JP2007198996A - 共振検査装置及び共振検査方法 - Google Patents

共振検査装置及び共振検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007198996A
JP2007198996A JP2006020114A JP2006020114A JP2007198996A JP 2007198996 A JP2007198996 A JP 2007198996A JP 2006020114 A JP2006020114 A JP 2006020114A JP 2006020114 A JP2006020114 A JP 2006020114A JP 2007198996 A JP2007198996 A JP 2007198996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inspection
product
resonance
target product
code
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006020114A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Ito
徹 伊藤
Hideharu Tanaka
英春 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toray Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Engineering Co Ltd filed Critical Toray Engineering Co Ltd
Priority to JP2006020114A priority Critical patent/JP2007198996A/ja
Publication of JP2007198996A publication Critical patent/JP2007198996A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

【課題】多品種の検査対象品の検査を、低コストの装置構成で且つ少ない手間と作業時間で実現できる共振検査装置及び共振検査方法を提供すること。
【解決手段】加振部51aと受振部51b,51cとにより検査対象品Wを所定の検査位置で支持した状態で加振部51aから検査対象品Wに連続的に振動を付与しそのとき受振部51b,51cで得られた振動信号のスペクトルに基づいて検査対象品Wの良否を判定する共振検査装置10において、加振部51aと受振部51b,51cとが検査対象品Wをその品種に応じた適切な検査位置で支持可能となるように加振部51aと受振部51b,51cとを移動配置する第1移動手段5を備える構成とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、検査対象品における割れや欠けなどの欠陥の有無を共振法により非破壊で検査する共振検査装置及び共振検査方法に関し、例えば、自動車部品の品質を検査する工程での使用に好適である。
自動車部品の品質を検査する工程では、検査対象品(例えば金属部品やセラミック部品)における割れや欠けなどの欠陥の有無を共振検査装置により検査している。共振検査装置は、共振法により非破壊で検査対象品を検査し、例えば特許文献1,2,3にその記載がある。
図12は従来の共振検査装置10Bの概略図、図13は従来の共振検査装置10Bにおけるテストユニット1Bの正面一部断面図、図14は従来の共振検査装置10Bにおけるテストユニット1Bの平面図である。
図12に示すように、従来の共振検査装置10Bは、ネスト20Bとリモートステーション40Bとから構成される。ネスト20Bは、検査対象品Wをセットして共振検査に必要なデータを取得する部位であり、外側フレーム21とテストユニット1Bとを備える。外側フレーム21は、テストユニット1Bを挿設可能とする開口部22を上部に備える。外側フレーム21には、テストユニット1Bにおける各機器をシーケンス制御可能なコントローラ23が取り付けられる。
テストユニット1Bは、図13,14示すように、上記開口部22に挿入された状態で四隅の取付ボルト24により外側フレーム21の上部に着脱自在に固定され、底板2、上板3B、中間板4、3個のトランスデューサ51及びエアシリンダ6などを備える。
上板3Bは、検査対象品Wを置くための載置面35を有し、位置決めピン71、温度センサ81及び近接センサ91が固設されると共に、3個の貫通穴38があけられている。位置決めピン71は、検査対象品Wを載置面35の所定位置に0.2mm以下の精度で位置決め可能に取り付けられる。温度センサ81は、載置面35の所定位置に検査対象品Wが置かれたとき温度センサ81の温度感知面が検査対象品Wの表面に十分接触するようバネ機構により温度感知面を検査対象品Wに押し付ける構造を備える。近接センサ91は、載置面35の所定位置に検査対象品Wが置かれたときにオンになるような位置に取り付けられる。3個の貫通穴38は、下方に配された3個のトランスデューサ51がそれぞれ挿通して上板3Bから突出可能となるように各トランスデューサ51の位置に対応した位置に1個ずつあけられる。テストユニット1Bには、リモートステーション40Bに送出可能な検査対象品Wの品種コードが予め設定されている。
3個のトランスデューサ51は、いずれも先端に圧電素子を備え、平面視したときそれらの各先端が三角形の各頂点位置となるように中間板4の上面に設置される。3個のトランスデューサ51のうち、1個のトランスデューサ51aは検査対象品Wに振動を付与する加振手段として機能し、2個のトランスデューサ51b,51cは検査対象品Wで生じた振動を受信し電気信号に変換して出力する受振手段として機能する。中間板4には、エアシリンダ6が取り付けられる。エアシリンダ6は、そのロッド部が中間板4の裏側に連結し、その本体部が底板2に固設され、中間板4を上下駆動可能である。これにより中間板4は、3個のトランスデューサ51が検査対象品Wを支持して振動測定を行う上側位置(図13(B)参照)と、3個のトランスデューサ51が検査対象品Wを支持せず載置面35が検査対象品Wを支持する下側位置(図13(A)参照)とに選択的に配置可能とされる。
このように構成されたテストユニット1Bは、検査対象品Wの品種数と同一台数用意されている。これらの各テストユニット1Bにおいて、トランスデューサ51、位置決めピン71、温度センサ81及び近接センサ91は、それぞれ検査対象品Wの各品種に適合する位置に取り付けられる。
図12に戻って、リモートステーション40Bは、トランシーバ41とパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと呼ぶ)42Bとを備える。
トランシーバ41は、コントローラ23を介してテストユニット1Bにおける上記各機器とデータ通信可能に構成され、加振用のトランスデューサ51aの圧電素子を励振するための駆動回路、及び受振用のトランスデューサ51b,51cの圧電素子からの振動信号を増幅する増幅回路などを一体にしたハードウェアである。
パソコン42Bは、トランシーバ41とデータ通信可能に構成され、テストユニット1Bにおける上記各機器の動作を制御する制御プログラムと、受振用のトランスデューサ51b,51cから送られた検査対象品Wの振動信号のスペクトル(共振スペクトル)を解析し当該検査対象品Wの良否を判定する解析プログラムとを組み込んだ構成とされる。パソコン42Bは、キーボード等の入力装置43を備え、検査のために必要な情報、例えば検査対象品Wの品種コードの入力や検査対象品Wの良否判定のための判別式の選択を可能とする。また、すべての検査対象品Wの検査データと結果はこのパソコン42Bに蓄えられる。
次に、以上のように構成された共振検査装置10Bによる検査動作について説明する。図15は従来の共振検査装置10Bによる検査手順を示すフローチャートである。
まず、検査作業者は、検査対象品Wの品種コードを入力装置43からパソコン42Bに入力する(ステップS41)。続いて、その検査対象品Wに対する判別式を選択する(ステップS42)。ここで、ネスト20Bに設けられた図示しないコード読取り手段が、テストユニット1Bに予め設定された検査対象品Wの品種コードを読み取り、パソコン42Bに送る(ステップS43)。パソコン42Bでは、検査作業者が入力した品種コードと、ネスト20B側で読み取ったテストユニット1Bの品種コードとを照合する(ステップS44)。両品種コードが一致した場合は(ステップS45でイエス)、測定準備完了状態となる(ステップS21)。品種コードが一致していない場合は(ステップS45でノー)、検査作業者は検査対象品Wに応じた正しい判別式を選択していないことになり、警告が出る(ステップS46)。この場合、検査作業者は判別式を選択し直す。
続いて、検査作業者は、図13(A)に示すように、上板3Bの載置面35に検査対象品Wを置く(ステップS22)。その際、位置決めピン71により検査対象品Wが所定箇所に保持されるようにする。検査対象品Wが置かれると近接スイッチ91がオンになり、このオン信号はパソコン42Bに取り込まれる。このとき、温度センサ81は検査対象品Wと接触しており、このタイミングで温度測定を行う(ステップS23)。続いて、エアシリンダ6がオンとなり、中間板4を押し上げることで3個のトランスデューサ51が上昇する。3個のトランスデューサ51は、それぞれ貫通穴38を挿通して上板3Bの上方に突出し、検査対象品Wを持ち上げる。検査対象品Wは位置決めピン71から離れ、3個のトランスデューサ51の先端の圧電素子部分のみで支持される高さまで持ち上げられる(ステップS24)。
検査対象品Wが持ち上がった状態で、駆動用のトランスデューサ51aは、トランシーバ41から送られた信号により、検査対象品Wを所定の周波数で加振する。2個の受振用のトランスデューサ51b,51cは、検査対象品Wに生じた振動を受信して電気信号に変換し、トランシーバ41を介してパソコン42Bに送る(ステップS25)。パソコン42Bでは、その振動信号のスペクトル及び温度センサ81で測定した温度を用いて判別式に従い検査対象品Wの良否の判定を行う(ステップS26)。良否の判定が終了すると、エアシリンダ6がオフとなり、トランスデューサ51は降下し検査対象品Wを上板3Bの上に戻す。良否結果に基づいて、人またはロボットが良品と不良品とを選別する(ステップS27,S28,S29)。この品種の検査対象品W全ての検査が終了するまで(ステップS30でイエス)、上記ステップS21からステップS29の手順を繰り返す。
特開2000−81420 特開2003−207390 特開平9−15033
上述した従来の共振検査装置10Bでは、検査対象品Wの品種を変更するにあたり、テストユニット1Bをその品種に対応したものに交換する必要がある。交換には、次のような面倒な作業を伴う。まず、検査作業者は、トランスデューサ51、温度センサ81及び近接センサ91にそれぞれ接続されたケーブル5K,81K,91Kを取り外すと共に、エアシリンダ6に接続されたエア供給配管6Kを取り外す。続いて、上板3Bの取付ボルト24を外し、テストユニット1Bを上へ持ち上げて外側フレーム21から分離する。その後、交換用のテストユニットを上記取外し操作と逆の順序で取り付ける。テストユニット1Bの交換に伴い、検査作業者は、変更後の検査対象品に応じた判別式を入力装置43から手作業で選択する。
検査対象品Wの品種が比較的少ない場合は、従来の共振検査装置10Bでもそれほど支障はないが、検査対象品Wが多品種の場合は、用意するテストユニット1Bの数が多くなり、装置コストが高くなる。また、テストユニット1Bの交換作業と判別式の選択作業とを頻繁に行う必要があり、手間と時間がかかる。本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、多品種の検査対象品の検査を、低コストの装置構成で且つ少ない手間と作業時間で実現できる共振検査装置及び共振検査方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の共振検査装置10,10Aは、加振部51aと受振部51b,51cとにより検査対象品Wを所定の検査位置で支持した状態で加振部51aから検査対象品Wに連続的に振動を付与しそのとき受振部51b,51cで得られた振動信号のスペクトルに基づいて検査対象品Wの良否を判定する共振検査装置において、加振部51aと受振部51b,51cとが検査対象品Wをその品種に応じた適切な検査位置で支持可能となるように加振部51aと受振部51b,51cとを移動配置する第1移動手段5を備えることを特徴とする。
請求項1の共振検査装置10,10Aによると、検査対象品Wの検査を行うにあたり、第1移動手段5は、加振部51aと受振部51b,51cとを検査対象品Wの品種に応じた適切な検査位置に移動配置する。ここで、適切な検査位置とは、加振部51aと受振部51b,51cとが検査対象品Wを最も安定して支持可能な位置である。従って、従来の共振検査装置10Bと異なり、検査対象品Wの品種毎に構成の異なるテストユニットを用意する必要がなく、装置の低コスト化を図ることができる。また、検査作業者は、検査対象品Wの品種を変更する毎にテストユニットを交換する必要がなく、検査対象品Wの品種変更に伴う設定作業の手間、時間及びミスが少なくて済む。
請求項2の共振検査装置10,10Aは、加振部51aと受振部51b,51cとが上記適切な検査位置に移動配置されるように第1移動手段5を制御する制御データを検査対象品Wの品種毎に予め格納していると共に、入力された検査対象品Wの品種コードに呼応してその品種に対応する制御データを自動的に第1移動手段5に送信するように構成したコンピュータ42を備える。
請求項2の共振検査装置10,10Aによると、コンピュータ42は、入力された検査対象品Wの品種コードに呼応してその品種コードに対応する制御データを自動的に第1移動手段5に送信する。これにより、加振部51aと受振部51b,51cとは、上記適切な検査位置に自動的に移動配置される。従って、検査対象品Wの品種変更に伴う設定作業の手間、時間及びミスが更に少なくて済む。
請求項3の共振検査装置10,10Aでは、前記コンピュータ42は、検査対象品Wの良否を判定するための判別式を検査対象品Wの品種毎に予め格納していると共に、入力された検査対象品Wの品種コードに呼応してその品種に対応する判別式を自動的に選択するように構成される。
請求項3の共振検査装置10,10Aによると、コンピュータ42は、入力された検査対象品Wの品種コードに呼応してその品種コードに対応する判別式を自動的に選択する。これにより、検査対象品Wに対応する判別式を検査作業者が手動で選択する手間を省くことができると共に、検査対象品Wに対応していない判別式を検査作業者が選択してしまうミスを防止することができ、熟練者でなくても品種の変更に伴う設定作業が簡単にできる。
請求項4の共振検査装置10,10Aは、検査対象品Wの位置決めを行う位置決め部71を備える。
請求項4の共振検査装置10,10Aによると、加振部51aと受振部51b,51cとによる検査対象品Wの検査位置を精度良く再現することができ検査の信頼度を高めることができる。
請求項5の共振検査装置10は、加振部51aと受振部51b,51cとが検査対象品Wをその品種に応じた適切な検査位置で支持可能となるように位置決め部71を移動配置する第2移動手段7を備える。
請求項5の共振検査装置10によると、第2移動手段7は、加振部51aと受振部51b,51cとが検査対象品Wをその品種に応じた適切な検査位置で支持可能となるように位置決め部71を移動配置する。従って、従来の共振検査装置10Bと異なり、検査対象品Wの品種に応じてそれぞれ異なる配置構成のテストユニットを検査対象品Wの品種数と同一台数用意する必要がなく、装置の低コスト化を図ることができる。
請求項6の共振検査装置10Aは、検査対象品Wの品種毎にその検査対象品Wのみを位置決め可能に位置決め部71が配設されそれぞれ交換着脱可能な複数の位置決め治具60を備える。
請求項6の共振検査装置10Aによると、検査対象品Wの品種を変更するにあたり、既設の位置決め治具60を、変更すべき検査対象品W’用の位置決め治具60’に交換する作業を行うことで、異なる検査対象品W’の検査に対応できるようになる。この場合、位置決め治具60は、検査対象品Wの品種数と同一台数用意する必要があるものの、テストユニット自体を検査対象品Wの品種数と同一台数用意することに比べれば、大幅に装置コストの低減化を図ることができる。また、請求項5の共振検査装置10と比較した場合、第2移動手段7を設ける必要がないため、自由度の大きい、広いスペースを確保することができる。
請求項7の共振検査装置10Aは、各位置決め治具60には、検査対象品Wに対応付けてこれら各位置決め治具60を特定する治具コードが予め設定され、その治具コードを読み取るコード読取部410と、入力された検査対象品Wの品種コードとコード読取部410で読み取った治具コードとを照合するコード照合手段42と、両コードが一致しない場合に警告を発する警告発生手段とを備える。
請求項7の共振検査装置10Aによると、コード照合手段42は、入力された検査対象品Wの品種コードとコード読取部410で読み取った治具コードとを照合し、警告発生手段は、両コードが一致しない場合に警告を発するように構成される。これにより、検査作業者は検査対象品Wに応じた正しい位置決め治具60を選択し直すことができ、検査対象品Wの品種に対応していない位置決め治具60を着装したまま、その品種の検査を実施してしまうことを防止することができる。
請求項8の共振検査方法は、請求項1から請求項7のいずれかの共振検査装置10,10Aを用いた共振検査方法であって、加振部51aと受振部51b,51cとが検査対象品Wをその品種に応じた適切な検査位置で支持可能となるように加振部51aと受振部51b,51cとを第1移動手段5により上記適切な検査位置に移動配置する第1移動ステップS2,S12と、加振部51aと受振部51b,51cとにより検査対象品Wを適切な検査位置で支持する対象品支持ステップS24と、検査対象品Wを支持した状態で加振部51aから検査対象品Wに連続的に振動を付与しそのとき受振部51b,51cで得た振動信号を測定する振動測定ステップS25と、測定した振動信号のスペクトルに基づいて検査対象品Wの良否を判定する良否判定ステップS26とを備える。
請求項9の共振検査方法は、請求項8に記載の共振検査方法において、請求項2から請求項7のいずれかに記載の共振検査装置10,10Aを用い、検査対象品Wの品種コードをコンピュータ42に入力する品種コード入力ステップS1,S11と、入力された検査対象品Wの品種コードに呼応してその品種に対応する制御データを自動的に第1移動手段5に送信する制御データ送信ステップS2,S12とを備える。
請求項10の共振検査方法は、請求項8に記載の共振検査方法において、請求項3から請求項7に記載のいずれかに記載の共振検査装置10,10Aを用い、検査対象品Wの品種コードをコンピュータ42に入力する品種コード入力ステップS1,S11と、入力された検査対象品Wの品種コードに呼応してその品種に対応する判別式を自動的に選択する判別式選択ステップS6,S18とを備える。
請求項11の共振検査方法は、請求項8に記載の共振検査方法において、請求項4から請求項7のいずれかに記載の共振検査装置10,10Aを用い、検査対象品Wの位置決めを行う位置決めステップS22を備える。
請求項12の共振検査方法は、請求項8に記載の共振検査方法において、請求項5に記載の共振検査装置10を用い、加振部51aと受振部51b,51cとが検査対象品Wをその品種に応じ適切な検査位置で支持可能となるように位置決め部71を移動配置する第2移動ステップS3を備える。
請求項13の共振検査方法は、請求項8に記載の共振検査方法において、請求項6に記載の共振検査装置10Aを用い、検査対象品Wの品種を変更するにあたり、位置決め治具60を交換する位置決め治具交換ステップS13を備える。
請求項14の共振検査方法は、請求項8に記載の共振検査方法において、請求項7に記載の共振検査装置10Aを用い、検査対象品Wの品種コードをコンピュータ42に入力する品種コード入力ステップS11と、コード読取部410で治具コードを読み取るコード読取ステップS14と、入力された検査対象品Wの品種コードとコード読取部410で読み取った治具コードとを照合するコード照合ステップS15と、両コードが一致しない場合に警告を発する警告生起ステップS17とを備える。
請求項8から請求項14の共振検査方法は、それぞれ請求項1から請求項7の共振装置と同様な作用効果を奏する。
本発明の共振検査装置及び共振検査方法によると、多品種の検査対象品の検査を、低コストの装置構成で且つ少ない手間と作業時間で効率よく実現できる。具体的には、品種変更のための段取りに要する時間を、30分から10秒程度に短縮することができる。また、従来のテストユニット交換方式では、検査対象品の品種は20種程度が実用上の限度であったが、本発明では100種以上に対応することも可能である。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態について図1から図6を参照しながら説明する。図1は第1実施形態の共振検査装置10の概略図である。図2は第1実施形態の共振検査装置10におけるテストユニット1の正面一部断面図であり、図2(A)は検査対象品Wの位置決め状態を示し、図2(B)は検査対象品Wの振動測定状態を示す。図3は第1実施形態の共振検査装置10におけるテストユニット1の平面図、図4は第1実施形態の共振検査装置10のテストユニット1における各移動機構5,7,8,9の配置を示す平面図、図5は第1実施形態の共振検査装置10による検査手順を示すフローチャートである。図6は第1実施形態の共振検査装置10におけるテストユニット1の正面一部断面図であり、図6(A)は検査対象品W’の位置決め状態を示し、図6(B)は検査対象品W’の振動測定状態を示す。
図1に示すように、第1実施形態の共振検査装置10はネスト20とリモートステーション40とから構成される。
ネスト20は、検査対象品Wをセットして共振検査に必要なデータを取得する部位であり、外側フレーム21とテストユニット1とを備える。
外側フレーム21は、テストユニット1を挿設可能とする開口部22を上部に備える。外側フレーム21には、テストユニット1における各機器をシーケンス制御可能なコントローラ23が取り付けられる。
テストユニット1は、図2に示すように、上記開口部22に挿入された状態で四隅の取付ボルト24により外側フレーム21の上部に着脱自在に固定され、底板2、上板3、中間板4、トランスデューサ移動機構5、エアシリンダ6、位置決めピン移動機構7、温度センサ移動機構8及び近接センサ移動機構9などを備える。
上板3は、図3に示すように、検査対象品Wを置くための載置面35を表側に有し、放射状に3本あけられたトランスデューサ挿通用の長穴31、放射状に3本あけられた位置決めピン挿通用の長穴32、長穴31と長穴32との間に1本あけられた温度センサ挿通用の長穴33、及び長穴33と対向する位置に1本あけられた近接センサ挿通用の長穴34を備える。
トランスデューサ挿通用の長穴31は、トランスデューサ51を突出可能とし且つそれらを所定範囲に亘って移動可能とする。位置決めピン挿通用の長穴32は、位置決めピン71を突出可能とし且つそれらを所定範囲に亘って移動可能とする。温度センサ挿通用の長穴33は、温度センサ81を突出可能とし且つそれを所定範囲に亘って移動可能とする。近接センサ挿通用の長穴34は、近接センサ91を突出可能とし且つそれを所定範囲に亘って移動可能とする。
トランスデューサ移動機構5は、図2,4に示すように、中間板4の表側に放射状に3台設置され、ネジ軸52、ネジ軸52を回転駆動するパルスモータ53、ネジ軸52に螺合すると共にトランスデューサ51を取り付けたボールネジユニット54、及びトランスデューサ51の原点位置を検出する原点スイッチ55を備える。3個のトランスデューサ51は、いずれも先端に圧電素子を備える。3個のトランスデューサ51のうち、1個のトランスデューサ51aは検査対象品Wに振動を付与する加振手段として機能し、2個のトランスデューサ51b,51cは検査対象品Wで生じた振動を受信して電気信号に変換する受振手段として機能する。3個の圧電素子は、検査対象品Wの下面の平らな場所でそれぞれが同時に接触するようにして検査対象品Wを支持可能である。
エアシリンダ6は、中間板4を上下駆動可能なようにそのロッド部が中間板4の裏側に連結し、その本体部が底板2に固設される。これにより中間板4は、3個のトランスデューサ51が検査対象品Wを支持して振動測定を行う上側位置(図2(B)参照)と、3個のトランスデューサ51が検査対象品Wを支持せず載置面35が検査対象品Wを支持する下側位置(図2(A)参照)とに選択的に配置可能とされる。
位置決めピン移動機構7は、上板3の裏側に放射状に3台設置され、ネジ軸72、ネジ軸72を回転駆動するパルスモータ73、ネジ軸72に螺合すると共に位置決めピン71を取り付けたボールネジユニット74、及び位置決めピン71の原点位置を検出する原点スイッチ75を備える。3個の位置決めピン71は、上板3の載置面35に検査対象品Wが置かれたとき検査対象品Wの縁部分に当接してその水平方向の動きを規制することで検査対象品Wを0.1mm以内の許容誤差で所定位置に位置決め可能である。
温度センサ移動機構8は、上板3の裏側に1台設置され、ネジ軸82、ネジ軸82を回転駆動するパルスモータ83、ネジ軸82に螺合すると共に温度センサ81を取り付けたボールネジユニット84、及び温度センサ81の原点位置を検出する原点スイッチ85を備える。温度センサ81は、上板3の載置面35上に検査対象品Wが置かれたとき温度センサ81の温度感知面が検査対象品Wの下面の平らな場所に十分接触するようバネ機構により温度感知面を検査対象品Wに押し付ける構造を備える。
近接センサ移動機構9は、上板3の裏側に1台設置され、ネジ軸92、ネジ軸92を回転駆動するパルスモータ93、ネジ軸92に螺合すると共に近接センサ91を取り付けたボールネジユニット94、及び近接センサ91の原点位置を検出する原点スイッチ95を備える。近接センサ91は、バネ機構によりオンオフするマイクロスイッチで構成される。
図1に戻って、リモートステーション40は、トランシーバ41とパソコン42とを備える。
トランシーバ41は、コントローラ23を介してテストユニット1における上記各機器とデータ通信可能に構成され、加振用のトランスデューサ51aの圧電素子を励振するための駆動回路、及び受振用のトランスデューサ51bの圧電素子からの振動信号を増幅する増幅回路などを一体にしたハードウェアである。
パソコン42は、トランシーバ41とデータ通信可能に構成され、テストユニット1における上記各機器の動作を制御する制御プログラムと、受振用のトランスデューサ51b,51cから送られた検査対象品Wの振動信号のスペクトルを解析し当該検査対象品Wの良否を判定する解析プログラムとを組み込んだ構成とされる。
制御プログラムは、次に示す第1から第4パルスデータを、制御データテーブルに予め格納している。これら各パルスデータは、検査対象品Wの品種毎に求められている。
第1パルスデータは、トランスデューサ51が検査対象品Wを安定して支持可能な位置に配置されるようにトランスデューサ移動機構5を制御するデータであり、具体的にはトランスデューサ51をその原点位置から上記支持可能な位置に移動させるためにパルスモータ53に送る作動パルス数である。第2パルスデータは、位置決めピン71が検査対象品Wを所定の許容誤差内(0.1mm以内)で位置決め可能な位置に配置されるように位置決めピン移動機構7を制御するデータであり、具体的には位置決めピン71をその原点位置から上記位置決め可能な位置に移動させるためにパルスモータ73に送る作動パルス数である。第3パルスデータは、温度センサ81が検査対象品Wを所定の平面位置で温度測定可能な位置に配置されるように温度センサ移動機構8を制御するデータであり、具体的には温度センサ81をその原点位置から上記温度測定可能な位置に移動させるためにパルスモータ83に送る作動パルス数である。第4パルスデータは、近接センサ91が検査対象品Wの存在を所定の平面位置で感知可能な位置に配置されるように近接センサ移動機構9を制御するデータであり、具体的には近接センサ91をその原点位置から上記感知可能な位置に移動させるためにパルスモータ93に送る作動パルス数である。
この制御プログラムでは、入力装置43から入力された品種コードに呼応して、その品種に応じたパルスデータが自動的にコントローラ23に出力されるようになっている。コントローラ23は、検査動作を所定のシーケンスで行うためのシーケンスプログラムを予め組み込んだ構成とされ、上記制御プログラムに基づくパルスデータを、各移動機構5,7,8,9に送信可能である。
解析プログラムは、検査対象品Wが良品か不良品かの評価処理を行うための判別式を、検査対象品Wの品種毎に予め格納している。判別式は、次のようにして求められる。すなわち、予め良品または不良品と判っている検査対象品Wのサンプルについて、本共振検査装置10により振動測定を行い、そのとき良品から得られた振動信号のスペクトルと、不良品から得られた振動信号のスペクトルとに基づいて、良品か不良品かの境界となる閾値を算出してある。閾値は、上記振動信号のスペクトルの違いが最も顕著な2〜10個のピーク値から求められる。また、測定条件(温度等)に対する補正計算式も持っている。上記ピーク値や計算式、閾値等を総称して判別式と呼ぶ。このような判別式は、検査対象品Wの品種毎に異なるが、判別データテーブルに一度作成しておけば、検査対象品Wに重大な変更がない限り年間を通じて使用可能である。判別式は、制御プログラムにおけるパルスデータと同様に、入力装置43から入力された品種コードに呼応して、その品種に応じたものが自動的に選択されるようになっている。また、検査対象品Wのすべての検査データと結果はこのパソコン42に蓄えられる。
次に、図5を参照して、以上のように構成された第1実施形態の共振検査装置10による検査動作について説明する。
まず、検査作業者は、入力装置43を用いて、検査対象品Wの品種コードをパソコン42に入力する(ステップS1)。パソコン42では、その検査対象品Wに対応するパルスデータを制御データテーブルから取り出してコントローラ23に送る。コントローラ23は、これらのパルスデータをそれぞれトランスデューサ移動機構5、位置決めピン移動機構7、温度センサ移動機構8及び近接センサ移動機構9に送る。例えば第1パルスデータにより、パルスモータ53はネジ軸52を回転駆動させ、トランスデューサ51をその品種の検査対象品Wに対応する適切な位置に配置する(ステップS2)。位置決めピン71、温度センサ81及び近接センサ91についても、同様に第2から第4パルスデータにより、それぞれその品種の検査対象品Wに対応する適切な位置に配置される(ステップS3,S4,S5)。そして、指定された品種の検査対象品Wに対応する判別式が判別データテーブルから自動的に選択される(ステップS6)。この時点で測定準備完了状態となる(ステップS21)。
続いて、検査作業者は、図2(A)に示すように、上板3の載置面35に検査対象品Wを置く。このとき、位置決めピン71により検査対象品Wが所定箇所に保持されるようにする(ステップS22)。検査対象品Wが置かれると近接スイッチ91がオンになり、このオン信号はパソコン43に取り込まれる。このとき、温度センサ81は検査対象品Wの下面に接触しており、このタイミングで温度測定を行う(ステップS23)。続いて、エアシリンダ6がオンとなり、図2(B)に示すように、中間板4を押し上げることで3個のトランスデューサ51は上昇し、それぞれ長穴31を挿通して上板3の上方に突出し、検査対象品Wを持ち上げる。検査対象品Wは位置決めピン71から離れ、3個のトランスデューサ51の先端の圧電素子部分のみで支持される高さまで持ち上げられる(ステップS24)。
検査対象品Wが持ち上がった状態で、駆動用のトランスデューサ51aは、トランシーバ41から送られた信号により、検査対象品Wを所定の周波数で加振する。受振用のトランスデューサ51b,51cは、検査対象品Wに生じた振動を受信して電気信号に変換し、トランシーバ41を介してパソコン42に送る(ステップS25)。パソコン42では、その振動信号のスペクトル及び温度センサ81で測定した温度を用いて判別式に従い検査対象品Wの良否の判定を行う(ステップS26)。良否の判定が終了すると、エアシリンダ6がオフになり、トランスデューサ51は降下し検査対象品Wを載置板35の上に戻す。良否結果は、警報燈の点灯や警報音の発音などにより検査作業者に知らされる。良否結果に基づいて検査作業者は、良品と不良品とを選別する(ステップS27,S28,S29)。なお、検査対象品Wを載置面35上に置く作業及び取り去る作業をロボットに行わせるようにしてもよい。この品種の検査対象品W全ての検査が終了するまで(ステップS30でイエス)、上記ステップS21からステップS29の手順を繰り返す。
共振検査装置10において、検査対象品Wの品種を変更するときは、検査作業者は、入力装置43を用いて、変更すべき検査対象品W’(図6参照)の品種コードを入力する(ステップS1)。そして、前品種の検査対象品Wの検査時と同様に、パソコン42では、新しい検査対象品W’に対応するパルスデータを制御データテーブルから取り出してコントローラ23に送る。コントローラ23はこれらのパルスデータをトランスデューサ移動機構5、位置決めピン移動機構7、温度センサ移動機構8及び近接センサ移動機構9にそれぞれ送ることにより、トランスデューサ51、位置決めピン71、温度センサ81及び近接センサ91を、それぞれ変更すべき検査対象品W’に対応する適切な位置に配置する(ステップS2,S3,S4,S5)。そして、入力された品種コードの検査対象品W’に対応する判別式が自動的に選択される(ステップS6)。この時点で測定準備完了状態となる(ステップS21)。以降、前品種の検査対象品Wの検査時と同様な手順で検査を行う(ステップS22〜S30)。
このように、第1実施形態の共振検査装置10によると、品種の異なる検査対象品W’の検査を行うにあたり、検査作業者がその検査対象品W’の品種コードをパソコン42に入力するだけで、テストユニット1におけるトランスデューサ51、位置決めピン71、温度センサ81及び近接センサ91は、変更すべき検査対象品W’の共振検査に対応できる適切な位置に自動的に配置される。従って、従来の共振検査装置10Bと異なり、テストユニット1を検査対象品Wの品種数と同一台数用意する必要がなく、装置の低コスト化を図ることができる。また、検査作業者は、検査対象品Wの品種を変更する毎にテストユニット1を交換する必要がなく、検査対象品Wの品種変更に伴う設定作業の手間、時間及びミスが少なくて済む。第1実施形態の共振検査装置10は、検査対象品Wが比較的大きく、3個の各トランスデューサ51間の間隔や各位置決めピン71間の間隔が広い場合に好適である。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態について、図7から図11を参照しながら説明する。必要に応じて図1を参照することもある。図7は第2実施形態の共振検査装置10Aにおけるテストユニット1Aの正面一部断面図、図8は図7の平面図、図9は第2実施形態の共振検査装置10Aにおけるテストユニット1Aの正面一部断面図、図10は図9の平面図である。なお、図7,8は検査対象品W用の位置決め治具60を取り付けた状態を示し、図9,10は検査対象品W’用の位置決め治具60’を取り付けた状態を示す。
第2実施形態の共振検査装置10Aは、図1に示すように、第1実施形態の共振検査装置10のテストユニット1に代えてテストユニット1Aを有する。その他の構成要素については、共振検査装置10の構成要素とほぼ同一であり、同一構成要素には同一の符号を付してある。
第2実施形態のテストユニット1Aは、図7,8に示すように、ネスト20の開口部22に挿入された状態で四隅の取付ボルト24により外側フレーム21の上部に着脱自在に固定され、底板2、台座400、中間板4、トランスデューサ移動機構5、エアシリンダ6及び位置決め治具60などを備える。
テストユニット1Aにおいて、中間板4、トランスデューサ移動機構5及びエアシリンダ6により構成される部位は、第1実施形態で述べたテストユニット1のものと同様である。
位置決め治具60は、台座400に着脱自在に固定され、検査対象品Wを置くための載置面65、放射状に3本あけられたトランスデューサ挿通用の長穴66、及び台座400との位置合わせを行うための位置合わせ用穴67を備えると共に、固設された位置決めピン71、温度センサ81及び近接スイッチ91を備える。また、位置決め治具60は、その裏側にID番号設定部61、差込み側コネクタ62及び差込み側コネクタ63を備える。ID番号設定部61は、載置面65に置かれる検査対象品Wの品種に対応して、位置決め治具60を識別するIDを設定する機器であり、IDに応じた2進数のビットパターンに従った組合せで出没可能な8本のコードピン611を備える。このIDは、各検査対象品Wの品種毎に決められた品種コードであり、本発明における「治具コード」に対応する。差込み側コネクタ62は、リード線により温度センサ81に電気的に接続している。差込み側コネクタ63は、リード線により近接スイッチ91に電気的に接続している。このような位置決め治具60は、検査対象品Wの各品種に一対一対応するように、検査対象品Wの品種数と同一台数製作され、所定の保管場所に保管される。
台座400は、枠体形状を呈しその中空部45の外側に形成された枠部46には、ID番号読取部410、受け側コネクタ420、受け側コネクタ430及び位置合わせピン44を備える。ID番号読取部410は、位置決め治具60を台座400に取り付けた際、ID番号設定部61と嵌合し、位置決め治具60から下向きに突出したコードピン611によりオンとなるスイッチを備え、これによりコードピン611のビットパターンを読み取ることができる。受け側コネクタ420は、差込み側コネクタ62に嵌合可能な構成とされ、リード線によりコントローラ23に電気的に接続される。同様に受け側コネクタ430は、差込み側コネクタ63に嵌合可能な構成とされ、リード線によりコントローラ23に電気的に接続される。位置合わせピン44は、位置合わせ用穴67に挿入可能な位置に設けられる。
パソコン42における制御プログラムは、入力装置43から入力した検査対象品Wの品種コードとID番号読取部410で読み取った品種コードとを照合する機能も備える。
次に、以上のように構成された第2実施形態の共振検査装置10Aによる検査動作について説明する。図11は第2実施形態の共振検査装置10Aによる共振検査の手順を示すフローチャートである。まず、検査作業者は、入力装置43を用いて、検査対象品Wの品種コードを入力する(ステップS11)。パソコン42は、指定された検査対象品Wの品種に対応する第1パルスデータを制御データテーブルから取り出してコントローラ23に送る。第1パルスデータにより、パルスモータ53はネジ軸52を回転駆動させ、トランスデューサ51をその品種の検査対象品Wに対応する適切な位置に配置する(ステップS12)。
続いて、検査作業者は、その品種の検査対象品Wに対応する位置決め治具60を保管場所から持ってきてテストユニット1Aに取り付ける(ステップS13)。その際、位置合わせピン44を位置合わせ用穴67に挿入することで位置合わせを行い、ID番号設定部61とID番号読取部410、差込み側コネクタ62と受け側コネクタ420、及び差込み側コネクタ63と受け側コネクタ430をそれぞれ嵌合させる。この状態でID番号読取部410は、位置決め治具60に設定された品種コードを読み取り、そのデータをパソコン42に送る(ステップS14)。パソコン42では、位置決め治具60から読み取った品種コードと検査作業者が入力した検査対象品Wの品種コードとの照合を行う(ステップS15)。両品種コードが一致した場合は(ステップS16でイエス)、パソコン42はその検査対象品W用の判別式を自動的に準備する(ステップS18)。これで測定準備完了状態となる(ステップS21)。品種コードが一致していない場合は(ステップS16でノー)、検査作業者は検査対象品Wに応じた正しい位置決め治具60を選択していないことになり、警告が出る(ステップS17)。この場合、検査作業者は位置決め治具60を選択及び取り付けし直す。その後、第1実施形態の共振検査装置10の場合と同様な手順で共振検査を行う(ステップS22〜ステップS30)。
共振検査装置10Aにおいて、検査対象品Wの品種を変更するときは、検査作業者は、まず、位置決め治具60を台座400から取り外す。続いて、入力装置43を用いて、変更すべき品種の検査対象品W’の品種コードを入力する(ステップS11)。続いて、図9,10に示すように、その品種に対応する位置決め治具60’を保管場所から持ってきて、前段落で述べたのと同様な要領でテストユニット1Aに取り付ける(ステップS13)。設定にミスがなければ、これで測定準備完了状態となる(ステップS21)。その後、第1実施形態の共振検査装置10の場合と同様な手順で検査を行う(ステップS22〜ステップS30)。なお、位置決め治具60の交換作業をロボットに行わせるようにしてもよい。
このように、第2実施形態の共振検査装置10Aによると、検査対象品Wの品種を変更するにあたり、検査作業者は、変更すべき検査対象品W’の品種コードをパソコン42に入力する作業と、その検査対象品W’用の位置決め治具60’を保管場所から持ってきて既設の位置決め治具60と交換する作業とを行うことで、異なる検査対象品W’の共振検査に対応できるようになる。この形態の場合、位置決め治具60は、検査対象品Wの品種数と同一台数用意する必要があるものの、テストユニット自体を検査対象品Wの品種数と同一台数用意することに比べれば、大幅に装置コストの低減化を図ることができる。また、第1実施形態の共振検査装置10と異なり、位置決めピン71、温度センサ81及び近接スイッチ91のそれぞれについての移動機構を設ける必要がないため、自由度の大きい、広いスペースを確保することができる。第2実施形態の共振検査装置10Aは、検査対象品Wが比較的小さく、トランスデューサ5、位置決めピン71、温度センサ81及び近接スイッチ91のそれぞれについての移動機構5,7,8,9を全て設置できない場合に好適である。
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について説明を行ったが、これらは、あくまで例示であって、共振検査装置10,10Aの全体または各部の構成、処理の内容または順序などは、本発明の範囲内で種々に変更できる。
例えば、第1実施形態において、位置決めピン71、温度センサ81及び近接スイッチ91は、それぞれ1次元的に移動する形態としたが、2次元的または3次元的に移動する形態とすることも可能である。位置決めピン71、温度センサ81及び近接スイッチ91の駆動と位置決めは、パルスモータと原点スイッチとパルスモータの駆動パルス数により行ったが、サーボモータ、リニアエンコーダ等の適当な駆動系と位置決め手段を用いてもよく、アブソリュートタイプのエンコーダを用いてもよい。
また、近接センサ91は、バネ機構によりオンオフする機構式のものとしたが、光学的に検査対象品Wが置かれたことを感知する光センサ等を使うこともできる。その場合、光センサを、テストユニット1からはずれた位置に固定し、検査対象品Wの品種に依らずその置かれたことを感知する構成とすることもできる。同様に、位置決めピン71についてもテストニット1に設けるのではなく、例えば横方向に突き出す棒状物を外側フレーム21上に固定し、これにより位置決めを行うことも可能である。また、近接スイッチ91に光センサを用い、且つ位置決めピン71をテストユニット1の外に設ける形態を、上記第1実施形態の共振検査装置10に適用した場合、温度センサ81と3個のトランスデューサ51のみをテストユニット1の中で移動させればよいので、テストユニット1の設計は簡単になり、自由度の大きい、広いスペースを確保することができる。
また、温度センサ81及び近接スイッチ91をそれぞれ複数設置し、検査対象品Wの品種によって、使うセンサを切り替えることも可能である。品種コードの読み取りは、ID番号読取部410のように機械的な手段だけではなく、光学的な手段も使うことができる。併せて、品種コードの入力は簡単には検査作業者がキーボードから行うが、検査対象品W自体に何らかの識別コードが付与されている場合には、画像処理等によりその識別コードを読み取り、入力ミスを防ぐことが望ましい。
第1実施形態の共振検査装置の概略図である。 第1実施形態の共振検査装置におけるテストユニットの正面一部断面図である。 第1実施形態の共振検査装置におけるテストユニットの平面図である。 第1実施形態の共振検査装置におけるテストユニットにおける各移動機構の配置を示す平面図である。 第1実施形態の共振検査装置による検査手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の共振検査装置におけるテストユニットの正面一部断面図である。 第2実施形態の共振検査装置におけるテストユニットの正面一部断面図である。 図7の平面図である。 第2実施形態の共振検査装置におけるテストユニットの正面一部断面図である。 図9の平面図である。 第2実施形態の共振検査装置による検査手順を示すフローチャートである。 従来の共振検査装置の概略図である。 従来の共振検査装置におけるテストユニットの正面一部断面図である。 従来の共振検査装置におけるテストユニットの平面図である。 従来の共振検査装置による検査手順を示すフローチャートである。
符号の説明
5 トランスデューサ移動機構(第1移動手段)
7 位置決めピン移動機構(第2移動手段)
10 共振検査装置
10A 共振検査装置
42 パソコン(コンピュータ、コード照合手段)
51a 加振部
51b 受振部
51c 受振部
60 位置決め治具
60’ 位置決め治具
71 位置決めピン(位置決め部)
410 ID番号読取部(コード読取部)
S1 ステップ(品種コード入力ステップ)
S2 ステップ(第1移動ステップ、制御データ送信ステップ)
S3 ステップ(第2移動ステップ)
S6 ステップ(判別式選択ステップ)
S11 ステップ(品種コード入力ステップ)
S12 ステップ(第1移動ステップ、制御データ送信ステップ)
S13 ステップ(位置決め治具交換ステップ)
S14 ステップ(コード読取ステップ)
S15 ステップ(コード照合ステップ)
S17 ステップ(警告生起ステップ)
S18 ステップ(判別式選択ステップ)
S22 ステップ(位置決めステップ)
S24 ステップ(対象品支持ステップ)
S26 ステップ(良否判定ステップ)
W 検査対象品
W’ 検査対象品

Claims (14)

  1. 加振部と受振部とにより検査対象品を所定の検査位置で支持した状態で加振部から検査対象品に連続的に振動を付与しそのとき受振部で得られた振動信号のスペクトルに基づいて検査対象品の良否を判定する共振検査装置において、加振部と受振部とが検査対象品をその品種に応じた適切な検査位置で支持可能となるように加振部と受振部とを移動配置する第1移動手段を備えることを特徴とする共振検査装置。
  2. 加振部と受振部とが上記適切な検査位置に移動配置されるように第1移動手段を制御する制御データを検査対象品の品種毎に予め格納していると共に、入力された検査対象品の品種コードに呼応してその品種に対応する制御データを自動的に第1移動手段に送信するように構成したコンピュータを備える請求項1に記載の共振検査装置。
  3. 前記コンピュータは、検査対象品の良否を判定するための判別式を検査対象品の品種毎に予め格納していると共に、入力された検査対象品の品種コードに呼応してその品種に対応する判別式を自動的に選択するように構成される請求項1または請求項2に記載の共振検査装置。
  4. 検査対象品の位置決めを行う位置決め部を備える請求項1から請求項3のいずれかに記載の共振検査装置。
  5. 加振部と受振部とが検査対象品をその品種に応じた適切な検査位置で支持可能となるように位置決め部を移動配置する第2移動手段を備える請求項4に記載の共振検査装置。
  6. 検査対象品の品種毎にその検査対象品のみを位置決め可能に位置決め部が配設されそれぞれ交換着脱可能な複数の位置決め治具を備える請求項4に記載の共振検査装置。
  7. 各位置決め治具には、検査対象品に対応付けてこれら各位置決め治具を特定する治具コードが予め設定され、その治具コードを読み取るコード読取部と、入力された検査対象品の品種コードとコード読取部で読み取った治具コードとを照合するコード照合手段と、両コードが一致しない場合に警告を発する警告発生手段とを備える請求項6に記載の共振検査装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかの共振検査装置を用いた共振検査方法であって、加振部と受振部とが検査対象品をその品種に応じた適切な検査位置で支持可能となるように加振部と受振部とを第1移動手段により移動配置する第1移動ステップと、加振部と受振部とにより検査対象品を適切な検査位置で支持する対象品支持ステップと、検査対象品を支持した状態で加振部から検査対象品に連続的に振動を付与しそのとき受振部で得た振動信号を測定する振動測定ステップと、測定した振動信号のスペクトルに基づいて検査対象品の良否を判定する良否判定ステップとを備えることを特徴とする共振検査方法。
  9. 請求項8に記載の共振検査方法において、請求項2から請求項7のいずれかに記載の共振検査装置を用い、検査対象品の品種コードをコンピュータに入力する品種コード入力ステップと、入力された検査対象品の品種コードに呼応してその品種に対応する制御データを自動的に第1移動手段に送信する制御データ送信ステップとを備える共振検査方法。
  10. 請求項8に記載の共振検査方法において、請求項3から請求項7に記載のいずれかに記載の共振検査装置を用い、検査対象品の品種コードをコンピュータに入力する品種コード入力ステップと、入力された検査対象品の品種コードに呼応してその品種に対応する判別式を自動的に選択する判別式選択ステップとを備える共振検査方法。
  11. 請求項8に記載の共振検査方法において、請求項4から請求項7のいずれかに記載の共振検査装置を用い、検査対象品の位置決めを行う位置決めステップを備える共振検査方法。
  12. 請求項8に記載の共振検査方法において、請求項5に記載の共振検査装置を用い、加振部と受振部とが検査対象品をその品種に応じ適切な検査位置で支持可能となるように位置決め部を移動配置する第2移動ステップを備える共振検査方法。
  13. 請求項8に記載の共振検査方法において、請求項6に記載の共振検査装置を用い、検査対象品の品種を変更するにあたり、位置決め治具を交換する位置決め治具交換ステップを備える共振検査方法。
  14. 請求項8に記載の共振検査方法において、請求項7に記載の共振検査装置を用い、検査対象品の品種コードをコンピュータに入力する品種コード入力ステップと、コード読取部で治具コードを読み取るコード読取ステップと、入力された検査対象品Wの品種コードとコード読取部で読み取った治具コードとを照合するコード照合ステップと、両コードが一致しない場合に警告を発する警告生起ステップとを備える共振検査方法。
JP2006020114A 2006-01-30 2006-01-30 共振検査装置及び共振検査方法 Pending JP2007198996A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006020114A JP2007198996A (ja) 2006-01-30 2006-01-30 共振検査装置及び共振検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006020114A JP2007198996A (ja) 2006-01-30 2006-01-30 共振検査装置及び共振検査方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007198996A true JP2007198996A (ja) 2007-08-09

Family

ID=38453735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006020114A Pending JP2007198996A (ja) 2006-01-30 2006-01-30 共振検査装置及び共振検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007198996A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013064714A (ja) * 2011-08-31 2013-04-11 Mitsubishi Electric Corp 薄板検査装置
US8742362B2 (en) 2010-10-29 2014-06-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Laser ion source
CN112024453A (zh) * 2020-09-29 2020-12-04 苏州钧鼎自动化设备有限公司 一种产品性能检查机
US11249052B2 (en) * 2017-04-28 2022-02-15 Mitsumi Electric Co., Ltd. Detection system and detection method

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8742362B2 (en) 2010-10-29 2014-06-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Laser ion source
JP2013064714A (ja) * 2011-08-31 2013-04-11 Mitsubishi Electric Corp 薄板検査装置
US11249052B2 (en) * 2017-04-28 2022-02-15 Mitsumi Electric Co., Ltd. Detection system and detection method
CN112024453A (zh) * 2020-09-29 2020-12-04 苏州钧鼎自动化设备有限公司 一种产品性能检查机
CN112024453B (zh) * 2020-09-29 2024-04-30 苏州钧鼎自动化设备有限公司 一种产品性能检查机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN201575974U (zh) 电路板图像及激光检测设备
JP4451416B2 (ja) プローブ先端の検出方法、アライメント方法及びこれらの方法を記録した記憶媒体、並びにプローブ装置
US20090284277A1 (en) Probe apparatus and method for correcting contact position
WO2007144986A1 (ja) ワイヤーハーネスの外観検査装置及び外観検査方法
JP4684805B2 (ja) プローブ装置及び被検査体とプローブとの接触圧の調整方法
WO2004114392A1 (ja) 被検査体の電気的特性を検査する検査方法及び検査装置
JP2007198996A (ja) 共振検査装置及び共振検査方法
KR20080090081A (ko) 자동차 미션 하우징의 높이 측정기구
CN109884510A (zh) 控制面板自动化检测设备及检测方法
CN111090099A (zh) 电子产品装配的激光测距传感器检测模块及检测方法
KR101482733B1 (ko) 다중채널 카메라 모듈 측정장치 및 그 제어 방법
KR100982343B1 (ko) 웨이퍼 프로버의 스테이지 오차 측정 및 보정 장치
CN107238359B (zh) 一种小型航空发动机曲轴圆跳动、圆度检测系统
JP2007294489A (ja) 半導体装置の検査方法
KR100950270B1 (ko) 모바일 폰 렌즈 해상력 자동검사장치
JP2003279624A (ja) 電子部品試験装置
JP2006128452A (ja) プローブカード及びプローバー装置、半導体装置の製造方法
JP2010207819A (ja) レーザ加工装置およびそのノズル判定方法
JP3814600B2 (ja) 微少電位差計測装置
JP2006010631A (ja) 音情報取得システム、音情報取得装置、非接触診断システム、及び非接触診断方法
CN113406424B (zh) 一种老化测试系统和方法
CN220829571U (zh) 一种pcb自动化功能测试工具
CN213457246U (zh) 一种自动化电子线路参数检测与分析记录系统
US20020149382A1 (en) Distance change output device and method
CN217181000U (zh) 光电直读模组测试装置