JP2022077696A - クリップファイル - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構造のクリップファイルの提供。【解決手段】クリップファイルFは、表紙11を含んで構成されるファイル本体部1と、複数のクリップ部2,2と、を備える。クリップ部2が、ファイル本体部1に対して軸回転可能に連結された連結部21と、連結部21と連なって設けられた挟持部22と、を備え、クリップ部2が軸回転されることで、挟持部22が表紙11と重ねて配置されている被挟持物を挟持する挟持状態Pと、挟持部22が被挟持物を開放する開放状態Qとが切り換えられる。【選択図】図1
Description
本発明は、一対の表紙の間に設けられた被挟持物(典型的には、紙葉、書類、冊子、など)をクリップで挟んで保持するクリップファイルに関する。
この類いのクリップファイルとして、例えば特許文献1には、表表紙と裏表紙の間に挿入された被挟持物をスライド式クリップで挟持する構成のクリップファイルが記載されている。
スライド式クリップは、一対の挟持片を有するクリップ本体に対して押圧カバーがスライドされることで、被挟持物を挟持する状態と開放する状態とが切り換えられるものであり、クリップ本体とこのクリップ本体に対してスライド自在に設けられる押圧カバーとの二重構造となっている。このため、必要な部品点数が多くなり、製造コストも高くなってしまう。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構造のクリップファイルの提供を目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明は、クリップファイルであって、
表紙を含んで構成されるファイル本体部と、
複数のクリップ部と、
を備え、
前記クリップ部が、
前記ファイル本体部に対して軸回転可能に連結された連結部と、
前記連結部と連なって設けられた挟持部と、
を備え、
前記クリップ部が軸回転されることで、前記挟持部が前記表紙と重ねて配置されている被挟持物を挟持する挟持状態と、前記挟持部が前記被挟持物を開放する開放状態との間で切り換えられる、
ことを特徴とする。
表紙を含んで構成されるファイル本体部と、
複数のクリップ部と、
を備え、
前記クリップ部が、
前記ファイル本体部に対して軸回転可能に連結された連結部と、
前記連結部と連なって設けられた挟持部と、
を備え、
前記クリップ部が軸回転されることで、前記挟持部が前記表紙と重ねて配置されている被挟持物を挟持する挟持状態と、前記挟持部が前記被挟持物を開放する開放状態との間で切り換えられる、
ことを特徴とする。
この構成によると、クリップ部が軸回転されることで、被挟持物が挟持される挟持状態と被挟持物が開放される開放状態とが切り換えられるので、スライド式クリップのようにクリップ本体と押圧カバーとの二重構造を設ける必要がなく、構造が簡易なものとなる。
好ましくは、前記クリップファイルであって、
前記ファイル本体部において、前記表紙が、ヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっており、
前記複数のクリップ部が、前記ヒンジ部の延在方向の両端側に分けて配置されている、
ことを特徴とする。
前記ファイル本体部において、前記表紙が、ヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっており、
前記複数のクリップ部が、前記ヒンジ部の延在方向の両端側に分けて配置されている、
ことを特徴とする。
コピー用紙などを被挟持物としてこのクリップファイルをノートとして使用する場合、机上などで表紙を開いて中の被挟持物に筆記をする、という場面が想定されるところ、このクリップファイルでは、複数のクリップ部がヒンジ部の延在方向の両端側に分けて配置されているので、該延在方向の中央付近にクリップ部が配置されない領域が形成される。例えば、右利きの筆記者が左側のページに筆記をする際に、筆記者の腕や肘は、ヒンジ部の延在方向の中央付近においてヒンジ部を跨ぐようにしてここに乗せられるところ、該中央付近にクリップ部が配置されていないことで、筆記者の腕や肘がクリップ部にあたらず、筆記者はストレスを感じずに筆記をすることができる。つまり、上記の構成に係るクリップファイルは、これをノートとして使用したときに筆記者にストレスを与えにくい。したがって、ノートとして好適に使用することができる。
好ましくは、前記クリップファイルであって、
前記複数のクリップ部が、前記表紙の端辺の延在方向の両端側に分けて配置されている、
ことを特徴とする。
前記複数のクリップ部が、前記表紙の端辺の延在方向の両端側に分けて配置されている、
ことを特徴とする。
好ましくは、前記クリップファイルであって、
前記ファイル本体部において、前記表紙が、前記クリップ部が配置される端辺とは別の端辺においてヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっている、
ことを特徴とする。
前記ファイル本体部において、前記表紙が、前記クリップ部が配置される端辺とは別の端辺においてヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっている、
ことを特徴とする。
好ましくは、前記クリップファイルであって、
前記ファイル本体部において、前記表紙が、前記クリップ部が配置される端辺と角部分を介して隣り合う端辺においてヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっている、
ことを特徴とする。
前記ファイル本体部において、前記表紙が、前記クリップ部が配置される端辺と角部分を介して隣り合う端辺においてヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっている、
ことを特徴とする。
好ましくは、前記クリップファイルであって、
前記ファイル本体部において、前記表紙が、前記クリップ部が配置される端辺と平行に延在する端辺においてヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっている、
ことを特徴とする。
前記ファイル本体部において、前記表紙が、前記クリップ部が配置される端辺と平行に延在する端辺においてヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっている、
ことを特徴とする。
好ましくは、前記クリップファイルにおいて、
前記クリップ部が、前記連結部を前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の中央側に向けるような姿勢で設けられる、
ことを特徴とする。
前記クリップ部が、前記連結部を前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の中央側に向けるような姿勢で設けられる、
ことを特徴とする。
この構成によると、例えば、クリップファイルの使用者が被挟持物の端辺(複数のクリップ部で挟持されている側と対向する端辺)の真ん中あたりを掴んでページを繰った際にクリップ部にかかる力が、クリップ部の挟持を緩める方向の回転モーメントとして作用しにくくなる。すなわち、ページが繰られるなどしたときの勢いで挟持が緩んでしまう、といった事態が生じにくい。
好ましくは、前記クリップファイルにおいて、
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の一端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記一端側に向けるような姿勢で設けられ、
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の他端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記他端側に向けるような姿勢で設けられる、
ことを特徴とする。
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の一端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記一端側に向けるような姿勢で設けられ、
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の他端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記他端側に向けるような姿勢で設けられる、
ことを特徴とする。
この構成によると、使用者は、ヒンジ部あるいは表紙の端辺の延在方向の一端側に配置されているクリップ部の挟持部と他端側に配置されているクリップ部の挟持部とを両手で同時に掴んで、互いに離間させるように回動させることで、両クリップ部を一度に挟持状態から開放状態へと切り換えることができる。したがって、使用者は、切り換えに係る操作を短時間で行うことができる。
好ましくは、前記クリップファイルにおいて、
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の一端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記一端側に向けるような姿勢で設けられ、
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の他端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記一端側に向けるような姿勢で設けられる、
ことを特徴とする。
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の一端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記一端側に向けるような姿勢で設けられ、
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の他端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記一端側に向けるような姿勢で設けられる、
ことを特徴とする。
この構成によると、挟持状態と開放状態とを切り換えるにあたって挟持部を回動させる方向が互いに同じものとなる。したがって、使用者は、切り換えに係る操作を直感的に行うことができる。
好ましくは、前記クリップファイルであって、
前記複数のクリップ部が、前記表紙における互いに異なる端辺に分けて配置されている、
ことを特徴とする。
前記複数のクリップ部が、前記表紙における互いに異なる端辺に分けて配置されている、
ことを特徴とする。
好ましくは、前記クリップファイルであって、
前記複数のクリップ部が、前記表紙の角部分を介して隣り合う端辺に分けて配置されている、
ことを特徴とする。
前記複数のクリップ部が、前記表紙の角部分を介して隣り合う端辺に分けて配置されている、
ことを特徴とする。
好ましくは、前記クリップファイルであって、
前記複数のクリップ部が、前記表紙における互いに平行に延在する端辺に分けて配置されている、
ことを特徴とする。
前記複数のクリップ部が、前記表紙における互いに平行に延在する端辺に分けて配置されている、
ことを特徴とする。
本発明によると、簡易な構造のクリップファイルを得ることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
実施形態に係るクリップファイルについて、図1~図5を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係るクリップファイルFを示す図である。図2は、ファイル本体部1およびその構成要素を示す図である。図3は、ヒンジ部12の近傍を側方から見た図である。図4は、クリップ部2を示す図である。図5は、クリップ部2が開放状態と挟持状態の間で軸回転される様子を示す図である。
図1に示されるように、クリップファイルFは、ファイル本体部1と、ファイル本体部1に設けられる一対のクリップ部2,2とを備えており、ファイル本体部1の中に配置された被挟持物Tを、クリップ部2で挟んで保持するものである。被挟持物Tとして、典型的には、紙葉、書類、冊子、などが想定されるが、これらに限られるものではない。
(ファイル本体部1)
図2に示されるように、ファイル本体部1は、表紙11を含んで構成されるものであり、より具体的には、一対の表紙11,11が、帯状のヒンジ部12を介して連なった構成を備える。一対の表紙11,11の一方が表表紙となり、他方が裏表紙となる。また、ヒンジ部12が背表紙となる。
図2に示されるように、ファイル本体部1は、表紙11を含んで構成されるものであり、より具体的には、一対の表紙11,11が、帯状のヒンジ部12を介して連なった構成を備える。一対の表紙11,11の一方が表表紙となり、他方が裏表紙となる。また、ヒンジ部12が背表紙となる。
表紙11は、平面視にて矩形状の板状部材である。表紙11は、例えばポリプロピレン(PP)などのプラスチックを用いて、例えば0.6mm程度の厚みに成型されることで、十分な硬さを保持している。
ヒンジ部12は、表紙11の一辺(図の例では長辺)の長さと略同一の長さを有する帯状部材である。ヒンジ部12は、例えばポリプロピレン(PP)などのプラスチックを用いて、表紙11に比べて小さい厚み(例えば0.3mm程度)に成型されることで、十分な柔らかさを保持している。
ヒンジ部12における対向する長尺端辺には、表紙11が接続される。具体的には例えば、ヒンジ部12の長尺端辺およびその近傍領域と、表紙11の長尺端辺およびその近傍領域とが、互いに重ね合わされて溶着されることによって、ヒンジ部12と表紙11とが接続される。
ヒンジ部12には、クリップ部2との連結に用いられる鳩目穴121が設けられる。また、ヒンジ部12には、クリップ部2との係合に用いられる長尺貫通孔122が設けられる。これら各部121,122の役割については、後に明らかになる。
また、ヒンジ部12には、その長尺方向に沿って、互いに平行な複数本のくびれ線123が形成されている。図3に示されるように、くびれ線123は、具体的には、ヒンジ部12の両方の主面における互いに対向する位置に設けられた一対の溝により構成されている。このようなくびれ線123が形成されることによって、ヒンジ部12は、くびれ線123の形成位置で、どちらの主面側にも容易に折れ曲がるようになっている。
ヒンジ部12に設けられる複数本のくびれ線123のうちの一つは、ヒンジ部12の幅方向の中央位置に設けられる(以下「中央くびれ線123a」ともいう)。また、中央くびれ線123aを挟んで対称となるように対をなす3組のくびれ線(以下、中央くびれ線123に近い側から、「内方くびれ線123b」、「第1外方くびれ線123c」および「第2外方くびれ線123d」ともいう)が設けられる。
図3(a)および図3(b)に示されるように、中央くびれ線123aおよび一対の内方くびれ線123b,123bの各々での折れ曲りの角度が変更されることで、一対の表紙11,11の厚み方向の離間幅が、一対の表紙11,11の間に設けられる被挟持物Tの厚みに応じたものとなるようにスムーズに変更される。また、図3(a)の一点鎖線に示されるように、一対の第1外方くびれ線123c,123cおよび一対の第2外方くびれ線123d,123dの各々での折れ曲りの角度が変更されることで、表紙11を少なくとも0度から180度の角度範囲でスムーズに開閉できるようになっている。また、一対の表紙11,11の両方を同時に180度に開くこともできるようになっている。なお、隣り合う第1外方くびれ線123cと第2外方くびれ線123dの離間距離は、クリップ部2の厚み相当のものとされることが好ましい。
(クリップ部2)
図1に示されるように、ファイル本体部1には、一対のクリップ部2,2が設けられている。これら一対のクリップ部2,2は、ヒンジ部12の延在方向の両端側に分けて配置されている。すなわち、一方のクリップ部2は、ヒンジ部12の延在方向の一端側(上側)に配置され、他方のクリップ部2は、該延在方向の他端側(下側)に配置される。換言すると、クリップ部2は、ヒンジ部12の延在方向の中央付近を避けて配置されており、該中央付近には、クリップ部2が配置されない領域が形成される。
図1に示されるように、ファイル本体部1には、一対のクリップ部2,2が設けられている。これら一対のクリップ部2,2は、ヒンジ部12の延在方向の両端側に分けて配置されている。すなわち、一方のクリップ部2は、ヒンジ部12の延在方向の一端側(上側)に配置され、他方のクリップ部2は、該延在方向の他端側(下側)に配置される。換言すると、クリップ部2は、ヒンジ部12の延在方向の中央付近を避けて配置されており、該中央付近には、クリップ部2が配置されない領域が形成される。
各クリップ部2は、ヒンジ部12に対して軸回転可能に連結される連結部21と、これと連なって設けられた挟持部22とを備えており、連結部21をヒンジ部12の延在方向の中央側に向けるような姿勢で設けられる。すなわち、一対のクリップ部2,2は、後述する挟持状態Pにおいて連結部21が対向するように設けられる。
図4に示されるように、連結部21は、ヒンジ部12に対して軸回転可能に連結される部分であり、挟持部22の長尺方向の一端に設けられる。具体的には、連結部21は、挟持部22(具体的には、後述する裏側挟持片221)の長尺方向の一端に連なって設けられたベース部211と、ここに設けられた鳩目穴212と、を含んで構成される。この鳩目穴212が、ヒンジ部12に設けられた鳩目穴121(図2参照)と重ねられ、鳩目金具213がこれらの鳩目穴212,121に順に挿通されてかしめられることによって、連結部21(ひいては、クリップ部2)が、ヒンジ部12(ひいては、ファイル本体部1)に対して、軸回転可能に連結される。
挟持部22は、厚み方向に対向して配置される一対の挟持片(裏側挟持片221および表側挟持片222)を備える。各挟持片221,222は、いずれも長尺な板状部材であり、一方の長尺端辺において接続部223を介して互いに接続されるとともに、他方の長尺端辺221e,222eを厚み方向について対向配置させている。各挟持片221,222および接続部223は、弾性および可撓性を有する材料(例えば、プラスチック、金属、など)を用いて一体的に成形される。
裏側挟持片221は平坦な形状であるのに対し、表側挟持片222は、接続部223と接続されている側から長尺端辺222eに向かうにつれて、緩やかな弧を描きつつ裏側挟持片221に近づくように屈曲する形状とされている。したがって、一対の挟持片221,222は、長尺端辺221e,222eにおいて、離間間隔が最も狭まっている。
表側挟持片222における、連結部21に近い側の短尺端辺と長尺端辺222eとが交わる角部分は、角に近づくにつれて、裏側挟持片221から離間する方向に斜めに立ち上がった傾斜片224とされており、この傾斜片224を介して、対向する一対の長尺端辺221e,222eの間に、被挟持物Tがスムーズに導入されるようになっている。すなわち、この傾斜片224が、一対の長尺端辺221e,222eの間に被挟持物Tを導入するための導入部を構成している。
また、表側挟持片222における裏側挟持片221と対向する側の面には、長尺端辺222e側の縁部分に、連結部21から離れるにつれて裏側挟持片221に近づく方向に傾斜するテーパ部分225が設けられている。このテーパ部分225は、一端において傾斜片224と滑らかに連なるとともに、他端が長尺端辺222eの略中央近傍に至るものとされており、傾斜片224を介して一対の長尺端辺221e,222eの間に導入された被挟持物Tが、このテーパ部分225に沿って、一対の挟持片221,222の内部にスムーズに挿入される。すなわち、このテーパ部分225が、一対の挟持片221,222の内部に被挟持物Tを挿入するためのガイド部を構成している。
また、表側挟持片222における裏側挟持片221と対向する側の面には、連結部21から遠い側の短尺端辺と長尺端辺222eとが交わる角部分の近傍に、長尺端辺222eと略平行に延在する細長い突起226が形成されている。この突起226は、挟持状態Pにおいてヒンジ部12に設けられた長尺貫通孔122の内部に配置されるように構成されており、突起226が長尺貫通孔122の内部に配置されることで、クリップ部2が回動方向について係止される。すなわち、この突起226と長尺貫通孔122とによって、クリップ部2を係止する係止構造が構成される。また、突起226が長尺貫通孔122の内部に配置されると、被挟持物Tが、長尺貫通孔122の形成位置において、ヒンジ部12を介さずに突起226で直接に押圧されることとなり、これによって、被挟持物Tが脱落しにくくなる。つまり、この突起226と長尺貫通孔122は、被挟持物Tを脱落しにくくするために挟持力を高める補強構造としても機能する。
一方、裏側挟持片221は、連結部21から遠い側の短尺端辺の側が、表側挟持片222よりも外方に延出して設けられている。そして、該延出した部分における接続部223の側の角部分に、該角部分に沿って略垂直に立ち上がった突壁227が形成されている。この突壁227は、挟持状態Pにおいてヒンジ部12の側縁に突き当たるように構成されており、突壁227がヒンジ部12に突き当たることで、クリップ部2がそれ以上回動しないように係止される。すなわち、この突壁227は、クリップ部2が必要以上に回動しないように係止するための回り止めとして機能する。
他にも、挟持部22には、これを使用者が回動させるときの操作の便宜を図って、様々な形状部分が形成されている。例えば、表側挟持片222における、傾斜片224と対角となる位置(すなわち、連結部21から遠い側の短尺端辺と接続部223の側の長尺端辺とが交わる角部分)の近傍には、該長尺端辺と略平行に延在する細長い突起228が形成されている。この突起228は、使用者がクリップ部2を引っ張ってこれをヒンジ部12から遠ざける方向に回動させるときに、使用者が指を掛ける指掛け部として機能する。また、裏側挟持片221における、表側挟持片222と対向する側の面とは逆側の面には、接続部223の側の長尺端辺の近傍に、該長尺端辺と略平行に延在する細長い溝229が形成されている。この溝229も、突起228と同様、使用者がクリップ部2を引っ張ってこれをヒンジ部12から遠ざける方向に回動させるときに、使用者が指を掛ける指掛け部として機能する。また、接続部223における、連結部21から遠い側の端部の近傍には、接続部223の幅方向に延在する細長い突起230が複数個形成されている。これら一群の突起230は、使用者がクリップ部2を押してこれをヒンジ部12に近づける方向に回動させるときに、使用者の指の滑りを防止する滑り止め部として機能する。
図5に示されるように、このような構成を備えるクリップ部2は、ヒンジ部12に対して軸回転されることで、挟持部22が表紙11と重ねて配置されている被挟持物Tを挟持する状態(挟持状態)Pと、挟持部22が被挟持物Tを開放する状態(開放状態)Qとの間で切り換えられる。ただし、このクリップファイルFでは、被挟持物Tは一対の表紙11,11の間に配置されており、クリップ部2は、被挟持物Tとその上下に重なった状態となっているヒンジ部12とを一体的に挟持する。
挟持状態Pは、一対の挟持片221,222の内部に被挟持物Tが挿入されている状態である。具体的には、図5(d)に示されるように、挟持部22がヒンジ部12と略平行な姿勢となり、厚み方向から見て、表側挟持片222の略全体がヒンジ部12と重なるような状態である。
一方、開放状態Qは、一対の挟持片221,222の内部に被挟持物Tが挿入されていない状態である。具体的には、図5(a)に示されるように、挟持部22がヒンジ部12に対して略垂直な姿勢となり、厚み方向から見て、表側挟持片222の略全体がヒンジ部12と重ならない状態である。
例えば、クリップ部2を開放状態Q(図5(a))から挟持状態P(図5(d))に切り換える場合、使用者は、ヒンジ部12に対して略垂直な姿勢となっている挟持部22を掴んで、その端部をヒンジ部12の端部に近づける方向に軸回転させる。すると、まず、表側挟持片222の傾斜片224が、ヒンジ部12および被挟持物Tと重なる(図5(b))。この傾斜片224は、角に近づくにつれて裏側挟持片221から離間する方向に斜めに立ち上がった形状とされているので、このような回動段階において、ヒンジ部12および被挟持物Tと表側挟持片222との間に引っ掛かりが生じにくい。したがって、ヒンジ部12および被挟持物Tが、対向する一対の長尺端辺221e,222eの間にスムーズに導入されていく。
軸回転がさらに進むと、長尺端辺221e,222eの間に、ヒンジ部12および被挟持物Tが挿入されていく(図5(c))。このとき、長尺端辺221eにおける、ヒンジ部12および被挟持物Tと交差する部分には、連結部21から離れるにつれて裏側挟持片221に近づく方向に傾斜するテーパ部分225が設けられている。したがって、このような回動段階において、傾斜片224を介して一対の長尺端辺221e,222eの間に導入されたヒンジ部12および被挟持物Tが、このテーパ部分225に沿って、一対の挟持片221,222の内部にスムーズに挿入されていく。
軸回転が進んで一対の挟持片221,222の内部にヒンジ部12および被挟持物Tが挿入されていくと、一対の挟持片221,222が弾性変形してその間隔が押し広げられる。このとき、一対の挟持片221,222には元の状態に戻ろうとする復元力が生じ、これによって、ヒンジ部12および被挟持物Tが、一対の挟持片221,222の長尺端辺221e,222eおよびその近傍縁部によって、厚み方向から挟持される。
開放状態Qにあるクリップ部2が略90度だけ軸回転されると、挟持部22がヒンジ部12と略平行な姿勢となり、厚み方向から見て表側挟持片222の略全体がヒンジ部12と重なる挟持状態Pが形成される(図5(d))。このとき、裏側挟持片221に設けられている突壁227が、ヒンジ部12の側縁に突き当たる。また、これとほぼ同時に、表側挟持片222に設けられている突起226が、ヒンジ部12に設けられている長尺貫通孔122の内部に配置される。これらによって、クリップ部2がそれ以上回転されないように係止される。また、突起226が長尺貫通孔122の内部に配置されることで、挟持状態Pにあるクリップ部2の挟持が緩みにくく、また、被挟持物Tが脱落し難くい。
このようにして、クリップ部2が開放状態Qから挟持状態Pに切り換えられる。クリップ部2を挟持状態Pから開放状態Qに切り換える場合は、これと逆の動きを辿ることとなる。
クリップファイルFに被挟持物Tを綴じ込みたい場合、使用者は、各クリップ部2を開放状態Qとしてから表紙11を開いて、一対の表紙11,11の間に被挟持物Tを配置する。そして、表紙11を閉じて、各クリップ部2を開放状態Qから挟持状態Pに切り換える。これにより、被挟持物Tが挟持された状態となる。逆にクリップファイルFに綴じ込まれている被挟持物Tを取り出したい場合、使用者は、各クリップ部2を開放状態Qとしてから表紙11を開いて、一対の表紙11,11の間から被挟持物Tを取り出せばよい。
以上のとおり、上記の実施形態に係るクリップファイルFは、表紙11を含んで構成されるファイル本体部1と、複数のクリップ部2,2と、を備える。各クリップ部2は、ファイル本体部1に対して軸回転可能に連結された連結部21と、連結部21と連なって設けられた挟持部22とを備えており、クリップ部2が軸回転されることで、挟持部22が、表紙11と重ねて(具体的には、一対の表紙11,11の間に)配置されている被挟持物Tを挟持する挟持状態Pと、挟持部22が被挟持物Tを開放する開放状態Qとの間で切り換えられる。
このクリップファイルFによると、クリップ部2が軸回転されることで、被挟持物Tが挟持される挟持状態Pと被挟持物Tが開放される開放状態Qとが切り換えられるので、スライド式クリップのようにクリップ本体と押圧カバーとの二重構造を設ける必要がなく、構造が簡易なものとなる。したがって、必要な部品点数が少なくなり、製造コストを抑えることが可能となる。
また、上記の実施形態に係るクリップファイルFは、コピー用紙などを被挟持物Tとすることで、ノートとして使用することができる。クリップファイルFを用いたノートでは、ページの追加や順番の入れ替えなども簡単に行うことができる。また、クリップファイルFを用いたノートでは、ルーズリーフのようにノート用紙として穴が空いた専用のものを用いる必要がなく、コピー用紙などをノート用紙として用いることができる。
また、上記の実施形態に係るクリップファイルFは、ファイル本体部1が、表紙11がヒンジ部12を介してもう一つの表紙11と連なった構成を備えている。そして、複数のクリップ部2,2が、ヒンジ部12の延在方向の両端側に分けて配置されている。
コピー用紙などを被挟持物TとしてクリップファイルFをノートとして使用する場合、机上などで表紙11を開いて中の被挟持物Tに筆記をする、という場面が想定されるところ、上記の実施形態に係るクリップファイルFでは、複数のクリップ部2,2がヒンジ部12の延在方向の両端側に分けて配置されているので、該延在方向の中央付近にクリップ部2が配置されない領域が形成される。例えば、図6に示されるように、右利きの筆記者が左側のページに筆記をする際に、筆記者の腕や肘は、ヒンジ部12の延在方向の中央付近においてヒンジ部12を跨ぐようにしてここに乗せられるところ、該中央付近にクリップ部2が配置されていないことで、筆記者の腕や肘がクリップ部にあたらず、筆記者はストレスを感じずに筆記をすることができる。つまり、上記の実施形態に係るクリップファイルFは、これをノートとして使用したときに筆記者にストレスを与えにくい。したがって、ノートとして好適に使用することができる。
また、複数のクリップ部2,2が、ヒンジ部12の延在方向の両端側に分けて配置される構成によると、表紙11と重ねて配置された被挟持物Tが、その端縁の中央付近をクリップ部2によって挟持されないことになるので、例えば、被挟持物Tがその端縁の延在方向の全体に亘って挟持される場合と比べて、クリップファイルFに対する被挟持物Tの抜き差しを簡易に行うことができる。また、複数のクリップ部2,2が、ヒンジ部12の延在方向の両端側に分けて配置されることで、被挟持物Tが、その端縁の延在方向の各端部付近をクリップ部2によって挟持されることになる。したがって、例えば被挟持物Tがその端縁の延在方向の中央付近のみにおいて挟持される場合と比べて、被挟持物Tの姿勢がずれにくい。このため、表紙11に対して姿勢のずれを起こすことで被挟持物Tの端部が表紙11の端からはみ出る、といった事態が生じにくい。
また、上記の実施形態に係るクリップファイルFは、クリップ部2が、連結部21をヒンジ部12の延在方向の中央側に向けるような姿勢で設けられる。この構成によると、例えば、クリップファイルFの使用者が被挟持物Tの端辺(複数のクリップ部2,2で挟持されている側と対向する端辺)の真ん中あたりを掴んでページを繰った際にクリップ部2にかかる力が、クリップ部2の挟持を緩める方向の回転モーメントとして作用しにくくなる。すなわち、ページが繰られるなどしたときの勢いで挟持が緩んでしまう、といった事態が生じにくい。
また、上記の実施形態に係るクリップファイルFでは、ファイル本体部1が、一対の表紙11とヒンジ部12とを含んで構成されており、表紙11が相対的に硬いものとされ、ヒンジ部12が相対的に柔らかなものとされる。ヒンジ部12が表紙11よりも柔軟であるので、表紙11を広い角度範囲に亘ってスムーズに開閉することが可能であり、表紙11が180度に開かれた状態を難なく維持することも可能である。したがって、例えばクリップファイルFをノートとして使用する場合などに、表紙11を180度まで開いて、その状態で被挟持物Tに筆記などを行う、といった使用の態様も容易に実現される。その一方で、表紙11がヒンジ部12に比べて硬質なものとされるので、例えばクリップファイルFをノートとして使用する場合などに、表紙11を下敷きとして使用することが可能となる。また、表紙11が硬質なものとされることで、一対の表紙11,11の間に挿入される被挟持物Tを十分に保護することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の実施形態に係るクリップファイルFにおいては、クリップ部2が、連結部21をヒンジ部12の延在方向の中央側に向けるような姿勢で設けられていたが、図7に示されるクリップファイルFaのように、ヒンジ部12の延在方向の一端側に配置されているクリップ部2が、連結部21を該一端側に向けるような姿勢で設けられ、ヒンジ部12の延在方向の他端側に配置されているクリップ部2が、連結部21を該他端側に向けるような姿勢で設けられてもよい。つまり、ヒンジ部12の延在方向の上端側に配置されているクリップ部2(2U)が、連結部21を上側に向けるような姿勢で設けられ、ヒンジ部12の延在方向の下端側に配置されているクリップ部2(2L)が、連結部21を下側に向けるような姿勢で設けられてもよい。
上記の実施形態に係るクリップファイルFでは、一対のクリップ部2,2が挟持状態Pにおいて連結部21が対向するように設けられていたが、この変形例に係るクリップファイルFaでは、一対のクリップ部2,2が、挟持状態Pにおいて挟持部22が対向するように設けられることになる。
この変形例に係るクリップファイルFaによると、使用者は、ヒンジ部12の延在方向の一端側に配置されているクリップ部2の挟持部22と他端側に配置されているクリップ部2の挟持部22とを両手で同時に掴んで、互いに離間させるように回動させることで、両クリップ部2,2を一度に挟持状態Pから開放状態Qへと切り換えることができる。したがって、使用者は、切り換えに係る操作を短時間で行うことができる。
また、上記の通り、クリップファイルFaがノートとして使用される場合、筆記者の腕や肘が、ヒンジ部12を跨ぐようにしてここに乗せられることが想定されるところ(図6参照)、この変形例に係るクリップファイルFaにおいては、連結部21がヒンジ部12の延在方向の端部側に寄せられているので、挟持部22を挟持状態から多少なりとも回動させておくことで、ヒンジ部12の中央付近におけるクリップ部2が配置されていない領域を広く確保することが可能となり、これにより、筆記者の腕や肘がクリップ部2に特にあたりにくくなる。したがって、ノートとして特に好適に使用することができる。
あるいは、図8に示されるクリップファイルFbのように、ヒンジ部12の延在方向の一端側に配置されているクリップ部2が、連結部21をヒンジ部12の延在方向の該一端側に向けるような姿勢で設けられ、ヒンジ部12の延在方向の他端側に配置されているクリップ部2が、連結部21をヒンジ部12の延在方向の該一端側に向けるような姿勢で設けられてもよい。つまり、ヒンジ部12の延在方向の上端側に配置されているクリップ部2(2U)と、ヒンジ部12の延在方向の下端側に配置されているクリップ部2(2L)とがいずれも、連結部21を上側に向けるような姿勢で設けられてもよい。あるいは、図8とは逆に、ヒンジ部12の延在方向の上端側に配置されているクリップ部2(2U)と、ヒンジ部12の延在方向の下端側に配置されているクリップ部2(2L)とがいずれも、連結部21を下側に向けるような姿勢で設けられてもよい。もっとも、「上側」および「下側」といった方向の規定は、説明の便宜のためのものであり、クリップファイルFの使用時の方向などを限定するものではない。
上記の実施形態に係るクリップファイルFおよび上記の変形例に係るクリップファイルFaでは、一対のクリップ部2,2が、挟持状態Pにおいて互いの姿勢が逆向きとなるように設けられていたが、この変形例に係るクリップファイルFbでは、一対のクリップ部2,2が、挟持状態Pにおいて互いの姿勢が同じ向きとなるように設けられることになる。
この変形例に係るクリップファイルFbによると、挟持状態Pと開放状態Qとを切り換えるにあたってのクリップ部2の回動方向が互いに同じものとなる。したがって、使用者は、切り換えに係る操作を直感的に行うことができる。
また、上記の実施形態あるいは上記の各変形例において、ファイル本体部1が備えるヒンジ部12は帯状の部材により構成されていたが、ヒンジ部を実現する態様はこれに限らない。
例えば、図9に示されるファイル本体部1aのように、1枚の矩形状の板状部材3が、その中央に設けられた折り曲げ線31を介して折り曲げられた構成とされてもよい。このファイル本体部1aにおいては、折り曲げ線31がヒンジ部12aを構成する。また、板状部材3における折り曲げ線31の一方側の部分301が一方の表紙(表表紙)11aとなり、折り曲げ線31の他方側の部分302が他方の表紙(裏表紙)11aとなることで、一対の表紙11a,11aが構成される。このようなファイル本体部1aを用いて構成されるクリップファイルの場合、複数のクリップ部2,2は、折り曲げ線31の延在方向の両端側に分けて配置して、板状部材3における折り曲げ線31の近傍の位置に設ければよい。
また、図10に示されるファイル本体部1bのように、互いに別体である2枚の矩形状の板状部材401,402が、各々の端辺を直接に接続された構成とされてもよい。このファイル本体部1bにおいては、両板状部材401,402の接続部分41がヒンジ部12bを構成する。また、一方の板状部材401が一方の表紙(表表紙)11bとなり、他方の板状部材402が他方の表紙(裏表紙)11bとなることで、一対の表紙11b,11bが構成される。このようなファイル本体部1bを用いて構成されるクリップファイルの場合、複数のクリップ部2,2は、接続部分41の延在方向の両端側に分けて配置して、裏表紙11bを構成する板状部材402における接続部分41の近傍の位置に設ければよい。
上記の実施形態あるいは上記の各変形例において、ファイル本体部1はヒンジ部12,12a,12bを備えるものであったが、ヒンジ部は必須の要素ではない。
例えば、図11に示されるように、裏表紙11cとなる1枚の矩形状の板状部材501のみからファイル本体部1cを構成してもよい。このようなファイル本体部1cを用いて構成されるクリップファイルFcの場合、複数のクリップ部2,2は、ヒンジ部ではなく表紙11cに設けられる。すなわち、複数のクリップ部2,2は、表紙(ここでは、裏表紙)11cを構成する板状部材501のいずれかの端辺501nの延在方向の両端側に分けて配置されて、該板状部材501における該端辺501nの近傍の位置に設けられる。このクリップファイルFcにおいては、被挟持物Tは、板状部材501の上に重ねられ、クリップ部2は、板状部材501とその上に重ねられた被挟持物Tとを一体的に挟持する。
なお、図11に示されるファイル本体部1cにおいて、板状部材501が、裏表紙ではなく表表紙として用いられてもよい。この場合、被挟持物Tは、板状部材501の下に重ねられ、クリップ部2は、板状部材501とその下に重ねられた被挟持物Tとを一体的に挟持することになる。
また、図12に示されるように、図11に示されるファイル本体部1cに、表表紙11cとなる1枚の板状部材502をさらに追加して設けてもよい。このようなファイル本体部1dを用いて構成されるクリップファイルFdにおいては、被挟持物Tは、一対の板状部材501,502の間に挟み込まれ、クリップ部2は、一対の板状部材501,502とその間に配置された被挟持物Tとを一体的に挟持することになる。
また、上記の実施形態などにおいて、ファイル本体部1が、表紙11がヒンジ部12を介してもう一つの表紙11と連なった構成を備えている場合に、複数のクリップ部2,2が、ヒンジ部12の延在方向の両端側に分けて配置されるものとしたが、複数のクリップ部2,2が、表紙11におけるヒンジ部12と接続されていない端辺の延在方向の両端側に分けて配置されてもよい。換言すると、ファイル本体部1において、表紙11が、クリップ部2が配置される端辺とは別の端辺においてヒンジ部12を介してもう一つの表紙11と連なった構成を備えていてもよい。
例えば、図13に示されるクリップファイルFe,Ffのように、複数のクリップ部2,2を、一方の表紙11におけるヒンジ部12が設けられる側の端辺11hと角部分を介して隣り合う端辺(表紙11が矩形の場合は直交する端辺)11uの延在方向の両端側に分けて配置して、該表紙11における該端辺11uの近傍部分に設けてもよい。換言すると、ファイル本体部1e,1fのように、表紙11が、クリップ部2が配置される端辺11uと角部分を介して隣り合う端辺11hにおいてヒンジ部12を介してもう一つの表紙11と連なった構成を備えていてもよい。なお、図13(a)には、一対の表紙11,11が長辺の側でヒンジ部12を介して連なる場合が示されており、図13(b)には、一対の表紙11,11が短辺の側でヒンジ部12を介して連なる場合が示されている。
また例えば、図14に示されるクリップファイルFg,Fhのように、複数のクリップ部2,2を、一方の表紙11におけるヒンジ部12が設けられる側の端辺11hと平行に延在する端辺11pの延在方向の両端側に分けて配置して、該表紙11における該端辺11pの近傍部分に設けてもよい。換言すると、ファイル本体部1g,1hのように、表紙11が、クリップ部2が配置される端辺11pと平行に延在する端辺11hにおいてヒンジ部12を介してもう一つの表紙11と連なった構成を備えていてもよい。なお、図14(a)には、一対の表紙11,11が長辺の側でヒンジ部12を介して連なる場合が示されており、図14(b)には、一対の表紙11,11が短辺の側でヒンジ部12を介して連なる場合が示されている。
いうまでもなく、図13および図14に示される各変形例において、ヒンジ部12は、帯状の部材により構成されてもよいし(図1)、折り曲げ線31(図9)や接続部分41(図10)などにより構成されてもよい。
また、上記の変形例などにおいて、複数のクリップ部2,2が表紙11に設けられる場合、該複数のクリップ部2,2は、表紙11におけるいずれかの端辺の延在方向の両端側に分けて配置されるものとしたが、複数のクリップ部2,2が、表紙11における互いに異なる端辺に分けて配置されてもよい。
例えば、図15(a)および図15(b)に示されるクリップファイルFi,Fjのように、複数のクリップ部2,2を、表紙11のいずれかの角部分を介して隣り合う端辺11m,11mに分けて配置してもよい。図15(a)には、表紙11が三角形状である場合が示されており、図15(b)には、表紙11が矩形状である場合が示されているが、いうまでもなく、この変形例は、表紙11の形状が、これら以外の形状であっても適用可能である。すなわち、この変形例において、表紙11は、角部分を介して隣り合う端辺11m,11mを含む形状であればどのようなものであってもよい。また、複数のクリップ部2,2を、表紙11の角部分を介して隣り合う端辺11m,11mに分けて配置する場合、図15(a)に示されるように、一方のクリップ部2を端辺11mにおける該角部分の近傍に配置するとともに、他方のクリップ部2を端辺11mの中央付近に配置してもよいし、図15(b)に示されるように、両方のクリップ部2を各端辺11mにおける該角部分の近傍に配置してもよい。
あるいは、図16に示されるクリップファイルFkのように、複数のクリップ部2,2を、表紙11における互いに平行に延在する端辺11n,11nに分けて配置してもよい。図16には、表紙11が角丸の矩形状である場合が示されているが、いうまでもなく、この変形例は、表紙11の形状がこれ以外の形状であっても適用可能である。すなわち、この変形例において、表紙11は、互いに平行に延在する端辺11n,11nを含む形状であればどのようなものであってもよい。
また、上記の実施形態などにおいて、ヒンジ部12が帯状の部材により構成される場合に、表紙11およびヒンジ部12が、互いに異なる材料から形成されてもよい。例えば、上記の実施形態においては、表紙11とヒンジ部12が、同じ材料を用いて形成されつつ、厚みが異なるものとされることで、表紙11が相対的に硬いものとされ、ヒンジ部12が相対的に柔らかなものとされていたが、表紙11を第1の材料を用いて形成し、ヒンジ部12を、第1の材料よりも軟質な第2の材料を用いて形成してもよい。すなわち、表紙11とヒンジ部12は、材料および厚みの少なくとも一方が互いに異なるものとされることで、前者が後者よりも硬質となるように形成することができる。
また、上記の実施形態などにおいて、ファイル本体部1が一対の表紙11,11を備える場合に、該一対の表紙11,11の各々が、材料および厚みの少なくとも一方が互いに異なるものとされてもよい。例えば、図10に示されるファイル本体部1bや図12に示されるファイル本体部1dにおいて、一方の表紙11b,11cとなる板状部材401,501と、他方の表紙11b,11cとなる板状部材402,502とを、材料および厚みの少なくとも一方が互いに異なるものとしてもよい。
また、上記の実施形態などにおいて、クリップ部2は2個以上設けられてもよい。例えば、図17に示されるクリップファイルFlのように、4個のクリップ部2が、ヒンジ部12の延在方向の両端側に2個ずつに分けて配置されてもよい。
また、上記の実施形態などにおいて、クリップ部2は、その回動範囲が略90度とされており、略90度だけ軸回転されることによって挟持状態Pと開放状態Qの間で切り換えられるものとされていたが、クリップ部の回動範囲はこれに限られるものではない。例えば、クリップ部が、90度以上の所定の角度だけ軸回転されることによって、挟持状態Pと開放状態Qとの間で切り換えられるものであってもよいし、逆に90度より小さい所定の角度だけ軸回転されることによって、挟持状態Pと開放状態Qの間で切り換えられるものであってもよい。
また、上記の実施形態などに係るクリップファイルFでは、クリップ部2が、被挟持物Tとその上下に重なった状態となっているヒンジ部12とを一体的に挟持するものとしたが、クリップ部2は被挟持物Tだけを挟持するものであってもよい。具体的には例えば、ヒンジ部12における厚み方向から見て挟持状態Pのクリップ部2と重なる部分が、窓状に切り取られたものとして、該窓状の部分から露出している被挟持物Tをクリップ部2が挟持するものとしてもよい。
また、表紙11のサイズ、ヒンジ部12の幅、などは適宜に決定することができる。コピー用紙などを被挟持物TとすることでクリップファイルFをノートとして使用することを想定した場合、一般的なコピー用紙のサイズ(A4判、B5判、など)を想定して、表紙11を該コピー用紙よりも一回り大きなサイズとすることも好ましい。
また、クリップ部2のサイズなども適宜に決定することができる。ただし、クリップ部2は、挟持部22の幅が十分に細いもの(好ましくは15mm以下であり、特に好ましくは10mm程度)とされることも好ましい。挟持部22の幅が細くなるほど、被挟持物Tが挟持される領域が狭いものとなり、例えば、クリップファイルFをノートとして使用する場合に、被挟持物Tの広い範囲に筆記などを行うことが可能となる。
いうまでもなく、上記の実施形態および各変形例は、適宜に組み合わせることが可能である。例えば、図11~図14に示される各変形において、表紙11の端辺の延在方向の両端側に分けて配置される複数のクリップ部2,2は、図示されるように、連結部21を該端辺の延在方向の中央側に向けるような姿勢で設けられてもよいが、図7に示される変形例を適用して、該端辺の延在方向の一端側に配置されているクリップ部2が、連結部21を該一端側に向けるような姿勢で設けられ、該端辺の延在方向の他端側に配置されているクリップ部2が、連結部21を他端側に向けるような姿勢で設けられてもよい。あるいは、図8に示される変形例を適用して、該端辺の延在方向の一端側に配置されているクリップ部2と、該端辺の延在方向の他端側に配置されているクリップ部2の両方が、連結部21を該一端側に向けるような姿勢で設けられてもよい。
また、各部の具体的な形状、仕様、その他の詳細な構成等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。また、実施形態および各変形例に係る構成を適宜に組み合わせてもよいことはいうまでもない。
1,1a~1h ファイル本体部
11 表紙
12 ヒンジ部
2 クリップ部
21 連結部
22 挟持部
221 裏側挟持片
222 表側挟持片
223 接続部
224 傾斜片
225 テーパ面
226 突起
227 突壁
P 挟持状態
Q 開放状態
F,Fa~Fl クリップファイル
T 被挟持物
11 表紙
12 ヒンジ部
2 クリップ部
21 連結部
22 挟持部
221 裏側挟持片
222 表側挟持片
223 接続部
224 傾斜片
225 テーパ面
226 突起
227 突壁
P 挟持状態
Q 開放状態
F,Fa~Fl クリップファイル
T 被挟持物
Claims (12)
- 表紙を含んで構成されるファイル本体部と、
複数のクリップ部と、
を備え、
前記クリップ部が、
前記ファイル本体部に対して軸回転可能に連結された連結部と、
前記連結部と連なって設けられた挟持部と、
を備え、
前記クリップ部が軸回転されることで、前記挟持部が前記表紙と重ねて配置されている被挟持物を挟持する挟持状態と、前記挟持部が前記被挟持物を開放する開放状態との間で切り換えられる、
ことを特徴とする、クリップファイル。 - 請求項1に記載のクリップファイルであって、
前記ファイル本体部において、前記表紙が、ヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっており、
前記複数のクリップ部が、前記ヒンジ部の延在方向の両端側に分けて配置されている、
ことを特徴とする、クリップファイル。 - 請求項1に記載のクリップファイルであって、
前記複数のクリップ部が、前記表紙の端辺の延在方向の両端側に分けて配置されている、
ことを特徴とする、クリップファイル。 - 請求項3に記載のクリップファイルであって、
前記ファイル本体部において、前記表紙が、前記クリップ部が配置される端辺とは別の端辺においてヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっている、
ことを特徴とする、クリップファイル。 - 請求項4に記載のクリップファイルであって、
前記ファイル本体部において、前記表紙が、前記クリップ部が配置される端辺と角部分を介して隣り合う端辺においてヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっている、
ことを特徴とする、クリップファイル。 - 請求項4に記載のクリップファイルであって、
前記ファイル本体部において、前記表紙が、前記クリップ部が配置される端辺と平行に延在する端辺においてヒンジ部を介してもう一つの表紙と連なっている、
ことを特徴とする、クリップファイル。 - 請求項1から6のいずれかに記載のクリップファイルであって、
前記クリップ部が、前記連結部を前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の中央側に向けるような姿勢で設けられる、
ことを特徴とする、クリップファイル。 - 請求項1から6のいずれかに記載のクリップファイルであって、
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の一端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記一端側に向けるような姿勢で設けられ、
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の他端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記他端側に向けるような姿勢で設けられる、
ことを特徴とする、クリップファイル。 - 請求項1から6のいずれかに記載のクリップファイルであって、
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の一端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記一端側に向けるような姿勢で設けられ、
前記ヒンジ部あるいは前記表紙の端辺の延在方向の他端側に配置されている前記クリップ部が、前記連結部を前記一端側に向けるような姿勢で設けられる、
ことを特徴とする、クリップファイル。 - 請求項1に記載のクリップファイルであって、
前記複数のクリップ部が、前記表紙における互いに異なる端辺に分けて配置されている、
ことを特徴とする、クリップファイル。 - 請求項10に記載のクリップファイルであって、
前記複数のクリップ部が、前記表紙の角部分を介して隣り合う端辺に分けて配置されている、
ことを特徴とする、クリップファイル。 - 請求項10に記載のクリップファイルであって、
前記複数のクリップ部が、前記表紙における互いに平行に延在する端辺に分けて配置されている、
ことを特徴とする、クリップファイル。
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20231030 |