JP5683902B2 - レーザ・イオン源 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、レーザ光の照射によりイオンを発生させるレーザ・イオン源に関する。
近年、高エネルギーの炭素イオンの照射によるがん治療法が開発され、実際に、一般病院にイオン加速装置が設置されて、治療も始まっている。この種の装置の更なる性能向上には、高密度の6価の炭素イオンを生成するイオン源が不可欠である。従来のμ波放電プラズマを使ったイオン源は、この点で非力なので、新たなイオン源の開発が強く望まれている。
高密度イオンビーム生成の能力を持つイオン源として、レーザ・イオン源が開発されている。このレーザ・イオン源は、レーザ光をターゲットに集光照射し、レーザ光のエネルギーによりターゲットをイオン化する。そして、ターゲットから生成されたイオンを静電的に引出してイオンビームを作り出す。
しかし、この種のレーザ・イオン源にあっては、次のような問題があった。即ち、レーザ照射によってイオンだけでなく多量の微粒子が発生し、これらはレーザ・イオン源の容器内に蓄積されていく。微粒子の一部は真空排気装置に移動し、例えばターボ分子ポンプを使用する場合、微粒子が軸受けに侵入して正常な回転を妨害したり、羽根に付着して排気効率を低下させる原因となる。また、微粒子の一部は、イオン源の外部に導出され、イオン源に繋がる装置に悪影響を及ぼす。
イオン源から引出したイオンビームに実用に足るエネルギーを与えたり、収束性を制御するために、イオン源の下流には、加速電極群や静電レンズを内包する装置が接続されている。加速器ならRFQ(Raid Frequency Quadruple)などの線形加速器であり、イオン注入装置なら偏向装置や静電レンズである。何れも構造が複雑であり、内面を清浄に保つことが要求される。このため、レーザ・イオン源から微粒子が放出されると、大きな問題となる。
特開2009−37764号公報 特許第3713524号公報
このように従来のレーザ・イオン源では、イオン源から放出された微粒子が真空ポンプの排気効率を低下させたり、線形加速器等の外部装置に付着してこの装置の機能低下を招く問題があった。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、レーザ照射の際に発生する微粒子をイオン源容器内に閉じ込め、真空排気系やイオン源に接続される後段の装置へ微粒子が流出するのを抑制することのできるレーザ・イオン源を提供することにある。
本発明の一実施形態は、レーザ光の照射によりイオンを発生させるレーザ・イオン源であって、真空排気される容器と、前記容器内に配置され、レーザ光の照射によりイオンを発生するターゲットが収容された照射箱と、前記照射箱からイオンを静電的に引き出し、イオンビームとして前記容器の外部に導くイオンビーム引き出し手段と、前記容器の前記イオンビームの取り出し部に設けられ、イオンビーム射出時に開き、射出時以外は閉じるバルブと、前記バルブと前記照射箱との間に設けられ、イオンビーム射出時に間欠的に開き、射出時以外は閉じるシャッタと、を具備したことを特徴とする。
第1の実施形態に係わるレーザ・イオン源の概略構成を示す断面図。 (a)から(c)は各々第1の実施形態に係わるレーザ・イオン源におけるゲートバルブの開閉動作、シャッタ開閉動作、レーザ照射のタイミングのシーケンスを示す図。 レーザ照射開始から放出されるイオンの量を模式的に示す図。 第2の実施形態に係わるレーザ・イオン源の概略構成を示す断面図。 第3の実施形態に係わるレーザ・イオン源の概略構成を示す断面図。 (a)及び(b)は各々第4の実施形態に係わるレーザ・イオン源の照射箱の構成を示す断面図。 第5の実施形態に係わるレーザ・イオン源の概略構成を示す断面図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる加速器用レーザ・イオン源の概略構成を示す断面図である。
図中の110はステンレス製の真空容器であり、この容器110内の中央部に、レーザ照射部を覆うための照射箱120が設置されている。照射箱120内には、イオンとなる元素又はそれを含有するターゲット121が設置されている。ターゲット121は、例えばカーボン系の板状部材である。
照射箱120の上面には、レーザ光を入射するための窓122が設けられている。そして、図示しない光学系を介してレーザ光131が照射箱120内に入射され、ターゲット121に集光照射されるようになっている。レーザ光を放出する光源としては、CoレーザやNd−YAGレーザを用いることができる。
照射箱120は絶縁支柱111によって支えられ、図示しない高電圧電源によって、高電圧が印加される。正イオンビーム生成のときは正電位を、負イオンビーム生成のときは負電位を与えるように構成されている。
照射箱120の一側面(図では右側面)には、イオンを取り出すための窓123が設けられている。照射箱120の窓123が設けられた一側面と対向するように、引出し電極112が設置されている。引き出し電極112は、中央部に円形の穴を有する円板状の導電体であり、照射箱120内からイオンを引き出すために接地電位に保たれている。
容器110の上面には排気口113が形成され、この排気口113に図示しない真空ポンプが接続され、容器110内が真空排気されるようになっている。容器110の一側面で、照射箱120の窓123を形成した一側面に対向する部分に、イオンビーム取り出し部116が形成されている。この取り出し部116は、容器110の一側面に接続された筒体114及び筒体114の先端のフランジ115から構成される。
そして、上記の容器110,照射箱120,及び引き出し電極112等からなるイオン源100は、フランジ115によって次段のRFQ等の線形加速器200に接続されるように構成されている。なお、加速器ではなくイオン注入装置に用いる場合は、線形加速器200の代わりに、偏向装置や静電レンズを接続するようにすればよい。
ここまでの基本構成に加え本実施形態では、フランジ115と線形加速器200との間にバルブ140が設けられている。このバルブ140は、例えば、ゲートバルブやビームの進行路が開口部となるように取り付けたバタフライバルブであり、ビーム通過管路の開閉を気密を保てる機能を有する。また、容器110のイオンビーム取り出し部には、高速で開閉可能なシャッタ150が設けられている。
バルブ140は、イオンビーム射出時以外は閉じるような運転シーケンスとする。例えば、加速器のイオン源として用いられる場合、実際にイオンを射出する時間は短く、真空排気の時間が遙かに長い。つまり、イオンを射出するときのみバルブ140を開き、それ以外の真空排気のときの微粒子流入を防ぐために、バルブ140を閉じるようにしている。
シャッタ150は、イオンビーム射出時にレーザ光のパルス駆動に同期して一定時間開くようになっている。また、イオン源100のコンディショニングとして、レーザ光をターゲット121に照射しイオン生成を確認する場合には閉じるようになっている。
次に、このように構成されたレーザ・イオン源100の動作について説明する。
容器110内は排気口113に接続された真空ポンプ等により十分に排気されているものとする。照射箱101には、例えば正電位が与えられ、引き出し電極112には接地電位が与えられているものとする。
この状態で、パルス駆動のレーザ光源(図示せず)からレーザ光131をターゲット121に集光照射すると、ターゲット121上に集光したレーザ光131により、レーザ集光点では、ターゲット121の微小部分が高温に熱せられる。高温に熱せられた部分がプラズマ化し、空間に向かって放出される(132)。プラズマ中の原子及びイオンは、レーザ光131からもエネルギーを受け取り、多価イオンが生成される。
照射箱120内の空間に噴出したもの132は、アブレーション・プルーム、或いは単にプルームと呼ばれる。照射箱120には、プルーム132の放出方向に窓123が設けられ、更に窓123の外側に接地電位の引き出し電極112が設置されている。このため、照射箱120と引出し電極112との間の電界によって照射箱120内からイオンが引出され、同時に加速されてイオンビーム133となる。そして、このイオンビーム133は、線形加速器200によって更に加速されることになる。
ところで、イオンビームを生成するためのレーザ照射によって、照射箱120内では、イオンだけでなく、おびただしい量の微粒子が発生する。従来構造では、微粒子は照射箱120内或いは容器110内にとどまるものの、一部は、後段の線形加速器200や排気ポンプ(図示せず)に流入する。線形加速器200にはRFQが用いられるが、RFQは電極構成が複雑であり、汚れの侵入を嫌う。排気ポンプとしてターボ分子ポンプを用いる場合、微粒子が軸受けに侵入すると正常な回転を妨害したり、羽根に付着すると排気効率が低下する原因となる。
これに対し本実施形態では、バルブ140とシャッタ150を設け、これらの開閉タイミングを制御することにより、上記問題を解決している。
図2は、バルブ140及びシャッタ150の開閉シーケンスを示す図である。(a)はゲートバルブの開閉動作、(b)はシャッタ開閉動作、(c)はレーザ照射のタイミングを示している。
通常の運転では、イオン源100を運転開始する前の容器110の真空排気時にはバルブ140を閉じておき、イオン源100の運転開始と同時にゲートバルブ140を開にする。その後、照射箱120内のターゲット121に、イオンを発生させるためのレーザ光131をパルス照射する。このレーザ光131のパルス照射時刻より若干早くシャッタ150を開き、レーザ照射後、少なくとも10μsec の時間遅れでシャッタ150を閉じる。以後、レーザ照射と同期させてシャッタ150の開閉を行う。
ここで、レーザ照射により照射箱120内ではプラズマが生成され、引き出し電極112によりイオンビームが引き出される。このとき、図3に示すように、レーザ照射開始から極めて短い時間内では必要なイオン(多価のイオン)Aが多く引き出されるが、それを過ぎると価数の低いイオンBや微粒子等が多くなる。従って、レーザ照射から極めて短い時間だけシャッタ150を開くことにより、必要なイオンのみを効率良く引き出すことが可能となる。さらに、必要とするイオンによってシャッタ開閉のタイミングを制御することも可能である。
イオン源100の運転終了時には、レーザ光131の照射を停止し、ゲートバルブ140を閉じる。これにより、イオン源100の運転時以外では、容器110内の微粒子が線形加速器200側に流出するのを未然に防止することができる。
また、イオン源100のコンディショニングとして、ターゲット121にレーザ光131を照射しイオン生成を確認する場合もある。このとき、バルブ140は閉じられているため、引出し窓123を通って、バルブ140の遮断面にも微粒子が到達する。微粒子によるバルブ140の汚染は、故障の原因となるので極力避けなければならない。本実施形態では、バルブ140と照射箱120との間にシャッタ150が設けられているため、コンディションニング時にシャッタ150を常に閉じておくことにより、バルブ140の汚染を未然に防止することができる。
なお、上記のようにコンディショニング時にシャッタ150を常に閉じるようにした場合、微粒子によるバルブ140の汚染は防止できるものの、シャッタ150の汚染が生じる。しかし、バルブ140は、その洗浄が極めて面倒であり、更に交換にも多大なコストが掛かるのに対して、シャッタ150は、その洗浄が比較的簡単であり、しかも交換コストも安価である。従って、コンディショニング時の微粒子をシャッタ150で遮ることは極めて有効である。
また、容器110内は排気口113に接続された真空ポンプ等により排気されるが、排気口113を容器110の上面に形成しているため、排気側に流入する微粒子を少なくすることができる。さらに、常にイオン源100側が線形加速器200より低圧になるように、容器110内の排気を行うことも、線形加速器200への微粒子の流入を阻止するのに有効である。
このように本実施形態によれば、容器110のイオンビームの取り出し部にバルブ140を設けたことにより、レーザ照射の際に発生する微粒子を容器110内に閉じ込め、イオン源100に接続される後段の線形加速器200等の装置へ微粒子が流出するのを抑制することができる。さらに、シャッタ150を設けたことにより、イオン源100のコンディショニング時における微粒子によるバルブ140の汚染を防止することもできる。また、真空排気を容器110の上面側で行うことにより、真空排気系に流入する微粒子も少なくすることができ、真空ポンプの劣化を抑制することができる。
レーザ・イオン源は、従来方式のイオン源に比べ、レーザ照射によって作られるイオンの密度が高いため、主に高エネルギー物理学の研究分野での用途が見込まれており、更にがん治療用加速器への使用も見込まれている。従って、レーザ・イオン源特有の微粒子の問題を解決した本実施形態は、この種の分野への適用に際して極めて有効である。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係わる加速器用レーザ・イオン源の概略構成を示す断面図であり、特に真空排気系への微粒子流入を阻止する機構を有している。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
本実施形態が先に説明した第1の実施形態と異なる点は、真空容器110の排気口113の下方に隣接して邪魔板161を設けたことにある。さらに、真空排気系として、排気口113にバルブ162を介してターボ分子ポンプ163を接続すると共に、バルブ164を介してロータリーポンプ165を接続するようにしてもよい。
イオン発生時に生じる微粒子は、真空容器110の下部に堆積していると考えられる。特に、大気圧からの排気のときは、排気の初期は粘性流なので微粒子を吸い込みやすい。そこで本実施形態では、真空容器110上部に排気口113を形成することにより、排気時に微粒子を吸引しにくくしていることに加え、排気口113の下方に邪魔板161を設けている。重い微粒子は邪魔板161の存在より排気口113まで到達しにくくなるため、邪魔板161を設けることにより、微粒子の真空排気系への流入を更に抑制することができる。
また、排気口113を粗引き用と高真空用に分けるのも、高真空用の排気に使用するターボ分子ポンプ163を保護することになる。具体的には、分子流条件に近づく0.1Paまでは、ターボ分子ポンプ163を通さずにロータリーポンプ165で排気し、それ以下でのみ、ターボ分子ポンプ163を使うようにすれば、排気系保護の効果は高くなる。
このように本実施形態によれば、先の第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、排気口113の下方に邪魔板161を設けることにより微粒子の真空排気系への流入を更に抑制することができ、排気口113を粗引き用と高真空用に分けることにより、高真空用の排気に使用するターボ分子ポンプ163の保護をより確実なものにすることができる。
なお、真空排気を粗引き用と高真空用に分けること、及び邪魔板161を設けることは、双方を同時に行うことが最も望ましいが、一方のみでも各々による効果は得られる。
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係わる加速器用レーザ・イオン源の概略構成を示す断面図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
本実施形態が先の第1の実施形態と異なる点は、引出し電極112からイオン源の出口フランジ115までの空間に、ビームガイド170を設けたことにある。このビームガイド170は、中心に孔の開いた円盤を同軸状に一定間隔を置いて、軸方向に並べたものである。
イオンは、引出し電極112によって、収束性を与えられ、おおよそ平行ビームとなるが、中性の微粒子は、噴出しの初速度を持って広がり続ける。そこで、飛び飛びの円盤を並べた構造のビームガイド170を配置すれば、各円盤に炭素原子及び微粒子が分散して付着する。ビームガイド170に厚く堆積すると剥がれ落ちることもあるが、分散させることで、剥落の期間を長くしている。また、剥がれなければ、ビームガイド170を交換するだけで、真空容器110内に滞留する汚れを除くことができる。
このように本実施形態によれば、先の第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、微粒子等を積極的に付着させるためのビームガイド170を設けることにより、真空容器110内に滞留する微粒子等の汚れを低減することができる。
(第4の実施形態)
図6(a)(b)は、本発明の第4の実施形態に係わる加速器用レーザ・イオン源の照射箱の構成を示す断面図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
本実施形態は、照射箱120に対する排気系の構造を改良したものである。図6(a)では、照射箱120の上面にラビリンス構造の排気口181を形成して、微粒子の流出を防ぐ構造としている。図6(b)では、照射箱120の側面にラビリンス構造の排気口182を形成して、微粒子の流出を防ぐ構造としている。
プルーム132を生成する照射箱120の内側の空間は、高真空に保たれなければならない。そのため、排気のコンダクタンスを大きくとらなければならない反面、単純な開口部では、微粒子が外部に漏れやすくなる。そこで本実施形態では、図6(a)(b)に示したラビリンス構造の排気口181,182を形成することにより、十分な排気コンダクタンスを得ながら、照射箱120からの微粒子の流出を防ぐことが可能となる。
このような構成であれば、第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、照射箱120からの微粒子の流出を抑制することができ、線形加速器200の汚染防止及び真空排気系の微粒子の流出抑制に更に有効である。
(第5の実施形態)
図7は、本発明の第5の実施形態に係わる加速器用レーザ・イオン源の概略構成を示す断面図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
本実施形態が先の第1の実施形態と異なる点は、真空容器110内及び照射箱120内に、微粒子を収容するためのトレイ190(191,192)を設けたことにある。即ち、容器110の底部にトレイ191が設置され、照射箱120の底部にトレイ192が設置されている。
レーザ照射によって作られた微粒子は、照射箱120やイオン源容器110の底に溜まりやすい。そこで、ほぼ全底面を覆うような大きさのトレイ191,192を置き、微粒子の回収を容易なものにする。イオン源容器110の底面は、絶縁支柱111が置かれているため、これらを避けるように、トレイ191を分割しても良い。
このような構成であれば、先の第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、真空容器110や照射箱120の底部に溜まった微粒子を洗浄する代わりに、真空容器110や照射箱120からトレイ190を取り出して洗浄すれば良いため、メインテナンス性の向上をはかることができる。
(変形例)
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、各々の実施例を組み合わせることもできる。また、各部の構造や材料等は実施形態に何ら限定されるものではなく、仕様に応じて適宜変更可能である。
さらに、重粒子として炭素を例として示したが、場合によってはヘリウム(He)、窒素(N)、酸素(O)、ネオン(Ne)、シリコン(Si)、アルゴン(Ar)を使用しても良い。
例えば、照射箱の壁面は必ずしも板状である必要はなく、メッシュ状になっていても良い。ターゲットは、必ずしもカーボン系に限るものではなく、多価のイオンとなる元素又はそれを含有するものであればよい。さらに、レーザ光源はCoレーザやYAGレーザに限定されるものではなく、高エネルギーの短パルス照射(数J/パルス)が可能なものであればよい。
また、真空容器のイオンビーム取り出し部に設けるバルブは、ゲートバルブやバタフライバルブに限るものではなく、真空容器のイオンビームの取り出し部を開閉操作でき、且つ線形加速器等の外部装置と真空容器とを気密に保持できるものであればよい。シャッタの配置位置は、真空容器のイオンビーム取り出し部に限るものではなく、バルブと引き出し電極との間であればよい。例えば、真空容器のイオンビーム取り出し部ではなく、引き出し電極の近傍に設けても良い。さらに、真空容器の側面を引き出し電極として利用することも可能である。
本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100…レーザ・イオン源
110…真空容器
111…絶縁支柱
112…引き出し電極
113…排気口
114…筒体
115…フランジ
116…イオンビーム取り出し部
120…照射箱
121…ターゲット
122…レーザ入射窓
123…イオン取り出し窓
131…レーザ光
132…アブレーション・プルーム
133…イオンビーム
140…バルブ
150…シャッタ
161…邪魔板
162,164…バルブ
163…ターボ分子ポンプ
165…ロータリーポンプ
170…ビームガイド
181,182…ラビリンス状排気口
191,192…トレイ
200…線形加速器

Claims (8)

  1. 真空排気される容器と、
    前記容器内に配置され、レーザ光の照射によりイオンを発生するターゲットが収容された照射箱と、
    前記照射箱からイオンを静電的に引き出し、イオンビームとして前記容器の外部に導くイオンビーム引き出し手段と、
    前記容器の前記イオンビームの取り出し部に設けられ、イオンビーム射出時に開き、射出時以外は閉じるバルブと、
    前記バルブと前記照射箱との間に設けられ、イオンビーム射出時に間欠的に開き、射出時以外は閉じるシャッタと、
    を具備したことを特徴とするレーザ・イオン源。
  2. 前記イオンビーム引き出し手段は、前記照射箱のイオン取り出し窓に対向配置された引き出し電極であることを特徴とする請求項1記載のレーザ・イオン源。
  3. 前記レーザ光はパルス駆動により間欠的に照射され、
    前記シャッタは、前記レーザ光の駆動パルスに同期して一定時間開くことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ・イオン源。
  4. 前記容器の上面に、前記容器内を真空排気するための排気口が設置されていることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載のレーザ・イオン源。
  5. 前記排気口から一定距離離間して、前記照射箱から見て前記排気口を覆い隠すような遮蔽板が設けられていることを特徴とする、請求項4に記載のレーザ・イオン源。
  6. 前記引き出し電極と前記イオンビームの取り出し部との間に、中心に孔の開いた円盤を同軸状に、一定間隔を置いて、軸方向に並べた輸送空間を設けたことを特徴とする、請求項2〜5の何れか1項に記載のレーザ・イオン源。
  7. 前記照射箱の上面,背面,及び各側面の少なくとも1つに微粒子の流出を防ぐ入れ子状のラビリンス構造の排気口を形成し、前記照射箱の内部の排気が行えるようにしたことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載のレーザ・イオン源。
  8. 前記容器の底面及び前記照射箱の底面の少なくとも一方に、該底面を覆うようにトレイを設ける構造としたことを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載のレーザ・イオン源。
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