JP4064710B2 - 綴じ具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対向する前記綴り桿が、略全長に亘って重なり合う全閉位置と、先端側の一部同士が重なり合う半開位置と、先端同士が所定距離離間する全開位置との間で移動可能に構成した、書類等を綴じるための綴じ具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のいわゆるチューブファイルは、書類収容効率がよいうえ、綴り桿が直線状をなし用紙を無理なく繰れることから検索性においても優れるという特長を有している。一方、いわゆるリングファイルは、綴じている書類の部分的な抜き差しが容易である他、書類を見開き状態にして安定保持できることから閲覧性に優れるという特長を有している。
【0003】
そして、これら双方の特長、すなわち書類収容効率、検索性、抜き差し容易性、閲覧性に優れた特長を併せ持つようなファイルも開発されている。その一例として、部分円環状をなす綴り桿を表表紙及び裏表紙の基端部から延出させるとともに、背表紙の中央に縦に延びるヒンジ構造を設けておき、背表紙がそのヒンジ構造によって内側を山にして縦に折れることにより、前記綴り桿が、略全長に亘って重なり合う全閉位置と、先端側の一部同士が重なり合う半開位置と、先端同士が所定距離離間する全開位置との間で移動可能に構成したものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したファイルは、背表紙が折れ曲がるうえにヒンジ構造が見えるため、外観上好ましくない。また、背表紙に取り付けた見出し等も折れ曲がるという不具合もある。さらに、例えば机上にファイルを置いて綴り桿の開閉操作を行った場合に、背表紙が縦に折れる際に机の天板と擦れ合うことになり、綴り桿の開閉に円滑性を欠く場合も生じ得る。
【0005】
そこで本発明は、上述した不具合を一挙に解決し、外観や開閉円滑性に優れ、かつ上述したようなチューブファイル及びリングファイルの特長を兼ね備えたファイルの綴じ具を提供することをその所期の課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明に係る綴じ具は、ファイル本体に設けたベース部の両側端部に、第1結合機構を介して外方端部を少なくとも回動可能に結合した一対の回動部材と、これら各回動部材に固定した綴り桿とを備え、前記各回動部材の回動に伴って、対向する前記綴り桿が、略全長に亘って重なり合う全閉位置と、先端側の一部同士が重なり合う半開位置と、先端同士が所定距離離間する全開位置との間で移動するように構成したものであって、前記各回動部材の内方端部同士を回動可能にかつ解離可能に結合する第2結合機構を設けるとともに、前記第1結合機構を、回動部材をベース部に対しスライド移動も可能に支持するものとし、前記各回動部材が、前記全閉位置と半開位置との間では、前記第2結合機構により内方端部同士を結合された状態で外方端部をスライドさせつつ回動し、前記半開位置と全開位置との間では、前記第2結合機構による内方端部同士の結合が解除されてそれらが解離した状態で回動するようにしていることを特徴とする。
【0007】
ここで「ファイル本体」とは、背表紙を少なくとも含み、表表紙、裏表紙をさらに含む場合もある。
【0008】
このようなものであれば、回動部材の回動移動によってのみ綴り桿の開閉が行われるため、背表紙が折れ曲がることがない。したがって、外観を良好なものにできるうえ、従来のように背表紙が天板と擦れ合うことがないので、綴り桿の開閉円滑性を向上させることができる。
【0009】
本発明において前記半開位置と全開位置との間では、回動部材の内方端部同士の結合が解除されているため各回動部材が独立に動くと、例えば全開位置から半開位置にすべく回動部材の内方端同士を突き合わせる際に、手間がかかり操作性に難点を生じる。これを回避するには、少なくとも前記半開位置と全開位置との間で各回動部材を互いに対称に回動させる同期機構をさらに備えたものが好ましい。
【0010】
より望ましくは、前記同期機構に、前記半開位置と全閉位置との間においても各回動部材を互いに対称に回動させる機能を兼備させることがよい。
【0011】
簡単な構成で、回動部材のベース部に対する回動動作及びスライド動作を円滑かつ確実なものとするには、前記第1結合機構を、前記ベース部に設けた長孔と、前記回動部材に設けられ前記長孔に回動かつスライド可能に嵌合する軸部材とから構成しておくことが好ましい。
【0012】
全閉状態を保持する一態様としては、前記全閉位置で各回動部材の回動を解除可能にロックするロック機構を設けたものを挙げることができる。
【0013】
部品点数の削減を図るには、前記ロック機構を、前記第2結合機構の構成部材の少なくとも一部を共用してなるものとしておくことが望ましい。
【0014】
具体的な実施態様としては、前記回動部材が矩形板状をなし全閉位置において背表紙と平行で互いに略面一となるものであって、前記ロック機構が、ロック操作部と、このロック操作部の操作によりロック位置と非ロック位置との間で移動可能に背表紙に取り付けられた係止部材と、一方の回動部材から延伸し、他方の回動部材に設けた貫通孔を介してその裏側に位置する前記係止部材に係り止められる被係止部材とを備えたものを挙げることができる。
【0015】
第2結合機構の具体的な実施態様としては、前記第2結合機構が、一方の回動部材の内方端部に設けた軸受部と、他方の回動部材の内方端部に設けられ前記軸受部に回動可能に係り合う軸部と、前記軸受部と軸部との係り合い状態を解除可能に保持する係合保持部とを備えたものを挙げることができる。
【0016】
綴じ込んだ書類の保持や検索性に優れたものとするには、回動部材の外方端部に設けられ、前記全閉位置において背表紙に直交して起立する用紙押さえ板をさらに備えたものが好ましい。
【0017】
その場合、前記用紙押さえ板の反背表紙側端部から綴り桿を延伸させておけばよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態について図を参照して説明する。
【0019】
本実施形態に係るファイルは、図1に示すように、ファイル本体1と、書類を綴じるための綴じ具2とを備えたものである。
【0020】
ファイル本体1は、例えば、表表紙11、背表紙12及び裏表紙13を一体に成形してなる樹脂製のもので、表紙間の接続部分の厚み寸法を他の部分より小さくし、その部分が屈曲可能なヒンジ機能を有するようにしている。なお、背表紙12と、表表紙11及び裏表紙13とが別体のものでも構わない。また図1では、このファイル本体1の一部を省略している。
【0021】
綴じ具2は、2穴用紙を綴じ込むためのものであって、前記背表紙12に固定した矩形板状をなすベース部3と、一対の矩形板状をなす回動部材4A、4Bと、各回動部材4A、4Bの外方端部と前記ベース部3の両端部とを結合する第1結合機構5と、各回動部材4A、4Bの内方端部同士を回動可能にかつ解離可能に結合する第2結合機構6と、各回動部材4A、4Bにそれぞれ固定した部分円環状をなす綴り桿7A、7Bと、各回動部材4A、4Bを互いに対称に回動させる同期機構8とを備えてなる。そして、前記各回動部材4A、4Bの回動に伴って、対向する前記綴り桿7A、7Bが、略全長に亘って重なり合う全閉位置C(図1に示す)と、先端側の一部同士が重なり合う半開位置HO(図2に示す)と、先端同士が所定距離離間する全開位置O(図3に示す)との間で移動するように構成している。
【0022】
各部を説明する。
【0023】
ベース部3は、長手方向を背表紙12の縦方向に一致させて、該背表紙12の内面略中央にリベット等によって固定した例えば樹脂製のものである。もちろん背表紙12と一体に成形しても構わない。
【0024】
回動部材4A、4Bは、前記ベース部3の略半分の幅寸法を有する例えば樹脂製板状体であり、全閉位置Cにおいては、内方端を突き合わせるようにして背表紙12と平行でかつ互いに略面一な姿勢となり、全開位置Oにおいては、内方端同士が解離して、背表紙12に略鉛直な姿勢で起立する。
【0025】
第1結合機構5は、図1、図4等に示すように、前記ベース部3に対し、回動部材4A、4Bの外方端部を前記縦方向に沿った軸を中心に回動可能に、かつ左右方向にのみスライド移動可能に支持するものである。具体的にはベース部3の各側縁部に設けた左右に延びる複数の長孔51と、回動部材4A、4Bの外方端部に縦方向に貫通させた軸部材52とを具備し、この軸部材52を前記長孔51に嵌合させてなるものである。また軸部材52にはコイルバネ等の図示しない第1弾性付勢部材が装着してあり、この第1弾性付勢部材により前記回動部材4A、4Bを全開位置O側に向かって付勢している。
【0026】
第2結合機構6は、図7等に示すように、一方の回動部材4Aの内方端部に一体に設けた軸受部61と、他方の回動部材4A、4Bの内方端部に一体に設けられ前記軸受部61に回動可能に係り合う軸部62と、前記軸受部61と軸部62との係り合い状態を解除可能に保持する係合保持部63とを備えたものであり、この第2結合機構6によって、前記各回動部材4A、4Bは、前記全閉位置Cと半開位置HOとの間では、内方端部同士を結合された状態で外方端部をスライドさせつつ回動し、前記半開位置HOと全開位置Oとの間では、この第2結合機構6による内方端部同士の結合が解除されてそれらが解離した状態で回動するように構成してある。
【0027】
詳述すると、軸受部61は、回動部材4A、4Bを背表紙12と平行にした状態、すなわち全閉位置Cでの状態で、下半分が開口する半円筒状をなすもので、縦方向に沿って延伸するように設定してある。
【0028】
軸部62は、前記軸受部61の前記開口61aから嵌め入れられてその軸受面(内周面)に外周面を添接させ回動可能に嵌合する円柱状をなすもので、縦方向に沿って延伸するように設定してある。
【0029】
係合保持部63は、金属板状のものであり、基端部を他方の回動部材4A、4Bに回動可能に取り付けられ、先端部を一方の回動部材4A、4Bに向かって延出させたもので、その先端部下面に形成した係合面63aを前記軸受部61の外周面に押し当てるように構成している。この係合面63aは前記軸受部61の外周面に沿うような円筒内面形状をなし、この係合面63aと軸部62とによって前記軸受部61を挟み込み、軸部62から軸受部61が離脱するのを抑止するとともに、軸受部61と軸部62との係り合い状態を保持する。なお、この係合保持部63は図示しない第2弾性付勢部材によって、その先端部が軸部62方向に動く向きに付勢してある。一方、この係合保持部63の基端部からは係合解除操作部S1が一体に延伸させてあって、図10に示すように、この係合解除操作部S1を前記第2弾性付勢部材による付勢力に逆らって操作し、係合保持部63を回動させることにより、係合面63aを軸受部61の外周面から解離させ、軸受部61と軸部62との係り合いを解除可能な状態となるように構成している。
【0030】
綴り桿7A、7Bは、図1等に示すように、前記第2結合機構6の軸線、すなわち回動部材4A、4Bの内方端部を中心にした部分円環状をなす金属製のもので、前記回動部材4A、4Bの外方端部から直角に屈曲させて設けた用紙押さえ板10の先端部(反背表紙側端部)から延伸させてなる。なお用紙孔への挿入を容易化すべく、綴り桿7A、7Bの先端は徐々に細くなるように構成してある。
【0031】
同期機構8は、図3、図10、図12等に示すように、前記全閉位置Cから全開位置Oに亘って左右の回動部材4A、4B及びこれらに固定した左右の綴り桿7A、7Bを、互いに対称に同期回動させるものである。具体的にこのものは、各回動部材4A、4Bから等距離離間した部位に自転可能に設けたピニオン81と、前記回動部材4A、4Bの内面であって第1結合機構5による結合軸から偏位した部位に、縦方向に延びる軸線周りに回動可能に取り付けたラック部材82と、前記ピニオン81を背表紙12に鉛直な方向に沿って移動可能に支持する支持部材83とを具備し、前記各ラック部材82のラック歯82aを前記ピニオン81に相反する方向から歯合させてなるものである。ラック部材82は、帯状をなし一方の側縁部にラック歯82aを形成してなるものであり、その基端部に薄肉部を形成してこの部分を中心にして前記回動部材4A、4Bに対しヒンジ回動可能に構成してある。支持部材83は、ピニオン81を背表紙12に鉛直な軸線周りに自転可能に支持するピニオン支持体84と、このピニオン支持体84を背表紙12に鉛直な方向に沿ってのみ移動可能に支持する支持部材本体85とを備えたものである。ピニオン支持体84は筐体状をなし左右に開口するもので、各開口から前記ラック部材82が挿入されて内部のピニオン81に歯合させてある。支持部材本体85は、前記ピニオン支持体84とベース部3との間に介在してこれらを連結するもので、本実施形態では、対称をなす一対の屈曲可能な屈曲板85a、85bから構成し、これら屈曲板85a、85bが屈伸することによりピニオン支持体84を背表紙12に鉛直な方向に沿ってのみ移動させ得るようにしている。なお、この同期機構8は、全閉位置Cにおいては、背表紙12と回動部材4A、4Bとの間に収容されることとなるが、この同期機構8を収容するための収容凹部や収容孔を、回動部材4A、4Bの裏面やベース部3に設けている。
【0032】
さらに本実施形態では、図7、図8等に示すように、前記全閉位置Cで各回動部材4A、4Bの回動を解除可能にロックするロック機構9を設けている。このロック機構9は、前記第2結合機構6の構成部材の少なくとも一部を共用してなるものである。具体的にこのものは、ロック操作部91と、このロック操作部91の操作によりロック位置Pと非ロック位置Qとの間で移動可能に設けた係止部材92と、前記他方の回動部材4A、4Bから延伸し、前記一方の回動部材4A及びベース部3に設けた貫通孔4a、3aを介してその裏側に位置する前記係止部材92に係り止められる被係止部材93とを備えたものである。
【0033】
詳述すると、係止部材92は、例えば金属板状の係止部材本体921と、この係止部材本体921の先端から背表紙12と鉛直に屈曲延伸させた起立体922とからなるもので、この起立体922の基端部に厚み方向に貫通する係止孔92aが設けてある。係止部材92は、背表紙12とベース部3との間に形成した係止部材挿入空間SAに挿入されて左右方向にのみ移動可能に支持させてある。なお、この係止部材92は図示しない第3弾性付勢部材によりロック位置P側に付勢している。
【0034】
また、この係止部材92の基端部からは、外側方から操作可能なようにロック操作部91が側方に向かって一体に延伸させてあり、図8に示すように、このロック操作部91を押し込むことにより前記係止部材92を前記第3弾性付勢部材の付勢力に逆らって非ロック位置Q側に移動させ得るようにしている。
【0035】
被係止部材93は、前記係合保持部63の先端から側方に向かって一体に延出した舌片状のもので、前記全閉位置Cにおいて、前記係止孔92aに挿入されることにより、他方の回動部材4Bを回動不能にロックし、ひいては一方の回動部材4Aをも回動不能にロックする。
【0036】
しかして、このロック機構9は、ロック解除には前記ロック操作部91の操作が必要であるが、ロックさせる際には、単に被係止部材93または他方の回動部材4A、4Bを閉止位置に向かって押し込めばよいようにしてある。すなわち、前記起立体922の先端部は外方に傾斜屈曲させてあって、被係止部材93または他方の回動部材4A、4Bを閉止位置に向かって押し込むことにより、前記被係止部材93が、前記傾斜面を押圧し、係止部材91を非ロック位置Qに向かって移動させ得るようにしてある。そして、そこからさらに押し込んで被係止部材93を前記係止孔92aに臨む位置まで落とし込むと、前記第3弾性付勢部材の付勢力によって係止部材92がロック位置Pに移動し、その係止孔92aが被係止部材93に係り合うようにしてある。
【0037】
このように構成した綴じ具2の使用方法及び作用について以下に説明する。
【0038】
全閉位置Cにおいては、図1、図4、図7に示すように、回動部材4A、4B同士はその内方端部を第2結合機構6により係合された状態で面一となっており、対向する前記綴り桿7A、7Bは略全長に亘って重なり合った状態となっている。また、用紙押さえ板10は鉛直姿勢となっており、第1結合機構5を構成する軸部材52は、長孔51の外方端部に位置している。この状態はロック機構9のロック作用により維持されており、外力が加わらない限り、回動部材4A、4Bや綴り桿7A、7Bが開くことはない。
【0039】
ここで、ロック操作部91を押圧操作すると、図8に示すように、係止部材92がロック位置Pから非ロック位置Qに移動し、係止孔92aが被係止部材93から抜脱されてその係り合いが解除される。
【0040】
すると弾性付勢部材の付勢力で回動部材4A、4Bは全開位置O側に自動的に回動移動する。このとき、回動部材4A、4Bの内方端部同士は第2結合機構6により分離不能に結合されているため、回動部材4A、4Bの外方端部は、前記軸部材52が前記長孔51の内方端にあたってそれ以上のスライドを禁止されるまで内方にスライド移動する。このスライド移動は、綴り桿7A、7Bが重なり合い状態を保って全閉位置Cから半開位置Oまで開くことを可能にする。すなわち、このことにより、図示しない所定径を有する紙葉類の綴じ孔に綴り桿7A、7Bが干渉しない軌跡を保って全閉位置Cから半開位置Oまで開くことを可能にする。
【0041】
内方へのスライドが制限されたその状態が、図2、図5、図9に示す前記半開位置HOである。この半開位置HOでは、上述したように、前記綴り桿7A、7Bの先端側の一部同士が重なり合っている。そして回動部材4A、4Bは傾斜姿勢になっているとともに、用紙押さえ板10も先端が外側に開いた傾斜姿勢となっている。したがってこの綴り桿7A、7Bに挟み込まれている書類は、用紙押さえ板10の傾斜により、左右いずれかまたは双方に分離して見開き状態となる。
【0042】
次に、図10に示すように、この半開位置HOから係合解除操作部S1を外側に開くように操作し、係合保持部63の係合面63aを前記軸受部61外周面から解離させると、軸受部61と軸部62との係り合い状態が解除され、回動部材4A、4Bの内方端同士が離間する。そして、前記第1弾性付勢部材の付勢力等に加え書類の重み等が重畳されて、この回動部材4A、4Bは、全開位置Oにまで前記軸部材52を中心に自動的に回動することとなる。
【0043】
図3、図6、図11に示す全開位置Oにおいては、上述したように、綴り桿7A、7Bの先端同士が所定距離離間した状態となり、書類の抜き差しが可能となる。
【0044】
なお、この間において、回動部材4A、4Bは、同期機構8の作用により、常に左右対称に回動する。
【0045】
一方、この綴じ具2を閉じるには、全開位置Oからいずれか一方の回動部材4A、4Bを全閉位置Cに向かって回動させる。このとき同期機構8により他方の回動部材4A、4Bも対称に全閉位置Cに向かって回動する。
【0046】
半開位置HOに達すると、軸部62と係合面63aとの間に軸受部61が入り込むとともに軸受部61の開口61aから軸部62が軸受部61に嵌合して、回動部材4A、4Bの内方端部同士が結合する。
【0047】
さらに回動部材4A、4Bを全閉位置Cに向かって回動させ、全閉位置Cに至らせると、ロック機構9が作動し、その状態が保たれることとなる。
【0048】
このように構成した本実施形態によれば、回動部材4A、4Bの回動移動によってのみ綴り桿7A、7Bの開閉が行われるため、背表紙12が折れ曲がることがない。したがって、外観を良好なものにできるうえ、従来のように背表紙が机の天板等と擦れ合うことがないので、綴り桿7A、7Bの開閉円滑性を向上させることができる。
【0049】
また、各回動部材4A、4Bを互いに対称に回動させる同期機構8を設けているため、例えば全開位置Oから半開位置HOにすべく、いずれかの回動部材4A、4Bのみを動かせば、内方端同士を確実に突き合わせることができ、開閉操作性に難点を生じることがない。
【0050】
特に本実施形態における同期機構8はラック−ピニオン機構を利用しているので正確かつ確実な動作を実現可能である。また、ピニオン81が左右には移動しないように支持されており、このピニオン81を対称中心にして各回動部材4A、4Bが回動するため、第1結合機構5によって各回動部材4A、4Bを左右に移動可能に支持させているにもかかわらず、各回動部材4A、4Bが左右にがたつくことなく、非常に円滑かつ静粛な動きをすることとなる。
【0051】
また、ロック機構9を構成する被係止部材93が、前記第2結合機構6を構成する係合保持部63と一体であり、部品としてみれば、共用していると言えるため、部品点数の削減を図ることができる。
【0052】
もちろん、綴り桿7A、7Bは、通常のリング綴じ具におけるものと比べ、遙かに径が大きく、直線に近いため、チューブファイルと近似した書類検索性や収納効率を実現できるうえに、リングファイルのように、左右の綴り桿7A、7Bが中央で開閉するため、書類の一部又は全部の抜き差しが容易である。さらに本実施形態では、用紙押さえ板10も開閉するため、見開き状態を容易に保て、書類閲覧性にも優れるといった効果を奏し得る。
【0053】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、同期機構として他の構成も考えられるし、操作性を無視すれば、同期機構が存在しなくても良い。もちろん半開位置と全開位置との間のみで同期機構が作用するようにしてもよい。
【0054】
第1連結機構も、左右に長孔と軸部材とを設けたもののみならず、いずれか一方にのみ設けたものでもよいし、もちろん長孔と軸部材以外の構造でも構わない。
【0055】
第2連結機構も他の構成が考えられる。
【0056】
その他本発明は上記各図示例に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能であるのは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明によれば、回動部材の回動移動によってのみ綴り桿の開閉が行われるため、背表紙が折れ曲がることがない。したがって、外観を良好なものにできるうえ、従来のように背表紙が天板と擦れ合うことがないので、綴り桿の開閉円滑性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における綴じ具の全閉位置における全体斜視図。
【図2】同実施形態における綴じ具の半開位置における全体斜視図。
【図3】同実施形態における綴じ具の全開位置における全体斜視図。
【図4】同実施形態における綴じ具の全閉位置における正面図。
【図5】同実施形態における綴じ具の半開位置における正面図。
【図6】同実施形態における綴じ具の全開位置における正面図。
【図7】同実施形態における綴じ具の綴り桿に沿って切った全閉位置における構造断面図。
【図8】同実施形態における綴じ具の綴り桿に沿って切った全閉位置における構造断面図。
【図9】同実施形態における綴じ具の綴り桿に沿って切った半開位置における構造断面図。
【図10】同実施形態における綴じ具の綴り桿に沿って切った半開位置における構造断面図。
【図11】同実施形態における綴じ具の綴り桿に沿って切った全開位置における構造断面図。
【図12】同実施形態における同期機構の中央側断面図。
【符号の説明】
1・・・ファイル本体
2・・・綴じ具
3・・・ベース部
4A、4B・・・回動部材
4a・・・貫通孔
5・・・第1結合機構
51・・・長孔
52・・・軸部材
6・・・第2結合機構
61・・・軸受部
62・・・軸部
63・・・係合保持部
7A、7B・・・綴り桿
8・・・同期機構
9・・・ロック機構
91・・・ロック操作部
92・・・係止部材
93・・・被係止部材
10・・・用紙押さえ板
C・・・全閉位置
HO・・・半開位置
O・・・全開位置
P・・・ロック位置
Q・・・非ロック位置

Claims (10)

  1. ファイル本体に設けたベース部の両側端部に、第1結合機構を介して外方端部を少なくとも回動可能に結合した一対の回動部材と、これら各回動部材に固定した部分円環状をなす綴り桿とを備え、前記各回動部材の回動に伴って対向する前記綴り桿が、略全長に亘って重なり合う全閉位置と、先端側の一部同士が重なり合う半開位置と、先端同士が所定距離離間する全開位置との間で移動するように構成したものであって、
    前記各回動部材の内方端部同士を回動可能にかつ解離可能に結合する第2結合機構を設けるとともに、前記第1結合機構に前記回動部材をベース部に対しスライド移動も可能に支持させ、
    前記各回動部材が、前記全閉位置と半開位置との間では、前記第2結合機構により内方端部同士を結合された状態で外方端部をスライドさせつつ回動し、前記半開位置と全開位置との間では、前記第2結合機構による内方端部同士の結合が解除されてそれらが解離した状態で回動するようにしたことを特徴とする綴じ具。
  2. 少なくとも前記半開位置と全開位置との間で各回動部材を互いに対称に回動させる同期機構をさらに備えた請求項1記載の綴じ具。
  3. 前記同期機構が、前記半開位置と全閉位置との間においても各回動部材を互いに対称に回動させるものである請求項2記載の綴じ具。
  4. 前記第1結合機構が、前記ベース部に設けた長孔と、前記回動部材に設けられ前記長孔に回動かつスライド可能に嵌合する軸部材とを具備するものである請求項1、2又は3記載の綴じ具。
  5. 前記全閉位置で各回動部材の回動を解除可能にロックするロック機構をさらに備えた請求項1、2、3又は4記載の綴じ具。
  6. 前記ロック機構が、前記第2結合機構の構成部材の少なくとも一部を共用してなるものである請求項5記載の綴じ具。
  7. 前記回動部材が矩形板状をなし全閉位置において背表紙と平行で互いに略面一となるものであって、前記ロック機構が、ロック操作部と、このロック操作部の操作によりロック位置と非ロック位置との間で移動可能にファイル本体又はベース部に取り付けられた係止部材と、いずれか一方の回動部材から延伸し、他方のの回動部材に設けた厚み方向に貫通する貫通孔を介してその裏側に位置する前記係止部材に係り止め可能な被係止部材とを備えたものである請求項5又は6記載の綴じ具。
  8. 前記第2結合機構が、いずれか一方の回動部材の内方端部に設けた軸受部と、他方の回動部材の内方端部に設けられ前記軸受部に回動可能に係り合う軸部と、前記軸受部と軸部との係り合い状態を解除可能に保持する係合保持部とを備えたものである請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の綴じ具。
  9. 回動部材の外方端部に設けられ、前記全閉位置において背表紙に直交して起立する用紙押さえ板をさらに備えた請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の綴じ具。
  10. 前記用紙押さえ板の先端部から綴り桿を延伸させている請求項9記載の綴じ具。
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