利用において使用されうる追加的な検出法には、シンチレーション近接アッセイ技術、放射化学検出、蛍光偏光法、蛍光相関分光法(FCS)、時間分解エネルギー転移(TRET)、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)、およびバイオルミネセンス共鳴エネルギー転移(BRET)等のバリエーションが含まれる。検出の追加的な選択肢には、電気抵抗、比抵抗、インピーダンス、および電圧感知が含まれる。
検出セクションは、特定のイベントおよび/または薬剤と関係するシグナルを検出するために協働する一つ以上の顕微鏡、ダイオード、光刺激デバイス(例えばレーザ)、光電増倍管、プロセッサおよび前述の組み合わせと連絡しうる。多くの場合には、検出されるシグナルは、光学式検出器により検出セクションにおいて検出される、光学シグナルである。光学検出器は、一つ以上のフォトダイオード(例えばアバランシェフォトダイオード)、例えば光電増倍管、顕微鏡、および/またはビデオカメラ(例えばCCDカメラ)につながる光ファイバー光導体を含みうる。
検出器は、マイクロ流体デバイス内に微細製造され、または別個の要素でありうる。検出器が別個の要素として存在し、マイクロ流体デバイスが複数の検出セクションを含む場合には、任意の時に単一の検出セクション内で、検出が生じうる。あるいは、スキャニングシステムが用いられうる。例えば、一定の自動化されたシステムは、マイクロ流体デバイスに対して光源を走査し、他のシステムは、検出器上での放出光を走査し、またはマルチチャネル検出器を含む。具体例として、マイクロ流体デバイスが、並進可能なステージに取り付けられ、顕微鏡対物レンズ下で走査されうる。そして、このようにして得られたシグナルが、シグナル解釈および処理のためにプロセッサに送られる。光電増倍管のアレイも、利用されうる。さらに、各セクションからのシグナルを決定するとともに、全ての異なる検出セクションから同時にシグナルを収集する能力を有する光学系が、利用されうる。
提供されるデバイスは完全に、または大部分が、モニタされる波長で光透過性である材料で製造されるため、外部検出器が使用可能である。この特徴により、本明細書に記載のデバイスが、従来のシリコンベースのマイクロ流体デバイスでは不可能な、多数の光学検出システムを利用することが可能になる。
一実施形態においては、検出器は、各反応チャンバから集められる光の量を最大化するために、大きな視野および高い開口数を提供するCCDカメラおよび光路を用いる。この点に関しては、CCDが、アレイの画像を生成するために用いられるのではなく、各ピクセルまたはピクセル群が反応チャンバに対応する、光検出器のアレイとして使用される。したがって、画質が減少またはデフォーカスされて光学系の被写界深度が増加し、各反応チャンバからより多くの光が集められるように、光学が変更されうる。
検出器は、検出可能なシグナルを生成するレポーターを刺激するための光源を含みうる。利用される光源のタイプは、活性化されるレポーターの性質に部分的に依存する。好適な光源には、レーザ、レーザダイオード、および高輝度ランプが含まれるがこれに限定されない。レーザが利用される場合には、一の検出セクション全体または単一の検出セクションを走査するために、レーザが利用されうる。レーザダイオードが、マイクロ流体デバイス自体の中に微細製造されうる。あるいは、ダイオードからのレーザ光が検出セクションに導かれるように、温度サイクリング反応を行うために利用されるマイクロ流体デバイスに隣接して配置される、別のデバイス内に、レーザダイオードが製造されうる。
検出には、多数の非光学的アプローチも伴いうる。例えば検出器は、例えば、温度センサ、導電率センサ、電位差センサ(例えばpH電極)および/または電流測定センサ(例えば酸化および還元反応をモニタする)も含みうる。
多数の市販の外部検出器が、利用されうる。蛍光標識された試薬を調製するのが容易であるため、これらの多くは蛍光検出器である。利用可能な検出器の具体例には、Applied Precision ArrayWoRx(Applied Precision,Issaquah,WA))を含むがこれに限定されない。
いくつかの実施形態においては、FRETベースの検出法が使用される。このタイプの検出法は、ドナー/アクセプターフルオロフォア対におけるドナー(レポーター)および/またはアクセプター(クエンチャー)フルオロフォアからの蛍光の変化を検出するステップを伴う。ドナーおよびアクセプターフルオロフォア対は、ドナーの発光スペクトルがアクセプターの励起スペクトルに重なるように、選択される。したがって、フルオロフォア対が互いに十分に近づけられると、ドナーからアクセプターへのエネルギー転移が生じうる。このエネルギー転移が、検出されうる。米国特許第5,945,283号および国際公開第97/22719号を参照。
分子ビーコンは、特に有用なアプローチを提供する。分子ビーコンにより、増幅産物の相補的領域にハイブリダイズする時のプローブのコンフォメーションの変化が、検出可能シグナルの形成をもたらす。プローブ自体は、二つのセクションを含む:5’末端の一つのセクションと、3’末端の他のセクションである。これらのセクションは、プローブ結合部位にアニールするプローブのセクションに隣接し、互いに相補的である。一方の末端セクションは、典型的にレポーター色素に結合され、他方の末端セクションは通常クエンチャー色素に結合される。
溶液中で、二つの末端セクションが互いにハイブリダイズしてヘアピンループを形成しうる。このコンフォメーションにおいては、レポーターおよびクエンチャー色素が十分に近接するため、レポーター色素からの蛍光が、クエンチャー色素によって効果的に消光される。これに対して、ハイブリダイズしたプローブは、消光の程度が減じられる線形化されたコンフォメーションを生じる。したがって、二つの色素につき発光変化をモニタリングすることにより、増幅産物の形成を間接的にモニタすることが可能である。このタイプのプローブおよびその使用は、例えばPiatek,A.S.等、Nat.Biotechnol.16:359−63(1998);Tyagi,S.およびKramer,F.R.,Nature Biotechnology 14:303−308(1996);およびTyagi,S.等、Nat.Biotechnol.16:49−53(1998)によりさらに記載され、各々が一切の目的のために参照により全体として本明細書に組み込まれる。
他の周知の増幅/検出方法(例示のためであり制限のためではない)には、Invader(Neri,B.P.等、Advances in Nucleic Acid and Protein Analysis 3826:117−125,2000を参照);Nasba(例えばCompton,J.Nucleic Acid Sequence−based Amplification,Nature 350:91−91,1991を参照); Scorpion(Thelwell N.等、Nucleic Acids Research,28:3752−3761,2000を参照);およびCapacitive DNA Detection(例えばSohn等、2000,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.97:10687−10690を参照)が含まれる。これらの参考文献の各々は、一切の目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
上記のように、本発明の方法は、様々な試薬、組成物、バッファー、添加物等を必要とする様々な反応/増幅アッセイを行うステップを含む。反応混合物は、少なくとも部分的に、アッセイプラットフォームまたはマイクロ流体チップ/デバイスとは別に、またはデバイス自体の反応部位の中(例えばスポッティング)に調製されうる。ある反応混合物または組成物は、キットまたはシステムの一部として調製され、含まれうる。例えば、システムは、前増幅混合物/組成物、増幅アッセイ組成物、および増幅およびコピー数検出アッセイを実行するためのマイクロ流体デバイスを含みうる。システムの二つ以上の要素が、まとめられ、キットまたはシステムの一部として提供されうる。
本明細書に開示されるマイクロ流体デバイスにより行われる反応は、本発明の反応(例えば前増幅、定量的増幅等)を行うために調製されうる様々な試薬、バッファー、組成物、添加物等を用いて行われうる。したがって例えば、試薬が堆積されるデバイスの場合には、例えば、反応部位に一つ以上の反応物を伴って試薬がスポットされうる。他の実施形態においては、例えばオンチップスポッティングが行われないときには、チップまたは他のシステム要素から独立したミックスまたは試薬体積において試薬が提供されうる。添加物の一つのセットは、エラストマー基質上のタンパク質結合部位をブロックするブロッキング試薬である。多数の異なるタンパク質類(例えばゼラチンおよび様々なウシ血清アルブミン等のアルブミンタンパク質)およびグリセロールを含めて、様々なこのような化合物が利用されうる。界面活性添加剤も、有用でありうる。多数の異なる界面活性剤の任意のものが利用されうる。例には、SDSおよび様々なトリトン界面活性剤が含まれるがこれに限定されない。
核酸増幅反応の特定のケースにおいては、多数の異なるタイプの試薬および/または添加剤が含まれうる。一つのカテゴリーは、増幅反応を促進するエンハンサである。このような添加剤には、核酸における二次構造を減じる薬剤(例えばベタイン)、およびミスプライミングイベントを減じる薬剤(例えば塩化テトラメチルアンモニウム)が含まれるがこれに限定されない。
一般に、CNV計算は、異なる試料における遺伝子コピー数の見掛け上の差が試料量の差により歪められないように、「相対的コピー数」に基づきうる。遺伝子の(ゲノムあたりの)相対的コピー数は、DNA試料におけるシングルコピー参照遺伝子のコピー数に対する標的遺伝子のコピー数の比として表すことができ、これは典型的に1である。同じデバイス上に二つの異なる蛍光色素を伴って、二つの遺伝子(標的ポリヌクレオチド配列および参照ポリヌクレオチド配列)のために二つのアッセイを用いることにより、同じDNA試料中の両遺伝子が同時に定量されうる。したがって、二つの遺伝子の比が、DNA試料における標的ヌクレオチド配列の相対的コピー数である。
本発明の一実施形態においては、RNaseP酵素、リボヌクレオタンパク質のRNA部分をコードするシングルコピー遺伝子である、RNaseP等の参照遺伝子を用いて、前増幅が行われうる。
多数の反復試験試料を流すには、相当量の試薬を必要としうる。本発明の実施形態においては、微小体積においてデジタルPCRが行われる。低体積PCRを行うための反応チャンバは、約2nL〜約500nLでありうる。反応チャンバ体積が低いほど、行われうる個々のアッセイ数が多くなる(異なるプローブおよびプライマセットを用いて、または同じプローブおよびプライマセットの複製として、または任意に入れ替えた多数の複製および多数の異なるアッセイ)。一実施形態においては、反応チャンバは、約2nL〜約50nL、好ましくは2nL〜約25nL、より好ましくは約4nL〜約15nLである。いくつかの実施形態においては、反応チャンバ体積は、約4nL、約5nL、約6、nL、約7nL、約8、nL、約9nL、約10nL、約11nL、または約12、nLである。試料チャンバは、ガラス、プラスチック、シリコン、ポリジメチルシロキサン、ポリウレタン等の弾性ポリマー類または他のポリマー類から構築されうる。本発明の方法により処理される試料は、BioMark(商標)システム(Fluidigm Corporation,South San Francisco,CA)を用いたコピー数変動分析用に適切である。BioMarkシステムは、複数の試料への複数のアッセイの実施を提供する、ポリジメチルシロキサンマイクロ流体デバイスを用いる。
Fluidigmデバイス/ナノ流体チップ(デジタルアレイ)およびBioMark蛍光画像化温度サイクラシステムは、Fluidigm Corporation(South San Francisco,CA)により製造される。図5に示される例示的なチップは12のパネルを有し、12のパネルのそれぞれが、パネルあたり4.59μLの全容積で、765の6nLチャンバを含む。チップは、Multilayer Soft Lithography(MSL)方法論にしたがって製造される。Unger MA,Chou HP,Thorsen T,Scherer A,Quake SR.Monolithic microfabricated valves and pumps by multilayer soft lithography.Science.2000;288:113−116。チップは、平均10μmの半楕円形の深さ、70μmの幅を有し、心々に200μmの平行間隔を伴う試料チャネルを有する。試料流体工学は、各試料チャネルに沿って配置された265μm(深さ)×150μm×150μmの分割チャンバをつくるため、二層成形プロセスを用いて製造される。別のシリコン層に、チップのコントロールチャネルが、試料チャネルと直角にはしる。チャネルの交差により、流体の進路を決定するための偏向バルブが形成される。コントロールチャネルの加圧時には、層間の薄膜が試料チャネルを遮断して個々の分割チャンバを分離する。コントロールチャネルは、深さ15μm、幅50μmであり、心々に300μmの平行間隔をおく。外側部分は、標準の384−ウェルマイクロプレートと同じ設置面積を有し、独立したバルブ操作を可能にする。チップへの12の別個の試料インプットに対応する、12のインプットポートがある。使用されるチップは、試料インプットあたり765の6nL分割チャンバ、チップあたり合計で最高14,400のチャンバを組み込みうる。この特定の実施形態では、試料チャネルが、個々の反応チャンバを接続して左から右にはしり、コントロールチャネルは、下層において上から下にはしる。コントロールチャネルの加圧時には、層間の薄膜が試料チャネルを遮断して、個々の反応チャンバを分離する。バルブは、PCR実験の間に閉じたまま保たれる個々のチャンバを分割する。
リアルタイムPCR反応を行うために、マスター増幅ミックス(例えば「マスターミックス」)が、前増幅アッセイの産物を含む試料と組み合わせられる。マスターミックスは、適切なバッファー、約1〜約10mMの範囲、好ましくは約2〜約8mMの範囲のマグネシウムイオン(Mg2+)源、ヌクレオチド、および任意に界面活性剤、および安定剤を含む。適切なバッファーの一例は、約5mM〜約85mMの濃度のTRISバッファーであり、10mM〜30mMの濃度が好ましい。一実施形態においては、TRISバッファー濃度は、反応ミックス中二倍強度(2X)形の20mMである。反応ミックスは、約7.5〜約9.0のpH範囲を有し得、約8.0〜約8.5のpH範囲が典型的である。ヌクレオチドの濃度は、約25mM〜約1000mMの範囲であり得、典型的には約100mM〜約800mMの範囲である。dNTP濃度の例は、100、200、300、400、500、600、700、および800mMである。Tween(商標)20、Triton(登録商標)X100、およびNonidet(商標)P40等の界面活性剤も、反応混合物に含まれうる。ジチオトレイトール(DTT,クリーランド試薬)またはメルカプトエタノール等の安定化剤も、含まれうる。
DO WE NEED THIS PARAGRAPH?さらに、マスターミックスは、dUTPならびにウラシルDNAグリコシラーゼ(ウラシル−N−グリコシラーゼ,UNG)を任意に含みうる。UNOは、Escherichia coli ung遺伝子の産物であり、E.coliにおいてクローニング、配列決定、および発現されている。ウラシル−DNA−N−グリコシラーゼ(UNG)は、DNA(一鎖および二鎖)から、DNA糖−ホスホジエステル骨格を破壊せずにウラシル残基を除去し、したがって、ハイブリダイゼーション標的としての、またはDNAポリメラーゼのテンプレートとしてのその使用を防ぐ。結果として生じる無塩基部位は、高温で加水開裂され易い。したがって、ウラシル塩基の除去は、通常DNAのフラグメンテーションを伴う。Duncan,B.K.およびChambers,J.A.(1984)GENE 28,211,Varshney,U.,Hutcheon,T.およびvan de Sande,J.H.(1988)1.Biol.Chem.263,7776。マスターミックスは、Applied Biosystems,Foster City,CAから市販される(TaqMan(登録商標)Universal Master Mix,cat.nos.4304437,4318157、および4326708)。UNGの使用は、典型的にデジタルPCRアッセイに制限され、前増幅アッセイにおいては使用されない。
複合的利用では、異なる蛍光レポーター色素が、異なる遺伝子の定量のために別個のプライマまたはプローブを標識するために用いられる。複合PCRを用いた相対的発現研究では、参照および試料遺伝子の増幅の間の競合を回避するために、参照遺伝子(例えばβ−アクチンまたはGAPDH)のプライマの量が、限定されるべきである。一般に、参照遺伝子プライマの最終濃度は、25〜100nMの間であるべきである。プライマ滴定が、最適化に有用でありうる。
本発明の一つの例示的実施形態においては、CYP2D6のコピー数が、前増幅を伴って、または伴わずに決定された。前増幅を用いて、一つの試料中のCYP2D6が、重複を有することが発見されたが(コピー数は3)、前増幅を伴わない場合には、同じ試料はコピー数2を示した。
本発明の方法により調製された試料でPCRアッセイを行うのに有用なPCRマスターミックスは、以下の組成で調製されうる:20mM Tris、pH8.0、100mM KCl、1%Glycerol、0.04%Tween(商標)、5mM MgCl、400mM dNTP、0.08U/μL AmpliTaq(登録商標)Gold酵素(Applied Biosystems,Foster City,CA)。AmpliTaq DNAポリメラーゼは、Taq DNAポリメラーゼの組換え形である。これは、E.coli宿主においてTaq DNAポリメラーゼ遺伝子を発現することにより得られる。これは、天然TaqDNAポリメラーゼのように、エンドヌクレアーゼおよび3’−5’エキソヌクレアーゼ活性を欠くが、5’−3’エキソヌクレアーゼ活性を有する。
一実施例における前増幅は、GeneAmp PCRシステム9700(Applied Biosystems,CA)で、IxPreAmpマスターミックス(Applied Biosystems,CA)、225nMプライマ(参照ポリヌクレオチドとしてRNaseP)および目的の標的配列)、および1μLのDNA試料を含む5μL反応物において、実行された。温度サイクリング条件は、95℃、10分ホットスタートおよび10サイクル95℃15秒間、60℃1分間であった。20μLの水が、前増幅後に各反応物に加えられ、試料がデジタルアレイ上で分析された。
五つのCoriell DNA試料が、デジタルチップ上で分析された。各試料の同じ体積(4.59μL)中のCYP2D6およびRNaseP分子の数が、Poisson補正ならびにSimantのアルゴリズムを用いたBioMark Digital PCR Analysisソフトウェアを用いて計数された(Dube等上記を参照)。代表的なヒートマップが、単純化された白黒の図で図5に示される。図示の目的のために、白、黒、および灰色で示されるが、イベントは、記録され、RNaseP遺伝子(VIC、黄)、CYP2D6遺伝子(FAM、赤)、および遺伝子なしにそれぞれ対応した黄、緑、または赤等の色として視覚的に示されうる。ノーテンプレートコントロール(NTC)が、パネル1および12に行われた。
RNaseP遺伝子に対するCYP2D6遺伝子の分子数の比が、五つの試料につき得られた。比のうち二つは約0.5であり、これは、これらの二つの試料の各細胞中にCYP2D6遺伝子の複製が一つだけであることを意味する(RNasePはシングルコピー遺伝子であり、各細胞に必ず遺伝子の二つの複製がある)。したがって、DNA試料が集められた個体は、一つの染色体上にCYP2D6遺伝子の欠失を有するはずである。他の三つの試料は約1の比を有したが、二つの密接に連結された複製は一つの分子上にあり、分離できないため、これは重複の可能性を排除しない。前増幅反応がこれら五つの試料に実行され、前増幅産物がデジタルチップ上で分析された(表2)。
試料NA11994は、一つの染色体上にCYP2D6遺伝子の重複を有する。
表2に示されるように、ゲノムDNAが使用されたときに、RNasePに対するCYP2D6の比が約0.5の二つの試料は、本発明の前増幅プロセスが用いられたときにも、なお約0.5の比を与えた。0.5の比は、欠失を示す。ゲノムDNAが用いられたときに比が約1の二つの試料も、前増幅産物で約1の比を有し、これは正常な対立遺伝子状態を示した。しかし、ゲノムDNAが分析されたときに比が約1だった一つの試料は、前増幅プロセスが用いられたときに1.5の比を有した。これは、試料がCYP2D6遺伝子の重複を有することを示す。
ヘテロ接合性の消失の検出
特定の目的遺伝子のコピー数変動を決定する記載の方法の一つの有用な応用には、ヘテロ接合性の消失(LOH)の検出が含まれる。本明細書に開示される技術は、ヘテロ接合性の減少の検出において、新たなレベルの感度および柔軟性を提供できる。例示的な応用には、検出および/または異常なX染色体コピー数、または異数性の研究が含まれる。ヘテロ接合性の消失(LOH)は、正常なゲノムにおけるヘテロ接合状態から対合腫瘍ゲノムにおけるホモ接合状態への変化をさす。調査により、X染色体全体の消失が、多数の癌に関わることが示される。Moertel,CA.等、Cancer Genet.Cytogenet.67:21−27(1993)。例えば、卵巣癌の40%が、X染色体の領域のLOHを伴う。Osbourne,R.J.およびLeech,V.,Br.J.Cancer 69:429−438(1994)。また、X染色体の増加が、白血病およびリンパ腫において比較的一般的であることが示されている。Sandberg AA.“The X chromosome in human neoplasia,including sex chromatin and congenital conditions with X−chromosome anomalies.In:Sandberg AA,editor.Cytogenetics of the mammalian X chromosome,part B:X chromosome anomalies and their clinical manifestations.New York:Alan R.Liss,459−98(1983)。
LOH実験を行うために、本明細書に記載のマイクロ流体デバイスが提供されうる。図3は、一実施例においてヘテロ接合性の消失を決定するために用いられた、例示的なデバイスの構造を示す(デバイスのさらなる詳細については、例えば上記記載を参照)。簡単に言うと、デバイスは、各々が試料またはアッセイ混合物のためのフローインプットを有する、12のパネルを有する集積流体回路(IFC)を含む。一実施例においては、試料がローディングのためチップに移動され、デジタルアレイをIFCコントローラ上に配置し、ソフトウェアインターフェイスを用いて、アッセイ成分を765個の反応の別々のパネルに加圧ローディングすることにより、ロードされた。マスターミックスおよびプライマ−プローブセットと予め混合された十二の試料の各々が、チップのフレーム上の別々のインレットに分配された。各パネル中では、一つの試料が、765の個々の6nLリアルタイムPCR反応物に分割された。PCRが、試料で実行された。デジタルアレイが、温度サイクリングおよび蛍光検出のためにリアルタイムPCRシステム上に配置された。実験からの結果が、BioMark(登録商標)アプリケーションソフトウェアを用いて見られ、分析された。一のアッセイを別のアッセイと比較するために、リアルタイムPCR曲線または陽性のチャンバの終点画像が記録され、例えばDNA試料中の任意の二つの配列の比が計算された。デジタルアレイは、分析に直線性、感度、および使いやすさの改善を提供する。
記載の実施例においては、X染色体の1、2、3、4または5つのコピーを含む細胞系統からのDNAが得られた(Coriell Institute for Medical Research,Camden,NJ)。デジタルアレイを用いて、各試料が、シングルコピー標的、VIC標識「参照」配列の存在下で同時増幅された三つの別個のX染色体TaqMan(登録商標)プライマ−プローブセット−FAM標識123B、SMS、およびYY2(BioSearch Technologies,Novato,CA)−に対してテストされた。
図6は、記載のようにヘテロ接合性の消失を検査する色ベースの結果を示す、白黒の図を示し、デジタルアレイ内で二のパネルで行われる各試験をさらに示す。図6は、デバイスのパネル4のクローズアップ図も示す。各パネルにおいて、標的陽性(薄灰色であり、一つの色、例えば黄色に対応する)および参照陽性(濃い目の灰色であり、第二の色、例えば赤に対応する)チャンバの数が計数され、チャンバあたり複数の色素につき補正された。これらの結果から、参照に対する標的の生の比が、決定された。ノーテンプレートコントロール(NTC)が、パネル1および12において使用された。当然のことながら、実際には、実験が赤および黄色等、異なる色および色で示された結果を記録することができるが、これが図6においては白黒の図中灰色として示される。
コピー数を決定するために、単純な線形フィッティングが用いられた。図7は、平均値の標準誤差を示すエラーバーを含む、既知のX染色体コピー数(X軸)に対してプロットされる、三つの別個のアッセイ比の平均(Y軸)を示す。比は、X染色体の1、2、3、4または5つのコピーを含むことが分かっているDNA試料の傾斜を生成した。個々の生の比の測定値に2を掛け合わせ、平均して二倍体ゲノムあたりのコピー数が得られた。1〜5のコピー数改変体の全てのアッセイの平均反応は、0.994のr値であり、高い線形アッセイ性能を示した。
表3は、マイクロ流体デバイスで行われた個々のX染色体テストの、TaqMan(登録商標)プライマプローブセットからの生の比をリストする。平均比に2を掛け合わせることにより、ゲノムあたりのX染色体平均コピーが決定された。右側の最後の欄は、平均値の標準誤差(SEM)を示す。表3に示されるように、ゲノムあたりの平均コピーは、試料の既知のX染色体コピー数と良好に対応した。
これらの結果は、本明細書に記載の方法およびデバイスが、高度に複雑なゲノムDNA試料中の小さいが生物学的に関連した遺伝子コピー数の差を検出および区別を可能にすることを示す。これらのテストのために選択される試料は、Visakorpi等、1994,Am.J.Pathol,145:624−630およびPinkel等、1998,Nat.Genet.20:207−211に記載のようなCGHアッセイおよびMIP−ベースのマイクロアレイ研究において検査されるものと類似または同一である。本発明の方法をデジタルアレイとともに用いた本結果は、手動の技術的操作を減らし、したがってより少ない労力を要し、効率を高めるとともに、公知のCGHおよびMIP方法と少なくとも同程度に差別的にコピー数の推定を生成しうる。そのうえ、デジタルPCRフォーマットで複数のTaqMan(登録商標)アッセイを行う能力は、生物学的ロバストネスおよびアッセイ重複性の両方を提供し、アッセイ間増幅差が補正される。複数の遺伝子座が同時に標的化される場合は、局所的プライマ−プローブ結合部位に単一の突然変異または欠失がある場合にも、全体的なアッセイ結果が有効である。さらに、分析のために試料をマイクロ流体デバイス上に移動する前に前増幅ステップを用いることにより、効力が増強されうる。
本発明が、上記実施例に関して記載されているが、当然のことながら、修正および変更が本発明の精神と範囲内に含まれる。したがって、本発明は、以下の請求項とその等価物の完全な範囲によってのみ制限される。

Claims (19)

  1. 生物のゲノムDNAにおける標的ポリヌクレオチド配列の相対的コピー数を決定する方法であって、該方法は:
    該生物のゲノムDNAを含む試料において、標的ポリヌクレオチド配列および参照ポリヌクレオチド配列を前増幅するステップと;
    デジタルPCRにより、該前増幅された試料の該標的ポリヌクレオチド配列および該参照ポリヌクレオチド配列を、アッセイするステップと;
    (a)該標的ポリヌクレオチド配列を含む増幅されたポリヌクレオチド分子の数と、(b)該参照ポリヌクレオチド配列を含む増幅されたポリヌクレオチド分子の数とを決定し、(a)対(b)の比を決定するステップと
    を含む、方法。
  2. 前記生物がヒトである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記生物が非ヒト動物である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記生物が植物である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記(a)対(b)の比が0.5であり、一つの染色体上に前記標的ポリヌクレオチド配列の欠失がある、請求項1に記載の方法。
  6. 前記(a)対(b)の比が1.5であり、一つの染色体上に前記標的ポリヌクレオチド配列の重複がある、請求項1に記載の方法。
  7. 生物のゲノムDNAにおける標的ポリヌクレオチド配列のコピー数を決定する方法であり、
    該生物から得られたDNA試料の第一ポリヌクレオチド増幅を行うステップであり、参照配列が所定のゲノムコピー数Nを有する、標的ポリヌクレオチド配列および該参照ポリヌクレオチド配列の両者が増幅され、これによって増幅された試料を生成する、ステップと;
    該増幅された試料の全てまたは一部を、少なくとも5000の分離された反応体積に分配するステップと;
    各反応体積において、第二ポリヌクレオチド増幅を行うステップであり、ここで、該標的ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が、存在する場合には増幅され、該参照ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が、存在する場合には増幅される、ステップと;
    該標的ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が存在する反応体積の数Aを決定し、該参照ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が存在する反応体積の数Bを決定するステップと;
    を含み、該ゲノムにおける該標的ポリヌクレオチドの該コピー数が、(A)/(B)×Nにほぼ等しい、方法。
  8. 前記前増幅を行うステップが、前記試料を、前記標的ポリヌクレオチド配列に特異的なプライマと前記参照ポリヌクレオチド配列に特異的なプライマとを含む組成物と組み合わせるステップと、標的ポリヌクレオチドおよび参照ポリヌクレオチドを実質的に等しい割合で別々に増幅するために、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)を行うステップを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記反応体積が、マイクロ流体デバイス中に配置され、前記前増幅が、該マイクロ流体デバイスと別個の反応体積において行われる、請求項に記載の方法。
  10. デジタルPCRにより、前記前増幅された試料の前記標的ポリヌクレオチド配列および前記参照ポリヌクレオチド配列を、アッセイするステップの前に、該前増幅された試料の全部または一部が、標的ポリヌクレオチド配列および参照ポリヌクレオチド配列の定量的増幅のために選択される試薬と合わせられる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記前増幅ステップにおいて使用される前記参照ポリヌクレオチド配列に特異的なプライマが、デジタルPCRにより、前記前増幅された試料の該参照ポリヌクレオチド配列を、アッセイするステップにおいても使用される、請求項8に記載の方法。
  12. 前記前増幅ステップにおいて使用される前記標的ポリヌクレオチド配列に特異的なプライマが、デジタルPCRにより、前記前増幅された試料の該標的ポリヌクレオチド配列を、アッセイするステップにおいても使用される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記試薬が、ポリヌクレオチド増幅に適切な条件下で、標的ポリヌクレオチド配列に選択的にハイブリダイズする第一プローブと、参照ポリヌクレオチド配列に選択的にハイブリダイズする第二プローブとを含む、請求項10に記載の方法。
  14. 前記第一プローブおよび前記第二プローブが、異なる検出可能標識を含み、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)ベースの重合の際の該第一プローブもしくは該第二プローブの結合、または該第一プローブもしくは該第二プローブの分解の結果、該各々の検出可能標識の検出可能蛍光の変化が生じる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記参照ポリヌクレオチド配列が、RNaseP酵素、ベータ−アクチンまたはGAPDHを少なくとも部分的にコードするポリヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の方法。
  16. 1の値から実質的に逸脱する、標的ポリヌクレオチド配列 対 参照ポリヌクレオチド配列の比が、前記被験体の前記ゲノムにおける異常な標的ポリヌクレオチド配列コピー数を示す、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記参照ポリヌクレオチド配列が、所定のゲノムコピー数Nを有し;
    前記標的ポリヌクレオチド配列を含む増幅されたポリヌクレオチド分子の数を決定することが、該標的ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が存在する反応体積の数Aを決定することを含み、
    該参照ポリヌクレオチド配列を含む増幅されたポリヌクレオチド分子の数を決定することが、該参照ポリヌクレオチド配列またはその部分配列が存在する反応体積の数Bを決定することを含み;
    前記ゲノムにおける該標的ポリヌクレオチドの相対的コピー数が、(A)/(B)×Nにほぼ等しい、請求項1に記載の方法。
  18. 前記増幅された試料の全てまたは一部を、少なくとも10,000の分離した反応体積に分配するステップを含む、請求項7に記載の方法。
  19. 前記反応体積が、2nL〜50nLである、請求項7に記載の方法。
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