JP5704291B1 - Esd保護機能付薄膜キャパシタ装置およびその製造方法 - Google Patents

Esd保護機能付薄膜キャパシタ装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

素子サイズの小面積化が図られたESD保護機能付薄膜キャパシタ装置を提供する。薄膜キャパシタCの電荷蓄積領域S1および薄膜ツェナーダイオードD1,D2のpn接合領域S2は、上下方向に積層状態に配置されると共に上下方向からの平面視において重なる領域を有するように配置されている。したがって、従来のショットキーダイオードを有する保護回路および薄膜キャパシタが基板上の同一平面に並設された構成と比較すると、基板サイズを極めて小さくすることができ、素子サイズの小面積化が図られたESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100を提供することができる。

Description

本発明は、静電気放電などを原因とする過電圧に対する保護機能を有するESD保護機能付薄膜キャパシタ装置およびその製造方法に関する。
図8および図9に示すESD保護機能付薄膜キャパシタ装置500は、絶縁基板501上に積層された第1のキャパシタ電極層502と、第1のキャパシタ電極層502に積層された誘電体層503と、誘電体層503に積層された第2のキャパシタ電極層504とを備える薄膜キャパシタ505を備えている。また、ESD保護機能付薄膜キャパシタ500は、薄膜キャパシタ505に並列接続された保護回路506を備えている。なお、図8は従来のESD保護機能付薄膜キャパシタを示す平面図、図9は図8のA−A線矢視断面図である。
保護回路506は、薄膜構造の複数(6個)のショットキーダイオード507a〜507fが直列接続されて形成されている。保護回路506を形成する各ショットキーダイオード507a〜507fは、例えば次のようにして形成される。すなわち、略矩形状に形成された第1のキャパシタ電極層502に接続されて誘電体層503の周縁部分に枠状に電極508aが形成されている。
また、図8に示すように、略矩形状に形成された第2のキャパシタ電極層504は、その右下の隅部部分が略長矩形状に切り欠かれている。そして、第2のキャパシタ電極層504が切り欠かれた右下の隅部部分の誘電体層503上に、矩形状の電極508c,508eが形成されている。また、各電極508a,508c,508eを被覆するように誘電体層503上に半導体層509が形成されている。また、半導体層509上の平面視において各電極508a,508c,508e間に相当する位置に電極508b,508dが形成され、電極508eおよび第2のキャパシタ電極層504間に相当する位置に電極508fが形成されている。
したがって、電極508a,508bおよび半導体層509によりショットキーダイオード507aが形成され、電極508b,508cおよび半導体層509によりショットキーダイオード507bが形成され、電極508c,508dおよび半導体層509によりショットキーダイオード507cが形成される。また、電極508d,508eおよび半導体層509によりショットキーダイオード507dが形成され、電極508e,508fおよび半導体層509によりショットキーダイオード507eが形成され、電極508fおよび第2のキャパシタ電極層504と半導体層509とによりショットキーダイオード507fが形成されている。そして、各ショットキーダイオード507a〜507fが直列接続されて保護回路506が形成される。また、ショットキーダイオード507aの電極508aが第1のキャパシタ電極層502に接続され、ショットキーダイオード507fの一方の電極が第2のキャパシタ電極層504により形成されることにより、保護回路506が薄膜キャパシタ505に並列接続されている。
このように構成されたESD保護機能付薄膜キャパシタ装置500では、薄膜キャパシタ505に静電気等に起因する過電圧が加わった場合に、保護回路506を形成する各ショットキーダイオード507a〜507fが降伏して保護回路506に電流パスが形成される。したがって、保護回路506を過電流が流れることにより薄膜キャパシタ505が保護される。なお、各ショットキーダイオード507a〜507fは、金属/半導体/金属構造を有し、ショットキー接合された金属/半導体のショットキー障壁のトンネリングにより電流の流れが制限される逆並列ショットキーダイオードに形成されている。また、誘電体層503は、化学量論比の窒化珪素(Si)や酸化シリコン(SiO)などにより形成される。また、半導体層509は、シリコンリッチな非化学量論比の窒化珪素やタンタル五酸化物(Ta)などにより形成される。
特表2002−541681号公報(段落0031〜0032、図3〜5、要約書など)
上記したように、ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置500では、ショットキー接合された金属/半導体/金属の薄膜構造のショットキーダイオード507a〜507fが直列接続されて保護回路506が形成されている。ショットキー障壁の電気的な障壁高さは原理的に2eV程度以下の大きさであるので、電流が急峻に増加する電圧は2V程度以下の大きさとなる。そのため、薄膜キャパシタ505の使用電圧が2V以上の大きさである場合は、薄膜キャパシタ505に1個のショットキーダイオードが並列接続されているだけでは、ショットキーダイオード側の経路を電流が流れてしまうので、薄膜キャパシタ505は機能することができない。
したがって、上記したように、ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置500では、複数のショットキーダイオード507a〜507fを直列接続して電流が増大する電圧の大きさを上昇させることにより、薄膜キャパシタ505の機能が確保されている。しかしながら、このようにすると、直列接続されるショットキーダイオード507a〜507fの数が増大するので、ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置500の素子サイズが大きくなるという問題がある。
また、図8および図9に示すように、薄膜キャパシタ505が基板501上の右下の隅部部分を除く領域に配置され、保護回路506が基板501上の右下の隅部部分の領域に配置されることにより、薄膜キャパシタ505と保護回路506とは同一面内に分離して配置されている。したがって、基板501上の配置スペースに制約を受けるので、直列接続されるショットキーダイオードの数が増大すると、ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置500の素子サイズが大面積化するという問題が生じる。
この発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、素子サイズの小面積化が図られたESD保護機能付薄膜キャパシタ装置を提供すると共に、その製造方法を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明のESD保護機能付薄膜キャパシタは、基板と、前記基板上に設けられ、誘電体層と、前記誘電体層の上下面に形成された少なくとも一対のキャパシタ電極層とを有する薄膜キャパシタと、前記基板上に設けられ、p型半導体およびn型半導体によるpn接合型の薄膜ツェナーダイオードを少なくとも1つ有する保護回路とを備え、前記薄膜キャパシタと前記保護回路とが並列接続され、前記薄膜キャパシタの電荷蓄積領域および前記薄膜ツェナーダイオードのpn接合領域は、上下方向に積層状態に配置されると共に上下方向からの平面視において重なる領域を有するように配置されていることを特徴としている。
このように構成された発明では、薄膜キャパシタに並列接続された保護回路が、p型半導体およびn型半導体によるpn接合型の薄膜ツェナーダイオードを少なくとも1つ有している。ツェナーダイオードは半導体のキャリア濃度を制御することにより、逆電圧方向で電流が急峻に増加する降伏電圧の大きさを制御することができるが、ツェナーダイオードでは、ショットキーダイオードと比較すると降伏電圧の大きさを非常に大きくすることができる。したがって、ショットキーダイオードのように、降伏電圧を大きくするために複数のツェナーダイオードを直列接続する必要がない。したがって、基板上における保護回路の上下方向からの平面視における専有面積を小さくすることができる。
また、薄膜キャパシタの電荷蓄積領域および薄膜ツェナーダイオードのpn接合領域は、上下方向に積層状態に配置されると共に上下方向からの平面視において重なる領域を有するように配置されている。したがって、従来のショットキーダイオードを有する保護回路および薄膜キャパシタが基板上の同一平面に並設された構成と比較すると、基板サイズを極めて小さくすることができ、素子サイズの小面積化が図られたESD保護機能付薄膜キャパシタ装置を提供することができる。
また、前記平面視において、前記pn接合領域が前記電荷蓄積領域の内側に配置されていたり、前記平面視において、前記電荷蓄積領域が前記pn接合領域の内側に配置されているとよい。
このようにすると、薄膜キャパシタおよび保護回路が基板上にコンパクトに配置された実用的な構成のESD保護機能付薄膜キャパシタを提供することができる。
また、前記保護回路は、2個の前記薄膜ツェナーダイオードが逆方向に直列接続されて形成されているとよい。
このように構成すると、保護回路は、逆方向に直列接続された2個の薄膜ツェナーダイオードを備えているが、一方の薄膜ツェナーダイオードが過電圧により降伏した場合には、当該過電圧は他方のツェナーダイオードに対して必ず順方向に印加される。そのため、一方の薄膜ツェナーダイオードが降伏した場合には、保護回路に電流パスが必ず形成されるので確実に薄膜キャパシタを過電圧から保護することができる。したがって、プラス・マイナス両極性の過電圧に対して保護回路に電流パスが形成されるので、薄膜キャパシタを確実にプラス・マイナス両極性の過電圧から保護することができる。
また、前記誘電体層が、ペロブスカイト型酸化物材料またはペロブスカイト型酸窒化物材料で形成され、前記p型半導体および前記n型半導体が、酸化物半導体材料または酸窒化物半導体材料であるとよい。
このようにすると、ペロブスカイト型酸化物材料またはペロブスカイト型酸窒化物材料などの高誘電率材料により誘電体層が形成されることにより、薄膜キャパシタを小型化することができる。また、薄膜ツェナーダイオードを形成するp型半導体およびn型半導体が、酸素含有材料であり酸素含有雰囲気で形成されるため、薄膜ツェナーダイオードが形成される際に、薄膜キャパシタの誘電体層が還元されて劣化するのを抑制することができる。したがって、小型で高品質のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置を提供することができる。
また、本発明のESD保護機能付薄膜キャパシタの製造方法は、請求項1ないし5のいずれかに記載のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置を製造する製造方法において、加熱処理することにより前記誘電体層を酸化雰囲気中で焼成させて前記薄膜キャパシタを形成した後に、前記薄膜ツェナーダイオードを形成することを特徴としている。
このように構成された発明では、加熱処理することにより誘電体層を酸化雰囲気中で焼成させて薄膜キャパシタを形成した後に、薄膜ツェナーダイオードが形成されるので、薄膜ツェナーダイオードが加熱されることにより損傷等して機能不全に陥るのを防止することができる。
本発明によれば、薄膜キャパシタの電荷蓄積領域および薄膜ツェナーダイオードのpn接合領域は、上下方向に積層状態に配置されると共に上下方向からの平面視において重なる領域を有するように配置されている。したがって、従来のショットキーダイオードを有する保護回路および薄膜キャパシタが基板上の同一平面に並設された構成と比較すると、基板サイズを極めて小さくすることができ、素子サイズの小面積化が図られたESD保護機能付薄膜キャパシタ装置を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるESD保護機能付薄膜キャパシタ装置を示す図であって、(a)は断面図、(b)は等価回路を示す図である。 薄膜キャパシタおよび薄膜ツェナーダイオードの上下方向からの平面視における配置状態を示す図である。 ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置の製造方法の一例を示す図であって、(a)〜(d)はそれぞれ異なる状態を示す。 図3に続くESD保護機能付薄膜キャパシタ装置の製造方法の一例を示す図であって、(a)〜(c)はそれぞれ異なる状態を示す。 図4に続くESD保護機能付薄膜キャパシタ装置の製造方法の一例を示す図であって、(a),(b)はそれぞれ異なる状態を示す。 本発明の他の実施形態にかかるESD保護機能付薄膜キャパシタ装置を示す断面図である。 薄膜キャパシタおよび薄膜ツェナーダイオードの上下方向からの平面視における配置状態を示す図である。 従来のESD保護機能付薄膜キャパシタを示す平面図である。 図8のA−A線矢視断面図である。
<一実施形態>
本発明の一実施形態について図1〜図5を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態にかかるESD保護機能付薄膜キャパシタ装置を示す図であって、(a)は断面図、(b)は等価回路を示す図、図2は薄膜キャパシタおよび薄膜ツェナーダイオードの上下方向からの平面視における配置状態を示す図である。図3はESD保護機能付薄膜キャパシタ装置の製造方法の一例を示す図であって、(a)〜(d)はそれぞれ異なる状態を示し、図4は図3に続くESD保護機能付薄膜キャパシタ装置の製造方法の一例を示す図であって、(a)〜(c)はそれぞれ異なる状態を示し、図5は図4に続くESD保護機能付薄膜キャパシタ装置の製造方法の一例を示す図であって、(a),(b)はそれぞれ異なる状態を示す。
(構成)
ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100の概略構成について説明する。
ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100は、Si基板1上に形成された熱酸化SiO絶縁層2、絶縁層2に積層された(Ba,Sr)TiO(以下「BST」と称する)密着層3を介して基板1上に設けられた薄膜キャパシタCを備えている。薄膜キャパシタCは、BST誘電体層5と、誘電体層5の上下面にPt膜により形成された少なくとも一対のキャパシタ電極層4,6とを有している。なお、図1(a)に示すように、基板1の密着層3上にキャパシタ電極層4が積層され、キャパシタ電極層4上に誘電体層5が積層されて、誘電体層5上にキャパシタ電極層6が積層されている。
また、薄膜キャパシタC(キャパシタ電極層6)上にBST絶縁膜により形成された保護層7が積層されると共に、薄膜キャパシタCは、SiO絶縁膜により形成された保護層8により被覆されている。また、保護層8の上面には、保護層8および誘電体層5に形成された透孔を介してキャパシタ電極層4と接続されたCu/Ti引出電極9が形成されている。また、保護層8の上面には、保護層7,8に形成された透孔を介してキャパシタ電極層6と接続されたCu/Ti引出電極10が形成されている。
また、ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100は、基板1上に設けられた引出電極9,10上のそれぞれに設けられたp型半導体およびn型半導体によるpn接合型の薄膜ツェナーダイオードD1,D2を有する保護回路101を備えている。
薄膜ツェナーダイオードD1は、引出電極9上にp型CuAlO(p型半導体)により形成されたp型半導体層11と、n型NbドープTiO(n型半導体)により形成されてp型半導体層11に積層されたn型半導体層12とを有している。薄膜ツェナーダイオードD2は、引出電極10上にp型CuAlOにより形成されたp型半導体層13と、n型NbドープTiOにより形成されてp型半導体層13に積層されたn型半導体層14とを有している。なお、p型半導体層11およびn型半導体層12の接合界面と、p型半導体層13およびn型半導体層14の接合界面においてpn接合が形成されている。
また、各薄膜ツェナーダイオードD1,D2の各々を被覆するように、SiO絶縁層15と、ポリイミド樹脂の積層体から成る絶縁層16とが設けられている。また、各ツェナーダイオードD1,D2それぞれのn型半導体層12,14が、絶縁層15,16に形成された透孔を介してCu/Ti接続電極17により接続されている。したがって、図1(b)に示すように、保護回路101は、2個のツェナーダイオードD1,D2が逆方向に直列接続されて形成されている。
また、絶縁層16の上面には、絶縁層15,16に形成された透孔を介して引出電極9に接続されたCu/Ti引出電極18が形成されている。また、絶縁層16の上面には、絶縁層15,16に形成された透孔を介して引出電極10に接続されたCu/Ti引出電極19が形成されている。そして、引出電極18,19それぞれの上面には、Au/Ni外部電極20,21が形成されている。
また、引出電極18,19および外部電極20,21の周縁部および接続電極17の上面と、絶縁層15,16の側面とを被覆するように、ソルダーレジストとして機能するエポキシ樹脂層22が設けられている。
以上のように構成されたESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100では、図1(b)に示すように、2個の薄膜ツェナーダイオードD1,D2が逆方向に直列接続されて形成された保護回路101と、薄膜キャパシタCとが並列接続されている。
また、図1(a)および図2に示すように、薄膜キャパシタCの電荷蓄積領域S1となる上側のキャパシタ電極層6の形成領域と、薄膜ツェナーダイオードD1,D2のpn接合領域S2とが上下方向に積層状態に配置されている。また、上下方向からの平面視において、キャパシタ電極層6の形成領域(電荷蓄積領域S1)と、薄膜ツェナーダイオードD1,D2のpn接合領域S2とが重なる領域を有するように配置されている。より具体的には、この実施形態では、薄膜ツェナーダイオードD1,D2のpn接合領域S2が、キャパシタ電極層6(電荷蓄積領域S1)の内側に配置されている。
(製造方法)
ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100の製造方法の一例について説明する。
まず、図3(a)に示すように、Si基板1上に、熱酸化法により約700nmの厚みのSiO絶縁層2が形成される。次に、図3(b)に示すように、Ba:Sr:Ti=7:3:10(モル比)の割合で構成されたMOD原料がスピンコート法により絶縁層2に塗布される。そして、MOD原料を熱乾燥した後、酸素雰囲気中において、約650℃で約30分間、高速昇温熱処理(RTA:Rapid Thermal Annealing)が施されることにより、約50nmの厚みの薄膜BSTにより密着層3が形成される。
続いて、スパッタ法を用いて、下側のキャパシタ電極層4を形成するPt膜が約200nmの厚みで成膜される。また、Ba:Sr:Ti=7:3:10(モル比)の割合で構成されたMOD原料がスピンコート法によりキャパシタ電極層4に塗布される。そして、MOD原料を熱乾燥した後、酸素雰囲気中において、約650℃で約10分間、RTAが施されることにより、ペロブスカイト型酸化物材料であるBSTの薄膜により約100nmの厚みの誘電体層5が形成される。
次に、スパッタ法を用いて、上側のキャパシタ電極層6を形成するPt膜が約200nmの厚みで成膜される。また、Ba:Sr:Ti=7:3:10(モル比)の割合で構成されたMOD原料がスピンコート法によりキャパシタ電極層6に塗布される。そして、MOD原料を熱乾燥した後、酸素雰囲気中において、約650℃で約60分間、RTAが施されることにより、約100nmの厚みの薄膜BSTにより保護層7が形成される。
続いて、図3(c)に示すように、フォトリソグラフィおよびイオンミリング法を用いて、上側のキャパシタ電極層6および保護層7が所定形状に加工される。また、フォトリソグラフィおよびイオンミリング法を用いて、密着層3、下側のキャパシタ電極層4および誘電体層5が所定形状に加工される。そして、酸素雰囲気中において、約850℃で約30分間、加熱処理されることにより誘電体層5が焼成されて、薄膜キャパシタCが形成される。このように、酸素雰囲気中で誘電体層5を高温焼成することにより、誘電体層5の結晶性を向上させることができると共に、誘電体層5の酸素欠陥を低減することができる。
次に、スパッタ法を用いて、約1000nmの厚みでSiO膜が成膜されることにより保護層8が形成される。そして、図3(d)に示すように、フォトリソグラフィおよびドライエッチング法を用いて、保護層7,8および誘電体層5が加工されて透孔が形成されると共に、絶縁層2の端縁部分が所定形状に加工される。
続いて、スパッタ法を用いて、約100nmの厚みでTi膜が成膜された後に、約1000nmの厚みでCu膜が成膜される。そして、図4(a)に示すように、フォトリソグラフィおよびウェットエッチング法を用いて、Cu/Ti膜が加工されることにより、下側のキャパシタ電極層4に接続された引出電極9と、上側のキャパシタ電極層6に接続された引出電極10とが保護層8上に形成される。
次に、スパッタ法を用いて、酸化物半導体材料であるp型CuAlOによるp型半導体膜が約300nmの厚みで成膜され、酸化物半導体材料であるn型NbドープTiOによるn型半導膜が約300nmの厚みで成膜される。そして、図4(b)に示すように、フォトリソグラフィおよびドライエッチング法を用いてp型半導体膜およびn型半導体膜が加工されることにより、引出電極9上にp型半導体層11およびn型半導体層12が積層された状態で形成され、引出電極10上にp型半導体層13およびn型半導体層14が積層された状態で形成される。
続いて、大気雰囲気において、p型半導体層11,13およびn型半導体層12,14の物性を安定化させるために約400℃で加熱処理されて、薄膜ツェナーダイオードD1,D2が形成される。なお、この実施形態では、p型CuAlOのキャリア濃度は5.0×1016cm−3、n型ドープTiOのキャリア濃度は1.0×1017cm−3であり、各薄膜ツェナーダイオードD1,D2の降伏電圧は約20Vに設定されている。
次に、図4(c)に示すように、スパッタ法を用いて、約1000nmの厚みでSiO膜が成膜されることにより絶縁層15が形成される。続いて、感光性ポリイミド樹脂が塗布されて露光され、現像されて所定形状に加工された後に、窒素雰囲気中において約320℃で硬化されることにより、ポリイミド樹脂により約6000nmの厚みで絶縁層16が形成される。そして、ポリイミド樹脂により形成された絶縁層16がマスクとして使用されることにより、ドライエッチング法を用いて絶縁層15に引出電極9,10に接続するための透孔が形成されと共に、薄膜ツェナーダイオードD1,D2を直列接続するための透孔が形成される。
続いて、スパッタ法を用いて、約100nmの厚みでTi膜が成膜された後に、約1000nmの厚みでCu膜が成膜される。次に、フォトリソグラフィおよび電解めっき法を用いて、Cu膜の一部にNi膜が約2000nmの厚みで形成され、Ni膜上にAu膜が50nmの厚みで形成される。そして、図5(a)に示すように、フォトリソグラフィおよびウェットエッチングを用いて、Cu/Ti膜が加工されることにより、接続電極17、引出電極18,19および外部電極20,21が形成される。
次に、感光性エポキシ樹脂が塗布されて露光され、現像されて所定形状に加工された後に、窒素雰囲気中にいて約200℃で硬化されることにより、エポキシ樹脂により約3000nmの厚みでエポキシ樹脂層22が形成されて、ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100が完成する。
このように構成されたESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100は、他の配線基板等にはんだ等を用いて実装されることにより使用される。そして、他の配線基板に各種の複数の部品が順番に実装されている途中や、各種の複数の部品が実装された他の配線基板が搭載された装置が使用されている際に、静電気等に起因する過電圧が生じても、薄膜ツェナーダイオードD1,D2のいずれかが降伏することにより保護回路101側に形成される電流パスを過電流が流れるので、静電気耐性の低い薄膜キャパシタCを保護することができる。
以上のように、この実施形態では、薄膜キャパシタCに並列接続された保護回路101が、p型半導体およびn型半導体によるpn接合型の薄膜ツェナーダイオードD1,D2を有している。ツェナーダイオードは半導体のキャリア濃度を制御することにより、逆電圧方向で電流が急峻に増加する降伏電圧の大きさを制御することできるが、ツェナーダイオードでは、ショットキーダイオードと比較すると降伏電圧の大きさを非常に大きくすることができる。したがって、ショットキーダイオードのように、降伏電圧を大きくするために複数の薄膜ツェナーダイオードD1,D2を順方向に直列接続する必要がない。したがって、基板1上における保護回路101の上下方向からの平面視における専有面積を小さくすることができる。
また、薄膜キャパシタCの電荷蓄積領域S1および薄膜ツェナーダイオードD1,D2のpn接合領域S2は、上下方向に積層状態に配置されると共に上下方向からの平面視において重なる領域を有するように配置されている。したがって、従来のショットキーダイオードを有する保護回路および薄膜キャパシタが基板上の同一平面に並設された構成と比較すると、基板サイズを極めて小さくすることができ、素子サイズの小面積化が図られたESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100を提供することができる。
具体的には、平面視において、pn接合領域S2が電荷蓄積領域S1の内側に配置されることにより、薄膜キャパシタCおよび保護回路101が基板1上にコンパクトに配置された実用的な構成のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100を提供することができる。
また、保護回路101は、逆方向に直列接続された2個の薄膜ツェナーダイオードD1,D2を備えているが、一方の薄膜ツェナーダイオードが過電圧により降伏した場合には、当該過電圧は他方のツェナーダイオードに対して必ず順方向に印加される。そのため、一方の薄膜ツェナーダイオードが降伏した場合には、保護回路101に電流パスが必ず形成されるので確実に薄膜キャパシタCを過電圧から保護することができる。したがって、プラス・マイナス両極性の過電圧に対して保護回路101に電流パスが形成されるので、薄膜キャパシタCを確実にプラス・マイナス両極性の過電圧から保護することができる。
また、ペロブスカイト型酸化物材料である高誘電率のBST材料により誘電体層5が形成されることにより、薄膜キャパシタCをさらに小型化することができる。また、薄膜ツェナーダイオードD1,D2を形成するp型半導体層11,13およびn型半導体層12,14が、酸素含有材料を用いて酸素含有雰囲気で形成される。そのため、薄膜ツェナーダイオードD1,D2が形成される際に、還元雰囲気に対する耐性が弱い薄膜キャパシタCの誘電体層5が還元されて劣化するのを抑制することができる。したがって、小型で高品質のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100を提供することができる。
また、p型半導体層11とn型半導体層12とのpn接合界面の端縁部分と、p型半導体層13とn型半導体層14とのpn接合界面の端縁部分とが、耐湿保護機能を有するアモルファスSiO絶縁層15により被覆されているとよい。このようにすると、ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100が高湿度環境下で使用された場合にも、pn接合界面付近に水分が浸入するのが防止される。
したがって、薄膜ツェナーダイオードD1,D2が降伏挙動領域において動作しており、pn接合界面が高電界状態である場合に、次のような効果を奏することができる。すなわち、pn接合界面の端縁部分において水の電気分解が生じて水素が発生し、pn接合を形成する酸化物半導体材料が還元されることにより、薄膜ツェナーダイオードD1,D2の特性が劣化するのを防止することができる。
ところで、従来のツェナーダイオードは、一般的に、Si基板に不純物がドービングされることにより形成される。このような従来のツェナーダイオードが形成されたSi基板に、上下方向に積層状態に薄膜キャパシタを配置しようとすると次のような問題が生じる。すなわち、薄膜キャパシタは、その容量を増大すると共にその容量特性の向上を図るために、高誘電率の絶縁材料により形成された薄膜を高温で焼成させて誘電体層を形成する必要がある。
具体的には、例えば組成式がABOと表記されるペロブスカイト型の誘電体材料で誘電体層が形成される場合に、ペロブスカイト型の結晶構造では、結晶の単位格子内に、2価のAイオン(Sr2+、Ba2+など)が1個、4価のBイオン(Ti4+など)が1個、Oイオン(O2−)が3個含まれている。ペロブスカイト型構造の誘電体材料としては、BaTiO、PbTiOなどがあるが、これらの結晶構造では、Bイオン(Ti4+)の効果により大きな分極を有する。したがって、誘電率が一般的に大きくなる。しかしながら、一般的に、500℃以上の高温度で焼成させて形成しないとペロブスカイト型の結晶構造を得ることができない。
したがって、従来のツェナーダイオードが形成されたSi基板上に薄膜キャパシタが形成されると、薄膜キャパシタが形成される際にツェナーダイオードが加熱されて損傷等することにより機能不全に陥るおそれがある。そこで、上記した実施形態では、加熱処理されることにより誘電体層5が焼成されて薄膜キャパシタCが基板1上に形成された後に、酸化物半導体膜が積層されて形成される薄膜ツェナーダイオードD1,D2が形成されるので、薄膜ツェナーダイオードD1,D2が加熱されることにより損傷等して機能不全に陥るのを防止することができる。すなわち、誘電体層を形成する際の高温により薄膜ツェナーダイオードD1,D2が加熱されるおそれがないので、高温焼成が必要なペロブスカイト型の誘電体材料を採用することができる。そのため、薄膜キャパシタCおよび薄膜ツェナーダイオードD1,D2の双方を薄膜素子で形成しつつ、薄膜キャパシタCの組成をペロブスカイト型の材料で形成することができる。したがって、薄膜キャパシタCおよび薄膜ツェナーダイオードD1,D2を劣化させたり損傷させたりすることなく上下方向に積層状態に配置することができる。
<他の実施形態>
本発明の他の実施形態について図6および図7を参照して説明する。図6は本発明の他の実施形態にかかるESD保護機能付薄膜キャパシタ装置を示す断面図、図7は薄膜キャパシタおよび薄膜ツェナーダイオードの上下方向からの平面視における配置状態を示す図である。
この実施形態のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100aが、上記した実施形態のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100と異なるのは、図6および図7に示すように、電荷蓄積領域S1がpn接合領域S2の内側に配置されている点である。以下の説明では、上記した実施形態と異なる点を中心に説明し、その他の構成は上記した実施形態と同様であるため、同一符号を付すことによりその構成の説明は省略する。
ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100aは、Si基板1上に形成された熱酸化SiO絶縁層2、絶縁層2に積層されたPb(Zr,Ti)O(以下「PZT」と称する)密着層3を介して基板1上に設けられた薄膜キャパシタCを備えている。薄膜キャパシタCは、PZT誘電体層5と、誘電体層5の上下面にPt膜により形成された少なくとも一対のキャパシタ電極層4,6とを有している。なお、図6に示すように、基板1の密着層3上にキャパシタ電極層4が積層され、キャパシタ電極層4上に誘電体層5が積層されて、誘電体層5上にキャパシタ電極層6が積層されている。
また、薄膜キャパシタC(キャパシタ電極層6)上にPZT絶縁膜により形成された保護層7が積層されると共に、薄膜キャパシタCは、SiO絶縁膜により形成された保護層8により被覆されている。また、保護層8の上面には、ポリイミド樹脂の積層体から成る絶縁層16が積層されている。
また、絶縁層16の上面には、絶縁層16、保護層8および誘電体層5に形成された透孔を介してキャパシタ電極層4と接続されたCu/Ti引出電極9が形成されている。また、絶縁層16の上面には、絶縁層16、保護層7,8に形成された透孔を介してキャパシタ電極層6と接続されたCu/Ti引出電極10が形成されている。
また、ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100は、基板1上に設けられた引出電極9,10上のそれぞれに設けられたp型半導体およびn型半導体によるpn接合型の薄膜ツェナーダイオードD1,D2を有する保護回路101を備えている。
薄膜ツェナーダイオードD1は、引出電極9上に酸化物半導体材料であるp型NiO(p型半導体)により形成されたp型半導体層11と、酸窒化物半導体材料であるn型ZnON(n型半導体)により形成されてp型半導体層11に積層されたn型半導体層12とを有している。薄膜ツェナーダイオードD2は、引出電極10上に酸化物半導体材料であるp型NiOにより形成されたp型半導体層13と、酸窒化物半導体材料であるn型ZnONにより形成されてp型半導体層13に積層されたn型半導体層14とを有している。なお、p型半導体層11およびn型半導体層12の接合界面と、p型半導体層13およびn型半導体層14の接合界面においてpn接合が形成されている。
また、各薄膜ツェナーダイオードD1,D2の各々を被覆するように、SiO絶縁層15と、エポキシ樹脂層の積層体から成る絶縁層23とが設けられている。また、各ツェナーダイオードD1,D2それぞれのn型半導体層12,14が、絶縁層15,23に形成された透孔を介してCu/Ti接続電極17により接続されている。したがって、図1(b)に示す等価回路と同様に、保護回路101は、2個のツェナーダイオードD1,D2が逆方向に直列接続されて形成されている。
また、絶縁層23の上面には、絶縁層15,23に形成された透孔を介して引出電極9に接続されたCu/Ti引出電極18が形成されている。また、絶縁層23の上面には、絶縁層15,23に形成された透孔を介して引出電極10に接続されたCu/Ti引出電極19が形成されている。そして、引出電極18,19それぞれの上面には、Au/Ni外部電極20,21が形成されている。
また、引出電極18,19および外部電極20,21の周縁部および接続電極17の上面と、絶縁層15,23の側面とを被覆するように、ソルダーレジストとして機能するエポキシ樹脂層22が設けられている。
以上のように構成されたESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100aでは、図1(b)に示す等価回路と同様に、2個の薄膜ツェナーダイオードD1,D2が逆方向に直列接続されて形成された保護回路101と、薄膜キャパシタCとが並列接続されている。
また、図6および図7に示すように、薄膜キャパシタCの電荷蓄積領域S1となる上側のキャパシタ電極層6の形成領域と、薄膜ツェナーダイオードD1,D2のpn接合領域S2とが上下方向に積層状態に配置されている。また、上下方向からの平面視において、キャパシタ電極層6の形成領域(電荷蓄積領域S1)と、薄膜ツェナーダイオードD1,D2のpn接合領域S2とが重なる領域を有するように配置されている。より具体的には、この実施形態では、キャパシタ電極層6(電荷蓄積領域S1)が、薄膜ツェナーダイオードD1,D2のpn接合領域S2の内側に配置されている。
なお、この実施形態のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100aは、図1(a)に示すESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100と一部の構成が異なるが、図3〜図5を参照して説明したESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100の製造方法と同様の製造方法によりこの実施形態のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置100aを製造することができる。
以上のように、この実施形態では上記した実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。例えば、保護回路101は少なくとも1個の薄膜ツェナーダイオードを有していればよい。
また、薄膜ツェナーダイオードを形成するp型半導体層およびn型半導体層の積層順は上記した例に限定されるものではなく、例えば、n型半導体層の上面にp型半導体層が積層されることによって、図1(b)に示す2個のツェナーダイオードがカソード側が接続されて逆方向に直列接続された例と異なり、2個のツェナーダイオードが、アノード側が接続されることにより逆方向に直列接続されていてもよい。また、p型およびn型のいずれか一方の導電型の2層の半導体層の間に他方の導電型の半導体層が配置されるようにしてもよい。このようにすると、2個のツェナーダイオードが逆方向に直列接続された回路と等価な回路を構成することができる。
また、p型およびn型の半導体層が積層される場合に、先に形成された一方の導電型の半導体層上に形成される他方の導電型の半導体層は、アモルファス材料で形成されるとよい。このようにすると、先に形成される一方の導電型の半導体層がアモルファス材料および結晶質材料のいずれで形成された場合であっても、一方の導電型の半導体層上に他方の導電型の半導体層が形成されるときの初期成長層において、ツェナーダイオードの特性を劣化させる異相が形成されるのを抑制することができる。
また、薄膜キャパシタCの構成は上記した例に限定されるものではなく、一般的な薄膜キャパシタの構成を有していればよい。例えば、誘電体層の一方の主面に所定距離を開けて第1および第2のキャパシタ電極層が形成され、誘電体層の他方の主面に平面視において第1および第2のキャパシタ電極層の両方に重なるように対向電極層が形成されて構成される薄膜キャパシタを採用してもよい。
また、誘電体層を形成する誘電体材料および半導体層を形成する半導体材料は上記した例に限定されるものではない。たとえば、BaTiO、SrTiO、PbTiOなどの誘電体材料により誘電体層が形成されていてもよい。また、In、InGaZnOなどの半導体材料によりn型半導体層が形成されていてもよい。また、CuO、SrCuなどの半導体材料によりp型半導体層が形成されていてもよい。
また、ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置が備える基板は、ガラス基板やセラミック基板、樹脂基板、Si基板など、ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置の使用目的に応じて適宜基板の種類を選択して形成すればよい。
そして、ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置およびその製造方法に本発明を広く適用することができる。
1 基板
4,6 キャパシタ電極層
5 誘電体層
100,100a ESD保護機能付薄膜キャパシタ装置
101 保護回路
C 薄膜キャパシタ
D1,D2 薄膜ツェナーダイオード
S1 電荷蓄積領域
S2 pn接合領域

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられ、誘電体層と、前記誘電体層の上下面に形成された少なくとも一対のキャパシタ電極層とを有する薄膜キャパシタと、
    前記基板上に設けられ、p型半導体およびn型半導体によるpn接合型の薄膜ツェナーダイオードを少なくとも1つ有する保護回路とを備え、
    前記薄膜キャパシタと前記保護回路とが並列接続され、
    前記薄膜キャパシタの電荷蓄積領域および前記薄膜ツェナーダイオードのpn接合領域は、上下方向に積層状態に配置されると共に上下方向からの平面視において重なる領域を有するように配置されている
    ことを特徴とするESD保護機能付薄膜キャパシタ装置。
  2. 前記平面視において、前記pn接合領域が前記電荷蓄積領域の内側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置。
  3. 前記平面視において、前記電荷蓄積領域が前記pn接合領域の内側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置。
  4. 前記保護回路は、2個の前記薄膜ツェナーダイオードが逆方向に直列接続されて形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置。
  5. 前記誘電体層が、ペロブスカイト型酸化物材料またはペロブスカイト型酸窒化物材料で形成され、
    前記p型半導体および前記n型半導体が、酸化物半導体材料または酸窒化物半導体材料であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のESD保護機能付薄膜キャパシタ装置を製造する製造方法において、
    加熱処理することにより前記誘電体層を酸化雰囲気中で焼成させて前記薄膜キャパシタを形成した後に、前記薄膜ツェナーダイオードを形成することを特徴とするESD保護機能付薄膜キャパシタ装置の製造方法。
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