JP5696182B2 - 光ファイバカッタ - Google Patents
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Description
特許文献1には、互いに間隔をあけて配された一対の枕部材上に光ファイバを載置し、刃を一対の枕部材の間に挿入するように下方に移動させて光ファイバに押し付けることにより、光ファイバに初期傷を形成する光ファイバカッタが開示されている。また、特許文献1には、初期傷を付与する際に刃先を光ファイバの表面に面接触させるために、光ファイバカッタの刃先に平坦な面状部を形成した事項、及び、この面状部を含む刃先にDLCコート等の表面処理層を形成した事項が開示されている。
また、上記従来の光ファイバカッタでは、刃先の面状部に形成された凹凸の無い表面処理層が光ファイバに面接触するため、光ファイバに初期傷を形成する際には、刃の先端部を光ファイバの表面に押し付けた上で、刃部をその長手方向にスライドさせる必要がある。すなわち、初期傷を形成するために、刃の押付動作及び刃のスライド動作の両方を行う必要があり、初期傷の形成作業が煩雑となる。
また、前記光ファイバカッタでは、前記粉体の粒度が、5μm以上80μm以下であるとよい。
また、前記光ファイバカッタでは、前記載置台のヤング率が1MPa以上3MPa以下であるとよい。
また、刃具を光ファイバに押し付ける動作だけで初期傷を形成できるため、従来の場合と比較して初期傷をより簡単に形成することが可能となる。
以下、図1〜8を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1,2に示すように、本実施形態の光ファイバカッタ1は、光ファイバ9のうち裸光ファイバ9Aを切断するものである。切断対象である本実施形態の光ファイバ9は、例えば単心の光ファイバ心線、光ファイバ素線等の被覆付き光ファイバであり、その先端部分は被覆が除去されて裸光ファイバ9Aとなっている。また、裸光ファイバ9Aは、例えば石英系ガラスからなり、図5に示すように、コア部91とその周囲を囲むクラッド部92とによって構成されている。これらコア部91及びクラッド部92の屈折率は互いに異なっている。
以下の説明では、保持部3から載置台2側に向かう方向(一対のアーム部5,5の延出方向)を前方と呼び、その反対方向を後方と呼ぶことがある。また、載置台2の載置面2aに沿って載置面2aに載置された裸光ファイバ9Aの長手方向に直交する方向を、幅方向と呼ぶことがある。
載置台2には、載置面2aから上方に突出する一対の切込調整突起(突起)11,11が設けられている。一対の切込調整突起11,11は、載置面2aに配される光ファイバ9の両側部(幅方向の両端部)に設けられている。一対の切込調整突起11,11の間隔は、光ファイバ9の直径寸法よりも十分に大きく設定されている。また、本実施形態では、各切込調整突起11の高さ寸法が、裸光ファイバ9Aの直径寸法よりも若干小さく設定されている。
さらに、載置台2の幅方向の両側面には、刃具取付部材7を載置台2に対して位置決めするための嵌合凹部13が形成されている。嵌合凹部13は、載置台2の厚さ方向に延びて載置台2の上端面及び下端面に開口している。
ホルダ設置台16は、載置台2の長手方向の一端に一体に形成され、載置台2よりも幅広に形成されている。ホルダ設置台16には、上側から窪んで載置台2及び保持部3の配列方向に延びる軌道溝17が形成されている。光ファイバホルダ15はこの軌道溝17に収容される。また、軌道溝17に収容された光ファイバホルダ15の移動方向は、軌道溝17の幅方向の内側面によって、載置台2及び保持部3の配列方向(光ファイバ9の長手方向)のみに規制される。
光ファイバホルダ15は、ベース部21と、ベース部21に対して回動自在に設けられた蓋体22とを備える。蓋体22は、ベース部21との間に光ファイバ9を挟み込んで固定保持するものである。また、ベース部21のうち蓋体22の前方側及び後方側には、V字状の案内溝23が形成されている。案内溝23は、ベース部21上に配される光ファイバ9の長手方向が光ファイバホルダ15の移動方向に一致するように光ファイバ9を位置決めする役割を果たす。
この光ファイバホルダ15は、裸光ファイバ9Aが光ファイバホルダ15よりも前方側(載置台2)側に位置するように、光ファイバ9を保持する。
各アーム部5,5は、通常状態ではたわみ変形が生じない(例えば図7参照)が、その先端に載置台2の幅方向への外力が加えられた場合に、互いのアーム部5,5の先端部に接近及び離間する方向のたわみ変形が生じる(例えば図8参照)程度の剛性を有する。
各把持部6は略直方体のブロック状に形成され、一対の把持部6,6の互いに向かい合う内面(把持面31)が平坦に形成されている。また、把持面31と反対側に位置する各把持部6,6の外面(押圧面32)は、手指等により押圧力を加える操作がしやすいように凹状に形成されることが好ましい。
各把持部6に外力が加えられていない通常状態(図7参照)では、一対のアーム部5,5がたわみ変形しておらず、一対の把持部6,6の把持面31,31が互いにほぼ平行している、すなわち、一対の把持部6,6の把持面31,31の間隔が、全面にわたってほぼ一定の間隔で互いに離れている。
シート部材34は、裸光ファイバ9Aとの摩擦力向上を図ることができるものであり、裸光ファイバ9Aを把持した状態に保つ役割を果たす。すなわち、シート部材34によって一対の把持部6,6による光ファイバ9のグリップ力向上を図ることができる。シート部材34の厚さ寸法は、例えば0.5mm〜15mmに設定されることが好ましく、これによって、シート部材34と裸光ファイバ9Aとの最大静止摩擦力が0.5〜1.0kgfに設定されている。なお、1.0kgfは9.8Nである。
刃具本体41の先端部は、裸光ファイバ9Aに押し付けられる先端面41Aを有している。本実施形態では、刃具本体41の先端面41Aが湾曲しているが、例えば平坦であってもよい。
この粉体シート42は、例えば接着剤や両面テープによって先端面41Aを含む刃具本体41の先端部に貼り付けられている。なお、図6においては、刃具本体41に貼付された粉体シート42が刃具本体41の先端面41Aに対応して湾曲している。
この差分は、切断後における光ファイバ9が所望の光学特性を損なわないように設定されることが好ましい。例えば、裸光ファイバ9Aの直径寸法が125μmであり、コア部91の直径寸法が10μmである場合には、少なくとも初期傷がクラッド部92のみに形成されコア部91に到達しないように、上記差分が5μm以上60μm未満に設定されることが好ましく、5μm以上20μm以下に設定されることがさらに好ましい。また、上記差分の上限値は例えば10μm以下に設定されることがより好ましい。
すなわち、本実施形態では、載置台2に設けられた一対の切込調整突起11,11によって、裸光ファイバ9Aに対する初期傷の深さを設定する切込調整機構が構成されている。
取付軸部43の延出方向の先端部には、側方に突出する係合爪44が形成されている。また、取付軸部43の延出方向基端部には、側方に突出する係合用張出部45が形成されている。係合用張出部45は、係合爪44と取付軸部43の延出方向に対向するように配されている。
本実施形態の刃具取付部材7は、リング状の刃具連結部51と、刃具連結部51の内側空間51Aに設けられて刃具4を固定する刃具固定部52と、刃具連結部51から突出する一対の載置台係合部53,53とを一体に形成して構成されている。
前述した刃具4の取付軸部43は、貫通孔52Aの下端から挿入されて、係合爪44が凹部52Bの段差面52Cに係合することで、刃具固定部52に取り付けられる。また、係合爪44が段差面52Cに係合した状態では、刃具固定部52の下端部に当接するため、刃具4が刃具固定部52に固定される。
さらに、刃具本体41の幅寸法は、これに対応する挿通孔54Aの寸法と略同一に設定されている。これにより、刃具本体41が挿通孔54Aに挿入された状態では、受圧壁部54に対する刃具本体41の幅方向への変位が規制される。
また、載置台係合部53の突出方向の先端部には、内方に突出する係合突起53Aが形成されている。係合突起53Aは、載置台2の嵌合凹部13に挿入された状態で、載置台2の下端面に係合されるものである。係合突起53Aが載置台2の下端面に係合した状態では、刃具連結部51の受圧壁部54が載置台2の上端面に当接する。
この取付状態において、刃具連結部51に外力が作用していなければ、刃具4は載置台2の載置面2a及び上端面の上方に間隔をあけて位置する。そして、対向壁部55に下方への押付力を作用させた際には、刃具4が受圧壁部54の挿通孔54Aを通って下方に進行し、刃具4の先端の幅方向の両端部が、切込調整突起11,11(載置台2の上端面)に当接する。
はじめに、図1,7に示すように、光ファイバ9を保持した光ファイバホルダ15及びこれに一体に固定されたスペーサ25をホルダ設置台16に設置する(設置工程)。これにより、裸光ファイバ9Aは、通過凹部19を通って載置台2の載置面2aに配されると共に載置台2よりも前方に延出し、一対の把持部6,6の把持面31,31間の隙間を通過してさらに前方に延出する。
この状態では、刃具取付部材7及び一対の把持部6,6に外力が作用していないため、刃具4は載置面2aの上方に間隔をあけた位置に配される(図4,5参照)、また、把持面31,31同士は互いに離間し、各把持面31は裸光ファイバ9Aに接していない。
以上のようにして形成される初期傷の深さ寸法は、切込調整突起11,11が載置台2と刃具4との間に挟み込まれた状態における隙間寸法t1と裸光ファイバ9Aの直径寸法との差分と略同等になる。
この工程では、はじめに、図8に示すように、一対の把持部6,6を内方に押圧することで一対の把持部6,6により光ファイバ9を挟み込んで把持する。この際、アーム部5は把持部6の内方移動に伴って弾性変形して内方に湾曲する。このように裸光ファイバ9Aを把持した状態では、図示例のように、把持面31の前端部(前方側の端部)またはその近傍のみが裸光ファイバ9Aに押し付けられてもよいが、例えば把持面31の前後方向全体が光ファイバ9に押し付けられてもよい。なお、この把持状態においては、光ファイバ9に引張力は付与されない、あるいは、引張力が付与されたとしても無視できる程度に微小である。
その後、光ファイバホルダ15を軌道溝17内において載置台2から離間させる方向に移動させる。これにより、光ファイバ9(裸光ファイバ9A)に引張力が付与され、この引張力によって初期傷が成長し、光ファイバ9(裸光ファイバ9A)が切断される。
本実施形態では、把持部6の把持面31をなすシート部材34の厚さ寸法が0.5mm〜15mmに設定されることで、シート部材34と裸光ファイバ9Aとの最大静止摩擦力が0.5〜1.0kgfに設定されている。したがって、光ファイバ9(裸光ファイバ9A)に対して0.5〜1.0kgf以上の引張力が付与された場合には、裸光ファイバ9Aが把持面31に対して滑り、光ファイバ9(裸光ファイバ9A)の切断面に不具合が発生することを防止できる。
また、刃具4を裸光ファイバ9Aの側面に押し付ける動作だけで初期傷を形成できるため、従来の場合と比較して初期傷の形成作業をより簡単に行うことができる。
なお、特許文献1等に開示された従来の光ファイバカッタでは、光ファイバに初期傷を形成する際に光ファイバが撓んでしまう虞があり、初期傷の深さ寸法を高い精度で形成することが困難である。例えば初期傷の深さ寸法が過度に小さい場合には、光ファイバに力を付与しても初期傷が成長せず、光ファイバをうまく切断できない虞がある。また、初期傷の深さ寸法が過度に大きい場合には、光ファイバの切断面に欠け等の不良が生じ、この切断面を他の光ファイバに突き当てて接続することができない、という問題がある。
さらに、本実施形態の光ファイバカッタ1では、載置台2、保持部3のホルダ設置台16、アーム部5,5、把持部6,6を樹脂材料の一体成形により形成することが可能である。また、光ファイバホルダ15やスペーサ25、刃具取付部材7も樹脂材料により形成することが可能である。したがって、光ファイバカッタ1の低コスト化及び軽量化をさらに図ることができる。
また、本実施形態の構成では、刃具取付部材7に外力が作用していない通常状態において、刃具4の先端が、刃具連結部51の内側空間51A内あるいは受圧壁部54の挿通孔54A内に配されるため、刃具4(特に粉体シート42)の保護を図ることができる。
また、一対の切込調整突起11,11は、例えば載置台2及び刃具4の両方に形成されてもよい。この構成では、載置台2及び刃具4の切込調整突起11が互いに当接することになる。
さらに、光ファイバ9に対する初期傷の深さを設定する切込調整機構は、切込調整突起11によって構成されることに限らない。切込調整機構は、例えば図13,14に示すように、ゴム等のように弾性変形可能な弾性部材からなる載置台2や刃具4(刃具本体41)によって構成されてもよい。
一方、図14のように刃具4が弾性部材からなる場合、刃具4の幅方向両端は、弾性変形しない支持部49に固定されるとよい。なお、載置面2aに対向する支持部49の先端位置は刃具4の先端位置にあわせておけばよい。また、載置台2の幅寸法は刃具4の幅寸法よりも大きく設定されるとよい。この構成では、刃具4を載置面2aに配された光ファイバ9に押し付けると、刃具4の先端のうち光ファイバ9に当接する幅方向中央領域が幅方向両端に対して凹むように、刃具4が弾性変形する。そして、刃具4の幅方向両端に設けられた支持部49の先端が載置面2aに当接することで、光ファイバ9に対する刃具4の押し込みが停止する。このようにして光ファイバ9に形成される初期傷の深さ寸法は、弾性部材からなる刃具4の弾性率を変えることで適宜調整できる。
この構成であっても、第一実施形態と同様の効果を奏する。すなわち、刃具4を裸光ファイバ9Aの側面に押しつけた際には、刃具4の先端面41A上に配された粉体47が裸光ファイバ9Aの側面に押し付けられるため、刃具4を裸光ファイバ9Aに押し付ける力を、裸光ファイバ9Aの側面に接触する粉体47の尖端に集中させることができる。
次に、本発明の第二実施形態について、図17〜19を参照して、第一実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第一実施形態と共通する構成については、同一符号を付し、その説明を省略する。
これにより、本実施形態の光ファイバカッタでは、一対のアーム部5,5及び一対の把持部6,6によって光ファイバ9に引張力を付与する張力付与機構が構成されている。以下、詳細に説明する。
また、第一把持状態では、把持面31のうち把持位置35よりも後方の部位(基端側部位36)が、裸光ファイバ9Aから離間しているが、この基端側部位36と裸光ファイバ9Aとの間隔も、第一実施形態の場合と比較して大きくなる。
さらに、把持部6の姿勢変化に伴い、把持部6の後端部が内方に変位するため、第一把持状態において内方に湾曲していたアーム部5には、この湾曲を是正する方向の力が作用し、アーム部5が第一把持状態と比較してより直線状となる。これにより、アーム部5の先端部は前方(図19の左方向)に変位し、これに伴って把持部6の把持位置35も前方に変位する。この把持位置35の前方への変位によって、光ファイバ9(裸光ファイバ9A)に引張力が付与される。
アーム部5の先端及び把持位置35が前方に変位する大きさは、第一把持状態におけるアーム部5の内方への湾曲度合に比例するため、光ファイバ9に付与できる引張力の大きさは、第一実施形態と比較して大きくなる。すなわち、一対のアーム部5,5及び把持部6,6により、初期傷が形成された光ファイバ9(裸光ファイバ9A)にこれを切断できる程度の引張力を付与することは十分に可能である。
第一の切断方法は、第一実施形態の切断方法と切断工程のみが異なる方法である。
この方法の切断工程では、はじめに、図18に示すように、一対の把持部6,6を内方に押圧することで一対の把持部6,6により裸光ファイバ9Aを挟み込んで把持する。この際、アーム部5は把持部6の内方移動に伴って弾性変形して内方に湾曲し、把持面31の前端部またはその近傍のみ(把持位置35)により裸光ファイバ9Aを把持する第一把持状態となる。
第二の切断方法は、光ファイバ9(裸光ファイバ9A)に引張力を付与した状態で初期傷を形成する方法である。すなわち、この切断方法では、第一実施形態と同様の設置工程を実施した後に、光ファイバ9(裸光ファイバ9A)に引張力を付与した状態で初期傷を形成することで光ファイバ9(裸光ファイバ9A)を切断する切断工程を実施する。
この方法における切断工程では、はじめに、前述した第一の切断方法の場合と同様に、一対の把持部6,6を内方に押圧して、把持面31の前端部またはその近傍である把持位置35のみにより裸光ファイバ9Aを把持する第一把持状態とする(図18参照)。次いで、一対の把持部6,6をさらに内方に押圧し、把持面31のうち把持位置35よりも後方の基端側部位36を裸光ファイバ9Aに押し付ける第二把持状態とする(図19参照)。これにより、光ファイバ9(裸光ファイバ9A)に引張力が付与された状態となる。
なお、上記の二つの切断方法において、一対のアーム部5,5及び把持部6,6によって光ファイバ9に付与される引張力が0.5〜1.0kgf以上となる場合には、第一実施形態の場合と同様に、裸光ファイバ9Aが把持面31に対して滑り、過度な引張力に基づく光ファイバ9(裸光ファイバ9A)の切断面の不具合発生が防止される。
また、一対のアーム部5,5及び把持部6,6によって光ファイバ9(裸光ファイバ9A)に引張力を付与する構成は、第一実施形態のように光ファイバホルダ15の移動により光ファイバ9(裸光ファイバ9A)に引張力を付与する場合と比較して、光ファイバ9(裸光ファイバ9A)に一定の引張力を付与した状態に保つことが可能である。したがって、上述した本実施形態の切断方法を安定的に実施することができる。
さらに、第二の切断方法のように光ファイバ9(裸光ファイバ9A)に引張力を付与した状態で初期傷を形成すれば、初期傷を付与した後に引張力を付与する方法と比較して、光ファイバ9(裸光ファイバ9A)を効率よく切断できる。
次に、本発明の第二実施形態について、第一実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第一実施形態と共通する構成については、同一符号を付し、その説明を省略する。
このようなヤング率を有する載置台2及び刃具本体41は、例えばポリアセタール(POM)等の樹脂材料によって形成されることが好ましい。なお、載置台2及び刃具本体41のヤング率は互いに等しくてもよいし、互いに異なっていてもよい。また、載置台2における上記ヤング率は、少なくとも載置台2のうち載置面2a及び一対の切込調整突起11,11を形成した部分において満たされていればよく、載置台2の他の部分は上述したヤング率となっていなくてもよい。
また、例えば載置面2aと刃具4の先端との隙間寸法t1と裸光ファイバ9Aの直径寸法との差分が20μmより大きい場合、初期傷の形成に適正な押付荷重の下限値(例えば0.2kgf)は変化しないものの、適正な押付荷重の上限値が(例えば2.5kgfよりも)小さくなってしまうため、同様に初期傷の形成に適切な押付荷重の範囲が狭くなってしまう。
このように初期傷の形成に適切な押付荷重の範囲が狭くなると、高精度な初期傷を光ファイバ9(裸光ファイバ9A)に形成し難くなる虞がある。
例えば、刃具取付部材7は、上記実施形態の構成に限らず、少なくとも刃具4が載置面2aに対して近接離間する方向に移動可能となるように、刃具4を載置台2に取り付ける構成であればよい。したがって、刃具取付部材7は、例えば蝶番などを用いて刃具4を載置台2に対して回動自在に取り付ける構成であってもよい。
このような構成では、例えば図20に示すように、載置台2の長手方向の一端側において、板状の連結壁部61によって載置台2と一対のアーム5,5とを連結させればよい。連結壁部61は、上記実施形態の保持部3の規制壁部18(図2参照)に対応する構成である。連結壁部61には、上記実施形態の保持部3の通過凹部19(図2参照)と同様に、光ファイバ9を通過させるガイド凹部62が形成されている。ガイド凹部62の底面は載置面2aと面一になっている。このガイド凹部62は、例えば光ファイバ9の長手方向が載置台2及び把持部6の配列方向に沿うように、載置面2a上における光ファイバ9の向きを調整する役割を果たす。
上記構成において、載置面2aにおける光ファイバ9の長手方向の位置決めは、例えば図21,22に示すように、載置台2や光ファイバ9の被覆に形成された線状の目印63A,63Bを利用して行えばよい。目印63A,63Bは、例えば光ファイバ9の長手方向に直交する方向に延びる線状に形成されるとよい。また、目印63A,63Bの線幅は、例えば0.5mmに設定されるとよい。
また、図22に示すように、目印63Bが光ファイバ9の被覆に形成されている場合には、例えば、光ファイバ9の目印63Bが連結壁部61に重なるように、光ファイバ9を位置決めすればよい。さらに精度よく光ファイバ9を位置決めする場合には、例えば図22のように、線状の目印63Bの幅方向の端部が、連結壁部61の厚さ方向の一端に重なるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、光ファイバカッタが裸光ファイバ9Aの切断に適用されているが、例えば被覆付き光ファイバ(光ファイバ9)の切断に適用されてもよい。この場合、例えば隙間寸法t1と光ファイバ9との差分は、上記実施形態において示した範囲(例えば5μm〜20μm)に被覆の厚みを加えた大きさとなるように設定されればよい。
Claims (12)
- 被覆の除去された石英系ガラスからなる光ファイバを載置する載置面を有する載置台と、
前記載置面に載置された前記光ファイバに前記載置面に直交する方向から先端面を押し付けることで前記光ファイバの側面に当該光ファイバの切断を促す初期傷を形成する刃具と、
初期傷形成時における前記載置面と前記刃具の先端との隙間寸法を規定することにより、前記光ファイバに対する前記初期傷の深さを設定する切込調整機構と、を備え、
前記刃具の先端面には、石英系ガラスよりも高い硬度の粉体が分布していることを特徴とする光ファイバカッタ。 - 被覆の除去された石英系ガラスからなる光ファイバを載置する載置面を有する載置台と、
前記載置面に載置された前記光ファイバに前記載置面に直交する方向から先端面を押し付けることで前記光ファイバの側面に当該光ファイバの切断を促す初期傷を形成する刃具と、
初期傷形成時における前記載置面と前記刃具の先端との隙間寸法を規定することにより、前記光ファイバに対する前記初期傷の深さを設定する切込調整機構と、を備え、
前記刃具が、前記光ファイバに押し付けられる先端面を有する刃具本体と、該刃具本体の先端面に設けられ、石英系ガラスよりも高い硬度の粉体が分布した粉体シートとを有することを特徴とする光ファイバカッタ。 - 前記粉体のモース硬度が、7以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ファイバカッタ。
- 前記粉体の粒度が、5μm以上かつ80μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光ファイバカッタ。
- 前記切込調整機構は、前記載置面に配された前記光ファイバの両側部において前記載置台及び前記刃具の少なくとも一方から他方に向けて突出する一対の突起であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光ファイバカッタ。
- 前記刃具本体のヤング率が1MPa以上3MPa以下であることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバカッタ。
- 前記載置台のヤング率が1MPa以上3MPa以下であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光ファイバカッタ。
- 前記切込調整機構による前記載置面と前記刃具の先端との隙間寸法と、前記光ファイバの直径寸法との差分が、5μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光ファイバカッタ。
- 前記刃具が前記載置面に対して近接離間する方向に移動可能となるように、前記刃具を前記載置台に取り付ける刃具取付部材をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光ファイバカッタ。
- 前記光ファイバに引張力を付与する張力付与機構をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の光ファイバカッタ。
- 前記載置面に載置された前記光ファイバの載置部分以外の部分を位置決めして保持する保持部をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の光ファイバカッタ。
- 前記保持部から延出するたわみ変形可能な一対のアーム部と、前記一対のアーム部にそれぞれ設けられて、前記保持部との間に前記載置台が配される位置において前記光ファイバを挟み込んで把持する一対の把持部と、を備え、
前記光ファイバに接触する前記一対の把持部の把持面の少なくとも一方が、弾性変形可能なウレタンシートあるいはゴムシートによって構成されていることを特徴とする請求項11に記載の光ファイバカッタ。
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