JP2003312181A - 綴じ具 - Google Patents

綴じ具

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JP2003312181A
JP2003312181A JP2002119957A JP2002119957A JP2003312181A JP 2003312181 A JP2003312181 A JP 2003312181A JP 2002119957 A JP2002119957 A JP 2002119957A JP 2002119957 A JP2002119957 A JP 2002119957A JP 2003312181 A JP2003312181 A JP 2003312181A
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Tatsuya Tabata
竜也 田畑
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Kokuyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】全開位置、半開位置、全閉位置の3位置に開閉
操作可能なファイルの綴じ具において、操作性を良好に
し、使い勝手に優れたものを提供する。 【解決手段】部分円環状をなす一対の綴り桿7A、7B
を略全長に亘って重なり合う全閉位置Cと、先端側の一
部同士が重なり合う半開位置HOと、先端同士が所定距
離離間する全開位置Oとの間で移動可能に構成したもの
であって、ファイル本体12に設けた固定基板3に一対
の回動部材4A、4Bを少なくとも回動を含む動きをな
し得るように支持させ、これら回動部材4A、4Bに前
記綴り桿7A、7Bをそれぞれ固定するとともに、前記
半開位置HOと全開位置Oとの間で各回動部材4A、4
Bが離間するように構成し、その離間して動作する各回
動部材4A、4Bを互いに対称に回動させる同期機構8
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部分円環状をなす
対向する綴り桿が、略全長に亘って重なり合う全閉位置
と、先端側の一部同士が重なり合う半開位置と、先端同
士が所定距離離間する全開位置との間で移動可能に構成
した、書類等を綴じるための綴じ具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、部分円環状をなす綴り桿を表表紙
及び裏表紙の基端部から延出させるとともに、背表紙の
中央に縦に延びるヒンジ構造を設けておき、背表紙をそ
のヒンジ構造によって内側を山にして縦に折れるように
することにより、前記綴り桿が、略全長に亘って重なり
合う全閉位置と、先端側の一部同士が重なり合う半開位
置と、先端同士が所定距離離間する全開位置との間で移
動可能に構成したものが知られている。この種の綴じ具
は、綴り桿が部分円環状をなし、いわゆるリングファイ
ル特有の抜き差し容易性、閲覧性に優れた性質を有しつ
つ、書類収容効率、検索性においても優れた特長を有す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たファイルは、背表紙が折れ曲がるうえにヒンジ構造が
見えるため、外観上好ましくない。
【0004】そこで、本願発明者は、背表紙に設けた固
定基板に一対の回動部材を少なくとも回動を含む開閉動
作をなし得るように支持させ、これら回動部材に前記綴
り桿をそれぞれ固定するようにして上記不具合を解決す
べく新たな綴じ具を開発しつつある。
【0005】ところが、このようなものにおいて各回動
部材が独立に動くと、綴り桿の開閉や用紙の抜き差しに
手間がかかり操作性に難点を生じる。
【0006】そこで本発明は、上述した不具合を解決
し、全開位置、半開位置、全閉位置の3位置に開閉操作
可能なこの種のファイルの綴じ具において、操作性を良
好にし、使い勝手に優れたものを提供すべく図ったもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明に係る綴
じ具は、部分円環状をなす一対の綴り桿を略全長に亘っ
て重なり合う全閉位置と、先端側の一部同士が重なり合
う半開位置と、先端同士が所定距離離間する全開位置と
の間で移動可能に構成したものであって、ファイル本体
に設けた固定基板に一対の回動部材を少なくとも回動を
含む動きをなし得るように支持させ、これら回動部材に
前記綴り桿をそれぞれ固定するとともに、前記半開位置
と全開位置との間で各回動部材が離間するように構成
し、その離間動作する回動部材を互いに対称に回動させ
る同期機構を設けたことを特徴とする。
【0008】ここで「ファイル本体」とは、背表紙を少
なくとも含み、表表紙、裏表紙をさらに含む場合もあ
る。
【0009】このようなものであれば、各回動部材が離
間してもそれらがファイル本体に対し互いに対称をなす
ように同期して動くので、一方の綴り桿又は回動部材さ
え動かせば、確実に開閉動作させることができる。この
結果、例えば開いた状態から綴じ具を直接操作せず表表
紙や裏表紙を閉じるだけのラフな操作で、綴り桿を確実
に閉じることなどが可能になり、使い勝手が格段に向上
する。また、例えば回動部材の内方端同士を突き合わせ
て全閉位置にするような構成にしても、突き合わせのた
めの特別な操作を不要なものにできる。
【0010】更に好ましくは、前記同期機構が、前記半
開位置と全閉位置との間においても各回動部材を互いに
対称に回動させるものであることがよい。
【0011】同期を確実にとり、開閉の円滑性を向上さ
せるには、前記同期機構が、各回動部材から等距離離間
した部位に配置したピニオンと、このピニオンを自転可
能に支持するピニオン支持部材と、このピニオン支持部
材を前記固定基板の面板部と鉛直な方向に沿ってのみ移
動可能に支持する支持脚と、基端部を前記回動部材の回
動中心から偏位した部位に回動可能に取り付けた一対の
ラック部材とを備え、各ラック部材のラック歯を前記ピ
ニオンの相反する部位に位置するピニオン歯にそれぞれ
歯合させてなるものが好ましい。
【0012】本発明の効果が特に顕著となる具体的な実
施態様としては、前記一対の回動部材が、外方端部を前
記固定基板の両端部に第1結合機構を介して左右にスラ
イド可能にかつ回動可能に結合され、内方端部同士を第
2結合機構を介して回動可能にかつ解離可能に結合され
たものであり、前記全閉位置と半開位置との間では、前
記各回動部材が第2結合機構により内方端部同士を結合
された状態で回動し、前記半開位置と全開位置との間で
は、第2結合機構による内方端部同士の結合が解除され
てそれらが解離した状態で回動するように構成している
ものを挙げることができる。このようなものであると、
全開位置から半開位置にすべく回動部材の内方端同士を
確実に突き合わせる必要があり、同期機構の効果が特に
顕著に発揮されるからである。
【0013】簡単な構成で回動部材の固定基板に対する
回動動作及びスライド動作を円滑かつ確実なものとする
には、前記第1結合機構を、前記固定基板に設けた長孔
と、前記回動部材に設けられ前記長孔に回動かつスライ
ド可能に嵌合する軸部材とから構成しておくことが好ま
しい。
【0014】全閉状態を保持する一態様としては、前記
全閉位置で各回動部材の回動を解除可能にロックするロ
ック機構を設けたものを挙げることができる。
【0015】部品点数の削減を図るには、前記ロック機
構を、前記第2結合機構の構成部材の少なくとも一部を
共用してなるものとしておくことが望ましい。
【0016】具体的な実施態様としては、前記回動部材
が矩形板状をなし全閉位置において背表紙と平行で互い
に略面一となるものであって、前記ロック機構が、ロッ
ク操作部と、このロック操作部の操作によりロック位置
と非ロック位置との間で移動可能に背表紙に取り付けら
れた係止部材と、一方の回動部材から延伸し、他方の回
動部材に設けた貫通孔を介してその裏側に位置する前記
係止部材に係り止められる被係止部材とを備えたものを
挙げることができる。
【0017】第2結合機構の具体的な実施態様として
は、一方の回動部材の内方端部に設けた軸受部と、他方
の回動部材の内方端部に設けられ前記軸受部に回動可能
に係り合う軸部と、前記軸受部と軸部との係り合い状態
を解除可能に保持する係合保持部とを備えたものを挙げ
ることができる。
【0018】綴じ込んだ書類の保持や検索性に優れたも
のとするには、回動部材の外方端部に設けられ、前記全
閉位置において背表紙に直交して起立する用紙押さえ板
をさらに備えたものが好ましい。
【0019】その場合、前記用紙押さえ板の反背表紙側
端部から綴り桿を延伸させておけばよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て図を参照して説明する。
【0021】本実施形態に係るファイルは、図1に示す
ように、ファイル本体1と、書類を綴じるための綴じ具
2とを備えたものである。
【0022】ファイル本体1は、例えば、表表紙11、
背表紙12及び裏表紙13を一体に成形してなる樹脂製
のもので、表紙間の接続部分の厚み寸法を他の部分より
小さくし、その部分が屈曲可能なヒンジ機能を有するよ
うにしている。なお、背表紙12と、表表紙11及び裏
表紙13とが別体のものでも構わない。また図1では、
このファイル本体1の一部を省略している。
【0023】綴じ具2は、2穴用紙を綴じ込むためのも
のであって、前記背表紙12に固定した矩形板状をなす
固定基板3と、一対の矩形板状をなす回動部材4A、4
Bと、各回動部材4A、4Bの外方端部と前記固定基板
3の両端部とを結合する第1結合機構5と、各回動部材
4A、4Bの内方端部同士を回動可能にかつ解離可能に
結合する第2結合機構6と、各回動部材4A、4Bにそ
れぞれ固定した部分円環状をなす綴り桿7A、7Bと、
前記全閉位置Cで各回動部材4A、4Bの回動を解除可
能にロックするロック機構9とを備えてなる。そして、
前記各回動部材4A、4Bの回動に伴って、対向する前
記綴り桿7A、7Bが、略全長に亘って重なり合う全閉
位置C(図1に示す)と、先端側の一部同士が重なり合
う半開位置HO(図2に示す)と、先端同士が所定距離
離間する全開位置O(図3に示す)との間で移動するよ
うに構成している。
【0024】各部を説明する。
【0025】固定基板3は、長手方向を背表紙12の縦
方向に一致させて、該背表紙12の内面略中央にリベッ
ト等によって固定した例えば樹脂製のものである。もち
ろん背表紙12と一体に成形しても構わない。
【0026】回動部材4A、4Bは、前記固定基板3の
略半分の幅寸法を有する例えば樹脂製板状体であり、全
閉位置Cにおいては、内方端を突き合わせるようにして
背表紙12と平行でかつ互いに略面一な姿勢となり、全
開位置Oにおいては、内方端同士が解離して、背表紙1
2に略鉛直な姿勢で起立する。
【0027】第1結合機構5は、図1、図4等に示すよ
うに、前記固定基板3に対し、回動部材4A、4Bの外
方端部を前記縦方向に沿った軸を中心に回動可能に、か
つ左右方向にのみスライド移動可能に支持するものであ
る。具体的には固定基板3の各側縁部に設けた左右に延
びる複数の長孔51と、回動部材4A、4Bの外方端部
に縦方向に貫通させた軸部材52とを具備し、この軸部
材52を前記長孔51に嵌合させてなるものである。ま
た軸部材52にはコイルバネ等の図示しない第1弾性付
勢部材が装着してあり、この第1弾性付勢部材により前
記回動部材4A、4Bを全開位置O側に向かって付勢し
ている。
【0028】第2結合機構6は、図7等に示すように、
一方の回動部材4Aの内方端部に一体に設けた軸受部6
1と、他方の回動部材4A、4Bの内方端部に一体に設
けられ前記軸受部61に回動可能に係り合う軸部62
と、前記軸受部61と軸部62との係り合い状態を解除
可能に保持する係合保持部63とを備えたものであり、
この第2結合機構6によって、前記各回動部材4A、4
Bは、前記全閉位置Cと半開位置HOとの間では、内方
端部同士を結合された状態で外方端部をスライドさせつ
つ回動し、前記半開位置HOと全開位置Oとの間では、
この第2結合機構6による内方端部同士の結合が解除さ
れてそれらが解離した状態で回動するように構成してあ
る。
【0029】詳述すると、軸受部61は、回動部材4
A、4Bを背表紙12と平行にした状態、すなわち全閉
位置Cでの状態で、下半分が開口する半円筒状をなすも
ので、縦方向に沿って延伸するように設定してある。
【0030】軸部62は、前記軸受部61の前記開口6
1aから嵌め入れられてその軸受面(内周面)に外周面
を添接させ回動可能に嵌合する円柱状をなすもので、縦
方向に沿って延伸するように設定してある。
【0031】係合保持部63は、金属板状のものであ
り、基端部を他方の回動部材4A、4Bに回動可能に取
り付けられ、先端部を一方の回動部材4A、4Bに向か
って延出させたもので、その先端部下面に形成した係合
面63aを前記軸受部61の外周面に押し当てるように
構成している。この係合面63aは前記軸受部61の外
周面に沿うような円筒内面形状をなし、この係合面63
aと軸部62とによって前記軸受部61を挟み込み、軸
部62から軸受部61が離脱するのを抑止するととも
に、軸受部61と軸部62との係り合い状態を保持す
る。なお、この係合保持部63は図示しない第2弾性付
勢部材によって、その先端部が軸部62方向に動く向き
に付勢してある。一方、この係合保持部63の基端部か
らは係合解除操作部S1が一体に延伸させてあって、図
10に示すように、この係合解除操作部S1を前記第2
弾性付勢部材による付勢力に逆らって操作し、係合保持
部63を回動させることにより、係合面63aを軸受部
61の外周面から解離させ、軸受部61と軸部62との
係り合いを解除可能な状態となるように構成している。
【0032】綴り桿7A、7Bは、図1等に示すよう
に、前記第2結合機構6の軸線、すなわち回動部材4
A、4Bの内方端部を中心にした部分円環状をなす金属
製のもので、前記回動部材4A、4Bの外方端部から直
角に屈曲させて設けた用紙押さえ板10の先端部(反背
表紙側端部)から延伸させてなる。なお用紙孔への挿入
を容易化すべく、綴り桿7A、7Bの先端は徐々に細く
なるように構成してある。
【0033】ロック機構9は、図7、図8等に示すよう
に、前記全閉位置Cで各回動部材4A、4Bの回動を解
除可能にロックするものであり、前記第2結合機構6の
構成部材の少なくとも一部を共用してなる。具体的にこ
のものは、ロック操作部91と、このロック操作部91
の操作によりロック位置Pと非ロック位置Qとの間で移
動可能に設けた係止部材92と、前記他方の回動部材4
A、4Bから延伸し、前記一方の回動部材4A及び固定
基板3に設けた貫通孔4a、3aを介してその裏側に位
置する前記係止部材92に係り止められる被係止部材9
3とを備えている。
【0034】詳述すると、係止部材92は、例えば金属
板状の係止部材本体921と、この係止部材本体921
の先端から背表紙12と鉛直に屈曲延伸させた起立体9
22とからなるもので、この起立体922の基端部に厚
み方向に貫通する係止孔92aが設けてある。そしてこ
の係止部材92を、背表紙12と固定基板3との間に形
成した係止部材挿入空間SAに挿入して左右方向にのみ
移動可能に支持させている。なお、この係止部材92
は、図示しない第3弾性付勢部材によりロック位置P側
に付勢されている。
【0035】また、この係止部材92の基端部からは、
外側方から操作可能なようにロック操作部91が側方に
向かって一体に延伸させてあり、図8に示すように、こ
のロック操作部91を押し込むことにより前記係止部材
92を前記第3弾性付勢部材の付勢力に逆らって非ロッ
ク位置Q側に移動させ得るようにしている。
【0036】被係止部材93は、前記係合保持部63の
先端から側方に向かって一体に延出した舌片状のもの
で、前記全閉位置Cにおいて、前記係止孔92aに挿入
されることにより、他方の回動部材4Bを回動不能にロ
ックし、ひいては一方の回動部材4Aをも回動不能にロ
ックする。
【0037】なお、このロック機構9は、ロック解除に
は前記ロック操作部91の操作が必要であるが、ロック
させる際には、単に被係止部材93または他方の回動部
材4A、4Bを閉止位置に向かって押し込めばよいよう
にしてある。すなわち、前記起立体922の先端部は外
方に傾斜屈曲させてあって、被係止部材93または他方
の回動部材4A、4Bを閉止位置に向かって押し込むこ
とにより、前記被係止部材93が、前記傾斜面を押圧
し、係止部材91を非ロック位置Qに向かって移動させ
得るようにしてある。そしてそこからさらに押し込んで
被係止部材93を前記係止孔92aに臨む位置まで落と
し込むと、前記第3弾性付勢部材の付勢力によって係止
部材92がロック位置Pに移動し、その係止孔92aが
被係止部材93に係り合うようにしてある。
【0038】しかして、本実施形態では、前記各回動部
材4A、4Bを互いに対称に回動させる同期機構8を設
けている。
【0039】この同期機構8は、図3、図10、図12
等に示すように、前記全閉位置Cから全開位置Oに亘っ
て左右の回動部材4A、4B及びこれらに固定した左右
の綴り桿7A、7Bを、互いに対称に同期回動させるも
のである。
【0040】具体的にこのものは、各回動部材4A、4
Bから等距離離間した部位に設けたピニオン81と、こ
のピニオン81を自転可能に支持するピニオン支持部材
84と、このピニオン支持部材84を前記固定基板3の
面板部と鉛直な方向に沿ってのみ移動可能に支持する支
持脚85と、前記回動部材4A、4Bの内面であって第
1結合機構5による結合軸から偏位した部位に、縦方向
に延びる軸線周りに回動可能に取り付けたラック部材8
2とを具備し、前記各ラック部材82のラック歯82a
を前記ピニオン81に相反する方向から歯合させてなる
ものである。
【0041】ピニオン支持部材84は筐体状をなし左右
に開口84cするもので、その頂板841と底板842
に設けた軸穴84a、84bにピニオン軸81aを嵌合
させ、ピニオン81を背表紙12に鉛直な軸線周りに自
転可能に支持する。また、前記各開口84cからは前記
ラック部材82が挿入されて内部のピニオン81に歯合
させてある。
【0042】支持脚85は、前記ピニオン支持部材84
と固定基板3との間に介在してこれらを連結するもの
で、本実施形態では、くの字型をなす屈曲可能な屈曲板
85a、85bを、対称をなすように一対設けてなるも
のである。そしてこれら屈曲板85a、85bが屈伸す
ることによりピニオン支持部材84を背表紙12に鉛直
な方向に沿ってのみ移動させ得るようにしている。
【0043】ラック部材82は、帯状をなし一方の側縁
部にラック歯82aを形成してなるものであり、その基
端部に薄肉部を形成してこの部分を中心にして前記回動
部材4A、4Bに対しヒンジ回動可能に構成してある。
【0044】なお、この同期機構8は、全閉位置Cにお
いては、背表紙12と回動部材4A、4Bとの間に収容
されることとなるが、この同期機構8を収容するための
収容凹部や収容孔を、回動部材4A、4Bの裏面や固定
基板3に設けている。この位置において、ラック部材8
2、ピニオン支持部材84は、回動部材の4A、4Bの
内面に添接する。
【0045】このように構成した綴じ具2の使用方法及
び作用について以下に説明する。
【0046】全閉位置Cにおいては、図1、図4、図7
に示すように、回動部材4A、4B同士はその内方端部
を第2結合機構6により係合された状態で面一となって
おり、対向する前記綴り桿7A、7Bは略全長に亘って
重なり合った状態となっている。また、用紙押さえ板1
0は鉛直姿勢となっており、第1結合機構5を構成する
軸部材52は、長孔51の外方端部に位置している。こ
の状態はロック機構9のロック作用により維持されてお
り、外力が加わらない限り、回動部材4A、4Bや綴り
桿7A、7Bが開くことはない。
【0047】ここで、ロック操作部91を押圧操作する
と、図8に示すように、係止部材92がロック位置Pか
ら非ロック位置Qに移動し、係止孔92aが被係止部材
93から抜脱されてその係り合いが解除される。
【0048】すると弾性付勢部材の付勢力で回動部材4
A、4Bは全開位置O側に自動的に回動移動する。この
とき、回動部材4A、4Bの内方端部同士は第2結合機
構6により分離不能に結合されているため、回動部材4
A、4Bの外方端部は、前記軸部材52が前記長孔51
の内方端にあたってそれ以上のスライドを禁止されるま
で内方にスライド移動する。このスライド移動は、綴り
桿7A、7Bが重なり合い状態を保って全閉位置Cから
半開位置Oまで開くことを可能にする。すなわち、この
ことにより、図示しない所定径を有する紙葉類の綴じ孔
に綴り桿7A、7Bが干渉しない軌跡を保って全閉位置
Cから半開位置Oまで開くことを可能にする。
【0049】内方へのスライドが制限されたその状態
が、図2、図5、図9に示す前記半開位置HOである。
この半開位置HOでは、上述したように、前記綴り桿7
A、7Bの先端側の一部同士が重なり合っている。そし
て回動部材4A、4Bは傾斜姿勢になっているととも
に、用紙押さえ板10も先端が外側に開いた傾斜姿勢と
なっている。したがってこの綴り桿7A、7Bに挟み込
まれている書類は、用紙押さえ板10の傾斜により、左
右いずれかまたは双方に分離して見開き状態となる。
【0050】次に、図10に示すように、この半開位置
HOから係合解除操作部S1を外側に開くように操作
し、係合保持部63の係合面63aを前記軸受部61外
周面から解離させると、軸受部61と軸部62との係り
合い状態が解除され、回動部材4A、4Bの内方端同士
が離間する。そして、前記第1弾性付勢部材の付勢力等
に加え書類の重み等が重畳されて、この回動部材4A、
4Bは、全開位置Oにまで前記軸部材52を中心に自動
的に回動することとなる。
【0051】図3、図6、図11に示す全開位置Oにお
いては、上述したように、綴り桿7A、7Bの先端同士
が所定距離離間した状態となり、書類の抜き差しが可能
となる。
【0052】なお、この間において、回動部材4A、4
Bは、同期機構8の作用により、常に左右対称に回動す
る。具体的には、いずれかの回動部材4A(4B)の回
動に伴って、その回動部材4A(4B)に取り付けられ
たラック部材82が左右に進退移動する。しかして、ピ
ニオン81は左右には移動しないため、前記ラック部材
82の進退移動によって自転することとなる。この自転
により他方のラック部材82の反対方向の進退移動が惹
起され、その結果他方の回動部材4B(4A)が対称に
回動することとなる。一方、回動部材4A、4Bの回動
に際しては、前記ラック部材82は、回動部材4A、4
Bとのなす角度を変えて固定基板3と平行を保ちなが
ら、左右方向のみならず前記固定基板3の面板部と鉛直
な方向にも移動する。しかしてこの方向にはピニオン8
1は脚部材85によって移動可能に支持されているため
ラック部材82の動きを阻害することがない。
【0053】一方、この綴じ具2を閉じるには、全開位
置Oからいずれか一方の回動部材4A、4Bを全閉位置
Cに向かって回動させる。このとき同期機構8により他
方の回動部材4A、4Bも対称に全閉位置Cに向かって
回動する。
【0054】半開位置HOに達すると、軸部62と係合
面63aとの間に軸受部61が入り込むとともに軸受部
61の開口61aから軸部62が軸受部61に嵌合し
て、回動部材4A、4Bの内方端部同士が結合する。
【0055】さらに回動部材4A、4Bを全閉位置Cに
向かって回動させ、全閉位置Cに至らせると、ロック機
構9が作動し、その状態が保たれることとなる。
【0056】このように構成した本実施形態によれば、
各回動部材4A、4Bを互いに対称に回動させる同期機
構8を設けているため、例えば全開位置Oから半開位置
HOにすべく、いずれかの回動部材4A、4Bのみを動
かせば、内方端同士を確実に突き合わせ、結合すること
ができる。したがって開閉操作性、特に閉じる場合の操
作性に難点を生じることがない。また、このことによ
り、例えば開いた状態から綴じ具2を直接操作せず表表
紙11や裏表紙13を閉じるだけのラフな操作で、綴り
桿7A、7Bを確実に閉じることなどが可能になり、使
い勝手が格段に向上する。
【0057】特に本実施形態における同期機構8はラッ
ク−ピニオン機構を利用しているので正確かつ確実な動
作を実現可能である。また、ピニオン81が左右には移
動しないように支持されており、このピニオン81を対
称中心にして各回動部材4A、4Bが回動するため、第
1結合機構5によって各回動部材4A、4Bを左右に移
動可能に支持させているにもかかわらず、各回動部材4
A、4Bが左右にがたつくことなく、非常に円滑かつ静
粛な動きをすることとなる。
【0058】さらに、この同期機構8においてヒンジ結
合されている部材、例えばラック82と回動部材4A、
4B、屈曲板85a、85b、屈曲板85a、85bと
ピニオン支持部材84、あるいは屈曲板85a、85b
と固定基材3は、薄肉部を利用して一体に成型したもの
であるため、構造が簡単で製造に大きな負荷を与えな
い。
【0059】また、回動部材4A、4Bの回動移動によ
ってのみ綴り桿7A、7Bの開閉が行われるため、背表
紙12が折れ曲がることがない。したがって、外観を良
好なものにできるうえ、従来のように背表紙が机の天板
等と擦れ合うことがないので、綴り桿7A、7Bの開閉
円滑性を向上させることができる。
【0060】さらに、ロック機構9を構成する被係止部
材93が、前記第2結合機構6を構成する係合保持部6
3と一体であり、部品としてみれば、共用していると言
えるため、部品点数の削減を図ることができる。
【0061】もちろん、綴り桿7A、7Bは、通常のリ
ング綴じ具におけるものと比べ、遙かに径が大きく、直
線に近いため、チューブファイルと近似した書類検索性
や収納効率を実現できるうえに、リングファイルのよう
に、左右の綴り桿7A、7Bが中央で開閉するため、書
類の一部又は全部の抜き差しが容易である。さらに本実
施形態では、用紙押さえ板10も開閉するため、見開き
状態を容易に保て、書類閲覧性にも優れるといった効果
を奏し得る。
【0062】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではない。例えば、同期機構として他の構成も考え
られるし、半開位置と全開位置との間のみで同期機構が
作用するようにしてもよい。
【0063】第1連結機構も、左右に長孔と軸部材とを
設けたもののみならず、いずれか一方にのみ設けたもの
でもよいし、もちろん長孔と軸部材以外の構造でも構わ
ない。
【0064】第2連結機構も他の構成が考えられる。
【0065】その他本発明は上記各図示例に限られず、
その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能であるのは
言うまでもない。
【0066】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明によれ
ば、各回動部材が離間してもファイル本体に対し互いに
対称をなすように同期して動くので、一方の綴り桿又は
回動部材さえ動かせば、確実に開閉動作させることがで
きる。この結果、例えば開いた状態から綴じ具を直接操
作せず表表紙や裏表紙を閉じるだけのラフな操作で、綴
り桿を確実に閉じることなどが可能になり、使い勝手が
格段に向上する。また、例えば回動部材の内方端同士を
突き合わせて全閉位置にするような構成にしても、突き
合わせのための特別な操作を不要なものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における綴じ具の全閉位置
における全体斜視図。
【図2】同実施形態における綴じ具の半開位置における
全体斜視図。
【図3】同実施形態における綴じ具の全開位置における
全体斜視図。
【図4】同実施形態における綴じ具の全閉位置における
正面図。
【図5】同実施形態における綴じ具の半開位置における
正面図。
【図6】同実施形態における綴じ具の全開位置における
正面図。
【図7】同実施形態における綴じ具の綴り桿に沿って切
った全閉位置における構造断面図。
【図8】同実施形態における綴じ具の綴り桿に沿って切
った全閉位置における構造断面図。
【図9】同実施形態における綴じ具の綴り桿に沿って切
った半開位置における構造断面図。
【図10】同実施形態における綴じ具の綴り桿に沿って
切った半開位置における構造断面図。
【図11】同実施形態における綴じ具の綴り桿に沿って
切った全開位置における構造断面図。
【図12】同実施形態における同期機構の中央側断面
図。
【符号の説明】
1・・・ファイル本体 2・・・綴じ具 3・・・固定基板 4A、4B・・・回動部材 5・・・第1結合機構 6・・・第2結合機構 7A、7B・・・綴り桿 8・・・同期機構 81・・・ピニオン 82・・・ラック部材 84・・・ピニオン支持部材 85・・・支持脚 C・・・全閉位置 HO・・・半開位置 O・・・全開位置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】部分円環状をなす一対の綴り桿を略全長に
    亘って重なり合う全閉位置と、先端側の一部同士が重な
    り合う半開位置と、先端同士が所定距離離間する全開位
    置との間で移動可能に構成したものであって、 ファイル本体に設けた固定基板に一対の回動部材を少な
    くとも回動を含む動きをなし得るように支持させ、これ
    ら回動部材に前記綴り桿をそれぞれ固定するとともに、
    前記半開位置と全開位置との間で各回動部材が離間する
    ように構成し、その離間して動作する各回動部材を互い
    に対称に回動させる同期機構を設けたことを特徴とする
    綴じ具。
  2. 【請求項2】前記同期機構が、前記半開位置と全閉位置
    との間においても各回動部材を互いに対称に回動させる
    ものである請求項1記載の綴じ具。
  3. 【請求項3】前記同期機構が、各回動部材から等距離離
    間した部位に配置したピニオンと、このピニオンを自転
    可能に支持するピニオン支持部材と、このピニオン支持
    部材を前記固定基板の面板部と鉛直な方向に沿ってのみ
    移動可能に支持する支持脚と、基端部を前記回動部材の
    回動中心から偏位した部位に回動可能に取り付けた一対
    のラック部材とを備え、各ラック部材のラック歯を前記
    ピニオンの相反する部位に位置するピニオン歯にそれぞ
    れ歯合させてなるものである請求項1又は2記載の綴じ
    具。
  4. 【請求項4】前記一対の回動部材が、外方端部を前記固
    定基板の両端部に第1結合機構を介して左右にスライド
    可能にかつ回動可能に結合され、内方端部同士を第2結
    合機構を介して回動可能にかつ解離可能に結合されたも
    のであり、前記全閉位置と半開位置との間では、前記各
    回動部材が第2結合機構により内方端部同士を結合され
    た状態で回動し、前記半開位置と全開位置との間では、
    第2結合機構による内方端部同士の結合が解除されてそ
    れらが解離した状態で回動するように構成している請求
    項1、2又は3記載の綴じ具。
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