JP5706842B2 - バイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池 - Google Patents

バイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池 Download PDF

Info

Publication number
JP5706842B2
JP5706842B2 JP2012056748A JP2012056748A JP5706842B2 JP 5706842 B2 JP5706842 B2 JP 5706842B2 JP 2012056748 A JP2012056748 A JP 2012056748A JP 2012056748 A JP2012056748 A JP 2012056748A JP 5706842 B2 JP5706842 B2 JP 5706842B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exchange membrane
anion exchange
catalyst
reaction
cation exchange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012056748A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013191408A (ja
Inventor
岡本 光
光 岡本
真行 近藤
真行 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IMRA Material R&D Co Ltd
Original Assignee
IMRA Material R&D Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IMRA Material R&D Co Ltd filed Critical IMRA Material R&D Co Ltd
Priority to JP2012056748A priority Critical patent/JP5706842B2/ja
Publication of JP2013191408A publication Critical patent/JP2013191408A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5706842B2 publication Critical patent/JP5706842B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Hybrid Cells (AREA)

Description

本発明は、リチウム―空気電池、亜鉛―空気電池、アルミニウム―空気電池等の金属―空気電池に関する。より詳しくは、イオン交換膜を用いる金属―空気電池に関する。
電池の正極活物質として空気中の酸素を利用する空気電池は、電池の高エネルギー密度化に有利である。その空気電池の種類として負極活物質に亜鉛やアルミニウムやリチウム等を用いる金属―空気電池(一次電池及び二次電池)や燃料電池が知られており、一部実用化されている。これらの空気電池の基本構造は図1に示すように正極側が大気中へ開放された構造をしている。これらの空気電池の放電時には、正極では酸素の還元反応が起こる。この場合、酸素の還元反応は、水系の電解液中で、さらには、アルカリ性の溶液中で速く起こることが知られており、アルカリ性水溶液が電池の電解液として通常用いられる。
アルカリ性の電解液中での正極の放電反応は、下記の反応式(1)に基づき、負極での放電反応は、下記の反応式(2)に基づく。
正極反応: 1/4 O2 + 1/2 H2O + e- → OH- 反応式(1)
負極反応: M → Mn++ ne- 反応式(2)
ここで、MがLiの場合n=1、Znの場合n=2、Alの場合n=3、Hの場合n=1である。
図1の酸素極触媒は、例えばカーボンブラックにPtを担持したものであり、反応式(1)の反応を促進する機能を有する。また、図1のガス拡散層は、例えば、カーボンファイバー製シートである。
亜鉛―空気電池、アルミニウム―空気電池や、アルカリ形燃料電池(AFC)では、反応式(1)に従い正極反応で生成したOH-イオンがセル内で負極の方向へ移動し、負極表面で、放電生成物である負極元素の水酸化物を形成する。そのため、電解液としては、水酸化イオンの導電性が高い方が好ましい。そのため、これら金属―空気電池の電解液として、高濃度の水酸化カリウムや水酸化ナトリウム等の強アルカリ性水溶液が一般的に用いられる。
しかしながら、強アルカリ性の電解液を用いると、電解液と正極の細孔を透過して入ってくる大気中のCO2とが反応し、水に難溶性で、且つ、電気化学的に不活性な炭酸塩が生成される。炭酸塩が生成されると、充電しても炭酸塩と反応した金属イオンを負極に戻すことができないとか、炭酸塩が正極の細孔を詰まらせ空気の供給ができないといった問題が生じる。
大気中のCO2とアルカリ性の電解液との反応を防止する方法として、空気吸入路中に炭酸ガス除去剤を設置する技術(例えば、特許文献1参照)や空気電池の空気極に二酸化炭素吸収剤を添加する技術(例えば、特許文献2参照)が知られている。しかしながら、これらの技術は、炭酸ガス除去剤や二酸化炭素吸収剤の定期的な交換や再生を必要とする問題がある。
また、炭酸塩が生成されるという問題を解決する方法として、図2に示すように空気極とアルカリ性電解液の間に陰イオン交換膜を配置して大気中のCO2と電解液との反応を防止する技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。この場合、正極の放電では、反応式(1)に従い、空気触媒面で生成したOH-イオンは、陰イオン交換膜内を通り、電解質の方向へ移動し、反応することが可能である。
一方、金属―空気電池の内、負極に金属リチウムを用いるリチウム―空気電池は、非常に高い理論エネルギー密度を有するため、近年非常に注目されている。この場合、負極として用いられるLi金属は、水系の電解液と接すると反応する問題がある。しかしながら、図3に示したように、リチウム金属負極に、Li1 + x(M, Al, Ga)x(Ge1 - yTiy)2 -x (PO4)3(ここで、X≦0.8と0≦Y≦1.0とを満たし、MがNd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybからなる群から選択される元素)および/あるいはLi1+x+y Qx Ti2 - x Siy P3 - y O12 (ここで0 < X≦ 0.4 と0 < Y≦ 0.6とを満たし、QがAlあるいはGaである)で表わされる水不透過性のリチウムイオン導電性ガラスセラミック(以下、LATPとして省略)を積層し、保護することで、水系の電解液を用いることが可能になってきている(例えば、特許文献4参照)。
水系Li-空気二次電池の場合、放電時に負極では、
負極反応:Li → Li + + e - 反応式(3)
が起こり、正極反応(反応式(1))と合わせた全電池反応は、
全電池反応:Li + 1/4 O2 + 1/2 H2O → LiOH 反応式(4)
で、表わされる。
水系Li―空気二次電池の場合、負極反応(反応式(3))で生成するLi+の移動速度が、正極反応(反応式(1))で生成するOH-イオンの移動速度と比較して高いので、Li+イオンがセル内で正極の方向へ移動し、正極表面で放電生成物であるLiOHを生成する。そのため、電解液として、Li+イオン導電性が高い電解液が好ましい。このような電解液の例として、特許文献4では、HCl、H2SO4、H3PO4、酢酸/酢酸Li、LiOH、海水、LiCl、LiBr、LiI、NH4Cl、NH4Br、過酸化水素の酸性〜アルカリ性の電解液が例示されているが、酸性〜中性の電解液を用いた場合でも、反応式(4)に従い、放電反応の進行と共に、LiOHが生成し、電解液は、より強いアルカリ性へと変化していく。そのため、水系Li-空気二次電池の場合も、他の空気電池と同様に電解液と大気中のCO2が反応し、炭酸リチウムを生成すると言う問題がある(図3参照。)
また、放電生成物であるLiOHは生成と同時に空気極表面に析出し、空気極触媒表面の被覆やガス拡散層の細孔を封止する問題がある。
特開昭49−49128号公報 特許4277327号公報 再公表特許WO2009/104570号公報 特表2007−513464号公報
陰イオン交換膜をCO2の透過防止膜として用いる場合(図2参照)、図4に示すような問題が生じる。すなわち、図4のパス 1に示したように、強アルカリ性である陰イオン交換膜40を用いた場合、CO2は、弱酸性であるため、陰イオン交換膜40の大気側の表面で大気中のCO2は、中和反応により炭酸イオン(CO 2−)に変化する(図4(1))。炭酸イオンは、OH-イオンと比較して、陰イオン交換膜40の中のイオン交換基と、より強く結合するため、陰イオン交換膜40の中のOH-イオンとイオン交換しながら、大気中から電解液の方向へ拡散、移動していく(図4(2))。この際、陰イオン交換膜40と炭酸イオンの結合力が非常に強い場合、陰イオン交換膜40の中のOH-イオンが炭酸イオンに置換され、結果として、陰イオン交換膜40の中のOH-導電率が低下し、正極の電極反応が阻害される問題がある(図4(3)-1参照)。
また、陰イオン交換膜40と炭酸イオンの結合力があまり大きくない場合、炭酸イオンが電解液面に到達した際、電解液中の高濃度のOH-イオンと再度イオン交換することにより、炭酸イオンが電解液中に混入し、水に難溶性で、電気化学的に不活性な炭酸塩を生成する問題もある(図4(3)-2参照)。
更に、陰イオン交換膜40は、少量ではあるが、気体透過性を有しており、図4のパス 2に示したように、無電荷CO2分子が陰イオン交換膜40の高分子鎖中をすり抜け、電解液側に達し炭酸塩が生成される恐れもある。
一方、陰イオン交換膜40の代りに、酸性の陽イオン交換膜を用いると大気中のCO2は、図5のパス1に示したように、陽イオン交換膜50の表面では反応せず、炭酸イオンには変化しない。仮に、炭酸イオンに変化しても、陽イオン交換膜50の中を、陰イオンである炭酸イオンは容易に移動、拡散できず、陰イオン交換膜で発生する機構でのCO2の透過現象は、発生しないと考えられる。しかしながら、金属―空気電池中では、陽イオン交換膜50はアルカリ性の電解液に直接接触させて使用されるため、大過剰のアルカリ性電解質により、陽イオン交換膜50が中和され、陽イオン交換膜50の表面の酸性を確保できず、大気側膜表面で、炭酸塩を析出する可能性も考えられる。
更に、陽イオン交換膜は、本質的に、陰イオン交換膜のような、OH-イオン導電性を有しておらず、陰イオン交換膜と同様な電極反応機構では、電池反応が進行しないと言う問題もある。
本発明は、陰イオン交換膜を用いる金属―空気電池における上記の問題を解決するためになされたものである。すなわち、陰イオン交換膜の表面は強アルカリ性のため、弱酸性である大気中のCO2と反応し、炭酸イオンとなって膜内を拡散・移動することで、電解液中に混入して炭酸塩を生成したり、陰イオン交換膜中のOH-イオンとイオン交換し、陰イオン交換膜中のOH-イオン導電率を低下したりする問題がある。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、炭酸塩の生成を抑制しOH-イオン導電率の低下を抑制できる正極に陰イオン交換膜を積層した金属―空気電池を提供することを課題としている。
課題を解決するためになされた本発明のバイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池は、負極活物質として金属を用いる負極と、正極活物質として酸素を用いる正極と、前記負極及び前記正極の間に介在するアルカリ電解液と、前記正極の前記負極に対向する面に配置された陽イオン交換膜と、前記陽イオン交換膜の前記負極に対向する面に配置された陰イオン交換膜と、を有することを特徴としている。
陰イオン交換膜により電解液中の金属イオンと陽イオン交換膜中のH+イオンが交換することが防止され、陽イオン交換膜の酸性とH+イオン導電性が確保される。陽イオン交換膜により、炭酸イオンが陰イオン交換膜や電解液中へ侵入することが防止される。
上記のバイポーラ・イオン交換型金属―空気電池において、前記陽イオン交換膜と前記陰イオン交換膜との間に水解離触媒が配置されているとよい。
放電時、前記陽イオン交換膜と前記陰イオン交換膜との間で水の解離反応が起るが、界面に水解離触媒が配置されているので、その反応が促進される。
また、前記陽イオン交換膜と前記陰イオン交換膜との間に水解離触媒プラス中和触媒が配置されるとよい。
放電時の水の解離反応が促進され、充電時の水の生成反応が促進される。
また、前記陽イオン交換膜と前記陰イオン交換膜との間に気体透過・電気伝導層が配置されているとよい。
陰イオン交換膜と気体透過・電気伝導層の間に酸素が供給されないので、放電時は、水の還元反応が起こる。水の還元反応で生成した水素は気体透過・電気伝導層を通過して、陽イオン交換膜と気体透過・電気伝導層との間で水素イオンを生成する。その結果、全放電反応が促進される。
また、前記陽イオン交換膜と前記気体透過・電気伝導層との間に水素酸化触媒が配置され、前記陰イオン交換膜と前記気体透過・電気伝導層との間に水還元触媒が配置されるとよい。
放電時の水素イオンの生成及び水の還元反応が促進される。
また、前記陽イオン交換膜と前記気体透過・電気伝導層との間に水素酸化触媒プラス水還元触媒が配置され、前記陰イオン交換膜と前記気体透過・電気伝導層との間に水還元触媒プラス水素酸化触媒が配置されるとよい。
放電時の水素イオンの生成及び水の還元反応が促進され、充電時の水素の生成及び水の生成反応が促進される。
陰イオン交換膜により電解液中の金属イオンと陽イオン交換膜中のH+イオンが交換することが防止され、陽イオン交換膜の酸性とH+イオン導電性が確保される。陽イオン交換膜により、炭酸イオンが陰イオン交換膜や電解液中へ侵入することが防止される。
従来技術に係り、金属―空気電池の概念を模式的に示す断面図である。 従来技術に係り、陰イオン交換膜を用いた金属―空気電池の概念を模式的に示す断面図である。 従来技術に係り、水系リチウム―空気電池の概念を模式的に示す断面図である。 陰イオン交換膜を介してのCOの透過機構と問題点を説明する図である。 陽イオン交換膜を用いた場合のCOの透過機構と問題点を説明する図である。 本発明の実施形態1に係るバイポーラ・イオン交換膜型金属リチウム―空気電池の概念を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態2に係るバイポーラ・イオン交換膜型金属リチウム―空気電池の概念を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態3に係るバイポーラ・イオン交換膜型金属リチウム―空気電池の概念を模式的に示す断面図である。 炭酸ガスの透過量測定用評価セルの概略図である。 評価サンプルのCO透過量の比較グラフである。 イオン導電率測定装置の概略図である。 電池反応測定装置の概略図である。 電池反応を示すサイクリックボルタンモグラムの図である。
以下、発明を実施する形態を図面に基づき詳細に説明する。
(実施形態1)
図6は、バイポーラ・イオン交換膜型金属リチウム―空気(二次)電池を模式的に示す断面図である。本実施形態のバイポーラ・イオン交換膜型金属リチウム―空気電池は、放電及び充電可能な二次電池であり、負極活物質として金属であるリチウムを用いる負極1と、空気が供給される正極2と、負極1と正極2との間に介在するアルカリ電解液3と、正極2の負極1に対向する面に配置された陽イオン交換膜5と、陽イオン交換膜5の負極1に対向する面に配置された陰イオン交換膜4を有している。負極1の正極2に対向する面には反応防止層11と水不透過性リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス(LATP)12とが配置されている。
負極1は、例えば金属リチウムリボンである。正極2は、ガス拡散層21と酸素極触媒22で構成されている。ガス拡散層21は、例えばカーボンファイバー製シートである。
LATP12は、Li1 + x(M, Al, Ga)x(Ge1 - yTiy )2 -x (PO4)3(ここで、X≦0.8と0≦Y≦1.0とを満たし、MがNd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybからなる群から選択される元素)および/あるいはLi1+x+y Qx Ti2 - x Siy P3 - y O12 (ここで0 < X≦ 0.4 と0 < Y≦ 0.6とを満たし、QがAlあるいはGaである)で表わされる水不透過性のリチウムイオン導電性ガラスセラミックスである。
陰イオン交換膜4としては、陰イオンのOH-を透過し、陽イオンのLi+などを遮蔽することができる、陰イオン交換基を有する高分子膜を使用する。陰イオン交換膜の種類は特に限定されないが、例えば、四級アンモニウム基、ピリジニウム基、イミダゾリウム基、ホスホニウム基、スルホニウム基などの陰イオン交換基を有する炭化水素系樹脂(例えば、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレン、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリアリーレンエーテル等)やフッ素系樹脂などの高分子化合物からなる陰イオン交換膜を用いることができる。
陽イオン交換膜5としては、陽イオンのH+を透過し、陰イオンのOHなどを遮蔽することができる、陽イオン交換基を有する高分子膜を使用する。
アルカリ電解液3としては、たとえば、イオン交換水にリチウム塩としてLiClが添加されたものを使用することができる。
次に、本実施形態のバイポーラ・イオン交換膜型リチウム―空気電池の放電反応動作を説明する。放電反応時には、陽イオン交換膜5の界面Kでは、以下の反応式(5)のように水の解離反応が起こることが知られている。
H2O → H+ + OH- 反応式(5)
反応式(5)で生成したH+イオンは、陽イオン交換膜5を通過し、酸素還元触媒22の界面Kで、以下の反応式(6)のように固体高分子形燃料電池(PEFC)と同様な電極反応が起こる。
H+ + 1/4 O2 + e - → 1/2 H2O 反応式(6)
一方、反応式(5)で生成したOH-イオンは、陰イオン交換膜4を通過し、陰イオン交換膜4と電解液3の界面Kで、以下の反応が起こる。
Li+ + OH- → LiOH 反応式(7)
したがって、反応式(5)〜(7)の全放電反応は
Li+ + 1/4 O2 + 1/2 H2O + e - →LiOH
となり、イオン交換膜を用いないリチウム―空気電池の反応式(4)と同じになる。
本実施形態のバイポーラ・イオン交換膜型リチウム金属―空気電池は、電解液3側に陰イオン交換膜4が、大気側に陽イオン交換膜5が設置されているので、陰イオン交換膜4により電解液3中のLi+イオンと陽イオン交換膜5中のH+イオンが交換することが防止され、陽イオン交換膜5の酸性とH+イオン導電性は確保される。
また、本実施形態のバイポーラ・イオン交換膜型リチウム金属―空気電池は、陽イオン交換膜5を備えているので、空気中のCOが陽イオン交換膜5でブロックされ、陰イオン交換膜4や電解液3に混入することが抑制される。その結果、電解液中に炭酸塩が生成されることが抑制される。
(実施形態2)
本実施形態のバイポーラ・イオン交換膜型金属リチウム―空気電池は、図7に示すように、実施形態1の金属リチウム―空気電池における陰イオン交換膜4と陽イオン交換膜5との間に水解離触媒6を介在させた点が実施形態1のバイポーラ・イオン交換膜型金属リチウム―空気電池と相違する。同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の水解離触媒6は、例えば、陰イオン交換基を有する高分子粉末または陽イオン交換基を有する高分子粉末、或いはその両方の粉末に白金や金属酸化物を混合して溶媒でペースト状にし、それを陰イオン交換膜4と陽イオン交換膜5の間に介挿させたものである。金属酸化物は、例えばニッケル等の遷移金属である。
本実施形態のバイポーラ・イオン交換膜型金属リチウム―空気電池は、陽イオン交換膜5と陰イオン交換膜4が直接接合されている(内部イオン接続型である)ので、放電反応動作は、実施形態1の反応式(5)〜(7)と同じである。
陰イオン交換膜4と陽イオン交換膜5の間に水解離触媒6が配置されているので、界面Kでの水の解離反応(反応式(5))が促進され、反応式(4)で表される全放電反応が促進される。
水解離触媒6を水解離触媒プラス中和触媒6Aとするとよい。放電時の水の解離反応が促進され、充電時の水の生成反応が促進される。
中和触媒は、例えば、陰イオン交換基を有する高分子粉末または陽イオン交換基を有する高分子粉末、或いはその両方の粉末に白金や金属酸化物を混合して溶媒でペースト状にしたものである。金属酸化物は、例えばニッケル等の遷移金属である。水解離触媒プラス中和触媒6Aは、水解離触媒に中和触媒を積層したもの或いは水解離触媒と中和触媒をペースト状態のとき混合したものである。
(実施形態3)
本実施形態のバイポーラ・イオン交換膜型金属リチウム―空気電池は、図8に示すように、実施形態1のバイポーラ・イオン交換膜型金属リチウム―空気電池における陰イオン交換4と陽イオン交換膜5との間に気体透過・電気伝導層7を配置した点が実施形態1のバイポーラ・イオン交換型金属リチウム―空気電池と相違する。同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
陰イオン交換膜4と気体透過・電気伝導層6の間には耐アルカリ性の水還元触媒9が、陽イオン交換膜5と気体透過・電気伝導層6の間には耐酸性の水素酸化触媒8が配置されている。
気体透過・電気伝導層7は、陰イオン交換膜4の成分と陽イオン交換膜5の成分を分離し、水素の透過・移動が可能な電子伝導材料層である。気体透過・電気伝導層7としては、カーボン粉末やファイバー、金属及び金属酸化物の粉末やファイバー等、陰イオン交換膜4と陽イオン用イオン交換膜5のアルカリ性、酸性に対して耐食性を有し、十分な電子伝導性と多孔性を有しておれば良く、多くの材料を選択出来る。例えばカーボンファイバなどを用いることができる。
陽イオン交換膜5の界面Kに配置される水素酸化触媒8と界面Kに配置される酸素還元触媒22は、いずれも酸性である陽イオン交換膜5と接触して使用される。そのため、耐酸性を有する触媒が必要であり、白金等の貴金属触媒や金属酸化物等の固体高分子形燃料電池(PEFC)で一般的に用いられる酸素極触媒を使用するとよい。
水還元触媒9と水素酸化触媒8としては、従来から触媒として知られている金属、金属合金、金属酸化物等の各種触媒を使用することができる。
金属種としては、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、金、銀、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛などを例示することができる。これらの金属の中から耐酸性或いは耐アルカリ性の観点で選ばれた単一の金属触媒や金属酸化物、金属錯体、或いは二種以上の金属の任意の組み合わせからなる合金や金属化合物、金属錯体の複合体を使用することができる。
陰イオン交換膜4の界面Kに配置される水還元触媒9は、アルカリ性である陰イオン交換膜4と接触して使用される。そのため、耐アルカリ性を有する触媒が必要であり、白金等の貴金属触媒や金属酸化物等のアルカリ形燃料電池(AFC)で一般的に用いられる触媒を使用するとよい。
次に、本実施形態のバイポーラ・イオン交換型リチウム―空気電池の放電反応動作を説明する。陰イオン交換膜4の界面Kでは、酸素の供給が無いため、酸素の還元反応に代わって、反応式(8)に従い、水の還元が起こり、一旦、水素ガスが生成される。
H2O + e - → OH- + 1/2 H2 反応式(8)
反応式(8)により、生成した水素は、気体透過・電子伝導層7を通過し、陽イオン交換膜5の界面K5で
1/2 H2→H+ + e - 反応式(9)
により、H+イオンを生成する。
反応式(9)により、生成したH+イオンは、陽イオン交換膜5を通過し、酸素還元触媒22の界面Kで、酸素と反応し、反応式(6)の反応が起こる。反応式(9)と反応式(6)は、丁度、固体高分子形燃料電池(PEFC)の放電反応と同様である。
反応式(8)、(9)、(6)、(7)の全放電反応は
Li+ + 1/4 O2 + 1/2 H2O + e - →LiOH
となり、イオン交換膜を用いないリチウム―空気電池の反応式(4)と同じになる。
本実施形態のバイポーラ・イオン交換膜型金属リチウム―空気電池は陰イオン交換膜4と陽イオン交換膜5の間に気体透過・電気伝導層7が配置されているので、陰イオン交換膜4の界面Kで起こる水の還元反応で生成した水素は気体透過・電気伝導層7を通過して、陽イオン交換膜5の界面Kで水素イオンを生成する。その結果、全放電反応が促進される。
また、陰イオン交換膜4と気体透過・電気伝導層の間には耐アルカリ性の水還元触媒9が、陽イオン交換膜5と気体透過・電気伝導層の間には耐酸性の水素酸化触媒8が配置されているので、反応式(8)と反応式(9)の反応が促進される。
水素酸化触媒8を水素酸化触媒プラス水還元触媒8Aに、水還元触媒9を水還元触媒プラス水素酸化触媒9Aにするとよい。
放電時、反応式(8)と反応式(9)の反応が促進され、充電時、反応式(8)と反応式(9)の逆反応が促進される。
触媒8Aの水還元触媒及び触媒9Aの水素酸化触媒としては、水素酸化触媒8、水還元触媒9で使用できる各種触媒を使用することができる。但し、水素酸化触媒8、水還元触媒9とは、使用される雰囲気での酸性度が異なる為、耐酸性或いは耐アルカリ性を考慮して選択される。
水素酸化触媒プラス水還元触媒8Aは、水素酸化触媒に水還元触媒を積層したもの或いは水素酸化触媒と水還元触媒をペースト状態で混合したものである。同様に、水還元触媒プラス水素酸化触媒9Aは、水還元触媒に水素酸化触媒を積層したもの或いは水還元触媒と水素酸化触媒をペースト状態で混合したものである。
水素酸化触媒プラス水還元触媒8Aと水還元触媒プラス水素酸化触媒9Aとは同一でもよいが、水素酸化触媒プラス水還元触媒8Aは陽イオン交換膜5に接触配置されるので耐酸性触媒であり、還元触媒プラス水素酸化触媒9Aは陰イオン交換膜4に接触配置されるので耐アルカリ性触媒であるとよい。
(評価試験例1)本発明のバイポーラ・イオン交換型金属―空気電池と従来の金属―空気電池のCO透過量の比較評価試験を行った。
<評価サンプルの作製>
市販のNafion 溶液(DE2020:DuPont社製)をアプリケータを用いたキャスト成形法により、厚さを調整して製膜し、厚さ20μmと150μmの陽イオン交換膜を作製した。
厚さ200μmの市販の陰イオン交換膜(Neocepta AHA、アストム社製)のみをサンプルNo.2とし、厚さ20μmの陽イオン交換膜のみをサンプルNO.3とした。
厚さ20μmの陽イオン交換膜に厚さ200μmの市販の陰イオン交換膜(Neocepta AHA、アストム社製)を重ね合わせてサンプルNo.4とし、厚さ150μmの陽イオン交換膜に厚さ200μmの市販の陰イオン交換膜(Neocepta AHA、アストム社製)を重ね合わせてサンプルNo.5とした。
評価サンプルの一覧を表1に示す。表1でサンプルNo.1はイオン交換膜なし(ブランク)の場合である。
Figure 0005706842
<評価試験>
電解質膜を介してのCO2ガスの透過をアルカリ電解液中に溶解した炭酸イオン量により測定した。すなわち、電解液中への炭酸イオンの溶解量を評価セルを用いて測定した。
評価セルは図9に示すように円筒状のアクリル容器の両端をPTFEシートとPTFE濾紙で塞いで中に電解液を入れ、PTFE濾紙側から加湿したCOを供給するようになっている。PTFEはポリテトラフルオロエチレンの略で、PTFE濾紙は、アドバンテック社製のPF060である。
表1の5種類の評価サンプルにPTFE濾紙を重ね合わせたものを評価サンプル膜面が電解液に(バイポーラ膜の場合、陰イオン交換膜側を電解液面に)接するように、PTFE濾紙面がCO2ガスに接するように評価セルに設置し、固定した。
電解液として、5.3 M LiOH + 10 LiOHの濃度になるように、LiOH及びLiCl(いずれも、和光純薬社製)を溶解して用いた。CO2の透過により、電解液と評価サンプル膜の界面で、炭酸リチウム(Li2CO3)が析出し、その後のCO2の透過を阻害することが懸念されたため、評価中はスターラで電解液を攪拌した。
CO2の供給は、評価を加速する為に、300 ml/minの流量でCO2の純ガスを供給することとし、電解液の蒸発を防ぐ為に、洗気瓶に入れた水中を通過させ、加湿した条件下でセル内に供給した。
評価セル内に3時間、CO2を供給した後、セル中から電解液を10 ml採取し、90 mlの水で希釈した後、2 mlの飽和塩化バリウム(和光純薬社製)溶液を添加することにより、電解液中の炭酸イオンを全て炭酸バリウムの形に変換し、沈殿させた。PTFEメンブレンフルターで、沈殿した炭酸バリウムを濾過し、十分な水洗後、大気中80℃で乾燥させ、重量を測定することで、単位時間、単位透過面積、単位電解液容量当りに溶解した炭酸イオン量(単位: m mol/(h・cm2・ml))を計測した。電解液を調整する際に、大気中のCO2が混入するため、評価前に電解液中に混入していた炭酸イオン量を同様に評価し、その量を差し引くことで、評価中に透過した炭酸ガス量を算出した。
<評価試験結果>
図10に各評価サンプルを電解液と接して配置した際の、CO2の透過量を比較して示した。図10から、No 1(イオン交換膜無し(ブランク))に関しては、CO2の透過量は非常に大きいが、No. 2(陰イオン交換膜のみ :比較膜1)を設置することにより、CO2の透過量は大幅に減少することがわかる。陰イオン交換膜の代りに、No. 3(陽イオン交換膜のみ :比較膜2)を設置すると、更に、CO2の透過量が減少し、CO2ガスのバリア性が高いことがわかる。陰イオン交換膜に薄い陽イオン交換膜を接合したバイポーラ膜No. 4は、陰イオン交換膜のみの場合と同等レベルのCO2透過量であったが、厚い陽イオン交換膜を接合したバイポーラ膜No. 5は、最も低いCO2透過を示した。
(評価試験例2)陰イオン交換膜のイオン導電率の評価試験を行った。
<CO2ガス暴露後の陰イオン交換膜のイオン導電率評価試験>
前記評価試験例1で、陰イオン交換膜によりCO2の透過量を大幅に低減できることが確認された。しかしながら、陰イオン交換膜がCO2雰囲気に暴露された場合、図4 (3)‐1に示したように、陰イオン交換膜が炭酸イオンと強固に結合し、炭酸イオンの電解液中への溶出が防止できる可能性がある反面、陰イオン交換膜のイオン導電性が低下することが懸念された。
それを確認するために、前記評価試験例1でのCO2透過量の評価において、純CO2を3時間供給し、CO2に3時間暴露された評価サンプル膜を取り出し、水洗後、15 x 10 mmのサイズに打ち抜き、図11に示したイオン導電率測定装置で、CO2ガスに暴露後のイオン導電率変化を測定した。イオン導電率の測定は、バイポーラ膜(サンプルNo.5)の場合、陰イオン交換膜と陽イオン交換膜が接合されており、膜厚方向では、陰イオン交換膜の導電率の測定が困難なため、図11に示したように陰イオン交換膜側の膜面内方向の測定を行い、CO2ガスの暴露前後の導電率の変化を測定した。導電率の評価は、インピーダンス測定器(ソーラトロン社製の電気化学評価装置SI-1260,1287)を用いて2端子法で行った。評価中の評価サンプル膜の乾燥を防止し、膜の含水量を一定にするために、膜の上部に水を充填した。
<評価試験結果>
評価の結果を表2に示す。表2からサンプルNo. 2(陰イオン交換膜のみ :比較膜 1)がCO2ガスの暴露後に、イオン抵抗が大幅に上昇(915.7Ω→8566.5Ω)しているのに対して、サンプルNo. 5(バイポーラ膜2:発明膜2)はイオン抵抗の増加が小さい(915.7Ω→1127.9Ω)ことがわかる。したがって、陽イオン交換膜を接合し、パイポーラ膜化することによるイオン導電性低下抑制効果を確認することができた。
Figure 0005706842
(評価試験例3)本発明のバイポーラ・イオン交換型金属―空気電池と従来の金属―空気電池の電池反応の比較評価試験を行った。
<評価試験>
電池反応評価装置は、図12に示すように、対極1A(負極に対応)と評価用正極2Aと電解液3Aと参照電極10と電気化学評価装置20とを備えている。
作用電極(WE)23として、白金メッシュに、燃料電池用触媒(TE10EA50E:田中貴金属社製)とNafion 溶液(DE2020:DuPont社製)を2:1 の重量比で混合して作製したペーストを含浸保持し、風乾したものを用いた。
評価試験例1のサンプルNo. 5(バイポーラ膜2:発明膜2)に於ける陽イオン交換膜5Aと作用電極23の接合は、ホットプレスを用い、150℃、10 MPaで、1分間保持することで行われた。サンプルNo.5(バイポーラ膜)に接合した作用電極23の背面に、PTFE濾紙24(PF060: アドバンテック社製)を重ね合わせて、評価用正極2Aとした。作用電極23に接合されたサンプルNO.5(バイポーラ膜)は、その陰イオン交換膜4Aが電解液3Aに接するように電池反応評価装置の評価セルに設置され固定された。
また、サンプルNo. 2(陰イオン交換膜のみ :比較膜1)に接合した作用電極23A(不図示)の背面にPTFE濾紙24A(不図示)を重ね合わせて、比較用正極2B(不図示)とした。
対極(CE)1Aとして白金メッシュ電極が、参照電極(RE)10として水銀/酸化水銀電極がそれぞれ用いられた。電解液3Aには、5.3 M LiOH + 10 LiOH溶液が用いられた。評価用正極2A及び比較用正極2Bに供給するガスとして、大気中の空気を洗気瓶に入れた1M LiOH溶液中を通過させて空気中のCO2を除去し、加湿した空気が用いられた。
電気化学評価装置20(ソーラトロン社製SI-1260,1287)に作用電極23と対極1Aと参照電極10とを接続し、20 mV/secで、電位走査を行い、サイクリックボルタンモグラムを記録した。
<評価試験結果>
評価試験結果を図13に示す。図13には、作用電極23にサンプルNO.5(バイポーラ膜)を接合した場合と、比較として、サンプルNo.2(陰イオン交換膜のみ)を接合した場合のサイクリックボルタンモグラムが示してある。
実線がサンプルNo.5の場合で、点線がサンプルNO.2の場合であるが、サンプルNo.55(バイポーラ膜)を接合した場合でも、サンプルNo.2(陰イオン交換膜のみ)を接合した場合と同様に、酸素の還元反応(電池の放電反応)に相当する電流(a)と水の酸化反応(電池の充電反応)に相当する電流(b)が流れており、空気電池の正極として機能することがわかる。
一方、それらの電流(a)、(b)が流れる電位は、サンプルNo.5(バイポーラ膜)を接合した場合がサンプルNo.2(陰イオン交換膜のみ)の場合より高電位側にシフトしている。これは、空気電池の正極の電極反応電位が電解液のpHに依存することによる。
サンプルNo.5(バイポーラ膜)を接合して電極反応を進行させた場合、サンプルNo.2(陰イオン交換膜のみ)を接合した場合と比べて、より高い電位で電極反応が起っている。このことは、より低いpH(より酸性)で、電極反応が起っていることを示している。
サンプルNo.5(バイポーラ膜)を接合することにおり、酸素の還元反応(電池の放電反応)がより高い電位で進行することは、空気電池を構成した場合、その電池起電圧がより高くなることを意味しており、サンプルNo.5を接合(バイポーラ膜化)することにより電池の出力向上を期待できることが判明した。
1・・・・・・・負極
2・・・・・・・正極
3・・・・・・・アルカリ電解液
4・・・・・・・陰イオン交換膜
5・・・・・・・陽イオン交換膜
6・・・・・・・水解離触媒
6A・・・・・・水解離触媒プラス中和触媒
7・・・・・・・気体透過・電気伝導層
8・・・・・・・水素酸化触媒
8A・・・・・・水素酸化触媒プラス水還元触媒
9・・・・・・・水還元触媒
9A・・・・・・水還元触媒プラス水素酸化触媒

Claims (6)

  1. 負極活物質として金属を用いる負極と、正極活物質として酸素を用いる正極と、前記負極及び前記正極の間に介在するアルカリ電解液と、
    前記正極の前記負極に対向する面に配置された陽イオン交換膜と、
    前記陽イオン交換膜の前記負極に対向する面に配置された陰イオン交換膜と、を有するバイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池。
  2. 前記陽イオン交換膜と前記陰イオン交換膜との間に水解離触媒が配置されている請求項1に記載のバイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池。
  3. 前記陽イオン交換膜と前記陰イオン交換膜との間に水解離触媒プラス中和触媒が配置されている請求項1に記載のバイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池。
  4. 前記陽イオン交換膜と前記陰イオン交換膜との間に気体透過・電気伝導層が配置されている請求項1に記載のバイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池。
  5. 前記陽イオン交換膜と前記気体透過・電気伝導層との間に水素酸化触媒が配置され、前記陰イオン交換膜と前記気体透過・電気伝導層との間に水還元触媒が配置されている請求項4に記載のバイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池。
  6. 前記陽イオン交換膜と前記気体透過・電気伝導層との間に水素酸化触媒プラス水還元触媒が配置され、前記陰イオン交換膜と前記気体透過・電気伝導層との間に水還元触媒プラス水素酸化触媒が配置されている請求項4に記載のバイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池。
JP2012056748A 2012-03-14 2012-03-14 バイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池 Expired - Fee Related JP5706842B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012056748A JP5706842B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 バイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012056748A JP5706842B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 バイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013191408A JP2013191408A (ja) 2013-09-26
JP5706842B2 true JP5706842B2 (ja) 2015-04-22

Family

ID=49391454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012056748A Expired - Fee Related JP5706842B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 バイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5706842B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160137530A1 (en) 2014-11-13 2016-05-19 Dionex Corporation Ion exchange based volatile component removal device for ion chromatography
CN106450588B (zh) * 2016-09-12 2019-09-24 哈尔滨工业大学 一次性铝-空气电池
CN114050358B (zh) * 2021-12-09 2024-04-19 清远道童新能源有限公司 一种三腔室浓差铝空气电池系统

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004327200A (ja) * 2003-04-24 2004-11-18 Seiko Instruments Inc 化学電池
US20100323249A1 (en) * 2008-02-18 2010-12-23 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Air electrode
JP5299973B2 (ja) * 2009-12-25 2013-09-25 独立行政法人産業技術総合研究所 リチウム−空気電池
JP5550073B2 (ja) * 2010-06-11 2014-07-16 独立行政法人産業技術総合研究所 固体電解質膜・空気極用電解液間に陽イオン交換膜を具備するリチウム−空気電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013191408A (ja) 2013-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5207407B2 (ja) 空気極
AU2012271273B2 (en) Metal-air cell with ion exchange material
EP2878033B1 (en) Aqueous redox flow batteries comprising metal ligand coordination compounds
JP6549572B2 (ja) レドックスフロー電池及びフロー電池の充電状態を平衡させるための方法
EP2013935B1 (en) Fuel cells
CN103201884A (zh) 用于金属空气电池的空气电极、用于具有这种空气电极的金属空气电池的膜/空气电极组件、以及金属空气电池
JP2014011000A (ja) イオン伝導体およびこれを用いた電気化学デバイス
KR102158604B1 (ko) 기체방지투과층을 포함하는 알칼라인 수전해 셀 및 그 제조방법
US11098409B2 (en) Electrolytic cell and electrolytic device for carbon dioxide
JP2022513122A (ja) 電子化学デバイスおよび燃料セルシステム
JP5706842B2 (ja) バイポーラ・イオン交換膜型金属―空気電池
US20150340703A1 (en) Electrode material, membrane-electrode assembly, fuel cell stack, and method for manufacturing electrode material
JP2014183021A (ja) 金属―空気電池
JP5749614B2 (ja) 金属―空気電池
JP5360821B2 (ja) 直接型燃料電池
JP6941202B1 (ja) 膜電極接合体、及び電気化学セル
JP7195950B2 (ja) アニオン交換膜およびその製造方法
JP6074394B2 (ja) 水系リチウム―空気二次電池用正極
JP6475862B2 (ja) アニオン交換膜及びその製造方法
JP6670969B2 (ja) 電気化学セル用電解質及び電気化学セル
JP5055874B2 (ja) 固体高分子型燃料電池の製造方法
JP2019220456A (ja) 電気化学セル
JP5568111B2 (ja) 固体高分子型燃料電池
JP5090717B2 (ja) 固体高分子型燃料電池
JP2021163750A (ja) 膜電極接合体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140514

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5706842

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees