JP5692198B2 - ハニカム構造体 - Google Patents

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    • H05B2203/024Heaters using beehive flow through structures

Description

本発明は、自動車等の排ガスを浄化するための電気加熱式触媒装置等に用いられるハニカム構造体に関する。
自動車等の車両の排気管には、排ガスを触媒によって浄化するための触媒装置が設けられる。この触媒装置としては、例えば、Pt、Pd、Rh等の排ガス浄化用の触媒が担持されたハニカム体が用いられるが、触媒を活性化させるには、例えば、400℃程度の加熱が必要となる。そのため、ハニカム体の表面に一対の電極を設け、その一対の電極間に通電を行ってハニカム体を加熱する電気加熱式触媒装置(EHC:Electric Heating Catalyst)が開発されている。
例えば、特許文献1には、ハニカム体の表面に一対の電極を設け、その一対の電極のそれぞれに電極端子を設けた電気加熱式触媒装置用のハニカム構造体が開示されている。
特開平4−280086号公報
しかしながら、上記特許文献1のハニカム構造体は、ハニカム体内に高温の排ガスを流通させた場合に、ハニカム体の熱が熱容量の大きい電極端子に逃げやすい構造となっている。そのため、電極端子直下及びその周辺の電極やハニカム体の温度が低下し、排ガスの流れ方向(ハニカム体の軸方向)に温度差が生じる。ここで、ハニカム構造体は、高温の排ガスに晒されたり冷却されたりするいわゆる冷熱サイクル環境下で使用される。したがって、このような環境下では、温度差が生じた部分(特に電極端子直下及びその周辺の電極やハニカム体)に熱応力が集中して発生し、その熱応力によって電極やハニカム体にクラックが発生する。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、電極やハニカム体におけるクラックの発生を抑制することができるハニカム構造体を提供しようとするものである。
本発明の一の態様は、セル形成部と該セル形成部の周囲を覆う円筒状の外皮部とを有するハニカム体と、
該ハニカム体の上記外皮部の外周面において、径方向に対向配置された一対の電極と、
該一対の電極にそれぞれ設けられた一対の電極端子とを備え、
上記各電極における上記電極端子の直下の少なくとも一部には、スリット部が設けられていることを特徴とするハニカム構造体にある(請求項1)。
上記ハニカム構造体において、各電極における少なくとも電極端子の配設位置には、スリット部が設けられている。すなわち、ハニカム体の熱が電極端子に逃げやすい構造の場合には、上述したように、冷熱サイクル環境下での使用によって電極端子直下及びその周辺の電極やハニカム体に熱応力が集中して発生する。そこで、電極端子直下となる電極における電極端子の配設位置の少なくとも一部にスリット部を設けている。これにより、発生する熱応力をスリット部によって効果的に低減することができ、電極やハニカム体におけるクラックの発生を抑制することができる。
このように、電極やハニカム体におけるクラックの発生を抑制することができるハニカム構造体を提供することができる。
実施例1における、ハニカム構造体を示す斜視図。 実施例1における、ハニカム構造体を示す平面図。 実施例1における、ケースに収容されたハニカム構造体を示す断面図。 図3におけるIV−IV線の矢視断面図。 ハニカム構造体の参考例を示す平面図。 実施例1における、ハニカム構造体の別例を示す平面図。 図6におけるVII−VII線の矢視断面図。 実施例2における、ハニカム構造体を示す平面図。 図8におけるIX−IX線の矢視断面図。 実施例3における、ハニカム構造体を示す平面図。 実施例3における、ハニカム構造体の別例を示す平面図。 実施例3における、ハニカム構造体の別例を示す平面図。 実施例3における、ハニカム構造体の別例を示す平面図。 実施例4における、ハニカム構造体を示す平面図。 実施例4における、ハニカム構造体の別例を示す平面図。 実施例4における、電極にスリット部が設けられていないハニカム構造体を示す平面図。 実施例4における、ハニカム構造体に取り付けた熱電対の位置を示す断面図。 実施例4における、エンジンスタートからの時間とハニカム構造体のH1位置の温度との関係を示すグラフ。 実施例4における、熱電対距離とハニカム構造体の温度との関係を示すグラフ。
上記ハニカム構造体において、上記ハニカム体の上記セル形成部は、例えば、格子状に配された多孔質の隔壁と、該隔壁に囲まれてハニカム体の軸方向に形成された複数のセルとにより構成することができる。
また、後述するように、上記ハニカム構造体を電気加熱式触媒装置(EHC)として用いる場合には、例えば、ハニカム体のセル形成部の隔壁等に触媒としてのPt、Pd、Rh等からなる三元触媒等を担持させる構成とすることができる。
また、上記電極及び上記電極端子を構成する材料としては、例えば、SiC、SiCにSi(金属シリコン)を含浸させたSiC−Si等のセラミックスを用いることができる。また、Cr、Fe、Ni、Mo、Mn、Si、Ti、Nb、Al等の金属又はこれらの合金を用いることもできる。また、上記のSiC等のセラミックスと上記の金属又はこれらの合金とを組み合わせた混合材料を用いることもできる。
また、上記電極端子は、様々な形状を採用することができる。例えば、中実の柱状、中空の筒状等とすることができる。
また、上記スリット部は、上記各電極における少なくとも上記電極端子の配設位置に設けられている。ここで、配設位置とは、電極に対して電極端子を配設する位置や領域のことをいう。
また、上記スリット部は、電極における様々な場所に設けることができ、その数も自由に設定することができるが、電極全体に電気が流れるように、電極全体が電極端子に対して電気的に接続されていることを要する。
また、上記スリット部は、電極を厚み方向に貫通させた形状としてもよいし、電極の表面を厚み方向に窪ませた凹溝状としてもよい。
また、上記各電極における、上記電極端子の直下の少なくとも一部、及びその周方向外側部分の少なくとも一部の双方に、上記スリット部が設けられている構成とすることができる(請求項2)。
この場合には、発生する熱応力を低減するという効果をより一層高めることができる。上述したように、冷熱サイクル環境下での使用によって電極端子直下及びその周辺の電極やハニカム体に熱応力が集中して発生する。そこで、電極端子の直下の少なくとも一部、及びその周方向外側部分の少なくとも一部の双方に、スリット部を設けることにより、発生する熱応力をスリット部によって効果的に低減することができる。
また、上記電極には、周方向に形成された上記スリット部が設けられている構成とすることができる(請求項3)。
この場合には、電極やハニカム体に温度差が生じる排ガスの流れ方向(ハニカム体の軸方向)に対して、それを分断する方向(周方向)にスリット部を形成することにより、発生する熱応力をより効果的に低減することができる。
また、上記電極には、該電極を周方向に横切るように形成された上記スリット部が設けられている構成とすることができる(請求項4)。
この場合には、スリット部を電極の周方向両端において開放された形状とすることにより、発生する熱応力をより一層低減することができる。
なお、スリット部が電極を周方向に横切るように形成されているとは、電極が分割されるようにスリット部が形成されていることをいう。
また、上記電極は、該電極を周方向に横切るように形成された1つの上記スリット部によって、軸方向に2つの部分に分割されており、また上記電極は、軸方向長さが50mm以上であり、曲げ強度σが5〜130MPa、熱膨張係数αが4〜6.5×10-6/℃、ヤング率Eが10〜300GPaであって、R=σ/(α×E)の式で表される熱衝撃破壊抵抗係数Rが130℃以上である構成とすることができる(請求項5)。
この場合には、電極におけるクラックの発生をより一層抑制することができる。すなわち、電極をスリット部によって分割することにより、その分割された電極部分の軸方向一端と他端との温度差は、分割されていない電極の軸方向一端と他端との温度差に比べて大幅に小さくなり、発生する熱応力も小さくなる。そのため、分割された電極部分におけるクラックの発生を抑制することができる。
さらに、電極の軸方向長さ及び熱衝撃破壊抵抗係数Rを上記所定の値以上とすることにより、スリット部を設けたことによる効果を有効に発揮することができる。すなわち、電極の軸方向長さが50mm以上の場合、電極の軸方向一端と他端との温度差が大きくなり、電極におけるクラックの発生を抑制する必要性が高まる。そのため、スリット部を設けて電極を分割することによる上述の効果を有効に発揮することができる。また、電極の熱衝撃破壊抵抗係数Rを130℃以上とすることにより、その熱衝撃破壊抵抗係数Rを分割された電極部分の軸方向一端と他端との温度差よりも十分に高くすることができる。そのため、分割された電極部分におけるクラックの発生を抑制する効果を有効に発揮することができる。
なお、電極の軸方向長さとは、電極全体における軸方向の一端から他端までの長さのことである。
また、電極の軸方向長さは、ハニカム体の軸方向長さよりも短くすることが好ましい。例えば、5〜20mm程度短くすることが好ましい。そして、電極が形成されていない部分に絶縁物等を配置することが好ましい。これにより、排ガス中のPM(粒子状物質)や水が電極に接触してショートすることを防止することができる。
また、電極の熱衝撃破壊抵抗係数Rは、例えば、ハニカム構造体を電気加熱式触媒装置(EHC)として用いる場合に分割された電極部分の軸方向一端と他端との間で想定される温度差(後述の最大温度差)以上となるように設定することが好ましい。これにより、電極におけるクラックの発生を確実に防止することができる。
また、電極におけるスリット部の配設位置(軸方向位置)は、分割された2つの電極部分の軸方向一端と他端との温度差のうちの大きいほうの温度差(最大温度差)が最小となるように(すなわち両方の温度差が同じとなるように)設定することが好ましい。これにより、電極部分に発生する熱応力を小さくすることができ、電極部分におけるクラックの発生をより一層抑制することができる。
また、上記電極は、周方向に並んで配置された複数の電極部からなり、該複数の電極部のうち、上記電極端子を設けた上記電極部の強度をS1、それ以外の上記電極部の強度をS2とした場合に、S1>S2の関係を満たす構成とすることができる(請求項6)。
この場合には、電極のうち、発生する熱応力が大きく強度が必要な電極部、すなわち電極端子を設けた電極部の強度を他の部分よりも高くすることにより、熱応力に対する電極の耐久性を高めることができる。
なお、ここでの強度とは、上記電極を構成するセラミックス等の材料強度として一般的に用いられる4点曲げ強度のことである。
また、上記ハニカム構造体は、円筒状の本体カバー部と該本体カバー部から外側に突出すると共に上記電極端子を覆う端子カバー部とを有するケース内に収容されており、上記本体カバー部と上記ハニカム体及び上記電極との間には、上記ハニカム構造体を保持する保持部材が配置されており、該保持部材は、上記本体カバー部の内側において上記電極端子の周囲を覆っている構成とすることができる(請求項7)。
この場合には、電極を覆う保持部材によって電極表面全体を保温する効果が得られる。これにより、電極端子直下の電極やハニカム体に生じる温度差を小さくすることができ、その結果として発生する熱応力を低減することができる。
なお、上記保持部材を構成する材料としては、例えば、繊維状のアルミナ、繊維状のシリカ又はこれらの混合材料等を用いることができる。
また、上記電極端子は、セラミックス製であり、上記電極端子には、金属端子が接合されており、上記電極端子と上記金属端子との接合部は、上記本体カバー部の外側に位置しており、上記端子カバー部の軸方向長さは、上記電極の軸方向長さの1/2以上である構成とすることができる(請求項8)。
すなわち、電極端子と金属端子との接合部は、高温の排ガスに晒されるため、耐熱性が求められる。また、酸化による抵抗値の変化を防止するために、耐酸化性が求められる。そこで、電極から近い位置(高温側)に耐熱性、耐酸化性に優れたセラミックス製の電極端子を配置し、電極から遠い位置(低温側)に電気抵抗の低い金属端子を配置している。そして、両者の接合部を本体カバー部の外側とし、より低温側としている。そのため、両者の接合部の耐熱性、耐酸化性を十分に確保することができる。また、これによって、一対の電極間に安定して通電を行うことができる。
なお、電極端子の長さ、すなわち電極表面から電極端子と金属端子との接合部までの距離は、例えば、20mm以上とすることができる。
また、電極端子と金属端子との接合部を本体カバー部の外側に配置することにより、接合部の温度を下げることができる一方で、電極端子の熱容量が大きくなって熱が逃げやすくなり、電極に生じる温度差が大きくなるおそれがある。そこで、端子カバー部の軸方向長さを電極の軸方向長さの1/2以上とし、端子カバー部内の空気層の領域を広くすることで、電極表面を保温する効果が得られる。これにより、電極端子直下の電極やハニカム体に生じる温度差を小さくすることができ、その結果として発生する熱応力を低減することができる。
また、端子カバー部の軸方向長さを電極の軸方向長さと同等以上とすることで、上述の効果をより確実に得ることができる。また、端子カバー部の軸方向長さが電極の軸方向長さの1/2未満であると、上述の効果を十分に得ることができないおそれがある。
また、上記ハニカム構造体は、上記一対の電極間に通電を行うことによって上記ハニカム体に担持された触媒を加熱する電気加熱式触媒装置に用いられる構成とすることができる(請求項9)。
この場合には、ハニカム構造体の電極やハニカム体におけるクラックの発生を抑制することができる電気加熱式触媒装置とすることができる。
(実施例1)
上記ハニカム構造体にかかる実施例について、図を用いて説明する。
本例のハニカム構造体1は、図1〜図4に示すごとく、セル形成部21とセル形成部21の周囲を覆う円筒状の外皮部22とを有するハニカム体2と、ハニカム体2の外皮部22の外周面221において、径方向に対向配置された一対の電極3と、一対の電極3にそれぞれ設けられた一対の電極端子4とを備えている。また、各電極3における電極端子4の配設位置及びその周方向外側部分の少なくとも一部には、スリット部31が設けられている。
以下、これを詳説する。
図1に示すごとく、ハニカム構造体1は、ハニカム体2と一対の電極3と一対の電極端子4とを備えている。
ハニカム体2は、セル形成部21と、そのセル形成部21の周囲を覆う円筒状の外皮部22と有し、全体として円柱状を呈している。また、ハニカム体2は、SiCを主成分とする多孔質セラミックスからなる。
同図に示すごとく、ハニカム体2において、セル形成部21は、四角形格子状に配された多孔質の隔壁211と、その隔壁211に囲まれてハニカム体2の軸方向Xに形成された多数のセル212とからなる。そして、ハニカム体2は、軸方向Xの一方の端面201から排ガスが流入し、セル212内を通過して他方の端面202から流出する。
隔壁211の表面には、排ガス浄化用の触媒(図示略)が担持されている。触媒としては、貴金属であるPt、Pd、Rh等からなる三元触媒を用いることができる。
また、ハニカム体2において、外皮部22の外周面221には、一対の電極3が設けられている。一対の電極3は、ハニカム体2の径方向に対向して配置されている。
電極3は、SiC−Siの複合材を主成分とする導電性セラミックスからなる。また、電極3は、それぞれハニカム体2の外皮部22の外周面221に沿って周方向に均一な厚みで板状に形成されている。電極3の厚みは、1mmである。
また、電極3は、導電性の接着剤(図示略)を介して、ハニカム体2の外皮部22の外周面221に接合されている。接着剤は、電極3を構成するSiC−Siの複合材、カーボン、バインダ等を含有する接着剤である。
また、各電極3には、それぞれ電極端子4が設けられている。電極端子4は、電極3と同様に、SiC−Siの複合材を主成分とする導電性セラミックスからなる。また、電極端子4は、上述した接着剤を介して、電極3の表面に接合されている。
また、図2に示すごとく、各電極3には、それぞれスリット部31が設けられている。スリット部31は、電極端子4直下を通るように、電極3における電極端子4の配設位置及びその周方向外側部分に形成されている。
また、スリット部31は、電極3を厚み方向に貫通させてなり、電極3を周方向に横切るように形成されている。すなわち、スリット部31は、電極3を軸方向Xに2つの電極部分3a、3bに分割するように形成されている。そして、電極3の周方向両端において開放された形状となっている。
また、電極3の軸方向長さAは、50mm以上である。ここで、電極3の軸方向長さAとは、電極3全体における軸方向Xの一端から他端までの長さのことである。本例では、80mmである。また、ハニカム体2の軸方向長さは、100mmである。そして、ハニカム体2の軸方向両端面201、202からそれぞれ内側へ10mmの範囲に電極3が設けられていない。また、電極端子4は、ハニカム体2の軸方向中間位置(軸方向両端から内側へ50mmの位置)であって、電極3の軸方向中間位置に設けられている。
また、電極3は、曲げ強度σが5〜130MPa、熱膨張係数αが4〜6.5×10-6/℃、ヤング率Eが10〜300GPaである。そして、R=σ/(α×E)の式で表される熱衝撃破壊抵抗係数Rが130℃以上である。
また、図3、図4に示すごとく、ハニカム構造体1は、ケース5内に収容されている。ケース5は、円筒状の本体カバー部51と本体カバー部51から外側に突出すると共に電極端子4を覆う端子カバー部52とを有する。端子カバー部52の軸方向長さB(図3)は、電極3の軸方向長さA(図2)の1/2以上である。本例では、両者は同じ長さである。
また、端子カバー部52に覆われた電極端子4には、金属端子49が接合されている。また、電極端子4と金属端子49との接合部491は、本体カバー部51の外側に位置する。また、電極端子4の長さ、すなわち電極3表面から電極端子4と金属端子49との接合部491までの距離は、20mmである。
また、本体カバー部51とハニカム体2及び電極3との間には、ハニカム構造体1を保持する保持部材53が配置されている。すなわち、ハニカム構造体1は、保持部材53を介してケース5内に保持されている。また、保持部材53は、本体カバー部51の内側において電極端子4の周囲を覆っている。また、保持部材53は、繊維状のアルミナからなる保持用マットである。
また、図1に示すごとく、電極端子4に接合された金属端子49は、リード線82を介して電源81に接続されている。
そして、ハニカム構造体1は、電気加熱式触媒装置(EHC)8の一部として用いられ、一対の電極3間に通電を行うことにより、ハニカム体2に担持された触媒を加熱することができるよう構成されている。
次に、本例のハニカム構造体1の製造方法について簡単に説明する。
まず、ハニカム体2となるハニカム成形体を成形する。ハニカム成形体は、SiCを主成分とする多孔質セラミックスからなる。また、電極3となるシート状の電極材を成形する。また、電極端子4となる柱状の電極端子材を成形する。電極材及び電極端子材は、SiC−Siの複合材を主成分とする焼成体よりなる。
次いで、ハニカム成形体に、SiC−Siの複合材、カーボン、バインダ等を含有するペースト状の接着剤を介して、一対の電極材を配置する。そして、各電極材の表面に、上述した接着剤を介して、電極端子材を配置する。その後、一対の電極材及び一対の電極端子材を配置したハニカム成形体を所定の温度(約1600℃)、所定の雰囲気条件(Ar雰囲気、常圧)で加熱・焼成する。
これにより、ハニカム体2と一対の電極3と一対の電極端子4とを備えたハニカム構造体1が得られる。
次に、本例のハニカム構造体1における作用効果について説明する。
本例のハニカム構造体1において、各電極3における少なくとも電極端子4の配設位置には、スリット部31が設けられている。すなわち、ハニカム体2の熱が電極端子4に逃げやすい構造の場合には、上述したように、冷熱サイクル環境下での使用によって電極端子4直下及びその周辺の電極3やハニカム体2に熱応力が集中して発生する。そこで、電極端子4直下となる電極3における電極端子4の配設位置及びその周方向外側部分の少なくとも一部にスリット部31を設けている。これにより、発生する熱応力をスリット部31によって効果的に低減することができ、電極3やハニカム体2におけるクラックの発生を抑制することができる。
また、本例において、各電極3における電極端子4の配設位置には、スリット部31が設けられている。すなわち、最も熱応力が発生する電極端子4直下にスリット部31を設けることにより、発生する熱応力を低減するという効果をより一層高めることができる。
また、電極3には、周方向に形成されたスリット部31が設けられている。すなわち、電極3やハニカム体2に温度差が生じる排ガスの流れ方向(ハニカム体2の軸方向X)に対して、それを分断する方向(周方向)にスリット部31を形成することにより、発生する熱応力をより効果的に低減することができる。
また、電極3には、その電極3を周方向に横切るように形成されたスリット部31が設けられている。すなわち、スリット部31を電極3の周方向両端において開放された形状とすることにより、発生する熱応力をより一層低減することができる。
また、電極3は、その電極3を周方向に横切るように形成された1つのスリット部31によって、軸方向Xに2つの部分(電極部分3a、3b)に分割されている。また、電極3は、軸方向長さAが50mm以上であり、曲げ強度σが5〜130MPa、熱膨張係数αが4〜6.5×10-6/℃、ヤング率Eが10〜300GPaであって、R=σ/(α×E)の式で表される熱衝撃破壊抵抗係数Rが130℃以上である。そのため、電極3におけるクラックの発生をより一層抑制することができる。すなわち、電極3をスリット部31によって分割することにより、その分割された電極部分3a、3bの軸方向一端と他端との温度差は、分割されていない電極3の軸方向一端と他端との温度差に比べて大幅に小さくなり、発生する熱応力も小さくなる。そのため、分割された電極部分3a、3bにおけるクラックの発生を抑制することができる。
さらに、電極3の軸方向長さ及び熱衝撃破壊抵抗係数Rを上記所定の値以上とすることにより、スリット部31を設けたことによる効果を有効に発揮することができる。すなわち、電極3の軸方向長さが50mm以上の場合、電極3の軸方向一端と他端との温度差が大きくなり、電極3におけるクラックの発生を抑制する必要性が高まる。そのため、スリット部31を設けて電極3を分割することによる上述の効果を有効に発揮することができる。また、電極3の熱衝撃破壊抵抗係数Rを130℃以上とすることにより、その熱衝撃破壊抵抗係数Rを分割された電極部分3a、3bの軸方向一端と他端との温度差よりも十分に高くすることができる。そのため、分割された電極部分3a、3bにおけるクラックの発生を抑制する効果を有効に発揮することができる。
また、ハニカム構造体1は、円筒状の本体カバー部51と本体カバー部51から外側に突出すると共に電極端子4を覆う端子カバー部52とを有するケース5内に収容されている。また、本体カバー部51とハニカム体2及び電極3との間には、ハニカム構造体1を保持する保持部材53が配置されている。また、保持部材53は、本体カバー部51の内側において電極端子4の周囲を覆っている。そのため、電極3を覆う保持部材53によって電極3表面全体を保温する効果が得られる。これにより、電極端子4直下の電極3やハニカム体2に生じる温度差を小さくすることができ、その結果として発生する熱応力を低減することができる。
また、電極端子4は、セラミックス製であり、電極端子4には、金属端子49が接合されており、電極端子4と金属端子49との接合部491は、本体カバー部51の外側に位置している。また、端子カバー部52の軸方向長さBは、電極3の軸方向長さAの1/2以上である。すなわち、電極3から近い位置(高温側)に耐熱性、耐酸化性に優れたセラミック製の電極端子4を配置し、電極3から遠い位置(低温側)に電気抵抗の低い金属端子49を配置している。そして、両者の接合部491を本体カバー部51の外側とし、より低温側としている。そのため、両者の接合部491の耐熱性、耐酸化性を十分に確保することができる。また、これによって、一対の電極3間に安定して通電を行うことができる。また、端子カバー部52内の空気層の領域を広くすることで、電極3表面を保温する効果が得られる。これにより、電極端子4直下の電極3やハニカム体2に生じる温度差を小さくすることができ、その結果として発生する熱応力を低減することができる。
また、ハニカム構造体1は、一対の電極3間に通電を行うことによってハニカム体2に担持された触媒を加熱する電気加熱式触媒装置8に用いられている。そのため、ハニカム構造体1の電極3やハニカム体2におけるクラックの発生を抑制することができる電気加熱式触媒装置8とすることができる。
このように、本例によれば、電極3やハニカム体2におけるクラックの発生を抑制することができるハニカム構造体1を提供することができる。
なお、本例において、スリット部31は、図2に示すごとく、電極3における電極端子4の配設位置及びその周方向外側部分に設けられているが、例えば図示を省略したが、電極3における電極端子4の配設位置にのみ設けてもよい。なお、図5には、電極3における電極端子4の配設位置の周方向外側部分にのみ設けた構成は、参考例として開示する。
また、スリット部31は、図1〜図3に示すごとく、各電極3に1つだけ設けたが、複数設けてもよい。また、スリット部31は、電極3における電極端子4の配設位置及びその周方向外側部分に加えて、それ以外の部分に設けてもよい。
また、スリット部31は、図2、図3に示すごとく、電極3を厚み方向に貫通させてなるが、例えば、図6、図7に示すごとく、電極3の表面を厚み方向に窪ませた凹溝状としてもよい。
(実施例2)
本例は、図8、図9に示すごとく、電極端子4の構成を変更した例である。
同図に示すごとく、電極端子4は、中空筒状である。具体的には、中空であって円筒状に形成されている。
その他の基本的な構成及び作用効果は、実施例1と同様である。また、実施例1と同様の構成については、同様の符号を付し、その説明を省略している。
(実施例3)
本例は、図10に示すごとく、電極3の構成を変更した例である。
同図に示すごとく、電極3は、周方向に並んで配置された複数の電極部32により構成されている。具体的には、電極3は、周方向中央に配置された基準電極部32aと、基準電極部32aの周方向両側にそれぞれ配置された外側電極部32bとからなる。基準電極部32aには、電極端子4が設けられている。
また、複数の電極部32(基準電極部32a、外側電極部32b)のうち、電極端子4を設けた電極部32(基準電極部32a)の強度をS1、それ以外の電極部32(外側電極部32b)の強度をS2とした場合に、S1>S2の関係を満たす。なお、ここでの強度とは、電極3を構成するセラミックスの材料強度として一般的に用いられる4点曲げ強度のことである。
その他の基本的な構成は、実施例1と同様である。また、実施例1と同様の構成については、同様の符号を付し、その説明を省略している。
本例の場合には、電極3のうち、発生する熱応力が大きく強度が必要な電極部32、すなわち電極端子4を設けた電極部32(基準電極部32a)の強度を他の部分(外側電極部32b)よりも高くすることにより、熱応力に対する電極3の耐久性を高めることができる。
その他の基本的な作用効果は、実施例1と同様である。
なお、本例において、スリット部31は、図10に示すごとく、電極3における電極端子4の配設位置及びその周方向外側部分に設けられているが、これに加えて、例えば、図11に示すごとく、電極3の外側電極部32bに複数のスリット部31を設けることもできる。また、さらに、図12に示すごとく、電極3の基準電極部32aに複数のスリット部31を設けることもできる。なお、電極3全体に電気が流れるように、電極3全体が電極端子4に対して電気的に接続されていることを要する。そのため、スリット部31は、基準電極部32aを周方向に横切ることのないように形成されている。
また、スリット部31は、図10に示すごとく、電極3における電極端子4の配設位置及びその周方向外側部分に設けられているが、例えば、図13に示すごとく、電極3における電極端子4の配設位置の周方向外側部分にのみ設けてもよい。また、図示を省略したが、電極3における電極端子4の配設位置にのみ設けてもよい。
(実施例4)
本例は、図14に示すごとく、電極3のスリット部31の配設位置を変更した例である。
同図に示すごとく、電極3のスリット部31は、ハニカム体2及び電極3の軸方向中間位置よりも排ガス流入側に配設されている。具体的に、電極3のスリット部31は、ハニカム体2の排ガス流入側の端面201から内側へ30mmの位置に配設されている。また、電極端子4は、電極3のスリット部31と同様の位置に配設されている。
その他の基本的な構成及び作用効果は、実施例1と同様である。また、実施例1と同様の構成については、同様の符号を付し、その説明を省略している。
また、図15に示すごとく、実施例3と同様に、電極3を周方向に並んで配置された複数の電極部32(基準電極部32a、外側電極部32b)により構成することもできる。
次に、電極3のスリット部31及び電極端子4の配設位置の設定について説明する。
まず、図16に示すごとく、電極3にスリット部が設けられていないハニカム構造体9を準備する。そして、図17に示すごとく、ハニカム体2の中心位置(図中のH1)に熱電対を取り付ける。また、一方の電極3の表面に複数の熱電対を取り付ける。複数の熱電対は、電極3の排ガス流入側の軸方向一端から10mm刻みで9箇所(図中のH2〜H10)に取り付ける。
次いで、ハニカム構造体9をエンジンベンチ(エンジン排気量:4.3L)に設置し、所定の試験工程においてハニカム構造体9のH1〜H10位置の温度を測定する。試験工程におけるエンジン条件は、ハニカム構造体9のH1位置の最高温度が約900℃となるように設定する。
本例では、エンジンスタートから約5秒間でエンジン回転数を500rpm(アイドル状態)から3800rpmに上げ、10分間保持する。そして、約10秒間でエンジン回転数を3800rpmから1500rpmに下げ、2分間保持する。その後、エンジン回転数を500rpm(アイドル状態)に戻す。このような試験工程において、ハニカム構造体9のH1〜H10位置の温度を測定する。
上記試験工程における温度測定結果を図18、図19に示す。図18は、エンジンスタートからの時間(秒)とハニカム構造体のH1位置の温度(℃)との関係を示したものである。また、図19は、ハニカム体の排ガス流入側の端面から熱電対までの距離である熱電対距離(mm)と温度(℃)との関係を示したものである。この温度(℃)は、上記試験工程において、電極の軸方向一端と他端との温度差が大きくなるエンジンスタートから17秒時点の温度である。
次いで、図19から、電極のどの位置にスリット部を設けると、分割された2つの電極部分の軸方向一端と他端との温度差のうちの大きいほうの温度差(最大温度差)が最小となるかを調べる。
本例では、スリット部を熱電対距離30mmの位置(H4位置)に設けると、両方の電極部分の軸方向一端と他端との温度差が130℃となる。すなわち、一方の電極部分は、H2位置(619℃)とH4位置(489℃)との温度差で130℃となる。また、他方の電極部分は、H4位置(489℃)とH10位置(359℃)との温度差で130℃となる。この結果、最大温度差が130℃で最小となる。
以上により、図14に示すごとく、電極3におけるスリット部31の配設位置をハニカム体2の排ガス流入側の端面201から内側へ30mmの位置に設定する。
次に、本例の作用効果について説明する。
本例では、電極3におけるスリット部31の配設位置は、分割された2つの電極部分3a、3bの軸方向一端と他端との温度差のうちの大きいほうの温度差(最大温度差)が最小となるように設定している。これにより、電極部分3a、3bに発生する熱応力を小さくすることができ、電極部分3a、3bにおけるクラックの発生をより一層抑制することができる。
その他の基本的な作用効果は、実施例1と同様である。
(実施例5)
本例は、ハニカム構造体の耐クラック性について評価した例である。
本例では、表1に示すごとく、電極にスリット部が設けられた複数のハニカム構造体(実施例E1〜E4)と、電極にスリット部が設けられていない複数のハニカム構造体(比較例C1〜C4)を準備した。ハニカム構造体の基本的な構成は、上述した実施例1等と同様である。
各ハニカム構造体において、ハニカム体は、直径が93mm、軸方向長さが100mmである。また、隔壁の厚みが0.15mm、セル密度が0.62個/mm2である。
また、電極の構成は、実施例E1が図2と同様、実施例E2が図10と同様、実施例E3が図14と同様、実施例E4が図15と同様である。また、比較例C1〜C4が図16と同様である。
また、電極の軸方向長さは、表1に示すとおりである。なお、電極は、その軸方向中間位置がハニカム体の軸方向中間位置と一致するように配置する。
また、電極端子の位置は、ハニカム体の排ガス流入側の端面からの距離であり、表1に示すとおりである。なお、実施例E1〜E4については、電極端子の位置にスリット部が設けられている。
また、実施例E1、E3の電極全体、実施例E2、E4の電極の基準電極部、比較例C1〜C4の電極全体は、電極材D1を用いて構成した。
電極材D1は、SiCとSiとCとの混合材料を押出成形によって成形し、その成形体を乾燥・焼成して得られた焼成体である。この電極材D1をハニカム体に接合するための接着剤は、後述する電極材D2と同様のペースト状の材料を用いる。
また、実施例E2、E4の電極の外側電極部は、電極材D2を用いて構成した。
電極材D2は、SiCとFeSiAl合金との混合材料、水、粘度調整用バインダとしてのメチルセルロース、強度向上用材料としてのシリカゾルを混合・撹拌して得られたペースト状の材料である。このペースト状の電極材D2を乾燥・焼成することにより外側電極部となる。
また、電極材D1を用いた電極及び基準電極部は、曲げ強度σが60MPa、熱膨張係数αが4.4×10-6/℃、ヤング率Eが100GPaであり、熱衝撃破壊抵抗係数Rが136℃である。
また、電極材D2を用いた外側電極部は、曲げ強度σが15MPa、熱膨張係数αが6.3×10-6/℃、ヤング率Eが11.5GPaであり、熱衝撃破壊抵抗係数Rが207℃である。
また、電極端子を構成する電極端子材は、SiC−Siの複合材を押出成形によって成形し、その成形体を乾燥・焼成して得られる焼成体である。この電極端子材を電極に接合するための接着剤は、上述した電極材D2と同様のペースト状の材料を用いる。
次に、各ハニカム構造体の耐クラック性の評価について説明する。
まず、実施例4と同様の位置(図17参照)に熱電対を取り付けたハニカム構造体をエンジンベンチ(エンジン排気量:4.3L)に設置した。そして、実施例4と同様の上記試験工程を1サイクルとして、これを50サイクル実施した。その後、電極にクラックが発生しているかどうかを光学顕微鏡により確認した。
また、上記試験工程において、電極(電極部分)の軸方向一端と他端との温度差が大きくなるエンジンスタートから17秒時点のハニカム構造体の各位置(H1〜H10)の温度から、分割された2つの電極部分の軸方向一端と他端との温度差のうちの大きいほうの温度差(最大温度差MaxΔT)を求めた。なお、比較例C1〜C4の場合には、電極の軸方向一端と他端との温度差を最大温度差MaxΔTとした。
Figure 0005692198
次に、各ハニカム構造体の耐クラック性の評価結果を表1に示す。
同表からわかるように、比較例C1〜C4は、電極にスリット部が設けられていないため、最大温度差MaxΔTが熱衝撃破壊抵抗係数Rよりも高くなり、電極にクラックが発生した。
一方、実施例E1〜E4は、電極を分割するようにスリット部を設けたことにより、最大温度差MaxΔTが熱衝撃破壊抵抗係数Rよりも低くなり、電極にクラックが発生しなかった。
また、実施例E3、E4は、比較例C4と同様に電極の軸方向長さが80mmであるが、電極を分割するようにスリット部を設けたことに加え、そのスリット部の位置を最大温度差MaxΔTが最小となるように設定している。そのため、比較例C4に比べて、最大温度差MaxΔTが半減している。これにより、電極(電極部分)におけるクラックの発生をより一層抑制している。
以上の結果から、電極にスリット部を設けることによって電極におけるクラックの発生を抑制することができることがわかった。また、電極を分割するようにスリット部を設けることにより、電極(電極部分)の最大温度差MaxΔTを小さくすることができ、電極(電極部分)におけるクラックの発生をより一層抑制することができることがわかった。
1 ハニカム構造体
2 ハニカム体
21 セル形成部
22 外皮部
221 外周面(外皮部の外周面)
3 電極
31 スリット部
4 電極端子

Claims (9)

  1. セル形成部(21)と該セル形成部(21)の周囲を覆う円筒状の外皮部(22)とを有するハニカム体(2)と、
    該ハニカム体(2)の上記外皮部(22)の外周面(221)において、径方向に対向配置された一対の電極(3)と、
    該一対の電極(3)にそれぞれ設けられた一対の電極端子(4)とを備え、
    上記各電極(3)における上記電極端子(4)の直下の少なくとも一部には、スリット部(31)が設けられていることを特徴とするハニカム構造体(1)。
  2. 請求項1に記載のハニカム構造体(1)において、上記各電極(3)における、上記電極端子(4)の直下の少なくとも一部、及びその周方向外側部分の少なくとも一部の双方に、上記スリット部(31)が設けられていることを特徴とするハニカム構造体(1)。
  3. 請求項1又は2に記載のハニカム構造体(1)において、上記電極(3)には、周方向に形成された上記スリット部(31)が設けられていることを特徴とするハニカム構造体(1)。
  4. 請求項3に記載のハニカム構造体(1)において、上記電極(3)には、該電極(3)を周方向に横切るように形成された上記スリット部(31)が設けられていることを特徴とするハニカム構造体(1)。
  5. 請求項4に記載のハニカム構造体において、上記電極(3)は、該電極(3)を周方向に横切るように形成された1つの上記スリット部(31)によって、軸方向に2つの部分に分割されており、また上記電極(3)は、軸方向長さが50mm以上であり、曲げ強度σが5〜130MPa、熱膨張係数αが4〜6.5×10-6/℃、ヤング率Eが10〜300GPaであって、R=σ/(α×E)の式で表される熱衝撃破壊抵抗係数Rが130℃以上であることを特徴とするハニカム構造体(1)
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のハニカム構造体(1)において、上記電極(3)は、周方向に並んで配置された複数の電極部(32)からなり、該複数の電極部(32)のうち、上記電極端子(4)を設けた上記電極部(32、32a)の強度をS1、それ以外の上記電極部(32、32b)の強度をS2とした場合に、S1>S2の関係を満たすことを特徴とするハニカム構造体(1)。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のハニカム構造体(1)は、円筒状の本体カバー部(51)と該本体カバー部(51)から外側に突出すると共に上記電極端子(4)を覆う端子カバー部(52)とを有するケース(5)内に収容されており、上記本体カバー部(51)と上記ハニカム体(2)及び上記電極(3)との間には、上記ハニカム構造体(1)を保持する保持部材(53)が配置されており、該保持部材(53)は、上記本体カバー部(51)の内側において上記電極端子(4)の周囲を覆っていることを特徴とするハニカム構造体(1)。
  8. 請求項7に記載のハニカム構造体(1)において、上記電極端子(4)は、セラミックス製であり、上記電極端子(4)には、金属端子(49)が接合されており、上記電極端子(4)と上記金属端子(49)との接合部(491)は、上記本体カバー部(51)の外側に位置しており、上記端子カバー部(52)の軸方向長さ(B)は、上記電極(3)の軸方向長さ(A)の1/2以上であることを特徴とするハニカム構造体(1)。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のハニカム構造体(1)は、上記一対の電極(3)間に通電を行うことによって上記ハニカム体(2)に担持された触媒を加熱する電気加熱式触媒装置(8)に用いられることを特徴とするハニカム構造体(1)。
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