JP5693660B2 - ワークの把持装置 - Google Patents
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Description
この把持装置では、固定側の把持部材である固定部と、可動側の把持部材である可動部とが、可動部の移動方向で対向して設けられており、固定部と可動部との間にワークを配置したのち、可動部を固定部側に移動させて、固定部との間にワークを把持するようになっている。
前記ワークを嵌合支持させる支持台を、前記可動部の移動方向に進退移動可能に設けて、前記ワークと前記支持台とが一体移動可能に設けられていることを特徴とするワークの把持装置。
この際、支持台においてワークは嵌合支持されており、可動部により固定部側に押されても、支持台と共に固定部側に移動することで、倒れないようになっている。
そのため、可動部と固定部との間にワークを把持する際に、ワークが倒れないようにすることができる。
図2は、実施の形態にかかる把持装置1を説明する図であり、(a)は、図1の(b)におけるB−B断面図であり、(b)は、(a)における領域Aの拡大図であり、(c)は、(a)におけるB−B断面図であり、(d)は、(c)における領域Cの拡大図である。
支持部材4、5は、台座6の幅W1よりも小さい幅W2を有しており、台座6の幅方向における中央部に位置している(図1の(b)参照)。
固定部2は、ワークWとの当接範囲を確保するために所定の厚みWaを有しており、ワークWとの当接面となる先端面2aを、支持部材4から支持部材5側に所定長さL1離れた位置に配置させている。
また、固定部2の先端面2aは、ワークWとの当接範囲を確保するために、台座6の幅方向に所定幅W3を有している(図1の(c)参照)。
ガイド部材7は、支持部材5に支持された状態において、その上面7cを、台座6の上方の所定高さh1の位置に配置させると共に、その先端面7aを、支持部材5から支持部材4側に所定長さL1離れた位置に配置させている。
この状態においてガイド部材7は、その先端面7aと固定部2の先端面2aとの間に間隔Wxを開けて設けられており、後記する支持台9にワークWを嵌合支持させる際に、ワークWが、固定部2とガイド部材7とに干渉しないようになっている。
ガイド部材7の上面7cは、台座6の上面6aに対して平行な水平面となっており、上面7cに載置された可動部3の移動(図中左右方向の移動)が、このガイド部材7によりガイドされるようになっている。
可動部3の先端面3aは、ワークWとの当接面となっており、この先端面3aは、固定部2の先端面2aに対して平行になっている。
さらに、可動部3の先端面3aもまた、ワークWとの当接範囲を確保するために、台座6の幅方向に所定幅W3を有している(図1の(a)参照)。
この貫通孔31の長手方向(可動部3の幅方向)における中央部は、可動部3を厚み形状に貫通して形成された切欠部32により、支持部材5側に開口している。
軸部12は、支持部材5を厚み方向(図中左右方向)に貫通しており、その基端部に操作部13が設けられている。
軸部12の外周には、長手方向の全長に亘って雄ネジ12aが形成されており、軸部12の長手方向における支持部材5で支持された部分では、外周に形成された雄ネジ12aが、支持部材5に設けた雌ネジ5aに螺合している(図2の(b)参照)。
そのため、操作ハンドル11の軸部12は、操作部13の回転方向に応じて決まる一方向に移動して、その先端部が連結された可動部3を軸線Xの軸方向に移動させるようになっている。
図2の(a)に示すように、ガイドレール8、8は、可動部3の移動方向(軸線X方向)に沿って直線状に延びており、台座6の長手方向に所定長さLmを有している(図2の(a)参照)。
ガイドレール8、8は、長手方向の長手方向の全長に亘って同じ幅W3で形成されており、台座6の幅方向における中心を通る直線Yを挟んで対称となる位置に、互いに平行に設けられている(図1の(c)参照)。
把持装置1において支持台9は、この嵌合溝91、91に、ガイドレール8、8を嵌合させて設けられており、この状態において支持台9は、軸線X方向(可動部3の移動方向)に進退移動可能とされている。
ここで、嵌合突部96の高さh3(図1の(c)参照)は、ワークWを直線Yに対して傾かせることなく支持台9で保持することができる高さに設定されており、ファイナルギアFが組付けられたデフケース100のように、重心が高いワークWであっても、ワークWを傾かせることなく、支持台9で保持できるようになっている。
図2の(c)に示すように、台座6においてショックアブソーバ20A、20Bは、互いの軸部21、21を、対向させた向きで設けられており、それぞれ、支持部材4、5との間に介在させた位置決め部材30により、台座6の長手方向における所定位置に配置されている。
なお、ショックアブソーバ20Bは、ショックアブソーバ20Aと同一の構成を有しているので、ここでは、その説明を省略する。
よって、ワークWの支持台9への取り付けが、固定部2および可動部3により阻害されることなく、速やかに行えるようになっている。
図3は、把持装置1においてワークWを把持させる際の動作を説明する図である。図3の(a)は、ワークWが支持台9に組付けられる前の状態であって、支持台9が基準位置に配置された状態を示す図である。(b)は、ワークWが支持台に9に組付けられた状態を示す図である。(c)は、可動部3の固定部2側への移動により、ワークWが可動部3と固定部2との間に把持された状態を示す図である。
そうすると、ワークWは、可動部3から作用する押圧力により、当該ワークWを支持する支持台9と共に固定部2側に移動して、最終的に固定部2と可動部3との間に把持されることになる。
この位置は、支持台9が、嵌合突部96を支持部材4と支持部材5の離間距離の中間に配置させた基準位置であり、前記したように、ワークWを支持台9の上方側に移動させても、ワークWが、固定部2および可動部3と干渉しないようになっている。
そのためワークWの支持台9からの取り外しが、固定部2および可動部3により阻害されることなく、速やかに行えるようになっている。
ワークWを固定部2側に押圧していた力が開放されて、支持台9が、ショックアブソーバ20AのスプリングSpの付勢力で、急に可動部3側に移動しても、ショックアブソーバ20Bの軸部21に接触した時点で、可動部3側への移動が阻止されることになる。
よって、支持台9が可動部3側に急に移動したとしても、支持台9に支持されたワークWの可動部3やガイド部材7への衝突が防止されるようになっている。
ワークWを嵌合支持させる支持台9を、可動部3の移動方向に進退移動可能に設けて、可動部3を固定部2に向けて移動させた際に、可動部3に押されたワークWが、支持台9と共に固定部2側に移動するようにした。
この際、支持台9においてワークWは嵌合支持されており、可動部3により固定部2側に押されても、支持台9と共に固定部2側に移動することで、倒れないようになっている。
そのため、可動部3と固定部2との間にワークWを把持する際に、ワークWが倒れないようにすることができる。
よって、ボルトの締め付けトルクを正確に測定することが可能となる。また、ワーク(デフケース100)の把持が不完全である場合には、締め付けトルクの測定時にワークが把持装置1から外れてしまう虞があるが、かかる問題の発生を好適に防止できる。
さらに、ワークWに当接している可動部3が、ワークWから離れる方向に移動すると、支持台9は、軸部21を介して入力されるスプリングSpの付勢力で、当該支持台9に嵌合支持させたワークWを、固定部2から離す方向に速やかに移動させられるので、支持台9からのワークWの取り外す際に、ワークWが固定部2と緩衝することを、好適に防止できる。
特に、嵌合支持させたワークWを固定部2から離す方向に移動した支持台9が、可動部3の移動方向における基準位置(図1の(b)参照)まで移動するように構成すると、
この基準位置では、支持台9に対して着脱されるワークWが、固定部2や可動部3(ガイド部材7)と干渉しないようになっているので、支持台9へのワークWの着脱が、固定部2および可動部3(ガイド部材7)により阻害されることなく速やかに行える。
支持部材5において可動部3は、操作ハンドル11(操作部13)の回転を可動部3の進退移動に変換するネジ送り機構により、軸線Xの軸方向に移動可能とされている構成とした。
また、操作ハンドル11(操作部13)の回転を、ネジ送り機構により、可動部3の進退移動に変換して、可動部3を固定部2側に移動させるようになっているので、操作ハンドル11を回転させるだけで、可動部3を移動させることができる。
ここで、支持台9は、可動部3の移動方向に延びるガイドレール8に沿って進退移動するように設けられており、ワークWが可動部3で押された際に、支持台9に支持されたワークWの位置が、可動部3の移動方向にのみ変化するようになっている。
そのため、可動部3と固定部2との間にワークWを単純に把持する場合に比べて、ワークの予定されていた位置からのズレが無くなるので、ワークを予定されていた位置により正確に配置できるようになる。
可動部3の移動方向が、軸線Xに対して傾いていると、可動部3におけるワークWとの当接点が本来の位置から変化してしまう。そうすると、当接点が変わることにより、ワークWの支持を確実に行えない虞があるが、ガイド部材7により、可動部3を軸線Xに沿って確実に移動させることができるので、かかる事態の発生を好適に防止できる。
2 固定部
3 可動部
4 支持部材
5 支持部材
5a 雌ネジ
6 台座
7 ガイド部材
8 ガイドレール
9 支持台
11 操作ハンドル
12 軸部
12a 雌ネジ
13 操作部
20A ショックアブソーバ
20B ショックアブソーバ
21 軸部
22 フランジ部
23 本体部
24 収容穴
24a 貫通孔
25 封止部材
31 貫通孔
32 切欠部
90 基部
91 嵌合溝
95 台部
96 嵌合突部
Sp スプリング
W ワーク
Claims (4)
- 固定部と可動部とが、前記可動部の移動方向で対向して設けられており、前記可動部を、前記固定部に向けて移動させて、前記固定部との間にワークを把持するように構成されたワークの把持装置において、
前記ワークを嵌合支持させる支持台を、前記可動部の移動方向に進退移動可能に設けて、前記ワークと前記支持台とが一体移動可能に設けられていることを特徴とするワークの把持装置。 - 前記支持台の前記固定部側に、前記支持台の前記固定部側への移動を緩衝する弾性部材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のワークの把持装置。
- 前記支持台は、台座に設けられて前記移動方向に沿って延びるガイドに、進退移動可能に設けられており、
前記ガイドの長手方向における一方側と他方側では、前記固定部を前記支持台の上方の所定位置に配置する一方の支持部材と、前記可動部を前記支持台の上方の所定位置に配置する他方の支持部材とが、前記台座に固定されて設けられており、
前記他方の支持部材において前記可動部は、ネジ送り機構により、前記移動方向に移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワークの把持装置。 - 前記支持台には、当該前記支持台から直上に延びると共に、前記ワークに設けられた嵌合穴に嵌合する突出部が設けられており、
前記支持台において前記ワークは、前記突出部の延出方向に対する傾きが防止された状態で保持されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のワークの把持装置。
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