JP5695617B2 - 綴具 - Google Patents

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Description

この発明は、ファイリング用の綴具に関するものであり、特に、例えばセルリング式ノート又は綴じ穴のあるリーフを綴じるファイル・バインダ類に用いられる綴具である。
従来、リング状の部材を用いて、穴の開いたリーフを綴じていたノートは、そのリングの形状に沿って、360°リーフを広げること、すなわち開くだけでなく、リーフを折り返しノートの表面側と裏面側とを重ねることができ、180度しか開かないノートと比して半分のスペースで活用することができた。しかし、このセルリング式ノートは、リーフの差し替えができない欠点があった。
一方、実開平7−17578号、特開2007−50684号、特許第3440356号及び特開2010−120367の綴具を用いたノート、すなわちリーフを綴じる綴杆部が開閉可能なノートは、リーフの差し替えが可能である。
実開平7−17578号 特開2007−50684号 特許第3440356号 特開2010−120367号
実開平7−17578号の綴具は、複数の綴環を起立した第1部材と第2部材とを共通の軸線で枢着している。したがって、第1部材と第2部材とは分離しないが、綴環15,17の基部に複数の綴環を連結する棒状の連結部を形成し、その連結部の内側面から張出部23を突設しているために、例えば、机の上に置いて綴具を開こうとしても、綴環の基部の外側が机の面に突き出たり、綴環が充分開かず、リーフの出し入れが比較的困難である。また、合成樹脂による一体成形は、製造用金型が複雑な構造となり、困難である。
また、特開2007−50684号の綴じ具は、綴じリングを開きにくいきらいがある。
特許第3440356号の綴具は、複数の櫛部(2)を有する2本の主部材(1)からなる綴具であって、主部材(1a)の先端(7a)にスライド可能なリング部材(4)を設け、かつ、このリング部材(4)の内側の形状は主部材(1a)と主部材(1b)とを一体に合わせた外形とほぼ同一もしくは少し小さなものであり、リーフの差し換えのために、2本の主部材を分離した後に、複数の櫛部の先端の嵌合手段を嵌合するときに、多くの櫛部を嵌合するために比較的手間がかかった。
また、特開2010−120367号の綴具は、部品点数が多く、製造時の組み立てが比較的困難である。
それゆえに、この発明の主たる目的は、製造が容易で、綴杆を開き易い綴具を提供することである。
この発明にかかる綴具は、複数の綴杆が向き合い且つ環状に閉じられる一対の綴杆部と、前記一対の綴杆部を構成する複数の綴杆を並列するための一対のベース部と、一対のベース部を回動自在に連設するヒンジ部とを備え、一対の綴杆部のうち少なくとも一方の綴杆部は、複数の綴杆を開かせるために、綴杆を並列された方向であるベース部の長手方向において、綴杆を部分的に変移させて手前側から向こう側又は向こう側から手前側に綴杆の頂部を傾斜させる、傾斜移動手段を有し、前記傾斜移動手段は、綴杆の根元部もしくは根元部の近傍において、綴杆が薄くなるように形成され、前記一対の綴杆部は、傾斜移動手段によって傾斜した複数の綴杆と対向する複数の綴杆との間が離間し、且つ、ヒンジ部を中心にして開閉される、綴具である。
この発明の請求項2にかかる綴具においては、前記傾斜移動手段は、綴杆の根元部もしくは根元部の近傍において、綴杆を傾ける側及び/又は綴杆を傾ける側とは反対側に形成された凹部を含む、請求項1に記載の綴具である。
この発明の請求項3にかかる綴具においては、前記傾斜移動手段は、綴杆の根元部もしくは根元部の近傍を、ベース部の厚さ及び/又は綴杆の自由端もしくは自由端の近傍の厚さより薄くした、傾斜部を含む、請求項1又は請求項2に記載の綴具である。
この発明によれば、複数の綴杆が向き合い且つ環状に閉じられる一対の綴杆部と、前記一対の綴杆部を構成する複数の綴杆を並列するための一対のベース部と、一対のベース部を回動自在に連設するヒンジ部とを備え、一対の綴杆部のうち少なくとも一方の綴杆部は、複数の綴杆を開かせるために、綴杆を並列された方向であるベース部の長手方向において、綴杆を部分的に変移させて手前側から向こう側又は向こう側から手前側に綴杆の頂部を傾斜させる、傾斜移動手段を有し、前記傾斜移動手段は、綴杆の根元部もしくは根元部の近傍において、綴杆が薄くなるように形成され、前記一対の綴杆部は、傾斜移動手段によって傾斜した複数の綴杆と対向する複数の綴杆との間が離間し、且つ、ヒンジ部を中心にして開閉されるので、製造が容易で、綴杆を開き易い綴具を提供することができる。
請求項2の発明によれば、前記傾斜移動手段は、綴杆の根元部もしくは根元部の近傍において、綴杆を傾ける側及び/又は綴杆を傾ける側とは反対側に形成された凹部を含むので、閉じられた綴杆を、開く方向に撓めて容易に開くことができる。
請求項3の発明によれば、前記傾斜移動手段は、綴杆の根元部もしくは根元部の近傍を、ベース部の厚さ及び/又は綴杆の自由端もしくは自由端の近傍の厚さより薄くした、傾斜部を含むので、閉じられた綴杆を、開く方向に撓めて容易に開くことができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴及び利点は、図を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
この明細書及び特許請求の範囲において、リーフは、用紙、合成樹脂製ポケット、表紙等の綴具に綴じられる被綴じ物の総称である。
この発明にかかる綴具を用いたノートの斜視図解図である。 この発明にかかる綴具の斜視図解図であり、(A)は全体を示す図で、(B)は拡大した図である。 この発明にかかる綴具の斜視図解図であり、(A)は全体を示す図で、(B)は拡大した図である。 第1綴具部材と第2綴具部材との組み立て方を示す斜視図解図である。 第1綴具部材の底面図解図である。 第1綴杆の斜視図解図である。 綴具を閉じた状態における平面図解図である。 図7A−A断面図解図である。 図7B−B断面図解図である。 開き始めた状態における綴具の平面図解図である。 開き始めた状態における側面図解図である。 開いた状態における図7A−A図解図である。 開いた状態における図7B−B図解図である。 変形例の側面図解図である。 変形例の正面図解図である。 この発明にかかる綴具の正面図解図である。 この発明にかかる綴具の側面図解図である。 この発明にかかる綴具の平面図解図である。 図18図示綴具の底面図解図である。 この発明にかかる綴具の平面図解図である。 図20図示綴具の底面図解図である。 この発明にかかる綴具の平面図解図である。 図22図示綴具の底面図解図である。 この発明にかかる綴具を開いたノートにおける綴具の開き方を示す平面図解図である。 この発明にかかる綴具を開いたノートにおける綴具の開き方を示す平面図解図である。 この発明にかかる綴具を開いたノートにおける綴具の開き方を示す平面図解図である。 この発明にかかる綴具を開いたノートにおける綴具の開き方を示す平面図解図である。 この発明にかかる綴具を開いたノートにおける綴具の開き方を示す平面図解図である。 この発明にかかる綴具を開いたノートにおける綴具の開き方を示す平面図解図である。 ノートのリーフの開き方を示す平面図解図であり、(A)は閉じた状態の図で、(B)は半分捲った状態の図で、(C)は360度捲った状態の図である。 綴具の説明図である。 ノートの説明図であり、(A)は全体の図であり、(B)はリーフの図である。
図1はこの発明にかかる綴具を用いたノートの斜視図解図であり、図2はこの発明にかかる綴具の斜視図解図であり、(A)は全体を示す図で、(B)は拡大した図であり、図3はこの発明にかかる綴具の斜視図解図であり、(A)は全体を示す図で、(B)は拡大した図であり、図4は第1綴具部材と第2綴具部材との組み立て方を示す斜視図解図であり、図5は第1綴具部材の底面図解図であり、図6は第1綴杆の斜視図解図であり、図7は綴具を閉じた状態における平面図解図であり、図8は図7A−A断面図解図であり、図9は図7B−B断面図解図であり、図10は開き始めた状態における綴具の平面図解図であり、図11は開き始めた状態における側面図解図であり、図12は開いた状態における図7A−A図解図であり、図13は開いた状態における図7B−B図解図である。
この発明の綴具10は、一対の綴杆部12と、前記綴杆部12を構成する複数の綴杆を並列するためのベース部14と、前記綴杆部12を構成する複数の綴杆を開閉させるときの中心となるヒンジ部16とを備える綴具であって、一対の綴杆部12をそれぞれ逆方向に相対的に移動して綴杆部12を開閉することができるように構成されている。
この綴具10は、主として、一般的にセルリング式ノートと称されるノートに類似したノート用として構成され、綴具10の綴杆部12に沿ってリーフ110を回転させて360度広げること、すなわち綴杆部12に綴じられたリーフ110を綴杆に沿って捲り、360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフ110の表側と裏側とがヒンジ部16を挟んで接し合うことができるように、構成されている。
通常、綴じ穴のある筆記する用紙の表側及び裏側に該用紙よりも比較的硬質の表紙が積層されており、この明細書及び特許請求の範囲においては、リーフ110の表側及び裏側には、用紙、合成樹脂製ポケット等の表面側の表表紙の表側と裏面側の裏表紙の裏側とを含まれる。
前記一対の綴杆部12を構成する複数の綴杆は、半環状の第1綴杆20及び第2綴杆40が各々向き合って綴杆部12を閉じたときに係合するように、前記ベース部14を構成する一対のベース部14の各々にその長手方向に適宜な間隔をおいて、ベース部14の内側部ないし上側部から突設されている。すなわち、前記左右(表側と裏側)に分かれた一対の綴杆部12は、前記ヒンジ部16を中心にして左右に分かれた、正面視円弧状の第1綴杆20及び正面視円弧状の第2綴杆40を複数備える。
前記ベース部14は、前記ヒンジ部16を中心にして左右(表側と裏側)に分かれた、第1ベース部22及び第2ベース部24を備える。左側(表側)の第1ベース部22及び右側(裏側)の第2ベース部24は、向こう側から手前側に連続して長手方向に直線状にのびる略板状体である。
前記ベース部14は、綴杆部12に綴じられたリーフ110を第1綴杆20及び第2綴杆40に沿って捲り、360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフ110の表側と裏側とがヒンジ部16を挟んで接し合うことができるように、下部において第1綴杆20の根元部122a及び第2綴杆40の根元部142aと近接した位置にヒンジ部16を連設されている。
前記ヒンジ部16は、前記ベース部14(第1ベース部22及び第2ベース部24)の長手方向にのびて一対のベース部14(第1ベース部22と第2ベース部24と)を連結し、前記第1綴杆20の自由端122bと第2綴杆40の自由端142bとを合わせて閉鎖するとき及び第1綴杆20の自由端122bと第2綴杆40の自由端142bとを離間させるときに回転中心となり、綴杆部12に綴じられたリーフ110を第1綴杆20及び第2綴杆40に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように構成されている。
前記ヒンジ部16は、ベース部14の厚さより薄い薄肉部を備える。
ヒンジ部16の薄肉部は、第1ベース部22の長手端縁と第2ベース部24の長手端縁とを連設されて、第1ベース部22と第2ベース部24とを回動自在とするように構成され、前記ヒンジ部16の薄肉部は、前記ベース部14の長手方向に沿って、向こう側から手前側に一直線状に連続してのび、第1ベース部22と第2ベース部24とを連結する。
ヒンジ部16は、前記第1綴杆20の先端(自由端122b)及び第2綴杆40の先端(自由端142b)を合わせて閉鎖するとき及び第1綴杆20の先端(自由端122b)及び第2綴杆40の先端(自由端142b)を離間させるときに回転中心となり、第1綴杆20及び第2綴杆40の先端を合わせて閉鎖したとき、第1ベース部22の上面(第1綴杆20の突出した側の第1ベース部の対向部82)と第2ベース部24の上面(第2綴杆40の突出した側の第2ベース部の対向部92)とを合わせて、第1綴杆20及び第2綴杆40に綴じられたリーフ110を第1綴杆20及び第2綴杆40に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように構成されている。
綴杆部12は、図2,図3,図4及び図6に示すように、第1綴杆20及び第2綴杆40のベース部14に連設された根元部122a及び根元部142aとは反対側の自由端122b及び自由端142bに、第1綴杆20及び第2綴杆40を閉鎖したときに係止するための綴杆係止部を形成されている。すなわち、第1綴杆20は、根元部122aとは反対側の頂部である自由端122bに第1綴杆の綴杆係止部124を形成され、第2綴杆40は、根元部142aとは反対側の頂部である自由端142bに第2綴杆の綴杆係止部144を形成されている。
綴杆部12は、根元部122a及び根元部142aから頂部に至る高さ方向(垂直方向)と、第1綴杆20の外周部(外側部)から第2綴杆40の外周部(外側部)に至る幅方向(水平方向)とを備え、第1綴杆20及び第2綴杆40の厚さ(外周部と内周部との間の長さ)よりも、綴具の長さ方向における第1綴杆20及び第2綴杆40の幅の方が長い、断面長方形状である。そして、第1綴杆20及び第2綴杆40は、根元部122a及び根元部142aから頂部に至るまで、リーフ110を捲ることができるように、リーフ110の綴じ穴112に貫挿される形状に構成されている。
前記第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144は、係止する第1綴杆20及び第2綴杆40の回転方向と交差する方向に、すなわちヒンジ部16の長手方向(薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1方向)に第1綴杆20及び第2綴杆40を相対移動して、第1綴杆20及び第2綴杆40の先端を合わせて閉鎖するときに係止し又は第1綴杆20及び第2綴杆40の先端を離間させるときに脱係するように形成されている。
第1綴杆20は、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆から構成され、第2綴杆40は、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆から構成され、第1綴杆20と第2綴杆40とは対向するように構成されている。
そして、リーフ110に予め穿設された綴じ穴112に挿通して、リーフ110を綴じることができるように、第1綴杆20と第2綴杆40との先端、すなわち第1綴杆20及び第2綴杆40の頂部において、第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144が形成されている。
第1綴杆20を構成する半割杆と第2綴杆40を構成する半割杆とは、自由端122bの第1綴杆の綴杆係止部124と、自由端142bの第2綴杆の綴杆係止部144とを係止することにより、略円環状に連結される。
そして、綴杆部12を開くときにおいては、第1綴杆20と第2綴杆40とは、その第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144をそれぞれ逆方向に指で捩ることにより、係止された第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144を外すことができるように構成されている。
第1綴杆20の先端に形成された第1綴杆の綴杆係止部124を構成する先端の第1綴杆の凸部126及びその第1綴杆の凸部126に続く第1綴杆の凹部128と、第2綴杆40の第2綴杆の綴杆係止部144を構成する先端の第2綴杆の凸部146及びその先端の第2綴杆の凸部146に続く第2綴杆の凹部148とは、第1綴杆20と第2綴杆40とを閉じたとき係合するように逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
すなわち、第1綴杆20を構成する半割杆の先端に形成された第1綴杆の綴杆係止部124を構成する第1綴杆の凸部126は、手前側に向けて突き出されている。そして、その第1綴杆の凸部126に続く第1綴杆の凹部128は、向こう側に向けて凹んでいる。第2綴杆40を構成する半割杆の先端に形成された第2綴杆の綴杆係止部144を構成する第2綴杆の凸部146は、向こう側に向けて突き出されている。そして、その先端の第2綴杆の凸部146に続く第2綴杆の凹部148は、手前側に向けて凹んでいる。
第1綴杆20と第2綴杆40とを閉じたとき係合するように、第1綴杆の凸部126及び第1綴杆の凹部128と第2綴杆の凸部146及び第2綴杆の凹部148とは、逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
第1綴杆20の先端の第1綴杆の綴杆係止部124を構成する第1綴杆の凸部126と第2綴杆40の先端の第2綴杆の綴杆係止部144を構成する第2綴杆の凸部146とは、反対方向に向けて突き出し設けられている。
また、第1綴杆20の先端の第1綴杆の綴杆係止部124を構成する第1綴杆の凹部128と第2綴杆40の先端の第2綴杆の綴杆係止部144を構成する第2綴杆の凹部148とは、反対方向に向けて凹み形成されている。
第1綴杆の凸部126及び第2綴杆の凸部146の突き出る方向L3と第1綴杆の凹部128及び第2綴杆の凹部148の凹む方向L2とは、ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1と平行である(図4,図5及び図6参照)。
前記第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144は、第1綴杆20及び第2綴杆40の回転方向及び回転方向と交差する方向に脱係しないように、第1綴杆20及び第2綴杆40の回転方向と交差する方向にのびる脱係防止部130及び脱係防止部150が形成されている。
脱係防止部130は、頂部側において手前側に向けて突き出る鉤鼻状係止凸部132と、根元部122a側において向こう側に向けて凹む係止凹部134とを有し、自由端側の係止凸部132から続いて根元部122a側に係止凹部134が形成されている。
脱係防止部150は、頂部側において向こう側に向けて突き出る鉤鼻状係止凸部152と、根元部142a側において手前側に向けて凹む係止凹部154とを有し、自由端側の係止凸部152から続いて根元部142a側に係止凹部154が形成されている。
係止凸部132及び係止凸部152の突き出る方向L3と係止凹部134及び係止凹部154の凹む方向L3とは、ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1と平行である(図4,図5及び図6参照)。
第1綴杆20と第2綴杆40とを閉じたとき、脱係防止部130の係止凸部132は脱係防止部150の係止凹部154に嵌合され、脱係防止部150の係止凸部152は脱係防止部130の係止凹部134に嵌合され、係止凸部132と係止凸部152とは、第1綴杆20と第2綴杆40とを回転方向に引いたときに、突き当たる。
第1綴杆の綴杆係止部124の脱係防止部130は、第2綴杆の綴杆係止部144の上部に向けて突き出され、第1綴杆の綴杆係止部124と第2綴杆の綴杆係止部144とを係合したときに、第2綴杆40が上方に向けて衝撃などにより移動することを防止している。
第2綴杆の綴杆係止部144の脱係防止部150は、第1綴杆の綴杆係止部124の上部に向けて突き出され、第1綴杆の綴杆係止部124と第2綴杆の綴杆係止部144とを係合したときに、第1綴杆20が上方に向けて衝撃などにより移動することを防止している。
このように、この実施の形態においては、第1綴杆20及び第2綴杆40の頂部を指でねじることにより、第1綴具部材120の第1綴杆20を向こう側に移動させ且つ第2綴具部材140の第2綴杆40を手前側に移動させて、第1綴杆20の半割杆の第1綴杆の綴杆係止部124と第2綴杆40の半割杆の第2綴杆の綴杆係止部144との係合を外すことができる。
なお、閉じるときにおいては、脱係防止部130の係止凸部132と脱係防止部150の係止凸部152とは、突き出たり滑りながら係止凹部154及び係止凹部134に嵌まるように、なだらかな傾斜面が自由端から形成されている。
一対の綴杆部12のうち少なくとも一方の第2綴杆40は、複数の綴杆を開かせるために、第2綴杆40を並列された方向であるベース部14の長手方向において、綴杆を部分的に変移させて手前側から向こう側又は向こう側から手前側に第2綴杆40の頂部である自由端142bを傾斜させる、傾斜移動手段18を有している。而して、前記一対の綴杆部12は、傾斜移動手段18によって傾斜した複数の第2綴杆40と対向する複数の第1綴杆20との間が離間し、且つ、ヒンジ部16を中心にして開閉される。
この実施の形態においては、更に、複数の綴杆を開かせるために、第1綴杆20を並列された方向であるベース部14の長手方向において、綴杆を部分的に変移させて手前側から向こう側又は向こう側から手前側に第1綴杆20の頂部である自由端122bを傾斜させる、傾斜移動手段18を有している。
前記傾斜移動手段18は、第1綴杆20の根元部122aもしくは根元部122aの近傍において、第1綴杆20を傾ける側(及び/又は第1綴杆20を傾ける側とは反対側)に形成された凹部を含む第1凹部42によって形成される。
前記傾斜移動手段18は、第2綴杆40の根元部142aもしくは根元部142aの近傍において、第2綴杆40を傾ける側(及び/又は第2綴杆40を傾ける側とは反対側)に形成された凹部を含む第2凹部44によって形成される。
綴杆部12は、柔軟な合成樹脂で成形されて、全体的に柔軟性を有している。
第1凹部42及び第2凹部44は、外周部(外側部)から内周部(内側部)に向けて、略々半分程の深さにて切り欠かれることにより形成されている。
そして、第1綴杆20に形成された第1凹部42は、向こう側端縁から手前側端縁に向けて切り欠かれた側面視円弧状ないしU字状の凹陥部で構成されている。そして、第1綴杆20に形成された第1凹部42の底部と第1綴杆20の手前側端縁との間に狭小部分である第1狭小部60が形成され、第1凹部42の底部とは反対側に第1開口部分50を形成されている。
第2綴杆40に形成された第2凹部44は、手前側端縁から向こう側端縁に向けて切り欠かれた側面視円弧状ないしU字状の凹陥部で構成されている。そして、第2綴杆40に形成された第2凹部44の底部と第2綴杆40の向こう側端縁との間に狭小部分である第2狭小部62が形成され、第2凹部44の底部とは反対側に第2開口部分52を形成されている。
而して、綴杆部12を開くときに、第1綴杆20に形成された第1凹部42の底部と第1綴杆20の手前側端縁との間の狭小部分である第1狭小部60が、第1凹部42の底部とは反対側である向こう側端縁の第1開口部分50の幅を縮めるように、撓む。また、綴杆部12を開くときに、第1綴杆20に形成された第1凹部42と内周部(内側部)との間の薄肉部分である第1薄肉部64が、外周部(外側部)の第3開口部分54の幅を縮めるように曲がる。
そして、綴杆部12を開くときに、第2綴杆40に形成された第2凹部44の底部と第2綴杆40の向こう側端縁との間の狭小部分である第2狭小部62が、第2凹部44の底部とは反対側である手前側端縁の第2開口部分52の幅を縮めるように、撓む。また、綴杆部12を開くときに、第2綴杆40に形成された第2凹部44と内周部(内側部)との間の薄肉部分である第2薄肉部66が、外周部(外側部)の第4開口部分56の幅を縮めるように曲がる。
第1綴杆20に形成された第1凹部42の曲線の弧の両端を結ぶ線42L1、すなわち弦の中点と該第1凹部42の曲線の頂部すなわち第1凹部42の底部とを結ぶ垂線42L2は、綴杆部12を開くときに第1綴杆20を傾斜させる方向と略々平行である。
第2綴杆40に形成された第2凹部44の曲線の弧の両端を結ぶ線44L1、すなわち弦の中点と該第2凹部44の曲線の頂部すなわち第2凹部44の底部とを結ぶ垂線44L2は、綴杆部12を開くときに第2綴杆40を傾斜させる方向と略々平行である。
前記ベース部14を構成する第1綴具部材120の第1ベース部22は、綴杆部12を閉じたときに第1ベース部22と第2ベース部24とが向き合う領域である第1ベース部の対向部82と、前記第1ベース部の対向部82と相対し第1綴杆20が突設された第1ベース部の外側部84と、前記第1ベース部の対向部82と第1ベース部の外側部84との間において前記第1ベース部の対向部82及び第1ベース部の外側部84に交差する面であって、ヒンジ部16が連設された第1ベース部の下側部86と、前記第1ベース部の対向部82と第1ベース部の外側部84との間において前記第1ベース部の対向部82及び第1ベース部の外側部84に交差する面であって、第1綴杆20が突き出された側である第1ベース部の上側部88とを備える。
前記ベース部14を構成する第2綴具部材140の第2ベース部24は、第1ベース部22と第2ベース部24とが向き合う領域である第2ベース部の対向部92と、前記第2ベース部の対向部92と相対し第2綴杆40が突設された第2ベース部の外側部94と、前記第2ベース部の対向部92と第2ベース部の外側部94との間において前記第2ベース部の対向部92及び第2ベース部の外側部94に交差する面であって、ヒンジ部16が連設された第2ベース部の下側部96と、前記第2ベース部の対向部92と第2ベース部の外側部94との間において前記第2ベース部の対向部92及び第2ベース部の外側部94に交差する面であって、第2綴杆40が突き出された側である第2ベース部の上側部98とを備える。
この実施の形態においては、第1ベース部22及び第2ベース部24は、略四角柱状である。
そして、第1ベース部の対向部82と第2ベース部の対向部92とは、回転方向と直交し、綴具10を閉じたときに垂直にすなわち高さ方向にのびる平面であって、図7及び図8に示すように綴具10を閉じたときに密着するように形成されている。
この実施の形態においては、第1綴杆20及び第1ベース部22を有する第1綴具部材120と、第2綴杆40及び第2ベース部24を有する第2綴具部材140とは、ヒンジ部16と共に柔軟性を有する合成樹脂で一体成形されている。
ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1は、綴杆部12の開閉する方向すなわち第1綴杆20と第2綴杆40との回転方向と直交する。
綴杆部12を閉じたとき係合する第1綴杆の凸部126と第2綴杆の凹部148とが綴杆部12を開くとき外れる方向及び綴杆部12を閉じたとき係合する第2綴杆の凸部146と第1綴杆の凹部128とが綴杆部12を開くとき外れる方向と、前記中心軸線L1とは平行である。
綴杆部12を閉じたとき係合する第1綴杆20の脱係防止部130の係止凸部132と第2綴杆40の脱係防止部150の係止凹部154とが綴杆部12を開くとき外れる方向及び綴杆部12を閉じたとき係合する第1綴杆20の脱係防止部130の係止凹部134と第2綴杆40の脱係防止部150の係止凸部152とが綴杆部12を開くとき外れる方向と、前記中心軸線L1とは平行である。
而して、第1綴杆20と第2綴杆40とが外れる方向は、ヒンジ部16の薄肉部ののびる方向と平行である。
この発明にかかる綴具10の綴杆部12を閉じるときには、第1綴杆20と第2綴杆40とを指で摘んで、第1綴杆20と第2綴杆40とを引き寄せれば、第1綴杆20及び第2綴杆40を構成する複数の綴杆が、共に、第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144で係止されて、環状の綴杆部12を形成する。
この発明にかかる綴具10の綴杆部12を開くときには、第1綴杆20と第2綴杆40とをそれぞれ逆方向に指で捩ることにより、第1綴杆20の頂部と第2綴杆40の頂部とを反対方向に移動させて、第1綴杆20及び第2綴杆40を構成する複数の綴杆が、共に、係止されていた第1綴杆の綴杆係止部124と第2綴杆の綴杆係止部144とが脱係して、綴杆部12を開く。
図14及び図15は、図1図示綴具10の変形例である綴具10の傾斜移動部218を示す図解図である。
図14図示綴具10の第1綴杆20は、根元部122aが、手前側端縁側と向こう側端縁側との間において、外周部(外側部)と内周部(内側部)との間の厚さを異ならせて構成された傾斜移動部218を備えている。
傾斜移動部218は、第1綴杆20の根元部122aを、向こう側端縁が薄くなるように、側面視倒れL字型に切り欠かれた凹部を含む第1凹部242によって形成される。第1綴杆20は、根元部122aを、手前側端縁が自由端122bと略々同じ厚さを維持するように切り欠かれていない。切り欠かれている領域は、第1ベース部の下側部86の近傍から、第1綴杆20の上方に立ち上がり始めた部位までである。切り欠かれた領域は、根元部122aから上方に向けて垂直方向に連続して切り欠かれ、切り欠かれていない領域との境界は、隔壁242aを形成されている。また、第1凹部242の上端は、水平方向に切り欠かれた隔壁242bを形成されている。切り欠かれていない領域は、手前側端縁と向こう側端縁との間の長さの3分の1程度である。
図14図示綴具10の第2綴杆40は、根元部142aが、手前側端縁側と向こう側端縁側との間において、外周部(外側部)と内周部(内側部)との間の厚さを異ならせて構成された傾斜移動部218を備えている。
傾斜移動部218は、根元部142aを、手前側端縁が薄くなるように、側面視倒れL字型に切り欠かれた凹部を含む第2凹部244によって形成される。第2綴杆40は、根元部142aを、向こう側端縁が自由端142bと略々同じ厚さを維持するように切り欠かれていない。切り欠かれている領域は、第2ベース部の下側部96の近傍から、第2綴杆40が上方に立ち上がり始めた部位までである。切り欠かれた領域は、根元部142aから上方に向けて垂直方向に連続して切り欠かれ、切り欠かれていない領域との境界は、隔壁244aを形成されている。また、第2凹部244の上端は、水平方向に切り欠かれた隔壁244bを形成されている。切り欠かれていない領域は、手前側端縁と向こう側端縁との間の長さの3分の1程度である。
前記傾斜移動手段18を構成する第1凹部42及び第2凹部44並びに傾斜移動部218を構成する第1凹部242及び第2凹部244は、複数の綴杆を開かせるために、第1綴杆20の頂部である自由端122b及び第2綴杆40の頂部である自由端142bを傾斜させる側から内側に向けて切り欠かれている。
本件発明にかかる綴具10の傾斜移動手段18及び傾斜移動部218は、この例に限らず、複数の綴杆を開かせるために、第1綴杆20の頂部である自由端122b及び第2綴杆40の頂部である自由端142bを傾斜させる側とは反対側の端縁から、内側に向けて切り欠かれてもよい。
次に、この発明にかかる綴具10の用い方について、説明する。
綴具10は、第1綴杆20及び第2綴杆40に、リーフ110の高さ方向に適宜な間隔をあけて連続して設けられた綴じ穴112を貫挿し、リーフ110の高さ方向にのびる綴じ代側端縁114の側にヒンジ部16を位置させ、綴じ穴112と綴じ代側端縁114との間に第1綴杆20及び第2綴杆40が架け渡されるようにして、リーフ110を綴じ、ノートを形成する。
綴具10は、綴具10の長さ方向が、幅方向にのびる端縁に綴じ穴112を形成したリーフ110の幅方向にのびるように、リーフ110を綴じて、ノートを形成してもよい。
綴具10に綴じられたリーフ110は、図30において示すように、ヒンジ部16側に向けて捲りかえされ、閉じられて積層されていたときのリーフの表側110aとリーフの裏側110bとをヒンジ部16を挟んで接し合わせるようにして、筆記等に用いることができる。
リーフ110は、次の図24及び図25に示すリーフのように構成してもよい。
図24及び図25図示リーフ110は、表表紙116Aと、裏表紙116Bと、それらとの間に挟まれた筆記用の用箋116Cとを備えている。表表紙116A,裏表紙116B及び用箋116Cは、綴じ代側端縁に、貫通孔からなる綴じ穴112が形成されている。
表表紙116Aは、第1綴杆の綴杆係止部124を脱係する方向すなわち綴具10の長さ方向における向こう側(上方)に向けて、移動させる変位体を構成しており、その向こう側端縁(上端縁)の綴具10側近傍に第1摘み部116A1が突設されている。
第1摘み部116A1は、表表紙116Aの綴具10側隅部の向こう側端縁(上端)より、表表紙116Aを第1綴杆の綴杆係止部124を脱係する方向である向こう側(上方)に向けて、指で挟んで引っ張ることができる面積を備えた平面視半円形突片である。
第1摘み部116A1は、表表紙116Aと一体に形成されている。第1摘み部116A1は、表表紙116Aの上端と平行に形成された直線状折曲部116A2において内側に向けて折り曲げることができるように構成され、表表紙116Aの上端縁より突出することがないように構成されている。
裏表紙116Bは、第2綴杆の綴杆係止部144を脱係する方向すなわち綴具10の長さ方向における手前側(下方)に向けて、移動させる変位体を構成しており、その手前側端縁(下端縁)の綴具10側近傍に第2摘み部116B1が突設されている。
第2摘み部116B1は、裏表紙116Bの綴具10側隅部の手前側端縁(下端)より、裏表紙116Bを第2綴杆の綴杆係止部144を脱係する方向である手前側(下方)に向けて、指で挟んで引っ張ることができる面積を備えた平面視半円形突片である。
第2摘み部116B1は、裏表紙116Bと一体に形成されている。第2摘み部116B1は、裏表紙116Bの下端と平行に形成された直線状折曲部116B2において内側に向けて折り曲げることができるように構成され、裏表紙116Bの下端縁より突出することがないように構成されている。
用箋116Cは、表表紙116A及び裏表紙116Bより、リーフ110の高さ方向における長さがわずかに短く形成されており、第1摘み部116A1は、用箋116Cの上端縁より向こう側(上方)に向けて突き出ている。また、同様に第2摘み部116B1は、用箋116Cの下端縁より手前側(下方)に向けて突き出ている。
第1綴杆20と第2綴杆40とを開くときにおいては、例えば、左手の人差し指と親指とによって第1摘み部116A1を摘み向こう側(上側)に引っ張り、同時に、右手の人差し指と親指とによって、第2摘み部116B1を摘み手前側(下側)に引っ張り、第1綴杆の綴杆係止部124と第2綴杆の綴杆係止部144との係合を外し、且つ、第1摘み部116A1を幅方向に回転させて開くとともに、第2摘み部116B1を幅方向に回転させて開く。このとき、第1摘み部116A1は、第1綴杆20の開く側である表側に引っ張って第1綴杆20を回転させ、第2摘み部116B1は、第2綴杆40の開く側である裏側に引っ張って第2綴杆40を回転させる。
リーフ110は、次の図26及び図27に示すリーフ1110のように構成してもよい。
図26及び図27図示リーフ1110は、表表紙1116Aと、裏表紙1116Bと、それらとの間に挟まれた筆記用の用箋1116Cとを備えている。表表紙1116A,裏表紙1116B及び用箋1116Cは、綴じ代側端縁に貫通孔からなる綴じ穴1112が形成されている。
表表紙1116Aは、第1綴杆の綴杆係止部124を脱係する方向すなわち綴具10の長さ方向における向こう側(上方)に向けて、移動させる変位体を構成しており、その向こう側端縁(上端縁)の綴具10側近傍に第1摘み部1116A1が形成されている。
第1摘み部1116A1は、表表紙1116Aの綴具10側隅部の向こう側端縁(上端)より、表表紙1116Aを第1綴杆の綴杆係止部124を脱係する方向である向こう側(上方)に向けて、指で挟んで引っ張ることができる面積を備えた平面視略方形状部分である。
第1摘み部1116A1は、表表紙1116Aと一体に形成されている。
裏表紙1116Bは、第2綴杆の綴杆係止部144を脱係する方向すなわち綴具10の長さ方向における手前側(下方)に向けて、移動させる変位体を構成しており、その手前側端縁(下端縁)の綴具10側近傍に第2摘み部1116B1が突設されている。
第2摘み部1116B1は、裏表紙1116Bの綴具10側隅部の手前側端縁(下端)より、裏表紙1116Bを第2綴杆の綴杆係止部144を脱係する方向である手前側(下方)に向けて、指で挟んで引っ張ることができる面積を備えた平面視略方形状部分である。
第2摘み部1116B1は、裏表紙1116Bと一体に形成されている。
用箋1116Cは、表表紙1116A及び裏表紙1116Bより、リーフ1110の高さ方向における長さがわずかに短く形成されている。
用箋1116Cは、第1摘み部1116A1の領域を指で挟んで摘むために、ベース部14の長さ方向における向こう側端縁(上端縁)で綴具10に綴じられる綴じ穴1112の近傍に、用箋の一部を切り欠かれてなる第1切欠部1116C1を形成されている。
すなわち、表表紙1116Aの第1摘み部1116A1と用箋1116Cの第1切欠部1116C1とが協働して、変位体を構成し、裏表紙1116Bの第2摘み部1116B1と用箋1116Cの第2切欠部1116C2とが協働して、変位体を構成している。
用箋1116Cは、第2摘み部1116B1の領域を指で挟んで摘むために、ベース部14の長さ方向における手前側端縁(下端縁)で綴具10に綴じられる綴じ穴1112の近傍に、用箋の一部を切り欠かれてなる第2切欠部1116C2を形成されている。
すなわち、表表紙1116Aの第1摘み部1116A1と用箋1116Cの第1切欠部1116C1とが協働して、変位体を構成し、裏表紙1116Bの第2摘み部1116B1と用箋1116Cの第2切欠部1116C2とが協働して、変位体を構成している。
第1綴杆20と第2綴杆40を開くときにおいては、例えば、左手の人差し指と親指によって、第1摘み部1116A1を摘み向こう側(上側)に引っ張り、同時に右手の人差し指と親指とによって第2摘み部1116B1を摘み手前側(下側)に引っ張り、第1綴杆の綴杆係止部124と第2綴杆の綴杆係止部144との係合を外し、且つ、第1摘み部1116A1を幅方向に回転させて開くとともに第2摘み部1116B1を幅方向に回転させて開く。このとき、第1摘み部1116A1は、第1綴杆20の開く側である表側に引っ張って第1綴杆20を回転させ、第2摘み部1116B1は、第2綴杆40の開く側である裏側に引っ張って第2綴杆40を回転させる。
リーフ110は、次の図28及び図29に示すリーフのように構成してもよい。
表表紙1116Aは、第1綴杆20の第1綴杆の綴杆係止部124を脱係する方向すなわち綴具10の長さ方向における向こう側(上方)に向けて、移動させる変位体を構成している、平面視略長方形状の第1変位板体3116Aが添設されている。そして、第1変位板体3116Aは、その向こう側端縁(上端縁)の綴具10側近傍に第1摘み部3116A1が形成されている。
第1摘み部3116A1は、表表紙1116Aの綴具10側隅部の向こう側端縁(上端)より、表表紙1116Aを第1綴杆20の第1綴杆の綴杆係止部124を脱係する方向である向こう側(上方)に向けて、指で挟んで引っ張ることができる面積を備えた平面視略方形状部分である。
第1摘み部3116A1は、表表紙1116Aと一体に形成されている。
裏表紙1116Bは、第2綴杆の綴杆係止部144を脱係する方向すなわち綴具10の長さ方向における手前側(下方)に向けて、移動させる変位体を構成している、平面視平面視略長方形状の第2変位板体3116Bが添設されている。そして、第2変位板体3116Bは、その手前側端縁(下端縁)の綴具10側近傍に第2摘み部3116B1が突設されている。
第2摘み部3116B1は、裏表紙1116Bの綴具10側隅部の手前側端縁(下端)より、裏表紙1116Bを第2綴杆の綴杆係止部144を脱係する方向である手前側(下方)に向けて、指で挟んで引っ張ることができる面積を備えた平面視略方形状部分である。
第2摘み部3116B1は、裏表紙1116Bと一体に形成されている。
用箋1116Cは、表表紙1116A及び裏表紙1116Bより、リーフ1110の高さ方向における長さがわずかに短く形成されている。
第1変位板体3116Aは、その綴じ代側端縁に穿設された綴じ穴3112Aに第1綴杆20を貫挿することにより表表紙1116Aの表面側に添設され、第2変位板体3116Bは、その綴じ代側端縁に穿設された綴じ穴3112Bに第2綴杆40を貫挿することにより裏表紙1116Bの裏側に添設されている。
表表紙1116A、裏表紙1116B及び用箋1116Cは、第1摘み部3116A1の領域を指で挟んで摘むために、ベース部14の長さ方向における向こう側端縁(上端縁)で綴具10に綴じられる綴じ穴1112の近傍に、用箋の一部を切り欠かれてなる第1切欠部1116C1を形成されている。
すなわち、表表紙1116A、裏表紙1116B及び用箋1116Cの第1切欠部1116C1と第2変位板体3116Bとが協働して、変位体を構成し、表表紙1116A、裏表紙1116B及び用箋1116Cの第2切欠部1116C2とが協働して、変位体を構成している。
第1綴杆20と第2綴杆40とを開くときおいては、例えば、左手の人差し指と親指とによって第1変位板体3116Aを摘み向こう側(上側)に引っ張り、同時に、右手の人差し指と親指とによって、第2変位板体3116Bを摘み手前側(下側)に引っ張り、第1綴杆の綴杆係止部124と第2綴杆の綴杆係止部144との係合を外し、且つ、第1変位板体3116Aを幅方向に回転させて開くとともに、第2変位板体3116Bを幅方向に回転させて開く。このとき、第1変位板体3116Aは、第1綴杆20の開く側である表側に引っ張って第1綴杆20を回転させ、第2変位板体3116Bは、第2綴杆40の開く側である裏側に引っ張って第2綴杆40を回転させる。
表表紙1116A、裏表紙1116B及び用箋1116Cは、第2摘み部3116B1の領域を指で挟んで摘むために、ベース部14の長さ方向における手前側端縁(下端縁)で綴具10に綴じられる綴じ穴1112の近傍に、用箋の一部を切り欠かれてなる第2切欠部1116C2を形成されている。
すなわち、第1変位板体3116Aの第1摘み部3116A1と用箋1116Cの第1切欠部1116C1とが協働して、変位体を構成し、第2変位板体3116Bの第2摘み部3116B1と用箋1116Cの第2切欠部1116C2とが協働して、変位体を構成している。
第1綴杆20と第2綴杆40を開くときにおいては、例えば、左手の人差し指と親指によって、第1摘み部3116A1を摘み向こう側(上側)に引っ張り、同時に右手の人差し指と親指とによって第2摘み部3116B1を摘み手前側(下側)に引っ張り、第1綴杆の綴杆係止部124と第2綴杆の綴杆係止部144との係合を外し、且つ、第1摘み部3116A1を幅方向に回転させて開くとともに第2摘み部3116B1を幅方向に回転させて開く。このとき、第1摘み部3116A1は、第1綴杆20の開く側である表側に引っ張って第1綴杆20を回転させ、第2摘み部3116B1は、第2綴杆40の開く側である裏側に引っ張って第2綴杆40を回転させる。
この発明の実施の形態によれば、ベース部14は、向き合う第1ベース部の対向部82及び第2ベース部の対向部92と、前記第1ベース部の対向部82及び第2ベース部の対向部92と相対し第1綴杆20及び第2綴杆40が突設された第1ベース部の外側部84及び第2ベース部の外側部94と、前記第1ベース部の対向部82及び第2ベース部の対向部92と第1ベース部の外側部84及び第2ベース部の外側部94との間において前記第1ベース部の対向部82,第2ベース部の対向部92及び第1ベース部の外側部84,第2ベース部の外側部94に交差する面で、ヒンジ部16が連設された第1ベース部の下側部86及び第2ベース部の下側部96を備えているので、第1ベース部の対向部82と第2ベース部の対向部92とは、回転方向と直交し綴具10を閉じたときに垂直にすなわち高さ方向にのびる平面であって、綴具10を閉じたときに密着するように形成すれば、綴具10を閉じたときに第1綴杆の綴杆係止部124と第2綴杆の綴杆係止部144との係合状態を安定的に保つことができ、綴杆部12を構成する第1綴杆20と第2綴杆40とにより構成される円環状の径を縮むように作用することを少なくすることができる。
この発明の実施の形態によれば、第1綴杆20及び第2綴杆40は、前記ベース部14の長手方向に間欠的に形成され、綴杆部12が前記ヒンジ部16を中心にして回転し且つ綴杆部12を開閉するときに長手方向に相対変移するように形成されているので、複数の第1綴杆20及び第2綴杆40で構成される綴杆部12を一度に開閉させることができる。
この発明の実施の形態によれば、第1綴杆の綴杆係止部124,第2綴杆の綴杆係止部144は、第1綴杆20及び第2綴杆40の回転方向において係止及び脱係するように、第1綴杆20の第1綴杆の凸部126及び第1綴杆の凹部128と第2綴杆40の第2綴杆の凹部148及び第2綴杆の凸部146とが係合するように構成され、且つ、綴杆部12を閉じたとき、第1綴杆20及び第2綴杆40の回転方向及び回転方向と交差する方向に脱係しないように第1綴杆20及び第2綴杆40の回転方向と交差する方向にのびる脱係防止部130,150が形成されているので、第1綴杆20及び第2綴杆40の回転方向及び回転方向と交差する方向に、閉じられた綴杆の第1綴杆の綴杆係止部124,第2綴杆の綴杆係止部144が脱係しにくい。
この発明の綴具10は、その綴杆部12に、リーフ110の綴じ穴112を貫挿させて綴じられた、ノートを構成でき、又、表表紙と裏表紙と背表紙とを備えた表紙に固定して、ファイル・バインダ類を構成できる。
この発明は、前記実施の形態に限らず、この発明の思想に基づき種々変更することができる。
綴具10は、図16ないし図17に示すように、次のように構成してもよい。
図16図示綴具10の傾斜移動手段318を構成する第1傾斜部70は、第1綴杆20の根元部122aもしくは根元部122aの近傍を、ベース部14の厚さ及び/又は第1綴杆20の自由端122bもしくは自由端122bの近傍の厚さより薄くした、薄肉板状部を含む。
図16図示綴具10の傾斜移動手段318を構成する第2傾斜部72は、第2綴杆40の根元部142aもしくは根元部142aの近傍を、ベース部14の厚さ及び/又は第2綴杆40の自由端142bもしくは自由端142bの近傍の厚さより薄くした、薄肉板状部を含む。
第1綴杆20に形成された第1傾斜部70は、第1綴杆20の根元部122aを薄板化して形成されている。
第1綴杆20の根元部122aは、自由端122bより薄く、且つ第1ベース部の外側部84の厚さよりも薄く形成されている。すなわち、第1綴杆20の外周部(外側部)と内周部(内側部)との間の厚さは、自由端122bより薄く、且つ第1ベース部の外側部84の厚さよりも薄く形成されている。
第2綴杆40に形成された第2傾斜部72は、第2綴杆40の根元部142aを薄板化して形成されている。
第2綴杆40の根元部142aは、自由端142bより薄く、且つ第2ベース部の外側部94の厚さよりも薄く形成されている。すなわち、第2綴杆40の外周部(外側部)と内周部(内側部)との間の厚さは、自由端142bより薄く、且つ第2ベース部の外側部94の厚さよりも薄く形成されている。
第1綴杆20の根元部122aの内側面と第1ベース部の上側部88とは同一の高さ位置に形成され、平面状に連続している。
第2綴杆40の根元部142aの内側面と第2ベース部の上側部98とは同一の高さ位置に形成され、平面状に連続している。
この発明にかかる綴具10の綴杆部12を閉じるときには、第1綴杆20と第2綴杆40とを指で摘んで、第1綴杆20と第2綴杆40とを引き寄せれば、第1綴杆20及び第2綴杆40を構成する複数の綴杆が、共に、第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144で係止されて、環状の綴杆部12を形成する。
この発明にかかる綴具10の綴杆部12を開くときには、第1綴杆20と第2綴杆40とをそれぞれ逆方向に指で捩ることにより、第1綴杆20の頂部と第2綴杆40の頂部とを反対方向に移動させて、第1綴杆20及び第2綴杆40を構成する複数の綴杆が、共に、係止されていた第1綴杆の綴杆係止部124と第2綴杆の綴杆係止部144とが脱係して、綴杆部12を開く。
特に、綴杆部12を開くとき、第1綴杆20及び第2綴杆40の頂部を逆方向に捩ると、第1傾斜部70及び第2傾斜部72が捩られた方向に向けて撓むので、比較的小さな力で綴杆部12を開くことができる。
綴具10は、更に別の綴具を示す図18及び図19のように、次のように構成してもよい。
図18図示綴具10は、一対の綴杆部12のうち一方の第1綴杆20の自由端122bと他方の第2綴杆40の自由端142bとを、原点位置(基準位置)より各綴杆の開く方向とは反対側にずらせている。
ここに原点位置(基準位置)とは、第1綴杆20ののびる方向の中心軸線42L3と第2綴杆40ののびる方向の中心軸線44L3とが、ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1と平行で一直線状に並ぶ構成をいう(図5参照)。
ヒンジ部16に直交する垂線L5に、第1綴杆20の根元部122aの中点と第2綴杆40の根元部142aの中点を位置させて並列された第1綴杆20の根元部122aと第2綴杆40の根元部142aとを、第1綴杆20の根元部122aの中点と第2綴杆40の根元部142aの中点の間の原点O1を中心に第1綴杆20の根元部122aと第2綴杆40の根元部142aを開く方向とは反対側に向けて原点位置より3〜7°回転させて、各綴杆の開く方向とは反対側に第1綴杆20と第2綴杆40とをずらせて、綴杆部12を構成している。
前記一方の第1綴杆20の頂部である自由端122bと他方の第2綴杆40の頂部である自由端142bとは、各々綴杆の開く方向とは反対側に向けて傾斜されている。
第1綴杆20ののびる方向(中心軸線42L5)は、ヒンジ部16ののびる方向(ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1)に垂直に交わる垂線(L5)とのなす角度を3〜7°とし、第1綴杆20の開く方向とは反対側(手前側)に第1綴杆20の自由端122bを原点位置の前記垂線(L5)よりずらせている。
第1綴杆20と第2綴杆40とは、ヒンジ部16ののびる方向(ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1)とヒンジ部16ののびる方向に直交する垂線(L5)との交点(原点)のまわりに、逆向きに原点位置より3〜7°回転している。
第2綴杆40ののびる方向は、ヒンジ部16ののびる方向(ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1)に垂直に交わる垂線(L5)とのなす角度を3〜7°とし、第2綴杆40の開く方向とは反対側(向こう側)に第2綴杆40の自由端142bを原点位置の前記垂線(L5)よりずらせている。
而して、第1綴杆20及び第2綴杆40は、第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144において堅固に係止される。しかし、綴杆部12を開くときは、第1凹部42及び第2凹部44によって、第1綴杆20は、綴杆部12を開くときの開く方向である手前側にわん曲させ易く、且つ第2綴杆40は、綴杆部12を開くときの開く方向である向こう側にわん曲させ易い。
図20及び図21は、更に別の綴具10を示す図解図である。
図20図示綴具10は、一対の綴杆部12のうち一方の第1綴杆20の根元部122aと他方の第2綴杆40の根元部142aとを、各綴杆の開く方向とは反対側にずらせている。
更に、一方の第1綴杆20の自由端122bと他方の第2綴杆40の自由端142bとを、各綴杆の開く方向とは反対側にずらせている。
第1綴杆20の根元部122aと第2綴杆40の根元部142aとは、原点位置より逆方向に平行移動させて、且つ、第1綴杆20及び第2綴杆40は、回転させて、ヒンジ部16に直交する垂線L6とのなす角度を開く方向とは反対側に向けて原点位置より3〜7°ずれた位置となるように構成され、綴杆部12を構成されている。
ヒンジ部16ののびる方向(ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1)とヒンジ部16ののびる方向に直交する垂線L6との交点(原点O2)のまわりに3〜7°回転している。
前記一方の第1綴杆20の頂部である自由端122bと他方の第2綴杆40の頂部である自由端142bとは、原点位置より各々綴杆の開く方向とは反対側に向けて傾斜されている。
第1綴杆20ののびる方向(中心軸線42L6)は、ヒンジ部16ののびる方向(ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1)に垂直に交わる垂線(L6)とのなす角度を3〜7°とし、且つ第1綴杆20の開く方向とは反対側(手前側)に第1綴杆20の根元部122aと第2綴杆40の根元部142aとをずらせている。
第2綴杆40ののびる方向(中心軸線44L6)は、ヒンジ部16ののびる方向(ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1)に垂直に交わる垂線(L6)とのなす角度を3〜7°とし、且つ第2綴杆40の開く方向とは反対側(向こう側)に第2綴杆40の根元部142aと第1綴杆20の根元部122aとをずらせている。
而して、第1綴杆20及び第2綴杆40は、第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144において堅固に係止される。しかし、綴杆部12を開くときは、第1凹部42及び第2凹部44によって、第1綴杆20は、綴杆部12を開くときの開く方向である手前側にわん曲させ易く、且つ第2綴杆40は、綴杆部12を開くときの開く方向である向こう側にわん曲させ易い。
図22及び図23は、更に別の綴具10を示す図解図である。
図22図示綴具10は、一対の綴杆部12のうち一方の第1綴杆20の根元部122aと他方の第2綴杆40の根元部142aとを、原点位置(基準位置)より各綴杆の開く方向とは反対側にずらせている。
第1綴杆20と第2綴杆40とは、ヒンジ部16ののびる方向に沿って、原点位置(基準位置)より反対方向に平行移動されて、第1綴杆20は閉じる側である手前側に位置し、第2綴杆40は、閉じる側である向こう側に位置している。
そして、綴杆部12を開くときに、第1綴杆20は開く方向である向こう側に撓め、第2綴杆40は開く方向である手前側に撓められて、第1凹部42及び第2凹部44によって、第1綴杆20が向こう側に向けて傾斜移動し、第2綴杆40は手前側に向けて傾斜移動するように構成されている。
第1綴杆20ののびる方向(中心軸線42L7)は、ヒンジ部16ののびる方向(ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1)と直交し、第2綴杆40ののびる方向(中心軸線44L7)は、ヒンジ部16ののびる方向(ヒンジ部16の薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1)と直交している。
而して、第1綴杆20及び第2綴杆40は、第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144において堅固に係止される。しかし、綴杆部12を開くときは、第1凹部42及び第2凹部44によって、第1綴杆20は向こう側に傾け易く、第2綴杆40は手前側に傾け易い。
この図18図示綴具、図20図示綴具及び図22図示綴具は、図1図示綴具と同様な構造を備えている。
前記一対の綴杆部12を構成する複数の綴杆は、半環状の第1綴杆20及び第2綴杆40が各々向き合って綴杆部12を閉じたときに係合するように、前記ベース部14を構成する一対のベース部14の各々にその長手方向に適宜な間隔をおいて、ベース部14の内側部ないし上側部から突設されている。すなわち、前記左右(表側と裏側)に分かれた一対の綴杆部12は、前記ヒンジ部16を中心にして左右に分かれた、正面視円弧状の第1綴杆20及び正面視円弧状の第2綴杆40を複数備える。
前記ベース部14は、前記ヒンジ部16を中心にして左右(表側と裏側)に分かれた、第1ベース部22及び第2ベース部24を備える。左側(表側)の第1ベース部22及び右側(裏側)の第2ベース部24は、向こう側から手前側に連続して長手方向に直線状にのびる略板状体である。
前記ヒンジ部16は、前記ベース部14(第1ベース部22及び第2ベース部24)の長手方向にのびて一対のベース部14(第1ベース部22と第2ベース部24と)を連結し、前記第1綴杆20の自由端122bと第2綴杆40の自由端142bとを合わせて閉鎖するとき及び第1綴杆20の自由端122bと第2綴杆40の自由端142bとを離間させるときに回転中心となり、綴杆部12に綴じられたリーフ110を第1綴杆20及び第2綴杆40に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように構成されている。
綴杆部12は、図2,図3,図4及び図6に示すように、第1綴杆20及び第2綴杆40のベース部14に連設された根元部122a及び根元部142aとは反対側の自由端122b及び自由端142bに、第1綴杆20及び第2綴杆40を閉鎖したときに係止するための綴杆係止部を形成されている。すなわち、第1綴杆20は、根元部122aとは反対側の頂部である自由端122bに第1綴杆の綴杆係止部124を形成され、第2綴杆40は、根元部142aとは反対側の頂部である自由端142bに第2綴杆の綴杆係止部144を形成されている。
綴杆部12は、根元部122a及び根元部142aから頂部に至る高さ方向(垂直方向)と、第1綴杆20の外周部(外側部)から第2綴杆40の外周部(外側部)に至る幅方向(水平方向)とを備え、第1綴杆20及び第2綴杆40の厚さ(外周部と内周部との間の長さ)よりも、綴具の長さ方向における第1綴杆20及び第2綴杆40の幅の方が長い、断面長方形状である。そして、第1綴杆20及び第2綴杆40は、根元部122a及び根元部142aから頂部に至るまで、リーフ110を捲ることができるように、リーフ110の綴じ穴112に貫挿される形状に構成されている。
前記第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144は、係止する第1綴杆20及び第2綴杆40の回転方向と交差する方向に、すなわちヒンジ部16の長手方向(薄肉部ののびる長手方向の中心軸線L1方向)に第1綴杆20及び第2綴杆40を相対移動して、第1綴杆20及び第2綴杆40の先端を合わせて閉鎖するときに係止し又は第1綴杆20及び第2綴杆40の先端を離間させるときに脱係するように形成されている。
第1綴杆20は、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆から構成され、第2綴杆40は、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆から構成され、第1綴杆20と第2綴杆40とは対向するように構成されている。
そして、リーフ110に予め穿設された綴じ穴112に挿通して、リーフ110を綴じることができるように、第1綴杆20と第2綴杆40との先端、すなわち第1綴杆20及び第2綴杆40の頂部において、第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144が形成されている。
第1綴杆20を構成する半割杆と第2綴杆40を構成する半割杆とは、自由端122bの第1綴杆の綴杆係止部124と、自由端142bの第2綴杆の綴杆係止部144とを係止することにより、略円環状に連結される。
そして、綴杆部12を開くときにおいては、第1綴杆20と第2綴杆40とは、その第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144をそれぞれ逆方向に指で捩ることにより、係止された第1綴杆の綴杆係止部124及び第2綴杆の綴杆係止部144を外すことができるように構成されている。
一対の綴杆部12のうち少なくとも一方の第2綴杆40は、複数の綴杆を開かせるために、第2綴杆40を並列された方向であるベース部14の長手方向において、綴杆を部分的に変移させて手前側から向こう側又は向こう側から手前側に第2綴杆40の頂部である自由端142bを傾斜させる、傾斜移動手段18を有している。而して、前記一対の綴杆部12は、傾斜移動手段18によって傾斜した複数の第2綴杆40と対向する複数の第1綴杆20との間が離間し、且つ、ヒンジ部16を中心にして開閉される。
この実施の形態においては、更に、複数の綴杆を開かせるために、第1綴杆20を並列された方向であるベース部14の長手方向において、綴杆を部分的に変移させて手前側から向こう側又は向こう側から手前側に第1綴杆20の頂部である自由端122bを傾斜させる、傾斜移動手段18を有している。
前記傾斜移動手段18は、第1綴杆20の根元部122aもしくは根元部122aの近傍において、第1綴杆20を傾ける側(及び/又は第1綴杆20を傾ける側とは反対側)に形成された凹部を含む第1凹部42によって形成される。
前記傾斜移動手段18は、第2綴杆40の根元部142aもしくは根元部142aの近傍において、第2綴杆40を傾ける側(及び/又は第2綴杆40を傾ける側とは反対側)に形成された凹部を含む第2凹部44によって形成される。
この発明は、前記実施の形態の綴具に限らず種々変更することができる。
傾斜移動手段18は、第1綴杆20及び第2綴杆40を傾斜させるために、その他の構造を備えてもよい。
この発明にかかる綴具10は、ファイル・バインダ類を構成する表紙の背表紙領域又は綴じ代領域の外側に固定して、用いることができ、又、単独で用いてもよい。
10 綴具
12 綴杆部
14 ベース部
16 ヒンジ部
18,318 傾斜移動手段
20 第1綴杆
22 第1ベース部
24 第2ベース部
40 第2綴杆
42,242 第1凹部
44,244 第2凹部
50 第1開口部分
52 第2開口部分
54 第3開口部分
56 第4開口部分
60 第1狭小部
62 第2狭小部
64 第1薄肉部
66 第2薄肉部
70 第1傾斜部
72 第2傾斜部
82 第1ベース部の対向部
84 第1ベース部の外側部
86 第1ベース部の下側部
88 第1ベース部の上側部
92 第2ベース部の対向部
94 第2ベース部の外側部
96 第2ベース部の下側部
98 第2ベース部の上側部
110,1110 リーフ
110a リーフの表側
110b リーフの裏側
112,1112,3112A,3112B 綴じ穴
114 綴じ代側端縁
116A,1116A 表表紙
116A1,1116A1 第1摘み部
116A2,116B2 折曲部
116B,1116B 裏表紙
116B1,1116B1 第2摘み部
116C,1116C 用箋
120 第1綴具部材
122a,142a 根元部
122b,142b 自由端
124 第1綴杆の綴杆係止部
126 第1綴杆の凸部
128 第1綴杆の凹部
130,150 脱係防止部
132,152 係止凸部
134,154 係止凹部
140 第2綴具部材
144 第2綴杆の綴杆係止部
146 第2綴杆の凸部
148 第2綴杆の凹部
218 傾斜移動部
242a,242b,244a,244b 隔壁
1116C1 第1切欠部
1116C2 第2切欠部
3116A 第1変位板体
3116A1 第1摘み部
3116B 第2変位板体
3116B1 第2摘み部

Claims (3)

  1. 複数の綴杆が向き合い且つ環状に閉じられる一対の綴杆部と、
    前記一対の綴杆部を構成する複数の綴杆を並列するための一対のベース部と、
    一対のベース部を回動自在に連設するヒンジ部とを備え、
    一対の綴杆部のうち少なくとも一方の綴杆部は、複数の綴杆を開かせるために、綴杆を並列された方向であるベース部の長手方向において、綴杆を部分的に変移させて手前側から向こう側又は向こう側から手前側に綴杆の頂部を傾斜させる、傾斜移動手段を有し、
    前記傾斜移動手段は、綴杆の根元部もしくは根元部の近傍において、綴杆が薄くなるように形成され、
    前記一対の綴杆部は、傾斜移動手段によって傾斜した複数の綴杆と対向する複数の綴杆との間が離間し、且つ、ヒンジ部を中心にして開閉される、綴具。
  2. 前記傾斜移動手段は、
    綴杆の根元部もしくは根元部の近傍において、綴杆を傾ける側及び/又は綴杆を傾ける側とは反対側に形成された凹部を含む、請求項1に記載の綴具。
  3. 前記傾斜移動手段は、綴杆の根元部もしくは根元部の近傍を、ベース部の厚さ及び/又は綴杆の自由端もしくは自由端の近傍の厚さより薄くした、傾斜部を含む、請求項1又は請求項2に記載の綴具。
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