JP5706512B1 - 透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器 - Google Patents

透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器 Download PDF

Info

Publication number
JP5706512B1
JP5706512B1 JP2013272317A JP2013272317A JP5706512B1 JP 5706512 B1 JP5706512 B1 JP 5706512B1 JP 2013272317 A JP2013272317 A JP 2013272317A JP 2013272317 A JP2013272317 A JP 2013272317A JP 5706512 B1 JP5706512 B1 JP 5706512B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
barrier
copolymer
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013272317A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015123744A (ja
Inventor
初夫 松尾
初夫 松尾
博之 有末
博之 有末
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kodama Plastics Co Ltd
Original Assignee
Kodama Plastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kodama Plastics Co Ltd filed Critical Kodama Plastics Co Ltd
Priority to JP2013272317A priority Critical patent/JP5706512B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5706512B1 publication Critical patent/JP5706512B1/ja
Publication of JP2015123744A publication Critical patent/JP2015123744A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Wrappers (AREA)

Abstract

【課題】耐薬品性や機械的強度などに優れ、不純粒子の浸出が少なく、透明硝子瓶に匹敵する視認性を有するとともに、紫外線遮断性、酸素バリアー性に優れており、香料成分やフォトレジスト液などの容器としても使用可能な透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器の提供。【解決手段】容器の内側から外側に順に、下記の内層、バリア−兼接着樹脂層、接着性層、バリア−層、接着層および外層を積層してなる耐薬品性吹込み成形積層容器であって、前記各層が透明性を有することを特徴とする透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器により課題を解決できる。内層:フッ素樹脂、バリア−兼接着樹脂層:特殊ポリアミド樹脂、接着性層:無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂、バリア−層:エチレンビニルアルコール共重合樹脂、接着層:無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂、外層:超高分子量高密度ポリエチレン樹脂。【選択図】図1

Description

本発明は、透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器に関するものであり、さらに詳しくは、耐薬品性や機械的強度などに優れ、保管貯蔵している薬品や香料などの中への不純粒子の浸出が少なく、すなわちクリ−ン度が良好な(不純パ−ティクル溶出量が非常に少ない)吹込み成形(ブロー成形)積層容器であって、収容した内容液を外部から目視確認できるという、透明硝子瓶に匹敵する視認性を有するとともに、紫外線遮断性、酸素バリアー性にも優れている、超高純度薬品容器としても使用可能な透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器に関するものである。
一般に、薬品や香料等を保存する容器としてガラス容器やシーラボトルなどのプラスチック製の容器や金属容器の内面をコーテイング処理した容器が用いられている。
半導体分野では、貯蔵している高純度薬品類を高純度のまま保存できることが必要である。ガラス容器は容器自体が重いため取り扱いが不便であり、落下等により割れてしまうこともある。
一方、ポリエチレン系樹脂からなる成形容器は取り扱い時に割れにくく、軽量であるという長所がある。しかしながら、半導体製造においてエッチングや洗浄に使用される高純度薬品、例えば硫酸、硝酸、過酸化水素水など、および半導体プロセス用、液晶ディスプレイ用等に使用される高純度な溶剤系レジストや希釈溶剤、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、アセトン、酢酸エチル、トルエン、ジメチルホルムアミド、エチレングリコールアセテート、メトキシプロピルアセテート、ブチルセロソルブなど、および殺菌、消毒、製剤原料などの医薬用に使用される高純度な溶剤、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどは保管貯蔵している間に、容器を形成している樹脂組成物や添加剤から貯蔵している薬品中へ不純微粒子が浸出し、薬品の純度を損なう。このために半導体、液晶の品質および歩留りに著しい悪影響を及ぼしたり、薬品の保存期間を短くするという問題がある。
また、薬品を容器中に長期間貯蔵している間に、容器を形成している樹脂組成物から内容物である薬品中に不純微粒子が浸出し、この不純微粒子が内容物を不純化する度合いを示す指数としてクリーン度というものがある。
クリーン度はいったん検査容器を成形し、その検査容器に一定期間超純水を貯蔵した後、樹脂製の容器が貯蔵していた水1ml中に粒径0.2μm以上の微粒子がいくつ存在するかを算定して求める。
(不純微粒子(パ−ティクル)の測定法)
1.測定装置:(株)リオン製パ−ティクルカウンタ−「KL−26」RION KL−26を使用する。
2.測定検体:成形された容器に超純水を満水に充填し、直立の状態で20分間静置した容器から測定試料を採取したものを測定検体とする。
3.測定前に超純水でパ−ティクルカウンタ−をパ−ジ後、超純水25mlで2回、測定装置を洗浄する。
4.洗浄後、超純水を10mlパ−ティクルカウンタ−に注入して、パ−ティクル数を測定する。この操作を2回して、0.2μm以上のパ−ティクル数がゼロ(A)であることを確認する。
5.25mlの測定検体で2回、測定装置を洗浄する。
6.洗浄後、測定検体の超純水を満水にしたボトルから10mlをパ−ティクルカウンタ−に注入して、パ−ティクル数を測定する。この操作を2回して、0.2μm以上のパ−ティクル数の平均値(B)を求める。
7.測定値から1ml中のパ−ティクル値を次式で計算して求める。
(B(個))÷10ml=個/ml
従来は、クリーン度が500 個/ml未満であると、半導体、液晶の品質および歩留りを向上することができるとされていた。しかし現在はさらに厳しくなり、5 個/ml以下が要求される場合が多くなっている。
香料分野に用いられる容器として、金属缶内面にフッ素コ−ティングした缶やシ−ラボトルが市場で使われているが、金属缶の場合、凹みや錆びの問題があり、シ−ラボトルでは香料成分が変質し、香料としての品質問題が度々発生している。
そこで、ポリエチレンあるいはエチレン−α−オレフィン共重合体からなる原料樹脂の重量平均分子量が一定の範囲にあり、樹脂組成物中の遮光性顔料と分散剤の含有量が一定の範囲にあり、樹脂組成物中の低分子量の重合体、添加剤の含有量を一定重量未満にしたポリエチレンあるいはエチレン−α−オレフィン共重合体からなる樹脂組成物より成形された容器が、機械的強度に優れ、取り扱いが容易で、保管貯蔵している薬品中への不純微粒子の浸出が極めて少ない、遮光性を有した高純度薬品用遮光容器(特許文献1参照)として提案されている。
容器を形成しているポリエチレンあるいはエチレン−α−オレフィン共重合体からなる樹脂組成物や添加剤から貯蔵している薬品中へ不純微粒子が浸出し、薬品の純度を損なう恐れがあり、また収容した内容液を外部から目視確認できるという、透明硝子瓶に匹敵する視認性や酸素バリアー性を有していないなどの問題があった。
特許第2805723号公報
本発明の目的は、耐薬品性や機械的強度などに優れ、保管貯蔵している薬品や香料などの中への不純粒子の浸出が少なく、すなわちクリ−ン度が良好な(不純パ−ティクル溶出量が非常に少ない) 吹込み成形(ブロー成形)積層容器であって、収容した内容液を外部から目視確認できるという、透明硝子瓶に匹敵する視認性を有するとともに、紫外線遮断性、酸素バリアー性に優れている、香料やフォトレジスト液などの超高純度薬品容器としても使用可能な透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器を提供することである。
本発明者らは、従来の問題を解決するために、鋭意研究の結果、吹込み成形積層容器の前記各層が透明性を有するので、収容した内容液を外部から目視確認できるという、透明硝子瓶に匹敵する視認性を有し、接液面となる内層としてフッ素樹脂樹脂を用いることにより、好ましくは添加剤フリーのフッ素樹脂樹脂を用いることにより、耐薬品性を向上できるとともに、匂い成分の変質を極力低減でき、添加剤や潤滑剤をフリ−にした特殊ポリアミド樹脂を使用することにより、硝子瓶相当のクリ−ン度が (不純パ−ティクル溶出量が非常に少ない)得られ、酸素バリアー性に優れたエチレンビニルアルコール共重合樹脂からなるバリアー層を設けることによって酸素バリアー性が改善され、一方、フッ素樹脂やポリアミド樹脂や接着樹脂は溶融後、溶融張力が一気に低下するので、吹込み成形においてドローダウンなどの問題が発生し、例えば均一肉厚の容器を成形できないとか、不良品が発生し歩留が悪化するなどという問題があったが、外層に溶融張力が大きい紫外線遮断性と透明性や機械的強度などに優れた超高分子量高密度ポリエチレン樹脂を用いることによって成形性や紫外線遮断性が改善されるので、高価で危険性の高い化学物質も多い超高純度薬品の容器としても対応可能な透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器が得られることを見いだし、本発明を成すに到った。
前記課題を解決するための本発明の請求項1は、容器の内側から外側に順に、下記の内層、バリア−兼接着樹脂層、接着性層、バリア−層、接着層および外層を積層してなる耐薬品性吹込み成形積層容器であって、前記各層が透明性を有することを特徴とする透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器である。
内層:フッ素樹脂
バリア−兼接着樹脂層:下記特殊ポリアミド樹脂
接着性層:無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂
バリア−層:エチレンビニルアルコール共重合樹脂
接着層:無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂
外層:超高分子量高密度ポリエチレン樹脂
特殊ポリアミド樹脂:カプロラクタムの開環重縮合により得られるポリアミドからなる群より選択される少なくとも1種のポリアミドであり、添加剤や潤滑剤を含む添加物を含有せず、下記特性を有する。
(特性)
融点(℃):170〜250
密度(Kg/m ):1.0〜1.2
本発明の請求項2は、請求項1記載の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器において、
前記内層に使用するフッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/単量体(α)共重合体、テトラフルオロエチレン/パ−フルオロ(アルキルビニルエ−テル)/単量体(α)共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/単量体(α)共重合体、クロロトリフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、及びエチレン/クロロトリフルオロエチレン/単量体(α)共重合体からなる群より選択された少なくとも1種であり、前記単量体(α)は接着官能基を有する単量体であることを示し、そして下記特性を有するフッ素樹脂であることを特徴とする。
(特性)
MFR(5Kg荷重 g/10min):10〜40
比重:1.7〜1.9
融点(℃):150〜220
本発明の請求項3は、請求項1あるいは請求項2記載の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器において、
前記バリア−層は、下記の特性を有する酸素バリアー性に優れたエチレンビニルアルコール共重合樹脂であることを特徴とする。
(特性)
MFR(210℃、2.16Kg荷重 g/10min):2〜5
密度(Kg/m):1.1〜1.3
融点(℃):170〜200
(削除)
(削除)
本発明の請求項は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器において、
前記超高分子量高密度ポリエチレン樹脂が、ポリエチレンあるいはエチレン−α−オレフィン共重合体からなり、下記特性を有する超高分子量高密度ポリエチレン樹脂と、ベンゾトリアゾール系耐光安定剤とトリアジン系耐光安定剤を各0.05〜0.30質量%と、カルボン酸系造核剤、燐酸エステル金属塩系造核剤およびソルビトール系造核剤からなる群から選択される少なくとも1種の造核剤を0.5〜2.5質量%とを、少なくとも含む樹脂組成物からなることを特徴とする。
(特性)
密度:940〜962Kg/m
重量平均分子量:220,000〜260,000
分子量分布(Mw/Mn):12以下
溶融張力:18〜30g
本発明の請求項1は、容器の内側から外側に順に、前記の内層、バリア−兼接着樹脂層、接着性層、バリア−層、接着層および外層を積層してなる耐薬品性吹込み成形積層容器であって、前記各層が透明性を有することを特徴とする透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器であり、
吹込み成形積層容器の前記各層が透明性を有するので、収容した内容液を外部から目視確認できるという、透明硝子瓶に匹敵する視認性を有し、接液面となる内層としてフッ素樹脂を用いることにより耐薬品性を向上できるとともに、匂い成分の変質を極力低減でき、添加剤や潤滑剤をフリ−にした特殊ポリアミド樹脂を使用することにより、硝子瓶相当のクリ−ン度が (不純パ−ティクル溶出量が非常に少ない)得られ、酸素バリアー性に優れたエチレンビニルアルコール共重合樹脂からなるバリアー層を設けることによって酸素バリアー性が改善され、一方、フッ素樹脂やポリアミド樹脂や接着樹脂は溶融後、溶融張力が一気に低下するので、吹込み成形においてドローダウンなどの問題が発生し、例えば均一肉厚の容器を成形できないとか、不良品が発生し歩留が悪化するなどという問題があったが、外層に溶融張力が大きい紫外線遮断性と透明性に優れた超高分子量高密度ポリエチレン樹脂を用いることによって成形性や機械的強度や紫外線遮断性が改善され、香料やフォトレジスト液などの高価で危険性の高い化学物質も多い超高純度薬品の容器としても対応可能な透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器を提供できるという顕著な効果を奏する。
前記特性を有する特殊ポリアミド樹脂を使用することにより、フッ素樹脂との接着性が向上し、そして前記のように添加剤や潤滑剤フリーとしたことにより、前記添加物に起因する不純パ−ティクル溶出量を大きく低減でき、硝子瓶相当のクリ−ン度が得られるというさらなる顕著な効果を奏する。
また、接液面となる内層としてフッ素樹脂樹脂を用い、好ましくは添加剤フリーのフッ素樹脂樹脂を用い、バリア−層としてエチレンビニルアルコール共重合樹脂を用い、紫外線遮断性と透明性や機械的強度などに優れた超高分子量高密度ポリエチレン樹脂を用いる6層構成の耐薬品性吹込み成形積層容器とすることにより、重く、破損し易く、安全性に欠ける硝子瓶と対比して、破損し難く、優れた機械的強度を有し、酸素バリアー性が改善されるので、香料ボトルなどとしても万能容器としての性能を有し、その他種々の内容物に対しても使用できる万能なプラスチック容器として、味覚や臭覚などに関して安全・安心に使用できるという顕著な効果を奏する。
本発明の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器は、前記のような特性を有するので、環境や健康に易しく、環境問題や健康問題に貢献するものであり、また経費削減にもなるので経済的であるという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項2は、請求項1記載の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器において、前記内層に使用するフッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/単量体(α)共重合体、テトラフルオロエチレン/パ−フルオロ(アルキルビニルエ−テル)/単量体(α)共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/単量体(α)共重合体、クロロトリフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、及びエチレン/クロロトリフルオロエチレン/単量体(α)共重合体からなる群より選択された少なくとも1種であり、前記単量体(α)は接着官能基を有する単量体であることを示し、そして前記特性を有するフッ素樹脂であることを特徴とするものであり、
接着官能基を有する単量体(α)を共重合したフッ素樹脂樹脂を接液面となる内層として用いることにより、ポリオレフィン並みの成形温度で共押し出し成形が可能になるとともに、隣接するバリア−兼接着樹脂層(特殊ポリアミド樹脂)との接着性が向上するというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項3は、請求項1あるいは請求項2記載の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器において、前記バリア−層は、前記の特性を有する酸素バリアー性に優れたエチレンビニルアルコール共重合樹脂であることを特徴とするものであり、
酸素バリアー性が確実に一層改善されるというさらなる顕著な効果を奏する。
(削除)
本発明の請求項は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器において、前記超高分子量高密度ポリエチレン樹脂が、ポリエチレンあるいはエチレン−α−オレフィン共重合体からなり、前記特性を有する超高分子量高密度ポリエチレン樹脂と、ベンゾトリアゾール系耐光安定剤とトリアジン系耐光安定剤を各0.05〜0.30質量%と、カルボン酸系造核剤、燐酸エステル金属塩系造核剤およびソルビトール系造核剤からなる群から選択される少なくとも1種の造核剤を0.5〜2.5質量%とを、少なくとも含む樹脂組成物からなることを特徴とするものであり、
耐光安定剤および造核剤を所定量配合することにより、透明性および紫外線遮断性が著しく改善されるとともに、外層に溶融張力が大きい超高分子量高密度ポリエチレン樹脂を用いることによって成形性や機械的強度が一層改善され、前記ドローダウンなどの問題がなくなり、歩留まりなども向上するというさらなる顕著な効果を奏する。
図1は、本発明の耐薬品性吹込み成形積層容器の壁断面を模式的に説明する説明図である。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の耐薬品性吹込み成形積層容器の断面を説明する説明図である。
1は、フッ素樹脂からなる内層、2は、特殊ポリアミド樹脂からなるバリア−兼接着樹脂層、3は、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着性層、4は、エチレンビニルアルコール共重合樹脂からなるバリア−層、5は、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着層、6は、超高分子量高密度ポリエチレン樹脂からなる外層をそれぞれ示す。前記各層はそれぞれ優れた透明性を有する。
本発明で使用するフッ素樹脂は、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/単量体(α)共重合体、テトラフルオロエチレン/パ−フルオロ(アルキルビニルエ−テル)/単量体(α)共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/単量体(α)共重合体、クロロトリフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、及びエチレン/クロロトリフルオロエチレン/単量体(α)共重合体からなる群より選択された少なくとも1種であり、前記特性を有する接着官能基を有する単量体(α)を共重合したフッ素樹脂であると、ポリオレフィン並みの成形温度で共押し出し成形が可能になるとともに、隣接するバリア−兼接着樹脂層(特殊ポリアミド樹脂)との接着性が向上するので、好ましく使用できる。
本発明で使用するフッ素樹脂は、添加剤フリーの無添加グレードのフッ素樹脂樹脂を用いることが好ましい。
MFR(5Kg荷重 g/10min)(測定法:265℃、ASTM D1238)は好ましくは10〜40、さらに好ましくは20〜30であり、10未満では溶融粘性が高く、吹き込み溶融成形性が悪化し駆動エネルギーも増大する恐れがあり、40を超えると溶融張力が低く吹き込み成形時にドローダウンなどの問題が生じる恐れがある。
比重(測定法:ASTM D−792)は、通常市販されている市販品の比重1.7〜1.9であってよく、さらに好ましくは1.72〜1.76である。比重1.7未満では接着性が低下する問題が生じる恐れがあり、1.9を超えると容器の強度不足が生じる恐れがある。
融点(℃) (測定法:ASTM D792)は、共重合する単量体(α)の量や種類によって変化するが、通常市販されている市販品の融点150〜220℃であってよく、さらに好ましくは190〜200である。融点が150℃未満では他の樹脂との融点差が生じ、接着強度や成形性の問題が生じる恐れがあり、融点が220を超えると他の樹脂と積層するのが困難となる恐れがある。
共重合する単量体(α) は、接着官能基を有し共重合できる単量体であればよく特に限定されるものではないが、溶融成形を考慮して量や種類を制御して前記融点(℃)範囲になるものがよく、具体的には、例えば、フッ化エチレンを挙げることができ、この場合は例えばエチレンとフッ化エチレンとの共重合体EFEP(例えば、ダイキン工業(株)製RP5000)をフッ素樹脂として使用する。
本発明で使用するバリア−兼接着樹脂層の特殊ポリアミド樹脂とは、添加物が配合されていない無添加グレードのポリアミド樹脂であって下記特性を有するものであり、具体的には、例えば、ダイセルエポニック(株)製Z4887を挙げることができる。
中でも、カプロラクタムの開環重縮合により得られる、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66などから選択される少なくとも1種のポリアミドであり、添加剤や潤滑剤を含む添加物を含有しないポリアミドは好ましく使用できる。
(特性)
融点(℃)(ISO1346):170〜250
密度(Kg/m)(ISO1183):1.0〜1.2
融点(℃)は好ましくは170〜250、さらに好ましくは175〜190、密度(Kg/m)は好ましくは1.0〜1.2、さらに好ましくは1.00〜1.03である。
融点が下限値未満では、接着性が不足する恐れがあり、上限値を超えると成形性が悪化する恐れがある。
密度が下限値未満では、接着性が不足する恐れがあり、上限値を超えると成形性が悪化する恐れがある。
本発明で使用する接着性層の無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂は、バリア−兼接着樹脂層(特殊ポリアミド樹脂)とバリア−層(エチレンビニルアルコール共重合樹脂)とに対して優れた接着性を有しており、さらに接着層の無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂は、バリア−層(エチレンビニルアルコール共重合樹脂)と外層(超高分子量高密度ポリエチレン樹脂)とに対して優れた接着性を有しており、両者を接着して接着性層および接着層を形成するものであり、溶融成形可能であればよく、通常市販されている市販品を用いることができる。
前記接着層の無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂には、その接着性を損なわない範囲において、内層(フッ素樹脂)、バリア−兼接着樹脂層(特殊ポリアミド樹脂)、接着性層(無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂)、バリア−層(エチレンビニルアルコール共重合樹脂)、接着層(無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂)および外層(超高分子量高密度ポリエチレン樹脂)を含む回収物を配合することができる。
前記接着層の前記回収物を配合した無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂は、接液面となる内層のフッ素樹脂樹脂から離れているので、実用的にはクリ−ン度が損なわれる恐れがないからである。
バリア−兼接着樹脂層(特殊ポリアミド樹脂)とバリア−層(エチレンビニルアルコール共重合樹脂)とに対して優れた接着性を有する無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂と、バリア−層(エチレンビニルアルコール共重合樹脂)と外層(超高分子量高密度ポリエチレン樹脂)とに対して優れた接着性を有する無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とは同じでもよく、あるいは異なるものでもよく、予め試験することによって決めることが好ましい。
本発明で使用するバリア−層のエチレンビニルアルコール共重合樹脂(エチレン24〜44モル%共重合)とは、エチレンビニルアルコール共重合を加水分解してほぼ完全にケン化した樹脂であり、保香性に優れるなど、優れたガスバリアー性を有するので薬品、化粧品などの容器包装材に広く用いられており、油類、有機溶剤などへの抵抗性が高く、特に下記の特性を有するエチレンビニルアルコール共重合樹脂を用いることにより酸素バリアー性を確保できとともに、MFR、融点などが超高分子量高密度ポリエチレン樹脂と近く安定成形性に優れるので好ましく使用できる。バリア−層のエチレンビニルアルコール共重合樹脂の例としては、具体的には、例えば、(株)クラレ製のF171B(エチレン32モル%共重合、融点183℃、ケン化率99.99%)を挙げることができる。
(特性)
MFR(210℃、2.16Kg荷重 g/10min):2〜5
密度(Kg/m):1.1〜1.3
融点(℃):170〜200
MFRは好ましくは2〜5であり、さらに好ましくは3〜5であり、密度は好ましくは1.1〜1.3であり、さらに好ましくは1.2〜1.3であり、融点(℃)は好ましくは
170〜200であり、さらに好ましくは190〜200である。MFR、密度、融点が前記範囲内にあるとガスバリアー性、強度、安定成形性などいずれも優れるが、前記範囲外ではこれらの特性の少なくとも1つが損なわれる恐れがある。
本発明で使用する外層の超高分子量高密度ポリエチレン樹脂とは、密度(測定法:JIS K7112)が好ましくは940〜962、さらに好ましくは944〜946Kg/
、重量平均分子量(測定法:後述する)が好ましくは220,000〜260,000、さらに好ましくは240,000〜260,000、分子量分布(Mw/Mn) (測定法:後述する)が好ましくは12以下、さらに好ましくは11以下、溶融張力(測定方法:日本ポリエチレン法、東洋精機製作所製キャピログラフを用い210℃で測定)が好ましく
は18〜30g、さらに好ましくは22〜26gのポリエチレンあるいはエチレン−α−オレフィン共重合体からなり、外層に用いることによって成形性や機械的強度などが改善され、ドローダウンなどの問題がなくなり、歩留まりなども向上する。
原料超高分子量高密度ポリエチレン樹脂の重量平均分子量が220,000未満の場合、機械的強度が不足する恐れがあり、重量平均分子量が260,000を越える場合、樹脂の溶融粘度が高いため成形性が悪化し、シェアストレスによる分子切断なども起こる恐
れがある。
前記密度および溶融張力が下限値未満では、ドローダウンして肉厚コントロールが困難となる恐れがあり、一方、上限値を越えると、ボトル表面にメルトフラクチャー(肌荒れ)の問題が発生する恐れがある。
本発明で使用する超高分子量高密度ポリエチレン樹脂は、市販品を用いることができる。エチレンと共重合するα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1が使用される。共重合体中のα−オレフィンの含有量は15質量%以下が好ましい。共重合体の分子構造はアタクチック、アイソタクチックあるいはシンジオタクチックのいずれでもよい。重合法は、940〜962Kg/m高密度の重合体が得られれば、低圧法あるいは中圧法のいずれによってもよい。
前記超高分子量高密度ポリエチレン樹脂が、ポリエチレンあるいはエチレン−α−オレフィン共重合体からなり、前記特性を有する超高分子量高密度ポリエチレン樹脂と、ベンゾトリアゾール系耐光安定剤とトリアジン系耐光安定剤を好ましくは各0.05〜0.30質量%、さらに好ましくは各0.06〜0.30質量%と、カルボン酸系造核剤、燐酸エステル金属塩系造核剤およびソルビトール系造核剤からなる群から選択される少なくとも1種の造核剤を好ましくは0.5〜2.5質量%、さらに好ましくは0.6〜2.5質量%とを、少なくとも含む樹脂組成物からなることにより、収容した内容液を外部から目視確認できるようなレベルまで、透明性が著しく改善され透明硝子瓶に匹敵する視認性を本発明の積層容器に付与するとともに、紫外線遮断性が著しく改善されて、例えばフォトレジスト液などのように紫外線によって変質して硬化するような薬品や香料などの超高純度薬品容器としても使用可能となる。
ベンゾトリアゾール系耐光安定剤とトリアジン系耐光安定剤を併用したのは、UV−B(290〜320nm)とUV−A(320〜400nm)の両方を遮断するためであり、両者を特定量併用することにより他の特性を損なわずに紫外線遮断性を著しく改善することができる。
前記耐光安定剤および造核剤が下限値未満では、透明性および紫外線遮断性が著しく改善されない恐れがあり、上限値を超えると、透明性およびクリーン度が損なわれる恐れがある。
耐光安定剤としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾ−ル).2−(5−クロロ−2−ベンゾトリアゾ−ル)−6−t−ブチル−クレゾ−ル.2−(3,5−ジ−t−アミノ−2−ヒドロキシフェニル)ベンドトリアゾ−ル.2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾールなどのベンゾトリアゾール系耐光安定剤、2−[4,6−ジ(2,4キシリル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5、2、4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロキシ−3−メチルフェニル)−1,3,5−トリ
アジン、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイロキシ)エトキシ]フェノールなどのトリアジン系耐光安定剤、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕のヒンダードアミン系耐光安定剤が挙げられる。
特殊ポリアミド樹脂などの樹脂に含まれる添加剤の含有量は、テトラヒドロフラン(THF)を用いて、ソックスレー抽出器で8時間抽出した抽出液を液体クロマトグラフィーで分離、定量した値である。その測定条件は、装置がGULLIVER(日本分光株式会社製)、カラムがFinepak GEL 101(日本分光株式会社製)、溶媒がTHF、検出器がUV−970(日本分光株式会社製)と830−RI(日本分光株式会社製)である。
容器の分子量の測定方法は、容器より切り取った樹脂組成物を溶媒(オルトジクロルベンゼン)に溶かして試料溶液とし、GPCで分子量および分子量分布を測定する。重量平均分子量および数平均分子量は次式により算出される。
重量平均分子量=Σ(M×w)/Σw ・・・(2)
数平均分子量=Σw/Σ(w/M) ・・・(3)
ただし、Mは分子量、wは重量分率である。
尚、GPCの測定条件は、装置が150CV(Waters社製)、カラムがTSKgel GMH−HT(東ソー株式会社製)、溶媒がオルトジクロルベンゼン、温度が138℃、検出器は示差屈折計である。容器の分子量分布を前記範囲に制御するためには、原料樹脂も一定範囲の分子量分布を持つものでなければならない。
成形方法は吹込み成形方法により、前記6層からなる本発明の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器を成形できるものであれば特に限定されるものではなく、市販されている吹込み成形積層容器の成形機から選択して使用することもできる。
なお、上記実施形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮するものではない。又、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
次に実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
以下に記載の%は質量%を示す。
(実施例1)
内層としてMFR25g/10min、比重1.74,融点195℃のフッ素樹脂(ダイキン工業(株)製RP−5000)を使用し、フッ素樹脂との接着機能を有した添加剤フリ−の特殊ポリアミド樹脂(ダイセルエボニック(株)製Z4887、バリア−兼接着樹脂、相対粘度1.87)を用い、そしてバリア−樹脂(エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体樹脂F171B:(株)クラレ製、ケン化率99.99%)と、特殊ポリアミド樹脂との接着機能を有する無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)FT71A) を用い、そして前記バリア−樹脂と、前記フッ素樹脂や前記ポリアミド樹脂の溶融張力低下を補うために使用する最外層となる、顔料としてジスアゾイエロ−0.025質量%、アゾイエロ−0.007質量%、造核剤としてナトリウムビス(4-第三ブチルフェニル)ホスフェ−ト(商品名:アデカスタ−ブNA11)を1.5質量%、耐光安定剤としてベンゾトリアゾ−ル系(UVA)でADEKA(株)製LA32を0.1質量%、トリアジン系(UVB)でADEKA(株)製LA−F70を0.1質量%配合した超高分子量高密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製HB111R)(HL-MFR(測定法:JIS K7112)6g/10min、密度946Kg/m3、重量平均分子量25万、溶融張力25g)との接着機能を有する無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)FT71A)を用いて、下記の成形条件でドローダウンなどの問題がなく、6層からなる本発明の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器(全質量400g、内層100μm、バリア−兼接着樹脂層40μm、接着性層40μm、バリアー層40μm、接着層40μm、外層1540μm、平均全肉厚1.8mm、容量3750CC)を成形した。
(成形条件)
ブロ−成形機((株)ブレンズ製6種6層) (6種の押出機を用い1個のダイヘッドで6層に積層するタイプ)を使用した。
内層のフッ素樹脂:スクリュウ径40mmΦ 設定温度:240℃
特殊ポリアミド樹脂層:スクリュウ径20mmΦ 設定温度:260℃
無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂層:スクリュウ径20mmΦ 設定温度:240℃
エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体樹脂層:スクリュウ径20mmΦ 設定温度:230℃
無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂層:スクリュウ径40mmΦ 設定温度:220℃
外層の超高分子量高密度ポリエチレン樹脂:スクリュウ径50mmΦ 設定温度:210℃
ダイヘッド温度:設定温度:220℃
なお、吸湿性のある特殊ポリアミド樹脂とバリア−樹脂は乾燥機を用いて80°で乾燥して水分除去したものを使用した。
そして、下記の試験法で、ボトルを用いて耐薬品性およびパ−ティクル溶出性、酸素透過性および視認性を評価し、ボトル胴部壁から4cm×4cm×1.8mmの試料を切り抜き、それを用いて紫外線透過率、可視光透過率を評価し、そしてこれらをまとめて総合判定を行なった。結果を表1〜表3に示す。
なお、比較のために、硝子瓶(富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ(容量3750CC)、高密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製HB111R)のみを用いて実施例1と同様にして吹込み成形により成形した1層からなるブロー容器を使用した。
(試験法)
(不純微粒子(パ−ティクル)の測定法)
1.測定装置:(株)リオン製パ−ティクルカウンタ−「KL−26」RION KL−26を使用する。
2.測定検体:成形された容器に超純水を満水に充填し、直立の状態で20分間静置した容器から測定試料を採取したものを測定検体とする。
3.測定前に超純水でパ−ティクルカウンタ−をパ−ジ後、超純水25mlで2回、測定装置を洗浄する。
4.洗浄後、超純水を10mlパ−ティクルカウンタ−に注入して、パ−ティクル数を測定する。この操作を2回して、0.2以上μmのパ−ティクル数がゼロ(A)であることを確認する。
5.25mlの測定検体で2回、測定装置を洗浄する。
6.洗浄後、測定検体の超純水を満水にしたボトルから10mlをパ−ティクルカウンタ−に注入して、パ−ティクル数を測定する。この操作を2回して、0.2μm以上のパ−ティクル数の平均値(B)を求める。
7.測定値から1ml中のパ−ティクル値を次式で計算して求める。
(B(個))÷10ml=個/ml
酸素透過率[cm/(pkg.24h.atm)]:
3.75Lの容器(ボトル中央部の肉厚:1.8mm)を使用し、JIS K7126−2に準拠し、(OX−TRAN2/21)(MOCON社製)測定装置を用いて、容器外側から内側への酸素透過を測定した。温湿度:外側1気圧、23℃、50%RH酸素。
内側1気圧、23℃、ドライ窒素。
(紫外線透過率)
日本分光(株)V−670を使用し、200〜400nmの紫外線領域の透過率を求める。
(可視光透過率)
日本分光(株)V−670を使用し、400〜800nmの可視光線領域の透過率を求める。
(視認性)
750ルックスの室内で、容器に水道水を入れて、3人で容器外側から肉眼で水道水を観察する。そして下記の4段階の評価を行う。
評価:
◎:水道水をよく確認できる。
○:水道水を確認できる。
△:水道水をよく見ると確認できる。
×:水道水を確認できない。
(総合判定)
パ−ティクル値が5個/ml以下、
酸素透過率が0.003[cm/(pkg.24h.atm)]以下、
紫外線透過率が3%以下、
可視光透過率が45%以上、
視認性が硝子瓶と同じ。
この場合に総合判定◎とする。いずれかが前記より劣る場合は×とする。
Figure 0005706512
Figure 0005706512
Figure 0005706512
表1〜3から、本発明の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器は、クリ−ン度が良好であり、酸素バリアー性、紫外線遮断性、可視光線透過率に優れ、収容した内容液を外部から目視確認できるという、透明硝子瓶に匹敵する視認性を有することが判る。
(比較例1)
実施例1において使用した添加剤フリ−の特殊ポリアミド樹脂(ダイセルエボニック(株)製Z4887) (バリア−兼接着樹脂、相対粘度1.87)の替わりに、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、2000ppm)入り同ポリアミド樹脂(相対粘度1.87)を用いた以外は、実施例1と同様にして比較のための吹込み成形積層容器を作り、実施例1と同様にしてパ−ティクル溶出量を測定した。結果を表4に示す。
Figure 0005706512

表4から、比較例1は、添加剤が添加されたことにより、成形時の発煙があり、パ−ティクル数が急増したことが判る。
(比較例2)
実施例1において使用したバリア−樹脂であるエチレンビニルアルコール共重合樹脂を使用せず、替わりに一般的に使われている高密度ポリエチレン(密度0.945g/cc、MFR0.30g/10min)に替えた以外は、実施例1と同様にして比較のための吹込み成形積層容器を作り、実施例1と同様にして酸素ガス透過度を測定した。また、高密度ポリエチレン(密度0.945g/cc、MFR0.30g/10min)だけの単層吹込み成形容器を作り、実施例1と同様にして酸素ガス透過度を測定した。結果を表5に示す。
Figure 0005706512

表5からバリア−樹脂であるエチレンビニルアルコール共重合樹脂を使用しない比較例2は、酸素ガス透過度が劣ることが判る。
(比較例3)
実施例1において使用した造核剤および耐光安定剤を所定量配合した超高分子量高密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製HB111R)(HL-MFR(測定法:JIS K7112)6g/10min、密度946Kg/m3、重量平均分子量25万、溶融張力25g)の替わりに、造核剤および耐光安定剤を所定量配合しない超高分子量高密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製HB111R)(HL-MFR(測定法:JIS K7112)6g/10min、密度946Kg/m3、重量平均分子量25万、溶融張力25g)を使用して実施例1と同様にして比較のための吹込み成形積層容器を作り、実施例1と同様にして紫外線透過率、可視光透過率、視認性、総合判定を行なった。
なお、比較のために、硝子瓶(富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ(容量3750CC)を使用した。結果を表6に示す。
Figure 0005706512

表6から、比較例3は、超高分子量高密度ポリエチレン樹脂層が不透明であり、可視光線透過率を下げ、また紫外線透過率はかなり高く、実用性のないものであった。
(比較例4)
実施例1において使用した造核剤および耐光安定剤を所定量配合した超高分子量高密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製HB111R)(HL-MFR(測定法:JIS K7112)6g/10min、密度946Kg/m3、重量平均分子量25万、溶融張力25g)の替わりに、MFR0.3g/10min、密度0.945g/ccの一般的な小型ブロ−用高密度ポリエチレンを用いた以外は実施例と同様に成形した結果、ドローダウンなどが発生し均一肉厚の積層容器が得られなかった。
積層するフッ素樹脂やポリアミド樹脂は融点が高いため、全体の成形温度は通常より50℃近く昇温する必要があり、このため、重量平均分子量が大きく、溶融張力の高い超高分子量高密度ポリエチレン樹脂が必要であることが判った。
以上の結果、前記実施例および比較例から、耐薬品性や機械的強度などに優れ、不純粒子の浸出が少なく、透明硝子瓶に匹敵する視認性を有するとともに、紫外線遮断性、酸素バリアー性に優れており、香料成分やフォトレジスト液などの容器としても使用可能な透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器を提供するためには次のことが必要であることが判る。
1.最内層にフッ素樹脂、好ましくは添加剤無添加のフッ素樹脂を用いる必要がある。
2.フッ素樹脂の接着層としてポリアミド樹脂を用いるが、添加剤は無添加である特殊ポリアミド樹脂を用いることが重要である。
3.容器のバリア−性能を確保するため、エチレンビニルアルコール共重合物を用いることが必要である。
4.紫外線を遮断し、充填液を外部から確認できるようにする特定の造核剤と特定の耐光安定剤を併用して、超高分子量高密度ポリエチレン樹脂に配合することが必要である。
本発明の6層構成からなる透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器は、吹込み成形積層容器の前記各層が透明性を有するので、収容した内容液を外部から目視確認できるという、透明硝子瓶に匹敵する視認性を有し、接液面となる内層としてフッ素樹脂樹脂を用いることにより耐薬品性を向上できるとともに、匂い成分の変質を極力低減でき、バリアー兼接着樹脂層として添加剤や潤滑剤をフリ−にした特殊ポリアミド樹脂を使用することにより、硝子瓶相当のクリ−ン度が (不純パ−ティクル溶出量が非常に少ない)得られ、バリアー層を設けることによって酸素バリアー性が改善され、一方、フッ素樹脂や特殊ポリアミド樹脂や接着樹脂は溶融後、溶融張力が一気に低下するので、吹込み成形においてドローダウンなどの問題が発生し、例えば均一肉厚の容器を成形できないとか、不良品が発生し歩留が悪化するなどという問題があったが、外層に溶融張力が大きい紫外線遮断性と透明性に優れた超高分子量高密度ポリエチレン樹脂を用いることによって成形性や機械的強度が改善されるので、高価で危険性の高い化学物質も多い超高純度薬品の容器としても対応可能な耐薬品性吹込み成形積層容器を提供できるという顕著な効果を奏する。
また、接液面となる内層としてフッ素樹脂樹脂を用い、バリア−層としてエチレンビニルアルコール共重合樹脂を用いる6層構成からなる透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器とすることにより、重く、破損し易く、安全性に欠ける硝子瓶と対比して、破損し難く、優れた機械的強度を有し、酸素バリアー性が改善されるので、香料ボトルなどとしても万能容器としての性能を有し、その他種々の内容物、高価で危険性の高い化学物質も多い超高純度薬品に対しても使用できる万能なプラスチック容器として、また味覚や臭覚などに関して安全・安心に使用できるという顕著な効果を奏するので、産業上の利用価値が高い。
1 フッ素樹脂からなる内層
2 特殊ポリアミド樹脂からなるバリア−兼接着樹脂層
3 無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着性層
4 エチレンビニルアルコール共重合樹脂からなるバリア−層
5 無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着層
6 超高分子量高密度ポリエチレン樹脂からなる外層

Claims (4)

  1. 容器の内側から外側に順に、下記の内層、バリア−兼接着樹脂層、接着性層、バリア−層、接着層および外層を積層してなる耐薬品性吹込み成形積層容器であって、前記各層が透明性を有することを特徴とする透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器。
    内層:フッ素樹脂
    バリア−兼接着樹脂層:下記特殊ポリアミド樹脂
    接着性層:無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂
    バリア−層:エチレンビニルアルコール共重合樹脂
    接着層:無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂
    外層:超高分子量高密度ポリエチレン樹脂
    特殊ポリアミド樹脂:カプロラクタムの開環重縮合により得られるポリアミドからなる群より選択される少なくとも1種のポリアミドであり、添加剤や潤滑剤を含む添加物を含有せず、下記特性を有する。
    (特性)
    融点(℃):170〜250
    密度(Kg/m ):1.0〜1.2
  2. 前記内層に使用するフッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/単量体(α)共重合体、テトラフルオロエチレン/パ−フルオロ(アルキルビニルエ−テル)/単量体(α)共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/単量体(α)共重合体、クロロトリフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン/単量体(α)共重合体、及びエチレン/クロロトリフルオロエチレン/単量体(α)共重合体からなる群より選択された少なくとも1種であり、前記単量体(α)は接着官能基を有する単量体であることを示し、そして下記特性を有するフッ素樹脂であることを特徴とする請求項1記載の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器。
    (特性)
    MFR(5Kg荷重 g/10min):10〜40
    比重:1.7〜1.9
    融点(℃):150〜220
  3. 前記バリア−層は、下記の特性を有する酸素バリアー性に優れたエチレンビニルアルコール共重合樹脂であることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器。
    (特性)
    MFR(210℃、2.16Kg荷重 g/10min):2〜5
    密度(Kg/m):1.1〜1.3
    融点(℃):170〜200
  4. 前記超高分子量高密度ポリエチレン樹脂が、ポリエチレンあるいはエチレン−α−オレフィン共重合体からなり、下記特性を有する超高分子量高密度ポリエチレン樹脂と、ベンゾトリアゾール系耐光安定剤とトリアジン系耐光安定剤を各0.05〜0.30質量%と、カルボン酸系造核剤、燐酸エステル金属塩系造核剤およびソルビトール系造核剤からなる群から選択される少なくとも1種の造核剤を0.5〜2.5質量%とを、少なくとも含む樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器。
    (特性)
    密度:940〜962Kg/m
    重量平均分子量:220,000〜260,000
    分子量分布(Mw/Mn):12以下
    溶融張力:18〜30g
JP2013272317A 2013-12-27 2013-12-27 透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器 Active JP5706512B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013272317A JP5706512B1 (ja) 2013-12-27 2013-12-27 透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013272317A JP5706512B1 (ja) 2013-12-27 2013-12-27 透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5706512B1 true JP5706512B1 (ja) 2015-04-22
JP2015123744A JP2015123744A (ja) 2015-07-06

Family

ID=52986032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013272317A Active JP5706512B1 (ja) 2013-12-27 2013-12-27 透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5706512B1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017013804A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 コダマ樹脂工業株式会社 内容物の視認性に優れた超高純度薬品用吹込み成形積層容器
CN109311553A (zh) * 2016-06-17 2019-02-05 儿玉树脂工业株式会社 杂质微粒溶出量少的耐化学药品性吹塑成型层叠容器
CN113677515A (zh) * 2019-04-12 2021-11-19 日东电工株式会社 用于气囊应用的多层膜

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109328167B (zh) * 2016-06-17 2020-09-25 儿玉树脂工业株式会社 透明性优异且杂质微粒溶出量少的耐化学药品性吹塑成型层叠容器

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003176394A (ja) * 2001-12-11 2003-06-24 Daikin Ind Ltd 熱可塑性樹脂組成物、積層樹脂成形体、多層成形品及び含フッ素樹脂成形品
JP2009542476A (ja) * 2006-07-06 2009-12-03 アーケマ・インコーポレイテッド 柔軟性のある多層フッ化ビニリデンチューブ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003176394A (ja) * 2001-12-11 2003-06-24 Daikin Ind Ltd 熱可塑性樹脂組成物、積層樹脂成形体、多層成形品及び含フッ素樹脂成形品
JP2009542476A (ja) * 2006-07-06 2009-12-03 アーケマ・インコーポレイテッド 柔軟性のある多層フッ化ビニリデンチューブ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017013804A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 コダマ樹脂工業株式会社 内容物の視認性に優れた超高純度薬品用吹込み成形積層容器
CN109311553A (zh) * 2016-06-17 2019-02-05 儿玉树脂工业株式会社 杂质微粒溶出量少的耐化学药品性吹塑成型层叠容器
CN109311553B (zh) * 2016-06-17 2020-04-07 儿玉树脂工业株式会社 杂质微粒溶出量少的耐化学药品性吹塑成型层叠容器
CN113677515A (zh) * 2019-04-12 2021-11-19 日东电工株式会社 用于气囊应用的多层膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015123744A (ja) 2015-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5898172B2 (ja) 耐薬品性吹込み成形積層容器
JP6073980B2 (ja) 内容物の視認性に優れた超高純度薬品用吹込み成形積層容器
JP5706512B1 (ja) 透明性に優れた耐薬品性吹込み成形積層容器
JP6311562B2 (ja) ポリエチレン樹脂組成物、それよりなる積層体およびこの積層体を用いた医療容器
ES2842774T3 (es) Películas multicapa orientadas en la dirección de mecanizado y artículos que comprenden las mismas
JP6311262B2 (ja) ポリエチレン製積層体およびそれよりなる医療容器
JP6518840B2 (ja) 不純微粒子溶出量の少ない耐薬品性吹込み成形積層容器
JP6005580B2 (ja) ポリエチレン系多層フィルム
WO2014030642A1 (ja) ブロー成形容器及びブロー成形容器用樹脂組成物
JP6839489B2 (ja) 内容物の視認性がない超高純度薬品用吹込み成形積層容器
JP6163952B2 (ja) ポリエチレン製積層体およびそれよりなる医療容器
JP6518839B2 (ja) 透明性に優れ不純微粒子溶出量の少ない耐薬品性吹込み成形積層容器
KR102092982B1 (ko) 투명성이 우수한 내약품성 취입 성형 적층 용기
TWI613124B (zh) 透明性優良耐化學藥品性吹塑積層容器
WO2020054594A1 (ja) ポリエチレン樹脂組成物、積層体および医療容器
JP2019111805A (ja) 積層体及びそれよりなる医療容器
JP5948719B2 (ja) 多層熱収縮フィルム及びその製造方法
WO2005110743A1 (en) High barrier packaging film with controlled extractables
KR100743916B1 (ko) 수액백 포장 필름용 폴리에틸렌 수지 조성물
JP2008279662A (ja) 多層ボトル
JP2017170894A (ja) 易引裂性多層フィルム
JP6855725B2 (ja) 直線易カット性フィルムの製造方法及び直線易カット性フィルム
JPH05177693A (ja) クリーン容器およびその成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5706512

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250