JP5686758B2 - パネル塀製作方法およびパネル塀 - Google Patents
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Description
しかるにブロック塀は、砂をセメントで固めたコンクリート構造物であるので重量が重く、倒壊したときに人が下敷きになると大きな人身事故を招くという欠点があった。
特許文献1の従来技術は、アルミニウム製構造材からなるフレームにセメント系のパネルを取付け、かつ外面にタイルを貼付したものである。
特許文献2の従来技術は、アルミニウム製構造材からなるフレームに窯業系サイディングを張設したものである。
また、躯体フレームに各種の外装材(セメント系パネルやタイル、窯業系サイディング)を取り付けていくので、現場施工に手間がかかるという問題があり、仮に工場内で組立てして出荷するようにすれば、変化の乏しい塀となり、住宅デザインや都市デザインからの要望にこたえられないものとなってしまう。
この従来技術は、支柱に合成樹脂製のパネルを結合したものである。
この従来技術では、軽量で施工性の優れたものとなるが、厚さの薄い板状の外観となり、かつ表面が平坦なだけであるから美的質感は極めて乏しいものであって、住宅デザインや都市デザインからの要望には応えることができない。
しかるに、モジュール化され、デザインもパターン化されたパネルのみで塀を構築すると、デザインの変化に乏しく、また景観に合わせることが困難となる。
第2発明のパネル塀は、枠体と該枠体に外板を貼付したパネルであって、他のパネルと連結するための連結部を有しており、内部に軽量発泡材を充填した塀用パネルを用い、これら塀用パネルを複数枚連結して得たパネル塀であって、任意の塀用パネルの一部を任意の形状に切断し、その切断された断面に軽金属薄板を貼付して切断面目地処理し、該塀用パネルの外表面および前記切断面目地処理部分に、外装材を塗布したことを特徴とする。
a)パネルの一部を任意の形状に切断してもパネルの内部に軽量発泡材が充填されているので強度が高く、外装材を塗布して美麗な外観に仕上げることができる。しかも、パネルの一部を切断して任意のデザインの採用が可能となっている。
b)モジュール化されたパネルを用いるパネル塀であっても、一部を任意の形状に切断することにより変化のあるデザインを採用することができる。また、パネルの一部を切断してもパネルの内部に軽量発泡材が充填されているので、目地処理が可能であり、外装材を塗布して美麗な外観に仕上げることができる。
第2発明によれば、モジュール化されたパネルを用いるパネル塀であっても、一部を任意の形状に切断することにより変化のあるデザインの塀となる。しかも、パネル外表面と切断面に外装材が塗布されているので塀の外観が美麗である。
H1とH2は家屋であり、隣接して建てられている。W2は図4のパネルを用いた塀であり、W1とW3は図4に示すパネル以外のパネルを用いて構築した塀である。
1:基本パネル
塀構築用のパネルであって、外板12は特別の孔加工などは施されておらず、平坦な形状のままである。パネルの内部は空洞であり、最も軽量なタイプである。
2:角開口パネル
基本パネルに角形の開口を形成したものである。図示の例では、開口は2個所であるが、開口の数や位置は任意である。
基本パネルに丸形の開口を形成したものである。図示の例では、開口は4個であるが、開口の数や位置は任意である。
4:現場加工用パネル
本発明の塀用パネルであり、パネル内部に軽量発泡剤、たとえば低発泡ポリスチレンを充填したものである。内部が密に充填されているので、強度が向上する外、現場で任意の形状に切断しても、内部の充填物を介して切断部分のシールが容易に行えるという利点がある。
図示のパネル1は、枠体11と、その表裏両面に貼付した2枚の外板12とからなる。枠体11は左右2本の縦桟11aからなる。なお、上下の横桟は用いられていない。これは、施工現場での切断加工の都合による。
外板12は、枠体11の縦横寸法と同じ板材であり、枠体11への取付けは、ビス止めや溶接など任意の手段をとりうる。
外板12は、アルミニウム板、もしくはアルミニウム板に合成樹脂層を積層したものが好適である。
なお、アルミニウム材料は、軽量性と耐腐食性を兼ね備えている。
また、支柱20もパネルと同様の種々の材料を用いることができるが、強度と軽量性を共に満足するには軽金属、とくにアルミニウム製の押出形材が好ましい。
(1)図に示すように、現場加工パネル4に施したいデザインに合わせた罫書線41を入れる。
(2)図に示すように、ジグソーなどの任意のハンド工具で切断する。切断面には自己消火性を有する低発泡ポリスチレンなどの軽量発泡材13の切断面が見えている。
(3)図に示すように、切断面に同形状のアルミニウム薄板51を当てて、接着その他の手段で貼付する。アルミニウム薄板としては、0.2〜0.5mm厚のものが、加工の容易さと外板の一種としての強度を兼ね備えるので好ましい。図示の実施例では0.3mm厚のものを使用した。このアルミニウム薄板51が特許請求の範囲にいう軽金属薄板である。
つぎに、下地層の表面に外装材32を塗布する。外装材の代表的なものは、バインダーとしての合成樹脂と砂とパルプを主成分とするものなどが用いられ、鏝塗り、ローラ塗り、吹付け等の手法で塗布される。この外装材32は砂とパルプを含むことから自然の風合いと嵩高感を有する点に特徴がある。
パネルの外表面(外板12)に下地調整材31をローラ等で塗布する。この下地調整材31は常温で数時間(たとえば、2時間)で乾燥するものが用いられる。下地調整材31が乾燥すると、外装材32を塗布する。この外装材32はねばりがあり嵩高く塗布する必要があるので、こて塗りで行うのが代表的であるが、ローラや吹付けなどの手法でも行われる。外装材32は速乾性はないが、夏場で半日、冬場で2日程度で乾燥するものが好ましい。
つぎに、本発明に適用できるパネル構造を例示する。
本発明で使用するパネルは、図5に示す4種類に限られない。たとえば、縦格子を形成したものや、ルーバーを形成したものなど、その他種々のタイプをとくに制限なく用いることができる。また、四角形平板状のものに限らず、各種の形状のものを任意に用いることができる。
また、曲面パネルなども可能であり、塀のコーナー部分の構築に用いられる。
意匠性加工は種々のものを任意に援用でき、角開口や丸開口の外、任意のものを付加することができる。
また、機能性部材は、縦型や横型のポストやルーバーセットなどを付加し、さらにその他任意のものを付加することができる。
11 枠体
12 外板
13 軽量発泡材
20 支柱
51 アルミニウム薄板
Claims (2)
- 枠体と該枠体に外板を貼付したパネルであって、他のパネルと連結するための連結部を有しており、内部に軽量発泡材を充填した塀用パネルを用い、これら塀用パネルを複数枚連結してパネル塀を製作する方法であって、
任意の塀用パネルの一部を任意の形状に切断し、
その切断された断面に軽金属薄板を貼付して切断面目地処理し、
該塀用パネルの外表面および前記切断面目地処理部分に、外装材を塗布する
ことを特徴とするパネル塀製作方法。 - 枠体と該枠体に外板を貼付したパネルであって、他のパネルと連結するための連結部を有しており、内部に軽量発泡材を充填した塀用パネルを用い、これら塀用パネルを複数枚連結して得たパネル塀であって、
任意の塀用パネルの一部を任意の形状に切断し、
その切断された断面に軽金属薄板を貼付して切断面目地処理し、
該塀用パネルの外表面および前記切断面目地処理部分に、外装材を塗布した
ことを特徴とするパネル塀。
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