JP5694710B2 - 原稿読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、原稿の画像を読み取る原稿読取装置に関する。
画像読み取り装置は、原稿の画像を読み取り、読み取った情報をデジタルデータに変換する。画像読み取り装置は、モノクロ画像及びカラー画像を読み取ることができる。画像読み取り装置は、複写機、ファクシミリなどの画像形成装置に設けることができる。図9は、従来の画像読み取り装置における画像信号の流れを説明する図である。
ラインイメージセンサ200は、受光部207と、受光部207からの信号を外部へ出力する出力バッファ手段としての出力アンプ203とを有する。受光部207は、赤色(R)フィルタが設けられた受光部207R、緑色(G)フィルタが設けられた受光部207G、及び青色(B)フィルタが設けられた受光部207Bを有する。ラインイメージセンサ200の出力アンプ203は、可変ゲイン回路付きAD変換器213に電気的に接続されている。可変ゲイン回路付きAD変換器213は、可変ゲイン回路208及びAD変換器209を有する。可変ゲイン回路付きAD変換器213は、シェーディング補正回路210に電気的に接続されている。シェーディング補正回路210は、原稿を照明する光学系及びラインイメージセンサの画素ごとの特性のばらつきに起因する主走査方向のデジタル出力信号のムラを補正する。
原稿を読み取る前の可変ゲイン回路208の調整について説明する。一般的に可変ゲイン回路208のゲインは、ラインイメージセンサ200のアナログ出力信号がAD変換器209の入力可能範囲以内になるように調整される。その理由を以下に述べる。AD変換器209の入力可能範囲が0〜1Vで10ビット(bit)の分解能を有する例について説明する。可変ゲイン回路208のゲインが1倍であり、出力アンプ203から出力されるアナログ出力信号の範囲が0〜1Vの場合、10bit(=1024階調)の分解能を得ることができる。しかし、出力アンプ203から出力されるアナログ出力信号の範囲が0〜0.5Vである場合には、9bit(=512階調)の分解能に下がってしまう。その場合には、可変ゲイン回路208のゲインを2倍にしてAD変換器209への入力範囲を0〜1Vに拡張すれば、10bitの分解能を確保することができる。実際の手順としては、原稿読み取り動作の前に可変ゲイン回路208のゲイン調整動作を実行する。ゲイン調整動作において、可変ゲイン回路208のゲインを1倍に設定して、標準白色板を読み取る。標準白色板は、最も高い輝度の基準であり、画像読み取り装置に設けられている。可変ゲイン回路208のアナログ出力信号が1Vに満たない場合、アナログ出力信号の逆数をゲインとして設定する。たとえば、アナログ出力信号が0.75Vである場合は、4/3倍をゲインとして可変ゲイン回路208に設定する。これにより、AD変換器209の最大有効ビットで画像データを読み込むことが可能になる。
図10は、主走査方向における画素位置に対するアナログ出力信号及びデジタル出力信号の大きさを示す図である。図10を用いて、シェーディング補正回路210により実行されるシェーディング補正について説明する。シェーディング補正は、原稿を照明し結像する光学系(不図示)及びラインイメージセンサ200の画素ごとの特性のばらつきに起因する主走査方向(ライン方向)のデジタル出力信号のムラを補正するために行われる。図10において、横軸は、ラインイメージセンサ200の主走査方向における画素位置を示している。縦軸は、ラインイメージセンサ200のアナログ出力信号の大きさと、AD変換器209により変換されたデジタル出力信号の大きさを示している。図10において、曲線301、302、及び303は、標準白色板を読み取ったときに受光部207R、207G、207Bからそれぞれ出力されるアナログ出力信号のプロファイルを示している。このとき、可変ゲイン回路208のゲインは、1倍に設定されている。曲線304、305、306は、 AD変換器209の最大有効ビットを満たすようにゲインが調整された可変ゲイン回路208により増幅された受光部207R、207G、207Bからのアナログ出力信号のプロファイルをそれぞれ示している。
図10の曲線304〜306からわかるように、主走査方向に均一な輝度の標準白色板を読み込んでいるにもかかわらず、ラインイメージセンサ200のライン方向のアナログ出力信号の大きさは均一にならない。この不均一は、結像系、光学系、及びセンサ系の主走査方向のムラに起因する。この不均一を補正するために、1画素ずつ所定の値のデジタル出力信号(デジタル出力目標値)になるようにシェーディング補正回路210でデジタルゲインを演算する。デジタルゲインを演算する際のデジタル出力目標値(シェーディングターゲット)は、1023である。デジタル出力信号を1023にするためのゲインの倍率を1画素毎に演算する。その結果、標準白色板を読み取ったときに、シェーディング補正回路210から出力されるデジタル出力信号を実線307、308、及び309に示すようにライン方向に均一にすることができる。
モノクロセンサの場合においても、上記カラーラインイメージセンサと同様である。モノクロセンサのアナログ信号は、AD変換器の入力可能範囲に近い値になるように、外部の可変ゲイン回路のゲインが調整される。その後、AD変換器からのデジタル出力信号は、主走査方向に均一になるようにシェーディング補正回路により補正される(特許文献1)。
特開平9−65121号公報
従来の技術においては、図9に示すように、ラインイメージセンサ200と可変ゲイン回路付きAD変換器213との間の経路(伝送ライン)において、出力アンプ203からのアナログ出力信号(画像信号成分S)に外乱ノイズ成分Nが加わることがある。このような場合、可変ゲイン回路208へ入力される信号成分は、画像信号成分S+外乱ノイズ成分Nとなる。可変ゲイン回路208のゲインをA(ただし、A>1)とすると、AD変換器209の前で可変ゲイン回路208により増幅された信号成分は、A×(S+N)=A×S+A×Nになる。外乱ノイズ成分Nは、画像信号成分Sと同様にゲインA倍で増幅されてしまうという課題がある。
上記課題を解決するために、本発明の原稿読取装置は、
原稿を照射する光源と、
基準部材と、
ラインセンサチップと、
前記ラインセンサチップから出力された第1アナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器と、
前記AD変換器から出力されたデジタル信号に対して、該デジタル信号の画素位置に応じたシェーディング補正データを用いてシェーディング補正を行うシェーディング補正手段と、
前記ラインセンサチップと前記AD変換器とを用いて得られた前記基準部材の反射光に応じたデジタル信号に基づき、前記ラインセンサチップにおいて使用される第1および第2ゲインと、前記シェーディング補正手段において使用される前記シェーディング補正データを設定する設定部とを有し、
前記ラインセンサチップは、
所定方向に配列されたN個の画素を有し、前記原稿から反射された反射光を受光し、入射光量に応じた第2アナログ信号を出力するラインセンサを、複数の色のそれぞれに対応させて複数有し、
前記N個の画素の画素位置のそれぞれに対して設けられ複数の第1セレクターを有し、前記第1セレクターのそれぞれは、前記複数のラインセンサにおける同一の画素位置に対応する画素から出力された前記第2アナログ信号を、順次、対応する第1アンプに出力する第1セレクター群と、
前記N個の画素の画素位置のそれぞれに対して設けられた複数の前記第1アンプを有し、該第1アンプのそれぞれは、対応する前記第1セレクターから出力された前記第2アナログ信号を増幅し、第3アナログ信号として出力する第1アンプ群と、
前記第1アンプ群から出力された前記第3アナログ信号を格納するメモリと、
M個(M<N)の画素領域のそれぞれに対応して設けられた複数の第2セレクターを有し、前記第2セレクターのそれぞれは、同一の前記画素領域における複数の画素位置に対応する、前記メモリから出力される前記第3アナログ信号を、順次、対応する第2アンプに出力する第2セレクター群と、
前記M個(M<N)の画素領域のそれぞれに対応して設けられた複数の前記第2アンプを有し、該第2アンプのそれぞれは、対応する前記第2セレクターから出力された前記第3アナログ信号を増幅し、前記第1アナログ信号として出力する第2アンプ群と、
前記第2アンプ群から出力された前記第1アナログ信号を出力する出力端子と、を有し、
前記第1アンプ群の前記複数の第1アンプが使用する前記第1ゲインは、前記第2アナログ信号の画素位置にかかわらず同一の値であり、前記第2アナログ信号を出力する前記複数のラインセンサのそれぞれに応じた値であり、
前記第2アンプ群の前記複数の第2アンプが使用する前記第2ゲインは、前記第3アナログ信号に対応するラインセンサにかかわらず同一の値であり、前記第3アナログ信号の画素位置に対応した画素領域に応じた値であり、
前記設定部は、
前記ラインセンサチップの前記出力端子から出力される、所定ゲインが設定された前記第1および第2アンプ群によって増幅された、前記基準部材の反射光に応じた前記第1アナログ信号を、前記AD変換器により変換することにより得られるデジタル信号に基づき、前記第1ゲインを設定し、
前記ラインセンサチップの前記出力端子から出力される、前記第1ゲインが設定された前記第1アンプおよび前記所定ゲインが設定された前記第2アンプ群によって増幅された、前記基準部材の反射光に応じた前記第1アナログ信号を、前記AD変換器により変換することにより得られるデジタル信号に基づき、前記第2ゲインを設定し、
前記ラインセンサチップから出力される、前記第1ゲインが設定された前記第1アンプおよび前記第2ゲインが設定された前記第2アンプ群によって増幅された、前記基準部材の反射光に応じた前記第1アナログ信号を、前記AD変換器により変換することにより得られたデジタル信号に基づき、画素位置のそれぞれに対応させて前記シェーディング補正データを設定することを特徴とする。
本発明によれば、原稿読取装置(以下、画像読み取り装置という。)において、画像信号に加わる外乱ノイズの影響を小さくすることができる。
ラインイメージセンサの回路を示す図。 ラインイメージセンサの動作を説明する図。 ラインイメージセンサの画素の出力順序を示す図。 本実施例の画像読み取り装置における画像信号の流れを説明する図。 CPUによるゲイン調整のフローチャート。 本実施例の主走査方向における画素位置に対する出力信号の大きさを示す図。 本実施例に係る画像読み取り装置の概略図。 原稿の両面の画像を読み取る手順を示すフローチャート。 従来の画像読み取り装置における画像信号の流れを説明する図。 従来の主走査方向における画素位置に対する出力信号の大きさを示す図。
(画像読み取り装置)
図7は、本発明の実施例に係る画像読み取り装置10の概略図である。図8は、原稿の両面の画像を読み取る手順を示すフローチャートである。図7及び図8を用いて、画像読み取り装置10の構成及び画像読み取り装置10により原稿の両面を読み取る処理を説明する。
画像読み取り装置10は、自動原稿給送装置100と、画像読み取り装置本体117とを有する。画像読み取り装置10には、自動原稿給送装置100及び画像読み取り装置本体117を制御するためのCPU(制御装置)211が設けられている。自動原稿給送装置100は、原稿102を積載する原稿トレイ101を有する。原稿トレイ101の上方には、給紙ローラ103が設けられている。給紙ローラ103は、アーム(不図示)に軸支されているので、アーム(不図示)が揺動することにより上下に移動する。原稿トレイ101上への原稿102のセット作業を阻害しないように、給紙ローラ103は、通常、ホームポジションである上方の位置に退避している。給紙ローラ103と分離搬送ローラ104は、同一駆動源としての駆動モータ(不図示)に接続されている。
画像読み取り装置10には、操作部(不図示)が設けられている。使用者が操作部(不図示)を操作することにより、または、外部コンピュータからの指令により、CPU211は、両面原稿読み取り処理を開始する(図8)。給紙動作が開始されると、給紙ローラ103は下降して原稿102の上面に当接する。CPU211は、駆動モータ(不図示)を回転させて、給紙ローラ103により原稿トレイ101上の原稿102を分離搬送ローラ104へ給送する(ステップS201)。
分離搬送従動ローラ105は、分離搬送ローラ104に対向して配置されており、分離搬送ローラ104に対して押圧されている。分離搬送従動ローラ105は、分離搬送ローラ104より僅かに摩擦係数が小さいゴム材等から形成されている。分離搬送ローラ104は、分離搬送従動ローラ105と協働して、給紙ローラ103によって給送された原稿102を一枚ずつに分離して搬送する。
分離搬送ローラ104及び分離搬送従動ローラ105により搬送された原稿102の先端部は、静止したレジストローラ106とレジスト従動ローラ107との間のニップ部に突き当てられる。原稿102にループを形成することにより、原稿102の先端部をニップ部に揃えて原稿102の斜行を補正する。分離搬送ローラ104及び分離搬送従動ローラ105を回転させて原稿102をリードローラ108へ搬送する。
リードローラ108及びリード従動ローラ109は、原稿を第1流し読みガラス(第1画像読取部)116へ搬送する。第1流し読みガラス116に対向して、プラテンローラ110が配置されている。第1流し読みガラス116上を通過する原稿102の表面の画像は、後述する第1ラインイメージセンサ606により読み取られる(ステップS202)。第1流し読みガラス116に隣接してジャンプ台115が配置されている。原稿102は、ジャンプ台115によりすくい上げられてリード排出ローラ111及びリード排出従動ローラ112へ搬送される。
原稿102は、リード排出ローラ111及びリード排出従動ローラ112により、第2流し読みガラス(第2画像読取部)129へ搬送される。第2流し読みガラス129に対向して、プラテンローラ127が配置されている。第2流し読みガラス129に対してプラテンローラ127の反対側には、第2ラインイメージセンサ620が配置されている。ここで、プラテンローラ110及び127は、流し読み時の時間的光量変動を検知して補正するための白基準部材としての役割も兼ねている。通常は、濃度管理された白色のローラが、プラテンローラ110及び127として使用される。第2流し読みガラス129上を通過する原稿102の裏面の画像は、第2ラインイメージセンサ620により読み取られる(ステップS203)。第2ラインイメージセンサ620での原稿102の裏面の画像の読み取りが終了すると、排紙ローラ113は、原稿102を排紙トレイ114へ排出する(ステップS204)。CPU211は、両面原稿読み取り処理を終了する。
画像読み取り装置本体117は、第1流し読みガラス116上を通過する原稿102へ光を照射する原稿照明用光源119と、原稿102からの反射光をレンズ125へ導くためのミラー120、121、及び122を有する。原稿照明用光源119及びミラー120は、第1ミラー台123に取り付けられている。また、ミラー121及び122は、第2ミラー台124に取り付けられている。第1ミラー台123及び第2ミラー台124は、ワイヤ(不図示)によって駆動モータ240(図4)に結合され、駆動モータ240の回転により原稿台ガラス118と平行な方向に移動する。原稿102からの反射光は、ミラー120、121、及び122を介してレンズ125に導かれ、レンズ125によって第1ラインイメージセンサ606の受光部600に結像される。第1ラインイメージセンサ606は、結像した反射光を光電変換し、入射光量に応じた電気信号を出力する。第2ラインイメージセンサ620も、第1ラインイメージセンサ606と同様に、原稿102からの反射光を受光素子で光電変換し、入射光量に応じた電気信号を出力する。
画像読み取り装置10は、第1ミラー台123及び第2ミラー台124を副走査方向(図7の矢印SSで示す方向)に移動させながら、原稿台ガラス118上に載置された原稿を読み取る固定読み取りモードを有する。また、画像読み取り装置10は、第1ミラー台123及び第2ミラー台124を停止させた状態で、自動原稿給送装置100によって搬送される原稿102の画像を、第1流し読みガラス(第1画像読取部)116において読み取る流し読みモードを有する。画像読み取り装置10は、この2つのモードのうちの選択されたモードで原稿102の表面の画像を読み取ることができる。流し読みモードにおいて、画像読み取り装置10は、第2流し読みガラス(第2画像読取部)129を介して第2ラインイメージセンサ620により原稿102の裏面の画像を読み取ることもできる。
(ラインイメージセンサの回路)
図1は、第1ラインイメージセンサ606の回路を示す図である。図1を用いて、画像読み取り装置10の第1ラインイメージセンサ606を説明する。第1ラインイメージセンサ606及び第2ラインイメージセンサ620は、原稿により反射された光を複数色の電気信号に変換するカラーラインイメージセンサである。なお、第2ラインイメージセンサ620は、第1ラインイメージセンサ606と同様であるので、説明を省略する。以下、第1ラインイメージセンサ606を単にラインイメージセンサ606という。
ラインイメージセンサ606は、受光部600を有する。受光部600は、受光部600R、受光部600G、及び受光部600Bからなる。受光部600Rは、赤色の波長帯域(長波長)に感度があり、赤色に属する光を受けて電気信号に変換する素子である。受光部600Gは、緑色の波長帯域に感度があり、緑色に属する光を受けて電気信号に変換する素子である。受光部600Bは、青色の波長帯域に感度があり、青色に属する光を受けて電気信号に変換する素子である。例えば、白色光のように全波長領域の光成分を含む光の場合、受光部600R、600G、及び600Bのそれぞれは、その光の輝度に応じたアナログ信号(電気的に連続的な信号)を出力する。受光部600R、600G、及び600Bのそれぞれは、ライン方向(主走査方向)に配列された7500個の画素を有している。図1に示した受光部600の画素数は、一例であって、7500個に限定されるものではない。
セレクター602は、受光部600R、600G、及び600Bに接続されている。セレクター602は、受光部600の画素ごとに対応して設けられている。具体的には、一つのセレクター602は、受光部Rの1画素目、受光部Gの1画素目、及び受光部Bの1画素目に接続されている。別のセレクター602は、受光部Rの1250画素目、受光部Gの1250画素目、及び受光部Bの1250画素目に接続されている。セレクター602は、受光部600R、600G、及び600Bから出力されるアナログ信号を時間的に選択することができる。列アンプ601は、受光部600の画素ごとに対応して設けられている。列アンプ601は、セレクター602により選択された受光部600R、600G、及び600Bのうちいずれか一つから出力されたアナログ信号をラインメモリ604へ出力する。列アンプ601のゲイン設定方法については後述する。列アンプ601は、受光部600R、600G、及び600Bから出力されたアナログ信号のそれぞれに対するゲインを変更することができる。すなわち、列アンプ601は、R、G、及びBのそれぞれに関して独立にゲインを調整することができる手段(第1手段)である。列アンプ601のゲインは、CPU211からの列アンプゲイン設定信号により設定される。ラインメモリ604は、列アンプ601から出力されたアナログ信号を一時的に保持しておく。
セレクター(選択装置)603は、ラインメモリ604に保持されたアナログ信号を時系列的に順次選択して出力アンプ605へ出力する。本実施例においては、受光部600の画素数は7500であり、画素を6領域に分けている。6領域のそれぞれに対して、セレクター603、出力アンプ605、及び出力端子607が割り当てられている。出力端子607(OUTPUT1〜6)の個数は、本実施例では、6個である。しかし、出力端子607の個数は、セレクター603の個数に応じて変わるので、本実施例のように6個に限ることはない。出力アンプ605は、セレクター603により選択的に読み出されたアナログ信号を出力端子607へ出力する。出力アンプ605のゲイン設定方法については後述する。出力アンプ605は、受光部600の主走査方向に配列された画素毎に出力されるアナログ信号、つまり出力端子607のOUTPUT1〜6から出力されるべきアナログ信号に対するゲインを設定することができる。すなわち、出力アンプ605は、ラインイメージセンサ606の受光部600の主走査方向に分割された複数の領域のそれぞれに関して独立にゲインを調整することができる手段(第2手段)である。出力アンプ605のゲインは、CPU211からの出力アンプゲイン設定信号により設定される。出力端子607のOUTPUT1は、1画素目から1250画素目までのアナログ信号を出力する。OUTPUT2は、1251画素目から2500画素目までのアナログ信号を出力する。OUTPUT3は、2501画素目から3750画素目までのアナログ信号を出力する。OUTPUT4は、3751画素目から5000画素目までのアナログ信号を出力する。OUTPUT5は、5001画素目から6250画素目までのアナログ信号を出力する。OUTPUT6は、6251画素目から7500画素目までのアナログ信号を出力する。
(ラインイメージセンサの動作)
図2は、ラインイメージセンサ606の動作を説明する図である。図2を用いて、アナログ信号を出力するラインイメージセンサ606の基本動作について説明する。図2において、全体の出力期間1Hは、受光部600R、600G、及び600Bの主走査方向のすべての画素からアナログ出力信号を出力するために要する時間を示している。図2(A)は、「受光部600Rの出力期間」の最初の状態を示す図である。図2(B)は、「受光部600Rの出力期間」の最後の状態を示す図である。図2(C)は、「受光部600Bの出力期間」の最後の状態を示す図である。
図2(A)及び(B)において、セレクター(選択装置)602は、受光部600Rから出力されるアナログ信号を選択している。つまり、「受光部600Rの出力期間」において、ラインメモリ604は、受光部600Rからのアナログ出力信号を保持する。6つのセレクター603のそれぞれは、ラインメモリ604に保持されたアナログ信号を時系列的に選択し出力アンプ605へ出力する。図2(A)に示す「受光部600Rの出力期間」の最初の状態において、OUTPUT1のセレクター603は1画素目の信号を選択する。OUTPUT2のセレクター603は1251画素目の信号を選択する。同様に、OUTPUT3〜OUTPUT6のセレクター603は、2501画素目の信号、3751画素目の信号、5001画素目の信号、及び6251画素目の信号をそれぞれ選択する。このとき、受光部600Rの1画素目のアナログ出力信号が、出力端子607のOUTPUT1から出力される。1251画素目のアナログ出力信号が、OUTPUT2から出力される。同様に、2501画素目のアナログ出力信号、3751画素目のアナログ出力信号、5001画素目のアナログ出力信号、及び6251画素目のアナログ出力信号が、OUTPUT3〜OUTPUT6のそれぞれから出力される。
「受光部600Rの出力期間」において、セレクター602が受光部600Rから出力されるアナログ信号を選択した状態のまま、OUTPUT1のセレクター603は、順次2画素目、3画素目、・・・1250画素目へ選択を切り替えていく。OUTPUT2のセレクター603も同様にして、順次1252画素目、1253画素目、・・・2500画素目へ選択を切り替えていく。OUTPUT3からOUTPUT6も同様にして、順次画素の選択を切り替えていく。セレクター603は、「受光部600Rの出力期間」をセレクター603の母数(本実施例では1250)で均等に分けられた時間で、切り替えられる。
図2(B)は、OUTPUT1のセレクター603が「受光部600Rの出力期間」の最後の画素として1250画素目のアナログ信号を選択した状態を示している。OUTPUT2からOUTPUT6のセレクター603は、2500画素目、3750画素目、5000画素目、6250画素目、及び7500画素目のアナログ出力信号をそれぞれ選択している。このとき、受光部600Rの1250画素目、2500画素目、3750画素目、5000画素目、6250画素目、及び7500画素目のアナログ出力信号が、出力端子607のOUTPUT1及びOUTPUT6のそれぞれから出力される。
「受光部600Rの出力期間」が終了すると、セレクター602は、受光部600Gから出力されるアナログ信号を選択して、「受光部600Gの出力期間」を開始する。「受光部600Gの出力期間」における動作は、「受光部600Rの出力期間」における動作と同様であるので説明を省略する。
図2(C)に示す「受光部600Bの出力期間」において、セレクター602は受光部600Bから出力されるアナログ信号を選択している。OUTPUT1のセレクター603は、「受光部600Bの出力期間」の最後に、1250画素目のアナログ出力信号を選択する。そのとき、受光部600Bの1250画素目のアナログ出力信号が、出力端子607のOUTPUT1から出力される。同様に、受光部600Bの2500画素目、3750画素目、5000画素目、6250画素目、及び7500画素目のアナログ出力信号が、出力端子607のOUTPUT2及びOUTPUT6のそれぞれから出力される。
以上説明したようなラインイメージセンサ606の動作によって、ラインイメージセンサ606の画素の出力順序は図3に示すとおりになる。
(画像信号の流れ)
図4は、本実施例の画像読み取り装置における画像信号の流れを説明する図である。ラインイメージセンサ606の6つの出力端子607から出力されるアナログ出力信号(画像信号)の流れは、すべて同じである。したがって、図4を用いて、ラインイメージセンサ606の出力端子607のうちの一つから出力される画像信号の流れを説明する。
ラインイメージセンサ606の出力端子607は、AD変換器608に電気的に接続されている。AD変換器608は、例えば、入力可能範囲が0〜1Vで10ビットの分解能を有する。AD変換器608は、シェーディング補正回路210に電気的に接続されている。ラインイメージセンサ606、AD変換器608、及びシェーディング補正回路210は、CPU211に電気的に接続されて、CPU211により制御される。第1ミラー台123及び第2ミラー台124を移動する駆動モータ240並びに原稿照明用光源119は、CPU211に電気的に接続されて、CPU211により制御される。
画像信号成分S、外乱ノイズ成分N、AD変換前の信号成分AS+Nについては、詳細を後で述べる。
標準白色板を読み取ったときにラインイメージセンサ606の出力端子607から出力されたアナログ出力信号としての画像信号は、AD変換器608へ入力され、デジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された画像信号は、結像系、光学系、及びセンサ系に起因する主走査方向のデジタル信号のムラを有する。この主走査方向のデジタル信号のムラを補正するために、シェーディング補正回路210は、1画素ずつデジタルゲインを演算して、それぞれのデジタル信号が所定のデジタル出力目標値になるようにする。
(ゲインの調整)
図5は、CPU211によるゲイン調整のフローチャートである。ラインイメージセンサ606内に設けられた可変ゲイン増幅器は、列アンプ601と出力アンプ605とを有する。列アンプ601及び出力アンプ605は、ラインイメージセンサ606から出力されるアナログ出力信号の信号範囲がAD変換器608の入力可能範囲内の予め設定された範囲内になるようにそれらのゲインが調整される。ここで、信号範囲は、アナログ出力信号の電圧の大きさの範囲である。列アンプ601及び出力アンプ605は、ラインイメージセンサ606の内部に可変ゲイン増幅器として設けられている。
画像読み取り装置10の原稿台ガラス118の一端部の下に、白レベルの基準としての標準白色板(白基準部材)128が設けられている。標準白色板128は、ジャンプ台115に隣接して配置されている。
ステップS1401において、CPU211は、ラインイメージセンサ606が標準白色板128を読み込めるように第1ミラー台123及び第二ミラー台124を移動させる。標準白色板128の代わりに、白基準部材としてのプラテンローラ110を読み込めるように第1ミラー台123及び第二ミラー台124を移動させてもよい。
原稿照明用光源119を消灯して標準白色板128を読み取ったときのアナログ出力信号がAD変換器608の入力可能範囲の所定の下限範囲に入るように黒基準(黒レベル)の調整が行われる。
その後、ステップS1402において、CPU211は、原稿照明用光源119を点灯する。
ステップS1403において、CPU211は、ラインイメージセンサ606に内蔵された列アンプ601及び出力アンプ605にゲイン1倍を設定し、標準白色板128のデータを読み取る。列アンプ601は、R,G,Bのアナログ出力信号のそれぞれに対して、独立してゲインを設定することが可能である。出力アンプ605は、ライン方向に6分割された画素領域(1250画素の領域)のそれぞれに対して、独立してゲインを設定することが可能である。図6は、主走査方向における画素位置に対する受光部600Rの出力信号の大きさを示す図である。受光部600G及び受光部600Bも受光部600Rと同様であるので、受光部600G及び受光部600Bの出力信号の大きさを示す図は省略する。図6において、横軸は、主走査方向における画素位置を示し、縦軸は、出力信号(輝度)の大きさを示している。プロファイル曲線1000は、列アンプ601のゲインを1倍に設定して標準白色板128を読んだ場合における主走査方向の画素位置に対する受光部600Rの出力信号の大きさを示している。
受光部600Rに関する列アンプ601のゲインは、プロファイル曲線1000の最大値、すなわち、主走査方向の全領域における受光部600Rからのアナログ出力信号の最大値が、アナログ出力目標値(ゲインターゲット)に近づくように調整される。アナログ出力目標値は、AD変換器608の入力可能範囲内の予め設定された範囲の上限値である。例えば、AD変換器608が10ビットの分解能を有する場合には、アナログ出力目標値は、10ビットの分解能を得ることができるアナログ出力信号の上限値である。
ステップS1404において、CPU211は、ステップS1403で読み込んだ標準白色板128のプロファイル曲線1000の最大値とアナログ出力目標値の比率に基づいて、受光部600Rに関する列アンプ601のゲインを算出する。図1に示すように、CPU211は、列アンプ601へ列アンプゲイン設定信号を送信し各列アンプ601にゲインを設定する。
図2及び図3を用いて説明したように、受光部600R、受光部600G、及び受光部600Bの出力期間が切り替えられて、ラインイメージセンサ606の出力端子607からR、G、及びBのアナログ信号が出力される。列アンプ601のゲイン設定値は、受光部600R、受光部600G、及び受光部600Bの出力期間が切り替えられるたびに、切り替え可能である。したがって、受光部600R、受光部600G、及び受光部600Bの出力期間を切り替えて、受光部600Rと同様に、受光部600G及び受光部600Bのそれぞれに関してもゲインを算出する。ただし、列アンプ601に設定されるR、G、及びBのそれぞれのゲインは、受光部600の主走査方向の位置にかかわらず、主走査方向の全画素に対して同じ値が設定される。
ステップS1405において、CPU211は、列アンプ601にステップS1404で算出したゲインを設定した後に、標準白色板128を読み取る。図6のプロファイル曲線1001は、列アンプ601にステップS1404で算出したゲインを設定して標準白色板128を読んだ場合における主走査方向の画素位置に対する受光部600Rの出力信号の大きさを示している。プロファイル曲線1001の最大値は、アナログ出力目標値になっている。ラインイメージセンサ606に内蔵された列アンプ601は、受光部600R、受光部600G、及び受光部600Bのそれぞれに関して、受光部600の主走査方向に一律のゲイン(1倍以上)を設定することが可能である。もし、受光部600Rのプロファイル曲線1000が主走査方向にほぼフラットであれば、列アンプ601のゲインを設定するだけで、主走査方向のすべての画素位置においてプロファイル曲線1001をアナログ出力目標値に近づけることができる。しかし、実際には、原稿照明用光源119の照明ムラ、反射ミラー120やレンズ125に起因する光量ムラ、及び受光部600の画素の感度ムラにより、受光部600Rのプロファイル曲線1000が主走査方向にフラットにならないことがある。ラインイメージセンサ606の主走査方向の配光のばらつきにより、主走査方向の位置によってはゲイン調整後のアナログ出力信号の最大値がアナログ出力目標値に至らない領域が存在する可能性がある。つまり、主走査方向のある領域では、アナログ出力信号の最大値をアナログ出力目標値にするようにゲインを調整できるが、主走査方向の別の領域では、アナログ出力信号の最大値をアナログ出力目標値にすることができないことを意味している。その場合、AD変換器608の分解能は、主走査方向に差が生じてしまい、画質劣化に繋がる。例えば、図6のプロファイル曲線1001において、列アンプ601のゲイン設定によってアナログ出力信号の最大値をアナログ出力目標値にすることができない領域は、出力端子OUTPUT3及びOUTPUT4に対応する画素の領域である。
これを補正するために、S1406において、出力アンプ605のゲインを算出して設定する。前記したように、出力アンプ605は、ライン方向に6分割されたOUTPUT1乃至OUTPUT6のそれぞれに対して、独立してゲインを設定することが可能である。ラインイメージセンサ606の出力端子607のOUTPUT3に対応する出力アンプ605のゲインを調整して、OUTPUT3から出力されるアナログ出力信号の最大値をアナログ出力目標値にする。同様に、OUTPUT4に対応する出力アンプ605のゲインを調整して、OUTPUT4から出力されるアナログ出力信号の最大値をアナログ出力目標値にする。これにより、主走査方向の全領域において、アナログ出力信号をアナログ出力目標値に近づけることが可能になる。図6のプロファイル曲線1003は、出力アンプ605のゲインを調整した後のOUTPUT3及びOUTPUT4に対応する受光部600Rの画素からの出力信号の大きさを示している。このとき、最終的な主走査方向のアナログ出力信号は、OUTPUT1、2、5、及び6の画素領域においてプロファイル曲線1001により表され、OUTPUT3及び4の画素領域においてプロファイル曲線1003により表される。OUTPUT1、2、5、及び6の画素領域においては、列アンプ601のゲイン調整のみでアナログ出力信号の最大値がAD変換器608の予め設定された範囲の上限値(アナログ出力目標値)である。
図3の画素出力順の説明で述べたように、出力端子607のOUTPUT1乃至6のそれぞれから、1250画素領域毎にすべてのR、G、及びBのアナログ出力信号が出力される。例えば、R、G、及びBのうちの最小のアナログ出力信号に基づいて出力アンプ605のゲインが決定されたとする。この場合、R、G、及びBのうちの最大のアナログ出力信号に対しても同じゲインが出力アンプ605に設定されてしまうため、出力端子607から出力されるアナログ出力信号がAD変換器608の入力可能範囲の上限を越えてしまう可能性がある。そこで、出力アンプ605のゲイン設定値は、OUTPUT1乃至6のそれぞれにおいて、R、G、及びBのうちの最大のアナログ出力信号に基づいて決定される。
ラインイメージセンサ606の出力端子607からのアナログ出力信号は、AD変換器608へ送られる。このアナログ出力信号は、OUTPUT1、2、5、及び6から出力されるプロファイル曲線1001のアナログ出力信号と、OUTPUT3及び4から出力されるプロファイル曲線1003のアナログ出力信号とを含む。OUTPUT1、2、5、及び6から出力されるプロファイル曲線1001のアナログ出力信号は、列アンプ601のゲイン調整のみにより出力される。OUTPUT3及び4から出力されるプロファイル曲線1003のアナログ出力信号は、列アンプ601及び出力アンプ605の両方のゲイン調整により出力される。CPU211は、AD変換器608によりこのアナログ出力信号をデジタル出力信号に変換する。AD変換器608からのデジタル出力信号は、シェーディング補正回路210へ送られる。
ステップS1407において、CPU211は、シェーディング補正回路210によりデジタル出力信号のシェーディング補正を行う。シェーディング補正回路210は、1画素ずつデジタル出力信号を補正してデジタル出力目標値(シェ−ディングターゲット)にする。図6のプロファイル曲線1002は、シェーディング補正後の主走査方向の画素位置に対するデジタル出力信号の大きさを示している。このようにして、ラインイメージセンサ606が標準白色板128を読み込んだときのデジタル出力信号の大きさを主走査方向に均一に調整する。
本実施例によれば、列アンプ601と出力アンプ605の機能を組み合わせることによって、ラインイメージセンサ606内でアナログ出力信号を主走査方向の位置にかかわらず増幅することができる。
なお、本実施例において、最低輝度のアナログ出力信号及びAD変換器608の入力可能範囲の下限は、共に0Vとしている。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。最低輝度のアナログ出力信号及びAD変換器608の入力可能範囲の下限がそのそれぞれが0V以外の値である場合、それらの値と標準白色板128を読み込んだときのアナログ出力信号とに基づいてゲインを設定することがより好ましい。
本実施例によれば、受光部600から出力されたアナログ出力信号を増幅する増幅器のゲインを設定できる。すなわち、ラインイメージセンサ606の内部に設けられた増幅器のゲインを調整できる。
また、R、G、及びBの受光部からのアナログ出力信号のそれぞれに関してゲインを設定する列アンプと、主走査方向に分割された複数の領域のそれぞれに関してゲインを設定する出力アンプとを、ラインイメージセンサ606の内部に設けた。本実施例の出力アンプにより、主走査方向の各領域間のAD変換器608の分解能差を低減することができる。列アンプと出力アンプとの組み合わせにより、従来の技術に比べてAD変換器608の主走査方向の分解能をより均一に且つより大きくすることができる。
(外乱ノイズの影響)
図9に示した従来の画像読み取り装置においては、ラインイメージセンサ200と可変ゲイン回路付きAD変換器213との間の経路(伝送ライン)においてラインイメージセンサ200からのアナログ出力信号に外乱ノイズが加わる可能性が大きかった。この原因は、ラインイメージセンサ200と可変ゲイン回路付きAD変換器213との間の経路が比較的長いことによる。これに対して、本実施例によれば、列アンプ601及び出力アンプ605をラインイメージセンサ606の内部に設けた。これによって、受光部600と列アンプ601との間の経路及び列アンプ601と出力アンプ605との間の経路を短くすることができる。よって、受光部600から出力されたアナログ出力信号に外乱ノイズが加わる可能性をほとんどなくすことができる。したがって、本実施例のラインイメージセンサ606から出力されるアナログ出力信号は、外乱ノイズの影響をほとんど受けていないと考えられる。
図4を用いて本実施例における外乱ノイズの影響を説明する。ラインイメージセンサ606の総合ゲインAは、列アンプ601のゲインA1と出力アンプ605のゲインA2との積である。受光部600からのアナログ出力信号Sは、ラインイメージセンサ606内の列アンプ601と出力アンプ605により増幅され、出力端子607から画像信号成分A×Sとして出力される。ここでA=A1×A2である。Aは、1より大きい(A>1)。ラインイメージセンサ606内でアナログ出力信号Sは、外乱ノイズの影響をほとんど受けない。ラインイメージセンサ606とAD変換器608との間の経路において、外乱ノイズ成分Nが画像信号成分A×Sに加わるとする。AD変換器608によるAD変換前の信号成分はA×S+Nとなる。ゲインAは1より大きいので、従来技術におけるA×S+A×Nと比較すると、A×S+A×N>A×S+Nとなる。つまり、本実施例によれば、画像信号成分Sに乗ってしまう外乱ノイズ成分Nの影響を小さくすることが可能になる。
10 画像読み取り装置
119 原稿照明用光源(光源)
211 CPU(制御装置)
601 列アンプ(可変ゲイン増幅器)
605 出力アンプ(可変ゲイン増幅器)
606 ラインイメージセンサ
608 AD変換器

Claims (2)

  1. 原稿を照射する光源と、
    基準部材と、
    ラインセンサチップと、
    前記ラインセンサチップから出力された第1アナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器と、
    前記AD変換器から出力されたデジタル信号に対して、該デジタル信号の画素位置に応じたシェーディング補正データを用いてシェーディング補正を行うシェーディング補正手段と、
    前記ラインセンサチップと前記AD変換器とを用いて得られた前記基準部材の反射光に応じたデジタル信号に基づき、前記ラインセンサチップにおいて使用される第1および第2のゲインと、前記シェーディング補正手段において使用される前記シェーディング補正データを設定する設定部とを有し、
    前記ラインセンサチップは、
    所定方向に配列されたN個の画素を有し、前記原稿から反射された反射光を受光し、入射光量に応じた第2アナログ信号を出力するラインセンサを、複数の色のそれぞれに対応させて複数有し、
    前記N個の画素の画素位置のそれぞれに対して設けられ複数の第1セレクターを有し、前記第1セレクターのそれぞれは、前記複数のラインセンサにおける同一の画素位置に対応する画素から出力された前記第2アナログ信号を、順次、対応する第1アンプに出力する第1セレクター群と、
    前記N個の画素の画素位置のそれぞれに対して設けられた複数の前記第1アンプを有し、該第1アンプのそれぞれは、対応する前記第1セレクターから出力された前記第2アナログ信号を増幅し、第3アナログ信号として出力する第1アンプ群と、
    前記第1アンプ群から出力された前記第3アナログ信号を格納するメモリと、
    M個(M<N)の画素領域のそれぞれに対応して設けられた複数の第2セレクターを有し、前記第2セレクターのそれぞれは、同一の前記画素領域における複数の画素位置に対応する、前記メモリから出力される前記第3アナログ信号を、順次、対応する第2アンプに出力する第2セレクター群と、
    前記M個(M<N)の画素領域のそれぞれに対応して設けられた複数の前記第2アンプを有し、該第2アンプのそれぞれは、対応する前記第2セレクターから出力された前記第3アナログ信号を増幅し、前記第1アナログ信号として出力する第2アンプ群と、
    前記第2アンプ群から出力された前記第1アナログ信号を出力する出力端子と、を有し、
    前記第1アンプ群の前記複数の第1アンプが使用する前記第1ゲインは、前記第2アナログ信号の画素位置にかかわらず同一の値であり、前記第2アナログ信号を出力する前記複数のラインセンサのそれぞれに応じた値であり、
    前記第2アンプ群の前記複数の第2アンプが使用する前記第2ゲインは、前記第3アナログ信号に対応するラインセンサにかかわらず同一の値であり、前記第3アナログ信号の画素位置に対応した画素領域に応じた値であり、
    前記設定部は、
    前記ラインセンサチップの前記出力端子から出力される、所定ゲインが設定された前記第1および第2アンプ群によって増幅された、前記基準部材の反射光に応じた前記第1アナログ信号を、前記AD変換器により変換することにより得られるデジタル信号に基づき、前記第1ゲインを設定し、
    前記ラインセンサチップの前記出力端子から出力される、前記第1ゲインが設定された前記第1アンプおよび前記所定ゲインが設定された前記第2アンプ群によって増幅された、前記基準部材の反射光に応じた前記第1アナログ信号を、前記AD変換器により変換することにより得られるデジタル信号に基づき、前記第2ゲインを設定し、
    前記ラインセンサチップから出力される、前記第1ゲインが設定された前記第1アンプおよび前記第2ゲインが設定された前記第2アンプ群によって増幅された、前記基準部材の反射光に応じた前記第1アナログ信号を、前記AD変換器により変換することにより得られたデジタル信号に基づき、画素位置のそれぞれに対応させて前記シェーディング補正データを設定することを特徴とする原稿読取装置。
  2. 前記複数の色は、赤、緑、及び青であることを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。
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