JP2004132718A - 慣性静電閉じ込め核融合装置 - Google Patents

慣性静電閉じ込め核融合装置 Download PDF

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    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

Abstract

【課題】小形で且つ高い中性子(又は荷電粒子)発生率を達成する。
【解決手段】主陽極3を兼ねる球形状の真空容器2の中心に、同心球に格子状の主陰極4を配置する。イオン源8として、容器2の外面に永久磁石を環状に連ねた磁石アレイ9を配置し、容器2の内側には円環状の副陽極10と副陰極11とを所定距離離して配置する。磁石アレイ9により容器2内側に形成される磁場と、副陽極10、副陰極11間に印加される電圧により形成される電場とは略直交するため、マグネトロン放電が起きてプラズマが発生し容器2内に導入された重水素分子がイオン化される。発生したイオンは主陽極3と主陰極4との電位差によって主陰極4に向かって加速され、主陰極4内でイオン同士が衝突して核融合反応を生じ中性子や陽子が発生する。真空度が高い状態でイオンを効率良く発生することができるため、主陰極4へのイオンの到達効率が向上し、核融合反応による中性子の発生量も増加する。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中性子や荷電粒子を発生するために用いられる慣性静電閉じ込め核融合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
中性子や荷電粒子を発生させる装置として、慣性静電閉じ込め核融合装置と呼ばれるものが従来より知られている(特許文献1、特許文献2、非特許文献1など参照)。慣性静電閉じ込め核融合装置の一例としては、陽極を兼ねた球形状の真空容器内の中心に、同心球状に高い幾何学的透過率を有する格子状の陰極を配置した構成を有する。そして、その真空容器内でグロー放電などによって重水素イオンを生成するとともに、陽極と陰極との間に数kV〜100kV程度の高電圧を印加し、その電場によって重水素イオンを陰極に向けて加速させる。加速された重水素イオンの多くは陰極内に入り、そこで重水素イオン同士が衝突することで核融合反応が起き、それによって中性子や荷電粒子(陽子、ヘリウムイオンなど)が発生する。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−133570号公報
【特許文献2】
特開2002−62388号公報
【非特許文献1】
井本 雅規、外4名、“イオン源を用いた慣性静電閉じ込め核融合装置における性能改善に関する研究”、第4回核融合エネルギー連合講演会予稿集、平成14年6月13日〜14日、p.189
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1や非特許文献1に記載されているように、従来の慣性静電閉じ込め核融合装置では、重水素イオンの発生源(つまりイオン源)として主としてグロー放電が利用されている。一般に、安定したグロー放電を生じさせるには、放電雰囲気の真空度(ガス圧)、放電電流、及び印加電圧といった放電条件を適切に設定する必要がある。
【0005】
上記のような慣性静電閉じ込め核融合装置においては、真空容器内の残留ガス分子が多いと、イオン源で発生したイオンが陰極に到達するまでに残留ガス分子に衝突する機会が増え、中性子化したり、或いは飛行途中でイオンがエネルギーを失ったりしてしまう。そのため、核融合反応に寄与するイオンの割合が少なくなるとともに、充分な加速エネルギーが獲得できなくなるため、核融合反応による中性子や荷電粒子の発生率が低くなる。従って、中性子や荷電粒子の発生効率を高めるには、イオン源で発生したイオンができるだけ多く陰極まで到達するように真空度を高くすることが好ましい。しかしながら、イオン源でのグロー放電に必要な真空度は比較的低いため、真空度を高くしようとするとグロー放電が安定して行われなくなりイオンの生成効率が低下してしまう。
【0006】
このように、グロー放電によるイオン源を用いた慣性静電閉じ込め核融合装置では、イオン源におけるイオン生成効率とイオン源から陰極までのイオンの到達効率とは相反するものであるため、陰極での核融合反応の発生率を高め中性子や荷電粒子の発生量を増加させることは困難であった。こうしたことから、従来、陽極を兼ねる真空容器の外部にイオン源を設け、そのイオン源で発生させたイオンを真空容器内に導入する構成も提案されている(特許文献2参照)。このような構成では、イオンが陰極まで到達するために最適な条件(例えば真空容器内の真空度)と、イオン源でのイオン生成に最適な条件(例えばグロー放電の真空雰囲気の真空度)とを独立に設定できるため、核融合反応の効率の向上が達成できる。しかしながら、こうした構成ではイオン源を真空容器の内部に設ける場合と比べて装置が格段に複雑となり、装置のコストが高くなるとともに小形化も困難となる。
【0007】
従来、中性子や荷電粒子の発生源として使用されている装置はかなり大形であるため、装置の小形・軽量化は強く要望されているところであるが、上記のように外部にイオン源を設ける構成では、そうした小形・軽量化の達成はきわめて困難である。
【0008】
本発明はかかる課題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、陰極へのイオンの到達効率を犠牲にすることなくイオン源でのイオンの生成効率を向上させることによって、中性子や荷電粒子の発生量を大幅に増加することができる慣性静電閉じ込め核融合装置を提供することにある。また、本発明の他の目的とするところは、陽極を兼ねる真空容器の内部にイオン源を設けることによって小形・軽量化を達成しつつ、中性子や荷電粒子の発生効率を高めることができる慣性静電閉じ込め核融合装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明は、真空雰囲気中に中空体である主陽極を配置し、該主陽極の内部空間に幾何学的透過性が高い中空体である主陰極を配置し、該真空雰囲気中に導入されたイオン種分子を前記主陽極と主陰極との間の空間でイオン化し、該イオンを該主陽極と前記主陰極との間の電位差によって該主陰極に向けて加速して該主陰極の内部空間に導入し、そこで核融合反応を生じさせて中性子又は荷電粒子を発生させる慣性静電閉じ込め核融合装置において、
前記イオンを発生させるためのイオン源は、前記主陽極と主陰極との間の空間で磁場を発生させる磁場発生手段と、その磁場中の磁束を横切る方向に電場を発生させる電場発生手段とを含み、その電磁場で生じるマグネトロン放電によってイオン種分子をイオン化することを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態、及び効果】
本発明に係る慣性静電閉じ込め核融合装置では、磁場発生手段によって真空雰囲気中に形成される磁場と、電場発生手段によって上記磁場中の磁束を横切るように発生する電場とによる電磁場中でマグネトロン放電が生じ、それによって真空雰囲気中に導入された重水素などのイオン種分子がイオン化される。すなわち、従来、一般的に用いられていたグロー放電に代わってマグネトロン放電によるイオン源が用いられる。この場合、放電で生じたプラズマ中で電子がトロコイド運動して効率良くイオンを生成するため、グロー放電に比べて真空雰囲気の真空度が高い状態でも効率良くイオンが生成される。また、イオン源でのイオン生成に適切な電場の条件とは独立に、主陰極と主陽極との間に印加する電圧及び両極間に流す電流とを定めることができる。
【0011】
従って、本発明に係る慣性静電閉じ込め核融合装置によれば、イオン源でのイオン生成効率を最適又はそれに近い状態に保ったまま、発生したイオンを高い効率で主陰極まで導くことができる。それにより、主陰極内での核融合反応の発生率が向上し、中性子や荷電粒子の発生量を増加させることができる。また、本発明に係る慣性静電閉じ込め核融合装置では、イオン源を外部ではなく主陽極と主陰極との間に設けるため、装置の構成が簡単であって、小形・軽量化を容易に達成することができる。
【0012】
本発明に係る慣性静電閉じ込め核融合装置の一実施形態として、主陽極を兼ねた真空容器と、その真空容器内部に配設された主陰極とを備え、磁場発生手段は真空容器の外側に配置された磁石であり、電場発生手段は、その磁石によって真空容器内部に形成される磁場を横切るように電場を発生させるべく真空容器の内側に配設されたイオン生成用の副陰極及び副陽極である構成とすることができる。この構成によれば、装置の構成部材が少なくて済み、コストの低減が可能であるとともに小形・軽量化に有利である。
【0013】
また、この場合、イオン生成用の副陽極及び副陰極は上記電場条件を満たす範囲で様々な位置に設けることができるが、好ましくは、副陽極又は副陰極は真空容器の内壁面から所定距離離間した空間に設置され、副陽極又は副陰極の他の一方が上記副陽極又は副陰極と主陰極との間の空間に設置される構成とするとよい。
【0014】
すなわち、副陽極、副陰極を共に真空容器つまり主陽極から離すことによって、副陽極と副陰極とによって形成される電場が空間的に広がり、イオンが生成され易くなるとともに主陰極による電場が作用し易くなって加速が適切に行われる。そのため、主陰極での中性子や荷電粒子の発生率を高めることができる。
また、副陰極と副陽極との間のマグネトロン放電領域で発生するイオンは副陰極に誘引されるように移動するため、副陽極を真空容器の内壁面から所定距離離間した空間に設置し、副陰極を上記副陽極と主陰極との間の空間に設置する構成とすれば、上記イオンの誘引方向が主陰極及び主陽極によるイオンの加速方向とほぼ一致する。そのため、発生したイオンが無駄になることを軽減でき、発生したイオンを効果的に加速して主陰極まで導くことができる。それによって、主陰極での中性子や荷電粒子の発生率を一層高めることができる。
【0015】
また、上記磁石は各種の形態をとることができるが、真空容器を略球形状とし、その真空容器の外周壁面に沿って略環状に磁石が配置されている構成とすると好ましい。この構成では、装置の小形化に一層有利である。なお、この略環状の磁石を複数設ける等、適宜の変形を行うことによって、イオンの生成効率を一層高めることができる。
【0016】
また、上記構成では、イオン生成用の副陰極又は副陽極の具体的な形状としては、例えば、副陰極又は副陽極の少なくとも一方は、略環状に配置された磁石と略同一軸を有する円環形状である構成とすることができる。この構成によれば、上記磁石によって真空容器の内部に形成された磁場に対し、その磁場中の磁束を横切る方向に適切な電場を形成することができ、イオンの生成効率を高めることができる。
【0017】
なお、イオン種分子としては、核融合反応によって主として中性子を得ることを目的とする場合には重水素、又は重水素と3重水素との組み合わせを用いればよく、主として陽子を得ることを目的とする場合には重水素とヘリウム3との組み合わせを用いればよい。
【0018】
【実施例】
以下、本発明に係る慣性静電閉じ込め核融合装置の実施例について図面を参照しつつ説明する。
【0019】
まず、本発明の原理的構成を示す慣性静電閉じ込め核融合装置1について、図1〜図3を参照しつつ説明する。図1はこの慣性静電閉じ込め核融合装置1の要部の略縦断面図である。この装置1は、主陽極3を兼ねる球形状の真空容器2と、その真空容器2の中心に同心球状に配置された主陰極4と、主陽極3と主陰極4との間に高電圧V1を印加するための主電源部6と、真空容器2内で重水素、三重水素、ヘリウムなどをイオン化するイオン源8とを備える。なお、上述したように真空容器2と主陽極3とは実体は同じであるが、ここでは理解を容易にするために、真空容器2と主陽極3とを分けて説明を行う。
【0020】
真空容器2(主陽極3)は導電性物質から成る内径が340mm程度の球形状中空体であって、ここでは材質は3mm厚のステンレスであるが、アルミニウムやチタン等の磁場を妨げない材料であれば各種の材料を用いることができる。但し、好ましくはそれ自体が放射化しにくい物質であるとよい。一方、主陰極4はタンタルから成る外径約60mm、内径約50mmの格子状の球形状中空体であって、その幾何学的透過効率は96%程度である。ここで、主陰極4の材質は高融点金属であれば各種の材料を用いることができる。この主陰極4は、真空容器2外部との電気的導通を確保するための引き出し部5によって、真空容器2内部の中心に保持されている。
【0021】
イオン源8は、真空容器2に設けられた電極引き出し部2aを取り囲むように周回して配設された磁石アレイ9と、その磁石アレイ9と所定距離d1離間して真空容器2の内部に配設された円環状の副陽極(アノード)10と、その副陽極10と真空容器2との間に電圧V2を印加するとともに電流I2を流す副電源部11とを含む。副陽極10は電極引き出し部2aを介して真空容器2の外部に引き出される導線によって副電源部11に接続されている。
【0022】
図2は磁石アレイ9を構成する1個の永久磁石9aの外観斜視図、図3は本真空容器2を電極引き出し部2aの上方から見たときの要部の外観図である。
【0023】
1個の永久磁石9aは直方体形状を有しており、対向する両端面部がそれぞれN極とS極とになっている。この永久磁石9aの磁力は強いほど好ましく、ここではコバルトサマリウム磁石で磁力が最大3000ガウスのものを使用しているが、これに限るものではない。本例では、1個の永久磁石9aのサイズは長さ:50mm、幅:15mm、厚さ:5mmであり、それを2個合わせて1組とし、図3に示すように6組の永久磁石対を内周が六角形になるように連ねてアレイ状に配置している。それによって、磁石アレイ9の内周径は約105mm、外周径は135mmとなっている。一方、副陽極10は1mmφのタンタル線を120mm径の円環状に加工したものであって、その中心軸が磁石アレイ9の中心軸とほぼ一致するように設置される。
【0024】
真空容器2には排気口2b及びガス供給口2cも設けられている。排気口2bには真空ポンプ7が接続され、真空容器2内部のガスを外部に排出する。一方、ガス供給口2cには図示しないガス貯留容器などが接続され、真空容器2内部に重水素ガス、3重水素ガス、ヘリウムガス、又はそれらの混合ガスなど、イオン種となるガスが導入される。
【0025】
なお、図示していないが、真空容器2内部のガス圧を微調整するために、真空容器2内部に露出してチタン合金内に埋設したフィラメントを配設している。チタンは重水素を吸収する性質を有しており、且つその吸収特性は温度依存性を有しているため、上記フィラメントに流す加熱電流を制御することによって重水素の吸収度を変え、真空容器2内部のガス圧を調整することができる。
【0026】
上記構成を有する慣性静電閉じ込め核融合装置1の動作を説明する。まず、真空ポンプ7の動作により真空容器2内の不所望のガスを排出し、所定の真空度に維持する。そして、ガス供給口2cから真空容器2内に重水素ガスなどのイオン種ガスを導入する。なお、真空容器2内の真空度については後で詳述する。
【0027】
主電源部6により主陽極3と主陰極4との間に電圧V2(数十〜100kV程度)の高電圧を印加する一方、副電源部11により副陽極10に電圧V1(数百V程度)を印加する。ここでは主陽極3が接地されているので、主陰極4にはマイナス数十〜マイナス100kV程度の電圧が印加され、 副陽極10にはプラス数百V程度の電圧が印加される。これら電圧値についても後で詳述する。
【0028】
磁石アレイ9によって、真空容器2の内側には図1中に矢印Bで示す方向に磁束を有する磁場が形成される。これに対し、副陽極10とマグネトロン放電用の副陰極として機能する主陽極3との間の電位差V2によって、図1中に矢印Eで示すように磁場とほぼ直交する電場が発生する。このときに副陰極として機能する主陽極3から飛び出した電子は上記のような直交電磁場に捕捉され、主陽極3付近をトロコイド運動することにより、主陽極3近傍の空間でバックグラウンドガスを電離して高密度のプラズマを形成する。つまり、副陽極10とこれに近接する主陽極3との間でマグネトロン放電が生じる。
【0029】
すなわち、図1中のイオン生成領域A付近に発生したプラズマ中でイオン種である重水素分子はイオン化され、重水素イオンが発生する。このうちいくらかの割合の重水素イオンは主陽極3と主陰極4との電位差V1によって主陰極4に向かって加速され、加速されたイオンの多くは主陰極4の格子の隙間を通り抜けて主陰極4内部に突入する。そして、主陰極4内部で重水素イオン同士が衝突することによって核融合反応を引き起こす。2個の重水素イオン(D)同士が衝突した場合の反応は、次のようになる。
D+D→T+p 又は He+n
ここでTは3重水素、pは陽子、nは中性子である。
【0030】
このようにして主陰極4内部では、核融合反応によって中性子や陽子が発生する。発生した中性子は真空容器2の壁面を通り抜けて外部へと放出される。また、陽子は真空容器2の内壁に衝突する。従って、真空容器2のほぼ全周面から外側に向かって中性子が放出されるとともに、陽子は真空容器2の内壁にほぼ均一に衝突する。なお、例えば真空容器2の内壁に高エネルギー陽子が透過可能な程度に肉薄のパイプを張り巡らし、そのパイプ中に所定元素を流すと、上記陽子はその元素と反応し有用な同位体元素を製造することができる。
【0031】
上記慣性静電閉じ込め核融合装置1において、上述したような動作を行う際の設定条件の具体例について説明する。
【0032】
本願発明者らは、まず上記構成の装置において、主陰極4への印加電圧(主陰極電圧)V1をゼロとした場合のイオン源8のみのマグネトロン放電条件を調べた。図4は安定にマグネトロン放電が生じるときのガス圧Pと放電電圧V2との関係を放電電流I2(300mA、100mA)をパラメータとして表したグラフ、図5は同じく安定にマグネトロン放電が生じるときの放電電流I2と放電電圧V2との関係をガス圧P(10mTorr、15mTorr)をパラメータとして表したグラフである。図4によれば、最低10mTorrのガス圧でマグネトロン放電が維持されることが判る。また、より低いガス圧でマグネトロン放電を維持するには、放電電流I2を大きくする必要があることが判る。一方、図5によれば、放電電圧V2は殆どガス圧Pに依存しないこと、そして、マグネトロン放電を維持するには充分な放電電流I2が必要であることが判る。
【0033】
主陽極3と主陰極4との間に主陰極電圧V1を印加して主陰極電流I1を流すと、これによって真空容器2内には低密度のプラズマが発生する。このプラズマ中の電子は主陽極3に向かって飛行し、上記イオン生成領域Aに到達するから、そこでのマグネトロン放電に影響を与える。そこで次に、主陰極4への電流I1を供給した場合のマグネトロン放電条件を調べた。図6は安定にマグネトロン放電が生じるときのガス圧Pと放電電圧V2との関係を電流I1(80mA、30mA)をパラメータとして表したグラフである。ここでは、放電電流I2は300mA一定としている。図6によれば、マグネトロン放電の維持可能なガス圧は2.3mTorrまで下がっている(つまり真空度は上がる)ことが判る。これは、主陰極4への電流供給によって発生したプラズマ中の電子の寄与によって、マグネトロン放電が維持され易くなっているためであると考えられる。
【0034】
図7は安定にマグネトロン放電が生じるときの放電電流I2と主陰極電圧V1との関係を主陰極電流I1(80mA、60mA、40mA、20mA)をパラメータとして表したグラフである。このときのガス圧は10mTorrである。この結果によれば、放電電流I2を下げるほど主陰極電圧V1は増加することが判る。主陰極電流I1はほぼイオン源8のマグネトロン放電によってのみ流れるから、イオン生成領域Aから主陰極4までのイオンの到達効率は主陰極電流I1の放電電流I2に対する比(=I1/I2)で表される。上記結果によれば、この到達効率は0.35〜0.4である。このイオン到達効率は、主陰極4内で核融合反応を安定的に生じさせるには必ずしも充分ではない。
【0035】
すなわち、図1の構成による装置1は原理的には本発明で意図するところの動作を達成し得るが、マグネトロン放電によって生成したイオンを核融合反応に充分に活用しきれない。これは、上記構成では、副陽極10に対して副陰極(上記構成では主陽極3)が主陰極4とは反対方向に位置しており、その主陽極3の近傍、つまり真空容器2の内壁面近傍で2次電子を発生させるためにイオン生成領域Aで発生したイオンが主陽極3へと向かうように電圧条件等を定める必要があるためである。そのため、イオン生成領域Aで発生したイオンが、主陽極3と主陰極4との間の電位差によっても必ずしも適切に加速されず、主陰極4へ到達することを難しくしている。
【0036】
そこで、こうしたことを考慮して構成された、本発明に係る慣性静電閉じ込め核融合装置の好ましい実施例の要部の縦断面図を図8に示す。図8では図1に示した装置と同一の構成要素には同一符号を付して、特に必要でない限り説明を省略する。
【0037】
この好ましい実施例による慣性静電閉じ込め核融合装置では、イオン源8において、副陽極10は磁石アレイ9から距離d2だけ離間した位置に設置し、更に副陽極10と同様に円環形状である副陰極12を、主陰極4に近づく方向に副陽極10から所定距離d3離間した位置に配置している。一例としては、d2、d3は共に5mmである。また、ここでは永久磁石9aの磁力を7000ガウスとしている。
【0038】
この構成では、磁石アレイ9によって真空容器2内に形成される磁場の方向は同一であるが、副陽極10と副陰極12との間に印加される放電電圧V2によって形成される電場は、その向きが図1の構成とほぼ反対向き、つまり全般的には主陰極4を向く方向になる。すなわち、イオン生成領域Aから見て主陰極4側に副陰極12が存在しているため、マグネトロン放電によってイオン生成領域Aで発生したイオンが副陰極12へと向かうと、副陰極12の近傍で2次電子を発生させた後、今度は主陽極3と主陰極4との間の電位差によって加速されて主陰極4へと向かう。そのため、マグネトロン放電で生成された重水素イオンがあまり無駄にならず、高い効率で主陰極4へと到達する。
【0039】
この実施例による慣性静電閉じ込め核融合装置について、上記と同様にマグネトロン放電条件などを調べた。図9は、電圧V1がゼロであるときに、安定にマグネトロン放電が生じるときのガス圧Pと放電開始電圧V2との関係を示すグラフである。図9によれば、マグネトロン放電が維持可能なガス圧Pは0.07mTorrまで下がり、真空度が非常に低い状態でマグネトロン放電が可能であることが判る。図10は、ガス圧Pを1mTorrとした状態で、安定にマグネトロン放電が生じるときの電流I2、I3、I4と放電電圧V2との関係を示すグラフである。図10によれば、放電電圧V2が大きくなるに従い、電流I2、I3、I4が増加することが判る。
【0040】
図11は、ガス圧Pを10mTorrとし、主陰極電流I1を10mAとした場合、安定にマグネトロン放電が生じるときの放電電圧V2と電流I2、I3、I4及び電圧V1との関係を示すグラフである。上記と同様に、放電電圧V2が大きくなるに従い、電流I2、I3、I4は増加するが、主陰極電圧V1は反対に減少する。これは、マグネトロン放電で発生したプラズマ中のイオンが主陰極4へと到達し易くなり、より低い主陰極電圧V1で同じ主陰極電流I1が得られるようになるからであると想定される。
【0041】
図12は、放電電圧V2を1500V、主陰極電流I1を10mAとした場合、マグネトロン放電及びグロー放電が生じるときのガス圧Pと主陰極電圧V1との関係を示すグラフである。図12で明らかなように、同一の主陰極電圧V1及び主陰極電流I1においては、マグネトロン放電では従来イオン源として用いられていたグロー放電と比較して、ガス圧Pを大幅に減少させることができる。すなわち、この実施例の慣性静電閉じ込め核融合装置によれば、従来のグロー放電によるイオン源を用いた装置に比べて、高い真空度条件下で高い効率で重水素イオンなどを発生させることができるため、該イオンを主陰極4まで到達させる途中で他のガス分子に衝突する可能性が低く、主陰極4へのイオンの到達効率を上げることができる。そのため、主陰極4内での核融合反応の発生率が高く、その分だけ多量の中性子や陽子を発生することができる。
【0042】
以上のように上記実施例による慣性静電閉じ込め核融合装置によれば、主陽極3の内側で重水素イオンを発生させつつ、中性子や荷電粒子の発生量を大きく増やすことができる。従って、小形・軽量で、且つ中性子や陽子の発生量の多い中性子源又は荷電粒子源を得ることができる。こうした中性子源又は荷電粒子源は各種の装置に利用することができるが、小形化、携帯性、低コスト化などの要求の強い分野において特に有用である。
【0043】
そうした本慣性静電閉じ込め核融合装置の利用可能な装置について説明する。こうした中性子源(又は陽子源)を必要とする分野の1つは、医療用検査装置、地雷探査装置、石油などの鉱物資源探査装置、飛行場などの手荷物検査装置などである。
【0044】
例えば、近年、医療用検査装置として陽電子断層撮影法(PET=Positron Emission Tomography)検査用の装置が知られている。PETでは、半減期の非常に短い放射性同位元素(RI)で標識された薬剤を注射や吸入によって患者に投与し、その薬剤が患者の体内を移動して脳や心臓などの各種臓器、或いは癌のある部位などに集まる過程を、放射線を検出することによって画像化する。従来、PET用放射性標識化合物を製造する放射性薬剤製造装置では、サイクロトロンで高エネルギーの荷電粒子線を発生し、これを所定材料に照射することによって短半減期の放射性同位元素を発生させる。これをPET検査用薬剤に化合する。
【0045】
サイクロトロンは直流磁場と高周波電場とを利用して荷電粒子を加速するものであるが、一般に非常に大形であって、例えば小形と言われているものでも数m四方の接置面積を必要とする。これに対し、上記慣性静電閉じ込め核融合装置を荷電粒子源として利用すれば、格段の小型化が可能である。
【0046】
例えば放射性薬剤を製造するための放射性同位元素発生装置では、図13に示す構成とすることができる。すなわち、上述したように、放射性同位体と成る元の元素を含む材料を流通させるパイプ20を球形状の真空容器2の内壁に張り巡らせる構造とする。これによって、主陰極4からあらゆる方向に進行する荷電粒子(陽子)線を無駄なく材料に照射して、効率良く放射性同位元素を製造することができる。その場合、材料を流通させるパイプ20の肉厚はできるだけ薄くして陽子が透過し易くし、且つ真空容器2の外側には該真空容器2壁面を透過してくる中性子線などを遮蔽するために遮蔽体21を設けることが好ましい。なお、真空容器2の外部で陽子を必要とする場合には、真空容器2の内部に連通するように真空に近いノズルを設け、該ノズルを介して外部へと陽子を引き出すようにすればよい。
【0047】
また、上記のような慣性静電閉じ込め核融合装置を中性子発生源とし、これから放出される中性子線を利用すると、従来、困難であったプラスチックを筐体とする地雷の探査が可能な地雷探知装置を構成することができる。その検知原理は次の通りである。
【0048】
地雷に使用される爆薬は例えばTNT火薬を始めいくつかの種類が存在するが、各爆薬中の元素の原子数比は定まっている。中性子源から放出された中性子線が地中を通過する際に減速及び熱化されて熱中性子線に変化し、地中に埋設されている地雷に当たると、爆薬中の成分は熱中性子を捕獲して各成分に特有の反応を起こしγ線(これを中性子捕獲γ線と呼ぶ)を放出する。γ線のエネルギー(γ線量)はその反応に依存し、例えば水素Hに対する反応によるγ線のエネルギーは2.22MeV、窒素Nに対する反応によるγ線のエネルギーは10.83MeVである。従って、このγ線量を測定することにより、爆薬の種類を特定することができる。一般に、爆薬の種類は地雷の種類に依存しているため、地雷の種類の特定が可能となる。
【0049】
一方、γ線への変換反応ではなく単なる中性子の散乱反応においては、爆薬に含まれる水素Hの散乱反応断面積は大きい。そのため、中性子源から放出された中性子線が直接地中の地雷に当たり、爆薬中の水素Hの散乱反応によって地中から放出される後方散乱中性子線は中性子捕獲γ線に比べると容易に検出できる。そこで、この後方散乱中性子線を検出することにより、爆薬の種類は特定できなくとも地雷の有無を効果的に判定することができる。
【0050】
こうした地雷探知装置などの中性子発生源として上記慣性静電閉じ込め核融合装置を利用する場合、目標とする物体の方向にのみ中性子線を放出する必要があり、一例として図14に示す構成とすることができる。すなわち、装置1の真空容器2の周囲を遮蔽体22で取り囲み、真空容器2の壁面を透過してくる中性子線のうち不要な方向に向かうものを遮蔽する。そして、遮蔽体22に設けた通過開口23を通して、特定方向に進む中性子線だけを外部へと取り出す。高エネルギー中性子線を遮蔽するにはかなりの厚さの遮蔽体22が必要となる(図13でも同様)が、本装置1ではそもそも主陽極やそれに付随する外部回路が非常に小さいので、従来に比べて遙かに小形化が可能であって携帯性に富む。
【0051】
なお、こうした地雷の探索に要求される中性子発生率はパルス状で10n/sであるが、本発明に係る慣性静電閉じ込め核融合装置によれば、小形・軽量性を達成しつつ、こうした性能上の要求を充分に満たすことができる。
【0052】
また、上記説明した実施例は本発明の単に一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行えることは当然である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成を示す慣性静電閉じ込め核融合装置の要部の略縦断面図。
【図2】図1の装置における磁石アレイを構成する1個の永久磁石の外観斜視図。
【図3】図1の装置における真空容器を電極引き出し部の上方から見たときの要部の外観図。
【図4】図1の装置を用いた実証実験の結果を示すグラフ。
【図5】図1の装置を用いた実証実験の結果を示すグラフ。
【図6】図1の装置を用いた実証実験の結果を示すグラフ。
【図7】図1の装置を用いた実証実験の結果を示すグラフ。
【図8】本発明の好ましい実施例である慣性静電閉じ込め核融合装置の要部の略縦断面図。
【図9】図8の装置を用いた実証実験の結果を示すグラフ。
【図10】図8の装置を用いた実証実験の結果を示すグラフ。
【図11】図8の装置を用いた実証実験の結果を示すグラフ。
【図12】図8の装置を用いた実証実験の結果を示すグラフ。
【図13】本発明に係る慣性静電閉じ込め核融合装置を荷電粒子発生源として利用する場合の一形態を示す概略図。
【図14】本発明に係る慣性静電閉じ込め核融合装置を中性子発生源として利用する場合の一形態を示す概略図。
【符号の説明】
1…慣性静電閉じ込め核融合装置
2…真空容器
2a…電極引き出し部
2b…排気口
2c…ガス供給口
3…主陽極
4…主陰極
5…引き出し部
6…主電源部
7…真空ポンプ
8…イオン源
9…磁石アレイ
9a…永久磁石
10…副陽極
11…副電源部
12…副陰極
20…パイプ
21、22…遮蔽体
23…開口
A…イオン生成領域
B…磁場方向
E…電場方向

Claims (9)

  1. 真空雰囲気中に中空体である主陽極を配置し、該主陽極の内部空間に幾何学的透過性が高い中空体である主陰極を配置し、該真空雰囲気中に導入されたイオン種分子を前記主陽極と主陰極との間の空間でイオン化し、該イオンを該主陽極と前記主陰極との間の電位差によって該主陰極に向けて加速して該主陰極の内部空間に導入し、そこで核融合反応を生じさせて中性子又は荷電粒子を発生させる慣性静電閉じ込め核融合装置において、
    前記イオンを発生させるためのイオン源は、前記主陽極と主陰極との間の空間で磁場を発生させる磁場発生手段と、その磁場中の磁束を横切る方向に電場を発生させる電場発生手段とを含み、その電磁場で生じるマグネトロン放電によってイオン種分子をイオン化することを特徴とする慣性静電閉じ込め核融合装置。
  2. 請求項1に記載の慣性静電閉じ込め核融合装置において、前記主陽極を兼ねた真空容器と、該真空容器内部に配設された前記主陰極とを備え、前記磁場発生手段は前記真空容器の外側に配置された磁石であり、前記電場発生手段は、前記磁石によって前記真空容器内部に形成される磁場を横切るように電場を発生させるべく真空容器の内側に配設されたイオン生成用の副陰極及び副陽極であることを特徴とする慣性静電閉じ込め核融合装置。
  3. 請求項2に記載の慣性静電閉じ込め核融合装置において、前記イオン生成用の副陽極又は副陰極は前記真空容器の内壁面から所定距離離間した空間に設置され、副陽極又は副陰極の他の一方は前記副陽極又は副陰極と主陰極との間の空間に設置されることを特徴とする慣性静電閉じ込め核融合装置。
  4. 請求項3に記載の慣性静電閉じ込め核融合装置において、前記副陽極は前記真空容器の内壁面から所定距離離間した空間に設置され、副陰極は該副陽極と主陰極との間の空間に設置されることを特徴とする慣性静電閉じ込め核融合装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の慣性静電閉じ込め核融合装置において、前記真空容器は略球形状であって、前記磁石は該真空容器の外周壁面に沿って略環状に配置されていることを特徴とする慣性静電閉じ込め核融合装置。
  6. 請求項5に記載の慣性静電閉じ込め核融合装置において、イオン生成用の副陰極又は副陽極の少なくとも一方は、前記略環状に配置された磁石と略同一軸を有する円環形状であることを特徴とする慣性静電閉じ込め核融合装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の慣性静電閉じ込め核融合装置において、前記イオン種分子として重水素を用いることを特徴とする慣性静電閉じ込め核融合装置。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の慣性静電閉じ込め核融合装置において、前記イオン種分子として重水素と3重水素との組み合わせを用いることを特徴とする慣性静電閉じ込め核融合装置。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載の慣性静電閉じ込め核融合装置において、前記イオン種分子として重水素とヘリウム3との組み合わせを用いることを特徴とする慣性静電閉じ込め核融合装置。
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