JP4371215B2 - 荷電粒子ビーム輸送装置及びこれを備えた線形加速器システム - Google Patents

荷電粒子ビーム輸送装置及びこれを備えた線形加速器システム Download PDF

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本発明は、荷電粒子ビームを輸送する荷電粒子ビーム輸送装置及びこれを備えた線形加速器システムに係る。
正電荷を持つ荷電粒子ビーム(以下では単にビームと記載する)をプラズマから引き出して集束する従来のビーム輸送装置の構造、動作原理について説明する。図5に従来の一般的なビーム輸送装置の断面構成図を示す。ビーム輸送装置57は、放電容器41、引き出し電極47や静電レンズ56を内蔵する真空容器58からなる。
まず、荷電粒子源となる放電容器41中でプラズマ43が生成される。引き出し電極47は、プラズマ43中の正電荷を持つ荷電粒子を引き出し孔44から引き出してビーム50を形成する。引き出し電極47は、正電圧が印加されるプラズマ電極45、接地電極46からなり、各々の電極はビーム50が通過する円形開孔部を有する。ビーム50は、プラズマ電極45と接地電極46の間の電界によって引き出されると同時に静電レンズ効果による集束力を受ける。
引き出し電極47によってプラズマ43より引き出されたビーム50は、輸送区間49を進行する間に、ビーム50を形成する荷電粒子どうしのクーロン斥力により発散する(空間電荷効果)。よって下流へビームロスなくビームを輸送するためには、引き出し電極47とは別にビーム集束装置が必要になる。一般に、ビーム集束装置としては、ソレノイドコイルと静電レンズが考えられる。ソレノイドコイルは電子ビームやプロトンビームなどを集束する際に特に収差が小さく、レンズ特性に優れる。しかし、ソレノイドコイル自体が大型であり、また水冷装置などの周辺機器が必要となるため、ビーム集束装置が大型・高コストなものとなる。それに対し、図5に示す静電レンズ56は、収差は多少大きいが小型であり構成が単純で製作コストも安いためによく用いられる。静電レンズ56は、ビーム入射側接地電極53、中央電極54、ビーム出射側接地電極55の3つの電極から構成されており、3つの電極はそれぞれビーム50が通る円形開孔部を有する。中央電極54には正電圧あるいは負電圧が印加される。静電レンズ56の各電極が作る電界によって静電レンズ効果が生じ、ビーム50が集束される(例えば、特許文献1参照。)。
静電レンズ56の中央電極54に正電圧を印加する場合は、減速−加速モードの集束と呼ばれる。減速−加速モードの集束では、ビームはビーム入射側接地電極53とビーム出射側接地電極55付近では電界分布形状により発散力を受け拡がるが、中央電極54付近では集束力を受ける。ビームを構成する荷電粒子は正電荷を持つため、静電レンズ56内部において、ビームは正電圧が印加される中央電極54付近で最も減速されてスピードが遅くなる。よって、ビームが中央電極54付近を通過する時間は、ビーム入射側接地電極53及びビーム出射側接地電極55付近を通過する時間に比べて長くなり、集束力の影響をより強く受ける。このため、この静電レンズ56は全体としては集束レンズとして機能する。
一方、中央電極54に負電圧を印加する場合は、加速−減速モードの集束と呼ばれ、ビームは減速-加速モードの集束とは逆にビーム入射側接地電極53とビーム出射側接地電極55付近では集束力を受け、中央電極54付近では発散力を受ける。また、静電レンズ56内部において、ビームは中央電極54付近で最も加速されてスピードが速くなる。よって、ビームがビーム入射側接地電極53及びビーム出射側接地電極55付近を通過する時間は、ビームが中央電極54付近を通過する時間よりも長くなるため、発散力よりも集束力の影響を強く受ける。したがって、加速−減速モードの集束の場合も静電レンズ56は集束レンズとして機能する。
加速-減速モードの集束を用いた場合、レンズ特性の違いから減速-加速モードの集束を用いた場合と比べると中央電極54により高い電圧を印加する必要があるため、より高価な電源を必要とする。よって、一般的には減速-加速モードの集束がよく用いられる。
イオン源工学、石川順三著、アイオニクス株式会社 (1986)
上記従来技術のビーム輸送装置においては、引き出し電極47や静電レンズ56など集束電界が印加されている区間ではビーム50の発散は抑制されるが、輸送区間49など集束電界のない区間では、ビーム50は前記空間電荷効果によって発散し続ける。この空間電荷効果の影響は、ビームエネルギーが低いほど、またビーム電流が大きいほど大きくなる傾向があり、特に、引き出し電極47や静電レンズ56、及びそれらの間に何らかの構造的制約があり、輸送区間49を長くしなければならない場合にその発散の影響は顕著となる。
例えば、プラズマ43の生成方式としてマイクロ波放電方式を採用した場合には、プラズマ放電用にコイル69が必要となる。コイル69は、プラズマ放電に必要な磁場配位を形成するために、図5に示すように絶縁スペーサ42の周囲にまでビーム進行方向に張り出すように配置する必要がある。したがって、プラズマ電極45の絶縁のためには、図5に示すようにビーム進行方向に絶縁距離をとらざるを得ず、輸送区間49が長くなる。
また、ビーム輸送装置57の下流側に例えば高周波4重極ライナック(以下、RFQと記載する)59等の線形加速器を接続する場合には、RFQ59内部は高周波加速用電極の放電を防止するために高真空状態としなければならないことから、図5に示すように差動排気壁52を配置し、差動排気壁52のビーム進行方向上流側にある排気ポート51と、図示しない差動排気壁52の下流側にある別の排気ポートから差動排気を実施する必要がある。このように輸送区間49に排気ポート51や差動排気壁52などの構造物が配置されると、集束電界のない区間である輸送区間49の長さが例えば200mm程度と長大になる。
以上のような要因によって輸送区間49がこのような長さになると、ビーム50は大きく発散する。例えば、低エネルギー(30keV程度)で引き出された大電流(25mA程度)のプロトンビームは、引き出し電極47を出た直後はビーム径3mm程度であるが、空間電荷の中和がない場合、集束電界のない区間を200mmほど進むとプロトンビームは大きく発散しビーム径は40mm程度にまで拡大する。
一方、静電レンズ56には球面収差が存在する。輸送区間49が長く、静電レンズ56入射前のビーム50のビーム径が大きくなる場合、球面収差が大きくなり、ビーム50を意図したように集束できなくなる。その結果、上記したように下流側にRFQ59を接続するような場合にはそのアクセプタンスにビーム50を整合させる(すなわちRFQ59の受入れ条件にビーム50の径及び集束角度を整合させる)ことが困難になる。
このようにビーム径が大きくなる場合に、球面収差を小さくするためには、静電レンズ56を形成する各電極の円形開孔部径を従来よりも大きくとり、理想的なレンズ特性を持つ近軸軌道領域を増やす方法がある。しかし、この方法で大電流ビームを集束しようとすると、静電レンズ56の中央電極54に印加する電圧が高くなるため、高価な電源が必要となり、また、絶縁支持の方法等が煩雑になるなどの問題が生じる。各電極の円形開孔部径を従来通りとする場合は、発散の小さいビーム50の中心部分のみしか使用できず、発散の大きいビーム50の周辺部分は各電極の円形開孔部周辺でカットされてしまう。この場合はビーム利用効率が大幅に下がり、またカットされたビームが無用な熱負荷となるなどの問題が生じる。
このような問題を生じずに効率的に大電流ビームを輸送するためには、輸送区間49におけるビーム50の発散を防げばよい。ビーム50の発散を防ぐには、輸送区間49などで生成する電子を利用してビーム50の空間電荷を効果的に中和する方法がある。ビーム50は輸送区間49などを通過する間に残留ガスと電荷交換や電離などの相互作用を引き起こし、放電容器41から引き出されたビーム50以外の低速のイオンや電子を生成する。この電子がビーム50自身の作る電界にトラップされることにより、ビーム50は空間電荷が中和されて発散が抑制される。
しかしながら、図5の従来構成では、輸送区間49などで発生する電子は、プラズマ電極45の作る電界によってビーム進行方向とは逆方向(上流側)に加速され、輸送区間49から流失する。さらに、静電レンズ低コスト化のため前記した減速-加速モードの集束を用いた場合、静電レンズ56中の中央電極54には正の電圧が印加されるため、輸送区間49で発生する電子は静電レンズ中央電極54方向にも加速されうる。よって、輸送区間49においてビーム電荷の中和に寄与する電子の密度が大幅に低下してしまい、ビーム50は大きく発散しビーム利用効率が低下する。また、静電レンズ56下流の輸送区間61に発生する電子も同様に中央電極54方向に加速される。そのため、輸送区間61においても同様にビームの発散が大きくなり、ビーム利用効率が低下する。
さらに、上記したビーム50の空間電荷効果に由来するもの以外にもビーム利用効率を下げる要因が存在する。それは、輸送区間49及び輸送区間61より中央電極54に向けて加速される電子の一部が中央電極54に衝突し電源回路に流入するために発生する中央電極54の電圧降下である。この電圧降下は、特にビームがパルス幅の短いパルスビームであり、中央電極54に電圧を供給する電源の電圧安定化回路の時間的応答が追いつかない場合に顕著になる。減速-加速モードでは、中央電極54付近においてビーム50は大きく減速されるため、この付近の電界分布がレンズ作用に大きな影響を及ぼす。すなわち、中央電極54の電圧降下が生じると、電界が弱まり静電レンズ56の集束力が低下することになる。このため、後段にRFQ59を接続するような場合にはその受入れ条件にビーム50を整合させることが困難となり、やはりビーム利用効率が低下する。
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、安価で単純な構成の静電レンズを用いながらも、長い輸送区間であっても高いビーム利用効率で大電流ビームの輸送が可能なビーム輸送装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、荷電粒子を生成する荷電粒子源と、前記荷電粒子源から前記荷電粒子を引き出し荷電粒子ビームとするための正電圧が印加される電極と接地電極で構成される引き出し電極と、荷電粒子ビーム入射側電極、正電圧が印加される中央電極、及び荷電粒子ビーム出射側電極で構成され、前記引き出し電極により引き出された荷電粒子ビームを集束して下流側へと輸送する静電レンズと、前記荷電粒子源の下流で前記引き出し電極を支持する絶縁スペーサと、前記引き出し電極と前記静電レンズとの間に位置し、その途中に排気ポートが設けられた集束電界のない前記荷電粒子ビームの輸送区間とを備え、前記引き出し電極は、前記輸送区間で発生する電子が前記引き出し電極の方向へ加速されるのを防ぐための負電圧が印加された電極を構成要素として含み、且つ、前記静電レンズは前記荷電粒子ビーム入射側電極と前記中央電極との間に、前記輸送区間で発生する電子が前記静電レンズの内部の方向へ加速されるのを防ぐための負電圧が印加された電極を有することを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置にある。
上記目的を達成するために、第2の発明は、請求項1記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、前記静電レンズは、前記荷電粒子ビーム出射側電極と前記中央電極との間に、下流側の輸送区間で発生する電子が前記静電レンズの内部の方向へ加速されるのを防ぐための負電圧が印加される電極をさらに有することを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置にある。
上記目的を達成するために、第3の発明は、請求項1又は請求項2記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、前記荷電粒子源はマイクロ波放電型イオン源であることを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置にある。
上記目的を達成するために、第4の発明は、請求項3記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、前記マイクロ波放電型イオン源の放電容器の周囲に配置されるコイルが、前記引き出し電極を支持する絶縁スペーサ周囲に、前記荷電粒子ビーム進行方向に張り出すように配置されることを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置にある。
上記目的を達成するために、第の発明は、請求項記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、前記引き出し電極側と前記静電レンズ側とで差動排気を行うための差動排気壁を前記輸送区間に備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置にある。
上記目的を達成するために、第の発明は、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の荷電粒子ビーム輸送装置と、前記荷電粒子ビーム輸送装置から入射される荷電粒子ビームを加速する線形加速器とを備えたことを特徴とする線形加速器システムにある。
上記目的を達成するために、第の発明は、荷電粒子ビームを患者に照射して治療を行う粒子線治療システムにおいて、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の荷電粒子ビーム輸送装置を有することを特徴とする粒子線治療システムにある。
上記目的を達成するために、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、前記引き出し電極及び前記静電レンズが有する前記負電圧が印加される電極に電子進入が十分抑制される電界を形成可能な電圧を印加することを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置にある。
上記目的を達成するために、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、前記引き出し電極が有する前記負電圧が印加される電極には-0.5Kv以下、前記静電レンズが有する前記負電圧が印加される電極には-1.5kV以下の電圧を印加することを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置にある。
本発明によれば、安価で単純な構成の静電レンズを用いながらも、長い輸送区間であっても高いビーム利用効率で大電流ビームを輸送することができる。
(実施形態1)
図1に本発明の荷電粒子ビーム輸送装置及びこれを備えた線形加速器システムの第1の実施形態を示す。本実施形態は、図2に示す線形加速器システム25(後述)中の高周波4重極ライナック(以下、RFQと記載する)19へプロトンビームを入射するためのビーム輸送装置30に本発明を適用した例である。なお、ビームは本実施形態で説明するプロトンに限らず、正電荷を持つものであれば炭素やその他の粒子であってもよい。
まず、放電容器1中でマイクロ波放電方式によってプラズマ3が生成され、プラズマ3中のプロトンが引き出し孔4から引き出し電極31によってビーム10として静電的に引き出される。本実施形態では、ビーム10は例えばピーク電流23mA、パルス長400μsec、繰り返し15Hzの矩形波パルスビームとする。ビーム10は輸送区間9を通過した後、静電レンズ32によりRFQ19のアクセプタンスに整合するように(すなわちRFQ19の受入れ条件にビーム10の径及び集束角度が整合するように)集束されて入射口20よりRFQ19へ入射される。
なお、本実施形態ではプラズマ生成方式としてマイクロ波放電方式を用いているが、例えばPIG方式や、デュオプラズマトロン型など他のプラズマ生成方式を用いてもよい。また、本実施形態では、引き出し孔4は例えば円形の単孔としているが、例えば複数のマルチアパーチャーや、スリット形の引き出し孔であってもよい。
引き出し電極31は、プラズマ電極5、減速電極(負電圧が印加される電極)8、及び接地電極6からなり、減速電極8はプラズマ電極5と接地電極6の間に設置される。引き出し電極31の各電極形状は、ビーム軌道計算などにより、低エミッタンスビームの引き出しが実現できるように最適化される。プラズマ電極5には例えば30kVが印加される。また、輸送区間9においてビーム10と残留ガスとの相互作用で発生する電子のエネルギーは数〜数十eV程度である。これらの電子がプラズマ電極5の電界によって上流側へ加速されるのを防ぐため、減速電極8付近の中心軸上電位がマイナス数十V以下となるように減速電極8には例えば-0.5kVを印加する。引き出し電極31を構成する各電極は、絶縁スペーサ2によって支持される。
コイル29はプラズマ放電用のコイルであり、プラズマ放電に必要な磁場配位を形成するために、図1に示すように引き出し電極31の絶縁スペーサ2の周囲にビーム進行方向に張り出すように配置される。したがって、引き出し電極31は、プラズマ電極5の絶縁のために、図1に示すようにビーム進行方向に比較的長い絶縁距離をとる構造となっている。
静電レンズ32は、ビーム入射側接地電極(荷電粒子ビーム入射側電極)13、中央電極14、ビーム出射側接地電極(荷電粒子ビーム出射側電極)15、及び電子抑制電極(負電圧が印加される電極)22,23からなる。ビーム入射側接地電極13及びビーム出射側接地電極15と中央電極14との間には、それぞれ電子抑制電極22及び電子抑制電極23が設置される。静電レンズ32の各電極形状は、ビーム軌道計算などによって、低収差でビーム集束ができるように最適化される。中央電極14には例えば20〜30kVが、電子抑制電極22及び電子抑制電極23には、例えば-1〜-10kVが印加される。電子抑制電極22及び電子抑制電極23は、それぞれ輸送区間9及び輸送区間21(静電レンズ32からRFQ19に入射されるまでの輸送区間)においてビーム10と残留ガスとの相互作用で発生する電子が中央電極14に向けて加速されるのを防ぐ。引き出し電極31と同様に、これらの電子が輸送区間9及び輸送区間21から静電レンズ32方向に加速されないようにするためには、電子抑制電極22及び電子抑制電極23付近の中心軸上の電位はマイナス数十V以下でなければならない。この条件を満たす限りは、電子抑制電極22及び電子抑制電極23の電位は等電位であってもよく、あるいはそれぞれ独立の電源でコントロールしてもよい。静電レンズ32を構成する各電極は、絶縁スペーサ2によって支持される。静電レンズ32全体は、図1ではRFQ19に取り付けられているが、真空容器18や差動排気壁12に取り付けることも可能である。なお、輸送区間21に要求される真空度が高く、ビーム10と残留ガスとの相互作用が期待できない場合には、輸送区間21においてビーム空間電荷の中和に十分な量の電子は生成されないため、電子抑制電極23は省略することもできる。
放電容器1に設けられる引き出し孔4からはイオン化されなかった中性ガスも一緒に引き出されるため、輸送区間9の真空度はあまり高くない。一方、RFQ19内部は高周波加速用電極の放電防止のため高真空が要求される。このため、輸送区間9の途上に設けられる排気ポート11と、図示していないがRFQ19側にある排気ポートの両方から排気する差動排気構造とし、RFQ19の真空度を確保する。輸送区間9の真空度は例えば10-3Pa程度、輸送区間21の真空度は例えば10-5Pa程度である。
このような構成のビーム輸送装置30は、本実施形態では前記したように図2に示す線形加速器システム25に適用される。この線形加速器システム25は、ビーム輸送装置30、RFQ(線形加速器)19、ドリフトチューブライナック(線形加速器)24からなる。ビーム輸送装置30によってRFQ19に入射されたプロトンビームは、RFQ19及びRFQ19の後段に接続されるドリフトチューブライナック24によって順次加速され、低エネルギービーム輸送系26を経てビーム利用機器27へと入射される。なお、プロトンビームの必要エネルギーに応じ、ビーム輸送装置30の後段に接続されるライナックはRFQ19のみであってもよい。
以上のように構成される本実施形態のビーム輸送装置30及び線形加速器25によれば、以下のような作用が得られる。すなわち、本実施形態のようにプラズマの生成方式としてマイクロ波放電方式を採用し、ビーム輸送装置30の後段にRFQ19を接続して線形加速システムを構成する場合には、前述したようにプラズマ放電用のコイル29による絶縁距離や、排気ポート11及び差動排気壁12などの構造物が必要であるため、輸送区間9の長さは例えば200mm程度と長大化する。しかし、本実施形態によれば、引き出し電極31中の負電圧が印加される減速電極8が、引き出し電極31と静電レンズ32の間の輸送区間9で発生する電子が上流側の引き出し電極31方向へ加速されるのを防ぎ、また静電レンズ32中の負電圧が印加される2つの電子抑制電極22,23が、輸送区間9及び静電レンズ32下流側の輸送区間21で発生する電子が静電レンズ32内部へ進入するのを防ぐ。これにより、輸送区間9におけるビーム10の空間電荷を中和する電子は輸送区間9に留まり続けるため、輸送区間9におけるビーム10の発散は抑制され、その結果、静電レンズ32の電極部分等に衝突して失われるビームを低減してビーム利用効率を高くすることができる。また、輸送区間21におけるビーム10の空間電荷を中和する電子についても輸送区間21に留まり続けるので、輸送区間21においてもビーム10の発散は抑制される。さらに、電子抑制電極22と電子抑制電極23の効果によって、電子が静電レンズ32の中央電極14に衝突しなくなるので、中央電極14の電圧降下が抑制され、静電レンズ32の集束力を良好に保つことができる。以上のことから、本実施形態のビーム輸送装置30によれば、プラズマ放電用のコイル29や、排気ポート11及び差動排気壁12等の構造物により輸送区間9が長くなっても、高価で大型なソレノイドコイルを用いることなく安価で単純な構成の静電レンズを用いて大電流ビームを輸送することが可能となる。
さらに本実施形態によれば、金属材料からなる中央電極14に加速された電子が衝突しにくくなるため、中央電極14におけるX線の発生量が大幅に減る。これによりビーム輸送装置30の外壁などの遮蔽体厚さを薄くすることが可能になる。またさらに、電子衝突による中央電極14への熱負荷が低減されるので、中央電極14の損傷防止と電極耐久性向上の効果をも得ることができる。
また本実施形態の線形加速器システム25によれば、ビーム輸送装置30の静電レンズ32の集束力の時間的な変動が少なくなることから、出射ビームを大電流化できる上にビーム電流の時間的な変動を少なくすることができる。
なお、本願発明者等は、本実施形態と同様の条件で実験装置を製作し、ビーム輸送装置30のビーム集束効果を確認するために実験を実施した。まず、ビーム10はピーク電流値23mA、パルス長400μsec、繰り返し15Hzの矩形波パルスビームとした上で、減速電極8と、電子抑制電極22及び電子抑制電極23の効果を検証するため、これらの電極への印加電圧をゼロとして静電レンズ32を透過したビーム10の電流を測定した。その結果、ビーム10は静電レンズ32の電極部分などに衝突して大部分が失われ、輸送効率は30%以下であった。ただし、ここでの輸送効率=(静電レンズ32を透過したビーム10の電流)/(輸送区間9におけるビーム10の電流)と定義する。また、中央電極14の電圧はビーム10のパルスの立ち上がりでは26kVであり、集束後のビーム径は2mm程度であったが、ビーム10のパルスの立ち下りでは、中央電極14の電圧は24kVにまで低下し、これに伴う集束力の低下によりビーム径は18mm以上にまで大きくなった。仮にこのようにビーム径が一定でないビームを後段のRFQ19へ入射した場合、RFQ19のアクセプタンスに整合されないビームの割合が多くなり、ビームはRFQ19において加速される間にも多く失われることになる。次に、減速電極8に-0.5kVを、電子抑制電極22及び電子抑制電極23に-1.5kV、中央電極14に26kVを印加し、同様の測定を行った。その結果、輸送効率は90%にまで上昇し、中央電極14の電圧が安定化してビーム径はパルスの立ち上がりから立ち下りまで2mm程でほとんど変化することなく安定であった。以上の結果から、本実施形態のビーム輸送装置30によれば、確実にビームの発散を抑制してビーム利用効率を向上し、安定したビーム輸送を行えることがわかる。
なお、上記本発明の第1の実施形態では、ビーム輸送装置30とRFQ19、及びドリフトチューブライナック24とを組み合わせて線形加速器システム25を構成するようにしたが、このようにビーム輸送装置30をRFQ19等の線形加速器へのビーム入射用とする他にも、例えばビーム輸送装置30中のプラズマ電極5の印加電圧を変えるなどしてビームエネルギーを変えることで、図3に示すように線形加速器を介さずにビーム利用機器28に直接ビームを輸送することもできる。このような場合のビーム輸送機器28としては、例えばイオンビームスパッタ蒸着やイオンビームエッチングなどのイオンビーム加工装置や、慣性静電閉じ込め核融合装置などがある。この場合にも、上記本発明の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(実施形態2)
本実施形態は、前述した第1の実施形態におけるビーム利用機器27として、研究用や医療用の加速器(シンクロトロンやサイクロトロン)を用いた場合の実施形態である。
図4は本発明のビーム輸送装置30を用いた線形加速器システム25とシンクロトロン33とで、例えばがん治療用の粒子線治療システムを構成した場合を示している。ビーム輸送装置30によってRFQ19に入射されたプロトンビームは、RFQ19及びRFQ19の後段に接続されるドリフトチューブライナック24によって順次加速される。なお、ドリフトチューブライナック24はIH型ライナックであってもよい。あるいは、RFQ19及びドリフトチューブライナック24の2つの線形加速器に換えて、タンデム型静電加速器を使用してもよい。ドリフトチューブライナック24から出射されたプロトンビームは、低エネルギービーム輸送系26を介してシンクロトロン33へ入射される。プロトンビームは、シンクロトロン33で所望のエネルギーまで加速された後、取り出されて高エネルギービーム輸送系34を経て照射系35へ導かれ、患者に照射される。本実施形態によれば、ビーム輸送装置30を用いることによってシンクロトロン出射ビーム電流を増加することができ、患者治療効率を向上させることができる。
なお、ビーム利用機器27としては、上記研究用や医療用の加速器(シンクロトロンやサイクロトロン)に限られず、種々のものが考えられる。例えば、ビーム照射により放射性同位体(RI)を合成し薬剤とするRI薬剤合成システムをビーム利用機器27とした場合には、ビーム輸送装置30を用いると従来技術と比較して線形加速器システム25のビーム電流が増加することから、ビーム照射装置で製造される陽電子放出核種の収量を増加することができる。あるいは、陽電子放出核種収量を増やす必要がないとすれば、ビームエネルギーを低く設定できるため、陽電子放出核種生成用のビーム照射装置内部に設置される中性子遮蔽用シールドの体積を小さくでき、装置全体の小型化が可能となる。
本発明の荷電粒子ビーム輸送装置の第1の実施形態の全体構成を表す図である。 図1のビーム輸送装置を備えた線形加速器システム及びビーム利用機器の概略配置を示す図である。 図1のビーム輸送装置からビーム利用機器に直接入射を行う場合の概略配置を示す図である。 本発明の荷電粒子ビーム輸送装置の第2の実施形態を備えた粒子線治療システムの概略構成を示す図である。 従来技術を用いたビーム輸送装置の全体構成を表す図である。
符号の説明
1 放電容器(荷電粒子源;マイクロ波放電型イオン源)
2 絶縁スペーサ
8 減速電極(負電圧が印加される電極)
9 輸送区間
11 排気ポート
12 差動排気壁
13 ビーム入射側接地電極(荷電粒子ビーム入射側電極)
14 中央電極
15 ビーム出射側接地電極(荷電粒子ビーム出射側電極)
19 高周波4重極ライナック(線形加速器)
24 ドリフトチューブライナック(線形加速器)
22 電子抑制電極(負電圧が印加される電極)
23 電子抑制電極(負電圧が印加される電極)
25 線形加速器システム
29 コイル(荷電粒子源;マイクロ波放電型イオン源)
31 引き出し電極
32 静電レンズ

Claims (7)

  1. 荷電粒子を生成する荷電粒子源と、
    前記荷電粒子源から前記荷電粒子を引き出し荷電粒子ビームとするための正電圧が印加される電極と接地電極で構成される引き出し電極と、
    荷電粒子ビーム入射側電極、正電圧が印加される中央電極、及び荷電粒子ビーム出射側電極で構成され、前記引き出し電極により引き出された荷電粒子ビームを集束して下流側へと輸送する静電レンズと、
    前記荷電粒子源の下流で前記引き出し電極を支持する絶縁スペーサと、
    前記引き出し電極と前記静電レンズとの間に位置し、その途中に排気ポートが設けられた集束電界のない前記荷電粒子ビームの輸送区間とを備え、
    前記引き出し電極は、前記輸送区間で発生する電子が前記引き出し電極の方向へ加速されるのを防ぐための負電圧が印加された電極を構成要素として含み、且つ、
    前記静電レンズは前記荷電粒子ビーム入射側電極と前記中央電極との間に、前記輸送区間で発生する電子が前記静電レンズの内部の方向へ加速されるのを防ぐための負電圧が印加された電極を有することを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置。
  2. 請求項1記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、前記静電レンズは、前記荷電粒子ビーム出射側電極と前記中央電極との間に、下流側の輸送区間で発生する電子が前記静電レンズの内部の方向へ加速されるのを防ぐための負電圧が印加される電極をさらに有することを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、前記荷電粒子源はマイクロ波放電型イオン源であることを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置。
  4. 請求項3記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、前記マイクロ波放電型イオン源の放電容器の周囲に配置されるコイルは、前記引き出し電極支持用の絶縁スペーサ周囲に前記荷電粒子ビーム進行方向に張り出すように配置されることを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置。
  5. 請求項記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、前記引き出し電極側と前記静電レンズ側とで差動排気を行うための差動排気壁を前記輸送区間に備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム輸送装置。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の荷電粒子ビーム輸送装置と、前記荷電粒子ビーム輸送装置から入射される荷電粒子ビームを加速する線形加速器とを備えたことを特徴とする線形加速器システム。
  7. 荷電粒子ビームを患者に照射して治療を行う粒子線治療システムにおいて、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の荷電粒子ビーム輸送装置を有することを特徴とする粒子線治療システム。
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