JP5688192B2 - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解コンデンサ及びその製造方法に関する。
従来、陽極箔の表面に形成した酸化皮膜(誘電体層)の表面に、導電性高分子とイオン伝導性化合物とを分散した溶液を付着してこれを乾燥することにより、酸化皮膜の表面に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。なお、従来の固体電解コンデンサの製造方法において、イオン伝導性化合物とは、電子供与性部位(求核性部位)を持つ繰り返し単位を有し、電解質の存在下でイオン伝導性を示す高分子のことである。
従来の固体電解コンデンサの製造方法によれば、導電性高分子に加えてイオン伝導性化合物を含む固体電解質層を形成することが可能となることから、固体電解質層の導電性が高まり、よりESRが低い固体電解コンデンサを製造することが可能となる。
また、従来の固体電解コンデンサの製造方法によれば、重合酸化剤を用いることなく固体電解質層を形成することが可能となることから、重合酸化剤の存在に起因して酸化皮膜が劣化することがなくなり、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低い固体電解コンデンサを製造することが可能となる。
また、従来の固体電解コンデンサの製造方法によれば、上記したイオン伝導性化合物が酸素供給源として働くことから、固体電解コンデンサを作製する過程で酸化皮膜に欠損が生じたとしても当該欠損箇所がイオン伝導性化合物の働きにより修復され、これによっても、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低い固体電解コンデンサを製造することが可能となる。
また、従来の固体電解コンデンサの製造方法によれば、上記したイオン伝導性化合物が酸素供給源として働くことから、固体電解コンデンサを長時間使用した場合に酸化皮膜に欠損が生じたとしても当該欠損箇所がイオン伝導性化合物の働きにより修復され、寿命が長い固体電解コンデンサを製造することが可能となる。
特開2008−109065号公報
ところで、コンデンサの技術分野においては、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低く、かつ、従来より寿命が長いコンデンサが常に求められており、固体電解コンデンサの技術分野においても例外ではない。
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低く、かつ、従来より寿命が長い固体電解コンデンサを提供することを目的とする。また、そのような固体電解コンデンサを製造可能な固体電解コンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
[1]本発明の固体電解コンデンサは、表面に酸化皮膜が形成された陽極箔と、陰極箔と、前記陽極箔と前記陰極箔との間に配設されたセパレータとを備え、前記陽極箔と前記陰極箔との間の空隙に、「導電性高分子化合物を含む導電性微粒子及び親水性高分子化合物」を含む固体電解質が充填されてなる固体電解コンデンサであって、前記親水性高分子化合物が、下記化学式(I)で表される構造及び下記化学式(II)で表される構造を含むことを特徴とする。
−(R−O)− ・・・ (I)
−(R−O)− ・・・ (II)
(式(I)及び式(II)中、R及びRのそれぞれは、置換又は未置換のアルキレン、置換又は未置換のアルケニレン及び置換又は未置換のフェニレンからなる群より選択される基であり、かつ、互いに異なる基を表す。)
本発明の固体電解コンデンサによれば、重合酸化剤を用いることなく固体電解質を形成することが可能となることから、従来の固体電解コンデンサの場合と同様に、重合酸化剤の存在に起因して酸化皮膜が劣化することがなくなり、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低い固体電解コンデンサとなる。
また、本発明の固体電解コンデンサによれば、陽極箔と陰極箔との間の空隙に親水性高分子化合物が充填されてなることから、固体電解コンデンサを作製する過程で酸化皮膜に欠損が生じたとしても、親水性高分子化合物の保持する水分を上記欠損箇所の修復に使用することが可能となり、これによっても、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低い固体電解コンデンサとなる。
また、本発明の固体電解コンデンサによれば、陽極箔と陰極箔との間の空隙に親水性高分子化合物が充填されてなることから、固体電解コンデンサを長時間使用した場合に酸化皮膜に欠損が生じたとしても、親水性高分子化合物の保持する水分を上記欠損箇所の修復に使用することが可能となり、寿命が長い固体電解コンデンサを製造することが可能となる。
また、本発明の固体電解コンデンサによれば、親水性高分子化合物が、上記した化学式(I)で表される構造及び上記した化学式(II)で表される構造を含むことから、(イ)後述する試験例(試験例2)からも分かるように、親水性高分子化合物の水分含有量が変化し難くなるため(すなわち親水性高分子化合物の水分保持能力が高くなるため)、固体電解コンデンサを長時間使用した場合であっても水分が抜け難くなる。また、後述する試験例(試験例3)からも分かるように(ロ)温度変化による親水性高分子化合物(ひいては固体電解質)の形態変化が起こり難くなるため、常温(固体電解コンデンサの不使用時)と高温(固体電解コンデンサの使用時)との昇降温サイクルを多数回繰り返しても酸化皮膜が劣化し難くなる。その結果、固体電解コンデンサを過酷な条件で長時間使用した場合であっても、従来よりも長時間にわたって水分を保持することが可能となるとともに、また、従来よりも長時間にわたって親水性高分子化合物の形態変化を抑制することが可能となるため、従来よりも寿命の長い固体電解コンデンサとなる。
その結果、本発明の固体電解コンデンサは、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低く、かつ、従来より寿命が長い固体電解コンデンサとなる。
さらにまた、本発明の固体電解コンデンサは、親水性高分子化合物が、上記した化学式(I)で表される構造及び上記した化学式(II)で表される構造を含むことから、親水性高分子化合物の粘性、凝固点、融点、沸点などの種々の属性を広い範囲で細かく調整することが可能となり、幅広い用途に柔軟に適合可能な固体電解コンデンサとなる。
ここで、本発明における酸化皮膜修復機能について説明する。陽極箔及び陰極箔は、コンデンサ素子を金属ケースへ収納して封口する際や外部から衝撃や熱(例えば、はんだを用いて回路基板へ実装する際の熱)を加える際などに酸化皮膜に欠損が生じることがある。
このとき、陽極箔の端面付近においては、酸化皮膜の欠損によりむき出しになったアルミニウムと、親水性高分子化合物から供給される水分とが以下のような反応を起こして酸化皮膜を自己修復する。

2Al+3HO → Al+3H
また、陰極箔においても酸化皮膜の欠損によりむき出しになったアルミニウムと、親水性高分子化合物ら供給される水分とが以下のような反応を起こして酸化皮膜を自己修復する。

Al+(n+3)HO → Al(OH)・nHO+3/2H
[2]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記親水性高分子化合物が、下記化学式(III)で表される構造及び下記化学式(IV)で表される構造を含むブロック共重合体からなることが好ましい。
−(R−O)n− ・・・ (III)
−(R−O)m− ・・・ (IV)
(式(III)及び式(IV)中、n及びmは、それぞれ1〜2,000の範囲内にある整数である。)
このように、親水性高分子化合物を、上記の化学式(III)で表される構造及び下記化学式(IV)で表される構造を含むブロック共重合体からなるものとすることにより、水分保持能力が高く酸化皮膜修復機能に優れた親水性高分子化合物とすることができる。
また、R、Rの種類、n、mの範囲、ブロックの数や分布を適宜選択・調整することにより、親水性高分子化合物の粘性、凝固点、融点、沸点などの種々の属性を容易に調整することが可能となり、幅広い用途に柔軟に適合可能な固体電解コンデンサとなる。
[3]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記親水性高分子化合物が、下記化学式(V)で表される構造を含む共重合体からなることが好ましい。
−[(R−O)−(R−O)]− ・・・ (V)
(式(V)中、lは、2〜2,000の範囲内にある整数である。)
このように、親水性高分子化合物を、上記の化学式(V)で表される構造を含む共重合体からなるものとすることによっても、水分保持能力が高く酸化皮膜修復機能に優れた親水性高分子化合物とすることができる。
また、R、Rの種類、lの範囲を適宜選択・調整することにより、親水性高分子化合物の粘性、凝固点、融点、沸点などの種々の属性を容易に調整することが可能となり、幅広い用途に柔軟に適合可能な固体電解コンデンサとなる。
[4]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記親水性高分子化合物の分子量が500以上であることが好ましい。
このような構成とすることにより、親水性高分子化合物の水分含有量が変化し難くなる(すなわち親水性高分子化合物の水分保持能力が高くなる)。その結果、固体電解コンデンサを長時間使用した場合であってもより一層水分が抜け難くなる。このような観点から言えば、親水性高分子化合物の分子量は、1000以上であることがより好ましく、2000以上であることがより一層好ましい。
一方、本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記親水性高分子化合物の分子量が500000以下であることが好ましい。
このような構成とすることにより、 固体電解質充填溶液に親水性高分子化合物を含有させ易くなる。このような観点から言えば、親水性高分子化合物の分子量は、100000以下であることがより好ましく、10000以下であることがより一層好ましい。
[5]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記親水性高分子化合物は、示差走査熱量計を用いて前記親水性高分子化合物の示差熱量カーブを測定したとき、形態変化に基づく吸熱ピークが室温よりも高い温度において観測されないものであることが好ましい。
このような構成とすることにより、温度変化による親水性高分子化合物(ひいては固体電解質)の形態変化が起こり難くなるため、常温(固体電解コンデンサの不使用時)と高温(固体電解コンデンサの使用時)との昇降温サイクルを多数回繰り返しても酸化皮膜が劣化し難くなる。
[6]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記親水性高分子化合物が、当該親水性高分子化合物に対して1wt%〜40wt%の範囲内にある水分を含有することが好ましい。
このように、親水性高分子化合物の水分含有量を1wt%以上としたのは、親水性高分子化合物の水分含有量を1wt%以上とした場合には、固体電解コンデンサを長時間使用した場合に酸化皮膜に欠損が生じたとしても、親水性高分子化合物が保持する水分の働きにより上記欠損箇所が効果的に修復され、寿命が長い固体電解コンデンサを構成可能となるからである。また、親水性高分子化合物の水分含有量を40wt%以下としたのは、親水性高分子化合物の水分含有量を40wt%以上にしなくても通常十分な酸化皮膜修復機能を発揮できるからである。また、親水性高分子化合物の水分含有量を40wt%以下とした場合には、低温環境下の氷結の問題や高温環境下の内部圧力上昇の問題を低減できる。
[7]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記親水性高分子化合物が、親水性の官能基を側鎖に含むことが好ましい。
このような構成とすることにより、親水性高分子化合物の水分保持能力をより一層高くすることができる。
[8]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記親水性の官能基が、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基、スルホン酸基、アミド基又はリン酸エステル基からなることが好ましい。
このような構成とすることにより、親水性高分子化合物の水分保持能力をより一層高くすることができる。
[9]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記親水性高分子化合物が、主鎖に水素結合を発現する結合鎖を含むことが好ましい。
このような構成とすることによっても、親水性高分子化合物の水分保持能力をより一層高くすることができる。
[10]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記水素結合を発現する結合鎖が、エーテル基、カルボニル基、アミド基又はエステル基からなることが好ましい。
このような構成とすることにより、親水性高分子化合物の水分保持能力をより一層高くすることができる。
[11]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記導電性高分子化合物が、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリチオフェン、ポリピロール又はポリアリニンからなることが好ましい。
このような構成とすることにより、高導電性の導電体微粒子、ひいては、高導電性の固体電解質を構成することが可能となり、ESRが低い固体電解コンデンサを構成することが可能となる。
[12]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記導電性微粒子が、ポリスチレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸又はナフタレンスルホン酸からなるドーパントをさらに含むことが好ましい。
このような構成とすることによっても、高導電性の導電体微粒子、ひいては、高導電性の固体電解質を構成することが可能となり、ESRが低い固体電解コンデンサを構成することが可能となる。
[13]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記導電性微粒子の平均粒子径が1μm以下であることが好ましい。
このような構成とすることにより、陽極箔と陰極箔との間の空隙に導電性微粒子を高い密度で充填することが可能となり、より一層ESRが低い固体電解コンデンサを構成することが可能となる。
[14]本発明の固体電解コンデンサにおいては、前記固体電解コンデンサが巻回型の固体電解コンデンサであることが好ましい。
本発明の固体電解コンデンサにおいては、適量の水分を含有する親水性高分子化合物が適度の粘性を有するとともに形態安定性に優れた性質を有することから、当該親水性高分子化合物の存在により、陽極箔、陰極箔、セパレータ、固体電解質からなるコンデンサ素子の形態安定性が高い。従って、本発明は、陽極箔、陰極箔、セパレータ、固体電解質の形態が不安定になり易い性質をもった巻回型の固体電解コンデンサである場合により適合性が高いと言える。
[15]本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、表面に酸化皮膜が形成された陽極箔と、陰極箔と、前記陽極箔と前記陰極箔との間に配設されたセパレータとを備えるコンデンサ素子を作製するコンデンサ素子作製工程と、前記陽極箔と前記陰極箔との間の空隙に、「導電性高分子化合物を含む導電性微粒子及び親水性高分子化合物」を含有する固体電解質充填溶液を浸み込ませてこれを乾燥させることにより、前記陽極箔と前記陰極箔との間の空隙に前記導電性微粒子及び前記親水性高分子化合物を含む固体電解質を充填する固体電解質充填工程とを含む固体電解コンデンサの製造方法であって、前記親水性高分子化合物が、下記化学式(I)で表される構造及び下記化学式(II)で表される構造を含むことを特徴とする。
−(R−O)− ・・・ (I)
−(R−O)− ・・・ (II)
(式(I)及び式(II)中、R及びRのそれぞれは、置換又は未置換のアルキレン、置換又は未置換のアルケニレン及び置換又は未置換のフェニレンからなる群より選択される基であり、かつ、互いに異なる基を表す。)
本発明の固体電解コンデンサの製造方法によれば、上記したように、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低く、かつ、従来より寿命が長い固体電解コンデンサを簡便な方法で製造することが可能となる。
[16]本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、前記コンデンサ素子作製工程と前記固体電解質充填工程との間に、前記コンデンサ素子を化成液に浸漬して少なくとも前記陽極箔の端面又は表面に存在することがある酸化皮膜欠損部を修復する化成処理工程をさらに含むことが好ましい。
コンデンサ素子を作製する過程で陽極箔の端面又は表面において酸化皮膜の欠損箇所が生成することがある。しかしながら、コンデンサ素子を作製する過程で生成した酸化皮膜の欠損箇所を親水性高分子化合物が保持する水分を用いて修復する場合には、この過程で親水性高分子化合物が保持する水分が多量に消費され親水性高分子化合物の欠損修復能力が低下するおそれがある。これに対して、上記のような方法とすることにより、コンデンサ素子を作製する過程で親水性高分子化合物が保持する水分の消費を抑制することが可能となり、より一層寿命の長い固体電解コンデンサを製造することが可能となる。
[17]本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、前記固体電解質充填溶液が水溶液であることが好ましい。
このような方法とすることにより、より一層多量の水分を親水性高分子化合物に保持させることが可能となり、より一層寿命の長い固体電解コンデンサを製造することが可能となる
実施形態に係る固体電解コンデンサ1を説明するために示す図である。 実施形態に係る固体電解コンデンサ1を説明するために示す図である。 実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を説明するために示すフローチャートである。 実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法(特に化成処理工程)を説明するために示す図である。 実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法(特に固体電解質充填工程)を説明するために示す図である。 実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法(特に組立・封止工程)を説明するために示す図である。 試験例に用いた各試料の諸元及び試験例の評価結果を示す図表である。 試験例1の結果を示す図である。 試験例2の結果を示す図である。 試験例3の結果を示す図である。
以下、本発明の固体電解コンデンサ及びその製造方法について、図に示す実施形態に基づいて説明する。
[実施形態]
1.実施形態に係る固体電解コンデンサ
図1及び図2は、実施形態に係る固体電解コンデンサ1を説明するために示す図である。図1(a)は実施形態に係る固体電解コンデンサ1の断面図であり、図1(b)はコンデンサ素子20の斜視図である。図2(a)は実施形態に係る固体電解コンデンサ1の要部断面図であり、図2(b)は比較例に係る、電解質に電解液31を用いた電解コンデンサ1aの要部断面図である。
実施形態に係る固体電解コンデンサ1は、巻回型の固体電解コンデンサであって、図1に示すように、有底筒状の金属ケース10と、コンデンサ素子20と、封口部材40とを備える。
金属ケース10の底面部は、ほぼ円形形状をしており、中心付近に弁(図示せず。)が設けられている。このため、内圧が上昇した際に、当該弁が割れて内圧を外部に逃がすことができる構造となっている。金属ケース10の側面部は、底面部の外縁からほぼ垂直な方向に立設されている。金属ケース10の開口部は、封口部材40によって封口され、封口部材40に設けられた貫通穴を通してコンデンサ素子20の2つのリード29,30が外部に引き出されている。
コンデンサ素子20は、金属ケース10の内部に収納され、図1(b)に示すように、セパレータ25を介して陽極箔21と陰極箔23とが重ね合わせて巻回され、陽極箔21と陰極箔23との間には固体電解質26を有してなる。
陽極箔21は、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁金属から形成されている。陽極箔21の表面は、エッチング処理により粗面化された後、化成処理によって酸化皮膜22が形成されている。
陰極箔23も、陽極箔21と同様に、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁金属から形成されている。陰極箔23の表面は、陽極箔21と同様にエッチング処理により粗面化された後、自然酸化によって酸化皮膜24が形成されている。陽極箔21及び陰極箔23は、それぞれリード29,30と電気的に接続されている。
セパレータ25の幅は、陽極箔21及び陰極箔23の巻回幅よりも大きく、セパレータ25は、陽極箔21及び陰極箔23を挟み込むように重ね合わされている。セパレータ25としては、耐熱性セルロース紙や耐熱性難燃紙を用いることができる。
このように構成された実施形態に係る固体電解コンデンサ1においては、陽極箔21と陰極箔23との間の空隙に、「導電性高分子化合物を含む導電性微粒子27及び親水性高分子化合物28」を含む固体電解質26が充填されている。
親水性高分子化合物28は、下記化学式(I)で表される構造及び下記化学式(II)で表される構造を含む。
−(R−O)− ・・・ (I)
−(R−O)− ・・・ (II)
但し、式(I)及び式(II)中、R及びRのそれぞれは、置換又は未置換のアルキレン、置換又は未置換のアルケニレン及び置換又は未置換のフェニレンからなる群より選択される基であり、かつ、互いに異なる基を表す。
親水性高分子化合物28は、下記化学式(III)で表される構造及び下記化学式(IV)で表される構造を含むブロック共重合体からなるものであってもよいし、下記化学式(V)で表される構造を含む共重合体からなるものであってもよい。
−(R−O)n− ・・・ (III)
−(R−O)m− ・・・ (IV)
−[(R−O)−(R−O)]− ・・・ (V)
この場合、式(III)及び式(IV)中、n及びmは、それぞれ1〜2,000の範囲内にある整数であり、式(V)中、lは、2〜2,000の範囲内にある整数である。
親水性高分子化合物28は、分子量が500以上である。
親水性高分子化合物28は、示差走査熱量計を用いて前記親水性高分子化合物の示差熱量カーブを測定したとき、形態変化に基づく吸熱ピークが室温よりも高い温度において観測されないものである。
親水性高分子化合物28は、当該親水性高分子化合物に対して1wt%〜40wt%の範囲内にある水分を含有するものである。
親水性高分子化合物28は、親水性の官能基を側鎖に含むものであってもよい。この場合、親水性の官能基としては、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基、スルホン酸基、アミド基又はリン酸エステル基からなるものを好ましく例示することができる。
親水性高分子化合物28は、主鎖に水素結合を発現する結合鎖を含むものであってもよい。この場合、水素結合を発現する結合鎖は、エーテル基、カルボニル基、アミド基又はエステル基からなるものを好ましく例示することができる。
導電性高分子化合物28は、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリチオフェン、ポリピロール又はポリアリニンからなるものである。
導電性微粒子27は、ポリスチレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸又はナフタレンスルホン酸からなるドーパントをさらに含むものであってもよい。
導電性微粒子27の平均粒子径は、1μm以下であってもよい。
2.固体電解コンデンサの製造方法
実施形態に係る固体電解コンデンサ1は、以下のような方法により製造することができる。図4〜図6は、実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を説明するために示す図である。このうち、図4は化成処理工程を説明するために示す図であり、図5は固体電解質充填工程を説明するために示す図であり、図6は組立・封止工程を説明するために示す図である。図4(a)〜図4(d)、図5(a)〜図5(d)及び図6(a)〜図6(c)は各工程図である。
(1)コンデンサ素子作製工程
まず、セパレータ25を介して、凹凸表面を有し当該凹凸表面に酸化皮膜22が形成された陽極箔21と凹凸表面を有する陰極箔23とを重ね合わせて巻回することによりコンデンサ素子20を作製する。従って、作製されたコンデンサ素子1は、表面に酸化皮膜22膜が形成された陽極箔21と、陰極箔23と、陽極箔21と陰極箔23との間に配設されたセパレータ25とを備えるコンデンサ素子となる。このとき、陽極箔21にはリード29が接続され、陰極箔23にはリード30が接続されている。
(2)化成処理工程
次に、図4に示すように、コンデンサ素子20を化成液槽50中の化成液52(例えば、アジピン酸アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、グルタル酸アンモニウム、アゼライン酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、セバシン酸アンモニウム、ピメリン酸アンモニウム、スベリン酸アンモニウムなどの水溶液)に浸漬するとともに、陽極側のリード29と化成液52との間に100Vの電圧を5分間印加して陽極箔21の端部に存在する酸化皮膜欠損部及び表面に存在することがある酸化皮膜欠損部を修復する。
(3)固体電解質充填工程
次に、陽極箔と陰極箔との間の空隙に、「導電性高分子化合物を含む導電性微粒子27及び親水性高分子化合物28」を含有する固体電解質充填溶液62を浸み込ませてこれを乾燥させることにより、陽極箔21と陰極箔23との間の空隙に導電性微粒子27及び親水性高分子化合物28を含む固体電解質26を充填する。
固体電解質充填工程は、具体的には、図5に示すように、コンデンサ素子20を、固体電解質充填槽60中の、固体電解質充填溶液(水溶液)62に浸漬し、その後、コンデンサ素子20を乾燥することにより行う。
このとき、親水性高分子化合物としては、下記化学式(I)で表される構造及び下記化学式(II)で表される構造を含むもの(例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール)を用いる。
−(R−O)− ・・・ (I)
−(R−O)− ・・・ (II)
但し、式(I)及び式(II)中、R及びRのそれぞれは、置換又は未置換のアルキレン、置換又は未置換のアルケニレン及び置換又は未置換のフェニレンからなる群より選択される基であり、かつ、互いに異なる基を表す。
(4)組立・封止工程
最後に、封口部材40をコンデンサ素子20に取り付けるとともに、コンデンサ素子20を金属ケース10に挿入した後、金属ケース10の開口端近傍で金属ケース10をかしめる。その後、高温雰囲気下で所定の電圧を印加してエイジング工程を実施する。これにより、実施形態に係る固体電解コンデンサ1が完成する。
以上、実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
3.実施形態の効果
以上のように構成された(以上の製造方法により製造された)実施形態に係る固体電解コンデンサ1によれば、重合酸化剤を用いることなく固体電解質を形成することが可能となることから、従来の固体電解コンデンサの場合と同様に、重合酸化剤の存在に起因して酸化皮膜が劣化することがなくなり、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低い固体電解コンデンサとなる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1によれば、陽極箔と陰極箔との間の空隙に親水性高分子化合物が充填されてなることから、固体電解コンデンサを作製する過程で酸化皮膜に欠損が生じたとしても、親水性高分子化合物の保持する水分を上記欠損箇所の修復に使用することが可能となり、これによっても、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低い固体電解コンデンサとなる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1によれば、陽極箔と陰極箔との間の空隙に親水性高分子化合物が充填されてなることから、固体電解コンデンサを長時間使用した場合に酸化皮膜に欠損が生じたとしても、親水性高分子化合物の保持する水分を上記欠損箇所の修復に使用することが可能となり、寿命が長い固体電解コンデンサを製造することが可能となる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1によれば、親水性高分子化合物が、上記した化学式(I)で表される構造及び上記した化学式(II)で表される構造を含むことから、親水性高分子化合物の水分含有量が変化し難くなるため(すなわち親水性高分子化合物の水分保持能力が高くなるため)、固体電解コンデンサを長時間使用した場合であっても水分が抜け難くなる。また、(ロ)温度変化による親水性高分子化合物(ひいては固体電解質)の形態変化が起こり難くなるため、常温(固体電解コンデンサの不使用時)と高温(固体電解コンデンサの使用時)との昇降温サイクルを多数回繰り返しても酸化皮膜が劣化し難くなる。その結果、固体電解コンデンサを過酷な条件で長時間使用した場合であっても、従来よりも長時間にわたって水分を保持することが可能となるとともに、また、従来よりも長時間にわたって親水性高分子化合物の形態変化を抑制することが可能となるため、従来よりも寿命の長い固体電解コンデンサとなる。
その結果、実施形態に係る固体電解コンデンサ1は、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低く、かつ、従来より寿命が長い固体電解コンデンサとなる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1は、親水性高分子化合物が、上記した化学式(I)で表される構造及び上記した化学式(II)で表される構造を含むことから、親水性高分子化合物の粘性、凝固点、融点、沸点などの種々の属性を広い範囲で細かく調整することが可能となり、幅広い用途に柔軟に適合可能な固体電解コンデンサとなる。
なお、実施形態に係る固体電解コンデンサ1において、親水性高分子化合物28として、上記した化学式(III)で表される構造及び上記した化学式(IV)で表される構造を含むブロック共重合体からなるものを用いた場合には、親水性高分子化合物を水分保持能力が高く酸化皮膜修復機能に優れた親水性高分子化合物とすることができ、その結果、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低く、かつ、従来より寿命が長い固体電解コンデンサを構成することが可能となる。また、R、Rの種類、n、mの範囲、ブロックの数や分布を適宜選択・調整することにより、親水性高分子化合物の粘性、凝固点、融点、沸点などの種々の属性を容易に調整することが可能となり、幅広い用途に柔軟に適合可能な固体電解コンデンサを構成することが可能となる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1において、親水性高分子化合物28として、下記化学式(V)で表される構造を含む共重合体からなるものを用いた場合にも、水分保持能力が高く酸化皮膜修復機能に優れた親水性高分子化合物とすることができ、その結果、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低く、かつ、従来より寿命が長い固体電解コンデンサを構成することが可能となる。また、R、Rの種類、lの範囲を適宜選択・調整することにより、親水性高分子化合物の粘性、凝固点、融点、沸点などの種々の属性を容易に調整することが可能となり、幅広い用途に柔軟に適合可能な固体電解コンデンサを構成することが可能となる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1によれば、親水性高分子化合物の分子量が500以上であることから、親水性高分子化合物の水分含有量が変化し難くなる(すなわち親水性高分子化合物の水分保持能力が高くなる)。その結果、固体電解コンデンサを長時間使用した場合であってもより一層水分が抜け難くなる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1によれば、親水性高分子化合物が、示差走査熱量計を用いて親水性高分子化合物の示差熱量カーブを測定したとき、形態変化に基づく吸熱ピークが室温よりも高い温度において観測されないものであることから、温度変化による親水性高分子化合物(ひいては固体電解質)の形態変化が起こり難くなるため、常温(固体電解コンデンサの不使用時)と高温(固体電解コンデンサの使用時)との昇降温サイクルを多数回繰り返しても酸化皮膜が劣化し難くなる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1によれば、親水性高分子化合物が、当該親水性高分子化合物に対して1wt%以上の水分を含有することから、固体電解コンデンサを長時間使用した場合に酸化皮膜に欠損が生じたとしても、親水性高分子化合物が保持する水分の働きにより上記欠損箇所が効果的に修復され、寿命が長い固体電解コンデンサを構成可能となる。また、親水性高分子化合物が、当該親水性高分子化合物に対して40wt%以下の水分を含有することから、通常十分な酸化皮膜修復機能を発揮できるとともに、低温環境下の氷結の問題や高温環境下の内部圧力上昇の問題を低減できる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1において、親水性高分子化合物として、親水性の官能基(例えば、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基、スルホン酸基、アミド基又はリン酸エステル基)を側鎖に含むものを用いた場合には、親水性高分子化合物の水分保持能力をより一層高くすることができる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1において、親水性高分子化合物として、主鎖に水素結合を発現する結合鎖(例えば、エーテル基、カルボニル基、アミド基又はエステル基)を含むことものを用いた場合にも、親水性高分子化合物の水分保持能力をより一層高くすることができる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1によれば、導電性高分子化合物が、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリチオフェン、ポリピロール又はポリアリニンからなることから、高導電性の導電体微粒子、ひいては、高導電性の固体電解質を構成することが可能となり、ESRが低い固体電解コンデンサを構成することが可能となる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1によれば、導電性微粒子が、ポリスチレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸又はナフタレンスルホン酸からなるドーパントをさらに含む場合には、このような観点からも、高導電性の導電体微粒子、ひいては、高導電性の固体電解質を構成することが可能となり、ESRが低い固体電解コンデンサを構成することが可能となる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサ1によれば、導電性微粒子の平均粒子径が1μm以下である場合には、陽極箔と陰極箔との間の空隙に導電性微粒子を高い密度で充填することが可能となり、より一層ESRが低い固体電解コンデンサを構成することが可能となる。
実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法によれば、上記したように、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低く、かつ、従来より寿命が長い固体電解コンデンサを簡便な方法で製造することが可能となる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法によれば、コンデンサ素子作製工程と固体電解質充填工程との間に化成処理工程をさらに含むことから、コンデンサ素子を作製する過程で親水性高分子化合物が保持する水分の消費を抑制することが可能となり、より一層寿命の長い固体電解コンデンサを製造することが可能となる。
また、実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法によれば、固体電解質充填溶液が水溶液であることから、より一層多量の水分を親水性高分子化合物に保持させることが可能となり、より一層寿命の長い固体電解コンデンサを製造することが可能となる。
[試験例]
以下の試験例1〜3は、「本発明の固体電解コンデンサが、耐圧が高く、かつ、漏れ電流が低く、かつ、従来より寿命が長い固体電解コンデンサである」ことを示す試験例である。
図7は、各試験例に用いた親水性高分子化合物の諸元及び各試験例の評価結果を示す図表である。図7(a)は各試験例に用いた親水性高分子化合物の緒元を示す図表であり、図7(a)は各試験例の評価結果を示す図表である。
<試験例1>
1.試料の調製
(1)試料1(実施例)
実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同様のコンデンサ素子を作製し、試料1とした。但し、親水性高分子化合物として、親水性高分子化合物1(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(PEGとPPGとのブロック共重合体、数平均分子量:2800、図7(a)参照。)を用いた。また導電性高分子化合物として、ポリエチレンジオキシチオフェンを用いた。また、導電性微粒子として、ポリスチレンスルホン酸からなるドーパントをさらに含むものを用いた。
(2)試料2(比較例)
親水性高分子化合物以外の構成は試料1に係るコンデンサ素子と同じコンデンサ素子を作製し、試料2とした。但し、親水性高分子化合物として、親水性高分子化合物2(ポリエチレングリコール(PEG、数平均分子量:3000、図7(a)参照。)を用いた。
(3)試料3(比較例)
親水性高分子化合物以外の構成は試料1に係るコンデンサ素子と同じコンデンサ素子を作製し、試料3とした。但し、親水性高分子化合物として、親水性高分子化合物3(ポリエチレングリコール(PEG、数平均分子量:300、図7(a)参照。)を用いた。
2.評価方法
各試料のそれぞれを135℃の恒温恒湿槽内に静置し、各試料に規定の直流電圧を印加した状態で漏れ電流を測定した。漏れ電流の測定は、横河メータ&インスツルメンツ株式会社製デジタルマルチメータ73401を用いて250時間ごとに行った。その結果、測定開始から2000時間経過したときの漏れ電流が初期値の5倍未満の場合に「○」の評価を与え、測定開始から2000時間経過したときの漏れ電流が初期値の5倍以上の場合に「×」の評価を与えた。
3.評価結果
図8は、試験例1の結果を示す図である。
図8からも分かるように、試料3においては、測定開始直後から漏れ電流が増加した。漏れ電流の増加も急激であった。測定開始から2000時間経過したときの漏れ電流が初期値の5倍以上あった。試料2においては、測定開始から250時間経過した頃から漏れ電流が徐々に増加した。測定開始から2000時間経過したときの漏れ電流が初期値の5倍以上あった。これに対して、試料1においては、測定開始から2500時間経過しても漏れ電流はほとんど増加しなかった。測定開始から2000時間経過したときの漏れ電流が初期値の5倍未満であった。このことから、試料1が、従来よりも寿命が長い固体電解コンデンサであることが分かった。
<試験例2>
1.試料の調製
(1)試料4(実施例)
試験例1で用いた親水性高分子化合物1を含む水溶液をシャーレに注いだ後乾燥して厚さ0.5mmの粘性体の層を作製し、試料4とした。
(2)試料5(比較例)
試験例1で用いた親水性高分子化合物2を含む水溶液をシャーレに注いだ後乾燥して厚さ0.5mmの膜を作製し、試料5とした。
(3)試料6(比較例)
試験例1で用いた親水性高分子化合物3を含む水溶液をシャーレに注いだ後乾燥して厚さ0.5mmの粘性体の層を作製し、試料6とした。
2.評価方法
各試料をそれぞれ恒温恒湿槽に入れ、120℃で40分乾燥した後150℃で20分乾燥した。その後、これらを室内放置したときの重量を測定することにより行った。重量の測定は、電子天秤(AND社製GZ−600)を用いて、5分ごとに50分間行った。その結果、測定開始から30分経過したときに重量変化が観測できなかった場合に「○」の評価を与え、測定開始から30分経過したときに重量変化が観測できた場合に「×」の評価を与えた。
3.評価結果
図9は、試験例2の結果を示す図である。
図9の重量変化曲線からも分かるように、試料6においては、測定開始直後から測定開始から50分経過後にかけて重量が単調に増加した。これに対して、試料4及び試料5においては、測定開始直後から測定開始20分経過するまでは重量の増加が見られたが、それ以降は重量の増加は見られなかった。このことから、試料4及び試料5においては、親水性高分子化合物の水分含有量が変化し難いこと(すなわち、親水性高分子化合物の水分保持能力が高いこと)が分かった。
<試験例3>
1.試料
(1)試料7(実施例)
試験例1で用いた親水性高分子化合物1をペレット状(重量:4.00mg)にし、試料7とした。
(2)試料8(比較例)
試験例1で用いた親水性高分子化合物2をペレット状(重量:4.00mg)にし、試料7とした。
(3)試料9(比較例)
試験例1で用いた親水性高分子化合物3をペレット状(重量:4.14mg)にし、試料7とした。
2.評価方法
各試料のそれぞれについて、示差走査熱量分析計(TAインスツルメント社製Q1000)を用いて、+30℃〜+350℃の温度範囲において、昇温速度10℃/分の条件で示差走査熱量カーブ(DSCカーブ)を測定することにより行った。その結果、形態変化に基づく吸熱ピークが室温よりも高い温度において観測されない場合に「○」の評価を与え、形態変化に基づく吸熱ピークが室温よりも高い温度において観測される場合に「×」の評価を与えた。
3.評価結果
図10は、試験例3の結果を示す図である。
図10のDSCカーブからも分かるように、試料8においては、35℃〜50℃の温度範囲で、形態変化(固体→粘性体→液体)に基づく吸熱ピークを示す。これに対して、試料7及び試料9においては、試料8の場合とは異なり、形態変化に基づく吸熱ピークを示さない。このことから、試料7及び試料9においては、常温(固体電解コンデンサの不使用時)と高温(固体電解コンデンサの使用時)との昇降温サイクルを多数回繰り返しても親水性高分子化合物の形態変化が起こらない(ひいては固体電解質の形態変化が起こらない)ことが分かった。なお、試料7〜試料9において、110℃〜125℃の温度範囲において見られる吸熱カーブは、親水性高分子化合物が保持する水分を放出することに基づく吸熱ピークである。
以上、本発明の固体電解コンデンサ及びその製造方法を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記した実施形態においては、親水性高分子化合物として、「上記した化学式(III)で表される構造及び上記した化学式(IV)で表される構造を含むブロック共重合体からなるもの」又は「上記した化学式(V)で表される構造を含む共重合体からなるもの」を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。上記した親水性高分子化合物以外の親水性高分子化合物を用いてもよい。
(2)上記した実施形態においては、導電性微粒子として、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)をからなる導電性高分子化合物を含むものを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。ポリエチレンジオキシチオフェンに代えて、ポリチオフェン、ポリピロール又はポリアリニンを用いてもよい。
(3)上記した実施形態においては、導電性微粒子として、ポリスチレンスルホン酸からなるドーパントをさらに含むものを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。ポリスチレンスルホン酸に代えて、トルエンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸又はナフタレンスルホン酸からなるドーパントをさらに含むものを用いてもよい。
(4)上記した実施形態においては、巻回型の固体電解コンデンサを用いて本発明の固体電解コンデンサを説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、積層型その他の固体電解コンデンサにも適用可能である。
1,1a…固体電解コンデンサ、10…金属ケース、20…コンデンサ素子、21…陽極箔、22,24…酸化皮膜、23…陰極箔、25…セパレータ、26…固体電解質、27…導電性微粒子、28…親水性高分子化合物、29,30…リード、31…電解液、40…弾性封口体、50…化成液槽、52…化成液、60…固体電解質充填槽、62…固体電解質充填溶液

Claims (17)

  1. 表面に酸化皮膜が形成された陽極箔と、
    陰極箔と、
    前記陽極箔と前記陰極箔との間に配設されたセパレータとを備え、
    前記陽極箔と前記陰極箔との間の空隙に、「導電性高分子化合物を含む導電性微粒子及び親水性高分子化合物」を含む固体電解質が充填されてなり、前記酸化皮膜に欠損が生じたときに前記親水性高分子化合物が保持する水分を当該欠損箇所の修復に使用することが可能な固体電解コンデンサであって、
    前記親水性高分子化合物が、下記化学式(I)で表される構造及び下記化学式(II)で表される構造を含むことを特徴とする固体電解コンデンサ。
    −(R−O)− ・・・ (I)
    −(R−O)− ・・・ (II)
    (式(I)及び式(II)中、R及びRのそれぞれは、置換又は未置換のアルキレン、置換又は未置換のアルケニレン及び置換又は未置換のフェニレンからなる群より選択される基であり、かつ、互いに異なる基を表す。)
  2. 前記親水性高分子化合物が、下記化学式(III)で表される構造及び下記化学式(IV)で表される構造を含むブロック共重合体からなることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
    −(R−O)n− ・・・ (III)
    −(R−O)m− ・・・ (IV)
    (式(III)及び式(IV)中、n及びmは、それぞれ1〜2,000の範囲内にある整数である。)
  3. 前記親水性高分子化合物が、下記化学式(V)で表される構造を含む共重合体からなることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
    −[(R−O)−(R−O)]− ・・・ (V)
    (式(V)中、lは、2〜2,000の範囲内にある整数である。)
  4. 前記親水性高分子化合物は、分子量が500以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記親水性高分子化合物は、示差走査熱量計を用いて前記親水性高分子化合物の示差熱量カーブを測定したとき、形態変化に基づく吸熱ピークが室温よりも高い温度において観測されないものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  6. 前記親水性高分子化合物が、当該親水性高分子化合物に対して1wt%〜40wt%の範囲内にある水分を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  7. 前記親水性高分子化合物が、親水性の官能基を側鎖に含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  8. 前記親水性の官能基が、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基、スルホン酸基、アミド基又はリン酸エステル基からなることを特徴とする請求項7に記載の固体電解コンデンサ。
  9. 前記親水性高分子化合物が、主鎖に水素結合を発現する結合鎖を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  10. 前記水素結合を発現する結合鎖が、エーテル基、カルボニル基、アミド基又はエステル基からなることを特徴とする請求項9に記載の固体電解コンデンサ。
  11. 前記導電性高分子化合物が、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリチオフェン、ポリピロール又はポリアリニンからなることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  12. 前記導電性微粒子が、ポリスチレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸又はナフタレンスルホン酸からなるドーパントをさらに含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  13. 前記導電性微粒子の平均粒子径が1μm以下であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  14. 前記固体電解コンデンサが巻回型の固体電解コンデンサであることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  15. 表面に酸化皮膜が形成された陽極箔と、陰極箔と、前記陽極箔と前記陰極箔との間に配設されたセパレータとを備えるコンデンサ素子を作製するコンデンサ素子作製工程と、
    前記陽極箔と前記陰極箔との間の空隙に、「導電性高分子化合物を含む導電性微粒子及び親水性高分子化合物」を含有する固体電解質充填溶液を浸み込ませてこれを乾燥させることにより、前記陽極箔と前記陰極箔との間の空隙に前記導電性微粒子及び前記親水性高分子化合物を含む固体電解質を充填する固体電解質充填工程とを含む固体電解コンデンサの製造方法であって、
    前記親水性高分子化合物が、下記化学式(I)で表される構造及び下記化学式(II)で表される構造を含み、前記酸化皮膜に欠損が生じたときに前記親水性高分子化合物が保持する水分を当該欠損箇所の修復に使用することが可能な親水性高分子化合物であることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
    −(R−O)− ・・・ (I)
    −(R−O)− ・・・ (II)
    (式(I)及び式(II)中、R及びRのそれぞれは、置換又は未置換のアルキレン、置換又は未置換のアルケニレン及び置換又は未置換のフェニレンからなる群より選択される基であり、かつ、互いに異なる基を表す。)
  16. 前記コンデンサ素子作製工程と前記固体電解質充填工程との間に、
    前記コンデンサ素子を化成液に浸漬して少なくとも前記陽極箔の端面又は表面に存在することがある酸化皮膜欠損部を修復する化成処理工程をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  17. 前記固体電解質充填溶液が水溶液であることを特徴とする請求項15又は16に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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