JP4873415B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は信頼性の向上を図った固体電解コンデンサの製造方法に関するものである。
固体電解コンデンサは、高周波特性が優れていることに加え、小型且つ大容量であることから、パーソナルコンピューターや映像装置等の各種電子機器の高周波回路において広く用いられている。
図3に従来の固体電解コンデンサの断面構造図を示す。図3(a)は正面からの断面図、図3(b)は上面からの断面図、図3(c)は側面からの断面図である。陽極リード2の周囲に、陽極体、誘電体層及び導電性高分子が形成されている。図4に陽極体周辺の拡大断面図を示す。陽極リード2の周囲には、タンタル、ニオブ、チタン又はアルミニウム等の弁作用金属の粒子が直方体状に焼結された陽極体3aが形成されている。
この陽極体3a及び陽極リード2の表面には、誘電体層3bが形成されている。該誘電体層3bは、例えば陽極酸化法により陽極体3aと陽極リード2の表面を酸化させて形成される。この誘電体層3b上及び空間を埋めるように、導電性高分子層3cが形成されている。
導電性高分子層3cの表面上には、カーボン層4と銀層5が形成されている。陽極リード2には板状の陽極端子1が接続されており、銀層5には板状の陰極端子6が接続されている。
外装体8は、陽極リード2、陽極体3a、誘電体層3b、導電性高分子層3c、カーボン層4及び銀層5を内部に収納するように、直方体状に形成されている。外装体8は、例えばエポキシ樹脂から構成される。陽極端子1及び陰極端子6は相反する方向に外装体8から引き出されると共に、下方に屈曲されている。これら端子の先端部は、外装体8の下面に沿って配置され、実装基板に固体電解コンデンサを電気的に接続するために使用される。(例えば、特許文献1参照)
特開2004−14667号公報
前記従来の構成では、エージング等の高温処理によって、固体電解コンデンサの電気的特性の劣化を招くという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、本発明の目的は、高温処理により特性劣化の少ない固体電解コンデンサの製造方法を提供することである。
前記の課題を解決するために、本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、高温処理等で導電性高分子層からの水分の消失を低減することで、導電性高分子層の変質による誘電体層からの剥離等を抑制するための手段を備えている。
本発明の固体電解コンデンサは、陽極体と、前記陽極体表面上に設けられた誘電体層と、前記誘電体層表面上に設けられた導電性高分子層と、前記陽極体、前記誘電体層及び前記導電性高分子層を少なくとも内部に収納する外装体と、を備える固体電解コンデンサで
あって、前記導電性高分子層と前記外装体との間に、前記外装体より吸水率の高い水分保持層を設けたことを特徴とするものである。
これによって、水分保持層が保持している水分を外装体内部で導電性高分子層に供給することができ、高温処理を行ったとしても、導電性高分子から水分が消失することを低減することができる。その結果、導電性高分子の体積が縮小する等の変質が生じないことで、誘電体層からの剥離等を抑制する。導電性高分子層が誘電体層から剥離すると、その部分がコンデンサとして十分に機能しなくなるため、静電容量の低下、あるいは漏れ電流やESR(等価直列抵抗)の増加等の電気的特性の劣化を招くことになる。
また、外装体の吸水率は、0.04%以下であることが好ましい。これによって、外装体を通して外部に消失する水分を抑制することができ、内部の水分濃度の低下を防ぐことができる。
さらに、水分保持層は、少なくとも1部が導電性高分子層に接していることが好ましい。これによって、より効果的に導電性高分子層に水分を供給することができる。
水分保持層としては、エポキシ樹脂を用いることができ、液状エポキシ樹脂を塗布することで形成することができる。
また、本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、陽極体表面上に誘電体層を形成する工程と前記誘電体層表面上に、導電性高分子層を形成する工程と、少なくとも一部が前記導電性高分子層に接するように水分保持層用材料を塗布した後、硬化させて水分保持層を形成する工程と、前記水分保持層に、水分を吸収させる吸湿工程と、前記陽極体、前記誘電体層、前記導電性高分子層及び前記水分保持層を少なくとも内部に収納するように外装体を形成する工程と、を含むことを特徴とするものである。
これによって、水分保持層を導電性高分子層と外装体との間に形成することができると同時に水分保持層へ水分を十分に吸収させることができる。
本発明によれば、導電性高分子層の変質に起因するコンデンサの電気的特性の劣化を抑制し、信頼性に優れた固体電解コンデンサの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態による固体電解コンデンサの断面構造図である。図1(a)は正面からの断面図、図1(b)は上面からの断面図、図1(c)は側面からの断面図をそれぞれ示す。図4は陽極体周辺の拡大断面図である。図1及び図4を参照して、以下に、本発明の第1の実施形態による固体電解コンデンサの構造について説明する。
まず、本発明の固体電解コンデンサでは、図1に示すように、陽極リード2は、弁作用を有する金属で構成されており、陽極体、誘電体層、導電性高分子から構成される直方体3中に埋め込まれている。
この直方体3の内部の構造について、図4を用いて説明する。陽極リード2の周囲には、弁作用を有する金属からなる金属粒子を真空中で焼結成形することにより得られる直方体状の陽極体3aが形成されている。
ここで、陽極リード2及び陽極体3aを構成する弁作用を有する金属としては、絶縁性の酸化膜を形成できる金属材料であり、チタン、タンタル、アルミニウム、ニオブ、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等を使用することができ、陽極体3aとしては、これらの金属粒子を焼結させることによって、多孔質焼結体を得ることができる。この中でも、材料としては、酸化物の誘電率が高く、原料の入手が容易なチタン、タンタル、アルミニウム、ニオブが好ましい。特に、酸化物の誘電率が、タンタルの1.5倍程度であるニオブが好ましい。
また、陽極リード2及び陽極体3aを構成する弁作用を有する金属として、上述の弁作用を有する金属同士の合金を用いることもできる。合金としては、弁作用を有する金属と他の金属等との合金も用いることができるが、その場合には弁作用を有する金属の割合が50%以上であることが望ましい。
なお、前記陽極体3aは、弁作用を有する金属の多孔質体として用いているものであって、これに代えて、焼結プロセスに依らないポーラス金属材、三元網状金属材などの多孔質体を用いて本発明を実施することもできる。
次に陽極リード2及び陽極体3aの表面に、弁作用を有する金属の酸化物からなる誘電体層3bが形成されている。例えば、弁作用を有する金属が、ニオブ金属から構成される場合には、誘電体層3bは酸化ニオブとなる。
誘電体層3bは、陽極リード2及び陽極体3aをリン酸などの水溶液中において陽極酸化を行うことにより形成する。これにより、陽極体3aの多くの孔の内部においても、弁作用を有する金属表面上に誘電体層3bが形成される。誘電体層3bの膜厚としては、10nm〜500nmの範囲が好ましい。誘電体層3bの膜厚が500nmよりも厚いと、静電容量が低下すると共に、陽極リード2及び陽極体3aからの剥離が起こりやすくなる等の不都合が生じる危惧がある。反対に誘電体層3bの膜厚が10nmよりも薄いと、耐電圧が低下すると共に、漏れ電流の増大を招く危惧がある。
誘電体層3b上には、ポリピロール等からなる導電性高分子層3cが形成され、陽極体3aの多数の孔の内部にまで導電性高分子で充填される。導電性高分子層3cの材料としては、導電性を有する高分子材料であれば特に限定されないが、特に導電性に優れたポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン等の材料を用いることができる。
導電性高分子層3cは、化学重合法等により形成することができる。
導電性高分子層3c上に、カーボンペーストを塗布、乾燥することによりカーボン粒子を含む層からなるカーボン層4と、カーボン層4上に銀ペーストを塗布、乾燥することにより銀粒子を含む層からなる銀層5とが形成される。図1に示すように、カーボン層4及び銀層5は、陽極体3a、誘電体層3b及び導電性高分子3cから構成される直方体3において、陽極リード2の突出した面上には形成しない。
次に、ディスペンサを用いて、液状エポキシ樹脂を陽極リード2の突出した面(カーボン層4及び銀層5が形成されていない面)に塗布した後、硬化させて水分保持層7を形成した。水分保持層7に用いることができる液状エポキシ樹脂としては、日本ペルノックス株式会社のXM−5866、ME−5909、ZC−203、ZC−203T、YC−107B等が挙げられる。表1に、これら液状エポキシ樹脂の硬化後の吸水率を示した。樹脂の硬化は、120℃で60分加熱することで行った。
Figure 0004873415


吸水率の測定は、試料となるエポキシ樹脂を飽和水蒸気中に保持することで、試料中に水分を吸収させた後、その吸収された水分量をカール・フィッシャー電量滴定法により測定することで、試料重量に対する吸収された水分量の比により求めた。カール・フィッシャー法による水分測定法は、ヨウ化物イオン・二酸化硫黄・アルコールを主成分とする電解液(カール・フィッシャー試薬)が、メタノールの存在下で水と特異的に反応することを利用して、物質中の水分を定量するもので、この方法は滴定の取り進め方により、電量滴定法と容量滴定法に分けられる。電量滴定法は、水との反応で消費されたヨウ素量を、電気的に検出することで、水分量に換算する方法である。
カール・フィッシャー電量滴定法による試料の水分量の測定では、微量水分測定装置(三菱化学(株)製 CA−200型)を用い、25℃の飽和水蒸気中に150時間保持することで充分に水分を吸収させた試料を、乾燥したアルゴンガスを流しながら150℃に加熱して、試料からの水分をアルゴンガス中に蒸発させる。この蒸発した水分を含有させたアルゴンガスをカール・フィッシャー試薬と反応させて、バックグランドの測定値を差し引いた値から、不活性ガス中に試料から蒸発した水分量(重量)を測定した。この水分量の測定を、試料からの水分の蒸発がなくなるまで(測定値がバックグランドの値に達するまで)行い、試料に含まれていた水分の総重量を求めた。吸水率は、この水分総重量の試料重量に対する重量比率により求めた。試料重量としては、0.2〜0.3gのものを用いた。
水分保持層7及び外装体8の吸水率は、本測定方法を用いて行った。
外装体8を形成する前に、水分保持層に水分を吸収させるために、高温高湿状態で長時間保持することにより吸湿処理を行った。
また、銀層5上には、導電性接着剤を介して平板状の陰極端子6が接続され、陽極リード2には、平板状の陽極端子1がスポット溶接により接続される。陽極端子1及び陰極端子6の幅は、陽極体3a、誘電体層3b及び導電性高分子3cから構成される直方体3の幅とほぼ同じ長さににまで広げることで、端子部での抵抗損失を低減させることができる
。そして、陽極端子1及び陰極端子6の一部が、図1のように外部に引き出される形で、エポキシ樹脂等からなる外装体8が射出成形等により形成される。ここで、外装体8に用いられるエポキシ樹脂の吸水率は、水分保持層7の吸水率よりも低いものを用いることが好ましい。陽極端子1及び陰極端子6の材料としては、ニッケル等の導電性材料を用いることができ、外装体8から露出した陽極端子1及び陰極端子6の端部は、折り曲げて本固体電解コンデンサの端子として機能させる。
最後に、エージング処理を行う。
(第2の実施形態)
図2は本発明の第2の実施形態による固体電解コンデンサの断面構造図である。図2(a)は正面からの断面図、図2(b)は上面からの断面図、図2(c)は側面からの断面図をそれぞれ示す。図2に示すように、水分保持層7が、陽極体3a、誘電体層3b及び導電性高分子3cから構成される直方体3における陽極リード2の突出した面(カーボン層4及び銀層5が形成されていない面)だけでなく、カーボン層4及び銀層5が形成された面上にまで形成されている点を除いて、第1の実施形態と同じ構成である。
水分保持層7が、カーボン層4及び銀層5が形成された面上にまで形成されていることで、より保湿効果が高く、保持できる水分量も多くなるため、高温処理等による導電性高分子層3cからの水分の消失をさらに防ぐことができる。なお、本発明の第2の実施形態における水分保持層7は、陽極体3a、誘電体層3b及び導電性高分子3cから構成される直方体3の全ての面を覆っている必要はなく、陰極端子6と銀層5との接続面には形成されない。
(実施例1)
図1に実施例1の固体電解コンデンサの断面図、図4に陽極体周辺の拡大断面図を示す。以下に、実施例1の固体電解コンデンサの作製方法を示す。まず、ニオブ製ワイヤーを所定長さに切断して、陽極リード2を形成した。その陽極リード2の周りにニオブ製の微粒子(粒径:0.1〜10μm)を焼結させて、陽極体3aを形成した。その後、陽極体3aと陽極リード2の表面に誘電体層3bを形成するための陽極酸化処理を行った。陽極酸化処理では、陽極体3aと陽極リード2をリン酸水溶液に浸漬した後、陽極体3aと陽極リード2に電圧を印加した。
この様にして、陽極体3aと陽極リード2の表面に、誘電体層3bを形成した。次に、誘電体層3b上に化学重合等により、ポリピロールからなる導電性高分子層3cを形成した。
次に、バリの部分にレーザービームを照射しバリを除去した。
その後、導電性高分子層3cにカーボン層4、さらには銀層5を形成する工程、陽極リード2の長さを調整する工程を行った。ただし、カーボン層4及び銀層5は、陽極リード2が突出している面には形成しない。その後、この銀層5に平板状の陰極端子を導電性接着剤(銀ペースト)を用いて接続した。また、陽極リード2に平板状の陽極端子をスポット溶接により接続した。
その後、水分保持層7を形成した。ディスペンサを用いて、液状エポキシ樹脂を陽極リード2が突出している面に塗布した。次に120℃で60分加熱し硬化させた。液状エポキシ樹脂は、日本ペルノックス株式会社のXM−5866(硬化後の吸水率0.214%)を用いた。次に、吸湿工程を行う。吸湿工程は、60℃、90%RH(相対湿度)の高温高湿状態で120時間保持することで行った。
その後、これを金型に入れ、エポキシ樹脂等の熱硬化性を有する合成樹脂を射出成形し
て外装体8を形成した。外装体8用のエポキシ樹脂は、ビフェニル型エポキシ樹脂と難燃剤(臭素化エポキシ樹脂/三酸化アンチモン)、イミダゾール系硬化剤、可撓化剤(シリコーン)1体積%及び充填材(溶融シリカ)82体積%からなる。
外装体8を通して水分が出入りして、水分保持層7の水分が消失するのを抑制するため、外装体8の樹脂の吸水率は、水分保持層7の吸水率よりも小さくする必要がある。本実施例での外装体8の樹脂の吸水率は0.028%であった。外装体8の樹脂の吸水率の測定は、上述のカール・フィッシャー電量滴定法により測定した。なお、外装体8用のエポキシ樹脂の吸水率は、充填材(溶融シリカ)の含有比率を変えることで、変化させることができる。
さらに、陽極端子及び陰極端子を屈曲する工程と、エージング工程を行って、固体電解コンデンサが完成した。
(実施例2)
図2に実施例2の固体電解コンデンサの断面図を示す。実施例2は、水分保持層7が突出している面だけでなく、陰極端子を除いた陰極引出層全面を覆っていること以外は実施例1と同じである。なお、水分保持層7は外装体で被覆されている必要がある。
(実施例3)
実施例3の固体電解コンデンサは、外装体8の形成方法以外は実施例1の固体電解コンデンサと同じである。実施例3の外装体8の形成方法は、射出成形ではなく、液状エポキシ樹脂に浸漬し、100℃で60分加熱し硬化させることにより形成した。液状エポキシ樹脂としては、ZC−203T(吸水率0.040%)、YC−107B(吸水率0.067%)、ME−5909(吸水率0.139%)を用いた。
(比較例1)
図3が比較例の固体電解コンデンサの断面図である。比較例の固体電解コンデンサは、水分保持層を形成しないこと以外は実施例1の固体電解コンデンサと同じである。
(評価)
上記実施例1及び2の方法で製造した固体電解コンデンサと、比較例のコンデンサについて、リフロー処理として260℃、10秒の加熱を行った後、温度105℃、2.5V印加の高温負荷試験を行った。
初期、リフロー処理後、高温負荷試験1000時間後、高温負荷試験2000時間後の容量、ESR、漏れ電流を調べた。容量の測定は、LCRメーターを用いて120Hzで行った。ESRの測定は、LCRメーターを用いて100kHzで行った。漏れ電流の測定は、直流電流源および電流モニターを用いて行った。試料数は実施例1、2及び比較例それぞれ100個とした。
表2〜4に、実施例1、2及び比較例の容量、ESR、漏れ電流の変化率を示す。リフロー後は、実施例1及び2では、容量、ESR、漏れ電流が初期とほとんど変化ないのに対し、比較例では容量が減少し、ESR及び漏れ電流が増加している。また、高温負荷試験1000時間後、2000時間後は、実施例1及び2では容量及び漏れ電流が僅かに減少し、ESRが僅かに増加しているのに対し、比較例では容量が大幅に減少し、ESR及び漏れ電流が大幅に増加している。以上のように実施例1及び2では、外装体より吸水率の高い水分保持層を設けたことにより、比較例に比べリフローや高温負荷試験での特性劣化が抑制されている。
Figure 0004873415

Figure 0004873415

Figure 0004873415


表5〜7に、実施例1及び実施例3の容量、ESR、漏れ電流の変化率を示す。リフロー後は、外装体8の吸水率が0.04%以下の場合、容量、ESR、漏れ電流が初期とほとんど変化ないのに対し、0.04%を越えた場合、容量が減少し、ESR、漏れ電流が増加している。また、高温負荷試験1000時間後、2000時間後は、吸水率が0.04%以下の場合、容量及び漏れ電流が僅かに減少し、ESRが僅かに増加しているのに対し、0.04%を越えた場合、容量が大幅に減少し、ESRが大幅に増加しており、漏れ電流も増加もしくは減少率が大幅に小さくなっている。以上のように、外装体の吸水率を0.04%以下とすることにより、外装体の吸水率が0.04%を越えた場合に比べリフローや高温負荷試験での特性劣化が抑制されている。このように、外装体の樹脂の吸水率は小さくする必要があり、0.04%以下が良い。
Figure 0004873415

Figure 0004873415

Figure 0004873415

以上のように、本発明にかかる固体電解コンデンサは、信頼性の向上を図った固体電解コンデンサを提供することが可能となるので、パーソナルコンピューターや映像装置等の各種電子機器の高周波回路などの用途に適用できる。
本発明の第1の実施形態における固体電解コンデンサの断面構造図である。(a)は正面からの断面図、(b)は上面からの断面図、(c)は側面からの断面図である。 本発明の第2の実施形態による固体電解コンデンサの断面構造図である。(a)は正面からの断面図、(b)は上面からの断面図、(c)は側面からの断面図である。 従来例における固体電解コンデンサの断面構造図である。(a)は正面からの断面図、(b)は上面からの断面図、(c)は側面からの断面図である。 陽極体周辺の拡大断面図である。
1 陽極端子
2 陽極リード
3 陽極体、誘電体層、導電性高分子層
3a 陽極体
3b 誘電体層
3c 導電性高分子層
4 カーボン層
5 銀層
6 陰極端子
7 水分保持層
8 外装体

Claims (2)

  1. 陽極体表面上に誘電体層を形成する工程と、
    前記誘電体層表面上に、導電性高分子層を形成する工程と、
    少なくとも一部が前記導電性高分子層に接するように水分保持層用材料を塗布した後、前記水分保持層用材料を硬化させて水分保持層を形成する工程と、
    前記硬化された前記水分保持層に、水分を吸収させる吸湿工程と、
    前記陽極体、前記誘電体層、前記導電性高分子層及び前記水分保持層を少なくとも内部に収納するように、前記水分保持層の吸水率よりも低い吸水率の外装体を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記外装体を形成する工程は、吸水率が0.04%以下の外装体を用いることを含むことを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法
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