JP5693581B2 - Ibd治療のための医薬組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、炎症性腸疾患の治療のための、改良された特性および/または相乗的な治療作用を有する活性成分の新しい医薬的組み合わせに関する。
炎症性腸疾患(IBD)は、小腸や大腸において炎症を引き起こす疾患の一般的な名称であり、通常は3つの、病因が未知の胃腸疾患、つまり、潰瘍性大腸炎、クローン病および分類不能大腸炎に関する。これらには、腹痛、慢性下痢、体重減少、および最終診断が非常に困難となる筋けいれんなど、過敏性腸症候群と共通する多くの症状がある。潰瘍性大腸炎はUCとも称され、最も一般的な炎症性腸疾患であり、消化管(GI)の様々な部位、具体的には消化管下部、より具体的には大腸および/または直腸に影響を及ぼす。ほぼ例外なく、潰瘍性大腸炎は直腸から始まり、隣接する部分または大腸全体に広がる。疾患活動性は通常断続的であり、再発と静止期を繰り返す。軽度の潰瘍性大腸炎においては、結腸粘膜は充血した粒状に見え、より深刻なケースにおいては、小さな点状の潰瘍があり、粘膜が特徴的にもろくなり、自然に出血していることがある。クローン病は、小腸および大腸においてが主である。罹患患者には通常、小腸の最遠位部分と大腸の最初の部分(回盲部)により深い炎症があるが、消化管のいずれの部分においても炎症が見つかる可能性がある。
このような疾患は、通常、後の消化管癌、特に結腸直腸癌のリスクを高めることに関連していることが現在では十分に立証されており、また、メカニズムは証明されていないものの、複数回の急性炎症を発症するうちに、後の形質転換、高まった増殖および悪性浸潤にいたるであろうところの経路が、特許文献1において開示されている。このような背景において、効果的なIBDの治療方法を求めることは適切である。
今日まで、既存の薬物治療はIBDを治すものではなく、腸の炎症をできる限り減少させる傾向のものである。既存の治療法は基本的に、病気の重篤度によって決まり、時として罹患大腸を手術で除去することになる。潰瘍性大腸炎について、ほとんどの人が、炎症の制御に役立てるための5−アミノサリチル酸(5−ASA)または4−アミノサリチル酸(4−ASA)といったアミノサリチル酸を含有する薬剤で一生治療を受ける。5−ASAはアスピリンと化学的に関連しており、同じ鎮痛、解熱、および抗炎症特性を有する。これは非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の一部であり、クローン病と特に潰瘍性大腸炎の治療に長年使用されており、突然の再発の可能性を著しく減少させている。他の好適なアミノサリチル酸を含有する誘導体は、既にその有効性が立証されており、現在市販されている。たとえば、スルファサラジンは5−ASAとスルファピリジンとを含むものであり、その役割は抗炎症薬を腸まで届けることである。
炎症性腸疾患患者には、白血球遊走の増加、サイトカイン産生異常、アラキドン酸代謝物(具体的にはロイコトリエンB4)産生の増加、および炎症を起こした腸組織内でのフリーラジカル形成の増加のすべてが見られる。5−ASAを経口投与または局所投与すると、有効性が粘膜における濃度に依存する大腸や腸の上皮細胞によって吸収されるため、白血球走化性を抑制し、サイトカインおよびロイコトリエンの産出を減少させ、かつフリーラジカルを除去することによって、薬剤が罹患部に局所的に作用する。作用のメカニズムについての説明と効果的な用量についての考察が、非特許文献1および非特許文献2に開示されている。
プレドニゾロン、((11β)−11,17,21−トリヒドロキシプレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン)は、炎症性疾患の治療において非常に重要な合成コルチコステロイドである。これは特許文献2において開示されており、概して炎症性疾患および免疫病の治療に有効であることが公知である。プレドニゾロン酢酸塩が点眼薬に使われることが公知である一方で、実際、プレドニゾロンのリン酸ナトリウム塩が、アレルギー状態、皮膚疾患、内分泌障害、腫瘍性障害およびリウマチ性障害を含む多数の疾患を治療するために使われることが公知である。Cortancyl(登録商標)(プレドニゾロンアセテート)またはMedrol(登録商標)(メチルプレドニゾロン)のような経口型剤形と、Predsol(登録商標)(プレドニゾロンリン酸ナトリウム)のような注腸剤が、現在、製品として市販されている。
プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステル(PMSB)もまた既に公知である。これは、製品Solupred(登録商標)またはPredocol(登録商標)などにおいて、ナトリウム塩の形態で現在市販されており、また、いくつかのPMSBを含んでなる放出制御経口製剤が、たとえば特許文献3に開示されている。
さらに、新しいIBD薬物治療の研究におけるさらなる改良によって、高い効力のある局所的なグルココルチコステロイドとみられる、チキソコルトールピバル酸、プロピオン酸フルチカゾン、ベクロメタゾンジプロピオン酸エステルおよびブデソニドといった新たなステロイド薬剤が開発されている。たとえば、IBDの治療に有用なブデソニドの5−ASAとの組み合わせの例を開示している特許文献4など、これらの薬剤の特定の組み合わせは公知である。
WO1995/018622号公報 US3,134,718号公報 WO2003/068196号公報 WO2000/024388号公報
しかしながら、技術水準における改良は通常、活性成分を特定の吸収部位まで送達させるためのガレン的考察に向けられているが、既存の形態での有効性は、使用する活性成分の物理的性質および治療上の有効性によって限定されたままである。PMSBは簡単に分解するため、より高い治療的有用性が得られるような組成に改良する必要性がある。
驚くべきことに、PMSBまたはその薬学的に許容される塩と、5−ASA、その誘導体または薬学的に許容される塩との組み合わせにより、IBDの治療に有用な安定性の高い製剤が得られることが、発見された。また、驚くべきことに、これら二つの活性成分を組み合わせると、シナジー効果を有する組成物が得られることが発見された。
発明の概要
第1の態様によると、本発明は以下a.とb.とを含む医薬組成物を対象とする:
a. プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステル、またはその薬学的に許容される塩(PMSB)、好ましくは、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルナトリウムと、
b. 5−ASA、その誘導体または薬学的に許容される塩。
一つの実施態様によると、本発明の医薬組成物は、散剤、顆粒剤または懸濁剤の形態をとっており、好ましくは錠剤、注腸剤、フォーム製剤、経口投与製剤、速放出型製剤、遅延放出型製剤または持続放出型製剤の形態で使用する。
他の実施態様によると、本発明の医薬組成物は直腸投与に好適である。
他の実施態様によると、本発明の医薬組成物はPMSBおよび5−ASA、それらの誘導体または薬学的に許容される塩の組合せを含んでなる、固形の医薬製剤で、好ましくは注腸剤に再構成するためのものである。
他の実施態様によると、本発明の医薬組成物は、実質的に緩衝剤を含まないものである。
他の実施態様によると、本発明の医薬組成物はさらに増粘剤を、好ましくは約0.05〜2.5重量パーセント、さらに好ましくは約1〜1.75重量パーセントの量を含んでなるものである。
他の実施態様によると、増粘剤はアカシアゴム、セラトニアゴム、寒天ゴム、キサンタンゴム、グァーガム、デキストリン、キシリトール、エリスリトール、トラガカント、フルクトース、ソルビン酸、ポロキサマー、カラギーナン、エデト酸、セルロース誘導体、カルボキシメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースから選択されるものであり、好ましくはグァーガムである。
他の態様によると、本発明は、注腸剤に再構成するための組成物であって:
(i)顆粒剤としての、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステル(PMSB)およびその薬学的に許容される塩、好ましくは、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルナトリウム、および、5−ASA、それらの誘導体または薬学的に許容される塩と、
(ii)ボトル
とを含んでなるものであり、併用製剤として、同時の、個別の、または連続した治療的使用のための組成物を対象とする。
一つの実施態様によると、構成要素(ii)は空であるか、水で満たされているか、または(i)の顆粒で満たされている。
他の実施態様によると、本発明の組成物は、相乗作用の量の成分a)およびb)を含んでなるものである。
他の実施態様によると、重量比a:bは約1:1〜約1:200であり、好ましくは約1:20〜約1:150である。
他の実施態様によると、本発明の組成物は、総量が約10〜50mg、好ましくは20〜40mg、さらに好ましくは約31.4mgの成分a)と、総量が約0.5〜5g、好ましくは約1〜4g、さらに好ましくは約1.0gの成分b)とを含んでなるものである。
他の実施態様によると、本発明の組成物は、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルナトリウムを31.4mg、および5−ASAを1.0g含んでなるものである。
他の実施態様によると、本発明の組成物は炎症性腸疾患、特に潰瘍性大腸炎またはクローン病の治療のためのものである。
他の態様によると、本発明は、5−ASA、その誘導体または薬学的に許容される塩と同時の、個別の、または連続した治療での使用のための、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルまたはその薬学的に許容される塩、好ましくは、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルナトリウムを対象としている。
他の態様によると、本発明は、安定した散剤、顆粒剤、注腸剤、懸濁剤、フォーム製剤、経口投与製剤、速放出型製剤、遅延放出型製剤または持続放出型製剤、好ましくは、注腸剤を再構成するための顆粒剤を調剤するために、5−ASA、その誘導体または薬学的に許容される塩と組み合わせて、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルまたはその薬学的に許容される塩、好ましくは、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルナトリウムを使用することを対象としている。
他の態様によると、本発明は、本願発明による組成物を調製する方法を対象としており、この方法は、a)プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルまたはその薬学的に許容される塩、好ましくはプレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルナトリウムを、b)5−ASA、その誘導体または薬学的に許容される塩と併合する工程と、所望により、散剤、顆粒剤、注腸剤、フォーム製剤、経口投与製剤、速放出型製剤、遅延放出型製剤、または持続放出型製剤に調製するさらなる工程とを含んでなるものである。
一つの実施態様によると、本発明の方法は、成分a)とb)を含んでなる顆粒に水を加えることによって、注腸剤を再構成する工程を含んでなるものである。
発明の詳細な説明
本発明は、a)プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステル(PMSB)、b)5−アミノサリチル酸(5−ASA)、その誘導体または薬学的に許容される塩とを併合することにより、a)PMSBだけを含む先行技術による組成物と比較して、水中でより安定した組成物が得られるという、驚くべき発見によるものである。本願発明は、潰瘍性大腸炎またはクローン病といった炎症性腸疾患の治療において、特に有利である。
IBDの治療薬は創傷部に投与する必要があるため、こうした化合物を直腸および腸管下部に局所的に、つまり注腸剤またはフォーム製剤を使って投与する必要がある。通常、水媒体で個別に製剤化されるPMSBおよび5−ASAは、通常急速に分解するが、この結果、製剤の医薬的な有効性が低下する。したがって、a)とb)との組み合わせを使用することによって、保存目的のために、または体内に取り込まれた後の、投薬後の組成物の安定性を高めるために、変質しない製剤を提供することが可能になる。
同様に、経口剤形は胃を介して消化管を通って移動し、通常は胃を過ぎると薬剤が放出されるように調剤されている。これは、5−ASAの潰瘍性効果を避けるためだけでなく、腸の創傷部まで薬剤を直接届けるためである。したがって、水性の胃液に接した後も安定なままである組成物を使用することが有利である。
概して、本発明の組成物は、たとえば従来の造粒など、製剤の過程において水を加える必要のある剤形にとって有用である。
一つの実施態様によると、本発明の組成物には、実質的に緩衝剤がなくてもよい。先行技術の溶液は、通常、投薬される間中、組成物の安定性を確保するために緩衝剤を必要とするのに対して、驚くべきことに、PMSBと5−ASAを含んでなる本願発明の溶液(これは、たとえば、該二つの活性成分を含んでなる顆粒剤から再構成されたもの)は、4.5を下回るpHでも安定していることが観察された。したがって、もはやアセテート緩衝剤(ph:4.5−4.8)などの緩衝剤を使用する必要がない。さらに、こうした緩衝剤の使用が、実際活性成分の分解を増進することも観察された。安定性試験は実施例において行っている。「実質的に含まない」という用語は、本発明の組成物が、事実上および現実的に可能な範囲で「緩衝剤を含まない」ということを意味する。
第一の成分a)はプレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルまたはその薬学的に許容される塩である。本願において、PMSBという用語は、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルおよびその薬学的に許容されるいずれかの塩を指す。たとえば、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルは、有利にもナトリウム塩として存在し得るものである。
典型的には、31.4mgのPMSBナトリウム塩は、約20mgのプレドニゾロン遊離塩基に相当する。したがって、本願発明による組成物は、約6〜32mgの、好ましくは約13〜26mg、さらに好ましくは約20mgまでのプレドニゾロン遊離塩基に相当する量のPMSBまたは薬学的に許容されるいずれかの塩を含んでなるものである。
本願において、PMBSに基づく重量は、その量と比率についてのものである。
5−ASA成分b)は、その塩または金属錯体の形態で存在してもよく、これらも本願発明の混合物に含まれる。
塩は酸、たとえば、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸のようなハロゲン化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、または、酢酸、安息香酸、桂皮酸、シュウ酸、ギ酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸および1、2ナフタレンジスルホン酸のような有機酸と、反応して生成される。
金属錯体は、たとえば、カルシウムおよびマグネシウムのような第2主族の金属、アルミニウム、錫または鉛といった第3および第4主族の金属、およびクロミニウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅および亜鉛といった第1から8亜族の金属の、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、スルホン酸塩、サリチル酸塩および安息香酸エステルといった、塩基性有機分子並びに無機または有機金属塩から、つくられる。
活性成分b)の誘導体も使用できる。たとえば、5−ASAを含むいずれの薬剤も本発明に取り入れてよい。その例としては、イプサラジン、バルサラジン、スルファラジン、サラゾピリン、サラゾスルファピリジン、オルサラジンまたはメサラジン、酸化誘導体、プロドラッグなど、またはそれらの混合物が挙げられ、これらに限定されない。典型的には、純粋な5−アミノサリチル酸、および、プレドニゾロンのメタスルホ安息香酸ナトリウム塩(PMSB)が使用され、これには医薬的に効果的な薬剤など他の活性成分が加えられ得る。
本発明は、さらに、a)プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステル(PMSB)またはその薬学的に許容される塩、および、b)5−アミノサリチル酸(5−ASA)を含んでなる組成物が、相乗的な治療作用をもたらすという驚くべき発見によるものである。この組成物の相乗効果は、成分a)およびb)の組成物の治療効果が、いずれの活性成分単独の治療効果よりも、または個々の成分の活性に基づいて予測される、それらの相加的な活性の治療効果よりも大きいという事実から、明確である。これは、実施例1で証明されている。
この相乗効果は、プレドニゾロンもしくはいずれかのタイプのプレドニゾロン誘導体またはPMSBとは異なるその薬学的に許容される塩を、成分b)、その誘導体またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて併合した場合に、観察される。プレドニゾロン誘導体またはその薬学的に許容される塩の例としては、メチルプレドニゾロン、メチルプレドニゾロン酢酸エステル、メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム、プレドニゾロン酢酸エステルまたはプレドニゾロンリン酸エステルナトリウムが挙げられる。
典型的には、化合物a):b)の適切な比率(重量による)とは、相乗的な治療作用が現れるものである。この相乗効果は、特に、たとえば約1:1〜約1:200、好ましくは約1:20〜約1:150の比率で観察される。
たとえば、これら成分は、約1:1〜約1:200、または約1:20〜約1:50、または約1:100〜約1:150の比率で供することができる。
本願発明による相乗効果のある組成物は、たとえば、散剤、顆粒剤、注腸剤、錠剤、経口投与製剤、速放出型製剤、持続放出型製剤またはフォーム製剤の形態であり得るものであって、選択される投薬のタイプに完全に依存する。大腸に局所的に投与するには、典型的にはフォーム製剤、懸濁剤および注腸剤が選択される一方、錠剤は経口投与に適応している。
本発明の他の実施態様によると、成分a)およびb)は、相乗効果のある製剤を表すものであり、潰瘍性大腸炎またはクローン病のような炎症性腸疾患の治療のために、同時に、個別にまたは連続して使用される。たとえば、メサラジン注腸剤の投与と合わせてPMSBの錠剤を服用すると、適切な割合で使用した場合、相乗効果が得られる。
これらの成分が揃えば、同時に、個別にまたは連続して服用することによって相乗効果が得られる。たとえば、5−ASAおよびPMSBを含んでなる合剤である錠剤を服用してもよく、または、5−ASA製剤の注腸投与の前に持続放出型プレドニゾロン錠剤を服用してもよい。
本願発明の医薬組成物は、薬学的に許容されるいずれの添加剤またはそれを組み合わせたものを含んでいてもよい。従来の医薬的な添加剤としては、たとえば、剤形中で、増粘剤、潤滑剤、流動促進剤、希釈剤、結合剤、崩壊剤、担体、着色剤、保存料、浸透剤またはコーティング剤として作用するものが挙げられる。
薬学的に許容される添加剤の例としては、ラクトース、デクストレート、デキストリン、デキストロース、マンニトール、リン酸二カルシウム、キシリトール、糖類、サッカロース、コーンスターチ、加水分解でんぷん(マルトデキストリン)、修飾コーンスターチ、トウモロコシでんぷん、乾燥でんぷん、デンプングリコール酸ナトリウム、マンニトール、ソルビトール、二酸化ケイ素、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースまたはエチルセルロースといったアルキルセルロース、ゼラチン、架橋ポリビニルピロリドン(PVP)、デンプングリコール酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ポリエチレングリコール、ステアリン酸、硬化植物油、グリセリルベヘナートおよびタルク、コロイド(状)シリカ、リン酸三カルシウム、およびこれらの混合物が挙げられるが、これに限定されない。好適な浸透剤としては、塩化ナトリウムおよびジメチルスルホンが挙げられる。
増粘剤は、注腸剤の組成物を構成するにおいて有利である。増粘剤は、直腸または大腸上部に留まるように投与される懸濁剤に対して、好都合なゲル化特性をもたらすものであるところ、この特定のタイプの剤形は、局所的な使用を意図したものだからである。こうした添加剤の例としては、アカシアゴム、セラトニアゴム、寒天ゴム、キサンタンゴム、グァーガムのようなゴム、デキストリン、キシリトール、エリスリトール、トラガカント、フルクトース、ソルビン酸、ポロキサマー、カラギーナン、エデト酸、または、カルボキシメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースグァーガムのようなセルロース誘導体が挙げられる。特にグァーガム有利である。他の好ましい実施態様によれば、グァーガムの粒子の大きさは、少なくとも75%のグァーガムの粒子について74μm未満である。
注腸剤を調剤するとき、再構成後の散剤または顆粒の粒子の沈殿を防ぐように、増粘剤のタイプや量を選択できる。粘性のある懸濁剤の形態としての注腸剤を得るには、たとえば濃度が1〜1.75重量%の増粘剤を使用してよい。あるいは、ゲル形態の注腸剤を調剤するためには、たとえば濃度2%の増粘剤を使用してよい。
錠剤剤形は、たとえば、添加剤として、薬学的に許容されるいずれの潤滑剤、結合剤、崩壊剤、希釈剤、担体、いずれの保存料も、またはそれらを組み合わせたものを含んでいてもよい。
たとえば、フォーム製剤および注腸剤はさらに、微生物の増殖を抑えるため、保存料を含んでいてよい。
フォーム製剤は、ガス状の噴霧剤の溶解をよくするための乳化剤、エマルション/懸濁剤の安定性を高めるための増ちょう剤、起泡増進剤、粘膜接着剤または緩衝剤、および当業者が利用可能なその他の添加剤を含んでいてもよい。
さらなる添加剤が、" Handbook of Pharmaceutical excipients", 2nd Ed., 1994, American Pharmaceutical Association, Washington、ISBN 0 91730 66 8, by Wade A., Weller PJ.に開示されている。
本発明のもう一つの目的は、本発明の組成物をつくる方法およびキットを提供することである。この技術は、当業者が利用可能なものである。
ひとつの方法は、典型的には、成分a)とb)を、適切な量で併合することである。
各パーツからなるキットを考慮する場合、成分a)とb)は、患者に対する説明書とともに、個別の容器に保持されるが一緒に販売されるというような方法で、併合することができるものである。この説明書は、成分a)およびb)の継続した、連続したまたは個別の服用のための手順であってよい。説明書はまた、2つの個別成分を混合して、投与用の最終的な剤形にするための手順であってもよい。したがって、本発明の範囲内で、成分a)およびb)のそれぞれが、独立に、散剤、注腸剤、懸濁剤、フォーム製剤、経口投与製剤、速放出型製剤、錠剤、または持続放出型製剤という剤形をとることができる。
他の実施態様によれば、成分a)およびb)は合わせて処方され、使用準備の整った注腸剤として再構成するための、ボトルおよびの患者への説明書が添付される。
たとえば、本発明の範囲内のパーツまたは組成物からなる、一つの特定のキットは、PMSBおよび5−ASAを含んでなる顆粒剤の第一の容器、空のボトルなどの第二の容器、および注腸剤を再構成するために水媒体に顆粒剤を混合する方法を教示した患者への注意書きを備えた、一定の商品形態をとる。あるいは、ボトルはすでに水で満たされていてもよく、且つ、水で満たされたボトルに顆粒剤を入れることによって注腸剤を再構成するための手順を患者に提供する注意書きが添付されていてもよい。別の例によると、ボトルは、成分a)およびb)を含んでなる顆粒剤で満たされていてもよく、すでに顆粒剤で満たされたボトルに水を加えることによって注腸剤を再構成する手順を患者に提供するための注意書きが添付されていてもよい。
成分a)およびb)が併合される場合、本発明の組成物を調製するための典型的な方法は、所望により、該併合物をコンディショニングして、散剤、顆粒剤、注腸剤、フォーム製剤、錠剤、経口投与製剤、速放出型製剤または持続放出型製剤といった剤形にする、さらなる工程を含んでなるものである。例えば、本発明の範囲内の注腸剤は、PMSBおよび5−ASAを含んでなる顆粒を水に加えて再構成できる。
注腸剤は、それぞれが顆粒剤または散剤の形態にある成分a)およびb)について、これを併合したものを懸濁液とすることにより、従来技術により調製することができる。たとえば、本願発明の注腸剤は、成分a)を含んでなる注腸剤および成分b)含んでなるもう一つの注腸剤を混合することによって、または顆粒剤または散剤の剤形の成分a)およびb)の混合物を、水媒体にけん濁することによって得ることができる。本発明の範囲内の注腸剤は、水に加える際、PMSBおよび5−ASAを含んでなる顆粒剤を水に加えて再構成できる。
錠剤は、成分a)およびb)を併合したものを適切な量とし、さらなる顆粒用添加剤と混合したものを、速放出型または持続放出型の錠剤に打錠することにより、調製できる。
フォーム製剤の加工は、所望により好適なフォーム製剤組成物に適した他の添加剤とともに、成分a)およびb)を混合することを含んでなる第一の工程を含んでなるものである。そして得られた混合物は加圧される。
この新規性のある組成物またはキットは、潰瘍性大腸炎またはクローン病のようなIBDを患う患者に投薬できる。適切な投与量は、病気の重篤度および考慮される剤形に基づく必要がある。たとえば、本発明の組成物が長時間効果のある持続放出型製剤として投薬される場合、それに応じた量の活性成分が含まれる。
以下の例は、本願発明のいくつかの実施例を例示したものにすぎず、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。
実施例
実施例1
TNBS大腸炎の誘発、並びに、5−ASA投与後、PMSB投与後、および5−ASAとPMSBの相乗的組み合わせ投与後の、大腸炎内の肉眼的病変の評価
正式認可を受けた施設にて、政府のガイドラインに従って、動物実験を行った。動物を1ケージにつき5匹収容し、標準的なマウスの餌と水道水とに自由にアクセスできるようにした。
大腸炎の誘発は、生後6週間の複数のマウスC57b16について行った。これらに90〜120分間麻酔をかけてから、0.9%のNaClと100%のエタノールとの1:1の混合物に溶解させたTNBS(トリニトロベンゼンスルホン酸)(40μl、150mg/kg)を直腸内投与した。同じ技術を使って、コントロールマウスには、0.9%のNaClと100%のエタノールとの1:1の混合物または生理食塩水を投与した。マウスはTNBS投与の4日後に殺生した。5−ASAおよびステロイドの抗炎症効果は、大腸炎の誘発の3日前からすべての実験の期間に渡って(大腸炎の誘発から4日後まで)、これら化合物を最終的には50μlの容量で直腸内経路で毎日投与することによって、評価した。5−ASAの投与量は0.5mg(1g/100mlストックから50μl)、65mMであり、PMSBの投与量は2.34mg/kg/dayであった。
マウスには、人間の患者よりもプレドニゾロンまたはその誘導体の量を多く、典型的には5倍の量を投与してもよいことを考えると、本実施例は、本願発明による相乗的な組み合わせを、明瞭に例示するものである。
大腸炎の肉眼による評価は二人の検査官によって盲検的に行われた。解剖顕微鏡(拡大倍率:5)で各マウスの大腸を検査し、ウォーレスの基準にしたがって肉眼的病変を評価した。スコアは、肉眼的病変を、充血、腸の肥厚、潰瘍の広がりなど、炎症を反映する特徴に基づいて0〜10の尺度で評価するものである。ウォーレスの尺度は以下のように定義される。0:炎症なし、1:潰瘍はないが充血あり、2:潰瘍はないが、粘膜の肥厚を伴う充血あり、3:大腸壁の肥厚はないが潰瘍がひとつ、4:複数の潰瘍または炎症部位あり、5:1cmを超える程度の複数の潰瘍または炎症部位あり、6〜10:2〜6cmの拡大したサイズの潰瘍または炎症部位あり。
この結果は、相乗効果を奏したPMSBと5−ASAとの組み合わせで治療された、大腸炎マウスにおいて、病変の大幅な軽減が観察されたことを示している。実際、ウォーレスの尺度は、PMSBだけで治療されたグループ(P群)については1.83、5−ASAで治療されたグループ(A群)については1.25、両製品の相乗的な組み合わせで治療されたグループ(A+P群)については0.5であった。治療を施していないマウスのコントロール群は3.4でしかなかった。
こうした結果を、治療していないマウス(コントロール群)で得たウォーレスの評点と比較して、作用パーセンテージに変換した。したがって、ウォーレスの評点で3.4が指すのは、0%の作用値であり、評点0(病変なし)は、100%の作用値を示す。この実験によると、A群は63%、P群は46%、A+P群は85%の作用値をそれぞれ示した。活性成分の組み合わせについて予測し得る作用値を、ゴルビーの式にしたがって計算し、作用値同士を比較した。
ゴルビーの式はE=X+Y−(X×Y)/100であり、Eは、活性成分5−ASAとプレドニゾロンPMSBとを組み合わせて用いる場合に予測される作用の度合いであり、%で表される。Xは、活性成分5−ASAを単独で使用する場合の、不治療コントロールについての作用の度合いであり、%で表される。これは、A群について得られた、ウォーレス評点から変換された作用の度合いである。Yは、活性成分PMSBを単独で使用する場合の、不治療コントロールについての作用の度合いであり、%で表される。これは、P群について得られた、ウォーレス評点から変換された作用の度合いである。
このケースにおいては、5−ASAとPMSBとの組み合わせについて、該予測される作用値は、63+46−(63*46/100)=80%であり、この予測値は、相乗的な組み合わせでの治療で測定した値を、はるかに下回るものである。
実施例2
メサラジンとメタスルホ安息香酸プレドニゾロンナトリウム(PMSB)との適合性を評価した。以下の混合物について試験した。
1.PMSBと5−ASAとの乾燥散剤混合物
2.100mlの水に溶解したPMSB
3.100mlの水に入れた、PMSBと5−ASAとの混合物
4.アセテート緩衝剤を使った、100mlの水に入れた、PMSBと5−ASAとの混合物
調剤の安定性を、25°C/60%RHまたは40°C/75%RHで、分解が観察される限り、ただし、すべてのケースで1ヶ月間または3ヶ月間の期間を最長として、評価した。一方、水中におけるPMSB単独での安定性は、周囲環境の条件下、一ヶ月間で評価した。いくつかの間隔(2日間、7日間、1ヶ月または3ヶ月)をおいて、PMSBと、存在するそれに関連する物質の量を測定することによって、テストサンプルを分析した。この測定は、ヨーロッパ薬局方の基準に従って、クロマトグラフィーによって行った。
製品仕様は、31.4mg±5%のPMSBと設定したため、29.8mg未満のPMSBを含有するすべてのテストサンプルが不安定であるとみなされる。さらに、製品仕様は、不純物の含有は2%未満と設定されている。測定は、別のパラメーターのいずれかが必要な仕様から外れた時点で、中断した。得られた結果を表Iに示す。
Figure 0005693581
安定性の検討結果は、両方のAPIの乾燥散剤混合物が少なくとも3ヶ月間に渡り安定していること、および、5−ASAと併合した、PMSB水の製剤は、PMSB水の製剤と比較して、高度に安定性が向上することを明確に示している。
実施例3
1%w/wのPMSBを、31%w/wの5−ASA(1gの5−ASA)、2%w/wのクロスポビドン(崩壊剤)、38%w/wのグァーガム(増粘剤)および28%w/wのNaCl(等張剤)と合わせて顆粒化することにより、本発明による製剤を調製する。これらの量は、最終的な顆粒の総重量に基づいている。本実施例の顆粒剤は、100mlの水に加えて、使用準備の整った注腸剤を再構成するのに適している。

Claims (24)

  1. a. プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステル(PMSB)またはその薬学的に許容される塩と、
    b. 5−ASA、その誘導体または薬学的に許容される塩
    とを含んでなる医薬組成物。
  2. プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステル(PMSB)またはその薬学的に許容される塩がプレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルナトリウムである請求項1記載の医薬組成物。
  3. 散剤、顆粒剤、懸濁剤、錠剤、注腸剤、フォーム製剤、経口投与製剤、速放出型製剤、遅延放出型製剤または持続放出型製剤の剤形の請求項1または2記載の医薬組成物。
  4. 直腸投与用の請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  5. 固形の医薬製剤である請求項1または2記載の医薬組成物。
  6. 注腸剤に再構成するためのものである請求項5記載の医薬組成物。
  7. 実質的に緩衝剤を含まない、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  8. 増粘剤をさらに含んでなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  9. 増粘剤の量が、0.05〜2.5重量パーセントである請求項8記載の医薬組成物。
  10. 増粘剤の量が、0.05〜2.5重量パーセントまたは1〜1.75重量パーセントである請求項9記載の医薬組成物。
  11. 増粘剤が、アカシアゴム、セラトニアゴム、寒天ゴム、キサンタンゴム、グァーガム、デキストリン、キシリトール、エリスリトール、トラガカント、フルクトース、ソルビン酸、ポロキサマー、カラギーナン、エデト酸、セルロース誘導体、カルボキシメチルセルロースまたはRHヒドロキシプロピルメチルセルロースから選択されるものである請求項8〜10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  12. 増粘剤がグァーガムである請求項11記載の医薬組成物。
  13. 医薬組成物が、相乗作用の量の成分a)およびb)を含んでなるものである請求項1〜12のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  14. 重量比a:bが1:1〜1:200である請求項1〜13のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  15. 重量比a:bが1:20〜1:150である請求項14記載の医薬組成物。
  16. 合計量10〜50mg、20〜40mgまたは31.4mgの成分a)と、合計量0.5〜5g、1〜4gまたは1gの成分b)とを含んでなる請求項1〜15のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  17. 炎症性腸疾患治療用の請求項1〜16のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  18. 炎症性腸疾患が潰瘍性大腸炎またはクローン病である請求項17記載の医薬組成物。
  19. 安定した散剤、顆粒剤、注腸剤、懸濁剤、フォーム製剤、経口投与製剤、速放出型製剤、遅延放出型製剤または持続放出型製剤を調製するための、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルまたはその薬学的に許容される塩の、5−ASA、その誘導体またはその薬学的に許容される塩との組み合わせによる使用。
  20. プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルまたはその薬学的に許容される塩が、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルナトリウムである請求項19記載の使用。
  21. 安定した顆粒剤が注腸剤として再構成されるものである請求項19または20記載の使用。
  22. a)プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルまたはその薬学的に許容される塩を、b)5−ASA、その誘導体または薬学的に許容される塩と併合する工程と、所望により、散剤、顆粒剤、注腸剤、フォーム製剤、経口投与製剤、速放出型製剤、遅延放出型製剤または持続放出型製剤にコンディショニングするさらなる工程とを含んでなる、請求項1〜18のいずれか1項に記載の医薬組成物を調製する方法。
  23. プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルまたはその薬学的に許容される塩が、プレドニゾロンメタスルホ安息香酸エステルナトリウムである請求項22記載の方法。
  24. 成分a)およびb)を含んでなる顆粒剤に水を加えることによって、注腸剤を再構成する工程を含んでなる、請求項22または23記載の方法。
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